JP7316146B2 - 希硫酸製造装置及び希硫酸製造方法 - Google Patents

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本発明は、希硫酸製造装置及び希硫酸製造方法に関する。
硫酸(HSO)は、強力な酸であり、大量に製造されて様々な分野で使用されている。硫酸には大別して、硫酸濃度が90質量%以上で表示される工業用濃硫酸と、90質量%未満で表示される工業用希硫酸があり、それぞれ性質が異なる。このうち希硫酸は、強酸性であるが濃硫酸と異なり酸化作用や脱水作用はない一方金属材料他へ強い腐食性を示す。希硫酸は、工業用品や医薬、農薬、試薬など、様々な用途で使用されている。
硫酸の製造には、硫黄を含む原料が必要となる。原料としては、製鉄などに使用されるコークスを製造する過程で発生するガス(COG)からの脱硫廃液及び再生硫黄や、銅精錬工程から排出されるSOx含有ガスなどが使用される。
従来、硫酸の製造方法として、例えば特許文献1の方法が知られている。この文献には、(a)炭素含有燃料を燃焼して硫黄含有材料から二酸化硫黄を形成するための熱を供給し、かつ、純酸素及び30容量%以上の酸素を含有する混合ガスから選択される酸素富化ガスを供給して該燃料の燃焼を支持すること、(b)二酸化硫黄と燃料の燃焼から生ずるガスを含有する混合ガスを形成すること、(c)混合ガスを乾燥し、該混合ガスは乾燥後に30容量%以上の二酸化炭素と16容量%を超える二酸化硫黄を含有すること、などが記載されている。
特許第2519691号(請求項1等)
特許文献1の方法では、混合ガスを乾燥する工程を含むため、希硫酸ではなく、硫酸濃度の高い濃硫酸を製造することを目的としている。一般に、希硫酸の製造は、濃硫酸を製造したのちに水で希釈する方法や、硫酸凝縮温度(沸点)を調整できる特殊温度調整機付き硫酸製造装置が採用されている。前者による方法では、水分濃度を調整するために高温の燃焼ガスをいったん100℃未満まで減温除湿させる除湿塔や濃硫酸による脱水作用を利用する乾燥塔などの設備が必要となる。また、このような除湿塔や乾燥塔に続いて、400~450℃まで再加熱するための機器(熱交換器等)、配管、回転機等の設備が必要となる。一方、後者による方法では、硫酸凝縮温度(沸点)を調整できる非常に高価な特殊温度調整機が必要となる。したがって、このような方法では、希硫酸の製造にコストがかかるという問題がある。
本発明の目的は、希硫酸を安価に製造可能な希硫酸製造装置及び希硫酸製造方法を提供することにある。
本発明者らは、原料として、硫黄分と窒素分のほか、水分を多く含むものを使用し、酸素濃度が高い酸素含有ガスで原料を燃焼することで、希硫酸を製造できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、硫黄分と、窒素分と、40~80質量%以上の水分とを少なくとも含む原料を供給する原料供給手段と、酸素濃度が25~40体積%の酸素含有ガスを生成する酸素含有ガス生成手段と、前記酸素含有ガスで前記原料を燃焼して硫黄酸化物(SOx:ここで、1≦x<3)と、10質量%以上の水分とを含む燃焼ガスを生成する燃焼手段と、前記燃焼ガスを冷却する冷却手段と、前記硫黄酸化物(SOx)を触媒により酸化して三酸化硫黄(SO)を含む反応ガスを生成する反応手段と、前記反応ガスを冷却して希硫酸を生成する希硫酸生成手段と、を含むことを特徴とする希硫酸製造装置である。
本発明では、原料として、硫黄分と窒素分のほか、水分を多く含むものを使用し、酸素濃度が高い酸素含有ガスで原料を燃焼することで、一定量以上の水分を含む状態で硫酸を製造している。このため、製造される硫酸は希硫酸となり、従来のように除湿設備や乾燥設備を設けての硫酸を製造する必要がない。したがって、従来と比較して希硫酸の製造にかかるコストを低減することができる。
この場合において、前記燃焼手段が900~1100℃で前記原料を燃焼することが好ましい。
従来の硫酸製造プラントでは、燃焼温度は1100℃以上の高温であったが、本発明では酸素濃度が高いため、燃焼温度をより低くすることが可能となり、燃焼コストを低減することができる。また、一般に、酸素濃度を高く、又は燃焼温度を高くすると、窒素酸化物(NOx)などの大気汚染物質が生成しやすくなるが、本発明では高酸素濃度、低温で原料を燃焼しても生成する窒素酸化物の量が比較的少なく、このため環境負荷を低くすることが可能である。したがって、窒素酸化物の除去のための設備が不要あるいは軽微で済むことから、希硫酸の製造コストも低減することができる。
さらに、前記希硫酸生成手段における未反応の二酸化硫黄を除去するガス除去手段を更に備えることが好ましい。
このように、未反応の二酸化硫黄を除去するため、二酸化窒素を環境中に放出せずに除害することができる。
この場合、前記ガス除去手段は、前記未反応の二酸化硫黄とアンモニアとを反応させて亜硫酸アンモニウム(NHHSO:亜硫安)を生成させ、酸化により硫酸アンモニウム(NHHSO)として回収することが好ましい。
このように、未反応の二酸化硫黄をアンモニアと反応させて亜硫酸アンモニウムを生成し、その後の酸化を行い、硫酸アンモニウムとして回収することができる。
さらにまた、前記燃焼手段は、一部が開口した格子状レンガを内部に備えた燃焼炉を採用することが好ましい。
レンガは加熱すると長時間の熱保有効果を有するため、未反応原料を後燃焼させることができる。また、格子状レンガは適度な開口を有しているため、これが整流効果として原料や酸素含有ガス、燃焼ガスの流れを良好にすることができる。このため、燃焼手段による原料の燃焼を効率的に行うことができる。
また、前記反応手段は、前記触媒が五酸化バナジウム(V)であり、脱硝機能を兼ねることが好ましい。
このように、反応手段の触媒が五酸化バナジウム(V)であり、脱硝機能を兼ねることで、硫黄酸化物の酸化と窒素分の分解を同時に行うことができる。
この場合において、前記反応手段は、前記触媒に加えて助触媒として酸化チタン(TiO)及び/又は硫酸バナジウム(VOSO)を含む脱硝触媒を更に備えることが好ましい。
硫黄酸化物の転化の際には、原料中の燃焼で生じる窒素分(例えば未分解NH,NO,NOなどのNOx)濃度が比較的高い場合には、助触媒を含まない五酸化バナジウムにおいては窒素分の分解よりも硫黄酸化物の転化が優先して進行する。このため、上記のような助触媒を含む脱硝触媒を設けることで、硫黄酸化物の転化よりも窒素分の分解の反応の方を優先して窒素分の分解を進行させることができる。
前記反応手段は、複数段に設置した前記触媒を備え、複数段のうち前段の前記触媒により前記硫黄酸化物と前記酸素との発熱反応で昇温する転化後ガスに、外部から誘引した大気を直接混合させて、後段の触媒反応に適する温度にまで降下させることが好ましい。
このように、複数段の触媒の前段で転化後ガスを冷却することで、後段において温度を下げることができる。このため、後段において温度が上がることによる反応速度低下を防ぐことができる。また、空気を外部から直接取り入れることで、冷却効果のほか、転化に必要な酸素の不足分も供給できる。
前記燃焼手段は、5000kJ/kg未満の原料に前記酸素含有ガスを供給して燃焼し、5000kJ/kg以上の原料に空気を供給して燃焼することが好ましい。
原料が5000kJ/kg未満の場合、燃焼が不安定になるため、酸素濃度の高い酸素含有ガスを供給して燃焼することで、燃焼を安定させることができる。5000kJ/kg以上の原料の場合は、酸素含有ガスを供給せずに空気により容易に燃焼する。このように、酸素含有ガスを原料ごとに振り分けることで、原料の燃焼を効率的に行うことができる。
本発明は、硫黄分と、窒素分と、40~80質量%以上の水分とを少なくとも含む原料を供給する原料供給工程と、酸素濃度が25~40体積%の酸素含有ガスを生成する酸素含有ガス生成工程と、前記酸素含有ガスで前記原料を燃焼して硫黄酸化物(SOx:ここで、1≦x<3)と、10質量%以上の水分とを含む燃焼ガスを生成する燃焼工程と、前記燃焼ガスを冷却する冷却工程と、前記硫黄酸化物(SOx)を触媒により酸化して三酸化硫黄(SO)を含む反応ガスを生成する反応工程と、前記反応ガスを冷却して希硫酸を生成する希硫酸生成工程と、を含むことを特徴とする希硫酸製造方法である。
本発明では、原料として、硫黄分と窒素分のほか、水分を多く含むものを使用し、酸素濃度が高い酸素含有ガスで原料を燃焼することで、一定量以上の水分を含む状態で硫酸を製造している。このため、製造される硫酸は希硫酸となり、従来のように除湿設備や乾燥設備を設けての硫酸を製造する必要がない。したがって、従来と比較して希硫酸の製造にかかるコストを低減することができる。
この場合において、前記燃焼工程が900~1100℃で前記原料を燃焼することが好ましい。
本発明では、酸素濃度が高いため、燃焼温度をより低くすることが可能となり、燃焼コストを低減することができる。また、一般に、酸素濃度を高く、又は燃焼温度を高くすると、窒素酸化物(NOx)などの大気汚染物質が生成しやすくなるが、本発明では高酸素濃度、低温で原料を燃焼しても生成する窒素酸化物の量が少なく、このため環境負荷を低くすることが可能である。したがって、窒素酸化物の除去のための設備が不要あるいは軽微で済むことから、希硫酸の製造コストも低減することができる。
さらに、前記希硫酸生成工程における未反応の二酸化硫黄を除去するガス除去工程を更に備えることが好ましい。
このように、未反応の二酸化硫黄を除去するため、二酸化窒素を環境中に放出せずに除害することができる。
この場合、前記ガス除去工程は、前記未反応の二酸化硫黄とアンモニアとを反応させて亜硫酸アンモニウム(NHHSO:亜硫安)を生成させ、酸化により硫酸アンモニウム(NHHSO)として回収することが好ましい。
このように、未反応の二酸化硫黄をアンモニアと反応させて亜硫酸アンモニウムを生成し、その後の酸化を行い、硫酸アンモニウムとして回収することができる。
さらにまた、前記燃焼工程は、一部が開口した格子状レンガを内部に備えた燃焼炉を採用することが好ましい。
このように、レンガは、加熱すると長時間の熱保有効果を有するため、未燃焼原料を後燃焼させることができる。また、格子状レンガは適度な開口を有しているため、これが整流効果として原料や酸素含有ガス、燃焼ガスの流れを良好にすることができる。このため、燃焼手段による原料の燃焼を効率的に行うことができる。
また、前記反応工程は、前記触媒が五酸化バナジウム(V)であり、脱硝機能を兼ねることが好ましい。
このように、反応工程の触媒が五酸化バナジウム(V)であり、脱硝機能を兼ねることで、硫黄酸化物の酸化と窒素分の分解を同時に行うことができる。
この場合において、前記反応工程は、前記触媒に加えて助触媒として酸化チタン(TiO)及び/又は硫酸バナジウム(VOSO)を含む脱硝触媒を更に備えることが好ましい。
硫黄酸化物の転化の際には、原料中の燃焼で生じる窒素分(例えば未分解NH,NO,NOなどのNOx)濃度が比較的高い場合には、助触媒を含まない五酸化バナジウムにおいては窒素分の分解よりも硫黄酸化物の転化が優先して進行する。このため、上記のような助触媒を含む脱硝触媒を設けることで、硫黄酸化物の転化よりも窒素分の分解の反応の方を優先して窒素分の分解を進行させることができる。
前記反応工程は、複数段に設置した前記触媒を備え、複数段のうち前段の前記触媒により前記硫黄酸化物と前記酸素との発熱反応で昇温する転化後ガスに、外部から誘引した大気を直接混合させて、後段の触媒反応に適する温度にまで降下させることが好ましい。
このように、複数段の触媒の前段で転化後ガスを冷却することで、後段において温度を下げることができる。このため、後段において温度が上がることによる反応速度低下を防ぐことができる。また、空気を外部から直接取り入れることで、冷却効果のほか、転化に必要な酸素の不足分も供給できる。
前記燃焼工程は、5000kJ/kg未満の原料に前記酸素含有ガスを供給して燃焼し、5000kJ/kg以上の原料に空気を供給して燃焼することが好ましい。
原料が5000kJ/kg未満の場合、燃焼が不安定になるため、酸素濃度の高い酸素含有ガスを供給して燃焼することで、燃焼を安定させることができる。5000kJ/kg以上の原料の場合は、酸素含有ガスを供給せずに空気により容易に燃焼する。このように、酸素含有ガスを原料ごとに振り分けることで、原料の燃焼を効率的に行うことができる。
本発明によれば、希硫酸を安価に製造可能な希硫酸製造装置及び希硫酸製造方法を提供することができる。
本発明の希硫酸製造装置の上流側工程を示す模式図である。 本発明の希硫酸製造装置の下流側工程を示す模式図である。 本発明の燃焼手段(燃焼炉)の内部構造を示す模式図である。 燃焼炉51のシミュレーションの結果を示すグラフである。 転化器61の内部構造を示す模式図である。 本発明の燃焼手段(燃焼炉)の他の実施形態の内部構造を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、その構成を説明する。本発明は、その要旨を変更しない範囲で、適宜変更して実施することが可能である。
1.希硫酸製造装置及び希硫酸製造方法
以下、図1~図3を参照して、本発明の一実施形態に係る希硫酸製造装置及び希硫酸製造方法について説明する。図1は、希硫酸製造装置40の上流側工程を示す模式図であり、図2は、希硫酸製造装置40の下流側工程を示す模式図である。なお、本発明の「希硫酸」とは、硫酸濃度が90質量%未満の硫酸水溶液を意味し、JIS K1321で規定される「薄硫酸」(硫酸分60~80質量%)や「精製希硫酸」(硫酸分27~50質量%)を含む。
本実施形態の希硫酸製造装置40は、原料を供給する手段を含む。本実施形態の原料は、溶融硫黄、脱硫廃液、助燃焼材としての精製COGからなる。原料供給手段は、これらの原料を燃焼炉51に供給する手段である。本実施形態の希硫酸製造装置40は、原料である溶融硫黄を含む原料を供給する管路41aを備える。溶融硫黄は製油所などから回収される硫黄を溶融状態にしたものである。管路41aにはポンプ41bが接続されており、これにより原料が管路41cに移送されて燃焼炉51内に供給される。
また、希硫酸製造装置40は、原料である脱硫廃液を供給する管路42を備える。脱硫廃液は、コークス炉設備などから排出される排ガス(粗COG)中の煤塵や有機物及び硫黄化合物などを取り除く目的で設置された脱硫設備からの廃液である。一般に、脱硫廃液には、遊離の硫黄、遊離のNH、NHSCN、(NH、HOなどの成分が含まれる。このうち水(HO)は、特に規定しないが脱硫廃液全体の50質量%以上となることが多い。管路42は燃焼炉51に連通しており、脱硫廃液も原料として燃焼炉51内に供給される。
さらに、希硫酸製造装置40は、助燃焼材としての精製COGを供給する管路43を備える。精製COGは、製鉄などに使用されるコークスを製造する過程で発生するガスである。一般に、精製COGには、H、N、O、CO、CO、CH、C、微量の硫黄化合物などの成分が含まれる。管路43も燃焼炉51に連通しており、精製COGも助燃焼材として燃焼炉51内に供給される。
管路41a、ポンプ41b、管路41c、管路42、管路43は、本発明の原料供給手段に該当し、これらの手段により原料供給工程を実現する。これらにより燃焼炉51に供給される原料(溶融硫黄、脱硫廃液、精製COG)は、(NHなどの硫黄分(10~40質量%)と、NHなどの窒素分(5~20質量%)と、水分(40~80質量%)とを含んでいる。本実施形態のように、原料が複数種類(溶融硫黄、脱硫廃液、精製COGの3種類)存在する場合は、水分の含有量は、各原料を混合した状態で計算した値として定義される。
管路41cと管路42には、噴霧媒体である圧縮空気を供給する管路44aが接続されている。管路44aには、蒸気加熱器44bが設けられており、加温された空気が管路41cに供給され、これら原料の燃焼効率を高める微噴霧化を行っている。また、希硫酸製造装置40には、空気を供給する管路45aが設けられている。管路45aから供給される空気は、送風機45bを介して管路45cに移送される。
管路45cには、酸素ガス発生装置(PVSA45d)が設けられており、このPVSA45dから高濃度の酸素が供給される。PVSA45dは、ゼオライト等の吸着剤を使用して空気中の窒素を加圧下で吸着除去し、高純度の酸素を効率的に得る装置である。PVSA45dは、純度90~93質量%の酸素を発生することが可能である。この酸素は管路45aの空気と混合され、酸素濃度の高い空気として燃焼炉51内に供給される。酸素ガス発生装置45dとしてPSA方式を用いてもよい。またその代替として、既存の酸素ガス配管から分岐して酸素を供給してもよい。
管路44a、蒸気加熱器44b、管路41c、管路45a、送風機45b、管路45c、PVSA45dは、本発明の酸素含有ガス生成手段に該当し、これらの手段により酸素含有ガス生成工程を実現する。これらにより燃焼炉51に供給される酸素含有ガスは、25~40体積%の酸素濃度となっている。
燃焼炉51(燃焼手段)は、酸素含有ガスで原料を燃焼して硫黄酸化物(SOx)と、10質量%以上の水分とを含む燃焼ガスを生成する燃焼工程を行う。図3は、燃焼炉51の内部構造を示す模式図である。この図に示すように、燃焼炉51の左側には、原料と酸素含有ガスとが供給される供給口51aが設けられており、内部で原料が燃焼されて右側の排出口51bから燃焼ガスが排出される。本実施形態では、図の上段の供給口51aからは、溶融硫黄が供給され、下段の供給口51aからは脱硫廃液が供給され、図示しない供給口からは精製COGが供給される。なお、本実施形態のように原料の種類ごとに別の供給口から原料を供給する態様のほか、あらかじめ原料の一部又は全部を混合した状態で燃焼炉51に原料を供給してもよい。
燃焼炉51の原料供給側には水分蒸発域があり、ここでは主に脱硫廃液中の水分が蒸発する。その右側が可燃物燃焼域で、可燃物である脱硫廃液中の可燃物が燃焼する。これらの間は境界部となっている。可燃物燃焼域と排出口51bとの間には、格子状レンガ51cが設けられている。格子状レンガ51cは、立方体の耐熱レンガを格子状に並べるとともに一部を開口状態としたものである。格子状レンガ51cの開口率は、50%前後とすることが好ましい。格子状レンガ51cは、複数段設けることが多い。
本発明の酸素含有ガスでは25~40体積%の酸素を含んでいるが、仮に大気(21体積%酸素)で燃焼したとすると、境界域での湿ガスベースの燃焼用空気中の酸素濃度は10体積%台レベルに低下する。したがって、この場合は、可燃物(原料)を完全燃焼するには、1000℃以上、好ましくは1100℃の高温状態にする必要がある。
一方で、本発明では、25~40体積%の酸素を含む酸素含有ガス(冨酸素空気)である。このため、境界域での湿ガスベースの燃焼用空気中の酸素濃度は20体積%台レベルに低下するものの、通常の大気による原料の燃焼状態が維持できる。したがって、本発明では、燃焼炉51において、1000℃以下、好ましくは950~1000℃前後の比較的低い温度状態で完全燃焼が達成できる。
可燃物燃焼領域の後流に設けられた格子状レンガ51cを設けることで、以下の機能を発揮することができる。格子状レンガ51cは、可燃物燃焼域での空気と可燃物の混合状態に不備が仮に生じた場合においても、可燃物が未燃焼状態での吹き抜け現象を起こさないように、物理的に空気と可燃物との再混合を促し、レンガの保有熱による再燃焼を促進させる機能を持つ。この目的のため、複数段の格子状レンガ51cを設置することが好ましい。また、複数段の格子状レンガ51cの各段開口部は相互に千鳥配列とする。これにより、ガス中のダストはレンガ表面に付着成長して落下するので、最下部には開口部を設けないで落下ダストを蓄積させる複数段の格子状レンガ51cを設置することが好ましい。
図6は、燃焼炉51に酸素含有ガスを供給する手段の他の実施形態の模式図である。燃焼させる原料のうち、硫黄の供給口51aのバーナーには管路45eから空気を供給する手段を備え、脱硫廃液の供給口51aのバーナーには管路45eから酸素含有ガスを供給する手段を備える。脱硫廃液の発熱量は5000kJ/kg未満と低いため燃焼しにくいが、25~40体積%の酸素を含んでいる酸素含有ガスをそのバーナーに供給することで燃焼が促進される。一方、溶融硫黄のような発熱量が高い原料に対しては空気を供給するだけでよい。両者は各々独立して燃焼制御することが好ましい。
燃焼炉51で生成した燃焼ガスは、排熱ボイラ52(Waste Heat Boiler:WHB)(冷却手段)に移送される。排熱ボイラ52は、純水をボイラ内に給水し、燃焼ガスで蒸発して蒸気を発生するとともに熱交換により燃焼ガスを冷却する冷却工程を行う。これにより、燃焼ガスの温度は380~460℃、好ましくは420℃程度まで冷却される。
排熱ボイラ52で冷却された燃焼ガスは、転化器61(反応手段)に導入される。排熱ボイラ52で冷却された燃焼ガスには、微量の窒素分(例えば、未分解NHや、NO、NOなどのNOx)が含まれる。転化器61は、複数段(図では三段)に設置した触媒により、燃焼ガス中の二酸化硫黄(SO)と酸素とを反応させて酸化し、三酸化硫黄(SO)を含む反応ガスを生成する反応工程を行う。より詳細には、転化器61は、複数段のうち前段の触媒により硫黄酸化物(SOx)と酸素との発熱反応で昇温する転化後ガスに、外部から誘引した大気を直接混合させて、後段の触媒反応に適する温度にまで降下させる手法により、三酸化硫黄(SO)を含む反応ガスを生成する。
図5は、転化器61の内部構造を示す模式図である、図の(a)は側面断面図、(b)は(a)のA-A’断面図、(c)は(b)の破線丸内の拡大図である。この図に示すように、転化器61は、大気の空気を取り入れる主空気管61aと、主空気管61aから器内で分岐する枝空気管61bと、枝空気管61bから器内に空気を送出する空気口61cと、を備えている。
触媒としては、硫酸の製造に使用される公知のものを使用することができ、例えば五酸化バナジウム(V)などを挙げることができる。五酸化バナジウムには、脱硝機能があり、NHとNOxとを反応させて窒素(N)と水(HO)に分解する。このため、本触媒によって三酸化硫黄の生成と、窒素分(NH及びNOx)の分解を同時に行うことができる。転化器61の第一段では二酸化硫黄(SO)の60~80%が酸化反応するので、反応後のガス温度は、500~600℃、好ましくは540℃程度となる。転化器61の第二段及び第三段で残りの二酸化硫黄(SO)を三酸化硫黄(SO)に酸化反応させるが、このいずれの段の入口温度も420℃前後にすることが好ましいため、前段出口ガスに大気を直接混合させて温度調節させている。
なお、転化器61の第一段の上流側(排熱ボイラ52からの燃焼ガスの流入側)に、脱硝触媒を配置してもよく、脱硝触媒としては、五酸化バナジウムに助触媒を混合したものを用いることができる。助触媒としては、酸化チタン(TiO)や硫酸バナジウム(VOSO)、あるいはこれらの混合物を挙げることができる。硫黄酸化物の転化の際には、上記のような助触媒を含む脱硝触媒を設けることで、硫黄酸化物の転化よりも窒素分の分解の反応の方が優先して進行して窒素分が分解される。そして、脱硝触媒の後段では、助触媒を含まない五酸化バナジウムによって窒素分の影響を受けにくい状態で硫黄酸化物の転化を効率的に行うことができる。
転化器61で生成した反応ガスは、排熱ボイラ62に移送されて冷却される。排熱ボイラ62は、上記の排熱ボイラ52と同様の装置を使用することができる。排熱ボイラ62で反応ガスは、250℃前後とされる硫酸露点を避けた温度の300℃程度まで冷却される。なお、この排熱ボイラ62は、エネルギー有効利用の観点から設置が推奨されるが、本発明において必須の装置ではなく、任意に設置することができる。
次に、図2に示すように、排熱ボイラ62で冷却された反応ガスは、希硫酸生成工程を行う希硫酸塔71(希硫酸生成手段)の塔底部に移送される。希硫酸塔71は、反応ガス中のHOとSOを循環硫酸水溶液(HSO)に吸収し、製品の希硫酸を生成する装置であり、吸収塔とも呼ばれる。希硫酸塔71の塔内には充填物が充填され、塔上部から硫酸水溶液が充填物に向けて噴霧されており、反応ガスが充填物間を通過する際に硫酸水溶液と接触することでHOとSOが硫酸水溶液に吸収される。
SOを吸収した硫酸水溶液は、タンク73に移送され、熱交換器74において、CWS(Cooling Water Supply)、CWR(Cooling Water Return)によって、図示しない冷却塔からの冷却水により冷却されたのち、最終製品としてタンク75に貯留される。タンク75内では、硫酸水溶液の温度は60℃程度まで下がっている。
希硫酸塔71の塔頂部からは、硫酸ミストや未反応のSOなどを含むガスが排出される。この排出ガスは、電気集塵器76で回収された硫酸ミストはタンク73に移送されて硫酸水溶液として再利用されるが、残りはガス除去工程を行う除害塔81a(ガス除去手段)に移送される。
電気集塵器76からの排出ガスは除害塔81aの塔底部に移送され、同じく塔底部から導入されるアンモニア水と接触する。排出ガス中のSOはアンモニアと反応して亜硫酸アンモニウム(NHHSO:亜硫安)が生成する。亜硫酸アンモニウムを含む廃液は、ポンプ82で大部分が除害塔81aに循環返送され、一部はブロワ83からの酸化用エアでインラインミキサーなどを介して空気酸化され、気液セパレータ84を介して硫酸アンモニウム(NHHSO)としてタンク85に移送される。除害塔81aからのガスと同伴ミストは、ポンプ86による除害塔81bの循環液で洗浄され、ガスは除害塔81bから排出される。除害後の排出ガスには、SOは含まれず、N、O、CO及び規制値内NOxのみとなる。
排出ガスは、ブロワ87で吸引/昇圧され、煙突88を介して大気中に排出される。ブロワ87は、本希硫酸製造装置40の個別の装置のすべてについて負圧にする機能を有している。これにより、温度が高く有害なガスが大気に流出することを防止している。また、転化器61において、特別な設備を備えることなく、大気中の空気を誘引する機能も兼ね備えている。以上により、希硫酸製造と排ガス処理が行われる。
2.シミュレーション
(1)希硫酸製造装置全体のシミュレーション
図1、図2の希硫酸製造装置40について、表1に示す設定値に基づき、電解質シミュレータ 「OLI Flowsheet: ESP」(OLI systems社)、汎用プロセスシミュレータ PRO/IITM(AVEVA社)、及び計算ソフトを使用し、シミュレーションを行った。
図中の各装置について、マテリアルバランス用の設定値は下記表の値を使用した。
Figure 0007316146000001
原料の脱硫廃液とCOGについて、成分の設定値は下記表の値を使用した。
Figure 0007316146000002
Figure 0007316146000003
上記のシミュレーションの結果を下記表に示す。表の「項目」行は、図1、図2におけるひし形で囲まれた数値を示しており、それより下の行はその項目の位置における温度や成分などの結果を示している。
この結果から、最終の希硫酸の濃度は58.0質量%(項目22)となることが分かった。また、PVSA45dがなく、燃焼炉51に導入される空気の酸素濃度が大気と同じである希硫酸製造装置40についても同様のシミュレーションを行った。その結果、燃焼炉51から排出される排燃焼ガス(項目6)と転化器入口ガス(項目12)と煙突88へ排出される排ガス(項目31)は、PVSA45dがある場合は、それぞれ10105Nm/h(下記表)と10105Nm/h(下記表)と11095Nm/h(下記表)であった。一方、上記の項目は、PVSA45dがない場合は、それぞれ17350Nm/hと17350Nm/hと17861Nm/hであった。このことから、本発明のようにPVSA45dにより酸素含有ガスの酸素濃度が33体積%と高くすることで、排ガス量を約40%削減できることがわかった。この結果、例えば転化器61の場合、触媒の必要量は単位時間あたりにガスが触媒層に接触する時間の逆数、すなわち空間速度SV(単位、1/hr)がほぼ一定条件下で算出されることから、ガス量を42%低減することで必要触媒量を42%低減することができる。
Figure 0007316146000004
Figure 0007316146000005
Figure 0007316146000006
(2)燃焼炉51のシミュレーション
図3の燃焼炉51について、化学反応シミュレーションソフト「CHEMKIN」(ANSYS社)を使用し、シミュレーションを行った。条件は以下のとおりである。
<計算条件>
・液体の物質はすべて気体に置き換える。
・Sを含む化学種については不活性物質としてNに置き換える。
・燃焼炉内はプラグフロー流れとする。
・燃焼に伴う発熱は考慮しない。
・PVSAありとPVSAなしのケースで解析を実施する。
燃焼炉51入口の成分は下記表の値を設定した。
Figure 0007316146000007
上記成分について、シミュレーションの入力値は以下の数値を設定した。
Figure 0007316146000008
燃焼炉51の計算条件は以下の数値を設定した。
Figure 0007316146000009
シミュレーションの結果(グラフ)を図4に示す。PVSAなしのケースの炉出口のNO生成量を1としてPVSAありのケースと比較した。この図のNOで示すように、PVSAありのケースの方が、NOx生成量が少ないことがわかる。PVSAなしのケースでは、燃焼炉入口側でCH、H、COの燃焼により、NOxが生成されていることが分かった。PVSAありの方が、NOx生成量が低くなる理由としては、PVSAありのケースでは、COGガスのラインから可燃性ガスの流入がほぼないことが原因と推測される。
40 希硫酸製造装置、41a 管路(原料供給手段)、41b ポンプ(原料供給手段)、41c 管路(原料供給手段)、42 管路(原料供給手段)、43 管路(原料供給手段)、44a 管路(酸素ガス含有ガス生成手段)、44b 蒸気加熱器(酸素ガス含有ガス生成手段)、45a 管路(酸素含有ガス生成手段)、45b 送風機(酸素含有ガス生成手段)、45c 管路(酸素含有ガス生成手段)、45d PVSA(酸素含有ガス生成手段)、45e 管路、51 燃焼炉(燃焼手段)、51a 供給口、51b 排出口、51c 格子状レンガ、52 排熱ボイラ(冷却手段)、61 転化器(反応手段)、61a 主空気管、61b 枝空気管、61c 空気口、62 排熱ボイラ、71 希硫酸塔(希硫酸生成手段)、73 タンク、74 熱交換器、75 タンク、76 電気集塵器、81a 除害塔(ガス除去手段)、81b 除害塔(ガス除去手段)、82 ポンプ、83 ブロワ、84 気液セパレータ、85 タンク、86 ポンプ、87 ブロワ、88 煙突

Claims (18)

  1. 硫黄分と、窒素分と、40~80質量%以上の水分とを少なくとも含む原料を供給する原料供給手段と、
    酸素濃度が25~40体積%の酸素含有ガスを生成する酸素含有ガス生成手段と、
    前記酸素含有ガスで前記原料を燃焼して硫黄酸化物(SOx:ここで、1≦x<3)と10質量%以上の水分とを含む燃焼ガスを生成する燃焼手段と、
    前記燃焼ガスを冷却する冷却手段と、
    前記硫黄酸化物(SOx)を触媒により酸化して三酸化硫黄(SO)を含む反応ガスを生成する反応手段と、
    前記反応ガスを冷却して希硫酸を生成する希硫酸生成手段と、を含むことを特徴とする希硫酸製造装置。
  2. 前記燃焼手段が900~1100℃で前記原料を燃焼することを特徴とする請求項1に記載の希硫酸製造装置。
  3. 前記希硫酸生成手段における未反応の二酸化硫黄を除去するガス除去手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の希硫酸製造装置。
  4. 前記ガス除去手段は、前記未反応の二酸化硫黄とアンモニアとを反応させて亜硫酸アンモニウム(NHHSO:亜硫安)を生成させ、酸化により硫酸アンモニウム(NHHSO)として回収することを特徴とする請求項に記載の希硫酸製造装置。
  5. 前記燃焼手段は、一部が開口した格子状レンガを内部に備えた燃焼炉であることを特徴とする請求項1に記載の希硫酸製造装置。
  6. 前記反応手段は、前記触媒が五酸化バナジウム(V)であり、脱硝機能を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の希硫酸製造装置。
  7. 前記反応手段は、前記触媒に加えて助触媒として酸化チタン(TiO)及び/又は硫酸バナジウム(VOSO)を含む脱硝触媒を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の希硫酸製造装置。
  8. 前記反応手段は、複数段に設置した前記触媒を備え、複数段のうち前段の前記触媒により前記硫黄酸化物と前記酸素との発熱反応で昇温する転化後ガスに、外部から誘引した大気を直接混合させて、後段の触媒反応に適する温度にまで降下させることを特徴とする請求項1に記載の希硫酸製造装置。
  9. 前記燃焼手段は、5000kJ/kg未満の原料に前記酸素含有ガスを供給して燃焼し、5000kJ/kg以上の原料に空気を供給して燃焼することを特徴とする請求項1に記載の希硫酸製造装置。
  10. 硫黄分と、窒素分と、40~80質量%以上の水分とを少なくとも含む原料を供給する原料供給工程と、
    酸素濃度が25~40体積%の酸素含有ガスを生成する酸素含有ガス生成工程と、
    前記酸素含有ガスで前記原料を燃焼して硫黄酸化物(SOx:ここで、1≦x<3)と10質量%以上の水分とを含む燃焼ガスを生成する燃焼工程と、
    前記燃焼ガスを冷却する冷却工程と、
    前記硫黄酸化物(SOx)を触媒により酸化して三酸化硫黄(SO)を含む反応ガスを生成する反応工程と、
    前記反応ガスを冷却して希硫酸を生成する希硫酸生成工程と、を含むことを特徴とする希硫酸製造方法。
  11. 前記燃焼工程が900~1100℃で前記原料を燃焼することを特徴とする請求項10に記載の希硫酸製造方法。
  12. 前記希硫酸生成工程における未反応の二酸化硫黄を除去するガス除去工程を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の希硫酸製造方法。
  13. 前記ガス除去工程は、前記未反応の二酸化硫黄とアンモニアとを反応させて亜硫酸アンモニウム(NHHSO:亜硫安)を生成させ、酸化により硫酸アンモニウム(NHHSO)として回収することを特徴とする請求項1に記載の希硫酸製造方法。
  14. 前記燃焼工程は、一部が開口した格子状レンガを内部に備えた燃焼炉を使用することを特徴とする請求項10に記載の希硫酸製造方法。
  15. 前記反応工程は、前記触媒が五酸化バナジウム(V)であり、脱硝機能を兼ねることを特徴とする請求項10に記載の希硫酸製造方法。
  16. 前記反応工程は、前記触媒に加えて助触媒として酸化チタン(TiO)及び/又は硫酸バナジウム(VOSO)を含む脱硝触媒を更に備えることを特徴とする請求項15に記載の希硫酸製造方法。
  17. 前記反応工程は、複数段に設置した前記触媒を備え、複数段のうち前段の前記触媒により前記硫黄酸化物と前記酸素との発熱反応で昇温する転化後ガスに、外部から誘引した大気を直接混合させて、後段の触媒反応に適する温度にまで降下させることを特徴とする請求項10に記載の希硫酸製造方法。
  18. 前記燃焼工程は、5000kJ/kg未満の原料に前記酸素含有ガスを供給して燃焼し、5000kJ/kg以上の原料に空気を供給して燃焼することを特徴とする請求項10に記載の希硫酸製造方法。
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