JP7323951B2 - エキスパンションスクリュー - Google Patents

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Description

本発明は、戻り止め機構付きエキスパンションスクリューに関する。
エキスパンションスクリューは、奥歯又は前歯等を整列、平坦化又は矯正するために用いられる。具体的には、エキスパンションスクリューは、奥歯又は前歯などに巻き付けた2つのワイヤーをエキスパンションスクリューのアームに接続し、エキスパンションスクリュー中に存在するネジを回転させてこの2つのワイヤー間の間隔を調整する。
これにより、エキスパンションスクリューは、奥歯又は前歯等を特定の方向に向けて押圧して、あらかじめ定めた目的位置に向かう圧力を発生させる。
また、エキスパンションスクリューは、人間の口内に長時間格納して用いられる。したがって、その寸法は小さく、その加工は精密さを要求する。また、柔らかい舌などを傷つける恐れがあることから、鋭利な構造などをむき出しにすることはできない。
例えば、特許文献1には、装填前の準備作業が簡単かつ生物適合性の優れたエキスパンションスクリューが開示されている。
また、特許文献2に開示されたエキスパンションスクリューは、ネジ部材と本体部中のネジ孔とに、それぞれ1つ以上の溝部と1つ以上の突起部とを配置してそれらを嵌合させる。これにより、略扇形状に展開するエキスパンションスクリューの展開度の変化を防ぐための戻り止め効果が得られる、というものである。
特開平11-169385号公報 特開2019-42297号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示されたエキスパンションスクリューでは、歯が元の位置に戻ろうとする反発力がかかることによりネジが逆回転し、目的位置に向かわせる圧力が弱くなってしまう場合がある。その結果、期待する矯正治療効果が得られないことになる。そのためにエキスパンションスクリューの開度を何度も再調整しなければならないという課題が残る。本来的には患者の口内にセットしたエキスパンションスクリューの開度は変化しない、つまり閉じる方向に変化しないものであることが求められる。
また、ネジ部材と本体部中のネジ孔とに、それぞれ1つ以上の溝部と1つ以上の突起部を設けている構成である。そのため、この突起部自体が微細なものであるから前述した反発力に耐え切れずにエキスパンションスクリューの突起部自体の形状が変化(削られる)してしまい、その結果、展開度の変化を防ぐことが難しくなり期待する矯正治療効果が得られない、という問題が残こる。
本発明は、略扇形状の展開度を変更可能に構成されたエキスパンションスクリューにおいて展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を防ぐことができるエキスパンションスクリューを提供することを、主たる目的とする。
本発明は、略扇形状の展開度を変更可能に構成されたエキスパンションスクリューであって、前記エキスパンションスクリューは、一対の本体部と、前記一対の本体部それぞれの一端側に揺動可能に接続され、当該一対の本体部を連結する連結手段と、前記一対の本体部それぞれの他端側に接続され、当該本体部の他端間の距離を調整し前記展開度を決定する展開機構と、を有し、前記展開機構は、その周面上に溝部と当該溝部に形成された一又は複数の孔部とを有する環状体とこの環状体の側面それぞれから外方に向けて延出し相互に逆ネジの関係である第1、第2のネジ部材を含む軸体と、前記一対の本体部それぞれの他端側に揺動可能に接続され、前記軸体の第1、第2のネジ部材に螺合するネジ孔が形成された軸受部材と、前記軸受部材と前記本体部に挟持され、前記軸受部材それぞれと螺合した前記軸体と平行に前記一対の本体部間に掛け渡される掛架部材と、前記環状体の溝部に当接するように当該掛架部材に形成された凸部とを有し、当該凸部が前記軸体の回転動作に伴って前記溝部を移動して孔部位置にて当該孔部と係合し当該軸体の回転動作を規制する規制手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、略扇形状の展開度を変更可能に構成されたエキスパンションスクリューにおいて展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を防ぐことができる。
第1実施形態に係るエキスパンションスクリューの構成の一例を説明するための正面図。 (a)は、エキスパンションスクリューの構成の一例を説明するための平面図であり、(b)は、その右側面図。 (a)、(b)は、軸体及び掛架部材の構成の詳細を説明するための図。 エキスパンションスクリューの使用状態を説明するための図。 (a)、(b)は、本体部に形成された溝部の底面形状の一例を説明するための図。 エキスパンションスクリューの構成の一例を示す図。 第2実施形態に係るエキスパンションスクリューの構成の一例を説明するための正面図。 第2実施形態に係るエキスパンションスクリューの構成の一例を説明するための背面図。 (a)は、エキスパンションスクリューの構成の一例を説明するための平面図であり、(b)は、その右側面図。 (a)、(b)、(c)は、本実施形態に係る展開機構Fが有する掛架部材の構成の詳細を説明するための図。 エキスパンションスクリューの使用状態を説明するための図。 エキスパンションスクリューの最大展開度の調整について説明をするための図。
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。なお、本実施形態に係るエキスパンションスクリューは、奥歯又は前歯等を整列、平坦化又は矯正をするために用いられる装置であり、歯列矯正用咬合誘導装置と称される場合もある。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係るエキスパンションスクリューSの構成の一例を説明するための正面図である。
図2(a)は、エキスパンションスクリューSの構成の一例を説明するための平面図であり、(b)は、その右側面図である。
図3(a)、(b)は、後述する展開機構が有する軸体及び掛架部材の構成の詳細を説明するための図である。
以下、図1、図2、図3を用いてエキスパンションスクリューSの構成を説明する。
図1、図2に示すように、エキスパンションスクリューは、一対の本体部10a、10b、本体部10a、10bそれぞれの一端側においてピン12a、12bを介して揺動可能に接続される連結部11、本体部10a、10bそれぞれの他端側に接続される展開機構F、アーム40a、40bを有する。
また、展開機構Fは、軸体20、軸受部材13a、13b、凸部31を有する掛架部材30を有する。以下、それぞれの構成部においてa又はbを区別する必要が無いときにはその記載を省略して説明する場合がある。
図3(a)に示すように展開機構Fの軸体20は、その周面上に溝部22と当該溝部に形成された一又は複数の孔部23を有する環状体21を有し、この環状体の側面それぞれから外方に向けて延出し相互に逆ネジの関係である第1のネジ部材20a、第2のネジ部材20bを含んで構成される。
また、軸受部材13a、13bは、一対の本体部10a、10bそれぞれの他端側においてピン14a、14bを介して揺動可能に接続される。また、軸受部材13a、13bには、軸体20の第1、第2のネジ部材に螺合するネジ孔が形成され当該軸体20が挿通可能に構成される。
掛架部材30は、図3(b)に示すように、軸受部材13a(13b)と本体部10a(10b)に挟持され、軸受部材13a、13bそれぞれと螺合した軸体20と平行に本体部10a、10b間に掛け渡される。
また、掛架部材30は、環状体21の溝部22に当接するように当該掛架部材30に形成された凸部31を有する。つまり、凸部31が掛架部材30の表面から環状体21に向けて突出するように形成され、環状体21の下方(鉛直下方)から当該環状体21の溝部22に当接するように構成される。
この掛架部材30、凸部31は、軸体20の回転動作に伴って溝部22を移動して孔部位置にて当該孔部23と係合し当該軸体20の回転動作を規制する規制手段として機能する。
なお、図3(a)に示すように、環状体21の孔部23のサイズを当該環状体21の溝部22の幅と比べて相対的に大きいサイズに形成することができる。
これにより、環状体21(軸体20)と掛架部材30の位置ずれの発生を防ぎつつ掛架部材30の凸部31を孔部23と係合させることが可能になり、エキスパンションスクリューSの展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を効果的に防ぐことができる。
また、掛架部材30の凸部31の高さは、環状体21の溝部22の深さと比べて相対的に高くなるように形成することができる。
これにより、掛架部材30の凸部31をより確実に孔部23と係合させることが可能になり、エキスパンションスクリューSの展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を効果的に防ぐことができる。
なお、本実施形態の説明においては、環状体21の孔部23は当該環状体21の溝部22の底面に等間隔に4つ形成される例を示しているが、これに限るものではない。展開度の調整のレベルや内容に応じて、例えば細かな調整が必要であれば孔部23の数を増やしたり、また、その間隔を不均等なものにしたりなど任意に設計することができる。
アーム40a、40bは、所定の長さを有し略U字形状に形成されたものであり(図1、図6参照)、この略U字形状に形成された領域を含む所定の部分がピン15a、15bを介して本体部10a(10b)に内包され接続される。このようにしてアーム40a(40b)は本体部10a(10b)の取り付けられることになる。
これにより患者の歯を押し拡げる、引っ張るなどの力が加わるアーム40a(40b)が本体部10a(10b)から意図せず脱落してしまうことを効果的に防ぐことができる。また、患者の口内を傷つけてしまうことを防ぐことにも通じる。
なお、アーム40a(40b)の長さ、具体的には本体部10a(10b)から延出している部分の長さやその形状、及び、使用する材質はエキスパンションスクリューSを使用する患者の症状、年齢、性別などに応じて適宜設定することができる。
また、アーム40a(40b)の端部それぞれには、患者の歯を押し拡げるための部材、例えば樹脂部材又はワイヤー部材を連結することができる(不図示)。
連結部11は、一対の本体部10a、10bを連結する連結手段として機能する。また、展開機構Fは、一対の本体部10a、10bの他端間の距離を調整し、略扇形状に展開するエキスパンションスクリューSの展開度を決定しこの状態を維持する手段として機能する。
このようにエキスパンションスクリューSは、連結部11及び展開機構Fにより略扇形状の展開度を変更可能に構成される。具体的には図1に示すように軸体20を回転させることでエキスパンションスクリューSの展開度を任意に調整することが可能になる。
本実施形態に係るエキスパンションスクリューSは、図3(b)に示すように、本体部10a、10bそれぞれの他端において展開方向と平行する方向に溝部17a、17bが形成される。この溝部17a(17b)においてピン14a、14bを介して軸受部材13a(13b)が軸着され、この軸受部材13a(13b)を介して軸体20が一対の本体部10a、10b間に軸架されることになる。
これによりエキスパンションスクリューSの展開度の程度によらず軸体20が水平を維持することができる。そのため、当該軸体20をスムースに回転させることが可能になる。
また、本実施形態に係るエキスパンションスクリューSは、図3(b)に示すように、掛架部材30は展開度の変化の前後において少なくともその一部が本体部10a(10b)の溝部17a(17b)の底面と、この底面に対向する軸受部材13a(13b)の面に挟持されるように構成される。
これにより、エキスパンションスクリューSの展開度の程度によらず掛架部材30の脱落を防ぐことができる。
本実施形態に係るエキスパンションスクリューSは、本体部10a、10bそれぞれの一端側には歯車部16a、16bが形成される。歯車部16aと歯車部16bが係合するように連結部11が一対の本体部10a、10bを連結している。
これにより、エキスパンションスクリューSを展開させる、あるいは閉じる動作における左右の展開バランス(展開時の左右の展開バランス)を自動的に整わせることができる。
図4は、エキスパンションスクリューSの使用状態を説明するための図である。
図4に示すように、エキスパンションスクリューSは、軸体20を任意の方向に回転させることで略扇形状の展開度を自在に変化させることができる。
具体的には、第1のネジ部材20a、第2のネジ部材20bは相互に逆ネジの関係であるため軸体20の回転力は軸受部材13a(13b)を介して一対の本体部10a、10bの他端側を開く方向、あるいは閉じる方向に向かう力として伝達される。
なお、軸体20の単位回転における一対の本体部10a、10bの他端側の開閉度合い(展開度合い)は第1のネジ部材20a(第2のネジ部材20b)のピッチに応じて決定される。そのため、第1のネジ部材20a(第2のネジ部材20b)のピッチを調整することで単位回転当たりの所望の展開度合いを設定することができる。
図5は、本体部10a(10b)に形成された溝部17a(17b)の底面形状の一例を説明するための図である。
本実施形態に係るエキスパンションスクリューSは、図5(a)、(b)に示すように、本体部10a、10bそれぞれの他端に形成される溝部17a、17bの底面は水平方向を基準にして、当該本体部10a、10bが相互に隣接する側から外方側に向かって上り勾配(所定の角度)になるように形成される。
例えば、図5(a)に示すエキスパンションスクリューSの状態においては、掛架部材30の裏面に向けて付与される圧力(図中矢印)は溝部17a、17bの底面の外側の領域において当該掛架部材30の端部近傍に付与されることが見て取れる。
また、図5(b)に示すエキスパンションスクリューSの状態においては、掛架部材30の裏面に向けて付与される圧力(図中矢印)は溝部17a、17bの底面の内側の領域において当該掛架部材30の端部近傍に付与されることが見て取れる。
このように溝部17a、17bの底面を形成することにより、エキスパンションスクリューSの展開度に応じて当該溝部17a、17bの底面側から掛架部材30の裏面に向けて付与される圧力(図中矢印)が略一定となるように構成することができる。
なお、勾配の程度及びその範囲は、エキスパンションスクリューSを展開させる際の最大値(最大展開度)と最小値(最小展開度)の範囲に基づいて任意に設定することができる。
また、本体部10a、10bそれぞれの他端に形成される溝部17a、17bの底面が当該本体部10a、10bが相互に隣接する側から外方側に向かって上り勾配に形成することにより、掛架部材30の湾曲(形状変化)による環状体21(軸体20)への押圧力の増加を防ぐことが可能になる。
例えば、図5(a)に示すエキスパンションスクリューSの状態と図5(b)に示すエキスパンションスクリューSの状態とを比較する。本体部10a、10bそれぞれの溝部17a、17bの底面の勾配によりエキスパンションスクリューSの展開度が最大の場合における掛架部材30の湾曲度(湾曲の程度)と最小の場合における湾曲度の差が小さくなっていることが見て取れる。つまり、エキスパンションスクリューSの展開度が変化した場合であっても、溝部17a、17bの底面を所定の勾配をもって形成していれば掛架部材30に与える外力を最小限にすることが可能になる。
これにより、軸体20をスムースに回転させることが可能になり、掛架部材30の凸部31と環状体21の孔部23の係合及びその解除をスムースに行うことができる。そのため、エキスパンションスクリューSの展開度の意図せぬ変化、特にエキスパンションスクリューSの展開度の調整において軸体20を回転させる力を大きく変化させる必要がなくなるのでより繊細に展開度の調整を行うことが可能になる。
このように本実施形態に係るエキスパンションスクリューSは、展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を防ぐことができる。
また、環状体21の孔部23は、当該孔部23に工具を差し込んで軸体20を回転させる役割も担うことができる。そのため、回り止めとして機能する他に軸体20の回転操作をスムースに行うことにも寄与するものであり、また、構造の簡略化、部品点数低減などにも寄与するものである。
本実施形態に係るエキスパンションスクリューSのアーム40a、40bは、略U字形状に形成された領域を含む所定の部分がピン15a、15bを介して本体部10a(10b)に内包され接続されることは前述したとおりである。
従来はロウ着によりアームを本体に接続することが一般的であり、その場合、ロウ着時の熱処理によりアームが変質して柔らかくなり剛性が低下してしまい、その結果矯正機能が得られなくなる問題があった。
これに対して本実施形態に係るエキスパンションスクリューSのアーム40a、40bは、ピン15a、15bを介して本体部10a(10b)に内包され接続されることから、上記した問題を有効に解消することができるものである。
[第2実施形態]
前述したエキスパンションスクリューSでは、掛架部材30、凸部31が、軸体20の回転動作に伴って溝部22を移動して孔部位置にて当該孔部23と係合し当該軸体20の回転動作を規制する規制手段として機能することについて説明した。以下、エキスパンションスクリューが有する掛架部材の他の一例、及び、エキスパンションスクリューを展開させる際の最大値(最大展開度)を調整する構成について説明する。
なお、エキスパンションスクリューが有する構成のうち既に説明した構成と同じものは同一の符号を付すとともにその説明を省略する。
図7は、本実施形態に係るエキスパンションスクリューS2の構成の一例を説明するための正面図である。
図8は、本実施形態に係るエキスパンションスクリューS2の構成の一例を説明するための背面図である。
図9(a)は、エキスパンションスクリューS2の構成の一例を説明するための平面図であり、(b)は、その右側面図である。
以下、図7、図8、図9を用いてエキスパンションスクリューS2の構成を説明する。
本実施形態に係るエキスパンションスクリューS2が第1実施形態において説明したエキスパンションスクリューSと異なる点は、主として展開機構F(掛架部材70等)の構成、及び、一対の本体部50a、50bの構成である。
図7、図8、図9に示すように、エキスパンションスクリューS2は、一対の本体部50a、50b、本体部50a、50bそれぞれの一端側においてピン12a、12bを介して揺動可能に接続される連結部11、本体部50a、50bそれぞれの他端側に接続される展開機構F、アーム40a、40bを有する。
また、本実施形態に係る展開機構Fは、軸体20、軸受部材13a、13b、延出部71を介して配された凸部72を有する掛架部材70を含んで構成される。以下、それぞれの構成部においてa又はbを区別する必要が無いときにはその記載を省略して説明する場合がある。以下、本実施形態に係る展開機構Fの構成の詳細について説明する。
図10(a)、(b)、(c)は、本実施形態に係る展開機構Fが有する掛架部材の構成の詳細を説明するための図である。
図10(a)、(b)は、掛架部材70の構成の一例を説明するための図である。また、図10(c)は、環状体21(軸体20)の溝部22に配された孔部23との係合を説明するための図である。
図10(a)に示すように展開機構Fの軸体20は、その周面上に溝部22と当該溝部に形成された一又は複数の孔部23とを有する環状体21を有し、この環状体の側面それぞれから外方に向けて延出し相互に逆ネジの関係である第1のネジ部材20a、第2のネジ部材20bを含んで構成される。
軸受部材13a、13bは、一対の本体部50a、50bそれぞれの他端側においてピン14a、14bを介して揺動可能に接続される。また、軸受部材13a、13bには、軸体20の第1、第2のネジ部材に螺合するネジ孔が形成され当該軸体20が挿通可能に構成される。
掛架部材70は、図7、図8に示すように、軸受部材13a(13b)と本体部10a(10b)に挟持され、軸受部材13a、13bそれぞれと螺合した軸体20と平行に本体部10a、10b間に掛け渡される。
また、掛架部材70は、図10(c)に示すような位置で、環状体21の溝部22に当接するように当該掛架部材70から延出した延出部71を介して配された凸部72を有する。つまり、凸部72が掛架部材70から延出した延出部71の表面から環状体21に向けて突出するように形成され、当該環状体21の側方から当該環状体21の溝部22に当接するように構成される。
この掛架部材70の凸部72は、軸体20の回転動作に伴って溝部22を移動して孔部位置にて当該孔部23と係合し当該軸体20の回転動作を規制する規制手段として機能する。
さらに、本実施形態に係る展開機構Fでは、エキスパンションスクリューS2を患者の口腔内にセットした状態において、歯科医師等の作業者から見て同時に2個の孔部23を目視確認することができる(図9(a)参照)。
第1実施形態に係るエキスパンションスクリューSにおける展開機構Fでは、当該エキスパンションスクリューS2を患者の口腔内にセットした状態において、歯科医師等の作業者から見て1個の孔部23を目視確認することができる(図2(a)参照)。
このように、本実施形態に係るエキスパンションスクリューS2では、軸体20の回転動作させるために孔部23に差し込む棒状のスクリューキー(不図示)の差し込みがさらに容易になり、作業性の向上を図ることができる。
なお、図10(a)に示すように、環状体21の孔部23のサイズを当該環状体21の溝部22の幅と比べて相対的に大きいサイズに形成することができる。
これにより、環状体21(軸体20)と掛架部材70(延出部71)の位置ずれの発生を防ぎつつ掛架部材70の凸部72を孔部23と係合させることが可能になり、エキスパンションスクリューS2の展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を効果的に防ぐことができる。
また、掛架部材70の凸部72の高さは、環状体21の溝部22の深さと比べて相対的に高くなるように形成することができる。
これにより、掛架部材70の凸部72をより確実に孔部23と係合させることが可能になり、エキスパンションスクリューSの展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を効果的に防ぐことができる。
なお、本実施形態の説明においては、環状体21の孔部23は当該環状体21の溝部22の底面に等間隔に4つ形成される例を示しているが、これに限るものではない。展開度の調整のレベルや内容に応じて、例えば細かな調整が必要であれば孔部23の数を増やしたり、また、その間隔を不均等なものにしたりなど任意に設計することができる。
図11は、エキスパンションスクリューS2の使用状態を説明するための図である。
図11に示すように、エキスパンションスクリューS2は、軸体20を任意の方向に回転させることで略扇形状の展開度を自在に変化させることができる。
具体的には、第1のネジ部材20a、第2のネジ部材20bは相互に逆ネジの関係であるため軸体20の回転力は軸受部材13a(13b)を介して一対の本体部50a、50bの他端側を開く方向、あるいは閉じる方向に向かう力として伝達される。
図12は、エキスパンションスクリューS2の最大展開度の調整について説明をするための図である。
一対の本体部50a、50bそれぞれの一端側(ピン12a、12bを介して揺動可能に接続される連結部11側)の構成は、図7、図8に示すように、歯車部16a、16bよりも端部側に当接部80a、bがそれぞれ形成されている。
対向する位置に形成された一対の当接部80a、bは、図7、図8に示すように、歯車部16a、16bそれぞれから端部(一端側の端部)に向かって下り勾配(所定の角度)になるように形成される。この勾配量を調整することにより略扇形状に展開するエキスパンションスクリューの最大展開度を任意に設定することが可能になる。
例えば当接部80a、bの対向面にスペーサーを配することで最大展開度を低くしたり、また、当接部80a、bの対向面を削ることで最大展開度を高くしたりするなど最大展開度の細かな調整も可能になる。
このように、当接部80a、bは、エキスパンションスクリューS2を展開させる際の最大値(最大展開度)を調整する調整手段として機能する。
このように本実施形態に係るエキスパンションスクリューSは、展開度の細かな調整を可能にしつつ展開度の意図せぬ変化を防ぐことができる。
なお、これまで説明した実施形態は、本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲が、これらの例に限定されるものではない。
10a、b、50a、b・・・本体部、11・・・連結部、13a、b・・・軸受部材、20・・・軸体、21・・・環状体、30、70・・掛架部材、31、72・・・凸部、40a、b・・・アーム、71・・・延出部、80a、b・・・当接部、S、S2・・・エキスパンションスクリュー。

Claims (11)

  1. 略扇形状の展開度を変更可能に構成されたエキスパンションスクリューであって、
    前記エキスパンションスクリューは、
    一対の本体部と、
    前記一対の本体部それぞれの一端側に揺動可能に接続され、当該一対の本体部を連結する連結手段と、
    前記一対の本体部それぞれの他端側に接続され、当該本体部の他端間の距離を調整し前記展開度を決定する展開機構と、を有し、
    前記展開機構は、その周面上に溝部と当該溝部に形成された一又は複数の孔部とを有する環状体とこの環状体の側面それぞれから外方に向けて延出し相互に逆ネジの関係である第1、第2のネジ部材を含む軸体と、
    前記一対の本体部それぞれの他端側に揺動可能に接続され、前記軸体の第1、第2のネジ部材に螺合するネジ孔が形成された軸受部材と、
    前記軸受部材と前記本体部に挟持され、前記軸受部材それぞれと螺合した前記軸体と平行に前記一対の本体部間に掛け渡される掛架部材と、前記環状体の溝部に当接するように当該掛架部材に形成された凸部とを有し、当該凸部が前記軸体の回転動作に伴って前記溝部を移動して孔部位置にて当該孔部と係合し当該軸体の回転動作を規制する規制手段と、を有することを特徴とする、
    エキスパンションスクリュー。
  2. 前記本体部それぞれの他端は展開方向と平行する方向に溝部が形成されており、この溝部に前記軸受部材が軸着され、この軸受部材を介して前記軸体が前記一対の本体部間に軸架されることを特徴とする、
    請求項1に記載のエキスパンションスクリュー。
  3. 前記掛架部材は、前記展開度の変化の前後において少なくともその一部が前記本体部の溝部の底面とこの底面に対向する前記軸受部材の面に挟持されることを特徴とする、
    請求項2に記載のエキスパンションスクリュー。
  4. 前記本体部それぞれの前記一端側には歯車部が形成されており、これら歯車部が係合するように前記連結手段が当該一対の本体部を連結することを特徴とする、
    請求項1、2又は3に記載のエキスパンションスクリュー。
  5. 前記環状体の孔部のサイズは当該環状体の溝部の幅と比べて相対的に大きいサイズに形成されることを特徴とする、
    請求項1乃至4いずれか一項に記載のエキスパンションスクリュー。
  6. 前記掛架部材の凸部の高さは前記環状体の溝部の深さと比べて相対的に高くなるように形成されることを特徴とする、
    請求項1乃至5いずれか一項に記載のエキスパンションスクリュー。
  7. 前記環状体の孔部は当該環状体の溝部の底面に等間隔に4つ形成されることを特徴とする、
    請求項1乃至6いずれか一項に記載のエキスパンションスクリュー。
  8. 所定の長さを有し略U字形状に形成された一対のアームを有し、
    前記アームは、略U字形状に形成された領域を含む所定の部分が前記本体部に内包され接続されることを特徴とする、
    請求項1乃至7いずれか一項に記載のエキスパンションスクリュー。
  9. 前記本体部それぞれの他端に形成される溝部の底面は、前記一対の本体部の展開度に応じて当該溝部の底面側から前記掛架部材の裏面に向けて付与される圧力が略一定となるように当該本体部が相互に隣接する側から外方側に向かって上り勾配に形成されることを特徴とする、
    請求項2又は3に記載のエキスパンションスクリュー。
  10. 前記本体部それぞれの他端に形成される溝部の底面は、前記エキスパンションスクリューの展開度が最大の場合における前記掛架部材の湾曲度と最小の場合における前記掛架部材の湾曲度の差が小さくなるように勾配を設けて形成されることを特徴とする、
    請求項2又は3に記載のエキスパンションスクリュー。
  11. 前記一端側に形成された前記歯車部それぞれから端部に向かって下り勾配に形成された一対の当接部を有することを特徴とする、
    請求項4に記載のエキスパンションスクリュー。

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