JP7313056B2 - 施肥量決定装置および施肥量決定方法 - Google Patents

施肥量決定装置および施肥量決定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7313056B2
JP7313056B2 JP2019202946A JP2019202946A JP7313056B2 JP 7313056 B2 JP7313056 B2 JP 7313056B2 JP 2019202946 A JP2019202946 A JP 2019202946A JP 2019202946 A JP2019202946 A JP 2019202946A JP 7313056 B2 JP7313056 B2 JP 7313056B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
fertilization
vegetation
dressing
related information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019202946A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020074773A (ja
Inventor
洋 中野
敏 森田
森林 官
良 田中
秀記 大段
誠 羽方
博史 和田
翠 岡見
仁康 高橋
公一郎 深見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Agriculture and Food Research Organization
Original Assignee
National Agriculture and Food Research Organization
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Agriculture and Food Research Organization filed Critical National Agriculture and Food Research Organization
Publication of JP2020074773A publication Critical patent/JP2020074773A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7313056B2 publication Critical patent/JP7313056B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本発明は、農作物についての追肥時の施肥量を決定する施肥量決定装置および施肥量決定方法に関する。
稲作では、幼穂の形成時期から出穂時期までの所定のタイミングで穂肥と呼ばれる追肥が行われているが、従来、この追肥に関し、収穫物の品質・収量向上のため、適切な追肥時の施肥量を算出し、決定する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、今期生育中の稲(水稲)の葉色および茎数を測定し、葉色および茎数から吸収窒素量を求め、吸収窒素量から既に投入した窒素施用量を減算して地力窒素量を求め、地力窒素量と事前に設定された適正窒素量から次期の稲作に必要な窒素施用量(施肥量)を求める技術が記載されている。このような技術は、稲作に限ったことではなく、他の農作物、例えば小麦、大麦または大豆等の穀物や野菜や果物等についても同様に提案されている。
特開2018-82648号公報
稲作による収穫物の品質(外観品質に限らず、タンパク質含有率等の成分の品質を含む)・収量等の収穫物の状態に影響を与える要素は、特許文献1で開示された要素(既に行った追肥の施肥量等)のほか様々なものが存在し、また、近年の研究の結果、稲作による収穫物の状態(品質・収量等。ただし、品質・収量に限られない)に影響を与える要素が新たに発見されている。このため、稲作に関する分野では、収穫物の状態に影響する要素が判明した場合には、その要素による影響を考慮した新たな手法で適切な施肥量を決定できるようにしたいとするニーズがある。このようなニーズは、稲作に限ったことではなく、稲以外の農作物、例えば小麦、大麦又は大豆等の穀物や野菜や果物等の栽培についても同様である。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、農作物の栽培による収穫物の状態に影響することが判明した要素による影響を考慮した新たな手法で適切な施肥量を決定可能な施肥量決定装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明では、農作物の植生に関する情報、および、農作物の登熟期または生育期の予想気温を取得すると共に、過去の実際の追肥時の施肥量、追肥時の植生に関する情報、追肥後に到来した登熟期または生育期の気温、および、登熟期後に収穫された農作物の状態に基づいて生成された、登熟期または生育期の気温が所定温度であると予想される場合に農作物の状態を目標の状態とするために追肥時に必要な施肥量に関する施肥量関連情報を取得し、取得した各情報に基づいて、追肥時の施肥量を決定するようにしている。また、本発明は、農作物の分析用画像データによる追肥時の植生に関する情報と、該農作物の登熟期または生育期の予想気温から施肥量を決定する方法を提供する。なお農作物は、登熟期または生育期の予想気温にかかわらず、収穫される農作物の状態を目標の状態とするときの、植生に関する情報と、追肥時に必要な施肥量との間に相関関係があり、かつ、収穫される農作物の状態を目標の状態とする場合において、植生に関する情報が同じ場合には、登熟期または生育期の予想気温の大きさと、追肥時に必要な施肥量の大きさとに相関関係があるものである。
なお、本発明の農作物とは、稲、小麦、大麦又は大豆等の穀物や野菜や果物等を意味するが、必ずしもこれらに限られず、人に管理された全ての植物を含んだ意味として使用する。例えば、森林や草原を構成する植物についても人に管理されている場合には、本発明に含まれる。また、本発明における「登熟期」や「生育期」について、前者は稲や麦に対応する時期を意味し、後者は農作物全般に対応する時期を意味する。すなわち、稲や麦は「登熟期」や「生育期」が対応する時期となるが、他の農作物の場合には、「生育期」が対応する時期となる。
ここで、発明者らは、研究の結果、追肥時の施肥量と、追肥時における植生に関する情報と、追肥後の登熟期の気温とが収穫物の状態に影響を及ぼしており、追肥時の植生に関する情報と登熟期の予想気温との組み合わせに応じて施肥量を調整することにより、収穫される農作物の状態を向上させることが可能であることを見出した。そして、上記のように構成した本発明によれば、過去の実際の施肥量と植生に関する情報と登熟期の温度とがどのような関係であったかを反映して、収穫される農作物の状態を目標の状態とするような施肥量を、追肥時の植生に関する情報と登熟期の予想気温との組み合わせに応じて適切に決定することができる。つまり、本発明によれば、追肥時の施肥量、追肥時における植生に関する情報および追肥後の登熟期の気温という収穫物の状態に影響を及ぼすことが判明した要素を考慮した新たな手法で適切な施肥量を決定することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る施肥量決定装置の機能構成例を示すブロック図である。 ある品種の稲について、登熟期の前半における日平均気温の平均値と、白未熟粒発生歩合との関係を示す図である。 特定白未熟粒歩合の目標値および対象登熟期の予想気温が所定値の場合における追肥時のNDVIと必要施肥量との関係を示す図である。 施肥量関連情報データベースの内容の一例を示す図である。 麦類における、収量目標値および対象生育期の予想気温が所定値の場合における追肥時のNDVIと必要施肥量との関係を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。ただし本発明は、以下の実施形態に限定されない。図1は、本実施形態に係る施肥量決定装置1の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、施肥量決定装置1には、液晶ディスプレーや、有機ELディスプレー等の表示装置2と、マウスやキーボード等の入力装置3とが接続されている。
図1に示すように、施肥量決定装置1は、機能構成として、通信部10、施肥量関連情報生成部11、植生指数情報生成部12、予想気温情報生成部13、施肥量関連情報取得部14、植生指数情報取得部15(特許請求の範囲の「植生関連情報取得部」に相当)、予想気温情報取得部16および施肥量決定部17を備えている。上記各機能ブロック10~17は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記各機能ブロック10~17は、実際にはコンピューターのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリー等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。
図1に示すように、施肥量決定装置1は、記憶手段として、分析用情報記憶部20、施肥量関連情報記憶部21、植生指数情報記憶部22および予想気温情報記憶部23を備えている。これら記憶部が記憶するデータについては後述する。
施肥量決定装置1は、追肥(追肥についての詳細は後述)時に施す肥料の量(施肥量)を決定し、施肥量を示す情報をユーザーに提供する装置である。ユーザーは、追肥にあたって施肥量決定装置1により提供された施肥量に関する情報を参考にして、実際に施す肥料の量(施肥量)を適切に決定することができる。なお、以下の説明では、対象とする稲、稲作について、稲の品種や、稲作が行われる環境(地域(寒冷地域や、温暖地域、乾燥地域等)、標高、圃場の規模、稲作の方法等)、追肥時に施される肥料の種類、その他の稲の生育に影響を与える外部的な環境は、共通しているものとする。従って、施肥量決定装置1により決定された施肥量は、特定の環境で栽培される特定の品種の稲について、特定の種類の肥料を施す場合に適切な施肥量ということになる。以下、まず、発明者らによる研究の成果について説明し、その後、施肥量決定装置1の機能、処理について説明する。
発明者らは、稲作により収穫される玄米の外観品質を研究対象の1つとする者達である。周知の通り、稲は、田植えによって稲代から圃場に移された後、分げつ期→幼穂形成期→出穂期→開花・受粉期→穂揃期→登熟期→成熟期という段階を経て成長する。幼穂形成期は、出穂の大体20~25日前である。幼穂形成期前後から出穂期前後に至るまでの期間(以下、「追肥対象期間」という。)では、通常、穂に着生する籾の個数の増大や、籾に詰まるデンプンの量の増大等を目的として、肥料(主に窒素肥料)を追加する追肥(穂肥と呼ばれる場合もある)が行われる。本実施形態において、「追肥」という場合、特に説明がない限り、追肥対象期間における所定のタイミングで行われる肥料の追加を意味する。また、登熟期は、開花・受粉時期から大体40~50日間を指し、稲は、この登熟期にデンプンを生成し、玄米中の胚乳に蓄積する。
稲作により収穫された籾から籾殻を除去した玄米は、外観品質によって、低品質の「白未熟粒」をはじめとする「未熟粒」、「被害粒」、「死米」、「着色粒」と、これらに該当しない高品質の「整粒」とに分類することができる。更に、「白未熟粒」は、胚と同じ側の側面が白濁した「腹白粒」と、胚と反対側の側面が白濁した「背白粒」と、胚に近い基部が白濁した「基部未熟粒」と、胚乳の中心部が白濁した「心白粒」と、胚乳の半分以上が白濁した「乳白粒」とに分類することができる。そして、収穫された玄米における整粒の割合が、主食用の玄米の品位を決める際の条件とされる場合がある。例えば、整粒の割合が70%以上の場合は1等、60%以上の場合は2等、45%以上の場合は3等、45%未満の場合は規格外といった具合に、整粒の割合によって品位を示す等級が決められる場合がある。このようにして決められた玄米の等級は、玄米の価格に反映されるため、生産者にとって白未熟粒の発生を抑制することは非常に重要な問題である。
ここで、出穂後に到来する登熟期の前半の気温が、収穫された玄米における白未熟粒の割合(以下、「白未熟粒歩合」という)に影響を及ぼし、特に、登熟期の前半の気温が高いほど、白未熟粒の割合が高くなる強い傾向がある。図2は、ある品種の稲について、「登熟期の前半に相当する出穂後20日間」(以下、図2の説明において、「検証期間」という)の日平均気温の平均値と、白未熟粒歩合との関係とを示している。図2の出典は、「森田敏.2005.水稲の登熟期の高温によって発生する白未熟粒、充実不足および粒重低下.農業技術60:6-10.」である。図2は、日平均気温の平均値を表す横軸と白未熟粒歩合を表す縦軸とを有するプロット図であり、図中の各点は、検証期間の日平均気温の平均値が何℃であったときに白未熟粒歩合が何%であったのかを示している。また、図2では、プロットされた各点に基づく近似曲線を描画している。
図2に示すように、検証期間において日平均気温が取り得る範囲(22℃程度から29℃程度の範囲)では、検証期間の日平均気温の平均値と白未熟粒歩合との間に強い正の相関関係があり、検証期間の日平均気温の平均値が高いほど、白未熟粒歩合が高くなる。特に、検証期間の日平均気温の平均値が27℃以上になると、日平均気温の上昇分に対する白未熟粒歩合の上昇分が非常に大きくなり、日平均気温が1℃程度上昇すると、白未熟粒歩合が10%程度上昇する。以上のように、登熟期の前半の気温が高いほど、白未熟粒歩合が高くなる強い傾向がある。
更に、発明者らは、登熟期の前半の気温が高いと白未熟粒歩合が高くなる原因の1つは、以下であることを認識した。すなわち、白未熟粒のうち背白粒は、登熟期の前半の気温が高く、かつ、玄米タンパクが低いと多発する傾向があることを認識すると共に、基部未熟粒も、登熟期の前半の気温が高く、かつ、玄米タンパクが低いと多発する傾向があることを新たに見出した上で、上記原因の1つは、登熟期の前半の高温および玄米タンパクの低さに起因する基部未熟粒および背白粒の多発であることを認識した。以下では、登熟期の前半であって、気温が高い場合に基部未熟粒および背白粒を多発させると想定される期間を「対象登熟期」という。対象登熟期は、登熟期の前半に相当する出穂後15~20日間とされる。また、以下の説明において、「対象登熟期の気温(または予想気温)」という場合、特に説明がない限り、対象登熟期の各日の日平均気温の平均値(または予想される平均値)を意味する。
更に、発明者らは、対象登熟期の高温および玄米タンパクの低さに起因して基部未熟粒および背白粒が多発することを踏まえた研究の結果、追肥対象期間(上述したように、幼穂の形成時期から出穂時期に至るまでの期間)に行われる追肥時の施肥量と、この追肥時における稲の群落(植生)の活性度と、追肥後に到来する対象登熟期の気温とが、基部未熟粒および背白粒の発生に影響していることを見出した。更に、稲の群落の活性度の指標として使用可能な追肥時のNDVI(Normalized Difference Vegetation Index)と、対象登熟期の予想気温と組み合わせに応じて、追肥時の施肥量を適切に調整することにより、基部未熟粒および背白粒の発生を抑制できる可能性があることも見出した。また、追肥時の施肥量を適切に調整することにより、収量を向上できる可能性があることも見出した。なお、NDVIについては後に説明する。
この可能性の下、発明者らは、追肥時の施肥量、追肥時のNDVIおよび対象登熟期の気温が異なる複数のグループを生育すると共に、各グループにおいて発生した基部未熟粒および背白粒の状況、特に、「収穫された玄米における基部未熟粒および背白粒の割合」を観測した。以下、収穫された玄米における基部未熟粒および背白粒の割合を「特定白未熟粒歩合」といい、「白未熟粒歩合」と区別する。特定白未熟粒歩合は、特許請求の範囲の「低品質割合」に相当する。
更に、発明者らは、各グループについての観測結果について、特定白未熟粒歩合を目的変数とし、追肥時の施肥量、追肥時のNDVIおよび対象登熟期の気温を説明変数とする重回帰分析を行い、特定白未熟粒歩合と対象登熟期の気温との組み合わせ毎に、追肥時のNDVIを変数として代入し施肥量を算出する施肥量算出式K1を算出した。なお、特定白未熟粒歩合が取り得る値、対象登熟期の気温が取り得る値は予め定められている。
施肥量算出式K1を用いることにより、追肥時のNDVIが所定値であり、かつ、登熟期の気温が所定温度であると予想される場合に、特定白未熟粒歩合を目標値とするために追肥時に必要な施肥量を算出することが可能である。すなわち、特定白未熟粒歩合の目標値と、登熟期の予想気温とが定まれば、対応する施肥量算出式K1が定まる。この施肥量算出式K1に、追肥時のNDVIを代入することにより、追肥時に必要な施肥量を算出することができる。以下、追肥時に必要な施肥量を「必要施肥量」という。なお、「特定白未熟粒歩合を目標値とする」とは、特定白未熟粒歩合の値が目標値(例えば、「10%」)以下となるようにすることを意味する。また、「必要施肥量」とは、特定白未熟粒歩合を目標値とするために最低限必要な肥料の量を意味する。
発明者らは、以上の方法で施肥量算出式K1を算出し、その有意性について確認した。
図3は、特定白未熟粒歩合の目標値が「10%」である場合において、対象登熟期の予想気温の3つの例毎に、施肥量算出式K1によって表される追肥時のNDVIと必要施肥量との関係を示す図である。図3の各図では、横軸にNDVIを取り、縦軸に必要施肥量(単位は、Nkg/10a)を取ったグラフによって追肥時のNDVIと必要施肥量との関係を示している。図3(A)の対象登熟期の予想気温は「26.8℃」であり、図3(B)の対象登熟期の予想気温は「27.0℃」であり、図3(C)の対象登熟期の予想気温は「27.2℃」である。
図3の各図から明らかな通り、特定白未熟粒歩合の目標値が同じであれば、対象登熟期の予想気温にかかわらず、追肥時のNDVIが小さいほど、必要施肥量は大きい。これは、上述したように、玄米タンパク質の不足が特定白未熟粒歩合に影響しており、NDVIが小さいと想定される場合には、施肥量を大きくして窒素栄養状態を良好化することにより、特定白未熟粒歩合の低減に有効に寄与することが理由の1つである。
また、図3の各図から明らかな通り、特定白未熟粒歩合の目標値が同じ場合において、NDVIが同じ値の場合には、対象登熟期の予想気温の値が大きいほど必要施肥量が大きくなる。例えば、対象登熟期の予想気温が「26.8℃」である図3(A)では、NDVIが「0.82」のときの必要施肥量は「A値」であり、対象登熟期の予想気温が「27.0℃」である図3(B)では、NDVIが「0.82」のときの必要施肥量は「B値」(>「A値」)であり、対象登熟期の予想気温が「27.2℃」である図3(C)では、NDVIが「0.82」のときの必要施肥量は「C値」(>「B値」)である。これは、対象登熟期の気温と、追肥時の施肥量とには関連があり、対象登熟期の気温が高い場合には、追肥時の施肥量を多くすることにより、特定白未熟粒歩合を低減することが可能であることが理由の1つである。
なお、必要追肥量をY、NDVI値をxとすると、例えば施肥量算出式K1は、図3(A)の場合「Y = -18.129x +15.487」、図3(B)の場合「Y = -18.129x +17.315」、図3(C)の場合「Y = -18.129x +19.141」と示すことができる。ただし、施肥量算出式K1はこのような1次式に限られない。NDVI値及び登熟期の気温から適切な必要追肥量を求めることができれば如何なる式でも該当し得る。
図3で例示したような特定白未熟粒歩合の目標値と対象登熟期の予想気温と追肥時のNDVIと必要施肥量との具体的な関係性、特に、特定白未熟粒歩合の目標値と、対象登熟期の予想気温との組み合わせ毎の追肥時のNDVIと必要施肥量との具体的な関係性は、発明者らによる研究によって明らかとなったものである。
さて、通信部10は、LANや、インターネットを含むネットワークNを介して所定の通信規格に従って外部機器と通信する。
分析用情報記憶部20は、分析用情報データベース20aを記憶する。分析用情報データベース20aは、追肥時の施肥量、追肥時のNDVI、対象登熟期の気温が共通し、まとまって収穫されるグループ毎に、分析用情報を累積的に記憶するデータベースである。あるグループについての分析用情報は、そのグループに対して追肥時に施された肥料の量を示す情報、そのグループの追肥時のNDVI、そのグループについて追肥後に到来した対象登熟期の気温を示す情報、そのグループについて収穫時の特定白未熟粒歩合を示す情報、および、そのグループに関する付随情報を含んでいる。付随情報は、グループが栽培された期間を特定できる情報(年度等)や、グループの栽培中に例外とみなせる異常気象が発生したこと等、分析用情報に基づいて施肥量算出式K1を算出する際に考慮すべき事象に関する情報である。分析用情報のそれぞれは、グループに対する観測結果に基づいてユーザーにより適切に生成され、分析用情報データベース20aに登録される。
施肥量関連情報記憶部21は、施肥量関連情報データベース21aを記憶する。
施肥量関連情報データベース21aは、特定白未熟粒歩合の目標値と、対象登熟期の予想気温との組み合わせ毎に、施肥量算出式K1を対応付けて記憶するデータベースである。本実施形態では、特定白未熟粒歩合の目標値および対象登熟期の予想気温はそれぞれ、取り得る値が予め定められている。例えば、特定白未熟粒歩合の目標値については、「10%」~「20%」の範囲で「2%」刻みで値を取ると定められ、また、対象登熟期の予想気温に関しては、「20℃」から「35℃」の範囲で「0.2℃」刻みで値を取ると定められている。図4は、施肥量関連情報データベース21aの内容の一例を単純化して模式的に示している。
施肥量関連情報生成部11は、所定のタイミングで、分析用情報データベース20aに基づいて施肥量関連情報データベース21aを更新する。所定のタイミングは、例えば、ユーザーからの指示があったタイミングであり、また、分析用情報データベース20aが更新されたタイミングであり、また、予め定められた定期的なタイミングである。以下、施肥量関連情報データベース21aを更新するときの施肥量関連情報生成部11の処理について詳述する。
施肥量関連情報生成部11は、分析用情報データベース20aを参照し、分析用情報データベース20aに記憶された分析用情報のそれぞれを取得する。その際、分析用情報に含まれる付随情報に基づいて、施肥量関連情報生成部11が、施肥量算出式K1の算出に用いることが適切でない分析用情報を排除するようにしてもよい。
次いで、施肥量関連情報生成部11は、取得した分析用情報について重回帰分析を行い、特定白未熟粒歩合(特定白未熟粒歩合の目標値に相当)と、対象登熟期の気温(対象登熟期の予想気温に相当)との組み合わせ毎に、施肥量算出式K1を算出する。上述の通り、施肥量算出式K1は、追肥時のNDVIを変数として代入し施肥量(必要施肥量に相当)を算出する数式である。なお、施肥量算出式K1の算出にあたり、施肥量関連情報生成部11が、分析用情報に含まれる付随情報に基づいて、異常値を有する分析用情報や、時間的に古い分析用情報が施肥量算出式K1の算出に与える影響の度合いを小さくするような統計学的な処理を行うようにしてもよい。
特定白未熟粒歩合と、対象登熟期の気温との組み合わせ毎に施肥量算出式K1を算出した後、施肥量関連情報生成部11は、算出された施肥量算出式Kにより、施肥量関連情報データベース21aの対応する施肥量算出式K1を更新する。施肥量関連情報生成部11により以上の処理が行われる結果、施肥量関連情報データベース21aに記憶された施肥量算出式K1の内容は、分析用情報データベース20aに累積的に記憶された分析用情報を反映したものとなる。
植生指数情報生成部12は、所定のタイミングで、NDVIを値として有する植生指数情報を生成し、植生指数情報記憶部22に記憶する。所定のタイミングは、施肥量決定部17が必要施肥量を決定するタイミングよりも前のタイミングであればよい。以下、植生指数情報を生成し、植生指数情報記憶部22に記憶するときの植生指数情報生成部12の処理について詳述する。
植生指数情報生成部12は、分析用画像データを取得する。分析用画像データとは、追肥を行うタイミングに近いタイミングで、ドローンに搭載されたマルチスペクトルセンサーにより、追肥を行う対象の圃場の所定の領域を上空から撮影することによって生成された画像データである。分析用画像データは、ユーザーにより事前に所定の記憶領域に記憶されている。植生指数情報生成部12は、取得した分析用画像データを分析し、周知の方法でNDVIを算出する。NDVIの算出後、植生指数情報生成部12は、算出したNDVIを値として有する植生指数情報を植生指数情報記憶部22に記憶する。
本実施形態では、NDVIの算出にあたり、ドローンに搭載されたマルチスペクトルセンサーの撮影結果に基づく分析用画像データを使用する。ここで、施肥量を決定するときに使用するパラメーターとして、NDVIに代えて、NDVIと同じく葉色に由来する稲の活性度を測る指標として利用可能なSPADを用いることも可能である。しかしながら、SPAD値を用いる場合、葉緑素計を用いて葉を一枚ずつ測定する必要があり、作業の困難性が高い。特に、圃場が大規模の場合、高い精度でSPAD値を算出するためには、適度に分散された地点で葉緑素計を用いた測定を行う必要があり、作業の困難性が非常に高い。一方で、本実施形態では、ドローンを利用して、NDVIの算出に必要なデータを収集するため、NDVIの算出に際して行われる作業が簡易であり、かつ、圃場が大規模であっても作業の困難性が高くなることがない。ただし、SPAD値を用いることを排除するのではなく、SPAD値や、SPAD値に準じた指標を用いるようにしてもよい。
なお、この効果は、葉緑素計を用いて葉を一枚ずつ測定するのではなく、稲の群落に対する遠隔からのセンシングにより得られる植生指数(本実施形態ではNDVI)を、追肥時の施肥量を決定するときに使用するパラメーターとして用いることにより得ることが可能である。従って、センシングに用いる装置は、マルチスペクトルセンサーに限らず、例えば、赤外線サーモグラフィーであってもよい。また、植生指数は、NDVIに限らず、センシングに用いる装置に応じた適切な方法で算出される指標であればよい。また、装置によるセンシングは、必ずしもドローンを用いて行われる必要はなく、塔の上部に設置された装置を用いて行われたり、脚立を利用して人為的に行われたりしてもよい。また、NDVI(またはこれに相当する指標)の算出に、衛星写真を用いるようにしてもよい。
予想気温情報生成部13は、所定のタイミングで、対象登熟期の予想気温を示す予想気温情報を生成し、予想気温情報記憶部23に記憶する。所定のタイミングは、施肥量決定部17が必要施肥量を決定するタイミングよりも前のタイミングであればよい。以下、予想気温情報を生成し、予想気温情報記憶部23に記憶するときの予想気温情報生成部13の処理について詳述する。
予想気温情報生成部13は、ネットワークNを介して所定のサーバーと通信し、当該所定のサーバーから、対象登熟期に属する各日の日平均気温の予想値を取得する。当該所定のサーバーは、将来の一定範囲について、「日」毎に、日平均気温の予想値を提供するサーバーである。対象登熟期が属する日にちは、ユーザーにより事前に登録される。予想気温情報生成部13は、取得した日平均気温の予想値のそれぞれを平均して「対象登熟期の予想気温」を算出し、算出した対象登熟期の予想気温を示す予想気温情報を生成し、予想気温情報記憶部23に記憶する。
なお、予想気温情報生成部13が対象登熟期の予想気温を算出する方法は、本実施形態で例示する方法以外の方法であってもよい。例えば、ユーザーが所定の方法で予想気温を算出し、予想気温情報生成部13に入力するようにしてもよい。また、予想気温の算出にあたって、対象登熟期において予想される天候(雨が多いや、台風が来る等)等の気象条件を加味するようにしてもよい。
植生指数情報取得部15は、施肥量決定部17からの要求に応じて、植生指数情報記憶部22に記憶された植生指数情報を取得する。植生指数情報取得部15は、取得した植生指数情報を施肥量決定部17に出力する。
予想気温情報取得部16は、施肥量決定部17からの要求に応じて、予想気温情報記憶部23に記憶された予想気温情報を取得する。予想気温情報取得部16は、取得した予想気温情報を施肥量決定部17に出力する。
施肥量関連情報取得部14は、施肥量決定部17からの要求に応じて、施肥量関連情報記憶部21に記憶された施肥量関連情報データベース21aにアクセスし、適切な施肥量算出式K1を取得する。施肥量関連情報取得部14は、取得した施肥量算出式K1を施肥量決定部17に出力する。以下、適切な施肥量算出式K1を取得するときの施肥量関連情報取得部14の処理について詳述する。
後述するように、施肥量決定部17は、施肥量関連情報取得部14に対して、目標値情報、および、予想気温情報を通知すると共に、施肥量算出式K1の取得を要求する。目標値情報とは、詳細は後述するが、ユーザーが指定した特定白未熟粒歩合の目標値を示す情報である。この要求に応じて、施肥量関連情報取得部14は、施肥量関連情報記憶部21に記憶された施肥量関連情報データベース21aにアクセスする。
施肥量関連情報取得部14は、施肥量関連情報データベース21aに記憶されている施肥量算出式K1のうち、通知された目標値情報の値の特定白未熟粒歩合の目標値と、通知された予想気温情報の値の対象登熟期の予想気温との組み合わせに対応付けられた施肥量算出式K1を特定し、取得する。ここで取得された施肥量算出式K1は、特許請求の範囲の「施肥量関連情報」に相当する。施肥量関連情報取得部14は、取得した施肥量算出式K1を施肥量決定部17に出力する。
施肥量決定装置1の施肥量決定部17は、ユーザーの指示に応じて、必要施肥量を決定し、決定した必要施肥量を示す情報をユーザーに提供する。以下、施肥量決定部17の処理について詳述する。
追肥を行う予定のユーザーは、入力装置3を操作して、専用ユーザーインターフェース(以下、「専用UI」という)の表示を指示する。施肥量決定部17は、当該指示があったことを検出すると、施肥量決定部17は、表示装置2に専用UIを表示する。専用UIは、特定白未熟粒歩合の目標値を入力するためのユーザーインターフェースであり、特定白未熟粒歩合の目標値を入力する入力欄(例えば、目標値の候補が一覧表示されたプルダウンメニューから特定の目標値を選択することによって情報を入力可能な入力欄)が設けられている。ユーザーは、入力欄に目標値を入力し、所定の操作を行って入力を確定する。
入力欄への入力が確定したことを検出すると、施肥量決定部17は、入力欄に入力された目標値を示す目標値情報を生成する。また、施肥量決定部17は、植生指数情報取得部15に植生指数情報の取得を要求し、当該要求に応じて植生指数情報取得部15が取得した植生指数情報を入力する。また、施肥量決定部17は、予想気温情報取得部16に予想気温情報の取得を要求し、当該要求に応じて予想気温情報取得部16が取得した予想気温情報を入力する。
次いで、施肥量決定部17は、施肥量関連情報取得部14に対して、生成した目標値情報、および、予想気温情報取得部16から入力した予想気温情報を通知すると共に、施肥量算出式K1の取得を要求し、当該要求に応じて施肥量関連情報取得部14が取得した施肥量算出式K1を入力する。
施肥量算出式K1を入力した後、施肥量決定部17は、入力した施肥量算出式K1に、植生指数情報取得部15から入力した植生指数情報が示すNDVIを代入し、必要施肥量を算出する。ここで算出された必要施肥量は、図3を用いて説明した通り、特定白未熟粒歩合の目標値が同じであれば、対象登熟期の予想気温にかかわらず、追肥時のNDVIが小さいほど、値が大きくなっている。また、ここで算出された施肥量は、特定白未熟粒歩合の目標値が同じ場合において、NDVIが同じ値の場合には、対象登熟期の予想気温の値が大きいほど値が大きくなっている。
施肥量決定部17は、算出した必要施肥量を示す情報を、所定の態様で表示装置2に表示する。ここで表示装置2に表示された情報が示す必要施肥量は、特定白未熟粒歩合についてユーザーが指定した目標値を達成するために最低限必要な施肥量である。また、ここで表示装置2に表示された情報が示す必要施肥量は、収量の増大やタンパク質含有率の制御にも寄与する施肥量である。ユーザーは、提案された施肥量を参考にして、特定白未熟粒歩合を抑制するという観点で適切な施肥量の肥料を最終決定することが可能である。
以上詳しく説明したように、本実施形態では、施肥量決定部17は、追肥時にNDVIを示す植生指数情報、および、対象登熟期の予想気温を示す予想気温情報を取得し、更に、施肥量算出式K1(施肥量関連情報)を取得する。この施肥量算出式K1は、過去の実際の追肥時の施肥量、追肥時の植生指数、追肥後に到来した登熟期の気温、および、登熟期後に行われた収穫における特定白未熟粒歩合に基づいて生成された情報であり、登熟期の気温が所定温度であると予想される場合に特定白未熟粒歩合を目標値とするために追肥時に必要な施肥量に関する情報である。そして、施肥量決定部17は、施肥量算出式K1に基づいて、追肥時の施肥量を決定する。また本実施形態は、稲(農作物)の分析用画像データによる追肥時の植生に関する情報と、該農作物の登熟期または生育期の予想気温から施肥量を決定する方法を提供する。また、本実施形態は、植生に関する情報(本実施形態ではNDVI)が同じ場合には、予想気温の値が大きいほど施肥量を多くする方法を提供する。
本実施形態によれば、過去の実際の施肥量と植生指数と登熟期の温度との関係がどのような関係であったかを反映して、特定白未熟粒歩合を目標値とするような施肥量を、追肥時の植生指数と登熟期の予想気温と組み合わせに応じて適切に決定することができる。つまり、本実施形態によれば、追肥時の施肥量、追肥時における植生指数および追肥後の登熟期の気温という玄米の外観品質・収量に影響を及ぼすことが判明した要素を考慮した新たな手法で適切な施肥量を決定することが可能である。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、施肥量決定装置1は、施肥量関連情報記憶部21に記憶された施肥量関連情報データベース21aにより、特定白未熟粒歩合の目標値と登熟期の予想気温との組み合わせ毎に、追肥時のNDVIを代入して必要施肥量を算出するための施肥量算出式K1を記憶する構成であった。しかしながら、施肥量決定装置1が記憶する、必要施肥量を決定するために用いるデータの態様は、上記実施形態で例示したものに限らず、また、データの態様に応じて、施肥量関連情報取得部14が取得する施肥量関連情報の内容を変更可能である。
一例として、施肥量関連情報データベース21aに代えて、特定白未熟粒歩合の目標値と登熟期の予想気温と追肥時のNDVIとの組み合わせ毎に、適切な必要施肥量を記憶するデータベースを記憶する構成としてもよい。なお、適切な必要施肥量とは、特定白未熟粒歩合の目標値と登熟期の予想気温と追肥時のNDVIとの組み合わせについて、重回帰分析の結果を踏まえて算出される施肥量である。この場合、施肥量関連情報取得部14が取得する施肥量関連情報は、当該データベースにおいて、目標値情報の値と植生指数情報の値と予想気温情報の値と組み合わせと対応付けられた必要施肥量を示す情報とすることができる。
また、施肥量関連情報記憶部21、植生指数情報記憶部22および予想気温情報記憶部23は、施肥量決定装置1とは異なる外部記憶装置が有する構成でもよい。
また、施肥量関連情報生成部11を、施肥量決定装置1とは異なる装置が有する構成でもよい。植生指数情報生成部12および予想気温情報生成部13についても同様である。
また、上記実施形態では、特定白未熟粒歩合の目標値をユーザーが指定する構成であったが、目標値を固定値としてもよい。
また、施肥量決定装置1を、クラウドサーバーとして構成し、ネットワークNを介してクライアントから必要施肥量の提供の要請があったときに、上述した手法で必要施肥量を算出し、クライアントに提供する構成としてもよい。
また、上述した実施形態で説明した施肥量算出式K1の算出方法は、あくまで一例であり、他の方法で施肥量算出式K1を算出するようにしてもよい。例えば、目的変数を特定白未熟割合と関係が深い穂揃期の葉色(なお、穂揃期の葉色が濃いと基部未熟粒及び背白粒発生歩合が低下することが知られている)にしてもよい。また、目的変数を特定白未熟割合又は穂揃期の葉色にし、説明変数を追肥時の施肥量およびNDVIのみとして、施肥量算出式を作り、登熟期の予想気温が高い場合においてのみ、算出式に基づいて必要施肥量を算出し、施肥の際に参考にするようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、施肥量決定装置1の植生指数情報生成部12が分析用画像データを分析して植生指数(NDVI)を算出し、植生指数情報取得部15が、その植生指数を取得する構成であった。しかしながら、植生指数情報取得部15が植生指数を取得する方法は上記実施形態で例示した方法に限られない。一例として、以下の方法で取得することも可能である。すなわち、水稲の生産現場において、ドローンを利用した撮影を専門的に行う業者が分析用画像データを取得して、それをネットワークN上の所定のサーバーにアップする。それを、別の主体が解析して植生指数を算出し、それをネットワークNを介した通信により取得する構成でもよい。
また、上述した実施形態では、植生指数情報取得部15が取得する情報は、植生指数(より具体的にはNDVI)を示す情報であった。つまり、上述した実施形態では、「植生指数(NDVI)を示す情報」が、特許請求の範囲の「植生に関する情報」に相当した。しかしながら、植生指数情報取得部15が取得する情報は、植生指数(NDVI)を示す情報に限らない。すなわち、植生に関する情報であり、施肥量算出式K1の算出に用いることができる情報であればよい。
また、上述した実施形態では、品質に関しては、玄米の“外観”品質に着目し、当該外観品質の劣化を抑制する(より具体的には、特定白未熟粒歩合を抑制する)ような施肥量を決定した。しかしながら、品質は、外観品質だけを施肥量の決定にあたって考慮する対象とするのではなく、外観品質に加えてまたは外観品質に代えてタンパク質含有率といった玄米の成分の品質を考慮する対象としてもよい。すなわち、特許請求の範囲の「収穫される稲の状態」は、特定白未熟粒歩合に限られるものではなく、追肥時の施肥量と、追肥時における植生に関する情報と、追肥後の登熟期の気温とによって影響を受ける「稲の状態」であればよい。例えば、「収穫される稲の状態」は、タンパク質含有率のような成分の品質を加味した状態であってもよく、成分の品質のみに着目した状態であってもよく、収量を加味した状態であってもよく、収量のみに着目した状態であってもよい。すなわち、追肥時の施肥量と、追肥時における植生に関する情報と、追肥後の登熟期の気温とは、収量やタンパク質含有率の適正度に影響を及ぼしており、追肥時の植生に関する情報と登熟期の予想気温との組み合わせに応じて施肥量を調整することにより、収穫される稲の収量やタンパク質含有率の適正度を向上させることが可能である。なお、窒素施肥量が多いと、タンパク質含有率が上がり、タンパクと関係の深い食味が低下することが知られており、生産現場では、タンパク質含有率を抑えつつ、品質・収量を向上させることが求められている。また、例えば、「収穫される稲の状態」は、「倒伏」(収穫前に植物体が倒れてしまい収穫が困難になること)に関連する状態(例えば、圃場全体に占める倒伏した稲の割合や圃場全体の稲が倒伏する角度)であってもよい。すなわち、追肥時の施肥量と、追肥時における植生に関する情報と、追肥後の登熟期の気温とは、倒伏に関連する状態に影響を及ぼしており、追肥時の植生に関する情報と登熟期の予想気温との組み合わせに応じて施肥量を調整することにより、倒伏に関連する状態を向上させる(例えば、倒伏する割合を減少させる)ことが可能である。
また、上述した実施形態は稲に関するものであるが、本発明に係る施肥量決定装置および施肥量決定方法は稲に限定したものではなく、他の農作物、例えば小麦、大麦又は大豆等の穀物や野菜や果物等植物などであれば同様に用いることが可能である。すなわち、他の農作物も追肥時の農作物の群落についての植生に関する情報および追肥後の登熟期または生育期の予想気温を取得すると共に、過去の実際の追肥時の施肥量、追肥時の植生に関する情報、追肥後に到来した登熟期や生育期の気温、および、登熟期後や生育期後に収穫された農作物の状態に基づいて生成された、登熟期または生育期の気温が所定温度であると予想される場合に農作物の状態を目標の状態とするために追肥時に必要な施肥量に関する施肥量関連情報を取得し、取得した各情報に基づいて、施肥量を決定することで、収穫される農作物の状態を向上させることができるので、稲と同様に本発明に係る施肥量決定装置および施肥量決定方法を用いることができる。具体的には、例えば、小麦、大麦、大豆の場合にも、前述の稲の外観品質である「白未熟粒」に対応する外観品質をそれぞれ定義することや、タンパク質含有率のような成分の品質を加味したものや、収量などをそれぞれ定義することが可能であり、これらを向上させるのに本発明が利用できる。
例えば、これを「麦」の「収量」に対して示すのが図5である。図5は稲における図3と同様のものである。すなわち、麦類の収量目標値が共通である場合において、対象登熟期の予想気温の3つの例毎に、施肥量算出式K1によって表される追肥時のNDVIと必要施肥量との関係を示す図である。図5の各図では、横軸にNDVIを取り、縦軸に必要施肥量(単位は、Nkg/10a)を取ったグラフによって追肥時のNDVIと必要施肥量との関係を示している。図5(A)の対象登熟期の予想気温は「14℃」であり、図5(B)の対象登熟期の予想気温は「17℃」であり、図5(C)の対象登熟期の予想気温は「20℃」である。
図5の各図から明らかな通り、収量目標値が同じであれば、対象登熟期の予想気温にかかわらず、追肥時のNDVIが小さいほど、必要施肥量は大きい。これは、上述の稲の場合と同様に、玄米タンパク質の不足が収量低下に影響しており、NDVIが小さいと想定される場合には、施肥量を大きくして窒素栄養状態を良好化することにより、収量低下の低減に寄与することが理由の1つである。
また、図5の各図から明らかな通り、麦類の収量目標値が同じ場合において、NDVIが同じ値の場合には、対象登熟期の予想気温の値が大きいほど必要施肥量が大きくなる。例えば、対象登熟期の予想気温が「14℃」である図5(A)では、NDVIが「0.7」のときの必要施肥量は「A値」であり、対象登熟期の予想気温が「17℃」である図5(B)では、NDVIが「0.7」のときの必要施肥量は「B値」(>「A値」)であり、対象登熟期の予想気温が「20℃」である図5(C)では、NDVIが「0.7」のときの必要施肥量は「C値」(>「B値」)である。これは、対象登熟期の気温と、追肥時の施肥量とには関連があり、対象登熟期の気温が高い場合には、追肥時の施肥量を多くすることにより、収量低下を低減することが可能であることが理由の1つである。
このように農作物の分析用画像データによる追肥時の植生に関する情報が同じ場合には、対象登熟期または対象生育期の温度が高い(高いと予想される)場合に、追肥時の施肥量を多くすることにより、品質低下や収量低下を低減することが可能である点については、前述のとおり稲の場合も同様であり、農作物であれば一般的にいえることを発明者らは見出した。
なお、必要追肥量をY、NDVI値をxとすると、例えば施肥量算出式K1は、図5(A)の場合「Y = -20x +16」、図5(B)の場合「Y = -20x +17」、図5(C)の場合「Y = -20x +17」と示すことができる。ただし、施肥量算出式K1はこのような1次式に限られない。NDVI値及び登熟期の気温から適切な必要追肥量を求めることができれば如何なる式でも該当し得る。
また、施肥量決定装置1は、単体のコンピューターである必要はなく、複数のコンピューターにより構成されていてもよい。例えば、インターネットを介して接続された端末とクラウドサーバーとが協働して施肥量決定装置1として機能し、端末が適宜クラウドサーバーと協同して処理を実行する構成でもよい。
1 施肥量決定装置
14 施肥量関連情報取得部
15 植生指数情報取得部(植生関連情報取得部)
16 予想気温情報取得部
17 施肥量決定部

Claims (12)

  1. 農作物の追肥時の施肥量を決定する施肥量決定装置であって、
    前記農作物は、
    登熟期または生育期の予想気温にかかわらず、収穫される前記農作物の状態を目標の状態とするときの、植生に関する情報と、追肥時に必要な施肥量との間に相関関係があり、かつ、
    収穫される前記農作物の状態を目標の状態とする場合において、植生に関する情報が同じ場合には、登熟期または生育期の予想気温の大きさと、追肥時に必要な施肥量の大きさとに相関関係があるものであり、
    前記農作物の植生に関する情報を取得する植生関連情報取得部と、
    前記農作物の登熟期または生育期の予想気温を示す予想気温情報を取得する予想気温情報取得部と、
    過去の実際の追肥時の施肥量、追肥時の植生に関する情報、追肥後に到来した登熟期または生育期の気温、および、登熟期後または生育期後に収穫された前記農作物の状態に基づいて生成された情報であって、追肥時の植生に関する情報が所定の状態であり、かつ、登熟期または生育期の気温が所定温度であると予想される場合に、収穫される前記農作物の状態を目標の状態とするために追肥時に必要な施肥量に関する施肥量関連情報を取得する施肥量関連情報取得部と、
    前記植生関連情報取得部により取得された植生に関する情報、前記予想気温情報取得部により取得された前記予想気温情報、および、前記施肥量関連情報取得部により取得された前記施肥量関連情報に基づいて、収穫される前記農作物の状態を目標の状態とするために追肥時に必要な施肥量を決定する施肥量決定部と、を備えることを特徴とする施肥量決定装置。
  2. 前記植生関連情報取得部は前記農作物の群落に対する遠隔からのセンシングにより得られる植生に関する情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の施肥量決定装置。
  3. 前記植生関連情報取得部は、ドローンを用いた前記農作物の群落に対する遠隔からのセンシングにより得られる植生に関する情報を取得することを特徴とする請求項2に記載の施肥量決定装置。
  4. 前記植生関連情報取得部は、植生に関する情報として植生指数を示す情報を取得し、
    前記施肥量関連情報取得部は、前記施肥量関連情報として、過去の実際の追肥時の施肥量、追肥時の植生指数、追肥後に到来した登熟期または生育期の気温、および、登熟期後または生育期後に行われた収穫における低外観品質の前記農作物の割合である低品質割合に基づいて生成された情報であって、追肥時の植生指数が所定値であり、かつ、登熟期または生育期の気温が所定温度であると予想される場合に、前記低品質割合を目標値とするために追肥時に必要な施肥量に関する前記施肥量関連情報を取得し、
    前記施肥量決定部は、前記植生関連情報取得部により取得された植生指数を示す情報、前記予想気温情報取得部により取得された前記予想気温情報、および、前記施肥量関連情報取得部により取得された前記施肥量関連情報に基づいて、前記低品質割合を目標値とするために追肥時に必要な施肥量を決定する
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の施肥量決定装置。
  5. 前記施肥量決定部は、
    前記低品質割合の目標値が同じ場合において、植生指数が同じ場合には、登熟期または生育期の予想気温が大きいほど量が大きくなるように、追肥時の施肥量を決定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の施肥量決定装置。
  6. 前記施肥量関連情報は、
    過去の実際の追肥時の施肥量、追肥時の植生指数、追肥後に到来した登熟期または生育期の気温、および、登熟期後または生育期後に行われた収穫における前記低品質割合について、前記低品質割合を目的変数とし、追肥時の施肥量、追肥時の植生指数および登熟期の気温を説明変数とする重回帰分析を行って算出された重回帰式を利用して生成された情報である
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の施肥量決定装置。
  7. 前記植生関連情報取得部は、稲の群落に対する遠隔からのセンシングにより得られる植生に関する情報を取得し、
    前記予想気温情報取得部は、稲の登熟期の予想気温を示す前記予想気温情報を取得し、
    前記施肥量関連情報取得部は、過去の実際の追肥時の施肥量、追肥時の植生に関する情報、追肥後に到来した登熟期の気温、および、登熟期後に収穫された稲の状態に基づいて生成された情報であって、追肥時の植生に関する情報が所定の状態であり、かつ、登熟期の気温が所定温度であると予想される場合に、収穫される稲の状態を目標の状態とするために追肥時に必要な施肥量に関する前記施肥量関連情報を取得し、
    前記施肥量決定部は、前記植生関連情報取得部により取得された植生に関する情報、前記予想気温情報取得部により取得された前記予想気温情報、および、前記施肥量関連情報取得部により取得された前記施肥量関連情報に基づいて、収穫される稲の状態を目標の状態とするために追肥時に必要な施肥量を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の施肥量決定装置。
  8. 前記植生関連情報取得部は、植生に関する情報として植生指数を示す情報を取得し、
    前記施肥量関連情報取得部は、前記施肥量関連情報として、過去の実際の追肥時の施肥量、追肥時の植生指数、追肥後に到来した登熟期の気温、および、登熟期後に行われた収穫における低外観品質の玄米の割合である低品質割合に基づいて生成された情報であって、追肥時の植生指数が所定値であり、かつ、登熟期の気温が所定温度であると予想される場合に、前記低品質割合を目標値とするために追肥時に必要な施肥量に関する前記施肥量関連情報を取得し、
    前記施肥量決定部は、
    前記植生関連情報取得部により取得された植生指数を示す情報、前記予想気温情報取得部により取得された前記予想気温情報、および、前記施肥量関連情報取得部により取得された前記施肥量関連情報に基づいて、前記低品質割合を目標値とするために追肥時に必要な施肥量を決定す
    ことを特徴とする請求項7に記載の施肥量決定装置。
  9. 前記施肥量決定部は、
    前記低品質割合の目標値が同じ場合において、植生指数が同じ場合には、登熟期の予想気温が大きいほど量が大きくなるように、追肥時の施肥量を決定する
    ことを特徴とする請求項8に記載の施肥量決定装置。
  10. 前記施肥量関連情報は、
    過去の実際の追肥時の施肥量、追肥時の植生指数、追肥後に到来した登熟期の気温、および、登熟期後に行われた収穫における前記低品質割合について、前記低品質割合を目的変数とし、追肥時の施肥量、追肥時の植生指数および登熟期の気温を説明変数とする重回帰分析を行って算出された重回帰式を利用して生成された情報である
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の施肥量決定装置。
  11. 前記植生関連情報取得部は、ドローンを用いた稲の群落に対する遠隔からのセンシングにより得られる植生に関する情報を取得することを特徴とする請求項7から10の何れか1項に記載の施肥量決定装置。
  12. 農作物の追肥時の施肥量を決定する施肥量決定装置による施肥量決定方法であって、
    前記農作物は、
    登熟期または生育期の予想気温にかかわらず、収穫される前記農作物の状態を目標の状態とするときの、植生に関する情報と、追肥時に必要な施肥量との間に相関関係があり、かつ、
    収穫される前記農作物の状態を目標の状態とする場合において、植生に関する情報が同じ場合には、登熟期または生育期の予想気温の大きさと、追肥時に必要な施肥量の大きさとに相関関係があるものであり、
    植生関連情報取得部が前記農作物の植生に関する情報を取得し、
    予想気温情報取得部が、前記農作物の登熟期または生育期の予想気温を示す予想気温情報を取得し、
    施肥量関連情報取得部が、過去の実際の追肥時の施肥量、追肥時の植生に関する情報、追肥後に到来した登熟期または生育期の気温、および、登熟期後または生育期後に収穫された前記農作物の状態に基づいて生成された情報であって、追肥時の植生に関する情報が所定の状態であり、かつ、登熟期または生育期の気温が所定温度であると予想される場合に、収穫される前記農作物の状態を目標の状態とするために追肥時に必要な施肥量に関する施肥量関連情報を取得するステップと、
    肥量決定部が、前記植生関連情報取得部により取得された植生に関する情報、前記予想気温情報取得部により取得された前記予想気温情報、および、前記施肥量関連情報取得部により取得された前記施肥量関連情報に基づいて、収穫される前記農作物の状態を目標の状態とするために追肥時に必要な施肥量を決定するステップとを含む
    ことを特徴とする施肥量決定方法。
JP2019202946A 2018-11-08 2019-11-08 施肥量決定装置および施肥量決定方法 Active JP7313056B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018210259 2018-11-08
JP2018210259 2018-11-08

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020074773A JP2020074773A (ja) 2020-05-21
JP7313056B2 true JP7313056B2 (ja) 2023-07-24

Family

ID=70723112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019202946A Active JP7313056B2 (ja) 2018-11-08 2019-11-08 施肥量決定装置および施肥量決定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7313056B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021176738A1 (ja) * 2020-03-06 2021-09-10 株式会社ナイルワークス 営農システム、営農サーバ及び営農方法
JP7051161B2 (ja) * 2020-05-25 2022-04-11 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 農作物関連値導出装置および農作物関連値導出方法
WO2022070232A1 (ja) * 2020-09-29 2022-04-07 株式会社サタケ 穀物のタンパク質含有量の取得方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000245260A (ja) 1999-03-02 2000-09-12 Satake Eng Co Ltd 穀類の品質推定方法及びその装置
JP2000300077A (ja) 1998-09-09 2000-10-31 Satake Eng Co Ltd 穀類作物の施肥量決定方法、穀物の品質・収量推定方法及び穀物の生産情報提供装置
JP2004000146A (ja) 2002-04-24 2004-01-08 Kitaokagumi:Kk 植物の栽培方法および植物の栽培装置
JP2018082648A (ja) 2016-11-22 2018-05-31 コニカミノルタ株式会社 施肥設計方法、施肥設計プログラム、および施肥設計システム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000300077A (ja) 1998-09-09 2000-10-31 Satake Eng Co Ltd 穀類作物の施肥量決定方法、穀物の品質・収量推定方法及び穀物の生産情報提供装置
JP2000245260A (ja) 1999-03-02 2000-09-12 Satake Eng Co Ltd 穀類の品質推定方法及びその装置
JP2004000146A (ja) 2002-04-24 2004-01-08 Kitaokagumi:Kk 植物の栽培方法および植物の栽培装置
JP2018082648A (ja) 2016-11-22 2018-05-31 コニカミノルタ株式会社 施肥設計方法、施肥設計プログラム、および施肥設計システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020074773A (ja) 2020-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11361256B2 (en) Method for mapping crop yields
JP7313056B2 (ja) 施肥量決定装置および施肥量決定方法
JP5756374B2 (ja) 生育管理方法
JP6960698B2 (ja) 農作物関連値導出装置および農作物関連値導出方法
JP6916558B2 (ja) 施肥量導出装置および施肥量導出方法
JP7243635B2 (ja) 施肥設計方法および施肥設計装置
US20150234785A1 (en) Prediction apparatus and method for yield of agricultural products
CN110243406B (zh) 农作物估产方法、装置、电子设备及存储介质
JP5912827B2 (ja) 施肥量設定方法、施肥量設定装置、施肥量設定プログラム、施肥量設定システム
JP2012198688A (ja) 農作物画像処理プログラム、農作物画像処理方法及び農作物画像処理装置
Kruse et al. Evaluation of genotype and environmental variation in fibre content of silage maize using a model-assisted approach
CN111798028A (zh) 一种作物产量预测方法、装置、电子设备和存储介质
KR102309568B1 (ko) 이미지 기반 작물 생육정보 자동계측 시스템
JP2022060277A (ja) 農作物関連値導出装置および農作物関連値導出方法
JP7051161B2 (ja) 農作物関連値導出装置および農作物関連値導出方法
Van Asselt et al. Modelling mycotoxin formation by Fusarium graminearum in maize in The Netherlands
WO2022094698A1 (en) Advanced crop manager for crops stress mitigation
Xing et al. Changes in grain-filling characteristics of single-cross maize hybrids released in China from 1964 to 2014
CN115099538A (zh) 籽粒含水量预测方法、装置、设备及介质
JP6405976B2 (ja) 農作物の味推測装置及び農作物の味推測プログラム
WO2020218157A1 (ja) 予測システム、予測方法、および予測プログラム
Keerthi et al. Photo-thermal effects on time to flowering in dolichos bean (Lablab purpureus (L). sweet) var. lignosus
JP7002163B2 (ja) 情報処理装置および追肥時の施肥量導出方法
Kaur et al. Factors affecting paddy pant at different growth stages
JP7416394B2 (ja) 作付スケジュール算出装置、作付スケジュール算出プログラム、及び、作付スケジュール算出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20191111

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220728

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230320

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230704

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7313056

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150