JP7313560B2 - ロータリ圧縮機 - Google Patents

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Description

本開示は、シリンダに形成されたシリンダ室がベーンによって吸入室と圧縮室とに仕切られるロータリ圧縮機に関するものである。
空気調和機及び冷凍機器等に搭載される冷媒圧縮機のひとつにロータリ圧縮機がある。ロータリ圧縮機の圧縮機構部は、シリンダと、ローリングピストンと、ベーンと、スプリングとを備えている。シリンダには、略円筒形状のシリンダ室が形成されている。また、シリンダには、一端が前記シリンダ室と連通し、他端がスプリングを収納しているスプリング収納室に連通するベーン溝が形成されている。ローリングピストンは、シリンダのシリンダ室に収納されている。また、ローリングピストンは、駆動軸の偏心部に取り付けられている。このため、駆動軸が回転した際、ローリングピストンは、シリンダ室内で偏心回転運動する。
ベーンは、シリンダのベーン溝に摺動自在に保持されている。また、ベーンの第1端部は、ローリングピストンの外周面に接している。また、シリンダ室内で偏心回転運動するローリングピストンに追従してベーンがベーン溝内を摺動し、ベーンの第1端部がローリングピストンの外周面から離れることを抑制するため、ベーンにおける第1端部とは反対側の端部である第2端部は、スプリングによって、ローリングピストンに向かって押されている。これにより、シリンダ室は、ベーンによって、吸入室と圧縮室とに仕切られる。換言すると、シリンダ室の内周面とローリングピストンの外周面とに囲まれる空間は、ベーンによって、吸入室と圧縮室とに仕切られる。そして、駆動軸の回転によってローリングピストンがシリンダ室内で偏心運動することにより、ロータリ圧縮機は、吸入室への冷媒の吸入と、圧縮室での冷媒の圧縮とを同時に行う。
ここで、ローリングピストンがベーン溝へ近づいていく際、ベーンは、ローリングピストンによって押され、ベーン溝内を摺動しながらベーン溝内に収納されていく。このため、ベーンがシリンダ室内に収納されていく後退時においては、ベーンの第1端部がローリングピストンの外周面から離れない。
一方、ローリングピストンがベーン溝から離れていく際、ベーンは、スプリングによってローリングピストン側に押される力により、ベーン溝内を摺動しながらシリンダ室内に突出していく。これにより、ベーンがシリンダ室内に突出していく前進時において、ベーンの第1端部がローリングピストンの外周面から離れることを抑制している。このため、ベーンとベーン溝との間の摩擦力が大きいと、ベーンの前進時、ベーンがローリングピストンに追従できなくなり、ベーンの第1端部とローリングピストンの外周面とが離れるベーン離間が発生する場合がある。そして、このベーン離間が発生すると、ベーンの第1端部とローリングピストンの外周面とが再接触する際の騒音、及び、吸入室と圧縮室とが連通することによるロータリ圧縮機の性能低下等が発生する。
そこで、従来のロータリ圧縮機には、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減を図ったものが提案されている(特許文献1参照)。具体的には、特許文献1に記載のロータリ圧縮機においては、ベーンにおけるベーン溝との摺動面、又はベーン溝におけるベーンとの摺動面に微細な凹部を形成し、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減を図っている。
国際公開第2013-005394号
ロータリ圧縮機を使用していると、ベーンとベーン溝との間の摩擦により、金属粉が発生してくる。また、ロータリ圧縮機には、ベーンとベーン溝との間以外の箇所にも、摺動部が存在する。ロータリ圧縮機を使用していると、ベーンとベーン溝との間以外の摺動部からも、金属粉が発生してくる。また、ロータリ圧縮機内では、冷媒と冷凍機油との反応による生成物も発生する。このため、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減を図った従来のロータリ圧縮機においては、当該ロータリ圧縮機を長期にわたって使用していると、上記の金属粉及び生成物がベーンとベーン溝との間に侵入し、ベーン又はベーン溝に形成された微細な凹部に堆積していく。この結果、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減を図った従来のロータリ圧縮機においては、当該ロータリ圧縮機を長期にわたって使用していると、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減効果が減少してしまい、ベーン離間が発生してしまうという課題があった。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたもので、従来よりも長期にわたってベーン離間を抑制することができるロータリ圧縮機を得ることを目的とする。
本開示に係るロータリ圧縮機は、シリンダ室が形成されたシリンダと、前記シリンダ室に収納され、前記シリンダ室内で偏心回転運動するローリングピストンと、第1端部が前記ローリングピストンの外周面に接し、前記シリンダ室を吸入室と圧縮室とに仕切るベーンと、スプリング収納室に収納され、前記ベーンにおける前記第1端部とは反対側の端部である第2端部を前記ローリングピストンに向かって押すスプリングと、を備え、前記シリンダには、一端が前記シリンダ室と連通し、他端が前記スプリング収納室に連通するベーン溝が形成され、前記ベーンが前記ベーン溝に摺動自在に保持されているロータリ圧縮機であって、前記ベーンにおける前記ベーン溝との対向面、及び前記ベーン溝における前記ベーンとの対向面のうちの少なくとも一方には、前記ベーンが前記シリンダ室内に突出していく前進時に内部の圧力が増加する少なくとも1つの第1溝が形成され、且つ、一端が前記第1溝に連通して他端が前記スプリング収納室に連通する少なくとも1つの第2溝が形成され、前記第1溝及び前記第2溝が、前記ベーンにおける前記ベーン溝との対向面に形成される場合に、前記第1溝は、前記第1端部から前記第2端部に向かって突となる凸状部を備え、前記第1溝及び前記第2溝が、前記ベーン溝における前記ベーンとの対向面に形成される場合に、前記第1溝は、前記第2端部から前記第1端部に向かって突となる凸状部を備えている。
本開示に係るロータリ圧縮機においては、ベーンの前進時、第1溝において増加する圧力により、ベーンとベーン溝との接触を抑制でき、ベーンとベーン溝との間の摩擦力を低減することができる。また、本開示に係るロータリ圧縮機においては、ベーンとベーン溝との間に侵入した金属粉及び生成物を、第2溝によってベーンとベーン溝との間から排出することができる。このため、本開示に係るロータリ圧縮機においては、ベーンとベーン溝との間に侵入した金属粉及び生成物が第1溝に堆積することを抑制できる。したがって、本開示に係るロータリ圧縮機は、従来よりも長期にわたってベーン離間を抑制することができる。
本実施の形態1に係るロータリ圧縮機を示す縦断面図である。 本実施の形態1に係るロータリ圧縮機の圧縮機構部を説明するための平面図である。 本実施の形態1に係るロータリ圧縮機のベーンを第1側面から観察した図である。 図3のA-A断面図である。 本実施の形態1に係るロータリ圧縮機のベーンの前進時の動作を説明するための図である。 本実施の形態1に係るロータリ圧縮機のベーンの後退時の動作を説明するための図である。 本実施の形態2に係るロータリ圧縮機の圧縮機構部を説明するための平面図である。 本実施の形態2に係るロータリ圧縮機の圧縮機構部を説明するための平面図である。 本実施の形態2に係るロータリ圧縮機のベーンを第1側面から観察した図である。 本実施の形態2に係るロータリ圧縮機のベーンを第2側面から観察した図である。 本実施の形態2に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を示す平面図である。 本実施の形態3に係るロータリ圧縮機のベーンを第1側面から観察した図である。 図12のB-B断面図である。 本実施の形態4に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を第1側面から観察した図である。 本実施の形態4に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を第1側面から観察した図である。 本実施の形態4に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を第1側面から観察した図である。 本実施の形態4に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を第1側面から観察した図である。 本実施の形態4に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を第1側面から観察した図である。 本実施の形態4に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を第1側面から観察した図である。 本実施の形態5に係るロータリ圧縮機のベーンを第1側面から観察した図である。 図20のC-C断面図である。 本実施の形態5に係るロータリ圧縮機のベーンの別の一例を第1側面から観察した図である。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機を示す縦断面図である。また、図2は、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機の圧縮機構部を説明するための平面図である。なお、図2は、圧縮機構部20の内部構造の理解を容易とするため、後述する上軸受部31を取り外した状態の圧縮機構部20を上方から観察した図となっている。
本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100は、電動機10、圧縮機構部20、及び駆動軸60を備えている。駆動軸60は、電動機10と圧縮機構部20とを接続するものである。また、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100は、密閉容器1を備えている。電動機10、圧縮機構部20及び駆動軸60は、密閉容器1に収納されている。また、密閉容器1の下部には、圧縮機構部20の摺動部等の潤滑のための冷凍機油が貯留されている。
電動機10は、密閉容器1に固定された固定子11と、固定子11が発生する磁力によって回転する回転子12とを備えている。
駆動軸60は、電動機10の回転子12と圧縮機構部20とに接続され、電動機10の駆動力を圧縮機構部20に伝達するものである。駆動軸60は、主軸部61と、主軸部61の途中部に設けられた偏心部62とを備えている。主軸部61及び偏心部62は、それぞれ、円柱形状をしている。また、偏心部62の中心軸は、主軸部61の中心軸に対して偏心している。すなわち、主軸部61が回転すると、偏心部62は偏心回転をする。主軸部61は、電動機10の回転子12に固定されている。偏心部62の外周部には、円筒状の形状のローリングピストン30が摺動自在に取り付けられている。ローリングピストン30は、圧縮機構部20の構成部品である。
圧縮機構部20は、駆動軸60から伝達された電動機10の駆動力によって、圧縮機構部20に吸入した低圧の冷媒を圧縮し、高圧の冷媒を密閉容器1内に吐出するものである。この圧縮機構部20は、シリンダ21、ローリングピストン30、ベーン40、上軸受部31、下軸受部32、及びスプリング34を備えている。
シリンダ21は、内部に、円筒形状のシリンダ室22が形成されている。シリンダ室22は、ベーン40によって、吸入室23と圧縮室24とに仕切られている。このシリンダ室22の中心軸は、駆動軸60の主軸部61の中心軸と同軸上に配置されている。また、シリンダ室22には、ローリングピストン30が収納されている。このため、駆動軸60が回転することにより、シリンダ室22内では、偏心部62及びローリングピストン30が、シリンダ室22の中心軸に対して偏心回転運動する。なお、シリンダ室22の上部開口部は、上軸受部31によって閉塞されている。シリンダ室22の下部開口部は、下軸受部32によって閉塞されている。また、上軸受部31及び下軸受部32は、駆動軸60の主軸部61を回転自在に支持している。
シリンダ21には、該シリンダ21の径方向に沿ってベーン溝27が形成されている。ベーン溝27の一端は、シリンダ室22に連通している。ベーン溝27の他端は、スプリング34が収納されているスプリング収納室33に連通している。このベーン溝27には、ベーン40が摺動自在に保持されている。なお、本実施の形態1では、スプリング収納室33は、シリンダ21に形成されている。しかしながら、スプリング収納室33は、シリンダ21と密閉容器1との間等、シリンダ21の外部に形成されていてもよい。
スプリング収納室33に収納されているスプリング34は、ベーン40の第2端部42をローリングピストン30に向かって押すものである。これにより、シリンダ室22内で偏心部62及びローリングピストン30が偏心回転運動しても、ベーン40における第2端部42とは反対側の端部である第1端部41を、ローリングピストン30の外周面に接するようにできる。すなわち、シリンダ室22内で偏心部62及びローリングピストン30が偏心回転運動しても、シリンダ室22をベーン40によって吸入室23と圧縮室24とに仕切ることができる。換言すると、シリンダ室22内で偏心部62及びローリングピストン30が偏心回転運動しても、シリンダ室22の内周面とローリングピストンの外周面とに囲まれる空間を、ベーン40によって吸入室23と圧縮室24とに仕切ることができる。
なお、以下では、ベーン40におけるベーン溝27との対向面のうち、圧縮室24側となる対向面を第1側面43とする。ベーン40におけるベーン溝27との対向面のうち、吸入室23側となる対向面を第2側面44とする。すなわち、第1側面43及び第2側面44が、ベーン40におけるベーン溝27との対向面である。また、ベーン溝27におけるベーン40との対向面のうち、圧縮室24側となる対向面を第1壁面28とする。ベーン溝27におけるベーン40との対向面のうち、吸入室23側となる対向面を第2壁面29とする。すなわち、第1壁面28及び第2壁面29が、ベーン溝27におけるベーン40との対向面である。
また、シリンダ21には、吸入室23と連通する吸入口25が形成されている。この吸入口25には、吸入管2の一端が接続されている。吸入管2の他端は吸入マフラ101と接続されている。また、シリンダ21には、圧縮室24と連通する吐出口26が形成されている。この吐出口26は、上軸受部31に形成された図示せぬ吐出口を介して、密閉容器1の内部とも連通している。
電動機10の回転子12が回転すると、該回転子12に接続されている駆動軸60も回転する。これにより、シリンダ室22内では、駆動軸60の偏心部62と該偏心部62に取り付けられたローリングピストン30とが、シリンダ室22の中心軸に対して偏心回転運動を行う。ローリングピストン30がシリンダ21内で偏心回転運動すると、吸入室23の体積が拡大していく。これにより、吸入マフラ101、吸入管2及び吸入口25を通って、ロータリ圧縮機100外から吸入室23へ、低圧の冷媒が流入する。ローリングピストン30がシリンダ21内でさらに偏心回転運動すると、吸入室23と吸入口25とが連通しなくなる。このとき、吸入室23だった空間は、圧縮室24となる。
一方、ローリングピストン30がシリンダ21内で偏心回転運動すると、圧縮室24の体積が縮小していく。これにより、圧縮室24内の冷媒は、圧縮されて高圧の冷媒となり、吐出口26及び上軸受部31の図示せぬ吐出口を通って、密閉容器1内に吐出される。密閉容器1内に吐出された高圧の冷媒は、密閉容器1内と連通する吐出管3を通って、ロータリ圧縮機100の外部へ流出する。ローリングピストン30がシリンダ21内でさらに偏心回転運動すると、圧縮室24と吐出口26とが連通しなくなる。このとき、圧縮室24だった空間は、吸入室23となる。
ロータリ圧縮機100の駆動中、ベーン40は、ベーン溝27内を摺動しながらシリンダ室22内に突出していく前進運動と、ベーン溝27内を摺動しながらベーン溝27内に収納されていく後退運動とを繰り返す。詳しくは、ローリングピストン30がベーン溝27から離れていく際、ベーン40は、スプリング34によってローリングピストン30側に押される力により、前進する。また、ローリングピストン30がベーン溝27へ近づいていく際、ベーン40は、ローリングピストン30によって押され、後退する。また、ロータリ圧縮機100の駆動中、ベーン40とベーン溝27との間には、図示せぬ給油路を介して、密閉容器1の下部に貯留されている冷凍機油が供給される。
ところで、従来の一般的なロータリ圧縮機においては、ベーンにおけるベーン溝との対向面は、平坦面となっている。また、従来の一般的なロータリ圧縮機においては、ベーン溝におけるベーンとの対向面も平坦面となっている。このような従来の一般的なロータリ圧縮機においては、ロータリ圧縮機100の駆動時、ベーンとベーン溝との接触によってベーンとベーン溝との間の摩擦力が大きくなり、ベーンの第1端部とローリングピストンの外周面とが離れるベーン離間が発生する場合がある。具体的には、ベーンの後退時、ベーンはローリングピストン30によって押されるので、ベーン離間は発生しない。一方、スプリングの押圧力によってベーンが動く前進時、ベーンとベーン溝との間の摩擦力が大きいと、ベーンがローリングピストンに追従できなくなり、ベーン離間が発生する。
そこで、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100においては、ベーン40の前進時にベーン離間の発生を抑制するため、ベーン40を次のように構成している。
図3は、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機のベーンを第1側面から観察した図である。図4は、図3のA-A断面図である。
本実施の形態1に係るベーン40においては、ベーン溝27との対向面である第1側面43及び第2側面44は、概略平坦面となっている。しかしながら、本実施の形態1に係るベーン40の第1側面43には、従来の一般的なロータリ圧縮機のベーンと異なり、少なくとも1つの第1溝51が形成されており、且つ、少なくとも1つの第2溝52が形成されている。また、本実施の形態1に係るベーン40の第2側面44には、第1側面43と同様に、少なくとも1つの第1溝51が形成されており、且つ、少なくとも1つの第2溝52が形成されている。すなわち、ベーン40の第1側面43及び第2側面44は、第1溝51及び第2溝52の形成されていない範囲が平坦部53となっている。なお、本実施の形態1に係るベーン溝27においては、ベーン40との対向面である第1壁面28及び第2壁面29は、従来の一般的なロータリ圧縮機のベーン溝と同様に、平坦面となっている。
具体的には、第1溝51は、ベーン40の前進時に内部の圧力が増加する溝である。第1溝51は、第1端部41から第2端部42に向かって突となる凸状部51aを備えている。本実施の形態1では、凸状部51aは、2つの直線状の溝を頂部51bで連通させた形状となっている。なお、第1側面43及び第2側面44には、複数の第1溝51が形成されていてもよい。この場合、各第1溝51間のピッチPは、等ピッチであってもよいし、不等ピッチであってもよい。ここで、後述のように、本実施の形態では、ベーン40の前進時、第1溝51内の圧力の増加により、ベーン40とベーン溝27との間の摩擦力を低減する。このため、複数の第1溝51が形成されている場合、各第1溝51はなるべく近くに配置されることが好ましい。このため、本実施の形態1では、第1溝51の幅WをピッチPで除算した値である溝幅比を、0よりも大きく1未満としている。
第2溝52は、端部52aが第1溝51に連通している。また、第2溝52の端部52bは、スプリング収納室33に配置されるベーン40の第2端部42に開口している。すなわち、第2溝52の端部52bは、スプリング収納室33に連通している。なお、第1側面43及び第2側面44には、複数の第2溝52が形成されていてもよい。
続いて、本実施の形態1に係るベーン40の動作について説明する。
図5は、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機のベーンの前進時の動作を説明するための図である。図6は、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機のベーンの後退時の動作を説明するための図である。なお、図5及び図6の白抜き矢印は、ベーン40の進行方向を示している。また、図5及び図6に示す先端黒塗りの矢印は、第1溝51及び第2溝52での冷凍機油の流れを示している。
上述のように、ロータリ圧縮機100の駆動中、ベーン40とベーン溝27との間に冷凍機油が供給される。ベーン40とベーン溝27との間に供給された冷凍機油は、該冷凍機油の粘性によって、ベーン40と共に移動する。このため、図5に示すように、ベーン40の前進時、第1溝51の凸状部51aでは、端部51cから頂部51bに向かって冷凍機油が流れる。これにより、凸状部51aを形成する2つの溝を流れる冷凍機油が頂部51bで合流し、頂部51bの位置の圧力が増加する。そして、この頂部51bの圧力によって頂部51b周辺の平坦部53での油膜圧力が確保されるため、ベーン40の第1側面43は、ベーン溝27の第1壁面28から浮上し、該第1壁面28への接触が抑制される。同様に、この頂部51bの圧力って頂部51b周辺の平坦部53での油膜圧力が確保されるため、ベーン40の第2側面44は、ベーン溝27の第2壁面29から浮上し、該第2壁面29への接触が抑制される。したがって、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100においては、ベーン40の前進時、従来の一般的なロータリ圧縮機と比べ、ベーン40とベーン溝27との間の摩擦力を低減でき、ベーン離間が発生することを抑制できる。
ここで、従来のロータリ圧縮機においても、ベーンにおけるベーン溝との摺動面、又はベーン溝におけるベーンとの摺動面に微細な凹部を形成し、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減を図ったものが提案されている。しかしながら、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減を図った従来のロータリ圧縮機においては、当該ロータリ圧縮機を長期にわたって使用していると、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減効果が減少してしまい、ベーン離間が発生してしまう。
詳しくは、ロータリ圧縮機を使用していると、ベーンとベーン溝との間の摩擦により、金属粉が発生してくる。また、ロータリ圧縮機には、ベーンとベーン溝との間以外の箇所にも、摺動部が存在する。ロータリ圧縮機を使用していると、ベーンとベーン溝との間以外の摺動部からも、金属粉が発生してくる。また、ロータリ圧縮機内では、冷媒と冷凍機油との反応による生成物も発生する。このため、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減を図った従来のロータリ圧縮機においては、当該ロータリ圧縮機を長期にわたって使用していると、上記の金属粉及び生成物がベーンとベーン溝との間に侵入し、ベーン又はベーン溝に形成された微細な凹部に堆積していく。この結果、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減を図った従来のロータリ圧縮機においては、当該ロータリ圧縮機を長期にわたって使用していると、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減効果が減少してしまい、ベーン離間が発生してしまう。
一方、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100においては、図6に示すように、ベーン40の後退時、第1溝51の凸状部51aでは、頂部51bから端部51cに向かって冷凍機油が流れる。そして、第1溝51内の冷凍機油は、第2溝52に流入する。また、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100においては、ベーン40の後退時、第2溝52では、端部52aから端部52bに向かって冷凍機油が流れる。そして、第2溝52内の冷凍機油は、端部52bからスプリング収納室33へ流出する。このため、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100においては、ベーン40とベーン溝27との間に侵入した金属粉及び生成物を、第2溝52によってベーン40とベーン溝27との間から排出することができる。このため、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100においては、ベーン40とベーン溝27との間に侵入した金属粉及び生成物が第1溝51に堆積することを抑制できる。したがって、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100は、ベーンとベーン溝との間の摩擦力の低減を図った従来のロータリ圧縮機と比べ、長期にわたってベーン離間を抑制することができる。
なお、本実施の形態1では、ベーン40におけるベーン溝27との対向面である第1側面43及び第2側面44に、第1溝51及び第2溝52を形成した。これに限らず、ベーン溝27におけるベーン40との対向面である第1壁面28及び第2壁面29に、第1溝51及び第2溝52を形成してもよい。ここで、上述のように、ベーン40とベーン溝27との間に供給された冷凍機油は、ベーン40と共に移動する。このため、第1壁面28及び第2壁面29に第1溝51を形成した場合、ベーン40の前進時に第1溝51の内部の圧力を増加させるには、凸状部51aを、第2端部42から第1端部41に向かって突となる形状とする。これにより、ベーン40の前進時、第1溝51の凸状部51aでは、端部51cから頂部51bに向かって冷凍機油が流れることとなり、頂部51bの位置の圧力を増加させることができる。また、ベーン40におけるベーン溝27との対向面と、ベーン溝27におけるベーン40との対向面との双方に、第1溝51及び第2溝52を形成してもよい。すなわち、ベーン40におけるベーン溝27との対向面、及びベーン溝27におけるベーン40との対向面のうちの少なくとも一方に第1溝51及び第2溝52が形成されていれば、長期にわたってベーン離間を抑制することができる。
以上、本実施の形態1に係るロータリ圧縮機100は、シリンダ21と、ローリングピストン30と、ベーン40と、スプリング34とを備えている。シリンダ21には、シリンダ室22が形成されている。ローリングピストン30は、シリンダ室22に収納され、シリンダ室22内で偏心回転運動する。ベーン40は、第1端部41がローリングピストン30の外周面に接し、シリンダ室22を吸入室23と圧縮室24とに仕切っている。スプリング34は、スプリング収納室33に収納され、ベーン40における第1端部41とは反対側の端部である第2端部42をローリングピストン30に向かって押している。シリンダ21には、一端がシリンダ室22と連通し、他端がスプリング収納室33に連通するベーン溝27が形成されている。ベーン40は、ベーン溝27に摺動自在に保持されている。そして、ベーン40におけるベーン溝27との対向面、及びベーン溝27におけるベーン40との対向面のうちの少なくとも一方には、ベーン40がシリンダ室22内に突出していく前進時に内部の圧力が増加する少なくとも1つの第1溝51が形成され、且つ、一端が第1溝51に連通して他端がスプリング収納室33に連通する少なくとも1つの第2溝52が形成されている。
このように構成されたロータリ圧縮機100においては、上述のように、従来よりも長期にわたってベーン離間を抑制することができる。
実施の形態2.
圧縮室24側の面に形成されている第1溝51の位置と、吸入室23側の面に形成されている第1溝51の位置とを本実施の形態2のように異ならせることにより、ベーン離間をさらに抑制することができる。なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、実施の形態1と同一の機能及び構成については実施の形態1と同一の符号を用いて述べることとする。
図7及び図8は、本実施の形態2に係るロータリ圧縮機の圧縮機構部を説明するための平面図である。なお、図7及び図8は、上軸受部31を取り外した状態の圧縮機構部20を上方から観察した図となっている。また、図7は、ベーン40が最も前進した状態を示している。また、図8は、ベーン40が最も後退した状態を示している。
図7に示すように、ベーン40がシリンダ室22内に突出している状態においては、圧縮室24から第1側面43にかかる圧力と吸入室23から第2側面44に係る圧力との差によって、ベーン40は、平面視においてベーン溝27に対して傾いた姿勢となる。このため、ベーン40は、第1端部41が吸入室23側に傾いた姿勢で、ベーン溝27を摺動することとなる。
したがって、ベーン40の第1側面43とベーン溝27の第1壁面28との間の隙間は、スプリング収納室33側が小さくなり、シリンダ室22側が大きくなる。換言すると、ベーン40の第1側面43とベーン溝27の第1壁面28との間の隙間は、第2端部42側が小さくなり、第1端部41側が大きくなる。このため、ベーン40の第1側面43は、ベーン溝27の第1壁面28におけるスプリング収納室33側の端部28aと接触しやすくなる。また、ベーン40の第2側面44とベーン溝27の第2壁面29との間の隙間は、シリンダ室22側が小さくなり、スプリング収納室33側が大きくなる。換言すると、ベーン40の第2側面44とベーン溝27の第2壁面29との間の隙間は、第1端部41側が小さくなり、第2端部42側が大きくなる。このため、ベーン40の第2側面44は、ベーン溝27の第2壁面29におけるシリンダ室22側の端部29aと接触しやすくなる。
ここで、冷凍機油が供給された隙間内で発生する油膜圧力の大きさは、隙間の寸法の逆数の三乗に比例する。このため、隙間の小さな領域では、第1溝51での圧力増加によるベーン40の浮上の効果が期待できる。一方、隙間の大きい領域では、第1溝51によって見かけ上の隙間の寸法が大きくなり、油膜圧力の低下を招く。したがって、隙間の小さな領域に第1溝51を配置することにより、ベーン40とベーン溝27との接触をより効果的に抑制でき、ベーン40とベーン溝27との間の摩擦力をより効果的に低減できる。そこで、本実施の形態2では、以下の図9及び図10に示すように、ベーン40を構成している。
図9は、本実施の形態2に係るロータリ圧縮機のベーンを第1側面から観察した図である。図10は、本実施の形態2に係るロータリ圧縮機のベーンを第2側面から観察した図である。
上述のように、ベーン40の第1側面43とベーン溝27の第1壁面28との間の隙間は、ベーン40の第2側面44とベーン溝27の第2壁面29との間の隙間と比べ、第2端部42側が小さくなる。換言すると、ベーン40の第2側面44とベーン溝27の第2壁面29との間の隙間は、ベーン40の第1側面43とベーン溝27の第1壁面28との間と比べ、第1端部41側が小さくなる。このため、ベーン40の第1側面43における第1溝51の形成範囲は、ベーン40の第2側面44における第1溝51の形成範囲よりも第2端部42側となっている。換言すると、ベーン40の第2側面44における第1溝51の形成範囲は、ベーン40の第1側面43における第1溝51の形成範囲よりも第1端部41側となっている。
より詳しくは、ベーン40の第1側面43において最も第2端部42側に形成されている第1溝51と第2端部42との距離は、ベーン40の第2側面44において最も第2端部42側に形成されている第1溝51と第2端部42との距離よりも短くなっている。また、ベーン40の第1側面43において最も第1端部41側に形成されている第1溝51と第1端部41との距離は、ベーン40の第2側面44において最も第1端部41側に形成されている第1溝51と第1端部41との距離よりも長くなっている。
このようにベーン40を構成することにより、ベーン40がベーン溝27内を摺動する際に隙間が小さくなる位置に第1溝51を配置することができる。この結果、ベーン40とベーン溝27との接触をより抑制でき、ベーン40とベーン溝27との間の摩擦力をさらに低減できる。
本実施の形態2の最後に、ベーン40の第1側面43における第1溝51の好適な形成範囲の一例と、ベーン40の第2側面44における第1溝51の好適な形成範囲の一例とを、上述した図9及び図10と後述の図11とを用いて紹介する。
図11は、本実施の形態2に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を示す平面図である。
上述のように、ベーン40がベーン溝27内を摺動する際、ベーン40の第1側面43は、ベーン溝27の第1壁面28におけるスプリング収納室33側の端部28aと最も接触しやすくなる。このため、ベーン40の第1側面43には、ベーン40がベーン溝27内を摺動する際に端部28aと対向する範囲に、第1溝51が形成されることが好ましい。また、ベーン40がベーン溝27内を摺動する際、ベーン40の第2側面44は、ベーン溝27の第2壁面29におけるシリンダ室22側の端部29aと最も接触しやすくなる。このため、ベーン40の第2側面44には、ベーン40がベーン溝27内を摺動する際に端部29aと対向する範囲に、第1溝51が形成されることが好ましい。
具体的には、図11に示すように、ベーン40が最も後退した状態において該ベーン40を平面視した際、ベーン40の第1端部41と第2端部42とを通る方向を、X方向とする。また、図7に示すように、ベーン40が最も前進した状態におけるベーン40のベーン溝27からのX方向の突出長さを、ストローク量Xstとする。また、図7及び図8に示すように、ベーン溝27のX方向の長さを、ベーン溝長さlvgdとする。ベーン40の第1側面43における第1溝51の形成範囲を、lgdとする。ベーン40の第1側面43における第1溝51の形成範囲lgdのうち、最も第1端部41側となる点を始点lgd1とする。ベーン40の第1側面43における第1溝51の形成範囲lgdのうち、最も第2端部42側となる点を終点lgd2とする。ベーン40の第2側面44における第1溝51の形成範囲を、lgsとする。ベーン40の第2側面44における第1溝51の形成範囲lgsのうち、最も第1端部41側となる点を始点lgs1とする。ベーン40の第2側面44における第1溝51の形成範囲lgsのうち、最も第2端部42側となる点を終点lgs2とする。
図8に示すように、ベーン40が最も後退した状態においては、ベーン40の第1側面43は、第1端部41からX方向に沿ってベーン溝長さlvgdだけ第2端部42に進んだ位置で、ベーン溝27の端部28aと対向する。このため、ベーン40の第1側面43における第1溝51の形成範囲lgdの始点lgd1は、第1端部41からX方向に沿ってベーン溝長さlvgdだけ第2端部42に進んだ位置とするのが好ましい。また、図7に示すように、ベーン40が最も前進した状態においては、ベーン40はベーン溝27に対して傾いているものの、ベーン40の第1側面43は、概略、始点lgd1からX方向に沿ってストローク量Xstだけ第2端部42に進んだ位置で、ベーン溝27の端部28aと対向する。このため、ベーン40の第1側面43における第1溝51の形成範囲lgdの終点lgd2は、始点lgd1からX方向に沿ってストローク量Xstだけ第2端部42に進んだ位置とするのが好ましい。ベーン40の第1側面43においてこのような形成範囲lgd内に第1溝51を形成することにより、ベーン40の摺動時にベーン40の第1側面43と最も接触しやすい端部28aがベーン40の第1側面43と接触することをより抑制できる。このため、ベーン40とベーン溝27との間の摩擦力をさらに低減できる。
また、図8に示すように、ベーン40が最も後退した状態においては、ベーン40の第2側面44は、第1端部41の位置で、ベーン溝27の端部29aと対向する。このため、ベーン40の第2側面44における第1溝51の形成範囲lgsの始点lgs1は、第1端部41の位置とするのが好ましい。また、図7に示すように、ベーン40が最も前進した状態においては、ベーン40はベーン溝27に対して傾いているものの、ベーン40の第2側面44は、概略、始点lgs1からX方向に沿ってストローク量Xstだけ第2端部42に進んだ位置で、ベーン溝27の端部29aと対向する。このため、ベーン40の第2側面44における第1溝51の形成範囲lgsの終点lgs2は、始点lgs1からX方向に沿ってストローク量Xstだけ第2端部42に進んだ位置とするのが好ましい。ベーン40の第2側面44においてこのような形成範囲lgs内に第1溝51を形成することにより、ベーン40の摺動時にベーン40の第2側面44と最も接触しやすい端部29aがベーン40の第2側面44と接触することをより抑制できる。このため、ベーン40とベーン溝27との間の摩擦力をさらに低減できる。
なお、実施の形態1でも述べたように、ベーン溝27におけるベーン40との対向面である第1壁面28及び第2壁面29に、第1溝51及び第2溝52を形成してもよい。この際、ベーン40がベーン溝27内を摺動する際に隙間が小さくなる位置に第1溝51を配置する場合、次のような位置に、第1溝51が形成される。具体的には、第1壁面28において最も第2端部42側に形成されている第1溝51と第2端部42との距離は、第2壁面29において最も第2端部42側に形成されている第1溝51と第2端部42との距離よりも短くなっている。また、第1壁面28において最も第1端部41側に形成されている第1溝51と第1端部41との距離は、第2壁面29において最も第1端部41側に形成されている第1溝51と第1端部41との距離よりも長くなっている。
実施の形態3.
第2溝52の深さを本実施の形態3のようにすることにより、ベーン40とベーン溝27との間に侵入した金属粉及び生成物をさらに排出しやすくなり、より長期にわたってベーン離間を抑制することができる。なお、本実施の形態3において、特に記述しない項目については実施の形態1又は実施の形態2と同様とし、実施の形態1又は実施の形態2と同一の機能及び構成については実施の形態1又は実施の形態2と同一の符号を用いて述べることとする。
図12は、本実施の形態3に係るロータリ圧縮機のベーンを第1側面から観察した図である。図13は、図12のB-B断面図である。
図12及び図13に示すように、本実施の形態3においては、第2溝52の深さが、第1溝51の深さよりも深くなっている。
二平面間の流体のせん断流れを考える場合、流体の平均流速はすべり速度の1/2となる。したがって、二平面間を流れる流体の流量は平均流速と断面積の積となる。つまり、第2溝52の深さを大きくすることで、第2溝52での冷凍機油の流量が多くなる。また、第2溝52での冷凍機油の流量の増加により、ベーン40の後退時、第1溝51から第2溝52への冷凍機油の流入量も増加し、第1溝51での冷凍機油の流速も大きくなる。このため、第2溝52の深さを大きくすることにより、ベーン40とベーン溝27との間に侵入した金属粉及び生成物をさらに排出しやすくなる。
なお、本実施の形態3では、第1溝51の深さ及び第2溝52の深さを次のように設定している。ベーン40とベーン溝27との間の設計上の隙間を、公称隙間とする。第1溝51の深さは、公称隙間の0.01倍以上で、公称隙間の10倍以下の寸法となっている。また、第2溝52の深さは、第1溝51の深さよりも大きな寸法となっている。ここで、本実施の形態3では、第1側面43の第2溝52と第2側面44の第2溝52とが、対向する位置に形成されている。このため、本実施の形態3では、第2溝52の深さは、ベーン40の厚さの半分未満となっている。なお、ベーン40の厚さとは、第1側面43と第2側面44との対向方向の寸法である。
実施の形態4.
実施の形態1~実施の形態3では、第1溝51の凸状部51aは、2つの直線状の溝を頂部51bで連通させた形状となっていた。しかしながら、このような凸状部51aの形状は、あくまでも一例である。ベーン40の前進時に頂部51bに向かって冷凍機油が流れる構成であれば、凸状部51aは種々の形状とすることができる。本実施の形態4では、凸状部51aの形状の一例を幾つか紹介する。また、実施の形態1~実施の形態3で示した第2溝52の形状も、あくまでも一例である。第1溝51とスプリング収納室33とに連通していれば、第2溝52は種々の形状とすることができる。本実施の形態4では、第2溝52の形状の一例についても幾つか紹介する。なお、本実施の形態4において、特に記述しない項目については実施の形態1~実施の形態3のいずれかと同様とし、実施の形態1~実施の形態3のいずれかと同一の機能及び構成については実施の形態1~実施の形態3のいずれかと同一の符号を用いて述べることとする。
図14は、本実施の形態4に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を第1側面から観察した図である。
図14に示すように、第1溝51の凸状部51aの少なくとも一部は、曲線状の溝であってもよい。なお、図14では、第1溝51の凸状部51aの全てが曲線状の溝で構成されている例を示している。
図15は、本実施の形態4に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を第1側面から観察した図である。
図14では、第1溝51の凸状部51aを構成する曲線状の溝は、第1端部41から第2端部42に向かって突形状となる溝であった。これに限らず、図15に示すように、第1溝51の凸状部51aの少なくとも一部は、第2端部42から第1端部41に向かって突形状となっている曲線状の溝であってもよい。なお、図15では、第1溝51の凸状部51aの全てが、第2端部42から第1端部41に向かって突形状となっている曲線状の溝で構成されている例を示している。
図16は、本実施の形態4に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を第1側面から観察した図である。
ベーン40を側面視した際、ベーン40の摺動方向と垂直な方向を、ベーン40の幅方向とする。図16の場合、紙面上下方向が、ベーン40の幅方向となる。上述したベーン40の凸状部51aは、ベーン40の幅方向の中心を通り、ベーン40の摺動方向と平行な仮想線に対して、対称形状となっていた。これに限らず、図16に示すように、ベーン40の凸状部51aは、ベーン40の幅方向の中心を通り、ベーン40の摺動方向と平行な仮想線に対して、非対称形状となっていてもよい。
図17は、本実施の形態4に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を第1側面から観察した図である。
上述したベーン40は、1つの凸状部51aを備えていた。これに限らず、図17に示すように、ベーン40は、複数の凸状部51aを備えていてもよい。なお、図17では、2つの凸状部51aがベーン40の幅方向に並んで配置された例を示している。
また、ベーン40の凸状部51aは、上述の構成が組み合わされたものであってもよい。
図18及び図19は、本実施の形態4に係るロータリ圧縮機のベーンの一例を第1側面から観察した図である。
図18及び図19に示すように、ベーン40を側面視した際にベーン40の摺動方向と平行になる軸を、Y軸とする。このようにY軸を定義した場合、ベーン40を側面視した際、上述した第2溝52は、Y軸と平行であった。これに限らず、図18及び図19に示すように、ベーン40を側面視した際、第2溝52は、Y軸に対して傾いていてもよい。なお、金属粉及び生成物の排出を容易にするという観点から、Y軸に対する第2溝52の傾きは、小さい方が好ましい。例えば、Y軸と第2溝52がなす角度のうち、第2端部42側へ広がる角度である角度θは、45°よりも小さいことが好ましい。
また、第2溝52のうちの少なくとも一部が曲線状の溝で構成されていても勿論よい。
実施の形態5.
実施の形態1~実施の形態4では、第1溝51は、全ての位置で幅及び深さが一定であった。これに限らず、第1溝51は、位置によって、幅及び深さのうちの少なくとも一方を異ならせてもよい。本実施の形態5では、このような第1溝51の一例について説明する。また、実施の形態1~実施の形態4では、第2溝52は、全ての位置で幅及び深さが一定であった。これに限らず、第2溝52は、位置によって、幅及び深さのうちの少なくとも一方を異ならせてもよい。本実施の形態5では、このような第2溝52の一例についても説明する。なお、本実施の形態5において、特に記述しない項目については実施の形態1~実施の形態4のいずれかと同様とし、実施の形態1~実施の形態4のいずれかと同一の機能及び構成については実施の形態1~実施の形態4のいずれかと同一の符号を用いて述べることとする。
図20は、本実施の形態5に係るロータリ圧縮機のベーンを第1側面から観察した図である。図21は、図20のC-C断面図である。
図20及び図21に示すように、本実施の形態5に係る第1溝51の凸状部51aは、端部51cから頂部51bに向かうにしたがって、深さが減少している。上述のように、ベーン40の前進時、凸状部51aにおいて端部51cから頂部51bに向かって冷凍機油が流れ、頂部51bの位置の圧力が増加することにより、ベーン40とベーン溝27との間の摩擦力を低減できる。このとき、冷凍機油の流れ方向に対して溝の断面積が減少すると、冷凍機油は非圧縮性であるため、より高い圧力が生じる。したがって、端部51cから頂部51bに向かうにしたがって深さが減少するように第1溝51の凸状部51aを構成することにより、凸状部51aの深さが一定の場合と比べ、ベーン40の前進時、頂部51bの位置の圧力をさらに増加させることができる。このため、端部51cから頂部51bに向かうにしたがって深さが減少するように第1溝51の凸状部51aを構成することにより、凸状部51aの深さが一定の場合と比べ、ベーン40とベーン溝27との間の摩擦力をさらに低減できる。
同様の考え方で、第2溝52においては、冷凍機油の流れ方向に対して断面積が増加すると、圧力抵抗を受けずに冷凍機油が流れやすくなる。このため、第2溝52は、第1端部41から第2端部42に向かうにしたがって深さを増加させるとよい。これにより、第2溝52の深さが一定の場合と比べ、ベーン40とベーン溝27との間に侵入した金属粉及び生成物をより排出することができ、より長期にわたってベーン離間を抑制することができる。
なお、図20及び図21では、凸状部51aを構成する溝の深さが直線的に変化する例を記載している。しかしながら、凸状部51aを構成する溝の深さは、曲線状に変化してもよく、階段状に変化してもよい。第2溝52の深さの変化の仕方も同様である。
図22は、本実施の形態5に係るロータリ圧縮機のベーンの別の一例を第1側面から観察した図である。
溝の幅を変化させても溝の断面積を変化させることができる。このため、図22に示すように、第1溝51の凸状部51aは、端部51cから頂部51bに向かうにしたがって、幅が減少していてもよい。このように第1溝51の凸状部51aを構成しても、端部51cから頂部51bに向かうにしたがって凸状部51aの断面積を減少させることができる。このため、このように第1溝51の凸状部51aを構成しても、凸状部51aの幅が一定の場合と比べ、ベーン40の前進時、頂部51bの位置の圧力をさらに増加させることができる。このため、このように第1溝51の凸状部51aを構成しても、凸状部51aの幅が一定の場合と比べ、ベーン40とベーン溝27との間の摩擦力をさらに低減できる。ここで、凸状部51aは、端部51cから頂部51bに向かうにしたがって、幅及び深さの双方が減少していてもよい。すなわち、凸状部51aは、端部51cから頂部51bに向かうにしたがって、幅及び深さのうちの少なくとも一方が減少していれば、ベーン40とベーン溝27との間の摩擦力をさらに低減できる。
同様に、第2溝52は、第1端部41から第2端部42に向かうにしたがって幅を増加させるとよい。これにより、第2溝52の幅が一定の場合と比べ、ベーン40とベーン溝27との間に侵入した金属粉及び生成物をより排出することができ、より長期にわたってベーン離間を抑制することができる。ここで、第2溝52は、第1端部41から第2端部42に向かうにしたがって、幅及び深さの双方が増加していてもよい。すなわち、第2溝52は、第1端部41から第2端部42に向かうにしたがって、幅及び深さのうちの少なくとも一方が減少していれば、より長期にわたってベーン離間を抑制することができる。
なお、図22では、凸状部51aを構成する溝の幅が直線的に変化する例を記載している。しかしながら、凸状部51aを構成する溝の幅は、曲線状に変化してもよく、階段状に変化してもよい。第2溝52の幅の変化の仕方も同様である。
1 密閉容器、2 吸入管、3 吐出管、10 電動機、11 固定子、12 回転子、20 圧縮機構部、21 シリンダ、22 シリンダ室、23 吸入室、24 圧縮室、25 吸入口、26 吐出口、27 ベーン溝、28 第1壁面、28a 端部、29 第2壁面、29a 端部、30 ローリングピストン、31 上軸受部、32 下軸受部、33 スプリング収納室、34 スプリング、40 ベーン、41 第1端部、42 第2端部、43 第1側面、44 第2側面、51 第1溝、51a 凸状部、51b 頂部、51c 端部、52 第2溝、52a 端部、52b 端部、53 平坦部、60 駆動軸、61 主軸部、62 偏心部、100 ロータリ圧縮機、101 吸入マフラ。

Claims (6)

  1. シリンダ室が形成されたシリンダと、
    前記シリンダ室に収納され、前記シリンダ室内で偏心回転運動するローリングピストンと、
    第1端部が前記ローリングピストンの外周面に接し、前記シリンダ室を吸入室と圧縮室とに仕切るベーンと、
    スプリング収納室に収納され、前記ベーンにおける前記第1端部とは反対側の端部である第2端部を前記ローリングピストンに向かって押すスプリングと、
    を備え、
    前記シリンダには、一端が前記シリンダ室と連通し、他端が前記スプリング収納室に連通するベーン溝が形成され、
    前記ベーンが前記ベーン溝に摺動自在に保持されているロータリ圧縮機であって、
    前記ベーンにおける前記ベーン溝との対向面、及び前記ベーン溝における前記ベーンとの対向面のうちの少なくとも一方には、前記ベーンが前記シリンダ室内に突出していく前進時に内部の圧力が増加する少なくとも1つの第1溝が形成され、且つ、一端が前記第1溝に連通して他端が前記スプリング収納室に連通する少なくとも1つの第2溝が形成され
    前記第1溝及び前記第2溝が、前記ベーンにおける前記ベーン溝との対向面に形成される場合に、前記第1溝は、前記第1端部から前記第2端部に向かって突となる凸状部を備え、前記第1溝及び前記第2溝が、前記ベーン溝における前記ベーンとの対向面に形成される場合に、前記第1溝は、前記第2端部から前記第1端部に向かって突となる凸状部を備えているロータリ圧縮機。
  2. 前記第1溝及び前記第2溝が、前記ベーンにおける前記ベーン溝との対向面に形成される場合に、
    前記ベーンにおける前記ベーン溝との対向面のうち、前記圧縮室側となる対向面を第1側面とし、
    前記ベーンにおける前記ベーン溝との対向面のうち、前記吸入室側となる対向面を第2側面とした場合、
    前記第1側面において最も前記第2端部側に形成されている前記第1溝と前記第2端部との距離は、前記第2側面において最も前記第2端部側に形成されている前記第1溝と前記第2端部との距離よりも短く、
    前記第1側面において最も前記第1端部側に形成されている前記第1溝と前記第1端部との距離は、前記第2側面において最も前記第1端部側に形成されている前記第1溝と前記第1端部との距離よりも長い請求項に記載のロータリ圧縮機。
  3. 前記第1溝及び前記第2溝が、前記ベーン溝における前記ベーンとの対向面に形成される場合に、
    前記ベーン溝における前記ベーンとの対向面のうち、前記圧縮室側となる対向面を第1壁面とし、
    前記ベーン溝における前記ベーンとの対向面のうち、前記吸入室側となる対向面を第2壁面とした場合、
    前記第1壁面において最も前記第2端部側に形成されている前記第1溝と前記第2端部との距離は、前記第2壁面において最も前記第2端部側に形成されている前記第1溝と前記第2端部との距離よりも短く、
    前記第1壁面において最も前記第1端部側に形成されている前記第1溝と前記第1端部との距離は、前記第2壁面において最も前記第1端部側に形成されている前記第1溝と前記第1端部との距離よりも長い請求項に記載のロータリ圧縮機。
  4. 前記第1溝の前記凸状部は、端部から頂部に向かうにしたがって、幅及び深さのうちの少なくとも一方が減少している請求項~請求項のいずれか一項に記載のロータリ圧縮機。
  5. 前記第2溝の深さは、前記第1溝の深さよりも深い請求項1~請求項のいずれか一項に記載のロータリ圧縮機。
  6. 前記第2溝は、前記第1端部から前記第2端部に向かうにしたがって、幅及び深さのうちの少なくとも一方が増加している請求項1~請求項のいずれか一項に記載のロータリ圧縮機。
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