JP7309405B2 - 鋳型用砂型資材及び鋳型用の中子及び砂型材の製造方法 - Google Patents

鋳型用砂型資材及び鋳型用の中子及び砂型材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7309405B2
JP7309405B2 JP2019062797A JP2019062797A JP7309405B2 JP 7309405 B2 JP7309405 B2 JP 7309405B2 JP 2019062797 A JP2019062797 A JP 2019062797A JP 2019062797 A JP2019062797 A JP 2019062797A JP 7309405 B2 JP7309405 B2 JP 7309405B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
core
sand mold
soluble resin
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019062797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019181566A (ja
Inventor
真一 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tomoegawa Paper Co Ltd filed Critical Tomoegawa Paper Co Ltd
Publication of JP2019181566A publication Critical patent/JP2019181566A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7309405B2 publication Critical patent/JP7309405B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Mold Materials And Core Materials (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

本発明は鋳型用砂型資材及び鋳型用の中子及び砂型材の製造方法に関するものである。
金属、樹脂等の製品を製造するにあたって、形状によっては鋳造手法が最も適する場合がある。この場合の形状としては、殆ど製品内の空間を確保しなければならない形状が多い。このため、例えば製品の外周形状に関しては、永続使用ができる金属性の外型とするが、一方、内部空間のためには必ず、中子と称される砂型を用い、且つ製品成型後これを除去しなければならない。
即ち中子を一例とする砂型の一連の処理作業を見ると、鋳型用砂型素材の準備と、中子成型型を用いた中子の成型と、その後の鋳造製品からの中子を形成していた砂型資材の除去の工程とを必要としている。
このような一連の作業工程において、鋳造後の中子の除去作業は、中子が一定の保形性を有していることから、その除去に多くの作業と時間を要しているのが現状である。
現状多く採られている手法は、中子の保形のために作用する水ガラス等の硬化剤を除去する苛性ソーダを用いて少しずつ崩壊させている。
元よりこの工程以外にも要求される技術的課題も多く、当然ながら中子の成型性も行い易いものとしなければならない。
このような技術的課題を考慮すると、現状の鋳型用砂型資材では、充分その要求を満たしているものは殆どない。もちろん、保形作用、崩壊作用を奏するものとして、WSP(水溶性樹脂)の一例であるPVA樹脂、アクリル樹脂、澱粉等を骨砂材に混入することもあるが(例えば特許文献1、2参照)、この場合でも、保形のために混含される硬化剤により、崩壊性の発揮が阻まれてしまい、所望の効果は得られていない。
更に中子を崩壊させる際に生ずる廃液には、水溶性の無機成分が含まれてしまうため、この廃液の処分に更なるコストを要している。
WO2004/041460 WO2005/080023
本発明はこのような背景を考慮してなされたものであって、使用後の中子の除去性等に優れ、廃液処理の負担軽減を実現することのできる新規な鋳型用砂型資材及び鋳型用の中子及び砂型材の製造方法を開発することを技術課題としたものである。
まず請求項1記載の鋳型用砂型資材は、鋳型用砂型資材であって、このものは、親水基を具えた水溶性樹脂と、粒状主骨材とを含有する一方、水および硬化剤は含まれておらず、前記水溶性樹脂はポリビニルアルコールであり、且つ、数平均粒子径(直径)は1~50μmであり、また前記親水基は、カルボキシル基、および1,2-ジヒドロキシエチル基(1,2-エタンジオール構造)の2種類であり、鋳型用の中子の成型に用いられるものであり、且つ樹脂成型に用いられるものであり、加熱し、前記水溶性樹脂を溶融させて中子成型型に流し込むことができることを特徴として成るものである。
また請求項2記載の鋳型用砂型資材は、前記要件に加え、前記粒状主骨材に対するポリビニルアルコールの混合割合は、粒状主骨材100重量部に対し、水溶性樹脂1.0~10.0重量部であることを特徴として成るものである。
また請求項3記載の鋳型用の中子は、前記請求項1または2に記載の鋳型用砂型資材を加熱し、前記水溶性樹脂を溶融させて得た砂型材を中子成型型に流し込み、乾燥させて成ることを特徴として成るものである。
また請求項4記載の砂型材の製造方法は、粒状主骨材と、親水基を具えた水溶性樹脂とを、水および硬化剤を使用することなく混合する、砂型材の製造方法において、前記砂型材は、鋳型用の中子の成型に用いられるものであり、且つ樹脂成型に用いられるものであり、前記水溶性樹脂はポリビニルアルコールであり、且つ、数平均粒子径(直径)は1~50μmであり、また前記親水基は、カルボキシル基、および1,2-ジヒドロキシエチル基(1,2-エタンジオール構造)の2種類であり、粒状主骨材と水溶性樹脂との混合物を加熱し、水溶性樹脂を溶融させることを特徴として成るものである。
そしてこれら各請求項記載の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
本発明によれば、中子の成型の作業性、成型された中子の乾燥性、使用後の中子の除去性等に優れた鋳型用砂型資材を提供することができる。また特に最終製品からの中子の除去は、最終製品を浸水させるだけで行うことができ、この際生じる廃液には水溶性の無機成分が含まれないため、この廃液を安価で処分することができる。
〔実施形態1〕
以下、本発明の「鋳型用砂型資材」について具体的に説明するものであり、このものは、「親水基」を具えた「水溶性樹脂」に対し「粒状主骨材」を混合して成る形態が挙げられ、例えば粉末状の 「水溶性樹脂」と「粒状主骨材」との混合物あるいは「粒状主骨材」を「水溶性樹脂」によってコーティングしたものとして提供されるものであり、これを第一の形態とする。
なお上記本発明の「鋳型用砂型資材」に関連し、「水」が含有された「鋳型用砂型資材」を参考形態として示すものである。
まず第一の参考形態の「鋳型用砂型資材」としては、「親水基」を具えた「水溶性樹脂」に対し「水」を混合して成る形態が挙げられ、例えば「水溶性樹脂」の水溶液として提供される。
更に第二の参考形態の「鋳型用砂型資材」としては、「親水基」を具えた「水溶性樹脂」に対し「粒状主骨材」及び「水」を混合して成る形態が挙げられ、例えば「水溶性樹脂」の水溶液と「粒状主骨材」との混合物として提供される。
まず前記「水溶性樹脂」としては、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する)が採用される。
また前記「親水基」としては、カルボキシル基、1,2-ジヒドロキシエチル基(1,2-エタンジオール構造)が採用され、少なくとも一方、または2種類が「親水基」として「水溶性樹脂」に導入されている構造を採用できる。特に上記2種類の「親水基」を備える「水溶性樹脂」は「水」との親水性に優れ、「親水基」の水素結合作用により得られる「鋳型用の中子」(以下「中子」と略記する)は乾燥後に強固となり易く、乾燥性の面で有利である。
また前記「粒状主骨材」としては、一例として7~9号の砂が用いられるものであり、山砂、ケイ砂、川砂等が適用される。ケイ砂のサイズとしては、鋳型用ケイ砂のサイズを示す一般的に使用される7~9号の砂が用いられる。各号が示す鋳型用ケイ砂の平均粒子径は、7号で約0.2mmであり、8号で約0.1mmであり、9号で約0.05mmである。
またこの実施形態1では、本発明の「鋳型用砂型資材」を用いて「中子」を成型するにあたっては、「粒状主骨材」、「親水基」を具えた「水溶性樹脂」及び「水」が混合状とされた「砂型材」が用いられるものであり、この「砂型材」における「水」の量は、前記「水溶性樹脂」1重量部に対し、例えば、0.3~5重量部、好ましくは1.0~5重量部、更に好ましくは2~5重量部、更に好ましくは2.3~4重量部とされる。
また前記「粒状主骨材」に対する「水溶性樹脂」の割合は、「粒状主骨材」100重量部に対し、1.0~3.0重量部、好ましくは1.2~2.4重量部、更に好ましくは1.2~2.0重量部とされる。
ここで前記「砂型材」を得るにあたって、前記第一の参考形態の「鋳型用砂型資材」を用いる場合、「水溶性樹脂」の水溶液と「粒状主骨材」とが攪拌・混合される。
また前記第一の形態の「鋳型用砂型資材」を用いる場合、粉末状の「水溶性樹脂」と「粒状主骨材」とをよく混合した後、そこに「水」を加えて攪拌・混合される。また「粒状主骨材」を「水溶性樹脂」によってコーティングしたものを用いる場合、このものと「水」とが攪拌・混合される。なおこの場合、他の二形態と比べて「水」の量が少なくて済むため、乾燥時間短縮を図ることができることが確認されている。
また前記第二の参考形態の「鋳型用砂型資材」を用いる場合、このものは既に「砂型材」の状態とされているが、流通段階において軽量化が図られて「水」の量が削減されているような場合には適宜「水」を加えて攪拌・混合される。
なお「中子」の成型の際に用いられる「中子成型型」は、木、金属、合成樹脂などで作られ、成型された「中子」を取り出す必要があるため、合せ型とされるものである。
そして「中子成型型」の周囲に砂 (鋳物砂) が詰められた状態で成型が行われるものであり、前記「砂型材」を適宜攪拌した後、「中子成型型」に流し込む。
次いで「中子成型型」を、例えば40~120℃にて加熱して乾燥を行い、乾燥が充分に進んだ後、「中子成型型」が外されて、成型された「中子」が取り出される。なお乾燥時間は「中子」のサイズに応じて適宜変更される。
更に「中子」の製造方法の好ましい形態として、「中子成型型」を「中子」から外した後、得られた「中子」の周囲に被覆層を設けるようにしてもよい。この被覆層の材料としては、PVA樹脂等の水溶性樹脂などが挙げられ、塗布方法としては、「中子」に対して、被覆層の材料を少量ずつスプレー等で塗布する手法などを採用でき、塗布後に乾燥させることにより、被覆層が表面に形成された「中子」が得られる。
このようにして本発明の「鋳型用砂型資材」を用いて成型された「中子」は、「粒状主骨材」同士の間に多数の空孔が形成されたものとなるため、浸水させることにより容易に崩壊させることができるものである。
なお本発明の「中子」は、「主型」への注湯物が金属などの高融点物でなく、より低温の樹脂である場合に好適に使用される。この樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂または硬化性樹脂が挙げられる。前記熱可塑性樹脂としては、加熱溶融させる樹脂として、融点が概して80℃~220℃であるものが使用可能であり、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。また前記硬化性樹脂としては、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン等の触媒による反応を利用した樹脂;ポリウレタン、エポキシ樹脂等の硬化剤との反応を利用した樹脂が挙げられる。
次いで「中子」を用いた「最終製品」の成型が行われるものであり、「主型」内に、バリ取りされた「中子」を設置して、「主型」と「中子」の間に、一例として樹脂材料の溶湯を流し込む。そして材料が固まった後に成型された「最終製品」を離型し、更に「最終製品」を浸水させることにより、その中に位置する「中子」を崩壊させて除去し、内部に空洞や凹凸が形成された「最終製品」が完成するものである。
上述のような一連の鋳造作業工程において、本発明の「鋳型用砂型資材」では、硬化剤(イソシアナート、メトキシレンジアミン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどのアミン化合物;アジピン酸ジヒドラジド;ZrO(OH)Cl・nH2 O、(NH4 )2 ZrO(CO3 )2 など)が不要となるため含まれていない。このため、「最終製品」内に位置する「中子」を除去するにあたって、浸水させることにより崩壊させることとなるが、この際、排水中に水溶性の無機成分が含まれることがない。このため排水の処分を簡易に行うことができ、排水処理にかかるコストを低減することができるものである。
〔実施形態2〕
実施形態2では、水を使用せずに「中子」を成型する技術について説明する。本実施形態おいては、実施形態1と異なる点のみ記載し、他の事項については実施形態1を援用できる。「中子」の製造工程において水を使用せずに製造する場合、「粒状主骨材」(砂)に対する「水溶性樹脂」の割合は、「粒状主骨材」100重量部に対し、1~10重量部、好ましくは2~8重量部、さらに好ましくは4~8重量部であることが好ましい。
また、「水溶性樹脂」の数平均粒子径(直径)は、「粒状主骨材」と混合し易い観点から、1~50μmであることが好ましく、5~20μmであることがさらに好ましい。
砂型材を得るに当たっては、まず、「粒状主骨材」と「水溶性樹脂」とを混合した後、混合物を加熱し、「水溶性樹脂」を溶融させる。溶融の程度は、「水溶性樹脂」が粘性を有し、「鋳型用砂型資材」を「中子成型型」に流し込められれば特に限定されない。溶融条件は一例として、180~220℃、0.5~5.0時間に設定できるが、加熱装置、「水溶性樹脂」の重量などによって適宜変更すればよい。また、「中子成型型」に流し込まれた「鋳型用砂型資材」の乾燥条件は例えば180~220℃、0.5~2.0時間である。乾燥後、「中子成型型」が外されて、成型された「中子」が取り出される。
このように水を使用せずに「中子」を成型する場合、より短時間での乾燥が可能となり、製造のタクトタイムを短縮できる点は非常に有効である。
〔参考例1〕
粒状主骨材:セラビーズ8号(伊藤忠セラテック社製)
PVA水溶液:固形分20%
配合:粒状主骨材100重量部に対して、PVA水溶液8重量部
上記PVAは、親水基を2つ有し、それぞれカルボキシル基および1,2-ジヒドロキシエチル基である。

上記配合で「砂型材」を調製し、適宜攪拌・混合した後「中子成型型」に流し込み、次いで「中子成型型」を1時間、90℃の条件下で加熱して乾燥を行い、乾燥が充分に進んだ後、成型された「中子」が離型される。
そしてこれら一連の作業において、「中子成型型」へ「砂型材」を流し込む際の作業性及び乾燥性を評価する。
更に成型された「中子」を用いて樹脂を成型して「最終製品」を成型し、この「最終製品」からの「中子」の除去性を評価する。なお「中子」の除去は、「最終製品」を浸水させることにより、「中子」を崩壊させて行うものとした。
結果は表1に示すように、作業性、乾燥性、除去性全てにおいて、容易であること「◎」が確認された。
〔参考例2〕
粒状主骨材:セラビーズ8号(伊藤忠セラテック社製)
PVA水溶液:固形分30%
配合:粒状主骨材100重量部に対して、PVA水溶液8重量部
上記PVAは、親水基を2つ有し、それぞれカルボキシル基および1,2-ジヒドロキシエチル基である。

上記配合で「砂型材」を調製し、適宜攪拌・混合した後「中子成型型」に流し込み、次いで「中子成型型」を1時間、90℃の条件下で加熱して乾燥を行い、乾燥が充分に進んだ後、成型された「中子」が離型される。
そしてこれら一連の作業において、「中子成型型」へ「砂型材」を流し込む際の作業性及び乾燥性を評価する。
更に成型された「中子」を用いて樹脂を成型して「最終製品」を成型し、この「最終製品」からの「中子」の除去性を評価する。なお「中子」の除去は、「最終製品」を浸水させることにより、「中子」を崩壊させて行うものとした。
結果は表1に示すように、作業性、乾燥状況において、容易であること「◎」が確認された。また除去性については、除去可能であること「○」が確認された。
〔参考例3〕
粒状主骨材:セラビーズ8号(伊藤忠セラテック社製)
PVA水溶液:固形分20%
配合:粒状主骨材100重量部に対して、PVA水溶液6重量部
上記PVAは、親水基を2つ有し、それぞれカルボキシル基および1,2-ジヒドロキシエチル基である。

上記配合で「砂型材」を調製し、適宜攪拌・混合した後「中子成型型」に流し込み、次いで「中子成型型」を1時間、90℃の条件下で加熱して乾燥を行い、乾燥が充分に進んだ後、成型された「中子」が離型される。
そしてこれら一連の作業において、「中子成型型」へ「砂型材」を流し込む際の作業性及び乾燥性を評価する。
更に成型された「中子」を用いて樹脂を成型して「最終製品」を成型し、この「最終製品」からの「鋳型用砂型」(中子)の除去性を評価する。なお「中子」の除去は、「最終製品」を浸水させることにより、「中子」崩壊させて行うものとした。
結果は表1に示すように、乾燥性、除去性において、容易であること「◎」が確認された。また作業性については、薬さじ等の道具を使用せずに流し込みが可能であること「○」が確認された。
〔参考例4〕
粒状主骨材:セラビーズ8号(伊藤忠セラテック社製)
PVA水溶液:固形分20%
配合:粒状主骨材100重量部に対して、PVA水溶液10重量部
上記PVAは、親水基を2つ有し、それぞれカルボキシル基および1,2-ジヒドロキシエチル基である。

上記配合で「砂型材」を調製し、適宜攪拌・混合した後「中子成型型」に流し込み、次いで「中子成型型」を1時間、90℃の条件下で加熱して乾燥を行い、乾燥が充分に進んだ後、成型された「中子」が離型される。
そしてこれら一連の作業において、「中子成型型」へ「砂型材」を流し込む際の作業性及び性を評価する。
更に成型された「中子」を用いて樹脂を成型して「最終製品」を成型し、この「最終製品」からの「中子」の除去性を評価する。なお「中子」の除去は、「最終製品」を浸水させることにより、「中子」を崩壊させて行うものとした。
結果は表1に示すように、作業性、除去性において、容易であること「◎」が確認された。また乾燥性については、乾燥可能であること「○」が確認された。
〔参考例5〕
粒状主骨材:セラビーズ8号(伊藤忠セラテック社製)
PVA水溶液:固形分20%
配合:粒状主骨材100重量部に対して、PVA水溶液8重量部
上記PVAは、親水基を2つ有し、それぞれカルボキシル基および1,2-ジヒドロキシエチル基である。

上記配合(参考例1と同様)で「砂型材」を調製し、適宜攪拌・混合した後「中子成型型」に流し込み、次いで「中子成型型」を1時間、90℃の条件下で加熱して乾燥を行い、乾燥が充分に進んだ後、成型された「中子」が離型される。
更に「中子」の表面に高濃度(固形分50wt%)のセラビーズ8号の水溶液を塗布して被覆層を形成した。
そして得られた「中子」を用いて樹脂を成型して「最終製品」を成型し、この「最終製品」を浸水させて「中子」を崩壊・除去した後、成型面の状態を観察した。
結果はバリがほとんど生じておらず、非常に良好な樹脂成型ができることが確認された。
粒状主骨材:セラビーズ8号(伊藤忠セラティック社製)
PVA粒子:平均粒子径10μm
配合:粒状主骨材100重量部に対して、PVA粒子6重量部
上記PVAは、親水基を2つ有し、それぞれカルボキシル基および1,2-ジヒドロキシエチル基である。

上記配合で「砂型材」を調製し「粒子状主骨材」と「PVA粒子」とを混合した後「中子成型型」に流し込み、次いで「中子成型型」を0.5時間、200℃の条件下で加熱して乾燥を行い、乾燥が十分に進んだ後、成型された「中子」が離型される。
参考例1と同様に作業性、除去性の評価結果は◎であり、乾燥性については水分を使用していないことから、「中子」が30分で崩れない状態となり、非常に良好な結果が得られた。
実施例1の粒状主骨材100重量部に対するPVA粒子の重量部を4重量部に変更した以外は実施例1と同様にして「中子」を得た。
参考例1と同様に作業性、除去性の評価結果は◎であり、乾燥性については水を使用していないことから、「中子」の乾燥状態は非常に良好であり、「中子」が30分で崩れない状態という非常に良好な結果が得られた。
〔比較例1〕
粒状主骨材:セラビーズ8号(伊藤忠セラテック社製)
硬化剤:水ガラス
配合:粒状主骨材100重量部に対して、水ガラス1.6重量部

上記配合で「砂型材」を調製し、適宜攪拌・混合した後「中子成型型」に流し込み、次いで「中子成型型」を1時間、90℃の条件下で加熱して乾燥を行い、乾燥が充分に進んだ後、成型された「中子」が離型される。
そしてこれら一連の作業において、「中子成型型」へ「鋳型用砂型資材」を流し込む際の作業性及び乾燥性を評価する。
更に成型された「中子」を用いて樹脂を成型して「最終製品」を成型し、この「最終製品」からの「中子」の除去性を評価する。
結果は表1に示すように、作業性、乾燥性において、容易であること「◎」が確認された。また除去性ついては、「最終製品」を5時間浸水させても除去できないこと「×」が確認された。なお高圧洗浄機を用いることにより、「中子」を除去することは可能であった。
Figure 0007309405000001

Claims (4)

  1. 鋳型用砂型資材であって、
    このものは、親水基を具えた水溶性樹脂と、粒状主骨材とを含有する一方、水および硬化剤は含まれておらず、
    前記水溶性樹脂はポリビニルアルコールであり、且つ、数平均粒子径(直径)は1~50μmであり、
    また前記親水基は、カルボキシル基、および1,2-ジヒドロキシエチル基(1,2-エタンジオール構造)の2種類であり、
    鋳型用の中子の成型に用いられるものであり、且つ樹脂成型に用いられるものであり、加熱し、前記水溶性樹脂を溶融させて中子成型型に流し込むことができることを特徴とする鋳型用砂型資材。
  2. 前記粒状主骨材に対するポリビニルアルコールの混合割合は、粒状主骨材100重量部に対し、水溶性樹脂1.0~10.0重量部であることを特徴とする請求項1記載の鋳型用砂型資材。
  3. 前記請求項1または2に記載の鋳型用砂型資材を加熱し、前記水溶性樹脂を溶融させて得た砂型材を中子成型型に流し込み、
    乾燥させて成ることを特徴とする鋳型用の中子。
  4. 粒状主骨材と、親水基を具えた水溶性樹脂とを、水および硬化剤を使用することなく混合する、砂型材の製造方法において、
    前記砂型材は、鋳型用の中子の成型に用いられるものであり、且つ樹脂成型に用いられるものであり、
    前記水溶性樹脂はポリビニルアルコールであり、且つ、数平均粒子径(直径)は1~50μmであり、
    また前記親水基は、カルボキシル基、および1,2-ジヒドロキシエチル基(1,2-エタンジオール構造)の2種類であり、
    粒状主骨材と水溶性樹脂との混合物を加熱し、水溶性樹脂を溶融させることを特徴とする砂型材の製造方法。
JP2019062797A 2018-03-30 2019-03-28 鋳型用砂型資材及び鋳型用の中子及び砂型材の製造方法 Active JP7309405B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018067191 2018-03-30
JP2018067191 2018-03-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019181566A JP2019181566A (ja) 2019-10-24
JP7309405B2 true JP7309405B2 (ja) 2023-07-18

Family

ID=68338831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019062797A Active JP7309405B2 (ja) 2018-03-30 2019-03-28 鋳型用砂型資材及び鋳型用の中子及び砂型材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7309405B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005080023A1 (ja) 2004-02-25 2005-09-01 Sintokogio, Ltd. 鋳物の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005080023A1 (ja) 2004-02-25 2005-09-01 Sintokogio, Ltd. 鋳物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019181566A (ja) 2019-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210107227A1 (en) 3d reverse printing method and device
EP3159073B1 (en) Mold manufacturing method and mold
CN105798308A (zh) 一种水溶性盐芯式金属粉末注射成形工艺
WO2010025861A1 (de) Mit wasserglas beschichteter und/oder vermischter kern- oder formsand mit einem wassergehalt im bereich von≥etwa 0,25 gew.-% bis etwa 0,9 gew.-%
CN108275958B (zh) 一种水溶性消失模型芯、其制备方法及应用
US2965514A (en) Process for coating particles with a thermosetting phenolic resin
US2398047A (en) Composition for making molds
CN104162626A (zh) 一种易造型型砂及其制备方法
US4298051A (en) Method of die casting utilizing expendable sand cores
JP7309405B2 (ja) 鋳型用砂型資材及び鋳型用の中子及び砂型材の製造方法
US6045745A (en) Water soluble cores containing polyvinyl alcohol binders and related methods
JP7202238B2 (ja) コーテッドサンド及びそれを用いた鋳型の製造法
CN107312482A (zh) 珠宝首饰制作中环氧树脂ab胶的浇注方法
JP2019111577A (ja) 鋳型造型用粒子
JP2005046856A (ja) フルモールド鋳造方法
JPS5927749A (ja) 精密鋳造用鋳型の製造方法
CN100503194C (zh) 一种陶瓷用高分子复合模种的生产方法
JP6983098B2 (ja) 鋳型用骨材及びその製造方法
JP6767899B2 (ja) 再生砂の製造方法および鋳物砂の製造方法
KR101657022B1 (ko) 정밀 주조용 주형 및 그 제조 방법
JP2009166083A (ja) 遠心鋳造鋳型用砂型及び圧延ロールの製造方法
CA3108441C (en) Cast mold forming compositions and uses thereof
RU2753188C2 (ru) Способ изготовления оболочковой формы
JP2006231895A (ja) 高硬度の注型用シリコンゴム金型
JP2005186097A (ja) 鋳型製造用粘結剤組成物、鋳型製造用組成物、および鋳造用鋳型製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20190328

AA64 Notification of invalidation of claim of internal priority (with term)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A241764

Effective date: 20190423

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190508

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230307

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20230420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230620

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7309405

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150