JP7325585B1 - モバイル端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】モバイル端末の無駄な電力消費を抑える技術を提供する。【解決手段】本開示の荷物管理機器20は、荷物Pと共に移動して輸送状況に関する情報を定期的に無線送信する。荷物管理機器20は、通信制御装置20に送信制御部36を備えて、無線基地局400,401から送信される参照信号に基づいて無線品質を示すパラメータであるRSRPを測定し、その値が基準値より小さく、荷物管理機器10の通信環境が悪いと判別されると、定期送信を禁止する。これにより、通信環境の悪い状況下で無線送信が繰り返されることを防止でき、無駄な電力の消費が抑えられる。そして、バッテリで動作する荷物管理機器10の動作を長持ちさせて、従来よりも長距離の輸送に対応して荷物Pの監視を続けることが可能になる。【選択図】図4

Description

本開示は、無線通信網を利用して情報を無線送信するモバイル端末に関する。
近年、モバイル端末は広く普及している。また、モバイル端末の通信環境は場所によって異なる(例えば、特許文献1参照)。
特開2020-113943公報(段落[0006]~[0008]及び図3)
ところが、従来のモバイル端末は、通信環境が良くない場所でも無線送信が繰り返されるために無駄な電力を消費するという問題があり、その対策が求められている。
上記課題を解決するためになされた第1の態様は、無線基地局を経由して通信網に情報を無線送信するモバイル端末に備えられ、前記無線基地局から送信される信号に基づいて無線品質を測定し、その無線品質を示すパラメータが予め定められた基準値より小さい場合に、前記モバイル端末の前記無線送信を制限する通信制御装置である。
第1の態様の通信制御装置では、無線品質が予め定められた基準値より小さい場合にモバイル端末の無線送信が制限される。つまり、通信環境が悪い状況下ではモバイル端末が無線送信を行うことが制限されるので無駄な電力消費が抑えられる。
第1実施形態の荷物監視システムの全体構成を示す概略図 荷物管理機器の電気的な構成を示すブロック図 荷物管理機器の制御的な構成を示すブロック図 通信制御プログラムのフローチャート
[第1実施形態]
本開示の第1実施形態の荷物監視システム100について、図1~図4を参照して説明する。本実施形態の荷物監視システム100は、管理対象物である荷物Pの輸送状況を把握するシステムであり、図1に示すように、荷物Pと共に移動して輸送状況に関する情報を取得する荷物管理機器10と、クラウドサーバ50と、外部端末70と、が含まれている。荷物管理機器10と、クラウドサーバ50と、外部端末70とは、無線基地局400,401を含んだ通信ネットワーク101を介して接続されている。なお、荷物管理機器10が特許請求の範囲の「モバイル端末」に相当する。
なお、クラウドサーバ50は、荷物管理機器10が取得した輸送状況に関する情報を受け取って、例えば、荷物管理機器10の移動軌跡や移動中の輸送状態等の輸送状況を時系列的に管理し、その輸送状況について異常がある場合や、外部端末70から要求があった場合等に外部端末70にその情報を付与するようになっている。外部端末70は、例えば、荷物Pの出荷元や受取先等が保有する端末である。
荷物管理機器10は、図2に示すように、GPSモジュール11と、加速度センサ12と、気圧センサ13と、荷物管理用センサ14と、通信制御装置20と、データロガー15と、無線回路16と、を備える。なお、荷物管理機器10は、GPSモジュール11、加速度センサ12、気圧センサ13、荷物管理用センサ14、通信制御装置20、無線回路16等に電力を供給する図示しないバッテリが備えられている。バッテリは、例えば、一次電池、二次電池等であってもよいし、キャパシタであってもよい。
GPSモジュール11は、GPS衛星信号を受信し、荷物管理機器10(荷物P)の位置データを算出する。算出された位置データは通信制御装置20に出力される。位置データにより、荷物管理機器10の現在位置が特定される。
加速度センサ12は、荷物管理機器10の移動に伴う物理量を検出するものであり、移動方向とその際の加速度を検出する。加速度センサ12は検出した加速度データを通信制御装置20に出力する。加速度データにより、荷物管理機器10の移動状態、例えば、加速中、減速中、静止中等の移動状態が特定される。また、加速度データにより、衝撃や振動に関する物性値も取得できる。
気圧センサ13は、荷物管理機器10に掛かる気圧を検出する。検出された気圧データは通信制御装置20に出力される。
荷物管理用センサ14として、本実施形態では、温度センサ、湿度センサ及び照度センサを備え、荷物管理機器10の周囲の温度、湿度、及び照度等の物性値データが取得される。荷物管理用センサ14は、温度センサ、湿度センサ及び照度センサのうちの一部を備える構成であってもよいし、これらのセンサに加えて、その他の物性値を測定するセンサを備える構成であってもよい。
通信制御装置20は、CPU21Aと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等のメモリ21Bとを有する信号処理回路21を備える。信号処理回路21のCPU21Aは、GPSモジュール11、加速度センサ12、気圧センサ13、荷物管理用センサ14、データロガー15、無線回路16等に接続されて、それらを制御して後述するデータ処理プログラムや通信制御プログラムPG1を実行する。
メモリ21Bは、荷物Pの輸送範囲を網羅した地図データ等が格納された基準データ記憶部22と、荷物管理機器10の識別番号が格納された識別番号記憶部23と、データ処理プログラムや通信制御プログラムPG1等が格納されたプログラム記憶部24等を有する(図3参照)。
データ処理プログラムは、通信制御装置20にバッテリから電力が供給されている間、実行される。そして、CPU21Aが、データ処理プログラムを実行することで、第1トリガ生成部30A、第2トリガ生成部30B、データ処理部31等の制御ブロックとして機能する(図3参照)。通信制御プログラムPG1については、後で詳説する。
第1トリガ生成部30Aでは、一定期間(例えば、1分)毎に計測トリガが生成され、それら計測トリガが生成される度にGPSモジュール11、加速度センサ12、気圧センサ13及び荷物管理用センサ14が計測を行う。そして、GPSモジュール11が算出したGPS位置データ、加速度センサ12が検出した加速度データ、気圧センサ13が検出した気圧データ及び荷物管理用センサ14が検出した物性値データをデータ処理部31が取り込む。
データ処理部31には、現在位置特定部31Aと、移動状態特定部31Bが備えられている。現在位置特定部31Aでは、GPS位置データから荷物管理機器10の現在位置を示す現在位置データを特定し、移動状態特定部31Bでは、加速度データから荷物管理機器10の移動方向とその際の加速度、また、加速中、減速中、静止中等の移動状態、衝撃や振動に関する物性値を含む移動データを特定する。そして、データ処理部31は、これらのデータを、気圧データ及び物性値データと共に、計測時刻と対応付けてデータロガー15に付与する。ここで、GPSモジュール11は、地形や建物の影響でGPS衛星信号を受信できないことがあり、その場合、データ処理部31は位置データを取得できないので、移動データ、気圧データ及び物性値データのみをデータロガー15に付与する。
データロガー15は、データ処理部31から取得した現在位置データ、移動データ、気圧データ及び物性値データを収集して時系列にまとめて保存する。データロガー15は、データ取込部32と、保存部33と、データ送信部34と、返信判別部35とを備える。
データ取込部32は、データ処理部31により特定された現在位置データ、移動データ、気圧データ及び物性値データを取り込んで、計測時刻毎にまとめた輸送状況データD1を生成し、保存部33に保存する。なお、上述したように、GPSモジュール11がGPS衛星信号を受信できなかった場合には、輸送状況データD1には、移動データ、気圧データ及び物性値データのみが格納される。
データ送信部34は、第2トリガ生成部30Bにて所定の周期(例えば、10[分])で送信トリガが生成される毎に、予め定められたデータ長さのデータフレームに、保存部33に蓄積されている複数の輸送状況データD1と、識別番号記憶部23から読み出した荷物管理機器10の識別番号と、を格納して送信データD2を生成し、無線回路16を使用して無線送信する。送信データD2は、無線基地局400,401から汎用通信回線300を介してクラウドサーバ50で受信される。
無線回路16は、無線基地局400,401と無線通信を行う。無線基地局400,401は、例えば、LTEの規格で定められている通信方式の無線基地局である。無線基地局400,401は、無線通信の通信品質(無線品質)を測定するための所定の参照信号を定期的に送信している。後で詳説するが、本実施形態では、無線回路16がその参照信号を受信し、通信制御装置20が、その参照信号に基づいて、無線基地局400,401から受信する受信電力を示すRSRPを算出するようになっている。なお、RSRPは、Reference Signal Received Powerの略であって、所定の期間内で観測された受信電力の平均値である。なお、本実施形態の無線基地局400,401は、LTEの規格で定められている通信方式であったが、これに限らず、3G、4Gや5Gその他の規格で定められている通信方式であってもよい。その場合、通信制御装置20は、無線基地局400,401が送信する参照信号に基づいて、RSRPに相当する受信電力を示す値を算出する。
返信判別部35は、データ送信部34が送信した送信データD2がクラウドサーバ50で受信されたときに、クラウドサーバ50から返信されるACK信号を受信することで送信データD2がクラウドサーバ50に受信されたことを判別する。
返信判別部35は、ACK信号を受信すると、送信データD2がクラウドサーバ50に受信されたと判別し、保存部33からその送信データD2に含まれる輸送状況データD1を削除する。ここで、荷物管理機器10が、通信環境が良くない場所に移動した場合、無線基地局400,401と無線通信を行うことができず、荷物管理機器10が送信した送信データD2が、クラウドサーバ50に受信されないことがある。この場合、荷物管理機器10の返信判別部35は、クラウドサーバ50から一定期間ACK信号の返信が無いことを条件に送信データD2がクラウドサーバ50に受信されなかったと判別し、受信されなかった送信データD2に含まれる輸送状況データD1を保存部33に保存したままにする。そして、データ送信部34は、次の送信データD2が送信されるタイミングで、それらの輸送状況データD1も含めた送信データD2を生成して送信する。
また、後述するが、CPU21Aにより通信制御プログラムPG1が実行されることで、無線回路16による無線送信が禁止されることがある。このとき、第2トリガ生成部30Bによる送信トリガの生成が停止される。これにより、データ送信部34は送信データD2を生成せず、輸送状況データD1は保存部33に保存されたままとなる。そして、無線回路16による無線送信の禁止が解除されたときに、第2トリガ生成部30Bによる送信トリガの生成が再開され、データ送信部34は、次の送信データD2を送信するタイミングで、それらの輸送状況データD1も含めた送信データD2を生成して送信する。
ところで、本実施形態の通信制御装置20では、上述したように、データ送信部34による送信データD2の定期的な無線送信を禁止する機能を有している。
具体的には、通信制御装置20の信号処理回路21のCPU21Aが、通信制御プログラムPG1を実行することで、無線回路16による定期送信を通常通り行う通常送信モードと無線送信が禁止された送信禁止モードとに切り替えられるようになっている。なお、初期状態では、通常送信モードに設定されている。
通信制御プログラムPG1が実行されると、CPU21Aは、図3に示す送信制御部36、無線品質測定部17等として機能する。ここで、上述したように、GPSモジュール11、加速度センサ12、気圧センサ13及び荷物管理用センサ14が計測したデータをデータ処理部31が取り込み、データロガー15に出力されるが、それらのデータのうち、現在位置データ、移動データ、気圧データは、送信制御部36の後述する判別部37にも付与される。そして、判別部37にこれらのデータが取り込まれる度に通信制御プログラムPG1が実行される。
無線品質測定部17は、上述したように、無線基地局400,401が送信する参照信号に基づいて無線品質を示すパラメータであるRSRPを算出する。算出されたRSRPは判別部37に付与される。なお、RSRPは、所定の期間内で観測された受信電力の中央値であってもよいし、所定の期間内で観測された受信電力の集合から、最大値や最小値、または外れ値を除外したデータ群の平均値や中央値としてもよい。また、本実施形態では、受信した参照信号から無線品質を示すパラメータとしてRSRPを算出したが、これに限らず、例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicater)や、SINR(Signal to Interference Noise power Ratio)であってもよい。
送信制御部36は、判別部37とモード切替部38を備える。判別部37は、エリア判別部37A、無線品質判別部37B、加速度判別部37C及び気圧判別部37Dを備えている。送信制御部36は、これら判別部37A~37Dの判別結果に基づいて無線送信を禁止するか否かを判別し、モード切替部38により無線回路16を通常送信モード又は送信禁止モードに切り替えるようになっている。
エリア判別部37Aは、データ処理部31から取得した現在位置データを、基準データ記憶部22に格納されている地図データと照合して、荷物管理機器10の現在位置が無線送信禁止エリア内であるか否かを判別する。以下、荷物管理機器10の現在位置が無線送信禁止エリア内であることを第1の無線送信禁止条件ということとする。本実施形態では、無線送信禁止エリアを空港エリアに設定している。
ここで、上述したように、GPSモジュール11がGPS衛星信号を受信できず、データ処理部31から判別部37に、現在位置データが付与されないことがある。この場合、荷物管理機器10の現在位置が特定できないため、エリア判別部37Aは、第1の無線送信禁止条件を満たすか否かの判別は行わず、判別不能と判断する。
無線品質判別部37Bは、無線品質測定部17により算出されたRSRPの値が基準値より小さいか否かを判別する。RSRPは、その値が大きいほど、荷物管理機器10が、無線基地局400,401と通信しやすい場所に存在することを示唆する。本実施形態では、基準値が、通信環境が悪くて無線送信ができない場合の値に設定され、RSRPの値が基準値より小さいときに、荷物管理機器10の通信環境が悪く、送信不能と判別する。以下、RSRPの値が基準値より小さいことを第2の無線送信禁止条件ということとする。なお、基準値は、基準データ記憶部22に格納されている。
加速度判別部37Cは、データ処理部31から取得した移動データにより特定される荷物管理機器10の移動方向とその際の加速度が、航空機の離陸時の加速又は着陸時の減速に相当するか否かを判別する。加速度判別部37Cは、荷物管理機器10の移動方向とその際の加速度が、航空機の離陸時の加速に相当するときに、離陸中の航空機内にあると判別し、航空機の着陸時の減速に相当するときに、着陸中の航空機内にあると判別する。以下、荷物管理機器10の移動方向とその際の加速度が、航空機の離陸時の加速に相当することを第3の無線送信禁止条件といい、航空機の着陸時の減速に相当しないことを第4の無線送信禁止条件ということとする。なお、航空機の離陸時の加速又は着陸時の減速を判別する基準データは、基準データ記憶部22に格納されている。なお、加速度判別部37Cが特許請求の範囲の「離着陸検出部」に相当する。
気圧判別部37Dは、データ処理部31から取得した気圧データにより特定される荷物管理機器10に掛かる圧力が基準圧力より低いか否かを判別する。ここで、飛行中の航空機内の圧力は、気圧変化の影響を低減するために、地上での大気圧である1気圧よりも低い圧力(例えば、0.8気圧)になるように調圧されている。気圧判別部37Dは、荷物管理機器10に掛かる圧力が基準圧力より小さいときに、荷物管理機器10が飛行中の航空機内にあると判別する。以下、荷物管理機器10に掛かる圧力が基準圧力より小さいことを第5の無線送信禁止条件ということとする。なお、基準圧力は、例えば、0.8気圧と1気圧の間に設定されていて、基準データ記憶部22に格納されている。
本実施形態では、送信制御部36は、無線回路16が通常送信モードに設定されている場合、判別部37において、エリア判別部37Aによる判別を先に行わせる。そして、エリア判別部37により、荷物管理機器10が空港エリア内に位置していると判別されると(第1の無線送信禁止条件が満たされると)、他の判別部37B~37Dによる判別は行われず、無線回路16は、モード切替部38により送信禁止モードに切り替えられる。
そして、エリア判別部37Aにより、第1の無線送信禁止条件が満たされないと判別されたときには、無線品質測定部17により、無線回路16が無線基地局400,401の参照信号を受信してRSRPが算出され、そのRSRPに基づいて無線品質判別部37Bによる判別が行われる。つまり、第1の無線送信禁止条件が満たされなかったときに、無線品質判別部37Bによる判別が行われる。そして、無線品質判別部37Bにより、RSRPが基準値より小さく、通信環境が悪いと判別されると(第2の無線送信禁止条件が満たされると)、他の判別部37C,37Dによる判別は行われず、無線回路16は、モード切替部38により送信禁止モードに切り替えられる。
さらに、無線品質判別部37Bにより、第2の無線送信禁止条件が満たされないと判別されたときには、加速度判別部37Cによる判別が行われる。そして、加速度判別部37Cにより、荷物管理機器10の移動方向とその際の加速度が航空機の離陸時の加速に相当すると判別されると(第3の無線送信禁止条件が満たされると)、荷物管理機器10は離陸中の航空機内にある、つまり、荷物管理機器10は航空機に積み込まれたと判別され、気圧判別部37Dによる判別は行われず、無線回路16は、モード切替部38により送信禁止モードに切り替えられる。
次に、加速度判別部37Cにより、第3の無線送信禁止条件が満たされないと判別されたときには、気圧判別部37Dによる判別が行われる。そして、気圧判別部37Dにより、荷物管理機器10に掛かる圧力が基準圧力より低いと判別されると(第5の無線送信禁止条件が満たされると)、荷物管理機器10が飛行中の航空機内にある、つまり、荷物管理機器10は航空機に積み込まれたと判別され、無線回路16は、モード切替部38により送信禁止モードに切り替えられる。つまり、第1、第2、第3及び第5の無線送信禁止条件が1つでも満たされると、無線送信が禁止される。これにより、第2トリガ生成部30Bによる送信トリガの生成が停止される。なお、上述したように、GPSモジュール11がGPS衛星信号を取得できず、データ処理部31から現在位置データが付与されなかった場合には、第1の無線送信禁止条件の判別は行われず、第2、第3及び第5の無線送信禁止条件の判別が順に行われる。
そして、無線回路16が通常送信モードから送信禁止モードへ切り替えられたあとも、データ処理プログラムは実行中であるため、GPSモジュール11、加速度センサ12、気圧センサ13及び荷物管理用センサ14による計測は継続され、現在位置データ、移動データ、気圧データ及び物性値データは、データ処理部31を介して、データロガー15に輸送状況データD1として保存され続ける。そして、送信禁止モード中も、データ処理部31から送信制御部36に現在位置データ、移動データ、気圧データの付与が継続され、通信制御プログラムPG1は実行される。
本実施形態では、無線回路16が送信禁止モードに設定されている場合、送信制御部36は、判別部37において、気圧判別部37Dによる判別、加速度判別部37Cによる判別、エリア判別部37Aによる判別、そして無線品質判別部37Bによる判別を順に行う。このとき、加速度判別部37Cでは、荷物管理機器10の移動方向とその際の加速度が、航空機の着陸時の減速に相当するか否かを判別し、航空機の着陸時の減速に相当しないときは、まだ航空機が飛行中であるか、又は航空機に積み込まれていないと判別する(このとき、第4の無線送信禁止条件が満たされる)。そして、第1、第2、第4及び第5の無線送信禁止条件が1つでも満たされる間は、送信禁止モードが維持される。そして、第1、第2、第4及び第5の無線送信禁止条件の全てが満たされなくなった場合に、無線回路16は、モード切替部38により通常送信モードに切り替えられる。これにより、第2トリガ生成部30Bによる送信トリガの生成が再開される。なお、上述したように、GPSモジュール11がGPS衛星信号を取得できず、データ処理部31から現在位置データが付与されなかった場合には、第2、第4、及び第5の無線送信禁止条件の判別は行われず、送信禁止モードが維持される。
本実施形態の荷物監視システム100の構成に関する説明は以上である。本実施形態の荷物監視システム100では、管理対象物である荷物Pと共に移動する荷物管理機器10が、GPSモジュール11、加速度センサ12及び気圧センサ13等を備えて、それらの計測結果に基づいて、荷物Pの現在位置等の輸送状況に関する情報をクラウドサーバ50に定期的に無線送信し、荷物Pの出荷から受け取りまでの行程を監視する。
ここで、荷物Pの出荷から受け取りまでの行程には、車両、航空機、船舶、列車又は人等による荷物Pの移動や、倉庫やコンテナ等での一時的な保管が含まれる。荷物管理機器10(荷物P)が倉庫やコンテナ内に収容された場合には、通信環境が悪くなるため、輸送状況に関する情報を定期送信してもクラウドサーバ50に受信されず、無駄な電力を消費するという問題がある。また、輸送中に、山奥や長いトンネル等、通信環境が悪い地域を通過する際にも同様の問題が生じ得る。
これに対して、本実施形態では、通信制御装置20の信号処理回路21のCPU21Aが、送信制御部36を備え、RSRPの値を判別する無線品質判別部37Bにより、RSRPが基準値より小さく、荷物管理機器10の通信環境が悪いと判別されると、無線回路16の定期送信を禁止する。これにより、通信環境の悪い状況下で無線送信が繰り返されることを防止でき、無駄な電力の消費が抑えられる。そして、バッテリで動作する荷物管理機器10の動作を長持ちさせて、従来よりも長距離の輸送に対応して荷物Pの監視を続けることが可能になる。
さらに、送信制御部36は、無線品質判別部37BによりRSRPが基準値以上であると判別されると、無線回路16の定期送信を復帰させる。ここで、例えば、ドライバーが荷物管理機器10の外面に備えた操作部を手動操作することにより無線送信の禁止と復帰を切り替える構成とすることも考えられるが、この場合、通信環境が悪いか否かの判断を行って、通信環境が悪い場合にはわざわざ輸送を中断して手動操作することとなり、手間と時間がかかる。また、荷物Pが荷物管理機器10と同梱されている場合には、開梱して操作することとなり、荷物Pの輸送状態を悪化させる虞もある。これに対して、本実施形態の荷物管理機器10は、通信環境に合わせて無線回路16の送信の禁止と復帰を自動的に切り替えられるので、荷物管理機器10の利便性を向上させることができる。
また、荷物Pは、航空機で輸送される際に、積荷用のコンテナ内に収容されることがある。航空機のコンテナ内に収容された荷物管理機器10においても、上述した構成により、無線送信を防止して無駄な電力を抑えられるという効果を有することはもちろんであるが、航空機内で荷物管理機器10が無線送信した場合、送信時に出力する電波が航空機の電子機器等の作動に悪影響を及ぼすという問題もあるため、無線送信が禁止される航空機内での無線送信を防止することができるという効果も有することとなる。
しかしながら、航空機で輸送される際に、荷物Pが積荷用のコンテナ内に収容されないこともある。このような場合においても、本実施形態の荷物管理機器10によれば、航空機内での無線送信を防止することができる。具体的には、送信制御部36は、無線品質判別部37Bの他に、エリア判別部37Aと、加速度判別部37Cと、気圧判別部37Dを有している。ここで、荷物管理機器20が航空機に積み込まれるまでの動作について説明する。荷物管理機器20は、無線回路16は通常送信モードで設定された状態で、例えば、トラック等に載せられて、空港エリアまで輸送され、それから、積荷用のコンテナに収容される場合は収容されて航空機に積み込まれる。本実施形態では、まずエリア判定部37Aにより、荷物管理機器20の現在位置が空港エリア内であるか(第1の無線送信禁止条件が満たされるか)否かが判別され、第1の無線送信禁止条件が満たされると、モード切替部38により無線回路16は送信禁止モードに切り替えられる。つまり、荷物管理機器20が空港エリアに入った時点で無線送信が禁止される。ここで、仮に、GPSモジュール11がGPS衛星信号を取得できなかった等により、第1の無線送信禁止条件が満たされないと判別された場合は、続いて、無線品質判別部37BによりRSRPが基準値より小さいか(第2の無線送信禁止条件が満たされるか)否かが判別され、荷物管理機器20が積荷用のコンテナ内に収容された時点で無線送信が禁止される。ここで、荷物Pが積荷用のコンテナ内に収容されなかったり、また誤計測等により第2の無線送信禁止条件が満たされないと判別された場合には、さらに、加速度判別部37Cにより荷物管理機器20の加速度が航空機の離陸時の加速に相当するか(第3の無線送信禁止条件が満たされるか)否かが判別され、航空機が離陸した時点で無線送信が禁止される。そして、また、誤計測等により第3の無線送信禁止条件が満たされないと判別された場合には、さらに、気圧判別部37Dにより荷物管理機器20に掛かる圧力が調圧された航空機の圧力に相当するか(第5の無線送信禁止条件が満たされるか)否かが判別され、航空機内の圧力が基準圧力を下回った時点で無線送信が禁止される。このように、荷物管理機器20が空港エリアに入ってから航空機が飛行するまでの間に段階的に判別が行われ、1つでも無線送信禁止条件が満たされると無線送信が禁止されるので、荷物Pが積荷用のコンテナに収容されない場合や、現在位置データが取得できない場合であっても、無線送信が禁止される航空機内での無線送信を高い確率で防止することができる。
また、無線回路16が送信禁止モードに切り替えられた後は、上記4つの判別部37A~37Dによって、第5の無線送信禁止条件を満たすか否か、第4の無線送信禁止条件を満たす(加速度が航空機の着陸時の減速に相当せず、まだ航空機が飛行中であるか、又は航空機に積み込まれていない)否か、第1の無線送信禁止条件を満たすか否か、第2の無線送信禁止条件を満たすか否かが順に判別され、全ての無線禁止条件が満たされなくなったときにのみ、モード切替部38は送信禁止モードに切り替えて無線送信を復帰させるようになっている。これにより、荷物管理機器が高い確率で航空機から荷下ろされた状態で無線送信を復帰させることができ、航空機内での無線送信を防止することができる。
また、送信制御部36は無線品質判別部37Bを備えて、RSRPが基準値より小さいことを無線送信禁止条件の1つとしている。つまり、本実施形態では、荷物管理機器10が荷物Pの輸送管理のために使用する無線回路16を利用して、無線送信を禁止するか否かの判別も行っているので、無線送信の禁止の判別のために新たな機器を搭載する必要がなく、製造コストを抑えることができる。同様に、エリア判別部37A、加速度判別部37C、気圧判別部37Dにおいても荷物Pの輸送管理のために使用する現在位置データ、移動データ、気圧データを利用して、無線送信の禁止の判別を行っているので、新たな機器を搭載する必要がなく、製造コストを抑えることができる。
以下、通信制御装置20のCPU21Aが実行する通信制御プログラムPG1の一例を図4に示す。通信制御プログラムPG1は、上述したように、データ処理部31から判別部37にデータの付与がある度に実行される(S11でYES)。そして、無線回路16が通常送信モードに設定されているか否かが判別される(S12)。無線回路16は初期状態では通常送信モードに設定されている。そして、通常送信モードに設定されている場合には(S12でYES)、第1の無線送信禁止条件が満たされるか否か、即ち、荷物管理機器10の現在位置が空港エリア内であるか否かが判別される(S14)。そして、第1の無線送信禁止条件が満たされる場合に(S14でYES)、無線回路16が通常送信モードから送信禁止モードに切り替えられて(S19)、通信制御プログラムPG1から抜ける。ここで、GPSモジュール11がGPS衛星信号を受信できず、データ処理部31から現在位置データが付与されなかった場合は(S13でNO)、荷物管理機器10の現在位置が特定できないため判別不能となり、第1の無線送信禁止条件が満たされない場合と同様にステップS15に進む。
そして、第1の無線送信禁止条件が満たされなかった場合に(S14でNO)、ステップS15で、無線回路16が無線基地局400,401の参照信号を受信してRSRPを算出し、ステップS16により、第2の無線送信禁止条件が満たされるか否か、即ち、RSRPの値が基準値より小さいか否かが判別される。そして、第2の無線送信禁止条件が満たされる場合に(S16でYES)、荷物管理機器10の通信環境が悪い(航空機のコンテナ内に収容された)と判別され、無線回路16が通常送信モードから無線送信が停止される送信禁止モードに切り替えられて(S19)、通信制御プログラムPG1から抜ける。
そして、第2の無線送信禁止条件が満たされなかった場合に(S16でNO)、ステップS17により、第3の無線送信禁止条件が満たされるか否か、即ち、荷物管理機器10の移動方向とその際の加速度が航空機の離陸時の加速に相当するか否かが判別される。そして、第3の無線送信禁止条件が満たされる場合に(S17でYES)、荷物管理機器10は離陸中の航空機内にある(航空機に積み込まれた)と判別され、無線回路16が通常送信モードから送信禁止モードに切り替えられて(S19)、通信制御プログラムPG1から抜ける。
そして、第3の無線送信禁止条件が満たされなかった場合に(S17でNO)、ステップS18により、第5の無線送信禁止条件が満たされるか否か、即ち、荷物管理機器10に掛かる圧力が基準圧力より低いか否かが判別される。そして、第5の無線送信禁止条件が満たされる場合に(S18でYES)、荷物管理機器10が飛行中の航空機内にある(航空機に積み込まれた)と判別され、無線回路16が通常送信モードから送信禁止モードに切り替えられて(S19)、通信制御プログラムPG1から抜ける。一方、第5の無線送信禁止条件が満たされなかった場合には(S18でNO)、無線回路16は通常送信モードに維持されたまま、通信制御プログラムPG1から抜ける。つまり、第1、第2、第3及び第5の無線送信禁止条件が1つでも満たされると、無線回路16は通常送信モードから送信禁止モードに切り替えられるようになっている。
一方、無線回路16が送信禁止モードに設定されている場合には(S12でNO)、まず、ステップS20により、データ処理部31から現在位置データを付与されたか否かが判別され、付与されていない場合には(S20でNO)、荷物管理機器10の現在位置が特定できないため判別不能となり、通信制御プログラムPG1から抜けて、無線回路16は送信禁止モードに維持される。
そして、データ処理部31から現在位置データが付与されている場合には(S20でYES)、第1、第2、第4及び第5の無線送信禁止条件の全てが満たされなかった場合に(S21でYES,S22でYES,S23でYES,S25でYES)、荷物管理機器10は航空機から荷下ろしされたと判別され、無線回路16の無線送信が送信禁止モードから通常送信モードに切り替えられて(S26)、通信制御プログラムPG1から抜ける。つまり、第1、第2、第4、及び第5の無線送信禁止条件が1つでも満たされるうちは、無線回路16は通常送信モードに切り替えられないようになっている。
なお、ステップS11を実行しているときのCPU21Aが上述した判別部37、ステップS13,S14,S20,S23を実行しているときのCPU21Aが上述したエリア判別部37A、ステップS16,S25を実行しているときのCPU21Aが上述した無線品質判別部37B、ステップS17,S22を実行しているときのCPU21Aが上述した加速度判別部37B、ステップS18,S21を実行しているときのCPU21Aが上述した気圧判別部37D、ステップS15、S24を実行しているときのCPU21Aが上述した無線品質測定部17、ステップS19、S26を実行しているときのCPU21Aが上述したモード切替部38に相当する。
[第2実施形態]
次に、本開示を適用した第2実施形態の荷物管理機器10について説明する。以下の説明では、上記第1実施形態との相違点のみを説明し、共通する構成については重複した説明は省略する。
第1実施形態の通信制御装置20では、無線品質判別部37Bは、基準値が一つ設定されて、取得したRSRPの値がその基準値より小さい場合に無線送信が禁止される構成であったが、本実施形態の無線品質判別部37Bでは、基準値が複数設けられた構成となっている。具体的には、例えば、第1基準値、第2基準値、第3基準値の順に値が大きくなる3つの基準値が設けられ、RSRPの値が第1基準値より小さいと判別されると、第1実施形態と同様に、無線回路16の無線送信が禁止されるようになっている。そして、RSRPが第3基準値以上と判別されると、無線回路16の無線送信は通常通り行われ、RSRPが第1基準値以上第2基準値未満と判別されると、無線回路16の無線送信が4回に1回に減らされ、RSRPが第2基準値以上第3基準値未満と判別されると、無線回路16の無線送信が2回に1回に減らされるようになっている。
この構成では、通信環境が悪くて無線送信ができない環境の場合には無線送信を禁止するだけではなく、無線送信ができないわけではないが送信しづらい通信環境の場合には送信間隔を空けて送信する。つまり、通信環境に合わせて無線送信の仕方を柔軟に変えるので、効率的に無線送信を行って無駄な電力の消費を抑えることができる。これにより、バッテリで動作する荷物管理機器10の動作を一層長持ちさせて、従来よりも長距離の輸送に対応して荷物Pの監視を続けることが可能になる。本実施形態では、3つの基準値を設けたが、2つの基準値であってもよいし、4つ以上の基準値を設けてもよい。なお、第1~第3の基準値は、例えば、各RSRPの値における通信成功確率を算出して設定することができる。
[第3実施形態]
本実施形態の通信制御装置20では、エリア判別部37Aは、無線送信が禁止されるエリアの境界を利用者が選択できるようになっている。具体的には、鈍感設定、通常設定、敏感設定の3つの設定があり、利用者は、これらの設定から一つを予め選択しておくようになっている。通常設定では、第1実施形態と同様に、無線送信を禁止するエリアが、空港エリアとなっていて、空港エリア内に入ったと判別されると無線送信が禁止される。
これに対して、敏感設定では、例えば、無線送信が禁止されるエリアが空港エリアの周囲の領域まで範囲を広げて設定され、荷物管理機器10が空港エリアに近づいただけでも無線送信が禁止されるようになっている。そして、鈍感設定では、無線送信が禁止されるエリアが空港エリアの境界付近は含まれないように設定され、空港付近を通過しただけで無線送信が禁止されないようになっている。この構成によれば、例えば、航空機を利用する予定のない荷物Pであれば、鈍感設定にすることで意図せず無線送信が禁止されることを防止することができ、航空機を利用する場合には、航空機内で無線送信することを確実に防止することができるので、荷物管理機器10の利便性を一層向上させることができる。本実施形態では、3つの設定が設けられていたが、例えば、敏感設定と通常設定の2つの設定であってもよいし、4つ以上の設定が設けられていてもよい。
[他の実施形態]
(1)前記実施形態では、送信制御部36は、判別部37としてエリア判別部37A、通信品質判別部37、加速度判別部37C、気圧判別部37Dを備えていたが、エリア判別部37Aと無線品質判別部37Bのみを備えて、現在位置データが空港エリア内にあるか否か、RSRPが基準値より小さいか否かの2つの判別を用いて無線送信を禁止するか否かを判別してもよい。
また、判別部37は、無線品質判別部37Bのみを備える構成であってもよい。
(2)前記実施形態の送信制御部36を有する通信制御装置20を、荷物管理機器10に限らず、その他無線送信を行うモバイル端末に搭載してもよい。モバイル端末としては、スマートフォン等の携帯電話であってもよいし、家畜の胃袋内に留置されて体温やpHの計測データを無線送信する端末であってもよい。これらの場合、判別部37は、無線品質判別部37Bのみを備えて無線送信を禁止するか否かを判別してもよい。
(3)前記実施形態では、通常送信モードにおいては、エリア判別部37A、無線品質判別部37B、加速度判別部37C、気圧判別部37Dの順に判別を行って、先に無線送信禁止条件を満たす判別があれば後の判別は行わずに無線送信が禁止される構成であったが、全ての判別を行ってから、4つの判別結果に基づいて無線送信を禁止するか否かを判別する構成であってもよい。
また、送信禁止モードにおいても、気圧判別部37D、加速度判別部37C、エリア判別部37A、無線品質判別部37Bの順に判別を行うのではなく、全ての判別を行ってから、4つの判別結果に基づいて無線送信を復帰するか否かを判別する構成であってもよい。
(4)前記実施形態では、無線送信禁止エリアを空港エリアとしていたが、例えば、無線回路16の送信により悪影響を及ぼすエリアであればこれに限らない。
(5)前記実施形態では、データロガー15の保存部33に蓄積された輸送状況データD1を、クラウドサーバ50に送信した後には削除していたが、削除せず、保存したままにしてもよい。
また、保存部33を、USBメモリやSDカード等の可搬の記憶媒体としてもよい。
(6)通信制御装置20は、データ処理部31が現在位置データ等をデータロガー15に付与する度に、データロガー15は無線送信してもよい。
<付記>
以下、上記実施形態から抽出される特徴群について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下では、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、これら特徴群は、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
本願出願には、後述する複数の特徴が含まれている。なお、これら特徴の記載においてカッコ内の数字は、上記実施形態において対応する部分に符号である。
[特徴1]
無線基地局を経由して通信網に情報を無線送信するモバイル端末(10)に備えられ、前記無線基地局から送信される信号に基づいて無線品質を測定し、その無線品質を示すパラメータが予め定められた基準値より小さい場合に、前記モバイル端末(10)の前記無線送信を制限する通信制御装置(20)である。
[特徴2]
特徴1に記載の通信制御装置(20)と、
GPSモジュール(11)から位置データを取得して、前記位置データに基づく位置情報を前記無線通信網を利用して前記無線送信を行う無線回路(16)と、を備えて、
荷物(P)を監視するために前記荷物と共に移動するモバイル端末(10)である。
[特徴3]
前記パラメータはRSRPであり、RSRPが前記基準値より小さい場合に、前記無線送信を禁止する特徴2に記載のモバイル端末(10)である。
特徴1によれば、無線品質が予め定められた基準値より小さい場合にモバイル端末(10)の無線送信が制限される。つまり、通信環境が悪い状況下ではモバイル端末(10)が無線送信を行うことが制限されるので無駄な電力消費が抑えられる。無線品質を示すパラメータとして、例えば、RSRPが挙げられる(特徴3)。
無線送信が制限される構成としては、例えば、無線送信の頻度が下げられる構成であってもよいし、受信されなかった場合の再送回数が少なくされる構成であってもよいし、特徴3のように、無線送信が禁止される構成であってもよい。また、例えば、基準値が複数設定され、第1基準値以上、第2基準値以下である場合に無線送信の頻度が下げられ、第1基準値より小さい場合に、無線送信が禁止される構成としてもよい。
また、特徴2のように、この通信制御端末(20)を備えたモバイル端末(10)を荷物(P)に搭載して、GPSモジュール(11)から取得した位置データに基づいて位置情報を無線送信して荷物(P)を監視すれば、モバイル端末(10)の動作を長持ちさせて、従来よりも長距離の輸送に対応して監視を続けることが可能になる。
[特徴4]
前記通信制御装置(20)は、
前記GPSモジュール(11)からの前記位置データに基づく現在位置が無線送信禁止エリアであることと、
前記RSRPが前記基準値より小さいことと、を含む複数の無線送信禁止条件のうち何れか1つを満たす場合に、前記無線送信を禁止する特徴3に記載のモバイル端末(10)である。
[特徴5]
前記通信制御装置(20)は、前記複数の無線送信禁止条件の全てを満たさない場合に、前記無線送信の前記禁止を解除する特徴4に記載のモバイル端末(10)である。
[特徴6]
気圧センサ(13)を備え、
前記無線送信禁止条件には、前記気圧センサ(13)の検出結果が基準圧力より低いこと、が含まれる特徴4又は5に記載のモバイル端末(10)である。
[特徴7]
加速度センサ(12)と、
前記加速度センサ(12)の検出結果に基づいて、モバイル端末(10)が飛行機に搭載されて離陸したことと、着陸したこととを検出する離着陸検出部(37C)と、を備え、
前記無線送信禁止条件には、前記モバイル端末(10)が離陸後、着陸前であること、が含まれる特徴3から5の何れか1の特徴に記載のモバイル端末(10)である。
特徴4のモバイル端末(10)によれば、GPSモジュール(11)からの位置データに基づく荷物(P)の現在位置が無線送信禁止エリアであるという条件と、RSRPが基準値より小さいという条件とを含む複数の無線送信禁止条件のうち何れか1つの条件を満たせば、無線送信が禁止される構成となっている。例えば、無線送信エリアを空港エリアに設定し、基準値を、荷物(P)が航空機の積荷用の金属製のコンテナ内にあるときの値に基づいて設定すれば、電磁波の発生等による悪影響を排除したい航空機内で、モバイル端末(10)が無線送信を行うことを高い確率で防止することができる。
そして、航空機内は、飛行中、気圧変化の影響を低減するために大気圧よりも低い圧力になるように調圧されていることから、特徴6のモバイル端末(10)のように、気圧センサ(13)を備えて、気圧センサ(13)の検出結果が基準圧力より低いことを無線送信禁止条件の一つとしてもよいし、特徴7のモバイル端末(10)のように、加速度センサ(12)を備えて、航空機の離陸、着陸を検出することにより、航空機の離陸後、着陸前であることを無線送信禁止条件の一つとしてもよい。
また、このような無線送信禁止条件を一つでも満たしていれば、荷物が無線送信禁止エリア内にある可能性があることから、特徴5のように、複数の無線送信禁止条件の全てを満たさない場合に無線送信の禁止を解除する構成とすることで、無線送信禁止エリア内での無線送信を高い確率で防止することができる。また、無線送信の禁止と復帰を利用者が手動で切り替える必要がないので、モバイル端末(10)の利便性を向上させることができる。
なお、本明細書及び図面には、特許請求の範囲に含まれる技術の具体例が開示されているが、特許請求の範囲に記載の技術は、これら具体例に限定されるものではなく、具体例を様々に変形、変更したものも含み、また、具体例から一部を単独で取り出したものも含む。
10 荷物管理機器
11 GPSモジュール
12 加速度センサ
13 気圧センサ
16 無線回路
20 通信制御定装置
37C 加速度判別部
P 荷物

Claims (4)

  1. 荷物(P)と共に移動してGPSモジュール(11)から位置データを取得し、前記位置データに基づく位置情報を無線基地局を経由して通信網に無線送信するモバイル端末(10)であって、
    前記位置データに基づく現在位置が無線送信禁止エリアであるという第1の無線送信禁止条件と、前記無線基地局から送信される信号のRSRPが予め設定された基準値より小さいという第2の無線送信禁止条件と、を含む複数の無線送信禁止条件のうち何れか1つを満たす場合に、前記無線送信を禁止する通信制御装置(20)を有し、
    前記通信制御装置(20)は、前記第1の無線送信禁止条件の不成立を条件に、前記第2の無線送信禁止条件の成否を判別するモバイル端末(10)。
  2. 加速度センサ(12)と、
    前記加速度センサ(12)の検出結果に基づいて、前記モバイル端末(10)が飛行機に搭載されて離陸したことと、着陸したこととを検出する離着陸検出部(37C)と、を備え、
    前記複数の無線送信禁止条件には、前記モバイル端末(10)が離陸後、着陸前であることという第3の無線送信禁止条件が含まれ、
    前記通信制御装置(20)は、前記第2の無線送信禁止条件の不成立を条件に、前記第3の無線送信禁止条件の成否を判別する請求項1に記載のモバイル端末(10)。
  3. 気圧センサ(13)を備え、
    前記通信制御装置(20)は、前記第3の無線送信禁止条件の不成立を条件に、前記気圧センサ(13)の検出結果が基準圧力より低いという前記無線送信禁止条件の成否を判別する請求項2に記載のモバイル端末(10)。
  4. 前記通信制御装置(20)は、前記複数の無線送信禁止条件の全てを満たさない場合に、前記無線送信の前記禁止を解除する請求項1から3の何れか1の請求項に記載のモバイル端末(10)。
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