JP7296117B2 - 再生樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は再生樹脂組成物に関し、より詳しくは色相と材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを再生して得た再生樹脂組成物に関する。
梱包用に使用される梱包用結束バンドは、ポリプロピレン(以下「PP」ともいう)またはポリエチレンテレフタレート(以下「PET」ともいう)を主成分とし、顔料等の副原料を加えて帯状に成形した後、表面に連続した菱形の凹凸模様(エンボス加工)を施して製造される幅5mm~25mmのバンドである。用途に応じて種々の色やサイズを有するものが存在し、国内使用量は4万トン程度である。しかし、容器包装リサイクル法における分別収集の対象にはならないため、ほとんどリサイクルされずに焼却等で処理されているのが実態である。
市販の梱包用結束バンドの約8割を占めるPPバンドには、黄、青、白、透明、赤、緑、黒などの色が存在するため、使用後に回収される場合は、様々な色を持つPPバンドにPETバンドも混入した混合物として回収される。現在、回収された様々な色のPPバンド混合物を原料とした再生PPバンドがわずかながら上市されているが、混色により雑色となってしまい、グレーや黒のような無彩色か、着色しても彩度が著しく低い。梱包用結束バンドの色は美観のみならず機能上重要な役割を果たす。例えば、梱包用結束バンドの色は梱包された商品の製品区分や在庫管理のために使用される。したがって、一目でそれらの情報が判別できるように種々の色相において彩度の高い色付けが極めて重要であるが、従来の再生PPバンドは上述の通り無彩色もしくは著しく低彩度であるために識別性に乏しく、用途が著しく限定されていた。
このような課題を解決すべく、着色剤の配合による改良が検討されてきた。特許文献1は、回収した熱可塑性樹脂に色目を隠蔽するための酸化チタンを配合して梱包用延伸バンドをすることを開示する。特許文献2は回収フレコンを原料とする再生PPバンドに関し、再生樹脂組成物の色に対して補色の関係にある着色剤を配合して無彩色化し、さらに目的の着色剤を添加して彩度を向上させることを開示する。
この他に、回収プラスチックを色選別することが知られている。特許文献3は、自動車、家庭用器具、電子機器のような耐久性消費材からプラスチックを回収する際に、色による選別を行うことを開示する。特許文献4は、電線用材料のような多層プラスチック成形品を粉砕し、その粉砕物を色の違いにより分離して同じ色毎に回収する、材料の分離および回収方法が開示されている。特許文献5は、家電、OA、通信機器などに使用されている異なる樹脂種、色調からなるプラスチック成形品の混合物を、自動的かつ連続的に、樹脂種別、色調別に選別した後に、粉砕、洗浄、異物除去を行う、プラスチックリサイクルシステムを開示する。
特許第5238708号公報 特開2017-014316号公報 特開2010-264745号公報 特開2007-167701号公報 特開2001-30251号公報
特許文献1および2に記載の方法は、回収樹脂が従来有していた色の影響を完全に消し去ることができないため、彩度の向上が十分でなかった。引用文献3に記載の方法は、プラスチックを明色および暗色に区別して、非着色成分、灰色成分、暗色成分を除去する方法であり、有彩色のプラスチックを色毎に分ける方法とは異なる。引用文献4に記載されている方法は劣化によって着色したポリエチレン樹脂と再利用可能な同樹脂とを分別するために、白色物質と非白色含有物質を選別したものに過ぎない。特許文献5はPP樹脂やPET樹脂の回収には言及せず、さらに回収する際の具体的な色への言及もない。
このように、前記特許文献は回収樹脂を大別するために色選別を行うことは開示するが、回収樹脂から識別性の高い再生樹脂組成物を得ることは開示しない。かかる事情に鑑み、本発明は色による識別性の高い再生樹脂組成物を提供することを課題とする。
発明者らは、再生樹脂組成物の彩度を特定の範囲とすることで前記課題を解決した。すなわち、前記課題は以下の本発明によって解決される。
[態様1]色相および材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを再生して得た、ポリプロピレンを主成分とするまたはポリエチレンテレフタレートを主成分とする再生樹脂組成物であって、
青、黄、赤、緑、黒、白からなる群から選択される複数の色材を含み、かつそのうち少なくとも一つは青、黄、赤、および緑から選択される有彩色材であり、
当該再生樹脂組成物が、膜厚2mmの樹脂板として分光反射特性を測定した際にCIE1976表色系において20以上の彩度Cを有する、再生樹脂組成物。
[態様2]前記再生樹脂組成物が以下のいずれか:
1)前記測定において70°~130°の色相角hを有する、黄色再生樹脂組成物、
2)前記測定において240°~300°の色相角hを有する青色再生樹脂組成物、
3)前記測定において140°~200°の色相角hを有する、緑色再生樹脂組成物、
4)前記測定において340°~60°の色相角hを有する、赤色再生樹脂組成物、
である、態様1に記載の再生樹脂組成物。
[態様3]色相および材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを再生して得た、ポリプロピレンを主成分とするまたはポリエチレンテレフタレートを主成分とする透明乃至白色再生樹脂組成物であって、
青、黄、赤、緑、黒、白からなる群から選択される複数の色材を含み、かつそのうち少なくとも一つは青、黄、赤、および緑から選択される有彩色材であり、
当該樹脂組成物が、膜厚2mmの樹脂板として分光反射特性を測定した際にCIE1976表色系において0≦C≦10を満たす彩度Cを有し、かつ50以上の明度Lを有する、透明乃至白色再生樹脂組成物。
[態様4]態様1~3のいずれかに記載の再生樹脂組成物が主成分としてポリプロピレンを含み、当該再生樹脂組成物を延伸成形して得た再生ポリプロピレンバンド。
[態様5]態様1~3のいずれかに記載の再生樹脂組成物が主成分としてポリエチレンテレフタレートを含み、当該再生樹脂組成物を延伸成形して得た再生ポリエチレンテレフタレートバンド。
[態様6]前記使用済み梱包用結束バンドが、市中より回収された使用済み梱包用結束バンドである、態様1~3のいずれかに記載の再生樹脂組成物。
[態様7]色相および材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを、光学式選別機を用いて、青、黄、赤、白および緑からなる群から選択される1以上の色群に分類して同色混合物を調製する色選別工程、および
前記同色混合物を溶融混練またはグラッシュ化する加工工程を備える、
態様1~3のいずれかに記載の再生樹脂組成物の製造方法。
[態様8]前記加工工程が、溶融混練物をペレット化することを含む、態様7に記載の製造方法。
[態様9]前記色選別工程の前に、前記複数の使用済み梱包用結束バンドを切断し、長さの中心値L50が10~500mmである切断混合物を得る切断工程をさらに含む、態様7または8に記載の製造方法。
[態様10]前記色選別工程の前に、前記複数の使用済み梱包用結束バンドから黒色の使用済み梱包用結束バンドを除去する工程を含む、態様7~9のいずれかに記載の製造方法。

[態様11]前記色選別工程において、色選別工程の前に、あるいは色選別工程の後に、前記複数の使用済み梱包用結束バンドを、ポリプロピレンを主成分とする混合物とポリエチレンテレフタレートを主成分とする混合物に選別する材質選別工程をさらに含む、態様7~10のいずれかに記載の製造方法。
[態様12]前記色選別工程の前に、前記複数の使用済み梱包用結束バンドから夾雑物を除去する工程をさらに含む、態様7~11のいずれかに記載の製造方法。
[態様13]前記切断工程の前に、前記複数の使用済み梱包用結束バンドを-20℃以下に冷却する工程または130℃~200℃に加熱する工程をさらに含む、態様9~12のいずれかに記載の製造方法。
[態様14]態様8に記載のペレットを溶融延伸成形する工程を備える、バンドの製造方法。
[態様15]前記成形工程の前に、前記ペレットに色材を添加する工程をさらに含む、態様14に記載のバンドの製造方法。
[態様16]色相および材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを、光学式選別機を用いて色選別することを含む、梱包用結束バンドの水平リサイクルシステムを構築することを備える、温室効果ガスの削減方法。
[態様17]色相および材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを、光学式選別機を用いて色選別することを含む、梱包用結束バンドの水平リサイクルシステムを構築することを備える、マイクロプラスチックの削減方法。
[態様18]光学式選別機を用いて、色相および材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドから青色および黄色に属する群を優先的に抽出して、青色および黄色に属する使用済み梱包用結束バンドの合計量が30重量%以下である残余混合物を得る工程、および
当該混合物を溶融混練またはグラッシュ化する加工工程、を備える
灰色乃至黒色再生樹脂組成物の製造方法。
本発明によって色による識別性の高い再生樹脂組成物を提供できる。
市販品の色度図 比較用再生樹脂組成物の色度図 本発明の再生樹脂組成物の色度図 図2と図3のデータを合わせて拡大した図 本発明の再生樹脂組成物と比較用再生樹脂組成物との比較を示す図 本発明の再生樹脂組成物と比較用再生樹脂組成物との比較を示す図 本発明の白色再生樹脂組成物の色度図 水平リサイクルシステムの概要を表すフローチャート
以下、本発明を詳細に説明する。本発明においてX~Yはその端値であるXおよびYを含む。
1.再生樹脂組成物の製造方法
本発明の製造方法は、色相と材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを、光学式選別機を用いて、青、黄、赤、白および緑からなる群から選択される1以上の色群に分類して同色混合物を調製する色選別工程、および前記同色混合物を溶融混練する混練工程を備える。
(1)使用済み梱包用結束バンド
本発明の製造方法は、原料として使用済み梱包用結束バンドを用いる。梱包用結束バンドは、PPまたはPETを主成分とし、顔料等の副原料を加えて帯状に成形した後、表面に連続した菱形の凹凸模様(エンボス加工)を施して製造される幅5mm~25mmのバンドである。
一般に回収原料は、プレコンシューマ材料(原料)とポストコンシューマ材料(原料)に大別される。プレコンシューマ材料は、製造工程からの回収物であり製品にされる前の状態であるため汚れや夾雑物をほとんど含まない。一方、ポストコンシューマ材料は、一旦市場で使用された製品からの回収物、すなわち市中からの回収物であるため汚れや夾雑物を含み、前者と比較して格段に再生の困難性が高い。しかし本発明は、使用済み梱包用結束バンドとしてポストコンシューマ材料を用いた場合でも効果を発揮する。
梱包用結束バンドは、通常は単独でそのまま梱包に使用されるため、ポストコンシューマ材料であっても分別が比較的容易である。しかしPP製バンドと共にPET製バンドが一部使用される、使用環境によって夾雑物が混入しうる、汚れの程度や使用中の経時劣化や破損の程度が異なる等の理由から、できる限り使用履歴が明確であり、夾雑物等の混入が少ない使用済み梱包用結束バンドを用いることが好ましい。例えば新聞業界において梱包用結束バンドは印刷工場から新聞取次店までの荷造りに使用されるが、業界内の協力の下で限られた環境で使用されるため使用履歴が明確であり、夾雑物の混入や汚れの度合いが小さく経時劣化や破損も少ない。よって新聞業界において、梱包用結束バンドの水平リサイクルに適した回収ルートが確立されている。同様に、飲料容器、加工食品、衣料、出版・印刷物、精密部品、建築物内装品、大型家電製品の梱包に使用される梱包用結束バンドも、工場間、工場と倉庫・卸問屋・店舗間、工場と店舗間等の全流通過程において使用履歴が比較的明確であるため、当該業界においても水平リサイクルに適した回収ルートが形成可能である。一方、配送業界において段ボールなどの古紙と共に回収される梱包用結束バンドは、使用履歴が様々ではあるが大半は通常の流通ルートでのシングルユースであり、かつ回収量が多く、環境意識の高まりとともに夾雑物や汚れも削減されるので本発明の原料として有用である。さらに、将来、PETボトルのように一般家庭からの分別回収ルートが確立されれば、配送業界において使用される梱包用結束バンドはより有用な原料となりうる。
(2)色選別工程
本発明の製造方法は、光学式選別機を用いて、前記使用済み梱包用結束バンドを青、黄、赤、白および緑からなる群から選択される1以上の色群に分類して同色混合物を調製する工程を備える。すなわち、当該工程によって、青色混合物、黄色混合物、赤色混合物、白色混合物、または緑色混合物が調製される。例えば、青色混合物は、以下に説明する一定の基準で青色に属すると判断された使用済み梱包用結束バンドの混合物である。
光学式選別機は、搬送される対象物から色情報または光学スペクトルを採取するセンサー部と、センサーと連動して対象物をしかるべき色群に分離する選別部を備える。センサー部は対象物に可視光や近赤外光を照射する機能およびその反射光を受光して色毎に電気信号に光電変換する機能を備えることが好ましい。特に梱包用結束バンドは表面に凹凸が存在するので光が散乱されやすいが、反射光を利用するとその影響を最小限にすることができる。この他にセンサー部は、対象物の赤外吸収スペクトルを取得する機能を有することが好ましい。選別部は、センサー部からの情報を基に対象物を色毎に移送する機能を有することが好ましい。例えば、対象物に空気を当てて、当該対象物を色別に設置された受け器に移送することができる。この装置では空気ノズルはコンベアの上下に配置することが好ましく、上ノズルからの空気で対象物をコンベアに近い位置の受け器に運び、下ノズルからの空気で対象物をコンベアから遠い位置の受け器に運び、ノズルから空気が供給されないときは、対象物を中間位置の受け器に運ぶように設置することができる。上下ノズルのON/OFFにより1回の選別で前記使用済み梱包用結束バンドを2~3の色群に選別することができる。当該光学式選別機においては、センサーによる検知と選別部による移送が1対1に対応している。
使用量と色彩工学の観点から最も効率よく色選別がなされることが好ましい。市販のPP製梱包用結束バンドには黄、青、赤、緑、白、黒、透明等の多様な色が存在するが、黄色、青色、白もしくは透明の順に使用量が多い。したがって本工程では、使用量が多い色群に属する使用済み梱包用結束バンドの選別を優先することが好ましい。
また、色彩工学の観点から、白色と透明は混色しても他の色に殆ど影響を与えない。したがって、白色および透明以外の色の再生樹脂組成物を製造する場合、白色混合物および透明色混合物の許容混入量は大きいので、白色混合物および透明色混合物の選別優先度は低くなる。一方、白色再生樹脂組成物を製造する場合、他色混合物の混入は色相への影響が大きいため、他色混合物の選別優先度は高い。同様に、黄色の混入が赤色や緑色に与える影響は小さいため、赤色再生樹脂組成物や緑色再生樹脂組成物を製造する場合には、黄色混合物の許容混入量は比較的大きいので黄色混合物の選別優先度は低い。一方、黄色再生樹脂組成物を製造する場合は、他色の混入はできる限り低減する必要があるので、他色混合物の選別優先度は高い。以上から、前記使用済み梱包用結束バンドから、黄色混合物、青色混合物、白色または透明混合物をこの順で優先して選別することが特に好ましい。
一方、黒色は混色によって明度・彩度とも大きな低下を引き起こし識別性が大きく悪化するため、最も優先して選別すべき色である。しかしながら、通常の光学選別機においては分別対象物の移送に用いられるコンベアの色が黒色乃至濃いグレーであるため、黒色の梱包用結束バンドを色選別工程で検出・分別することが困難となり、結果として黒色は目的とする選別すべき色に混入し、彩度の低下を招く。この問題を解決するためには、色選別工程以前の工程で黒色の混入をできる限り低減することが好ましい。具体的な方法としては、(i)コンベアの色を白もしくは有彩色にする、例えば緑、黄色や白にすることで光学式選別機による黒の検出を可能にする方法、特に、非黒色コンベアを用いた光学式選別機で黒色を除いたのち通常の黒色コンベアにて色選別を行う2段階色選別方法、(ii)後述の切断工程において切断機に投入する使用済み梱包用結束バンドの中から手作業で黒色のものを除去する方法、あるいは(iii)使用済み梱包用結束バンドの回収時に黒色梱包用結束バンドを除去する方法が好ましい。中でも(ii)の手作業による黒色除去方法が現時点では現実的で好ましいが、将来リサイクルへの意識が高まって分別回収が当然の社会が実現した場合には(iii)が最も好ましい。
使用済み梱包用結束バンドの水平リサイクルによって視認性に優れた彩度の高い梱包用結束バンドを効率よく得るためには上述の色選別工程がキープロセスとなる。光学式選別機による色選別では、分別すべき種々の色の回収サンプルの分光特性を選別機に予め読み込み、それを青、黄、赤、緑といった選別すべき色グループに分けて登録する。従って、例えば橙を黄に選別するか、赤に選別するか、橙として独立グループとするか等によって得られる再生結束バンドの色味、彩度といった色特性や、再生得率が大きな影響を受ける。識別性と経済的な観点から、黄、青、透明を含む白、緑、赤、を夫々1つのグループとして扱うことが好ましく、橙、黄緑、紫、茶といった中間色は青、赤、緑のいずれかの色として扱うことが好ましい。光学選別機が色を認識する感度も色の選択性を高める上で重要である。これについては、選別すべきサンプルからの反射光を拾う最小面積(ピクセル)を拡大・縮小することで調整できる。光学式色選別機に対し、分光特性によりグループ分けされた色グループの指定と、感度調整を行うことで望みの色選別が可能となる。
以上の方法によって回収された梱包用結束バンドの色選別を行うが、1回の色選別では適切に選別できないときには、選別を複数回繰り返してもよい。選別を複数回繰り返す場合には、1つの光学式選別機を2分割して2つの異なる選別作業に用いてもよいし複数の光学式選別機を用いてもよいが、後者がより好ましい。前者の場合は、投入部、コンベア部分、および受け器までを2分割することもできる。例えば、前記使用済み梱包用結束バンドから黒色混合物を選別除去した後、黄色混合物あるいは青色混合物を選別する。黄色混合物および青色混合物を選別した後、更に残りの使用済み梱包用結束バンドから緑色混合物および赤色混合物を選別する。経済性を含め水平リサイクルの完成度を高める観点からリサイクル率を100%に近づけることが好ましく、そのためには、選別されずに残留した使用済み梱包用結束バンドや微細の切断片を、選別除去された黒色混合物とともに、黒色再生樹脂組成物の原料として用いることが好ましい。
このように選別に優先順位を設ける場合、所望の色の混合物と受け器との位置関係を最適化することで選別精度をより向上できる。選別部の移送精度は、空気圧をより有効に活用できるという理由から、コンベアより遠い位置にある受け器に移送する場合の方が高い。したがって、2回目以降の選別においては目的とする色以外の使用済み梱包用結束バンドを遠い位置の受け器に移送することが好ましい。例えば、1回目の選別で、黄色混合物、青色混合物、その余に選別し、黄色混合物または青色混合物を2回目の選別に供して、目的以外の色の使用済み梱包用結束バンドを遠い位置の受け器に移送して除外することがより好ましい。
色選別の精度は、選別された同色混合物から平板状サンプルを調製し、色差計を用いて表色系の規格に基づいたL、a、b値を測定し、これから色相角、C値を求め、色相と彩度によって評価される。市販されているPP製梱包用結束バンドの測定値を後述する表1に、その結果を色度図上に表したものを図1に示す。市販のPP製梱包用結束バンドの色相角はそれぞれ以下のとおりであり、彩度Cは25以上であった。
黄色(市販品平板状サンプル):80~100°
青色(市販品平板状サンプル):270~280°
赤色(市販品平板状サンプル):40~50°
緑色(市販品平板状サンプル):170~190°
発明者らは、色選別によって得られた黄色等混合物から調製されたサンプルの彩度Cが20以上であり、色相角が下記範囲であると、色による識別性の高い再生樹脂組成物が得られることを見出した。したがって、色選別条件は得られた同色混合物が前記彩度Cおよび下記の色相角を達成できるように調整される。
黄色(使用済品平板状サンプル):70~130°
青色(使用済品平板状サンプル):240~300°
赤色(使用済品平板状サンプル):340~60°
緑色(使用済品平板状サンプル):140~200°
また発明者らは、白色混合物から調製されたサンプルの彩度Cが0以上10以下であり、明度Lが50以上であると、識別力の高い白色乃至透明再生樹脂組成物が得られることを見出した。
(2)切断工程
色選別工程の前に、使用済み梱包用結束バンドを切断して切断混合物を得る切断工程を設けてもよい。切断された使用済み梱包用結束バンドを用いることで選別部による移送精度を高められるので歩留や選別精度を向上できる。複数の切断された使用済み梱包用結束バンドはコンベア上に互いが重ならないように配置されることが好ましい。このことは、例えば、人手によって絡まりや重なりを避けながらコンベア上に切断された使用済み梱包用結束バンドを供給する、投入時に拡散してコンベア上に落下するように落下途中に突起物を設置する、ディスク・スプレッダーを用いてコンベア上に切断された使用済み梱包用結束バンドを供給することにより達成できる。切断混合物は、全体重量の95%が5~800mmの範囲に存在する長さ分布を有することが好ましい。前記範囲は、より好ましくは10~600mmであり、さらに好ましくは20~400mmである。切断片の長さの中心値をL50とすると、L50は好ましくは10~500mmであり、より好ましくは20~500mmであり、さらに好ましくは30~400mm、特に好ましくは40~300mmである。また、空気ノズルのピッチは、通常20~30mm程度であるが、これを半分程度に小さくすると小さな対象物の選別が可能となるが、この場合、コストと精度の観点から前記L50は好ましくは5~400mm、より好ましくは10~300mmである。
使用済み梱包用結束バンドがきれいに切断されずに引きちぎられたり、縦方向に割れたりすると、糸状の切断片やささくれだって糸状に細かく割れた切断片が多くなり互いに絡み合って選別精度が低下することがある。これを防ぐために切断機、切断条件を最適化することが好ましい。切断機としては、断裁機、2軸破砕機、1軸破砕機などが挙げられる。断裁機は直線状の刃で対象物を押し切るように切断する機器であり、破砕機は少なくとも1つは回転する2つの刃のせん断力で対象物を引きちぎるように切断破砕する機器である。作業効率、切断片の大きさの調整の容易性、メンテナンスの容易性から1軸破砕機が好ましい。また、切断片の長さの制御の容易性や、糸状に細かく割れた切断片を生じさせない観点からは、断裁機が好ましい。1軸破砕機では切断片の大きさはスクリーンの孔サイズで調整する。光学式選別機に適した長さでかつ良好な切断片を得る観点から、一般的な破砕に用いられる50mm前後よりも大きな孔サイズが好ましく、具体的には直径50mm以上が好ましく、70mmがより好ましく、90~140mmがさらに好ましい。切断機に使用済み梱包用結束バンドを投入する際に、彩度への悪影響が大きい黒色結束バンドを除去することが好ましい。
(3)冷却工程、加熱工程
使用済み梱包用結束バンドを切断しやすくするために、前記切断工程の前に使用済み梱包用結束バンドを冷却する工程または加熱する工程を設けることが好ましい。具体的には、PPやPETの脆化温度以下に冷却することが挙げられる。特にPP製使用済み梱包用結束バンドでは-20℃以下に冷却することが好ましい。また、使用済み梱包用結束バンドを130~200℃に加熱して柔らかくして切断しやすくすることも好ましい。加熱温度はより好ましくは140~190℃、さらに好ましくは150~180℃である。
(4)夾雑物除去工程
色選別工程の前に、切断された使用済み梱包用結束バンドから夾雑物を除去する工程を設けることが好ましい。当該工程は、作業者の目視による夾雑物除去;金属類の磁力による検出および除去;水よりも比重が大きな石や砂、金属片を分別する水沈除去;埃、微小成分、フイルム類等を、気体を利用して吹き飛ばす送風除去;プロペラ、スクリュー、振動、超音波、高圧噴射からなる群から選ばれた少なくとも1種の手段により駆動される洗浄装置による水洗浄;押出機に装備したフィルターによる非溶融物の除去等が挙げられる。これらの方法は複数組み合わせることができる。
磁力による除去は、切断された使用済み梱包用結束バンドまたはその切断片を搬送するコンベアの終端にて実施することが好ましい。この工程によって鉄などの金属類を除去できる。搬送コンベアの終端のコンベアローラの内部に磁力を用いた金属検知センサーを配置し、金属を検知した場合には搬送路を変更するまたは空気圧などを利用してはじき出し、金属類を含む粉砕片を排除することができる。磁力による吸着除去を行ってもよい。
水沈除去では、水よりも比重が大きな石や砂、金属片、樹脂片(例えばPET樹脂片(比重1.27))を効率よく除去できる。水沈除去と、水洗浄、脱水、乾燥を一連の装置として組み合わせてもよい。
押出機に装備したフィルターを利用する方法では、好ましくは40~150メッシュ、より好ましくは60~120メッシュ、さらに好ましくは80~100メッシュのフィルターを用いることが好ましい。PP製使用済み梱包用結束バンドの場合、押出機の設定温度は好ましくは170~280℃、より好ましくは180~230℃である。設定温度を高くすると生産効率が向上するが、230℃を超えると他の樹脂も溶融し、除去が困難となることがある。例えば、PP製使用済み梱包用結束バンドに不純物としてポリアミド(PA)が混在している場合に230℃以下で混練を行うと、PAは溶融しないのでメッシュによって除去できる。しかし、280℃程度で混練を行うとPAも溶融するので再生樹脂組成物中に混入することになるが、PAはPPと相溶しないので当該再生樹脂組成物の物性は低下する。また、当該方法では磁力による方法では除去できない無機物質も除去できる。押出機から直径2.7~4.5mm程度のストランドを経て、ペレタイザーによりペレット化してもよい。
(5)材質選別工程
色選別工程において、あるいはその前後に複数の使用済み梱包用結束バンドを、PPを主成分とする混合物とPETを主成分とする混合物に選別する工程を設けてもよい。例えば、前述の水沈除去によって、比重が0.93程度であるPP製使用済み梱包用結束バンドと、比重が1.27程度であるPET製使用済み梱包用結束バンドを選別できる。比重選別と、水洗浄、脱水、乾燥を一連の装置として組み合わせてもよい。材質選別は、公知の比重選別装置を用いることができるが、国際公開第98/41374に記載の液体サイクロン方式を利用することもできる。選別された前記混合物は加熱、送風、遠心脱水等により乾燥される。PPを主成分とする混合物とはその混合物中のPPの割合が70重量%以上、好ましくは90重量%以上である混合物をいう。PETを主成分とする混合物においても同様である。
(6)加工工程
本工程では前記同色混合物を溶融混練またはグラッシュ化する。グラッシュ化とは、摩擦熱やせん断熱を利用して対象物を減容化することである。溶融混練及びグラッシュ化は、同色混合物毎に実施することが好ましい。例えば、青色混合物と黄色混合物は別個に溶融混練される。しかしながら彩度を損なわない程度において、複数の異なる同色混合物を溶融混練してもよい。
溶融混練に用いる押出機は、単軸押出機、二軸押出機、多軸式押出機のいずれでもよい。樹脂の劣化を防止するため、押出機の加熱温度は樹脂の融点をTとするとき、T~(T+70)℃であることが好ましい。また前述のとおり、押出機にメッシュを配置し、加熱温度を最適化することで目的とする樹脂以外の樹脂を除去することもできる。
本工程においては、熱安定化剤や光安定化剤、帯電防止剤、滑剤、フィラー、銅害防止材、抗菌剤、色材、製品強度向上剤等の従来公知の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。特に耐候性を向上させる熱安定化剤や光安定化剤を添加すると、再生を繰り返すことによる劣化の問題が改善され、再生梱包用結束バンドを屋外使用や長期使用に供することができる。
特に色材を添加すると色をより鮮やかにすることができる。色材は、顔料または染料であってよいが、耐候性やブリードアウト耐性に優れ、基材材質を選ばない顔料が好ましい。顔料としては、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、キナクリドン顔料等の有機顔料や、チタンホワイト、カーボンブラック、あるいはウルトラマリンのような無機顔料が挙げられる。染料としては、分散染料、建染染料、溶剤染料が好ましく、分散染料がより好ましい。色材は、樹脂をキャリアとするマスターバッチとして添加することもできる。
(7)ペレット化工程
溶融混練物はペレットとすることができる。溶融混練物をペレットにする方法は限定されず、ペレタイザー等を用いることができる。
(8)その他の加工
再生樹脂組成物を溶融延伸成形することでバンドを製造できる。溶融延伸成形は公知の方法に従って実施できる。さらにバンドに前述のとおりの表面加工を施し、所望の長さに裁断して巻き取ることで、再生梱包用結束バンドとすることができる。
2.再生樹脂組成物
(1)有彩色を呈する再生樹脂組成物
本発明の第1の再生樹脂組成物(以下、「本発明の有彩色再生樹脂組成物」ともいう)は、青、黄、赤、緑、黒、白からなる群から選択される複数の色材を含み、かつそのうち少なくとも一つは青、黄、赤、および緑から選択される有彩色材を含む。そして、本発明の有彩色再生樹脂組成物は膜厚2mmの樹脂板として分光反射特性を測定した際にCIE1976表色系において20以上の彩度Cを有する。前記色材は、好ましくは使用済み梱包用結束バンドに由来する。
彩度CはCIE1976表色系のL色空間において原点からの距離を表し、値が大きいほど、すなわち原点からの距離が遠いほど色の鮮やかさが高いことを示す。本発明の有彩色再生樹脂組成物は前記有彩色材を含みかつ20以上の彩度Cを有するので、鮮やかな有彩色を呈する。彩度Cの上限は限定されないが、通常は80以下である。色材は前述のとおりである。
本発明の有彩色再生樹脂組成物は以下のいずれかであることができる。
1)前記測定において70°~130°の色相角hを有する、黄色再生樹脂組成物
2)前記測定において240°~300°の色相角hを有する青色再生樹脂組成物
3)前記測定において140°~200°の色相角hを有する、緑色再生樹脂組成物
4)前記測定において340°~60°の色相角hを有する、赤色再生樹脂組成物
黄色再生樹脂組成物は視覚によって黄色と認知できる色を呈する樹脂組成物である。他色の再生樹脂組成物において同じである。
色相角hはL色空間においてa軸に対する角度を表し、0°すなわちプラスa軸方向は赤色、180°すなわちマイナスa軸方向は赤の補色である緑色、90°すなわちプラスb軸方向は黄色、270°すなわちマイナスb軸方向は黄色の補色である青色を示す。前記色相角h、彩度C、明度Lが前記範囲である各色再生樹脂組成物は、識別性の高い再生バンドを与える。
本発明の有彩色再生樹脂組成物はPPまたはPETを主成分とする。PPが主成分であることは、樹脂組成物中のPPの含有量が70重量%以上、好ましくは90重量%以上であることをいう。PETにおいても同様である。
本発明の有彩色再生樹脂組成物は市中より回収された使用済み梱包用結束バンドを原料としてもよい。市中からの回収物を用いて得た再生樹脂組成物は、金属や無機物質等の夾雑物を含むが当該量は極めて微量であり、かつ夾雑物の種類が多岐にわたるのでこれらを正確に同定かつ定量することは現実的でないという事情が存在する。
(2)透明乃至白色を呈する再生樹脂組成物
本発明の第2の再生樹脂組成物(以下、「本発明の白色等再生樹脂組成物」ともいう)は、青、黄、赤、緑、黒、白からなる群から選択される複数の色材を含み、かつそのうち少なくとも一つは青、黄、赤、および緑から選択される有彩色材を含む。そして、当該樹脂組成物が、膜厚2mmの樹脂板として分光反射特性を測定した際にCIE1976表色系において0≦C≦10を満たす彩度Cを有し、かつ50以上の明度Lを有する。本発明の白色等再生樹脂組成物は識別性の高い再生バンドを与える。前記色材は、好ましくは使用済み梱包用結束バンドに由来する。
本発明の白色等再生樹脂組成物は、視覚によって透明、白色、またはその中間と認知できる色を呈する樹脂組成物である。本発明の白色等再生樹脂組成物は、市中より回収された使用済み梱包用結束バンドを原料としてもよい。本発明の白色等再生樹脂組成物はPPまたはPETを主成分とする。PPが主成分であることは、樹脂組成物中のPPの含有量が70重量%以上であることをいう。PETにおいても同様である。本発明の有彩色再生樹脂組成物および白色等再生樹脂組成物は前述の方法によって製造される。
3.灰色乃至黒色再生樹脂組成物の製造方法
灰色乃至黒色再生樹脂組成物とは、視覚によって灰色、黒、またはその中間と認知できる色を呈する樹脂組成物である。当該製造方法は、以下の工程を備える。
光学式選別機を用いて、色相と材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドから青色および黄色に属する群を優先的に抽出して、青色および黄色に属する使用済み梱包用結束バンドの合計量が30重量%以下である残余混合物を得る工程、
当該混合物を溶融混練する工程。
色選別工程はすでに述べたとおりに実施できる。ただし、本製造方法では、複数の使用済み梱包用結束バンドから優先度の高い青色および黄色に属する群を抽出して、残余混合物を得る。残余混合物中の青色および黄色に属する使用済み梱包用結束バンドの合計量は30重量%以下であり、好ましくは10重量%以下である。当該合計量の下限は限定されないが、好ましくは0重量%以上、より好ましくは5重量%以上である。当該合計量の範囲を達成するために色選別工程を複数回実施してもよい。残余混合物中の青色および黄色に属する使用済み梱包用結束バンドとは、本来ならば優先的に抽出されるべき使用済み梱包用結束バンドであるが、抽出されずに残余混合物中に残存しているバンドである。本製造方法では、有彩色再生樹脂組成物の製造に有用な青色および黄色に属する使用済み梱包用結束バンドを抽出し、残余混合物を原料とするので、低コストで灰色乃至黒色再生樹脂を製造できる。
本発明において、再生樹脂組成物、再生ポリプロピレンバンド、再生ポリエチレンテレフタレートバンドは、耐久性能調整や色調整の目的で任意の割合のバージン樹脂を含んでいてもよい。バージン樹脂の混合比率は好ましくは70%以下であり、より好ましくは50%以下であり、さらに好ましくは30%以下である。これらのバージン樹脂は、溶融延伸成形工程において前記のペレットやグラッシュ品と混合して用いることができるし、再生樹脂組成物の製造方法の各工程で混合してもよい。
4.温室効果ガスの削減方法およびマイクロプラスチックの削減方法
当該方法は、色相と材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを、光学式選別機を用いて色選別することを含む梱包用結束バンドの水平リサイクルシステムを構築することを備える。前述のとおり、光学式選別機を用いて色相と材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを色選別してリサイクルすることによって、梱包用結束バンドの水平リサイクルシステムを構築できる。水平リサイクルとは、回収物を元の製品と同じ用途に再生することをいう。
自然および社会環境の保全の観点から、温室効果ガスの削減およびマイクロプラスチックの削減が求められている。プラスチックリサイクルはマテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルに区分される。マテリアルリサイクルには前述の水平リサイクルと、回収物を要求品質が一段低い製品にするカスケードリサイクルがある。バージン製品と同等のコストが実現できるならば、廃棄製品を元の製品に戻す水平リサイクルが最も理想的であるが、従来技術では困難度が高かった。
梱包用結束バンドは、着色成分以外は種類やメーカーを問わず成分がほぼ一定であること、そのものが単独で使用され梱包が解かれた段階でその他の廃棄物から簡単に分別できるので夾雑物混入の機会が少ない、梱包が解かれた段階で役目が終わるため利用期間が短く比較的劣化が少ない等の理由から、水平リサイクルに相応しい基本的な条件を満たしている。このため、再生梱包用結束バンドの色相、彩度が、バージン梱包用結束バンドに匹敵するレベルにあれば、識別性が重視される用途にも利用することができ水平リサイクルが成立する。図8に示すとおり、本発明によって従来の検討されていなかった使用済み梱包用結束バンドを色選別することで水平リサイクルを実現できる。
具体的に、日本国内におけるPP製梱包用結束バンドの年間総需要は約3万6千tである。うち30%の使用済み品を回収しかつ再生時の歩留まりが80%であると仮定すると、年間約8600tのバージンPPが削減できる。この時のCO削減効果は、下記参考値を基に計算すると約13000tと見積もれる。
8600×(1.49+0.033+0.016)=13235.4(t)
さらにこの回収分が従来全て焼却処理されていたと仮定すると、CO削減量は27000t増えるため、トータルで年間4万トンのCO削減効果が期待できる。
8600×3.14=27004(t)
PPの再生に使用されるリサイクル設備のエネルギー消費は設備稼働電力量のみであり、想定電力量から見積もると再生時のCO排出量は640tとなり、トータルのCO削減量である年間4万トンに対してその影響はわずかである。
Figure 0007296117000001
<PP製使用済み梱包用結束バンドの切断>
色相と材質が異なる複数のPP製使用済み梱包用結束バンドを準備し、その中から黒色結束バンドを手作業で除去した。次いで、当該複数のPP製使用済み梱包用結束バンド切断して切断混合物を得た。切断は、日本シーム株式会社社製一軸破砕機を用いて約10kg/分の処理量で実施した。切断混合物の90重量%が1~60cmの長さの範囲であった。
<色選別>
[実施例1-1]
ペレンクST社製光学選別機ミストラル+1600型を用いて、切断混合物を色選別した。色選別は予め登録された梱包用結束バンドの分光特性に基づいた色指定と標準感度で実施した。コンベアベルト速度は3m/秒とした。前記切断混合物1kgを当該装置に供給し、黄色混合物とこれ以外の色の混合物の2つに選別する色指定条件で選別した。ただし、黄色切断片が検知されたときのみ、下ノズルからの空気でコンベアから遠い位置の受け器に移送した。得られた黄色混合物を再度同じ条件で装置に供給して黄色以外の切断片を極力排除し、黄色混合物(サンプル:黄色C)を得た。
[実施例1-2]
黄色切断片が検知されたときは下ノズルからの空気でコンベアから遠い位置の受け器に移送することで黄色混合物を、青色切断片が検知されたときは上ノズルからの空気でコンベアから近い位置の受け器に移送することで青色混合物を、およびその他の色の切断片が検知されたときはノズルからの空気を送らずに真ん中の受け器に移送することでその他の色の混合物を、夫々選別することで3分類する色指定条件で選別した以外は、実施例1-1と同じ感度、同じ速度で1回選別して黄色混合物(サンプル:黄色A)および青色混合物(サンプル:青色A)を得た。
[実施例1-3]
装置の感度条件を、黄色、青色夫々について実施例1-2の条件に比べて高くし、青色切断片は遠い受け器、黄色切断片は近い受け器に移送されるように設定を変えた前記装置に、切断混合物1.5kgを供給して、黄色混合物、青色混合物、およびその他の色の混合物に3つに選別し、黄色混合物(サンプル:黄色B)、青色混合物、その他の色の混合物を得た。得られた青色混合物を同じ条件で前記装置に再度供給し、青色以外の切断片を排除して2回選別後の青色混合物(サンプル:青色B)を得た。得られたサンプル青色Bを同じ条件で前記装置に供給し、青色以外の切断片を極力排除し3回選別後の青色混合物(サンプル:青色C)を得た。
[実施例1-4]
実施例1-1において色指定条件だけを変更し、青色混合物(サンプル:青色D)、赤色混合物(サンプル:赤色C)、緑色混合物(サンプル:緑色C)、白色混合物(サンプル:白色C)を夫々得た。白色混合物は他色の混合による色の影響を強く受けるので、更に2回同じ条件で選別を繰り返した白色混合物(サンプル:白色D)、これに加えて更に2回選別を繰り返した白色混合物(サンプル:白色E)を得た。
<色特性評価実験>
以下のサンプルを準備した。
(i)市販されている色違いのPP製梱包用結束バンド
(ii)色選別していないPP製再生梱包用結束バンド(グリーンプラ株式会社製)
(iii)複数の使用済みPP製梱包用結束バンドを色選別することなく用いて得た再生ペレット(10ロット分)
(iv)実施例1-1~1-3で調製した各色混合物
(v)実施例1-4で調製した各色混合物
前記サンプルを210℃に設定した熱プレス機により溶融後冷却して、厚さ2mmの樹脂板を調製した。日本電色工業株式会社製測色・色差計 ZE-2000を用いて、当該樹脂板のL値、a値、b値を測定し、その測定値からさらに彩度C*(C=(a*2+b*21/2)、および色相角h(=tan-1(b/a)を求めた。
<色特性評価結果>
市販されている色違いのPP製梱包用結束バンド(サンプル(i))の測定結果を表2および図1に示す。彩度Cが大きいほど色が鮮やかであることを示す。色相角hはa軸に対する角度を表し、0°すなわちプラスa軸方向は赤色、180°すなわちマイナスa軸方向は赤の補色である緑色、90°すなわちプラスb軸方向は黄色、270°すなわちマイナスb軸方向は黄色の補色である青色を表す。表2から市販のPP製バージン梱包用結束バンドが比較的大きな彩度Cを示すこと、互いに異なる色相角hを有することがわかる。図1から、市販のPP製バージン梱包用結束バンドが色度図上で色毎に互いに大きく離れた色群を形成して分布していることがわかる。これらから、市販のバージン品は色による十分な識別性を有していることが明らかである。
Figure 0007296117000002
サンプル(ii)および(iii)の結果を表3および図2に示す。色選別していないPP製再生梱包用結束バンドおよび複数の使用済みPP製梱包用結束バンドを色選別することなく用いて得た再生ペレットは、彩度が著しく低く(Cの値が15以下)、無彩色(原点付近)のものが多かった。これらは色味があったとしても色相角から青味(色度図上でマイナスb方向)~緑味(同じくマイナスa方向)とばらついた色味を呈しており、見た目の色味と非常によく対応していた。10ロット分の色味のばらつきは、安定した色味のPP製再生梱包用結束バンドを製造することができないことを示している。
Figure 0007296117000003
サンプル(iv)の結果を表4、図3、および図4に示す。図4は図2と図3のデータを合わせた図である。実施例1-1~1-3で調製した各色混合物は、異なる色群に明確に分離されており、識別性が大きく向上していることが明らかである。
Figure 0007296117000004
サンプル(v)の結果を表5、および図5~7に示す。同様の条件で同じ回数色選別した実施例1-1および1-4の黄色、青色、赤色、緑色の各色混合物は、色選別しないものに比べて彩度が高く、識別性が大きく向上していることが明らかである(図5)。本発明の色選別したサンプルは、市販品に比べると彩度は若干劣るが、黄色、青色、赤色、緑色に更に白色を加えた5色を明確に識別でき(図6の丸囲い内)、調色容易な黒色を加えると識別容易な6色セットを提供できる。白色に関しては他色混入の影響が大きいが、選別回数を増やすことで淡く着色した白色を達成できた(図7:市販の白、透明品に対する選別回数の効果)。
Figure 0007296117000005
以上、本発明によって高い識別性を有する高彩度の再生梱包用結束バンドを製造した。本発明によって高い次元での水平リサイクルシステムも構築できる。この結果、バージンバンドの使用量抑制と使用済み梱包用結束バンドの焼却処理を大幅に減らすことができるので、温室効果ガスである炭酸ガスの大幅な削減を実現することも可能になる。さらに、本発明によって不法投棄も含めて廃棄される梱包用結束バンドが大幅に削減されることが見込めるため、海洋汚染の原因物質の一つであるマイクロプラスチック削減も可能となる。

Claims (15)

  1. 色相および材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを再生して得た、ポリプロピレンを主成分とするまたはポリエチレンテレフタレートを主成分とする再生樹脂組成物であって、
    青、黄、赤、緑、黒、白からなる群から選択される複数の色材を含み、かつそのうち少なくとも一つは青、黄、赤、および緑から選択される有彩色材であり、
    ただし、前記樹脂100重量部に対して0.5重量部以上の二酸化チタンを含む再生樹脂組成物を除き、
    当該再生樹脂組成物が、膜厚2mmの樹脂板として分光反射特性を測定した際にCIE1976表色系において20以上の彩度Cを有する、再生樹脂組成物。
  2. 前記再生樹脂組成物が以下のいずれか:
    1)前記測定において70°~130°の色相角hを有する、黄色再生樹脂組成物、
    2)前記測定において240°~300°の色相角hを有する青色再生樹脂組成物、
    3)前記測定において140°~200°の色相角hを有する、緑色再生樹脂組成物、
    4)前記測定において340°~60°の色相角hを有する、赤色再生樹脂組成物、
    である、請求項1に記載の再生樹脂組成物。
  3. 色相と材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを再生して得た、ポリプロピレンを主成分とするまたはポリエチレンテレフタレートを主成分とする透明乃至白色再生樹脂組成物であって、
    青、黄、赤、緑、黒、白からなる群から選択される複数の色材を含み、かつそのうち少なくとも一つは青、黄、赤、および緑から選択される有彩色材であり、
    ただし、前記樹脂100重量部に対して0.5重量部以上の二酸化チタンを含む再生樹脂組成物を除き、
    当該樹脂組成物が、膜厚2mmの樹脂板として分光反射特性を測定した際にCIE1976表色系において0≦C≦10を満たす彩度Cを有し、かつ50以上の明度L*を有する、透明乃至白色再生樹脂組成物。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の再生樹脂組成物が主成分としてポリプロピレンを含み、当該再生樹脂組成物を延伸成形して得た再生ポリプロピレンバンド。
  5. 請求項1~3のいずれかに記載の再生樹脂組成物が主成分としてポリエチレンテレフタレートを含み、当該再生樹脂組成物を延伸成形して得た再生ポリエチレンテレフタレートバンド。
  6. 前記使用済み梱包用結束バンドが、市中より回収された使用済み梱包用結束バンドである、請求項1~3のいずれかに記載の再生樹脂組成物。
  7. 色相および材質が異なる複数の使用済み梱包用結束バンドを、光学式選別機を用いて、青、黄、赤、白および緑からなる群から選択される1以上の色群に分類して同色混合物を調製する色選別工程、および
    前記同色混合物を溶融混練またはグラッシュ化する加工工程を備える、
    請求項1~3のいずれかに記載の再生樹脂組成物の製造方法。
  8. 前記加工工程が、溶融混練物をペレット化することを含む、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記色選別工程の前に、前記複数の使用済み梱包用結束バンドを切断し、長さの中心値L50が10~500mmである切断混合物を得る切断工程をさらに含む、請求項7または8に記載の製造方法。
  10. 前記切断工程の前に、前記複数の使用済み梱包用結束バンドを-20℃以下に冷却する工程または130℃~200℃に加熱する工程をさらに含む、請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記色選別工程の前に、前記複数の使用済み梱包用結束バンドから黒色の使用済み梱包用結束バンドを除去する工程を含む、請求項7~10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 前記色選別工程において、色選別工程の前に、あるいは色選別工程の後に、前記複数の使用済み梱包用結束バンドを、ポリプロピレンを主成分とする混合物とポリエチレンテレフタレートを主成分とする混合物に選別する材質選別工程をさらに含む、請求項7~11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 前記色選別工程の前に、前記複数の使用済み梱包用結束バンドから夾雑物を除去する工程をさらに含む、請求項7~12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 請求項8に記載の方法でペレットを製造する工程、および当該ペレットを溶融延伸成形する工程を備える、バンドの製造方法。
  15. 前記成形工程の前に、前記ペレットに色材を添加する工程をさらに含む、請求項14に記載のバンドの製造方法。
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