JP7312530B2 - 反射型スクリーン - Google Patents
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Description
この様に、透明基板4や調光層3にて生じる反射光によって、反射型スクリーンに映し出される投影画像に滲みが生じ、鮮明度が劣化することになる。
調光フィルムを支持する透明基板と、
反射防止層と、をこの順に積層したことを特徴とする反射型スクリーンである。
本発明の反射型スクリーン10は、透明基材(透明樹脂フィルム)上に透明導電膜を備
えた一対の透明導電基材2の透明導電膜を内側にして、液晶材料を含有する調光層3を狭持した調光フィルム1と、調光フィルム1を支持する透明基板4と、反射防止層7と、をこの順に積層した反射型スクリーンである。
透明導電基材2は、透明基材上に透明導電膜を形成したものである。透明基材としては、透明な樹脂フィルムや樹脂シートを好適に使用することができる。樹脂材料としては特に限定する必要はなく、光透過率が例えば80%以上の樹脂材料であれば使用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、などを挙げることができるが、これらに限定するものではない。熱硬化性の樹脂も使用することができる。
調光層3は、液晶材料を含有する材料からなる層である。調光層3にはノーマルタイプとリバースタイプが知られている。ノーマルタイプの調光層は、透明導電基材の透明導電膜側を内側にして液晶材料を狭持した積層体であり、透明導電膜間に交流電圧を印加することによって透明な状態とすることができ、電圧を印加していない状態では不透明な状態とすることができる。リバースタイプの調光層は、逆に、透明導電膜間に交流電圧を印加していない時に透明な状態とすることができ、電圧を印加していない状態では透明な状態とすることができる。
透明基板4は、透明で自立可能な透明な材料からなる基板であれば特に限定する必要は無い。従って、材料としは、各種のガラスを好適に使用可能であるが、同等以上の透明性と自立性(自立可能な機械的な強度)を備えていれば、透明樹脂基板であっても良い。
反射防止層7としては、各種の反射防止層を適用可能である。単層、複数層からなる反射防止層、モス・アイ構造からなる反射防止層、などを挙げることができる。
調光フィルムとしてノーマルモードの接着層付のLC MAGIC(凸版印刷株式会社製)を用意した。また、透明基材としてソーダ石灰ガラス(屈折率1.51)を用意した。ソーダ石灰ガラス(ガラス基板)の厚さは、0.3mmとした。
鮮明度の評価方法は、反射型スクリーンとプロジェクタの距離を1mとし、プロジェクタから静止画像をスクリーンに投影した。観察者はプロジェクタと同じ側に立ち、スクリーンから2mの距離にてスクリーン上の画像を観察することにより、目視にて画像の鮮明度を評価した。
ガラス基板の厚さを0.7mmとした以外は実施例1と同様とした。
ガラス基板の厚さを3.0mmとした以外は実施例1と同様とした。
ガラス基板の厚さを10.0mmとした以外は実施例1と同様とした。
ガラス基板の厚さを25.0mmとした以外は実施例1と同様とした。
反射防止層として、TACフィルム上に多孔質シリカ微粒子を含有する塗布液を塗布し、乾燥することにより低屈折率層を形成した。この低屈折率層側をガラス基板に接着層を介して貼り合せることにより、ガラス基板に低屈折率層を形成した。この低屈折率層の屈折率は1.34、膜厚は100nmであった。
ガラス基板の厚さを0.7mmとした以外は、実施例6と同様とした。
ガラス基板の厚さを3.0mmとした以外は、実施例6と同様とした。
ガラス基板の厚さを10.0mmとした以外は、実施例6と同様とした。
ガラス基板の厚さを25.0mmとした以外は、実施例6と同様とした。
反射防止層を備えなかったこと以外は、実施例1と同様とした。
反射防止層を備えなかったこと以外は、実施例2と同様とした。
反射防止層を備えなかったこと以外は、実施例3と同様とした。
反射防止層を備えなかったこと以外は、実施例4と同様とした。
反射防止層を備えなかったこと以外は、実施例5と同様とした。
反射防止層を備えなかったこと以外は、実施例6と同様とした。
ガラス基板の厚さを30.0mmとした以外は実施例1と同様とした。
ガラス基板の厚さを30.0mmとした以外は、実施例6と同様とした。
表1は、ガラス基板に調光フィルムを積層した自立型の反射型スクリーンにおいて、ガラス基板の調光フィルムとは反対側の面にモス・アイ構造または低屈折率層からなる反射防止層を形成した反射型スクリーンが、どの程度の二重画像防止効果(鮮明度を良くする効果)を持っているか、を評価した結果である。
反射防止層として、モス・アイ構造を使用した実施例1~実施例5においては、全て二重像観察結果はAとなり、二重像は観察されなかった。
反射防止層として、低屈折率層を形成した実施例6~実施例10においては、実施例7と実施例8では二重像観察結果はBとなったが、観察された二重画像としては極めて幽かなレベルであった。それら以外においては、二重画像は観察されず、観察結果はAとなった。
反射防止層が無い比較例1~比較例5においては、二重像観察結果はBまたはCとなり、Aとなったものは無かった。また、Bと評価されたものも、反射防止層として低屈折率層を備えた場合の二重画像のレベルより明確に視認できるレベルであった。
以上の結果は、ガラス基板の厚さが0.3mm以上、25.0mm以下の範囲における結果であった。ガラス基板の厚さが30mmである比較例6~比較例8においては、二重像観察結果は全てAであった。この結果はガラス基板の厚さが25.0mmを超えた場合は、反射防止層の有無に関わらず、二重像は観察されないことを示している。一方、ガラス基板の厚さが0.3mm以上、25.0mm以下の範囲においては、調光フィルムが備えられた側とは反対側に反射防止層を備えることにより、二重像の発現が抑制され、鮮明な画像を得ることができることを示している。ガラス基板の厚さが0.3mmより薄い場合は、ガラス基板の機械的な強度が不十分となるため、使用する事が困難となる。
2・・・透明導電基材
3・・・調光層
4・・・透明基板
5・・・観察者
6・・・投射装置
7・・・反射防止層
8・・・透明反射層
A、B、C・・・入射位置
10、20、30・・・反射型スクリーン
Claims (3)
- 透明基材上に透明導電膜を備えた一対の透明導電基材の透明導電膜を内側にして、液晶材料を含有する調光層を狭持した調光フィルムと、
前記調光フィルムを支持する透明基板と、
反射防止層と、をこの順に積層し、
前記調光フィルム側の面が投影面であり、
前記反射防止層は前記調光フィルムに対して前記投影面とは反対側のみに備わることを特徴とする反射型スクリーン。 - 前記透明基板の厚さが、0.3mm以上、25.0mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の反射型スクリーン。
- 請求項1または2に記載の反射型スクリーンと、投射装置を備え、
前記投射装置は前記反射型スクリーンの前記調光フィルム側から投射することを特徴とする投影システム。
Priority Applications (1)
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JP2018072351A JP7312530B2 (ja) | 2018-04-04 | 2018-04-04 | 反射型スクリーン |
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JP2018072351A JP7312530B2 (ja) | 2018-04-04 | 2018-04-04 | 反射型スクリーン |
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JP2019184693A JP2019184693A (ja) | 2019-10-24 |
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ID=68340900
Family Applications (1)
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JP2018072351A Active JP7312530B2 (ja) | 2018-04-04 | 2018-04-04 | 反射型スクリーン |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003121943A (ja) | 2001-10-17 | 2003-04-23 | Victor Co Of Japan Ltd | 反射率変化スクリーン、投射システム及び投射方法 |
WO2015199027A1 (ja) | 2014-06-23 | 2015-12-30 | 旭硝子株式会社 | 映像表示透明部材、映像表示システムおよび映像表示方法 |
WO2016204009A1 (ja) | 2015-06-16 | 2016-12-22 | Jxエネルギー株式会社 | シート状透明積層体、それを備えた透明スクリーン、およびそれを備えた映像投影システム |
JP2017223950A (ja) | 2016-06-10 | 2017-12-21 | 凸版印刷株式会社 | プロジェクションスクリーン、および、画像表示システム |
WO2017221528A1 (ja) | 2016-06-20 | 2017-12-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 透明スクリーン、及び、映像表示システム |
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- 2018-04-04 JP JP2018072351A patent/JP7312530B2/ja active Active
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WO2017221528A1 (ja) | 2016-06-20 | 2017-12-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 透明スクリーン、及び、映像表示システム |
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JP2019184693A (ja) | 2019-10-24 |
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