JP7297629B2 - 遊星歯車機構およびギヤドモータ - Google Patents

遊星歯車機構およびギヤドモータ Download PDF

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Description

本発明は、遊星歯車機構およびギヤドモータに関する。
近年、スマートフォン等の電子機器の精密化に伴い、より小型かつ高機能なギヤドモータの開発が進められている。このような背景から、ギヤドモータに採用される遊星歯車機構の各部品においてもさらなる高性能化が進んでいる。例えば、特許文献1には、遊星歯車機構の各部品の摩耗を低減するギヤドモータが開示されている。
特開2019-113087号公報
遊星歯車機構の各部品の高機能化の一環として、各部品に求められる寸法精度も高まっている。遊星歯車機構の小型化に伴い、寸法精度を保証するための寸法測定の難度が高まっており、高コスト化の要因となっていた。
本発明の一つの態様は、寸法測定が容易なキャリアを備えた遊星歯車機構およびギヤドモータの提供を目的の一つとする。
本発明の一つの態様の遊星歯車機構は、中心軸線を中心として回転する太陽ギヤと、前記太陽ギヤに噛み合う遊星ギヤと、前記遊星ギヤを支持するキャリアと、前記遊星ギヤに噛み合う内歯ギヤと、を備える。前記キャリアは、前記中心軸線を中心とする円盤部と、前記円盤部の第1面に設けられ前記遊星ギヤを自転回転可能に支持するサブシャフトと、前記円盤部の第2面に設けられ前記中心軸線を中心するギヤと、を有する。前記円盤部には、軸方向に貫通する複数の貫通孔が設けられる。前記貫通孔の内周面のうち前記中心軸線に対する径方向内端部が、前記ギヤの歯先に連なる。
本発明の他の一つの態様の遊星歯車機構は、中心軸線を中心として回転する太陽ギヤと、前記太陽ギヤに噛み合う遊星ギヤと、前記遊星ギヤを支持するキャリアと、前記遊星ギヤに噛み合う内歯ギヤと、を備える。前記キャリアは、前記中心軸線を中心とする円盤部と、前記円盤部の第1面に設けられ、周方向に沿って並び、前記遊星ギヤを自転回転可能に支持するサブシャフトと、前記円盤部の第2面に設けられ、前記中心軸線を中心して軸方向に延びる円柱部と、を有する。前記円盤部には、軸方向に貫通する複数の貫通孔が設けられる。前記貫通孔の内周面のうち前記中心軸線に対する径方向内端部が、前記円柱部の外周面に連なる。
本発明の一つの態様のギヤドモータは、上述の遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構の前記太陽ギヤを回転させるモータ部と、を有する。
本発明の一つの態様によれば、寸法測定が容易なキャリアを備えた遊星歯車機構およびギヤドモータが提供される。
図1は、一実施形態のギヤドモータ1の斜視図である。 図2は、一実施形態のギヤドモータの断面図である。 図3は、一実施形態の第1キャリアの斜視図である。 図4は、一実施形態の第1キャリアの平面図である。 図5は、図4のV-V線に沿う第1キャリアの断面図である。 図6は、一実施形態の第2キャリアの斜視図である。 図7は、一実施形態の第2キャリアの平面図である。 図8は、変形例の第2キャリアの平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るギヤドモータについて説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。以下の説明において特に断りのない限り、中心軸線J1に平行な方向(Z軸方向)を単に「軸方向」又は「上下方向」と呼び、+Z側を単に「軸方向一方側」又は「上側」と呼び、-Z側を単に「軸方向他方側」又は「下側」と呼ぶ。なお、本明細書における上下方向は、説明の便宜のために設定する方向であって、ギヤドモータの使用時の姿勢を限定するものではない。
図1は、ギヤドモータ1の斜視図である。図2は、ギヤドモータ1の断面図である。本実施形態のギヤドモータ1は、Y軸方向に沿う寸法が抑制された薄型の電子機器に搭載される。
図2に示すように、ギヤドモータ1は、モータ部20と、遊星歯車機構30と、スライド機構5と、フレーム10と、を有する。以下、ギヤドモータ1の各部について詳細に説明する。
<モータ部>
モータ部20は、中心軸線J1に沿って延びる。モータ部20は、全体として中心軸線J1を中心とする円柱状である。モータ部20は、軸方向に積層される複数(本実施形態では2つ)のモータ21と、モータシャフト22を有する。本実施形態において、モータ21は、ステッピングモータである。モータ21は、中心軸線J1周りに回転するロータと、ロータを中心軸線J1の径方向外側から囲むステータと、を有する。
モータシャフト22は、中心軸線J1を中心として軸方向に延びる。モータシャフト22は、複数のモータ21の各ロータに固定される。これにより、モータシャフト22は、複数のモータ21によって中心軸線J1周りを回転する。モータ部20は、後述する遊星歯車機構30の第1太陽ギヤ33aを回転させる。
<遊星歯車機構>
遊星歯車機構30は、モータ部20の直下に位置する。遊星歯車機構30は、モータシャフト22に接続される。遊星歯車機構30は、モータ部20から出力された動力を減速して、スライド機構5に伝達する。
遊星歯車機構30は、ハウジング35と、第1太陽ギヤ(太陽ギヤ)33aと、3つの第1遊星ギヤ(遊星ギヤ)33bと、第1キャリア(キャリア)31と、3つの第2遊星ギヤ(遊星ギヤ)34bと、第2キャリア(キャリア)32と、を有する。
ハウジング35は、フレーム10に固定される。すなわち、遊星歯車機構30は、ハウジング35においてフレーム10に支持される。ハウジング35は、中心軸線J1を中心として軸方向に延びる内歯ギヤ35aと、内歯ギヤ35aの下端に位置する底部35bと、を有する。内歯ギヤ35aは、第1遊星ギヤ33bおよび第2遊星ギヤ34bに噛み合う。また、底部35bの中央には、第2軸受部35dが固定される中央孔35cが設けられる。本実施形態において、第2軸受部35dとしては、滑り軸受が採用される。しかしながら、第2軸受部35dとして、ボールベアリング等の他の軸受を採用してもよい。
第1太陽ギヤ33aは、モータシャフト22に固定され、モータシャフト22とともに中心軸線J1を中心として回転する。3つの第1遊星ギヤ33bは、中心軸線J1の周方向に等間隔に配置される。3つの第1遊星ギヤ33bは、第1太陽ギヤ33aに噛み合う。3つの第1遊星ギヤ33bは、第1太陽ギヤ33aの回転に伴い、中心軸線J1の周方向に公転回転する。第1遊星ギヤ33bの中央には、貫通孔33baが設けられる。
図3は、第1キャリア31の斜視図である。図4は、第1キャリア31の平面図である。また、図5は、図4のV-V線に沿う第1キャリア31の断面図である。
図3に示すように、第1キャリア31は、第1円盤部(円盤部)31bと、3本の第1サブシャフト31aと、第2太陽ギヤ(ギヤ、太陽ギヤ)31cと、を有する。第1円盤部31bは、中心軸線J1を中心として径方向に延びる。3本の第1サブシャフト31aは、第1円盤部31bから軸方向一方側に延びる。第2太陽ギヤ31cは、中心軸線J1を中心として第1円盤部31bから軸方向他方側に延びる。
図2に示すように、3本の第1サブシャフト31aは、それぞれ第1遊星ギヤ33bの貫通孔33baに挿入される。第1サブシャフト31aは、第1遊星ギヤ33bを自転回転可能に支持する。第1キャリア31は、3つの第1遊星ギヤ33bの中心軸線J1を中心とする公転回転に伴い、中心軸線J1を中心として回転する。
第2太陽ギヤ31cは、第1キャリア31の一部であるため、第1遊星ギヤ33bの公転回転に伴い、中心軸線J1を中心として回転する。
3つの第2遊星ギヤ34bは、中心軸線J1の周方向に等間隔に配置される。3つの第2遊星ギヤ34bは、第2太陽ギヤ31cに噛み合う。3つの第2遊星ギヤ34bは、第2太陽ギヤ31cの回転に伴い、中心軸線J1の周方向に公転回転する。第2遊星ギヤ34bの中央には、貫通孔34baが設けられる。
図6は、第2キャリア32の斜視図である。図7は、第2キャリア32の平面図である。
図6に示すように、第2キャリア32は、第2円盤部(円盤部)32bと、3本の第2サブシャフト32aと、円柱部32cと、を有する。第2円盤部32bは、中心軸線J1を中心として径方向に延びる。3本の第2サブシャフト32aは、第2円盤部32bから軸方向一方側に延びる。円柱部32cは、中心軸線J1を中心として第2円盤部32bから軸方向他方側に延びる。
図2に示すように、3本の第2サブシャフト32aは、それぞれ第2遊星ギヤ34bの貫通孔34baに挿入される。第2サブシャフト32aは、第2遊星ギヤ34bを自転回転可能に支持する。第2キャリア32は、3つの第2遊星ギヤ34bの中心軸線J1を中心とする公転回転に伴い、中心軸線J1を中心として回転する。
円柱部32cは、中心軸線J1を中心とする円柱状である。円柱部32cは、ハウジング35の中央孔35cを貫通する。また、円柱部32cは、第2軸受部35dによって回転可能に支持される。円柱部32cの下面には、上下方向に延びる保持穴32dが設けられる。
(第1キャリア)
次に、第1キャリア31の構成について、図3~図5を基に、より具体的に説明する。
図3に示すように、第1キャリア31の第1円盤部31bは、中心軸線J1を中心とする円盤状である。第1円盤部31bは、軸方向一方側(+Z側)を向く第1面31pと、軸方向他方側(-Z側)を向く第2面31qと、を有する。3つの第1サブシャフト31aは、第1円盤部31bの第1面31pに設けられる。3つの第1サブシャフト31aは、中心軸線J1を中心として周方向に沿って並ぶ。第2太陽ギヤ31cは、第1円盤部31bの第2面31qに設けられる。
図4に示すように、第1円盤部31bには、軸方向に貫通する複数(本実施形態では3つ)の第1貫通孔(貫通孔)31hが設けられる。複数の第1貫通孔31hは、周方向に沿って等間隔に並ぶ。本実施形態において、第1サブシャフト31aと第1貫通孔31hとが第1キャリア31に設けられる個数は、それぞれ3つであり、同数である。第1貫通孔31hは、周方向に隣り合う一対の第1サブシャフト31a同士の周方向中央に配置される。
第1貫通孔31hは、中心軸線J1を中心として周方向に沿って円弧状に延びる。ここで、第1貫通孔31hの内周面のうち、中心軸線J1に最も近接する領域を径方向内端部31jと呼ぶ。本実施形態において、径方向内端部31jは、軸方向からみて中心軸線J1を中心とする円弧状の曲面である。複数の第1貫通孔31hの径方向内端部31jを連なる仮想円の直径は、第2太陽ギヤ31cの歯先径と一致する。このため、図4に示すように、径方向内端部31jは、第2太陽ギヤ31cの歯先に軸方向において連なる。
本実施形態の第1キャリア31は、樹脂材料からなり射出成型によって製造される。なお、第1キャリア31および後述する第2キャリア32は、MIM材又は金属材料などの樹脂材料以外の材料から構成されていてもよく、焼結によって製造されていてもよい。図5に、第1キャリア31を成形する金型60を、仮想線(二点鎖線)で示す。金型60は、第1型61と第2型62とを有する。第1型61は、第1円盤部31bの第1面31pおよび第1サブシャフト31aを成形する。第2型62は、第1円盤部31bの第2面31qおよび第2太陽ギヤ31cを成形する。第1型61と第2型62との間には、樹脂が充填されるキャビティCが設けられる。金型60は、第1型61と第2型62とが軸方向に離間することでキャビティCを開放する。第1型61と第2型62との境界部であるパーティングラインは、第1円盤部31bの外周部に位置し周方向に沿って延びる。
第1型61は、軸方向に突出するピン部61aを有する。ピン部61aは、キャビティCを貫通し、第1貫通孔31hの内周面を成形する。また、第2型62は、金型60が閉じた状態で、ピン部61aが挿入される挿入孔62aを有する。本実施形態によれば、第1円盤部31bに第1貫通孔31hが設けられることで、金型60のキャビティCを貫通するピン部61aを設けることができる。ピン部61aは、第2型62の挿入孔62aに挿入されることで、第2太陽ギヤ31cの歯先円に沿った形で第1型61と第2型62とを互いに位置合わせする。これにより、第1型61と第2型62との相対的な位置精度を高めることができる。結果的に、第1面31p側の第1サブシャフト31aと、第2面31q側の第2太陽ギヤ31cと、の相対的な寸法精度を高めることができる。
第1キャリア31のようなキャリアは、抜き取り検査などによって寸法精度の測定が行われる。従来、このようなキャリアの寸法精度の測定では、円盤部の外形を寸法測定の基準(データム)として、互いに反対側の面に位置するサブシャフトおよび太陽ギヤの幾何公差を測定していた。しかしながら、このような測定方法を採用する場合、機能的に寸法精度を必要としない円盤部の外形を両面からそれぞれ測定する必要が生じ、測定工数が増加し製品コストを高める要因となっていた。
本実施形態によれば、第1キャリア31の第1円盤部31bには、軸方向に貫通する複数の第1貫通孔31hが設けられる。また、第1貫通孔31hの径方向内端部31jは、第2太陽ギヤ31cの歯先に連なる。したがって、第1キャリア31の測定において、測定者(又は測定装置)は、第1面31p側から、第2太陽ギヤ31cの歯先円を基準として、第1サブシャフト31aの幾何公差を測定できる。これにより、高精度かつ測定工数を少なくして、複数の第1サブシャフト31aと第2太陽ギヤ31cとの相対的な寸法精度を測定することができる。なお、第1面31p側からの第1キャリア31の測定方法として、測定プローブによる接触式の測定を行ってもよいし、画像解析による測定を行ってもよい。
本実施形態では、軸方向から見て、第1貫通孔31hと第1遊星ギヤ33bとは、互いに異なる位置に配置される。第1遊星ギヤ33bと第1貫通孔31hとが重なると、第1遊星ギヤ33bの回転が第1貫通孔31hの角部などとの干渉によって阻害される虞がある。また、第1貫通孔31hにわずかなバリが残留する場合に第1遊星ギヤ33bが第1当該バリに干渉する虞がある。本実施形態によれば、軸方向から見て、第1遊星ギヤ33bは、第1貫通孔31hに重ならないため、第1遊星ギヤ33bの回転が、第1貫通孔31hの角部等との干渉で阻害されることを抑制できる。
本実施形態において、第1円盤部31bには、中心軸線J1を中心として周方向に沿って等間隔に並ぶ3以上の第1貫通孔31hが設けられる。これにより、第1面31p側から第2太陽ギヤ31cの歯先の位置をバランスよく測定することができ、第1キャリア31の寸法測定の精度を高めることができる。
本実施形態によれば、第1貫通孔31hの径方向内端部31jは、軸方向からみて中心軸線J1を中心とする円弧状の曲面である。すなわち、本実施形態の径方向内端部31jは、周方向に沿って延びる。このため、寸法測定において径方向内端部31jの測定が容易となる。なお、第1貫通孔31hは、本実施形態の形状に限定されない。後述する第2キャリア32の変形例として、貫通孔が円形の場合を例示する(図8参照)。係る変形例は、第1キャリア31に適用してもよい。第1貫通孔31hを軸方向から見て円形とすることで、ピン部61aの構成を簡素化できる。
本実施形態によれば、第1キャリア31に第1貫通孔31hが設けられることで、第1キャリア31の軽量化を図ることができる。また、複数の第1貫通孔31hを周方向において、等間隔に配置することで、成型後の残留応力を分散して第1キャリア31の反りを抑制でき、第1キャリア31の寸法精度を高めることができる。さらに、第1貫通孔31hには、使用時にグリス溜まりとして機能する。したがって、本実施形態によれば、遊星歯車機構30内の潤滑性を高めることができる。
(第2キャリア)
次に、第2キャリア32の構成について、図6および図7を基に、より具体的に説明する。
図6に示すように、第2キャリア32の第2円盤部32bは、中心軸線J1を中心とする円盤状である。第2円盤部32bは、軸方向一方側(+Z側)を向く第1面32pと、軸方向他方側(-Z側)を向く第2面32qと、を有する。3つの第2サブシャフト32aは、第2円盤部32bの第1面32pに設けられる。3つの第2サブシャフト32aは、中心軸線J1を中心として周方向に沿って並ぶ。円柱部32cは、第2円盤部32bの第2面32qに設けられ中心軸線J1を中心として軸方向に延びる。
図7に示すように、第2円盤部32bには、軸方向に貫通する複数(本実施形態では3つ)の第2貫通孔(貫通孔)32hが設けられる。複数の第2貫通孔32hは、周方向に沿って等間隔に並ぶ。第2貫通孔32hは、上述の第1貫通孔31hと同様に、中心軸線J1を中心として周方向に沿って円弧状に延びる。第2貫通孔32hの内周面のうち中心軸線J1に対する径方向内端部32jは、中心軸線J1を中心として円弧状に湾曲する曲面である。複数の第2貫通孔32hの径方向内端部32jを連なる仮想円の直径は、円柱部32cの外径と一致する。径方向内端部32jは、円柱部32cの外周面に連なる。
本実施形態の第2キャリア32によれば、上述の第1キャリア31と同様に、第1面32p側の第2サブシャフト32aと、第2面32q側の円柱部32cと、の相対的な寸法精度を高めることができる。これは、第2キャリア32の成形工程において、第2円盤部32bの第1面32p側を成形する金型と第2面32q側を成形する金型とを、第2貫通孔32hを成形するピン部によって、円柱部32cの外周面に沿った形で互いに位置合わせできるためである。
さらに、本実施形態の第2キャリア32によれば、上述の第1キャリア31と同様に、第1面32p側から第2貫通孔32hを通して円柱部32cの外周面を測定できる。これにより、高精度かつ測定工数を少なくして、複数の第2サブシャフト32aと円柱部32cのとの相対的な寸法精度を測定することができる。
本実施形態では、軸方向から見て、第2貫通孔32hと第2遊星ギヤ34bとは、互いに異なる位置に配置される。これにより、軸方向から見て、第2遊星ギヤ34bが、第2貫通孔32hに重ならず、第2貫通孔32hの角部等によって第2遊星ギヤ34bの回転が阻害されることを抑制できる。
本実施形態において、第2円盤部32bには、中心軸線J1を中心として周方向に沿って等間隔に並ぶ3以上の第2貫通孔32hが設けられる。これにより、第1面32p側から円柱部32cの外周面の位置をバランスよく測定することができ、第2キャリア32の寸法測定の精度を高めることができる。
本実施形態によれば、第2キャリア32に第2貫通孔32hが設けられることで、第2キャリア32の軽量化を図ることができる。また、複数の第2貫通孔32hを周方向において、等間隔に配置することで、成型後の残留応力を分散して第2キャリア32の反りを抑制でき、第2キャリア32の寸法精度を高めることができる。さらに、第2貫通孔32hには、使用時にグリス溜まりとして機能し、遊星歯車機構30内の潤滑性を高めることができる。
本実施形態によれば、第2貫通孔32hの径方向内端部32jは、軸方向からみて中心軸線J1を中心とする円弧状の曲面である。すなわち、本実施形態の径方向内端部32jが周方向に沿って延びるため、寸法測定において測定が容易となる。
なお、第2貫通孔32hは、軸方向からみて円形であってもよい。図8は、本実施形態に採用可能な変形例の第2キャリア132の平面図である。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
本変形例の第2キャリア132には、の第2円盤部32bには、軸方向に貫通する3つの第2貫通孔(貫通孔)132hが設けられる。第2貫通孔132hは、軸方向から見て、円形である。第2貫通孔132hの内周面のうち中心軸線J1に対する径方向内端部132jは、円柱部32cの外周面に連なる。本変形例において、径方向内端部132jは、軸方向に延びる線状の領域である。本変形例によれば、第2貫通孔132hを円形とすることで、第2貫通孔132hを成形するピン部を円柱状とすることができ、金型コストを低廉とすることができる。
<スライド機構>
図2に示すように、スライド機構5は、軸方向に延びるリードスクリュー51およびガイドシャフト52と、リードスクリュー51およびガイドシャフト52に挿入されるスライドナット53とを有する。スライド機構5は、遊星歯車機構30に接続されて、遊星歯車機構30を介してモータ部20の動力を受け取る。スライド機構5は、スライドナット53において駆動対象物(図示略)に接続され駆動対象物に動力を伝える。
リードスクリュー51は、中心軸線J1に沿って延びる。リードスクリュー51の外周面には、雄ネジが設けられる。リードスクリュー51は、遊星歯車機構30を介して伝わるモータ部20の動力によって中心軸線J1周りに回転する。
リードスクリュー51は、外周面に雄ネジが設けられたネジ部51cと、ネジ部51cの上側に位置する上端部51aと、ネジ部51cの下側に位置する下端部51bと、を有する。リードスクリュー51の下端部51bは、ベアリング59に支持される。
リードスクリュー51の上端部51aは、第2キャリア32の円柱部32cに設けられた保持穴32dに挿入される。上端部51aには、回り止めのためのDカット面又はHカット面が設けられている。保持穴32dの穴形状は、上端部51aの外径と略同形状とされている。リードスクリュー51は、第2キャリア32に接続されることで、第2キャリア32と一体となって中心軸線J1周りを回転する。
ガイドシャフト52は、中心軸線J1と平行なガイド軸線J2を中心として延びる。すなわち、ガイドシャフト52は、リードスクリュー51と平行に延びる。ガイドシャフト52は、リードスクリュー51に対して+X側に位置する。ガイドシャフト52の両端部は、それぞれフレーム10に固定される。
スライドナット53には、リードスクリュー51が挿入されるナット孔53nと、ガイドシャフト52が挿入されるスライド孔53sと、が設けられる。ナット孔53nの内周面には、リードスクリュー51の雄ネジが嵌る雌ねじが設けられる。スライド孔53sの内周面は、ガイドシャフト52の外周面が接触する。
また、スライドナット53は、ベース部53aと、ベース部53aの内部に埋め込まれる滑動部53bと、を有する。滑動部53bは、低摩擦材料から構成される。滑動部53bは、ナット孔53nおよびスライド孔53sの内周面を構成する。スライドナット53は、リードスクリュー51の中心軸線J1周りの回転に伴い、ガイドシャフト52にガイドされて軸方向に移動する。
ベース部53aは、出力部53cを有する。出力部53cは、X-Z平面に沿う板状である。出力部53cには、板厚方向に貫通する一対の貫通孔53dが設けられる。出力部53cには、ギヤドモータ1が移動させる駆動対象物が固定される。
<フレーム>
フレーム10は、モータ部20、遊星歯車機構30およびスライド機構5を支持する。フレーム10は、第1支持部11と第2支持部12と連結部13と筒状ホルダ部14と固定部15とを有する。
第1支持部11および第2支持部12は、ともに中心軸線J1と直交する平面に沿う板状である。第1支持部11と第2支持部12とは軸方向において互いに対向する。第2支持部12は、第1支持部11の上側に位置する。第1支持部11は、ベアリング59を介しリードスクリュー51の下端部51bを回転可能に支持する。また、第1支持部11は、ガイドシャフト52の下端部を支持する。第2支持部12は、ガイドシャフト52の上端部を支持する。連結部13は、軸方向沿って延び第1支持部11と第2支持部12とを接続する。
筒状ホルダ部14は、中心軸線J1を中心として第2支持部12から上側に延びる円筒状である。筒状ホルダ部14は、遊星歯車機構30を径方向外側から囲み支持する。また、筒状ホルダ部14の上端部には、モータ部20が固定される。これにより、筒状ホルダ部14は、モータ部20を支持する。
固定部15は、X-Z平面に沿って延びる板状である。それぞれの固定部15には、板厚方向に貫通する固定孔15pが設けられる。固定孔15pには、ギヤドモータ1を外部部材(図示略)に固定するための固定ネジが挿入される。
以上に、本発明の実施形態および変形例を説明したが、実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
1…ギヤドモータ、20…モータ部、21…モータ、30…遊星歯車機構、31…第1キャリア(キャリア)、31b…第1円盤部(円盤部)、31c…第2太陽ギヤ(ギヤ、太陽ギヤ)、31h…第1貫通孔(貫通孔)、31j,32j,132j…径方向内端部、31p,32p…第1面、31q,32q…第2面、32…第2キャリア(キャリア)、32b…第2円盤部(円盤部)、32c…円柱部、32h,132h…第2貫通孔(貫通孔)、33a…第1太陽ギヤ(太陽ギヤ)、33b…第1遊星ギヤ(遊星ギヤ)、34b…第2遊星ギヤ(遊星ギヤ)、35a…内歯ギヤ、J1…中心軸線

Claims (7)

  1. 中心軸線を中心として回転する太陽ギヤと、
    前記太陽ギヤに噛み合う遊星ギヤと、
    前記遊星ギヤを支持するキャリアと、
    前記遊星ギヤに噛み合う内歯ギヤと、を備え、
    前記キャリアは、
    前記中心軸線を中心とする円盤部と、
    前記円盤部の第1面に設けられ前記遊星ギヤを自転回転可能に支持するサブシャフトと、
    前記円盤部の第2面に設けられ前記中心軸線を中心とするギヤと、を有し、
    前記円盤部には、軸方向に貫通する複数の貫通孔が設けられ、
    前記貫通孔の内周面のうち前記中心軸線に対する径方向内端部が、前記ギヤの歯先に連なる、
    遊星歯車機構。
  2. 中心軸線を中心として回転する太陽ギヤと、
    前記太陽ギヤに噛み合う遊星ギヤと、
    前記遊星ギヤを支持するキャリアと、
    前記遊星ギヤに噛み合う内歯ギヤと、を備え、
    前記キャリアは、
    前記中心軸線を中心とする円盤部と、
    前記円盤部の第1面に設けられ、周方向に沿って並び、前記遊星ギヤを自転回転可能に支持するサブシャフトと、
    前記円盤部の第2面に設けられ、前記中心軸線を中心として軸方向に延びる円柱部と、を有し、
    前記円盤部には、軸方向に貫通する複数の貫通孔が設けられ、
    前記貫通孔の内周面のうち前記中心軸線に対する径方向内端部が、前記円柱部の外周面に連なる、
    遊星歯車機構。
  3. 軸方向から見て、前記貫通孔と前記遊星ギヤとは、互いに異なる位置に配置される、
    請求項1又は2に記載の遊星歯車機構。
  4. 前記貫通孔の前記径方向内端部は、軸方向からみて前記中心軸線を中心とする円弧状の曲面である、
    請求項1~3の何れか一項に記載の遊星歯車機構。
  5. 前記貫通孔は、軸方向から見て円形である、
    請求項1~4の何れか一項に記載の遊星歯車機構。
  6. 前記円盤部には、前記中心軸線を中心として周方向に沿って等間隔に並ぶ3以上の前記貫通孔が設けられる、
    請求項1~5の何れか一項に記載の遊星歯車機構。
  7. 請求項1~6の何れか一項に記載の遊星歯車機構と、
    前記遊星歯車機構の前記太陽ギヤを回転させるモータ部と、を有する、
    ギヤドモータ。
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