JP7323922B2 - Led照明器 - Google Patents

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Description

本発明は、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)照明器に関し、特に、製品検査に用いる画像を得るために好適なLED照明器に関する。
従来、照明光を製品へ照射し、カメラを用いて製品の画像を取り込み、画像処理により製品の傷、印刷された文字等を識別する外観検査、寸法検査等を行う検査システムが知られている。この検査システムでは、照明光の照射角度によって、傷または文字と背景との間のコントラストが大きく変化してしまうため、照明光の向き、強度等が重要になっている。製品の外観検査等のために、例えばLEDを使用したLED照明器が提案されている(例えば、特許文献1,2を参照)。
図14は、LED照明器を用いた検査システムの全体構成例を示す概略図である。また、図15は、従来のLED照明器の構成例を示す断面図である。この検査システム100は、LED照明器102A,102Bから照明光を検査対象物101へ照射し、カメラ103が検査対象物101の画像を取り込むことで、検査対象物101の傷等を識別するシステムである。LED照明器102A,102Bを総称してLED照明器102と表記する。
カメラ103から下方の垂直位置に検査対象物101が置かれており、カメラ103の水平面から検査対象物101へ垂直に下した軸を中心軸α2とする。中心軸α2は、LED照明器102A,102Bにおける半ドーナツ型の同心円の中心から下方向の検査対象物101へ垂直に向けた軸でもある。
LED照明器102は、半ドーナツ型の光拡散樹脂の内部に複数のLEDを備えている。図15(A)を参照して、LED照明器102は、基台110、光拡散樹脂にて形成されると共にレンズを兼ねたカバー111、及び半ドーナツ型の同心円上に沿って設けられたプリント配線基板112を備えている。さらに、LED照明器102は、プリント配線基板112上に複数のLED113を備えている。
複数のLED113が発光することにより、カバー111の光拡散樹脂内で光が乱反射し、光拡散樹脂の形状に沿った光が照明光として、外部へ照射される。
図14に示した検査システム100を参照して、LED照明器102A,102Bから検査対象物101への照明光の照射角度によっては、傷等の見え方が異なってしまう。そのため、例えば傷等と背景との間のコントラストが最大となる最適な照射角度が存在する。また、検査対象物101の表面の材質または仕上げの方法等によっては、最適な照射角度が異なるものである。
そこで、LED照明器102A,102Bと、検査対象物101が置かれた設置部との間の距離を変えて、照射角度を変えることにより、最適な照射角度となる高さ位置α1を調整し、LED照明器102A,102Bをその高さ位置に固定する。そして、検査システム100により検査が行われる。検査対象物101が変更された場合には、LED照明器102A,102Bの高さ位置α1も再調整する。
このような検査システム100において、検査対象物101を検査するための照明が必要な領域は、検査対象物101が置かれている近傍の領域のみである。
しかしながら、図15(A)に示したLED照明器102では、照射光は、検査対象物101が置かれた設置部へ向けて、当該LED照明器102の下方の全ての方向へ照射される。このため、照明効率が悪く、照度が低くなってしまうという問題があった。
このような問題を解決するために、必要な領域に光を効率良く照射し、照度を上げることが可能なLED照明器が提案されている(例えば、特許文献3を参照)。図15(B)は、そのLED照明器の構成を示す断面図である。
図15(B)に示すLED照明器102は、図15(A)と同様に、基台110、光拡散樹脂にて形成されると共にレンズを兼ねたカバー111、及び円錐形の側面から切り出した所定形状のプリント配線基板114を備えている。さらに、LED照明器102は、プリント配線基板114上に複数のLED113を備えている。
LED照明器102の中心軸α2を通る断面において、カバー111のレンズの光軸は、中心軸α2に対して傾斜しており、複数のLED113の光軸も、中心軸α2に対して傾斜している。
このように、照射光は、検査対象物101へ向けて照射されるから、必要な領域に光を効率良く照射し、照度を上げることができる。
実用新案登録第3082123号公報 実用新案登録第3085058号公報 特許第4836231号公報
しかしながら、図15(A)(B)に示したLED照明器102においては、複数のLED113からカバー111を介して、広い角度を持った照明光を検査対象物101へ照射することができない。
このため、LED照明器102と検査対象物101が置かれた設置部との間の距離を変え(照射角度を変え)、最適な高さ位置α1に調整した場合であっても、十分な明るさの照明光を検査対象物101へ照射できない場合があるという問題があった。つまり、従来のLED照明器102を用いた検査システム100では、傷等の検査を精度高く行うことができない場合があった。
そこで、本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、広い角度を持った照射光を照射し、かつ十分な明るさの照射が可能なLED照明器を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1のLED照明器は、製品検査に用いる画像を得るための照明光を照射するLED照明器において、当該LED照明器の天井面に設けられ、中央に開口部を備えた四角形または円形の第1の基台と、前記第1の基台に対応して設けられ、複数の第1のLEDが装着された第1のプリント配線基板と、当該LED照明器の側面に設けられた第2の基台と、前記第2の基台とほぼ同じ形状をなし、かつ前記第2の基台に固着して設けられ、光軸が前記天井面に水平な横方向へ向いて配置された複数の第2のLEDが装着された第2のプリント配線基板と、前記複数の第1のLED及び前記複数の第2のLEDからの光を前記照明光として外部へ拡散させる光拡散樹脂からなり、前記外部へ湾曲した形状のカバーと、前記第1のプリント配線基板が固着されて構成され、かつ前記第1の基台に取り付けられたシャフトを備えた部材であって、当該シャフトを軸にして、前記第1の基台に備えた前記開口部の中心から前記天井面に垂直な方向の軸を中心軸とし、当該中心軸と前記複数の第1のLEDの光軸との間の角度をLED角度とした場合の当該LED角度が所定角度となるように回転することで、前記第1のプリント配線基板を傾斜させ、前記複数の第1のLEDの光軸の向きを変化させる基板固定部材と、を備え、前記第1の基台には、前記基板固定部材を収容する凹部が設けられており、前記基板固定部材が前記第1の基台に収容されている場合、前記LED角度が0°である、ことを特徴とする。
また、請求項2のLED照明器は、製品検査に用いる画像を得るための照明光を照射するLED照明器において、当該LED照明器の天井面に設けられ、中央に開口部を備えた四角形または円形の第1の基台と、前記第1の基台に対応して設けられ、複数の第1のLEDが装着された第1のプリント配線基板と、当該LED照明器の側面に設けられた第2の基台と、前記第2の基台とほぼ同じ形状をなし、かつ前記第2の基台に固着して設けられ、光軸が前記天井面に水平な横方向へ向いて配置された複数の第2のLEDが装着された第2のプリント配線基板と、前記複数の第1のLED及び前記複数の第2のLEDからの光を前記照明光として外部へ拡散させる光拡散樹脂からなり、前記外部へ湾曲した形状のカバーと、前記第1のプリント配線基板が固着されて構成された部材であって、当該部材の一端を軸にして、前記第1の基台に備えた前記開口部の中心から前記天井面に垂直な方向の軸を中心軸とし、当該中心軸と前記複数の第1のLEDの光軸との間の角度をLED角度とした場合の当該LED角度が所定角度となるように回転することで、前記第1のプリント配線基板を傾斜させ、前記複数の第1のLEDの光軸の向きを変化させる基板固定部材と、前記基板固定部材を回転させる角度調整部材と、を備え、前記第1の基台には、前記基板固定部材の前記一端が挿入された凹部、及びボルトの先端部が挿入された第1のボルト挿入穴が設けられており、前記角度調整部材には、前記基板固定部材の他端が挿入された凹部、及び前記ボルトが挿入された第2のボルト挿入穴が設けられており、前記角度調整部材に設けられた前記第2のボルト挿入穴から前記第1の基台に設けられた前記第1のボルト挿入穴へ挿入された前記ボルトを回転させることで、前記角度調整部材と固定位置の前記第1の基台との間の距離が変化し、前記距離の変化に伴い、前記基板固定部材の前記一端を軸にして前記他端が移動することで、前記第1のプリント配線基板が傾斜して前記複数の第1のLEDの光軸の向きが変化する、ことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、広い角度を持った照射光を照射することができ、かつ十分な明るさの照射が可能となり、結果として、傷等の検査を精度高く行うことができる。
実施例1のLED照明器の構成例を示す正面図及び側面図である。 実施例1のLED照明器の構成例を示す断面図である。 LED照明器及びLED駆動装置の機能構成例を示すブロック図である。 実施例1のLED照明器の調整例を説明する図である。 実施例1のLED照明器の調整例を示すフローチャートである。 実施例2のLED照明器の構成例を示す断面図である。 実施例2のプリント配線基板を構成する複数の基板の配置例を説明する図である。 LEDの角度θを説明する図である。 実施例2のLED照明器の調整例を説明する図である。 実施例2のLED照明器の調整例を示すフローチャートである。 実施例2の変形例におけるLED照明器の構成例を示す断面図である。 分割点灯を行うLED照明器を説明する図である。 分割点灯を行うLED照明器及びLED駆動装置の機能構成例を示すブロック図である。 LED照明器を用いた検査システムの全体構成例を示す概略図である。 従来のLED照明器の構成例を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。以下に説明する実施例1のLED照明器は、第1のプリント配線基板及び第2のプリント配線基板を備え、第1のプリント配線基板には、光軸が当該LED照明器の天井面に垂直な下方向へ向いて配置された複数のLEDが装着されており、第2のプリント配線基板には、光軸が天井面に水平な横方向へ向いて配置された複数のLEDが装着されている(後述する図2を参照)。
また、実施例2のLED照明器は、第1のプリント配線基板及び第2のプリント配線基板を備え、第1のプリント配線基板に備えたLEDの光軸と、天井面の中心から垂直な方向の中心軸α2との間の角度を変更するための角度可変手段を備えている(後述する図6及び図11を参照)。
これにより、天井面に対して垂直または所定角度の下方向、及び水平な横方向へ光が拡散するから、広い角度を持った照射光を照射することができ、かつ十分な明るさの照射が可能となる。
〔LED照明器の構成〕
図1は、実施例1のLED照明器の構成例を示す正面図及び側面図である。本図の上側に示した正面図は、LED照明器の上側からみた天井面を示している。後述する実施例2のLED照明器についても同様である。図1(A)は、角型のLED照明器1-1を示し、図1(B)は、丸型のLED照明器1-2を示す。LED照明器1-1,1-2を総称して、LED照明器1と表記する。
図1(A)の上側に示した正面図を参照して、LED照明器1-1は、中央に開口部20を備えた四角形の形状を有している。具体的には、LED照明器1-1は、同心円を四角に変形した形状(以下、「同心円状の四角の形状」という。)を有している。図1(B)の上側に示した正面図を参照して、LED照明器1-2は、中央に開口部20を備えた円形の形状を有している。具体的には、LED照明器1-2は、同心円状の形状を有している。
検査対象物101の製品検査時においては、開口部20の中央に、カメラ103から見た検査対象物101が位置することとなる(図14を参照)。尚、正面図におけるLED照明器1の形状は、中央に開口部20を備えた任意の角数の正多角形であってもよい。
図1(A)(B)の下側に示した側面図を参照して、LED照明器1は、天井面に設けられた基台10、側面に設けられた基台11、図示しないLED等からの光を拡散させるカバー12等を備えている。
図1(A)に示した角型のLED照明器1-1は、ドーナツ形状に対してその中心を通る中心軸α2と垂直な平面で切断して半ドーナツ型を形成した場合に、その同心円を四角に変形した形状となっている。また、図1(B)に示した丸型のLED照明器1-2は、ドーナツ形状に対してその中心を通る中心軸α2と垂直な平面で切断した半ドーナツ型の形状となっている。
〔実施例1〕
(構成)
次に、実施例1のLED照明器1について詳細に説明する。図2は、実施例1のLED照明器1の構成例を示す断面図である。この断面図は、図1(A)(B)において、軸α4を基準に下方向へ切断した場合の断面を示している。後述する図6(A)(B)及び図11(A)(B)(C)についても同様である。
このLED照明器1は、LED角度固定型の装置であり、基台10,11、カバー12、複数のLED15を装着したプリント配線基板13、及び、複数のLED16を装着したプリント配線基板14を備えている。
基台10は、LED照明器1を構成するためのベースであり、LED照明器1の天井面(図14に示した検査システム100においてはカメラ103の設置側)に設けられ、その天井面は、中心軸α2に対して垂直に位置している。
基台11は、LED照明器1の側面に設けられ、基台10における側面側の端の下面に例えば接着材で取り付けられている。基台10,11は、放熱効果を持たせるために、例えばアルミニウムにより形成される。
カバー12は、基台10,11に取り付けられたプリント配線基板13,14を覆う部材であり、基台10における開口部20側の端の下面と基台11における下側の開口部側の端とに脱着可能に取り付けられている。図示していないが、例えば互いの凹凸部を嵌合させることでカバー12の取り付けが行われ、凹凸部の嵌合箇所を外すことでカバー12の取り外しが行われる。カバー12は、複数のLED15及び複数のLED16からの光を照明光として外部へ拡散させる例えば透明な光拡散樹脂により、LED15,16の反対側の外部へ湾曲した形状で形成され、レンズの機能を有する。
プリント配線基板13は、例えば絶縁用のシートを挟んで図示しないネジまたは接着剤等により、基台10に固着されている。プリント配線基板13は、図1(A)に示した角型のLED照明器1-1において、基台10とほぼ同じ形状の中央に開口部20を備えた四角形(同心円状の四角の形状)で構成されている。また、プリント配線基板13は、図1(B)に示した丸型のLED照明器1-2において、基台10とほぼ同じ形状の中央に開口部20を備えた円形(同心円状)に構成されている。
プリント配線基板13には、図1(A)に示した角型のLED照明器1-1において、複数のLED15が中央に開口部20を備えた四角形(同心円状の四角の形状)の周方向に、例えば3列で配置されている。また、プリント配線基板13には、図1(B)に示した丸型のLED照明器1-2において、複数のLED15が中央に開口部20を備えた円形(同心円状)の周方向に例えば3列で配置されている。複数のLED15の光軸は、天井面に垂直な下方向(検査対象物101が存在する下方向)へ向いている。
プリント配線基板14は、例えば絶縁用のシートを挟んで図示しないネジまたは接着剤等により、基台11に固着されている。プリント配線基板14は、図1(A)に示した角型のLED照明器1-1において、基台11とほぼ同じ形状で構成されている。具体的には、プリント配線基板14は、四角柱の相対する2つの側面以外の4つの側面に対し、中心軸α2に垂直な2つの平面で切断した形状で構成されている。また、プリント配線基板14は、図1(B)に示した丸型のLED照明器1-2において、基台11とほぼ同じ形状で構成されている。具体的には、プリント配線基板14は、円柱の側面に対し、中心軸α2に垂直な2つの平面で切断した形状で構成されている。
プリント配線基板14には、複数のLED16が当該LED照明器1の側面の周方向に、例えば2列で配置されている。複数のLED16の光軸は、天井面に水平な横方向(中心軸α2を介して対向する複数のLED16が存在する方向)へ向いている。
尚、プリント配線基板13に配置された複数のLED15の列数は3に限定されるものではなく、1,2または4以上の列数であってもよい。また、プリント配線基板14に配置された複数のLED16の列数は2に限定されるものではなく、1または3以上の列数であってもよい。
このように、図2に示した実施例1のLED照明器1では、プリント配線基板13に装着された複数のLED15及びプリント配線基板14に装着された複数のLED16が点灯すると、カバー12の光拡散樹脂内で光が乱反射する。そして、光拡散樹脂の形状に沿った光が照明光として、広範囲かつ均一に外部へ照射される。
図15に示した従来のLED照明器102では、LED113の光軸は一方向であるが、実施例1のLED照明器1では、LED15,16を用いていることから、光軸は二方向である。これにより、カバー12の湾曲面に対応した広い角度α3(図2を参照)にて、広範囲かつ均一に拡散可能な照射光を照射することができる。この場合、基台11の縦方向(天井面に垂直な下方向)のサイズを小さくし、カバー12の断面を半円形状に近くすることにより、角度α3=180°に近い状態で照射光を照射することができ、サイズの大きい検査対象物101の検査に対応することができる。
つまり、実施例1のLED照明器1では、天井面の垂直な下方向及び水平な横方向へ光が拡散するから、従来技術に比べ、広い角度を持った照射光を検査対象物101へ照射することができ、かつ、広範囲かつ均一に拡散する十分な明るさの照射が可能となる。
(LED15,16の点灯及び消灯)
次に、実施例1のLED照明器1において、プリント配線基板13に装着された複数のLED15及びプリント配線基板14に装着された複数のLED16の駆動処理について説明する。
図3は、LED照明器1及びLED駆動装置4の機能構成例を示すブロック図である。図3のLED照明器1には、複数のLED15及び複数のLED16のみが示されている。
ここで、プリント配線基板13は、中心軸α2(同心円状の四角の形状の中心または同心円状の中心)に最も近い列を構成するLED15a群、その次に近い列のLED15b群、及び中心軸α2から最も遠い列のLED15c群を備えているものとする。また、プリント配線基板14は、プリント配線基板13に近い列を構成するLED16d群、及びプリント配線基板13から遠い最も下の列のLED16e群を備えているものとする。
LED駆動装置4は、点灯列制御手段であり、制御回路30及び電源回路31a~31eを備えている。尚、LED照明器1は、点灯列制御手段であるLED駆動装置4を備えるようにしてもよい。
制御回路30は、外部からの制御信号(またはボリューム等による手動設定信号)を入力し、制御信号(または手動設定信号)に基づいて、電源回路31a~31eのそれぞれの電流値を制御する。
電源回路31a~31eは、制御された電流値の信号を、対応するLED15a群、LED15b群、LED15c群、LED16d群及びLED16e群へ出力する。電源回路31a~31eには、対応するLED15a群、LED15b群、LED15c群、LED16d群及びLED16e群がそれぞれ接続されている。
これにより、制御回路30が入力する制御信号に従い、LED15a群、LED15b群、LED15c群、LED16d群及びLED16e群のそれぞれを単位として、点灯または消灯させることができる。また、制御信号に従った電流値に応じて、LED15a群~LED16e群のそれぞれを単位として、調光することができ、照明光の照度を変更することができる。
(LED照明器1の高さ調整)
次に、LED照明器1の高さ位置α1の調整について説明する。図4は、実施例1のLED照明器1の調整例を説明する図であり、図5は、そのフローチャートである。
図4を参照して、LED照明器1の高さ位置α1は、照射領域内において照度むらが許容範囲内に収まり、かつ照度がなるべく高くなるように、位置決めされる。具体的には、高さ位置α1は、作業者が図示しない高さ調整つまみを回動する等して、カメラ103が取り込む検査対象物101の画像(検査対象物101の反射光の画像)に基づいて決定される。
LED照明器1の高さ位置α1の調整は、所定位置の複数のLED15を点灯した状態でLED照明器1の高さ位置α1を変化させ、明るい最適な画像を得ることで行われる。
まず、LED駆動装置4は、LED照明器1に備えたLED15a群~LED16e群のうち、中心軸α2に最も近いLED15a群及びプリント配線基板13から最も遠いLED16e群を点灯させる(ステップS501)。
具体的には図3を参照して、LED駆動装置4の制御回路30は、LED15a群及びLED16e群を所定の明るさにて点灯させるための制御信号を入力し、当該制御信号に基づいて、電源回路31a,31eの電流値を制御する。そして、電源回路31aは、制御された電流値の信号をLED15a群に出力し、電源回路31eは、制御された電流値の信号をLED16e群に出力する。これにより、LED15a群及びLED16e群は点灯する。この場合、電源回路31b~31dの電流値は制御されないため、LED15b群、LED15c群及びLED16d群は点灯せず、消灯の状態を維持する。
図4及び図5に戻って、作業者は、高さつまみを回動する等してLED照明器1の高さを変更しながら(ステップS502)、カメラ103が取り込んだ検査対象物101の画像をモニタ(図4には図示せず)で確認する。そして、作業者は、検査のための明るさが十分に確保された最適な画像であるか否かを判断する(ステップS503)。LED照明器1の高さが変更されると、検査対象物101の画像も変化する。
作業者は、ステップS503において、最適な画像でないと判断した場合(ステップS503:N)、ステップS502へ移行し、LED照明器1の高さを変更する。一方、作業者は、ステップS503において、最適な画像であると判断した場合(ステップS503:Y)、現在の高さを高さ位置α1として決定する(ステップS504)。そして、作業者は、高さつまみを固定する等して、LED照明器1の高さを高さ位置α1に固定する。
LED駆動装置4は、点灯しているLED15a群及びLED16e群以外のLED15b群、LED15c群及びLED16d群を点灯させる(ステップS505)。
具体的には図3を参照して、LED駆動装置4の制御回路30は、LED15b群、LED15c群及びLED16d群を所定の明るさにて点灯させるための制御信号を入力し、当該制御信号に基づいて、電源回路31b~31dの電流値を制御する。そして、電源回路31b~31dは、制御された電流値の信号を、対応するLED15b群、LED15c群及びLED16d群に出力する。
これにより、LED15b群~LED16d群が点灯し、全てのLED15a群~LED16e群が点灯することとなる。
このように、実施例1のLED照明器1の高さ調整において、最適な画像が得られるLED照明器1の高さ位置α1の状態で、最も明るい検査環境を構成することができる。
また、実施例1のLED照明器1は、LED15,16を用いているため、光軸は二方向であり、天井面に垂直な下方向(中心軸α2と同じ方向)及び水平な横方向へ光が拡散するため、広い角度にて、十分な明るさの照射光を検査対象物101へ照射することができる。
ここで、図4を参照して、LED照明器1がカメラ103に近い高さ位置α1-1にある場合であっても(LED照明器1と検査対象物101との間の距離が長い場合であっても)、十分な明るさの照射光が検査対象物101へ照射されるから、検査対象物101から強い反射光が得られる。そして、カメラ103により鮮明な画像を得ることができ、検査対象物101を検査することが可能となる。
また、LED照明器1が検査対象物101に近い高さ位置α1-2にある場合であっても(LED照明器1と検査対象物101との間の距離が短い場合であっても)、横方向も含め広い角度の照射光が検査対象物101へ照射されるから、検査対象物101から強い反射光が得られる。そして、カメラ103により鮮明な画像を得ることができ、検査対象物101を検査することが可能となる。
したがって、実施例1のLED照明器1を用いることにより、その高さ位置α1は、広い範囲で調整が可能となり、検査対象物101の横方向に近い高さ位置α1-2にて検査することもできる。
〔実施例2〕
(構成)
次に、実施例2のLED照明器について詳細に説明する。図6は、実施例2のLED照明器の構成例を示す断面図である。図6(A)は、プリント配線基板13が傾斜していない状態、すなわちLED15の光軸と中心軸α2との間の角度が0°の場合の構成を示している。図6(B)は、プリント配線基板13が傾斜している状態、すなわちLED15の光軸を中心軸α2の方向へ向けた場合の構成を示している。
実施例2のLED照明器2の正面図は、図1に示したLED照明器1の正面図と同じであり、LED照明器2の外観は、LED照明器1と同様である。LED照明器2には、図1(A)に示すものと同様の角型のLED照明器2-1、及び図1(B)に示すものと同様の丸型のLED照明器2-2がある。LED照明器2-1,2-2を総称して、LED照明器2と表記する。
図6を参照して、このLED照明器2は、LED角度可変型の装置であり、基台10,11、カバー12、複数のLED15を装着したプリント配線基板13、複数のLED16を装着したプリント配線基板14、及び、プリント配線基板13が取り付けられた基板固定部材17を備えている。また、基板固定部材17は、当該基板固定部材17を傾斜させるためのシャフト18を備えている。
基台10は、図2に示した基台10と同様であり、さらに、基板固定部材17を収容する凹部21が設けられており、基板固定部材17に備えたシャフト18が当該基台10の長手方向(同心円状の四角の形状または同心円状の形状の周方向)の所定位置に取り付けられている(図示せず)。シャフト18を軸(支点)にして、基板固定部材17が回転方向γに回転するようになっている。
基台11、カバー12、プリント配線基板14及びLED16は、図2に示した構成部と同じであるから、ここでは説明を省略する。
プリント配線基板13は、例えば絶縁用のシートを挟んで図示しないネジまたは接着剤等により、基板固定部材17に固着されている。
図7は、実施例2のプリント配線基板13を構成する複数の基板の配置例を説明する図である。図7(A)に示す角型のLED照明器2-1の場合、プリント配線基板13は、同心円状の四角の形状を、外側の四角の頂点sと対応する内側の四角の頂点tとを結んだ線位置にて4つの区分に分割した場合に、内側の四角の辺とほぼ同じ長さの辺を一辺とする4個の四角形の基板13a~13dを備えて構成される。4個の基板13a~13dは、同じ角度にて傾斜させることができる。
尚、LED照明器2-1に備えたプリント配線基板13は、内側の四角の辺とほぼ同じ長さの辺を上底とし、外側の四角の辺よりも短い長さの辺であって、隣り合う基板13a~13dが回転したときに干渉することのないような長さの辺を下低とした4個の台形の基板13a~13dを備えて構成されるようにしてもよい。
また、図7(B)に示す丸型のLED照明器2-2の場合、プリント配線基板13は、同心円状の形状を、その中心から放射状に均等の面積となるように分割した場合に、分割した個数(図7(B)の場合8個)の四角形の基板13a~13hを備えて構成される。基板13a~13hは、LED照明器2-1と同様に、台形の形状にて構成されるようにしてもよく、隣り合う基板13a~13hが互いに干渉しないように、同じ角度にて傾斜させることができる。
尚、LED照明器2-2に備えたプリント配線基板13を構成する基板の数は、必ずしも8個である必要はなく、例えば4個、12個、16個であってもよい。
基板固定部材17は、LED15の角度を変化させる角度可変手段であり、プリント配線基板13が固着されており、当該基板固定部材17を回転方向γに回転させることでLED15を所定の角度で傾斜させるシャフト18を備えている。基板固定部材17の下側の面には、プリント配線基板13の両面のうち、複数のLED15が装着されていない面が取り付けられている。基板固定部材17の数は、プリント配線基板13の数と同じである。
基板固定部材17に備えたシャフト18は、基板固定部材17及びLED15の長手方向に沿って、基台10の所定位置に取り付けられている。
複数のLED15の光軸は、図6(A)において、天井面に垂直な下方向であって、下側へ向いており、図6(B)においては、天井面に垂直な下方向の中心軸α2に対して所定の角度を有する向きとなる。また、複数のLED16の光軸は、天井面に水平な横方向であって、中心軸α2を介して対向する複数のLED16が存在する側へ向いた軸となる。
図8は、LED15の角度θを説明する図である。LED15の角度θ、すなわちプリント配線基板13及び基板固定部材17の傾斜角度は、LED15の光軸と中心軸α2との間の角度である。図6(A)の場合、LED15の角度θは0°であり、図6(B)の場合、LED15の角度θは0°を超える所定角度である。
このように、図6に示した実施例2のLED照明器2では、プリント配線基板13に装着された複数のLED15及びプリント配線基板14に装着された複数のLED16が点灯すると、カバー12の光拡散樹脂内で光が乱反射する。そして、光拡散樹脂の形状に沿った光が照明光として、広範囲かつ均一に外部へ照射される。
これにより、実施例1のLED照明器1と同様に、広い角度を持った照射光を検査対象物101に対して照射することができ、かつ、広範囲かつ均一に拡散する十分な明るさの照射が可能となる。
また、実施例2のLED照明器2では、LED15の光軸は、実施例1のLED照明器1と異なり中心軸α2の方向、すなわち検査対象物101の方向である。これにより、実施例1のLED照明器1に比べ、検査対象物101近傍の照度を高くすることができる。
(LED15,16の点灯及び消灯)
プリント配線基板13に装着された複数のLED15及びプリント配線基板14に装着された複数のLED16の駆動処理については、図3に示したLED駆動装置4により実現される。実施例2におけるLED駆動装置4の処理は、実施例1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
(LED照明器2の高さ調整及びLED15の角度調整)
次に、LED照明器2の高さ位置α1の調整及びLED15の角度θの調整について説明する。図9は、実施例2のLED照明器2の調整例を説明する図であり、図10は、そのフローチャートである。
LED照明器2の高さ位置α1の調整は、LED照明器1の高さ位置α1の調整方法と同様であり、さらに、基板固定部材17を回転方向γに回転させLED15の角度θも変化させることで行われる。
まず、LED駆動装置4は、図5に示したステップS501と同様に、中心軸α2に最も近いLED15a群及びプリント配線基板13から最も遠いLED16e群を点灯させる(ステップS1001)。
次に、作業者は、図5に示したステップS502と同様に、高さつまみを回動する等してLED照明器2の高さを変更しながら(ステップS1002)、カメラ103が取り込んだ検査対象物101の画像をモニタ(図9には図示せず)で確認する。そして、作業者は、図5に示したステップS503と同様に、検査のための明るさが十分に確保された最適な画像であるか否かを判断する(ステップS1003)。LED照明器2の高さが変更されると、検査対象物101の画像も変化する。
作業者は、ステップS1003において、最適な画像でないと判断した場合(ステップS1003:N)、ステップS1002へ移行し、LED照明器2の高さを変更する。一方、作業者は、ステップS1003において、最適な画像であると判断した場合(ステップS1003:Y)、LED15の角度を変更する(ステップS1004)。
具体的には、作業者は、例えばLED照明器2の基台10,11からカバー12を取り外し、プリント配線基板13が取り付けられた基板固定部材17を、シャフト18を軸にして回転させ、所望の傾斜角度に傾斜させる。作業者は、分割されたプリント配線基板13が取り付けられたそれぞれの基板固定部材17について、同様の作業を行う。
作業者は、カメラ103が取り込んだ検査対象物101の画像をモニタ(図9には図示せず)で確認し、最も明るい検査環境になったか否かを判断する(ステップS1005)。LED15の角度が変更されると、検査対象物101の画像も変化する。
作業者は、ステップS1005において、最も明るい検査環境になっていないと判断した場合(ステップS1005:N)、ステップS1004へ移行し、LED15の角度を変更する。一方、作業者は、ステップS1005において、最も明るい検査環境になったと判断した場合(ステップS1005:Y)、現在のLED照明器2の高さを高さ位置α1として決定し、現在のLED15の角度を角度θとして決定する(ステップS1006)。そして、作業者は、高さつまみを固定する等して、LED照明器2の高さを高さ位置α1に固定する。尚、プリント配線基板13は、作業者の操作によりシャフト18が回転してその回転が停止すると、その角度にて固定されるものとする。
LED駆動装置4は、図5のステップS505と同様に、点灯しているLED15a群及びLED16e群以外のLED15b群、LED15c群及びLED16d群を点灯させる(ステップS1007)。
これにより、LED15b群、LED15c群及びLED16d群が点灯し、全てのLED15a群~LED16e群が点灯することとなる。
このように、実施例2のLED照明器2の高さ調整及びLED15の角度調整において、最適な画像が得られるLED照明器2の高さ位置α1の状態、かつ最も明るい条件が得られるLED15の角度θの状態において、検査環境を構成することができる。
また、実施例2のLED照明器2は、角度θに光軸が向いたLED15及び横方向に光軸が向いたLED16を用いているため、光軸は2方向である。これにより、広い角度にて、広範囲かつ均一に拡散する明るさの照射光を検査対象物101へ照射することができると共に、実施例1のLED照明器1に比べ、検査対象物101近傍の照度を高くすることができる。
ここで、図9を参照して、実施例1のLED照明器1と同様に、LED照明器2がカメラ103に近い高さ位置α1-1にある場合であっても、また、検査対象物101に近い高さ位置α1-2にある場合であっても、検査対象物101から強い反射光が得られ、カメラ103により鮮明な画像を得ることができる。
したがって、実施例2のLED照明器2を用いることにより、その高さ位置α1は、広い範囲で調整が可能となり、検査対象物101の横方向に近い高さ位置α1-2にて検査することもできる。そして、LED15の角度を調整することで、一層精度の高い傷等の検出が可能となる。
〔実施例2の変形例〕
(構成)
次に、実施例2の変形例のLED照明器について詳細に説明する。図11は、実施例2の変形例におけるLED照明器の構成例を示す断面図である。この実施例2の変形例のLED照明器2は、作業者が後述するボルト43を回転させることで、LED15の角度を変更するものである。図11(A)~(C)は、図6(A)(B)に示したLED照明器2の構成例において、右側の箇所の断面図に対応している。
図11(A)は、プリント配線基板13が傾斜していない状態、すなわちLED15の光軸と中心軸α2との間の角度θが0°の場合の構成を示している。図11(B)は、作業者がボルト43を回転させることで、プリント配線基板13が傾斜している状態、すなわちLED15の光軸を中心軸α2の方向へ向けた場合の構成を示している。図11(C)は、作業者がボルト43をさらに回転させることで、プリント配線基板13がさらに傾斜している状態の構成を示している。
実施例2の変形例によるLED照明器2の正面図は、図1に示したLED照明器1の正面図と同じであり、その外観はLED照明器1と同様であり、その全体形状は、LED照明器1と同様に、角型及び丸型がある。
図11を参照して、このLED照明器2は、角度調整部材40、基台41、複数のLED15を装着したプリント配線基板13、基板固定部材42、及びボルト43等を備えている。尚、LED照明器2は、基台11、カバー12、及び複数のLED16を装着したプリント配線基板14(図6を参照)も備えているが、説明の都合上省略してある。
基台41は、図6に示した基台10に対応し、LED照明器2を構成するためのベースであり、その面は、天井面に平行に、すなわち中心軸α2に対して垂直に位置している。基台41には凹部47が設けられており、凹部47には、基板固定部材42の長手方向における側面の端部が挿入されている。また、基台41には、ボルト43の回転に伴い、その先端部が挿入されるボルト挿入穴45が設けられている。
角度調整部材40は、基台41のボルト挿入穴45に対応する位置にボルト挿入穴が設けられており、そのボルト挿入穴にボルト43が挿入されている。角度調整部材40には角度調整凹部46が設けられており、角度調整凹部46には、基板固定部材42の長手方向における側面の他の端部(基台41の凹部47に挿入された基板固定部材42の長手方向における側面の端部とは反対側の端部)が挿入されている。
ボルト43の回転に伴い角度調整部材40が下方向へ移動した場合、凹部47に挿入された基板固定部材42の端部の高さは変わることなく、角度調整凹部46に挿入された基板固定部材42の他の端部は下方向へ移動し、基板固定部材42は傾斜状態となる。
基板固定部材42は、LED15の角度を変化させる角度可変手段であり、図6に示した基板固定部材17に対応する。基板固定部材42は、プリント配線基板13が固着されており、当該基板固定部材42が凹部47を軸にして回転することでLED15を所定の角度で傾斜させる。
図11(A)に示すLED15の角度θ=0°の状態において、作業者がボルト43を所定方向に回転させると、ボルト43の挿入部分に切られたねじ山の凹凸部と、角度調整部材40のボルト挿入穴の内壁に切られた凹凸部、及び基台41のボルト挿入穴45の内壁に切られた凹凸部とが嵌合した状態で、ボルト43の先端部が基台41のボルト挿入穴45に挿入され、角度調整部材40は、基台41を基準にして下方向へ移動する。角度調整部材40と固定位置の基台41との間の隙間長(隙間の距離)d1は、隙間長d2(<d1)となる。
そうすると、凹部47に挿入された基板固定部材42の端部を軸(支点)として、角度調整凹部46に挿入された基板固定部材42の他の端部は下方向へ移動し、基板固定部材42が傾斜状態となる。つまり、図11(B)に示すように、LED15の角度θ=θ1(>0°)となる。
また、図11(B)に示すLED15の角度θ=θ1の状態において、作業者がさらにボルト43を所定方向に回転させると、前記と同様に、角度調整部材40は、基台41を基準にして下方向へさらに移動する。図11(C)は、角度調整部材40と基台41との間の隙間長が0であることを示している。
そうすると、基板固定部材42はさらに傾斜状態となる。つまり、図11(C)に示すように、LED15の角度θ=θ2(>θ1)となる。
一方、作業者がボルト43を所定方向の逆方向に回転させると、図11(C)から図11(B)に、さらに図11(A)に変化させることができ、基板固定部材42の傾斜が元に戻り、LED15の角度は、θ=θ2→θ1→0°となる。
このように、作業者がボルト43を回転させることにより、角度調整部材40と固定位置の基台41との間の距離が変化し、基板固定部材42の端部を軸として、基板固定部材42の他の端部の位置が下方向へ変化する。これにより、基板固定部材42が傾斜状態となり、LED15は中心軸α2の方向へ向く角度となる。
したがって、実施例2の変形例のLED照明器2では、実施例1のLED照明器1及び実施例2のLED照明器2と同様に、広い角度を持った照射光を検査対象物101に対して照射することができ、かつ、照射むれの少ない十分な明るさの照射が可能となる。
また、LED15の光軸は、実施例2のLED照明器2と同様に、中心軸α2の方向、すなわち検査対象物101の方向である。これにより、実施例1のLED照明器1に比べ、検査対象物101近傍の照度を高くすることができる。
また、LED15の角度を変更するために、実施例2のLED照明器2では、作業者が、例えばLED照明器2の基台10,11からカバー12を取り外し、プリント配線基板13を、シャフト18を軸に回転させ、所望の傾斜角度に傾斜させる必要がある。これに対し、実施例2の変形例のLED照明器2では、作業者は、LED照明器2の天井側に設けられたボルト43を回転させるだけで、プリント配線基板13を所望の傾斜角度に傾斜させることができる。したがって、LED15の角度を変更するための作業負荷を低減することができる。
〔分割点灯〕
次に、分割点灯を行うLED照明器について説明する。前述の実施例1のLED照明器1、実施例2のLED照明器2及び実施例2の変形例のLED照明器2では、LED15,16の全点灯を行う。これに対し、分割点灯を行うLED照明器は、全てのLED15,16を所定数のLEDからなる分割部分に分け、分割部分を単位として、分割点灯を行う。
図12は、分割点灯を行うLED照明器を説明する図である。図12(A)は、角型のLED照明器3-1を示し、図12(B)は、丸型のLED照明器3-2を示す。これらは、図1(A)(B)の上側に示した正面図に対応する。LED照明器3-1,3-2を総称して、LED照明器3と表記する。
図12(A)に示した角型のLED照明器3-1の正面図において、中央に開口部20を備えた四角形(同心円状の四角の形状)の中心から放射状に均等に分割されることで、例えば4つに分けたそれぞれの領域を、分割部分50a~50dとする。分割部分50a~50dの形状は台形である。後述する制御回路52は、分割部分50a~50dに対応するそれぞれのLED15,16群を単位として、点灯及び消灯を行う。
図12(B)に示した丸型のLED照明器3-2の正面図において、中央に開口部20を備えた円形(同心円状)がその中心から放射状に均等に分割されることで、8つに分けたそれぞれの領域を、分割部分51a~51hとする。分割部分51a~51hの形状は、台形において上底及び下底を同心円に変形させた形状である。後述する制御回路52は、分割部分51a~51hに対応するそれぞれのLED15,16群を単位として、点灯及び消灯を行う。
図13は、分割点灯を行う図12(A)のLED照明器3-1及びLED駆動装置5の機能構成例を示すブロック図である。図13のLED照明器3-1には、複数のLED15及び複数のLED16のみが示されている。
ここで、分割部分50aにおいて、中心軸α2に最も近い列のLED15a群を分割部分50aLED15a群とし、その次に近い列のLED15b群を分割部分50aLED15b群とし、中心軸α2から最も遠い列のLED15c群を分割部分50aLED15c群とする。また、分割部分50aにおいて、プリント配線基板13に近い列のLED16d群を分割部分50aLED16d群とし、プリント配線基板13から遠い列のLED16e群を分割部分50aLED16e群とする。分割部分50b,50c,50dについても同様とする。
LED駆動装置5は、分割部分50a~50dのそれぞれを単位として点灯及び消灯制御する点灯分割制御手段である。LED駆動装置5は、制御回路52及び電源回路53a-1,53b-1,53c-1,53d-1,53e-1,53a-2,・・・,53e-4を備えている。尚、LED照明器3-1は、点灯分割制御手段であるLED駆動装置5を備えるようにしてもよい。
制御回路52は、図3に示した制御回路30と同様に、外部からの制御信号を入力し(図示せず)、制御信号に基づいて、電源回路53a-1~53e-4のそれぞれの電流値を制御する。
電源回路53a-1~53e-4は、制御された電流値の信号を、対応する分割部分50aLED15a群~分割部分50dLED16e群へ出力する。電源回路53a-1~53e-4には、対応する分割部分50aLED15a群~分割部分50dLED16e群がそれぞれ接続されている。
例えば、分割部分50aに属するLED15,16のみを点灯させる場合、制御回路52は、分割部分50aに属するLED15,16のみを点灯させるための制御信号を入力する。そして、制御回路52は、電源回路53a-1,53b-1,53c-1,53d-1,53e-1の電流値を、それぞれを制御する。
電源回路53a-1,53b-1,53c-1,53d-1,53e-1は、制御された電流値の信号を、対応する分割部分50aLED15a群、分割部分50aLED15b群、分割部分50aLED15c群、分割部分50aLED16d群及び分割部分50aLED16e群に出力する。これにより、分割部分50aに属するLED15,16のみを点灯させることができる。
また、図13に示したLED照明器3-1及びLED駆動装置5は、図10に示した調整フローを実現することができる。
これにより、制御回路52が入力する制御信号に従い、分割部分50a~50dに対応するそれぞれのLED15,16を単位として、点灯及び消灯制御することで、LED15,16を調光することができ、照明光の照度を変更することができる。
尚、図12(B)に示したLED照明器3-2についても、LED照明器3-1と同様に、分割部分51a~51hに対応するそれぞれのLED15,16を単位として、点灯及び消灯制御することができる。
また、LED駆動装置5は、分割部分50a~50d及び分割部分51a~51hのそれぞれを単位として点灯及び消灯制御する点灯分割制御手段であり、さらに、LED15a群~LED16e群のそれぞれを単位として点灯及び消灯制御する点灯列制御手段でもある。
これにより、LED照明器3の分割部分50a~50d及び分割部分51a~51hのそれぞれを単位として、LED15,16を点灯させることができ、かつ、分割部分50a~50d及び分割部分51a~51hのそれぞれにおいて、LED15a群~LED16e群のそれぞれを単位として点灯させることもできる。
以上、実施例1,2等を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施例1,2等に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
1,2,3,102 LED照明器
4,5 LED駆動装置
10,11,41,110 基台
12,111 カバー
13,14,112,114 プリント配線基板
15,16,113 LED
17,42 基板固定部材
18 シャフト
20 開口部
21,47 凹部
30,52 制御回路
31,53 電源回路
40 角度調整部材
43 ボルト
44 隙間
45 ボルト挿入穴
46 角度調整凹部
50,51 分割部分
100 検査システム
101 検査対象物
103 カメラ
α1 高さ位置
α2 中心軸
α3 角度
α4 軸
γ 回転方向
θ,θ1,θ2 角度
d1,d2 隙間長

Claims (2)

  1. 製品検査に用いる画像を得るための照明光を照射するLED照明器において、
    当該LED照明器の天井面に設けられ、中央に開口部を備えた四角形または円形の第1の基台と、
    前記第1の基台に対応して設けられ、複数の第1のLEDが装着された第1のプリント配線基板と、
    当該LED照明器の側面に設けられた第2の基台と、
    前記第2の基台とほぼ同じ形状をなし、かつ前記第2の基台に固着して設けられ、光軸が前記天井面に水平な横方向へ向いて配置された複数の第2のLEDが装着された第2のプリント配線基板と、
    前記複数の第1のLED及び前記複数の第2のLEDからの光を前記照明光として外部へ拡散させる光拡散樹脂からなり、前記外部へ湾曲した形状のカバーと、
    前記第1のプリント配線基板が固着されて構成され、かつ前記第1の基台に取り付けられたシャフトを備えた部材であって、当該シャフトを軸にして、前記第1の基台に備えた前記開口部の中心から前記天井面に垂直な方向の軸を中心軸とし、当該中心軸と前記複数の第1のLEDの光軸との間の角度をLED角度とした場合の当該LED角度が所定角度となるように回転することで、前記第1のプリント配線基板を傾斜させ、前記複数の第1のLEDの光軸の向きを変化させる基板固定部材と、を備え
    前記第1の基台には、前記基板固定部材を収容する凹部が設けられており、前記基板固定部材が前記第1の基台に収容されている場合、前記LED角度が0°である、ことを特徴とするLED照明器。
  2. 製品検査に用いる画像を得るための照明光を照射するLED照明器において、
    当該LED照明器の天井面に設けられ、中央に開口部を備えた四角形または円形の第1の基台と、
    前記第1の基台に対応して設けられ、複数の第1のLEDが装着された第1のプリント配線基板と、
    当該LED照明器の側面に設けられた第2の基台と、
    前記第2の基台とほぼ同じ形状をなし、かつ前記第2の基台に固着して設けられ、光軸が前記天井面に水平な横方向へ向いて配置された複数の第2のLEDが装着された第2のプリント配線基板と、
    前記複数の第1のLED及び前記複数の第2のLEDからの光を前記照明光として外部へ拡散させる光拡散樹脂からなり、前記外部へ湾曲した形状のカバーと、
    前記第1のプリント配線基板が固着されて構成された部材であって、当該部材の一端を軸にして、前記第1の基台に備えた前記開口部の中心から前記天井面に垂直な方向の軸を中心軸とし、当該中心軸と前記複数の第1のLEDの光軸との間の角度をLED角度とした場合の当該LED角度が所定角度となるように回転することで、前記第1のプリント配線基板を傾斜させ、前記複数の第1のLEDの光軸の向きを変化させる基板固定部材と、
    前記基板固定部材を回転させる角度調整部材と、を備え、
    前記第1の基台には、前記基板固定部材の前記一端が挿入された凹部、及びボルトの先端部が挿入された第1のボルト挿入穴が設けられており、
    前記角度調整部材には、前記基板固定部材の他端が挿入された凹部、及び前記ボルトが挿入された第2のボルト挿入穴が設けられており、
    前記角度調整部材に設けられた前記第2のボルト挿入穴から前記第1の基台に設けられた前記第1のボルト挿入穴へ挿入された前記ボルトを回転させることで、前記角度調整部材と固定位置の前記第1の基台との間の距離が変化し、前記距離の変化に伴い、前記基板固定部材の前記一端を軸にして前記他端が移動することで、前記第1のプリント配線基板が傾斜して前記複数の第1のLEDの光軸の向きが変化する、ことを特徴とするLED照明器。
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