JP7323951B2 - エキスパンションスクリュー - Google Patents
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Description
これにより、エキスパンションスクリューは、奥歯又は前歯等を特定の方向に向けて押圧して、あらかじめ定めた目的位置に向かう圧力を発生させる。
図1は、本実施形態に係るエキスパンションスクリューSの構成の一例を説明するための正面図である。
図2(a)は、エキスパンションスクリューSの構成の一例を説明するための平面図であり、(b)は、その右側面図である。
図3(a)、(b)は、後述する展開機構が有する軸体及び掛架部材の構成の詳細を説明するための図である。
以下、図1、図2、図3を用いてエキスパンションスクリューSの構成を説明する。
また、掛架部材30は、環状体21の溝部22に当接するように当該掛架部材30に形成された凸部31を有する。つまり、凸部31が掛架部材30の表面から環状体21に向けて突出するように形成され、環状体21の下方(鉛直下方)から当該環状体21の溝部22に当接するように構成される。
この掛架部材30、凸部31は、軸体20の回転動作に伴って溝部22を移動して孔部位置にて当該孔部23と係合し当該軸体20の回転動作を規制する規制手段として機能する。
これにより、環状体21(軸体20)と掛架部材30の位置ずれの発生を防ぎつつ掛架部材30の凸部31を孔部23と係合させることが可能になり、エキスパンションスクリューSの展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を効果的に防ぐことができる。
これにより、掛架部材30の凸部31をより確実に孔部23と係合させることが可能になり、エキスパンションスクリューSの展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を効果的に防ぐことができる。
なお、本実施形態の説明においては、環状体21の孔部23は当該環状体21の溝部22の底面に等間隔に4つ形成される例を示しているが、これに限るものではない。展開度の調整のレベルや内容に応じて、例えば細かな調整が必要であれば孔部23の数を増やしたり、また、その間隔を不均等なものにしたりなど任意に設計することができる。
これにより患者の歯を押し拡げる、引っ張るなどの力が加わるアーム40a(40b)が本体部10a(10b)から意図せず脱落してしまうことを効果的に防ぐことができる。また、患者の口内を傷つけてしまうことを防ぐことにも通じる。
また、アーム40a(40b)の端部それぞれには、患者の歯を押し拡げるための部材、例えば樹脂部材又はワイヤー部材を連結することができる(不図示)。
このようにエキスパンションスクリューSは、連結部11及び展開機構Fにより略扇形状の展開度を変更可能に構成される。具体的には図1に示すように軸体20を回転させることでエキスパンションスクリューSの展開度を任意に調整することが可能になる。
これによりエキスパンションスクリューSの展開度の程度によらず軸体20が水平を維持することができる。そのため、当該軸体20をスムースに回転させることが可能になる。
これにより、エキスパンションスクリューSの展開度の程度によらず掛架部材30の脱落を防ぐことができる。
これにより、エキスパンションスクリューSを展開させる、あるいは閉じる動作における左右の展開バランス(展開時の左右の展開バランス)を自動的に整わせることができる。
図4に示すように、エキスパンションスクリューSは、軸体20を任意の方向に回転させることで略扇形状の展開度を自在に変化させることができる。
具体的には、第1のネジ部材20a、第2のネジ部材20bは相互に逆ネジの関係であるため軸体20の回転力は軸受部材13a(13b)を介して一対の本体部10a、10bの他端側を開く方向、あるいは閉じる方向に向かう力として伝達される。
本実施形態に係るエキスパンションスクリューSは、図5(a)、(b)に示すように、本体部10a、10bそれぞれの他端に形成される溝部17a、17bの底面は水平方向を基準にして、当該本体部10a、10bが相互に隣接する側から外方側に向かって上り勾配(所定の角度)になるように形成される。
また、図5(b)に示すエキスパンションスクリューSの状態においては、掛架部材30の裏面に向けて付与される圧力(図中矢印)は溝部17a、17bの底面の内側の領域において当該掛架部材30の端部近傍に付与されることが見て取れる。
なお、勾配の程度及びその範囲は、エキスパンションスクリューSを展開させる際の最大値(最大展開度)と最小値(最小展開度)の範囲に基づいて任意に設定することができる。
また、環状体21の孔部23は、当該孔部23に工具を差し込んで軸体20を回転させる役割も担うことができる。そのため、回り止めとして機能する他に軸体20の回転操作をスムースに行うことにも寄与するものであり、また、構造の簡略化、部品点数低減などにも寄与するものである。
これに対して本実施形態に係るエキスパンションスクリューSのアーム40a、40bは、ピン15a、15bを介して本体部10a(10b)に内包され接続されることから、上記した問題を有効に解消することができるものである。
前述したエキスパンションスクリューSでは、掛架部材30、凸部31が、軸体20の回転動作に伴って溝部22を移動して孔部位置にて当該孔部23と係合し当該軸体20の回転動作を規制する規制手段として機能することについて説明した。以下、エキスパンションスクリューが有する掛架部材の他の一例、及び、エキスパンションスクリューを展開させる際の最大値(最大展開度)を調整する構成について説明する。
なお、エキスパンションスクリューが有する構成のうち既に説明した構成と同じものは同一の符号を付すとともにその説明を省略する。
図8は、本実施形態に係るエキスパンションスクリューS2の構成の一例を説明するための背面図である。
図9(a)は、エキスパンションスクリューS2の構成の一例を説明するための平面図であり、(b)は、その右側面図である。
以下、図7、図8、図9を用いてエキスパンションスクリューS2の構成を説明する。
図10(a)、(b)は、掛架部材70の構成の一例を説明するための図である。また、図10(c)は、環状体21(軸体20)の溝部22に配された孔部23との係合を説明するための図である。
また、掛架部材70は、図10(c)に示すような位置で、環状体21の溝部22に当接するように当該掛架部材70から延出した延出部71を介して配された凸部72を有する。つまり、凸部72が掛架部材70から延出した延出部71の表面から環状体21に向けて突出するように形成され、当該環状体21の側方から当該環状体21の溝部22に当接するように構成される。
この掛架部材70の凸部72は、軸体20の回転動作に伴って溝部22を移動して孔部位置にて当該孔部23と係合し当該軸体20の回転動作を規制する規制手段として機能する。
第1実施形態に係るエキスパンションスクリューSにおける展開機構Fでは、当該エキスパンションスクリューS2を患者の口腔内にセットした状態において、歯科医師等の作業者から見て1個の孔部23を目視確認することができる(図2(a)参照)。
このように、本実施形態に係るエキスパンションスクリューS2では、軸体20の回転動作させるために孔部23に差し込む棒状のスクリューキー(不図示)の差し込みがさらに容易になり、作業性の向上を図ることができる。
これにより、環状体21(軸体20)と掛架部材70(延出部71)の位置ずれの発生を防ぎつつ掛架部材70の凸部72を孔部23と係合させることが可能になり、エキスパンションスクリューS2の展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を効果的に防ぐことができる。
これにより、掛架部材70の凸部72をより確実に孔部23と係合させることが可能になり、エキスパンションスクリューSの展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を効果的に防ぐことができる。
図11に示すように、エキスパンションスクリューS2は、軸体20を任意の方向に回転させることで略扇形状の展開度を自在に変化させることができる。
具体的には、第1のネジ部材20a、第2のネジ部材20bは相互に逆ネジの関係であるため軸体20の回転力は軸受部材13a(13b)を介して一対の本体部50a、50bの他端側を開く方向、あるいは閉じる方向に向かう力として伝達される。
一対の本体部50a、50bそれぞれの一端側(ピン12a、12bを介して揺動可能に接続される連結部11側)の構成は、図7、図8に示すように、歯車部16a、16bよりも端部側に当接部80a、bがそれぞれ形成されている。
このように、当接部80a、bは、エキスパンションスクリューS2を展開させる際の最大値(最大展開度)を調整する調整手段として機能する。
なお、これまで説明した実施形態は、本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲が、これらの例に限定されるものではない。
Claims (11)
- 略扇形状の展開度を変更可能に構成されたエキスパンションスクリューであって、
前記エキスパンションスクリューは、
一対の本体部と、
前記一対の本体部それぞれの一端側に揺動可能に接続され、当該一対の本体部を連結する連結手段と、
前記一対の本体部それぞれの他端側に接続され、当該本体部の他端間の距離を調整し前記展開度を決定する展開機構と、を有し、
前記展開機構は、その周面上に溝部と当該溝部に形成された一又は複数の孔部とを有する環状体とこの環状体の側面それぞれから外方に向けて延出し相互に逆ネジの関係である第1、第2のネジ部材を含む軸体と、
前記一対の本体部それぞれの他端側に揺動可能に接続され、前記軸体の第1、第2のネジ部材に螺合するネジ孔が形成された軸受部材と、
前記軸受部材と前記本体部に挟持され、前記軸受部材それぞれと螺合した前記軸体と平行に前記一対の本体部間に掛け渡される掛架部材と、前記環状体の溝部に当接するように当該掛架部材に形成された凸部とを有し、当該凸部が前記軸体の回転動作に伴って前記溝部を移動して孔部位置にて当該孔部と係合し当該軸体の回転動作を規制する規制手段と、を有することを特徴とする、
エキスパンションスクリュー。 - 前記本体部それぞれの他端は展開方向と平行する方向に溝部が形成されており、この溝部に前記軸受部材が軸着され、この軸受部材を介して前記軸体が前記一対の本体部間に軸架されることを特徴とする、
請求項1に記載のエキスパンションスクリュー。 - 前記掛架部材は、前記展開度の変化の前後において少なくともその一部が前記本体部の溝部の底面とこの底面に対向する前記軸受部材の面に挟持されることを特徴とする、
請求項2に記載のエキスパンションスクリュー。 - 前記本体部それぞれの前記一端側には歯車部が形成されており、これら歯車部が係合するように前記連結手段が当該一対の本体部を連結することを特徴とする、
請求項1、2又は3に記載のエキスパンションスクリュー。 - 前記環状体の孔部のサイズは当該環状体の溝部の幅と比べて相対的に大きいサイズに形成されることを特徴とする、
請求項1乃至4いずれか一項に記載のエキスパンションスクリュー。 - 前記掛架部材の凸部の高さは前記環状体の溝部の深さと比べて相対的に高くなるように形成されることを特徴とする、
請求項1乃至5いずれか一項に記載のエキスパンションスクリュー。 - 前記環状体の孔部は当該環状体の溝部の底面に等間隔に4つ形成されることを特徴とする、
請求項1乃至6いずれか一項に記載のエキスパンションスクリュー。 - 所定の長さを有し略U字形状に形成された一対のアームを有し、
前記アームは、略U字形状に形成された領域を含む所定の部分が前記本体部に内包され接続されることを特徴とする、
請求項1乃至7いずれか一項に記載のエキスパンションスクリュー。 - 前記本体部それぞれの他端に形成される溝部の底面は、前記一対の本体部の展開度に応じて当該溝部の底面側から前記掛架部材の裏面に向けて付与される圧力が略一定となるように当該本体部が相互に隣接する側から外方側に向かって上り勾配に形成されることを特徴とする、
請求項2又は3に記載のエキスパンションスクリュー。 - 前記本体部それぞれの他端に形成される溝部の底面は、前記エキスパンションスクリューの展開度が最大の場合における前記掛架部材の湾曲度と最小の場合における前記掛架部材の湾曲度の差が小さくなるように勾配を設けて形成されることを特徴とする、
請求項2又は3に記載のエキスパンションスクリュー。 - 前記一端側に形成された前記歯車部それぞれから端部に向かって下り勾配に形成された一対の当接部を有することを特徴とする、
請求項4に記載のエキスパンションスクリュー。
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