JP7297552B2 - リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機、並びにこの圧縮機を備えた冷蔵庫及び車両用エアサスペンション - Google Patents
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Description
固定子1は、電機子3と、電機子3の前側及び後側それぞれに配置された端部部材4と、巻線5と、を備える。電機子3は、軟磁性体のコア300及びブリッジ部310を有し、ブリッジ部310は複数の軟磁性体のコア300に挟まれるように配置されている。また、軟磁性体のブリッジ部310は、複数のコア300の上部まで伸長して構成されている。これにより、複数のコア300及びブリッジ部310を含む磁路を形成できるようにしている。コア300には上下に電機子磁極301(磁極歯)があり、それぞれ巻線5が巻回されている。
コア300は、可動子2を上下方向から挟んで対向配置された電機子磁極301(磁極歯)と、これら2つの電機子磁極301をつなぐ腕部302とを有する。電機子磁極301及び腕部302は、例えば、電磁鋼板を前後方向に積層して構成できる。電機子磁極301には巻線5を巻回している。
ブリッジ部310は、隣接するコア300を流れる磁束を通過させることができる。ブリッジ部310は、例えば、T型に打ち抜いた電磁鋼板を左右方向(第2方向)に積層し、T型形状の中央の突出部311をモータの内側に向けた配置にして構成できる。このため、2つのコア300の間にブリッジ部310を配した電機子3は、永久磁石磁極210の前後方向間隔等の設計に応じて、隣り合う2つのコア300及び永久磁石磁極210を含む磁路を形成できる。ブリッジ部310の電磁鋼板の積層方向は、コア300の積層方向と直交する方向としている。また、貫通ボルト6により端部部材4の間を締め付けることで、ブリッジ部310の中央の突出部311が前後に隣接するコア300からの軸力を受け、ブリッジ部310が固定される。
端部部材4は、軟磁性体又は非磁性体で形成することができる。端部部材4は、前後方向に延在する貫通ボルト6等の固定部材により、コア300及びブリッジ部310とともに固定されている。また、端部部材4には図示しない軸受等の支持部材が配置され、可動子2を支持している。
可動子2は、前後方向を長手方向としている。可動子2は、前後方向に複数の永久磁石を固定する非磁性体または軟磁性体からなる磁極フレーム200と、磁極フレーム200に設けられた永久磁石磁極210を有している。本実施例の可動子2は、永久磁石磁極210を3個固定した態様である。複数の永久磁石磁極210は、界磁子により構成される可動子2と電機子磁極301により構成される固定子1とが相対変位する方向に沿って配列される。永久磁石磁極210は、3個以上でも以下でも良い。永久磁石磁極210はそれぞれ上下方向に磁化され、隣り合う永久磁石磁極210の上面は、N極とS極とが、交互になるように配されている。
磁極フレーム200は、永久磁石磁極210を嵌装する空隙201を複数備えたはしご状に形成している。永久磁石磁極210は空隙201に嵌入されることで、左右方向及び前後方向に抜けることなく、磁極フレーム200に固定される。磁極フレーム200は、永久磁石磁極210を囲む、空隙201の縁部を有し、永久磁石磁極210を支持する。
永久磁石磁極210は、ネオジム磁石等の希土類磁石で構成してもよく、また、フェライト磁石等、他の素材による永久磁石を用いてもよい。
図4は、本発明との比較例である従来型リニアモータの斜視図である。図5は、図4に示す従来型リニアモータの左右方向に対して垂直な断面を示す斜視図である。図6は、図4に示す従来型リニアモータの前後方向に対して垂直な断面を示す斜視図である。
図7は、本実施例および比較例において、巻線5に直流電流を通電し、可動子2を前後方向に動かした時の可動子2に発生する推力(縦軸)と、可動子2の前後方向位置(横軸)との関係を示した図である。実線が本実施例のリニアモータ100の推力特性であり、破線が比較例である従来型リニアモータ100’の推力特性である。異なる電流値(電流0~電流3)の結果を重ねて示している。電流値によらず、本実施例の推力は、比較例の推力よりも平均で10%程度向上している。
したがって、比較例と比べて、本実施例ではブリッジ部内の発生磁束量が増大し、推力を向上することができる。
図10は、比較例のブリッジの模式図である。比較例では、ブリッジ部内の磁束は前後方向に積層された電磁鋼板の平面に対して垂直に貫通するため、磁束が交番する時に電磁鋼板の平面内に渦電流のループが発生する。電磁鋼板の平面内の電気抵抗は小さいため、電磁鋼板に大きな渦電流損を生じる。
各実施例では、電機子3を固定して界磁子(可動子2)が移動するムービングマグネット型を例示したが、界磁子を固定して電機子3を移動するムービングコイル型でもよい。
Claims (8)
- 界磁子と、複数の電機子磁極を有し、前記複数の電機子磁極が前記界磁子の進行方向に並んで備えられたリニアモータにおいて、
前記複数の電機子磁極間に電磁鋼板からなるブリッジ部を備え、
前記電磁鋼板の積層方向が前記界磁子の進行方向と直交方向であり、前記ブリッジ部を前記複数の電機子磁極の上まで伸長させ、
前記界磁子と前記電機子磁極とが相対変位する方向を第1方向、前記第1方向に垂直な前記界磁子の幅方向に沿う方向を第2方向、前記第1方向及び前記第2方向に垂直な前記界磁子の厚さ方向に沿う方向を第3方向とした場合、
前記ブリッジ部は、T型形状の電磁鋼板を前記第2方向に積層して構成すると共に、前記T型形状の中央の突出部が、隣接する前記複数の電機子磁極から軸力を受けて固定されたことを特徴とするリニアモータ。 - 界磁子と、複数の電機子磁極を有し、前記複数の電機子磁極が前記界磁子の進行方向に並んで備えられたリニアモータにおいて、
前記複数の電機子磁極間に電磁鋼板からなるブリッジ部を備え、
前記電磁鋼板の積層方向が前記界磁子の進行方向と直交方向であり、前記ブリッジ部を前記複数の電機子磁極の上まで伸長させ、
前記界磁子と前記電機子磁極とが相対変位する方向を第1方向、前記第1方向に垂直な前記界磁子の幅方向に沿う方向を第2方向、前記第1方向及び前記第2方向に垂直な前記界磁子の厚さ方向に沿う方向を第3方向とした場合、
前記ブリッジ部は、T型形状の電磁鋼板を前記第2方向に積層して構成すると共に、前記T型形状の両端に突起を備え、前記T型形状の中央の突出部と前記突起との間に、前記電機子磁極を嵌めて固定されたことを特徴とするリニアモータ。 - 界磁子と、複数の電機子磁極を有し、前記複数の電機子磁極が前記界磁子の進行方向に並んで備えられたリニアモータにおいて、
前記複数の電機子磁極間に電磁鋼板からなるブリッジ部を備え、
前記電磁鋼板の積層方向が前記界磁子の進行方向と直交方向であり、前記ブリッジ部を前記複数の電機子磁極の上まで伸長させ、
前記界磁子と前記電機子磁極とが相対変位する方向を第1方向、前記第1方向に垂直な前記界磁子の幅方向に沿う方向を第2方向、前記第1方向及び前記第2方向に垂直な前記界磁子の厚さ方向に沿う方向を第3方向とした場合、
前記ブリッジ部は、T型形状の電磁鋼板を前記第2方向に積層して構成すると共に、前記電機子磁極に設けられた穴部に、前記ブリッジ部の前記第1方向の突出部を挿入して固定されたことを特徴とするリニアモータ。 - 界磁子と、複数の電機子磁極を有し、前記複数の電機子磁極が前記界磁子の進行方向に並んで備えられたリニアモータにおいて、
前記複数の電機子磁極間に電磁鋼板からなるブリッジ部を備え、
前記電磁鋼板の積層方向が前記界磁子の進行方向と直交方向であり、前記ブリッジ部を前記複数の電機子磁極の上まで伸長させ、
前記界磁子と前記電機子磁極とが相対変位する方向を第1方向、前記第1方向に垂直な前記界磁子の幅方向に沿う方向を第2方向、前記第1方向及び前記第2方向に垂直な前記界磁子の厚さ方向に沿う方向を第3方向とした場合、
前記ブリッジ部は、十字型形状の電磁鋼板を前記第2方向に積層して構成すると共に、前記電機子磁極に設けられた穴部に、前記ブリッジ部の前記第1方向の突出部を挿入して固定されたことを特徴とするリニアモータ。 - 界磁子と、複数の電機子磁極を有し、前記複数の電機子磁極が前記界磁子の進行方向に並んで備えられたリニアモータにおいて、
前記複数の電機子磁極間に電磁鋼板からなるブリッジ部を備え、
前記電磁鋼板の積層方向が前記界磁子の進行方向と直交方向であり、前記ブリッジ部を前記複数の電機子磁極の上まで伸長させ、
前記界磁子と前記電機子磁極とが相対変位する方向を第1方向、前記第1方向に垂直な前記界磁子の幅方向に沿う方向を第2方向、前記第1方向及び前記第2方向に垂直な前記界磁子の厚さ方向に沿う方向を第3方向とした場合、
前記ブリッジ部は、十字型形状の電磁鋼板を前記第3方向に積層して構成すると共に、十字型形状の左右の突起部が、隣接する前記複数の電機子磁極から軸力を受けて固定されたことを特徴とするリニアモータ。 - シリンダと、前記シリンダの内側で往復動するピストンとを備えると共に、前記ピストンを駆動する駆動モータを備えた圧縮機において、
前記駆動モータとして前記請求項1乃至5の何れか1項に記載のリニアモータを備えたことを特徴とする圧縮機。 - 冷蔵室、冷凍室を備え、圧縮機の駆動により冷凍サイクルが動作することで冷却される冷蔵庫において、
前記圧縮機として、請求項6に記載の圧縮機を備えたことを特徴とする冷蔵庫。 - 車体と車輪との間に備えられた空気ばねと、前記空気ばねに圧縮空気を給排する空気圧縮機とを備えた車両に搭載される車両用エアサスペンションにおいて、
前記空気圧縮機として、請求項6に記載の圧縮機を備えたこと特徴とする車両用エアサスペンション。
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