JP7312533B2 - 発光素子ならびに発光材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発光層の発光材料が無機ハロゲン化物からなる発光素子ならびに発光材料の製造方法に関する。
有機EL表示装置は、高精細、高応答速度、高コントラスト、広視野角、薄型などの表示装置に期待される要素を備えており、液晶表示装置及びプラズマパネル表示装置に続く次世代の表示装置として注目されている。有機EL表示装置に用いられる有機ELパネルは、有機材料に電流を流すと発光するエレクトロルミネッセンスを利用した発光素子(有機EL素子)を、ガラス板などの基板に配置し、格子状に配置した電極(配線)によって発光素子を制御することで画像を表示させることができる。
従来の有機ELの発光層の発光材料として、トリス(8-ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)や、トリス(2-フェニルピリジナト)イリジウム(III)(Ir(ppy))などが用いられてきた。しかしながらこれらの発光材料を用いた発光素子は、量子効率がそれほど高いものではなく、かつ広い色域を実現できるものではなかった。
Li Na Quan, Rafael Quintero-Bermudez, Oleksandr Voznyy, Grant Walters, Ankit Jain, James Zhangming Fan, Xueli Zheng, Zhenyu Yang, and Edward H. Sargent, Advanced Materials, 29 (21), 1605945 (2017). Satyajit Gupta, Tatyana Bendikov, Gary Hodes, and David Cahen, ACS Energy Lett., 1 (5), 1028-1033(2016).
本発明は、高い量子効率を有し、広い色域を実現できる発光素子および表示装置、ならびに高い量子効率を有し、広い色域を実現できる発光材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、発光素子の発光層に無機ハロゲン化物からなる発光材料を用いること、ならびに発光材料の前駆体物質に貧溶媒を添加し、撹拌により混合し、減圧乾燥を行うことにより上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
上記の通り、本発明の発光素子は、発光層の発光材料が無機ハロゲン化物からなることを特徴とする。
本発明の発光素子の発光層が有する発光材料である無機ハロゲン化物は、結晶性の金属ハロゲン化物であることが好ましい。
また、本発明の発光素子の発光層が有する発光材料である無機ハロゲン化物は、式Aで表される金属ハロゲン化物であることが好ましい。
(式中、AはCs、Rb、K、Na,Li、からなる群から選択される陽イオンであり、BはPb2+、Sn2+、Ge2+からなる群から選択される陽イオンであり、XはCl、Br、Iからなる群から選択される陰イオンである。mおよびnは正の整数、pは3以上の整数である。)
なお、m、n、pは分数または小数で記すことも可能であるが、整数で表示した形式に読み替えるものとする。また、一般に金属ハロゲン化物の元素組成は組成のばらつきなどにより厳密に整数にならない場合があるが、本発明の金属ハロゲン化物はこれらのばらつきや誤差を許容する。
さらに、本発明の発光素子の発光層が有する発光材料である無機ハロゲン化物は、式Aまたは式Aで表される金属ハロゲン化物であることが好ましい。
また上記の通り、本発明の発光材料の製造方法は、発光材料の前駆体物質に貧溶媒を添加し、撹拌により混合し、減圧乾燥を行うことを特徴とする。特に、貧溶媒にケトン系有機溶媒を使用することが後の工程における分離精製を容易にすることから好ましい。また、貧溶媒の沸点以下で減圧乾燥することが好ましい。
また、本発明の発光材料の製造方法において、発光材料が無機ハロゲン化物であることが好ましい。
さらに、本発明の発光材料の製造方法において、発光材料が結晶性の金属ハロゲン化物であることがより好ましい。
また、本発明の発光材料の製造方法において、発光材料が式Aで表される金属ハロゲン化物であることが好ましい(式中の記号は、前記と同じ意味である)。
さらに、本発明の発光材料の製造方法において、発光材料が式Aまたは式Aで表される金属ハロゲン化物であることが好ましい。
また、本発明の発光材料の製造方法において、ケトン系有機溶媒がアセトンであることが好ましい。
本発明によれば、高い量子効率を有し、広い色域を実現できる発光素子および表示装置、ならびに高い量子効率を有し、広い色域を実現できる発光材料の製造方法を提供することができる。
本発明の発光素子の一態様を示す図である。なお、図中「青」「緑」「赤」とは、各々の色の発光を出す発光材料を示す。 本発明の発光素子の一態様を示す図である。 本発明の発光材料の製造方法の一態様を示す図である。 本発明の発光材料の製造方法の一態様を示す図である。 実施例1で得られた発光材料のフォトルミネッセンス(Photoluminescence、PL)スペクトルを示す図である。 実施例1で得られた発光材料の走査型電子顕微鏡写真を示す図である。 実施例2で得られた発光材料のフォトルミネッセンススペクトルを示す図である。 実施例3で得られた発光素子のエレクトロルミネッセンススペクトルを示す図である。 本発明の表示装置の一態様を示す図である。なお、対極は図中では省略している。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜変更を加えて実施することができる。
[発光素子]
図1は、本発明の発光素子の一態様を示す図である。この態様では、上から順に、封止材(Encapsulant)、陰極(Cathode)、電子輸送層(Electron Transport Layer、ETL)、発光層(Emissive Layer、EML)、正孔輸送層(Hole Transport Layer、HTL)、陽極(Anode)、基板(Substrate)で発光素子が構成されている。陰極と電子輸送層の間には電子注入層(Electron Injection Layer、EIL)があってもよく、正孔輸送層と陽極の間には、正孔注入層(Hole Injection Layer、HIL)があってもよい。かつ、この他の複数の層を有していてもよい。
陽極に高電位が印加されるとともに陰極に低電位が印加されると、正孔と電子がそれぞれ正孔輸送層と電子輸送層を介して発光層に移動し、発光層で互いに結合して発光する。電子輸送層は、電子輸送能力がある有機物質や、電子輸送能力がある有機ホスト物質にLi、Na、K、又はCsのようなアルカリ金属およびアルカリ金属からなる化合物、又はMg、Sr、Ba、又はRaのようなアルカリ土類金属およびアルカリ土類金属からなる化合物がドープされた有機層であってもよいが、これに限定されない。正孔輸送層は、正孔輸送能力を有する有機物質や、正孔輸送能力を有する有機ホスト物質にドーパントがドープされた有機層であってもよい。なお本発明におけるアルカリ土類金属とはベリリウムとマグネシウムを含む第2族元素を表す。
電子注入層は、例えば、LiF又はLiO、あるいはLi、Na、Ca、Mg、Sr、Baなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属などの無機物から形成することができる。正孔注入層は、正孔注入物質をホストとし、p型ドーパントを含むことができる。
さらに、本発明の発光素子の電子注入層は、金属ナトリウムが有機溶媒に溶解した材料から作製される金属ナトリウム膜がより好ましい。金属ナトリウムを溶解する有機溶媒としては、例えば、N,N’-ジメチルエチレン尿素、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N’-ジメチルプロピレン尿素が挙げられる。
電極材料の例としては、Ag、Al、Mg、Caなどの金属、Mg-Agなどの合金、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide、ITO)、IZO(In-ZnO)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)などの酸化物などが挙げられる。一般に透明金属酸化物が陽極に、金属が陰極に用いられるが、逆でもよく、透明金属酸化物を陰極に、金属を陽極に用いてもよい。
MgやCaなどの仕事関数の低い金属は、EILとしての効果も有している。一方でMgやCaなどの金属は機械的強度が低いので、一般的にはAlなどで補強を行う。
また、AlやAgは反射層を兼ねている。光の取出し方向は、一般に反射層と反対側に設計されるが、陰極側と陽極側のいずれでもよい。
透明有機発光ダイオード(透明OLED)を作成する際には、Mg-Ag膜、薄いAg膜などが用いられる。Ag膜の下に、ITOなどがあってもよく、Ag膜を上下からITO膜で挟み込んだ構造であってもよい。
また、上記の材料による膜は、一般には真空成膜で製造されるが、ナノサイズに微細化し、溶媒に分散させたインクから製膜させることも可能である。特に金属ハロゲン化物はその多くが、原料を溶媒に溶解させることで得られたインクから製膜することが可能である。インクを用いることで、種々の塗布法の適用が可能になる。塗布法の例としては具体的には、スピンコート法、インクジェット法、静電塗布法、超音波霧化を用いる方法、スリットコート法、ダイコート法、スクリーン印刷法等を挙げることができる。
本発明の発光素子の発光層には、無機ハロゲン化物が発光材料として用いられる。無機ハロゲン化物としては、結晶性の金属ハロゲン化物であることが好ましい。結晶性の金属ハロゲン化物としては、式Aで表される金属ハロゲン化物であることが好ましい(式中の記号は、前記と同じ意味である)。また、式Aで表される金属ハロゲン化物としては、式Aまたは式Aで表される金属ハロゲン化物であることがより好ましい。
図2は、本発明の発光素子の一態様を示す図である。色変換層により、青色の発光を緑色や赤色に変換することで、色再現を可能としている。図中では青色発光体を用いた形態を示したが、青色発光体と光シャッターとの組み合わせを用いてもよい。また、二光子吸収などの原理を利用したアップコンバージョンを用いてもよい。
本発明の発光素子は、高い量子効率を有し、広い色域を実現できる表示装置を実現することができる。また、種々の真空成膜法や塗布法で製造可能であり、素子の厚みが薄いことから、大面積で柔軟な表示装置の作製を可能にする。加えて、本発明の表示装置は、高精細、高応答速度、高コントラスト、広視野角、薄型などの有機ELディスプレイが備える特長を兼ね備える。
[発光材料の製造方法]
図3は、本発明の発光材料の製造方法における、発光材料の前駆体物質の製造方法の一態様を示す図である。この態様では、PbBrをジメチルスルホキシドに溶解し、CsBrを水に溶解し、ジメチルスルホキシドに溶解されたPbBrを冷却しつつ、水に溶解されたCsBrを混合して撹拌することにより、発光材料の前駆体物質を得ている。
この場合、CsBrとPbBrのモル比率(Cs/Pb)は6以上であることが好ましい。また、冷却温度は50℃以下が好ましく、30℃以下がより好ましい。
また、この前駆体物質に貧溶媒、例えばアセトンを添加し、撹拌により混合し、常温下で減圧乾燥を行うことにより、発光材料である、高量子収率の発光体粉末を製造することが可能である。なお、減圧乾燥を行う工程では、温度は50℃以下が好ましく、30℃以下がより好ましい。
図4もまた、本発明の発光材料の製造方法における、発光材料の前駆体物質の製造方法の一態様を示す図である。この態様では、SnBrをジメチルスルホキシドに溶解し、CsBrを添加し、Na分散液を添加し、加熱しつつ撹拌することにより、発光材料の前駆体物質を得ている。
この場合、加熱温度は50℃以上100℃以下であることが好ましい。
また、この前駆体物質に貧溶媒、例えばアセトンを添加し、撹拌により混合し、減圧乾燥を行うことにより、発光材料である、高量子収率の発光体粉末を製造することが可能である。なお、減圧乾燥を行う工程では、温度は50℃以下が好ましく、30℃以下がより好ましい。
本発明の発光材料の製造方法により製造される発光材料としては、無機ハロゲン化物が好ましい。無機ハロゲン化物としては、結晶性の金属ハロゲン化物であることが好ましい。結晶性の金属ハロゲン化物としては、式Aで表される金属ハロゲン化物であることが好ましい(式中の記号は、前記と同じ意味である)。また、式Aで表される金属ハロゲン化物としては、式Aまたは式Aで表される金属ハロゲン化物であることが好ましい。また、本発明の発光材料の製造方法において使用される貧溶媒はケトン系有機溶媒であることが好ましく、アセトンであることがより好ましい。
本発明の発光材料は、前記の本発明の発光素子に用いることができる。発光のための励起源としては、電荷の直接注入や、光による励起を利用することができる。
本発明の金属ハロゲン化物は、高い量子効率を有し、広い色域を実現できる。この原理は明確ではないが、本発明の金属ハロゲン化物がイオン性の高い半導体であり、特定の結晶構造を取りやすく、バンドギャップ内に不純物準位が生成されにくいため、高い量子効率と半値全幅が狭い特徴を有する発光が得られるものと推測できる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であればこれから様々な変形及び均等な実施の形態が可能である。
よって、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲で定義される本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形や改良形態も本発明に含まれる。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
(高量子収率の発光体粉末、Cs―Pb―Br化合物の合成)
0.028gのPbBrを2.0mlのジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した。次いで、0.128gのCsBrを0.6mlの水に溶解した。DMSOに溶解されたPbBrを25℃で冷却しつつ、水に溶解されたCsBrを混合して撹拌した後、6.0mlのアセトンを添加し、撹拌により混合した。25℃で減圧乾燥を行うことにより、発光体粉末である、Cs―Pb―Br化合物を得た。
[比較例1]
DMSOに溶解されたPbBrに、水に溶解されたCsBrを混合する工程を50℃以上で行ったこと以外は、実施例1と同様にして発光体粉末である、Cs―Pb―Br化合物を得た。
[比較例2]
減圧乾燥を行う工程を70℃で行ったこと以外は、実施例1と同様にして発光体粉末である、Cs―Pb―Br化合物を得た。
実施例1および比較例1、2で得られたCs―Pb―Br化合物粉末のフォトルミネッセンス量子効率を表1に示す。
Figure 0007312533000001

表1に示す通り、実施例1で得られたCs―Pb―Br化合物粉末は、96%という非常に高いフォトルミネッセンス量子効率を示す。一方、比較例1、2で得られたCs―Pb―Br化合物粉末のフォトルミネッセンス量子効率は、共に80%未満である。
また、実施例1で得られたCs―Pb―Br化合物粉末のフォトルミネッセンススペクトルを図5に示す。室温下、400nmの励起波長で中心波長が523nmのピークを有するフォトルミネッセンススペクトルが得られた。また、半値全幅(full width half maximum、FWHM)は24nmであった。
さらに、実施例1で得られたCs―Pb―Br化合物粉末の走査型電子顕微鏡写真を図6に示す。図6に示す通り、平均粒径が約10μmの均一な粉末が得られる。
[実施例2]
(高量子収率の発光体粉末、Cs―Sn―Br化合物の合成)
0.222gのSnBrを1.0mlのDMSOに溶解した。次いで、0.170gのCsBrを添加した。4μlのNa分散液(株式会社神鋼環境ソリューション、ナトリウム分散体SD)を添加し、80℃で加熱しつつ撹拌し、6.0mlのアセトンを添加し、撹拌により混合した。常温下で減圧乾燥を行うことにより、発光体粉末である、Cs―Sn―Br化合物を得た。
[比較例3]
Na分散液を添加する工程を行わなかったこと以外は、実施例2と同様にして発光体粉末である、Cs―Sn―Br化合物を得た。
実施例2および比較例3で得られたCs―Sn―Br化合物粉末のフォトルミネッセンス量子効率を表2に示す。
Figure 0007312533000002

表2に示す通り、実施例2で得られたCs―Sn―Br化合物粉末は、22%というフォトルミネッセンス量子効率を示す。一方、比較例3で得られたCs―Sn―Br化合物粉末のフォトルミネッセンス量子効率は、5%であった。
また、実施例2で得られたCs―Sn―Br化合物粉末のフォトルミネッセンススペクトルを図7に示す。400nmの励起波長で中心波長が589nmのピークを有するフォトルミネッセンススペクトルが得られた。また、半値全幅は173nmであった。
[実施例3]
(発光素子の作製)
以下の構成の発光素子を作製した。
ITO/NPD/Cs―Pb―Br化合物/Bphen/LiF/Al
(陽極/HTL/EML/ETL/EIL/陰極)
NPDはN,N‘―ジ―1―ナフチル―N,N‘―ジフェニルベンジジンを、Bphenはバトフェナントロリンを、LiFはフッ化リチウムを表す。両極に電圧を印加したところ、図8に示すエレクトロルミネッセンス発光スペクトルが確認された。発光ピークの中心波長は519nm、半値全幅は28nmである。

Claims (6)

  1. 発光材料の前駆体物質に貧溶媒を添加すること、撹拌により混合すること、及び減圧乾燥を行うことを含む、発光材料の製造方法であって、
    貧溶媒が、ケトン系有機溶媒であり、
    発光材料が、式Aまたは式Aで表される結晶性の金属ハロゲン化物であり、
    Aが、Csの陽イオンであり、Bが、Pb 2+ 陽イオンであり、Xが、Br 陰イオンであり、
    PbBr をジメチルスルホキシドに溶解し、CsBrを水に溶解し、ジメチルスルホキシドに溶解されたPbBr を冷却しつつ、水に溶解されたCsBrを混合して撹拌することを含む、
    製造方法。
  2. 発光材料の前駆体物質に貧溶媒を添加すること、撹拌により混合すること、及び減圧乾燥を行うことを含む、発光材料の製造方法であって、
    貧溶媒が、ケトン系有機溶媒であり、
    発光材料が、式A または式A で表される結晶性の金属ハロゲン化物であり、
    Aが、Cs の陽イオンであり、Bが、Sn 2+ の陽イオンであり、Xが、Br の陰イオンであり、
    SnBr をジメチルスルホキシドに溶解し、CsBrを添加し、加熱しつつ撹拌することを含む、
    製造方法。
  3. 貧溶媒がアセトンである、請求項1又は2に記載の発光材料の製造方法。
  4. 冷却温度が50℃以下である、請求項に記載の発光材料の製造方法。
  5. 加熱温度が50℃以上100℃以下である、請求項に記載の発光材料の製造方法。
  6. 請求項1からのいずれか一項に記載の製造方法を含む、表示装置の製造方法。
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