JP7301793B2 - スクロールチャック及びその爪体 - Google Patents
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渦巻ねじであるスクロール溝を有する回転盤を内設したチャック本体と、
前記回転盤の回転動作に伴い、前記スクロール溝と螺合し、被加工物に向かって螺進可能に構成された、複数の爪体と、を備えた、スクロールチャックであって、
前記爪体は、
被加工物を把持する把持部と、
前記爪体の両側面に形成され、前記爪体の長手方向が前記回転盤の径方向に沿うように摺動自在に前記チャック本体に挿嵌される部分である嵌合部と、
前記爪体の底面に、前記長手方向に間隔を空けて突設され、前記スクロール溝と螺合可能な複数の歯部と、を有し、
前記嵌合部、前記複数の歯部、及び、前記把持部を含む全体が単体で形成されており、
前記長手方向に関する前記複数の歯部の配列ピッチは、前記径方向に関する前記スクロール溝の配列ピッチと同一であり、
前記歯部における径外方向側の端面は、前記スクロール溝の径外方向側の側面の曲率に近似した円弧面に形成され、前記歯部における径外方向側の端面の曲率の向きと前記歯部における径内方向側の端面の曲率の向きとは、互いに逆になっていることを特徴としている。
また、歯部とスクロール溝の配列ピッチを同一とし、且つ、可能な限り歯部の幅方向の断面積の最大化が図られ、十分な曲げ剛性(堅牢性)を確保することができる。
このため、複数の爪体が被加工物を強固に把持しつつ、その状態を保持することができ、複数の爪体の移動動作の向きを変える際(例えば被加工物を掴んだ状態を解除する際)の、爪体の移動動作の応答性を確保することができる。
渦巻ねじであるスクロール溝を有する回転盤を内設したチャック本体と、
前記回転盤の回転動作に伴い、前記スクロール溝と螺合し、被加工物に向かって螺進可能に構成された、複数の爪体と、を備えた、スクロールチャックであって、
前記爪体は、
被加工物を把持する把持部と、
前記爪体の両側面に形成され、前記爪体の長手方向が前記回転盤の径方向に沿うように摺動自在に前記チャック本体に挿嵌される部分である嵌合部と、
前記爪体の底面に、前記長手方向に間隔を空けて突設され、前記スクロール溝と螺合可能な複数の歯部と、を有し、
前記嵌合部、前記複数の歯部、及び、前記把持部を含む全体が単体で形成されており、
前記長手方向に関する前記複数の歯部の配列ピッチは、前記径方向に関する前記スクロール溝の配列ピッチと同一であり、
前記歯部における径外方向側の端面は、前記スクロール溝の径外方向側の側面の曲率に近似した円弧面に形成され、前記歯部における径内方向側の端面は、前記歯部における径外方向側の端面に対して、底面視で点対称になるように形成されていることを特徴としている。
また、歯部とスクロール溝の配列ピッチを同一とし、且つ、可能な限り歯部の幅方向の断面積の最大化が図られ、十分な曲げ剛性(堅牢性)を確保することができる。
このため、複数の爪体が被加工物を強固に把持しつつ、その状態を保持することができ、複数の爪体の移動動作の向きを変える際(例えば被加工物を掴んだ状態を解除する際)の、爪体の移動動作の応答性を確保することができる。
したがって、本構成によれば、爪体の管理に手間がかかる問題をさらに解消することができる。
前記爪体は、
被加工物を把持する把持部と、
前記爪体の両側面に形成され、前記爪体の長手方向が前記回転盤の径方向に沿うように摺動自在に前記チャック本体に挿嵌される部分である嵌合部と、
前記爪体の底面に、前記長手方向に間隔を空けて突設され、前記スクロール溝と螺合可能な複数の歯部と、を有し、
前記嵌合部、前記複数の歯部、及び、前記把持部を含む全体が単体で形成されており、
前記長手方向に関する前記複数の歯部の配列ピッチは、前記径方向に関する前記スクロール溝の配列ピッチと同一であり、
前記歯部における径外方向側の端面は、前記スクロール溝の径外方向側の側面の曲率に近似した円弧面に形成され、前記歯部における径内方向側の端面は、前記歯部における径外方向側の端面に対して、底面視で点対称になるように形成されていることを特徴としている。
また、歯部とスクロール溝の配列ピッチを同一とし、且つ、可能な限り歯部の幅方向の断面積の最大化が図られ、十分な曲げ剛性(堅牢性)を確保することができる。
このため、複数の爪体が被加工物を強固に把持しつつ、その状態を保持することができ、複数の爪体の移動動作の向きを変える際(例えば被加工物を掴んだ状態を解除する際)の、爪体の移動動作の応答性を確保することができる。
以下、図面を参照しつつ、本願発明の実施形態を説明する。本実施形態のスクロールチャック1は、図1~図5に示すように、円柱状のチャック本体2と、チャック本体2に組み込まれ、ワーク(被加工物)を把持する3体の略直方体状の爪体3A、3B、3Cとを備えた構成をしている。
チャック本体2は、工作機械の主軸A或いはその延長線と垂直な面上に形成された、渦巻ねじであるスクロール溝21を有する回転盤22を内設している(図3参照)。また、チャック本体2は、チャック本体2の周方向に等間隔で回転盤22の径方向に延在し、爪体3A、3B、3Cが、爪体3A、3B、3Cの長手方向(以下、単に「長手方向」、回転盤22の径方向に相当)に摺動自在に挿嵌される、3つの案内溝23A、23B、23C(蟻溝状の溝)を有している。
爪体3Aは、図2(a)に示すように、ワークを把持する部分である把持部31と、両側面部分において凸状に形成され、チャック本体2の案内溝23Aの軌道部26に対して、長手方向をチャック本体2及び回転盤22の径方向に一致させつつ摺動自在に挿嵌される、嵌合部32と、爪体3Aの底面に、長手方向に間隔を空けて突設され、回転盤22のスクロール溝21と螺合可能な5つの歯部33とを有する。即ち、爪体3Aは、把持部31、嵌合部32、及び、歯部33を含む全体が単体で形成された一体型として構成されている。
把持部31は、図2(a)に示すように、4つの把持面31A、31B、31C、31Dを有している。なお、把持面31Aは、底面視、径外方向側に突き出た三角形状をしている。また、把持面31Dも、底面視、径内方向側に突き出た三角形状をしている。
嵌合部32は、爪体3Aの両側面部分に、長手方向に沿って凸状に形成されており、前述した、案内溝23Aの両側面部分に形成された、凹状の軌道部26に挿嵌される。チャック本体2の案内溝23Aの軌道部26と爪体3Aの嵌合部32は、凹凸嵌合によるタイトな嵌め合いになっている(図10(c)参照)。特に、軌道部26内の軌道面26A(図10(b)参照)、及び、爪体3Aの嵌合面32A(図10(a))は、それぞれ、基準寸法(例えば23mm)に対し、僅かな嵌め合い公差(例えば、軌道面26Aの内幅Wiが+0.05mm以内、嵌合面32Aの外幅Woが-0.05mm以内)を設けて加工された部分であり、通常、この軌道面26Aと嵌合面32Aとが最もタイトな嵌め合い部分になるように構成される。
5つの歯部33は、長手方向に突設された歯部33と歯部33との間の配列ピッチTPが、スクロール溝21の配列ピッチSPと同一である。また、歯部33の長手方向の最大長さは、スクロール溝21の溝幅よりも若干短く構成されている。このため、歯部33とスクロール溝21との間は、歯部33とスクロール溝21とが相対的に周方向に摺動するうえで不可欠な摺動隙間(例えば0.1~0.2mm程度)を除き、殆ど遊びがない状態に保たれている(図3参照)。
ここで、スクロール溝21が渦巻ねじであることに起因し、スクロール溝21において、径方向に連続する各側面21Aの中心位置と回転盤22の回転中心位置とは微妙にずれている(側面21Aに対向する、側面21Bも同様)。そのため、歯部33の端面33Aの円弧形状は、爪体3Aの幅方向(長手方向と直交する方向)に対し若干(例えば1~2°)傾斜している(図6参照)。そのため、本実施形態では、歯部33の、端面33Aと端面33Bとは、爪体3Aの幅方向において、単に線対称とするのではなく、点対称の構成にしている。
爪体3A、3B、3Cの各把持面31Dを、主軸A側にして、チャック本体2に組み込んだ(内爪として使用)、スクロールチャック1を使用した場合、3つの爪体3A、3B、3Cによって、径内方向側に配置された、棒状のワークを把持するには、ハンドルでかさ歯車24を正回転させることによって、渦巻ねじであるスクロール溝21を有する回転盤22を正方向(図3参照)に回転駆動させる。これにより、3つの爪体3A、3B、3Cは、スクロール溝21と螺合する歯部33を介して径内方向に推力を受けて径内方向に同時摺動され、且つ、同心円状に移動されることで、棒状のワークの外周に対して、爪体3A、3B、3Cの各把持面31D(3方)から同圧力をかけて把持することができる。
上記実施形態では、爪体3A、3B、3Cの各嵌合部32を凸状にして、案内溝23A、23B、23Cの各軌道部26を凹状に形成しているが、逆に、爪体3A、3B、3Cの各嵌合部32を凹状にして、案内溝23A、23B、23Cの各軌道部26を凸状に形成してもよい。
スクロールチャックに関して、実施例と比較例とでは、爪体以外の構成は共通としている。
図4に示すように、割出装置(下記実機:ワークの回動角度を割り出す装置、スクロールチャックとスクロールチャックを回動させる割出機構とを備えた装置)における、スクロールチャックを使用する。割出装置におけるスクロールチャックとしては、装置名「インデックスマーカ」、モデル名「IM-350」(イシダMFG社製)に備わる3爪スクロールチャックを使用した。
・チャック本体は、上記実施形態で述べた構成をしており(図1、図3、図7、図9参照)、その外寸法は、直径約190mm×厚さ約75mmで、対応可能なワーク最大直径は、350mmである。
・回転盤のスクロール溝は、配列ピッチSPが8.5mm(径方向における、スクロール溝の幅は約4.4mm×数2~3、スクロール溝の溝と溝との間にできる突条部の幅は約4.1mm×数3~4)、断面形状は矩形である(図3、図9参照)。なお、スクロール溝の幅(実施例、比較例では約4.4mm)は、爪体の歯部の長さ(径方向、即ち、爪体の長手方向)(実施例、比較例では約4.2mm)に適切な摺動隙間(例えば0.1~0.2mm、実施例、比較例では基準寸法0.2mm)を加えた長さに設定されている。
・案内溝は、周方向等分3ケ所(120°間隔)、両側面の軌道部は溝幅方向に凹状に対向している(図10参照)。
(実施例(図2))
・内外兼用一体爪 3体1組のみ
・歯部の配列ピッチTP:8.5mm(長手方向における、歯部の長さ4.2mm、歯元部の長さ4.3mm、歯部の数は5つ)
・歯部の断面形状:立面視方向は矩形、底面視方向は太鼓状
・歯部は爪体の幅方向に対し、約1.5°傾斜
・嵌合部:両側面部分に凸状(図10参照)
・把持部:図2(a)に示すように、4つの把持面が配設されている。その他、長手方向の両端の把持面は双方とも突状(底面視三角形状)。
・挿し替え(動作):内爪時⇔外爪時の変更は、使用中の個々の爪体(内外兼用一体爪)について、長手方向における向きを変え、案内溝(チャック本体)へ挿入する向きを逆向きに挿し替えて対応する。
・内爪、外爪(一体爪) 3体1組×2組
・歯部の配列ピッチTP:実施例と同じ
・歯部の断面形状:立面視方向は矩形、底面視方向は扇状
・歯部は爪体の幅方向に対し、約1.5°傾斜
・嵌合部:両側面部分に凸状
・把持部(汎用品の構成):図8(a)に示すように、内爪は、径内方向を向いた把持面(把持面は突状をしている(底面視三角形状))と、径外方向を向いた把持面2つを有している。図8(b)に示すように、外爪は、径内方向を向いた3つの把持面(なお、最も径内方向側に配置された把持面は突状をしている(底面視三角形状))を有している。
・組み替え(動作):内爪⇔外爪の変更は、使用中の3体1組の爪体(内爪又は外爪)を、保管中の3体1組の爪体(外爪又は内爪)に完全に組み替えて対応する。
スクロールチャックに備わる爪体(一体爪タイプ)
実施例:内外一体爪(図2) 1組(3体) 新規に製作(機械加工)したもの
比較例:内爪、外爪(図8) 2組(3体×2) 装置付属品(通常の汎用品)
保管期間は約6カ月(4~9月)、保管場所は工場屋内現場(空調設備なし)の棚に直置き(包装なし、暴露状態)、雰囲気温度・相対湿度は約20~33℃、約50%±20%内で変動していた。
実施例、比較例の爪体に対して、現在使用中の一方の爪体(内爪又は外爪)を他方の爪体(外爪又は内爪)に交換し使用する一連のステップ(爪体の管理、爪体の準備、爪体の交換、チャック動作)に係る以下の評価項目について評価を行った。現在使用中の爪体を「一方の爪体」とする。交換され使用される方の爪体を「他方の爪体」とする。
評価基準
・他方の爪体が、使用中のものとは別個に保管の必要がない場合(つまり、使用中のものを他方の爪体に変換可能な場合)は、爪体の管理がし易く、管理コスト不要と判断し、評価「○」とした。
・他方の爪体が、使用中のものとは別個に保管が必要な場合は、爪体は紛失しやすく、爪体の管理(例えば、防錆剤の塗布)に手間がかかり、管理コストがかかると判断し、評価を「×」とした。
評価方法
・他方の爪体が、何の手を加えることなく、そのままの状態で交換され、使用される状態にあるかを確認した。具体的には、他方の爪体について、嵌合面の表面に錆が発生しているか否かを目視で確認し、次に、錆の発生有無に関係なく、嵌合面の外幅寸法をノギスで測定するとした。
評価基準
・他方の爪体に錆の発生が確認されず、嵌合面の外幅寸法(最大値)が軌道面の内幅寸法以下である場合は、そのままの状態で交換され使用される状態にあり、準備コストが不要と判断し、評価を「○」とした。
・他方の爪体に錆の発生が確認され、且つ、嵌合面の外幅寸法(最大値)が軌道面の内幅寸法を上回る場合は、そのままの状態では交換され使用される状態になく、嵌合面の表面の錆をサンドペーパ等で削り落す必要があり、爪体の準備(交換の段取り)に手間がかかり、準備コストがかかると判断し、評価を「×」とした。
評価方法
・現在使用中の一方の爪体を外し、他方の爪体に交換する一連の作業を通常どおりに何の問題もなく行うことが出来るかどうかを確認した。なお、他方の爪体について、嵌合面の表面に錆が発生していた場合は、嵌合面の外幅寸法(最大値)が軌道面の内幅寸法以下となる程度に、その錆をサンドペーパ等で削り落としたうえで、交換作業を行うものとした。
評価基準
・現在使用中の一方の爪体を外し、他方の爪体に交換する一連の作業を通常どおりに何の問題もなく行うことができた場合は、余計な交換コストが不要と判断し、評価を「○」とした。
・現在使用中の一方の爪体を外し、他方の爪体に交換する一連の作業を通常どおりには行えず、設計上何らかの問題を抱えていると認められる場合は、現状では余分な交換コストがかかると判断し、評価を「×」とした。
評価方法
・実施例及び比較例について、3通りの把持形態((i)棒状のワーク、(ii)パイプ状のワーク、及び、(iii)フランジなど円盤状のワーク)に対して、チャック動作を手動で行い、ワークを強固に把持しつつ、その状態を保持できるか、さらに、チャック動作の向きを変える際に過度な遊びがないか、を確認した。
なお、手動によるチャック動作は、室温(23℃±2℃)下で行い、ハンドルとして、通常はT形のレンチを用いるが、実施例、比較例で締付力を略一定にするため、トルクレンチを用いてチャック動作(ワークの把持)を行なった。この時のトルクレンチによる締付トルクは、30N・m(手応え感有り)に設定した。
ワークの材質は、いずれもSS400(鉄)、被把持面は比較的平滑な切削加工面であり、表面硬化処理なし。
なお、ワークの上端部には、引抜力測定用のアイボルトを溶接止めした。
・実施例の爪体を3通り(i~iii)の把持形態について使用した場合に、比較例の爪体を使用した場合と比べ、いずれの形態でも、ワークの把持完了時、ワークの把持完了から1時間後の保持状態において、引抜力(引張荷重計を介し、アイボルト部分をウインチで牽引)を測定し、比較例での引抜力と同等以上であった場合、且つ、チャック動作の向きを変える際に、過度な遊び(摺動隙間0.2mmを上回る遊び)が認められない場合は、チャック動作時に許容できない不具合を起こす虞はないと判断し、評価を「○」とした。
・実施例の爪体を3通り(i~iii)の把持形態について使用した場合に、比較例の爪体を使用した場合と比べ、いずれか1形態でも、ワークの把持完了時、ワークの把持完了から1時間後の保持状態において、前述の引抜力を測定し、比較例での引抜力を明らかに下回った場合、又は、チャック動作の向きを変える際に、過度な遊び(摺動隙間0.2mmを上回る遊び)が認められた場合は、チャック動作時に許容できない不具合があると判断し、評価を「×」とした。
・他方の爪体について、嵌合面の表面に錆が発生しているか否か。
実施例→嵌合面の表面に錆の発生は認められなかった(評価「〇」)。
比較例→嵌合面の表面に錆の発生が認められた(評価「×」)。
・嵌合面の外幅寸法(最大値)(Wo)(ノギスで測定)を軌道面の内幅寸法(Wi)(ノギスで測定)と比較(図10参照)
*測定に用いたノギスの最小目盛は0.05mmである。
*軌道面(錆無し、防錆剤付着あり)の内幅寸法(Wi)(3つの案内溝の径方向外側部分での測定結果)は、一律に23.00mmであった。
比較例→嵌合面(錆発生有り)の外幅寸法(Wo)は、3体とも最大値が23.10mm(最小値が23.05mm)であった。嵌合面の外幅寸法(Wo)は、軌道面の内幅寸法(Wi)を上回り、そのままの状態で交換され使用可能な状態になく(実際にそのままの錆びた状態の爪体は案内溝に挿入できなかったため)、嵌合面表面の錆をサンドペーパ等で削り落す必要があった。
2 チャック本体
21 スクロール溝
21A スクロール溝の径外方向側の側面
21B スクロール溝の径内方向側の側面
22 回転盤
23A、23B、23C 案内溝
3A、3B、3C 爪体
31 把持部
31A、31B、31C、31D 把持面
32 嵌合部
33 歯部
33A 歯部の径外方向側の端面
33B 歯部の径内方向側の端面
A 主軸
SP スクロール溝の配列ピッチ
TP 歯部の配列ピッチ
Claims (3)
- 渦巻ねじであるスクロール溝を有する回転盤を内設したチャック本体と、
前記回転盤の回転動作に伴い、前記スクロール溝と螺合し、被加工物に向かって螺進可能に構成された、複数の爪体と、を備えた、スクロールチャックであって、
前記爪体は、
被加工物を把持する把持部と、
前記爪体の両側面に形成され、前記爪体の長手方向が前記回転盤の径方向に沿うように摺動自在に前記チャック本体に挿嵌される部分である嵌合部と、
前記爪体の底面に、前記長手方向に間隔を空けて突設され、前記スクロール溝と螺合可能な複数の歯部と、を有し、
前記嵌合部、前記複数の歯部、及び、前記把持部を含む全体が単体で形成されており、
前記長手方向に関する前記複数の歯部の配列ピッチは、前記径方向に関する前記スクロール溝の配列ピッチと同一であり、
前記歯部における径外方向側の端面は、前記スクロール溝の径外方向側の側面の曲率に近似した円弧面に形成され、前記歯部における径内方向側の端面は、前記歯部における径外方向側の端面に対して、底面視で点対称になるように形成されていることを特徴とする、スクロールチャック。 - 前記爪体において、当該爪体の径外方向側の端面と最も径外方向に突設された前記歯部との間の第1距離と、当該爪体の径内方向側の端面と最も径内方向に突設された前記歯部との間の第2距離とが同じであることを特徴とする、請求項1に記載のスクロールチャック。
- 渦巻ねじであるスクロール溝を有する回転盤を内設したチャック本体を有するスクロールチャックにおいて、前記回転盤の回転動作に伴い、前記スクロール溝と螺合し、被加工物に向かって螺進可能に構成された、爪体であって、
前記爪体は、
被加工物を把持する把持部と、
前記爪体の両側面に形成され、前記爪体の長手方向が前記回転盤の径方向に沿うように摺動自在に前記チャック本体に挿嵌される部分である嵌合部と、
前記爪体の底面に、前記長手方向に間隔を空けて突設され、前記スクロール溝と螺合可能な複数の歯部と、を有し、
前記嵌合部、前記複数の歯部、及び、前記把持部を含む全体が単体で形成されており、
前記長手方向に関する前記複数の歯部の配列ピッチは、前記径方向に関する前記スクロール溝の配列ピッチと同一であり、
前記歯部における径外方向側の端面は、前記スクロール溝の径外方向側の側面の曲率に近似した円弧面に形成され、前記歯部における径内方向側の端面は、前記歯部における径外方向側の端面に対して、底面視で点対称になるように形成されていることを特徴とする、スクロールチャックの爪体。
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