JP7319747B2 - 所望のテクスチャーを有する米または小麦の生産方法 - Google Patents

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Description

本発明は、所望のテクスチャーを有する米および小麦、すなわちオーダーメードな米および小麦に関する。本発明はまた、それらを簡便に生産する方法に関する。本発明はまた、そのようなオーダーメード米および小麦を簡便に生産するための、新しい水稲種子および小麦種子の提供方法に関する。
米の胚乳に含まれるデンプンには大きく分けてアミロースとアミロペクチンの2種類があり、それらが含まれる量比は、炊飯した際の粘り/硬さの程度といった炊飯米のテクスチャーを決める最大の要因となっている。
一般にアミロースの割合で表されるこの比率(アミロース含量)は、遺伝的要因により決まる部分が大きく、数値が高いほど硬く粘りの弱い、逆に数値が低いほど柔らかく粘りの強い米となる。
米胚乳のアミロース含量には0~40%程度の変異の幅が存在することが知られており、日本国内で流通する短粒種のうるち品種は概ね18%程度であり、海外で流通している長粒種は25~30%程度、もち米は0%である。また、粘りがやや強い品種として人気を集めるミルキークイーン等の半糯性品種は、アミロース含量が5~10%程度であるものが多い。
近年、業務用として使用される米の比率が高まるにつれ、例えば、弁当向けには炊飯後の劣化が少ない低アミロース米、大量炊飯向けには調理ラインへのこびりつきが少ない高アミロース米など、それぞれの用途に適合したテクスチャーを有する米が求められるようになっている。
こうしたニーズに応えるため、従来、幾つかの方法が知られている。
1つは育種的な方法である。すなわち、デンプン分子構造の変化をもたらす変異遺伝子を新たに同定し、連鎖するDNAマーカーを作成して品種開発に用いる方法である。
例えば、山川らは、通常のうるち米より固くなりやすくその程度が異なる2つの突然変異体(AGE1、AGE2)を、MutMapPlus法にて解析し、原因遺伝子を同定して品種開発に用いる方法について報告している(非特許文献1)。彼らは、作用力の異なる2つのAGE遺伝子を、長粒種由来のデンプン合成酵素SSIIaと組み合わせて利用することによって、糊化のしやすさが異なる複数の系統を作出することに成功した。
しかしながら、この方法は、目的とするテクスチャーに近い品質を有する品種の育成に有効であるものの、作り出される品質はあくまで使用する遺伝子の作用力に規定されるため、非連続的な変異であり、個々のユーザーから寄せられるテクスチャーに対する要望に完全に応えることは困難である。
また、目的の形質の発現をもたらす変異遺伝子の単離とDNAマーカーによる導入を行うためには、専門知識と多大な工数が必要となるため、難易度の高い方法であると言わざるをえない。またコストも増大する傾向にある。
別の方法としては、米の調製段階において、複数品種の混米(ブレンド米)を調製する方法がある。すなわち、テクスチャーが異なる品種の米を任意の比率で混合することにより、ブレンド米のテクスチャーに連続的な変化をもたせることが可能である。これにより、ニーズに応え、目的に合った品質の米(ブレンド米)を作り出すことができる。
しかしながら、混米作業(ブレンド)は、米の品質を改変する上では非常に有効な手段であるが、通常は大量の米を扱うため、大型機械が必要となる。このため、ブレンドは、通常、専門業者のみにおいて行われ、多くの一般的な生産者等は、そのような大型機械を持ち得ないため、ブレンドを簡便に実施することは困難な状況にある。
またブレンドは通常、異なる品種を用いて行われるため、ブレンドに使用する品種の組合せによっては、消費の現場で、ブレンドに伴う違和感(ブレンド感)を感じさせてしまう虞もある。さらに、ブレンドにおける混合が十分でないと、混ぜ斑(むら)を生じる可能性もある。この場合、ブレンドに伴う違和感はさらに強まってしまう。
したがって、収穫された米の品質に問題がなくとも、その後の混米作業(ブレンド)における使用品種の選択や混合の仕方によっては、ブレンド米の品質に影響が及ぶ虞がある。このため、生産者等が、需要サイドのニーズを捉えた所望のテクスチャーを有する米を、ブレンドの手法により提供することには、依然として改善の余地があるといえる。
したがって、所望のテクスチャーを有する米を、より少ない工数で、かつ安定した品質で生産できるようにすることが依然として望まれていると言える。
このような米における状況は、小麦においても同様に言えることであった。
特開2012-210205号公報
「MutMapPlus法による米デンプン糊化性変異原因遺伝子の同定と多様な米飯物性を示すイネ育種素材の開発」(山川博幹 等)、日本育種学会 2017年秋季大会(132回)講演要旨(講演番号:P046)(https://www.nacos.com/jsb/06/06PDF/132nd_P046.pdf) 新潟県ホームページ、「2 コシヒカリBLの開発状況と特性」(http://www.pref.niigata.lg.jp/nosanengei/1215712857692.html) 農業・食品産業技術総合研究機構ホームページ、「変異型のWx遺伝子を持つ小麦系統におけるアミロース含量の段階的な低減」(http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nics/2015/nics15_s03.html)
本発明は、所望のテクスチャーを有する米および小麦、すなわちテクスチャーに関するオーダーメード米および小麦を、より少ない工数で生産できるようにすることをその目的とする。
稲の分野では、イネいもち病の病害発生を抑制する手法として、マルチラインと呼ばれる手法が研究され、一部は実用化されている。
マルチラインとは、特定形質のみが特異的に異なるよう育成された準同質遺伝子系統群の種子を、数種類混合して栽培する品種利用の一形態であり、基本的な形質については均一性を保持したまま、目的とした形質にバリエーションをもたせることを可能とするものである。
我が国の水稲への利用例としては、上記したように、いもち病の抵抗性遺伝子に関するものが知られている。これは、いもち病の異なる病原菌レースに抵抗性を示す真性抵抗性遺伝子を、コシヒカリのような元品種に特異的に導入した準同質遺伝子系統を、複数育成し、それら系統間の混合種子を栽培に供するものである。
1つの圃場内に異なる抵抗性遺伝子を混在させることによって、病害の激発を防ぐとともに、圃場に展開する抵抗性遺伝子の組み合わせを数年ごとに変えることによって、用いた遺伝子のすべてに耐性を示すような新たなレースの発生を遅らせる効果が期待できる。
新潟県では既に、コシヒカリをベースとした9種類の異なる準同質遺伝子系統群(コシヒカリ新潟BL系統)が育成され、そのうち4品種の混合種子が一般水田における栽培に利用されている。これらは、いもち病に弱いコシヒカリの安定栽培に大きく貢献した例として知られている(非特許文献2)。
このようにマルチラインは、イネにおけるいもち病などへの病害抵抗に関して利用することは知られているものの、マルチラインの手法を、病害虫抵抗性以外の形質へ利用することについては、本発明者等の知る限りほとんど知られていない。
本発明者等は今般、従来、主に病害抵抗に関して利用されていたマルチラインの手法を、食味品質について利用し、これによって、様々な用途に適合しうるテクスチャーを有する米を、所望に応じて提供することに成功した。特に、マルチラインの手法を食味品質に関して利用することは、今回、本発明者らが初めてその実用性を検討したものである。
具体的には、本発明者らは、異なるテクスチャーを有する原料の混合を、収穫した米ではなく栽培前の種子の段階で行い、また、そこで使用する種子については、テクスチャーが異なるよう遺伝的に改良された準同質遺伝子系統によるマルチラインとした。このようにして、混合した種子を栽培し、それを収穫することによって、予め所望するテクスチャーを有する米および小麦を、少ない工数で効率的に生産ことに成功した。
さらに本発明者等は、これらの手法を小麦においても、既に存在するアミロース含量の異なる同質遺伝子系統のコムギ品種を利用することで、上記のような米におけるマルチラインを利用する手法を同様に利用できることを見出した。
本発明はこれらの知見に基づくものである。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
<1> 所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が異なる、複数の準同質遺伝子系統のイネ品種またはコムギ品種の種子を混合して、得られる混合後の種子を栽培し収穫することを含んでなる、所望のテクスチャーを有する米または小麦の生産方法であって、
混合後の種子が所望のテクスチャーを有するように、複数の準同質遺伝子系統品種の種子の混合割合を調節することを含んでなる、方法。
<2> 所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が異なる複数の準同質遺伝子系統が、アミロース含量の異なる複数の準同質遺伝子系統である、前記<1>の方法。
<3> 所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が、Waxy遺伝子座の対立遺伝子(アレル)である、前記<1>または<2>の方法。
<4> 使用する準同質遺伝子系統が、Waxy遺伝子座のアレルの異なる複数のイネ品種である、前記<1>~<3>のいずれかの方法。
<5> 準同質遺伝子系統におけるWaxy遺伝子座のアレルが、wx遺伝子、Wx-mq遺伝子、Wx-a遺伝子、Wx-b遺伝子、およびWx1-1遺伝子からなる群より選択される、前記<1>~<4>のいずれかの方法。
<6> 使用する準同質遺伝子系統が、Waxy遺伝子座のアレルの異なる複数のコムギ品種である、前記<1>~<3>のいずれかの方法。
<7> 前記<1>~<6>のいずれかの方法によって得られる、所望のテクスチャーを有する米または小麦。
<8> 所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が異なる、複数の準同質遺伝子系統のイネ品種またはコムギ品種の種子を混合して得られる、所望のテクスチャーを有する米または小麦を生産するための播種用混合種子の生産方法あって、
混合後の種子が所望のテクスチャーを有するように、複数の準同質遺伝子系統品種の種子の混合割合を調節することを含んでなる、方法。
<9> 前記<8>の方法によって得られる、所望のテクスチャーを有する米または小麦を生産するための播種用混合種子。
本発明によれば、炊飯米のテクスチャーに連続的な変異をもたせることが可能となるため、一般の品種を用いた栽培では実現し得ないテクスチャーを有する米、例えばアミロース含量を有する米を、慣行栽培法によって生産することができる。
通常の水稲栽培で使用される種子は10aあたり3kg程度であり、生産される米(精玄米として10aあたり500~600kg)と比較して160~200分の1である。このため、本発明のように、栽培する種子の段階での混合することによって、収穫後に混米作業を行う場合に比べて、極めて少ない工数で、所望の米を得ることが可能となる。
さらに本発明によれば、予め所望のテクスチャーを有する種子を調製し、それを栽培、収穫するため、複数の品種を別個に栽培して収穫し、それをブレンドする場合に比べて、ブレンドに際して米を余らせることもなく、効率的で、より低コストでの生産が可能となる。
さらに、本発明によれば、生産者である農家等の要望に応じて、希望するテクスチャーを有する米およびその生産用の種子を提供できる。生産者としては、他と差別化でき、競争力のある米を、希望に応じて生産することが可能となる。また、需要を見ながら、希望すれば生産の都度、簡単に生産する米のテクスチャーを変更することもできる。このように本発明により得られる米(および小麦)は、生産者に有益であるといえる。
本発明において使用する各系統は準同質遺伝子系統として育成したものであるため、栽培上の均一性は保たれ、一般の品種と同様に栽培することができる。また、十分な戻し交配を行った準同質遺伝子系統であれば、得られる米の形態が同じものとなるため、異なる品種の米を混合する通常のブレンド米と比較し、消費の現場で違和感を感じさせない米を作り出すことができる。本発明においては、米の生産に際して、収穫/調製工程を経るため、そこで収穫された米は十分に混合されることとなる。このため、本発明の方法により得られる米の品質は均一に保たれることになる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明による所望のテクスチャーを有する米または小麦の生産方法は、前記したように、所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が異なる、複数の準同質遺伝子系統のイネ品種またはコムギ品種の種子を混合して、得られる混合後の種子を栽培し収穫することを含んでなる方法であって、混合後の種子が所望のテクスチャーを有するように、複数の準同質遺伝子系統品種の種子の混合割合を調節することを含んでなる方法に関する。
本明細書において、「準同質遺伝子系統」とは、特定の遺伝子領域や遺伝子座における遺伝子型が異なる以外は、遺伝的背景が同じである系統のことをいう。本発明においては、所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が異なっている、準同質遺伝子系統をいう。例えば、遺伝的背景は、ある既存の品種(例えば、イネ品種「コシヒカリ」)であって、所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子の型が異なっている系統を例示できる。
よって本発明の一つの好ましい態様によれば、本発明の方法において使用する準同質遺伝子系統は、「コシヒカリ」の準同質遺伝子系統である。
本明細書において、「テクスチャー」とは、米および小麦を食する際にヒトの感覚器で知覚し得る食品の物理的な特性をいい、食感、風味、見た目、触感などが包含される。米のテクスチャーであれば、例えば、米飯の硬さや粘りなどの物性により評価することができる。小麦であれば、例えば、小麦粉を用いる食品(パン、パスタなど)とした場合の硬さ、弾力性、粘り、風味などで評価することができる。
「所望のテクスチャー」としては、例えば、タンパク含量、および/またはアミロース含量等の違いにより影響を受けるものが挙げられる。例えば、所望のテクスチャーが、米または小麦におけるタンパク含量の違いに影響を受けるものである場合、米でタンパク含量を高くすれば、米飯は硬いものとなる一方、タンパク含量を少なくすれば比較的柔らかい米とすることができる。また、所望のテクスチャーが、米または小麦におけるアミロース含量の違いに影響を受けるものである場合、アミロース含量の違いによって米や小麦の硬さや粘りに違いを設けることができる。本発明の好ましい態様によれば、所望のテクスチャーは、米または小麦におけるアミロース含量の違いに影響を受けるものである。
またここで、「所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子」とは、所望するテクスチャーという特性が米または小麦において発現する際の強弱や有無の原因または影響する遺伝子のことをいう。例えば、所望のテクスチャーが、米または小麦におけるアミロース含量の違いに影響を受けるものであれば、米または小麦のアミロース含量に関与する遺伝子、例えば、Waxy遺伝子、AGE遺伝子、du遺伝子などが挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、所望のテクスチャーは、米または小麦におけるアミロース含量の違いに基づくものであり、このとき、「所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子」としては、上記でアミロース含量に関与する遺伝子として例示したものが挙げられる。より好ましくは、「所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子」は、Waxy遺伝子、すなわちWaxy遺伝子座の対立遺伝子(アレル)である。
すなわち、本発明の一つの好ましい態様によれば、所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が異なる複数の準同質遺伝子系統は、アミロース含量の異なる複数の準同質遺伝子系統である。
米において、所望のテクスチャーに関してその程度の異なる準同質遺伝子系統群を育成する場合、そこに利用できる複数の遺伝子が知られており、当業者であれば公知の情報に基づき適宜選択し、慣用の方法にて育成することができる。例えば、以下の文献、「米のアミロース含量の変動-気候と調節-」(鈴木保宏)、農業及び園芸、2006年、第81巻、第183~190ページ)を参考にするとよい。
小麦においては、同様の観点で、例えば、非特許文献3を参考にすることができる。
所望のテクスチャーとして、アミロース含量の違いに基づくものに着目した場合、作用力が最も大きく、遺伝子の性質に関する情報が豊富に存在するWaxy遺伝子の対立遺伝子(アレル)を用いるのが簡便である。
本発明の一つの好ましい態様によれば、所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子は、Waxy遺伝子座の対立遺伝子(アレル)である。
また本発明の一つの好ましい態様によれば、使用する準同質遺伝子系統は、Waxy遺伝子座のアレルの異なる複数のイネ品種である。
Waxy遺伝子座のアレルとしては、米についてであれば、例えば、wx遺伝子、Wx-mq遺伝子、Wx-a遺伝子、Wx-b遺伝子、Wx1-1遺伝子等が挙げられる。例えば、このうち、Wx-a遺伝子はインディカ米に由来し、Wx-b遺伝子はイネ品種「コシヒカリ」に由来し、Wx-mq遺伝子はイネ品種「ミルキークイーン」に由来するものであり、それらから入手することができる。
また本発明の別の一つの好ましい態様によれば、使用する準同質遺伝子系統は、Waxy遺伝子座のアレルの異なる複数のコムギ品種である。
小麦についてであれば、Waxy遺伝子座のアレルの具体例としては、Wx-A1c遺伝子、Wx-A1i遺伝子、Wx-D1f遺伝子、Wx-D1g遺伝子、Wx-D1h遺伝子等が挙げられる。
アミロース含量の異なる準同質遺伝子系統は、例えば、以下のようにして得ることができる。
すなわち、糯品種が有するwx遺伝子から、半糯性アレルとして知られるWx-mq遺伝子、Wx1-1遺伝子を得、さらに、主に長粒種が有し高アミロースを生み出すWx-a等を用いて準同質遺伝子系統を育成し、その種子を混合することで、0~25%程度の間で任意のアミロース含量を有する品種を作出することができる。
各アレルの特異的な導入には、DNAマーカー育種法を用いるのが一般的であるが、ゲノム編集や遺伝子組み換えといった手法や、特にwx、Wx-mqといった胚乳の濁りを外見上判別できるアレルに関しては、それを指標とした戻し交雑育種で行うことも可能である。
さらにアミロース含量の異なる同質遺伝子系統の作出に際しては、必要に応じて、特開2012-210205号公報(特許文献1)を参考にすることもできる。
小麦に関しても、同様にして、同質遺伝子系統を作出することができ、このとき、さらに必要に応じて、例えば、非特許文献3などの公知資料を適時参考にすることができる。
本発明においては、以上のようにして、所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が異なる、複数の準同質遺伝子系統のイネ品種またはコムギ品種を、必要により育成して、用意し、それらの種子を用意する。
そして、これら複数の準同質遺伝子系統のイネ品種またはコムギ品種の種子について、混合後の種子が所望のテクスチャーを有するように、使用する複数の準同質遺伝子系統品種の種子の混合割合(量比)を調節して混合し、混合後の種子、すなわち、混合種子を得る。
ここで、準同質遺伝子系統のイネ品種またはコムギ品種を「複数」種、用意するのは、所望のテクスチャーに関してその程度の異なる複数、すなわち2種以上の準同質遺伝子系統を用意し、これらを種子の混合割合(量比)適切に調整して混合することで、最終的に所望するテクスチャーとした米または小麦を得るためには、2以上の準同質遺伝子系統が必要だからである。したがって、本発明の方法で使用する同質遺伝子系統の品種は、混合によりテクスチャーを調節できるよう2種以上であればよく、3種またはそれ以上であってもよい。すなわち、3種またはそれ以上の準同質遺伝子系統の品種の種子を混合して、所望のテクスチャーを有する混合した種子を調製してもよい。
好ましくは、本発明において、前記した「複数」は2種である。
混合後の種子が所望のテクスチャーを有するか否かは、着目したテクスチャーについてそれぞれ公知の評価手段で確認することができる。例えば、所望のテクスチャーがアミロース含量に基づくものである場合、混合後の種子より得られる精米(または玄米)の平均アミロース含量を測定することで評価することができる。またアミロース含量の測定法については、慣用の方法(例えば、ヨウ素呈色法、酵素クロマト法、アミロース/アミロペクチン測定キット(日本バイオコン株式会社)を使用する方法など)を適宜利用できるが、例えば、後述する実施例の記載を参考にすることができる。なおヨウ素呈色法のような前述の慣用の方法や実施例に記載の農産物検査法に基づく「標準計測方法」により測定し計算されたアミロース含量については、「見かけのアミロース含量」ということがある。
さらに、所望のテクスチャーがアミロース含量に基づくものである場合であっても、対象となる種子が自植品種(インブレッド系統)ではなく、ハイブリッド系統である場合には、混合後の種子が所望のテクスチャーを有するか否かは、例えば、(i)遺伝子型から推定する、(ii)個々の準同質遺伝子系統を栽培した過去の情報から推定する、などの方法によって確認することができる。
本発明においては、上記で得られた混合種子を播種して、栽培し、収穫することによって、所望のテクスチャーを有する米または小麦を得ることができる。収穫後においては、必要に応じて、乾燥、脱穀、籾すり、さらには精米や製粉などの工程を設けても良い。
このようにして本発明では、用意した複数の準同質遺伝子系統を適宜、混合すことで、様々なテクスチャーのバリエーションを生み出すことが可能となる。また、得られた米または小麦は、複数のイネ品種またはコムギ品種を混合したものであるものの、それらが準同質遺伝子系統であることから、混合したものは、準同質遺伝子系統として遺伝的背景を共通にする品種のバージョンとして認識されうるものとすることができる。
具体例を挙げて説明すると、2種のアミロース含量について異なる準同質遺伝子系統(すなわち、所望のテクスチャーがアミロース含量の違いに基づく場合における、所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が異なる、2種の準同質遺伝子系統)として、実施例の試験Aに記載のあるイネ品種「JMT-021」系統(アミロース含量:10.8%)と、イネ品種「JMT-023」系統(アミロース含量:16.2%)を用意する。所望のテクスチャーが、見かけのアミロース含量が14.0%である場合に得られるのであれば、準同質遺伝子系統である「JMT-021」系統と、「JMT-023」系統とを、実施例の試験Aの表1の試験区3に示される割合(すなわち、それぞれ50%の割合)で混合することで、混合後の種子の見かけのアミロース含量を14%に調整することができる。得られた混合種子を、播種して栽培し、収穫することによって、アミロース含量が14%程度となる米を得ることができる。
このようにして得られた米は、当初に所望していた通りのテクスチャーを有するものであると同時に、使用した準同質遺伝子系統はイネ品種「コシヒカリ」を遺伝的背景とするものであるので、アミロース含量に関する特徴以外は、コシヒカリの特徴をそのまま有するものである。すなわち、得られる米は、コシヒカリかそれに準じた品種であるかのような統一感のあるものとなる。
上記具体例において、準同質遺伝子系統の混合する割合をさらに調整することで、アミロース含量が10.8~16.2%の範囲で、無段階で任意の値のアミロース含量をもつ「コシヒカリ」を自在に生産し、提供することが可能となる。換言すると、ここで設定するアミロース含量は、使用する準同質遺伝子系統のアミロース含量の範囲内であれば、どのような値を設定することも可能である。
つまり、上記例であれば、10.8~16.2%の範囲で任意のアミロース含量をもつコシヒカリを自在に生産することが可能となるといえる。
さらに、使用する準同質遺伝子系統を適宜変更することにより、米を例にすれば米が一般的に有しうるアミロース含量の範囲の0~30%の範囲で、希望する任意のアミロース含量をもった米(上記例ではコシヒカリ)を、自在にかつ簡便に生産することが可能となる。
したがって、本発明によれば、自在に設定可能な所望のテクスチャーを有する米または小麦であって、準同質遺伝子系統を使用することから、それら準同質遺伝子系統の遺伝的背景が共通する米または小麦の品種と同等の統一感のある米または小麦を提供することが出来る。
本発明の別の態様によれば、所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が異なる、複数の準同質遺伝子系統のイネ品種またはコムギ品種の種子を混合して得られる、所望のテクスチャーを有する米または小麦を生産するための播種用混合種子の生産方法あって、
混合後の種子が所望のテクスチャーを有するように、複数の準同質遺伝子系統品種の種子の混合割合を調節することを含んでなる、方法が提供される。
また必要に応じて、さらに、ここで得られた播種用混合種子を、播種して栽培し、収穫することによって、播種用混合種子を大幅に増やし、これを利用しても良い。
さらに別の態様によれば、このような生産方法によって得られる、所望のテクスチャーを有する米または小麦を生産するための播種用混合種子も提供される。
このように本発明の別の態様によれば、生産者が希望する任意のテクスチャーを有する米または小麦を生産するための播種用混合種子を、効率的かつ簡便に提供することができる。生産者としては、需要者の希望や需要動向を見ながら、オーダーメードで、希望するテクスチャーを有する米または小麦を生産することが可能となる。
以下において、本発明を下記の実施例によって詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
試験A: 自殖品種(インブレッド品種)の栽培による試験
イネ品種「ハイブリッドとうごう1号」の維持系である「JMT-021」系統、および、イネ品種「ハイブリッドとうごう3号」の維持系である「JMT-023」系統はともに、4または5つの外来遺伝子領域を導入して育成されたコシヒカリの準同質遺伝子系統である。具体的にはこれらは、Waxy遺伝子座のアレル、すなわちWx遺伝子として、コシヒカリに由来するWx-b遺伝子、および、ミルキークイーンに由来するWx-mq遺伝子を、それぞれ有している(特開2012-210205号公報(特許文献1))。
なおここで、イネ品種「ハイブリッドとうごう1号」および「ハイブリッドとうごう3号」はそれぞれ寄託番号FERM BP-11457およびFERM BP-11459として、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1-1-1 つくばセンター中央第6)に、平成24年1月27日を寄託日(原寄託日)として寄託されている。また、これら品種はそれぞれ、品種登録第23692号および同第23694号(ともに登録日:平成26年9月24日)として品種登録されている。
また、「ハイブリッドとうごう1号」の維持系である「JMT-021」と、「ハイブリッドとうごう3号」の維持系である「JMT-023」は、必要であれば、特開2012-210205号公報の0062段落および0064段落等の記載に基づいて、当業者であれば適宜、得ることができる。
ここでは、これら「JMT-021」系統および「JMT-023」系統を使用した。
両系統の種子を表1に示す割合で事前に混合し、得られた混合種子を、愛知県にある試験圃場にて栽培試験に供した。
Figure 0007319747000001
播種は5月24日、移植は6月13日、および収穫は9月20日にそれぞれ行い、1試験区24株、栽植密度は16.7株/mとした以外は、愛知県における水稲の慣行栽培に準ずる形で栽培を行った。
展開した試験区のいずれにおいても8月10日に出穂期を迎えており、試験区間、試験区内の株間の生育には、不均一性は確認できなかった。
収穫、通風乾燥後、1.85mmの網で米選を行うことで精玄米を得た。
得られた精玄米について、家庭用精米機(エムケー精工社製、SM-51)で精米を行い、農産物検査法に基づく「標準計測方法」によるアミロース含量の測定(一般財団法人日本穀物検定協会に依頼)を行う一方、下記の判定基準に従って、5名のパネラーによる「粘り」、および「硬さ」に関する食味官能試験を行った。
(食味官能試験における判定の手法と基準)
試験区3基準とし、+3から-3までの7段階評価した。評価は0.5単位で記入した。
「粘り」については「+」が強い/「-」が弱いとし、「硬さ」については「+」が硬い/「-」が柔らかいとした。
各スコアの大きさは以下の通りで判断した。
+3、-3: 一口目で違いが分かるほど、はっきりした差を感じる。
+2、-2: 二口目で違いが分かる、ほどほどの差を感じる。
+1、-1: 三口以上食べて、微妙な差を感じる。
結果は表2に示されるとおりであった。
Figure 0007319747000002
結果に示されるとおり、単独系統として栽培を行った試験区では、その系統が有するWx遺伝子のアレルに応じ、アミロース含量に差異が生じていた。一方、系統間で種子を混合して栽培した試験区では、アミロース含量は種子の混合比率に従って、中間的な値を示した。
また、食味官能試験の結果では、確認されたアミロース含量の値に沿って、粘りと硬さに差異が生じていることが確認できた。
試験B: ハイブリッド品種の栽培による試験
イネ品種「ハイブリッドとうごう1号」、およびイネ品種「ハイブリッドとうごう3号」は、同一の稔性回復系を用いた準同質遺伝子系統であり、Wx遺伝子のアレルとしては、前者がWx-mq/Wx-b、および、Wx-b/Wx-bを、それぞれ有している。
本試験では、これら品種「ハイブリッドとうごう1号」および「ハイブリッドとうごう3号」を使用した。
各系統の種子を表3に示す割合で事前に混合し、愛知県の試験圃場にて栽培試験に供した。
Figure 0007319747000003
播種は5月1日、移植は5月22日、および収穫は10月15日にそれぞれ行い、1試験区24株、栽植密度は16.7株/mとした以外は、愛知県における水稲の慣行栽培に準ずる形で栽培を行った。
展開した試験区のいずれにおいても8月10日に出穂期を迎えており、試験区間、試験区内の株間の生育には、不均一性は確認できなかった。いずれの試験区においても、栽培期間中の植物体の均一性は十分に保たれていた。
収穫、通風乾燥後、1.9mmの網で米選を行うことで精玄米を得た。
得られた清玄米について、家庭用精米機(エムケー精工社製、SM-51)で精米を行い、上記の試験Aと同様にして、アミロース含量および食味官能について試験を行った。
結果は表4に示されるとおりであった。
Figure 0007319747000004
結果に示されるとおり、試験Aの場合と同様に、種子の混合比率に従って、アミロース含量は変化していた。また、食味官能試験の結果においても、確認されたアミロース含量の値に沿って、粘りと硬さに差異が生じていることが確認できた。
以上の結果から、アミロース含量の異なる品種を混合し栽培することによって、栽培して得られた米において、アミロース含量を連続的に変化させて調整することができ、炊飯した米において硬さや粘りといったテクスチャーについても、連続的に変化させて調整できることが確認できた。このことから、予め希望するテクスチャーを有する米を、需要者の要望に応じてオーダーメードで調整して、生産される米として提供できることが確認できた。
参考例: コムギ品種による場合
上記の試験Aおよび試験Bで示されたように、米においては、Waxy遺伝子座のアレルの違いに基づく、アミロース含量の異なる準同質遺伝子系統を用意し、これらの使用する準同質遺伝子系統の各アミロース含量に基づき、用意した準同質遺伝子系統を適宜混合することで、所望のアミロース含量を有する混合米を調製することができた。そしてこの混合米を栽培し収穫することによって、所望のアミロース含量を有する米を生産することができた。
小麦に関しても、Waxy遺伝子座のアレルの違いに基づく、アミロース含量の異なる準同質遺伝子系統が既に実際に開発されている。例えば、非特許文献3に記載されているように、5つの変異型Wx遺伝子(Wx-A1c、-A1i、-D1f、-D1g、-D1h)を持つ小麦系統が報告されており、これらによって、アミロース含量が約23%~数%までの範囲で段階的に変化する系統が、非特許文献3に開示されているように実際に作出されている。ここでは、作出された系統とそのアミロース含量についてもそれぞれ記載されていることから、これらを利用することで、本発明の方法にしたがって、所望のテクスチャーを持つようにアミロース含量を調整した混合種子を得、それを用いることで、所望のテクスチャーを有する小麦を生産することができる。
このように、アミロース含量の異なる複数の準同質遺伝子系統のコムギ品種の種子を用意することが可能であるといえることから、これらを利用することで、小麦についても本発明は実施可能であると考えられた。



Claims (6)

  1. 所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子のみが異なる、複数の準同質遺伝子系統のイネ品種またはコムギ品種の種子を混合して、得られる混合後の種子を栽培し収穫することを含んでなる、所望のテクスチャーを有する米または小麦の生産方法であって、
    混合後の種子が所望のテクスチャーを有するように、複数の準同質遺伝子系統品種の種子の混合割合を調節することを含んでなり、
    所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が異なる複数の準同質遺伝子系統が、アミロース含量の異なる複数の準同質遺伝子系統である、方法。
  2. 所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が、Waxy遺伝子座の対立遺伝子(アレル)である、請求項1に記載の方法。
  3. 使用する準同質遺伝子系統が、Waxy遺伝子座のアレルの異なる複数のイネ品種である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 準同質遺伝子系統におけるWaxy遺伝子座のアレルが、wx遺伝子、Wx-mq遺伝子、Wx-a遺伝子、Wx-b遺伝子、およびWx1-1遺伝子からなる群より選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 使用する準同質遺伝子系統が、Waxy遺伝子座のアレルの異なる複数のコムギ品種である、請求項1または2に記載の方法。
  6. 所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子のみが異なる、複数の準同質遺伝子系統のイネ品種またはコムギ品種の種子を混合して得られる、所望のテクスチャーを有する米または小麦を生産するための播種用混合種子の生産方法あって、
    混合後の種子が所望のテクスチャーを有するように、複数の準同質遺伝子系統品種の種子の混合割合を調節することを含んでなり、
    所望のテクスチャーの発現に関与する遺伝子が異なる複数の準同質遺伝子系統が、アミロース含量の異なる複数の準同質遺伝子系統である、方法。
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