JP7316636B2 - 電動機 - Google Patents

電動機 Download PDF

Info

Publication number
JP7316636B2
JP7316636B2 JP2019085144A JP2019085144A JP7316636B2 JP 7316636 B2 JP7316636 B2 JP 7316636B2 JP 2019085144 A JP2019085144 A JP 2019085144A JP 2019085144 A JP2019085144 A JP 2019085144A JP 7316636 B2 JP7316636 B2 JP 7316636B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric motor
yoke
core block
extending
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019085144A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019198220A (ja
Inventor
太一 野澤
宜農 麻生
正之 森岡
嘉洋 吉良
清次 西尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JP2019198220A publication Critical patent/JP2019198220A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7316636B2 publication Critical patent/JP7316636B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Description

本開示は、電動機に関する。
電動機は、家庭用又は産業用の種々の機器に用いられている。電動機は、小型で高出力のものが望まれている。特に、工作機械に用いられる電動機については、工作機械を平滑に駆動するために、トルクリップルの小さいものが要望されている。
従来、トルクリップルを抑制するために、固定子が有するステータコアに設けられた複数のティース部の先端同士の隙間(スロットオープニング)を狭める技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2005-333711号公報
しかしながら、ティース部の先端同士の隙間を狭めると、本来ヨーク部を通るべき磁束がこのティース部の先端間を通ってしまい(つまりショートカットしてしまい)、トルクの発生に寄与しない漏れ磁束が多くなる。この結果、トルクが低下して電動機の出力が低下する。つまり、トルクリップルの抑制と漏れ磁束の低減との両立を図ることは難しい。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであり、トルクリップルの抑制と漏れ磁束の低減との両立を図ることができる電動機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示に係る電動機の一態様は、複数の鋼板を軸心方向に積層した、複数のコアブロックを円環状に配列した固定子と、軸心を回転中心として前記軸心方向に延伸したシャフトを有し、前記固定子の内側に配置された回転子と、を備え、前記複数のコアブロックの各々は、前記軸心を中心とする周方向に沿って延伸するヨーク部と、前記ヨーク部から前記軸心に向かって延伸し、前記回転子と向い合う先端部において、前記先端部から前記周方向の両側に向かってそれぞれ延伸する、一対の延伸部を含むティース部と、を有し、前記複数の鋼板の各々における前記一対の延伸部の各々の厚みは、前記軸心に沿った方向において、前記先端部の厚みよりも薄く、前記複数のコアブロックのうち、隣接する一方のコアブロックと他方のコアブロックとは、積層される前記複数の鋼板が有する一枚分の厚みの範囲内で前記軸心が延伸する方向にずれている。
本開示によれば、トルクリップルの抑制と漏れ磁束の低減との両立を図ることができる。
実施の形態1に係る電動機の斜視図である。 実施の形態1に係る電動機の断面図である。 実施の形態1に係る固定子のコアブロックの断面図である。 実施の形態1に係る固定子の部分拡大断面図である。 図4AのIVB-IVB線における固定子の部分拡大断面図である。 図2のV-V線における固定子の部分拡大断面図である。 実施の形態1に係る固定子の製造方法において、加工前の鋼板を準備する工程を示す断面図である。 実施の形態1に係る固定子の製造方法において、鋼板に窪み部を形成する工程を示す断面図である。 実施の形態1に係る固定子の製造方法において、鋼板を打ち抜き加工を施す工程を示す断面図である。 実施の形態1に係る固定子の製造方法において、打ち抜き加工後の鋼板を積層してコアブロックを形成する工程を示す断面図である。 実施の形態1に係る固定子の製造方法において、コアブロックに巻線コイルを巻回する工程を示す斜視図である。 実施の形態1に係る固定子の製造方法において、固定子ブロックを円環状に配列する工程を示す斜視図である。 実施の形態1に係る固定子の製造方法に用いられる固定子ブロック配置用治具の斜視図である。 実施の形態2に係る電動機の断面図である。 図8AのVIIIB線-VIIIB線における実施の形態2に係る電動機の断面図である。 実施の形態3に係る電動機の要部拡大断面図である。 図9AのIXB線-IXB線における実施の形態3に係る電動機の断面図である。 実施の形態4に係る電動機の要部拡大断面図である。 図10AのXB線-XB線における実施の形態4に係る電動機の断面図である。 図10AのXB線-XB線における実施の形態4に係る電動機の断面図である。 図10AのXB線-XB線における実施の形態4に係る電動機の断面図である。 実施の形態5に係る電動機の要部拡大断面での磁界解析結果である。 実施の形態5に係る電動機の要部拡大断面図である。
以下、本開示の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、工程及び工程の順序等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係る電動機1の全体構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る電動機1の斜視図である。図2は、同電動機1の断面図である。なお、図2は、回転子20が有するシャフト21の軸方向を法線とする平面で切断したときの断面を示している。
図1及び図2に示すように、電動機1は、固定子10と、回転軸となるシャフト21を有する回転子20とを備える。固定子10と回転子20とは対向して配置されている。回転子20が有するシャフト21は、図1の一点鎖線で示される軸心Cに沿って延伸している。
本実施の形態における電動機1は、回転子20が固定子10の内側に配置されたインナーロータ型の回転電動機である。したがって、回転子20は、固定子10の内側において、シャフト21の軸心Cを回転中心として回転する。
固定子(ステータ)10は、回転子20の外周面と微小なエアギャップを介して回転子20を囲むように配置されている。固定子10は、回転子20を回転させるための磁力を発生させる。
固定子10は、固定子鉄心(ステータコア)を構成する複数のコアブロック11を有する。言い換えると、本実施の形態における固定子10では、固定子鉄心が複数のコアブロック11(分割コア)に分割されている。
複数のコアブロック11は、全体として円環状に配列されている。具体的には、12個のコアブロック11が円環状をなすように配置されており、隣接する2つのコアブロック11同士が連結されている。
また、固定子10は、複数のコアブロック11の各々に巻回された巻線コイル12(ステータコイル)を有する。本実施の形態では、固定子10が12個のコアブロック11を有するので、12個の巻線コイル12が用いられている。したがって、電動機1のスロット数は、12である。なお、固定子10の詳細な構造については後述する。
固定子10の内側に配置された回転子(ロータ)20は、回転方向に沿ってN極及びS極が複数繰り返して存在する構成となっている。具体的には、回転子20は、ロータコア(回転子鉄心)22と、ロータコア22に形成された、複数の磁石挿入孔にそれぞれ挿入された永久磁石23と、を有する。
ロータコア22は、シャフト21の軸心Cが延伸する方向(回転軸方向)に、複数の電磁鋼板が積層された略円柱状の積層体である。本実施の形態において、ロータコア22には、10個の磁石挿入孔が周方向に沿って等間隔に設けられているので、回転子20は、周方向に沿って等間隔に配置された10個の永久磁石23を有する。つまり、電動機1の極数は、10である。したがって、本実施の形態において、電動機1は、10極12スロットの回転電動機である。なお、回転子20は、一例として、ロータコア22に永久磁石23が埋め込まれた永久磁石埋め込み型のロータ(IPMロータ)であるが、これに限らない。
ロータコア22の中心には、シャフト21が固定されている。シャフト21は、例えば金属棒であり、ロータコア22の両側に延在するようにロータコア22を貫通している。シャフト21は、例えばロータコア22の中心孔20aに圧入したり、焼き嵌めしたりすることでロータコア22に固定されている。なお、図示しないが、シャフト21の両端には、シャフト21を回転自在に保持するベアリング等の軸受が設けられている。
このように構成される電動機1では、固定子10が有する巻線コイル12に通電すると、界磁電流が巻線コイル12に流れて固定子10(コアブロック11)に磁束が発生する。この固定子10で発生した磁束と回転子20が有する永久磁石23から生じる磁束との相互作用によって生じた磁気力が回転子20を回転させるトルクとなり、回転子20が回転する。
次に、本実施の形態に係る固定子10の詳細な構成について、図1及び図2を参照しつつ、図3~図5を用いて説明する。図3は、実施の形態1に係る固定子10のコアブロック11の断面図である。図4Aは、同固定子10の部分拡大断面図である。図4Bは、図4AのIVB-IVB線における固定子10の部分拡大断面図である。図5は、図2のV-V線における固定子10の部分拡大断面図である。
図1及び図2に示すように、固定子10は、複数のコアブロック11を有する。複数のコアブロック11の各々は、ティース部111及びヨーク部112を有する。図3に示すように、各コアブロック11の平面視形状は、略T字形状である。
各コアブロック11において、ティース部111は、ヨーク部112の内側に形成された磁極ティースである。具体的には、各ティース部111は、ヨーク部112から固定子10の径方向内側に突出するように延在している。したがって、固定子10全体としては、12個のティース部111がシャフト21の軸心Cに向かう方向に延在している。12個のティース部111は、シャフト21の軸心Cを中心とする円の周方向に沿って等間隔に存在している。
隣接する2つのティース部111の間には、巻線コイル12を配置するためのスロットが形成されている。本実施の形態において、スロット数は、上記のとおり、12である。
ティース部111には、巻線コイル12が巻回されている。具体的には、巻線コイル12は、インシュレータ(不図示)を介してティース部111に巻回されている。なお、巻線コイル12は、集中巻となっているが、分布巻きであってもよい。
また、各コアブロック11において、ヨーク部112は、各ティース部111の外側に形成されたバックヨークである。ヨーク部112は、軸心Cを中心とする周方向に沿って延伸している。本実施の形態では、固定子10には、12個のティース部111が設けられているので、ヨーク部112も12個設けられている。12個のヨーク部112は、各々の平面視形状が円弧状であり、上面視において円環状となるように連結されている。具体的には、12個のヨーク部112は、シャフト21の軸心Cを中心とする円の周方向に沿って配置されており、隣接する2つのヨーク部112は、周方向端面同士が互いに当接して連結されている。
図3に示すように、各コアブロック11において、ティース部111は、当該ティース部111の内周側の先端部15から周方向の両側に延伸する延伸部111aを有する。つまり、回転子20と向き合うティース部111の内周側の先端部15には、一対の延伸部111aが形成されている。一対の延伸部111aの各々は、ティース部111の内周側の先端部15から周方向に沿って突出するように形成されている。このように、一対の延伸部111aは、ヨーク部112から軸心Cに向かって延伸し、回転子20と向い合う先端部15において、先端部15から周方向の両側に向かってそれぞれ延伸している。
図4A及び図4Bに示すように、隣接する2つのコアブロック11において、一方のコアブロック11におけるティース部111の延伸部111aと、他方のコアブロック11におけるティース部111の延伸部111aとの間には、隙間13(スロットオープニング)が存在する。
図1~図3に示すように、複数のコアブロック11の各々は、複数の鋼板11aを積層することによって構成されている。図1及び図4Bに示すように、各コアブロック11は、複数の鋼板11aがシャフト21の軸心Cが延伸する方向(回転軸の方向)に積層された積層体である。複数の鋼板11aの各々は、例えば図3に示されるように、平面視形状が略T字形状となる打ち抜き電磁鋼板である。一例として、鋼板11aの厚さは、0.35mmであるが、これに限らない。また、各コアブロック11において、複数の鋼板11aは全て同一形状である。したがって、固定子10に用いられる鋼板11aは、全て同じ形状及び大きさのものである。
図4Bに示すように、複数の鋼板11aの各々における一対の延伸部111aの各々の厚みt1は、軸心Cに沿った方向において、先端部15の厚みtよりも薄くなっている。一例として、延伸部111aは、周方向において、先端に向かって厚みが漸次薄くなるテーパ状に形成されたテーパ部16である。延伸部111aは、第1面である上面14a、及び、第2面である下面14bの少なくとも一方が傾斜面14となっている。本実施の形態において、延伸部111aを成すテーパ部16は、第1面である上面14aが勾配を有する傾斜面14と、下面14bが勾配を有しない平坦面と、で形成される。具体的には、延伸部111aを成すテーパ部16は、断面形状が略三角形であり、先端が先鋭化されている。
そして、本実施の形態における電動機1では、図5に示すように、複数のコアブロック11のうち隣接する2つのコアブロック11の一方と他方とは、積層される複数の鋼板11aが有する一枚分の厚みtの範囲内で回転軸の方向(つまり、シャフト21の軸心Cが延伸する方向)にずれている。この場合、隣接する2つのコアブロック11の一方と他方との回転軸の方向のずれ量は、1枚の鋼板11aの厚みtの半分以下であるとよい。
また、本実施の形態のように、複数のコアブロック11の数が偶数である場合、図5に示すように、隣接する2つのコアブロック11の一方と他方との回転軸の方向のずれ量は、1枚の鋼板11aの厚みtの1/2であるとよい。これにより、奇数番目の全てのコアブロック11の高さの位置を同じにすることができるとともに、偶数番目の全てのコアブロック11の高さの位置を同じにすることができ、偶数個のコアブロック11を1つおきに2段階で上下にずらした状態で配置することができる。
このように、隣接する2つのコアブロック11の一方と他方とが軸心Cが延伸する方向にずれていることで、図4Bに示すように、隙間13を介して隣接する2つのコアブロック11において、一方のコアブロック11が有するティース部111が含む延伸部111a(第1延伸部)と他方のコアブロック11が有するティース部111が含む延伸部111a(第2延伸部)とが、軸心Cが延伸する方向において異なる位置に存在することになる。つまり、隙間13を介して向かい合う2つの延伸部111aにおいて、一方の延伸部111aを成すテーパ部16の先端と他方の延伸部111aを成すテーパ部16の先端とは、軸心Cを法線とする異なる平面に位置することになる。
これにより、隣接する2つのコアブロック11の隙間13の距離d1よりも、隣接する2つのコアブロック11の一方の延伸部111aの先端と他方の延伸部111aの先端との距離d2の方が大きくなる。
なお、隙間13の距離d1は、軸心Cが延伸する方向(鋼板11aの積層方向)を法線とする平面が延伸する方向の長さである。また、距離d2は、隙間13を介して向かい合う2つ延伸部111aの先端同士を最短距離で結ぶ線分の長さである。
次に、実施の形態1に係る固定子10の製造方法について、図6A~図6Fを用いて説明する。図6A~図6Fは、実施の形態1に係る固定子10の製造方法を説明するための図である。
まず、1枚の鋼板100を打ち抜くことで、図3に示すような形状の鋼板11aを形成する。つまり、延伸部111aを含むティース部111とヨーク部112とが形成された略T字形状の鋼板11aを作製する。
具体的には、図6Aに示すように、まず、平板状の鋼板100を準備する。一例として、鋼板100の厚さは、0.35mmである。
次に、図6Bに示すように、鋼板100にプレス加工を施すことで、鋼板100の片面の一部に窪み部101を形成する。窪み部101は、鋼板100の厚みを薄肉化した薄肉部であり、少なくとも延伸部(111a)を成すテーパ部(16)に対応する部分に形成されている。したがって、窪み部101は、延伸部(111a)を成すテーパ部(16)の傾斜面(14)に対応する傾斜面14を有する。なお、窪み部101には、底部となる平坦面も形成されるが、この底部の厚みは、可能な限り薄くするとよい。窪み部101の底部を薄くすることで、延伸部111aを成すテーパ部(16)の先端形状を先鋭にすることができる。
次に、図6Cに示すように、鋼板100に打ち抜き加工を施すことで、図3に示される形状の鋼板11aを形成する。このとき、窪み部101の部分で鋼板100を分離することで、傾斜面14を含む断面形状が略三角形のテーパ部16を有する延伸部111aが形成された略T字形状の鋼板11aを作製することができる。
なお、図6Bのプレス加工と図6Cの打ち抜き加工とは同時に行ってもよい。つまり、鋼板100を打ち抜く際に断面形状が略三角形のテーパ部16を有する延伸部111aを形成することで、略T字形状の鋼板11aを作製してもよい。
次に、図6Dに示すように、図6A~図6Cによって作製した略T字形状の鋼板11aを複数枚積層する。一例として、鋼板11aは29枚~200枚の範囲で積層する。これにより、複数の鋼板11aが積層された積層体であるコアブロック11を形成することができる。なお、このとき、複数の鋼板11aをかしめ等によって固定してもよい。
次に、図6Eに示すように、コアブロック11が有するティース部111にインシュレータ(不図示)を介して巻線コイル12を巻回する。これにより、コアブロック11に巻線コイル12が巻回された固定子ブロック10aを形成することができる。
次に、図6Fに示すように、固定子ブロック配置用治具200を用いて、複数の固定子ブロック10aを円環状に配列する。本実施の形態では、12個の固定子ブロック10aを用いている。なお、図6Fでは、固定子ブロック10aの巻線コイル12を省略している。
このとき、隣接する2つの固定子ブロック10aが有する延伸部111a同士が軸心Cが延伸する方向(鋼板11aの積層方向)にずれた状態で配置されるように、図7に示される構造を有する固定子ブロック配置用治具200を用いる。
図7に示すように、固定子ブロック配置用治具200は、周方向に亘って、凹部201と凸部202とが交互に繰り返して形成された円環状部材である。固定子ブロック配置用治具200において、凹部201及び凸部202の各々は、一つの固定子ブロック10aに対応している。本実施の形態では、12個の固定子ブロック10aを配列するので、固定子ブロック配置用治具200には、6個の凹部201と6個の凸部202とが形成されている。また、固定子ブロック配置用治具200において、凹部201と凸部202との段差(ずれ量)は、隣接する2つのコアブロック11の軸心Cが延伸する方向のずれ量と同じである。具体的には、凹部201と凸部202との段差は、1枚の鋼板11aの厚みの1/2となっている。
複数の固定子ブロック10aを固定子ブロック配置用治具200に円環状に配置した後は、隣接する固定子ブロック10aが含むコアブロック11同士の接続部を溶接する。具体的には、隣接する2つのコアブロック11が有するヨーク部112同士の接続部の外周面を溶接する。これにより、全ての固定子ブロック10aが合体し、図1に示される構造の固定子10を作製することができる。
なお、このように作製された固定子10においては、コアブロック11のずれ量の分だけ軸心Cが延伸する方向に凹凸が発生しているが、隣接する2つのコアブロック11の一方と他方との軸心Cが延伸する方向のずれ量が、1枚の鋼板11aの厚み(本実施の形態では0.35mm)の半分以下となっている。つまり、複数のコアブロック11のうち、隣接する一方のコアブロック11と他方のコアブロック11とが有する、軸心Cが延伸する方向のずれ量は、複数の鋼板11aが有する一枚分の厚みの半分以下である。よって、電動機1を構成する他の部材への影響はほぼない。
以上、図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る電動機1は、円環状に配列された複数のコアブロック11を有する固定子10と、固定子10の内側に配置された回転子20とを備えている。複数のコアブロック11の各々は、複数の鋼板11aを軸心C方向に積層して構成されている。複数のコアブロック11の各々は、ティース部111及びヨーク部112を有する。回転子20は、軸心Cを回転中心として、軸心C方向に延伸したシャフト21を有する。
また、図3~図5に示すように、ヨーク部112は、軸心Cを中心とする周方向に沿って延伸している。ティース部111は、ヨーク部112から軸心Cに向かって延伸している。ティース部111は、回転子20と向い合う当該ティース部111の内周側の先端部15において、先端部15から周方向の両側に向かってそれぞれ延伸する、一対の延伸部111aを有している。一対の延伸部111aは、周方向において、それぞれ反対方向に延伸している。複数の鋼板11aの各々における一対の延伸部111aの各々の厚みtは、軸心Cに沿った方向において、当該先端部15の厚みよりも薄くなっている。
そして、隣接する2つのコアブロック11の一方と他方とは、1枚の鋼板11aの厚みの範囲内で回転軸の方向にずれている。つまり、複数のコアブロック11のうち、隣接する一方のコアブロック11と他方のコアブロック11とは、積層される複数の鋼板11aが有する一枚分の厚みtの範囲内で軸心Cが延伸する方向にずれている。
また、特に顕著な作用効果を奏する形態は、以下のとおりである。
すなわち、ティース部111が含む延伸部111aは、周方向において、先端に向かって厚みが漸次薄くなるテーパ状に形成されたテーパ部16である。
軸心Cが延伸する方向において、テーパ部16を成す、第1面である上面14a及び第2面である下面14bの少なくとも一方は、傾斜面14である。具体的には、本実施の形態における傾斜面14は、第1面である上面14aである。
具体的には、軸心Cに沿った方向において、テーパ部16の断面形状は、三角形である。
複数のコアブロック11のうち、隣接する一方のコアブロック11と他方のコアブロック11とが有する、軸心Cが延伸する方向のずれ量は、複数の鋼板11aが有する一枚分の厚みtの半分以下である。
この構成により、隣接する2つのコアブロック11において、一方のコアブロック11が有するティース部111が含む延伸部111aの先端と他方のコアブロック11が有するティース部111が含む延伸部111aの先端とが、軸心Cが延伸する方向において、異なる位置に存在することになる。言い換えれば、一方のコアブロック11が有するティース部111が含む延伸部111aの先端と他方のコアブロック11が有するティース部111が含む延伸部111aの先端とは、軸心Cが延伸する方向において、異なる平面に位置している。よって、図4Bに示すように、本実施の形態における電動機1は、隣接する2つのコアブロック11の隙間13の距離d1よりも、隣接する2つのティース部111の延伸部111aの先端間の距離d2の方を大きくすることができる。
これにより、隣接する2つのコアブロック11の隙間13の距離d1を長くすることなく、隣接する2つのティース部111の延伸部111aの先端間の距離d2を長くすることができる。この結果、隙間13の間隔(距離d1)を狭く維持することができるのでトルクリップルを抑制することができる。しかも、隣接する2つのティース部111の延伸部111aの先端間の磁路を長くすることができるので、延伸部111aの先端間を通る漏れ磁束を低減することができ、ヨーク部112に効率良く磁束を通すことができる。
このように、本実施の形態における電動機1によれば、トルクリップルの抑制と漏れ磁束の低減との両立を図ることができる。したがって、磁束を有効に利用して所望のトルクを発生させることができるので、高効率及び高出力の電動機1を実現することができる。
また、本実施の形態において、複数のコアブロック11の数が偶数であり、隣接する2つのコアブロック11の一方と他方との軸心Cが延伸する方向のずれ量は、1枚の鋼板11aの厚みの1/2となっている。つまり、隣接する一方のコアブロック11と他方のコアブロック11とが有する、軸心Cが延伸する方向のずれ量は、複数の鋼板11aが有する一枚分の厚みtの1/2である。
この構成により、全てのコアブロック11について、隣接する2つの延伸部111aの先端間の距離d2を全て同一かつ最長にすることができる。なお、本実施の形態において、コアブロック11の数(ヨークの分割数)は12であるが、これに限らず、コアブロック11の数は、18、24等であってもよい。
なお、本実施の形態では、隣接する2つのコアブロック11のずれ量が1枚の鋼板11aの厚みの1/2であり、隙間13の距離d1と鋼板11aの板厚tとの比を5:7にしている。この場合、隣接する2つのティース部111の延伸部111aの先端間の距離d2と隙間13の距離d1との比は約1.3:1になる。つまり、隙間13の距離d1の長さを維持しつつ、隣接する2つの延伸部111aの先端間の距離d2(つまり、2つの先端の最短磁路の長さ)を約1.3倍にすることができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る電動機1Aについて、図8A及び図8Bを用いて説明する。図8Aは、実施の形態2に係る電動機1Aの断面図である。図8Bは、図8AのVIIIB線-VIIIB線における同電動機1Aの断面図である。なお、図8Aでは、電動機1Aにおける固定子10Aのコアブロック11のみを図示している。本実施の形態において、回転子20及び固定子10Aの巻線コイル12は、実施の形態1と同じである。
上記実施の形態における電動機1と本実施の形態における電動機1Aとは、コアブロック11の数が異なる。具体的には、上記実施の形態における電動機1では、固定子10のコアブロック11の数は、偶数であったのに対して、本実施の形態における電動機1Aでは、固定子10Aのコアブロック11の数は、3の倍数である。より具体的には、図8Aに示すように、本実施の形態における電動機1Aでは、固定子10Aのコアブロック11の数が9である。
そして、本実施の形態における電動機1Aでは、図8Bに示すように、隣接する2つのコアブロック11の一方と他方との軸心Cが延伸する方向(鋼板11aの積層方向)のずれ量が1枚の鋼板11aの厚みtの1/3となっている。これにより、3n番目、3n+1番目及び3n+2番目(nは1以上の自然数)の各々のコアブロック11について、全てのコアブロック11の高さの位置を同じにすることができ、3の倍数の数のコアブロック11を3段階で上下にずらした状態で配置することができる。
以上、本実施の形態における電動機1Aでも、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。具体的には、トルクリップルの抑制と漏れ磁束の低減との両立を図ることができ、高効率及び高出力の電動機1Aを実現することができる。
また、本実施の形態のように、複数のコアブロック11の数(ヨークの分割数)が3の倍数である場合に、隣接する2つのコアブロック11の一方と他方との軸心Cの方向のずれ量を1枚の鋼板11aの厚みの1/3にすることによって、複数のコアブロック11の数が3の倍数である場合でも、隣接する2つの延伸部111aの先端間の距離d2を全て同一かつ最長にすることができる。つまり、隣接する一方のコアブロック11と他方のコアブロック11とが有する、軸心Cが延伸する方向のずれ量は、複数の鋼板11aが有する一枚分の厚みtの1/3であってもよい。
なお、本実施の形態において、コアブロック11の数(ヨークの分割数)は9であるが、これに限らず、コアブロック11の数は、3、27等であってもよい。
また、上記実施の形態1では、固定子ブロック配置用治具200の凹部201と凸部202の段差数は2段であったが、本実施の形態では、段差数が3段の固定子ブロック配置用治具を用いればよい。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る電動機1Bについて、図9A及び図9Bを用いて説明する。図9Aは、実施の形態3に係る電動機1Bの要部拡大断面図である。図9Bは、図9AのIXB線-IXB線における同電動機1Bの断面図である。なお、図9Aでは、電動機1Bにおける固定子10Bの隣接する2つのコアブロック11Bのみを図示している。本実施の形態において、回転子20及び固定子10Bの巻線コイル12は、実施の形態1と同じである。
上記実施の形態における電動機1と本実施の形態における電動機1Bとは、延伸部の先端部分の形状が異なる。具体的には、上記実施の形態における電動機1では、コアブロック11が有するティース部111が含む延伸部111aは、断面形状が三角形のテーパ形状であったのに対して、本実施の形態における電動機1Bでは、図9A及び図9Bに示すように、コアブロック11Bが有するティース部111Bが含む延伸部111bは、軸心Cに沿った方向において、先端部15と延伸部111bとは、段差を形成している。言い換えれば、先端部15と延伸部111bとの断面形状は、階段状である。なお、階段状部分の段は、1段でも、2段以上の多段でもよい。
具体的には、このティース部111Bが含む延伸部111bは、ティース部111Bの先端部15よりも厚さが薄肉化された薄肉部となっている。段差を有する薄肉部となっている延伸部111bは、例えばプレス加工することによって形成することができ、この延伸部111bの厚さt2は、一例として鋼板11aの板厚(t)の1/2以下であるとよい。
以上、本実施の形態における電動機1Bでも、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。具体的には、トルクリップルの抑制と漏れ磁束の低減との両立を図ることができ、高効率及び高出力の電動機1Bを実現することができる。
また、本実施の形態では、コアブロック11Bが有するティース部111Bが含む延伸部111bが、先端部15に対して段差を形成している。
これにより、図9Bに示すように、厚さが薄い延伸部111bを有する鋼板11aを容易に作製することができるとともに、隣接する2つの延伸部111bの先端間の距離d2を、隣接する2つのコアブロック11の隙間13の距離d1よりも容易に長くすることができる。
なお、本実施の形態では、延伸部111bの根元部分は段付き形状になっているが、これに限らず、フィレット状又は面取り状であってもよい。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4に係る電動機1Cについて、図10A~図10Cを用いて説明する。図10Aは、実施の形態4に係る電動機1Cの要部拡大断面図である。図10B及び図10Cは、図10AのXB線-XB線における同電動機1Cの断面図である。なお、図10Aでは、電動機1Cにおける固定子10Cの隣接する2つのコアブロック11Cのみを図示している。本実施の形態において、回転子20及び固定子10Cの巻線コイル12は、実施の形態1と同じである。また、図10Dは、図10AのXB線-XB線における同電動機1Cの断面図である。
本実施の形態における電動機1Cでは、上記実施の形態における電動機1と同様に、コアブロック11Cは、ティース部111Cとヨーク部112Cとを有するが、上記実施の形態における電動機1と本実施の形態における電動機1Cとは、隣接する2つのヨーク部112、112Cの連結部分の形状が異なる。
具体的には、上記実施の形態における電動機1では、図6Eに示すように、円孤状をしたヨーク部112は、延伸している周方向における一対の端部と、一対の端部に挟まれた中央部とを有し、軸心が延伸する方向において一対の端部の厚みは中央部の厚みと同じである。一方、本実施の形態における電動機1Cでは、円孤状をしたヨーク部112Cは、延伸している周方向における一対の端部と、一対の端部に挟まれた中央部とを有し、軸心が延伸する方向において一対の端部は、中央部の厚みよりも厚みが小さいヨーク薄肉部113を有している。すなわち、ヨーク部112Cは、ヨーク薄肉部113と、それ以外の領域であるヨーク基部とを有している。そして、隣接する2つのコアブロック11Cにおいて、一方のコアブロック11Cが有するヨーク部112Cの端部のヨーク薄肉部113が、他方のコアブロック11Cが有するヨーク部112Cの端部の薄肉部113とかみ合い部(係合部)114を形成するように当接することにより、軸心が延伸する方向における一方のコアブロック11Cと他方のコアブロック11Cのずれを形成している。これにより、対向する鋼板ごとの上記ずれ量をヨーク部のかみ合いで拘束することで、コアブロックの鋼板の積層枚数が増加した場合でも必要なずれ量を容易に形成することが可能となる。
なお、本実施の形態ではヨーク薄肉部113の根元部分は図10Bのように段付き形状になっているが、これに限らず、フィレット状又は面取り状であってもよい。また、ヨーク薄肉部113の先端部分も矩形形状に限らずテーパ形状やフィレット状であってもよい。また、ヨーク薄肉部の形状を階段状とするのではなく、図10Cのように三角形や面取り形状としてもよい。
上記実施の形態1のようにコアブロックの数が偶数の場合には、隣接するコアブロック11Cのそれぞれのヨーク薄肉部113の厚さを鋼板11cが有する一枚分の厚みの半分とすることができる。また、上記実施の形態2のようにコアブロック11の数が3の倍数の場合には、隣接するコアブロック11Cのうちの一方のコアブロック11Cのヨーク薄肉部113の厚さを鋼板11cが有する一枚分の厚みの3分の1とし、対向する、他方のコアブロック11Cのヨーク薄肉部113の厚さを鋼板11cが有する一枚分の厚みの3分の2とするができる。これにより上記ずれ量を形成できる。
なお、ヨーク薄肉部は鋼板にプレス加工を施すことにより形成できる。
その他、図10Dに示すように、ヨーク薄肉部113の先端部分がテーパ形状であってもよい。具体的に、ヨーク部112Eは、ヨーク薄肉部113と、それ以外の領域であるヨーク基部とを有している。そして、隣接する2つのコアブロック11Eにおいて、一方のコアブロック11Eが有するヨーク部112Eの端部のヨーク薄肉部113が、他方のコアブロック11Eが有するヨーク部112Eの端部の薄肉部113とかみ合い部(係合部)114を形成するように当接することにより、軸心が延伸する方向における一方のコアブロック11Eと他方のコアブロック11Eのずれを形成してもよい。このとき、ヨーク薄肉部113の先端部分はテーパ形状に成形されている。
本構成は、ヨーク薄肉部を面取りすることで形成できる。
(実施の形態5)
次に、実施の形態5に係る電動機1Dについて、図11~図12を用いて説明する。図11は電動機の磁束の流れを解析した図である。図12は、実施の形態5に係る電動機1Dの要部拡大断面図である。なお、図11及び図12では、電動機1Dにおける固定子10Dの隣接する2つのコアブロック11Dのみを図示している。本実施の形態において、回転子20及び固定子10Dの巻線コイル12は、実施の形態1と同じである。
本実施の形態における電動機1Dでは、上記実施の形態における電動機1と同様に、コアブロック11Dは、ティース部111Dとヨーク部112Dとを有するが、上記実施の形態における電動機1Cと本実施の形態における電動機1Dとは、隣接する2つのヨークのかみ合い部(係合部)114の位置が異なる。
図11に示すように、ヨーク部112Dは、ティース部111Dを固定子10Dの径方向に延長させた場合にヨーク部112Dと交差する領域であるティース交差ヨーク部115bと、それ以外の領域であって隣接するティース部111Dの間の領域であるティース間ヨーク部115aとで構成される。
電動機1Dではティース間ヨーク部115aでは磁束が密となっており、ティース交差ヨーク部115bでは磁束が疎となる。前記ヨークかみ合い部114を磁束が密となっているティース間ヨーク部115aで形成した場合、板厚加工による電磁鋼板の特性悪化や前記テーパ形状による空隙の発生によりモータの磁気特性が悪化し、発生トルクが低下する。そこで、図12に示すように、ヨーク薄肉部113をティース交差ヨーク部115bに形成し、ヨークのかみ合い部114をティース交差ヨーク部115bで形成することにより、前記ずれ量をヨーク薄肉部113のかみ合いによって形成しつつ、磁気特性の悪化を避けることができる。
(変形例)
以上、本開示に係る電動機について、実施の形態1~5に基づいて説明したが、本開示は、上記実施の形態1~5に限定されるものではない。
すなわち、一対の延伸部111aの各々は、複数の鋼板11aが有する一枚分の厚みtの範囲内で軸心Cが延伸する方向にずれながら向い合って位置する複数の鋼板11aにそれぞれ形成される。一対の延伸部111aの各々において、一方のコアブロック11が含む一方の延伸部111aの先端と他方のコアブロック11が含む他方の延伸部111aの先端とは、軸心Cに沿った方向と直交する方向の距離d1よりも、双方の先端同士を結ぶ最短距離d2の方が長い、という関係を実現できればよい。
言い換えれば、一対の延伸部111aの各々において、一方のコアブロック11が含む一方の延伸部111aの先端と他方のコアブロック11が含む他方の延伸部111aの先端とは、軸心Cに沿った方向と直交する方向の距離d1よりも、双方の先端同士を結ぶ最短距離d2のほうが長い、という関係を確保できれば、つぎの構成でもよい。すなわち、複数のコアブロックのうち、隣接する一方のコアブロックと他方のコアブロックとは、積層される複数の鋼板が有する二枚分以上の厚みの範囲で、軸心が延伸する方向にずれていてもよい。なお、本構成の場合、固定子は、軸心Cが延伸する方向に長くなる。
その他、例えば、上記各実施の形態において、回転子20の磁極の極数は10(つまり、永久磁石23の数が10個)としたが、これに限らない。例えば、回転子20の磁極の極数は、2n(nは自然数)であれば、任意の数を適用できる。
ヨークのかみ合い部114についても上記実施形態ではヨークの外周部に形成しているが、例えばヨークの内周側もしくは中央部に形成することもできる。また、かみ合う方向についても周方向、軸心Cに平行な面上の方向、その中間など、任意の角度を取ることができる。
その他、上記各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で上記各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
本開示の電動機は、トルクリップルの抑制と漏れ磁束の低減との両立を図ることができるので、工作機械又は自動車をはじめとして様々な分野の電動機として利用することができる。
1、1A、1B、1C、1D 電動機
10、10A、10B、10C、10D 固定子
10a 固定子ブロック
11、11B、11C、11D、11E コアブロック
11a、11c、100 鋼板
12 巻線コイル
13 隙間
14 傾斜面
14a 上面(第1面)
14b 下面(第2面)
15 先端部
16 テーパ部
20 回転子
20a 中心孔
21 シャフト
22 ロータコア
23 永久磁石
101 窪み部
111、111B、111C、111D ティース部
111a、111b 延伸部
112、112C、112D、112E ヨーク部
113 ヨーク薄肉部
114 かみ合い部
115a ティース間ヨーク部
115b ティース交差ヨーク部
200 固定子ブロック配置用治具
201 凹部
202 凸部

Claims (12)

  1. 複数の鋼板を軸心方向に積層した、複数のコアブロックを円環状に配列した固定子と、
    軸心を回転中心として前記軸心方向に延伸したシャフトを有し、前記固定子の内側に配置された回転子と、
    を備え、
    前記複数の鋼板は、全て同一形状であり、
    前記複数の鋼板の各々は、
    前記軸心を中心とする周方向に沿って延伸するヨーク部と、
    前記ヨーク部から前記軸心に向かって延伸するティース部であって、前記回転子と向い合う先端部と、前記先端部から前記周方向の両側に向かってそれぞれ延伸する第1の延伸部及び第2の延伸部とを含むティース部と、
    前記軸心に沿った方向において厚みが薄くなっているヨーク薄肉部と、
    を有し、
    前記軸心に沿った方向において、前記第1の延伸部及び前記第2の延伸部の厚みは共に、前記先端部の厚みよりも薄く、
    前記複数のコアブロックのうち隣接する一方のコアブロックの前記ヨーク薄肉部と他方のコアブロックの前記ヨーク薄肉部とがかみ合い部を形成するように当接することにより、前記一方のコアブロックと前記他方のコアブロックとは、積層される前記複数の鋼板が有する一枚分の厚みの範囲内で前記軸心が延伸する方向にずれて配置されており
    前記一方のコアブロックの前記第1の延伸部の先端と前記他方のコアブロックの前記第2の延伸部の先端との間には、前記軸心に沿った方向から見て隙間が存在し、
    前記一方のコアブロックの前記第1の延伸部及び前記他方のコアブロックの前記第2の延伸部の先端は、前記軸心に沿った方向と直交する方向での前記隙間の距離よりも、双方の前記先端同士を結ぶ最短距離の方が長くなっている、
    電動機。
  2. 前記第1の延伸部及び前記第2の延伸部は、前記周方向において、先端に向かって厚みが漸次薄くなるテーパ状に形成されたテーパ部である、
    請求項1に記載の電動機。
  3. 前記軸心が延伸する方向において、前記テーパ部を成す、第1面及び第2面の少なくとも一方は、傾斜面である、
    請求項2に記載の電動機。
  4. 前記軸心に沿った方向において、前記テーパ部の断面形状は、三角形である、
    請求項3に記載の電動機。
  5. 前記軸心に沿った方向において、前記先端部と前記第1の延伸部及び前記第2の延伸部とは、段差を形成する、
    請求項1に記載の電動機。
  6. 前記軸心に沿った方向において、前記先端部と前記第1の延伸部及び前記第2の延伸部との断面形状は、階段状である、
    請求項5に記載の電動機。
  7. 前記複数のコアブロックのうち、隣接する一方のコアブロックと他方のコアブロックとが有する、前記軸心が延伸する方向のずれ量は、前記複数の鋼板が有する一枚分の厚みの半分以下である、
    請求項1~のいずれか1項に記載の電動機。
  8. 前記複数のコアブロックの数が偶数である場合、隣接する一方のコアブロックと他方のコアブロックとが有する、前記軸心が延伸する方向のずれ量は、前記複数の鋼板が有する一枚分の厚みの1/2である、
    請求項1~のいずれか1項に記載の電動機。
  9. 前記複数のコアブロックの数が3の倍数である場合、隣接する一方のコアブロックと他方のコアブロックとが有する、前記軸心が延伸する方向のずれ量は、前記複数の鋼板が有する一枚分の厚みの1/3である、
    請求項1~のいずれか1項に記載の電動機。
  10. 前記ヨーク部は、前記ヨーク薄肉部と、前記ヨーク薄肉部以外の領域であるヨーク基部とを有し、前記軸心に沿った方向において、前記ヨーク薄肉部と前記ヨーク基部とは、段差を形成する、
    請求項1~9のいずれか1項に記載の電動機。
  11. 前記ヨーク薄肉部は、前記周方向において、先端に向かって厚みが漸次薄くなるテーパ状に形成されたテーパ部である、
    請求項1~9のいずれか1項に記載の電動機。
  12. 前記ヨーク薄肉部は、前記ティースを前記固定子の径方向に延長させた場合にヨーク部と交差する領域であるティース交差ヨーク部に形成されている、
    請求項10又は11に記載の電動機。
JP2019085144A 2018-05-02 2019-04-26 電動機 Active JP7316636B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018088737 2018-05-02
JP2018088737 2018-05-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019198220A JP2019198220A (ja) 2019-11-14
JP7316636B2 true JP7316636B2 (ja) 2023-07-28

Family

ID=68538551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019085144A Active JP7316636B2 (ja) 2018-05-02 2019-04-26 電動機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7316636B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113300498B (zh) * 2021-05-17 2023-04-07 安徽威灵汽车部件有限公司 定子、电机、压缩机、车辆和定子的制造方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004274914A (ja) 2003-03-10 2004-09-30 Asmo Co Ltd 回転電機のコア
JP2009213310A (ja) 2008-03-05 2009-09-17 Denso Corp 回転電機の固定子及び回転電機
JP2015019507A (ja) 2013-07-11 2015-01-29 三菱電機株式会社 回転電機の積層鉄心、回転電機の固定子及び回転電機の積層鉄心の製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08275414A (ja) * 1995-03-31 1996-10-18 Matsushita Seiko Co Ltd 誘導電動機の固定子

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004274914A (ja) 2003-03-10 2004-09-30 Asmo Co Ltd 回転電機のコア
JP2009213310A (ja) 2008-03-05 2009-09-17 Denso Corp 回転電機の固定子及び回転電機
JP2015019507A (ja) 2013-07-11 2015-01-29 三菱電機株式会社 回転電機の積層鉄心、回転電機の固定子及び回転電機の積層鉄心の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019198220A (ja) 2019-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010047098A1 (ja) デュアルロータモータおよびその製造方法
JP5419478B2 (ja) モータ
JP5478136B2 (ja) 永久磁石式同期モータ
WO2012026158A1 (ja) 回転電機及びそのステータコアを製造するためのステータコアの製造装置
JP2002136003A (ja) 回転電機の固定子
JP6385588B2 (ja) 回転子および回転電機
KR20160006785A (ko) 회전 전기의 철심
JP2010166810A (ja) 回転電機の固定子
JP2017169296A (ja) 回転電機の分割コア、および当該分割コアの製造方法
JP5996270B2 (ja) ロータの製造方法及びモータの製造方法
JP2007014050A (ja) 回転機用のコア及びその製造方法
JPWO2020021788A1 (ja) 回転電機
JP2004215442A (ja) 永久磁石埋め込み同期モータ
JP2019126102A (ja) 回転子および回転電機
JP7316636B2 (ja) 電動機
EP1341288B1 (en) Electric rotary machine
JP2002058184A (ja) ロータの構造及び電動機
JP5041415B2 (ja) アキシャルギャップ型モータ
JP3485887B2 (ja) ブラシレスモータ
JP2001037189A (ja) 回転電機
JP2001346346A (ja) ロータ及び電動機
JP2001298922A (ja) バーニアモータ
JP5051275B2 (ja) 永久磁石形モータ
JP6355859B1 (ja) 回転子及び回転電機
JP6745212B2 (ja) 回転子およびリラクタンス回転電機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230704

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230710

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7316636

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151