JP7315276B1 - フレキシブルジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性に優れ、長期使用が可能なフレキシブルジョイントを提供することを目的とする。【解決手段】第1筒状部2と、第2筒状部4と、第1筒状部及び第2筒状部から離間した位置で第1筒状部及び第2筒状部の周囲を覆う、弾性を有する筒状のカバー部材6とを備え、第1筒状部の下流側端部は、第2筒状部よりも小径に形成され、使用時に、第1筒状部の下流側端部が、第2筒状部の内部に進入した状態で保持されるフレキシブルジョイント1であって、第1筒状部2の下流側端部と第2筒状部の間に、環状の摺動部材12が配され、第1筒状部の下流側端部おける摺動部材の下流位置に、摺動部材が第1筒状部から抜け落ちるのを防止する環状の抜け止め部13が形成され、摺動部材は、抜け止め部及び第2筒状部に対して相対的に摺動可能とされた構成とする。【選択図】図2

Description

特許法第30条第2項適用 2022年9月1日より浦安市クリーンセンターにて耐久性試験を実施
本発明は、上流側流路と、下流側流路とを接続するために用いられるフレキシブルジョイントに関し、特に、ゴミ焼却場等の排ガス等の高温ガスが通過する流路において好適に使用可能なフレキシブルジョイントに関するものである。
通常、ゴミ焼却施設では、ゴミを焼却するゴミ焼却炉と、ゴミ焼却後の焼却残渣を集めるためにゴミ焼却炉下部に設けられたホッパーと、焼却残渣を分級する分級機を備える。分級機は振動することで焼却残渣を分級するため、ホッパーと分級機とは振動を吸収可能なフレキシブルジョイントで接続される。これにより、ホッパーから分級機に至る流路が形成される。この流路内は、焼却残渣を含む高温の排ガス(約300℃~500℃)が通過するため、フレキシブルジョイントには優れた耐熱性及び伸縮性が要求される。
上記用途に使用されるフレキシブルジョイントとして、特許文献1に開示されているように、分離された一対のダクトにそれぞれ連結される連通可能な一対のスリーブと、前記各スリーブの外周面に対向するように設けられた一対のフランジと、前記対向するフランジ間を接続する伸縮可撓性を有する筒状膜体と、前記筒状膜体内の各スリーブの外周面に半径方向に突出するように設けられた複数本のスタッドボルトと、前記スタッドボルトに積層状に差し込まれた断熱材とからなるフレキシブルジョイント装置が知られている。
特開2001-349485号公報
しかし、上記構成のフレキシブルジョイント装置では、断熱材としてセラミック繊維を連続的に積層し成形してなるセラミック繊維ブランケットが用いられている。セラミック繊維からなる断熱材は伸縮を繰り返すことで次第にセラミック繊維が崩れて落下し、下部にセラミック繊維が溜まる。下部に溜まったセラミック繊維は半径方向外側に押し出されて筒状膜体に接触する。筒状膜体としては、一般的に伸縮性に優れ、比較的安価なシリコーンゴムが多用されるが、シリコーンゴムシートは摩耗に弱く、セラミック繊維と擦れることで膜厚が薄くなる。さらに、セラミック繊維が崩れると断熱材層の上部厚みが薄くなって断熱性能が低下し、筒状膜体が高温に晒されることになる。シリコーンゴムの耐熱温度は約200℃であることから、200℃以上の高温に晒されることで劣化が進み、膜厚が薄くなることと相まって筒状膜体が早期に破損するという問題があった。
そこで、本発明では、従来使用されていたセラミック繊維からなる断熱材を用いることなく、耐熱性に優れ、長期使用が可能なフレキシブルジョイントを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様として、第1筒状部を有する第1筒状体と、第2筒状部を有する第2筒状体と、前記第1筒状部及び第2筒状部から離間した位置で前記第1筒状部及び第2筒状部の周囲を覆う、弾性を有する筒状のカバー部材とを備え、前記第1筒状部の下流側端部は、前記第2筒状部よりも小径に形成され、使用時に、前記第1筒状部の下流側端部が、前記第2筒状部の内部に進入した状態で保持されるフレキシブルジョイントであって、
前記第1筒状部の下流側端部と、前記第2筒状部の間に、環状の摺動部材が配され、
前記第1筒状部の下流側端部における前記摺動部材の下流位置に、前記摺動部材が前記第1筒状部から抜け落ちるのを防止する環状の抜け止め部が取り付けられ、
前記摺動部材は、前記抜け止め部に対して前記第1筒状体の軸方向に直交する方向に相対的に摺動可能とされ、かつ、
前記摺動部材は、前記第2筒状部の内面に対して前記第2筒状体の軸方向に相対的に摺動可能とされた構成とする。
前記摺動部材の外径が前記第2筒状部の内径よりもやや小径に形成された構成としてもよい。
前記摺動部材は、その軸方向に互いに離間して配置された第1壁部及び第2壁部を備えた二重壁構造としてもよい。
前記第1筒状部における前記摺動部材より上流領域の少なくとも一部において、前記第1筒状部と、前記第1筒状部から離間して形成された外壁部とを備えた二重壁構造としてもよい。
前記第1筒状部における前記摺動部材の上流領域の全域が二重壁構造とされ、前記外壁部の下端から前記第1筒状体の軸方向に直交する方向に向かって前記第1筒状部まで延設された底壁部を備え、前記底壁部と、前記抜け止め部とによって、前記摺動部材が前記抜け止め部に対して前記第1筒状体の軸方向に直交する方向に相対的に摺動する際に前記摺動部材を案内する案内部とされた構成としてもよい。
前記抜け止め部は、前記摺動部材と、前記抜け止め部との間に入り込んだ粉粒体を排出するための貫通孔を備えた構成としてもよい。
本発明の一態様によれば、第1筒状部と第2筒状部の間の空間は摺動部材及び抜け止め部によって塞がれるため、第1筒状部およびカバー部材の間の空間は閉鎖された空間となる。したがって、第1筒状部及び第2筒状部の内部を高温ガスが通過しても、上記閉鎖空間が断熱材として機能し、カバー部材が高温化するのを抑制することができる。これにより、断熱材を用いることなく、耐熱性に優れ、長期使用が可能なフレキシブルジョイントを得ることができる。
また、摺動部材が抜け止め部に対して第1筒状体の軸方向に直交する方向に相対的に摺動可能で、かつ、第2筒状部の内面に対して第2筒状体の軸方向に相対的に摺動可能とされたため、断熱材を用いることなく、摺動部材によって第1筒状部と第2筒状部の間の空間を塞ぎつつ、第1筒状体と、第2筒状体の変位を吸収することが可能となる。
本実施形態のフレキシブルジョイントを示す平面図 図1のA-A断面図 図2のB-B断面図 本実施形態のフレキシブルジョイントで使用される摺動部材を示す平面図 本実施形態のフレキシブルジョイントで使用される抜け止め部を示す平面図 図2において第2筒状体が左右方向の一方向に変位した状態を示す図 図2において第2筒状体が左右方向の他方向に変位した状態を示す図 図2において第2筒状体が下方向に変位した状態を示す図 図2において第2筒状体が上方向に変位した状態を示す図 本実施形態のフレキシブルジョイントの使用状態を示す概略斜視図
以下、本発明の実施形態について図面を基に説明する。本実施形態では、ごみ焼却炉の下部に設置されたホッパーと、分級機との間を接続するフレキシブルジョイントについて説明する。
図10に示すように、フレキシブルジョイント1は、ごみ焼却炉の下部に設置されたホッパー31と、分級機32とを接続するように設置される。これにより、破線の矢印に示すようにホッパー31から分級機32に至る流路Rが形成される。すなわち、フレキシブルジョイント1は、ホッパー31から分級機32に至る流路Rのうち、ホッパー31内に形成される上流側流路R1と、分級機32内に形成される下流側流路R2とを接続するために用いられる。
図10において、ホッパー31は、図示しない天井面から下方に突出した部分を示す。なお、ホッパー31は天井面に固定されている。分級機32は、左右方向Xおよび上下方向Yに振動し、これによって、ホッパー31から流れてきた焼却残渣を分級する構造とされる。ホッパー31の底部、すなわち、上流側流路R1の下流側端部にはフレキシブルジョイント1に接続するためのフランジ部33が形成される。また、分級機32の上面部、すなわち、下流側流路R2の上流側端部にもフレキシブルジョイント1に接続するためのフランジ部34が形成される。
図1は、本実施形態のフレキシブルジョイントをホッパーと分級機の間に取り付けた使用状態における、フレキシブルジョイントを示す平面図であり、図2は図1のA-A断面図であり、図3は図2のB-B断面図である。図示のごとく、本実施形態のフレキシブルジョイント1は、第1筒状部2を有する第1筒状体3と、第2筒状部4を有する第2筒状体5と、前記第1筒状部2及び第2筒状部4から離間した位置で前記第1筒状部2及び第2筒状部4の周囲を覆う、弾性を有する筒状のカバー部材6とを備える。フレキシブルジョイント1は、カバー部材6以外は金属材料から構成されている。
図2は、分級機32が静止した状態で、第1筒状体3の中心軸と、第2筒状体5の中心軸がフレキシブルジョイント全体の中心軸Cに一致した状態を示す。分級機32が稼働すると、第1筒状体3と第2筒状体5とが相対的に変位することになる。図中、白抜き矢印は、フレキシブルジョイント1内を矢印の方向に流れる高温の排ガスの流路Rを示す。以降、第1筒状体3の中心軸と、第2筒状体5の中心軸が一致しない場合は、第1筒状体3の中心軸をC1、第2筒状体5の中心軸をC2として記す。
第1筒状部2は、四角筒状で、上流側から下流側に向けて径が小さくなる先細り形状とされる。これにより、第1筒状部2を構成する各面は中心軸Cに対して傾斜する傾斜面とされる。第1筒状部2の上流側端部には半径方向外側に延びる第1フランジ部7が形成されており、この第1フランジ部7と、ホッパー31底部のフランジ部33とが締結部材8によって締結される。より具体的には、第1フランジ部7には周方向に間隔をおいて複数のボルト穴9が形成されており、ホッパー31底部のフランジ部33において対応する位置にも図示しないボルト穴が形成されている。ボルト及びナットからなる締結部材8を用い、フランジ部33と第1フランジ部7のボルト穴にボルトを通してナットで締め込むことにより、ホッパー31底部のフランジ部33と、第1フランジ部7とが締結される。
第2筒状部4は、上流側から下流側まで同径の四角短筒状とされる。第2筒状部4の下流側端部には半径方向外側に延びる第2フランジ部11が形成されており、この第2フランジ部11と、分級機32上面に形成されたフランジ部34とが締結部材8によって締結される。より具体的には、第2フランジ部11には周方向に間隔をおいて複数のボルト穴が形成されており、分級機32のフランジ部34において対応する位置にもボルト穴が形成されている。ボルト及びナットからなる締結部材8を用い、フランジ部34と第2フランジ部11のボルト穴にボルトを通してナットで締め込むことにより、分級機32上面のフランジ部34と、第2フランジ部11とが締結される。
第2筒状部4の内径は、第1筒状部2の上流側端部の外径よりも大径とされており、フレキシブルジョイント1の使用状態においては、図2に示すように、第1筒状部2の下流側端部が、第2筒状部4の内部に進入した状態で保持される。この状態では、第1筒状部2の下流側端部と第2筒状部4の間に空間(隙間)が生じる。本発明ではこの空間に摺動部材12と、摺動部材12が第1筒状部2から抜け落ちるのを防止する抜け止め部13を配置することで、第1筒状部2の下流側端部と第2筒状部4の間の空間を塞ぐようにしている。摺動部材12は、内径が第1筒状部2の下流側端部の外径よりも大径で、外径が第2筒状部4の内径よりもやや小径に形成される。抜け止め部13は、第1筒状部2の下流側端部における摺動部材12の下流位置に形成される。
図2及び図4に示すように、本実施形態では、摺動部材12は、中空の角筒状の金属材からなる、平面視で略四角枠状の環状部材とされる。すなわち、摺動部材12は、その中心軸の軸方向に互いに離間して配置された第1壁部12a及び第2壁部12bを備える。両壁部12a及び12bの間に空間部12cを有していることから、摺動部材12自体が断熱性を有する。また、図2及び図5に示すように、抜け止め部13は、金属板材からなる、平面視で略四角枠状の環状部材とされる。抜け止め部13の内径は、第1筒状部2の下流側端部の外径と同径ないしやや大径とされ、抜け止め部13の外径は摺動部材12の内径よりも大径とされる。
抜け止め部13は、抜け止め部13を半分に分割した、平面視で略コ字状の2つの分割体13a、13aから構成される。また、図2に示すように、第1筒状部2の下流側端部における摺動部材12の下流位置には抜け止め部13を係止する小フランジ部14が形成される。摺動部材12の内径は小フランジ部14の外径よりも大径とされる。摺動部材12を第1筒状体3に組み入れる際には、第1筒状部2の下流側端部を摺動部材12に挿通させた状態で、2つの分割体13a、13aを締結部材8によって小フランジ部14に固定する。これにより、抜け止め部13が形成される。抜け止め部13が形成されることにより、摺動部材12が第1筒状部2から抜け落ちるのを防止することが可能となる。
なお、分級機32の稼働したときの左右方向Xにおける第1筒状体3と第2筒状体5との相対変位量の最大値が±α(左右方向Xの最大振幅:2α)とすると、抜け止め部13の大きさと、摺動部材12の大きさの関係は、(摺動部材12の内径+2α)<(抜け止め部13の外径)であり、かつ、(抜け止め部13の外径+2α)<(摺動部材12の外径)であることが必要とされる。
摺動部材12の大きさと第2筒状部4の大きさの関係については、摺動部材12が第2筒状部4内を上下方向Yに摺動可能な程度に摺動部材12の外径が第2筒状部4の内径よりもやや小径に形成される。具体的には、摺動部材12の外径は、第2筒状部4の内径よりも6mm~10mm程度小さくなるように形成すればよく、7mm~9mm程度小さくなるように形成するのが好ましい。これにより、第1筒状体3と第2筒状体5の互いの中心軸の方向が平行な位置関係から多少ずれても、第1筒状部2の下流側端部と第2筒状部4の間の断熱性を維持しつつ、摺動部材12を第2筒状部4の内面に対して第2筒状体5の軸方向にスムーズに摺動させることが可能となる。
第1筒状部2における摺動部材12の上流領域の全域は、第1筒状部2から半径方向外側に離間した位置に外壁部15が形成された二重壁構造とされる。外壁部15の上端は第1フランジ部7に接続され、外壁部15の下端には第1筒状体3の中心軸の軸方向に直交する方向に向かって第1筒状部2まで底壁部16が延設されている。これにより、第1筒状部2と外壁部15の間の空間は密閉空間とされ、断熱性に優れた構造とされる。
また、低壁部16は、摺動部材12に近接する位置に形成される。従って、摺動部材12及び抜け止め部13は、摺動部材12が左右方向Xに抜け止め部13に対して相対的に摺動する際に摺動部材12の案内部17として機能する。特に、第2筒状体5が上下方向Yに振動する際に、摺動部材12が上下方向Yに跳ね動くのを案内部17によって抑止することが可能となる。これにより、摺動部材12は、抜け止め部13及び第2筒状部4に対してスムーズに相対的に摺動することが可能となる。なお、本実施形態においては、第1筒状部2における摺動部材12の上流領域の全域が二重壁構造とされているが、第1筒状部2における摺動部材12の上流領域の少なくとも一部において、二重壁構造としてもよく、これにより断熱性を高めることが可能となる。
筒状のカバー部材6は、第1フランジ部7と、第2フランジ部11とを接続するように設置される。具体的には、四角短筒状の第3筒状部18と、その一端に半径方向外側に延設された第3フランジ部19を有する断面L字状の接続部材21を用い、接続部材21を介してカバー部材6を第1フランジ部7及び第2フランジ部11間に接続する。カバー部材6の材質としては、伸縮性及び耐熱性を有するものであれば特に限定されない。具体的にカバー部材6として使用可能な材質としてはシリコーンゴム、フッ素ゴム等を挙げることができる。
接続部材21の第3筒状部18の内径は、第1筒状部2及び第2筒状部4の外径よりも大きく、第3筒状部18の外径は、第1フランジ部7及び第2フランジ部11に形成されたボルト穴9の位置よりも半径方向内側に位置する大きさで、筒状のカバー部材6とほぼ同径とされる。第3フランジ部19の外径は、第1フランジ部7及び第2フランジ部11の外径と同径とされる。第3フランジ部19には、第1フランジ部7及び第2フランジ部11のボルト穴に対応する位置にボルト穴が形成されている。
カバー部材6を第1フランジ部7と第2フランジ部11の間に架設する際は、一対の接続部材21、21を用い、カバー部材6の上流側端部と下流側端部にそれぞれ接続部材21の第3筒状部18を嵌め入れる。そして、第3筒状部18に対向するようにカバー部材6の周囲を帯状の押さえ部材22で覆う。第3筒状部18、カバー部材6および押さえ部材22にはそれぞれ対応する位置に周方向に間隔をおいて複数のボルト穴が形成されており、ボルト及びナットからなる締結部材8によって3者を締結する。
このようにして得られた接続部材21付きのカバー部材6は、下流側の第3フランジ部19を第2フランジ部11とともに分級機32のフランジ部34に締結し、上流側の第3フランジ部19を第1フランジ部7とともにホッパー31のフランジ部33に締結すればよい。これにより、第1筒状部2及び第2筒状部4から離間した位置で第1筒状部2及び第2筒状部4の周囲を覆うカバー部材6を設置することができる。
上記構成のフレキシブルジョイント1においては、外壁部15とカバー部材6の間の空間Sに至る入口となる第1筒状部2下流側端部と第2筒状部4との間の空間(隙間)が摺動部材12及び抜け止め部13で塞がれるため、空間Sは一種の断熱材として機能し、カバー部材6の高温化を抑制することが可能となる。これにより、断熱材を用いずとも、耐熱性に優れ、長期使用が可能なフレキシブルジョイント1を得ることができる。
図6及び図7は、図2において、フレキシブルジョイント1の第1筒状体3と第2筒状体5とが、左右方向Xに変位した状態(変位量:±α)を示す図である。図示のごとく、摺動部材12は、第2筒状体3が左右方向Xに変位するのに追従して抜け止め部13上を摺動するが、外壁部15とカバー部材6の間の空間Sは、摺動部材12及び抜け止め部13で塞がれた状態が維持されるため、依然として断熱材として機能してカバー部材6の高温化を抑制することが可能となる。
なお、流路Rを通過する高温の排ガス中には焼却残渣が含まれる。そのため、フレキシブルジョイント1の第1筒状体3と第2筒状体5とが、左右方向Xに相対的に変位する際に、抜け止め部13と摺動部材12の間に焼却残渣の粉粒体が入り込む可能性がある。抜け止め部13と摺動部材12の間に入り込む粉粒体量が増加すると摺動部材12が抜け止め部13上をスムーズに摺動することが阻害されるおそれが生じる。そこで、本実施形態では、図5に示すように、抜け止め部13の半径方向外端部に、周方向に間隔をおいて複数の貫通孔23を形成し、これにより、抜け止め部13と摺動部材12の間に入り込んだ粉粒体を貫通孔23から排出するようにしている。
図8及び図9は、図2において、フレキシブルジョイント1の第1筒状体3と第2筒状体5とが、上下方向Yに変位した状態(変位量:±β)を示す図である。図示のごとく、摺動部材12は、第2筒状体5が上下方向Yに変位するのに追従して第2筒状部4の内面を摺動するが、外壁部15とカバー部材6の間の空間Sは摺動部材12及び抜け止め部13で塞がれた状態が維持されるため、依然として断熱材として機能してカバー部材6の高温化を抑制することが可能となる。
上述のごとく、本実施形態のフレキシブルジョイント1は、第1筒状体3と第2筒状体5とが、上下左右方向に相対的に変位しても、摺動部材12がその変位に追従して、抜け止め部13及び第2筒状部4の内面を摺動するため、外壁部15とカバー部材6の間の空間Sは閉鎖された状態を維持することができ、カバー部材6の高温化を抑制することが可能となる。
また、第1筒状部2の下流側端部と空間Sの間には、内部空間を有する案内部17及び密閉空間を有する摺動部材12が存在する。また、第1筒状部2における摺動部材12の上流領域と空間Sの間には、密閉空間を有する二重壁構造が存在する。このように、空間Sの周りは内部空間を有する断熱性の高い部材で囲まれており、カバー部材6の高温化をより抑制することが可能となる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。本実施例では、上記実施形態で説明した構成のフレキシブルジョイント1を作製し、フレキシブルジョイント1の第1筒状体3と第2筒状体5を相対的に変位させながら所定時間熱風を通過させたときのカバー部材6の温度を測定する試験を実施した。以下、試験内容について記す。
カバー部材6の材質としてはシリコーンゴムを用いた。ゴミ焼却炉のホッパーと分級機の間にフレキシブルジョイント1を接続する場合を想定し、第1筒状体3を固定し、第2筒状体5を以下の条件で変位させた。
・第2筒状体の内径と摺動部材の外径の差:8mm
・振動数:32Hz
・振動角:45°
・軸方向変位量:最大±20mm、定常運転時±3mm
・軸直角方向変位量:最大±20mm、定常運転時±3mm
ゴミ焼却炉運転時には、通常、排ガスの最高温度が約500℃で、1時間程度程度継続する。そこで、本試験では上記条件にてフレキシブルジョイント1を振動させつつ、500℃の熱風を1時間通過させた後のフレキシブルジョイント1の内部温度とカバー部材6の表面温度を測定した。その結果、フレキシブルジョイント1の内部温度が500℃であったのに対し、カバー部材6の表面温度は145℃であった。これにより、本発明のフレキシブルジョイント1は、耐熱性に優れ、長期使用が可能であることが確認された。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。たとえば、上記実施形態ではフレキシブルジョイントは、中心軸方向が垂直方向となるように設置した場合について説明したが、これに限らず、中心軸方向が水平方向となるように設置することも可能である。また、上記実施形態では、第1筒状部及び第2筒状部は四角筒状の態様の場合について説明したが、円筒状であってもよいのは勿論である。この場合、第1フランジ部及び第2フランジ部は円環状に形成すればよい。
また、上記実施形態では、フレキシブルジョイントの上流側流路の下流側端部(ホッパーのフランジ部)の中心軸と、下流側流路の上流側端部(分級機のフランジ部)の中心軸が同一線上で一致している場合について説明したが、上流側流路の下流側端部の中心軸に対し、下流側流路の上流側端部の中心軸が同一線上から多少ずれていたり、多少傾斜した場合でも本発明のフレキシブルジョイントを使用することができる。
また、本実施形態では、摺動部材は断面形状ロ字状の中空材を使用しているがこれに限らず、平板状のものを環状に形成したものを用いてもよい。ただ、摺動部材の断熱性を考慮すれば、摺動部材の軸方向に互いに離間して配置された第1壁部及び第2壁部を備えた構造のものが好ましい。そのような構造のものとして、例えば、断面H字状、断面コ字状等の材料を環状に加工して用いることができる。なお、本発明のフレキシブルジョイントは、ゴミ焼却施設のみならず、化学工場、発電所、製鉄所、下水処理施設等、熱風を通過させるダクト(流路)の接続用途に用いることができる。この場合、フレキシブルジョイントが接続する下流側流路は、上流側流路に対して相対的に変位しないものであってもよいことは勿論である。
本実施形態及び上記変形例に開示されている構成要件は互いに組合せ可能であり、組合せることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 フレキシブルジョイント
2 第1筒状部
3 第1筒状体
4 第2筒状部
5 第2筒状体
6 カバー部材
7 第1フランジ部
8 締結部材
9 ボルト穴
11 第2フランジ部
12 摺動部材
13 抜け止め部
14 小フランジ部
15 外壁部
16 底壁部
17 案内部
18 第3筒状部
19 第3フランジ部
21 接続部材
22 押さえ部材
23 貫通孔
31 ホッパー
32 分級機
33 ホッパーのフランジ部
34 分級機のフランジ部
R 流路

Claims (5)

  1. 離間配置された一対のフランジ部間に接続されるフレキシブルジョイントであって、
    第1筒状部と、前記一対のフランジ部のうちの一方のフランジ部に接続される第1フランジ部とを有する第1筒状体と、
    第2筒状部と、前記一対のフランジ部のうちの他方のフランジ部に接続される第2フランジ部とを有する第2筒状体と、
    前記第1筒状部及び第2筒状部から離間した位置で前記第1筒状部及び第2筒状部の周囲を覆うように前記一対のフランジ部間に接続される、弾性を有する筒状のカバー部材とを備え、
    前記第1筒状部の下流側端部は、前記第2筒状部よりも小径に形成され、
    使用時に、前記第1筒状部の下流側端部が、前記第2筒状部の内部に進入した状態で、かつ、第2筒状部から離間した状態で保持され、
    前記第1筒状部の下流側端部と、前記第2筒状部の間に、環状の摺動部材が配され、
    前記第1筒状部の下流側端部における前記摺動部材の下流位置に、前記摺動部材が前記第1筒状部から抜け落ちるのを防止する環状の抜け止め部が形成され、
    前記摺動部材は、前記抜け止め部に対して前記第1筒状体の軸方向に直交する方向に相対的に摺動可能とされ、かつ、
    前記摺動部材は、前記第2筒状部の内面に対して前記第2筒状体の軸方向に相対的に摺動可能な程度に、前記摺動部材の外径が前記第2筒状部の内径よりもやや小径に形成されたフレキシブルジョイント。
  2. 前記摺動部材は、その軸方向に互いに離間して配置された第1壁部及び第2壁部を備えた二重壁構造とされた請求項に記載のフレキシブルジョイント。
  3. 前記第1筒状部における前記摺動部材の上流領域の少なくとも一部において、前記第1筒状部と、前記第1筒状部から離間して形成された外壁部とを備えた二重壁構造とされた請求項又はに記載のフレキシブルジョイント。
  4. 前記第1筒状部における前記摺動部材の上流領域の全域が前記二重壁構造とされ、前記外壁部の下端から前記第1筒状体の軸方向に直交する方向に向かって前記第1筒状部まで延設された底壁部を備え、前記底壁部と、前記抜け止め部とによって、前記摺動部材が前記抜け止め部に対して前記第1筒状体の軸方向に直交する方向に相対的に摺動する際に前記摺動部材を案内する案内部とされた請求項に記載のフレキシブルジョイント。
  5. 前記抜け止め部は、前記摺動部材と、前記抜け止め部との間に入り込んだ粉粒体を排出するための貫通孔を備えた請求項1又は2に記載のフレキシブルジョイント。
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