JP7307519B2 - 複合発酵培養液の製造方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 2019年10月20日発行の「地球の起死回生 水と微生物群の『宇宙生命作用』とは?」にて公開
本発明は、嫌気性菌と好気性菌を共存、共栄、共生させる複合発酵を導くことができる複合発酵培養液の製造方法に関するものである。
まず、複合発酵について説明すると、パスツールが白鳥の首フラスコによって微生物の存在を発見、証明して以来、バイオテクノロジー、バイオケミカルそしてそれにつながるバイオインダストリーは、離培養可能な、単一微生物種(シングルセル、モノカノレチャー)を利用し、その微生物と酵素の同定と特定の解析をするものに過ぎなかった。
すなわち、単一微生物を純粋培養し、その基質と代謝作用から一つの発酵生産物質を生み出すものであった。
従来の微生物発酵の方法では、嫌気性菌と好気性菌、それぞれ光エネルギーに反応する明タイプと光エネルギー以外のエネルギー(例えば、熱エネルギー、素粒子等)に反応する暗タイプがあり、この4つのタイプ「好気性-明」菌、「好気性-暗」菌、「嫌気性-明」菌、及び「嫌気性-暗」菌は別々に生態させることしかできず、そのため単発酵法、復発酵法、及び並行復発酵法のみが行われてきた。
しかし、自然界では生物と生物、生物と気候・風土等が深く関与して多様な相互作用を維持しながら共存しており、微生物だけを見ても、空気1cc中に7~8個の数種の空中浮遊菌が存在しており、土壌1cc中には1億個もの多種多様な微生物が存在し、共存している。
前記単一微生物種を扱う現在のバイオケミカルは、単一微生物を純粋培養することで、99.9%を占める他の多種多様な微生物を捨象してしまうという重大な誤りを犯している。
下記特許文献は、好気性微生物及び嫌気性微生物を含有する複合混合液を同じ培養液中で同時に大量培養するものとして提案され、特許を取得したものである。
特許第2747972号公報
特許文献1は、好気性微生物及び嫌気性微生物の複合混合液を大量培養する方法において、培養タンクに除菌した水を満たし、滅菌した糖密を0.05~0.2%(容量)の割合で添加して培養液を調製し、該培養液を有機酸でpH2.8~3.5に調整した後、好気性微生物及び嫌気性微生物を複合して含有する混合液を種菌として前記培養液に対して1/50~1/200の容量比で添加し、有機酸によりpHを2.8~3.5に維持しながら25~30℃で培養することを特徴とする、好気性微生物及び嫌気性微生物の複合大量培養法である。
また、下記特許文献は、従来共存・共栄・共生させることは不可能とされてきた、上記4つのタイプ「好気性-明」菌、「好気性-暗」菌、「嫌気性-明」菌、及び「嫌気性-暗」菌の4つのタイプの微生物を、全ての酸化・変敗・腐敗を断ち切り、発酵-分解-合成の還元作用及び抗酸化作用(酸化と還元が同時に存在する)のみを起こさせ、微生物の持つ機能と基質、及び情報を利用し、情報微生物工学として用い、増殖法、誘導法、及び発酵法を駆使することによって、共存、共栄、共生を可能とする複合発酵法を提案したものである。
特開平10-309187号公報
この特許文献2によれば、「好気性-明」菌、「好気性-暗」菌、「嫌気性-明」菌、及び「嫌気性-暗」菌の4つのタイプの微生物を共存、共栄、共生を可能する状態を継続して1ccあたりの生菌数を107~8そして10とし、菌の死滅がなくなることによって、さらに生菌数を1020~1030、10へと飛躍的に高め、微生物の高密度化による微生物融合と、微生物酵素の高濃度化による酵素結合結晶を生じさせることによって、全ての微生物を有効作用に導くことができる。
微生物酵素の高濃度化による酵素結合結晶、あるいは微生物酵素と植物酵素が結合結晶(合成融合)した抗酸化物質を用い、酸化・変敗・腐敗・分裂を抑制すると、まず、好気性発酵微生物が働き出す。好気性発酵微生物は、酵母、乳酸菌等であり、アミノ酸、糖類、ビタミン、ミネラル等の生理活性物質を造り、好気性の雑菌を浄菌する抑制の働きを持つ。次に放線菌が働き出し、嫌気性の細菌・ウィルス・病原菌・リケッチャー等を浄菌する抑制の働きと、生物の生成を促す働きをする。この後、アゾトバクター、アミロバクター、根瘤菌等が空気中から窒素を取り込み固定する働きをし(窒素固定菌)、最後に光合成細菌、藻菌、光合成微生物が炭酸ガス、窒素ガスを取り込んで光合成等エネルギー置換と交換を行う。この発酵微生物と光合成細菌、藻菌、光合成微生物、及び窒素固定菌等の合成型の微生物が強く連動すれば、発酵合成型(複合発酵)という最も理想的な生態系となる。
下記特許文献は複合発酵法を用いた養豚糞尿分解消失処理方法として提案されたもので、その中で、EMBC増殖液、EMBC固型バイオ、EMBC酵素液嫌気基礎の記載がある。
特開2006-212612号公報
EMBC増殖液は、EMBC酵素液を重量比0.1~1%使用し、重量比1%の糖蜜と重量比3%の嫌気基礎を原材料として複合発酵を起こさせ、複合微生物を増殖させて製造する。
EMBC固型バイオは、米糠90重量%、水5重量%、籾殻2.5重量%、藁2.5重量%からなる材料に、複合発酵状態にある微生物が出す酵素(EMBC酵素液)を材料の全体量の3重量%を添加混合し、加湿し、材料の上下切り返しを数回繰り返し、空気中から微生物を混入させて、1ccあたりの微生物数(生菌数)が、10~10から10に増加させ、菌の死滅を無くし、それによって、1020~1030へと生菌数が飛躍的に増大し、微生物の高密度化がおき、この状態でしばらく寝かせた後、乾燥させて粉砕したものである。
EMBC酵素液は、水90重量%、松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿の葉から抽出した抽出液6重量%、オカラ3重量%、糖蜜1重量%からなる原液に、空気中から微生物を混入させて、1ccあたりの微生物数(生菌数)が、10~10から10に増加すると菌の死滅がなくなり、それによって、1020~1030へと飛躍的に増大し、微生物の高密度化がおき、さらにこの水溶液内で微生物酵素の高濃度化が起き、前記松、笹、無花果、栗、桃、柿の葉に含まれる植物酵素とともに結合結晶化(合成融合)し、誘導体たる抗酸化物質が生成される。この抗酸化物質を含む溶液を濾過して微生物を除去し、前記酵素液を得るのである。
嫌気基礎は、重量比で鶏糞50%、乾燥オカラ40%、米糠10%を原料とし、上記EMBC酵素液を1%添加し、攪拌混合したものである。
前記特許文献1は、好気性微生物及び嫌気性微生物の発酵が並行して別々の道を歩む並行復発酵に過ぎない。
一方、現代においても単一微生物種による発酵に止まらない並行復発酵を用いた技術があり、それが日本おける清酒製造技術である。
また、特許文献2はかかる日本おける清酒製造技術を初めとした微生物の共存・共栄・共生を行う技術をもとに、自然界における微生物の複合約な共存関係をそのまま発現させたもので、複合発酵を起こさせる方法を提示したもので、複合発酵とは、単発酵から復発酵、並行復発酵、平衡復発酵、固形発酵の連動と作用を引き起こし、基質と代謝から置換と交換という有機・生物的情報エネルギー触媒を生み出し、その状態を創り上げることで、すべての微生物を有効な生態系へ導き、その微生物の情報とエネルギーの連動サイクルを生じ、微生物の循環作用を発現し、共存・共栄・共生を実現するものである。
しかし、前記特許文献2では、微生物作用における酪酸発酵以下の腐敗と変敗を抑制し、乳酸発酵までのすべての微生物の発酵作用を発酵-合成に導くことで、すべての好気性微生物と嫌気性微生物の共存、共栄、共生を生じ、腐敗と変敗をなくすための具体的な方法である増殖法、誘導法、及び発酵法について、発明の詳細な説明には一般的な培養法が記載されているのみであり、具体的な培養条件などは記載されていないので、数百ないし数千種類の微生物群の微生物すべてをどのようにすれば共存、共栄、共生(発酵合成)させることができるか不明である。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、好気性菌と嫌気性菌及び通性嫌気性菌の共存、共栄、共生を可能にする複合発酵を誘導することができる複合発酵培養液が得られる複合発酵培養液の製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、嫌気性菌、好気性菌及び通性嫌気性菌の共生による共存、共栄を可能にし、複合発酵に導くことができる複合発酵培養液の製造方法であって、前記製造方法は、複合発酵モルトを製造する工程と複合発酵モルトを用いて複合発酵培養液を製造する工程からなり、
前記複合発酵モルトの製造工程が、
仕込み水に、糖蜜、オカラ、及び、松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿のいずれかから選択された植物葉を加えた液を調製し、
前記液に、乳酸菌を加えて、通性嫌気性発酵である乳酸発酵を起こさせ、
次に、発酵菌、酵母を加えて、アミノ酸、糖類、ビタミン、ミネラル等々の生理活性物質を造り、好気性のフザリウム(酸化性細菌)を抑制し、
次に、好気性の放線菌を加えて、抗菌物質を生成させ、ウィルス・病原菌・リケッチャー及び、フザリウムを抑制し、
次に、前記放線菌より時間差を置いて、光合成菌を加えて、光合成細菌が炭酸ガス、窒素ガス等のガスを取り込んで光合成等エネルギー置換と交換を行い、得られたものの上澄液を採取して、複合発酵モルトを得るものであり、
前記複合発酵培養液の製造工程が、
前記複合発酵モルトの製造工程で得られた複合発酵モルトに、イオン交換水、糖蜜、及び、嫌気基礎を加えてなるものである、
ことを要旨とするものである。
請求項1記載の本発明によれば、複合発酵モルトは複合発酵をおこさせる種となるものであり、ここには炭素の高分子結合結晶が含まれている。複合発酵モルトは、水に、松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿のいずれかから選択された葉による植物葉添加液は自然の素材として培地媒体として使用され、水に、これと糖蜜を加えたものは菌床となり、ここに好気性菌と嫌気性菌、および通気性嫌気性菌を植付け、その上澄液であることで、好気性菌と嫌気性菌が通気性嫌気性菌を介して共存、共栄、共生する複合発酵をおこさせる下地を作ることができる。
好気性菌と嫌気性菌、および通気性嫌気性菌を時間差をおいて植付けることで、通気性嫌気性菌を介して好気性菌と嫌気性菌が共存できるが、全ての好気性フザリウムと嫌気性フザリウムの活動が抑制され、生物触媒の超伝導化が発生し微生物間の拮抗を抑制する事により共生が成り立ち、従い共存・共栄まで導くものである。
共存・共栄・共生とは拮抗しないこと(殺し合わないこと)であり、微生物(菌)が10分の1のサイズになると、お互いに殺し合わなくなり、増殖する。そのスペースの中で酵素、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの生理活性物質ができるが、これは抗酸化物質であり、炭素の高分子結合結晶となるものである。これを水中に戻すと微生物に戻る。その姿をたんぱく質で見ることができる。
すなわち、好気性菌と嫌気性菌とを通気性嫌気性菌を介して共存・共栄・共生する結果、1ccあたりの微生物数(生菌数)を10~10に増加させ、菌の死滅がなくなり、それによって、1020~1030へと飛躍的に増大し、1ccあたりの微生物数(生菌数)が、10~10から10に増加すると菌のサイズが1/10となり菌の仮死化が発生し、菌の死滅がなくなり、それによって、1020~1030へと飛躍的に増大し、微生物の高密度化がおき、さらにこの水溶液内で微生物酵素の高濃度化が起きる。
複合発酵モルトは、上澄液としたので、沈殿するオリ状物質(有機物)を除くことができ、その結果、時間の余裕をもって培養液の作成に移行することができる。
この複合発酵の種となる複合発酵モルトに水および、好気発酵をする糖蜜、嫌気発酵をする嫌気基礎を加えることで、複合発酵モルトの有する好気性菌、嫌気性菌及び通性嫌気性菌の微生物の共存・共栄・共生を可能とし、複合が生じる複合発酵培養液が得られる。
請求項2記載の本発明は、前記の複合発酵モルトの製造工程において、仕込み水は90~93重量%、松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿のいずれかから選択された複数種の植物葉は3~6重量%、オカラは3重量%、糖蜜は1重量%であることを要旨とするものである。
請求項2記載の本発明によれば、植物の中の抗酸化物質と菌の出す酵素が融合してコロニー化するのに好適な配合割合を示すものである。
請求項3記載の本発明は、前記の複合発酵培養液の製造工程において、イオン交換水に対する比率として、糖蜜3重量%、複合発酵モルト1重量%、嫌気基礎2重量%を加えてなることを要旨とするものである。
請求項3記載の本発明によれば、複合発酵モルトにおける好気性菌と嫌気性菌が通気性嫌気性菌を介して共存、共栄、共生する複合発酵をおこさせる下地に対して、糖蜜で好気性菌の発酵を、嫌気基礎で嫌気性菌および通気性嫌気性菌の発酵の助長を行うものとすることができる。
請求項4記載の本発明は、前記の複合発酵培養液の製造工程における嫌気基礎は、乾燥鶏糞(鶏糞を酸化・変敗・腐敗する前の状態で乾燥させた乾燥鶏糞)50重量%、豆腐製造の際に豆乳を搾った後の残りの大豆かすを酸化・変敗・腐敗する前の新鮮な状態で乾燥させた乾燥オカラ40重量%、及び、精米の際に出る米糠を10重量%含有する、ことを要旨とするものである。
請求項4記載の本発明によれば、嫌気性菌の発酵の菌床となる嫌気基礎の好適な配合例を示すものである。
以上述べたように本発明の複合発酵培養液の製造方法は、好気性菌と嫌気性菌及び通性嫌気性菌の共存、共栄、共生を可能にする複合発酵を誘導することができる複合発酵培養液を得ることができるものである。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、先に複合発酵について述べる。複合発酵とは、好気性菌と嫌気性菌及び通性嫌気性菌の共存、共栄、共生を可能にする発酵である。
複合発酵では、まず、好気性細菌が働き出し、好気性細菌の一例は乳酸菌であり、乳酸発酵が起こる。
乳酸発酵は、好気性発酵で、発酵菌、酵母を出し、これによりアミノ酸、(糖類)、ビタミン、ミネラルの生理活性物質を造る。
生理活性物質は、酵素として好気性のフザリウム(酸化性細菌)を抑制し、次に嫌気性の放線菌が働き出し、放線菌が抗菌物質(抗生物質)を出し、嫌気性の細菌であるウィルス・病原菌・リケッチャー(嫌気性のフザリウム)を抑制する。
以下に放線菌の主な属を示す。
コリネバクテリウム属(Coriobacterium)
コリネバクテリウム属は好気性または通性嫌気性のグラム陽性菌である。グルタミン酸生産菌Corynebacterium glutamicumのような工業的に重要な菌が含まれる。グルタミン酸生産菌は、ジフテリア菌と近縁であるが、病原性は有さない。ジフテリア菌 Corynebacterium diphtheriaeはジフテリア毒素を産生し、真核細胞のタンパク質合成を阻害しアポトーシスを誘導する。
マイコバクテリウム属(Mycobacterium)
ヒト結核菌 Mycobacterium tuberculosis、らい菌 Mycobacterium lepraeなどがマイコバクテリウム属に含まれる。牛の結核菌であるBCG菌 Mycobacterium bovisも含まれる。
ロドコッカス属(Rhodococcus)
ロドコッカス属は土壌、海中など環境中に広く存在している。
プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)
プロピオン酸産生菌は、グルコースから乳酸、プロピオン酸、酢酸を産生する。アクネ菌はにきびの原因菌である。
ストレプトマイセス属(Streptomyces)
放線菌は特に抗生物質を生産する菌が多い。抗生物質生産菌の大部分が放線菌に属し、特にストレプトマイセス属(ストレプトマイシンの名の由来)に多い。ストレプトマイシン生産菌、カナマイシン生産菌などがこの属に含まれる。抗生物質の7割がこの属からで、ストレプトマイシン、カナマイシン、テトラサイクリン、エリスロマイシン、リファンピシン、ブレオマイシン、バンコマイシンなど。
ミクロコッカス属(Micrococcus)
ミクロコッカス属は好気性でほとんど病原性を有さない。ミクロコッカス・ロゼウスは、食品表面を赤色の色素で変色させる。
フランキア属(Frankia)
フランキア属はヤマモモやグミなどの根に共生し窒素固定を行う。
ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)
ヒトなどの腸内細菌であるビフィドバクテリウム属ビフィズス菌も放線菌類に分類され、ヨーグルトなどの食品や整腸剤に利用されている。
好気性フザリウム属菌群を浄菌と嫌気性フザリウム属菌群の浄菌の二つの浄菌作用の連動での酸化、変敗、腐敗を防ぐことにより、好気性菌と嫌気性菌の共生が起き、その結果、1ccあたりの微生物数(生菌数)を10~10に増加させ、菌の死滅がなくなり、それによって、1020~1030へと飛躍的に増大し、1ccあたりの微生物数(生菌数)が、10~10から10に増加すると菌のサイズが1/10となり菌の仮死化が発生し、菌の死滅がなくなり、それによって、1020~1030へと飛躍的に増大し、微生物の高密度化がおき、さらにこの水溶液内で微生物酵素の高濃度化が起きる。
菌のサイズが1/10となり菌の仮死化が発生しても、微生物(菌)は仮死状態なのであるが、これに共存共栄しなさいよという情報を送り、ここで水素イオンの昇華(エネルギーの取り込み)と、活性酸素の抑制を行うことによって分裂と拮抗が止まる。
微生物が10分の1のサイズ(酵素と同じサイズ)になると、酵素、ビタミン、ミネラル、アミノ酸の生理活性物質ができるが、これは抗酸化物質であり、炭素炭素という結合体ができて高分子結合結晶となるものである。これを水中に戻すと微生物に戻る。その姿をたんぱく質で見ることができる。
また、前記の二つの浄菌作用が連動すると、アゾトバクター、アミロバクター、根瘤菌等が空気中から窒素及びあらゆる気体を取り込み固定する働きをし(窒素固定菌)、最後に光合成細菌、藻菌、化学光合成微生物が炭酸ガス、窒素ガスを取り込んで光合成等、エネルギー・置換と交換を行う。
この様に、発酵微生物と、放線菌、窒素固定菌及び光合成細菌、藻菌、化学光合成微生物などの合成型の微生物が強く連動すれば、発酵合成型(複合発酵)という最も理想的な生態系となり、微生物融合と酵素結合結晶を生じる。
なお、通性嫌気性細菌は、好気と嫌気のどちらにも生きることができる細菌で、乳酸菌がそれに当たり、発酵合成の立役者であり、好気性菌と嫌気性菌が共存、共栄、共生する仲介を行う。
次に、このような複合発酵を惹起できる複合発酵培養液の製造方法について説明する。
複合発酵培養液は、複合発酵モルトに仕込み水および、好気発酵をする糖蜜、嫌気発酵をする嫌気基礎を加えてなり、複合発酵培養液は複合発酵モルトを培養したもので、複合発酵モルトは、複合発酵法により「発酵系」「合成系」の微生物(菌)が共生してなる酵素液である。
複合発酵モルトの製造は、仕込み水に糖蜜とオカラおよび松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿のいずれかから選択された葉を加えてなる植物葉添加液に、
通性嫌気性発酵である乳酸菌および好気性の放線菌、および光合成菌を段階的に加えるものである。
そして、その過程で、まず乳酸菌による通性嫌気性発酵である乳酸発酵を起させ更に、発酵菌、酵母によりアミノ酸、糖類、ビタミン、ミネラル等々の生理活性物質を造り好気性のフザリウム(酸化性細菌)を抑制し、次いで、前記乳酸菌及び発酵菌、酵母に引き続き好気性の放線菌により抗菌物質が生成されウィルス・病原菌・リケッチャー及び、フザリウムを抑制し、次いで、前記放線菌より時間差を置いて光合成菌を加え、光合成細菌が炭酸ガス、窒素ガス等のガスを取り込んで光合成等エネルギー置換と交換を行い、その結果、好気性菌と嫌気性菌とを通気性嫌気性菌の共生による共存・共栄が可能となる複合発酵という生態系となり、その上澄液を採取してなる。
複合発酵モルトは、水に、松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿のいずれかから選択された葉とオカラと糖蜜を加え、ここに好気性菌と嫌気性菌、および通気性嫌気性菌を植付けて、1ccあたりの微生物数を増加させることで菌の死滅がなくなり、それによって、微生物が飛躍的に増大し、微生物の高密度化がおき、さらにこの水溶液内で微生物酵素の高濃度化が起き、前記松、笹、無花果、栗、桃、柿の葉に含まれる植物酵素とともに結合結晶化し、誘導体たる抗酸化物質が生成され、この抗酸化物質を含む溶液の上澄液である。
たとえば、水90重量%、松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿のうちの1種、または複数種の選択された葉から3~6重量%、オカラ3重量%、糖蜜1重量%からなる原液に乳酸菌と放線菌と光合成細菌とを時間差をおいて植える。この時間差は例えば60分、120分、150分の時間間隔を置くことであり、これにより乳酸菌の生理活性物質を造り、酵素として好気性のフザリウム(酸化性細菌)を抑制すること、放線菌の抗菌物質を出し、嫌気性の細菌であるウィルス・病原菌・リケッチャーなど嫌気性のフザリウムを抑制こと、光合成細菌が炭酸ガス、窒素ガス等のガスを取り込んで光合成等エネルギー置換と交換を行うことが確保でき、菌の増殖により、好気性菌と嫌気性菌とを通気性嫌気性菌を介して共存・共栄・共生する。
かかる増殖は、1ccあたりの微生物数(生菌数)が、10~10から10に増加する。この数値は、下記の手法、手段で解析、証明が可能である。ラフィノース発酵検定法イノシット同化法,オキサノグラフ法,メリビオース検定法,デオキシリボヌクレアーゼ反応法,分光光度計法,H1-NMR,薄層クロマトグラフィ,ガスクロマトグラフィ,X線回析法,Y線回析法etc。
このような増殖は菌の仮死化であり、菌の死滅がなくなり、それによって、1020~1030へと飛躍的に増大し、微生物の高密度化がおき、さらにこの水溶液内で微生物酵素の高濃度化が起き、前記松、笹、無花果、栗、桃、柿の葉に含まれる植物酵素とともに結合結晶化(合成融合)し、誘導体たる抗酸化物質が生成される。
前記のように微生物が10分の1のサイズ(酵素と同じサイズ)になると、酵素、ビタミン、ミネラル、アミノ酸の生理活性物質ができるが、これは抗酸化物質であり、炭素炭素という結合体ができて高分子結合結晶となるものである。これを水中に戻すと微生物に戻る。その姿をたんぱく質で見ることができるが、複合発酵培養液は、複合発酵モルトをもとに複合発酵を起こさせるようにしたものである。
複合発酵培養液は、当該複合発酵モルトに仕込み水および、好気発酵を誘導する糖蜜、嫌気発酵を誘導する嫌気基礎を加えてなるが、原材料合計は下記の通りである。
イオン交換水 500kg
糖蜜 15kg
複合発酵モルト 5kg
嫌気基礎 10kg
この数値は変更することも可能である。
仕込み水に対する比率は次の通りである。
糖蜜 3重量% モルト 1重量% 嫌気基礎 2%
ここで嫌気基礎とは、乾燥鶏糞(鶏糞を酸化・変敗・腐敗する前の状態で乾燥させた乾燥鶏糞50重量%、豆腐製造の際に豆乳を搾った後の残りの大豆かすを酸化・変敗・腐敗する前の新鮮な状態で乾燥させた乾燥オカラ40重量%、精米の際に出る米糠を9重量%、及び複合発酵モルトを1%加え、培養タンクで高密度化したものである。嫌気基礎は複合発酵させた当該培養液を嫌気発酵に誘導するものである。
下記に複合発酵培養液の作成手順を示す。
1)1日目
1-1)仕込みタンクに仕込み水としてイオン交換水50kgを溜め、曝気し撹拌しながら38℃程度まで加温する。
1-2)電動撹拌機を用い糖蜜3%(1.5kg)を加温したイオン交換水にて希釈し、粘度を低下させた後に仕込みタンクに添加する。
1-3)仕込みタンクに糖蜜を投入後、30分間、櫂つきを実施し撹拌する。なお、曝気は引き続き行い撹拌効率を高める。水面に発生する泡の表層に色が確認出来れば状態は良好(カラーボール=キラキラ泡の発生)。
1-4)櫂つき後に複合発酵モルトを4L(4kg)添加し、引き続き櫂つきを数分、行う。
1-5)仕込みタンクを密閉させ保管する。
1-6)使用した道具等は全て洗浄し保管する。
2)2日目
2-1)仕込みタンクを静置させ保管。
3)3日目
3-1)調合タンクにイオン交換水200kgを溜め、曝気し撹拌しながら38℃程度まで加温する。
仕込み量 200L イオン交換水 200kg
3-2)仕込みタンクを開放し、強曝気し仕込み水の撹拌と空気の供給を行う。
3-3)電気撹拌機を用い糖蜜3%(6kg)を加温したイオン交換水にて希釈し、粘度を低下させた後に調合タンクに添加。
3-4)調合タンクに糖蜜を投入後、30分間、櫂つきを実施し撹拌する。なお、曝気は引き続き行い撹拌効率を高める。水面に発生する泡の表層に色が確認出来れば状態は良好(カラーボール=キラキラ泡の発生)。
3-5)櫂つき後、調合タンクに複合発酵モルトを0.5L(0.5kg)添加し、引き続き櫂つきを数分、行う。
3-6)嫌気基礎を5kg添加する。嫌気基礎は粉状で有り非常に撹拌し難く、水面に浮上する為、手で粉砕し撹拌させる。
3-7)仕込みタンク内の仕込み水を発酵タンクに移送する。なお、仕込みタンクの曝気は終了させ、発酵タンクへの曝気に切り替える。
3-8)調合タンク内の調合水を櫂つきをしながら、発酵タンクに移送する。
3-9)発酵タンクのエアを停止し、密閉し静置する。
3-10)使用した道具等は全て洗浄し保管する。
4)4日目
4-1)調合タンクにイオン交換水250kgを溜め、曝気し撹拌しながら38℃程度まで加温する。
仕込み量 250L イオン交換水250kg
4-2)発酵タンクを開放し、強曝気し発酵タンク内水の撹拌と空気の供給を行う。
4-3)電気撹拌機を用い糖蜜3%(7.5kg)を加温したイオン交換水にて希釈し、粘度を低下させた後に調合タンクに添加。
4-4)調合タンクに糖蜜を投入後、30分間、櫂つきを実施し撹拌する。なお、曝気は引き続き行い撹拌効率を高める。水面に発生する泡の表層に色が確認出来れば状態は良好(カラーボール=キラキラ泡の発生)。
4-5)櫂つき後、調合タンクに複合発酵モルトを0.5L(0.5kg)添加し、引き続き櫂つきを数分、行う。
4-6)嫌気基礎を5kg添加する。嫌気基礎は粉状で有り非常に撹拌し難く、水面に浮上する為、手で粉砕し撹拌させる。
4-7)調合タンク内の調合水を櫂つきをしながら、発酵タンクに移送する。
4-8)発酵タンクのエアを停止し、密閉し静置する。
4-9)使用した道具等は全て洗浄し保管する。
5)5/6日目
5-1)発酵タンクを静置させ保管。
6)7日目、及び以降
6-1)7日目に発酵タンクを開放し、下層の沈降物を巻き上げるイメージで1分程度、櫂つきをし撹拌させる。
*甘い香りから、酸味の強い臭気となっていれば良好である。
*発酵によりガスが放出されタンク内が加圧状態になる場合が有る為、注意が必要。
6-2)7日目以降は1週間毎に発酵タンクを開放し、下層の沈降物を巻き上げるイメージで1分程度、櫂つきをし撹拌させる。
7)使用時
7-1)使用時は出来うる限り、下部より液を採取し、使用する。なお、採取後、櫂つきを1分程度、実施する。
*液採取前には櫂つきを実施しない。
前記各日程は下記のごとくである。
1日目・・・乳酸発酵を起こさせ硝酸・亜硝酸を発生さ雑菌の抑制を行った後に、酵母や発酵菌による好気性発酵に導く。
2日目・・・密閉状態とし雑菌の侵入を抑制し、且つ菌の誘導を行う。
3日目・・・嫌気基礎により嫌気発酵へ誘導し、嫌気と好気の共生発酵に導く。
4日目・・・嫌気基礎により更に嫌気の発酵の力を強く導く。
5日目・・・更に嫌気発酵を優勢にし、合成に近づける。
なお、上記は1次発酵だが更に2次発酵、3次発酵させ最終的には3か月程度の熟成期を設けて完成させる。
本発明により製造した複合発酵培養液は、好気性菌と嫌気性菌及び通性嫌気性菌の共存、共栄、共生を可能にする発酵である複合発酵を起こさせるものとして、次のような効果を生ずる。
複合発酵培養液による複合発酵状態が継続し、微生物の高密度化による微生物融合と微生物酵素の高濃度化による酵素結合結晶が生じることで、あらゆる物質とエネルギーをプラスチャージに転移させ、全ての物質(物質レベル、分子レベル、原子レベル、素粒子、放射能等)を水と炭素(チリ、C1~60)とガスに切り替えることができる。
複合発酵による微生物の分解作用を利用して、工場の廃水等の廃棄物処理を行うことによって、有害物質を水・炭素・ガスに分解してしまい、汚泥・スラッジが消失し、悪臭を除去してしまう。これにより、汚泥・スラッジの搬出・処理(地上投棄、海洋投棄、焼却処理等)に関する費用が不要になるほか、消泡剤、高分子沈降剤、PH調整薬剤等の薬剤が不要になる。また、運行管理がしやすく省力化が実現できる。さらに、従来の活性汚泥法等に比べて処理能力が3倍以上アップするので、大幅な設備費用の節減が可能である。
複合発酵による工場廃水の処理水は、水道水よりも上質で、活性酵素を含むので、工場での再利用や農業用水、中水道として利用することができるので、水資源を最大限活用することができる。
工場廃水に対し、廃水が含む有害物質に適応した対抗性菌を育成培養して処理するので、化学、重金属、石油、IC産業、フィルム、製紙、食品化工、醸造、農業、畜産、水産、住宅等あらゆる産業に対応できる。
複合発酵によって生成された微生物酵素は、人間が飲用することにより、体内の免疫を高め、抗酸化物質を生成させることができ、活性酸素の抑制、抗原抗体反応の促進、インターフェロンの体内増殖を可能にし、ATK活性を起こし、ナチュラルキラー細胞が増殖する等によって、すべての病気に対して、免疫効果を高め、生態系をよくする効果を持つものである。また、人以外にも牛、豚、鶏等の畜産、海・川の魚介類の養殖に用いると、抗生物質、薬剤等の薬品を用いることなく、健康な家畜が成育し、養殖においても天然のものと変わりがない魚介類となるものである。
複合発酵によって、気体媒地、有機媒地、無機媒体を利用して発酵合成を促し、無肥料、無農薬で農業生産、植物生産をする、いわば、空気から食物を作ることを可能にしたものである。
複合発酵によるすべての微生物のエネルギー触媒機能を利用して、植物プランクトン等海に有益なプランクトンの自然発生を促し、海水の水質を浄化し、微生物の酵素効果によって、病気を抑制し、薬剤と抗生物質等の薬品を使用しないことで、養殖でありながら、ナチュラルな魚介類を生産することを可能にするものである。
畜産においては、牛、豚、鶏等の糞尿処理を行って、清水にし、畜舎内の悪臭を消すと共に、抗酸化性の酵素結晶により、活性酸素の抑制と細菌、ウィルス、病原菌、リケッチャー、及び雑菌を抑制し、健康な家畜を育て、肉、卵の品質をよくすることができる。
複合発酵の微生物酵素を食品に添加することで、抗酸化効果により、食品の酸化防止、活性酸素の抑制がなされ、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、糖類等の品質向上が実現するのである。

Claims (4)

  1. 嫌気性菌、好気性菌及び通性嫌気性菌の共生による共存、共栄を可能にし、複合発酵に導くことができる複合発酵培養液の製造方法であって、前記製造方法は、複合発酵モルトを製造する工程と複合発酵モルトを用いて複合発酵培養液を製造する工程からなり、
    前記複合発酵モルトの製造工程が、
    仕込み水に、糖蜜、オカラ、及び、松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿のいずれかから選択された植物葉を加えた液を調製し、
    前記液に、乳酸菌を加えて、通性嫌気性発酵である乳酸発酵を起こさせ、
    次に、発酵菌、酵母を加えて、アミノ酸、糖類、ビタミン、ミネラル等々の生理活性物質を造り、好気性のフザリウム(酸化性細菌)を抑制し、
    次に、好気性の放線菌を加えて、抗菌物質を生成させ、ウィルス・病原菌・リケッチャー及び、フザリウムを抑制し、
    次に、前記放線菌より時間差を置いて、光合成菌を加えて、光合成細菌が炭酸ガス、窒素ガス等のガスを取り込んで光合成等エネルギー置換と交換を行い、得られたものの上澄液を採取して、複合発酵モルトを得るものであり、
    前記複合発酵培養液の製造工程が、
    前記複合発酵モルトの製造工程で得られた複合発酵モルトに、イオン交換水、糖蜜、及び、嫌気基礎を加えてなるものである、
    ことを特徴とする、複合発酵培養液の製造方法。
  2. 前記の複合発酵モルトの製造工程において、仕込み水は90~93重量%、松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿のいずれかから選択された複数種の植物葉は3~6重量%、オカラは3重量%、糖蜜は1重量%である請求項1記載の複合発酵培養液の製造方法。
  3. 前記の複合発酵培養液の製造工程において、イオン交換水に対する比率として、糖蜜3重量%、複合発酵モルト1重量%、嫌気基礎2重量%を加えてなる、請求項1または請求項2記載の複合発酵培養液の製造方法。
  4. 前記の複合発酵培養液の製造工程における嫌気基礎は、乾燥鶏糞(鶏糞を酸化・変敗・腐敗する前の状態で乾燥させた乾燥鶏糞)50重量%、豆腐製造の際に豆乳を搾った後の残りの大豆かすを酸化・変敗・腐敗する前の新鮮な状態で乾燥させた乾燥オカラ40重量%、及び、精米の際に出る米糠を10重量%含有する、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の複合発酵培養液の製造方法。

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