JP7300520B2 - 紙葉類識別装置、紙葉類処理装置及び紙葉類識別方法 - Google Patents

紙葉類識別装置、紙葉類処理装置及び紙葉類識別方法 Download PDF

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Description

本発明は、紙葉類識別装置、紙葉類処理装置及び紙葉類識別方法に関する。より詳しくは、搬送される紙葉類の厚みデータを取得するのに好適な紙葉類識別装置、紙葉類処理装置及び紙葉類識別方法に関する。
紙幣の入出金処理等を行う紙葉類処理装置の紙葉類識別装置内には、紙幣の破れや穴等の欠損、折れ、しわ、テープの貼り付け等の紙幣の損傷を検出したり、複数枚が重なって搬送された紙幣を検出したりするために、厚み検出センサが一般的に設けられている。
例えば、特許文献1には、搬送路に設けられた対向電極間の静電容量の変化により、搬送される紙葉類にテープやシール等が貼付されているか否かを判別する紙葉類判別装置が開示されている。
他方、特許文献2には、固定された基準ローラと、上下に揺動可能な状態で基準ローラに対向接触する検知ローラと、検知ローラの変位に応じて上下に変位する板バネと、板バネの変位量を非接触で検知する変位センサとを備えた紙葉類の厚さ検知装置が開示されている。
特許第3755798号 特許第2819162号
しかしながら、静電容量の変化を用いた非接触式厚み検出センサは、ホログラム、スレッド部等の金属物が使用されている箇所では誤検知するため、正しく紙葉類の厚みを検出することができない。
また、ローラ間の距離の変化を用いた機械式厚み検出センサでは、通常、紙葉類がセンサに突入する時にローラが浮き上がり、紙葉類の前端部の厚みを検出することが困難である。例えば、この部分にテープが貼られているとテープを検出することが困難である。また、紙葉類が機械式厚み検出センサを通過する(抜ける)際にローラがバタつき、適切な厚み変化を検出できないことがある。このような紙葉類の突入時及び通過時における機械式厚み検出センサのローラの不適切な挙動は、キックとも呼ばれる。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、搬送される紙葉類の厚さを精度良く検出可能な紙葉類識別装置、紙葉類処理装置及び紙葉類識別方法を提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、搬送される紙葉類を識別する紙葉類識別装置であって、紙葉類が搬送される搬送路に設けられたローラ間の距離の変化により、紙葉類の厚みデータを採取する機械式厚み検出センサと、前記搬送路に設けられた対向電極間の静電容量の変化により、紙葉類の厚みデータを採取する非接触式厚み検出センサと、前記機械式厚み検出センサの出力データと前記非接触式厚み検出センサの出力データとの少なくとも一方に基づいて、紙葉類の識別処理を行う識別部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類識別装置は、センサ選択用閾値を記憶する記憶部と、前記機械式厚み検出センサの出力データにおいて、紙葉類の前端部が前記ローラに衝突することによって生じるノイズ量である前端部キック量を決定するノイズ量決定部と、前記前端部キック量を前記センサ選択用閾値と比較して、紙葉類の前端部に対応する識別処理用厚みデータとして、前記機械式厚み検出センサの出力データと、前記非接触式厚み検出センサの出力データとのいずれを使用するかを選択するセンサ選択処理を実行するセンサ出力選択部と、を更に備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記センサ出力選択部は、前記前端部キック量が前記センサ選択用閾値に対して許容範囲内である場合に、紙葉類の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、前記機械式厚み検出センサの出力データを選択することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記センサ出力選択部は、前記前端部キック量が前記センサ選択用閾値に対して許容範囲内でない場合に、紙葉類の前端部に対応する識別処理用データとして、前記非接触式厚み検出センサの出力データを選択し、紙葉類の中央部及び後端部に対応する識別処理用データとして、前記機械式厚み検出センサの出力データを選択することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類識別装置は、前記センサ出力選択部によって選択された、前記非接触式厚み検出センサの出力データと前記機械式厚み検出センサの出力データとを合成して、紙葉類の前端部、中央部及び後端部に対応する識別処理用データを生成するデータ合成処理部を更に備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記ノイズ量決定部は、前記機械式厚み検出センサの出力データにおいて、紙葉類の後端部が前記ローラを通過することによって生じるノイズ量である後端部キック量を更に決定し、前記センサ出力選択部は、前記センサ選択処理において、前記後端部キック量を前記センサ選択用閾値と比較して、紙葉類の後端部に対応する識別処理用厚みデータとして、前記機械式厚み検出センサの出力データと、前記非接触式厚み検出センサの出力データとのいずれを使用するかを更に選択することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記センサ出力選択部は、前記前端部キック量及び前記後端部キック量が前記センサ選択用閾値に対して許容範囲内である場合に、紙葉類の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、前記機械式厚み検出センサの出力データを選択することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記センサ出力選択部は、前記前端部キック量及び前記後端部キック量がそれぞれ前記センサ選択用閾値に対して許容範囲内でない場合に、紙葉類の前端部及び後端部に対応する識別処理用データとして、前記非接触式厚み検出センサの出力データを選択し、紙葉類の中央部に対応する識別処理用データとして、前記機械式厚み検出センサの出力データを選択することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類識別装置は、前記センサ出力選択部によって選択された、前記非接触式厚み検出センサの出力データと前記機械式厚み検出センサの出力データとを合成して、紙葉類の前端部、中央部及び後端部に対応する識別処理用データを生成するデータ合成処理部を更に備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類識別装置は、前記搬送路に設けられ、紙葉類の画像データを採取する光学ラインセンサと、前記画像データに基づいて、紙葉類の種類を判定する種類判定部と、前記種類判定部による判定結果に基づいて、紙葉類が金属部分を含むか否かを判定する金属判定部と、を更に備え、紙葉類が金属部分を含むと前記金属判定部によって判定された場合に、前記センサ選択部は、前記センサ選択処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類識別装置は、前記搬送路に設けられ、紙葉類の画像データを採取する光学ラインセンサと、前記画像データに基づいて、紙葉類の種類を判定する種類判定部と、前記種類判定部による判定結果に基づいて、紙葉類が金属部分を含むか否かを判定する金属判定部と、紙葉類が金属部分を含まないと前記金属判定部によって判定された場合に、紙葉類の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、前記非接触式厚み検出センサの出力データを選択するセンサ出力選択部と、を更に備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類識別装置は、紙葉類の識別用閾値を記憶する記憶部を更に備え、前記識別部は、前記機械式厚み検出センサの出力データと前記非接触式厚み検出センサの出力データとの少なくとも一方に基づく識別処理用厚みデータを前記識別用閾値と比較して、紙葉類の識別処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記識別部は、前記識別処理として、紙葉類に貼付されたテープによる異常を検知して正損判定処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類識別装置は、前記機械式厚み検出センサ及び前記非接触式厚み検出センサを、紙葉類の搬送方向における前記搬送路の一方の端部及び他方の端部にそれぞれ備えることを特徴とする。
また、本発明は、紙葉類処理装置であって、前記紙葉類識別装置を備えることを特徴とする。
また、本発明は、搬送される紙葉類を識別する紙葉類識別方法であって、紙葉類が搬送される搬送路に設けられたローラ間の距離の変化により、紙葉類の厚みデータを採取するステップと、前記搬送路に設けられた対向電極間の静電容量の変化により、紙葉類の厚みデータを採取するステップと、前記機械式厚み検出センサの出力データと前記非接触式厚み検出センサの出力データとの少なくとも一方に基づいて、紙葉類の識別処理を行うステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の紙葉類識別装置、紙葉類処理装置及び紙葉類識別方法によれば、搬送される紙葉類の厚さを精度良く検出することができる。
実施形態1の概要を説明するための模式図である。 実施形態1に係る紙幣処理装置の構成を説明する模式図であり、(a)は、外観を示した斜視図であり、(b)は、内部構造を示した断面図である。 実施形態1に係る紙幣識別装置が備える検出部の構成を説明する断面模式図である。 実施形態1に係る紙幣識別装置が備える検出部の構成を説明する平面模式図であり、(a)が上側のユニットを下から見たときの図であり、(b)が下側のユニットを上から見たときの図である。 実施形態1に係る非接触式厚み検知センサの構成を示す模式図であり、(a)が斜視図であり、(b)が紙幣の搬送方向から見たときの断面図であり、(c)が紙幣の搬送方向と直交した方向から見たときの断面図である。 実施形態1に係る機械式厚み検知センサの構成を紙幣の搬送方向と直交した方向から見たときの模式図である。 実施形態1に係る紙幣識別装置の機能構成を説明するブロック図である。 実施形態1における前端部キック量の決定方法を説明するための模式図である。 実施形態1に係る紙幣識別装置及び紙幣識別方法における処理手順を示すフローチャートである。 実施形態2における前端部キック量及び後端部キック量の決定方法を説明するための模式図である。 実施形態2に係る紙幣識別装置及び紙幣識別方法における処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る紙葉類識別装置、紙葉類処理装置及び紙葉類識別方法の好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。本発明の対象となる紙葉類としては、紙幣、小切手、商品券、手形、帳票、有価証券、カード状媒体等の様々な紙葉類が適用可能であるが、以下においては、紙幣を対象とする装置及び方法を例として、本発明を説明する。なお、以下の説明は、紙葉類識別装置、紙葉類処理装置及び紙葉類識別方法の一例である。
(実施形態1)
<本実施形態の概要>
まず、図1を用いて、本実施形態の概要について説明する。本実施形態では、トレードオフの関係にある非接触式及び機械式の2つの異なる方式の厚み検出センサの出力を組合せる(合成する)ことによって対象紙幣の厚みに比例した理想的な出力を得る。
より具体的には、図1に示すように、搬送される紙幣BNの前端部BN1でキックが発生した場合は、非接触式厚み検出センサの出力を使用し、ホログラム、スレッド部等の金属物が使用された金属部分BN2を含む可能性がある中央部については、機械式厚み検出センサの出力を使用する。そして、両出力を合成し、対象紙幣BNの厚みに係る識別処理用データとする。これにより、紙幣の前端部や、ホログラム、スレッド部等の金属物が使用された金属部分においても、当該紙幣の厚みを正しく検出できる。そのため、例えば、前端部等、貼られている箇所に拠らずに、紙幣に貼付されたテープを検出可能となる。
なお、金属物が使用されている金属部分は、通常、紙幣の前端部及び後端部ではなく中央部であるため、紙幣の中央部では機械式厚み検出センサの出力を問題なく使用することが可能である。
本明細書において、紙幣(紙葉類)の前端部及び後端部とは、それぞれ、搬送方向側(前方)及び搬送方向と反対側(後方)の紙幣(紙葉類)の端部(辺)に相当する。
また、本実施形態では、光学ラインセンサを用いて搬送される紙幣の画像を取得し、当該画像により当該紙幣の金種を判定し、当該結果に基づき、当該紙幣が金属部分を含むものか否かを判定する。
その結果、当該紙幣が金属部分を含まない場合は、当該紙幣全面について非接触式厚み検出センサの出力を使用する。これにより、2つの方式のセンサ出力の合成に係る処理負担をなくしつつ、当該紙幣全面において精度良く厚みデータを採取することができる。金属部分がなければ非接触式厚み検出センサを使用することのデメリットが小さいためである。
他方、当該紙幣が金属部分を含む場合は、紙幣の前端部におけるキックの影響の有無を判定し、キックの影響が無い場合は、当該紙幣全面について機械式厚み検出センサの出力を使用する。これによっても、2つの方式のセンサ出力の合成に係る処理負担をなくしつつ、当該紙幣全面において精度良く厚みデータを採取することができる。キックの影響がなければ機械式厚み検出センサを使用することのデメリットが小さいためである。
<紙幣処理装置の構成>
次に、図2を用いて、本実施形態に係る紙幣処理装置の構成について説明する。本実施形態に係る紙幣処理装置200は、例えば、図2(a)及び(b)に示す構成を有する。紙幣処理装置200は、複数の紙幣を載置可能なホッパ210と、ホッパ210に載置された紙幣を1枚ずつ繰り出す繰出部211と、繰出部211から繰り出された紙幣が搬送される搬送路212と、光学ラインセンサ等の検出部(図2では図示せず)を有し、紙幣の識別処理を行う紙幣識別装置100と、紙幣識別装置100で識別された正常な紙幣を集積する集積部213と、所定条件を満たさない異常な紙幣を集積するリジェクト部214と、紙幣処理装置200に入力された情報や、処理された結果等を表示する表示部215と、紙幣を搬送路212に沿って1枚ずつ搬送する搬送部(図2では図示せず)と、を備える。搬送部は、複数のローラ等の搬送手段と、搬送手段を駆動する、モータ等の駆動装置とを有している。紙幣処理装置200は更に、搬送路212の分岐箇所に設けられ、搬送路212における紙幣の搬送先を集積部213又はリジェクト部214のいずれかに切り替える分岐部216と、図中の三角印で示される各位置に、装置200内における紙幣の搬送状態を検知する通過センサ217とを備えている。通過センサ217としては、透過型又は反射型の光センサが設けられている。紙幣識別装置100をこのような紙幣処理装置200に内蔵して利用することにより、ホッパ210に載置された複数の紙幣を連続して処理し、偽券、損券又は真偽不確定券と判定された紙幣をリジェクト部214に返却し、分別することができる。
<紙幣識別装置の構成>
次に、図3~7を用いて、紙幣識別装置100の構成について説明する。紙幣識別装置100は、図3及び4に示すように、搬送路212を搬送される紙幣BNの種々の特徴を順次検出する検出部10を有している。検出部10は、紙幣処理装置200において紙幣BNが搬送される搬送路212を挟んだ上側のユニットと下側のユニットとから構成されている。図4(a)は、検出部10の上側のユニットを下から見た平面図に相当し、図4(b)は、検出部10の下側のユニットを上から見た平面図に相当する。検出部10は、紙幣BNの搬送路212に沿って、搬送路212を挟んで対向する対向電極間の静電容量の紙幣BN通過時の変化を検出することによって紙幣BNの厚みを検出する非接触式厚み検知センサ11と、撮像素子(受光素子)がライン状に配列された画像センサ、及び光源やレンズ等の撮像光学系で構成され、搬送路212を搬送される紙幣BNを撮像する光学ラインセンサ(密着イメージセンサ)12と、紙幣BNの蛍光特性を取得する蛍光センサ13と、搬送路212を搬送される紙幣BNに含まれる磁気情報や磁気パターンを検出する磁気ラインセンサ14と、搬送路212を挟んで対向するローラの一方における紙幣BN通過時の変位量をセンサによって検出することによって紙幣BNの厚みを検出する機械式厚み検知センサ15と、が並んで配置された構成を有する。非接触式厚み検知センサ11、光学ラインセンサ12、磁気ラインセンサ14及び機械式厚み検知センサ15は、紙幣BNの搬送方向に交差する方向(好ましくは直交方向)に設けられ、かつ搬送路212の幅に対して充分に長く、紙幣BNの全面を検出できる。また、検出部10には、搬送路212内を紙幣BNが移動できるように、搬送機構16が設けられている。搬送機構16としては特に限定されず、例えば、ローラ、ベルト等をモータ等の駆動装置で駆動するものが用いられる。
紙幣識別装置100は、検出部10のこれらのセンサによって取得されたデータを利用して紙幣BNの識別処理を行う。識別処理の内容は特に限定されず、例えば、紙幣の場合は金種の識別、紙幣の真偽や正損の判定といった各種機能が挙げられる。
また、非接触式厚み検知センサ11及び機械式厚み検知センサ15は、それぞれ紙幣BNの重送、連鎖、及び折れ等の搬送異常や、紙幣BNにテープ等が貼られていることを検出することができる。
図5に示すように、非接触式厚み検知センサ11は、紙幣BNの搬送方向に垂直な方向、すなわち主走査方向に一列に並んだ複数の電極(アレイ状電極)311が誘電体材313によって被覆された下部ユニットと、電極311と所定の間隔を空けて対向するように主走査方向に一列に並んだ複数の電極(アレイ状電極)312が誘電体材314によって被覆された上部ユニットと、を備えている。下部ユニットと上部ユニットの間を紙幣BNが搬送されることによって変化する対向電極間の静電容量を検出することにより紙幣BNの厚みデータを採取する、すなわち紙幣BNの厚みを計測する。具体的には、対向電極間の静電容量の変化を電圧レベルに変換し、変化する静電容量に応じた電圧を電気信号として出力する。
各電極311、312は、アルミニウムや銅等の金属材料から円柱、角柱等の柱状に形成されており、各電極311、312の搬送路212と反対側の面には図示しないリード線が接続され、その先に静電容量検出用の端子がそれぞれ設けられている。
各誘電体材313、314は、ポリアセタール樹脂等の樹脂やセラミック材料から形成されている。
非接触式厚み検知センサ11は、一対の電極311及び312を1チャンネルとして、12チャンネル、すなわち12対の電極311及び312を備えており、チャンネル毎に信号を出力する。これにより、紙幣BNを各チャンネルに対応する領域に分割して、各領域で厚みを計測することができる。
光学ラインセンサ12は、可視光や赤外光を照射可能な線状光源とCCD方式やCMOS方式の一次元イメージセンサ(リニアイメージセンサ)とをそれぞれ上下に配置して、紙幣BNの画像、より具体的には可視光画像及び赤外光画像を取得する機能を有している。また、光学ラインセンサ12は、紙幣BNの上面の反射画像(紙幣BNで反射した反射光による画像)と、紙幣BNの下面の反射画像と、紙幣BNの透過画像(紙幣BNを透過した透過光による画像)とを取得するように構成されている。
各一次元イメージセンサは、紙幣BNの搬送方向に垂直な方向(主走査方向)に一列に並んだ複数の画素を有しており、光学ラインセンサ12は、1回の撮像(画素の露光)を1ラインとして、搬送方向、すなわち副走査方向に搬送されている紙幣BNに対して一定の時間間隔で撮像を繰り返し行い、紙幣BN全体の画像データを取得する。
蛍光センサ13は、紙幣BNに紫外光を照射して蛍光を計測することにより紙幣BNの蛍光特性を取得する機能を有する。
磁気ラインセンサ14は、紙幣BNの搬送方向に垂直な方向(主走査方向)に磁気センサを一列に並べた磁気ラインセンサ部(磁気ヘッド)14aと、磁気ラインセンサ部14aに対向して配置され、磁気ラインセンサ部14aに紙幣BNを押し付ける毛ローラ14bとを備え、磁気ラインセンサ部14aで紙幣BNの磁気特性(磁気イメージ)を計測する。
図6に示すように、械式厚み検知センサ15は、回動軸回りに回動可能に支持された下部側の駆動ローラ511に対して、上部側の複数の従動ローラ512が紙幣BNの厚み方向(上下方向)に移動可能に支持されており、ローラ512及び511の間を搬送される紙幣BNの厚みに応じて、上部側の従動ローラ512の位置が上方へ移動した際の変位量を計測することにより紙幣BNの厚みデータを採取する、すなわち紙幣BNの厚みを計測する。
また、機械式厚み検知センサ15は、搬送路212に沿って紙幣BNを搬送させるピンチローラーとしての機能を有している。
複数の従動ローラ512は、紙幣BNの搬送方向に垂直な方向(主走査方向)に配設されている。所定数の従動ローラ512を1チャンネルとして、複数チャンネルの従動ローラ512により、紙幣BNの厚みを計測する。例えば、2個一対の従動ローラ512を1チャンネルとして、12チャンネル、すなわち24個の従動ローラ512を備えている。従動ローラ512は、チャンネル毎に独立して上下方向に変位可能に支持されており、機械式厚み検知センサ15は、チャンネル毎に信号を出力する。これにより、紙幣BNを各チャンネルに対応する領域に分割して、各領域で厚みを計測することができる。
このように、機械式厚み検知センサ15は、非接触式厚み検知センサ11と同数のチャンネルを有している。また、機械式厚み検知センサ15と非接触式厚み検知センサ11の対応するチャンネル、すなわち対応する従動ローラ512と対向電極311、313とは、主走査方向において同じ位置に配置されている。このように、機械式厚み検知センサ15と非接触式厚み検知センサ11とを主走査方向の同じ位置に配置された同数のチャンネルで構成することによって、機械式厚み検知センサ15の出力データを非接触式厚み検知センサ11の出力データと合成する処理をより簡便なものとすることができる。なお、機械式厚み検知センサ15及び非接触式厚み検知センサ11のチャンネル数は、特に限定されず、適宜設定可能である。
図6に示すように、各従動ローラ512は、ローラ支持体513に回転可能に支持されている。ローラ支持体513は、センサ本体514に対し回動軸515回りに回動可能に支持されている。回動軸515は、図6に示す例では、従動ローラ512の回転軸に対し平行であって、紙幣BNの搬送方向に直交する。
ローラ支持体513とセンサ本体514との間には、圧縮ばね516が配設されている。圧縮ばね516は、従動ローラ512を、駆動ローラ511に押し付ける方向にローラ支持体513を付勢する一方で、従動ローラ512が、駆動ローラ511から離れる方向にローラ支持体513が回動することを許容する。
ローラ支持体513の上端部には、磁石517が取り付けられている。後述するように、紙幣BNが一対のローラ511、512の間を通過するときに、紙幣BNの厚みによってローラ支持体513の回動を伴いながら従動ローラ512が駆動ローラ511から離れる方向に変位する。これにより、ローラ支持体513の上端部に取り付けられた磁石517は、ほぼ水平方向に位置を変える(図6における二点鎖線参照)。
センサ本体514には、ローラ支持体513の上端部に取り付けられた磁石517に向かい合うように、2つのホール素子518が取り付けられている。ホール素子518は、磁石517によって形成された磁界を検出するよう構成されている。前述したように、磁石517が水平方向に動いたときには、その動きによって変化する磁界に応じた電圧を電気信号として出力する。
非接触式厚み検知センサ11及び機械式厚み検知センサ15は、紙幣BNの紙幣識別装置100への進入と紙幣識別装置100からの通過を検知する紙幣検知センサとしても機能する。これらのセンサは、紙幣BNの厚みを検出することから、一般的な光学式紙幣検知センサと異なり、クリアウインドウ等の透明部を有する紙幣であっても、その進入と通過を確実かつ正確に検知することが可能である。
したがって、非接触式厚み検知センサ11及び機械式厚み検知センサ15を、紙幣識別装置100内において、紙幣BNの搬送方向における搬送路212の一方の端部及び他方の端部にそれぞれ配置することによって、一般的な光学式紙幣検知センサを設けることなく、紙幣BNの進入と通過を確実かつ正確に検知することが可能である。
また、図7に示すように、紙幣識別装置100は、紙幣識別装置100の各構成要素を制御する制御部20と、記憶部30とを備えている。制御部20には、検出部10の各センサ及び搬送機構16や、記憶部30等が接続されている。
記憶部30は、半導体メモリやハードディスク等の不揮発性の記憶装置から構成されている。記憶部30には、機械式厚み検知センサ15の出力データにおけるキックの影響の有無を判定するための基準となるセンサ選択用閾値31と、非接触式厚み検知センサ11及び/又は機械式厚み検知センサ15の出力データに基づく識別処理用厚みデータによる識別処理を行うための基準となる識別用閾値32とが記憶されている。
制御部20は、種類判定部21、金属判定部22、ノイズ量決定部23、センサ出力選択部24、データ合成処理部25及び識別部26の機能を備えている。制御部20は、例えば、各種の処理を実現するためのソフトウェアプログラムと、該ソフトウェアプログラムを実行するCPUと、該CPUによって制御される各種ハードウェア等によって構成されている。制御部20の動作に必要なソフトウェアプログラムやデータは記憶部30に記憶される。
種類判定部21は、光学ラインセンサ12によって採取された紙幣の画像データに基づいて、当該紙幣の金種(種類)を判定する処理を行う。
より詳細には、種類判定部21は、紙幣の画像データを、記憶部30に記憶された紙幣のテンプレート、閾値等を含む判定用データと照合し、撮像された紙幣の金種の判定を行う。
また、種類判定部21は、紙幣の画像データに基づいて、当該紙幣の方向、表裏、位置及び斜行の大きさを含む搬送状態を判定する。
金属判定部22は、種類判定部21による判定結果に基づいて、当該紙幣が金属部分を含むか否かを判定する。
金属判定部22による判定処理は、紙幣全体に対して行ってもよいし、紙幣の非接触式厚み検知センサ11及び機械式厚み検知センサ15の各チャンネルに対応する領域毎に行ってもよい。具体的には、前者の場合は、例えば、紙幣の金種毎に、非接触式厚み検知センサ11の出力に悪影響を与える金属部分の有無を示したテーブルを紙幣処理装置200内のいずれかの記憶部に記憶しておき、金属判定部22が、種類判定部21による判定結果に基づいて当該テーブルを参照することによって当該紙幣が金属部分を含むか否かを判定する。後者の場合は、例えば、紙幣の金種毎、かつチャンネルに対応する領域毎に、非接触式厚み検知センサ11の出力に悪影響を与える金属部分の有無を示したテーブルを紙幣処理装置200内のいずれかの記憶部に記憶しておき、金属判定部22が、種類判定部21による判定結果と、判定対象の領域の位置情報とに基づいて当該テーブルを参照することによってチャンネルに対応する各領域が金属部分を含むか否かを判定する。
ノイズ量決定部23は、機械式厚み検知センサ15の出力データ(以下、機械式センサの出力データとも言う)において、紙幣の前端部がローラ511及び512に衝突することによって生じるノイズ量である前端部キック量を決定する。
より詳細には、図8に示すように、ノイズ量決定部23は、機械式センサの出力データの出力値(厚み)から所定の基準値を減算することによって、紙幣BNの前端部BN1におけるキックの大きさL及び幅Wを算出する。ノイズ量決定部23は、この処理を機械式厚み検知センサ15の各チャンネルの出力データに対して行う。
なお、キックの大きさLとは、キックに起因する機械式センサの出力変動の大きさ(最大値)を表し、キックの幅Wとは、キックに起因する機械式センサの出力変動が発生した搬送方向(副走査方向)の幅を表す。すなわち、キックの大きさLは、キックに起因して従動ローラ512がどれだけ大きく振動したかを示す指標であり、キックの幅Wは、キックに起因して従動ローラ512がどれだけ長い間振動したかを示す指標であり、前端部キック量は、キックの大きさL及び幅Wを含んでいる。
センサ出力選択部24は、紙幣の厚みデータによる識別処理に利用される識別処理用厚みデータとして、非接触式厚み検知センサ11の出力データ(以下、非接触式センサの出力データとも言う)、すなわち厚みデータと、機械式センサの出力データ、すなわち厚みデータとのいずれ使用するかを選択するかを決定する処理を行う。センサ出力選択部24は、この処理を非接触式厚み検知センサ11及び機械式厚み検知センサ15の各チャンネルに対して行う。以下、その手法を詳述する。
センサ出力選択部24は、(1)金属判定部22によって紙幣が金属部分を含まないと判定された場合は、当該紙幣の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、非接触式センサの出力データを選択する。
なお、本実施形態において、紙幣の全領域とは、処理対象のチャンネルに対応する全領域を意味する。すなわち、本明細書において、「紙幣(紙葉類)の全領域」とは、少なくとも搬送方向における紙幣(紙葉類)の一端から他端までの全領域を意味し、主走査方向については上述のようにチャンネルに対応する一部の領域であってもよいし、チャンネル毎に処理を行わない場合等では主走査方向においても紙幣(紙葉類)の一端から他端までの全領域であってもよい。
他方、(2)金属判定部22によって紙幣が金属部分を含むと判定された場合は、センサ出力選択部24は、(2-1)ノイズ量決定部23によって決定された前端部キック量をセンサ選択用閾値31と比較する。これにより、実際の前端部キック量に応じて適切な出力データを選択することができる。
そして、(2-1-1)前端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内である場合は、センサ出力選択部24は、当該紙幣の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、機械式センサの出力データを選択する。
他方、(2-1-2)前端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内でない場合は、センサ出力選択部24は、当該紙幣の前端部に対応する識別処理用データとして、非接触式センサの出力データを選択し、当該紙幣の中央部及び後端部に対応する識別処理用データとして、機械式センサの出力データを選択する。これにより、紙幣の前端部におけるキックの影響と金属部分による影響とを排除しつつ、当該紙幣の厚みを精度良く検出することができる。
また、センサ出力選択部24は、非接触式センサの出力データと機械式センサの出力データとを切り替える位置、すなわち紙幣の前端部及び中央部の境界を指定する処理を行う。
好ましくは、センサ出力選択部24が、前端部キック量のキックの幅Wに応じて切り替え位置を指定する。具体的には、例えば、図8に示すように、キックの幅Wから搬送方向に所定の幅wだけ離れた位置を切り替え位置にしてもよい。
他方、前端部キック量によらず、紙幣の搬送速度や金種等の条件毎に予め切り替え位置を設定し、紙幣処理装置200内のいずれかの記憶部に記憶していてもよい。この場合、センサ出力選択部24が、対象紙幣の搬送速度や金種等の条件に合致する切り替え位置を当該記憶部から読み出すことによって切り替え位置を決定する。
何れの場合も、金属部分が前端部付近にある場合は、当該金属部分を誤検知しないように切り替え位置を設定することが好ましい。
データ合成処理部25は、センサ出力選択部24によって選択された、非接触式センサの出力データと機械式センサの出力データとを合成して、紙幣の前端部、中央部及び後端部、すなわち全領域に対応する識別処理用データを生成する。データ合成処理部25は、この処理を非接触式厚み検知センサ11及び機械式厚み検知センサ15の各チャンネルに対して行う。
より詳細には、上記(2-1-2)の場合、データ合成処理部25は、紙幣の前端部に対応する非接触式センサの出力データと、紙幣の中央部及び後端部に対応する機械式センサの出力データと合成して識別処理用データを生成する。すなわち、センサ出力選択部24によって指定された切り替え位置までの非接触式センサの出力データと、切り替え位置以降の機械式センサの出力データとを互いに組み合わせることによって識別処理用データを生成する。
上述のように、紙幣の識別処理用データは、非接触式センサの出力データと機械式センサの出力データとの少なくとも一方に基づいて生成される。
識別部26は、識別処理用厚みデータと非接触式センサの出力データの出力データとの少なくとも一方に基づいて、紙幣の識別処理を行う。これにより、ノイズの影響の小さい厚みデータに基づく識別処理が可能であることから、当該データに基づく識別処理の精度を向上することが可能である。
より詳細には、識別部26は、識別処理用厚みデータを識別用閾値32と比較して、紙幣の識別処理を行う。また、識別部26は、各チャンネルの識別処理用厚みデータを識別用閾値32と比較し、全チャンネルの比較結果を総合判定することによって紙幣を識別する。
なかでも、識別部26は、識別処理として、正損判定処理を行う。これにより、ノイズの影響の小さい厚みデータに基づいて精度良く正券と損券を判別することができる。具体的には、例えば、損券として、破れや穴等の欠損が生じた紙幣や、折れ、しわ、テープの貼り付け等の損傷を起こした紙幣を検出することができる。
特に、識別部26は、紙幣に貼付されたテープによる異常を検知して正損判定処理を行うことが好ましい。これにより、テープが貼り付けられた紙幣を損券として精度良く検出することができる。この場合、例えば、識別部26は、識別処理用厚みデータを識別用閾値32と比較し、紙幣の厚みが識別用閾値32を超える場合は、当該紙幣をテープが貼り付けられた紙幣であると判定し、紙幣の厚みが識別用閾値32以下である場合は、当該紙幣をテープが貼り付けられていない紙幣であると判定する。
なお、識別用閾値を用いた識別処理及び正損判定処理については、一般的な手法を利用することが可能である。
<紙幣識別装置による処理フロー>
次に、図9を用いて、本実施形態に係る紙幣識別装置及び紙幣識別方法による処理フロー、なかでも紙幣の厚みデータによる識別処理に係る処理フローについて説明する。
図9に示すように、まず、非接触式厚み検知センサ11が紙幣の厚みデータをチャンネル毎に採取する(ステップS10)。すなわち、搬送路212に設けられた対向電極311及び312間の静電容量の変化により、紙幣の厚みデータをチャンネル毎に採取する。
次に、機械式厚み検知センサ15が紙幣の厚みデータをチャンネル毎に採取する(ステップS11)。すなわち、搬送路212に設けられたローラ511及び512間の距離の変化により、紙幣の厚みデータをチャンネル毎に採取する。
なお、ステップS10及びS11は、図9に示したように並行して実行してもよい。また、紙幣が機械式厚み検知センサ15及び非接触式厚み検知センサ11の順に搬送される場合は、ステップS11及びステップS10の順に実行する。
次に、種類判定部21が、光学ラインセンサ12によって採取された紙幣の画像データに基づいて、紙幣の金種を判定するとともに、紙幣の方向、表裏、位置及び斜行の大きさを含む搬送状態を判定する(ステップS12)。
次に、金属判定部22が、種類判定部21による判定結果に基づいて、紙幣が金属部分を含むか否かを、紙幣全体について、又は厚み検知センサのチャンネル毎に、判定する(ステップS13)。
これ以降、ステップS21直前までの処理は、厚み検知センサ11、15のチャンネル毎に実行する。
紙幣が金属部分を含まないと判定された場合は(ステップS13:Yes)、センサ出力選択部24が、当該紙幣の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、非接触式センサの出力データを選択し(ステップS14)、ステップS21に進む。
紙幣が金属部分を含むと判定された場合は(ステップS13:No)、ノイズ量決定部23が、機械式センサの出力データにおいて前端部キック量を決定する(ステップS15)。
次に、センサ出力選択部24が、ノイズ量決定部23によって決定された前端部キック量をセンサ選択用閾値31と比較する(ステップS16)。
前端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内(例えば、センサ選択用閾値以下)である場合は(ステップS16:Yes)、センサ出力選択部24が、当該紙幣の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、機械式センサの出力データを選択し(ステップS17)、ステップS21に進む。
前端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内でない(例えば、センサ選択用閾値を超える)場合は(ステップS16:No)、センサ出力選択部24が、当該紙幣の前端部に対応する識別処理用データとして、非接触式センサの出力データを選択し、当該紙幣の中央部及び後端部に対応する識別処理用データとして、機械式センサの出力データを選択する(ステップS18)。
次に、センサ出力選択部24が、非接触式センサの出力データと機械式センサの出力データとを切り替える位置を指定する(ステップS19)。
次に、データ合成処理部25が、センサ出力選択部24によって選択された、非接触式センサの出力データと機械式センサの出力データとを合成して、紙幣の前端部、中央部及び後端部、すなわち全領域に対応する識別処理用データを生成し(ステップS19)、ステップS21に進む。
ステップS21では、識別部26が、各チャンネルの識別処理用厚みデータを識別用閾値32と比較して、紙幣の識別処理(好ましくは、紙幣に貼付されたテープ検知に基づく正損判定処理)を行い、紙幣の厚みデータによる識別処理を終了する。
(実施形態2)
本実施形態は、紙幣の後端部についてもキックの有無に応じて非接触式及び機械式の2つの異なる方式の厚み検出センサの出力を選択することを除いて、実施形態1と実質的に同じであるので、重複する内容については説明を省略する。
<紙幣識別装置の構成>
本実施形態では、ノイズ量決定部23は、機械式センサの出力データにおいて、前端部キック量に加えて、紙幣の後端部がローラ511及び512を通過する(抜ける)ことによって生じるノイズ量である後端部キック量を決定する。ノイズ量決定部23は、この処理を機械式厚み検知センサ15の各チャンネルの出力データに対して行う。
より詳細には、図10に示すように、ノイズ量決定部23は、機械式センサの出力データの出力値(厚み)から所定の基準値を減算することによって、紙幣BNの前端部BN1及び後端部BN3におけるキックの大きさL及び幅Wを算出する。前端部キック量及び後端部キック量は、いずれもキックの大きさL及び幅Wを含んでいる。
センサ出力選択部24は、実施形態1で説明した上記(2)の場合、すなわち金属判定部22によって紙幣が金属部分を含むと判定された場合は、(2-2)ノイズ量決定部23によって決定された前端部キック量及び後端部キック量をそれぞれセンサ選択用閾値31と比較する。これにより、実際の前端部キック量及び後端部キック量に応じて適切な出力データを選択することができる。
そして、(2-2-1)前端部キック量及び後端部キック量がいずれもセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内である場合は、センサ出力選択部24は、当該紙幣の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、機械式センサの出力データを選択する。
他方、(2-2-2)前端部キック量及び後端部キック量のいずれもセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内でない場合は、センサ出力選択部24は、当該紙幣の前端部及び後端部に対応する識別処理用データとして、非接触式センサの出力データを選択し、当該紙幣の中央部に対応する識別処理用データとして、機械式センサの出力データを選択する。
また、(2-2-3)前端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内でなく、かつ後端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内である場合は、センサ出力選択部24は、当該紙幣の前端部に対応する識別処理用データとして、非接触式センサの出力データを選択し、当該紙幣の中央部及び後端部に対応する識別処理用データとして、機械式センサの出力データを選択する。
また、(2-2-4)前端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内であり、かつ後端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内でない場合は、センサ出力選択部24は、当該紙幣の後端部に対応する識別処理用データとして、非接触式センサの出力データを選択し、当該紙幣の前端部及び中央部に対応する識別処理用データとして、機械式センサの出力データを選択する。
上記(2-2-2)、(2-2-3)及び(2-2-4)のいずれの場合も、紙幣の前端部及び後端部におけるキックの影響と、金属部分による影響とを排除しつつ、当該紙幣の厚みを精度良く検出することができる。
本実施形態では、センサ出力選択部24は、非接触式センサの出力データと機械式センサの出力データとを切り替える位置、すなわち紙幣の前端部及び中央部の境界である第1の切り替え位置と、紙幣の中央部及び後端部の境界である第2の切り替え位置とを指定する処理を行う。
好ましくは、センサ出力選択部24は、前端部キック量及び後端部キック量のそれぞれのキックの幅Wに応じて第1及び第2の切り替え位置を指定する。具体的には、例えば、図10に示すように、前端側のキックの幅Wから搬送方向に所定の幅wだけ離れた位置を第1の切り替え位置とし、後端側のキックの幅Wから搬送方向に所定の幅wだけ離れた位置を第2の切り替え位置としてもよい。ここで、前端側の所定の幅wは、後端側の所定の幅wと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
他方、実施形態1と同様に、前端部キック量及び後端部キック量によらず、紙幣の搬送速度や金種等の条件毎に予め第1及び第2の切り替え位置を設定し、紙幣処理装置200内のいずれかの記憶部に記憶していてもよい。この場合、センサ出力選択部24が、対象紙幣の搬送速度や金種等の条件に合致する第1及び第2の切り替え位置を当該記憶部から読み出すことによって第1及び第2の切り替え位置を決定する。
何れの場合も、金属部分が前端部及び/又は後端部付近にある場合は、当該金属部分を誤検知しないように切り替え位置を設定することが好ましい。
データ合成処理部25は、上記(2-2-2)の場合、紙幣の前端部及び後端部に対応する非接触式センサの出力データと、紙幣の中央部に対応する機械式センサの出力データと合成して識別処理用データを生成する。すなわち、センサ出力選択部24によって指定された第1の切り替え位置までの非接触式センサの出力データと、第1の切り替え位置から第2の切り替え位置までの機械式センサの出力データと、第2の切り替え位置以降の非接触式センサの出力データとを互いに組み合わせることによって識別処理用データを生成する。
上記(2-2-3)の場合は、データ合成処理部25は、紙幣の前端部に対応する非接触式センサの出力データと、紙幣の中央部及び後端部に対応する機械式センサの出力データと合成して識別処理用データを生成する。すなわち、センサ出力選択部24によって指定された第1の切り替え位置までの非接触式センサの出力データと、第1の切り替え位置以降の機械式センサの出力データとを互いに組み合わせることによって識別処理用データを生成する。
上記(2-2-4)の場合は、データ合成処理部25は、紙幣の前端部及び中央部に対応する機械式センサの出力データと、紙幣の後端部に対応する非接触式センサの出力データと合成して識別処理用データを生成する。すなわち、センサ出力選択部24によって指定された第2の切り替え位置までの機械式センサの出力データと、第2の切り替え位置以降の非接触式センサの出力データとを互いに組み合わせることによって識別処理用データを生成する。
<紙幣処理装置による処理フロー>
次に、図11を用いて、本実施形態に係る紙幣処理装置による処理フロー、なかでも紙幣の厚みデータによる識別処理に係る処理フローについて説明する。
図11に示すように、まず、実施形態1と同様に、金属判定部22による判定処理に係るステップS13まで実行する。
これ以降、ステップS21直前までの処理は、厚み検知センサ11、15のチャンネル毎に実行する。
紙幣が金属部分を含まないと判定された場合は(ステップS13:Yes)、センサ出力選択部24が、当該紙幣の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、非接触式センサの出力データを選択し(ステップS14)、ステップS21に進む。
紙幣が金属部分を含むと判定された場合は(ステップS13:No)、ノイズ量決定部23が、機械式センサの出力データにおいて前端部キック量及び後端部キック量をそれぞれ決定する(ステップS25)。
次に、センサ出力選択部24が、ノイズ量決定部23によって決定された前端部キック量をセンサ選択用閾値31と比較する(ステップS26)。
前端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内(例えば、センサ選択用閾値以下)である場合は(ステップS26:Yes)、センサ出力選択部24が、ノイズ量決定部23によって決定された後端部キック量をセンサ選択用閾値31と比較する(ステップS27)。
後端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内(例えば、センサ選択用閾値以下)である場合は(ステップS27:Yes)、センサ出力選択部24が、当該紙幣の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、機械式センサの出力データを選択し(ステップS28)、ステップS21に進む。
後端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内でない(例えば、センサ選択用閾値を超える)場合は(ステップS27:No)、センサ出力選択部24が、当該紙幣の後端部に対応する識別処理用データとして、非接触式センサの出力データを選択し、当該紙幣の前端部及び中央部に対応する識別処理用データとして、機械式センサの出力データを選択し(ステップS29)、ステップS19に進む。
ステップS26において前端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内でない(例えば、センサ選択用閾値を超える)場合も(ステップS26:No)、センサ出力選択部24が、ノイズ量決定部23によって決定された後端部キック量をセンサ選択用閾値31と比較する(ステップS30)。
後端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内(例えば、センサ選択用閾値以下)である場合は(ステップS30:Yes)、センサ出力選択部24が、当該紙幣の前端部に対応する識別処理用データとして、非接触式センサの出力データを選択し、当該紙幣の中央部及び後端部に対応する識別処理用データとして、機械式センサの出力データを選択し(ステップS31)、ステップS19に進む。
後端部キック量がセンサ選択用閾値31に対して許容範囲内でない(例えば、センサ選択用閾値を超える)場合は(ステップS30:No)、センサ出力選択部24が、当該紙幣の前端部及び後端部に対応する識別処理用データとして、非接触式センサの出力データを選択し、当該紙幣の中央部に対応する識別処理用データとして、機械式センサの出力データを選択し(ステップS32)、ステップS19に進む。
その後は、実施形態1と同様に、切り替える位置を指定するステップS19と、識別処理用データを生成するステップS20と、識別処理に係るステップS21とを実行し、紙幣の厚みデータによる識別処理を終了する。
以上説明したように、上記実施形態では、紙幣の搬送路212に設けられたローラ511及び512間の距離の変化により、紙幣の厚みデータを採取するとともに、搬送路212に設けられた対向電極311及び312間の静電容量の変化により、紙幣の厚みデータを採取することから、ホログラム、スレッド部等の金属部分の影響が有る箇所については、前者の厚みデータ(機械式厚み検出センサによる厚みデータ)を使用し、キックの影響が有る箇所については、後者の厚みデータ(非接触式厚み検出センサによる厚みデータ)を使用することができる。したがって、搬送される紙幣の厚さを精度良く検出することができる。
なお、上記実施形態では、紙幣に金属部分があり、かつ紙幣の前端部キック量(及び後端部キック量)が所定の許容範囲内であるときは機械式センサの出力データを選択する場合について説明したが、非接触式厚み検知センサ11及び機械式厚み検知センサ15の精度によっては非接触式センサの出力データを選択してもよい。
また、上記実施形態では、金属部分の有無と、前端部キック量(及び後端部キック量)の有無とに基づいて、非接触式センサの出力データと機械式センサの出力データのいずれを選択するかを決定する場合について説明したが、これらの条件によらず、予め非接触式センサの出力データと機械式センサの出力データのいずれを選択するかを設定しておいてもよい。具体的には、例えば、紙幣の金種や搬送状態等の条件毎に、選択すべき出力データの種類と、非接触式センサの出力データ及び機械式センサの出力データを合成する場合はその切り替え位置とを予め設定し、紙幣処理装置200内のいずれかの記憶部に記憶しておき、この設定に基づいて処理を行ってもよい。
また、上記実施形態では、紙幣が、紙幣処理装置200内の搬送路212を短手方向に搬送される場合について説明したが、紙幣は、本発明に係る紙幣処理装置内の搬送路を長手方向に搬送されてもよい。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。また、各実施形態の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。
以上のように、本発明は、搬送される紙葉類の厚さを検出するのに有用な技術である。
10:検出部
11:非接触式厚み検知センサ
12:光学ラインセンサ
13:厚み検知センサ
14:磁気ラインセンサ
14a:磁気ラインセンサ部(磁気ヘッド)
14b:毛ローラ
15:機械式厚み検知センサ
16:搬送機構
20:制御部
21:種類判定部
22:金属判定部
23:ノイズ量決定部
24:センサ出力選択部
25:データ合成処理部
26:識別部
30:記憶部
31:センサ選択用閾値
32:識別用閾値
100:紙幣識別装置(紙葉類識別装置)
200:紙幣処理装置(紙葉類処理装置)
210:ホッパ
211:繰出部
212:搬送路
213:集積部
214:リジェクト部
215:表示部
216:分岐部
218:搬送部
311、312:電極
313、314:誘電体材
511:駆動ローラ(回転体)
512:従動ローラ(回転体)
513:ローラ支持体
514:センサ本体
515:回動軸
516:圧縮ばね
517:磁石
518:ホール素子
BN:紙幣
BN1:前端部
BN2:金属部分
BN3:後端部

Claims (15)

  1. 搬送される紙葉類を識別する紙葉類識別装置であって、
    紙葉類が搬送される搬送路に設けられたローラ間の距離の変化により、紙葉類の厚みデータを採取する機械式厚み検出センサと、
    前記搬送路に設けられた対向電極間の静電容量の変化により、紙葉類の厚みデータを採取する非接触式厚み検出センサと、
    前記機械式厚み検出センサの出力データと前記非接触式厚み検出センサの出力データとの少なくとも一方に基づいて、紙葉類の識別処理を行う識別部と、
    センサ選択用閾値を記憶する記憶部と、
    前記機械式厚み検出センサの出力データにおいて、紙葉類の前端部が前記ローラに衝突することによって生じるノイズ量である前端部キック量を決定するノイズ量決定部と、
    前記前端部キック量を前記センサ選択用閾値と比較して、紙葉類の前端部に対応する識別処理用厚みデータとして、前記機械式厚み検出センサの出力データと、前記非接触式厚み検出センサの出力データとのいずれを使用するかを選択するセンサ選択処理を実行するセンサ出力選択部と、
    を備えることを特徴とする紙葉類識別装置。
  2. 前記センサ出力選択部は、前記前端部キック量が前記センサ選択用閾値に対して許容範囲内である場合に、紙葉類の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、前記機械式厚み検出センサの出力データを選択する
    ことを特徴とする請求項記載の紙葉類識別装置。
  3. 前記センサ出力選択部は、前記前端部キック量が前記センサ選択用閾値に対して許容範囲内でない場合に、紙葉類の前端部に対応する識別処理用データとして、前記非接触式厚み検出センサの出力データを選択し、紙葉類の中央部及び後端部に対応する識別処理用データとして、前記機械式厚み検出センサの出力データを選択する
    ことを特徴とする請求項記載の紙葉類識別装置。
  4. 前記センサ出力選択部によって選択された、前記非接触式厚み検出センサの出力データと前記機械式厚み検出センサの出力データとを合成して、紙葉類の前端部、中央部及び後端部に対応する識別処理用データを生成するデータ合成処理部を更に備える
    ことを特徴とする請求項記載の紙葉類識別装置。
  5. 前記ノイズ量決定部は、前記機械式厚み検出センサの出力データにおいて、紙葉類の後端部が前記ローラを通過することによって生じるノイズ量である後端部キック量を更に決定し、
    前記センサ出力選択部は、前記センサ選択処理において、前記後端部キック量を前記センサ選択用閾値と比較して、紙葉類の後端部に対応する識別処理用厚みデータとして、前記機械式厚み検出センサの出力データと、前記非接触式厚み検出センサの出力データとのいずれを使用するかを更に選択する
    ことを特徴とする請求項記載の紙葉類識別装置。
  6. 前記センサ出力選択部は、前記前端部キック量及び前記後端部キック量が前記センサ選択用閾値に対して許容範囲内である場合に、紙葉類の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、前記機械式厚み検出センサの出力データを選択する
    ことを特徴とする請求項記載の紙葉類識別装置。
  7. 前記センサ出力選択部は、前記前端部キック量及び前記後端部キック量がそれぞれ前記センサ選択用閾値に対して許容範囲内でない場合に、紙葉類の前端部及び後端部に対応する識別処理用データとして、前記非接触式厚み検出センサの出力データを選択し、紙葉類の中央部に対応する識別処理用データとして、前記機械式厚み検出センサの出力データを選択する
    ことを特徴とする請求項記載の紙葉類識別装置。
  8. 前記センサ出力選択部によって選択された、前記非接触式厚み検出センサの出力データと前記機械式厚み検出センサの出力データとを合成して、紙葉類の前端部、中央部及び後端部に対応する識別処理用データを生成するデータ合成処理部を更に備える
    ことを特徴とする請求項記載の紙葉類識別装置。
  9. 前記搬送路に設けられ、紙葉類の画像データを採取する光学ラインセンサと、
    前記画像データに基づいて、紙葉類の種類を判定する種類判定部と、
    前記種類判定部による判定結果に基づいて、紙葉類が金属部分を含むか否かを判定する金属判定部と、
    を更に備え、
    紙葉類が金属部分を含むと前記金属判定部によって判定された場合に、前記センサ出力選択部は、前記センサ選択処理を行う
    ことを特徴とする請求項のいずれかに記載の紙葉類識別装置。
  10. 搬送される紙葉類を識別する紙葉類識別装置であって、
    紙葉類が搬送される搬送路に設けられたローラ間の距離の変化により、紙葉類の厚みデータを採取する機械式厚み検出センサと、
    前記搬送路に設けられた対向電極間の静電容量の変化により、紙葉類の厚みデータを採取する非接触式厚み検出センサと、
    前記機械式厚み検出センサの出力データと前記非接触式厚み検出センサの出力データとの少なくとも一方に基づいて、紙葉類の識別処理を行う識別部と、
    前記搬送路に設けられ、紙葉類の画像データを採取する光学ラインセンサと、
    前記画像データに基づいて、紙葉類の種類を判定する種類判定部と、
    前記種類判定部による判定結果に基づいて、紙葉類が金属部分を含むか否かを判定する金属判定部と、
    紙葉類が金属部分を含まないと前記金属判定部によって判定された場合に、紙葉類の全領域に対応する識別処理用厚みデータとして、前記非接触式厚み検出センサの出力データを選択するセンサ出力選択部と、
    を備えることを特徴とする紙葉類識別装置。
  11. 紙葉類の識別用閾値を記憶する記憶部を更に備え、
    前記識別部は、前記機械式厚み検出センサの出力データと前記非接触式厚み検出センサの出力データとの少なくとも一方に基づく識別処理用厚みデータを前記識別用閾値と比較して、紙葉類の識別処理を行う
    ことを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の紙葉類識別装置。
  12. 前記識別部は、前記識別処理として、紙葉類に貼付されたテープによる異常を検知して正損判定処理を行う
    ことを特徴とする請求項11記載の紙葉類識別装置。
  13. 前記機械式厚み検出センサ及び前記非接触式厚み検出センサを、紙葉類の搬送方向における前記搬送路の一方の端部及び他方の端部にそれぞれ備える
    ことを特徴とする請求項1~12のいずれかに記載の紙葉類識別装置。
  14. 請求項1~13のいずれかに記載の紙葉類識別装置を備える
    ことを特徴とする紙葉類処理装置。
  15. 紙葉類識別装置により搬送される紙葉類を識別する紙葉類識別方法であって、
    機械式厚み検出センサが、紙葉類が搬送される搬送路に設けられたローラ間の距離の変化により、紙葉類の厚みデータを採取するステップと、
    非接触式厚み検出センサが、前記搬送路に設けられた対向電極間の静電容量の変化により、紙葉類の厚みデータを採取するステップと、
    識別部が、前記機械式厚み検出センサの出力データと前記非接触式厚み検出センサの出力データとの少なくとも一方に基づいて、紙葉類の識別処理を行うステップと、
    ノイズ量決定部が、前記機械式厚み検出センサの出力データにおいて、紙葉類の前端部が前記ローラに衝突することによって生じるノイズ量である前端部キック量を決定するステップと、
    センサ出力選択部が、前記前端部キック量を記憶部に記憶されたセンサ選択用閾値と比較して、紙葉類の前端部に対応する識別処理用厚みデータとして、前記機械式厚み検出センサの出力データと、前記非接触式厚み検出センサの出力データとのいずれを使用するかを選択するセンサ選択処理を実行するステップと、
    を含むことを特徴とする紙葉類識別方法。
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