JP7313087B2 - 精算装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、精算装置よびプログラムに関する。
現在、商品を登録する登録装置と、登録された商品の精算を行なう精算装置とが分離しているPOS(Point Of Sales)システムが存在する(例えば、特許文献1参照)。
特開2011-158993号公報
上述のようなPOSシステムでは、客自身が精算装置を操作するという運用も可能であるため、店員の作業負荷の軽減も期待されるが、実際には、店員の作業負荷は十分に軽減していないという問題がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、店員の作業負荷を軽減させる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様であるPOSシステムは、店員が操作を行い顧客の購入対象の商品を登録する登録装置と、顧客が自ら操作して精算を行う複数の精算装置とを有するPOSシステムであって、前記登録装置は、金券額が入力される入力手段と、前記入力手段で入力された金券額に応じた取引情報を前記精算装置で精算可能に送信する送信手段とを有し、前記精算装置は、前記登録装置から送信された前記取引情報を受信する受信手段を有し、前記受信手段で受信した前記取引情報に基づいて、前記入力手段で入力された金券額が、登録された商品の取引金額よりも大きい場合と、登録された商品の取引金額が、前記入力手段で入力された金券額よりも大きい場合とで異なる制御を行なう。
本発明によれば、店員の作業負荷が軽減する。
本発明の実施形態におけるPOSシステムの構成例を示すブロック図である。 本実施形態における登録用POSレジスタの構成を示すブロック図である。 本実施形態における精算用POSレジスタの構成を示すブロック図である。 本実施形態における登録用POSレジスタ及び精算用POSレジスタの外観構成を示す斜視図である。 本実施形態における登録用POSレジスタの動作手順を表すフローチャートである。 本実施形態における登録用POSレジスタが発行する精算伝票の一例を示すイメージ図である。 本実施形態における登録用POSレジスタが表示する選択画面の一例を示すイメージ図である。 本実施形態における登録用POSレジスタが表示する出金指示画面の一例を示すイメージ図である。 本実施形態における登録用POSレジスタが実行する金券精算処理の動作手順を示すフローチャートである。 本実施形態における、精算用POSレジスタの動作手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明によるPOSシステム1の一実施形態の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態において、POSシステム1は、ストアコントローラ10と、登録用POSレジスタ20(登録装置)と、3台の精算用POSレジスタ30(精算装置)と、精算監視装置40とを含んで構成されている。ストアコントローラ10と、登録用POSレジスタ20と、3台の精算用POSレジスタ30と、精算監視装置40とは、有線又は無線接続のLAN(Local Area Network)11で相互に接続されている。
なお、図1に示したPOSシステム1の構成は一例であって、例えば、登録用POSレジスタ20を複数設けたり、精算用POSレジスタ30の数をさらに増やしたり、あるいは精算用POSレジスタ30の数を減らして、2台としたりすることができる。また、ストアコントローラ10と、登録用POSレジスタ20や、精算用POSレジスタ30や、精算監視装置40とは、必ずしもLAN11で接続しておく必要はない。その場合に、データのやりとりは、電気配線を活用して高速通信を実現する電力線通信などを用いて行うことができる。また、ストアコントローラ10の機能を、登録用POSレジスタ20が有するようにして、ストアコントローラ10を省略することも可能である。
ストアコントローラ10は、POSシステム1を制御するコンピュータであり、商品マスタなどの種々の情報を管理する。ストアコントローラ10は、登録用POSレジスタ20及び各精算用POSレジスタ30に、最新の商品マスタを適宜送信する。ここで、商品マスタとは、各商品の商品識別情報、商品名称、及び販売価格などの商品情報を格納したファイルであって、適宜更新される。
精算監視装置40は、主に精算用POSレジスタ30における精算の状況を監視するための装置である。例えば精算監視装置40においては、例えば登録用POSレジスタ20における登録が完了してから一定時間を経過しても精算が完了していない未済取引がある場合に、このような取引を所定の表示態様により通知する。この表示を見ることで、店員は、現在の店内において登録が完了している取引全体における精算状況がどのようになっているのかを把握できる。
登録用POSレジスタ20は、客が購入しようとする商品のデータを登録する処理を行う。データの登録は、例えば、商品に付されているバーコードを読み取ることで行う。そのため、登録用POSレジスタ20には、例えば、客が購入する商品に付されたバーコード(商品コード)を店員の操作により読み取るスキャナが設けられている。本願においては、登録用POSレジスタ20によって登録され、精算処理において用いられる商品に関するデータを、取引情報と呼ぶこととする。取引情報は、購入しようとする商品すべての金額すなわち合計金額や、個々の商品の単価や個数の情報を含んでいる。
また、登録用POSレジスタ20は、各精算用POSレジスタ30からステータス情報を受信して管理する。
さらに、登録用POSレジスタ20は、ステータス情報に応じて、取引情報の送信先となる精算用POSレジスタ30を選択する。その際、登録用POSレジスタ20は、ステータス情報に基づいて、できるだけ待ち時間を少なくできるように、現在商品登録作業中の客がどの精算用POSレジスタ30で精算を行えばよいのかを判定する。すなわち、登録用POSレジスタ20は、複数の精算用POSレジスタ30から最適な1つを選択する。登録用POSレジスタ20は、例えば、空いている精算用POSレジスタ30を選択する。あるいは、全ての精算用POSレジスタ30が客で埋まっている場合には、登録用POSレジスタ20は、一番早く空きそうな精算装置を選択する。そして、登録用POSレジスタ20は、選択した精算用POSレジスタ30に対して、取引情報を送信する。その取引情報が示す商品を購入しようとする客は、当該取引情報が送信された精算用POSレジスタ30を操作して、自分で精算処理を行うことができる。精算処理とは、購入しようとする商品の代金を、現金、電子マネー、クレジットカードなどを選択的に用いて支払い、決済する処理である。
上記のステータス情報とは、精算用POSレジスタ30における精算処理の進捗状況を表す情報である。進捗状況は、待機状態、決済中、レシート発行中、空き状態、会計保留、トラブル発生中などの状況に分けられている。この進捗状況に基づき、登録用POSレジスタ20は、どの精算用POSレジスタ30を選択するのかという判定処理を行う。例えば、登録用POSレジスタ20は、空き状態の精算用POSレジスタ30を優先して選択する。また、空き状態の精算用POSレジスタ30が無ければ、レシート発行中のものを選択する。上記の待機状態、決済中、レシート発行中という3つの進捗状況は、精算処理中の段階を示すものであり、待機状態から決済中、決済中からレシート発行中へと進捗状況は移行する。よって、決済中よりもレシート発行中の方が進捗は進んでいることになり、空き状態のものが無ければ、レシート発行中のものを選択することで、一番早く空きそうな精算用POSレジスタ30を選択することができる。
また、登録用POSレジスタ20は、上記のようにして選択した精算用POSレジスタ30へ、現在商品登録作業中の取引情報を送信する際には、次のような表示処理を行う。例えば、登録用POSレジスタ20は、各精算用POSレジスタ30から受信したステータス情報を、登録用POSレジスタ20が有するタッチパネルなどの表示画面上に表示する。この表示は、取引情報を送信する際に限らず、登録処理中や空き時間において、常時あるいは随時、更新しながら行うようにしてもよい。さらに、登録用POSレジスタ20は、取引情報を送信した際には、どの精算用POSレジスタ30へ取引情報を送信したかを店員又は客に分かるよう表示する。例えば、店員に対し表示した場合には、店員が客へ口頭で伝えることなどができる。この場合の表示方法は任意である。例えば、登録用POSレジスタ20において店員に向けて設置されているタッチパネルなどに、各精算用POSレジスタ30のステータス情報を表示するとともに、送信した精算用POSレジスタ30に対応するステータス情報を強調表示することで行うようにすることができる。また、登録用POSレジスタ20が有する客側に向けられた表示部に、送信先の精算用POSレジスタ30を示す案内を表示するようにしてもよい。また、該当する精算用POSレジスタ30を案内するレシート(例えば、精算用POSレジスタ30の番号が印字された番号札レシート等)を発行し客に手渡すようにしてもよい。
なお、精算用POSレジスタ30の選択は、店員が手動で行ってもよい。例えば、ステータス情報を見て店員が判断し、タッチパネル上で選んだ精算用POSレジスタ30ボタンを押下することで精算用POSレジスタ30を選択するようにしてもよい。また、店員の判断を助けるために、ステータス情報の表示において、空いている(あるいは空きそうな)精算用POSレジスタ30を強調して表示してもよい。
また、登録用POSレジスタ20は、客が購入する商品の全ての買上内容を印刷するようにしてもよい。この場合、客は、精算用POSレジスタ30を操作して精算処理を行う前に、登録用POSレジスタ20を用いた登録内容を、印刷結果を見ることで確認することができる。
また、登録用POSレジスタ20は、客が返品を申し入れた商品(以下、返品商品とする。)に対して返品処理を行う。例えば、まず、登録用POSレジスタ20は、返品商品に関するレシートに印刷された取引番号を入力し、続いて、返品商品に付されているバーコードを読み取る。取引番号は、各取引を識別するための取引識別情報である。そして、登録用POSレジスタ20は、入力した取引番号に対応する取引情報を読み出して返品商品を特定し、客に返金する返金額を算出して返金情報を生成する。返金情報は、返金額を含む、精算用POSレジスタ30に現金を出金させるためのデータである。続いて、登録用POSレジスタ20は、客に返金するための精算用POSレジスタ30を選択し、選択した精算用POSレジスタ30に生成した返金情報を送信する。また、登録用POSレジスタ20は、店員の操作に応じて、精算用POSレジスタ30が返金情報に基づく出金をするタイミングを決定し、決定したタイミングに精算用POSレジスタ30が出金するように、選択した精算用POSレジスタ30に出金指示データを送信する。出金指示データは、返金情報に基づく金額を出金するよう指示するデータである。
また、客がお米券や商品券などの金券を用いた精算を申し入れた場合、登録用POSレジスタ20において店員が客から金券を受け取る。登録用POSレジスタ20は、店員が客から受け取った金券の金額に応じて、精算用POSレジスタ30において精算すべき金額を決定する。例えば、登録用POSレジスタ20は、登録した商品の合計金額(以下、取引金額とする。)が金券の金額(以下、金券額とする。)より大きい場合、取引金額と金券額との差額を客が支払う支払金額とし、支払金額を取引情報に付加して、選択した精算用POSレジスタ30に送信する。また、登録用POSレジスタ20は、取引金額と金券額とが等しい場合、客が持ち帰るためのレシートを発行する。この場合、客は精算用POSレジスタ30に行って精算する必要はない。また、登録用POSレジスタ20は、金券額が取引金額より大きい場合、金券額と取引金額との差額を客に返金すべき返金額とし、返金額を含む返金情報を、選択した精算用POSレジスタ30に送信する。この場合、登録用POSレジスタ20は、店員の操作に応じて、精算用POSレジスタ30が返金情報に基づく出金をするタイミングを決定し、決定したタイミングに精算用POSレジスタ30が出金するように、選択した精算用POSレジスタ30に出金指示データを送信する。
一方、精算用POSレジスタ30は、客が自ら操作して精算処理を行うための装置であって、自動釣銭釣札機やカードリーダ(例えばクレジットカードやポイントカード用)、RF(Radio Frequency)リーダ(例えば電子マネー用)などの決済用の機器を備えている。また、精算用POSレジスタ30は、ステータス情報を登録用POSレジスタ20へ随時送信する。
また、精算用POSレジスタ30は、登録用POSレジスタ20から上記の取引情報を受信すると、客が当該精算用POSレジスタ30のところへ来ればよいことが分かるように、報知(つまり客への案内)する。報知の例としては、例えば、精算用POSレジスタ30が有する表示部の画面全体に所定の番号等の文字情報等を表示することである。この番号等の文字情報は、登録用POSレジスタ20が(あるいは登録用POSレジスタ20を操作している店員が)客に別途報知しておいた情報である。客は例えば知らされた自分の番号を表示している精算用POSレジスタ30のところへ行けばよいことになる。また、他の報知例としては、精算用POSレジスタ30が有する所定のランプを点灯することで案内することなどがある。例えば、特定の色で点灯し、客は指定された色の精算用POSレジスタ30のところへ行くようにする。また、点滅などであってもよい。また、別の報知例としては、会員カードNoを精算用POSレジスタ30の画面に表示することがある。この会員カードNoは、例えば登録用POSレジスタ20で読み取っておく。客は自分の会員カードNoを報知している精算用POSレジスタ30へ行くことになる。
また、精算用POSレジスタ30は、報知の後、待機状態になる。すなわち、精算用POSレジスタ30は、報知を行った後、受信した取引情報に対応する精算処理の開始の指示などを待機する状態となる。待機状態の解除の例としては、例えば、客が精算用POSレジスタ30の表示画面をタッチ(あるいは何らかのボタン押下)すると、自動で精算処理を開始することがある。タッチするまでは画面に何も表示しないか、上記の報知例のように例えば番号のみ表示しておく。あるいは、精算用POSレジスタ30は、人感知センサを用いて客が近づいたか否かを検知して、精算処理を開始してもよい。この場合にも、検知するまでは、画面を無表示としたり、番号表示としたりすることができる。精算用POSレジスタ30は、人感知センサで人の接近を検知したら精算処理を開始する。あるいは、人感知センサの代わりにカメラを使用することもできる。例えば、精算用POSレジスタ30と登録用POSレジスタ20にカメラを設置し、顔認識で同一人物が近づいた場合のみ精算処理を開始するようにしてもよい。
また、待機状態にある精算用POSレジスタ30に対する精算処理の流れは例えば次のように行うことができる。(1)まず、決済方法を選択する。現金、クレジットカード、電子マネー等のいずれかまたは併用する旨を客の操作に応じて選択する。(2)次に、決済を実行する。精算用POSレジスタ30が有する紙幣や硬貨の投入排出口への現金投入や釣り銭の支払い、カード読み取り機でのカード読み取り等によって決済を実行する。(3)次に、精算用POSレジスタ30が有する印刷部を用いて、レシートを発行する。レシートには、例えば、購入した商品の一覧、購入合計金額、受領金額、釣り金額等が印字される。(4)そして、精算用POSレジスタ30は、精算処理を終了し、空き状態となる。
なお、精算用POSレジスタ30における決済方法は、登録用POSレジスタ20で申告してもよい。この場合は登録用POSレジスタ20から決済方法の情報を精算用POSレジスタ30へ送り、精算用POSレジスタ30は上記(2)の操作から処理を開始する。
また、精算用POSレジスタ30は、返品または金券を用いた精算に基づく上記の返金情報を受信すると、客が当該精算用POSレジスタ30のところへ来ればよいことが分かるように、報知(つまり客への案内)する。また、精算用POSレジスタ30は、報知の後、待機状態になる。そして、精算用POSレジスタ30は、待機状態が解除され、かつ、上記の出金指示データを受信すると、返金情報に基づく返金額に応じた現金(紙幣や硬貨)を釣銭釣札機より払い出す。
次に、図2~図4を参照して、図1の登録用POSレジスタ20及び精算用POSレジスタ30の構成例について説明する。図2は、登録用POSレジスタ20の構成を示すブロック図である。図3は、精算用POSレジスタ30の構成を示すブロック図である。そして、図4は、登録用POSレジスタ20及び精算用POSレジスタ30の外観構成を示す斜視図である。
図2に示すように、登録用POSレジスタ20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、スキャナ部204と、表示部(店員用)205と、表示部(客用)205aと、操作部206と、通信部207と、ブザー208と、印刷部209とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムを予め記憶する。
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、登録用POSレジスタ20の動作を制御する。例えば、CPU201(返金情報生成手段)は、所定の処理において客に返金する返金情報を生成する。所定の処理とは、客が購入した商品の返品に関する返品処理や、登録した商品を金券により精算する処理等である。また、CPU201(選択手段)は、返金情報に基づく返金を行うべき精算用POSレジスタ30を選択する。また、CPU201(出金指示手段)は、返金情報に基づく出金のタイミングを決定する。また、CPU201(返金情報送信手段)は、通信部207を介して、選択された精算用POSレジスタ30で返金を行えるように返金情報を送信する。
スキャナ部204は、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
RAM203は、随時読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、スキャナ部204によって読み取られたバーコードに基づく商品情報、精算用POSレジスタ30から受信したステータス情報などを記憶する。また、例えば、RAM203は、操作ボタンが操作された履歴を記憶してもよい。
表示部(店員用)205及び表示部(客用)205aは、種々の情報を表示する。例えば、表示部(店員用)205及び表示部(客用)205aは、商品マスタから取得した情報(例えば、商品の名称、価格等)を表示する。また、表示部(店員用)205は、タッチパネル(例えば、液晶タッチパネル)であり、店員に対する種々の情報を表示する。さらに、表示部(店員用)205は、画面内の領域に表示された操作ボタン(プリセットボタン)が操作されることにより、予め設定登録された商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。
操作部206は、登録用POSレジスタ20を動作させるための各種の操作ボタン(小計キー、現計キー、置数キー、訂正キー、品券キー、及びプリセットキー等)を備える。例えば、操作部206は、操作ボタン(プリセットキー)が操作されることにより、そのプリセットキーに予め設定登録されている商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。
通信部207は、LAN11を介して、他の装置と通信する。
ブザー208は、店員が操作を確認することが必要な場合などに、ブザー音を発生させる。
印刷部209は、取引情報などを示す情報を必要に応じて印刷する。ただし、本実施形態において取引情報の印刷は省略することができる。なお、印刷部209は、前述したように、ステータス情報に応じて選択した取引情報(会計データ)の送信先となる精算用POSレジスタ30を案内する情報をレシート(印刷媒体)に印刷してもよい。
スキャナ部204、表示部(店員用)205、操作部206、印刷部209の外観構成などを図4に示した。
一方、図3に示すように、精算用POSレジスタ30は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、スキャナ部304と、表示部305と、操作部306と、通信部307と、ブザー308と、印刷部309と、決済部310と、サインポール311と、人感知センサ312とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
ROM302は、プログラムを記憶している読み出し専用メモリである。
CPU301は、中央演算処理装置であり、ROM302に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、精算用POSレジスタ30の動作を制御する。例えば、CPU301(受信手段)は、通信部307を介して、返金情報を受信する。また、CPU301(出金手段)は、登録用POSレジスタ20により決定されたタイミングに、受信した返金情報に基づいて、客へ返金する金額に応じた現金(紙幣または硬貨)を、決済部310が備える釣銭釣札機に出金させる。
RAM303は、種々の情報を記憶する、随時読み出し書き込みメモリである。例えば、RAM303は、ストアコントローラ10から取得した商品マスタ、及びスキャナ部304によって読み取られた2次元コード又はバーコードによって示される商品の買上内容などを記憶する。スキャナ部304によって2次元コード又はバーコードを読取る場合の例として、例えば、登録用POSレジスタ20において、精算用POSレジスタ30のステータス情報が何らかの事情により取得することができない(例えば、トラブル発生中の状況にある)ために登録用POSレジスタ20が会計に用いる2次元コード又はバーコードを会計用伝票に印字した場合等が考えられる。
スキャナ部304は、例えば会員カード等に付されているバーコード(会員コード)を光学的に読み取る。
表示部305は、CPU301からの制御に応じて、種々の情報を画面に表示する。また、表示部305は、画面に表示した操作ボタンが操作された履歴(例えば、操作回数、操作順など)を、操作ボタン毎にRAM303に記憶させる。
操作部306は、精算用POSレジスタ30を動作させるための各種の操作ボタン(訂正キー及びプリセットキー等)を備える。例えば、操作部306は、操作ボタン(訂正キー)が操作されることにより、操作入力の訂正を受け付ける。
通信部307は、LAN11を介して、他の装置と通信する。例えば、ストアコントローラ10と接続して、ストアコントローラ10から最新の商品マスタを取得する。
ブザー308は、エラー等が発生した場合、エラーを報知するブザー音を発生させる。
印刷部309は、精算処理(すなわち商品の買上金額の決済)が終了した場合、客が持ち帰る精算済みレシートを印刷して発行する。
決済部310は、釣銭釣札機、クレジットカードリーダ、電子マネーリーダ等と、それらの制御部とを備えて構成されていて、決済部310を用いて、現金、クレジット、電子マネーにより決済処理が行われる。決済部310は、釣銭釣札機によって、現金により決済を実行し、決済を実行した結果(例えば、決済が成立したか否かを示す情報)を、バスを介してCPU301に出力する。釣銭釣札機は、紙幣の投入及び排出をする紙幣投入口、硬貨を投入するための硬貨投入口、釣銭を排出する釣銭排出口とを備えている。また、決済部310は、クレジットにより決済を実行し、決済を実行した結果を、ポート及びバスを介してCPU301に出力する。また、決済部310は、電子マネーにより決済を実行し、決済を実行した結果を、バスを介してCPU301に出力する。
サインポール311は、複数色の表示灯を有し、それらの表示灯を点灯や点滅させることで、精算用POSレジスタ30が選択された装置であることを示す情報を報知したり、操作可能である旨を報知したりする。
人感知センサ312(人感センサ)は、精算用POSレジスタ30の正面の所定圏内に人物(客)がいることを検知するセンサである。
スキャナ部304、表示部305、操作部306、印刷部309、決済部310、及びサインポール311などの外観構成を図4に示した。
次に、図5を参照して、POSシステム1の登録用POSレジスタ20の動作手順を説明する。図5は、本実施形態における登録用POSレジスタ20の動作手順を表すフローチャートである。
まず、客は、買い上げる商品を店員が操作する登録用POSレジスタ20に持って行く。CPU201は、客が買い上げる商品を登録する登録処理であるか否かを判定する(ステップS1)。店員は、登録処理であるか、返品処理であるかを、操作部206により選択操作する。そして、買上げる商品を登録する登録処理である場合には(ステップS1のYES)、CPU201は、商品コードが入力されることで商品登録を実行する(ステップS2)。すなわち、CPU201は、RAM203の処理領域に記憶している取引情報の項目に、その内容を書き込む。
CPU201は、客が買い上げる全ての商品について商品登録が終了したか否かを判定する(ステップS3)。CPU201は、例えば、現計キーが押下操作された場合、客が買い上げる全ての商品について商品登録が終了したと判定する。商品登録が終了していない場合(ステップS3のNO)、CPU201は、ステップS2に処理を戻す。
一方、全ての商品について商品登録が終了した場合(ステップS3のYES)、CPU201は、商品登録した取引の精算に商品券やお米券などの金券を用いるか否かを判定する(ステップS4)。店員は、客から金券による精算の申し出があった場合、「品券キー」を押下操作する。CPU201は、「品券キー」が押下操作された場合、精算に金券を用いると判定する。精算に金券を用いる場合(ステップS4のYES)、金券精算処理を実行し(ステップS5)、その後、当該処理を終了する。金券精算処理の詳細については後述する。
一方、精算に金券を用いない場合(ステップS4のNO)、CPU201は、取引情報の送信先となる精算用POSレジスタ30の選択を行う(ステップS6)。具体的には、CPU201は、RAM203の所定の記憶領域に記憶されている各精算用POSレジスタ30の各ステータス情報を参照し、各ステータス情報に基づいて精算処理の進捗が最も進んだ(すなわち空き状態となっているか、あるいは最も早く空き状態となる可能性の高い)精算用POSレジスタ30を選択する。
次に、CPU201は、確定した取引情報をRAM203のログファイルに追加記憶させるとともに、確定した取引情報と取引番号とを対応付け、ステップS6において選択した精算用POSレジスタ30とストアコントローラ10とに通信部207を介して送信する(ステップS7)。ストアコントローラ10では、取引情報をログファイルに書き込んで記憶する。
次に、CPU201は、送信先の精算用POSレジスタ30を示す案内が印刷された精算伝票(精算用POSレジスタ30の番号が印字された番号札レシート、お会計券、POSレジ案内レシート)を発行する(ステップS8)。より具体的には、CPU201は、図6に示すような、選択した精算用POSレジスタ30の番号と取引番号とが印刷されたレシートを印刷部209に発行させる。そして、CPU201は、当該処理を終了する(またはステップS1に戻ってもよい)。
図6は、本実施形態における登録用POSレジスタ20が発行する精算伝票の一例を示すイメージ図である。この図6では、送信先の精算用POSレジスタ30を示す案内として、「1番のレジでお会計してください」という文字(符号3051参照)がレシートに印刷されている。また、取引番号として、「1234567」(符号3052参照)がレシートに印刷されている。
一方、客が商品を返品する場合、客は、返品したい商品を店員が操作する登録用POSレジスタ20に持って行く。店員は、客より返品の申入れがあった商品を確認し、登録用POSレジスタ20を返品処理のモードに切り替える(例えば、返品処理をメニュー画面から選択する)。そして、登録処理でない場合、すなわち返品処理のモードであった場合には(ステップS1のNO)、CPU201は、レシートに記載の取引番号を入力する(ステップS11)。例えば、店員が、客が持参したレシートを回収し、該レシートに記載されている取引番号を入力する。
CPU201は、表示部(店員用)205、及び表示部(客用)205aに、上記レシートに対応する取引情報と同じ情報を表示する(ステップS12)。具体的には、CPU201は、通信部207により、取引番号をストアコントローラ10に送信し、ストアコントローラ10から送信される取引番号に対応する取引情報を受け取り、表示部(店員用)205、及び表示部(客用)205aに表示する。
次に、CPU201は、返品商品に付されたコード情報を入力する(ステップS13)。例えば、店員が、取引情報が表示されている画面の状態で、返品商品に付されたコード情報をスキャナ部204で読み取らせる。
CPU201は、返品商品に付されたコード情報と上記レシートの取引情報とを照合し(ステップS14)、レシートの取引情報に同一のコード情報(例えば、JANコード)が存在するか否か、すなわちレシートに同一商品があるか否かを確認する(ステップS15)。すなわち、返品商品が確かにレシートに記載された商品であるかを確認する。
そして、同一のコード情報が存在しない場合には(ステップS15のNO)、CPU201は、表示部(店員用)205、及び表示部(客用)205aに警告を表示したり、ブザー208を鳴動させたりするなどして、エラーを報知する(ステップ16)。CPU201は、表示部(店員用)205、及び表示部(客用)205aに再入力するか催促する表示を行い、再入力が操作指示されたか否かを判定する(ステップS17)。そして、店員から再入力が操作指示された場合には(ステップS17のYES)、CPU201は、ステップS11に戻り、再度、レシートに記載の取引番号の入力から処理を進める。一方、店員から再入力が操作指示されなかった場合には(ステップS17のNO)、CPU201は、当該処理を終了する(またはステップS1に戻ってもよい)。
一方、レシートの取引情報に同一のコード情報が存在する場合には(ステップS15のYES)、当該商品を返品商品とし、返品商品の価格、個数から返金額を算出する(ステップS18)。次に、「預/現計キー」が押下されたか否かを判定する(ステップS19)。そして、「預/現計キー」が押下されると(ステップS19のYES)、CPU201は、返金するための精算用POSレジスタ30の選択を行う(ステップS20)。具体的には、CPU201は、RAM203の所定の記憶領域に記憶されている各精算用POSレジスタ30の各ステータス情報を参照し、図7に示すような、精算用POSレジスタ30の選択画面を表示部(店員用)205に表示する。店員は、選択画面に表示された各精算用POSレジスタ30のステータス情報を参照しながら、返金するための精算用POSレジスタ30を選択する。
図7は、本実施形態における登録用POSレジスタ20が表示する選択画面の一例を示すイメージ図である。図7の表示例では、返金するための精算用POSレジスタ30を選択するための「選択キー」7001~7003が表示されている。各「選択キー」7001~7003には、対応する精算用POSレジスタ30の番号とステータス情報とが表示されている。店員は、選択画面に表示されている「選択キー」7001~7003いずれかを押下することにより、返金するための精算用POSレジスタ30を選択する。
次に、CPU201は、選択した精算用POSレジスタ30の番号と取引番号とが印刷された返品伝票を発行する(ステップS21)。店員は、発行された返品伝票を客に手渡し、客に選択した精算用POSレジスタ30へ行くよう指示する。客は、返品伝票を持って、指示された精算用POSレジスタ30へ行く。
次に、CPU201は、図8に示すような、出金指示画面を表示部(店員用)205に表示し、出金指示画面に表示された「確認キー」が押下されたか否かを判定する(ステップ22)。店員は、客が精算用POSレジスタ30の前まで達したことを確認すると、出金指示画面に表示された「確認キー」を押下する。「確認キー」が押下されると(ステップS22のYES)、CPU201は、返金情報をRAM203のログファイルに追加記憶させるとともに、返金情報と取引番号とを対応付け、ストアコントローラ10と選択した精算用POSレジスタ30とに通信部207を介して送信する(ステップS23)。返金情報には、ステップS18において算出した返金額が含まれる。このとき、CPU201は、返金情報とともに出金指示データを精算用POSレジスタ30に送信する。ストアコントローラ10では、返金情報をログファイルに書き込んで記憶する。そして、CPU201は、当該処理を終了する(またはステップS1に戻ってもよい)。
図8は、本実施形態における登録用POSレジスタ20が表示する出金指示画面の一例を示すイメージ図である。図8の表示例では、精算用POSレジスタ30に出金するタイミングを指示するための「確認キー」8001と、当該取引の取引番号「2631」8002とが表示されている。
次に、図9を参照して、上述した図5のステップS5における金券精算処理について説明する。図9は、本実施形態における登録用POSレジスタ20が実行する金券精算処理の動作手順を示すフローチャートである。
まず、CPU201は、客が店員に渡した金券の金額である金券額を入力する(ステップS101)。例えば、店員は、置数+「品券キー」を押下操作することにより、金券額を入力する。次に、CPU201は、入力された金券額と、当該取引において登録された商品の合計金額である取引金額とを比較する(ステップS102)。
取引金額が金券額より大きい場合、CPU201は、取引金額から金券額を減算した差額を、客が精算用POSレジスタ30で支払う支払金額とし(ステップS103)、支払金額を取引情報に書き込む。次に、CPU201は、取引情報の送信先となる精算用POSレジスタ30の選択を行う(ステップS104)。
次に、CPU201は、確定した取引情報をRAM203のログファイルに追加記憶させるとともに、確定した取引情報と取引番号とを対応付け、ステップS104において選択した精算用POSレジスタ30とストアコントローラ10とに通信部207を介して送信する(ステップS105)。ストアコントローラ10では、取引情報をログファイルに書き込んで記憶する。次に、CPU201は、精算伝票を発行する(ステップS106)。そして、CPU201は、当該処理を終了する。
一方、取引金額と金券額とが等しい場合、CPU201は、確定した取引情報をRAM203のログファイルに追加記憶させるとともに、確定した取引情報と取引番号とを対応付け、ストアコントローラ10に通信部207を介して送信する(ステップS107)。次に、CPU201は、日時や取引番号、買上げた商品、個数、単価、合計金額、預かり金額などが印刷された紙媒体を印刷部209から排出させることで、レシートを発行する(ステップS108)。店員は、発行されたレシートを客に手渡して、精算が完了したことを客に伝える。すなわち、取引金額と金券額とが等しい場合、客は精算用POSレジスタ30に行くことなく精算を完了することができる。なお、取引金額と金券額とが同額の場合だけでなく、金券額が取引金額より大きい場合にはお釣りを支払わないこととする運用の店舗でも上記ステップS107~S108までの処理となる。
一方、金券額が取引金額より大きい場合、CPU201は、金券額から取引金額を減算した差額を、精算用POSレジスタ30において客に返金する返金額とする(ステップS109)。CPU201は、決定した返金額を取引情報に書き込む。
次に、CPU201は、返金するための精算用POSレジスタ30の選択を行う(ステップS110)。具体的には、CPU201は、RAM203の所定の記憶領域に記憶されている各精算用POSレジスタ30の各ステータス情報を参照し、図7に示すような、精算用POSレジスタ30の選択画面を表示部(店員用)205に表示する。店員は、選択画面に表示された各精算用POSレジスタ30のステータス情報を参照しながら、返金するための精算用POSレジスタ30を選択する。
次に、CPU201は、選択した精算用POSレジスタ30の番号と取引番号とが印刷された返品伝票を発行する(ステップS111)。店員は、発行された返品伝票を客に手渡し、客に選択した精算用POSレジスタ30へ行くよう指示する。客は、返品伝票を持って、指示された精算用POSレジスタ30へ行く。
次に、CPU201は、図8に示すような、出金指示画面を表示部(店員用)205に表示し、出金指示画面に表示された「確認キー」が押下されたか否かを判定する(ステップ112)。店員は、客が精算用POSレジスタ30の前まで達したことを確認すると、出金指示画面に表示された「確認キー」を押下操作する。「確認キー」が押下操作されると(ステップS112のYES)、CPU201は、確定した取引情報をRAM203のログファイルに追加記憶させるとともに、返金情報を付加した取引情報と取引番号とを対応付け、ストアコントローラ10と選択した精算用POSレジスタ30とに通信部207を介して送信する(ステップS113)。返金情報には、ステップS109において算出した返金額が含まれる。このとき、CPU201は、返金情報とともに出金指示データを精算用POSレジスタ30に送信する。ストアコントローラ10では、取引情報をログファイルに書き込んで記憶する。そして、CPU201は、当該処理を終了する。
客は、買い上げる商品の登録処理を登録用POSレジスタ20により行った場合、精算伝票を受け取り、精算伝票に印刷された番号の精算用POSレジスタ30に出向く。また、客は、商品の返品処理を登録用POSレジスタ20により行った場合、返品伝票を受け取り、その返品伝票に印刷された番号の精算用POSレジスタ30に出向く。なお、返品伝票を発行しない場合、精算用POSレジスタ30から客を呼び出してもよい。客は、自身が呼び出されると、呼び出された精算用POSレジスタ30に出向く。或いは、精算用POSレジスタ30の画面に、客を案内誘導するための番号等の識別情報を表示させ、店員により精算用POSレジスタ30を案内するようにしてもよい。
次に、図10を参照して、POSシステム1の精算用POSレジスタ30の動作手順を説明する。図10は、本実施形態による精算用POSレジスタ30の動作手順を示すフローチャートである。
まず、CPU301は、取引情報を受信したか否かを判定する(ステップS201)。取引情報を受信した場合(ステップS201のYES)、CPU301は、取引情報を受信した旨を報知するとともに、精算処理の待機状態に移行する(ステップS202)。
ここで、精算用POSレジスタ30に客が到着し、操作部306等に対する所定の操作が行われたり、人感知センサ312によって人の接近が感知されたりすることで、CPU301は、精算処理を開始する(ステップS203)。精算処理では、表示部305に操作方法などが示され、客の操作に応じて、決済方法の選択や、選択された決済方法による決済が行われる。精算用POSレジスタ30で所定の決済方法による精算処理が終了すると、CPU301は、日時や取引番号、買上げた商品、個数、単価、合計金額、預かり金額などが印刷された紙媒体を印刷部309から排出させることで、レシートを発行する(ステップS204)。そして、CPU301は、当該処理を終了する(またはステップS201に戻ってもよい)。
一方、取引情報を受信していない場合(ステップS201のNo)、CPU301は、返金情報を受信したか否かを判定する(ステップS211)。返金情報を受信していない場合(ステップS211のNo)、CPU301は、ステップS201の処理に戻る。
一方、返金情報を受信した場合(ステップS211のYes)、CPU301は、取引情報を受信した旨を報知するとともに、精算処理の待機状態に移行する(ステップS212)。
ここで、精算用POSレジスタ30に客が到着し、操作部306等に対する所定の操作が行われたり、人感知センサ312によって人の接近が感知されたりすることで、CPU301は、待機状態を解除し、出金指示データを受信したか否かを判定する(ステップS213)。出金指示データを受信した場合(ステップS213のYes)、CPU301は、受信した返金情報に基づいて、返金処理(返金額に応じた貨幣種などの計算)を行い、表示部305に返金額を表示する(ステップS214)。そして、CPU301は、決済部310が備える釣銭釣札機より返金額に応じた紙幣または硬貨を払い出す(ステップS215)。
次に、CPU301は、当該返品情報に返品処理完了を示す情報を付加して、返品処理完了情報として記憶するとともに、ストアコントローラ10に送信する(ステップS216)。ストアコントローラ10では、返金処理完了情報をログファイルに書き込んで記憶する。そして、CPU201は、日時や取引番号、買上げた商品、個数、単価、合計金額、預かり金額などが印刷された紙媒体を印刷部309から排出させることで、レシートを発行する(ステップS217)。そして、CPU301は、当該処理を終了する(またはステップS201に戻ってもよい)。
このように、本実施形態によれば、返品や「お釣りあり取引」が生じたときに店員は登録用POSレジスタ20において返金する精算用POSレジスタ30を指定し、指定された精算用POSレジスタ30が出金する。これにより、店員が精算用POSレジスタ30の位置まで行って操作することなくお釣りを出金することができる。
なお、登録用POSレジスタ20において精算用POSレジスタ30を指定した後すぐに精算用POSレジスタ30が釣銭を出金すると、客が登録用POSレジスタ20から精算用POSレジスタ30に移動するまでの間に、出金された釣銭を第三者がとることができるため防犯上の問題が生じるという問題がある。これに対し、本実施形態によれば、登録用POSレジスタ20は、出金する取引での出金情報の送信時に確認画面を表示して、移動するまで待つように促す。そして、登録用POSレジスタ20は、客が精算用POSレジスタ30まで移動して精算用POSレジスタ30前に立ったのを店員が確認して「確認キー」を押下したときに出金指示を行なう。精算用POSレジスタ30は、出金指示されたときに、出金情報に基づく出金をする。これにより、客が精算用POSレジスタ30まで行き着いたのを店員が目視で確認したのちに、出金することができるため、安全性が向上する。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
例えば、上述した実施形態では、登録用POSレジスタ20は、「確認キー」を押したときに、取引番号及び返金額等の返金情報と同時に出金指示データをも送信しているが、それに限らず、精算用POSレジスタ30を選択指定した時点で、返金情報を送信し、その後、確認キーを押すことによって、別途出金指示データを送信してもよい。
また、この場合、精算用POSレジスタ30が備える人感知センサ312が反応したときに、当該確認キーを通常と異なる態様(点滅する、色を変える)としたり、登録用POSレジスタ20近傍から音で報知したり、バイブレーターなどで報知してもよい。具体的には、精算用POSレジスタ30は、返金情報を受信した後に、人感知センサ312により人物を検知すると、出金情報の送信元の登録用POSレジスタ20に検知情報を送信する。登録用POSレジスタ20は、検知情報を受信すると、上記いずれかの方法(確認キーを通常と異なる態様(点滅する、色を変える)とする、登録用POSレジスタ20近傍から音を出力する、または、バイブレーターを振動させるなど)により報知する。この場合、店員が次の客の対応をしていた場合であっても、目立つ表示画面や、音やバイブレーターといった形で店員に報知されるため、店員は、精算用POSレジスタ30前にお釣りを必要とする客が立ったことを知ることができる。よって、登録や精算の効率を上げることができる。
また、上述した実施形態では、画面上に確認キー(出金指示キー)を表示しているが、これに限らず、操作部206が備えるキーボード(メカキー)の一つに出金指示キーを割り振ってもよい。
また、上述した実施形態では、店員が選択画面において出金する精算用POSレジスタ30を選択しているが、登録用POSレジスタ20が各精算用POSレジスタ30のステータス情報に基づいて自動的に精算用POSレジスタ30を選択してもよい。
また、上述の実施形態では、登録用POSレジスタ20が精算用POSレジスタ30を指定しているが、これに限らず、たとえばサービスカウンターのレジや、精算装置の精算状況を監視する精算監視装置40、またはストアコントローラ10が指定する場合でもよい。すなわち、「返金情報生成手段」「選択手段」「出金指示手段」「返金情報送信手段」を、登録用POSレジスタ20以外の装置(サービスカウンターのレジや精算監視装置40、ストアコントローラ10)が備えてもよい。これにより、登録用POSレジスタ20を担当している店員だけでなく、精算監視装置40やストアコントローラ10を担当している店員であっても、返品処理等に対応することができる。
なお、上記に説明したPOSレジスタ(登録用POSレジスタ又は精算用POSレジスタ)及びPOSシステムを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、実行処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
(付記1)
客の購入対象の商品を登録する登録装置と、当該登録装置により登録された商品の取引情報に基づいて精算を行う複数の精算装置と、を有するPOSシステムであって、所定の処理において客に返金する返金情報を生成する返金情報生成手段と、前記返金情報に基づく返金を行うべき精算装置を選択する選択手段と、前記選択された精算装置で返金を行えるように前記返金情報を送信する返金情報送信手段と、を備え、前記精算装置は、前記返金情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信した前記返金情報に基づいて、前記客へ返金する金額に応じて出金する出金手段と、を備えることを特徴とするPOSシステム。
(付記2)
前記返金情報に基づく出金のタイミングを決定する出金指示手段をさらに備え、前記出金手段は、前記出金指示手段により決定されたタイミングに、前記受信手段により受信した前記返金情報に基づいて、前記客へ返金する金額に応じて出金することを特徴とする付記1に記載のPOSシステム。
(付記3)
前記精算装置は、人物を検知する人感センサと、前記返金情報を受信した後に、前記人感センサが人物を検知したときに、検知情報を前記登録装置に送信する検知情報送信手段と、を備え、前記登録装置は、前記精算装置から前記検知情報を受信すると、報知する報知手段を備えることを特徴とする付記2に記載のPOSシステム。
(付記4)
前記登録装置は、各々の前記精算装置から精算処理に関するステータス情報を取得する取得手段と、前記選択手段による選択の際に、前記ステータス情報を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする付記1から3いずれか1項に記載のPOSシステム。
(付記5)
前記所定の処理は、前記客が購入した商品の返品に関する処理であることを特徴とする付記1から4いずれか1項に記載のPOSシステム。
(付記6)
前記所定の処理は、前記登録装置において前記登録した商品を、金券を用いて精算する処理であることを特徴とする付記1から4いずれか1項に記載のPOSシステム。
10…ストアコントローラ、11…LAN、20…登録用POSレジスタ、30…精算用POSレジスタ、201…CPU、202…ROM、203…RAM、204…スキャナ部、205…表示部(店員用)、205a…表示部(客用)、206…操作部、207…通信部、208…ブザー、209…印刷部、301…CPU、302…ROM、303…RAM、304…スキャナ部、305…表示部、306…操作部、307…通信部、308…ブザー、309…印刷部、310…決済部、311…サインポール、312…人感知センサ

Claims (3)

  1. 店員が操作して商品を登録する登録装置と、客が自ら操作して精算する精算装置とを有するシステムにおける精算装置であって、
    前記登録装置から送信された情報を受信する受信手段を備え、
    前記受信手段が受信した情報が、前記登録装置において登録された商品の取引金額から店員が客から受け取った金券の金券額を減算した支払金額が付加された取引情報であった場合には、客に決済方法を選択させる画面を表示し、
    前記受信手段が受信した情報が、前記金券額から前記取引金額を減算した返金額を含む返金情報であった場合には、前記返金額に応じた貨幣を払い出す
    ことを特徴とする精算装置。
  2. 前記登録装置における店員の所定の操作に基づくタイミングに従って前記登録装置から送信された出金指示データを前記受信手段が受信することにより、前記返金額に応じた貨幣を払い出す
    ことを特徴とする請求項1に記載の精算装置。
  3. 店員が操作して商品を登録する登録装置と、客が自ら操作して精算する精算装置とを有するシステムにおける精算装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記登録装置から送信された情報を受信する受信手段として機能させるプログラムであり、
    前記受信手段が受信した情報が、前記登録装置において登録された商品の取引金額から店員が客から受け取った金券の金券額を減算した支払金額が付加された取引情報であった場合には、客に決済方法を選択させる画面を表示し、
    前記受信手段が受信した情報が、前記金券額から前記取引金額を減算した返金額を含む返金情報であった場合には、前記返金額に応じた貨幣を払い出す
    ことを特徴とするプログラム。
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