JP7298000B1 - 災害危機管理システム及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、実際には、このような企業は、供給を受けている製品(部品)が非常に多品種であり、且つサプライチェーンが多階層に構成されているため、災害やトラブルが発生した際に、サプライチェーンのどこ(どのサプライヤ)が影響を受け、どの製品(部品)の供給が止まっているかを把握するのに手間と時間がかかっている。例えば、供給が止まった製品(部品)が多種にわたる場合には、それぞれの製品(部品)について、その品番と対応する図面(図面を特定する図面番号)を把握するのに労力がかかる。特に、自社からみて、取引階層が離れているサプライヤが供給している製品(部品)や対応する図面(図面番号)等の情報を把握することに労力がかかる。
しかし、現状において、そのようなシステムや方法は知られていない。
なお、特許文献1に記載の発明は、サプライチェーンにおける自然災害等の影響を変化項目に含めたシュミュレーションにより業務ロジックを算出するものであるが、実際に、災害やトラブル等のリスクが発生した際に、そのサプライチェーンのどこ(どのサプライヤ)が影響を受けたことを示す情報や、リスクの影響により生産が停止した製品情報等について早期に把握して提供するものではない。
この構成によれば、例えば、サプライチェーンから製品(部品)の供給を受けて完成品を生産している企業のユーザ端末に対して、実際に、災害や事故等のリスクが発生した場合に、リスクにより影響を受けるサプライヤと、そのサプライヤが属するサプライチェーン情報と、サプライヤが生産している製品の製品情報を早期に提供することができる。
その結果、本発明によれば、実際に、災害やトラブル等のリスクが発生した際に、サプライチェーンから製品の供給を受けている企業の担当者は、リスクが発生したことと、自社と関係があるサプライチェーンのどこ(どのサプライヤ)がリスクの影響を受けているかについての情報や、影響を受けているサプライヤが生産している製品に関する製品情報を知ることができる。
現状において、サプライチェーンから製品の供給を受けている企業では、自然災害、事故等のリスクの発生により、多品種の製品の供給が止まった場合に、それぞれの製品について、その品番と対応する図面(図面を特定する図面番号)を把握するのに多大な労力がかかっている。特に、自社からみて、取引階層が離れているサプライヤが供給している製品(部品)に対応する図面(図面番号)等の情報を把握することに手間がかかっていた。
そこで、本発明では、サーバ装置に記憶させる製品情報に、製品の図面番号を含めるようにした。これにより、リスクが発生した際に、ユーザ端末に送信するアラート通知にも「製品の図面番号」を含めることができる。その結果、サプライチェーンから製品の供給を受けている企業の担当者は、リスクの発生により多品種の製品の供給が止まった場合に、労力をかけることなく、それぞれの製品について、その品番と対応する図面(図面を特定する図面番号)を把握することができる。
この構成によれば、サーバ装置は、リスク情報抽出部がリスク情報を検知して抽出した際に、速やかに、リスク情報を取得することができる。
このように、アラート通知に、代替可能なサプライヤを示す情報を含めることができるため、アラート通知が送信される企業(製造業者)の担当者は、想定外の災害やトラブルが発生した場合に影響を受けるサプライヤの代替となるサプライヤを直ぐに把握することができる。
このように、アラート通知に、災害等のリスクにより影響を受けるサプライヤのリスク度係数を含めることができるため、アラート通知が送信される企業(製造業者)の担当者に対して、発生したリスクに対する企業にとっての深刻度合いを認識させることができる。
この構成によれば、アラート通知が送信される企業(製造業者)の担当者に対して、アラート対象先になっているサプライヤと、そのサプライヤの供給している製品を考慮した、リスクに対する企業にとっての深刻度合いを認識させることができる。
以下、本発明の第1実施形態の災害危機管理システムについて図面に基づいて説明する。
先ず、第1実施形態の災害危機管理システムの全体構成について説明する。
図1に示すように、災害危機管理システムは、サプライヤから製品の供給を受けている企業(ユーザ)のユーザ端末151、152と通信可能に構成されているサーバ装置(以下、「サーバ」)1と、SNSを中心にした複数の情報ソースから収集した情報から災害、事故、事件、トラブルを含むリスク内容を示すリスク情報を検知して抽出し、そのリスク情報をサーバ1に提供するリスク情報抽出装置(リスク情報抽出部)100とを有している。
なお、図示する例では、サーバ1とリスク情報抽出装置100が、別々の装置で構成されているが特にこれに限定されるものではない。サーバ1に、リスク情報抽出装置100の機能が設けられていても良い。
災害危機管理システムからアラート通知を受ける企業のユーザ側・システム(ユーザ環境)は、基幹システムサーバ150と、企業のオフィスに設置されているパソコン(PC)で構成されているユーザ端末151と、企業の担当者が保持しているスマートフォン等のモバイル端末で構成されているユーザ端末152とを有している。
図示する例では、説明の便宜上、1台のパソコン(ユーザ端末151)と、1台のモバイル端末(ユーザ端末152)が示されているが、実際には、複数台のユーザ端末151、152にアラート通知が提供される。
基幹システムサーバ150の「サプライヤ企業情報及びサプライヤ製品情報」は、サーバ1に設けられている「サプライヤ企業情報データベース30及びサプライヤ製品情報データベース40」に記憶されている情報と同一の内容になるように、所定タイミングで同期処理が行われている。なお、「サプライヤ企業情報データベース30及びサプライヤ製品情報データベース40」のデータ構成については、後述する。
リスク情報抽出装置100は、サーバ1に、図示しないネットワーク(インターネット等のネットワーク)を介して接続されており、サーバ1と通信可能に構成されている。
また、リスク情報抽出装置100は、インターネット上で公開されているSNSを中心にした複数の情報ソース(SNS等のWebサイト、各地に設置されたライブカメラ等の情報ソース)から大量の情報を収集し、その収集した大量の情報から「自然災害、パンデミック、戦争、サイバー攻撃、テロ、企業倒産情報、半導体不足、モータ不足等」の災害やトラブルの発生を示すリスク情報(世界中のリスク情報)を検知して抽出し記憶する機能(リスク情報抽出機能)を有している。
上記の「共通リスクワード」は、例えば、「自然災害(地震、河川決壊等)」、「事故」、「政治・経済(戦争等)」、「テロ」、「病気」、「停止(工場停止)」等の発生エリアが特定されるリスクに関するワードである。また、「特別リスクワード」は、例えば、「半導体不足」、「鉄不足」等のエリアを特定しないリスクに関するワードである。なお、共通リスクワード及び特別リスクワードの内容については、後段で詳細に説明する。
また、リスク情報は、リスク内容(アラート理由)が、「半導体不足等」の材料不足のようなエリアが特定されないリスク情報の場合、日時情報、リスク内容(アラート理由)、位置情報(全域)等で構成されている。例えば、リスク情報は、「2022年〇月〇日 〇時〇分、半導体不足、位置情報(全域)」となっている。
具体的には、リスク情報抽出装置100は、リスク情報を検知して抽出すると、サーバ1に対して、抽出したリスク情報を送信するようになっている。また、サーバ1(後述するリスク情報取得部3)は、リスク情報抽出装置100の機能(リスク情報抽機能、リスク情報提供機能)と連携して、リスク情報抽出装置100から送信される「リスクワードに対応するリスク情報」を取得するようになっている。この構成により、サーバ1は、リスク情報抽出装置100がリスクを検知した際に、速やかに、所望するリスク情報を取得することができる。
この場合、情報処理装置の補助記憶装置には、「AIエンジン及びリスク情報提供プログラム」が格納されている。そして、リスク情報抽出機能及びリスク情報提供機能は、情報処理装置のCPUが、補助記憶装置に格納されている「AIエンジン及びリスク情報提供プログラム」を主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
なお、このリスク情報抽出機能は、公知技術により実現可能であるため詳細な説明を省略する。
サーバ1は、リスク情報抽出装置100から災害やトラブルの内容を示すリスク情報を取得するリスク情報取得部3と、ユーザ(企業)の基幹システム150からサプライヤ企業情報及びサプライヤ製品情報を取得するサプライヤ情報取得部4と、取得したリスク情報により影響を受けるサプライチェーンを構成するサプライヤを特定し、その特定したサプライヤが属するサプライチーン及び当該サプライヤが供給している製品に関する製品情報が含まれているアラート通知を生成し、ユーザ端末151、152にアラート通知を送信するデータリンク・通知部5と、各種のデータベースを記憶している記憶部7とを有している。
また、記憶部7は、「共通リスクワードデータベース10、特別リスクワードデータベース20、サプライヤ企業情報データベース30、サプライヤ製品情報データベース40、アラートデータベース50、及びアラート通知データベース60」を記憶している。
そして、「リスク情報取得部3、サプライヤ情報取得部4及びデータリンク・通知部5」の機能は、情報処理装置のCPUが、補助記憶装置に格納されている「サーバ・コンピュータプログラム」を主記憶装置にロードして実行することにより実現される。
先ず、記憶部7が記憶しているデータベースのデータ構成について説明する。
共通リスクワードデータベース10は、アラート通知が送信されるどの企業に対しても、共通で用いられるデータベースである。
共通リスクワードデータベース10は、図2に示すように、リスク分類毎に、リスク分類に対応するリスク内容を示す共通リスクワード(共通ワード)を対応付けて記憶しているデータベースである。
「共通リスクワード(共通ワード)」は、それぞれのリスク分類に対応するワードである。例えば、リスク分類の「自然災害」には、「河川決壊、地震、台風、大雨、洪水、落雷、竜巻、山家事、火山噴火、大雪、崖崩れ、雪崩れ等」の単語が対応付けられている。また、例えば、リスク分類の「政治・経済」には、「戦争、革命、法律変更、制度変更、金利大変動、為替大変動、株価大暴落、倒産、人権問題等」の単語が対応付けられている。また、例えば、リスク分類の「停止」には、「工場操業停止、工場閉鎖、採掘停止、流通停止、高騰、輸入停止、ロックダウン、労働時間制限、行政指導等」の単語が対応付けられている。
特別リスクワードデータベース20は、アラート通知の送信先の企業の特有のリスクワードが登録されるデータベースである。
サプライヤ企業情報データベース30は、アラート通知の送信先の企業に製品(部品)を供給しているサプライヤのサプライヤ識別情報(サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード)、サプライヤの企業情報(企業名及び工場名)、サプライヤの所在地(位置情報)、サプライチェーンにおける取引階層(階層情報)等が登録されているデータベースである。
なお、「サプライヤ企業コード」及び「サプライヤ工場コード」によりサプライヤ(企業、工場)が特定されるため、「サプライヤ企業コード」及び「サプライヤ工場コード」を組み合わせたものが「サプライヤ識別情報」になる。
フィールド30bに登録される「お客様工場名」は、フィールド30aの「お客様工場コード」により特定される企業の工場名(岐阜工場等の具体的な工場名)である。
フィールド30dに登録される「サプライヤ工場コード」は、フィールド30aの「お客様工場コード」により特定される企業の工場に製品(部品)を供給するサプライヤの工場(製品(部品)を生産している工場)を識別するための情報(サプライヤ工場ID)であり、英数字等の情報が用いられる(図示する例では数字)。
フィールド30fに登録される「サプライヤ工場名」は、フィールド30aの「お客様工場コード」により特定される企業の工場に製品(部品)を供給するサプライヤの工場名(例えば、大和工場)である。
フィールド30gに登録される「所在地」は、フィールド30aの「お客様工場コード」により特定される企業の工場に製品(部品)を供給するサプライヤの工場の位置情報である。図示する例では、住所(「神奈川県大和市・・・」等の住所)が登録されているが、「緯度、経度」を用いても良い。
なお、図示する住所では、国名を省略しているが、サプライヤに日本以外の国にある工場が含まれる場合には、フィールド30gに国名も登録される。
具体的には、フィールド30cの「サプライヤ企業コード」により特定されるサプライヤの取引階層が「2」以上のサプライヤの場合、フィールド30jには、そのサプライチェーンの「取引階層」が「1」のサプライヤの「サプライヤ企業コード」が登録される。一方、フィールド30cの「サプライヤ企業コード」により特定されるサプライヤの取引階層が「1」の場合、自身よりも上位の取引階層のサプライヤが存在しないため、フィールド30jは「空白」になっている。
具体的には、フィールド30lには、フィールド30cの「サプライヤ企業コード」により特定されるサプライヤの取引階層が「2」のサプライヤの場合、対応するサプライチェーンの「取引階層」が「1」のサプライヤの「サプライヤ企業コード」が登録される。また、フィールド30lには、サプライヤの取引階層が「3」のサプライヤの場合、対応するサプライチェーンの「取引階層」が「2」のサプライヤの「サプライヤ企業コード」が登録される。また、サプライヤの取引階層が「1」のサプライヤの場合、自身よりも上位の取引階層のサプライヤが存在しないため、フィールド30lは、「空白」になっている。
サプライヤ製品情報データベース40は、サプライヤが供給している製品(部品)に関する情報を登録するためのデータベースであり、アラート通知の送信先の企業に製品(部品)を提供しているサプライヤ識別情報(サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード)と、サプライヤ企業情報(サプライヤ企業名、サプライヤ工場名)と、供給している製品の製品情報(製品名、製品番号、図面番号、製品の使用材料)とが対応付けられて記憶されている。
フィールド40f、40g、40h、40iに登録される「製品名、製品番号、図面番号、使用材料」は、フィールド40aの「お客様工場コード」により特定される企業の工場が供給を受けている製品の「製品名、製品番号、図面番号、使用材料」である。
アラートデータベース50は、リスク情報取得部3がリスク情報抽出装置100から取得したリスク情報を登録するデータベースである。リスク情報は、日時、リスク内容(アラート理由)や位置情報(住所、或いは全域)」等で構成されている。
上記のリスク内容(アラート理由)は、共通リスクワードデータベース10に登録されている共通リスクワード(共通ワード)及び特別リスクワードデータベース20に登録されている特別リスクワード(特別ワード)のいずれかのリスクワードになっている。
また、アラートデータベース50は、登録されるリスク情報毎に、処理が終了したことを示すフラグ情報が登録できるようになっている。
アラート通知データベース60は、データリンク・通知部5が生成したアラート通知情報を登録するためのデータベースである。
このアラート通知データベース60は、リスク内容を示すアラート理由と、アラート対象先(アラート対象のサプライヤ名(企業名、工場名))と、アラート対象先が属するサプライチェーンとアラート通知を受ける企業との関係を示す情報(サプライチェーン情報)と、このアラート理由により影響を受ける製品に関する製品情報(製品番号、図面番号、使用材料)とを対応付けて記憶している。
フィールド60bに登録される「アラート対象先」は、アラート理由により影響を受けるサプライヤのことをいう。例えば、「アラート対象先」は、図示する「エスケー 沼津工場(エスケー社の沼津工場)」等の情報である。
図6に示す例では、フィールド60cに、「取引階層1:鈴木産業大和工場」、「取引階層2:イシダ御殿場工場」、「取引階層3:エスケー沼津工場」が登録されている。これは、アラート対象先のサプライヤがサプライチェーンの「取引階層3」にあたり、且つそのサプライチェーンの「取引階層1が鈴木産業大和工場」であり、「取引階層2がイシダ御殿場工場」であることを示している。すなわち、図示する例は、アラート通知先の企業への製品の納入ルートが、「エスケー沼津工場⇒イシダ御殿場工場⇒鈴木産業大和工場」⇒「アラート通知を受ける企業」となっていることを示している。また、この情報から、アラート対象先がどのサプライチェーンのどの部分(階層)にあたるかを把握できる。
また、フィールド60hは、アラート通知の送信処理を行った場合に、処理済を示すフラグ情報(例えば、「1」の数字)を登録するためのものであり、アラート通知の送信処理がなされていないときには「空白(なにも登録されてない状態)」になっている。
次に、サーバ1のリスク情報取得部3の機能を説明する。
リスク情報取得部3は、事前処理として、リスク情報抽出装置100に対して、共通リスクワードデータベース10に登録されている共通リスクワード(共通ワード)及び特別リスクワードデータベース20に登録されている特別リスクワード(特別ワード)を送信する。リスク情報抽出装置100は、リスク情報取得部3から送られたリスクワード(共通リスクワード及び特別リスクワード)を受信すると、受信したリスクワードを設定する(サーバ1の識別情報に対応付けてリスクワードを記憶する)。
なお、この事前処理は、サーバ1が自動的に行うのではなく、サーバ1の管理者が、リスク情報抽出装置100の管理者に、リスクワード(共通リスクワード及び特別リスクワード)を渡して、リスク情報抽出装置100の管理者が、手動で、リスク情報処理装置100にリスクワードを設定して登録するようにしても良い。
リスク情報を取得する処理では、リスク情報取得部3は、リスク情報抽出装置100の「リスク情報を抽出するAIエンジン」及び「リスク情報を提供するリスク情報提供プログラム」と連携して、リスク情報抽出装置100がリスクワード(共通リスクワード、特別リスクワード)に関連するリスク情報を抽出した際に、リスク情報抽出装置100から抽出したリスク情報を取得する。
具体的には、リスク情報取得部3は、リスク情報抽出装置100と連携して、リスク情報抽出装置100がリスク情報(リスクワードに関連するリスク情報)を抽出したタイミングで、リスク情報抽出装置100から送信されたリスク情報を受信する。
サプライヤ情報取得部4は、所定タイミングで(例えば、1日1回のタイミングで)、アラート通知を受けるユーザ(企業)の基幹システム150とデータの授受を行い、記憶部7のサプライヤ企業情報データベース30及びサプライヤ製品情報データベース40のデータを更新する処理(データ更新処理)を行う。
また、サプライヤ情報取得部4は、同じファイルが送信されて二重取り込みが発生することを防止するため、受信したデータ(ファイル)のヘッダーの「Date Time」が、前回取り込んだファイルのヘッダーの「Date Time」と同じでないことのチッェク(Date Timeチェック)を行う。
一方、サプライヤ情報取得部4は、上記の「データ形式チェック及びDate Timeチェック」で不備が無いと判定した場合、サプライヤ企業情報データベース30及びサプライヤ製品情報データベース40の対応する領域に、その受信したデータ(ファイル)を記憶させるデータ更新処理を行う。
また、データリンク・通知部5は、アラート通知を生成する処理(アラート通知生成処理)と、ユーザ端末151、152に生成したアラート通知を送信する処理(アラート通知処理)とを行う。
以下、「アラート通知生成処理」と、「アラート通知処理」を順番に説明する。
先ず、データリンク・通知部5のアラート通知生成処理について、上述した図1~6と、図7、図8を参照しながら説明する。
そして、データリンク・通知部20は、リスク内容(アラート理由)が共通リスクワード(共通ワード)の場合、S3~S7の処理に進み、リスク内容(アラート理由)が特別リスクワード(特別ワード)の場合、S11~S15の処理に進む。
また、例えば、S1で読みだしたリクス情報が「リスク内容(アラート理由):半導体不足、位置情報(所在地情報):全域、日時情報:〇〇年〇〇月〇〇日〇〇時〇〇分」であったとする。この場合、データリンク・通知部5は、アラート理由の「半導体不足」が特別リスクワードデータベース20に登録されている「特別リスクワード(特別ワード)」にあたるため、特別リスクワード(特別ワード)と判定してS11~S15の処理に進む。
以下、S3~S7の処理と、S11~S15の処理について、順番に説明する。
リスク内容(アラート理由)が共通リスクワード(共通ワード)の場合に進むS3では、データリンク・通知部5は、サプライヤ企業情報データベース30にアクセスして、S1で読み出したリスク情報に含まれる「位置情報(所在地情報)」をキーにして、サプライヤ企業情報を読み出して、S4の処理に進む。
具体的には、データリンク・通知部5は、サプライヤ企業情報データベース30に登録されているサプライヤ企業情報のなかから、リスク情報に含まれる「位置情報(所在地情報)」が登録されているサプライヤ企業情報を読み出す。
なお、本ステップで読み出したサプライヤ企業情報に登録された「サプライヤ識別情報(サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード)」のサプライヤが、リスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤと特定される。
また、S5では、データリンク・通知部5は、サプライヤ企業情報データベース30にアクセスして、S3で読み出したサプライヤ企業情報に登録されている「上位サプライヤ識別情報(上位サプライヤ企業コード及び上位サプライヤ工場コード)」を「サプライヤ識別情報(サプライヤ企業コード及びサプライヤ工場コード)」にしているサプライヤ企業情報を読み出し、S4に戻り処理を繰り返す。
なお、図7のS4~S5の処理は、S3で読み出したサプライヤ企業情報が複数ある場合は、読み出したサプライヤ企業情報毎に、それぞれ、S4~S5の処理を行うことになるが、図7では、説明の便宜上、簡略化している。
この場合、S4では、「エスケー 沼津工場」が登録されたレコードのフィールド30iの「取引階層」が「3」であるため、「取引階層」が「2」以上と判定されてS5に進む。
また、S5では、「エスケー 沼津工場」が登録されたレコードのフィールド30l、30mの「上位サプライヤ識別情報(上位サプライヤ企業コード及び上位サプライヤ工場コード)」である「900001、001」を「サプライヤ識別情報」にしている「イシダ 御殿場工場」が登録されているサプライヤ企業情報(図4の符号B)が読み出されて、S4の処理に戻る。
また、S5では、「イシダ 御殿場工場」が登録されたレコードのフィールド30l、30mの「上位サプライヤ識別情報(上位サプライヤ企業コード及び上位サプライヤ工場コード)」である「100001、001」を「サプライヤ識別情報」にしている「鈴木産業 大和工場」が登録されているサプライヤ企業情報(図4の符号C)が読み出されて、S4の処理に戻る。
そして、再々度のS4では、「鈴木産業 大和工場」が登録されたレコードのフィールド30iの「取引階層」が「1」であるため、「取引階層」が「2」以上ではないと判定されてS6の処理に進む。
例えば、S3で読み出したサプライヤ企業情報が図4に示すサプライヤ企業情報データベース30の上から4番目の「エスケー 沼津工場」が登録されたレコードであったとする。この「エスケー 沼津工場」が登録されたレコードに登録されている「サプライヤ識別情報(サプライヤ企業コード及びサプライヤ工場コード)」が「900002、001」になっている。
この場合、図5に示すサプライヤ製品情報データベース40の例では、フィールド40bに「900002」が登録され、且つフィールド40cに「001」が登録されている上から6、7,8番目のサプライヤ製品情報が読み出される(図5の符号D)。図示する例では、「エスケー 沼津工場」で生産されている製品が3製品あるため、3つのサプライヤ製品情報が読み出されることになる。
具体的には、S7では、S1で読み出したリスク情報の「リスク内容(アラート理由)」に、このリスク内容に影響を受けるサプライヤ(企業名及び工場名)と、S3~S5の処理で読み出したサプライヤ企業情報から生成した「サプライチェーン情報」と、S6で読み出したサプライヤ製品情報に登録された「製品情報(製品名、製品番号、図面番号、使用材料)」とを対応づけたアラート通知情報を生成する。本ステップでは、リスク内容に影響を受けるサプライヤ(企業名及び工場名)は、S3で読み出したサプライヤ企業情報に登録された「企業名及び工場名」になる。
また、S6で読み出されたサプライヤ製品情報が、サプライヤ製品情報データベース40の上から6、7,8番目のレコード(図5の符号D)に登録された3つの製品に関するものであったとする。
具体的には、3つのアラート通知情報は、いずれも、「アラート理由」が「河川決壊」になり、「アラート対象先」が「エスケー 沼津工場」になり、「サプライチェーン情報」が「取引階層1:鈴木産業大和工場;取引階層2:イシダ御殿場工場;取引階層3:エスケー沼津工場」となる。
また、3つのアラート通知情報は、それぞれ製品情報が「製品名:SSS,製品番号:SA10005,図面番号:ZA00573、使用材料:アルミ、銅」と、「製品名:TTT,製品番号:SA10072,図面番号:ZA02045、使用材料:鉄、LMガイド、シーケンサ」と、「製品名:UUU,製品番号:SA10329,図面番号:ZA03907、使用材料:ステンレス、ベアリング」とになる。
リスク内容(アラート理由)が特別リスクワード(特別ワード)の場合に進むS11では、データリンク・通知部5は、サプライヤ製品情報データベース40にアクセスして、S1で読み出したリスク情報に含まれる「特別リスクワード(特別ワード)」をキーにして、サプライヤ製品情報を読み出して、S12の処理に進む。
具体的には、データリンク・通知部5は、サプライヤ製品情報データベース40に登録されているサプライヤ製品情報のなかから、リスク情報に含まれる「特別リスクワード(特別ワード)」が登録されているサプライヤ製品情報を読み出す。
なお、本ステップで読み出したサプライヤ製品情報に登録されている「サプライヤ識別情報(サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード)」のサプライヤが、リスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤとして特定される。
この場合、データリンク・通知部5は、サプライヤ製品情報データベース40にアクセスし、フィールド40iに、「半導体」が登録されているサプライヤ製品情報を読み出す。図5に示すサプライヤ製品情報データベース40では、上から4番目のサプライヤ製品情報(図5の符号E)と、上から10番目のサプライヤ製品情報(図5の符号F)と、上から12番目のサプライヤ製品情報(図5の符号G)とが読み出される。
具体的には、S12では、データリンク・通知部5は、サプライヤ企業情報データベース30にアクセスして、S11で読み出したサプライヤ製品情報に登録された「サプライヤ識別情報(サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード)」が登録されたサプライヤ企業情報を読み出し、S13の処理に進む。
また、上から10番目のサプライヤ製品情報(図5の符号F)では、「サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード」が「100002、001」の「美浜鉄工上尾工場」が登録されているため、S12では、図4に示す上から6番目のサプライヤ企業情報(図4の符号I)が読み出される。また、このサプライヤ企業情報に登録されている取引階層が「1」であるため、S13で「Nо」と判定されてS15に進む。
S14の後に行うS13では、S14で読み出したサプライヤ企業情報(美浜鉄工上尾工場)に登録されている取引階層が「1」であるため、S13で「Nо」と判定されてS15に進む。
具体的には、S15では、S1で読み出したリスク情報の「リスク内容(アラート理由)」に、S11で読み出したサプライヤ製品情報に登録されている「サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード」をキーにして、S12で読み出したリスク内容に影響を受けるサプライヤ(企業名及び工場名)と、S12~S14の処理で読み出したサプライヤ企業情報から生成した「サプライチェーン情報」と、S11で読み出したサプライヤ製品情報に登録された「製品情報(製品名、製品番号、図面番号、使用材料)」とを対応付けたリスク情報を生成する。
また、S12~S14において、上述したように、「鈴木産業水戸工場」、「美浜鉄工上尾工場」、「武田工業君津工場」が登録されているサプライヤ企業情報が読み出されたとする。
具体的には、3つのアラート通知情報は、いずれも、「アラート理由」が「半導体不足」になる。また、3つのアラート通知情報の「アラート対象先」は、それぞれ、「鈴木産業水戸工場」、「美浜鉄工上尾工場」、「武田工業君津工場」となる。また、3つのアラート通知情報の「サプライチェーン情報」は、それぞれ、「取引階層1:鈴木産業水戸工場」、「取引階層1:美浜鉄工上尾工場」、「取引階層1:美浜鉄工上尾工場、取引階層2:武田工業君津工場」となる。
また、3つのアラート通知情報の「製品情報」は、いずれも、「製品名:VVV,製品番号:VX30046,図面番号:XLA0947、使用材料:ICチップ、半導体」となる。
S20では、データリンク・通知部5は、アラート通知データベース60に、S7(或いはS15)で作成したアラート通知情報を記憶させ、アラート通知生成処理を終了する。なお、アラート通知情報が登録されているレコードのフィールド60hは空白になっている。
また、データリンク・通知部5は、S1で読み出したリスク情報に対して、フラグ情報を処理済みにした(処理が終了したことを示すフラグ情報を登録した)上で、アラートデータベース50に上書きする。
次に、データリンク・通知部5が、ユーザ端末151、152に生成したアラート通知を送信するアラート通知処理について、図9、図10を参照しながら説明する。
なお、図9は、本実施形態の災害危機管理システムが企業のオフィスに設置されているパソコン等の情報処理装置により構成されたユーザ端末に提供するアラート通知の表示画面例を示した模式図である。図10は、本実施形態の災害危機管理システムが企業の担当者が保持するモバイル端末により構成されたユーザ端末に提供するアラート通知の表示画面例を示した模式図である。
一方、データリンク・通知部5は、未処理のアラート通知情報が無ければ処理を終了する。
また、例えば、データリンク・通知部5は、読み出したアラート通知情報を用いて、図10に示すアラート通知を生成し、スマートフォン等で構成されるユーザ端末152に送信して、ユーザ端末152にアラート通知を表示させる。
図示するデスクトップ通知201には、河川決壊、半導体不足等のアラート理由が表示される領域201aと、アラート対象先のサプライヤを表示する領域201bと、アラート対象先のサプライヤが属するサプライチェーンを示すサプライチェーン情報を表示する領域201cとが形成されている。
また、図示するアラート通知の詳細情報301には、アラート理由が表示される領域301aと、アラート対象先のサプライヤを表示する領域301bと、アラート対象先のサプライヤが属するサプライチェーンを示すサプライチェーン情報を表示する領域301cとが形成されている。さらに、アラート通知の詳細情報301には、製品情報を表示する領域301dが形成され、この領域301dには、製品名、使用材料、製品番号、図面番号が表示されている。
そして、ユーザ端末151が設置されている企業の担当者が、ユーザ端末151の入力装置(マウスやタッチパネル)を操作して、ユーザ端末151のディスプレイに表示されたデスクトップ通知201をクリックすると、ディスプレイにアラート通知の詳細情報301が提示された詳細画面300が表示される。
アラート通知401は、図9のアラート通知の詳細情報301と同様、アラート理由が表示される領域401aと、アラート対象先のサプライヤを表示する領401bと、サプライヤ情報を表示する領域401cとが形成されている。さらに、アラート通知401には、製品情報を表示する領域401dが形成され、この領域401dには、製品名、使用材料、製品番号、図面番号が表示されている。
なお、現状において、サプライチェーンから製品の供給を受けている企業では、自然災害、事故等のリスクの発生により、多品種の製品の供給が止まった場合に、それぞれの製品について、その品番と対応する図面(図面を特定する図面番号)を把握するのに多大な労力がかかっている。特に、自社からみて、取引階層が離れているサプライヤが供給している製品(部品)に対応する図面(図面番号)等の情報を把握することに手間がかかっていた。
また、サーバ1は、リスク情報抽出装置100からリスク情報を取得すると、取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定し、リスク情報の内容と、特定したサプライヤの企業情報と、特定したサプライヤが属するサプライチェーンと企業との関係を示すサプライチェーン情報と、特定したサプライヤが供給している製品の前記製品情報を含むアラート通知を生成し、ユーザ端末151、152に対してアラート通知を提供するようになっている。
このようにすることで、サーバ1のデータリンク・通知部5は、アラート通知生成処理のS2において、リスク情報に含まれているリスクワード識別情報を参照することで、リスク情報に含まれるリスク内容(アラート理由)が、共通リスクワード(共通ワード)及び特別リスクワード(特別ワード)のいずれであるかを判定することができる。つまり、この構成によれば、S2において、共通リスクワードデータベース10及び特別リスクワードデータベース20を参照する必要がない。
なお、事前処理において、リスク情報抽出装置100の管理者が、リスク情報抽出装置100に共通リスクワードデータベース10及び特別リスクワードデータベース20を登録しておくようにすれば、サーバ1側に共通リスクワードデータベース10及び特別リスクワードデータベース20を設ける必要が無くなる。
そのため、アラート対象先が「売上先」の企業の場合には、アラート通知を受ける企業に対して、「売上先」になっている企業が災害等により影響を受けていることを知らせることができる。
また、上述した第1実施形態の説明では、説明を簡素化するために、サプライチェーンを構成するサプライヤの拠点が日本国内にある場合を示しているが、これは例示に過ぎない。本発明は、日本以外の外国(中国、タイ等のアジア各国、米国、欧州各国等の外国)を拠点にしているサプライヤが含まれているサプライチェーンに対しても適用される。
次に、第1実施形態の災害危機管理システムの変形例について、図11~図14を用いて説明する。
本実施形態の変形例の災害危機管理システムは、上述した実施形態のサーバ1に設けたサプライヤ製品情報データベース40を、図11(或いは、図12)に示すデータ構造のサプライヤ製品情報データベース400に変更している。また、本変形例では、サーバ1のデータリンク・通知部5が行う処理を、サプライヤ製品情報データベース400のデータ構造に対応する内容に変更している。
また、サーバ1のアラート通知データベース60を、図13に示すアラート通知データベース600に変更している。
図11に示すように、サプライヤ製品情報データベース500は、製品番号を含む製品情報毎に、その製品を扱っているサプライチェーンを示す情報を対応付けて記憶しているデータベースである。
また、フィールド500eに登録されている「チェーンコード」は、ユーザ端末151、152の企業に対して、フィールド500aに登録されている「製品番号」の製品を供給(納品)しているサプライヤ(取引階層1のサプライヤ)を最上位にしているサプライチェーンを特定する識別情報である。
図示する例では、「チェーンコード」が「100001」のサプライチェーンとして、4系統のサプライチェーンが登録され、「チェーンコード」が「100002」のサプライチェーンとして、4系統のサプライチェーンが登録されている。
なお、フィールド500fには「取引階層1のサプライヤ」が登録され、フィールド500gには「取引階層2のサプライヤ」が登録され、フィールド500hには「取引階層3のサプライヤ」が登録され、フィールド500iには「取引階層4のサプライヤ」が登録され、フィールド500jには「取引階層5のサプライヤ」が登録されるようになっている。
また、対応する取引階層のサプライヤが存在しない場合には、「空白」が登録される。例えば、フィールド500eに登録されている「チェーンコード」で特定されるサプライチェーンのうち、取引階層が「3」までしか無いサプライチェーンがある場合、そのサプライチェーンについては、フィールド500i、500jに「空白」が登録される。
図12に示すサプライヤ製品情報データベース500では、図中の一番上にあるサプライチェーンでは、「取引階層1」及び「取引階層3」の両方に「商社Z」が登録されている。
なお、図11、12に示すサプライヤ製品情報データベース500は、取引階層が5階層までのサプライチェーンを登録できるようになっているが、あくまでも一例である。サプライヤ製品情報データベース500のデータ構造は、アラート通知が提供される企業が製品の供給を受けているサプライチェーンの取引階層数に応じて、適宜設計されるものである。
例えば、当該企業が、10階層におよぶサプライチェーンから製品の供給を受けている場合、10階層のサプライヤが登録できるように、サプライヤ製品情報データベース500が設計される(図11、12に示すものと比べて、レコードのフィールド数を5つ増やしたものになる)。
次に、本変形例のデータリンク・通知部5が行う処理について説明する。
本変形例では、図7に示した処理のうち、S3~S7の処理と、S11~S15の処理とを変更している。以下、変更している部分を説明する。
この場合、本変形例のデータリンク・通知部5は、サプライヤ企業情報データベース30にアクセスし、サプライヤ企業情報データベース30に登録されているサプライヤ企業情報のなかから、リスク情報に含まれる「位置情報(所在地情報)」が登録されているサプライヤ(サプライヤ企業名、サプライヤ工場名)を読み出す。この読み出したサプライヤがアラート対象先となる。ここでは、サプライヤ名として、「A-1-2-2」を読み出したとする。
具体的には、データリンク・通知部5は、読み出したリスク情報の「リスク内容(アラート理由)」に、このリスク内容に影響を受けるアラート対象先のサプライヤ(企業名及び工場名)と、上記の読み出したサプライヤ製品情報(製品名、製品番号、図面番号、使用材料)」と、「チェーンコード」及び「取引階層」とを対応づけたアラート通知情報を生成する。
なお、本変形例のアラート通知データベース600は、図13に示すように、「アラート理由」を登録するためのフィールド600aと、「アラート対象先」を登録するためのフィールド600bと、「製品番号」を登録するためのフィールド600cと、「製品名」を登録するためのフィールド600dと、「図面番号」を登録するためのフィールド600eと、「チェーンコード」を登録するためのフィールド600fと、「取引階層」を登録するためのフィールド600gと、「使用材料」を登録するためのフィールド600hとを有するレコードにより構成されている。
具体的には、データリンク・通知部5は、アラート対象先である「A-1-2-2(図11参照)」を含むサプライチェーンだけでは無く、図14に示すように、読み出したサプライヤ(ここでは「A-1-2-2」)に対応付けられている「製品情報(製品番号、製品名、図面番号、使用材料)」の製品に関係しているサプライチェーンの情報も含んだCSVファイルを生成する。
本変形例では、リスクワードが共通リスクワードの場合、アラート通知に添付するCSVファイルに、リスク情報に含まれる「位置情報(所在地情報)」のサプライヤ(A-1-2-2)を含むサプライチェーン及び対応する製品情報だけでは無く、サプライヤ(A-1-2-2)に対応付けられている「製品情報(製品番号、製品名、図面番号、使用材料)」の製品に関係しているサプライチェーンの情報も含める。
図11の例では、使用材料が「ステンレス」が登録されているレコードが全て読み出される。ここでは、製品情報(製品番号、製品名、図面番号、使用材料)と、対応するチェーンコードと、対応する8系統のサプライチェーン情報が読み出される。
ここでは、データリンク・通知部5は、読み出したリスク情報の「リスク内容(ステンレス不足)」に対応するアラート対象先を「広域サプライチェーン」とする。また、データリンク・通知部5は、「リスク内容(ステンレス不足)」に対応する取引階層を「空白」とする。
なお、データリンク・通知部5は、アラート通知に添付するCSVファイルとして、図14に示す「アラート理由」を「ステンレス不足」に入れ替えたものを生成する。
次に、本発明の第2実施形態の災害危機管理システムについて図15~図18を用いて説明する。
ここで、図15は、本発明の第2実施形態の災害危機管理システムを構成するサプライヤ製品情報データベースを示した模式図である。図16は、本発明の第2実施形態の災害危機管理システムがユーザ端末に提供するアラート通知の内容を説明するための模式図である。図17は、本発明の第2実施形態の災害危機管理システムがユーザ端末に提供するために生成するサプライチェーン情報を示した模式図である。図18は、本発明の第2実施形態の災害危機管理システムがユーザ端末に提供するアラート通知に添付する詳細情報が登録されたCSVファイルの例を示した模式図である。
なお、第2実施形態の説明では、第1実施形態と同じ構成や相当する構成については、同じ符号を付して説明を簡略化する。
先ず、第2実施形態のサプライヤ製品情報データベース700のデータ構成について説明する。
サプライヤ製品情報データベース700は、アラート通知の送信先となる企業(サプライチェーンから製品(部品)の供給を受けている企業)が製造する製品毎に、「その製品の製造に用いる部品を供給しているサプライチェーンを構成しているサプライヤを特定し且つ当該サプライヤが属するサプライチェーン及び当該サプライチェーンにおける取引階層を特定するサプライヤ企業・取引階層コード」と、「当該サプライヤの企業名を含む企業情報」と、「当該サプライヤの位置情報」と、「当該サプライヤが供給している製品の製品情報(図面番号、使用材料)」とを対応付けて記憶しているデータベースである。
また、フィールド704に登録されるチェーンコードは、サプライチェーンを識別するための一意の情報であり、例えば、英数字により構成される。
図示する例では、アルファベットだけの「サプライヤ企業・取引階層コード(A、B、C等)」は、サプライチェーンの取引階層が「1」のサプライヤに付与されるコードになっている。
また、アルファベットに数字が1個だけついている「サプライヤ企業・取引階層コード(A-1、A-2、B-1等)」は、サプライチェーンの取引階層が「2」のサプライヤに付与されるコードであり、自身の属するサプライチェーンにおける自身よりも1つ上のサプライヤの「サプライヤ企業・取引階層コード」に「数字」が付加されている。例えば、「サプライヤ企業・取引階層コード」が「B-1」であれば、自身の属するサプライチェーンにおける自身よりも1つ上のサプライヤの「サプライヤ企業・取引階層コード」が「B」になる。
また、アルファベットに数字が2個ついている「サプライヤ企業・取引階層コード(A-1-1、A-2-1、B-1-2等)」は、サプライチェーンの取引階層が「3」のサプライヤに付与されるコードであり、自身の属するサプライチェーンにおける自身よりも1つ上のサプライヤの「サプライヤ企業・取引階層コード」に「数字」が付加されている。例えば、「サプライヤ企業・取引階層コード」が「A-2-1」であれば、自身の属するサプライチェーンにおける自身よりも1つ上のサプライヤの「サプライヤ企業・取引階層コード」が「A-2」になる。
また、、アルファベットに数字がn個だけついている「サプライヤ企業・取引階層コード」は、サプライチェーンの取引階層が「n+1」のサプライヤに付与されるコードであり、自身の属するサプライチェーンにおける自身よりも1つ上のサプライヤの「サプライヤ企業・取引階層コード」に「数字」が付加されている。
例えば、「サプライヤ企業・取引階層コード:A」のサプライヤと、「サプライヤ企業・取引階層コード:A-1」のサプライヤと、「サプライヤ企業・取引階層コード:A-1-1」のサプライヤと、「サプライヤ企業・取引階層コード:A-1-1-1」のサプライヤは、同じサプライチェーンに属するサプライヤになる。その関係は、「A-1-1-1」⇒「A-1-1」⇒「A-1」⇒「A」⇒「アラート通知を受ける企業」となる。
また、例えば、「サプライヤ企業・取引階層コード:A」のサプライヤと、「サプライヤ企業・取引階層コード:A-1」のサプライヤと、「サプライヤ企業・取引階層コード:A-1-2」のサプライヤと、「サプライヤ企業・取引階層コード:A-1-2-2」のサプライヤは、同じサプライチェーンに属するサプライヤになる。その関係は、「A-1-2-2」⇒「A-1-2」⇒「A-1」⇒「A」⇒「アラート通知を受ける企業」となる。
また、図示する例では、フィールド708に登録される「企業の拠点(住所等の位置情報)」にカタカナの一文字が記載されているが、実際には、「静岡県沼津市・・・」等の住所等の位置情報が登録される。
また、図15に示す例では、取引階層が「5」までのサプライチェーンの情報が登録できるようになっているが、あくまでもこれは一例に過ぎない。
続いて、第2実施形態のデータリンク・通知部5が行う「アラート通知及びアラート通知詳細情報」を生成する処理について説明する。
この読み出したリスク情報に含まれる「位置情報」に対応する「拠点(位置情報)」のサプライヤがアラート対象先(リスク情報により影響を受けると推測されるサプライヤ)となる。すなわち、「企業名:り」のサプライヤがアラート対象先となる。
第2実施形態では、データリンク・通知部5は、アラート通知として、図16に例示する内容のものを生成する。このアラート通知には、リクス情報のリスク内容(アラート理由)と、アラート対象先企業名(サプライヤの企業名(企業情報))と、アラート対象先拠点(位置情報)と、アラート対象先企業の取引階層と、アラート対象先企業が属するサプライチェーンのチェーンコードと、アラート通知の送信先の企業が製造する製品の「製品番号及び製品名」と、アラート対象先企業が供給している製品(部品)の製品情報(図面番号及び使用材料)とが含まれている。
このアラート通知詳細情報は、アラート理由により影響を受けるサプライヤが属するサプライチェーンの情報(影響を受けるサプライヤが属するサプライチェーンと企業との関係を示す情報)だけではなく、アラート通知の送信先の企業が、アラート理由により影響を受けるサプライチェーンから供給される製品(部品)を用いて製造している製品に関連する他のサプライチェーンの情報も付加されている。
「サプライチェーン情報」は、読み出した各レコードの「サプライヤ企業・取引階層コード」をキーにして、サプライチェーン毎にグループ分けして、それぞれのサプライチェーンについて、取引階層順に「サプライヤ企業・取引階層コード、企業名、拠点(位置情報)、図面番号、製品(部品)の使用材料」を並べて関連付けたものであり、例えば、図17に示すように構成されている。
図17に示すサプライチェーン情報を見ると、アラート通知の送信先の企業の製品の製造に関連する製品(部品)を供給している各サプライチェーンの構成(アラート通知の送信先の企業までに至るサプライチェーンの構成)と、サプライチェーンを構成する各サプライヤの「企業名、拠点(位置情報)、図面番号、製品(部品)の使用材料」を把握できる。
この構成によれば、アラート通知及びアラート通知詳細情報が提供された企業の担当者(サプライヤから製品(部品)の供給を受けて製品を生産している企業の担当者)は、アラート通知及びCSVファイルで生成されたアラート通知詳細情報を参照することで、災害やトラブルが発生した場合に、どのサプライチェーンのどこ(どのサプライヤ)が影響を受けているかの情報や、生産が停止している製品(部品)に関する情報を早期に把握することができる。
したがって、第2実施形態によれば、アラート通知及びアラート通知詳細情報が提供された企業の担当者は、代替可能なサプライチェーンの検討も行うことができる。
ここで、図19は、本発明の第2実施形態において、1つのサプライチェーンの異なる取引階層に、同じサプライヤが存在するケースを説明するための模式図である。
なお、サプライヤ企業・取引階層コードは、サプライヤが属するサプライチェーン及びその階層を特定するコードであるため、同じ会社(図示する例では、商社Z)でもサプライチェーンの取引階層に応じた異なるコードが付与される。
また、図示する例では、同じ会社が商社である場合を示しているが、商社以外の業態の会社が、1つのサプライチェーンの異なる取引階層に複数存在するケースもある。
次に、本発明の第3実施形態の災害危機管理システムについて図20~図21を用いて説明する。
ここで、図20は、本発明の第3実施形態の災害危機管理システムを構成するサプライヤ企業情報データベースを示した模式図である。図21は、本発明の第3実施形態の災害危機管理システムがユーザ端末に提供するアラート通知の内容を説明するための模式図である。
具体的には、第3実施形態の災害危機管理システムは、第1実施形態の災害危機管理システムのサーバ1に設けられていた「サプライヤ企業情報データベース30」を、図20に示す「サプライヤ企業情報データベース31A」に変更し、アラート通知に「代替可能なサプライヤ(サプライヤの企業名)」及び「リスク度係数」を付加するようにしたものである。
なお、第3実施形態の説明では、第1実施形態と同じ構成や相当する構成については、同じ符号を付して説明を簡略化する。
先ず、第3実施形態のサプライヤ企業情報データベース31Aのデータ構成について説明する。
サプライヤ企業情報データベース31Aは、アラート通知の送信先の企業に製品(部品)を供給しているサプライヤのサプライヤ識別情報(サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード)、サプライヤの企業情報(企業名及び工場名)、サプライヤの所在地(位置情報)、サプライヤの取引区分、サプライチェーンにおけるサプライヤの取引階層(階層情報)、上位サプライヤ識別情報(サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード)、代替可能なサプライヤ情報、リスク度係数等が登録されているデータベースである。
また、フィールド31j、31kに登録される「上位サプライヤ企業コード、上位サプライヤ工場コード」は、第1実施形態のサプライヤ企業情報データベース30(図4参照)のフィールド30l、30mに登録される情報と同じである。
また、フィールド31n、31оに登録される「代替サプライヤ企業コード 2、代替サプライヤ工場コード 2」は、フィールド31c、31dに登録されるサプライヤ識別情報(サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード)のサプライヤと代替可能な第2のサプライヤを識別するサプライヤ識別情報(サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード)である。
リスク度係数は、アラート通知の送信先の企業が評価して、サプライヤ毎に付けた値であり、数値が高いほど、リスクが高いことを示している。例えば、所在地が洪水多発地帯にあるサプライヤには、高いリスク度係数が付けられる。また、例えば、アラート通知の送信先の企業への部品供給量が多いサプライヤや、代替先が少ないサプライヤには、高いリスク度係数が付けられる。また、例えば、代替先が多いサプライヤには、低いリスク度係数が付けられる。
続いて、第3実施形態のデータリンク・通知部5の処理について説明する。
例えば、図20において、アラート対象先企業が「エスケー 沼津工場」であったとする。この場合、データリンク・通知部5は、「エスケー 沼津工場」に対応付けられている「代替サプライヤ識別情報」として、「サプライヤ企業コード:100001、サプライヤ工場コード:001」及び「サプライヤ企業コード:900003、サプライヤ工場コード:001」を読み出す。
また、この場合、データリンク・通知部5は、「エスケー 沼津工場」に対応付けられている「リスク度係数」として「62」を読み出す。
上記の例に従うと、データリンク・通知部5は、サプライヤ企業情報データベース31Aを参照し、「代替サプライヤ名」として、フィールド31c、31dに、「サプライヤ企業コード:100001、サプライヤ工場コード:001」が登録されたレコードにあるサプライヤ名である「鈴木産業 大和工場」を読み出す。また、データリンク・通知部5は、サプライヤ企業情報データベース31Aを参照し、「代替サプライヤ名」として、フィールド31c、31dに、「サプライヤ企業コード:900003、サプライヤ工場コード:001」が登録されたレコードにあるサプライヤ名である「エムズ 甲府工場」を読み出す。
例えば、図21に例示するように、アラート通知には、リクス情報のリスク内容(アラート理由)と、アラート対象先のサプライヤ名(エスケー 沼津工場)と、アラート対象先のサプライヤが属するサプライチェーンとアラート通知を受ける企業との関係を示すサプライチェーン情報(当社との関係)と、アラート対象先のサプライヤが供給する製品情報(製品名、製品番号、図番、使用材料)と、第1の代替サプライヤ名(鈴木産業 大和工場)と、第2の代替サプライヤ名(エムズ 甲府工場)と、リスク度係数(62)とが含まれている。
さらに、第3実施形態によれば、アラート通知に、代替サプライヤ名が提示されているので、アラート通知が送信される企業(製造業者)の担当者は、想定外の災害やトラブルが発生した場合に影響を受けるサプライヤの代替となるサプライヤを直ぐに把握することができる。
また、第3実施形態によれば、アラート通知に、リスク度係数が提示されている。そのため、アラート通知が送信される企業(製造業者)の担当者に対して、発生したリスクに対する企業にとっての深刻度合いを認識させることができる。
上述した第2実施形態のサプライヤ製品情報データベース700の各レコードに代替可能なサプライヤ(サプライヤの企業名)」を登録するフィールドと、「リスク度係数」を登録するフィールドとを付加するようにしても良い。この構成によれば、第2実施形態のアラート通知にも「代替可能なサプライヤ(サプライヤの企業名)」及び「リスク度係数」を含めることができる。
また、上記の第3実施形態では、第1実施形態の「サプライヤ企業情報データベース30」に代替可能なサプライヤ情報(サプライヤ企業コード、サプライヤ工場コード)」及び「リスク度係数」を付加したが、例えば、図22に示すように、第1実施形態の「サプライヤ企業情報データベース30」に「リスク度係数」だけを付加した構成にしても良い。
なお、図22は、第3実施形態の変形例の災害危機管理システムを構成するサプライヤ企業情報データベースを示した模式図である。
第3実施形態の変形例では、アラート通知に、代替サプライヤ名が提示されないが、リスク度係数が提示されるようになる。この変形例においても、アラート通知が送信される企業(製造業者)の担当者に対して、発生したリスクに対する企業にとっての深刻度合いを認識させることができる。
この場合の「リスク度係数」は、フィールド40gに登録される製品番号により特定される製品のリスクを評価した値であり、例えば、1~100の数値が付けられている。
また、商品に付与するリスク度係数は、サプライヤ毎に付与するリスク度係数と同様、アラート通知の送信先の企業が評価して、製品毎に付けた値であり、数値が高いほど、リスクが高いことを示している。
次に、本発明の第4実施形態の災害危機管理システムについて図23を用いて説明する。
ここで、図23は、本発明の第4実施形態の災害危機管理システムを構成するサプライヤ製品情報データベースを示した模式図である。
第4実施形態の災害危機管理システムは、第2実施形態の災害危機管理システムのサーバ1に設けられていた「サプライヤ製品情報データタベース700(図15参照)」を、図23に示す「サプライヤ製品情報データタベース750」に変更し、データリンク・通知部5が行うアラート通知処理の一部を変更したものである。
なお、第4実施形態の説明では、第2実施形態と同じ構成や相当する構成については、同じ符号を付して説明を省略し、第2実施形態と異なる部分だけを説明する。
先ず、第4実施形態のサプライヤ製品情報データベース750のデータ構成について説明する。
サプライヤ製品情報データベース750は、第2実施形態のサプライヤ製品情報データベース700に、さらに、代替サプライヤ情報(第1の代替サプライヤ、第2の代替サプライヤ)と、2種類のリスク度係数(サプライヤのリスクを示すサプライヤ・リスク度係数、サプライヤが供給している製品のリスクを示す製品・リスク度係数)とを付加したデータベースである。
また、フィールド712に登録される「代替サプライヤ2(第2の代替サプライヤ情報)」は、フィールド706、707に登録されている情報により特定される「サプライヤ」と代替可能な第2のサプライヤの企業名を含む企業情報である。
例えば、半導体のように品薄になる傾向の製品や、製造している企業が限定される製品に対して、高い値の「製品・リスク度係数」が付けられる。また、例えば、代替先のサプライヤから容易に入手できる製品に対して、低い値の「製品・リスク度係数」が付けられる。
続いて、第4実施形態の災害危機管理システムのデータリンク・通知部5が行う「アラート通知」を生成する処理について説明する。
この場合、図23に示す例では、データリンク・通知部5は、サプライヤ製品情報データベース750にアクセスし、リスク情報に含まれる「位置情報」に対応する「拠点(位置情報)がケ」のサプライヤが登録されているレコードを読み出す。具体的には、「拠点(位置情報)」に「ケ」が登録されている登録されているサプライヤとして「サプライヤ企業・取引階層コード:A-1-2」、「サプライヤ企業名:ほ」、「図面番号:図面999」、「使用材料:材料NNN」、「代替サプライヤ1:BD」、「代替サプライヤ2:CA」、「サプライヤ・リスク度係数:30」、「製品・リスク度係数:40」が登録されているレコードが読み出される。
なお、「企業名:ほ」のサプライヤがアラート対象先となる。
第4実施形態では、データリンク・通知部5は、第2実施形態のアラート通知に、さらに、「第1の代替サプライヤの企業情報(企業名を含む企業情報)」、「第2の代替サプライヤの企業情報(企業名を含む企業情報)」、「サプライヤ・リスク度係数」及び「製品・リスク度係数」が付加されたものを生成する。
その後、データリンク・通知部5は、ユーザ端末151、152に対して、「アラート通知詳細情報」が添付されたアラート通知を提供する。
したがって、第4実施形態によれば、第3実施形態と同様、アラート通知が送信される企業(製造業者)の担当者は、想定外の災害やトラブルが発生した場合に影響を受けるサプライヤの代替となるサプライヤを直ぐに把握することができる。
また、第4実施形態では、アラート通知に、アラート対象先のサプライヤのリスクを示す「サプライヤ・リスク度係数」と、そのサプライヤが供給している製品のリスクを示す「製品・リスク度係数」が含まれている。
そのため、アラート通知が送信される企業(製造業者)の担当者に対して、アラート対象先となっているサプライヤと、そのサプライヤの供給している製品を考慮した、リスクに対する企業にとっての深刻度合いを認識させることができる。
次に、本発明の第5実施形態の災害危機管理システムについて図24~36を用いて説明する。
また、第5実施形態のの災害危機管理システムは、サーバ1の記憶部7に、新たに、図26~33に示す「サプライチェーンデータベース850」と、図34に示す「サプライヤ企業マスタデータベース900」を付加し、データリンク・通知部5の処理の手順を変更している。
なお、第5実施形態の説明では、第1実施形態と同じ構成や相当する構成については、同じ符号を付して説明を簡略化する。
先ず、図24~25を用いて、第5実施形態のサプライヤ製品情報データベース800の構成について説明する。
ここで、図24~25は、本発明の第5実施形態の災害危機管理システムを構成するサプライヤ製品情報データベースを示した模式図である。なお、図24~25に示す「サプライヤ製品情報データベース800」は、1つのデータベースであるが、紙面のスペースの都合で、2頁に分けて記載している。
なお、第5実施形態では、アラート通知の送信先となる企業は、各サプライチェーンにより生産された部品を、仕入先企業(図24の例では、AB産業株式会社、CD工業株式会社)から仕入れて、当該部品を用いて製品を生産しているケースを示している。
フィールド808に登録される「サプライヤ識別情報」は、サプライヤを識別する一意の情報であり、英数字記号等で構成されている。このサプライヤ識別情報には、第1実施形態と同様、「サプライヤ企業コード及びサプライヤ工場コード」を組み合わせたものを用いることができる。この場合、サプライヤ識別情報によりサプライヤ企業及び工場が特定される。
フィールド811に登録される「工程名称」は、「加工」、「ロー付け」、「鋳造」等の具体的な工程の名称である。
次に、サプライチェーンデータベース850の構成について、図26~33を用いて説明する。
ここで、図26~33は、本発明の第5実施形態の災害危機管理システムを構成するサプライチェーンデータベースを示した模式図である。なお、図26~33に示す「サプライチェーンデータベース850」は、1つのデータベースであるが、紙面のスペースの都合で、8頁に分けて記載している。
第5実施形態では、データリンク・通知部5の処理負担を軽減させるために、予め、サーバ1の記憶部7に、サプライチェーン情報を記憶させたサプライチェーンデータベース850を設けるようにしている。この構成により、データリンク・通知部5が、アラート通知を生成する際に、アラート通知に関連するサプライチェーン情報を生成する処理を行う必要がなくなる。
サプライチェーンデータベース850の情報を参照することで、各サプライチェーンの構成と、各サプライヤの位置情報と、各サプライヤの工程情報と代替先となるサプライチェーン情報を把握することができる。
また、フィールド851kには当該サプライヤのリスクを評価した「リスク度係数」が登録される。なお、サプライヤのリスクを評価した「リスク度係数」を利用しない場合には、図27に示すように、フィールド851kは空白になっている。
また、加工取引階層3のサプライヤ情報を登録するための各フィールド853a~853k(図29参照)は、加工取引階層が3になっている以外は、加工取引階層1のサプライヤ情報を登録するための各フィールド851a~851k(図27参照)と同じデータ構造になっている。
また、素材取引階層2のサプライヤ情報を登録するための各フィールド855a~855k(図31参照)は、素材取引階層が2になっている以外は、加工取引階層1のサプライヤ情報を登録するための各フィールド851a~851k(図27参照)と同じデータ構造になっている。
また、素材取引階層3のサプライヤ情報を登録するための各フィールド865a~856k(図32参照)は、素材取引階層が3になっている以外は、加工取引階層1のサプライヤ情報を登録するための各フィールド851a~851k(図27参照)と同じデータ構造になっている。
なお、フィールド857aに取引階層1のサプライヤが登録され、フィールド857bに取引階層2のサプライヤが登録され、フィールド857cに取引階層3のサプライヤが登録される。
なお、フィールド857dに取引階層1のサプライヤが登録され、フィールド857eに取引階層2のサプライヤが登録され、フィールド857fに取引階層3のサプライヤが登録される。
また、フィールド857j、857k、857lには、フィールド850gのチェーンコードにより特定されるサプライチェーンを構成する素材サプライチェーンの代替先となる第2候補のサプライチェーン(代替素材サプライチェーン)のサプライヤ(企業名)が登録される。
次に、サプライヤ企業マスタデータベース900の構成について図34を用いて説明する。
ここで、図34は、本発明の第5実施形態の災害危機管理システムを構成するサプライヤ企業マスタデータベースを示した模式図である。
なお、このサプライヤ企業マスタデータベース900は、アラート対象先のサプライヤの所在地が表示された地図情報を生成するために用いられるものである。
続いて、第5実施形態のリスク情報取得部3がリスク情報抽出装置100から取得するリスク情報について、図35を用いて説明する。
ここで、図35は、本発明の第5実施形態の災害危機管理システムのリスク情報取得部がリスク情報抽出装置から取得するリスク情報を示した模式図であり、(a)がリスク内容が共通ワードの場合のリスク情報を示しており、(b)がリスク内容が特別ワードの場合のリスク情報を示している。
また、図35(b)に示すように、リスク内容が特別ワード(特別リスクワード)の場合のリスク情報には、「日時情報(発災日時)」と、「発災分類」と、「発災ワード(リスク内容)」と、「発災ニュースURL(発災ニュースリンク情報)とが含まれている。
また、「発災分類」は、リスク内容が「共通ワード(共通リスクワード)」であるか、或いは「特別ワード」であるかを示す情報であり、「共通」が「共通ワード」であることを示し、「特別」が特別ワードであることを示している。
続いて、第5実施形態のデータ・リンク通知部5の処理について、図36を用いて説明する。
ここで、図36は、本発明の第5実施形態のデータリンク・通知部が生成するアラート通知を示した模式図である。
この場合、データリンク・通知部5は、取得したリスク情報のアラート理由が共通ワードであるため、サプライヤ製品情報データベース800にアクセスし、リスク情報に含まれる「位置情報」に対応する「拠点(位置情報)」のサプライヤが登録されているレコードを読み出す。
図24,25に示す例では、フィールド814に「長野市」が登録されている登録されている「所在地(位置情報)」のサプライヤとして「サプライヤ識別情報:100101**,サプライヤ企業名C」が登録されているレコードが読み出される(上から3行目のレコード)。この読み出したリスク情報に含まれる「位置情報」に対応する「所在地(位置情報)」のサプライヤがアラート対象先(リスク情報により影響を受けると推測されるサプライヤ)となる。すなわち、「企業名:C」のサプライヤがアラート対象先となる。
なお、アラート通知に、リスク情報に含まれている「発災ニュースURL(発災ニュースリンク情報)」を付加するようにしてもよい。
また、第5実施形態の構成によれば、企業の担当者は、地図情報にアクセスさせるためのリンク情報をクリックすることで、アラート通知を受けた企業の担当者は、アラート対象先のサプライヤの所在地が表示された地図情報を参照することができる。
なお、図37は、本発明の第5実施形態の災害危機管理システムが提供するアラート通知の変形例を示した模式図である。
3…リスク情報取得部
4…サプライヤ情報取得部
5…データリンク通知部
7…記憶部
10…共通リスクワードデータベース
20…特別リスクワードデータベース
30…サプライヤ企業情報データベース
31A、31B…サプライヤ企業情報データベース
40…サプライヤ製品情報データベース
50…アラートデータベース
500、700、750、800……サプライヤ製品情報データベース
60、600…アラート通知データベース
850…サプライチェーンデータベース
900…サプライ企業マスタデータベース
100…リスク情報抽出装置
150…基幹システムサーバ
151、152…ユーザ端末
Claims (10)
- サプライヤから製品の供給を受けている企業のユーザ端末と通信可能に構成されているサーバ装置と、SNSを含む情報ソースから収集した情報から災害、事故、事件を含むリスク内容を示すリスク情報を検知し抽出して記憶するリスク情報抽出部とを備えた災害危機管理システムであって、
前記サーバ装置は、
前記企業に製品を供給しているサプライヤのサプライヤ識別情報と、該サプライヤの企業名を含む企業情報と、該サプライヤの位置情報と、該サプライヤが属するサプライチェーンにおける取引階層と、該サプライヤに自身より上位階層のサプライヤがある場合に自身よりも1つ上位のサプライヤのサプライヤ識別情報とを対応付けて記憶しているサプライヤ企業情報データベースと、
前記企業に製品を供給しているサプライヤのサプライヤ識別情報と、該サプライヤの企業名を含む企業情報と、該供給している製品の使用材料を含む製品情報とを対応付けて記憶しているサプライヤ製品情報データベースと、
前記リスク情報抽出部と通信可能に構成され且つ前記リスク情報抽出部から前記リスク情報を取得するリスク情報取得部と、
前記取得したリスク情報と、前記サプライヤ企業情報データベース及び前記サプライヤ製品情報データベースとを用いて、前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定し、前記リスク情報の内容と、該特定したサプライヤの企業情報と、該特定したサプライヤが属するサプライチェーンと前記企業との関係を示すサプライチェーン情報と、前記特定したサプライヤが供給している製品の前記製品情報を含むアラート通知を生成し、前記ユーザ端末に前記アラート通知を送信するデータリンク・通知部とを有し、
前記リスク情報抽出部は、前記収集した情報の中から、自然災害、事故、政治・経済、テロ、病気、停止のいずれかに関連するリスク内容を示す共通リスクワードと、前記サプライチェーンから製品の供給を受けている企業毎に設定されたリスク内容を示す特別リスクワードとに関連するリスク情報を検知し抽出するようになっており、
前記特別リスクワードには、少なくとも、前記企業の特有の使用材料不足が含まれており、
前記リスク情報には、リスク内容と、該リスク内容が共通リスクワード及び特別リスクワードのいずれかであるかを示すリスクワード識別情報とが含まれており、
前記リスク内容が共通リスクワードのリスク情報には位置情報が含まれており、
前記データリンク・通知部は、
前記取得したリスク情報に含まれるリスクワード識別情報が共通リスクワードであることを示す情報である場合、前記サプライヤ企業情報データベースを参照し、前記リスク情報に含まれる位置情報を用いて前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定し、
前記取得したリスク情報に含まれるリスクワード識別情報が特別リスクワードであることを示す情報である場合、前記サプライヤ製品情報データベースを参照して、前記リスク情報に含まれる特別リスクワードを用いて前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定するようになっていることを特徴とする災害危機管理システム。 - サプライヤから製品の供給を受けている企業のユーザ端末と通信可能に構成されているサーバ装置と、SNSを含む情報ソースから収集した情報から災害、事故、事件を含むリスク内容を示すリスク情報を検知し抽出して記憶するリスク情報抽出部とを備えた災害危機管理システムであって、
前記サーバ装置は、
前記企業が製造する製品毎に、該製品の製造に用いる部品を供給しているサプライチェーンを構成しているサプライヤを特定する情報であって且つ該サプライヤが属するサプライチェーン及び該サプライチェーンにおける取引階層を特定するサプライヤ企業・取引階層コードと、該サプライヤの企業名を含む企業情報と、該サプライヤの位置情報と、該サプライヤが供給している製品の使用材料を含む製品情報とを対応付けて記憶しているサプライヤ製品情報データベースと、
前記リスク情報抽出部と通信可能に構成され且つ前記リスク情報抽出部から前記リスク情報を取得するリスク情報取得部と、
前記取得したリスク情報及び前記サプライヤ製品情報データベースを用いて、前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定し、前記リスク情報の内容と、該特定したサプライヤの前記企業情報及び位置情報と、前記特定したサプライヤが供給している製品の前記製品情報を含むアラート通知を生成するとともに、該特定したサプライヤが属するサプライチェーンの構成を示す情報が含まれている詳細情報を生成し、前記ユーザ端末に前記アラート通知及び詳細情報を送信するデータリンク・通知部とを有し、
前記リスク情報抽出部は、前記収集した情報の中から、自然災害、事故、政治・経済、テロ、病気、停止のいずれかに関連するリスク内容を示す共通リスクワードと、前記サプライチェーンから製品の供給を受けている企業毎に設定されたリスク内容を示す特別リスクワードとに関連するリスク情報を検知し抽出するようになっており、
前記特別リスクワードには、少なくとも、前記企業の特有の使用材料不足が含まれており、
前記リスク情報には、リスク内容と、該リスク内容が共通リスクワード及び特別リスクワードのいずれかであるかを示す分類情報とが含まれており、
前記リスク内容が共通リスクワードのリスク情報には位置情報が含まれており、
前記データリンク・通知部は、
前記取得したリスク情報に含まれる分類情報が共通リスクワードであることを示す情報である場合、前記サプライヤ製品情報データベースを参照し、前記リスク情報に含まれる位置情報を用いて前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定し、
前記取得したリスク情報に含まれる分類情報が特別リスクワードであることを示す情報である場合、前記サプライヤ製品情報データベースを参照し、前記リスク情報に含まれる特別リスクワードを用いて前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定するようになっていることを特徴とする災害危機管理システム。 - 前記製品情報には、前記製品の図面番号が含まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の災害危機管理システム。
- 前記サーバ装置の前記リスク情報取得部は、前記リスク情報抽出部がリスク情報を抽出した際に、該リスク情報抽出部からリスク情報を取得するようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の災害危機管理システム。
- 前記サプライヤの企業名を含む企業情報には、代替可能なサプライヤを特定する情報が関連付けられており、
前記データリンク・通知部は、前記アラート対象先のサプライヤの代替可能なサプライヤを示す情報が含まれた前記アラート通知を生成するようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の災害危機管理システム。 - 前記サプライヤの企業名を含む企業情報には、該サプライヤのリスクを評価した値であるリスク度係数が関連付けられており、
前記データリンク・通知部は、前記アラート対象先のサプライヤのリスク度係数が含まれた前記アラート通知を生成するようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の災害危機管理システム。 - 前記サプライヤの企業名を含む企業情報には、該サプライヤのリスクを評価した値であるサプライヤ・リスク度係数と、該サプライヤが供給する製品のリスクを評価した値である製品・リスク度係数とが関連付けられており、
前記データリンク・通知部は、前記アラート対象先のサプライヤの前記サプライヤ・リスク度係数及び該サプライヤが供給する製品のリスクを評価した値である製品・リスク度係数とが含まれた前記アラート通知を生成するようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の災害危機管理システム。 - サプライチェーンを経由して部品の供給を受けている企業のユーザ端末と通信可能に構成されているサーバ装置と、SNSを含む情報ソースから収集した情報から災害、事故、事件を含むリスク内容を示すリスク情報を検知し抽出して記憶するリスク情報抽出部とを備えた災害危機管理システムであって、
前記サーバ装置は、
前記企業が仕入れている部品の品目名を含む部品情報毎に、該部品の仕入れ先企業情報と、該部品を供給するサプライチェーンを識別するチェーンコードと、該チェーンコードにより特定されるサプライチェーンを構成するサプライヤの企業名と、該サプライヤが担当している工程情報と、該サプライヤが属するサプライチェーンにおける取引階層と、該サプライヤの位置情報と、該サプライヤが供給している部品の使用材料とを対応付けて記憶しているサプライヤ製品情報データベースと、
前記リスク情報抽出部と通信可能に構成され且つ前記リスク情報抽出部から前記リスク情報を取得するリスク情報取得部と、
前記取得したリスク情報及び前記サプライヤ製品情報データベースを用いて、前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定するとともに、該特定したサプライヤが属するサプライチェーンが生産している部品の部品情報及び該特定したサプライヤが属するサプライチェーンに対応付けられている仕入れ先企業名を特定し、前記リスク情報の内容と、該特定したサプライヤの企業名及び位置情報と、前記特定した仕入れ先企業名と、前記特定した部品情報と、該特定したサプライヤの工程情報及び取引階層とが含まれるアラート通知を生成し、前記ユーザ端末に前記アラート通知を送信するデータリンク・通知部とを有し、
前記リスク情報抽出部は、前記収集した情報の中から、自然災害、事故、政治・経済、テロ、病気、停止のいずれかに関連するリスク内容を示す共通リスクワードと、前記サプライチェーンから製品の供給を受けている企業毎に設定されたリスク内容を示す特別リスクワードとに関連するリスク情報を検知し抽出するようになっており、
前記特別リスクワードには、少なくとも、前記企業の特有の使用材料不足が含まれており、
前記リスク情報には、リスク内容と、該リスク内容が共通リスクワード及び特別リスクワードのいずれかであるかを示す分類情報とが含まれており、
前記リスク内容が共通リスクワードのリスク情報には位置情報が含まれており、
前記データリンク・通知部は、
前記取得したリスク情報に含まれる分類情報が共通リスクワードであることを示す情報である場合、前記サプライヤ製品情報データベースを参照し、前記リスク情報に含まれる位置情報を用いて前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定し、
前記取得したリスク情報に含まれる分類情報が特別リスクワードであることを示す情報である場合、前記サプライヤ製品情報データベースを参照し、前記リスク情報に含まれる特別リスクワードを用いて前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定するようになっていることを特徴とする災害危機管理システム。 - 前記サーバ装置は、
前記部品情報毎に、該部品を生産しているサプライチェーンの構成を示すサプライチェーン情報を対応付けて記憶しているサプライチェーンデータベースを有し、
前記サプライチェーン情報には、前記サプライチェーンを識別するチェーンコードと、前記チェーンコードにより特定されるサプライチェーンを構成するサプライヤの企業名と、該サプライヤが担当している工程情報と、該サプライヤの取引階層と、該サプライヤの位置情報と、該サプライヤが使用している使用材料とが含まれており、
前記データリンク・通知部は、前記サプライチェーンデータベースにアクセスし、前記アラート通知に含まれる部品情報に対応付られているサプライチェーン情報を読み出し、前記ユーザ端末に前記アラート通知と共に前記アラート通知に含まれる部品情報に対応付られているサプライチェーン情報を送信するようになっていることを特徴とする請求項8に記載の災害危機管理システム。 - サプライチェーンを経由して部品の供給を受けている企業のユーザ端末と通信可能に構成されているコンピュータに、前記サプライチェーンを構成するサプライヤに関係するアラート通知を生成して前記ユーザ端末に該アラート通知を提供させる処理を実行させるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータは、SNSを含む情報ソースから収集した情報から災害、事故、事件を含むリスク内容を示すリスク情報を検知し抽出して記憶するリスク情報抽出部と通信可能に構成されているとともに、サプライヤ製品情報データベースを記憶しており、
前記サプライヤ製品情報データベースは、前記企業が仕入れている部品の品目名を含む部品情報毎に、該部品の仕入れ先企業情報と、該部品を供給するサプライチェーンを識別するチェーンコードと、該チェーンコードにより特定されるサプライチェーンを構成するサプライヤの企業名と、該サプライヤが担当している工程情報と、該サプライヤが属するサプライチェーンにおける取引階層と、該サプライヤの位置情報と、該サプライヤが供給している部品の使用材料とを対応付けて記憶しており、
前記リスク情報抽出部は、前記収集した情報の中から、自然災害、事故、政治・経済、テロ、病気、停止のいずれかに関連するリスク内容を示す共通リスクワードと、前記サプライチェーンから製品の供給を受けている企業毎に設定されたリスク内容を示す特別リスクワードとに関連するリスク情報を検知し抽出するようになっており、
前記特別リスクワードには、少なくとも、前記企業の特有の使用材料不足が含まれており、
前記リスク情報には、リスク内容と、該リスク内容が共通リスクワード及び特別リスクワードのいずれかであるかを示す分類情報とが含まれており、
前記リスク内容が共通リスクワードのリスク情報には位置情報が含まれており、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータに、
前記リスク情報抽出部から前記リスク情報を取得する処理と、
前記取得したリスク情報及び前記サプライヤ製品情報データベースを用いて、前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定するとともに、該特定したサプライヤが属するサプライチェーンが生産している部品の部品情報及び該特定したサプライヤが属するサプライチェーンに対応付けられている仕入れ先企業名を特定し、前記リスク情報の内容と、該特定したサプライヤの企業名及び位置情報と、前記特定した仕入れ先企業名と、前記特定した部品情報と、該特定したサプライヤの工程情報及び取引階層とが含まれるアラート通知を生成する処理と、
前記ユーザ端末に前記アラート通知を送信する処理とを実行させるようになっており、
前記アラート通知を生成する処理では、
前記取得したリスク情報に含まれる分類情報が共通リスクワードであることを示す情報である場合、前記サプライヤ製品情報データベースを参照し、前記リスク情報に含まれる位置情報を用いて前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定し、
前記取得したリスク情報に含まれる分類情報が特別リスクワードであることを示す情報である場合、前記サプライヤ製品情報データベースを参照し、前記リスク情報に含まれる特別リスクワードを用いて前記取得したリスク情報により影響を受けるアラート対象先のサプライヤを特定するようになっていることを特徴とするコンピュータプログラム。
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