JP7310621B2 - 留置型医療機器 - Google Patents
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Description
この種の薬液注入ポートとして、例えば、下記の特許文献1が例示される。
しかしながら、保持リングという別部品を使って栓体を固定することは、アクセスポートを構成する部品点数を増やし、また、アクセスポートの組み立て工程において保持リングを組み込む作業が追加される。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、部品点数や組立て工数を抑えながら栓体を確実に保持、固定できる留置型医療機器を提供することを目的とする。
図1は、本実施形態の留置型医療機器を説明するための斜視図である。本実施形態では、例えば、留置型医療機器として薬液注入ポート1を例に挙げて説明する。なお、留置型医療機器は、薬液注入ポート1に限定されるものでなく、被術者の体内に数ヶ月から年単位で留置されて機能する機器に特に好適に用いられるが、これに限定されるものではない。本実施形態が例示する薬液注入ポート1以外の医療機器としては、例えば、留置カテーテル等がある。
なお、本実施形態では、本体100において、図1から図3に示す隔膜部20の側を「上」、下面21の側を「下」と記す。また、下面21から隔膜部20に向かう方向を「上方」と記し、反対に隔膜部20から下面21に向かう方向を「下方」と記す。また、上下方向を「縦」とも記し、縦と直交する方向を「横」とも記す。
隔膜部20には、図示しない穿刺針によって薬液が注入される。ロックトップ32は、コネクタ85と図示しないカテーテルとの接続部を保護する部材である。
さらに具体的に説明すると、表面粗さは、JIS規格で規定される算術平均高さRa、最大高さRz、十点平均高さRzjisのいずれかによって規定される。本実施形態は、表面粗さをこのような規定のいずれを使って表すものであってもよい。本実施形態でいう表面粗さの大小は、上記規定により表される表面粗さの値の大小をいう。
[本体]
本体100は、全体に厚さ(z軸に沿う方向の長さ)を持った略円盤状の形状を有していて、本体100の径は、厚さが最大厚さの略1/2になる位置p1(図1、図2)において最大となる。また、本体100の径は、下面21から位置p1に向かって順次大きくなり、位置p1から隔膜部20に向かって順次小さくなる。本体100には糸掛部23a、23b及び標識部22が形成されている。糸掛部23a、23bは、いずれも薬液注入ポート1を体内に縫い止めるための糸が掛けられる部位である。
本実施形態では、生体に適合性の高いシリコーンや、ヘパリン化親水性材料がコーティングされたポリウレタンを本体100の材料としている。このような材料はいずれも樹脂材料であって、X線の高い透過率を有している。このため、X線写真において、本体100は半透明あるいは白色の像となる。
下側挟持面43bは、栓体の中心の側(図6中に中心軸Cで示す)から外側(図6中に薬液注入ポート1の外側Soを示す)に向かって下降するように傾いて、隔膜部20を下方から支持する。上側挟持面41bは、隔膜部20の中心軸Cの側から外側Soに向かって上昇するように傾いて、隔膜部20を上方から押える。
図7(a)、図7(b)、図7(c)及び図8は、隔膜部20を説明するための図である。図7(a)は隔膜部20の側面図である。図7(b)は隔膜部20の上面20bを示す上面図、図7(c)は隔膜部20の下面20cを示す下面図である。図8は、図7(c)に示す下面20cの一部を拡大して示す図である。隔膜部20は、例えば、PTFE(テフロン(登録商標)/4フッ化エチレン樹脂)、ゴム及びシリコーン等を材料としていて、針体の穿刺し易さに考慮して比較的柔らかい材料により形成されている。このため、隔膜部20は、図7(a)に示すように、挟持部4に保持されている状態において図5、図6に示す形状を保ち、本体100に取り付けられていない状態で底部が上方に持ち上がる形状を有するものではない。
上記構成によれば、隔膜部20を上方から見る場合、背面の内側領域Irが光を透過しないので隔膜部20内の異物の検査が容易になる。また、隔膜部20を下方から見る場合、背面の内側領域Ifが光を透過しないので、隔膜部20を薬液注入ポート1に圧入する以前に行う隔膜部20内の異物の検査が容易になる。
(1)体内に留置される留置型医療機器であって、貯留空間の少なくとも一部を内包する基部と、前記基部と共に前記貯留空間を覆う蓋体と、前記基部と前記蓋体が組み合わされて形成される上側挟持面及び下側挟持面を含む挟持部により上下方向から挟持され、前記貯留空間に貯留される薬液が供給される栓体と、を備え、前記栓体は、前記上下方向の上方向を向いている上面と、前記上下方向の下方向を向いている下面とを有し、前記下面における外縁領域であって、かつ前記下側挟持面と接触する前記下面の少なくとも一部は、前記外縁領域よりも内側にある内側領域の表面粗さよりも表面粗さが大きい第一の粗面である、留置型医療機器。
(2)前記上側挟持面と接触する前記栓体の前記上面の少なくとも一部が第二の粗面である、(1)の留置型医療機器。
(3)前記上面において、前記上側挟持面と接触しない部分である針体が穿刺される内側領域の少なくとも一部が第三の粗面である、(1)または(2)の留置型医療機器。
(4)前記上面の少なくとも前記内側領域が第三の粗面であって、前記下面の少なくとも前記内側領域が前記第三の粗面よりも高い光透過性を有する平滑面である、(1)または(2)の留置型医療機器。
(5)前記下面の少なくとも前記内側領域が第四の粗面であって、前記上面における少なくとも前記内側領域が前記第四の粗面よりも高い光透過性を有する平滑面である、(1)または(2)の留置型医療機器。
4・・・挟持部
10・・・包含部
12・・・蓋体
16・・・基部
20・・・隔膜部
20a・・・凸部
20b・・・上面
20ba・・・上上面
20bb・・・下上面
20c・・・下面
20ca・・・凸条
21・・・下面
22・・・標識部
23a、23b・・・糸掛部
32・・・ロックトップ
41・・・上側保持部
41b・・・上側挟持面
42・・・収容部
43・・・下側保持部
43b・・・下側挟持面
50・・・液溜部
52・・・底面
59・・・開口部
85・・・コネクタ
100・・・本体
161・・・筒体
162・・・張出部
201・・・下体部材
202・・・段差部
203・・・上体部材
Claims (6)
- 体内に留置される留置型医療機器であって、
貯留空間の少なくとも一部を内包する基部と、
前記基部と共に前記貯留空間を覆う蓋体と、
前記基部と前記蓋体とにより上下方向から挟持され、前記貯留空間に貯留される薬液が供給される栓体と、を備え、
前記栓体は、前記上下方向の上方を向いている上面と、前記上下方向の下方を向いている下面とを有し、前記下面の少なくとも一部が前記上面の少なくとも一部よりも表面粗さが大きい第一の粗面であって、前記上面は前記第一の粗面よりも高い光透過性を有する平滑面を含み、
前記第一の粗面と前記平滑面とは、互いに対向している、留置型医療機器。 - 前記基部と前記蓋体は、組み合わされて上側挟持面及び下側挟持面を含む挟持部を構成して上下方向から前記栓体を挟持し、
前記栓体においては、前記下面における外縁領域であって、かつ前記下側挟持面と接触する前記下面の少なくとも一部が前記外縁領域よりも内側にある内側領域の表面粗さよりも表面粗さが大きい第二の粗面である、請求項1に記載の留置型医療機器。 - 前記上側挟持面と接触する前記栓体の前記上面の少なくとも一部が第三の粗面である、請求項2に記載の留置型医療機器。
- 前記上面において、前記上側挟持面と接触しない部分である針体が穿刺される内側領域の少なくとも一部が第四の粗面である、請求項2に記載の留置型医療機器。
- 前記下面の少なくとも前記内側領域が第五の粗面であって、前記上面における少なくとも前記内側領域が前記第五の粗面よりも高い光透過性を有する平滑面である、請求項2から4のいずれか一項に記載の留置型医療機器。
- 体内に留置される留置型医療機器であって、
貯留空間の少なくとも一部を内包する基部と、
前記基部と共に前記貯留空間を覆う蓋体と、
前記基部と前記蓋体とにより上下方向から挟持され、前記貯留空間に貯留される薬液が供給される栓体と、を備え、
前記栓体は、前記上下方向の上方を向いている上面と、前記上下方向の下方を向いている下面とを有し、前記上面の少なくとも一部が前記下面の少なくとも一部よりも表面粗さが大きい第六の粗面であって、前記下面は前記第六の粗面よりも高い光透過性を有する平滑面を含み、
前記第六の粗面と前記平滑面とは互いに対向している、留置型医療機器。
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- 2020-01-23 JP JP2020009371A patent/JP7310621B2/ja active Active
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