JP7304909B2 - 送電ケーブルおよび送電ケーブルの製造方法 - Google Patents
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Description
(送電ケーブルの構成)
以下に、本実施の形態の送電ケーブルについて説明する。図1は、送電ケーブルの構成を示す断面図である。
以下に、本実施の形態の送電ケーブルの製造方法について説明する。図2および図3は、送電ケーブルの製造工程を示す概略図である。
以下に、本実施の形態の送電ケーブルに用いるノンハロゲン難燃性樹脂組成物について実施例に基づいてさらに具体的に説明する。
1)EVA:三井デュポンポリケミカル株式会社製「エバフレックスEV45LX」(VA量:質量46%)
2)EVA:三井デュポンポリケミカル株式会社製「エバフレックスV9000」(VA量:質量41%)
3)水酸化マグネシウム:協和化学工業製「キスマ5L」
4)水酸化アルミニウム:日本軽金属製「BF013STV」(シラン1.0μm)
5)シランカップリング剤:信越化学株式会社製「KBM-503」
6)過酸化物:化薬アクゾ社製「トリゴノックス22-70E」(1,1-ビス(tert-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン)
7)トリアリルイソシアネート:日本化成製「TAIC」
8)酸化亜鉛:堺化学製「亜鉛華3号」
9)2,2,4-トリメチル1,2-ジヒドロキノリン重合物:大内新興化学製「ノクラック224」
10)カーボン:旭カーボン社製「FTカーボン」
11)ヒドロキステアリン酸リチウム:日東化成工業社製「LS-6」
12)ステアリン酸亜鉛:日東化成工業社製「EZ-101」
表1に示す成分配合でノンハロゲン難燃性樹脂組成物を調整し、混練を行った後、導体2から押えテープ層8までの積層体(図3(b)参照)の外周に、上記ノンハロゲン難燃性樹脂組成物を被覆(充実押出)して、シース層9を形成した。この後、鉛被覆層10で覆い(図3(d)参照)、巻取ドラム120に巻き取り、巻取ドラム120を、架橋設備(釜架橋設備)130内に配置して、シース層9の架橋処理(加熱処理)を行う。シース層9に用いるノンハロゲン難燃性樹脂組成物及び処理条件(架橋温度、架橋時間)は、表2に示すとおりである。最後に、シース層9を冷却し、送電ケーブルを得た。導体2としては、錫めっきを施した軟銅線27本を集合撚りしたものを19本複合撚りした撚線(外径12.53mm)を用いた。導体2と内部半導電層3の間にセパレータテープを配置し、導体2の外周にナイロンからなるセパレータテープを1/2ラップで重ね巻きした。内部半導電層3は、厚さ1.000mmであり、カーボンを含有した導電性エチレンプロピレンゴムを充実押出した。内部半導電層3を形成した後の外径は14.97mmであった。絶縁層4は、厚さ15.165mmであり、クレーを含有したエチレンプロピレンゴムを充実押出した。絶縁層4を形成した後の外径は45.30mmであった。半導電テープ層6は、厚さ0.500mm、幅40mmであり、カーボンを含有したナイロンテープを1/2ラップで重ね巻きした。半導電テープ層6を形成した後の外径は46.30mmであった。遮蔽層7としては、錫めっきを施した軟銅線30本を136mmピッチで横巻きした横巻シールドを使用した。遮蔽層7の厚さは0.800mmであり、遮蔽層7を形成した後の外径は47.90mmであった。押えテープ層8は、厚さ0.220mm、幅90mmであり、ナイロンからなる押えテープを1/2ラップで重ね巻きした。絶縁層4を形成した後の外径は48.34mmであった。シース層9の厚さは2.5mmであり、シース層9を形成した後の外径は53.34mmであった。
成分配合および処理条件(架橋温度、架橋時間)を表1に示すように変えて、実施例1の場合と同様にして、送電ケーブルを得た。
(引張試験)
得られた送電ケーブルについて、遮蔽層付きコア部(導体2から押えテープ層8までの積層体、図3(b)参照)を引き抜き、シース層9をダンベルで打ち抜いて試料(試験片)とした。試験片はダンベル状6号形、標線間距離は20mmとした。
得られた送電ケーブルについて、遮蔽層付きコア部(導体2から押えテープ層8までの積層体、図3(b)参照)を引き抜き、シース層9をダンベルで打ち抜いて試料(試験片)とした。試験片はダンベル状6号形、標線間距離は20mmとした。試料を100℃のIRM902に72時間浸漬後、引張試験を行った。具体的には、油浸漬後の試料を、引張試験機を用いて200mm/minの速度で引っ張り、引張強さおよび破断伸びを測定した。初期(油浸漬前)の引張強さに対する油浸漬後の引張強さである「耐油引張強さ残率」と、初期の破断伸びに対する油浸漬後の破断伸びである「耐油破断伸び残率」とを測定した。
得られた送電ケーブルを長さ20cmに切り取り試料(試験片)とした。引抜試験では、送電ケーブルの切断面から遮蔽層付きコア部(導体2から押えテープ層8までの積層体、図3(b)参照)を押し込み、シース層9から遮蔽層付きコア部が動く(ズレる、剥がれる)までの力(kgf)を測定した。図4は、引抜試験の様子を示す断面図である。具体的には、図4に示すように、秤300と、凸形状治具310とを用いて試験を行う。凸形状治具310は、送電ケーブルの遮蔽層付きコア部と接触する凸部分310aを有する。凸部分310aの直径Rcは、樹脂コア部(導体2から外部半導電層5までの積層体)の直径Ra以上であり、遮蔽層付きコア部(導体2から押えテープ層8までの積層体)の直径Rb以下である。ここでは、直径3cmの円柱状部材を用いた。秤300上に凸形状治具310を設置し、送電ケーブルの遮蔽層付きコア部を凸部分310aに位置合わせし、送電ケーブルを凸部分310aに押し込み、遮蔽層付きコア部がシース層9に対して動くまでの秤300の最大値(kgf)を測定した。測定値(引抜強さ)が10kgfより小さい場合、シースズレが発生し得ると判定し、不合格(×)とした。
表1に示すように、実施例1のシース層は、引張試験および耐油試験のいずれにおいても、良好な値が得られており、また、引抜試験の測定値が10kgf以上であり、遮蔽層付きコア部とシース層との間の隙間が抑制されていると考えられる。なお、比較例を観察すると、隙間が生じる場所は、シース層9と押えテープ層8の間には限定されず、押えテープ層8と遮蔽層7との間、あるいは遮蔽層7と半導電性テープ層6との間に隙間が生じる場合もある。
上記実施の形態においては、図1に示す複数の積層体で送電ケーブルを構成したが、導体2とその周囲に設けられた絶縁層4とを有する絶縁電線をコア部としてその周囲にシース層9が設けられた送電ケーブルとしてもよい。また、複数の絶縁電線をコア部としてもよい。このような構成の送電ケーブルのシース層として、上記ノンハロゲン難燃性樹脂組成物を用い、上記実施の形態と同様にして、上記コア部の周囲にシース層を形成してもよい。
2 導体
3 内部半導電層
3M 材料
4 絶縁層
5 外部半導電層
6 半導電性テープ層
7 遮蔽層
8 押えテープ層
9 シース層
10 鉛被覆層
51 材料
100 押出機
101 ホッパー
110 鉛被覆層形成装置
120 巻取ドラム
130 架橋設備(釜架橋設備)
200a 押出機
220 スクリュー
221 材料投入口(ホッパー)
230 押出ヘッド
240 蒸気管(架橋管)
300 秤
310 凸形状治具
310a 凸部分
C 樹脂コア部
Claims (6)
- (a)導体と、前記導体の外周に形成された絶縁層と、を有するコア部と、
(b)前記コア部の外周に形成されたシース層と、
前記絶縁層と前記シース層との間に、外部半導電層、半導電性テープ層、遮蔽層、押えテープ層とを有し、
前記絶縁層は、前記シース層より厚く、
前記絶縁層の線膨張係数は、前記シース層の線膨張係数よりも大きく、
前記シース層は、ベースポリマと、シランカップリング剤と、過酸化物及び金属水酸化物とを含有するノンハロゲン難燃性樹脂組成物よりなり、
前記シランカップリング剤の含有量は、前記ベースポリマ100質量部に対し、4質量部であり、
前記過酸化物の含有量は、前記ベースポリマ100質量部に対し、5質量部であり、
前記金属水酸化物の含有量は、前記ベースポリマ100質量部に対し、100質量部であり、
前記シース層より内側の引抜強さが10×9.8kg・m/s2以上である、送電ケーブル。 - 請求項1記載の送電ケーブルにおいて、
前記シース層の引張強さが10MPa以上であり、かつ、耐油引張強さ残率が60%以上である、送電ケーブル。 - 請求項1記載の送電ケーブルにおいて、
前記絶縁層の厚さは、前記シース層の厚さの3倍以上である、送電ケーブル。 - 請求項1記載の送電ケーブルにおいて、
前記ベースポリマは、エチレン酢酸ビニル共重合体からなる、送電ケーブル。 - (a)導体と前記導体の外周に形成された絶縁層とを有するコア部に、外部半導電層、半導電性テープ層、遮蔽層および押えテープ層を設け、該押えテープ層の外周にシース層となるノンハロゲン難燃性樹脂組成物を被覆する工程、
(b)前記シース層を加熱することにより架橋する工程、
を有し、
前記絶縁層は、前記シース層より厚く、
前記絶縁層の線膨張係数は、前記シース層の線膨張係数よりも大きく、
前記シース層は、ベースポリマと、シランカップリング剤と、過酸化物及び金属水酸化物とを含有するノンハロゲン難燃性樹脂組成物よりなり、
前記シランカップリング剤の含有量は、前記ベースポリマ100質量部に対し、4質量部であり、
前記過酸化物の含有量は、前記ベースポリマ100質量部に対し、5質量部であり、
前記金属水酸化物の含有量は、前記ベースポリマ100質量部に対し、100質量部である、
送電ケーブルの製造方法。 - 請求項5記載の送電ケーブルの製造方法において、
前記(b)工程は、前記シース層を被覆材で覆った状態で加熱する、送電ケーブルの製造方法。
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JP2000133048A (ja) | 1998-10-30 | 2000-05-12 | Yazaki Corp | 耐トラッキング性絶縁電線、及び耐トラッキング性絶縁ケーブル |
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