JP7296454B2 - 炎症関連胃腸障害の処置のためのプロバイオティクスの組み合わせ - Google Patents

炎症関連胃腸障害の処置のためのプロバイオティクスの組み合わせ Download PDF

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Description

CNCM I-2618 CNCM CNCM I-3446
本発明は、胃腸障害、特に炎症関連胃腸障害の処置又は予防のためのプロバイオティクスの組み合わせ、並びにその組み合わせを用いる組成物及び方法に関する。
胃腸管の炎症状態は重度の不快感及び腹痛を引き起こすことがあり、生活の質がひどく影響を受けることがある。典型的には、炎症性腸疾患(IBD)などの炎症関連胃腸障害は、下痢、腹部痙攣及び/又は腹痛、食欲低下をはじめとする再発性の腸の不具合の症状、並びに随伴する体重減少、悪心、発熱及び倦怠感として現れる。これらの症状は、一過性であることも長引くこともあり、栄養素を摂取する能力の低下につながることがある。この低下は、小児及び青年において特に深刻であり、発育不良及び体重の増加不足につながることがある。クローン病及び潰瘍性大腸炎は、炎症関連胃腸障害の最も一般的な例である。IBDの症状は、食生活及びストレスの影響を受け得るものであり、生活習慣、栄養摂取及び食生活を変えて症状を管理することで、ある程度は緩和させることができる。例えば、症状は、乳製品、脂肪食品、香辛料の効いている食品、カフェイン及びアルコールの摂取により、また症例によっては、食物繊維の過剰摂取により、悪化することがある。クローン病は特に厄介であり、重度の腹痛及び栄養問題を引き起こすことがある。
IBDなどの炎症関連胃腸障害の有病率はますます増加している。現在、米国では約150万人、欧州では220万人がIBDを発症している。IBDの原因は解明されていないものの、遺伝、免疫系、腸上皮バリアの完全性、及び環境などの多数の因子の全てがなんらかの形で関与しているものと理解されている。
IBDなどの炎症関連胃腸障害のための現在の治療薬としては、アミノサリチレート、免疫調節剤、抗生物質、及びコルチコステロイドが挙げられる。しかし、多くの患者で、薬物治療後の再燃率が高く、多くは最終的に外科的介入を必要とする。
炎症関連胃腸障害はまた、他の哺乳動物、例えばネコ(例えば、ネコIBD)及びイヌ(例えば、イヌIBD)などの伴侶動物でも発症することがある。イヌ及びネコは、特に炎症関連胃腸障害に罹患することがあり、これは慢性下痢(すなわち、3週間以上にわたって下痢が持続する)として現れることがある。動物における炎症性腸疾患は、食物に反応するものである場合(食品に反応性の下痢、食生活に反応性の下痢、食品に反応性の腸疾患)もあり、あるいは原因不明の場合(特発性炎症性腸疾患)もある。このような場合、動物は、消化管の炎症及び/又は潰瘍が下痢につながるので、規則正しく食品を摂取することが不可能になる。動物、特にイヌ及びネコにおける炎症性腸疾患の病態では、リンパ球、形質細胞、好酸球、及び好中球などの炎症性細胞が腸管に浸潤している。動物におけるIBDの他の症状としては、嘔吐、食欲不振及び体重減少を挙げることができる。
炎症は免疫系の複雑な反応であり、感染部位、毒素曝露部位、又は細胞傷害部位における白血球及び血漿タンパク質の蓄積及び活性化を伴う。炎症は、感染を制御し、組織修復を促進する防御機能として働くが、調節不全の場合には、組織の損傷及び疾患を引き起こすこともある。炎症性腸疾患(例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎、及び回腸嚢炎)などの胃腸疾患、食物アレルギー、及び食物アレルギーにより生じるアトピー性皮膚炎は、典型的には、様々なレベルで異常な腸内炎症応答を伴う。炎症性サイトカイン及び抗炎症性サイトカインのバランスを取ることによる又は調節性サイトカインの誘導によるかかる腸炎の緩和が、これらの慢性疾患に有望な治療として提案されている。このようなサイトカインは多数あり、そのうち例えば、IFN-γ、IL-1、IL-6、IL-8、IL-12及びTNF-αは炎症促進性とみなされる。例えば、胃腸の炎症におけるTNF-αの役割は公知である(Neurath,M.F.-Nature Reviews Immunology,(2014),14,329-342)。これまでの研究では、クローン病などの炎症性胃腸疾患を治療するための抗TNF-α剤の開発に焦点が当てられてきた。
IL-10及びTGB-βなどのいくつかのサイトカインは、抗炎症性とみなされる。例えば、IL-10は、抗原提示細胞及びT細胞による炎症性サイトカインの産生を抑制することが公知である。腸の炎症ではIL-10の関与が示唆されており、IL-10欠損症は、炎症性腸疾患などの病態に関係していた[Leach,M.W.,et al,Toxicol.Pathol.(1999),27(1),123-133]。
炎症性胃腸状態、特に炎症性腸疾患の病因におけるIL-12などの炎症性サイトカインの役割は公知であり、IL-12アンタゴニストは、このような病態を治療するための治療剤として提案されている(Schmidt,C.,et al.,Pathobiology(2002-2003),70(3),177-183)。
セリンプロテアーゼ阻害剤(セルピン)は、真核生物(Gettins,2002 Chemical Reviews,102(12),4751-4804)及び原核生物(Kantyka et al.,Biochimie,92(11),1644-1656)に見られるタンパク質のスーパーファミリーである。セルピンは、広範な生理学的プロセスに関与することが報告されており、腸の炎症に関与するプロテアーゼの制御に働くことが示されている。例えば、Ivanov,D.ら(J.Biol.Chem.,(2006),281(25),17246-17252)は、ヒト好中球エラスターゼ(HINE)を阻害することが判明しているB.ロンガムセルピンを特性評価し及び試験して、セルピン阻害剤が腸の炎症において有益な働きをする可能性があることを示唆した[Vergnolle,N.-Gut(2016),65(7),1215-1224]。
炎症性胃腸疾患における他のバイオマーカーとしては、C反応性タンパク質(CRP)及び他の抗体、5-制御性T細胞が挙げられる[Norouzinia,M.,et al.,Gastroenterology and Hepatology from Bed to Bench(2017),10(3),155-167]。
マクロファージは、主に組織で働き、自然免疫応答において重要な役割を果たす食細胞であり、単球に由来する。マクロファージは微生物成分によって活性化され、活性化されると、自らが炎症性サイトカイン及び抗炎症サイトカインの両方を分泌することができる。He,F.,et al.,(「Stimulation of the Secretion of Pro-Inflammatory Cytokines by Bifidobacterium Strains」-Microbiol.Immunol.(2002),46(11),781-785)は、様々なビフィズス菌株を、マクロファージによるサイトカイン産生に影響する能力について調査した。ビフィドバクテリウム・アドレセンティス及びビフィオバクテリアム・ロンガムなどの「成体型」ビフィズス菌は、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ及びビフィドバクテリウム・インファンティスなどの「未発達型」ビフィズス菌が誘導するよりも有意に多くの炎症性サイトカインの分泌を誘導した。加えて、特にB.アドレセンティスは、抗炎症性サイトカインIL-10の産生を刺激しなかったことが判明した。これらにより、成体型のビフィズス菌は、より強力に増殖することができるが、炎症応答を下方調節する能力があまりないとして結論付けられた。しかしながら、より最近になって、治療用途に最も有望な抗炎症プロバイオティクス株を特定しようとする試みにより、プロバイオティクスの分類学的分類は、全般的には、特定のプロバイオティクス株の、例えば抗炎症特性について信頼のおける予測因子ではないことが示されている。
腸バリアの完全性及び/又は機能の変化は、IBD及びIBSをはじめとする炎症性胃腸障害の発症に関係することが公知である(Odenwald M,.The intestinal epithelial barrier:a therapeutic target? Nature Reviews Gastroenterology&Hepatology,(2017),(14),9-21)。したがって、消化管バリアの完全性/機能の変化には複数の帰結があり、他のヒット及び一連の遺伝的特徴及び後成的事柄に応じて、数多くの疾患の発症が促される。免疫恒常性及び健康を維持する腸バリアの重要性を考慮すると、胃腸の腸バリアを強化すること、及び/又は消化管のバリア機能を改善することは、疾患の予防及び/又は治療について価値のある新たな目標を表すものである。プロバイオティクスは、腸バリアの完全性及び/又は機能を改善/強化するための1つの栄養学的試みを表すものである。(Ewaschuk JB et al.,Secreted bioactive factors from Bifidobacterium infantis enhanse epithelial cell barrier function,Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol.2008 Nov;295(5):G1025-34)...
腸のバリア機能の変化に加えて、微生物叢の組成及び/又は代謝活性の変化もまた、IBDなどの胃腸障害をはじめとする疾患の発症に関係していた。微生物叢を回復するための、プロバイオティクスによるものをはじめとする一連の栄養学的試みは、ヒト及び伴侶動物の両方において、炎症を低減し、病状を改善する有益なアプローチであると考えられてきた[Marchesi,J.R.et al.-Gut(2016),65,330-339;Harris,K.G and Chang,E.B.-Clin.Sci.(2018),132(18),2013-2028;Parker,E.A.,et al.-Nutrition(2018),45,125-134]。
したがって、炎症性腸疾患をはじめとする炎症関連胃腸障害を治療又は予防するため、更なる治療法を特定することが現在も必要とされている。
本発明者らは、驚くべきことに、ビフィドバクテリウム・ロンガム及びビフィドバクテリウム・ラクティス、特にビフィドバクテリウム・ロンガムATCC CNCM I-2618及びビフィドバクテリウム・ラクティスCNCM I-3446を含む2つのプロバイオティクス株の、任意選択的にビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999を含む、組み合わせは、IL-10などの抗炎症性サイトカインの産生又は発現を増加させるように作用することができ、かつIL-12などの炎症性サイトカインの産生又は発現は減少又は抑制することができることを発見した。更に驚くべきことに、ビフィドバクテリウム・ロンガム及びビフィドバクテリウム・ラクティス、特にビフィドバクテリウム・ロンガムATCC CNCM I-2618及びビフィドバクテリウム・ラクティスCNCM I-3446の、任意選択的にビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999を含む、組み合わせは、炎症により誘導される腸バリアの機能不全/透過性の予防に効果を有することが判明している。
したがって、本発明のプロバイオティクスの組み合わせは、炎症関連胃腸障害の予防又は処置に有効な治療法を提供するのに有用である。
本発明のプロバイオティクスの組み合わせを、炎症性腸疾患などの炎症関連胃腸障害を治療又は予防するための組成物に用いることができる。
本発明は更に、炎症性腸障害などの炎症関連胃腸障害の治療方法であって、本明細書に記載のプロバイオティクスの組み合わせを、かかる障害に罹患している又は罹患しやすい個体に投与すること、を含む、方法を提供する。
様々なプロバイオティクス株及び組み合わせで刺激された末梢血単核球におけるサイトカイン(IL-10)の産生。 様々なプロバイオティクス株及び組み合わせで刺激された末梢血単核球におけるサイトカイン(IL-12p70)の産生。 様々なプロバイオティクス株及びそれらの組み合わせに関し、炎症によりバリア透過性に誘導される変化を定量するため、TNFα/IFNγで処理した対照と比較した、経上皮電気抵抗(TEER)。
以下の用語及び定義を、本明細書で使用する。
本明細書で使用するとき、用語「含んでいる(comprising)」、「含む(comprises)」、及び「から構成される(comprised of)」は、「含んでいる(including)」又は「含有している(containing)」又は「含有する(contains)」と同義であり、包括的、すなわちオープンエンドなものであり、かつ追加の、列挙されていない構成、要素、又は工程を除外しない。用語「含んでいる(comprising)」、「含む(comprises)」、及び「から構成される(comprised of)」はまた、用語「からなる(consisting of)」を含む。
「乳児」は、12ケ月齢の小児を指す。
「乳児用調整乳」は、生後4~6ケ月の期間における母乳による栄養補給がない場合の、及び12ケ月齢までの期間における母乳以外の食料品の補完として、乳児の完全栄養を目的とした食料品を指す。
「プロバイオティクス」は、宿主の健康又は豊かな生活に有益な効果を有する微生物細胞の、微生物細胞調製物又は微生物細胞成分を指す(Salminen S,Ouwehand A.Benno Y.et al「Probiotics:how should they be defined」-Trend Food Sci.Technol.(1999),10,107-110)。
「小児」は、12ケ月齢超、但し10歳未満のヒトを指す。
「青年」は、10~19歳の年齢のヒトを指す(世界保健機構(WHO)の定義に基づく)。
「成人」は、20歳以上の年齢のヒトを指す。
「子イヌ」は、12ケ月齢未満のイヌを指す。
「子ネコ」は、12ケ月齢未満のネコを指す。
「Cfu」は、コロニー形成単位を指し、特に指示がない限り乾燥重量基準で測定される。
用語「ビフィドバクテリウム・ロンガム(B.ロンガム)CNCM I-2618」は、「ビフィドバクテリウム・ロンガム(B.ロンガム)NCC2705」と互換的に使用される。
用語「ビフィドバクテリウム・ラクティス(B.ラクティス)CNCM I-3446」は、「ビフィドバクテリウム・ラクティス(B.ラクティス)NCC2818」と互換的に使用される。
用語「ビフィドバクテリウム・ロンガム(B.ロンガム)ATCC BAA-999」は、「ビフィドバクテリウム・ロンガム(B.ロンガム)NCC3001」と互換的に使用される。
用語「腸バリアの改善」、「消化管バリアの改善」、「腸バリアの強化」又は「消化管バリアの強化」は、以下のうちの1つ又はいくつかを包含することができる。
バリア修復の改善、(限定するものではないが)例えば胃腸管バリアの完全性の回復、例えば破壊されたバリアの修復、胃腸粘膜に炎症による負荷が生じたときの透過性の低減、及び粘膜の修復。
バリア成熟の改善、(限定するものではないが)例えば乳児、小児、青年、成人、イヌ、子イヌ、ネコ、又は子ネコのバリアの成熟及び/又は発達。
バリア構造の改善、(限定するものではないが)例えば胃腸バリアの強化、胃腸バリアの完全性、密着結合構造、及び腸上皮内層の完全性。
バリア機能の改善、例えば胃腸バリアの抵抗性の改善、胃腸バリアの透過性の低減、例えば管腔から粘膜への病原体のトランスロケーションの低減、例えば管腔から粘膜への共生細菌のトランスロケーションの低減、例えば管腔から粘膜へのアレルゲンの透過の低減、例えば管腔から粘膜への毒性化合物の移動の低減、及び疾患感受性の低減。
バリア保護の改善、(限定するものではないが)例えばバリアの機能不全の予防、バリアからの漏出の予防、密着結合構造の保護、腸上皮内層の完全性の保護。
用語「B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446及びB.ロンガムATCC BAA-999は、細菌、細菌の一部、及び/又は細菌により発酵させた増殖培地を含むことが意図される。
B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446及びB.ロンガムATCC BAA-999を、各々、生細菌、並びに不活性化させた非増殖性の細菌種として使用することができる。「非増殖性」は、古典的な平板培養法によって検出され得る生細胞及び/又はコロニー形成単位が存在しないことを意味する。このような古典的な平板法は、微生物学の書籍、James Monroe Jay,Martin J.Loessner,David A.Golden.2005.Modern food microbiology.7th edition,Springer Science,New York,N.Y.790pに要約されている。典型的には、生菌が存在しないことについて、以下のように示すことができる:寒天プレート上に視認できるコロニーがないこと、又は液体増殖培地に種々の濃度の細菌調製物(「非増殖性」試料)を接種し、適切な条件下でインキュベーション(好気性及び/又は嫌気性雰囲気下で少なくとも24時間)した後に、混濁がないこと。
B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446及び(存在する場合)B.ロンガムATCC BAA-999の少なくとも一部は、組み合わせ又は組成物中で生存しており、好ましくは生きたまま腸に届くことが好ましい。この方法では、それらは腸内で生き残ることができ、代謝活性を有することができ、その有効性を高めることができる。それらはまた、共生細菌及び/又は宿主と相互作用することによって有効なものであってもよい。特殊な滅菌食品製品又は薬剤の場合、例えば、B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446及び(存在する場合)B.ロンガムATCC BAA-999は、組み合わせ又は組成物中に非増殖性の形態で存在することが好ましいことがある。したがって、本発明の一実施形態では、B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446及び(存在する場合)B.ロンガムATCC BAA-999のうちの少なくとも一部は、組み合わせ又は組成物中で非増殖性である。
一実施形態では、本発明は、胃腸の炎症の低減に使用するための、又は炎症関連胃腸障害の処置若しくは予防に使用するための、プロバイオティクスの組み合わせであって、ビフィドバクテリウム・ロンガムCNCM I-2618及びビフィドバクテリウム・ラクティスCNCM I-3446を含む、組み合わせを提供する。任意選択的に、当該プロバイオティクスの組み合わせは、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999を更に含んでもよい。
別の実施形態では、本発明は、炎症性サイトカイン(好ましくはIL-12)の産生若しくは発現を減少若しくは抑制するための、及び/又は抗炎症サイトカイン(好ましくはIL-10)の産生若しくは発現を増加させるための、又はIL-10及びIL-12の血清濃度比を調節するための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は、制御性T細胞若しくはTh17/Tregの分化を調節するための、又はクオラムセンシングシグナル伝達阻害剤を調節するための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は、消化管内の有益細菌群、例えばビフィズス菌及び乳酸桿菌群を増加させるための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は、ディフェンシン若しくはムチンの産生若しくは発現を促進するための、又は酸化ストレス若しくはCRPなどの炎症マーカーを低減するための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は、酪酸などの短鎖脂肪酸を含むがこれに限定されない微生物叢代謝機能を促進するための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は、粘膜組織の治癒を支援又は促進するための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は、腸バリアを強化又は改善するための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。
一実施形態では、本発明は、腸バリアの修復を改善するための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。
腸バリアの透過性の改善により、バリアの修復が改善され、これは腸バリアの改善又は強化につながる。したがって、一実施形態では、腸バリアに対する当該改善は、バリア透過性の改善(例えば腸バリアの透過性の低減)である。
一実施形態では、本発明は、腸バリアの機能を改善するための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。
腸バリアの透過性の改善により、バリア機能が改善され、これは腸バリアの改善又は強化につながる。したがって、一実施形態では、腸バリアに対する当該改善は、バリア透過性の改善(例えば腸バリアの透過性の低減)である。
一実施形態では、腸バリアの改善により、消化管から腸バリアを通って体内に移行する、病原体、アレルゲン及び/又は毒性化合物が低減される。
B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせは、好ましくは、炎症関連胃腸障害の処置又は予防に使用するためのものである。炎症関連胃腸障害は、好ましくは、炎症性サイトカイン(好ましくはIL-12)及び/又は抗炎症性サイトカイン(好ましくはIL-10)によって調節されるものである。好ましくは、炎症関連胃腸障害は、IL-10及び/若しくはIL-12によって調節されるものであり、又は、炎症関連胃腸障害は、制御性T細胞若しくはTh17/Tregの分化によって調節され、又は、炎症関連胃腸障害は、クオラムセンシングシグナル伝達阻害剤によって調節される。
本発明の任意の態様又は実施形態では、炎症関連胃腸障害は、ビフィズス菌及び乳酸桿菌などの有益細菌の不均衡によって調節され、又は、炎症関連胃腸障害は、ディフェンシン若しくはムチンによって調節され、又は、炎症関連胃腸障害は、酸化ストレス若しくはCRPなどの炎症マーカーによって調節される。
本発明は更に、炎症性腸疾患であって、特に、大腸炎、潰瘍性大腸炎、慢性腸疾患、クローン病、及び回腸嚢炎からなる群から選択され、又は炎症関連胃腸障害が、食品反応性の下痢症疾患である、炎症性腸疾患の、処置若しくは予防のための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。
好ましくは、本発明の任意の態様又は実施形態のプロバイオティクスの組み合わせは、潰瘍性大腸炎、クローン病、又は食品反応性の下痢症の処置又は予防に使用するためのものである。
好ましくは、本発明のプロバイオティクスの組み合わせを使用する炎症関連胃腸障害の処置又は予防は、抗炎症サイトカイン(好ましくはIL-10)の産生若しくは発現を増加させること、を含み、及び/又は炎症性サイトカイン(好ましくはIL-12)の産生若しくは発現を減少若しくは抑制すること、を含む。より好ましくは、本発明のプロバイオティクスの組み合わせを使用する炎症関連胃腸障害の処置又は予防は、IL-10及びIL-12の血清濃度比を調節すること、を含む。
治療する対象は、好ましくは哺乳動物、好ましくはヒト又は伴侶動物(ペット)であり、好ましくは、対象は、小児、乳児、青年、又は成人のヒト、イヌ、子イヌ、ネコ、又は子ネコである。
したがって、本発明は更に、ネコ又はイヌの炎症性腸疾患、好ましくはネコ又はイヌの食品反応性の下痢症疾患若しくは突発性炎症性腸疾患の処置のための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。プロバイオティクスの組み合わせは、好ましくは、組成物、より好ましくはペットフード(特に、ドライペットフード)又はペット用栄養補給剤又は獣医用組成物(特に錠剤、カプセル、又は乾燥粉末)の形態である。
別の実施形態では、治療する対象は、イヌ、子イヌ、ネコ、又は子ネコである。したがって、本発明は更に、ネコ又はイヌの炎症性腸疾患、好ましくはネコ又はイヌの食品反応性の下痢症疾患若しくは突発性炎症性腸疾患の処置又は予防のための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。プロバイオティクスの組み合わせは、好ましくは、組成物、より好ましくはペットフード、ペット用栄養補給剤又は獣医用組成物の形態である。
更に別の実施形態では、治療する対象は、小児、乳児、青年、又は成人のヒトである。したがって、本発明は更に、これらの対象における炎症性腸疾患の処置のための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを提供する。プロバイオティクスの組み合わせは、好ましくは、組成物、より好ましくは食品、栄養補給剤又は医薬組成物(特に錠剤、カプセル、顆粒又は乾燥粉末)の形態である。
本発明の任意の実施形態では、プロバイオティクスの組み合わせは、プロバイオティクス細菌としてはB.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446のみを含有する。プロバイオティクスの組み合わせは、好ましくは、組成物、より好ましくは食品、栄養補給剤、又は医薬組成物若しくは獣医用組成物の形態である。
本発明の任意の実施形態では、プロバイオティクスの組み合わせは、B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446及びB.ロンガムATCC BAA-999を含む。あるいは、本発明の任意の実施形態によるプロバイオティクスの組み合わせは、プロバイオティクス細菌としてはB.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446及びB.ロンガムATCC BAA-999のみを含んでもよい。プロバイオティクスの組み合わせは、好ましくは、組成物、より好ましくは食品、栄養補給剤、又は医薬組成物若しくは獣医用組成物の形態である。
プロバイオティクスの組み合わせは、任意の実施形態に記載の組成物の形態であってもよく、組成物は、プロバイオティクス細菌としてはB.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446のみを含有する。プロバイオティクスの組成物は、好ましくは、食品、栄養補給剤、又は医薬組成物若しくは獣医用組成物の形態である。
プロバイオティクスの組み合わせは、任意の実施形態に記載の組成物の形態であってもよく、組成物は、B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446及びB.ロンガムATCC BAA-999を含む。あるいは、プロバイオティクスの組み合わせは、任意の実施形態に記載の組成物の形態であってもよく、組成物は、プロバイオティクス細菌としてはB.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446及びB.ロンガムATCC BAA-999のみを含有する。プロバイオティクスの組成物は、好ましくは、食品、栄養補給剤、又は医薬組成物若しくは動物用組成物の形態である。
任意の好適な用量のプロバイオティクスの組み合わせを使用することができる。好ましくは、本発明の任意の実施形態では、プロバイオティクスの組み合わせは、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含み、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含み、各プロバイオティクスを、1日当たり10~1012cfuに相当する量で対象に投与される。
当該組み合わせのプロバイオティクス成分を、更に加工することなく使用することができるが、本発明の任意の実施形態によるプロバイオティクスの組み合わせは、好ましくは組成物の形態で投与される。好適な組成物は、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含み、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含むものであり、1つ以上の医薬若しくは獣医用に許容可能な賦形剤を含む医薬製剤若しくは獣医用製剤、栄養剤(例えば栄養補給剤など)、経管栄養剤、サプリメント、機能性食品、飲料製品、及びペットケア製品(例えば、ペットフード、又はペット用栄養補給剤)の形態である。
医薬製剤又は獣医用製剤は、好ましくは、錠剤、カプセル、顆粒、又は粉末の形態であってもよい。
本発明の任意の実施形態によると、組成物は、1日当たり10~1012cfuに相当する量を、単回用量として、又は複数回用量として含んでもよい。
また、胃腸の炎症の低減又は炎症関連胃腸障害の処置若しくは予防に使用するための組成物の製造に使用するための、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせも提供される。
本発明は更に、対象における、胃腸の炎症を低減するための、又は炎症性腸疾患を治療若しくは予防するための方法であって、当該対象にプロバイオティクスの組み合わせを投与する工程、を含み、プロバイオティクスの組み合わせが、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、方法を提供する。
B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、本発明のプロバイオティクスの組み合わせを、プロバイオティクスの各々の同時投与又は逐次投与のために提供することができる。あるいは、プロバイオティクスの組み合わせは、単一組成物としての配合物であってもよい。
ビフィドバクテリウム・ロンガムCNCM I-2618及びビフィドバクテリウム・ラクティスCNCM I-2446を含む、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む、プロバイオティクスの組み合わせを、例えば、各プロバイオティクス成分を10~1012コロニー形成単位(cfu)含有する組成物(例えば、カプセル、錠剤、顆粒、又は粉末)として投与することができ、又は、栄養組成物、例えば完全栄養配合物(例えば、乳児用調整乳又は臨床栄養製品)、乳製品、飲料粉末、乾燥スープ、サプリメント、置き換え食品、栄養バー、シリアル、菓子製品、又はドライペットフードに組み込むことができる。
一実施形態では、組み合わせは、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-2446の両方を含む単一カプセルの形態であっても、又はB.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-2446、及びB.ロンガムATCC BAA-999を含む単一カプセルの形態であってもよい。
あるいは、組み合わせを、同時投与又は逐次投与のために、1つのカプセル内にB.ロンガムCNCM I-2618を含み、別のカプセル内にB.ラクティスCNCM I-2446を含む、別個のカプセルとして提供することができ、又は、組み合わせを、同時投与又は逐次投与のために、別個のカプセルとしてB.ロンガムCNCM I-2618、ラクティスCNCM I-2446、及びB.ロンガムATCC BAA-999を含む別個のカプセルとして提供することができる。
栄養組成物に組み込むとき、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446、並びに任意選択的にB.ロンガムATCC BAA-999は、各々、10~1012cfu/g(乾燥重量)に相当する量で組成物中に存在し得る。これらの量についての表現には、細菌が生きている、不活性化されている、若しくは死んでいる可能性、又は更にはDNA若しくは細胞壁材料などの断片として又は代謝産物として存在する可能性が含まれる。換言すれば、細菌の量は、実際に生菌、不活性化菌、若しくは死菌、断片化されたもの、又はこれらの状態のうち任意のものの若しくは全ての混合物のいずれであるかに関わらず、全ての細菌が生菌であった場合にその量の細菌がコロニーを形成する能力をもとに表される。好ましくは、B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446、及びB.ロンガムATCC BAA-999(存在する場合)の各々は、乾燥組成物のうちの10~1010cfu/g、より好ましくは10~1010cfu/gに相当する量で存在する。
プロバイオティクスの組み合わせがB.ロンガムATCC BAA-999を更に含む本発明の実施形態では、B.ロンガムATCC BAA-999は、同時投与又は逐次投与のために、同一組成物中又は別個の組成物中のいずれかで存在し得る。例えば、上記のカプセルでは、B.ロンガムATCC BAA-999を、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446とともにカプセルに封入することもでき、各カプセルは、10~1012コロニー形成単位(cfu)を含有する。同様に、B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446、及びB.ロンガムATCC BAA-999を含む組成物を、栄養組成物、例えば完全栄養配合物(例えば、乳児用調整乳又は臨床栄養製品)、乳製品、飲料粉末、乾燥スープ、サプリメント、置き換え食品、栄養バー、シリアル、菓子製品、又はドライペットフードに組み込むことができる。
B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446は、各々、任意の好適な方法によって培養することができ、カプセル封入のために、若しくは栄養組成物への添加のために、例えば凍結乾燥又は噴霧乾燥によって調製することができる。あるいは、それらは、食品製品に添加するのに好適な形態で既に調製された、購入品であってもよい。
ATCC BAA-999は市販されており、森永乳業から商標名BB536で入手することができる。これを、任意の好適な方法によって培養することができ、例えばカプセル化若しくは栄養組成物への添加のために凍結乾燥又は噴霧乾燥によって調製することができる。あるいは、これは、食品製品に添加するのに好適な形態で既に調製されている、購入品であってもよい。
本発明に使用するための完全栄養配合物は、タンパク質、好ましくは食物タンパク質、例えば動物性タンパク質(例えば、乳、肉又は卵タンパク質)、植物性タンパク質(例えば、大豆、小麦、米又はエンドウ豆タンパク質)の供給源、遊離アミノ酸の混合物、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。カゼイン及びホエイタンパク質などの乳タンパク質、並びに大豆タンパク質が特に好ましい。組成物はまた、炭水化物源及び脂肪源を含有してもよい。
配合物が脂肪源を含む場合、それにより好ましくは、配合物のエネルギーの5%~55%、例えば、エネルギーの20%~50%が得られる。脂肪源を構成する脂質は、任意の好適な脂肪又は脂肪混合物であってもよい。植物性脂肪、例えば大豆油、パーム油、ココナッツ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、コーン油、キャノーラ油、及びレシチンが特に好適である。乳脂肪などの動物性脂肪もまた、所望に応じて添加することができる。
配合物が炭水化物源を含む場合、炭水化物源により好ましくは、配合物のエネルギーの40%~80%が得られる。任意の好適な炭水化物、例えば、スクロース、ラクトース、グルコース、フルクトース、固形コーンシロップ、マルトデキストリン、及びこれらの混合物を使用することができる。食物繊維も、所望に応じて添加することができる。食物繊維は、例えば、大豆、エンドウ豆、オート麦、ペクチン、グアーガム、アラビアガム、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、シアリルラクトース、及び動物の乳に由来するオリゴ糖をはじめとする、任意の好適な原料に由来するものであってもよい。好適なビタミン及びミネラルを、適切な指針に合致する量で栄養剤に含めることができる。
本発明の組成物は、プレバイオティクスを更に含んでもよい。プレバイオティクスは通常、胃又は小腸において分解されず吸収されないという意味で難消化性である。したがって、プレバイオティクスは大腸に入る際にインタクトのままであり、大腸で有益な細菌により選択的に発酵される。プレバイオティクスの例としては、フラクトオリゴ糖(FOS)、イヌリン、キシロオリゴ糖(XOS)、ポリデキストロース、又はこれらの任意の混合物などの特定のオリゴ糖が挙げられる。特定の実施形態では、プレバイオティクスは、フラクトオリゴ糖及び/又はイヌリンであってもよい。例としては、70%の短鎖フラクトオリゴ糖と30%のイヌリンとの組み合わせがあり、Nestleによって商標名「Prebio 1」として登録されている。
1つ以上の食品グレードの乳化剤、例えば、モノグリセリド及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、レシチン、並びにモノグリセリド及びジグリセリドを、栄養剤に所望に応じて組み込むことができる。同様に、好適な塩及び安定剤を含めることができる。
完全栄養配合物は、任意の好適な要領で調製することができる。例えば、タンパク質源、炭水化物源、及び脂肪源を、適切な割合で一緒にブレンドすることができる。使用する場合、乳化剤をブレンドに含めることができる。この時点でビタミン及びミネラルを添加してもよいが、通常、熱分解を避けるために後で添加する。任意の親油性ビタミン、及び乳化剤などをブレンド前に脂肪源に溶解することができる。次いで、水、好ましくは逆浸透処理した水を混合して、液体混合物を形成することができる。
次いで、液体混合物を熱処理して、細菌含有量を低減することができる。例えば、液体混合物を、約80℃~約110℃の範囲の温度まで約5秒間~約5分間かけて急速に加熱することができる。この加熱は、蒸気注入によって、又は熱交換器、例えば、プレート熱交換器によって行うことができる。
次いで、液体混合物を、約60℃~約85℃の範囲の温度まで、例えば、フラッシュ冷却によって冷却することができる。次いで、液体混合物を、例えば2段階で、第1段階において約10MPa~約30MPaとし、第2段階において約2MPa~約10MPaとして、均質化することができる。次いで、均質化した混合物を更に冷却して、熱に弱い任意の成分、例えばビタミン及びミネラルを添加することができる。均質化した混合物のpH及び固形分含有量を、この時点で適宜標準化する。
次いで、均質化した混合物を、噴霧乾燥機又は凍結乾燥機などの好適な乾燥装置に移し、粉末に変換することができる。粉末が有する水分含有量は約5重量%未満である必要がある。B.ロンガムCNCM I-2618及び/若しくはB.ラクティスCNCM I-3446、並びに/又はB.ロンガムATCC BAA-999を、乾燥混合によって所望の量で粉末に添加することができる。
本発明に使用するドライペットフードは、炭水化物源、タンパク質源、及び脂質源のうちのいずれか1つ以上を含んでもよい。
任意の好適な炭水化物源を使用することができる。好ましくは、炭水化物源を、穀類、小麦粉、又はデンプンの形態で提供する。例えば、炭水化物源は、米、大麦、ソルガム、キビ、オート麦、コーンミール、又は小麦粉であってもよい。スクロース、グルコースなどの単純な糖、及びコーンシロップもまた、使用することができる。炭水化物源によって提供される炭水化物の量は、所望に応じて選択されてもよい。例えば、ペットフードは、最大約60重量%の炭水化物を含有してもよい。
好適なタンパク質源は、任意の好適な動物性又は植物性タンパク質源、例えば、筋肉又は骨格の肉、肉及び骨付き肉、鳥肉、魚肉、乳タンパク質、トウモロコシグルテン、小麦グルテン、大豆粉、大豆タンパク質濃縮物、大豆タンパク質単離物、卵タンパク質、ホエイ、カゼイン、グルテンなどから選択されてもよい。高齢の動物のためには、タンパク質源は高品質の動物性タンパク質を含有することが好ましい。タンパク質源によって提供されるタンパク質の量は、所望に応じて選択されてもよい。例えば、ペットフードは、乾燥基準で約12重量%~約70重量%のタンパク質を含有してもよい。
ペットフードは、脂肪源を含有してもよい。任意の好適な脂肪源を使用することができる。好ましくは、脂肪源は、獣脂などの動物性脂肪源である。植物油、例えば、コーン油、ヒマワリ油、ベニバナ油、菜種油、大豆油、オリーブ油、並びに一価不飽和脂肪酸及び多価不飽和脂肪酸に富む他の油もまた使用することができる。脂肪源は、必須脂肪酸(リノール酸及びα-リノール酸)に加えて長鎖脂肪酸を含んでもよい。好適な長鎖脂肪酸としては、γ-リノール酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、及びドコサヘキサエン酸が挙げられる。魚油は、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸の好適な供給源である。ボリジ油、クロスグリ種子油、及びマツヨイグサ油は、γ-リノール酸の好適な供給源である。菜種油、大豆油、亜麻仁油、及びクルミ油は、α-リノール酸の好適な供給源である。ベニバナ油、ヒマワリ油、コーン油及び大豆油は、リノール酸の好適な供給源である。オリーブ油、菜種油(キャノーラ)、高オレイン酸ヒマワリ油、ベニバナ油、ピーナッツ油、及び米糠油は、一価不飽和脂肪酸の好適な供給源である。脂肪源によって提供される脂肪の量は、所望に応じて選択されてもよい。例えば、ペットフードは、乾燥基準で約5重量%~約40重量%の脂肪を含有してもよい。好ましくは、ペットフードは、比較的少なくした量の脂肪を有する。
炭水化物源、タンパク質源及び脂質源の選択は重要ではなく、動物の栄養必要量、嗜好性の考慮、及び製造する製品の種類に基づいて選択される。更に、様々な他の成分、例えば、砂糖、塩、香辛料、薬味、ビタミン、ミネラル、香味剤、ガム、及びプロバイオティクス微生物もまた、所望に応じてペットフードに組み込むことができる。
高齢のペットの場合、ペットフードは、好ましくは、より若齢のペット用のペットフードよりも相対的に少ない脂肪を含有する。更に、デンプン源としては、オート麦、米、大麦、小麦及びトウモロコシのうちの1つ以上を挙げることができる。
ペットフードを、エクストリュージョンクッキングによって製造してもよいが、焼成及び他の好適なプロセスを使用してもよい。エクストリュージョンクッキングでは、ペットフードは通常、キブルの形態で得られる。プロバイオティクス成分は、好ましくは、ドライペットフード上にコーティングされてもよく、又はその中に充填されてもよい。好適なプロセスは、欧州特許第0862863号に記載されている。
本発明のプロバイオティクスの組み合わせ、及びその組成物を、炎症性腸疾患又は大腸炎などの胃腸管の疾患によって引き起こされた慢性又は急性の腸の炎症、高齢者における感染後炎症又は慢性無症候炎症を治療又は管理するために使用することができ、並びにこのような疾患に罹患しやすい個体における炎症を予防という観点で防止することが望まれる状況において使用することができる。
典型的には、組成物は、食品組成物、ペットフード組成物、サプリメント、栄養補助食品、栄養剤、飲料、及び/又は医療用組成物からなる群から選択されてもよい。
本発明に適用可能な食品組成物の例は、ヨーグルト、乳、フレーバードミルク、アイスクリーム、レディ・トゥ・イートデザート、粉末であって例えば乳又は水により再構成するもの、チョコレートミルクドリンク、麦芽飲料、レディ・トゥ・イート料理、ヒト用のインスタント料理若しくは飲料、又はペット若しくは家畜用を意図した完全食若しくは食餌の一部、に代表される食品組成物である。したがって、一実施形態では、本発明による組成物は、ヒト、ペット又は家畜用、好ましくはヒト及びペット用を意図する食品製品である。好ましい実施形態では、組成物は、ヒト(乳児、小児、青年若しくは成人)若しくは伴侶動物(ペット)(好ましくはイヌ、子イヌ、ネコ、又は子ネコ)用を意図する、食品製品又はサプリメントである。
本発明の組成物は、保護親水コロイド(ガム、タンパク質、変性デンプンなど)、バインダー、皮膜形成剤、カプセル化剤/材料、壁/殻材料、マトリクス化合物、コーティング、乳化剤、表面活性剤、可溶化剤(油、脂肪、ワックス、レシチンなど)、吸着剤、担体、充填剤、共化合物、分散剤、湿潤剤、加工助剤(溶媒)、流動剤、味覚マスキング剤、重み付け剤、ゼリー化剤、ゲル形成剤、抗酸化剤、及び抗菌剤を更に含有してもよい。組成物はまた、従来の医薬添加剤及び補助剤、賦形剤及び希釈剤を含有してもよく、これには、水、任意の原材料に由来するゼラチン、植物ガム、リグニンスルホネート、タルク、糖、デンプン、アラビアガム、植物油、ポリアルキレングリコール、香味剤、防腐剤、安定剤、乳化剤、緩衝剤、潤滑剤、着色剤、湿潤剤、充填剤などが挙げられるが、これらに限定されない。全ての場合において、このような更なる成分は、意図される受容者に対する適性に関して選択される。
組成物は、完全栄養配合物であってもよい。本発明による組成物は、タンパク質源を含んでもよい。
任意の好適な食物タンパク質、例えば、動物性タンパク質(乳タンパク質、肉タンパク質及び卵タンパク質など)、植物性タンパク質(大豆タンパク質、小麦タンパク質、米タンパク質及びエンドウ豆タンパク質など)、遊離アミノ酸の混合物、又はこれらの組み合わせを使用することができる。
タンパク質は、インタクトなタンパク質若しくは加水分解されたタンパク質、又はインタクトなタンパク質と加水分解されたタンパク質との混合物であってもよい。部分的に加水分解されたタンパク質(加水分解度2~20%)を、例えば、牛乳アレルギーを発症するリスクのあるヒト対象及び/又は動物に供給することが望ましいことがある。
更にまた、予め加水分解されたタンパク質源は、弱っている胃腸管でも概して容易に消化吸収される。
加水分解されたタンパク質が必要である場合、加水分解プロセスを、所望に応じて、当該技術分野において既知のように行うことができる。部分的に加水分解されたタンパク質(加水分解度2~20%)を供給することが望ましいことがある。
例えば、ホエイタンパク質加水分解物を、ホエイタンパク質画分を一工程以上で酵素加水分解することにより調製することができる。出発物質として使用されたホエイ画分が実質的にラクトースを含まないものである場合、加水分解プロセス中にタンパク質が受けるリジンブロック(lysine blackage)が大幅に少なくなることが判明した。これにより、約15重量%の全リジンから、約10重量%未満のリジン、例えば、約7重量%のリジンにまで、リジンブロックの程度を低減することが可能になり、それにより、タンパク質源の栄養価は大幅に改善される。
組成物はまた、炭水化物源及び脂肪源を含有してもよい。組成物が脂肪源を含む場合、脂肪源により、好ましくは、組成物のエネルギーの5%~40%、例えば、エネルギーの20%~30%が得られる。好適な脂肪プロファイルを、キャノーラ油、コーン油、及び高オレイン酸ヒマワリ油のブレンドを使用して得ることができる。
炭水化物源を組成物に添加することができる。
炭水化物源により、好ましくは、組成物のエネルギーの40%~80%が得られる。任意の好適な炭水化物、例えば、スクロース、ラクトース、グルコース、フルクトース、固形コーンシロップ、マルトデキストリン、及びこれらの混合物を使用することができる。食物繊維も、所望に応じて添加することができる。食物繊維は、酵素により消化されずに小腸を通過し、天然の増量剤及び通じ薬として機能する。食物繊維は、可溶性であっても不溶性であってもよく、概してこの2種のブレンドが好ましい。食物繊維の好適な供給源としては、大豆、エンドウ豆、オート麦、ペクチン、グアーガム、部分加水分解グアーガム、アラビアゴム、フラクトオリゴ糖、酸性オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、シアリルラクトース、及び動物乳に由来するオリゴ糖が挙げられる。好ましい繊維ブレンドは、イヌリンとより短鎖のフラクトオリゴ糖との混合物である。好ましくは、繊維が存在する場合、繊維含有量は、摂取される組成物1回分あたり2~40g、より好ましくは4~10gである。
組成物はまた、USRDAなどの政府機関の推奨に従って、微量元素及びビタミンなどの、ミネラル及び微量栄養素を含有してもよい。例えば、組成物は、以下に示す微量栄養素のうち1つ以上を所与の範囲で含んでもよい:300~500mgのカルシウム、50~100mgのマグネシウム、150~250mgのリン、5~20mgの鉄、1~7mgの亜鉛、0.1~0.3mgの銅、50~200μgのヨウ素、5~15μgのセレン、1000~3000μgのβカロテン、10~80mgのビタミンC、1~2mgのビタミンB1、0.5~1.5mgのビタミンB6、0.5~2mgのビタミンB2、5~18mgのナイアシン、0.5~2.0μgのビタミンB12、100~800μgの葉酸、30~70μgのビオチン、1~5μgのビタミンD、3~10μgのビタミンE。
1つ以上の食品グレードの乳化剤、例えば、モノグリセリド及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、レシチン、並びにモノグリセリド及びジグリセリドを、所望に応じて組成物に組み込むことができる。同様に、好適な塩及び安定剤を含めることができる。
組成物を、例えば、乳又は水により再構成する粉末形態で経口的に及び/又は経腸的に投与することができる。
組成物を、炎症関連胃腸疾患及びその合併症の症状を少なくとも部分的に治療又は停止するのに十分な量で投与する。これを達成するのに十分な量が、「治療有効用量」として定義される。この目的のための有効量は、当業者に公知の多数の因子、例えば疾患の重症度並びに患者の体重及び全身状態に応じて変わる。
予防用途において、本発明による組成物を、特定の疾患に罹患しやすい、又はそのリスクのある患者に、疾患を発症するリスクが少なくとも部分的に低減されるのに十分な量で投与する。このような量は、「予防有効用量」と定義される。ここでもまた、正確な量は、患者の健康状態及び体重などの患者に固有の多数の因子に応じて変わる。
概して、B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446、及び(存在する場合)B.ロンガムATCC BAA-999を、各々、治療有効用量で、及び/又は予防有効用量で投与する。
B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446、及び(存在する場合)B.ロンガムATCC BAA-999が生存可能な形態で存在する場合、これらの細菌が消化管にコロニーを形成し増殖することができるということを考慮した任意の濃度において、理論的に有効である。本発明の組成物では、概して、組成物の1日用量が、各々のプロバイオティクス細菌を10~1012cfu含むことが好ましい。各々のプロバイオティクスの、特に好適な1日用量は、10~1012cfuである。
不活性化された及び/又は非増殖性のB.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446、及び(存在する場合)B.ロンガムATCC BAA-999の場合、本発明の組成物は、概して、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999の非増殖性細胞を、組成物の乾燥重量1g当たり10~1012含むことが好ましい。各々のプロバイオティクスの特に好適な用量は、組成物の乾燥重量1g当たり10~1012の非増殖性細胞、より好ましくは10~10の非増殖性細胞である。
自明なこととして、非増殖性の微生物はコロニーを形成せず、そのことから、用語「細胞」は、特定の量の増殖性細菌細胞から得られる非増殖性微生物の量として理解されたい。非増殖性微生物としては、不活性化された、生存可能でない若しくは死んでいる、又はDNA若しくは細胞壁材料などのフラグメントとして存在する、微生物が挙げられる。
本発明の組成物を、0.2未満、例えば0.19~0.05の範囲、好ましくは0.15未満の水分活性を有する粉末形態で得ることができる。
組成物は、常温保存可能な粉末であってもよい。低水分活性により、この常温保存性が得られ、長期保管の後であってもプロバイオティクス微生物は確実に生存能を保持する。
水分活性、すなわちaは、系における水のエネルギー状態の尺度である。この尺度は、水の蒸気圧を同じ温度での純水の蒸気圧で除したものとして定義される。したがって、純粋な蒸留水の有する水分活性はちょうど1である。
更に又は代替的に、プロバイオティクス微生物B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446、及び(存在する場合)B.ロンガムATCC BAA-999を、カプセルに封入した状態で提供することができる。
細菌のカプセル封入は治療上及び技術的利点を有することが判明している。カプセル封入により、細菌の生存率が高くなり、ひいては生きたまま腸に届く生菌の数が増加する。更にまた、細菌は徐々に放出され、対象の健康に対する細菌の作用が長く続く。細菌を、例えば仏国特許第2443247号(Societe des Produits Nestle)に記載のようにマイクロカプセルに封入してもよく、当該特許は参照により本明細書に組み込まれる。簡潔に述べると、細菌を凍結乾燥又は噴霧乾燥し、ゲルに組み込むことができる。
ここで、以下の実施例を参照することにより、本発明を更に説明する。
細菌の調製:
アッセイの前日、Nestle Culture Collectionから選択された3種の細菌株、NCC 3001、2818及び2705を、10mLのMRS+システインで培養し、嫌気性条件下、37℃で16時間増殖させた。
細菌培養物を、5000rpmで5分間遠心分離した(室温)。細菌ペレットを、冷リン酸緩衝生理食塩水(PBS)(10mL)に再懸濁した。各細菌培養物に関し、吸光度を600nmで測定した。RPMI培養培地で調節した細菌調製物は、OD及びCFUの一致について検証済みの選択寒天培地で細菌のコロニー形成単位を計数する事前試験に従って、5×10CFU/mL及び/1×10CFU/mLのものとした。
末梢血単核球(PBMC)の調製:
3名の健康なドナーから単離したPBMCをPBSで1回洗浄した。500gで5分間遠心分離した後、細胞ペレットを、2mLのRPMI+10%のウシ胎児血清(FCS)に再懸濁した。細胞を計数し、調製物を、2×10個/mLとなるよう調整した。
細菌によるPBMCの刺激:
PBMCを12ウェルの培養プレート(500μL)に播種し、次いで細菌調製物を添加した(500μL)。共培養物を、10%のCO下、37℃で24時間インキュベートした。
サイトカイン分析のために、上清を500gで5分間遠心分離し、新しいチューブに移した。試料を、評価まで-20℃で保管した。サイトカインIL-10及びIL12を、ELISA(IL-10及びIL-12 ELISA、R&D SYSTEMS(MN))により測定した。
結果を図1及び図2に示す。
腸バリアの透過性の評価
Caco-2及びHT-29-MTX細胞を、12ウェル培養プレートにおいて、ポリスチレンフィルタインサート上で3:1の比で共培養した。分化(14日間)の際、共培養物を細菌調製物(5×10個)とともに24時間プレインキュベートした後、TNFα(0.6ng/mL)及びIFNγ(2.5ng/mL)により基底外側を刺激し、バリアの完全性を変化させた(対照)。経上皮電気抵抗(TEER)を16時間後に測定して、炎症によりバリア透過性に誘導される変化を、TNFα/IFNγで処理した対照と比較して、TEERの増加パーセントとして示し定量した。
結果を図3に示す。
図に明確に示されるように、本発明によるB.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスの組み合わせは、驚くべきことに、抗炎症性サイトカインIL-10の産生を増加させるのに有効である(図1)。B.驚くべきことに、ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446の組み合わせにより、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446が別個に用いられた場合と比較して、IL-12の産生が抑制されもする(図2)。
図1は、本発明のB.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446、及びB.ロンガムATCC BAA-999の三つ組みを用いたときの、抗炎症性サイトカインIL-10の産生の増加に対する驚くべき相乗効果を更に示している。本発明の一態様による三つ組みにより、B.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446、及びB.ロンガムATCC BAA-999が別個に用いられたときと比較して、IL-12の産生が更に抑制される(図2)。
図3に明確に示されるように及び本発明により、B.ロンガムCNCM I-2618及びB.ラクティスCNCM I-3446は、驚くべきことに、他の株の単一の株又は組み合わせと比較して、炎症により誘導されるバリアの透過性を予防するのに有効である。本発明の一態様によるB.ロンガムCNCM I-2618、B.ラクティスCNCM I-3446、及びB.ロンガムATCC BAA-999の三つ組みにより、炎症により誘導されるバリア破壊の予防も示される(図3)。
さらなる実施形態は以下のとおりである。
[実施形態1]
胃腸の炎症の低減に使用するための、又は炎症関連胃腸障害の処置若しくは予防に使用するための、プロバイオティクスの組み合わせであって、ビフィドバクテリウム・ロンガムCNCM I-2618及びビフィドバクテリウム・ラクティスCNCM I-3446を含む、組み合わせ。
[実施形態2]
ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999を更に含む、実施形態1に記載の組み合わせ。
[実施形態3]
前記炎症関連胃腸障害が、炎症性サイトカイン及び/又は抗炎症性サイトカインによって調節され、好ましくは前記炎症関連胃腸障害が、IL-10及び/又はIL-12によって調節され、又は、前記炎症関連胃腸障害が、制御性T細胞若しくはTh17/Tregの分化によって調節され、又は、前記炎症関連胃腸障害が、クオラムセンシングシグナル伝達阻害剤によって調節される、実施形態1又は2に記載の組み合わせ。
[実施形態4]
前記炎症関連胃腸障害が、ビフィズス菌及び乳酸桿菌などの有益細菌の不均衡によって調節され、又は、前記炎症関連胃腸障害が、ディフェンシン若しくはムチンによって調節され、又は、前記炎症関連胃腸障害が、酸化ストレス若しくはCRPなどの炎症マーカーによって調節される、実施形態1~3のいずれか1つに記載の組み合わせ。
[実施形態5]
炎症性サイトカインの産生若しくは発現を減少若しくは抑制するための、好ましくはIL-10である抗炎症サイトカインの産生若しくは発現を増加させるための、及び/又は、好ましくはIL-12である炎症性サイトカインの産生若しくは発現を減少若しくは抑制するための、より好ましくはIL-10及びIL-12の濃度比を調節するための、消化管内のビフィズス菌及び乳酸桿菌などの有益な細菌群を増加させるための、ディフェンシン若しくはムチンの産生又は発現を促進するための、酸化ストレス若しくはCRPなどの炎症マーカーを低減するための、酪酸などの短鎖脂肪酸を含むがこれらに限定されない微生物叢代謝機能を促進するための、組織治癒を支援若しくは促進するための、又は消化管バリアを強化若しくは改善するための、腸バリアの修復及び/若しくは機能を改善するための、腸バリアの透過性を改善若しくは強化するための、制御性T細胞の活性化若しくはTh17/Tregの分化を調節するための、好ましくは、制御性T細胞の活性化若しくはTh17/Tregの分化を促進するための、又は、クオラムセンシングシグナル伝達阻害剤を促進するための、実施形態1又は2に記載の組み合わせ。
[実施形態6]
前記炎症関連胃腸障害が炎症性腸疾患であり、特に、大腸炎、潰瘍性大腸炎、慢性腸疾患、クローン病、及び回腸嚢炎からなる群から選択されるものである、又は前記炎症関連胃腸障害が食品反応性の下痢症疾患である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の組み合わせ。
[実施形態7]
前記炎症関連胃腸障害が、潰瘍性大腸炎、クローン病又は食品反応性の下痢症である、実施形態1~6のいずれか1つに記載の組み合わせ。
[実施形態8]
実施形態1~7のいずれか1つに記載の使用のためのプロバイオティクスの組成物であって、当該組成物が、抗炎症性サイトカインの濃度又は発現を増加させるものであり、より好ましくは、前記抗炎症性サイトカインがIL-10である、組成物。
[実施形態9]
対象が、哺乳動物、好ましくはヒト又は伴侶動物であり、好ましくは、対象が、乳児、小児、青年、又は成人のヒト、イヌ、子イヌ、ネコ、又は子ネコである、実施形態1~7のいずれか1つに記載の組み合わせ。
[実施形態10]
前記プロバイオティクスの組み合わせにおける各プロバイオティクスが、1日当たり10 ~10 12 cfuに相当する量で対象に投与される、実施形態1~7及び9のいずれか1つに記載の組み合わせ。
[実施形態11]
組成物の形態で投与される、実施形態1~7、9及び10のいずれか1つに記載の組み合わせ。
[実施形態12]
前記組成物が、医薬製剤、獣医用製剤、栄養剤、経管栄養剤、サプリメント、機能性食品、飲料製品、及びペットケア製品からなる群から選択される、実施形態11に記載の組み合わせ。
[実施形態13]
プロバイオティクスの組み合わせを含む組成物であって、前記プロバイオティクスの組み合わせが、ビフィドバクテリウム・ロンガムCNCM I-2618及びビフィドバクテリウム・ラクティスCNCM I-3446を含む、組成物。
[実施形態14]
前記プロバイオティクスの組み合わせが、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999を更に含む、実施形態13に記載の組成物。
[実施形態15]
各プロバイオティクスを、1日当たり10 ~10 12 cfuに相当する量で前記プロバイオティクスの組み合わせに含む、実施形態13又は14に記載の組成物。
[実施形態16]
医薬製剤、獣医用製剤、栄養剤、経管栄養剤、サプリメント、機能性食品、飲料製品、及びペットケア製品からなる群から選択される、実施形態13、14又は15に記載の組成物。
[実施形態17]
胃腸の炎症の低減に使用するための、又は炎症関連胃腸障害の処置若しくは予防に使用するための、組成物の製造に使用するためのプロバイオティクスの組み合わせであって、ビフィドバクテリウム・ロンガムCNCM I-2618及びビフィドバクテリウム・ラクティスCNCM I-3446を含む、組み合わせ。
[実施形態18]
ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999を更に含む、実施形態17に記載の組み合わせ。
[実施形態19]
対象における、胃腸の炎症を低減するための、腸バリアを強化するための、又は炎症性腸疾患を治療若しくは予防するための方法であって、前記対象にプロバイオティクスの組み合わせを投与する工程、を含み、前記プロバイオティクスの組み合わせが、ビフィドバクテリウム・ロンガムCNCM I-2618及びビフィドバクテリウム・ラクティスCNCM I-3446である、方法。
[実施形態20]
前記プロバイオティクスの組み合わせが、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999を更に含む、実施形態19に記載の方法。
[実施形態21]
炎症により誘導される腸バリアの機能不全の予防に使用するための、腸バリアの透過性の低減に使用するための、バリアの修復の改善に使用するための、腸バリアの機能の改善に使用するための、及び/又は腸バリアの強化/保護に使用するための、プロバイオティクスの組み合わせであって、ビフィドバクテリウム・ロンガムCNCM I-2618及びビフィドバクテリウム・ラクティスCNCM I-3446を含む、組み合わせ。
[実施形態22]
前記使用が、腸バリアの修復及び/又は腸バリアの機能の改善のためのものである、実施形態21に記載の組み合わせ。
[実施形態23]
ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999を更に含む、実施形態21又は22に記載の組み合わせ。

Claims (6)

  1. プロバイオティクスの組み合わせを含む、抗炎症性サイトカインの産生を増加させるための組成物であって、前記プロバイオティクスの組み合わせが、ビフィドバクテリウム・ロンガムCNCM I-2618ビフィドバクテリウム・ラクティスCNCM I-3446、及びビフィドバクテリウム・ロンガムNCC3001を含む、組成物。
  2. 前記抗炎症性サイトカインがIL-10である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記プロバイオティクスの組み合わせにおける各プロバイオティクスを、1日当たり10~1012cfuに相当する量で含む、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 医薬製剤、獣医用製剤、栄養剤、経管栄養剤、サプリメント、機能性食品、飲料製品、及びペットケア製品からなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 対象における、抗炎症性サイトカインの産生を増加させるための方法であって、前記対象にプロバイオティクスの組み合わせを投与する工程、を含み、前記プロバイオティクスの組み合わせが、ビフィドバクテリウム・ロンガムCNCM I-2618ビフィドバクテリウム・ラクティスCNCM I-3446、及びビフィドバクテリウム・ロンガムNCC3001を含み、前記対象はヒトを除く哺乳動物である、方法。
  6. 前記抗炎症性サイトカインがIL-10である、請求項5に記載の方法。
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