JP7321356B2 - 溶融金属浴用部材 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融亜鉛めっき、溶融亜鉛-アルミニウム合金めっき、溶融アルミニウムめっきなどの分野で用いられる各種ロール類、軸受け、スリーブ、ブッシュ、めっき量調整用金具などの溶融金属浴用部材に関するものである。
溶融亜鉛めっき、溶融アルミニウムめっき、溶融亜鉛-アルミニウム合金めっきなどの溶融金属めっき技術は、優れた防錆、防食力を発揮することから、古くから、自動車、航空機、車輌、建築、家電製品などの主要部材に使用されており、現在でもなお、主要な役割を果たしている有用な表面処理技術の一つである。
一般に大量に生産されている溶融亜鉛めっき鋼板のめっき処理は、多くの場合、連続めっき処理によって行われている。この連続めっき処理には、めっき浴中に浸漬されているシンクロール、めっき浴中の表面近傍に配設されるサポートロールなど、いくつもの溶融金属浴用部材が使用される。
このような溶融金属浴用部材は、めっき浴中に浸漬されるか、溶融金属が飛散付着しやすい箇所に設置され、また溶融金属が付着した高温の鋼板と接触するように使われるため、(1)溶融金属による侵食が起こり難いこと、(2)通板材(鋼板)と接触しても摩耗しにくいこと、(3)付着した溶融金属の剥離ならびに保守点検が容易なこと、(4)めっき用部材としての寿命が長く低コストであること、(5)高温の溶融金属浴中に浸漬した際の熱衝撃によく耐えること、などの性能が要求される。そして、このような要求に応えるべく、従来から種々の検討がなされている。
特許文献1には、基材の表面の下地層上に、金属成分を含まない窒化物のみからなる溶射皮膜を形成した溶融金属浴用部材が記載されている。溶射する窒化物として、0.01~0.1μmの微小一次粒子を用意し、これを有機質バインダーを使って所定粒径の二次粒子に調整した溶射粉末をプラズマ溶射で施工し、耐溶融金属性に優れた溶射皮膜を表面に備える部材を提供している。
特許文献2には、最表面にイオンプレーティング法によって形成した、Ti、Al、Hf、Zrの窒化物又は炭窒化物からなるセラミックス皮膜を備えるセラミックス被覆溶融亜鉛浴中ロールが記載されている。
特許文献3には、表層皮膜が、タングステン炭化物、チタン炭化物、ニオブ炭化物、モリブデン炭化物の1種または2種以上と、タングステン・コバルト硼化物、モリブデン・コバルト硼化物、ニオブ・コバルト硼化物の1種または2種以上の複合硼化物とからなる、耐食・耐摩耗性に優れた溶融金属浴用浸漬部材が記載されている。
特許文献4には、ホウ化物と炭化物を混合した材料からなり、金属成分を含まない溶射材料によって形成された下層被膜と、その上層に酸化物被膜を施した溶融金属浴用部材が記載されている。
特許文献5~8では、基材上に被覆したWC-Co系サーメット溶射皮膜の表面に酸化物と窒化物との混合物からなるスラリーを被覆したのち、加熱焼成することにより、WC-Co系サーメット溶射皮膜の微小気孔内に、当該混合物からなる焼成微粒子を充填する方法が記載されている。
特開平07-062516号公報 特開平09-025583号公報 特開平11-080917号公報 特開2004-346395号公報 特開2000-054095号公報 特開2000-054096号公報 特開2000-144358号公報 特開2000-144364号公報
特許文献1に記載された施工法では、使用される窒化物が分解したり、昇華したりするため、成膜が難しいという問題がある。特許文献2のイオンプレーティング法は、成膜速度が遅く、また膜厚も薄くなる。特許文献3の部材では、最表層に少ないながらも金属層が残るため、浴成分による腐食が懸念される。特許文献4の部材は、最表層が酸化物層であり、耐溶融金属性の面で課題が残る。
また、特許文献1、4に共通する課題として、高温で昇華や分解が起こりやすい窒化物セラミックス、硼化物セラミックス、炭化物セラミックスがそのまま溶射材料として使用されている点が挙げられる。そのため、溶射条件の選定を十分に行わないと、成膜されないか、或いは成膜されたとしても緻密で十分な密着力を有する膜となりにくい。
これに対し、特許文献5~8のように、スラリーを用いて溶射皮膜の微小気孔内に、酸化物と窒化物との混合物からなる焼成微粒子を充填する方法であれば、窒化物を最表面に保持することが可能となる。しかしスラリーを塗布、焼成し得られる皮膜は耐摩耗性が低く、またこの手法では、全体を十分な厚さの膜で被覆することができないといった欠点がある。
本発明は従来技術の問題点に鑑み、優れた耐溶融金属性及び耐摩耗性を長期間維持することができる皮膜を最表面に備える溶融金属浴用部材を提供することを目的とする。
本発明の溶融金属浴用部材は、基材上に、最表層として、非酸化物セラミックスを主成分とし、酸化物セラミックスを分散して含み、酸素を5~35wt%含有するセラミックス溶射皮膜を備えることを特徴とするものである。
本発明では、最表面を構成する溶射皮膜に主成分として含まれる非酸化物セラミックスの作用により、優れた耐溶融金属性及び耐摩耗性が発揮される。また、このような非酸化物セラミックスを主成分とする溶射皮膜の中に酸化物セラミックスが適度に分散して存在していることにより、この酸化物セラミックスが非酸化物セラミックスをつなげるバインダーの役割を果たし、非酸化物セラミックス粒子の粒子間結合力を向上させるとともに、緻密な皮膜が得られ、基材に対して高い密着力を発現させることができる。そして、このような皮膜は、溶融金属浴中に浸漬したとしても、実用に耐え得る優れた耐溶融金属性及び耐摩耗性を発揮することができる。本発明において「非酸化物セラミックスを主成分とする」とは、溶射皮膜の構成成分のうち、質量単位で非酸化物セラミックスが最も多いことを意味する。酸化物セラミックスの存在比率としては、溶射皮膜全体が酸素を5~35wt%含有する程度が必要であり、5wt%未満であると酸化物セラミックスのバインダーとしての機能が損なわれ、35wt%を超えると非酸化物セラミックスとしての機能が十分に発揮できない。酸素の含有量を上記のように設定することで、非酸化物セラミックスの特性と酸化物セラミックスの特性とをバランスよく引き出すことができる。非酸化物セラミックスの特性を最大限引き出す観点からは、上記溶射皮膜は、非酸化物セラミックス、酸化物セラミックス、及び不可避不純物のみからなり、酸素を5~35wt%含有することが好ましい。
前記非酸化物セラミックスとしては、Cr、Ti、Zr、Al、B、Nb、及びSiのうちから選ばれる1種以上の元素を含む、窒化物、硼化物、及び炭化物のうちから選ばれる1種以上のセラミックスが挙げられる。
前記酸化物セラミックスとしては、酸化クロム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ホウ素、及び酸化ニオブのうちから選ばれる1種以上のセラミックスが挙げられる。
前記セラミックス溶射皮膜の厚さは、15~500μmであることが好ましい。溶射皮膜の厚さを15μm以上とすれば、溶融金属浴用部材としての耐久性に十分優れたものとなる。また、溶射皮膜の厚さを500μm以下とすれば、皮膜内部の残留応力の影響による機械的強度の低下を防ぐことができる。
前記基材と前記セラミックス溶射皮膜との間に、炭化物サーメット、硼化物サーメット、及び炭化物-硼化物サーメットのうちから選ばれる1種以上のサーメットを含む下地層を更に備えるようにしてもよい。このような下地層を形成することで、最表面に金属成分を露出させることなく、溶融金属浴用部材の表層全体の耐久性及び耐侵食性を向上させることができる。上記サーメットの特性を最大限引き出す観点からは、上記下地層は、炭化物サーメット、硼化物サーメット、及び炭化物-硼化物サーメットのうちから選ばれる1種以上のサーメット及び不可避不純物のみからなることが好ましい。
本発明の溶融金属浴用部材は、基材の最表面に、非酸化物セラミックスを主成分とし、一定量の酸化物セラミックスが分散してなるセラミックス溶射皮膜を備えているため、長期にわたって優れた耐溶融金属性及び耐摩耗性を発揮することができる。
溶融金属浴用部材の表層の模式断面図である。 サスペンション高速フレーム溶射法を実施するための溶射装置の一例を表す要部概略図である。 溶融金属浴用部材を使用した連続式溶融亜鉛めっき設備の模式断面図である。 実施例1~6及び比較例1において形成した各皮膜の走査型電子顕微鏡(SEM)による断面観察写真と、それぞれの断面硬さHV及び膜厚の大きさの数値をまとめた表である。 実施例1~6において作製した各皮膜の走査型電子顕微鏡(SEM)による断面観察写真と、その範囲内における各成分の分布を示すマッピング写真である。 実施例2、3及び比較例1~3において作製した試験片のスガ式摩耗試験の結果を表すグラフである。 実施例1、2、6及び比較例1において作製した試験片、並びに比較例4の試験片のそれぞれの表面における溶融亜鉛に対する接触角を測定する様子を表す写真図である。 実施例7、8、9及び比較例5において作製した試験片の浸漬試験後の断面観察写真と、上層皮膜中に含まれる亜鉛成分の含有量(wt%)及び、上層皮膜と下層皮膜の膜厚の大きさをまとめた表である。
本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態の溶融金属浴用部材20の表層の模式断面図である。溶融金属浴用部材20は、基材100と、基材100の表面に形成された下層部(下地層)21と、下層部21の表面に形成された上層部22とを備える。基材100としては、例えば鋼鉄製のものが挙げられる。
最表層である上層部22は、非酸化物セラミックスを主成分とし、その中に酸化物セラミックスを分散して含むセラミックス溶射皮膜である。この溶射皮膜に含まれる酸素は、皮膜全体の5~35wt%である。非酸化物セラミックスとしては、炭化物セラミックス、窒化物セラミックス、及び硼化物セラミックスのうちから選ばれる1種以上のセラミックスが挙げられる。
上記非酸化物セラミックスとしては、具体的には、Cr、Ti、Zr、Al、B、Nb、及びSiのうちから選ばれる1種以上の金属元素を含む、窒化物、硼化物、及び炭化物のうちから選ばれる1種以上のセラミックスが挙げられる。
炭化物セラミックスとしては、例えば、TiC、BC、SiC、ZrC、Cr、NbCが挙げられる。窒化物セラミックスとしては、例えば、TiN、CrN、CrN、AlN、BN、Si、NbN、ZrNが挙げられる。硼化物セラミックスとしては、例えば、TiB、ZrB、AlB、NbB、CrB、SiBが挙げられる。
上層部22に含まれる酸化物セラミックスとしては、酸化クロム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ホウ素、及び酸化ニオブのうちから選ばれる1種以上のセラミックスが挙げられる。上記酸化物セラミックスが酸化クロムの場合は、上記溶射皮膜に含まれる酸素は5~15wt%であることが好ましい。上記酸化物セラミックスが酸化チタンの場合は、上記溶射皮膜に含まれる酸素は25~35wt%であることが好ましい。上記酸化物セラミックスが酸化ジルコニウムの場合は、上記溶射皮膜に含まれる酸素は15~25wt%であることが好ましい。上記酸化物セラミックスが酸化アルミニウムの場合は、上記溶射皮膜に含まれる酸素は15~25wt%であることが好ましい。上記酸化物セラミックスが酸化ケイ素の場合は、上記溶射皮膜に含まれる酸素は15~25wt%であることが好ましい。上記酸化物セラミックスが酸化ホウ素の場合は、上記溶射皮膜に含まれる酸素は25~35wt%であることが好ましい。上記酸化物セラミックスが酸化ニオブの場合は、上記溶射皮膜に含まれる酸素は15~25wt%であることが好ましい。非酸化物セラミックスと酸化物セラミックスとのバランスを良好に保つ観点から、溶射皮膜に含まれる酸化物セラミックスの種類によって、好ましい酸素含有量がそれぞれ若干異なる。
上層部22と基材100との間に形成されている下層部21は、要求される特性に応じて適宜選定すればよく、特に限定されないが、耐久性や耐侵食性を向上させる観点からは、炭化物サーメット、硼化物サーメット、及び炭化物-硼化物サーメットのうちから選ばれる1種以上のサーメットを含む溶射皮膜であることが好ましい。これにより、最表面に金属成分を露出させることなく、表層全体の耐久性及び耐侵食性を向上させることができる。特に下層部21を溶射皮膜で構成することで、複雑形状に対しても一定以上の膜厚をもつ層を連続的に基材100上に形成することが可能となるので、より耐食性及び耐侵食性が確保されやすい。
炭化物サーメットとしては、例えば、TiC、NbC、WC、Cr、BC、TaC、BiC、ZrC、HfC、VCの少なくとも一つを含むものが挙げられる。硼化物サーメットとしては、例えば、TiB、ZrB、HfB、VB、TaB、NiB、W、CrBの少なくとも一つを含むものが挙げられる。炭化物-硼化物サーメットとしては、例えば、TiC、NbC、WC、Cr、BC、TaC、BiC、ZrC、HfC、VCの少なくとも一つと、TiB、ZrB、HfB、VB、TaB、NiB、W、CrBの少なくとも一つを含むものが挙げられる。また、これらのサーメットに共通して含まれる金属成分としては、Ni、Cr、Co、Al、Ta、Y、W、Nb、V、Ti、B、Si、Mo、Zr、Fe、Hf、Laの少なくとも一つを含むものが挙げられる。
上層部22及び下層部21を構成する溶射皮膜の形成には、高速フレーム溶射法が好適に用いられる。高速フレーム溶射法は、燃焼ガスの燃焼エネルギーを熱源とする溶射法であり、燃焼室の圧力を高めることによって超音速フレームを発生させ、超音速フレームジェット流の中心に溶射粉末を供給して加速させ、溶融又は半溶融状態にし、高速度で連続噴射する溶射法である。
溶融した溶射粒子が超音速度で基材に衝突するため、緻密で高密着力を有する溶射皮膜を形成することができ、特に連続的に溶射皮膜が形成されるので、均質な溶射皮膜を得ることができる。熱源として用いる燃焼ガスには、水素や、炭素と水素を主成分とするアセチレン、エチレン、プロパンなどの可燃性ガスと、酸素を含む支燃性ガスとが使用される。可燃性ガスの代わりに灯油(ケロシン)などの液体燃料を用いてもよい。
具体的には、例えば、燃焼ガスとして、酸素/プロパン、酸素/プロピレン、酸素/天然ガス、酸素/エチレン、酸素/水素などの混合ガスを用い、フレーム速度が900~2500m/秒、フレーム温度が1800~3800℃の超音速フレームを発生させ、溶射距離は100~350mmに保持し、溶射中の基材温度を200℃以下に制御して溶射を行なう。
上層部22を構成する、非酸化物セラミックスを主成分とし、酸化物セラミックスを分散して含み、酸素を5~35wt%含有するセラミックス溶射皮膜の形成には、特にサスペンション高速フレーム溶射法が好適に用いられる。その理由として、まず、非酸化物セラミックスを主成分としつつ、酸化物セラミックスが適度に分散した溶射皮膜を得るためには、比較的粒度の小さな非酸化物セラミックス材料を用いることが重要な点が挙げられる。粒度の小さい材料ほど、溶射中に非酸化物セラミックス材料が酸化物セラミックスになりやすく、これが溶射皮膜を構成する非酸化物セラミックスの各粒子をつなぎとめるためのバインダーとして作用する。しかし一方で、微粒子の溶射材料を用いる場合、溶射材料を溶射フレームに到達させるまでの搬送時に材料同士が凝集してしまうという難点がある。
これに対しサスペンション高速フレーム溶射法であれば、非酸化物セラミックス材料が溶媒に分散した懸濁液として搬送されるので、微粒子の状態を維持したままフレームに投入することができる。また、そのようにして形成された皮膜は、単に粒度の小さな材料が皮膜化されて緻密な皮膜になるだけでなく、酸化物が適度な分量で分散した状態となり、皮膜を構成する粒子の粒子間結合を向上させ、ひいては基材との密着性の向上につながる。
なお、溶射材料を懸濁液として使用する他の溶射法として、サスペンションプラズマ溶射法がある。しかし、サスペンションプラズマ溶射法は、一般的に非常に高温のプラズマフレームが用いられるため、生成される酸化物の量が多くなりすぎたり、材料が昇華したりして歩留まりが著しく低下する傾向がある。したがって、非酸化物セラミックスを主成分とする溶射皮膜の形成を目的とするのであれば、サスペンション高速フレーム溶射法がより望ましいということができる。
図2は、サスペンション高速フレーム溶射法を実施するための溶射装置1の一例を表す要部概略図である。この溶射装置1は、溶射材料を外部からスラリー(懸濁液)で供給するサスペンション高速フレーム溶射用の装置として構成されたものである。溶射装置1は、溶射粉末を溶媒に分散させたスラリーとして、これを外部から供給する外部供給式のものであり、溶射ガン2及びスラリー供給用ノズル3を備えている。
溶射ガン2は、燃焼室4を形成する燃焼容器部5、当該燃焼容器部5に連続する溶射ノズル6、及び着火装置7を有している。高圧の酸素及び燃料を含むガスが燃焼室4に供給されるようになっており、当該ガスが着火装置7により着火される。そして、燃焼室4で発生させたフレーム10が溶射ノズル6によって一旦絞られ、その後、膨張されて超音速フレーム化し、溶射ノズル6の先端から高速で噴射される。噴射されたフレーム10に対して、スラリー供給用ノズル3からスラリー11が供給される。スラリー11中の溶射粉末が溶融又は半溶融状態となると共に、フレーム10によって加速され、基材100上に高速で衝突することで、基材100上に溶射皮膜が形成される。
スラリー11は、水もしくはアルコールからなる分散媒と、任意に有機系分散剤とを含む溶媒に、溶射粉末を分散させたものである。スラリー11中には、溶射粉末の粒子が5~40%の質量比で含まれる。スラリー11は、溶射ノズル6の先端から噴射するフレーム10に供給される。
スラリーを溶射ノズルの内部で供給する内部供給方式であれば、溶射材料がノズル管内で堆積し、それが固まりとなって吐出されるスピッティングが生じるおそれがある。これに対し、本実施形態では図2のとおり、スラリー11を外部からフレーム10に供給する外部供給方式としており、スピッティングの発生を防止できる。
溶射粉末としては、非酸化物セラミックス粉末のみであってもよいし、非酸化物セラミックス粉末と酸化物セラミックス粉末とを含む混合粉末であってもよい。非酸化物セラミックス粉末のみを用いる場合、粉末の平均粒子径は、0.1~5.0μmとすることが好ましく、当該非酸化物セラミックス粉末の粒度分布が少なくとも、0.1μm以上、1.0μm未満の範囲と、1.0μm以上、10.0μm未満の範囲のそれぞれに存在しているものがより好ましい。上記粉末の平均粒子径は、本明細書ではレーザ回析・散乱法(マイクロトラック法)によって粒度分布を測定したときに累積値が50%となる粒径(メジアン径)と定義する。
以上、本発明の溶融金属浴用部材が最表面に備える溶射皮膜の形成方法の例について説明したが、当該溶射皮膜が非酸化物セラミックスを主成分とし、酸化物セラミックスを分散して含み、酸素を5~35wt%含有するセラミックス溶射皮膜となる限り、他の溶射法を用いることも可能である。
上層部22を構成する溶射皮膜の厚さは、15~500μmの範囲が好適であり、その厚みは使用目的に応じて適宜設定される。厚みを15μm以上とすれば、溶融金属浴用部材としての耐久性に十分優れたものとなり、500μm以下とすれば、皮膜内部の残留応力の影響による機械的強度の低下を防ぐことができる。
下層部21を構成する溶射皮膜の厚さは、50~500μmの範囲が好適であり、その厚みは使用目的に応じて適宜設定される。厚みを50μm以上とすれば、表層全体の耐久性及び耐侵食性の向上に大きな効果があり、500μm以下とすれば、皮膜内部の残留応力の影響による機械的強度の低下を防ぐことができる。
上層部22及び下層部21を構成する溶射皮膜の気孔率は0.1~5%程度であればよいが、溶融金属に対する耐侵食性を考慮すると、上層部22及び下層部21の少なくとも一方の気孔率は0.1~1%であることが好ましく、両方の気孔率が0.1~1%であることがより好ましい。
図3は、溶融金属浴用部材20を使用した連続式溶融亜鉛めっき設備30の模式断面図である。この設備30は、溶融亜鉛めっきを収容するめっき浴槽31と、このめっき浴槽31内に設置されたシンクロール32及びサポートロール33、これらのロール32、33を通過した後のめっき鋼板Mを案内するガイドロール34、鋼板Mに付着した過剰の亜鉛などを吹き飛ばす噴射ノズル35などを備えている。シンクロール32とサポートロール33は、めっき浴槽31内に浸漬されている。このうちめっき浴槽31、シンクロール32、サポートロール33、ガイドロール34、噴射ノズル35に、本発明の溶融金属浴用部材20が適用されうる。
本実施形態の溶融金属浴用部材20によれば、その最表面を構成する溶射皮膜のベースとなる非酸化物セラミックスの作用により優れた耐溶融金属性及び耐摩耗性が発揮され、その中に酸化物セラミックスが適度に分散して存在していることにより、緻密な皮膜が得られ、かつ基材100に対して高い密着力を発現させることができる。これにより溶融金属浴用部材20として使用したときに、長期にわたって非常に優れた耐溶融金属性及び耐摩耗性を発揮することができる。
また、溶射皮膜からなる上層部22の下側の下層部21に、炭化物サーメット、硼化物サーメット、及び炭化物-硼化物サーメットのうちから選ばれる1種以上のサーメットを含む溶射皮膜を更に備えることで、表層全体の耐久性及び耐侵食性が格段に向上したものとなる。
以下に、本発明の溶融金属浴用部材に相当する試験片を作製した実施例、及び実施例において作製した試験片の物性を検証した試験結果について述べる。
(試験片作製)
溶射皮膜を形成するための基材として、縦50mm、横50mm、厚さ5mmの鋼鉄(SUS304)製の平板を用意し、平均粒子径(D50)が3μmの溶射粉末が分散媒中で分散してなる懸濁液を溶射材料として、大気中でサスペンション高速フレーム溶射を行って各試験片を作製した。溶射粉末としては、窒化アルミニウム(実施例1)、窒化クロム(実施例2)、炭化クロム(実施例3)、窒化チタン(実施例4)、炭化チタン(実施例5)、及びホウ化チタン(実施例6)を使用した。溶射ガンのノズルとしては、図2で示した構造のものを使用した。分散媒は、実施例3、5、6では水を用い、実施例1、2、4ではエタノールを用いた。
スラリーを塗布・焼成してなる皮膜を形成するための基材として、縦50mm、横50mm、厚さ5mmの鋼鉄(SUS304)製の平板を用意し、クロム酸水溶液と窒化ホウ素粉末との混合スラリーをその表面に塗布し、550℃で1時間、加熱焼成することにより、基材上に皮膜形成を行い、これを比較材(比較例1)とした。
(皮膜観察及び硬さ測定)
実施例1~6及び比較例1において成膜した皮膜の断面組織の観察を行った。また、ビッカース硬さ試験機により、各皮膜の表面硬さHVを測定した。図4は、実施例1~6及び比較例1において成膜した各皮膜の走査型電子顕微鏡(SEM)による断面観察写真と、それぞれの断面硬さHV及び膜厚の大きさの数値をまとめた表である。実施例1~6のサスペンション高速フレーム溶射法によって成膜した溶射皮膜の断面は、比較例1のスラリーの塗布・焼成によって成膜した皮膜の断面よりも緻密であり、また、実施例1~6において成膜した溶射皮膜の表面硬さは、比較例1において成膜した皮膜の表面硬さよりもはるかに高い値となった。
(成分分析)
実施例1~6において成膜した皮膜の成分分析を行った。図5は、実施例1~6において作製した各皮膜の走査型電子顕微鏡(SEM)による断面観察写真と、その範囲内における各成分の分布を示すマッピング写真、及び当該範囲内における酸素含有量である。成分分析及びマッピングは、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いて行った。
図5に示すように、主となる金属元素は全体に広く存在しているのに対し、Oの分布と、N、C又はBの分布はそれぞれ異なる位置に存在している。また、これらの分布はSEM写真における濃淡とも一致している。すなわち、非酸化物セラミックスである窒化物セラミックス、炭化物セラミックス、又は硼化物セラミックスに対し、酸化物セラミックスは非酸化物セラミックスの間を縫うように分散して存在しており、これが緻密かつ粒子間結合力の強い皮膜の形成につながっていると予想される。
(耐摩耗性)
実施例2、3において成膜した溶射皮膜と、比較例1において成膜した皮膜のそれぞれの耐摩耗性を評価した。また、この試験では、比較例2、3として、それぞれ大気圧プラズマ溶射法によって溶射皮膜を成膜した試験片も使用した。比較例2において溶射材料は、粒度が10~45μmの酸化アルミニウムの粉末を使用し、比較例3において溶射材料は、粒度が10~45μmの酸化クロムの粉末を使用した。
図6は、実施例2、3及び比較例1~3において作製した試験片のスガ式摩耗試験の結果を表すグラフである。図6のグラフでは、横軸を摺動回数、縦軸を摩耗減量(mm)としている。この試験では、比較例1のスラリーの塗布・焼成によって皮膜を形成した試験片は耐摩耗性が低く、すぐに基材が露出する結果となった。また、実施例2、3の試験片と比較例2、3の試験片とを比較すると、比較例2、3の試験片よりも、実施例2、3の試験片の方が同じ摺動回数でも摩耗減量が少なく、より耐摩耗性が高いことが確認された。
(溶融金属との濡れ性)
実施例1、2、6において成膜した溶射皮膜と、比較例1において成膜した皮膜と、比較例4である鋼鉄(SUS304)製の基材のそれぞれの溶融金属(亜鉛)に対する濡れ性を評価した。図7は、実施例1、2、6及び比較例1において作製した試験片、並びに比較例4の試験片のそれぞれの表面における溶融亜鉛に対する接触角を測定する様子を表す写真図である。
濡れ性の評価は、試験片を電気炉内の600℃の環境下に置き、溶融亜鉛が接触した状態における接触角を測定することで行った。結果、実施例1、2、6の試験片では、それぞれ接触角が約130°となり、比較例1の試験片でも接触角が約125°となり、いずれも溶融金属に対する濡れ性が低いことが確認された。これは皮膜表面に非酸化物セラミックスが存在していることが大きく関係しているとみられる。これに対し、鋼鉄が露出した比較例4の試験片では接触角が約100°となり、溶融亜鉛に対して濡れ性が高いことが確認された。
(浴成分との反応性)
追加の試験片として、下地に炭化タングステン-コバルトサーメット溶射皮膜を形成したうえで、それぞれ実施例1、2、6と同じ条件で、窒化アルミニウム(実施例7)、窒化クロム(実施例8)、及び硼化チタン(実施例9)の各材料を用いたサスペンション高速フレーム溶射法による溶射皮膜を備える試験片、及び下地に炭化タングステン-コバルトサーメット溶射皮膜を形成したうえで、比較例1と同じ条件で皮膜形成を行った試験片(比較例5)を作製した。下層である炭化タングステン-コバルトサーメット溶射皮膜は、粒度が10~53μmの炭化タングステン-コバルトサーメット粉末材料を溶射材料として用い、高速フレーム溶射により成膜した。浴成分との反応性は、各試験片を溶融亜鉛ポットに168時間浸漬した後の断面観察と、上層皮膜の成分分析で評価した。
図8は、実施例7、8、9及び比較例5において作製した試験片の浸漬試験後の断面観察写真と、上層皮膜中に含まれる亜鉛成分の含有量(wt%)及び、上層皮膜と下層皮膜の膜厚の大きさをまとめた表である。亜鉛成分の含有量は、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)で検出した。結果、実施例7、8、9において作製した試験片は、比較例5において作製した試験片よりも皮膜からの亜鉛(Zn)の検出量が少なく、溶融亜鉛との反応性が低いことが確認された。
上記実施形態及び実施例は例示であって制限的なものではない。溶融金属浴用部材として使用される限り、その適用先は限定されず、溶射皮膜の製造方法についても、成膜する対象物、施工態様に応じて他の工程が含まれていてもよい。上記実施形態で説明した構成及び工程は本発明の効果を損なわない限りにおいて変更可能であり、必要に応じて設けられる他の構成及び工程の形態も限定しない。
1 溶射装置
2 溶射ガン
3 スラリー供給用ノズル
4 燃焼室
5 燃焼容器部
6 溶射ノズル
7 着火装置
10 フレーム
11 スラリー
20 溶融金属浴用部材
21 下層部
22 上層部
100 基材
30 連続式溶融亜鉛めっき設備
31 めっき浴槽
32 シンクロール
33 サポートロール
34 ガイドロール
35 噴射ノズル
M めっき鋼板

Claims (5)

  1. 基材上に、最表層として、非酸化物セラミックス、酸化物セラミックス、及び不可避不純物からなるセラミックス溶射皮膜を備えており、
    前記セラミックス溶射皮膜は、前記非酸化物セラミックスを主成分とし、前記酸化物セラミックスを分散して含み、酸素を5~35wt%含有することを特徴とする溶融金属浴用部材。
  2. 前記非酸化物セラミックスは、Cr、Ti、Zr、Al、B、Nb、及びSiのうちから選ばれる1種以上の元素を含む、窒化物、硼化物、及び炭化物のうちから選ばれる1種以上のセラミックスである請求項1に記載の溶融金属浴用部材。
  3. 前記酸化物セラミックスは、酸化クロム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ホウ素、及び酸化ニオブのうちから選ばれる1種以上のセラミックスである請求項1又は2に記載の溶融金属浴用部材。
  4. 前記セラミックス溶射皮膜の厚さは、15~500μmである請求項1~3のいずれかに記載の溶融金属浴用部材。
  5. 前記基材と前記セラミックス溶射皮膜との間に、炭化物サーメット、硼化物サーメット、及び炭化物-硼化物サーメットのうちから選ばれる1種以上のサーメットを含む下地層を備える請求項1~4のいずれかに記載の溶融金属浴用部材。
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