JP7302922B1 - 検査装置、検査方法、および、検査プログラム - Google Patents

検査装置、検査方法、および、検査プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない可変コンデンサが検出される。【解決手段】検査装置12は、測定値集合体受付部60と測定値集合体記憶部62と合否判断部64と合否情報出力部66を備える。測定値集合体受付部60は、可変コンデンサに関する測定値の集合体を受付ける。測定値の集合体が、測定値の対を複数対有している。測定値の対が、可変コンデンサのレジスタンスの測定値と、そのレジスタンスの測定値に対応するリアクタンスの測定値とを有している。測定値集合体記憶部62は測定値の集合体を記憶する。合否判断部64は、測定値の集合体が有する測定値の対において残差が閾値を超えるか否かに応じて可変コンデンサについての検査の合否を判断する。合否情報出力部66は、検査の合否を示す情報を出力する。【選択図】図3

Description

本発明は、検査装置、検査方法、および、検査プログラムに関する。
スミスチャート、アドミタンスチャート、および、イミッタンスチャートがインピーダンスマッチングにおいて利用される。これらのチャートが用いられると、細かい計算を実施しなくても可変コンデンサの適切な調整が可能になる。ただし、その可変コンデンサが適切に機能を発揮することがその調整の前提となる。したがって、可変コンデンサが適切に機能を発揮できるか否かを検査する検査装置が求められることとなる。
特許文献1は可変磁気コンデンサの検査装置を開示する。この可変磁気コンデンサの検査装置は、アース接続部と測定端子部とドライバと容量測定部と判定部とを設ける。アース接続部は、可変磁器コンデンサのステータ端子又はロータ端子のいずれか一方をアース側に接続する。測定端子部は、他方の端子に接続される。ドライバは、可変磁器コンデンサのロータ側の回転体と係合してロータを回転制御する。容量測定部は、ドライバによるロータの回転に伴って変化する可変磁器コンデンサの容量を測定する。判定部は可変磁器コンデンサの容量の変化に歪があるか否かに基づいて磁器のクラックを検出する。
特許文献1に開示されている可変磁気コンデンサの検査装置によれば、短時間で高い品質保証を行い得る。
特開平5-273282号公報
しかしながら、特許文献1に開示された可変磁気コンデンサの検査装置には、被検査品がインピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮し得るか否かを検査できないという問題点がある。
本発明は、このような問題を解消するものである。その目的は、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない可変コンデンサを検出できる検査装置、検査方法、および、検査プログラムを提供することにある。
図面に基づいて本発明の検査装置、検査方法、および、検査プログラムが説明される。なお、この欄で図中の符号を使用したのは、発明の内容の理解を助けるためであって、内容を図示した範囲に限定する意図ではない。
上述された課題を解決するために、本発明のある局面に従うと、検査装置12は、測定値集合体受付部60を備える。測定値集合体受付部60は、可変コンデンサに関する測定値の集合体を受付ける。測定値の集合体が、測定値の対を複数対有している。測定値の対が、可変コンデンサのレジスタンスの測定値と、そのレジスタンスの測定値に対応するリアクタンスの測定値とを有している。検査装置12は、測定値集合体記憶部62と、合否判断部64とをさらに備える。測定値集合体記憶部62は、測定値の集合体を記憶する。合否判断部64は、測定値の集合体が有する測定値の対において残差が閾値を超えるか否かに応じて可変コンデンサについての検査の合否を判断する。その残差は、共通する測定値の対に属するレジスタンスの測定値とリアクタンスの測定値とのうち一方の測定値と残差関数の従属変数との差である。残差関数は、共通する測定値の対に属するレジスタンスの測定値とリアクタンスの測定値とのうち残差の算出に用いられる一方の測定値を従属変数とし他方の測定値を独立変数とする多項式関数である。検査装置12は、合否情報出力部66をさらに備える。合否情報出力部66は、検査の合否を示す情報を出力する。
インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮する可変コンデンサのレジスタンスとリアクタンスとの関係は、それらの一方を独立変数とし他方を従属変数とする多項式関数によって示すことができる。その多項式関数に基づいてある独立変数に対応する従属変数を算出すると、その算出された従属変数とこれに対応する測定値との残差が算出され得る。その残差が算出されると、その残差が閾値を超えるか否かに応じてその測定値を得た可変コンデンサがインピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できないのか否かが判断可能となる。その結果、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない可変コンデンサを検出できる検査装置12が提供される。
また、上述された合否判断部64が、従属変数算出部80と、残差算出部82と、全充足判断部84とを有していることが望ましい。従属変数算出部80は、他方の測定値と残差関数とに基づいて残差関数の従属変数を算出する。残差算出部82は、従属変数算出部80が残差関数の従属変数の算出に用いた他方の測定値と共通する測定値の対に属する一方の測定値と残差関数の従属変数とから残差を算出する。全充足判断部84は、測定値の集合体が有する測定値の対のいずれかにおいて測定値の対に基づき算出された残差が閾値を超えるか否かに応じて検査の合否を判断する。
全充足判断部84は、測定値の集合体が有する測定値の対のいずれかにおいて測定値の対に基づき算出された残差が閾値を超えるか否かに応じて検査の合否を判断する。これにより、例えば次に述べられる場合に比べ、測定値の集合体が得られた可変コンデンサがインピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない恐れがあるか否かがより着実に判断可能である。その場合とは、測定値の集合体が有する測定値の対のすべてにおいて測定値の対に基づき算出された残差が閾値を超えるか否かに応じて検査の合否が判断される場合である。その結果、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない可変コンデンサを着実に検出できる検査装置12が提供される。
もしくは、上述された合否判断部64が、残差関数特定部86をさらに有していることが望ましい。残差関数特定部86は、残差関数を測定値の集合体に基づいて特定する。この場合、従属変数算出部80が、他方の測定値と残差関数特定部86によって特定された残差関数とに基づいて残差関数の従属変数を算出することが望ましい。
残差関数特定部86が残差関数を測定値の集合体に基づいて特定することで、検査対象となる可変コンデンサに合わせた残差関数を特定することが可能になる。その結果、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない恐れがある可変コンデンサをより的確に検出できる検査装置12が提供される。
もしくは、上述された残差関数特定部86が、残差関数における従属変数の標準偏差を残差関数に加えて特定するものであることが望ましい。この場合、閾値が従属変数の標準偏差に1を超える実数を乗じて得られる値であることが望ましい。
閾値が従属変数の標準偏差に1を超える実数を乗じて得られる値であると、そうでない場合に比べ、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できるにも関わらずそうでないと誤って判断される恐れが小さくなる。その結果、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない恐れがある可変コンデンサを一層的確に検出できる検査装置12が提供される。
本発明の他の局面に従うと、検査方法は、測定値集合体受付工程S130を備える。測定値集合体受付工程S130において、可変コンデンサに関する測定値の集合体をコンピュータ20が受付ける。測定値の集合体が、測定値の対を複数対有している。測定値の対が、可変コンデンサのレジスタンスの測定値と、レジスタンスの測定値に対応するリアクタンスの測定値とを有している。検査方法は、測定値集合体記憶工程S132と、合否判断工程S154とをさらに備える。測定値集合体記憶工程S132において、測定値の集合体をコンピュータ20が記憶する。合否判断工程S154において、測定値の集合体が有する測定値の対において残差が閾値を超えるか否かに応じて可変コンデンサについての検査の合否をコンピュータ20が判断する。残差は、共通する測定値の対に属するレジスタンスの測定値とリアクタンスの測定値とのうち一方の測定値と残差関数の従属変数との差である。残差関数は、共通する測定値の対に属するレジスタンスの測定値とリアクタンスの測定値とのうち残差の算出に用いられる一方の測定値を従属変数とし他方の測定値を独立変数とする多項式関数である。検査方法は、合否情報出力工程S156をさらに備える。合否情報出力工程S156において、検査の合否を示す情報をコンピュータ20が出力する。
本発明にかかる検査方法によれば、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない可変コンデンサが検出される。
本発明の他の局面に従うと、検査プログラムは、検査方法をコンピュータ20が実施するためのプログラムである。検査方法は、測定値集合体受付工程S130を備える。測定値集合体受付工程S130において、可変コンデンサに関する測定値の集合体が受付けられる。測定値の集合体が、測定値の対を複数対有している。測定値の対が、可変コンデンサのレジスタンスの測定値と、レジスタンスの測定値に対応するリアクタンスの測定値とを有している。検査方法は、測定値集合体記憶工程S132と、合否判断工程S154とをさらに備える。測定値集合体記憶工程S132において、測定値の集合体が記憶される。合否判断工程S154において、測定値の集合体が有する測定値の対において残差が閾値を超えるか否かに応じて可変コンデンサについての検査の合否が判断される。残差は、共通する測定値の対に属するレジスタンスの測定値とリアクタンスの測定値とのうち一方の測定値と残差関数の従属変数との差である。残差関数は、共通する測定値の対に属するレジスタンスの測定値とリアクタンスの測定値とのうち残差の算出に用いられる一方の測定値を従属変数とし他方の測定値を独立変数とする多項式関数である。検査方法は、合否情報出力工程S156をさらに備える。合否情報出力工程S156において、検査の合否を示す情報が出力される。
本発明にかかる検査プログラムによれば、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない可変コンデンサが検出される。
本発明にかかる検査装置、検査方法、および、検査プログラムによれば、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない可変コンデンサが検出される。
本発明の一実施形態にかかる検査システムの構成が示される概念図である。 本発明の一実施形態にかかる検査装置を実現するコンピュータのハードウェア構成が示される概念図である。 本発明の一実施形態にかかる検査装置の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる関数特定方法にかかる制御の手順が示されるフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる検査方法の制御の手順が示されるフローチャートである。 周知である第一の可変コンデンサの2つの部分のうち一方についてのレジスタンスの測定値とそのレジスタンスの測定値が得られたときのリアクタンスの測定値との関係が示される図である。 周知である第一の可変コンデンサの2つの部分のうち他方についてのレジスタンスの測定値とそのレジスタンスの測定値が得られたときのリアクタンスの測定値との関係が示される図である。 周知である第二の可変コンデンサの2つの部分のうち一方についてのレジスタンスの測定値とそのレジスタンスの測定値が得られたときのリアクタンスの測定値との関係が示される図である。 周知である第二の可変コンデンサの2つの部分のうち他方についてのレジスタンスの測定値とそのレジスタンスの測定値が得られたときのリアクタンスの測定値との関係が示される図である。
以下、本発明の実施形態が説明される。その説明において図面が参照される。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付される。それらの名称および機能は同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[検査装置の構成の説明]
図1は、本実施形態にかかる検査システムの構成が示される概念図である。図1に基づいて、本実施形態にかかる検査システムの構成が説明される。
本実施形態にかかる検査システムは、インピーダンスアナライザ10と、検査装置12とを備える。インピーダンスアナライザ10は、被検査物である可変コンデンサのレジスタンスおよびインピーダンスを測定する。インピーダンスアナライザ10は、測定値の集合体を検査装置12に出力する。測定値の集合体の具体的な構成は後述される。検査装置12は、インピーダンスアナライザ10が出力した測定値の集合体に基づいて、上述された被検査物である可変コンデンサが所定の性能を有するものか否かを検査する。
本実施形態にかかる検査装置12は、周知のコンピュータ20と、周知のマウス22と、周知のプリンタ24とを備える。
コンピュータ20は、情報を処理する。マウス22は、オペレータの入力に応じて信号を生成する。マウス22は、その信号をコンピュータ20に出力する。これにより、コンピュータ20に情報が入力される。プリンタ24は、コンピュータ20から受付けた情報を出力する。
図2は、上述されたコンピュータ20のハードウェア構成が示される概念図である。図2に基づいて、そのコンピュータ20のハードウェア構成が説明される。
上述されたコンピュータ20は、制御部30と、メモリ32と、固定ディスク34と、キーボード36と、表示装置38と、コネクタ40と、第1I/O(Input/Output)42と、第2I/O44と、第3I/O46とを有する。
制御部30は、CPU(Central Processing Unit)などによって実現される。制御部30は、これがメモリ32から読出したプログラムを実行することにより、そのプログラムにおいて定められた手順にしたがってコンピュータ20を構成する各装置を制御する。メモリ32は、ROM(Read only memory)およびRAM(Random access memory)などによって実現される。メモリ32は、プログラムとデータその他の情報とを記憶する。固定ディスク34は、プログラムを記録する。キーボード36は、オペレータの入力に応じて信号を生成する。これにより、コンピュータ20に情報が入力される。表示装置38は、画像を表示することにより情報を出力する。コネクタ40にはUSB(Universal Serial Bus)メモリ300が接続される。USBメモリ300に記録されたプログラムおよび情報はコネクタ40を介して制御部30に読み込まれる。第1I/O42は、マウス22に接続される。第1I/O42は、マウス22と通信する。第2I/O44は、プリンタ24に接続される。第2I/O44は、プリンタ24と通信する。第3I/O46は、インピーダンスアナライザ10に接続される。第3I/O46は、インピーダンスアナライザ10と通信する。
[検査装置の機能の説明]
図3は、本実施形態にかかる検査装置12の機能ブロック図である。図3に基づいて、本実施形態にかかる検査装置12の構成とその機能とが説明される。
本実施形態にかかる検査装置12は、測定値集合体受付部60と、測定値集合体記憶部62と、合否判断部64と、合否情報出力部66とを備える。
測定値集合体受付部60は、制御部30、メモリ32、固定ディスク34、キーボード36、表示装置38、第1I/O42、第3I/O46、および、マウス22によって実現される。測定値集合体受付部60は、可変コンデンサに関する測定値の集合体をインピーダンスアナライザ10から受付ける。本実施形態の場合、測定値の集合体は、測定値の対を複数対有している。本実施形態にかかる測定値の対は、可変コンデンサのレジスタンスの測定値と、そのレジスタンスの測定値に対応するリアクタンスの測定値とを有するものである。本実施形態において、「レジスタンスの測定値に対応するリアクタンスの測定値」とは、レジスタンスおよびリアクタンスの測定対象となった可変コンデンサにおいてレジスタンスがある値を示すとき示されるリアクタンスの測定値を意味する。すなわち、ある可変コンデンサについてレジスタンスおよびリアクタンスを測定したとき、レジスタンスとしてある測定値が得られリアクタンスとして他の測定値が得られたとする。そのレジスタンスとして得られた測定値がレジスタンスの測定値でありリアクタンスとして得られた測定値がそのレジスタンスの測定値に対応するリアクタンスの測定値である。なお、レジスタンスの測定値およびリアクタンスの測定値の測定手段は特に限定されない。例えば、インピーダンスの測定値のうちレジスタンス成分は本実施形態においてレジスタンスの測定値とみなされる。同様に、インピーダンスの測定値のうちリアクタンス成分は本実施形態においてリアクタンスの測定値とみなされる。
測定値集合体記憶部62は、制御部30、メモリ32、および、固定ディスク34によって実現される。測定値集合体記憶部62は、測定値集合体受付部60が受付けた測定値の集合体を記憶する。
合否判断部64は、制御部30、メモリ32、および、固定ディスク34によって実現される。合否判断部64は、測定値の集合体が有する測定値の対において残差が閾値を超えるか否かに応じて可変コンデンサについての検査の合否を判断する。本実施形態にかかる合否判断部64は、その検査の合否を示す情報を作成する。本実施形態におけるその残差は、リアクタンスの測定値と次に述べられる従属変数との差である。その従属変数は、次に述べられる測定値を独立変数として算出される残差関数の従属変数である。その測定値は、上述されたリアクタンスの測定値と共通する測定値の対に属するレジスタンスの測定値である。本実施形態の場合、その残差関数は、後述される二次関数である。
合否情報出力部66は、制御部30、メモリ32、固定ディスク34、キーボード36、表示装置38、第1I/O42、第2I/O44、マウス22、および、プリンタ24によって実現される。合否情報出力部66は、検査の合否を示す情報を出力する。
本実施形態の場合、合否判断部64は、従属変数算出部80と、残差算出部82と、全充足判断部84と、残差関数特定部86とを有している。
従属変数算出部80は、制御部30、メモリ32、および、固定ディスク34によって実現される。本実施形態の場合、従属変数算出部80は、レジスタンスの測定値と残差関数とに基づいて残差関数の従属変数を算出する。本実施形態の場合、その残差関数は、残差関数特定部86によって特定された二次関数である。
残差算出部82は、制御部30、メモリ32、および、固定ディスク34によって実現される。本実施形態の場合、残差算出部82は、リアクタンスの測定値と従属変数算出部80が算出した残差関数の従属変数とから残差を算出する。そのリアクタンスの測定値は、従属変数算出部80が従属変数の算出に用いたレジスタンスの測定値と共通する測定値の対に属する。
全充足判断部84は、制御部30、メモリ32、および、固定ディスク34によって実現される。全充足判断部84は、測定値の集合体が有する測定値の対のいずれかにおいて測定値の対に基づき算出された残差が閾値を超えるか否かに応じて検査の合否を判断する。すなわち、本実施形態の場合、測定値の対に基づき算出された残差が閾値を超える場合がありさえすれば、その測定値の対を有する測定値の集合体についての検査は不合格となる。本実施形態の場合、その閾値は、従属変数の標準偏差に「3」を乗じて得られる値である。
残差関数特定部86は、制御部30、メモリ32、および、固定ディスク34によって実現される。残差関数特定部86は、残差関数を測定値の集合体に基づいて特定する。残差関数特定部86は、その残差関数における従属変数の標準偏差も測定値の集合体に基づいて特定する。本実施形態の場合、残差関数特定部86は、残差関数が二次関数であると予めみなしている。本実施形態の場合、残差関数特定部86は、最小二乗法により残差関数を特定する。
[プログラムの説明]
本実施形態にかかる検査装置12は、上述されたコンピュータ20の制御部30がメモリ32から読出したプログラムを実行することにより実現される。一般的にこうしたプログラムは、USBメモリ300などのコンピュータ20が読取可能な記録媒体に記録された状態で流通する。こうしたプログラムは図示されないインターネットを介して流通することもある。こうしたプログラムは、固定ディスク34にいったん記録される。制御部30が実行するプログラムは、その固定ディスク34に記録されたプログラムをメモリ32が記憶したものである。したがって、本実施形態にかかる検査装置12の最も本質的な部分は、USBメモリ300などのコンピュータ読取可能な記録媒体に記録されたプログラムである。
[関数特定方法にかかるフローチャートの説明]
図4は、本実施形態にかかる関数特定方法の制御の手順が示されるフローチャートである。この関数特定方法は、次に述べられる複数の工程を検査装置12に実行させるものである。それら複数の工程は、測定値集合体受付工程S130、測定値集合体記憶工程S132、残差関数特定工程S134、および、標準偏差特定工程S136である。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
測定値集合体受付工程S130にて、測定値集合体受付部60として動作するマウス22およびキーボード36は、作業者の指示を受付ける。その指示が受付けられると、測定値集合体受付部60として動作する制御部30および第3I/O46は、インピーダンスアナライザ10から測定値の集合体を受付ける。
測定値集合体記憶工程S132において、測定値集合体記憶部62として動作するメモリ32は、測定値集合体受付部60として動作する第3I/O46が受付けた測定値の集合体を記憶する。この記憶は、測定値集合体記憶部62として動作する制御部30の制御に基づき行われる。
残差関数特定工程S134において、残差関数特定部86として動作する制御部30とメモリ32と固定ディスク34とは、測定値集合体記憶部62が記憶した測定値の集合体に基づき、残差関数を特定する。上述されたように、本実施形態の場合、残差関数特定部86は、残差関数が二次関数であると予めみなしている。本実施形態の場合、残差関数特定部86は、最小二乗法により残差関数を特定する。これにより、最小二乗法によって特定された残差関数は二次関数となる。最小二乗法により残差関数を特定するための具体的な手順は周知である。したがってここではその詳細な説明は繰り返されない。
標準偏差特定工程S136において、残差関数特定部86として動作する制御部30とメモリ32と固定ディスク34とは、測定値集合体記憶部62が記憶した測定値の集合体に基づき、残差関数における従属変数の標準偏差を特定する。本実施形態の場合、その標準偏差を特定するための具体的な手順は周知である。したがってここではその詳細な説明は繰り返されない。
[検査方法にかかるフローチャートの説明]
図5は、本実施形態にかかる検査方法の制御の手順が示されるフローチャートである。この検査方法は、次に述べられる複数の工程を検査装置12に実行させるものである。それら複数の工程は、測定値集合体受付工程S130、測定値集合体記憶工程S132、合否判断工程S154、および、合否情報出力工程S156である。以下、これらの各工程の具体的な内容が説明される。
合否判断工程S154において、合否判断部64として動作する制御部30とメモリ32と固定ディスク34とは、可変コンデンサについての検査の合否を判断する。その合否は、測定値の集合体が有する測定値の対において残差が閾値を超えるか否かに応じて判断される。本実施形態にかかる合否判断部64として動作する制御部30とメモリ32と固定ディスク34とは、その検査の合否を示す情報を作成する。合否判断工程S154の具体的内容は後述される。
合否情報出力工程S156において、合否情報出力部66として動作する制御部30とメモリ32と表示装置38と第2I/O44とプリンタ24とは、検査の合否を示す情報を出力する。その検査の合否を示す情報は、合否判断工程S154において合否判断部64が作成したものである。
本実施形態の場合、合否判断工程S154が、従属変数算出工程S170と、残差算出工程S172と、全充足判断工程S174とを有している。
従属変数算出工程S170において、従属変数算出部80は、レジスタンスの測定値と残差関数とに基づいて残差関数の従属変数を算出する。従属変数の算出に用いられるレジスタンスの測定値は、従属変数の算出にまだ用いられていないもののいずれかである。本実施形態においては、従属変数の算出にまだ用いられていないレジスタンスの測定値のうちこれが対応づけられているロータの角度が最も小さいものが従属変数の算出に用いられる。そのロータの角度の定義は後述される。
残差算出工程S172において、残差算出部82は、リアクタンスの測定値と残差関数の従属変数とから残差を算出する。
全充足判断工程S174において、全充足判断部84は、測定値の集合体が有する測定値の対のいずれかにおいて測定値の対に基づき算出された残差が閾値を超えるか否かに応じて検査の合否を判断する。
本実施形態の場合、全充足判断工程S174が、個別充足判断工程S190と、不合格情報作成工程S192と、終了判断工程S194と、合格情報作成工程S196とを有している。
個別充足判断工程S190において、全充足判断部84は、測定値の集合体が有する測定値の対のうち次に述べられるものについて、残差が閾値を超えるか否かを判断する。その判断の対象となる測定値の対は、従属変数算出工程S170において残差の算出に用いられたリアクタンスの測定値を有するものである。残差が閾値を超えると判断された場合(S190にてYES)、処理はS192へと移される。そうでない場合(S190にてNO)、処理はS194へと移される。
不合格情報作成工程S192において、全充足判断部84は、検査結果が不合格である旨の情報を作成する。
終了判断工程S194において、全充足判断部84は、測定値の集合体が有する測定値の対のすべてについて残差が閾値を超えるか否かの判断が完了したか否かを判断する。測定値の集合体が有する測定値の対のすべてについてその判断が完了したと判断された場合(S194にてYES)、処理はS196へと移される。そうでない場合(S194にてNO)、処理はS170へと移される。
合格情報作成工程S196において、全充足判断部84は、検査結果が合格である旨の情報を作成する。
[動作の説明]
以下、本実施形態にかかる検査システム特に検査装置12の動作が説明される。
(残差関数の特定)
まず、作業者は、インピーダンスアナライザ10を操作することで、次に述べられる可変コンデンサのレジスタンスとリアクタンスとインピーダンスとを測定する。その可変コンデンサは、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できることが明らかなものである。インピーダンスアナライザ10は検査装置12にそれらの測定値を出力する。出力された測定値が本実施形態にかかる測定値の集合体となる。本実施形態の場合、それらの測定値は、それらの測定値が測定された際のロータの角度に対応付けられる。そのロータは、その可変コンデンサが有するものである。「ロータの角度」とは、基準とみなされる所定の方向と可変コンデンサのロータの外周の所定の箇所が向く方向とがなしロータの中心を原点とする角度のことである。ロータの角度は可変コンデンサの電極対向面積ひいては静電容量に対応する。
本実施形態における測定値の集合体は、次に述べられる情報の群を複数群含むものである。その情報の群は、次に述べられる測定値の対とインピーダンスの測定値とロータの角度とを含む。その測定値の対は、レジスタンスの測定値とリアクタンスの測定値との対である。
インピーダンスアナライザ10が測定値の集合体を検査装置12に出力すると、検査装置12の測定値集合体受付部60は作業者の指示を受けて測定値の集合体を受付ける(S130)。測定値の集合体が受付けられると、測定値集合体記憶部62は測定値の集合体を記憶する(S132)。
測定値集合体記憶部62が測定値の集合体を記憶すると、残差関数特定部86は測定値集合体記憶部62が記憶した測定値の集合体に基づき残差関数を特定する(S134)。これにより、本実施形態においては、レジスタンスの測定値を独立変数としリアクタンスを従属変数とする二次関数が残差関数として特定される。本実施形態においては、残差関数として「y=-24.988713+22.753031x-4.353726x」が得られたとする。その残差関数のうち「x」は独立変数を意味する。その残差関数のうち「y」は従属変数を意味する。
残差関数が特定されると、残差関数特定部86は残差関数における従属変数の標準偏差を特定する(S136)。これにより、リアクタンスの標準偏差が特定されることとなる。本実施形態においては、残差関数における従属変数の標準偏差として「2.11082」が得られたとする。
(可変コンデンサの検査結果が不合格の場合)
作業者は、検査の対象となる可変コンデンサのレジスタンスとリアクタンスとインピーダンスとをインピーダンスアナライザ10により測定する。それらが測定されると、インピーダンスアナライザ10は検査装置12に測定値の集合体を出力する。この測定値の集合体においても、レジスタンスの測定値とリアクタンスの測定値とインピーダンスの測定値とはロータの角度に対応付けられている。検査装置12の測定値集合体受付部60は作業者の指示を受けてその出力された測定値の集合体を受付ける(S130)。測定値の集合体が受付けられると、測定値集合体記憶部62は測定値の集合体を記憶する(S132)。
測定値集合体記憶部62が測定値の集合体を記憶すると、従属変数算出部80は、レジスタンスの測定値と残差関数とに基づいて残差関数の従属変数を算出する(S170)。従属変数の算出にまだ用いられていないレジスタンスの測定値のうちこれが対応づけられているロータの角度が最も小さいものが従属変数の算出に用いられる。この場合、レジスタンスの測定値として「1.825225」がまず用いられることとする。その結果、従属変数は、y=-24.988713+22.753031x-4.353726x=-24.988713+22.753031×1.825225-4.353726×1.825225=2.036484となる。
残差関数の従属変数が算出されると、残差算出部82は、リアクタンスの測定値と残差関数の従属変数とから残差を算出する(S172)。そのリアクタンスの測定値は、従属変数算出工程S170において従属変数算出部80が従属変数の算出に用いたレジスタンスの測定値と共通する測定値の対に属する。上述されたレジスタンスの測定値「1.825225」と共通する測定値の対に属するリアクタンスの測定値が「2.128686」であることとする。この場合、残差は、2.128686-2.036484=0.092202となる。
残差が算出されると、全充足判断部84は、その残差が閾値を超えるか否かを判断する(S190)。上述された通り、その残差は「0.092202」となる。この場合、標準偏差は「2.11082」である。したがって、閾値は3×2.11082=6.33246となる。これにより、残差が閾値を超えないので(S190にてNO)、全充足判断部84は、測定値の集合体が有する測定値の対のすべてについて残差が閾値を超えるか否かの判断が完了したか否かを判断する(S194)。この場合、測定値の集合体が有する測定値の対のすべてについてその判断が完了した訳ではないので(S194にてNO)、従属変数算出部80は、レジスタンスの測定値と残差関数とに基づいて残差関数の従属変数を算出する(S170)。従属変数の算出にまだ用いられていないレジスタンスの測定値のうちこれが対応づけられているロータの角度が最も小さいものが次の従属変数の算出に用いられる。
残差関数の従属変数が算出されると、残差算出部82は、リアクタンスの測定値と残差関数の従属変数とから残差を算出する(S172)。そのリアクタンスの測定値は、上述のレジスタンスの測定値と共通する測定値の対に属する。残差が算出されると、全充足判断部84は、その残差が上述された閾値を超えるか否かを判断する(S190)。
以下、S170~S190の処理が繰り返された後、算出されたある残差が「6.91735」であったとする。この場合、この残差は閾値「6.33246」を超えるので(S190にてYES)、全充足判断部84は、検査結果が不合格である旨の情報を作成する(S192)。検査結果が不合格である旨の情報が作成されると、合否情報出力部66は、その情報を出力する(S156)。
(可変コンデンサの検査結果が合格の場合)
作業者は、検査の対象となる可変コンデンサのレジスタンスとリアクタンスとインピーダンスとをインピーダンスアナライザ10により測定する。それらが測定されると、インピーダンスアナライザ10は検査装置12に測定値の集合体を出力する。この測定値の集合体においても、レジスタンスの測定値とリアクタンスの測定値とインピーダンスの測定値とはロータの角度に対応付けられている。検査装置12の測定値集合体受付部60は作業者の指示を受けてその出力された測定値の集合体を受付ける(S130)。測定値の集合体が受付けられると、測定値集合体記憶部62は測定値の集合体を記憶する(S132)。
その後、S170とS172とS190とS194との処理が繰り返される。その後、全充足判断部84は、測定値の集合体が有する測定値の対のすべてについて残差が閾値を超えるか否かの判断が完了したか否かを判断する(S194)。この場合、測定値の集合体が有する測定値の対のすべてについて残差が閾値を超えるか否かの判断が完了したとすると(S194にてYES)、全充足判断部84は、検査結果が合格である旨の情報を作成する(S196)。検査結果が合格である旨の情報が作成されると、合否情報出力部66は、その情報を出力する(S156)。
[効果の説明]
インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮する可変コンデンサのレジスタンスとリアクタンスとの関係は、それらの一方を独立変数とし他方を従属変数とする多項式関数によって示すことができる。多項式関数の例は二次関数である。また、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮する可変コンデンサのレジスタンスとリアクタンスとの関係においては、多項式関数が二次関数であることが多い。このことを裏付けるため、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮する可変コンデンサのレジスタンスとリアクタンスとが測定された。測定の対象となった可変コンデンサは、中国上海復旦電容器工場製の「CB-2X-440」であった。その可変コンデンサのレジスタンスとリアクタンスとは、キーサイト・テクノロジー・インターナショナル合同会社製のインピーダンスアナライザ「4294A」によって測定された。その可変コンデンサは、それぞれが可変コンデンサとして動作できる2つの部分を有する。図6は、その可変コンデンサの2つの部分のうち一方についてのレジスタンスの測定値とそのレジスタンスの測定値が得られたときのリアクタンスの測定値との関係が示される図である。図7は、その可変コンデンサの2つの部分のうち他方についてのレジスタンスの測定値とそのレジスタンスの測定値が得られたときのリアクタンスの測定値との関係が示される図である。いずれにおいても、測定周波数は12.88メガヘルツであった。同様に、中国上海復旦電容器工場製の可変コンデンサ「CB-2X-250」についても上述のインピーダンスアナライザによってレジスタンスとリアクタンスとが測定された。これもそれぞれが可変コンデンサとして動作できる2つの部分を有する。図8は、その可変コンデンサの2つの部分のうち一方についてのレジスタンスの測定値とそのレジスタンスの測定値が得られたときのリアクタンスの測定値との関係が示される図である。図9は、その可変コンデンサの2つの部分のうち他方についてのレジスタンスの測定値とそのレジスタンスの測定値が得られたときのリアクタンスの測定値との関係が示される図である。いずれにおいても、測定周波数は12.88メガヘルツであった。
インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮する可変コンデンサにおけるレジスタンスとリアクタンスとの関係を、それらの一方を独立変数とし他方を従属変数とする多項式関数によって示すことができることは、図6乃至図9から明らかである。これにより、その多項式関数を予め特定しておき、その多項式関数に基づいてある独立変数に対応する従属変数を算出すると、その算出された従属変数とこれに対応する測定値との残差が算出され得る。その残差が算出されると、その残差が閾値を超えるか否かに応じてその測定値を得た可変コンデンサがインピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できないのか否かが判断可能となる。その結果、本実施形態にかかる検査装置12ひいては検査システムは、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない可変コンデンサを検出できる。
また、本実施形態においては、測定値の集合体が有する測定値の対のいずれかにおいて測定値の対に基づき算出された残差が閾値を超えるか否かに応じて検査の合否が判断される。その結果、本実施形態にかかる検査装置12ひいては検査システムは、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない可変コンデンサを着実に検出できる。
また、本実施形態においては、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できることが明らかな可変コンデンサから得られた測定値の集合体に基づいて残差関数を特定する。これにより、検査対象となる可変コンデンサに合わせた残差関数を特定することが可能になる。その結果、本実施形態にかかる検査装置12ひいては検査システムは、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない可変コンデンサをより的確に検出できる。
また、本実施形態においては、閾値が従属変数の標準偏差に1を超える実数を乗じて得られる値である。これにより、そうでない場合に比べ、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できるにも関わらずそうでないと誤って判断される恐れが小さくなる。その結果、本実施形態にかかる検査装置12ひいては検査システムは、インピーダンスマッチングに用いられるとき適切に機能を発揮できない恐れがある可変コンデンサを一層的確に検出できる。
[変形例の説明]
今回開示された実施形態はすべての点で例示である。本発明の範囲は上述した実施形態に基づいて制限されるものではない。もちろん、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、レジスタンスとリアクタンスとのうち従属変数となるのはリアクタンスに限定されない。レジスタンスが従属変数であってもよい。すなわち、合否判断部64において判断の根拠となる残差は、共通する測定値の対に属するレジスタンスの測定値とリアクタンスの測定値とのうち一方の測定値と残差関数の従属変数との差であればよい。
また、残差関数は二次関数に限定されない。残差関数は、三次関数および四次関数をはじめとした多項式関数となることもあり得る。すなわち、残差関数は二次関数以上の多項式関数となり得る。その場合、残差関数特定部86は、残差関数がその多項式関数であると予めみなした上で最小二乗法により具体的な残差関数を特定するものであってもよい。
また、合否判断部64における検査の合否の判断基準は、上述されたものに限定されない。例えば、その判断基準は、測定値の集合体が有する測定値の対のすべてにおいて残差が閾値を超える場合にのみ不合格というものであってもよい。例えば、その判断基準は、測定値の集合体が有する測定値の対のうち残差が閾値を超えるものの数が所定の数を超える場合に不合格というものであってもよい。
また、測定値の集合体が有する測定値の対において残差が閾値を超えるか否かに応じて可変コンデンサについての検査の合否が判断されるにあたり、その閾値がどのようにして定められるものであるかは特に限定されない。もちろん、その閾値は、従属変数の標準偏差に1を超える実数を乗じて得られる値を超えるものであることが望ましい。その理由は、検査において合格とされるべき可変コンデンサから得られた測定値が、従属変数の標準偏差の範囲内でばらつく可能性が高いためである。
10…インピーダンスアナライザ
12…検査装置
20…コンピュータ
22…マウス
24…プリンタ
30…制御部
32…メモリ
34…固定ディスク
36…キーボード
38…表示装置
40…コネクタ
42…第1I/O
44…第2I/O
46…第3I/O
60…測定値集合体受付部
62…測定値集合体記憶部
64…合否判断部
66…合否情報出力部
80…従属変数算出部
82…残差算出部
84…全充足判断部
86…残差関数特定部
300…USBメモリ

Claims (6)

  1. 可変コンデンサに関する測定値の集合体を受付ける測定値集合体受付部を備える検査装置であって、
    前記測定値の集合体が、前記測定値の対を複数対有しており、
    前記測定値の対が、
    前記可変コンデンサのレジスタンスの測定値と、
    前記レジスタンスの測定値に対応するリアクタンスの測定値とを有しており、
    前記測定値の集合体を記憶する測定値集合体記憶部と、
    前記測定値の集合体が有する前記測定値の対において残差が閾値を超えるか否かに応じて前記可変コンデンサについての検査の合否を判断する合否判断部とをさらに備え、
    前記残差が、共通する前記測定値の対に属する前記レジスタンスの測定値と前記リアクタンスの測定値とのうち一方の測定値と残差関数の従属変数との差であり、
    前記残差関数が、共通する前記測定値の対に属する前記レジスタンスの測定値と前記リアクタンスの測定値とのうち前記残差の算出に用いられる前記一方の測定値を前記従属変数とし他方の測定値を独立変数とする多項式関数であり、
    前記検査の合否を示す情報を出力する合否情報出力部をさらに備えることを特徴とする検査装置。
  2. 前記合否判断部が、
    前記他方の測定値と前記残差関数とに基づいて前記残差関数の前記従属変数を算出する従属変数算出部と、
    前記従属変数算出部が前記残差関数の従属変数の算出に用いた前記他方の測定値と共通する前記測定値の対に属する前記一方の測定値と前記残差関数の従属変数とから前記残差を算出する残差算出部と、
    前記測定値の集合体が有する前記測定値の対のいずれかにおいて前記測定値の対に基づき算出された前記残差が前記閾値を超えるか否かに応じて前記検査の合否を判断する全充足判断部を有していることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記合否判断部が、前記残差関数を前記測定値の集合体に基づいて特定する残差関数特定部をさらに有しており、
    前記従属変数算出部が、前記他方の測定値と前記残差関数特定部によって特定された前記残差関数とに基づいて前記残差関数の前記従属変数を算出することを特徴とする請求項2に記載の検査装置。
  4. 前記残差関数特定部が、前記残差関数における前記従属変数の標準偏差を前記残差関数に加えて特定するものであり、
    前記閾値が前記従属変数の標準偏差に1を超える実数を乗じて得られる値であることを特徴とする請求項3に記載の検査装置。
  5. 可変コンデンサに関する測定値の集合体をコンピュータが受付ける測定値集合体受付工程を備える検査方法であって、
    前記測定値の集合体が、前記測定値の対を複数対有しており、
    前記測定値の対が、
    前記可変コンデンサのレジスタンスの測定値と、
    前記レジスタンスの測定値に対応するリアクタンスの測定値とを有しており、
    前記測定値の集合体を前記コンピュータが記憶する測定値集合体記憶工程と、
    前記測定値の集合体が有する前記測定値の対において残差が閾値を超えるか否かに応じて前記可変コンデンサについての検査の合否を前記コンピュータが判断する合否判断工程とをさらに備え、
    前記残差が、共通する前記測定値の対に属する前記レジスタンスの測定値と前記リアクタンスの測定値とのうち一方の測定値と残差関数の従属変数との差であり、
    前記残差関数が、共通する前記測定値の対に属する前記レジスタンスの測定値と前記リアクタンスの測定値とのうち前記残差の算出に用いられる前記一方の測定値を前記従属変数とし他方の測定値を独立変数とする多項式関数であり、
    前記検査の合否を示す情報を前記コンピュータが出力する合否情報出力工程をさらに備えることを特徴とする検査方法。
  6. 可変コンデンサに関する測定値の集合体が受付けられる測定値集合体受付工程を備える検査方法をコンピュータが実施するための検査プログラムであって、
    前記測定値の集合体が、前記測定値の対を複数対有しており、
    前記測定値の対が、
    前記可変コンデンサのレジスタンスの測定値と、
    前記レジスタンスの測定値に対応するリアクタンスの測定値とを有しており、
    前記検査方法が、
    前記測定値の集合体が記憶される測定値集合体記憶工程と、
    前記測定値の集合体が有する前記測定値の対において残差が閾値を超えるか否かに応じて前記可変コンデンサについての検査の合否が判断される合否判断工程とをさらに備え、
    前記残差が、共通する前記測定値の対に属する前記レジスタンスの測定値と前記リアクタンスの測定値とのうち一方の測定値と残差関数の従属変数との差であり、
    前記残差関数が、共通する前記測定値の対に属する前記レジスタンスの測定値と前記リアクタンスの測定値とのうち前記残差の算出に用いられる前記一方の測定値を前記従属変数とし他方の測定値を独立変数とする多項式関数であり、
    前記検査方法が、前記検査の合否を示す情報が出力される合否情報出力工程をさらに備えることを特徴とする検査プログラム。
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