JP7305091B2 - 焼却設備制御装置、焼却設備制御方法、及びプログラム - Google Patents

焼却設備制御装置、焼却設備制御方法、及びプログラム Download PDF

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本発明は、焼却設備制御装置、焼却設備制御方法、及びプログラムに関する。
従来、焼却設備に含まれる集塵機に関して、当該集塵機へ流入する排ガスの入口温度は、低温である方が集塵効率やダイオキシン類の除去効率が高まることが知られている。そのため、集塵機へ流入する排ガスの入口温度を下げる技術が各種提案されている。
例えば、下記特許文献1には、集塵機から出る排ガスを利用して、集塵機へ流入する排ガスの入口温度を下げる技術が開示されている。具体的に、特許文献1の技術では、バグフィルタ(集塵機)から出た排ガスと、ボイラから出た排ガスとの熱交換が熱交換器にて行われている。熱交換器から出た排ガスは、熱交換器の後段に置かれた空気冷却器にて、さらに冷却されてから集塵機へ入る。
特開平11-248142号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、熱交換器出口温度が成り行きとなり、集塵機の耐熱温度を維持するために排ガスを冷却する冷却器が必要であり、冷却器における冷却制御によって集塵機入口温度を制御する必要がある。また、集塵機から出る排ガスの全てが熱交換器へ流入する構成となっているため、熱交換器において、集塵機から出た排ガスが、ボイラから出た排ガスから必要以上に熱を回収する恐れがある。この場合、後段での廃熱が増加し、系全体での熱効率を下げることになる。
上述の課題を鑑み、本発明の目的は、冷却器を小型化又は省略し、且つ、集塵機の入口における排ガス入口温度を目標温度となるようにしつつ排ガスの熱を回収することが可能な焼却設備制御装置、焼却設備制御方法、及びプログラムを提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る焼却設備制御装置は、焼却炉から排出される高温の排ガスが通り、前記高温の排ガスによる再加熱を行う熱交換器と、前記熱交換器から排出される排ガスが流入するボイラと、前記ボイラから排出される排ガスの除塵を行う集塵機と、前記集塵機から排出される排ガスが再加熱される前記熱交換器を、前記集塵機から排出される排ガスがバイパスするバイパス経路と、を備える焼却設備における焼却設備制御装置であって、前記バイパス経路を流れる排ガスのバイパス流量を制御する第1制御部と、前記ボイラが前記熱交換器から排出される排ガスから抽熱する抽熱量を制御する第2制御部と、を備え、前記第1制御部は、前記ボイラにて抽熱された排ガスが流入する前記集塵機の入口における排ガス入口温度が第1温度以上である場合に、前記バイパス流量を減少させ、前記第2制御部は、前記排ガス入口温度が前記第1温度よりも高い第2温度以上である場合に、前記抽熱量を増加させる。
本発明の一態様に係る焼却設備制御方法は、焼却炉から排出される高温の排ガスが通り、前記高温の排ガスによる再加熱を行う熱交換器と、前記熱交換器から排出される排ガスが流入するボイラと、前記ボイラから排出される排ガスの除塵を行う集塵機と、前記集塵機から排出される排ガスが再加熱される前記熱交換器を、前記集塵機から排出される排ガスがバイパスするバイパス経路と、を備える焼却設備における焼却設備制御方法であって、第1制御部が、前記バイパス経路を流れる排ガスのバイパス流量を制御することと、第2制御部が、前記ボイラが前記熱交換器から排出される排ガスから抽熱する抽熱量を制御することと、を含み、前記第1制御部は、前記ボイラにて抽熱された排ガスが流入する前記集塵機の入口における排ガス入口温度が第1温度以上である場合に、前記バイパス流量を減少させ、前記第2制御部は、前記排ガス入口温度が前記第1温度よりも高い第2温度以上である場合に、前記抽熱量を増加させる。
本発明の一態様に係るプログラムは、焼却炉から排出される高温の排ガスが通り、前記高温の排ガスによる再加熱を行う熱交換器と、前記熱交換器から排出される排ガスが流入するボイラと、前記ボイラから排出される排ガスの除塵を行う集塵機と、前記集塵機から排出される排ガスが再加熱される前記熱交換器を、前記集塵機から排出される排ガスがバイパスするバイパス経路と、を備える焼却設備におけるプログラムであって、コンピュータを、前記バイパス経路を流れる排ガスのバイパス流量を制御する第1制御部と、前記ボイラが前記熱交換器から排出される排ガスから抽熱する抽熱量を制御する第2制御部と、として機能させ、前記第1制御部は、前記ボイラにて抽熱された排ガスが流入する前記集塵機の入口における排ガス入口温度が第1温度以上である場合に、前記バイパス流量を減少させ、前記第2制御部は、前記排ガス入口温度が前記第1温度よりも高い第2温度以上である場合に、前記抽熱量を増加させる。
本発明によれば、冷却器を小型化又は省略し、且つ、集塵機の入口における排ガス入口温度を目標温度となるようにしつつ排ガスの熱を回収することができる。
本発明の一実施形態に係る焼却設備の構成の一例を示す図である。 同実施形態に係る第1制御処理と集塵機の排ガス入口温度PVとの関係の一例を示す図である。 同実施形態に係る集塵機の排ガス入口温度と、ボイラの熱媒体の出口温度と、熱媒体の循環量との関係の一例を示す図である。 同実施形態に係る焼却設備制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 同実施形態に係る焼却設備制御装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
本発明は、焼却設備に含まれる装置にて実行される処理を制御する焼却設備制御装置に関する。本実施形態における焼却設備は、例えば、下水処理にて発生する下水汚泥の焼却処理を行う設備である。なお、焼却設備は、かかる例に限定されない。
<1.焼却設備の構成>
まず、図1~図3を参照して、本実施形態に係る焼却設備の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る焼却設備1の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、焼却設備1は、脱水機2、焼却炉3、熱交換器4、ボイラ5a、ボイラ5b、発電機6a、発電機6b、集塵機7、TI(Temperature Indication)8、焼却設備制御装置10、TIC(Temperature Indication Controller)11、TIC12、TIC13、TIC14、PLC(Programmable Logic Controller)15、バイパス弁21、過給機22、バイパス弁23、TIC24、熱媒循環ポンプ31、VVVF(Variable Voltage Variable Frequency)インバータ32、TIC33、ノズル41、バルブ42、TIC43、CIC(水分計)51を含む。なお、以下では、TIC11~14、TIC24、TIC33、TIC43、及びCIC51を含む総称として、「コントローラ」を用いる。
脱水機2は、焼却対象を生成する。焼却対象は、例えば、脱水汚泥である。脱水機2には、経路60を介して、下水処理にて発生した下水汚泥が濃縮された濃縮汚泥が供給される。脱水機2は、供給された濃縮汚泥を脱水することで脱水汚泥を生成する。脱水機2により生成された脱水汚泥は、経路61を介して、焼却炉3へ供給される。本実施形態の脱水機2は、例えば、加温脱水装置により実現される。なお、脱水機2は、かかる例に限定されない。
焼却炉3は、脱水機2が生成した脱水汚泥(焼却対象)を焼却する。焼却炉3では、脱水汚泥が焼却されることにより、排ガスが発生する。当該排ガスの温度は、850℃程度である。焼却炉3で発生した排ガスは、経路62を介して、熱交換器4へ供給される。なお、焼却炉3は、内部に冷却水を噴霧可能なノズル41が設けられている。冷却水は、経路70を介してノズル41から噴霧される。ノズル41による冷却水の噴霧量は、経路70に設けられたバルブ42の開度に基づき制御される。
熱交換器4は、経路62を介して焼却炉3から流入する排ガスと、経路65を介して集塵機7から流入する排ガスとの間の熱交換を行う。経路62から流入する排ガスは、経路65から流入する排ガスよりも高温であるため、以下では、「高温排ガス」とも称される。一方、経路65から流入する排ガスは、経路62から流入する排ガスよりも低温であるため、以下では、「低温排ガス」とも称される。
高温排ガスは、熱交換器4の内部の経路71を通って経路63(後段の熱回収経路)へ排出される。低温排ガスは、熱交換器の内部の経路72を通って経路66へ排出される。熱交換では、温度が高い物体から温度が低い物体へ熱が移動し、温度が高い物体の温度が下がり、温度が低い物体の温度が上がる。そのため、熱交換器4における熱交換では、経路71を通る高温排ガスから経路72を通る低温排ガスへ熱が移動し、高温排ガスの温度が下がり、低温排ガスの温度が上がる。即ち、熱交換器4は、高温排ガスの冷却を行い、低温排ガスの加熱(再加熱)を行う。
熱交換の結果、高温排ガスは、600℃程度に冷却される。熱交換器4により冷却された高温排ガスは、経路63を介して、ボイラ5aへ供給される。
ボイラ5aは、経路71から排出され、経路63を介して熱交換器4から流入する排ガスから熱を抽熱する。本実施形態のボイラ5aは、例えば、熱媒ボイラ又は蒸気ボイラ等により実現される。以下、ボイラ5aが熱媒ボイラである例について説明する。なお、ボイラ5aは、かかる例に限定されない。
ボイラ5aは、熱媒循環ポンプ31から供給される熱媒体(例えば熱媒油)と、経路63を介して熱交換器4から流入する排ガスとの間の熱交換を行う。ボイラ5aでは、熱交換器4から流入する排ガスが温度の高い物体であり、熱媒体が温度の低い物体である。よって、ボイラ5aでは、熱交換により、温度が高い排ガスから温度が低い熱媒体へ熱が移動する。言い換えると、熱媒体が排ガスから熱を抽熱する。熱交換の結果、経路63を介して熱交換器4から流入する排ガスは、210℃程度に冷却される。ボイラ5aにより冷却された排ガスは、経路64を介して、集塵機7へ供給される。
ボイラ5aにおける熱交換に用いられた熱媒体は、ボイラ5aから発電機6aへ供給される。発電機6aは、例えば、供給された熱媒体を用いてバイナリー発電を行う。バイナリー発電に用いられた熱媒体は、熱媒循環ポンプ31へ供給される。熱媒循環ポンプ31は、ボイラ5aと発電機6aとの間で熱媒体を循環させる。熱媒循環ポンプ31が循環させる熱媒体の循環量は、VVVFインバータ32により制御される。なお、本実施形態では、ボイラ5aにおける熱交換に用いられた熱媒体は、発電機6aへ供給されているが、熱媒体の供給先はこれに限定されず、乾燥機などの熱利用設備に供給してもよい。
集塵機7は、経路63を介してボイラ5aから流入する排ガスの除塵を行う。集塵機7により除塵された排ガスは、経路65を介して、熱交換器4へ供給される。本実施形態の集塵機7は、例えば、低温バグフィルタにより実現される。
経路65を介して集塵機7から熱交換器4へ流入する排ガスは、熱交換器4にて、経路62を介して焼却炉3から流入する排ガスとの熱交換に用いられる。熱交換の結果、集塵機7から流入する排ガスは、加熱(再加熱)される。熱交換器4により加熱された排ガスは、経路66を介して、過給機22へ供給される。なお、本実施形態では、経路65を介して集塵機7から熱交換器4へ流入する排ガスは、熱交換器4にて、経路62を介して焼却炉3から流入する排ガスと、併流となっているが、向流としてもよい。
過給機22は、タービン22aと、タービン22aの回動に伴って回転するコンプレッサ22bからなる。過給機22では、経路66を介して熱交換器4から供給される排ガスがタービン22aの回動に用いられる。タービン22aの回動に伴って、コンプレッサ22bが回転を始め、圧縮空気が生成される。タービン22aの回動に用いられた排ガスは、経路67を介して、ボイラ5bへ供給される。
ボイラ5bは、経路67を介して過給機22から流入する排ガスから熱を抽熱する。ボイラ5bにおける排ガスの冷却は、上述したボイラ5aにおける排ガスの冷却と同様に実現されるため、その説明を省略する。なお、ボイラ5bにおける排ガスの冷却は、上述したボイラ5aとは異なる手段により実現されてもよい。
ボイラ5bにおける熱交換に用いられた熱媒体は、ボイラ5bから発電機6bへ供給される。発電機6bにおける発電は、上述した発電機6aにおける発電と同様に実現されるため、その説明を省略する。なお、発電機6bにおける発電は、上述した発電機6aとは異なる手段により実現されてもよい。また、発電機6aと発電機6bを共通とし、1つの発電機としてもよい。さらに、前述のように熱媒体の供給先は発電機に限定されず、乾燥機などの熱利用設備に供給してもよい。
バイパス経路68は、集塵機7から排出される排ガスが熱交換器4をバイパスするための経路である。バイパス経路68は、経路65と経路66とを接続するように設けられる。より具体的に、バイパス経路68は、排ガスが熱交換器4の経路72の入口と出口との間で、熱交換器4をバイパスできるように設けられる。集塵機7から排出される排ガスは、バイパス経路68を介して、熱交換器4をバイパスしてもよい。この場合、集塵機7から排出される排ガスは、経路65、バイパス経路68、及び経路66を介して、過給機22へ供給される。なお、バイパス経路68へ流入する排ガスの量は、バイパス経路68に設けられたバイパス弁21の開度に基づき制御される。
バイパス経路69は、熱交換器4から排出される排ガスが過給機22をバイパスするための経路である。バイパス経路69は、経路66と経路67とを接続するように設けられる。熱交換器4から経路66へ排出される排ガス、及び集塵機7から排出されてバイパス経路68を介して熱交換器4をバイパスした排ガスは、バイパス経路69を介して過給機22をバイパスしてもよい。この場合、熱交換器4から経路66へ排出される排ガス、及び集塵機7から排出されてバイパス経路68を介して熱交換器4をバイパスした排ガスは、バイパス経路69及び経路67を介して、ボイラ5bへ供給される。なお、バイパス経路69へ流入する排ガスの量は、バイパス経路69に設けられたバイパス弁23の開度に基づき制御される。
TI8は、集塵機7の入口において、経路64を介してボイラ5aから流入する排ガスの排ガス入口温度PVを測定する。TI8は、測定した排ガス入口温度PVをTIC11~14の各々へ送信する。
焼却設備制御装置10は、TIC11~14とPLC15とを含む。焼却設備制御装置10は、TIC11~14とPLC15による制御に基づき、焼却設備1全体の動作を制御する。
TIC11~14は、TI8から受信する排ガス入口温度PVに基づき、各々の制御対象を制御する。以下では、TIC11~14の各々が排ガス入口温度PVに基づき実行する制御処理は、「第1制御処理」とも称される。第1制御処理では、例えば、PID制御が行われる。PID制御では、TIC11~14が、入力値(排ガス入口温度PV)と設定値(開始温度SV)との差に比例(Proportional)・積分(Integral)・微分(Derivative)を施した制御信号を出力する。PLC15は、TIC11~14の各々から受信する制御信号に基づき、制御対象へ制御信号を送信する。制御信号には、例えば、各制御対象の制御量を示す制御値が含まれる。
本実施形態の焼却設備1では、集塵機7へ流入する排ガスの排ガス入口温度PVの目標温度SVが設定されている。目標温度SVは、例えば、210℃である。焼却設備制御装置10は、排ガス入口温度PVが目標温度SVに保たれるように、焼却設備1全体の動作を制御する。なお、排ガス入口温度PVは、焼却炉3に投入される脱水汚泥の性状変動等により、目標温度SVから上昇し得る。排ガス入口温度PVが上昇した場合、焼却設備制御装置10は、第1制御処理を実行することで、上昇した排ガス入口温度PVを目標温度SVまで下げる。
ここで、図2を参照して、第1制御処理の種類について説明する。図2は、本実施形態に係る第1制御処理と集塵機7の排ガス入口温度PVとの関係の一例を示す図である。図2に示すグラフは、横軸に第2制御処理の種類、縦軸に集塵機7の排ガス入口温度PVが示されている。図2に示すように、第1制御処理には、バイパス流量制御処理、抽熱量制御処理、炉内温度制御処理、含水率制御処理がある。
バイパス流量制御処理では、バイパス経路68を流れる排ガスの量であるバイパス流量が制御される。当該バイパス流量は、バイパス弁21の開度の変化に伴い変化する。そのため、バイパス流量制御処理では、バイパス弁21(制御対象)の開度が制御される。図2に示すバイパス流量制御処理のグラフの太さは、バイパス弁21の開度を示している。グラフが太いほど開度は大きく、グラフが細いほど開度は小さい。本実施形態では、バイパス流量制御処理が開始される開始温度SV1-1(第1温度)が設定される。開始温度SV1-1は、例えば、210℃である。そのため、排ガス入口温度PVが210℃以上になると、バイパス流量制御処理が開始される。バイパス弁21の開度は、例えば、排ガス入口温度PVが上昇するほど減少するように制御される。そのため、バイパス弁21の開度は、210℃から徐々に減少する。この場合、バイパス弁21の開度に応じて、バイパス流量も徐々に減少する。そして、排ガス入口温度PVが230℃になると、バイパス弁21は、全閉となる。
抽熱量制御処理では、ボイラ5aが排ガスから抽熱する抽熱量が制御される。当該抽熱量は、ボイラ5aを循環する熱媒体の循環量の変化に伴い変化する。そのため、抽熱量制御処理では、ボイラ5aを循環する熱媒体の循環量を制御するVVVFインバータ32(制御対象)の動作が制御される。図2に示す抽熱量制御処理のグラフの太さは、熱媒体の循環量を示している。グラフが太いほど熱媒体の循環量は多く、グラフが細いほど熱媒体の循環量は少ない。本実施形態では、抽熱量制御処理が開始される開始温度SV1-2(第2温度)が設定される。開始温度SV1-2は、例えば、220℃である。そのため、排ガス入口温度PVが220℃以上になると、抽熱量制御処理が開始される。熱媒体の循環量は、例えば、排ガス入口温度PVが上昇するほど多くなるように制御される。そのため、熱媒体の循環量は、220℃から徐々に多くなる。
ここで、図3を参照して、図3は、本実施形態に係る集塵機7の排ガス入口温度PVと、ボイラ5aの熱媒体の出口温度と、熱媒体の循環量との関係の一例を示す図である。図3に示すグラフは、横軸に集塵機7の排ガス入口温度PV、左側の縦軸にボイラ5aの熱媒体の出口温度、縦軸の右側に熱媒体の循環量が示されている。
図3に示すように、熱媒体の循環量は、排ガス入口温度PVが上昇するほど増加するように制御される。一方、ボイラ5aの熱媒体の出口温度は、排ガス入口温度PVが上昇するほど下降している。これは、熱媒体の循環量も増加しているためである。ボイラ5aの熱媒体の出口温度が低下すると、当該熱媒体が供給される発電機6aにおける発電効率が低下し得る。そのため、排ガス入口温度PVの上昇時、抽熱量制御処理が実行されると、発電効率が低下する恐れがある。そこで、本実施形態では、第1制御処理の中で抽熱量制御処理の実行順を遅らせている。例えば、抽熱量制御処理の開始温度SV1-2をバイパス流量制御処理の開始温度SV1-1よりも高く設定し、抽熱量制御処理の実行順をバイパス流量制御処理よりも遅くしている。これにより、抽熱量制御処理が実行される回数を抑え、発電効率の低下が発生する頻度も抑えることができる。
炉内温度制御処理では、焼却炉3の炉内温度が制御される。炉内温度は、焼却炉3の炉内に噴霧される冷却水の噴霧量の変化に伴い変化する。そのため、炉内温度制御処理では、焼却炉3の炉内に噴霧される冷却水の噴霧量を制御するバルブ42(制御対象)が制御される。図2に示す炉内温度制御処理のグラフの太さは、冷却水の噴霧量を示している。グラフが太いほど冷却水の噴霧量は多く、グラフが細いほど冷却水の噴霧量は少ない。本実施形態では、炉内温度制御処理が開始される開始温度SV1-3(第3温度)が設定される。開始温度SV1-3は、例えば、230℃である。そのため、排ガス入口温度PVが230℃以上になると、炉内温度制御処理が開始される。冷却水の噴霧量は、例えば、排ガス入口温度PVが上昇するほど多くなるように制御される。そのため、冷却水の噴霧量は、230℃から徐々に多くなる。そして、排ガス入口温度PVが240℃になると、冷却水の噴霧量は、最大量となる。
含水率制御処理では、脱水汚泥の含水率が制御される。含水率は、脱水汚泥を生成する脱水機2が制御する。そのため、含水率制御処理では、含水率を制御する脱水機2(制御対象)の動作が制御される。図2に示す含水率制御処理のグラフの太さは、含水率を示している。グラフが太いほど含水率は高く、グラフが細いほど含水率は低い。本実施形態では、含水率制御処理が開始される開始温度SV1-4(第4温度)が設定される。開始温度SV1-4は、例えば、230℃である。そのため、排ガス入口温度PVが230℃以上になると、含水率制御処理が開始される。含水率は、例えば、排ガス入口温度PVが上昇するほど増加するように制御される。そのため、含水率は、230℃から徐々に増加する。
なお、第1制御処理を実行しても、排ガス入口温度PVの上昇を止めることができない場合、焼却設備1の稼働状態に異常があると判定され、焼却設備1の稼働は停止される。本実施形態では、焼却設備1の稼働が停止される温度として、開始温度SV1-5が設定される。開始温度SV1-5は、例えば、250℃である。そのため、排ガス入口温度PVが250℃になると、焼却設備1の稼働は停止される。なお、250℃は、集塵機7(低温バグフィルタ)へ流入する排ガスの上限温度を考慮した温度である。
なお、本実施形態では、第1制御処理の各制御処理の開始温度は、差をつけて設定される。例えば、開始温度は、排ガス入口温度PVの上昇に対する各制御の効果と、効果が出始めるまでの時間とを考慮して設定される。
バイパス流量制御処理は、制御開始から数分程度で排ガス入口温度PVを下げることができ、その効果も大きい。そのため、開始温度SV1-1は、各制御処理の開始温度の中で1番低く設定される。これにより、排ガス入口温度PVの上昇時、バイパス流量制御処理は、各制御処理の中で最初に開始される。
抽熱量制御処理は、効果は大きいが、その効果が出るまでの時間がバイパス流量制御処理よりも若干遅い。そのため、開始温度SV1-2は、各制御処理の開始温度の中で開始温度SV1-1の次に低く設定される。これにより、排ガス入口温度PVの上昇時、抽熱量制御処理は、バイパス流量制御処理の次に開始される。
炉内温度制御処理は、各制御処理の中で効果が1番大きく、その効果が出るまでの時間も1番早い。しかしながら、焼却炉3の後段における処理への影響を考慮し、開始温度SV1-3は、各制御処理の開始温度の中で開始温度SV1-2の次に低く設定される。これにより、排ガス入口温度PVの上昇時、炉内温度制御処理は、抽熱量制御処理の次に開始される。そのため、バイパス弁21の制御及び抽熱量の制御による効果が弱く、排ガス入口温度PVの上昇が継続する時、炉内温度制御処理が実行され、素早く排ガス入口温度PVを下げることができる。
含水率制御処理は、各制御処理の中で効果が出るまでの時間が1番遅いが、焼却設備運転に係る各制御を安定化することができる。一方で、前述の炉内温度制御処理は、応答は早いが、焼却設備運転に係る各制御の変動を大きくすることがある。そのため、開始温度SV1-4は、SV1-3と同温度帯に設定される。これにより、排ガス入口温度PVの上昇時、含水率制御処理は、炉内温度制御処理と同時期に開始され、焼却設備運転に係る各制御の変動を早期に安定化する。本実施形態では、含水率制御処理の開始温度SV1-4は、例えば、炉内温度制御処理の開始温度SV1-3と同じに設定されるが、SV1-4はSV1-3より高く設定されてもよい。
TIC11は、例えば、バイパス流量制御処理を実行する。TIC11には、設定値として開始温度SV1-1が設定される。本実施形態のTIC11は、排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-1となった時、バイパス流量制御処理を開始する。この時、TIC11は、PID制御により、バイパス弁21の開度を制御する制御信号SG1-1を生成し、PLC15へ送信する。TIC11から制御信号SG1-1を受信したPLC15は、バイパス弁21へ制御信号SG1-3を送信する。この時、制御信号SG1-3は、制御信号SG1-1と同一の情報(例えば制御値)を含む信号であってもよいし、異なる情報を含む信号であってもよい。
TIC12は、例えば、抽熱量制御処理を実行する。TIC12には、設定値として開始温度SV1-2が設定される。本実施形態のTIC12は、排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-2となった時、抽熱量制御処理を開始する。この時、TIC12は、PID制御により、ボイラ5aを循環する熱媒体の循環量を制御する制御信号SG2-1を生成し、PLC15へ送信する。TIC12から制御信号SG2-1を受信したPLC15は、VVVFインバータ32へ制御信号SG2-3を送信する。この時、制御信号SG2-3は、制御信号SG2-1と同一の情報(例えば制御値)を含む信号であってもよいし、異なる情報を含む信号であってもよい。
TIC13は、例えば、炉内温度制御処理を実行する。TIC13には、設定値として開始温度SV1-3が設定される。本実施形態のTIC13は、排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-3となった時、炉内温度制御処理を開始する。この時、TIC13は、PID制御により、バルブ42の開度を制御する制御信号SG3-1を生成し、PLC15へ送信する。TIC13から制御信号SG3-1を受信したPLC15は、バルブ42へ制御信号SG3-3を送信する。この時、制御信号SG3-3は、制御信号SG3-1と同一の情報(例えば制御値)を含む信号であってもよいし、異なる情報を含む信号であってもよい。
TIC14は、例えば、含水率制御処理を実行する。TIC14には、設定値として開始温度SV1-4が設定される。本実施形態のTIC14は、排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-4となった時、含水率制御処理を開始する。この時、TIC14は、PID制御により、脱水機2が生成する脱水汚泥の含水率を制御する制御信号SG4-1を生成し、PLC15へ送信する。TIC14から制御信号SG4-1を受信したPLC15は、脱水機2へ制御信号SG4-3を送信する。この時、制御信号SG4-3は、制御信号SG4-1と同一の情報(例えば制御値)を含む信号であってもよいし、異なる情報を含む信号であってもよい。
また、PLC15は、TIC24、TIC33、TIC43、及びCIC51による制御に基づき、焼却設備1全体の動作を制御してもよい。TIC24、TIC33、TIC43、及びCIC51は、各々の制御対象(第1制御処理の制御対象)に関する測定値PVに基づき、各々の制御対象を制御する。以下では、TIC24、TIC33、TIC43、及びCIC51の各々が測定値PVに基づき実行する制御処理は、「第2制御処理」とも称される。第2制御処理では、例えば、第1制御処理と同様にPID制御が行われる。PID制御では、TIC24、TIC33、TIC43、及びCIC51が、入力値(測定値PV)と設定値(目標値SV)との差に比例(Proportional)・積分(Integral)・微分(Derivative)を施した制御信号を出力する。PLC15は、TIC24、TIC33、TIC43、及びCIC51の各々から受信する制御信号に基づき、制御対象へ制御信号を送信する。
TIC24は、例えば、バイパス流量制御処理を実行する。TIC24には、設定値として目標値SV2-1が設定される。本実施形態のTIC24は、経路66を通る排ガスの温度PV2-1が目標値SV2-1となるようにバイパス流量制御処理を実行する。実行時、TIC24は、PID制御により、バイパス弁21の開度を制御する制御信号SG1-2を生成し、PLC15へ送信する。TIC24から制御信号SG1-2を受信したPLC15は、バイパス弁21へ制御信号SG1-3を送信する。この時、制御信号SG1-3は、制御信号SG1-2と同一の情報(例えば制御値)を含む信号であってもよいし、異なる情報を含む信号であってもよい。また、バイパス経路68には、パイパス流量の設定値をPLC15へ送信する流量調節計(図示なし)が備えられてもよい。PLC15は、受信した設定値になるようにバイパス弁21の開度を制御してもよい。
TIC33は、例えば、抽熱量制御処理を実行する。TIC33には、設定値として目標値SV2-2が設定される。本実施形態のTIC33は、ボイラ5aから発電機6aへ流入する熱媒体の温度PV2-2が目標値SV2-2となるように抽熱量制御処理を実行する。実行時、TIC33は、PID制御により、ボイラ5aを循環する熱媒体の循環量を制御する制御信号SG2-2を生成し、PLC15へ送信する。TIC33から制御信号SG2-2を受信したPLC15は、VVVFインバータ32へ制御信号SG2-3を送信する。この時、制御信号SG2-3は、制御信号SG2-2と同一の情報(例えば制御値)を含む信号であってもよいし、異なる情報を含む信号であってもよい。
TIC43は、例えば、炉内温度制御処理を実行する。TIC43には、設定値として目標値SV2-3が設定される。本実施形態のTIC43は、焼却炉3の炉内温度PV2-3が目標値SV2-3となるように炉内温度制御処理を実行する。実行時、TIC43は、PID制御により、バルブ42の開度を制御する制御信号SG3-2を生成し、PLC15へ送信する。TIC43から制御信号SG3-2を受信したPLC15は、バルブ42へ制御信号SG3-3を送信する。この時、制御信号SG3-3は、制御信号SG3-2と同一の情報(例えば制御値)を含む信号であってもよいし、異なる情報を含む信号であってもよい。
CIC51は、例えば、含水率制御処理を実行する。CIC51には、設定値として目標値SV2-4が設定される。本実施形態のCIC51は、経路61を通る脱水汚泥の含水率PV2-4が目標値SV2-4となるように含水率制御処理を実行する。実行時、CIC51は、PID制御により、脱水機2が生成する脱水汚泥の含水率を制御する制御信号SG4-2を生成し、PLC15へ送信する。CIC51から制御信号SG4-2を受信したPLC15は、脱水機2へ制御信号SG4-3を送信する。この時、制御信号SG4-3は、制御信号SG4-2と同一の情報(例えば制御値)を含む信号であってもよいし、異なる情報を含む信号であってもよい。
<2.焼却設備制御装置の機能構成>
以上、図1~図3を参照して、本実施形態に係る焼却設備1の構成について説明した。続いて、図4を参照して、本実施形態に係る焼却設備制御装置10の機能構成について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る焼却設備制御装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、焼却設備制御装置10は、バイパス流量制御部110(第1制御部)、抽熱量制御部120(第2制御部)、炉内温度制御部130(第3制御部)、含水率制御部140(第4制御部)、及び処理制御部150(第5制御部)を備える。
(1)バイパス流量制御部110
バイパス流量制御部110は、バイパス流量制御処理を実行する機能を有する。バイパス流量制御部110がバイパス流量制御処理によりバイパス弁21の開度を制御することで、集塵機7からバイパス経路68へ流入する排ガスの量が制御される。これにより、バイパス経路68におけるバイパス流量が制御される。さらに、集塵機7から熱交換器4へ流入する排ガスの流入量も制御される。当該機能は、例えば、図1を参照して説明したTIC11により実現される。
バイパス流量制御部110は、例えば、排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-1の時、バイパス流量制御処理を実行する。この時、バイパス流量制御部110は、排ガス入口温度PVに基づき、バイパス弁21の開度を減少させる。バイパス流量制御部110は、例えば、PID制御によりバイパス弁21の開度の制御値を算出する。算出後、バイパス流量制御部110は、算出した制御値を含む制御信号SG1-1を生成し、処理制御部150へ出力する。
バイパス弁21の開度が減少すると、バイパス経路68におけるバイパス流入量が徐々に減少し、熱交換器4へ流入する排ガスの流入量が徐々に増加する。これにより、熱交換器4にて、低温排ガスの量が増加するため、高温排ガスから移動する熱量も増加する。よって、高温排ガスから回収される熱量が増加する。そのため、熱交換器4の経路71から排出される高温排ガスの温度は下がる。よって、熱交換器4の後段において排出される排ガスの温度も下がり、集塵機7へ流入する排ガスの排ガス入口温度PVも下がる。このように、バイパス流量制御部110は、バイパス弁21の開度を減少させることで、集塵機7へ流入する排ガスの排ガス入口温度PVを下げることができる。
一方、熱交換器4の経路72から排出され、過給機22又はバイパス経路69を介してボイラ5bへ供給される排ガスの温度は徐々に上がる。そのため、ボイラ5b及び発電機6bを循環する熱媒体の温度も上がる。これにより、当該熱媒体を用いた発電を行う発電機6bにおける発電量が増加する。このように、バイパス流量制御部110は、バイパス弁21の開度を減少させることで、発電機6bにおける発電量を増加させることができる。
なお、排ガス入口温度PVが十分に下がった場合、バイパス流量制御部110は、バイパス弁21の開度を増加させてもよい。また、排ガス入口温度PVを上昇させる場合、バイパス流量制御部110は、バイパス弁21の開度を増加させてもよい。
(2)抽熱量制御部120
抽熱量制御部120は、抽熱量制御処理を実行する機能を有する。抽熱量制御部120は、例えば、ボイラ5aを循環する熱媒体の循環量を制御することで、ボイラ5aにおける排ガスに対する抽熱量を制御する。当該機能は、例えば、図1を参照して説明したTIC12により実現される。
抽熱量制御部120は、例えば、排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-2の時、抽熱量制御処理を実行する。この時、抽熱量制御部120は、排ガス入口温度PVに基づき、抽熱量を増加させる。具体的に、抽熱量制御部120は、熱媒ボイラであるボイラ5aを循環する熱媒体の循環量を増加させる。抽熱量制御部120は、例えば、PID制御により熱媒体の循環量の制御値を算出する。なお、ボイラ5aが蒸気ボイラで実現される場合、抽熱量制御部120は、蒸気ボイラにて抽熱された排ガスが蒸気ボイラから排出される排出口における蒸気圧力値を低下させる。算出後、抽熱量制御部120は、算出した制御値を含む制御信号SG2-1を生成し、処理制御部150へ出力する。
熱媒体の循環量の増加に伴い、ボイラ5aにて排ガスから抽熱される抽熱量が増加する。これにより、ボイラ5aから排出される排ガスの温度が下がる。よって、集塵機7へ流入する排ガスの排ガス入口温度PVも下がる。このように、抽熱量制御部120は、ボイラ5aを循環する熱媒体の循環量を増加させることで、集塵機7へ流入する排ガスの排ガス入口温度PVを下げることができる。
なお、排ガス入口温度PVが十分に下がった場合、抽熱量制御部120は、ボイラ5aを循環する熱媒体の循環量を減少させてもよい。また、排ガス入口温度PVを上昇させる場合、抽熱量制御部120は、ボイラ5aを循環する熱媒体の循環量を減少させてもよい。
(3)炉内温度制御部130
炉内温度制御部130は、炉内温度制御処理を実行する機能を有する。炉内温度制御部130は、経路70に設けられたバルブ42の開度を制御することで、焼却炉3の炉内温度を制御する。当該機能は、例えば、図1を参照して説明したTIC13により実現される。
炉内温度制御部130は、例えば、排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-3の時、炉内温度制御処理を実行する。この時、炉内温度制御部130は、排ガス入口温度PVに基づき、バルブ42の開度を増加させる。これにより、炉内温度制御部130は、焼却炉3の炉内に設けられたノズル41から冷却水を噴霧させる。この時、炉内温度制御部130は、例えば、PID制御によりバルブ42の開度の制御値を算出する。算出後、炉内温度制御部130は、算出した制御値を含む制御信号SG3-1を生成し、処理制御部150へ出力する。
バルブ42の開度の増加に伴い、バルブ42が設けられた経路70を通りノズル41から噴霧される冷却水の量が徐々に増加する。これにより、焼却炉3の炉内温度は、徐々に下がる。そのため、焼却炉3から排出される排ガスの温度は下がる。よって、焼却炉3の後段において排出される排ガスの温度も下がり、集塵機7へ流入する排ガスの排ガス入口温度PVも下がる。このように、炉内温度制御部130は、バルブ42の開度を増加させることで、集塵機7へ流入する排ガスの排ガス入口温度PVを下げることができる。
なお、排ガス入口温度PVが十分に下がった場合、炉内温度制御部130は、バルブ42の開度を減少させてもよい。また、排ガス入口温度PVを上昇させる場合、炉内温度制御部130は、バルブ42の開度を減少させてもよい。
(4)含水率制御部140
含水率制御部140は、含水率制御処理を実行する機能を有する。当該機能は、例えば、図1を参照して説明したTIC14により実現される。
含水率制御部140は、例えば、排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-3又は排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-4の時、含水率制御処理を実行する。この時、含水率制御部140は、排ガス入口温度PVに基づき、脱水汚泥の含水率を増加させる。含水率制御部140は、例えば、PID制御により脱水汚泥の含水率の制御値を算出する。算出後、含水率制御部140は、算出した制御値を含む制御信号SG4-1を生成し、処理制御部150へ出力する。
脱水汚泥の含水率の増加に伴い、脱水汚泥の焼却時の発熱量が減少する。これにより、焼却炉3から排出される排ガスの温度が下がる。よって、焼却炉3の後段において排出される排ガスの温度も下がり、集塵機7へ流入する排ガスの排ガス入口温度PVも下がる。このように、含水率制御部140は、脱水汚泥の含水率を増加させることで、集塵機7へ流入する排ガスの排ガス入口温度PVを下げることができる。
なお、排ガス入口温度PVが十分に下がった場合、含水率制御部140は、脱水汚泥の含水率を減少させてもよい。また、排ガス入口温度PVを上昇させる場合、含水率制御部140は、脱水汚泥の含水率を減少させてもよい。
(5)処理制御部150
処理制御部150は、第1制御処理及び第2制御処理の実行を制御する機能を有する。当該機能は、例えば、図1を参照して説明したPLC15により実現される。
処理制御部150は、基本的には、入力された制御信号と同一の情報を含む制御信号を制御対象へ送信する。例えば、第1制御処理に関する制御信号SG1-1が入力された場合、処理制御部150は、制御信号SG1-1と同一の情報を含む制御信号SG1-3を制御対象であるバイパス弁21へ送信する。制御信号SG2-1、制御信号SG3-1、制御信号SG4-1のいずれかが入力された場合も同様に、処理制御部150は、制御信号SG2-3、制御信号SG3-3、制御信号SG4-3をそれぞれの制御対象へ送信する。
また、第2制御処理に関する制御信号SG1-2が入力された場合、処理制御部150は、制御信号SG1-2と同一の情報を含む制御信号SG1-3を制御対象であるバイパス弁21へ送信する。制御信号SG2-2、制御信号SG3-2、制御信号SG4-2のいずれかが入力された場合も同様に、処理制御部150は、制御信号SG2-3、制御信号SG3-3、制御信号SG4-3をそれぞれの制御対象へ送信する。
第2制御処理の実行中に第1制御処理に関する制御信号が入力された場合、第1制御処理と第2制御処理との優先度を判定し、判定した優先度に基づき、第1制御処理又は第2制御処理の実行を制御する。そのため、処理制御部150は、入力された制御信号と異なる情報を含む制御信号を制御対象へ送信し得る。
具体的に、処理制御部150は、焼却設備1全体の稼働状態、実行中の第2制御処理及び実行予定の第1制御処理の緊急性等に基づき、各処理の優先度を判定する。判定後、処理制御部150は、優先度に応じて、第1制御処理における制御対象の制御値を更新する。具体的に、処理制御部150は、入力された第1制御処理に関する制御信号に含まれる制御対象の制御値を更新する。そして、制御値を更新した制御信号を制御対象へ送信する。
一例として、第2制御処理として炉内温度の制御が行われている際に、第1制御処理に関する制御信号として、バイパス弁21の制御に関する制御信号SG1-1が処理制御部150へ入力された例について説明する。
本例の場合、制御信号SG1-1の制御対象であるバイパス弁21よりも前段に設けられている焼却炉3にて、第2制御処理である炉内温度の制御が行われている。そのため、第2制御処理の結果、第1制御処理を行わずとも排ガス入口温度PVの温度は下がり得る。よって、処理制御部150は、実行予定の第1制御処理の優先度は、実行中の第2制御処理の優先度よりも低いと判定する。第1制御処理の優先度を低いと判定したため、処理制御部150は、第1制御処理の実行が抑制されるように制御信号SG1-1に含まれる制御値を更新する。例えば、処理制御部150は、バイパス弁21の開度を減少させるように制御値を更新する。あるいは、処理制御部150は、バイパス弁21の開度を変更させないように制御値を更新してもよい。更新後、処理制御部150は、更新後の制御値を含む制御信号SG1-3をバイパス弁21へ送信する。
なお、処理制御部150は、発電機6a及び6bにおける発電量を最大化することを優先するように、第1制御処理及び第2制御処理を制御してもよい。
<3.処理の流れ>
以上、図4を参照して、本実施形態に係る焼却設備制御装置10の機能構成について説明した。続いて、図5を参照して、本実施形態に係る焼却設備制御装置10における処理の流れについて説明する。図5は、本発明の一実施形態に係る焼却設備制御装置10における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、焼却設備制御装置10は、集塵機7の排ガス入口温度PVを取得する(S102)。次いで、焼却設備制御装置10は、取得した排ガス入口温度PVと開始温度SVに基づき、実行する第1制御処理の判定処理を行う。なお、当該判定処理と、判定結果に基づく第1制御処理の実行は、並列に実行される。
排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-1である場合(S104/YES)、焼却設備制御装置10は、バイパス流量制御処理を実行する(S106)。排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-1でない場合(S104/NO)、焼却設備制御装置10は、処理をS124へ進める。
排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-2である場合(S108/YES)、焼却設備制御装置10は、抽熱量制御処理を実行する(S110)。排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-2でない場合(S108/NO)、焼却設備制御装置10は、処理をS124へ進める。
排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-3である場合(S112/YES)、焼却設備制御装置10は、炉内温度制御処理を実行する(S114)。排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-3でない場合(S112/NO)、焼却設備制御装置10は、処理をS124へ進める。
排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-4である場合(S116/YES)、焼却設備制御装置10は、含水率制御処理を実行する(S118)。排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-4でない場合(S116/NO)、焼却設備制御装置10は、処理をS124へ進める。
排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-5である場合(S120/YES)、焼却設備制御装置10は、焼却設備1の稼働を停止する(S122)。排ガス入口温度PV≧開始温度SV1-5でない場合(S120/NO)、焼却設備制御装置10は、処理をS124へ進める。
第1制御処理が開始された場合(S124/YES)、焼却設備制御装置10は、処理をS126へ進める。第1制御処理が開始されなかった場合(S124/NO)、焼却設備制御装置10は、処理をS102から繰り返す。
第2制御処理が実行中である場合(S126/YES)、焼却設備制御装置10は、優先度を判定する(S128)。第2制御処理が実行中でない場合(S126/NO)、焼却設備制御装置10は、処理をS102から繰り返す。
優先度の判定後、焼却設備制御装置10は、制御値を更新する(S130)。制御値の更新後、焼却設備制御装置10は、処理をS102から繰り返す。
以上説明したように、本実施形態に係る焼却設備制御装置10は、ボイラ5にて抽熱された排ガスが流入する集塵機7の入口における排ガスの排ガス入口温度PVが開始温度SV1-1以上である時、バイパス経路68におけるバイパス流量を制御するバイパス流量制御処理を実行する。さらに、焼却設備制御装置10は、排ガス入口温度PVが開始温度SV1-1よりも高い開始温度SV1-2以上である時、ボイラ5aが排ガスから抽熱する抽熱量を制御する抽熱量制御処理を実行する。
かかる構成により、排ガス入口温度PVが開始温度SV1-1以上の時、バイパス流量制御処理により集塵機7から熱交換器4へ流入する低温排ガスの流入量が制御される。これにより、熱交換器4において、焼却炉3から流入する高温排ガスの熱の移動先である低温排ガスの量が制御される。そのため、高温排ガスから低温排ガスへ移動する熱の量が制御される。即ち、熱交換器4では、バイパス流量制御処理により、排ガス入口温度PVを目標温度SVに近づけるように調整された量の低温排ガスが流入されることで、高温排ガスから回収される熱量も調整される。
また、排ガス入口温度PVが開始温度SV1-1よりも高い開始温度SV1-2以上の時、抽熱量制御処理によりボイラ5aが排ガスから抽熱する抽熱量が制御される。抽熱量制御処理では、ボイラ5aにおける低温の物体である熱媒体の循環量が制御される。これにより、ボイラ5aにおいて、熱交換器4から流入する高温排ガスから熱媒体へ移動する熱の量が制御される。即ち、ボイラ5aでは、抽熱量制御処理により、排ガス入口温度PVを目標温度SVに近づけるように調整された量の熱媒体が循環することで、高温排ガスから回収される熱量も調整される。
以上より、本実施形態に係る焼却設備制御装置10は、各制御対象に対して、排ガス入口温度PVに目標温度SVに近づけるように調整された量の熱を回収させることができる。よって、本実施形態に係る焼却設備1は、焼却設備制御装置10の制御により、冷却器を小型化又は省略し、且つ、集塵機の入口における排ガス入口温度PVを目標温度SVとなるようにしつつ排ガスの熱を回収することができる。
また、本実施形態に係る焼却設備1では、焼却設備制御装置10の制御により、焼却炉3から排出された排ガスが集塵機7の入口に到達するまでに、冷却塔を用いることなく当該排ガスの温度を下げることができる。当該焼却設備1では、焼却炉3から排出された排ガスの温度は、集塵機7の入口に到達するまでに210℃まで下げられる。これにより、当該焼却設備1では、集塵機7として、高温バグフィルタよりも汎用性が高い低温バグフィルタを用いることができる。以上より、本実施形態に係る焼却設備1は、設備の簡略化や汎用化を行うことができる。よって、本実施形態に係る焼却設備制御装置10の制御処理は、設備環境に対しても有効である。
また、本実施形態に係る焼却設備1では、バイパス流量制御処理により熱交換器4で回収された熱と、抽熱量制御処理によりボイラ5aで回収された熱は、後段の処理にて利用される。例えば、回収された熱は、発電機6における発電に利用される。よって、本実施形態に係る焼却設備制御装置10は、バイパス流量制御処理及び抽熱量制御処理により、熱交換器4とボイラ5aに熱ロスを発生させることなく熱を回収させることができる。
また、本実施形態に係る焼却設備1では、焼却設備制御装置10により、第1制御処理と第2制御処理の各制御の優先度が判定され、優先度に応じた制御処理が実行される。当該優先度は、焼却設備1全体の稼働状態、実行中の第2制御処理及び実行予定の第1制御処理の緊急性等に基づき、判定される。よって、本実施形態に係る焼却設備制御装置10は、焼却設備1の稼働状態や各制御処理の緊急性に応じた制御処理を実行することができる。
<4.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明した。続いて、本発明の実施形態の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で本発明の実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで本発明の実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、本発明の実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、本発明の各実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
上述した実施形態では、焼却設備制御装置10でPID制御が用いられる例について説明したが、かかる例に限定されない。
例えば、焼却設備制御装置10では、多変数制御が用いられてもよい。多変数制御の一例としてファジー制御が挙げられる。ファジー制御では、焼却設備1の全体で現在測定されている温度、温度の変化率、その他の条件等に基づき、各制御対象に対する制御処理が開始される順番や制御状態が変更される。例えば、ファジー制御では、集塵機7の排ガス入口温度PVに基づき、第1制御処理の実行順が変更される。また、ファジー制御では、排ガス入口温度PVの上昇率に基づき、実行する制御処理の緊急性を判断し、緊急性に応じて制御値を更新する。
また、焼却設備制御装置10では、モデル予測制御が用いられてもよい。モデル予測制御では、実際の焼却設備1のシステムの状態をシミュレーションすることができる応答モデルをコンピュータ内に作成する。焼却設備制御装置10は、当該応答モデルを用いて、制御処理の実行の影響をシミュレーションし、最適な運転を演算するモデル予測制御を行う。
より具体的に、応答モデルとしてプロセスシミュレーションモデルが用いられる例について説明する。焼却設備制御装置10は、プロセスシミュレーションモデルに操作量を変化させた入力を与え、制約条件を考慮した最適な目的値となる最適条件を演算する。制約条件は、例えば、集塵機温度上限、各制御値上下限、各制御値変化率制限等である。目的値は、例えば、回収熱量と発電量とが共に最大となることを示す値である。焼却設備制御装置10による演算は、未来のプラント応答を予測するものであるため、予測する操作量変更回数やプロセスの応答予測回数などをあらかじめ最適値に変更できる。焼却設備制御装置10で演算された最適解に基づき、制御対象へ制御値を含む制御信号が送信され、実プロセスが運転される。焼却設備制御装置10は、実プロセスの運転結果に基づき、再度最適演算を行うフィードバック制御を連続的に実行する。これにより、焼却設備制御装置10は、制御対象の最適運転を達成することができる。
以上、本発明の実施形態の変形例について説明した。なお、上述した実施形態における焼却設備制御装置10をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
1…焼却設備、2…脱水機、3…焼却炉、4…熱交換器、5a,5b…ボイラ、6a,6b…発電機、7…集塵機、8…TI、10…焼却設備制御装置、11~14,24,33,43…TIC、15…PLC、21…バイパス弁、22…過給機、23…バイパス弁、31…熱媒循環ポンプ、32…VVVFインバータ、41…ノズル、42…バルブ、51…CIC、110…バイパス流量制御部、120…抽熱量制御部、130…炉内温度制御部、140…含水率制御部、150…処理制御部

Claims (9)

  1. 焼却炉から排出される高温の排ガスが通り、前記高温の排ガスによる再加熱を行う熱交換器と、
    前記熱交換器から排出される排ガスが流入するボイラと、
    前記ボイラから排出される排ガスの除塵を行う集塵機と、
    前記集塵機から排出される排ガスが再加熱される前記熱交換器を、前記集塵機から排出される排ガスがバイパスするバイパス経路と、
    を備える焼却設備における焼却設備制御装置であって、
    前記バイパス経路を流れる排ガスのバイパス流量を制御する第1制御部と、
    前記ボイラが前記熱交換器から排出される排ガスから抽熱する抽熱量を制御する第2制御部と、
    を備え、
    前記第1制御部は、前記ボイラにて抽熱された排ガスが流入する前記集塵機の入口における排ガス入口温度が第1温度以上である場合に、前記バイパス流量を減少させ、
    前記第2制御部は、前記排ガス入口温度が前記第1温度よりも高い第2温度以上である場合に、前記抽熱量を増加させる、焼却設備制御装置。
  2. 前記ボイラは、熱媒ボイラであり、
    前記第2制御部は、前記熱媒ボイラ内を循環する熱媒体の循環量を増加させる、請求項1に記載の焼却設備制御装置。
  3. 前記ボイラは、蒸気ボイラであり、
    前記第2制御部は、前記ボイラにて抽熱された排ガスが前記蒸気ボイラから排出される排出口における蒸気圧力値を低下させる、請求項1に記載の焼却設備制御装置。
  4. 前記焼却炉の炉内温度を制御する第3制御部をさらに備え、
    前記第3制御部は、前記排ガス入口温度が前記第2温度よりも高い第3温度以上である場合に、前記焼却炉内に設けられたノズルから冷却水を噴霧させる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の焼却設備制御装置。
  5. 前記焼却炉の焼却対象の含水率を制御する第4制御部をさらに備え、
    前記第4制御部は、前記排ガス入口温度が前記第3温度以上、又は前記第3温度よりも高い第4温度以上である場合に、脱水機にて生成される前記焼却対象の前記含水率の目標値を高くする、請求項4に記載の焼却設備制御装置。
  6. 第5制御部をさらに備え、
    前記第5制御部は、前記排ガス入口温度に基づき実行される第1制御処理と、前記第1制御処理の制御対象に関する測定値に基づき実行される第2制御処理との優先度を判定し、判定した前記優先度に基づき、前記第1制御処理又は前記第2制御処理の実行を制御する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の焼却設備制御装置。
  7. 前記第5制御部は、前記優先度に応じて、前記第1制御処理における前記制御対象の制御値を更新する、請求項6に記載の焼却設備制御装置。
  8. 焼却炉から排出される高温の排ガスが通り、前記高温の排ガスによる再加熱を行う熱交換器と、
    前記熱交換器から排出される排ガスが流入するボイラと、
    前記ボイラから排出される排ガスの除塵を行う集塵機と、
    前記集塵機から排出される排ガスが再加熱される前記熱交換器を、前記集塵機から排出
    される排ガスがバイパスするバイパス経路と、
    を備える焼却設備における焼却設備制御方法であって、
    第1制御部が、前記バイパス経路を流れる排ガスのバイパス流量を制御することと、
    第2制御部が、前記ボイラが前記熱交換器から排出される排ガスから抽熱する抽熱量を制御することと、
    を含み、
    前記第1制御部は、前記ボイラにて抽熱された排ガスが流入する前記集塵機の入口における排ガス入口温度が第1温度以上である場合に、前記バイパス流量を減少させ、
    前記第2制御部は、前記排ガス入口温度が前記第1温度よりも高い第2温度以上である場合に、前記抽熱量を増加させる、焼却設備制御方法。
  9. 焼却炉から排出される高温の排ガスが通り、前記高温の排ガスによる再加熱を行う熱交換器と、
    前記熱交換器から排出される排ガスが流入するボイラと、
    前記ボイラから排出される排ガスの除塵を行う集塵機と、
    前記集塵機から排出される排ガスが再加熱される前記熱交換器を、前記集塵機から排出される排ガスがバイパスするバイパス経路と、
    を備える焼却設備におけるプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記バイパス経路を流れる排ガスのバイパス流量を制御する第1制御部と、
    前記ボイラが前記熱交換器から排出される排ガスから抽熱する抽熱量を制御する第2制御部と、
    として機能させ、
    前記第1制御部は、前記ボイラにて抽熱された排ガスが流入する前記集塵機の入口における排ガス入口温度が第1温度以上である場合に、前記バイパス流量を減少させ、
    前記第2制御部は、前記排ガス入口温度が前記第1温度よりも高い第2温度以上である場合に、前記抽熱量を増加させる、プログラム。
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