JP7314542B2 - 静電容量式タッチディスプレイ用のパッシブスタイラスペン及びタッチディスプレイ用ペン入力システム - Google Patents

静電容量式タッチディスプレイ用のパッシブスタイラスペン及びタッチディスプレイ用ペン入力システム Download PDF

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本発明は、静電容量式タッチディスプレイ用のパッシブスタイラスペン及びタッチディスプレイ用ペン入力システムに関する。
近年、タッチディスプレイの中でも、静電容量式タッチディスプレイが普及してきている。この静電容量式タッチディスプレイは、例えばスタイラスペンのペン先とタッチディスプレイ画面との間で発生する静電容量の変化を検出することで、タッチディスプレイ画面上でのペン先の位置を検出するものである。一方、静電容量式タッチディスプレイに用いられるスタイラスペンにおいては、近年、筆圧検知機能を持つことがスタンダードになってきている。この筆圧検知機能は、スタイラスペンで筆記を行う際に、画面に表示される筆記線の太さをスタイラスペンの筆記圧力に応じて変化させることで、毛筆のような筆記表現を目指したものである。
例えば、疑似的な筆圧検知機能により、スタイラスペンを用いて筆記される線幅を制御する技術が開発されている(特許文献1参照)。
しかしながら、疑似的な筆圧検知機能を有するスタイラスペンは、スタイラスペンを握る力の強さと筆圧との間に因果関係があると仮定し、スタイラスペンを握る力の強さを筆記太さに変換するものに過ぎない。従って、実際の筆圧に応じた線幅表現を実現できない場合がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、実際の筆圧に応じた線幅表現を実現することができる静電容量式タッチパネル用のパッシブスタイラスペン及びタッチパネル用ペン入力システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、タッチディスプレイに接触させるための第一の導電性接触部と、ユーザに接触させるための第二の導電性接触部と、前記第一の導電性接触部及び前記第二の導電性接触部に接続され、前記第一の導電性接触部に加わる応力に応じて、前記第一の導電性接触部から前記第二の導電性接触部へ流れる電流量を変化させる調整部と、を具備し、前記調整部は、応力に応じて抵抗値が変化する圧抵抗素子である静電容量式タッチディスプレイ用のパッシブスタイラスペンである。
本発明によれば、実際の筆圧に応じた線幅表現を実現することができる。
図1は、本実施形態に係るタッチディスプレイ用ペン入力システム1を説明するための図である。 図2は、パッシブスタイラスペン1の構成を説明するための図であり、パッシブスタイラスペン1の長手方向に沿った断面図である。 図3は、タッチディスプレイ2のハードウェア構成図である。 図4は、ディスプレイ280の回路構成の一例を示した図である。 図5は、一般的なタッチディスプレイの検出原理を説明するための図である。 図6は、本実施形態に係るパッシブスタイラスペン3を用いてタッチディスプレイ2の位置情報を検出する原理を説明するための図である。 図7は、本実施形態に係るパッシブスタイラスペン3を用いてタッチディスプレイ2の位置情報を検出する原理を説明するための図である。 図8は、本実施形態に係るパッシブスタイラスペン3を用いてタッチディスプレイ2の位置情報を検出する原理を説明するための図である。 図9(a)は、スタイラスペン3の理想的な応力-抵抗値特性の一例を示した図である。図9(b)は、スタイラスペン3の指数的な現象を示す応力-抵抗値特性と、変形例に係るスタイラスペン3の応力-抵抗値特性の一例を示した図である。 図10(a)は、変形例に係るスタイラスペン3の構成を示した図である。図10(b)は、変形例に係るスタイラスペン3が有する合成抵抗を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係るタッチディスプレイ用ペン入力システム、パッシブスタイラスペンの実施形態について説明する。係るタッチディスプレイ用ペン入力システムは、パッシブスタイラスペンと、静電容量式タッチディスプレイとから構成される。静電容量式タッチディスプレイは、説明を具体的にするため、以下においては電子黒板であるとする。しかしながら、当該例に限定されず、本発明の技術的思想は、静電容量式タッチディスプレイがスマートフォン、タブレットPC等である場合でも適用可能である。
図1は、本実施形態に係るタッチディスプレイ用ペン入力システム1を説明するための図である。同図に示すように、タッチディスプレイ用ペン入力システム1は、電子黒板としてのタッチディスプレイ2とパッシブスタイラスペン3とから構成される。パッシブスタイラスペン3は、ユーザ4によって把持される。ユーザ4は、パッシブスタイラスペン3のペン先をタッチディスプレイ2に接触させた状態で移動させることにより、タッチディスプレイ2に筆記することができる。
図2は、パッシブスタイラスペン3の構成を説明するための図であり、パッシブスタイラスペン3の長手方向に沿った断面図である。同図に示すように、パッシブスタイラスペン3は、ペン先部34(第一の導電性接触部)と絶縁部35とから構成されるペン芯部31、抵抗式圧力センサ32(調整部)、非導電性の第一の筐体部33、導電性の第二の筐体部37(第二の導電性接触部)を具備している。
ペン先部34は、導電性の素材からなり、その一端は筆記時においてタッチディスプレイ2と接触される接触部として機能し、その他端は絶縁部35に対して固定される。なお、ペン先部34の材質および形状は限定されず、自由度をもたせることができる。例えば、ペン先部34には必ずしも弾性を持たせる必要が無いため、耐性の高い素材の選定や、動きが殺されない書き心地設計、筆記摩擦の設計などが可能である。また、ペン先部34のタッチディスプレイ2に接触する先端部は、導電性が確保されていれば、他の部分と異なる導電性材料で構成されていても構わない。
抵抗式圧力センサ32は、加わる応力(圧力)の値を検出し、その値に応じて内蔵する圧抵抗素子の抵抗値Rを変化させるデバイスである。抵抗式圧力センサ32の一方の面は第一の筐体部33の底面に固定される。抵抗式圧力センサ32の他方の面には、絶縁部35が固定される。
第二の筐体部37は、ユーザが筆記する際にパッシブスタイラスペン3を把持するための把持部であり、パッシブスタイラスペン3の長手方向に沿って第一の筐体部33と一体的に連結される。なお、第二の筐体部37は、抵抗式圧力センサ32とユーザの手に導通していればよく、形状・厚み・パッシブスタイラスペン3における位置を問わない。また、第二の筐体部37は、パッシブスタイラスペン3の非導電性筐体を導電性塗装することで実現してもよい。
ペン先部34と抵抗式圧力センサ32とは配線38で、抵抗式圧力センサ32と第二の筐体部37とは配線39で、それぞれ電気的に接続される。パッシブスタイラスペン3の使用時には、ペン先部34がタッチディスプレイ2に接触し、ユーザ(人体)の手によって第二の筐体部37が把持される。従って、ペン先部34がタッチディスプレイ2に接触することによって、接地するユーザ(手)4とタッチディスプレイ2の表面とが、ペン先部34及び抵抗式圧力センサ32を介して電気的に接続されることになる。
また、ユーザが上記パッシブスタイラスペン3を用いてタッチディスプレイ2に筆記する際、ペン先部34の一端はタッチディスプレイ2に接触した状態となり、ペン先部34の他端に固定された絶縁部35は、抵抗式圧力センサ32に接触した状態となる。ペン先部34の一端がタッチディスプレイ2と接触しながら移動することで、ペン先部34の一端に加わる応力がペン先部34の他端に固定された絶縁部35を介して、抵抗式圧力センサ32に随時伝わることになる。抵抗式圧力センサ32は、随時伝えられる応力の値を抵抗R1に変換する。すなわち、抵抗式圧力センサ32の抵抗R1は、随時伝えられる応力に応じて調整されることになる。
なお、ペン先部34、抵抗式圧力センサ32の抵抗R1、第二の筐体部37のインピーダンスが低いほどタッチディスプレイ2の検出値は大きくなる。そのためタッチディスプレイ用ペン入力システム1を高感度に設計できない場合には、ペン先部34、抵抗式圧力センサ32の抵抗R1、第二の筐体部37に高導電性材料を選定することや、抵抗式圧力センサ32の選定や抵抗R1周辺の回路設計により、応力と抵抗値R1の相関を調整することが望ましい。また、上記の要素以外にも、タッチディスプレイ用ペン入力システム1における検出値は、ペン先部34とタッチディスプレイ2の接触面積やパネルのガラス厚み(ペン先とタッチディスプレイ2側の電極の距離)等にも依存する。
図3は、タッチディスプレイ2のハードウェア構成図である。図3に示されているように、タッチディスプレイ2は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、SSD(Solid State Drive)204、ネットワークI/F205、及び、外部機器接続I/F(Interface)206を備えている。
これらのうち、CPU201は、タッチディスプレイ2全体の動作を制御する。ROM202は、CPU201やIPL(Initial Program Loader)等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。SSD204は、電子黒板用のプログラム等の各種データを記憶する。ネットワークコントローラ205は、通信ネットワーク100との通信を制御する。外部機器接続I/F206は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ230、外付け機器(マイク240、スピーカ250、カメラ260)である。
また、タッチディスプレイ2は、キャプチャデバイス211、GPU212、ディスプレイコントローラ213、接触センサ214、センサコントローラ215、近距離通信回路219、及び近距離通信回路219のアンテナ219a、電源スイッチ222及び選択スイッチ類223を備えている。
これらのうち、キャプチャデバイス211は、外付けのPC(Personal Computer)270のディスプレイに対して映像情報を静止画または動画として表示させる。GPU(Graphics Processing Unit)212は、グラフィクスを専門に扱う半導体チップである。
ディスプレイコントローラ213は、GPU212からの出力画像をディスプレイ280等へ出力するために画面表示の制御及び管理を行う。例えば、ディスプレイコントローラ213は、接触センサ214が検出した電流波形の変化量に応じて、パッシブスタイラスペン3の筆記によってディスプレイ280に表示すべき線の幅を制御する。なお、当該制御は、専用のアプリケーションソフトによって実現するようにしてもよい。
図4は、ディスプレイ280の回路構成の一例を示した図である。同図に示すように、ディスプレイ280は、送信電極Txi(iは1≦i≦Nの自然数)、受信電極Rxj(j1≦j≦Nの自然数)、パルス発生器(図4には図示せず)、増幅器303(図4には図示せず)を有する。送信電極Txi、受信電極Rxjは、直交している。送信電極Txiに沿った方向をX軸、受信電極Rxjに沿った方向をY軸とすると、それぞれが多数本の平行なセンサーラインを形成することで、格子状の電極パターンとなる。送信電極Txiにパルス発生器302から駆動パルスが送信されると、Rxj電極との間に電界が発生し、それぞれが容量Cpを有し格子状に配列された複数のキャパシタが形成される。
接触センサ214は、ディスプレイ280上にパッシブスタイラスペン3やユーザの手等が接触したことを検知する。すなわち、図4に示すように、接触センサ214は、図4に示すような、ディスプレイ280に格子状に配列された複数のキャパシタのうち、静電容量Cpが変化したキャパシタ(図4の斜線部分)を検知することにより接触位置を特定する。さらに、接触センサ214は、複数のキャパシタから検出した各電流波形42の変化量を検出する機能を有する。
図3に戻り、センサコントローラ215は、接触センサ214の処理を制御する。近距離通信回路219は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。電源スイッチ222は、タッチディスプレイ2の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。選択スイッチ類223は、例えば、ディスプレイ280の表示の明暗や色合い等を調整するためのスイッチ群である。
更に、タッチディスプレイ2は、バスライン210を備えている。バスライン210は、図3に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
図5は、一般的な静電容量式タッチディスプレイ2の検出原理を説明するための図である。同図に示すように、静電容量式タッチディスプレイ2の表面に対し、接地したユーザの指(人体の指)Fが接近すると、タッチディスプレイ2表面と指との間に微弱な電流が発生し、送信電極Txi電極と受信電極Rxjとからなるセンサ電極13と指先の間に静電容量Cfのキャパシタ14が形成されることになる。静電容量Cfのキャパシタ14が形成されると、図4に示した複数のキャパシタのうち、タッチディスプレイ2表面上の指の位置に対応するキャパシタ(静電容量Cfのキャパシタ14が形成された位置に対応するキャパシタ。図4では斜線部分。)の容量Cpが増加する(すなわち、送信電極Txi電極と受信電極Rxjとの間の電界が減少する)。これにより、受信電極から検出される電流波形の値が減少し、この減少量をもとにして人体の接近を感知する。また、X軸センサーライン(送信電極Txi)へ駆動用の信号を出力し、Y軸センサーライン(受信電極Rxj)から各信号(各電流波形)を読み出すことで、タッチディスプレイ2画面の全面における検出値の二次元分布が算出されるため、タッチ位置を計算することが可能である。
なお、静電容量方式をさらに詳細に分類すると、検出機構の違いによって表面型と投影型に分類される。さらに、投影型は、相互容量型と自己容量型に分類される。本実施形態では、説明を具体的にするため、スマートフォンやタブレットで一般的に採用される相互容量型を例にしたが、いずれの型式のタッチディスプレイであっても、接触位置検出の基本原理は上記で述べた通りである。
図6、図7、図8は、本実施形態に係るパッシブスタイラスペン3を用いてタッチディスプレイ2の位置情報を検出する原理を説明するための図である。図6に示すように、静電容量式タッチディスプレイ2の表面に対し、パッシブスタイラスペン3のペン先部34が接近すると、タッチディスプレイ2表面とペン先部34との間に微弱な電流が発生し、送信電極Txi電極と受信電極Rxjとからなるセンサ電極13とペン先部34の間に静電容量Cfのキャパシタ14が形成されることになる。
一方、図7に示す様に、ユーザ4の手とタッチディスプレイ28との間のパッシブスタイラスペン3が導電経路の役割を果たしている。この経路におけるインピーダンスは、筆圧に応じて抵抗式圧力センサ32の抵抗が変化することに連動して変化する。すなわち、この導電経路は、筆圧変化に連動してその抵抗を変化させる抵抗式圧力センサ32の圧抵抗素子Rを含む。従って、この導電経路においては、筆圧増加に伴って圧抵抗素子Rが小さくなれば(インピーダンスが小さくなれば)、より多くの電荷が人体(ユーザ)側に移動するため、接触位置において形成されたキャパシタの静電容量Cfは増加する。
図7、図8に示す様に、送信電極Txiにパルス発生器302から駆動パルス41が送信されると、Rxj電極との間に電界が発生し、それぞれが容量Cpを有し格子状に配列された複数のキャパシタが形成される。静電容量Cfが増加すれば、図8に示した複数のキャパシタのうち、パッシブスタイラスペン3の接触位置に対応するキャパシタ(静電容量Cfのキャパシタ14が形成された位置に対応するキャパシタ。図4では斜線部分。)の容量Cpが増加する(すなわち、送信電極Txi電極と受信電極Rxjとの間の電界が減少する)。
送信電極Txi電極と受信電極Rxjとの間の電界の減少は、センサ電極13とペン先部34の間の静電容量Cf(或いは抵抗式圧力センサ32を含む導電経路のインピーダンス)の変化に連動して発生することになる。これにより、図8に示す様に、受信電極Rxjから検出される電流波形42の値が筆圧に応じて減少量45だけ変化する。この電流波形の変化量に応じて筆記線幅を連続的に変化させて表示すれば、筆圧に応じて連続的に線幅を変化させる筆記表現が可能となる。なお、筆記応力の増大に従って、抵抗式圧力センサ32の抵抗値が減少し、センサ電極13とペン先部34の間に静電容量Cfが増加する特性の例を表1に示す。
Figure 0007314542000001
位置情報は図8に示すように、電流波形の二次元分布からその波形が変化した位置を特定すればよい。また、筆圧情報については、変化が特定された電流波形の変化量に基づいて計算し、タッチディスプレイ2に表示する線幅を制御すればよい。このように、一般的なタッチセンサと同様の構成を用いて、検出する電流波形にタッチ位置情報だけでなく連続的な筆圧情報も加えることが可能になる。ディスプレイコントローラ213は、取得された位置情報に基づいて特定されたタッチ位置に線描画を行ない、さらに表示される線幅を筆圧情報に応じて変化させる。これにより、実際の筆圧に対応した線幅描画機能を備える入力表示システムとなる。
(効果)
以上説明した様に、本発明の実施形態に係るタッチディスプレイ用ペン入力システム、及びパッシブスタイラスペン3によれば、タッチディスプレイに接触させるためのペン先部34(第一の導電性接触部)及びユーザに接触させるための第二の筐体部37(第二の導電性接触部)に接続され、ペン先部34に加わる応力に応じて、当該ペン先部34から第二の筐体部37へ流れる電流量を、抵抗式圧力センサ32によって変化させる。
スタイラスペン3のペン先部34に係る応力(筆圧)が強いほど、抵抗式圧力センサ32の抵抗値Rが小さくなり、ユーザの手とタッチディスプレイ2との間のインピーダンスが減少する。すると、より多くの電荷が人体(ユーザ)側に移動するため、タッチディスプレイ2とスタイラスペン3の接触位置において形成されるキャパシタの容量Cfは増加する。このように筆記応力の増大に従って、抵抗式圧力センサ3の圧抵抗素子の抵抗値Rが減少し、人体とタッチディスプレイ2との間に発生するキャパシタの電荷を変化させることができる。また、静電容量Cfが増加に連動してパッシブスタイラスペン3の接触位置に対応するキャパシタの容量Cpを増加させることができる(すなわち、送信電極Txi電極と受信電極Rxjとの間の電界を減少させることができる)。従って、受信電極Rxjから検出される電流波形42の値を筆圧に応じて減少量45だけ変化させることができ、この電流波形の変化量に応じて筆記線幅を連続的に変化させて表示すれば、筆圧に応じて連続的に線幅を変化させる筆記表現が可能となる。
その結果、本発明の実施形態に係るタッチディスプレイ用ペン入力システム、パッシブスタイラスペンによれば、実際の筆圧に応じた線幅表現を実現することができる。
なお、従来のパッシブスタイラスペンでは、スタイラスペンを握る力と筆圧との間には因果関係が無いため、実質の筆圧に由来するパラメータに依存した線幅で筆記表現を行うことはできない。このため、同じ筆圧で筆記しながらスタイラスペンを握る力が変化する場合、実際の筆記圧力と対応しない線幅で筆記が表現されてしまうという問題がある。本発明の実施形態に係るパッシブスタイラスペン3によれは、このような問題は発生しないことは明らかである。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、上述の実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
また、ペン先部34は、導電性素材であればよく、その材質、形状等は自由に選択することができる。従って、パネルに対する平面方向および垂直方向の細かい筆記動作、ペン先の面積の増減による筆記能力、ペン先の耐久性、筆記摩擦による書き心地などについて、所望の材質・形状のペン先部34を選択することで、自由にカスタマイズすることができる。
図9(a)は、スタイラスペン3の理想的な応力-抵抗値特性の一例を示した図である。図2に示したスタイラスペン3の構成において、図9(a)に示すような理想的な応力-抵抗値特性Aを有する素子を選定することが望ましい。しかし、理想的な応力-抵抗値特性Aを示す素子が、スタイラスペン3の設計要件(素子サイズ等)を満足しない場合もある。係る場合には、回路の抵抗値設計により、スタイラスペン3の応力-抵抗値特性を調整することが可能である。
図9(b)は、スタイラスペン3の指数的な現象を示す応力-抵抗値特性Bと、変形例に係るスタイラスペン3の応力-抵抗値特性の一例を示した図である。図9(b)に示す応力-抵抗値特性Bの様に、筆記応力範囲において極めて指数的な減少を示す場合、弱い筆圧での筆記時にスタイラスペン3の内部インピーダンスが大きすぎることでタッチを検出できないことがある。
そこで、本変形例1に係るスタイラスペン3においては、図10(a)に示すように、抵抗値Rsを有する固定抵抗器51を抵抗値Rpを有する抵抗式圧力センサ32に並列に接続する。この様な回路構成により、図10(b)に示す様に、スタイラスペン3内部の導電経路に抵抗値R2を有する合成抵抗53が形成されることになる。抵抗式圧力センサ32の初期抵抗値(応力がゼロの時)が無限大と仮定すれば、合成抵抗の抵抗値R2は、固定抵抗器51の抵抗値Rsにほぼ等しく、スタイラスペン3の応力-抵抗値特性は、おおよそ図10(b)の直線Cの様な線形な振る舞いに修正することができる。従って、極めて弱い応力時であっても、スタイラスペン3の内部の抵抗値を無限大から所定の値まで減少させることができ、スタイラスペン3のタッチディスプレイ3への接触位置、及び電流波形の変動を検出することが可能となる。
また、上記実施形態においては、第一の導電性接触部から前記第二の導電性接触部へ流れる電流量を調整する調整部として、抵抗式圧力センサ32を用いる場合を例示した。しかしながら、本発明の技術的思想は、当該例に限定されない。例えば、抵抗式圧力センサ32の代わりに、抵抗式圧力センサ32の代わりに圧電効果を有する素子を利用しても構わない。
1 タッチディスプレイ用ペン入力システム
2 タッチディスプレイ
3 パッシブスタイラスペン
14 接触センサ
31 ペン芯部
32 抵抗式圧力センサ
33 第一の筐体部
34 ペン先部
35 絶縁部
37 第二の筐体部
38 配線
39 配線
41 パルス
42 電流波形
45 減少量(変化量)
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 SSD
205 ネットワークI/F
206 外部機器接続I/F
211 キャプチャデバイス
212 GPU
213 ディスプレイコントローラ
214 接触センサ
215 センサコントローラ
222 電源スイッチ
223 選択スイッチ
240 マイク
250 スピーカ
260 カメラ
270 PC
280 ディスプレイ
302 パルス発生器
303 増幅器
特許第5944289号公報

Claims (6)

  1. タッチディスプレイに接触させるための第一の導電性接触部と、
    ユーザに接触させるための第二の導電性接触部と、
    前記第一の導電性接触部及び前記第二の導電性接触部に接続され、前記第一の導電性接触部に加わる応力に応じて、前記第一の導電性接触部から前記第二の導電性接触部へ流れる電流量を変化させる調整部と、
    を具備し、
    前記調整部は、応力に応じて抵抗値が変化する圧抵抗素子である静電容量式タッチディスプレイ用のパッシブスタイラスペン。
  2. タッチディスプレイに接触させるための第一の導電性接触部と、
    ユーザに接触させるための第二の導電性接触部と、
    前記第一の導電性接触部及び前記第二の導電性接触部に接続され、前記第一の導電性接触部に加わる応力に応じて、前記第一の導電性接触部から前記第二の導電性接触部へ流れる電流量を変化させる調整部と、
    を具備し、
    前記調整部は、応力に応じて電圧が変化する圧電素子である静電容量式タッチディスプレイ用のパッシブスタイラスペン。
  3. タッチディスプレイに接触させるための第一の導電性接触部と、
    ユーザに接触させるための第二の導電性接触部と、
    前記第一の導電性接触部及び前記第二の導電性接触部に接続され、前記第一の導電性接触部に加わる応力に応じて、前記第一の導電性接触部から前記第二の導電性接触部へ流れる電流量を変化させる調整部と、前記調整部と並列接続された抵抗と、
    を具備する静電容量式タッチディスプレイ用のパッシブスタイラスペン。
  4. 前記パッシブスタイラスペンは、表面型、投影方式の自己容量型、投影方式の相互容量型のいずれかである請求項1乃至のうちいずれか一項に記載のパッシブスタイラスペン。
  5. 前記調整部は、前記第一の導電性接触部と前記タッチディスプレイとの間に形成されるキャパシタの容量変化に連動して、前記タッチディスプレイが有する複数のキャパシタのうち、前記第一の導電性接触部が前記タッチディスプレイに接触した位置に対応するキャパシタの電荷を変化させる請求項1乃至のうちいずれか一項に記載のパッシブスタイラスペン。
  6. パッシブスタイラスペンと、静電容量式のタッチディスプレイとを具備するタッチディスプレイ用ペン入力システムであって、
    前記パッシブスタイラスペンは、
    前記タッチディスプレイに接触させるための第一の導電性接触部と、
    ユーザに接触させるための第二の導電性接触部と、
    前記第一の導電性接触部及び前記第二の導電性接触部に接続され、前記第一の導電性接触部に加わる圧力に応じて、前記第一の導電性接触部から前記第二の導電性接触部へ流れる電流量を変化させる調整部と、
    を有し、
    前記タッチディスプレイは、
    前記電流量に基づいて変化する位置検出のための電流波形に基づいて、表示すべき線幅を制御する制御部を有する、
    タッチディスプレイ用ペン入力システム。
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Citations (5)

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