JP7315708B2 - 弁輪を再形成するためのシステム、装置及び方法 - Google Patents

Description

本発明は概して、移植可能な医療装置の分野、より詳細には、心臓の特徴を再構成するための移植可能な装置、システム、及び方法に関する。

僧帽弁は心臓の左心房と左心室との間にある。僧帽弁は２つの尖、前尖及び後尖からなり、これらは収縮期の収縮中に接合する。僧帽弁の開口は、弁の尖を支持する線維輪からなる僧帽弁輪により囲まれている。健康な心臓において、血液は左心房の収縮で心臓拡張期の間に開いた僧帽弁を通って流れ、左心室の収縮で心臓収縮期の間に僧帽弁尖は閉じる。

僧帽弁閉鎖不全（ＭＩ：ｍｉｔｒａｌ ｉｎｓｕｆｆｉｃｉｅｎｃｙ若しくはｍｉｔｒａｌ ｉｎｃｏｍｐｅｔｅｎｃｅ）又は僧帽弁逆流（ｍｉｔｒａｌ ｒｅｇｕｒｇｉｔａｔｉｏｎ）は、収縮期の収縮の間に、僧帽弁輪が過剰に拡張し、弁尖がもはや効果的に閉鎖も接合もしない心臓の病気の一形態である。結果として、心室収縮の間に血液の逆流が生じ、心拍出量が減少する。

僧帽弁輪形成術の目的は、僧帽弁及び僧帽弁輪の１つ以上を含む正常な僧帽弁装置の生理学的形及び機能の復元により、僧帽弁の能力を取り戻すことである。僧帽弁輪形成術の１つの方法は、人工弁輪の外科的移植を含む。手術中、外科医が人工弁輪を弁輪に近接して位置付けるとともにそれを適所に縫合し、それにより、弁輪をおよそそのもともとの構成へと回復させる。人工弁輪の配置は、侵襲的であるとともに、脳卒中、血栓症、心臓発作及び回復時間の延長を原因とする疾病及び死亡の危険をもたらす時間のかかる手術である。

いくつかの経管的僧帽弁輪形成術の技術は、再構築インプラントを僧帽弁治療部位へ送達するために留置カテーテル及び経管的ナビゲーションを使用する。そのようなシステムにおいて、インプラントは、心臓の左心房への経管的ナビゲーション及び留置のための第１小径へ圧縮可能であり得る。インプラントは次いで、そのアンカーを、僧帽弁を囲む及び／又は含む組織へ埋め込むために第２拡径へ拡張し得る。インプラントは次いで、第３中径へ収縮することができ、組織を半径方向に内部へ引き、それにより僧帽弁を縮小させるとともに僧帽弁逆流を含む関連する症状の任意のものを減少させる。

外科用送達を通じてであろうと経管的送達を通じてであろうと、現在の弁輪インプラントは、移動及び／又は装置破砕に関する問題にさらされる傾向にあり得る。加えて、インプラントの大きさは、インプラントが心房内に突出することを招くことがあり、不必要に患者の組織に接触し経時的に患者を塞栓症リスク及び／又は血栓にさらす。本発明の改良形態が有用となり得るのは、これらの検討を念頭に置いてのことである。

本発明の実施形態は、心臓弁輪など弁輪を再形成するためのシステム、装置、及び方法に関連する。一態様によると、システムは、カテーテルの近位端からカテーテルの遠位端へ延びる複数のルーメンを含むカテーテルを備える。システムは、カテーテルを介してフレームの並進的前進を可能にする圧縮された構成を有するフレームを備え、フレームは、少なくとも部分的に弁輪の周りにフレームを位置付けることを可能にする第１構成と、フレームに結合されるとともに、フレームを第１構成と第１構成とは異なる第２構成との間で移行させるように構成された少なくとも１つの締付機構とを備える。複数のアンカーはフレームにより支持されてもよく、各アンカーはアンカーヘッドを含む近位端と、結合されたアンカー対を形成するために複数のアンカーのうちの別のアンカーと嵌合するために構成された遠位端とを備え、各アンカーは近位アンカー端部から遠位アンカー端部へ延びるアンカールーメンを備える。システムは、アンカールーメン内を弁輪の組織を通じて軸方向に動くことができる案内装置を備え、案内装置が、第１アンカーから第２アンカーに向かって弁輪の組織を通じて経路を画定するように構成され、第１アンカーが、結合されたアンカー対を形成するために、第２アンカーに向かって弁輪の組織を通る経路に沿って案内装置にわたって動くことができる。

様々な実施態様において、第１構成は組織係合構成からなり、第２構成は弁輪再形成構成からなり、第１構成は第２構成より大きい。弁輪再形成構成を保持するために弁輪再形成構成に関連する位置において複数のアンカーを固定するために結束機構が提供され得る。結束機構は締付ワイヤ、縫合ワイヤ若しくはアンカークリップのうちの１つ以上と締付クランプ又は抵抗溶接バンドのうちの１つ以上とを備え得る。

システムは、複数の駆動チューブを含むことができ、各駆動チューブはカテーテルの複数のルーメンのうちの１つに配置され、１つの駆動チューブが各アンカーに結合され、各駆動チューブが、関連するアンカーを案内装置にわたって前進させるように構成される。案内装置は、駆動チューブの駆動チューブルーメンを介してアンカールーメン内へ軸方向に動くように構成され得る。いくつかの実施態様における案内装置は、アンカーを弁輪に垂直な平面から離れるように導くように構成された湾曲した遠位端を備え得る。様々な実施態様において、駆動チューブは、遠位アンカー端部を案内装置の湾曲した遠位端を越えて動かすように構成され得る。いくつかの実施態様において、案内装置は案内ワイヤ又は案内チューブのうちの少なくとも１つを備える。いくつかの実施態様において、案内装置は案内チューブからなり得、結束機構は、対になったアンカーヘッドを結合されたアンカー対のルーメンを通じて結合する。

様々な実施態様において、フレームは複数のアンカーに対して数において対応する複数のアンカースリーブを備え得、各アンカースリーブは、少なくとも部分的に弁輪の周りでの関連するアンカーの留置のために、関連するアンカーを解放可能に支持するように構成される。締付機構は、フレームの内半径又は外半径の一方を囲む締付ワイヤと、フレームの内部体積を減少させるために締付ワイヤを引くように構成された駆動チューブとを含み得る。いくつかの実施態様において、フレームは複数の上クラウンを含んでもよく、各上クラウンは間に空間を有する一対のストラットを含み、締付機構は複数のカラーを備え、各カラーは、各上クラウンを少なくとも部分的に囲むとともに、関連する上クラウンの一対のストラット間の空間を調整するためにフレームに対して軸方向に動くように構成される。いくつかの実施態様において、複数のアンカーは複数の螺旋コイルを含んでもよく、結合されたアンカー対は螺旋コイル対の複数の重複するコイルを含む。

さらなる態様によると、インプラントは、複数のアンカーを含み、各アンカーは、複数のアンカーのうちの別のものに向かって弁輪の組織を通って前進するために鋭くされた遠位端を含み、各アンカーが、結合されたアンカー対を形成するために弁輪の組織において埋め込まれたときの複数のアンカーのうちの別のものとの嵌合係合のために構成され、少なくとも２つのアンカーを所定の構成において保持するために少なくとも２つのアンカーの近位端を結合する結束機構を含む。

いくつかの実施態様によると、所定の構成は弁輪再形成構成であり、結束機構は、コード、ワイヤ、フィラメント及びクリップのうちの１つ以上を備える。各アンカーは、アンカーヘッドを含む近位端を含んでもよく、結束機構は複数のアンカーのアンカーヘッドのうちの少なくともいくつかを一緒に結合する。結合されたアンカー対は、少なくとも部分的にそこを通って延びるアンカールーメンを含んでもよく、結束機構は、アンカールーメンを含む経路を使用してアンカーヘッドの対を結合し得る。

別の態様によると、弁輪を再形成するための方法は、送達カテーテルを通じて弁輪修復部位まで複数のアンカーを解放可能に支持する拡張可能フレームを留置するステップを含む。方法は、アンカー対を少なくとも部分的に弁輪の周りに形成するためにアンカーの遠位チップを嵌合係合することと、弁輪を輪再形成構成へと再形成するために拡張可能フレームを圧縮することとを含む、複数のアンカーのうちの少なくとも２つを弁輪の周りの組織内へと駆動することを含み得る。方法は、アンカー対の近位端を結束すること、複数のアンカーを拡張可能フレームから解放すること、及び拡張可能フレームの少なくとも一部を弁輪修復部位から除去することを含み得る。

様々な実施態様によると、複数のアンカーを弁輪の周りの組織内へと駆動するステップが、複数のアンカーのアンカーの各対について、対になったアンカーを特定することを含むアンカーを選択するステップと、選択されたアンカーの遠位アンカーチップを通じて送達カテーテルの近位端から延びる第１ルーメンを通じて案内装置を挿入するステップであって、案内装置が、選択されたアンカーを対になったアンカーへと案内するように構成された遠位チップに湾曲部を含み、案内装置を選択されたアンカーの遠位アンカーチップを通じて挿入することが組織を通じて対になったアンカーに向かって第１経路を切り開くステップと、選択されたアンカーを案内装置にわたってアンカー対に向かって前進させるステップと、対になったアンカーの遠位アンカーチップを通じてカテーテルの近位端から延びる第２ルーメンを通じて案内装置を挿入するステップであって、案内装置の遠位チップの湾曲部が組織を通じて選択されたアンカーに向かって経路を切り開くステップと、選択されたアンカー及び対になったアンカーの遠位端を結合するために選択されたアンカー及び対になったアンカーの一方又は両方を互いに向かって前進させるステップとを含む。

このような配置構成で、可撓性が増すとともに移動、破砕、血栓及び塞栓症のリスクの可能性が低下した低輪郭弁輪インプラントが提供される。
本発明の非限定的な実施形態が、添付の図を参照して例として説明される。添付の図は概略的であるとともに縮尺通りであることを意図されるものではない。図において、示された各同一又は略同一のコンポーネントは、典型的には単一の数字により表されている。明瞭さを目的として、全てのコンポーネントが全ての図においてラベル付けされているわけではなく、当業者が本発明を理解することを可能にするために例証が必要ではない場合各実施形態の全てのコンポーネントが示されているわけでもない。

本発明の実施形態によるインプラント留置システムを示す図。 本発明の実施形態による拡張したフレームを示す。 図２のフレームの態様をより詳細に示す図。 図２のフレームの態様をより詳細に示す図。 図２のフレームの態様をより詳細に示す図。 本発明の実施形態による案内ワイヤ及び案内チューブのそれぞれを示す。 本発明の実施形態によりインプラントのアンカー対を結合するために実施され得る例示的なステップを示す図。 本発明の実施形態によりインプラントのアンカー対を結合するために実施され得る例示的なステップを示す図。 本発明の実施形態によりインプラントのアンカー対を結合するために実施され得る例示的なステップを示す図。 本発明の実施形態によりインプラントのアンカー対を結合するために実施され得る例示的なステップを示す図。 本明細書において開示されたフレームの様々な実施形態をそれぞれ伸張構成及び締付構成において示す図。 本明細書において開示されたフレームの様々な実施形態をそれぞれ伸張構成及び締付構成において示す図。 本発明の実施形態によるフレーム締付機構の代替的実施形態を示す。 本発明の実施形態による案内装置の一実施形態の図である。 本発明の実施形態による結束システム及び方法のいくつかのステップを示す図。 本発明の実施形態による結束システム及び方法のいくつかのステップを示す図。 本発明の実施形態による結束システム及び方法のいくつかのステップを示す図。 本発明の実施形態による、複数のアンカー対のために単一の締付コードを使用する近接したアンカー端部の結合を可能にする装置及び方法を示す図である。 本発明の実施形態による、アンカークリップを使用する近接したアンカー端部を結合するためのプロセスを示す図。 本発明の実施形態による、アンカークリップを使用する近接したアンカー端部を結合するためのプロセスを示す図。 本発明の実施形態による、アンカークリップを使用する近接したアンカー端部を結合するためのプロセスを示す図。 本発明の実施形態による、アンカークリップを使用する近接したアンカー端部を結合するためのプロセスを示す図。 本発明の実施形態による、アンカークリップを使用する近接したアンカー端部を結合するためのプロセスを示す図。 図１１Ａ～１１Ｅのプロセスにおいて使用され得る様々な例示的なアンカークリップを示す図。 図１１Ａ～１１Ｅのプロセスにおいて使用され得る様々な例示的なアンカークリップを示す図。 図１１Ａ～１１Ｅのプロセスにおいて使用され得る様々な例示的なアンカークリップを示す図。 図１１Ａ～１１Ｅのプロセスにおいて使用され得る様々な例示的なアンカークリップを示す図。 本発明の実施形態による、フレーム除去後に本明細書において開示されたとおりに構築されたインプラントを示す。 本発明の様々な実施形態により使用され得る留置カテーテルの一実施形態を示す。 図１３の留置カテーテルの断面図である。

一態様によると、改良された弁輪再形成システムは、インプラントアンカーの留置及び結合を通じた弁輪に近接した弁輪インプラントの構築を可能にする。アンカーは、有利には、インプラントを構築するためにそれらの近位端及び遠位端の一方又は両方で結合するように構成され得る。一実施形態において、弁に近接してアンカーを位置付けることは、取り外し可能なフレーム又は他の構造を使用して容易にされ得る。フレームは、システムの留置の間アンカーを支持する、インプラントの構築のためにアンカーを解放する、調整／締付プロセス中にインプラントの形状（及び付随して再構築された弁の形状）を調整する、相対的アンカー位置を固定する間弁輪の調整された形状を保持する、並びに留置部位からのフレーム除去のためにアンカーを解放するように構成され得る。

このようなシステムでは、可撓性が増した低輪郭弁輪インプラントには、先行技術に勝るいくつかの利点がある。構築されたインプラントの結合されたアンカー設計は、インプラントバルク並びに心臓組織とインプラントとの間のインプラント破砕及び／又は接触の関連する可能性を最小化する低輪郭解決策を提供し、それにより、塞栓症及び血栓リスクを低下させる。角度をつけて埋め込まれるとともに結合されたアンカーアーキテクチャは、アンカーを比較的真っ直ぐに組織内へと押し下げる先行技術の方法に勝る構造的一体性及び改良されたインプラント保持を提供する。結果として、インプラントを変位させるために必要とされる力は、強度及び複雑さが非常に増し、それにより、インプラント移動の可能性を低下させる。加えて、結合されたアンカー構造は患者の生体構造とともにより柔軟性をもって移動し、経時的に外傷を減少させる。

埋め込みインプラント及び留置の方法のこれらの及び他の有益な態様が、以下でより詳細に説明される。本発明の実施形態は僧帽弁に具体的に言及して説明され得るが、本明細書において開示された原理は、例えば三尖弁の弁輪を含む任意の弁輪の再構築を円滑にするよう容易に適合され得る、及び／又は、同様に、他の任意の拡張、弁不全、弁の漏れ及び他の同様の心臓不良状態の利益になり得ることに留意されるべきである。

本明細書で使用する場合、単数形「ａ」、「ａｎ」、及び「ｔｈｅ」は、文脈が明らかにそうではないと示さない限り複数形も含むことを意図されている。本明細書で使用される際、「備える／からなる（ｃｏｍｐｒｉｓｅｓ）」及び／又は「備えている／からなる（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」、又は「含む（ｉｎｃｌｕｄｅｓ）」及び／又は「含んでいる（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」という用語は、述べられた特徴、領域、ステップ、要素及び／又はコンポーネントの存在を特定するが、１つ以上の他の特徴、領域、整数、ステップ、操作、要素、コンポーネント及び／又はその群の存在又は追加を排除するものではない。

本明細書で使用する場合、「遠位」という用語は、医療装置を患者に導入するときに医療専門家から最も離れたところにある端部を指す一方で、「近位」という用語は、医療専門家が医療装置を患者に導入するときに最も近い端部を指す。

本明細書で使用する場合、接続詞「ａｎｄ」は、文脈が明らかにそうではないと示さない限りそのように結合された構造、コンポーネント、特徴などの各々を含み、接続詞「ｏｒ」は、文脈が明らかにそうではないと示さない限り、単独で及び任意の組合せ及び数で、そのように結合された構造、コンポーネント、特徴などの１つ又はその他を含む。

全ての数値は、本明細書において、明らかに示されているかどうかにかかわらず、「約」という用語により修飾されると想定される。「約」という用語は、数値との関連において、概して、当業者が挙げられた値と均等である（すなわち同じ機能又は結果を有する）と考えるであろう数値の範囲を指す。多くの場合において、「約」という用語は、最も近い有効数字に四捨五入された数を含み得る。「約」という用語の他の（すなわち、数値以外の文脈における）使用は、別段の定めが無い限り、明細書から理解されるとともに明細書の文脈と一致するとおり、それらの通常の及び習慣的な定義を有することが想定され得る。

端点による数値的範囲の列挙は、端点を含む、当該範囲内の全ての数を含む（例えば、１～５は１、１．５、２、２．７５、３、３．８０、４及び５を含む）。
明細書における「実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」等への言及は、説明された実施形態は特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施形態が特定の特徴、構造又は特性を必ずしも含まなくてもよいことを示すことに留意されたい。さらに、そのようなフレーズは、必ずしも同じ実施形態に言及していなくてもよい。さらに、特定の特徴、構造、又は特性が実施形態との関連において説明されるとき、明らかにそうではないと述べられない限り、明確に説明されたかどうかにかかわらず、他の実施形態と関連してそのような特徴、構造、又は特徴に影響を及ぼすことは、当業者の知識の範囲内である。すなわち、以下に記載の様々な独立した要素は、特定の組合せにおいて明確に示されていない場合であっても、それにも拘わらず、当業者により理解されるであろうとおり、他の追加的な実施形態を形成するため又は説明された実施形態を補完する及び／若しくは高めるために互いに組合せ可能又は配置可能であると想定される。

ここで図１を参照すると、例示的な弁輪再形成システム１００は、留置カテーテル１１０を含む。留置カテーテル１１０は、遠位シース１４０からなる遠位チップ１２０と、留置カテーテル１１０を弁輪１６０に近接した位置へと案内するためにそれを通って延びる伸張可能な案内ワイヤ１２５とを有する。案内ワイヤ１２５の直径は、例えば０．２５４ミリメートル（０．０１０インチ）～０．９６５２ミリメートル（０．０３８インチ）であり得る。留置カテーテル１１０は、心尖を通じて僧帽弁にアクセスするために長さが約２０～３０センチメートルであり得る。留置カテーテルは、心臓輪への経管的留置のために脚の血管系、特に大腿静脈又は腸骨静脈にアクセスし得る。

一実施形態において、相互結合されたアンカーインプラント留置システム１３０のコンポーネントは、留置の間、留置カテーテルの遠位シース１４０内に配置される。図１において、留置カテーテル１１０の遠位端は、左心房１６５内へ、僧帽弁輪１６０より上及び／又は僧帽弁輪１６０の周り及び／又は部分的に周りの位置へと動かされる。一態様によると、留置カテーテルは、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、２０１６年９月２９日に出願された「血管内超音波撮像を使用する心臓弁装置の留置のための方法（Ｍｅｔｈｏｄｓ ｆｏｒ Ｄｅｐｌｏｙｍｅｎｔ ｏｆ Ｈｅａｒｔ Ｖａｌｖｅ Ｄｅｖｉｃｅｓ Ｕｓｉｎｇ Ｉｎｔｒａｖａｓｃｕｌａｒ Ｕｌｔｒａｓｏｕｎｄ Ｉｍａｇｉｎｇ）」と題された米国特許出願第１５／２８０，００４号明細書において説明されたものなど様々な位置付け及び撮像能力を有し得る。

ここで図２を参照すると、留置カテーテル１１０の遠位チップが適切に配置されると、インプラント１３０のコンポーネントは（インプラント１３０を遠位シース１４０を通って前進させることか、遠位シース１４０をインプラントにわたって引くことかのいずれかにより）露出させられるとともに作業直径へ拡張される。拡張は、例えばフレームが拡張状態に向かって付勢されたニチノール又は他の形状記憶又は超弾性材料で形成されるときに自然に生じ得る。代替的実施形態において、拡張は、例えば、膨張性バルーンなどを使用してフレーム内にかけられた力の使用を通じて機械的に制御され得る。本明細書において開示されたシステム及び方法は、弁輪再構築のためにアンカーを位置付けるための任意の特定の機構に、そのような位置付けがリングフレームを使用するか拡張可能フレームを使用するかにかかわらず、限定されず、例えば、各々本明細書において参照により組み込まれる、２０１４年１２月２４日に出願された米国特許第９，６１０，１５６号明細書「僧帽弁転置人工装具（Ｍｉｔｒａｌ Ｖａｌｖｅ Ｉｎｖｅｒｓｉｏｎ Ｐｒｏｓｔｈｅｓｅｓ）」、２０１５年１１月２４日に出願された米国特許第９，１８０，００５号明細書「調整可能管腔内僧帽弁リング（Ａｄｊｕｓｔａｂｌｅ Ｅｎｄｏｌｕｍｉｎａｌ Ｍｉｔｒａｌ Ｖａｌｖｅ Ｒｉｎｇ）」、及び２０１６年１１月１６日に出願された「心臓弁輪を再形成するための移植可能な装置及び留置システム（Ｉｍｐｌａｎｔａｂｌｅ Ｄｅｖｉｃｅ Ａｎｄ Ｄｅｐｌｏｙｍｅｎｔ Ｓｙｓｔｅｍ Ｆｏｒ Ｒｅｓｈａｐｉｎｇ ａ Ｈｅａｒｔ Ｖａｌｖｅ Ａｎｎｕｌｕｓ）」と題された米国特許出願第１５／３５２，２８８号明細書において説明された技術を使用し得る。

図３Ａ～３Ｃは、本明細書において開示された埋め込みインプラント留置システム３００において含まれ得る例示的コンポーネントを示す。留置システム３００のコンポーネントは、１つ以上のアンカースリーブ３２０を含むフレーム３５０を含んでもよく、各アンカースリーブはアンカー３１０を解放可能に支持するためのものである。各アンカー３１０は、駆動チューブ３３０と係合するように構成されたアンカーヘッド３２５を含み得る。アンカーヘッド３２５は、以下でより詳細に説明されるとおり、フレーム３５０を介して駆動チューブがアンカーを前進させることを可能にする。

フレーム３５０は、例えば、僧帽弁を再形成するのに十分な構造的一体性を備えた金属材料及び／又はポリマーから構築され得る。材料はまた生体適合性及び耐疲労性に基づき選択され得る。フレーム材料は、ステンレス鋼、ニッケル－チタン、コバルト－クロム、熱分解炭素、ニチノール、ポリマー材料（例えばＰＥＥＫ）、及び／又は他の好適なフレーム材料を含み得る。場合により、フレームは、線維症及び／又は血栓形成を防止するために薬剤溶出材料でコーティングされ得る。

フレーム３５０は、基本形を形成するために管状部材からレーザー切断され得る。フレームはまた、さらなる組立体のための形状へと熱硬化され得、このことは、不規則な及び／又は望ましくない材料を取り除くために電気化学エッチング及び／又は二次研磨のさらなるステップを含み得る。これらのさらなるステップはフレームの表面を滑らかにするために使用され得る。代替的に、及び以下でさらに詳細に説明されるとおり、フレームは管状フレーム構造で形成されても管状フレーム構造を含んでもよく、管状フレームにより画定されたルーメンはアンカー対の近位アンカーヘッドを結合するための締付コード及び／又は縫合材料を担持するように構成され得る。

図３Ａの実施形態において、ジグザグパターンを作り出すために近位及び遠位頂部で接合された複数の正弦波形ストラット要素からなるフレーム３５０が示されている。アンカースリーブ３２０はフレーム３５０の１つ以上の遠位頂部に配置されてもよく、各アンカースリーブ３２０はアンカーを解放可能に支持するように構成される。

様々な実施形態において、アンカースリーブ３２０は、フレーム３５０の位置付け及び留置の間にアンカー３１０を固定するように構成され得るとともに、アンカー留置中にスリーブを通って前進するとともにフレームから離れることを可能にするように構成され得る。例えば、図３Ｂはアンカースリーブ３２０の例示的実施形態の断面を示し、アンカー３１０を支持しているところが示されている。

アンカー３１０は、アンカーヘッド３２５を含む近位端と、鋭い遠位チップを有する螺旋コイルを含む遠位端とを含むように示されている。様々な実施形態において、アンカー３１０は、好適な生物適合性金属合金、例えばステンレス鋼、コバルトクロム、白金イリジウム、ニッケルチタン、他の好適な材料、又はこれらの組合せでできていてもよい。各アンカー３１０は、心臓組織への貫入を円滑にするためにその遠位点又はリーディングタムで鋭くなっていてもよい。各アンカー３１０は総軸方向長さが約１０～約１５ミリメートル（ｍｍ）であり得る。いくつかの実施形態において、アンカー３１０は総軸方向長さが１０～１５ミリメートル（ｍｍ）より短くても長くてもよい。「総」軸方向長さにより、アンカー３１０の、遠位貫通チップの端部から反対側の近位端アンカーヘッド３２５への軸方向長さを意味する。アンカー３１０の螺旋状部分は軸方向長さが、すなわち軸方向において、約６～約１２ミリメートル（ｍｍ）であってもよい。いくつかの実施形態において、アンカー３１０の螺旋状部分は軸方向長さが６～１２ミリメートル（ｍｍ）より短くても長くてもよい。アンカー３１０のアンカーヘッド及び／又は他の非螺旋状部分は軸方向長さが約３～約４ミリメートル（ｍｍ）であってもよい。いくつかの実施形態において、アンカーヘッド３２５及び／又は他の非螺旋状部分は軸方向長さが３～４ミリメートル（ｍｍ）より短くても長くてもよい。本明細書において後段でより詳細に説明されるとおり、一態様によると、螺旋コイルのピッチ及び角度は、遠位端が嵌合係合のために回転させられると螺旋コイルの対が結合し得るように選択される。一態様によると、アンカー３１０の螺旋コイルは、少なくとも部分的にアンカーヘッド３２５からアンカー３１０の遠位の曲がり目３２９を通じて延び得る（図３Ｂにおいて破線により示される直径を有する）アンカールーメンＬ３２６を画定する。いくつかの実施形態において、螺旋状直径範囲は、コイルピッチ角度が約２０度であるように、（１．２７ミリメートル（０．０５０”）～２．０３２ミリメートル（０．０８０”））に及び、ピッチは（０．７６２ミリメートル（０．０３０”）～２．０３２ミリメートル（０．０８０”））に及ぶ。

アンカースリーブ３２０は、心臓弁輪へ入っていくために形状が略円筒形であってもよく、アンカーを支持するための十分な構造的一体性を備えた金属材料及び／又はポリマーから形成されてもよい。スリーブの長さはコイルの長さのおよそ半分（いくつかの実施形態においては約３ｍｍ、）からコイルの長さの約２倍（例えば２０ｍｍの範囲）にわたり得る。材料はまた生体適合性及び耐疲労性に基づき選択され得る。材料は、ステンレス鋼、ニッケル－チタン、コバルト－クロム、熱分解炭素、ニチノール、ポリマー材料（例えばＰＥＥＫ）、及び／又は他の好適なフレーム材料を含み得る。場合により、アンカースリーブは、線維症及び／又は血栓形成を防止するために薬剤溶出材料でコーティングされ得る。

アンカースリーブ３２０はフレーム３５０内に形成されてもフレームに取り付けられるか他の方法で接合されてもよい。アンカースリーブは、システムが弁輪再構築のために配置されるときにアンカーを弁輪組織に向かって正しい方向に置くために、フレームに配置され得る。例えば、インプラントの経中隔留置（ｔｒａｎｓｓｅｐｔａｌ ｄｅｐｌｏｙｍｅｎｔ）において、埋め込みインプラントコンポーネントが弁輪再構築のために配置されるとフレーム３５０の遠位頂部３５１は弁輪に接触する。経中隔留置のために、フレームの近位頂部は弁輪組織を取り囲み得、アンカースリーブは、アンカーを弁輪組織に向かって正しい方向に置くためにフレームの近位頂部に又は周りに取り付けられ得る。

アンカースリーブ３２０は、溝３３５などの内部的特徴を含むことが示されており、該溝はアンカー３１０のピッチ及び角度に合致しており、それによって、アンカーが回転することでアンカースリーブ３２０の長手方向軸Ｌに沿ってアンカーが移動する。一態様によると、アンカースリーブの内径は、アンカー３１０がスリーブ３２０内にあるときに溝３３５がアンカー３１０を支持できるようにしつつ、駆動チューブを摺動可能に収容するように構成される。このような配置構成で、アンカーヘッドに結合された駆動チューブは、以下に記載のとおり、アンカー３１０をフレーム３５０から離れるように、弁輪組織の中へ、及び対になったアンカーに向かって自由に前進させ得る。

一態様によると、アンカーヘッド３２５は駆動チューブ３３０との取り外し可能な係合のために構成され得る。アンカーヘッド３２５は、駆動チューブ３３０内において１つ以上の退避可能な、フック、フランジ、又は延長部を係合するために１つ以上のノッチを含み得る。駆動チューブ３３０は、アンカー回転のためにその長さに沿ってトルクを伝達するように構成されたハイポチューブ又は同様の装置からなり得る。例示的なアンカーヘッド３２５の断面図が、一対のノッチ３２７ａ、３２７ｂを含むように図３Ｃにおいて示されている。一実施形態において、駆動チューブにおける延長部は、駆動チューブによりアンカーの回転を可能にするためにノッチ３２７ａ、３２７ｂ内へ延び得る。延長部は、続いて、人工弁が完成されるとアンカーを解放するために引かれ得る。

ここで一態様による図４を参照にすると、埋め込みインプラント留置システムは、案内装置、例えば案内ワイヤ４０２や案内チューブ４０４などを含む。案内装置は、形状が湾曲しており、案内装置の頭部Ｈと尾部Ｔとの間で４５～９０度の変位を提供する。案内ワイヤは、表面摩擦を減少されるために、例えば内側コアシャフト、外側コーティング又はシース及びチップ、例えば、単一フィラメントコアを覆うとともにテフロン（登録商標）の薄い層で塗装されたステンレス鋼の予め成形されたコイルを含み得る。

案内チューブ４０４は、生体適合性及び耐疲労性に基づき選択された材料で形成された予め成形された円筒形チューブを含み得る。材料は、ステンレス鋼、ニッケル－チタン、コバルト－クロム、熱分解炭素、ニチノール、ポリマー材料（例えばＰＥＥＫ）、及び／又は他の好適なフレーム材料を含み得る。

案内装置４００は、図５Ａ～５Ｄに関して説明されるとおり、埋め込みインプラント構築の間に使用され得る。
図５Ａは、本明細書において説明されたシステムにおいて使用され得るフレーム部分５００を示し、ストラット５１０及び５２０の対を示す。ストラット５１０は、弁輪への留置の間にアンカー５１４を支持するために、図３Ｂに関して説明されたとおりに構成され得るアンカースリーブ５１２を含むように示される。ストラット５２０は、同様に、留置の間アンカー５２４を支持するためにアンカースリーブ５２２を含むように示される。各アンカー５１４、５２４は、それぞれのアンカーヘッド５１６、５２６を含むように示されており、該アンカーヘッド５１６、５２６は、関連するアンカーをそれぞれの駆動チューブ５１８、５２８に結合する。一実施形態によれば、駆動チューブは、回転駆動チューブからなる。該回転駆動チューブは、駆動チューブの回転が、結合されたアンカーを遠位側に動かすように構成される。一実施形態において、アンカー５１４、５２４は螺旋コイルからなり、各螺旋コイルは、アンカーの遠位チップからそれぞれのアンカーヘッド５１６、５２６を通って延びるアンカールーメンを画定する。

螺旋コイルアンカーが説明されたが、アンカーの他の形が、本明細書において、本発明の範囲に影響を及ぼすことなく互換的に置換され得ることに留意されるべきであり、アンカーの他の形は、アンカーが組織を通って駆動されることを可能にする鋭い遠位チップ、アンカーを組織に固定するための組織の内部成長を促す特徴部、及びアンカーを、組織を通って案内するために少なくとも部分的にそれを通って延びるルーメンなど１つ以上の特徴を備える。

フレーム部分５００が弁輪に近接して留置部位に配置されると、インプラント構築のプロセスが始まる。該プロセスは、遠位アンカー端部のうちの少なくともいくつかを結合すること、及び近位アンカー端部のうちの少なくともいくつかを結合することを含む。

アンカーの遠位端のうちの少なくともいくつかを結合することは、図５Ｂ～５Ｄにおいて図示及び説明されるとおり、隣接するアンカーの対の遠位端を結合することを含む。図５Ｂに示されるとおり、アンカー対を結合することは、案内装置５５０を駆動チューブ５１８、アンカーヘッド５１６及びアンカールーメンを通じて挿入することを含む。図５Ａ及び５Ｂに関して説明されたとおり、案内装置５５０は湾曲した案内ワイヤ又は案内チューブを備え得る。図５Ａに示されるとおり、案内装置５５０は概して、アンカー５１４、５２４が前進させられる前に前進させられる。いくつかの実施形態において、案内装置５５０はＪ字形ワイヤである。アンカー５１４、５２４は、アンカーハウジング又はスリーブ５１２から出て、案内装置５５０の屈曲部まで部分的に前進させられ得る。案内装置５５０における屈曲部は、好ましくは、続くアンカー５１４、５２４が前進させられる前に前進する。案内装置５５０は、アンカースリーブ５１２に近接した位置で弁輪組織内へと前進させられ得る。案内装置５５０の湾曲した性質のために、案内装置５５０が組織に挿入されるに連れて、反力が案内装置の遠位チップを弁輪の法平面から離れるようにそらす。一実施形態において、案内装置５５０は、アンカーの対、例えばアンカー５１４とアンカー５２４との間の途中の位置へと前進させられ得る。案内装置５５０のナビゲーションは、限定するものではないが血管内心臓超音波検査（ＩＣＥ）カテーテルを含む様々な撮像技術の任意の１つを使用して実施され得る。駆動チューブ５１８は、アンカー５１４を案内装置５５０にわたって図５Ｂに示される途中の位置へ並進的に前進させるように作動され得る。図５Ｂは、アンカー５１４の遠位端が案内装置５５０の遠位端に近接するように、途中の位置へ前進させられたアンカー５１４を示す。

ここで図５Ｃを参照して、アンカー５２４が配置されると、対のうちの第２アンカー（ここではアンカー５２４）は、弁輪の弁組織内へと前進させられ得る。案内装置５５５が、アンカースリーブ５２２を通って延びる駆動チューブ５２８と、アンカーヘッド５２６と、アンカールーメン５２９とを通り、アンカー５２４の遠位チップを越えて延びて、挿入され得る。いくつかの実施形態において、駆動チューブ５２８の回転は、アンカースリーブ５２２を通し、アンカー５１４の遠位チップに向けてアンカーを動かす。

図５Ｄに示されるとおり、アンカー５１４及び５２４の遠位チップが整合させられると、駆動チューブ５１８及び５２８のいずれか又は両方がそれらのそれぞれのアンカー５１４及び５２４を互いに向かって駆動し続け得る。アンカーが回転すると、螺旋状アンカー５２４の曲がり目が螺旋状アンカー５１４の曲がり目と接合し、結合されたアンカールーメン５７０を形成する。アンカーは、構造的一体性をアンカールーメンに提供するために各々に対して回転させられ続けてもよい。様々な実施形態において、構造的一体性は、アンカーを形成しているアンカーの一方又は両方がアンカーの位置ずれを形成する又は変位される可能性を含む要因に基づき測定される。一態様によると、結合されたアンカールーメンの構造的一体性は、１つのアンカーの２０～５０％が他のものと重複するときに達成され得る。いくつかの実施形態において、構造的一体性は１つのアンカーの３０％が別のものと重複するときに達成され得ると決定される。アンカー位置での組織の厚さ及び／又は状態などの要因に依存して重複の度合いはケースバイケースで変わり得ることが理解される。このように本発明は、結合されたアンカールーメンについてアンカーとコイルの特定の度合いの重複に限定されるものではない。

上記で言及されたとおり、本明細書において開示されたインプラントの１つの利点は、図５Ａ～５Ｄに示されるとおり弁輪組織内へのアンカーの角度の付いた導入によるものである。アンカーを、弁輪の表面の平面に垂直というよりむしろ、案内装置の湾曲部に沿って（又はそうでなければ嵌め合いアンカー対に略向かっている角度で）導入することにより、アンカー貫通の深さは減少し得る。繊細な心臓の領域におけるアンカー貫通の深さを減少させることができるということは、偶発的な損傷の可能性を低下させる。貫通の深さは減少するが、アンカーの強度は犠牲にならず、むしろ対になったアンカーの接合により強化される。

一実施形態において、アンカーの連続的な対は弁輪の周りのそれらの遠位端で結合され得る。ここで図６Ａを参照すると、いくつかの構築された結合されたアンカールーメン、例えばルーメン６０２及びルーメン６０４を有する例示的なフレーム６００が示されている。例示的実施形態において、フレームは、８つのアンカールーメンを形成するために結合され得る１６個のアンカーを解放可能に支持し得る。２、３、４及び５つの結合されたアンカールーメンを形成するための変形形態を含む他の実施形態もまた想定される。加えて、１つ以上の結合されたアンカールーメンを備えた弁輪に垂直に配置されたアンカーの組合せを使用する実施形態もまたここで想定される。要するに、本発明はいずれの特定の埋め込まれたアンカーアーキテクチャにも限定されない。

インプラントの結合されたアンカー部分が構築されると、フレームは、例えば圧縮する、締め付ける、又はそうでなければフレーム６００により画定された開口の直径を減少させることにより弁の形状を調整するために使用され得る。フレームを締め付ける様々な方法が使用されてもよい。例えば図６Ａにおいて、投げ縄タイプの締付コード６６０がフレーム内に配置された状態で示されている。締付コードは締付駆動チューブ８７０に結合されてもよく、これは、ストラット６２８を締付構成になるように引き合せるために締付コードにおいて巻かれるように構成され得る。そのような構成が図６Ｂに示されている。図６Ｂに示されるとおり、締付コードを引くと、フレームストラット６２８の遠位端を引き合わせ、フレームの遠位端の直径を減少させるとともに、アンカー６１０同士が相対的により近くなるように引かれるようにアンカースリーブ６２０を寄せる。いくつかの実施形態において、締付駆動チューブ６７０は、フレーム６００の直径を減少させるためにフック又は他の装置を使用して締付コードをカテーテル内へ引き戻すように適合され得る。

アンカーを一緒に締め付けるために様々な他の方法が使用され得る。例えば、いくつかの実施形態において、フレームは、フレーム圧縮に向かって付勢されるが、ストラット又は他の筋かい装置を使用した結合されたアンカールーメン構築中、開いたままで維持される形状記憶材料からなり得る。そのような設計において、圧縮は、圧縮を可能にするためにストラットを除去するか他の方法で変位させることにより達成され得る。

他の実施形態において、図７に示されるとおり、可動のカラーがフレームストラットの上頂部に配置されてもよく、フレーム調整は、ストラット間の相対的距離を拡張及び収縮させるためにカラーを上頂部で軸方向に上下に動かすことにより達成され得る。１つのそのような方法は、「心臓弁輪を再形成するための移植可能な装置及び送達システム（ＩＭＰＬＡＮＴＡＢＬＥ ＤＥＶＩＣＥ ＡＮＤ ＤＥＬＩＶＥＲＹ ＳＹＳＴＥＭ ＦＯＲ ＲＥＳＨＡＰＩＮＧ Ａ ＨＥＡＲＴ ＶＡＬＶＥ ＡＮＮＵＬＵＳ）」（以降、「‘２８８」）と題された２０１６年１１月に出願された米国特許出願第１５／３５２２８８号明細書において説明される。図７は、本明細書において開示されたシステム、装置及び方法における使用のために締付機構を提供するために‘２８８のコンセプトを使用し得るフレーム７００を示し、隣接するストラット（７０４、７０５、７０６）の対は頂部で接触する。隣接するストラット（７０４、７０５）の少なくとも第１対はフレーム７００の上部分の上クラウン又は頂部７０３で接触する。隣接するストラット（７０５、７０６）の少なくとも第２対はフレーム７００の下部分の下頂部又はクラウン７０７で接触する。「頂部（ａｐｅｘ）」、複数の「頂部（ａｐｉｃｅｓ）」などの用語は、そうではないと述べられない限り、本明細書で使用する場合及び本明細書において参照により組み込まれる任意の参考文献において使用されるとおり、「クラウン（ｃｒｏｗｎ）」、「クラウン（ｃｒｏｗｎｓ）」などの用語と互換可能に使用され得る。上及び下クラウンは、上クラウン７０３のうちの１つの後に下クラウン７０７のうちの１つが続き、上クラウン７０９の別の１つが続くなど、フレーム７００の円周に沿って順次間をあけて配され得る。図示の実施形態において、８つの上クラウンと８つの下クラウンがあるが、開示された実施形態は任意の特定のフレームアーキテクチャに限定されるものではない。

一態様によると、上クラウンは、拘束具を有するように構成され得る。該拘束具は、例えば上クラウンに被さって及び／又は上クラウンの周りに嵌合したカラー７０２ａ～７０２ｈである。このように上クラウンは、カラー７０２ａ～７０２ｈとの結合のために本明細書において説明された様々な特徴、寸法などを含み得る。

一実施形態によれば、カラー７０３ａ～７０３ｈは締付機構を提供し、フレームの直径を、及びその結果として、結合された弁輪の直径を減少させる。フレームを「締め付ける」ために、又は他の方法でフレーム７００の遠位頂部及び／又は近位頂部の一方又は両方により近づけるようにするために、一実施形態によると、カラー７０２ａはストラット７０４、７０５に沿って軸方向に動かされ得る。ストラット７０４、７０５に沿ったカラー７０２ａの遠位側への前進は、ストラット７０４及び７０５をより近くになるよう付勢し、それによりフレーム（これは上述のとおり弁弁輪組織に固定されている）を引き寄せ、それにより移植されたアンカーの相対的位置及び付随して弁輪の形状を修正する。一実施形態において、カラー７０２ａは、駆動部によるカラーへの作用がカラーを、押すこと、回転させること又は他の方法のいずれかによりストラット７０４、７０５に沿って移動させるように構成され得る。このような配置構成で、各カラーは、アンカーの相対的間隔に対する制御を増すように独立して制御可能となる。

弁輪の形状を修正するためにフレームを調整する様々な他の方法が本発明の範囲に影響を及ぼすこと無しに本明細書において置き換えられ得る。
調整後、結合されたアンカーの相対的位置は、締付コード、例えば、例えばナイロンフィラメントなど締付ワイヤ及び／又は縫合材料などを使用して結合されたアンカーのアンカーヘッドを結合することにより、拘束され得るか又は他の方法で固定され得る。

一態様によると、一実施形態において、近位アンカー端部を望ましい調整された構成において固定することは、有利には、ルーメン経路を使用する。該ルーメン経路は、締付コードを埋め込みインプラントのアンカーヘッド位置へと送るために、案内装置／結合されたアンカーにより提供される。例えば、図８は、本明細書において開示された方法を使用してアンカースリーブを通じて動かされ得るフレーム８００のコンポーネントを示す。案内装置７２０は、アンカー７４０の留置の間アンカーヘッド７３０を通じて、弁輪部位へと前進させられ得る。締付コード７１０（締付ワイヤ、縫合材料又は結合材料を含む）は、一方のアンカールーメン経路を通じて他方のアンカーのルーメン経路内へと前進させられ得る。

図９Ａ～９Ｃは、案内装置及びアンカーにより作り出されたルーメン経路を使用してインプラントを位置付けるためにアンカーヘッドを一緒に結合するための例示的な方法を説明するために提供される。図９Ａにおいて、フレーム８００の一部は、４つのアンカースリーブ８０１～８０４と、４つの駆動チューブ８１１～８１４に結合された４つのアンカーヘッド８０６～８０９と、４つのアンカー８１６～８１９とを含み、アンカー８１６、８１７とアンカー８１８、８１９の対はそれぞれの結合されたアンカー部分８１０、８２０を形成する。案内チューブ８２６～８２９を含む案内装置は、図９Ａに関して説明されたとおり、駆動チューブ８１１～８１４を通り、アンカースリーブ８０１～８０４及びアンカーヘッド８０６～８０９を通り、アンカー８１６～８１９を通り、結合されたアンカー部分８１０、８２０内へと延び得る。各アンカー対について、案内チューブは従って、（遠位アンカー対の結合された部分と一緒に）アンカー対のアンカーヘッド間に単一のルーメンを提供し得る。

例示的実施形態によると、アンカーヘッドは、アンカーヘッド間の単一のルーメンを通って送られるとともにアンカーヘッドで固定された１つ以上の締付コードを使用して拘束され、或いはそうでなければ他の方法で結合され得る。例えば、締付コード８７０は、駆動チューブ８１４及びアンカー８１９のアンカーヘッド８０９を通り、アンカー対８１８、８１９の単一のルーメンにわたってアンカー８１８を通り、駆動チューブ８１３を貫通するまで延び得る。同様に、締付コード８７７は、駆動チューブ８１２及びアンカー８１７のアンカーヘッド８０７を通り、アンカー対８１６、８１７の結合されたアンカー部分８１０にわたってアンカー８１６を通り、駆動チューブ８１３を貫通するまで延び得る。

一態様によると、アンカーヘッドを結束することは、図９Ｂに示されるとおり、アンカー対（及び関連する結合されたアンカー部分）を介して締付コードを前進させることと、アンカーヘッドを通った締付コードの前進に続いて締付コードの端部を終端させることと、終端させられた締付コード端部を露出させるために駆動チューブを除去することとを含み得る。留置カテーテルは、隣接するアンカーヘッド締付コードの自由端部を接続するように構成された作業カテーテルを受け入れるための作業ルーメンを含み得る。一実施形態において、締め付けは、アンカースリーブ又はフレームの他の機構との締付コードの干渉を減少させるために、フレームからのアンカーカラーの除去後に生じ得る。図９Ｂは、２つの締付コード８７０、８７７の配置及び駆動チューブ８１１～８１４の除去後のインプラントを示し、フレームを除去のために自由にしている。

フレームが除去されると、作業カテーテルは、図９Ｃに示されるとおり、結束機構、例えば締付クランプを締付コード８７０、８７７の端部の間に配置するように構成され得る。代替的に、作業カテーテルは締付コード８７０、８７７の端部を抵抗溶接するように構成され得る。

例示的な結束機構及びプロセスは、望ましい調整された半径方向輪郭へフレームを締め付けることを含み得、外科医はアンカーヘッドの対を弁輪の周りの連続的な半径方向位置で結合する。他の実施形態において、アンカーヘッド対は非連続的及び／又はランダムな順で固定され得る。いくつかの実施形態において、（アンカーヘッド対を）固定することは、アンカーヘッドからの全ての駆動チューブの解放後、又は駆動チューブのいくつかのみのアンカーヘッドを通じた解放後に生じ得る。いくつかの実施形態において、（アンカーヘッド対を）固定することは弁輪部位からのフレームの除去後に生じ得るが、フレームは締付コード留置中に構造、支持及び安定性を有利には提供し得ることが理解される。いくつかの実施形態において、フレームは、アンカーヘッドへの締付コードの固定中にアンカーヘッド位置を半径方向に見るために使用され得るＩＣＥカテーテルを支持するために使用され得る。

図１０は、インプラント調整の後にアンカーヘッドを結束又は又の方法で固定するための第２システムを示す。図１０の実施形態において、システムは、スプールハウジング９１５が取り付けられた管状フレーム９１０（断面で示されている）を含んでもよく、スプールハウジングは、フレーム拡張、アンカー留置、締め付け及び他のフレーム機能との干渉を減少させるやり方でフレームに比較的近接して配置され得る。スプールハウジング９１５は、アンカーヘッドを結合するために使用され得る締付コード９５０、例えば締付ワイヤ、縫合材料などを格納し得る。作業カテーテル９４０は、留置カテーテルの作業チャネル内をアンカーヘッド９６０に向かって前進させられ得るとともに、締付コードをアンカーヘッドを通るように押すように構成され得る。締付コードがアンカーヘッドを通るように押されると、追加的な締付コード９５０が、スプールハウジング９１５から巻き出され得るか他の方法で解放され得る。作業カテーテルは、前進している締付コードをそれがスプールハウジング９１５から巻き出されるときに導くためにアンカーヘッド間を移動し得る。

締付コードが選択された数のアンカーヘッド（全てのアンカーヘッド又はアンカーヘッドのサブセットを含む）を通じて前進させられると、締付コードは両端部で切断され得、図９Ａ～９Ｃに関して説明されたとおり、端部はクランプ又は抵抗溶接を使用して接合され得る。単一の締付コード、従って単一のクランプ又は溶接の使用は、有利には、輪郭全体及びインプラント不具合の可能性をさらに減少させる。いくつかの実施形態において、例えば、結合されたアンカーの回復特性（例えば、組織内部成長など）のみが弁輪の形状を安定させ得る場合に、単一の締付コードの使用はコードの後の除去を円滑にし得る。

図１１Ａ～１１Ｅは、アンカーヘッドを固定するための代替的結束機構を示すために提供される。システムは、アンカークリップ、例えばアンカークリップ１０２２、１０２４及び１０２６が最初から組み込まれ得る作業カテーテル１０２０を含む。各アンカークリップの各近位及び遠位端の近位側には、アンカーヘッドとの動かない係合のために構成されたフランジ又は他の特徴部がある。例えば、アンカークリップ１０２２、１０２４、及び１０２６は、カラーを通じて挿入されたときのアンカーヘッドの特徴部との係合のために構成されたアーム１０２３、１０２５を含むように示される。例示的実施形態において、各アームは、クリップに略垂直な方向においてクリップの長手方向軸から離れるように延びるように構成され得る。

図１１Ａ～１１Ｅは、本明細書において開示された原理により構築されたインプラント１０００の代表的なセクションを示す。弁輪弁は本来略円形又は楕円形であることが理解されるが、代表的な部分は説明を容易にするために直線的に示されている。加えて、説明を目的として、アンカーヘッド（アンカーヘッド１００２、１００４、１００６、１００８、１０１０、及び１０１２を含む）、結合されたアンカー対１００３、１００７、及び１０１１のみが示されている。

一態様によると、例えば結合されたアンカー対１００３、１００７、及び１０１１を使用して、インプラント１０００が配置され弁輪が調整されると、作業カテーテル１０２０は、アンカークリップ１０２２、１０２４、及び１０２６をアンカーヘッドに挿入してそれらの位置を再形成された弁輪に対して固定するために使用され得る。図１１Ｂはアンカーヘッド１００４に近接して配置された作業カテーテル１０２０を示す。一実施形態において、作業カテーテル１０２０は、取り外し可能なフック又は他の手段を使用してアンカーヘッド１００４に解放可能に結合可能であってもよいが、これは必須ではない。作業カテーテル１０２０は、アンカークリップアーム１０２３がアンカーヘッド１００４から解放されるまで、アンカークリップ１０２２の遠位端を、アンカーヘッド１００４を通るように前進させるよう制御され得る。アンカークリップアーム１０２３の逆付勢によりアンカーヘッド１００４の遠位端に係合することができ、アンカークリップ１０２２をカラー内に固定する。作業カテーテルは、アンカークリップの近位端が作業カテーテルから出ないようにする特徴を含み得る。

図１１Ｃに示されるとおり、作業カテーテルは次いでアンカーヘッド１００６へと前進させられ得、アンカークリップ１０２２の近位端は作業カテーテルによる操作を介してアンカーヘッド１００６に挿入され得る。例えば、一実施形態において、作業カテーテルは、プッシュロッドを備え得る。該プッシュロッドは、アンカークリップ１０２２を、アンカークリップアーム１０２５がアンカーヘッド１００６の遠位端を貫通するまでアンカーヘッド１００６を通るように押圧するように構成されており、それにより、アームを自由にするとともにアームがアンカーヘッドと係合することを可能にする。結果として、アンカークリップ１０２２はアンカーヘッド１００４及び１００６の位置を固定する。

アンカークリップ１０２２の配置に続いて、作業カテーテルは、図１１Ｄ及び１１Ｅに示されるとおりアンカーヘッド１００８及び１０１０へ前進され得、アンカークリップ１０２４を、アーム１０２９、１０２７がアンカーハウジングを通って延びる状態で留置させるとともに、アンカーヘッドの位置付けを保持する又は他の方法で結束する。

図１２Ａ～１２Ｄは、アンカークリップ１２０１、１２０２、１２０３、及び１２０４の例示的構成を示す。概して、アンカークリップは、当該アンカークリップが作業カテーテルを通じて摺動可能に移動することを可能にする第１の、圧縮された構成と、第２の、少なくとも部分的に伸張した構成とを備え、１つ以上のフランジ又は他のクリップ機構はクリップをアンカーヘッドに動かないように係合させる。例えば、アンカークリップは伸張構成を有することができ、クリップの少なくとも一部は、アンカーヘッドとの係合を円滑にするためにアンカークリップの長手方向軸から離れるように延びる。図１２Ａ～１２Ｄは、クリップをアンカーヘッドに固定するためにアンカークリップに含まれ得る曲線、アーム、突起又は他の特徴を含むそのような例を示す。図１２Ａ～１２Ｄに示されるとおり、様々な異なる機構があり得、アンカークリップの近位及び遠位側の特徴は異なり得る。図示の実施形態は一例としてのみ提供されること、及び異なる構成が、様々な異なるアンカーヘッド設計との係合のために当業者により特定され得ることが理解される。様々な実施形態において、アンカークリップは、好適な生物適合性金属合金、例えばステンレス鋼、コバルトクロム、白金イリジウム、ニッケルチタン、他の好適な材料、若しくはこれらの組合せでできていてもよく、並びに／又は、線維症及び／若しくは血栓形成を防止するために薬剤溶出材料でコーティングされていてもよい。

このように、結合されたアンカールーメンを用いる機構とアンカーヘッドをクリップする機構とを含む、アンカーヘッドを結合するための様々な結束機構が図示及び説明された。様々なシステム及び方法が単独で又は組み合わせて使用されてもよいこと、及びアンカーヘッドへの送達の順番は設計の問題であることが理解される。

アンカーの近位及び遠位端が両方共固定されると、フレームは弁輪留置部位から除去され得る。いくつかの実施形態において、フレームの解放は図９Ｂに関して説明されたとおり駆動チューブを解放することにより達成され得る。駆動チューブをアンカーヘッドから解放する様々な方法が想定される。一実施形態において、図３Ｃに関して短く説明されたとおり、駆動チューブは、アンカーヘッドの１つ以上のノッチ（３２７ａ、３２７ｂ）と係合する１つ以上のキー又はフランジを備えて構成され得、駆動チューブの解放は、フランジをアンカーヘッドのノッチから引くことにより達成され得る。キーイング又は戻り止め機構の他の形式は、当業者により本明細書において容易に置換され得るとともに本発明の範囲内にあるとみなされる。

駆動チューブが解放されるとフレームは圧縮され得る。フレームの圧縮は自動的に生じ得、例えば、圧縮状態に向って付勢された形状記憶材料で形成されたフレームは、駆動チューブがアンカーヘッドから解放されると自然に圧縮状態をとり得る。代替的に、フレームを圧縮するための機械的方法を含むフレーム設計が使用されてもよい。そのような設計は、ストラット同士を合わせるように引くとともに、例えば図７に関して説明されたフレームを圧縮するために遠位側に前進させられ得る近位側ストラット頂部を囲む摺動可能カラーを含むフレームを含むがこれらに限られない。圧縮されたフレームは、患者から除去するために留置カテーテル内へと引き戻され得、アンカーヘッド、締付コード及び結合されたアンカー対のみを適所に残す。

図１３は弁輪（破線１３００により概略的に示されている）の斜視図を示し、フレームの除去後に本明細書において開示された原理により構築された結合されたアンカーインプラント１３１０の一部を示す。図１３に示されるとおり、インプラントの小さな部分のみが心房の組織ラインより上にあり、インプラントの残りの部分は患者組織に埋め込まれている。結合されたアンカーインプラント１３１０の低い輪郭は、インプラントバルク並びに心臓組織とインプラントとの間のインプラント破砕及び／又は接触の関連する可能性を最小化し、それにより塞栓症及び血栓リスクを低下させる。角度をつけて埋め込まれ結合されたアンカーは、構造的一体性と改良されたインプラント保持とを提供すると同時に、経時的に外傷を減少させるために患者の生体構造と共により柔軟性をもって移動する。

図１４は、本明細書において説明されたとおり弁輪再形成のために使用され得る例示的な留置システム１４００の斜視図である。留置システム１４００は、操縦可能シース１４０２と、シース操縦ノブ１４０４と、締付ノブ１４０６と、アンカーノブ１４０８と、本明細書において説明された結合されたアンカーインプラントを構築するために使用され得るインプラント留置コンポーネントと、ＩＣＥプローブ１４７０とを備え、全てベース１４１０に支持及び固定される。締付ノブ１４０６及びアンカーノブ１４０８はテンションを維持するためにばね仕掛けであってもよい。アンカーノブ１４０８の回転は、結合されたアンカー対が弁輪を囲む又は部分的に囲むように、螺旋状に巻かれたアンカー１４２０を弁輪組織内の結合されたアンカー対内へと回転可能に前進させ得る。締付ノブ１４０６は、弁輪を縮小させるためにアンカーに結合された拡張可能フレームを圧縮するためにオペレータにより操縦され得る。締付／縫合ノブ１４５０は、本明細書において説明されたとおり縮小した弁輪を維持するためにアンカーの近接した端部を固定された位置に固定するように構成された作業カテーテルへのアクセス及び／又は作業カテーテルの能力を制御し得る。アンカーノブ１４０８は拡張可能フレームを解放するためにさらに制御されてもよく、インプラントをその固定された位置に残す。

図１５は図１４の線１５－１５に沿った断面図である。プルワイヤ１４１２は、シース１４０２の遠位端を偏向させるためにシース操縦ノブ１４０４に取り付けられ得る。シース１４０２は、例えば編組ポリマー又は金属、例えばニチノール又はステンレス鋼でできている操縦可能外部シース１４０２であってもよい。ＩＣＥカテーテルシャフト１４７０は、案内ワイヤルーメン１３０３がＩＣＥカテーテルルーメン１４７１内にある状態で、中心に置かれてもよく、インプラントフレームは、ＩＣＥカテーテルの挿入前に弁輪に近接して位置付けるためにＩＣＥカテーテルルーメン１４７１を通じて留置され得る。いくつかの実施形態において、シース１４０２内に円周方向に置かれたニチノールなどの８つのアンカー駆動部ワイヤ１４０３があってもよい。アンカー駆動部ワイヤ１４０３は、アンカー駆動部シース、例えばレーザー切断ハイポチューブ内にある。上述のとおり、アンカー駆動部シースは作業チャネルを含んでもよく、この作業チャネルを通じて案内装置がアンカー配置を導くために挿入され得る。一実施形態において、８つのプッシャチューブ１４５６’があってもよく、これらは編組され得るとともにＩＣＥカテーテルシャフト１４７０の周りに位置し得る。プッシャチューブ１４５６’は、締付保持チューブ、例えばレーザー切断ハイポチューブ及び締付保持ワイヤ、例えばニチノールを含み得る。

従って、結合アンカーを有するインプラントを構築するために取り外し可能なフレームを使用する弁輪を再形成するためのシステム及び方法が図示及び説明された。本明細書において開示されるとともに特許請求される装置及び／又は方法は、本発明に照らして不要な実験をすることなく作られ得るとともに実施され得る。この開示の装置及び方法の様々な実施形態が説明されたが、装置及び／又は方法に対して並びに本明細書において説明された方法のステップ又はステップの順序において、開示の概念、趣旨及び範囲から逸脱すること無しに、変更がなされ得ることは当業者には明らかであり得る。当業者に明らかな全てのそのような同様の代替形態及び修正形態は、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の趣旨、範囲、及び概念内にあるとみなされる。

Claims (15)

1. カテーテルを備え、該カテーテルは、前記カテーテルの近位端から前記カテーテルの遠位端へ延びる複数のルーメンを備え、
   フレームを備え、該フレームは、前記カテーテルを介して前記フレームの並進的前進を可能にする圧縮された構成を有し、該フレームは、少なくとも部分的に弁輪の周りに前記フレームを位置付けることを可能にする第１構成を備え、
   前記フレームに結合されるとともに、前記フレームを前記第１構成と前記第１構成とは異なる第２構成との間で移行させるように構成された少なくとも１つの締付機構を備え、
   前記フレームにより支持された複数のアンカーを備え、各アンカーは、アンカーヘッドを備える近位端と、結合されたアンカー対を形成するために前記複数のアンカーのうちの別のアンカーと嵌合係合するために構成された遠位端とを備え、各アンカーは、近位アンカー端部から遠位アンカー端部へ延びるアンカールーメンを備え、
   前記アンカールーメン内を軸方向に動くことができるとともに、前記弁輪の組織を通る案内装置を備え、前記案内装置は、第１アンカーから第２アンカーに向かって前記弁輪の前記組織を通る経路を画定するように構成され、前記第１アンカーは、結合されたアンカー対を形成するために、前記第２アンカーに向かって前記弁輪の前記組織を通る前記経路に沿って前記案内装置にわたって動くことができる
   システム。
2. 前記第１構成が組織係合構成からなり、前記第２構成が弁輪再形成構成からなり、前記第１構成が前記第２構成より大きい、請求項１に記載のシステム。
3. 前記複数のアンカーを前記第２構成と関連する位置に固定するために結束機構をさらに備える、請求項２に記載のシステム。
4. 複数の駆動チューブをさらに備え、各駆動チューブが前記カテーテルの前記複数のルーメンのうちの１つに配置され、１つの駆動チューブが各アンカーに結合され、各駆動チューブが、関連するアンカーを前記案内装置にわたって前進させるように構成される、請求項３に記載のシステム。
5. 前記案内装置が、各駆動チューブの駆動チューブルーメンを介して前記アンカールーメン内へ軸方向に動くように構成される、請求項４に記載のシステム。
6. 前記案内装置が湾曲した遠位端を備える、請求項５に記載のシステム。
7. 各駆動チューブが、前記遠位アンカー端部を前記案内装置の前記湾曲した遠位端を越えて動かすように構成される、請求項６に記載のシステム。
8. 前記湾曲した遠位端が前記アンカーを前記弁輪に垂直な平面から離れるように導くように構成される、請求項７に記載のシステム。
9. 前記結束機構が、締付ワイヤ、縫合ワイヤ、アンカークリップ、締付クランプ又は抵抗溶接バンドの１つ以上を備える、請求項３から８のいずれか一項に記載のシステム。
10. 前記案内装置が案内ワイヤ又は案内チューブのうちの１つを備える、請求項１又は４又は５に記載のシステム。
11. 前記案内装置が案内チューブを備え、前記結束機構は、前記結合されたアンカー対により形成されたルーメンを介して対になったアンカーヘッドを結合する、請求項３から９のいずれか一項に記載のシステム。
12. 前記フレームが前記複数のアンカーに対して数において対応する複数のアンカースリーブを備え、各アンカースリーブが関連するアンカーを解放可能に支持するように構成される、請求項１に記載のシステム。
13. 前記締付機構が前記フレームの内半径又は外半径の一方を囲む締付ワイヤと、前記フレームの内部体積を減少させるために前記締付ワイヤを引くように構成された駆動チューブとを備える、請求項１又は１２に記載のシステム。
14. 前記フレームが複数の上クラウンを備え、各上クラウンが間に空間を有する一対のストラットを備え、前記締付機構が複数のカラーを備え、各カラーが、各上クラウンを少なくとも部分的に囲むとともに、関連する上クラウンの前記一対のストラット間の前記空間を調整するために前記フレームに対して軸方向に動くように構成される、請求項１又は１２に記載のシステム。
15. 前記複数のアンカーが複数の螺旋コイルを備え、前記結合されたアンカー対が螺旋コイル対の複数の重複するコイルを備える、請求項１又は４又は５又は１２に記載のシステム。

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