JP7321502B2 - 歪センサ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
グラフェン層の電気抵抗の変化を利用した歪センサが知られている(例えば、非特許文献1、2参照)。
引用文献1は、レーザー照射によりポリイミドフィルムの表面に形成したグラフェン層を有する歪センサを開示している。引用文献2は、伸縮性のあるシリコーンゴムの表面上にグラフェン層を形成した歪センサを開示している。
シリコーンゴムの表面上にグラフェン層を形成した歪センサでは、ゴム弾性を有するシリコーンゴムが大きく伸びるとグラフェン層に過大な歪みが生じセンサ特性が不安定になる場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、人、構造物、ロボットなどの動きを阻害することなくモニタリングすることができ、かつ、センサ特性が不安定になることを抑制することができる歪センサを提供する。
本発明の歪センサに含まれる積層フィルムは伸縮構造を有する。このため、人、構造物、ロボットなどの動きに合わせて歪センサを伸縮させることができ、グラフェン層の電気抵抗を変化させることができる。このため、人、構造物、ロボットなどの動きを阻害することなく人、構造物、ロボットなどの動きをモニタリングすることができる。
本発明の歪センサの伸縮構造は、切れ目の形が変わるように積層フィルムが変形することにより積層フィルムが伸縮する構造(切り紙構造)である。このため、伸張条件下において、過大な歪みがグラフェン層に生じることを抑制することができ、感度及び伸縮性を犠牲にすることなくセンサ特性の安定性を向上させることができる。
前記積層フィルムの厚さは、0.1μm以上500μm以下であることが好ましい。このことにより、人、構造物、ロボットなどの動きを阻害することなく人、構造物、ロボットなどの動きをモニタリングすることができる。
本発明の歪センサは保護層を備えることが好ましく、保護層はグラフェン層を覆うように設けられることが好ましい。このことにより、グラフェンがグラフェン層から剥離することを防止することができ、歪センサのセンサ特性を安定化することができる。
前記レーザー照射工程において、ポリイミドフィルムにレーザー光を照射することにより前記切れ目を形成することが好ましい。
本実施形態の歪センサ20は、ポリイミドフィルム2と、ポリイミドフィルム2上に積層されたグラフェン層3とを含む積層フィルム4を備え、積層フィルム4は、切れ目5を有し、かつ、切れ目5の形が変わるように積層フィルム4が変形することにより積層フィルム4が伸縮する伸縮構造を有することを特徴とする。
また、本実施形態の歪センサ20は、保護層6、第1電極7又は第2電極8を備えてもよい。
歪センサ20は伸縮構造を有するため、人、構造物、ロボットなどの動きをモニタリングする際に歪センサ20が人、構造物、ロボットなどの動きを阻害することを抑制することができる。また、歪センサ20が人、構造物、ロボットなどの動きにより壊れることを抑制することができる。また、歪センサ20は、伸縮性歪センサであってもよい。
切れ目5は、例えば、図6(b)(c)のようにポリイミドフィルム2にレーザー光を照射することにより形成することができる。例えば、グラフェン層3を形成する部分にレーザー光を照射する場合、レーザー光の出力を小さくし又は走査速度を速くし、切れ目5を形成する部分にレーザー光を照射する場合、レーザー光の出力を大きくし又は走査速度を遅くすることができる。このようにして、グラフェン層3の形成と切れ目5の形成を同じ工程で行うことが可能になる。また、グラフェン層3の形成と切れ目5の形成を別々の工程で行ってもよい。また、切れ目5は、金型を用いる穴抜き加工により形成してもよい。
グラフェン層3の電気抵抗は、第1電極7及び第2電極8に接続した測定部を用いてモニタリングすることができる。
第1電極7及び第2電極8は、例えば、図6(d)のようにグラフェン層3の上に形成することができる。第1電極7及び第2電極8は、例えば、銀ペーストをグラフェン層3上に塗布又は印刷することにより形成することができる。
保護層6は、例えば、図6(e)のように液状シリコーンゴムでポリイミドフィルム2、グラフェン層3、第1電極7及び第2電極8をコーティングすることにより形成することができる。
ポリイミドフィルム(厚さ130μm)にCO2レーザー(レーザー出力:3W)を照射することによりグラフェン層を形成した。図7(a)は形成したグラフェン層の上面のSEM写真であり、図7(b)はグラフェン層の断面のSEM写真である。図8は、形成したグラフェン層のラマンスペクトルである。図7に示したSEM写真からグラフェン層は多孔質層となっていることがわかった。また、図8に示したラマンスペクトルからグラフェンが欠陥を有することが示唆された。
図1、図2に示したような歪センサA~Dを作製した。歪センサA、Cでは、25μm厚のポリイミドフィルムを用いて歪センサを作製し、歪センサB、Dでは、130μm厚のポリイミドフィルムを用いて歪センサを作製した。グラフェン層及び切れ目はCO2レーザー(レーザー出力:1.5W又は3W)を用いて形成し、第1電極及び第2電極は銀ペーストを印刷することにより形成した。また、歪センサA、Bは、図5(b)のように、液状シリコーンゴムを用いて切れ目を塞ぐように保護層を形成した。歪センサC、Dは、図5(a)のように、液状シリコーンゴムを用いて切れ目が塞がれないように保護層を形成した。
図9(a)は、歪センサAを3回伸縮させたときのグラフェン層の電気抵抗の変化率を示すグラフであり、図9(b)は、歪センサBを3回伸縮させたときのグラフェン層の電気抵抗の変化率を示すグラフである。図10(a)は、歪センサCを4回伸縮させたときのグラフェン層の電気抵抗の変化率を示すグラフであり、図10(b)は、歪センサDを4回伸縮させたときのグラフェン層の電気抵抗の変化率を示すグラフである。
また、歪センサBの電気抵抗の変化率は歪センサAよりも大きく、歪センサDの電気抵抗の変化率は歪センサCよりも大きかった。これは、歪センサの厚みが厚いとグラフェン層により大きな歪みが生じていることを示している。歪センサに切り紙構造を伸張させるような荷重が加わっている場合、ポリイミドフィルムは切れ目の端の近辺において曲がる。ポリイミドフィルムが曲がると、フィルムの厚さと曲げ半径に応じた歪みがグラフェン層に生じる。この歪みεは、ε≒ d /2R(dはポリイミドフィルムの厚さ、Rは曲げ半径)で算出することができる。このため、歪センサB、Dの電気抵抗の変化率が大きくなったと考えられる。
図3に示したような歪センサE、Fを作製した。歪センサEは25μm厚のポリイミドフィルムを用いて作製し、歪センサFは130μm厚のポリイミドフィルムを用いて作製した。グラフェン層及び切れ目はCO2レーザー(レーザー出力:1.5W又は3W)を用いて形成し、第1電極及び第2電極は銀ペーストを塗布することにより形成した。また、歪センサEでは、図5(a)に示した歪センサのように、液状シリコーンゴムを用いて切り目が塞がれないように保護層を形成した。歪センサFでは、図5(b)に示した歪センサのように、液状シリコーンゴムを用いて切り目が塞がれるように保護層を形成した。
図12に示したグラフのように、肘の角度を0度~130度で変化させると、肘を大きく曲げるほど歪センサは伸張しグラフェン層の電気抵抗は大きくなった。また、肘の曲げ伸ばしを速く行うと、肘の曲げ伸ばしに応じてグラフェン層の電気抵抗は変化した。このように、歪センサEを用いて肘の動作を検出することができた。
呼吸に伴う腹部の膨張・収縮は比較的小さい動きであるため、歪センサFは130μm厚のポリイミドフィルムを用いて作製し、切り目が塞がれるように保護層を形成した。
図13に示したグラフのように、呼吸に伴いグラフェン層の電気抵抗は上下動し、腹部の膨張及び収縮を2時間以上安定して検出することができた。また、電気抵抗値の変化のピーク間距離から呼吸周期を算出した。このことから歪センサFを用いると、呼吸周期を長期間安定してモニタリングすることができることがわかった。
Claims (6)
- ポリイミドフィルムと、前記ポリイミドフィルム上に積層されたグラフェン層とを含む積層フィルムを備え、
前記積層フィルムは、切れ目を有し、かつ、前記切れ目の形が変わるように前記積層フィルムが変形することにより前記積層フィルムが伸縮する伸縮構造を有することを特徴とする歪センサ。 - 前記グラフェン層は、前記ポリイミドフィルムの炭化層である請求項1に記載の歪センサ。
- 前記積層フィルムの厚さは、0.1μm以上500μm以下である請求項1又は2に記載の歪センサ。
- 保護層をさらに備え、
前記保護層は、前記グラフェン層を覆うように設けられた請求項1~3のいずれか1つに記載の歪センサ。 - 請求項1~4のいずれか1つに記載の歪センサの製造方法であって、
ポリイミドフィルムにレーザー光を照射することにより前記ポリイミドフィルムの一部を炭化し前記グラフェン層を形成するレーザー照射工程を含む製造方法。 - 前記レーザー照射工程において、ポリイミドフィルムにレーザー光を照射することにより前記切れ目を形成する請求項5に記載の製造方法。
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Alexandre F. Carvalho et al.,Laser-Induced Graphene Strain Sensors Produced by Ultraviolet Irradiation of Polyimide,Advanced Functional Materials,ドイツ,2018年11月12日,Vol. 28 |
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