JP7298647B2 - 高強度鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
このように、伸び、せん断端面の耐曲げ割れ特性および高降伏比を総合的に満足する鋼板は存在しない。
YR=100×YS/TS
また、引張強度(TS)、降伏強度(YS)および伸びは引張試験より評価し、圧延方向と垂直方向が試験片の長手となるように、JIS5号試験片(標点距離50mm、平行部幅25mm)を採取し、JIS Z 2241に従って試験した。伸びを延性の指標とし、伸び(El)の値が8%以上の場合を延性に優れると判断した。
0以下となる場合をせん断端面の耐曲げ割れ特性に優れると判断した。
[1]成分組成が、質量%で、
C:0.15%以上0.30%以下、
Si:0.80%以上2.40%以下、
Mn:2.30%以上3.50%以下、
P:0.001%以上0.100%以下、
S:0.0200%以下、
Al:0.500%以下および
N:0.0100%以下を含有し、
残部がFeおよび不可避的不純物からなり、
鋼組織として、マルテンサイトの面積率が80%以上、
残留オーステナイト量が5%以上15%以下、
ポリゴナルフェライトの面積率が5%以下(0%を含む)であるミクロ組織を有し、
マルテンサイト中の転位密度が4.0×1015m-2以上であり、
さらに、残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが下記式(1)を満たすことを特徴とする高強度鋼板。
Cγ[%]/Dγ[μm]≧0.40 ・・・(1)
[2]さらに、質量%で、
Cr:1.00%以下、
Nb:0.100%以下、
V:0.100%以下、
Ti:0.100%以下、
B:0.0100%以下、
Mo:0.50%以下、
Cu:1.00%以下、
Ni:0.50%以下、
As:0.100%以下
Sb:0.050%以下、
Sn:0.050%以下、
Ta:0.050%以下、
Ca:0.0100%以下、
Mg:0.0100%以下、
Zn:0.020%以下、
Co:0.020%以下、
Zr:0.020%以下
およびREM:0.0100%以下
のうちから選ばれる少なくとも1種の元素を含有することを特徴とする[1]に記載の高強度鋼板。
[3]さらに、鋼板表面にめっき層を有することを特徴とする[1]または[2]に記載の高強度鋼板。
[4][1]または[2]に記載の成分組成を有する鋼スラブを、スラブ加熱温度:1100℃以上1300℃以下として30min以上均熱保持した後に熱間圧延を施して熱延板とし、次いで前記熱延板を巻取温度:350℃以上630℃以下で巻き取り、
次いで前記熱延板に酸洗を施し、酸洗後の前記熱延板に、冷間圧延時の最大張力が98MPa以上となるように冷間圧延を施して冷延板とし、
次いで、加熱温度:Ta温度以上900℃以下まで加熱し、前記加熱温度域で10s以上600s以下均熱保持したのち、冷却停止温度:Tb温度-250℃以上Tb温度-100℃以下まで冷却し、
次いで再加熱温度:300℃以上450℃以下まで再加熱を施し、
前記冷却から再加熱までの工程において300℃以下の温度域に鋼板が保持される時間を50s以下とし、
前記再加熱後、0.010℃/s以上5.000℃/s以下での冷却を100s以上行う焼鈍を行うことを特徴とする高強度鋼板の製造方法。
なお、Ta温度およびTb温度は下記式で表す。
Ta温度(℃)=944-203×[%C]1/2+25×[%Si]-30×[%Mn]+120×[%Al]-20×[%Cu]+11×[%Cr]+400×[%Ti]
Tb温度(℃)=561-474×[%C]-33×[%Mn]-17×[%Cr]
ただし、[%元素]は各元素の含有量(質量%)を表し、含有しない場合は0とする。
[5]前記焼鈍後に、めっき処理を施すことを特徴とする[4]に記載の高強度鋼板の製造方法。
Cは、鋼の重要な基本成分の1つであり、特に本発明では、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの分率や、残留オーステナイト中の炭素濃度に影響する重要な元素である。Cの含有量が0.15%未満では、ポリゴナルフェライトの面積率が増加し、1180MPa以上のTSおよび85%以上のYRを実現することが困難になる。一方、Cの含有量が0.30%を超えると、鋼板の強度が上昇し、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。したがって、Cの含有量は、0.15%以上0.30%以下とする。Cの含有量は、好ましくは0.16%以上とする。Cの含有量は、好ましくは0.29%以下とする。Cの含有量は、より好ましくは0.17%以上とする。Cの含有量は、より好ましくは0.28%以下とする。
Siは、連続焼鈍中の炭化物生成を抑制し、残留オーステナイトの生成を促進することから、残留オーステナイトの分率や、残留オーステナイト中の炭素濃度に影響する元素である。Siの含有量が0.80%未満では、所望の残留オーステナイト量を得ることができず、8%以上のElを実現することが困難になる。
一方、Siの含有量が2.40%を超えると、残留オーステナイト中の炭素濃度が過度に増加し、せん断加工により残留オーステナイトから変態するマルテンサイトの硬度が大きく上昇し、せん断端面のボイド量が増加するため、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。したがって、Siの含有量は、0.80%以上2.40%以下とする。Siの含有量は、好ましくは0.90%以上とする。Siの含有量は、好ましくは2.30%以下とする。Siの含有量は、より好ましくは1.00%以上とする。Siの含有量は、より好ましくは2.20%以下とする。
Mnは、鋼の重要な基本成分の1つであり、特に本発明では、マルテンサイトおよびポリゴナルフェライトの面積率に影響する重要な元素である。Mnの含有量が2.30%未満では、ポリゴナルフェライトの面積率が増加し、1180MPa以上のTSおよび85%以上のYRを実現することが困難になる。一方、Mnの含有量が3.50%を超えると、鋼板の強度が上昇し、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。したがって、Mnの含有量は、2.30%以上3.50%以下とする。Mnの含有量は、好ましくは2.35%以上とする。Mnの含有量は、好ましくは3.45%以下とする。Mnの含有量は、より好ましくは2.40%以上とする。Mnの含有量は、より好ましくは3.40%以下とする。
Pは、固溶強化の作用を有し、鋼板の強度を上昇させることができる元素である。こうした効果を得るためには、Pの含有量を0.001%以上にする必要がある。一方、Pの含有量が0.100%を超えると、旧オーステナイト粒界にPが偏析して粒界を脆化させるため、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。したがって、Pの含有量は、0.001%以上0.100%以下とする。Pの含有量は、好ましくは0.002%以上とする。Pの含有量は、好ましくは0.070%以下とする。Pの含有量は、より好ましくは0.003%以上とする。Pの含有量は、より好ましくは0.050%以下とする。
Sは、硫化物として存在し、鋼の極限変形能を低下させることから、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。そのため、Sの含有量は0.0200%以下にする必要がある。したがって、Sの含有量は、0.0200%以下とする。なお、Sの含有量の下限は特に規定しないが、生産技術上の制約から、Sの含有量は0.0001%以上とすることが好ましい。Sの含有量は、より好ましくは0.0050%以上とする。Sの含有量は、より好ましくは0.0100%以下とする。
Al含有量が0.500%を超えると、ポリゴナルフェライトの面積率が増加し、1180MPa以上のTSおよび85%以上のYRを実現することが困難になる。したがって、Alの含有量は、0.500%以下とする。好ましくはAlの含有量は0.400%以下とする。より好ましくはAlの含有量は0.100%以下とする。一方、Alは脱酸剤として作用し、鋼の清浄度に有効な元素であり、脱酸工程で添加することが好ましい。よって、Alを含有する場合、Alの含有量は0.001%以上とすることが好ましく、0.010%以上とすることがより好ましい。
N含有量が0.0100%を超えると、窒化物として存在し、鋼の極限変形能を低下させることから、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。したがって、Nの含有量は0.0100%以下にする必要がある。好ましくは0.0050%以下とする。Nの含有量は、少ないほど好ましいが、生産技術上の制約から、Nの含有量は0.0005%以上とすることが好ましい。N含有量は、より好ましくは0.0007%以上とする。
マルテンサイトを主相とすることで、1180MPa以上のTSを実現することが可能となる。こうした効果を得るためには、マルテンサイトの面積率を80%以上とする必要がある。したがって、マルテンサイトの面積率が80%以上とする。好ましくは85%以上とする。より好ましくは87%以上とする。なお、マルテンサイトの面積率の上限は特に規定しないが、所望の伸びを実現するためには95%未満であることが好ましく、より好ましくは93%以下とする。
ここで、マルテンサイトの面積率の測定方法は、以下の通りである。鋼板のL断面を研磨後、3vol.%ナイタールで腐食し、板厚1/4位置(鋼板表面から深さ方向で板厚の1/4に相当する位置)を、SEMを用いて2000倍の倍率で10視野観察する。なお、上記の組織画像において、マルテンサイトは硬質相内の凸部でかつ組織内部が微細な凹凸を有した組織である。それらの値の平均値から、マルテンサイトの面積率を求めることができる。
本発明において、極めて重要な発明構成要件である。8%以上の伸び(El)を確保するため、残留オーステナイトの体積率を5%以上にする必要がある。一方、残留オーステナイトの体積率が15%超えると、せん断加工によりマルテンサイトに変態する残留オーステナイトの量が増加し、せん断端面のボイド量が増加するため、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。したがって、残留オーステナイト量は体積率で5%以上15%以下とする。好ましくは7%以上とする。好ましくは14%以下とする。より好ましくは8%以上とする。より好ましくは13%以下とする。
ここで、残留オーステナイト量の測定方法は、以下の通りである。残留オーステナイト量は、鋼板を板厚1/4位置+0.1mmの面まで研磨後、化学研磨によりさらに0.1mm研磨した面について、X線回折装置でCoKα線を用いて、fcc鉄の{200}、{220}、{311}面および、bcc鉄の{200}、{211}、{220}面の回折ピークの各々の積分強度比を測定し、得られた9つの積分強度比を平均化して求めた。
本発明において、極めて重要な発明構成要件である。ポリゴナルフェライトは軟質な組織であるため、ポリゴナルフェライトの面積率が5%を超えると、1180MPa以上のTSおよび85%以上のYRを実現することが困難になる。したがって、フェライトの面積率は5%以下とする。好ましくは3%以下とする。より好ましくは2%以下とする。
ここで、ポリゴナルフェライトの面積率の測定方法は、以下の通りである。鋼板のL断面を研磨後、3vol.%ナイタールで腐食し、板厚1/4位置(鋼板表面から深さ方向で板厚の1/4に相当する位置)を、SEMを用いて2000倍の倍率で10視野観察する。なお、上記の組織画像において、ポリゴナルフェライトは凹部で組織内部が平坦な組織である。それらの値の平均値から、ポリゴナルフェライトの鋼板組織全体に対する面積率を求めることができる。
本発明において、極めて重要な発明構成要件である。マルテンサイト中の転位密度が4.0×1015m-2未満の場合、85%以上のYRを実現することが困難になる。したがって、マルテンサイト中の転位密度は4.0×1015m-2以上とする。より好ましくは6.0×1015m-2以上とする。また、マルテンサイト中の転位密度の上限は特に限定しないが、本特許の成分範囲および製造方法にて製造可能なマルテンサイト中の転位密度から判断すると、5.0×1016m-2以下となる。
Cγ[%]/Dγ[μm]≧0.40 ・・・(1)
本発明において、極めて重要な発明構成要件である。残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγは、残留オーステナイトの安定性に影響を及ぼすパラメータである。残留オーステナイト中の炭素濃度Cγが増加すると、炭素による固溶強化により残留オーステナイトからマルテンサイトへの変態開始応力が上昇する。すなわち、残留オーステナイトが安定化する。また、残留オーステナイトの平均粒径Dγが減少すると、粒径微細化効果により残留オーステナイトからマルテンサイトへの変態開始応力が上昇する。すなわち、残留オーステナイトが安定化する。したがって、残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが式(1)を満たすことは、炭素による固溶強化と粒径微細化効果の相乗効果により、残留オーステナイトの安定性が非常に高いことを表す。残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが式(1)を満足するように制御すると、YRが改善できる。YRの改善の理由は、残留オーステナイトを含む高強度鋼板の降伏現象は、残留オーステナイトからマルテンサイトへの変態開始応力に依存しており、残留オーステナイトの安定性を高めることで、YSが上昇するためである。さらに、残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが式(1)を満足するように制御すると、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現できる。この理由は、残留オーステナイトの安定性を高めることで、せん断加工によりマルテンサイトに変態する残留オーステナイトの量が減少し、せん断端面のボイド量が減少するためであり、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現できる。また、Cγ[%]/Dγ[μm]の上限は特に限定しないが、本特許の成分範囲および製造方法にて製造可能な残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγから判断すると、2.00が上限となる。
a=1.79021√2/sinθ ・・・(2)
a=3.578+0.00095[%Mn]+0.022[%N]+0.0006[%Cr]+0.0031[%Mo]+0.0051[%Nb]+0.0039[%Ti]+0.0056[%Al]+0.033[Cγ]・・・(3)
なお、aは残留オーステナイトの格子定数(Å)、θは(220)面の回折ピーク角度を2で除した値(rad)、式(3)における[%元素]は各元素の含有量(質量%)を表し、含有しない場合は0とする。また、本発明では残留オーステナイト中の炭素濃度Cγ以外の各元素の質量%は、鋼全体に占める質量%とした。
鋼板の圧延方向に平行な板厚断面(L断面)を湿式研磨およびコロイダルシリカ溶液を用いたバフ研磨により表面を平滑化した後、0.1vol.%ナイタールで腐食することで、試料表面の凹凸を極力低減し、かつ、加工変質層を完全に除去し、次いで、板厚1/4位置について、SEM-EBSD(Electron Back-Scatter Diffraction;電子線後方散乱回折)法を用いて、ステップサイズ0.05μmの条件で結晶方位を測定し、SEM-EBSD法より得られたデータから、AMETEK EDAX社のOIM Analysisを用いてInverse Pole Figure Map(IPF Map)を作成し、残留オーステナイトの面積を求め、円相当直径を算出し、それらの値を平均して残留オーステナイトの平均粒径Dγを求めた。なお、IPF Mapの作成では、Grain Dilation法(Grain Tolerance Angle:5、Minimum Grain Size:2)を用いてクリーンアップ処理を1回している。
旧オーステナイト粒径の大きさは特に限定されないが、15μm以下が好ましい。旧オーステナイト粒径が15μmを超える場合、残留オーステナイトの平均粒径Dγが増大するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径DγがCγ[%]/Dγ[μm]≧0.40を満足せず、85%以上のYRを実現することがより困難になり、かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することがより困難になる。したがって、旧オーステナイト粒径は15μm以下が好ましい。より好ましくは、13μm以下である。
鋼スラブを熱間圧延する方法としては、スラブを加熱後圧延する方法、連続鋳造後のスラブを加熱することなく直接圧延する方法、連続鋳造後のスラブに短時間加熱処理を施して圧延する方法などが挙げられる。本発明の製造方法においては、スラブ加熱温度を1100℃以上1300℃以下とすることが極めて重要である。スラブ加熱温度を1100℃以上とすることで、硫化物析出物、Nb、Ti系の炭窒化物およびMn偏析が軽減され、焼鈍処理後の焼入れ性が改善し、ポリゴナルフェライトの生成を抑制できることから、1180MPa以上のTSおよび85%以上のYRを実現できる。また、スケールロスの増大を防止するため、スラブ加熱温度は1300℃以下とする。したがって、スラブ加熱温度は1100℃以上1300℃以下とする。好ましくは1120℃以上とする。好ましくは1280℃以下とする。より好ましくは1130℃以上とする。より好ましくは1270℃以下とする。なお、スラブ加熱温度はスラブ表面の温度である。
1100℃以上1300℃以下のスラブ加熱温度での保持時間(均熱時間)が30min以上となるように保持する。本発明者らの調査の結果、スラブ加熱温度が所定の温度に達していても十分な時間が確保できていない場合、硫化物析出物、Nb、Ti系の炭窒化物およびMn偏析が軽減されていないことが明らかになった。スラブ均熱保持時間を30min以上とすることで、硫化物析出物、Nb、Ti系の炭窒化物およびMn偏析が軽減され、焼鈍処理後の焼入れ性が改善し、ポリゴナルフェライトの生成を抑制できることから、1180MPa以上のTSおよび85%以上のYRを実現できる。したがって、スラブ均熱保持時間は30min以上とする。好ましくは40min以上とする。より好ましくは50min以上とする。なお、保持時間の上限は特に限定されないが、スケールロスの増大を防止するため、好ましくは250min以下、より好ましくは200min以下である。さらに好ましくは175min以下である。
Ar3温度(℃)=940-203×[%C]1/2+25×[%Si]-30×[%Mn]+120×[%Al]-20×[%Cu]+11×[%Cr]+400×[%Ti]
巻取温度:350℃以上630℃以下
熱間圧延後の熱延板の巻取は350℃以上630℃以下の温度で行う。巻取温度を350℃以上630℃以下とすることで、熱延板の組織がベイナイト組織となり、焼鈍工程の旧オーステナイト粒径が減少し、残留オーステナイトの平均粒径Dγが減少するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが式(1):Cγ[%]/Dγ[μm]≧0.40を満たし、85%以上のYRを実現でき、かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現できる
。したがって、熱間圧延後の熱延板の巻取温度は350℃以上630℃以下とする。好ましくは380℃以上とする。好ましくは610℃以下とする。より好ましくは400℃以上とする。より好ましくは600℃以下とする。
本発明において、極めて重要な発明構成要件である。ここで冷間圧延時の最大張力とは、冷間圧延時の付与張力の最大値であり、付与張力とは、圧延時に圧延方向にかかる単位断面積当たりの張力のことである。冷間圧延時の最大張力が98MPa未満では、回復、再結晶による旧オーステナイト粒径の微細化効果を発現するのに必要な歪量の確保が困難となり、残留オーステナイトの平均粒径Dγが増大するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが式(1):Cγ[%]/Dγ[μm]≧0.40を満足せず、85%以上のYRを実現する困難になり、かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。したがって、冷間圧延時の最大張力は98MPa以上とする。また、冷間圧延時の最大張力が98MPa未満では、焼鈍過程での回復、再結晶挙動が変化し、マルテンサイト中の転位密度を4.0×1015m-2以上とすることが困難となり、85%以上のYRを実現することが困難となる。好ましくは110MPa以上とする。より好ましくは120MPa以上とする。なお、冷間圧延時の最大張力の上限は特に限定しないが。冷間圧延時の最大張力が過大になるとコストアップとなるため、冷間圧延時の最大張力は392MPa以下が好ましい。より好ましくは294MPa以下である。
加熱温度(焼鈍温度)がTa温度未満では、フェライトとオーステナイトの二相域での焼鈍処理になる。このため、焼鈍後に多量のフェライトを含有するため、1180MPa以上のTSおよび85%以上のYRを実現することが困難になる。一方、加熱温度が900℃を超えると、旧オーステナイト粒径が増大し、残留オーステナイトの平均粒径Dγが増大するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが式(1):Cγ[%]/Dγ[μm]≧0.40を満足せず、85%以上のYRを実現する困難になり、かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。したがって、加熱温度はTa温度以上900℃以下とする。好ましくはTa温度+10℃以上とする。好ましくは895℃以下とする。より好ましくはTa温度+15℃以上とする。より好ましくは890℃以下とする。なお、Ta温度は以下の式で表すことができる。
Ta温度(℃)=944-203×[%C]1/2+25×[%Si]-30×[%Mn]+120×[%Al]-20×[%Cu]+11×[%Cr]+400×[%Ti]
ただし、[%元素]は各元素の含有量(質量%)を表し、含有しない場合は0とする。
加熱時間(焼鈍時間)が10s未満では、オーステナイト化が不十分となり焼鈍後に多量のフェライトを含有するため、1180MPa以上のTSおよび85%以上のYRを実現することが困難になる。一方、加熱時間が600sを超えると、旧オーステナイト粒径が増大し、残留オーステナイトの平均粒径Dγが増大するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが式(1):Cγ[%]/Dγ[μm]≧0.40を満足せず、85%以上のYRを実現する困難になり、かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。したがって、加熱時間は10s以上600s以下とする。好ましくは50s以上とする。好ましくは500s以下とする。より好ましくは100s以上とする。より好ましくは400s以下とする。
次に、後述の冷却停止温度(Tb温度-250℃以上Tb温度-100℃以下)まで冷却する。このときの冷却速度について、冷却停止温度以上300℃以下の温度域における平均冷却速度を5.0℃/s以上に制御することで、冷却過程でのセメンタイトの析出を抑制され、残留オーステナイト中の炭素濃度Cγが増加するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが式(1):Cγ[%]/Dγ[μm]≧0.40を満たし、85%以上のYRを実現でき、かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現できる。したがって、冷却停止温度以上300℃以下の温度域における平均冷却速度は5.0℃/s以上とすることが好ましい。より好ましくは7.0℃/s以上とする。さらに好ましくは10.0℃/s以上とする。なお、冷却停止温度以上300℃以下の温度域における平均冷却速度の上限は特に規定しないが、通常150℃/s程度である。
本発明において、極めて重要な発明構成要件である。冷却停止温度をTb温度-100℃以下とすることで、残留オーステナイトの平均粒径Dγが減少するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが式(1):Cγ[%]/Dγ[μm]≧0.40を満たし、85%以上のYRを実現でき、
かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現できる。一方、冷却停止温度をTb温度-250℃未満の場合、所望の残留オーステナイト量を得ることができないため、8%以上のELを実現することが困難になる。したがって、冷却停止温度はTb温度-250℃以上Tb温度-100℃以下とする。好ましくはTb温度-245℃以上とする。好ましくはTb温度-95℃以下とする。より好ましくはTb温度-240℃以上とする。より好ましくはTb温度-90℃以下とする。
なお、Tb温度は以下の式で表すことができる。
Tb温度(℃)=561-474×[%C]-33×[%Mn]-17×[%Cr]
ただし、[%元素]は各元素の含有量(質量%)を表し、含有しない場合は0とする。
次に、再加熱を行う。この時の加熱速度について、冷却停止温度以上300℃以下の温度域における平均加熱速度を10.0℃/s以上に制御することで、再加熱過程でのセメンタイトの析出が抑制され、残留オーステナイト中の炭素濃度Cγが増加するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが下記不等式Cγ[%]/Dγ[μm]≧ 0.40を満たし、85%以上のYRを実現
できる、かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現できる。したがって、冷却停止温度以上300℃以下の温度域における平均加熱速度は10.0℃/s以上が好ましい。より好ましくは20.0℃/s以上とする。
本発明において、極めて重要な発明構成要件である。再加熱温度が300℃未満では、マルテンサイトからオーステナイトへの炭素の分配が不十分となり、残留オーステナイト中の炭素濃度Cγが減少するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが下記不等式Cγ[%]/Dγ[μm]≧ 0.
40を満せず、85%以上のYRを実現する困難になり、かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。一方、再加熱温度が450℃を超えると、マルテンサイト中の転位が移動し、マルテンサイト中の転位密度が低下し、マルテンサイト中の転位密度を4.0×1015m-2以上とすることが困難となり、85%以上のYRを実現することが困難となる。したがって、再加熱温度は300℃以上450℃以下とする。好ましくは310℃以上とする。好ましくは440℃以下とする。より好ましくは320℃以上とする。より好ましくは430℃以下とする。
本発明において、極めて重要な発明構成要件である。冷却から再加熱までの工程において300℃以下の温度域に鋼板が保持される時間が50sを超える場合、セメンタイトの
析出が促進され、マルテンサイトからオーステナイトへの炭素の分配が不十分となり、残留オーステナイト中の炭素濃度Cγが減少するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが下記不等式Cγ[%]/Dγ[μm]≧0.40を満せず、85%以上のYRを実現する困難になる、かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。したがって、冷却から再加熱までの工程において300℃以下に鋼板が保持される時間は50s以下とする。好ましくは40sとする。より好ましくは30sとする。なお、焼鈍後の冷却から再加熱までの工程において300℃以下に鋼板が保持される時間の下限は特に限定されないが、1s程度である。
本発明において、極めて重要な発明構成要件である。再加熱後の平均冷却速度を0.010℃/s以上に制御することで、マルテンサイトとオーステナイトの炭素のポテンシャルが連続的に変化し、マルテンサイトからオーステナイトへの炭素の分配を促進でき、残留オーステナイト中の炭素濃度Cγが増加するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが下記不等式Cγ[%]/Dγ[μm]≧0.40を満たし、85%以上のYRを実現でき、かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現できる。また、平均冷却速度が5.000℃/s超の場合、冷却中に残留オーステナイトがマルテンサイトし、所望の残留オーステナイト量を得ることができないため、8%以上のElを実現することが困難になる。したがって、平均冷却速度は0.010℃/s以上5.000℃/s以下とする。好ましくは0.020℃/s以上とする。好ましくは3.000℃/s以下とする。より好ましくは0.030℃/s以上とする。より好ましくは1.000℃/s以下とする。
また、再加熱後の前記冷却速度での冷却時間が100s未満の場合、マルテンサイトからオーステナイトへの炭素の分配促進の効果が不十分となり、残留オーステナイト中の炭素濃度Cγが減少するため、最終的に得られる残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが下記不等式Cγ[%]/Dγ[μm]≧ 0.40を満足せず、85%以上のYRを実現する困難になる、かつ、せん断端面の耐曲げ割れ特性の指標であるR/tを5.0以下に実現することが困難になる。したがって、再加熱後の前記冷却速度での冷却時間は100s以上とする。好ましくは120s以上とする。より好ましくは150s以上とする。
引張試験は、圧延方向と垂直方向が試験片の長手となるように、JIS5号試験片(標点距離50mm、平行部幅25mm)を採取し、JIS Z 2241に従って試験した。クロスヘッド速度が1.67×10-1mm/sの条件で引張試験を行い、YS、TSおよびElを測定した。なお、本発明では、TSで1180MPa以上を合格と判断した。伸びはElで8%以上を合格と判断した。また、高降伏比を有する鋼板とは、降伏比(YR)が85%以上を有する鋼板と判断した。なお、YRは、YR=100×YS/TSで算出した。
せん断端面の耐曲げ割れ特性は、せん断加工された2mm×30mm×100mmの試験片を採取し、JIS Z 2248のVブロック法に従って試験を行い、せん断端面に割れや亀裂が発生しない最小曲げ半径Rを測定した。なお、曲げ方向は試験片長手方向である。最小曲げ半径(R)を板厚(t)で除した値をR/tとした。R/tが5.0以下となる場合をせん断端面の耐曲げ割れ特性に優れると判断した。ここで、亀裂発生有無は、曲げ頂点の稜線部をデジタルマイクロスコープ(RH-2000:株式会社ハイロックス製)を用いて、40倍の倍率で測定することにより評価した。
Claims (5)
- 成分組成が、質量%で、
C:0.15%以上0.30%以下、
Si:0.80%以上2.40%以下、
Mn:2.30%以上3.50%以下、
P:0.001%以上0.100%以下、
S:0.0200%以下、
Al:0.500%以下および
N:0.0100%以下を含有し、
残部がFeおよび不可避的不純物からなり、
鋼組織として、マルテンサイトの面積率が80%以上、
残留オーステナイト量が5%以上15%以下、
ポリゴナルフェライトの面積率が5%以下(0%を含む)であるミクロ組織を有し、
マルテンサイト中の転位密度が4.0×1015m-2以上であり、
さらに、残留オーステナイト中の炭素濃度Cγと残留オーステナイトの平均粒径Dγが下記式(1)を満たすことを特徴とする高強度鋼板。
Cγ[%]/Dγ[μm]≧0.40 ・・・(1) - さらに、質量%で、
Cr:1.00%以下、
Nb:0.100%以下、
V:0.100%以下、
Ti:0.100%以下、
B:0.0100%以下、
Mo:0.50%以下、
Cu:1.00%以下、
Ni:0.50%以下、
As:0.100%以下、
Sb:0.050%以下、
Sn:0.050%以下、
Ta:0.050%以下、
Ca:0.0100%以下、
Mg:0.0100%以下、
Zn:0.020%以下、
Co:0.020%以下、
Zr:0.020%以下
およびREM:0.0100%以下
のうちから選ばれる少なくとも1種の元素を含有することを特徴とする請求項1に記載の高強度鋼板。 - さらに、鋼板表面にめっき層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の高強度鋼板。
- 請求項1または2に記載の高強度鋼板の製造方法であって、
請求項1または2に記載の成分組成を有する鋼スラブを、スラブ加熱温度:1100℃以上1300℃以下として30min以上均熱保持した後に熱間圧延を施して熱延板とし、次いで前記熱延板を巻取温度:350℃以上630℃以下で巻き取り、次いで前記熱延板に酸洗を施し、酸洗後の前記熱延板に、冷間圧延時の最大張力が98MPa以上となるように冷間圧延を施して冷延板とし、
次いで、加熱温度:Ta温度以上900℃以下まで加熱し、前記加熱温度域で10s以上600s以下均熱保持したのち、冷却停止温度:Tb温度-250℃以上Tb温度-100℃以下まで冷却し、次いで再加熱温度:300℃以上450℃以下まで再加熱を施し、
前記冷却から再加熱までの工程において300℃以下の温度域に鋼板が保持される時間を50s以下とし、
前記再加熱後、平均冷却速度:0.010℃/s以上5.000℃/s以下での冷却を100s以上行う焼鈍を行うことを特徴とする高強度鋼板の製造方法。
なお、Ta温度およびTb温度は下記式で表す。
Ta温度(℃)=944-203×[%C]1/2+25×[%Si]-30×[%Mn]+120×[%Al]-20×[%Cu]+11×[%Cr]+400×[%Ti]
Tb温度(℃)=561-474×[%C]-33×[%Mn]-17×[%Cr]
ただし、[%元素]は各元素の含有量(質量%)を表し、含有しない場合は0とする。 - 前記焼鈍後に、めっき処理を施すことを特徴とする請求項4に記載の高強度鋼板の製造方法。
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