JP7293584B2 - 2-シアノアクリレート系接着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、2-シアノアクリレート系接着剤組成物に関する。更に詳しくは、本発明は2-シアノアクリル酸エステル及び包摂化合物を含有する接着剤組成物に関する。
2-シアノアクリレート系接着剤組成物は、主成分である2-シアノアクリル酸エステルが有する特異なアニオン重合性により、被着体表面に付着する僅かな水分等の微弱なアニオンによって重合を開始し、各種材料を短時間で強固に接合することができる。そのため、所謂、瞬間接着剤として、工業用、医療用、家庭用等の広範な分野において用いられている。
2-シアノアクリレート系接着剤組成物は、上記の通り各種材料を短時間で強固に接合する性質(以下、「瞬間接着性」という。)に優れるが、例えば被着体が紙、木材、皮革等の酸性且つ多孔質である材料や、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート等の難接着プラスチック、EPDM等の難接着ゴムであると、被着体の表面で当該組成物の硬化速度が不十分となることがある。そこで、2-シアノアクリレート系接着剤組成物の瞬間接着性を向上させることを目的として、種々の硬化促進剤を配合する改質方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、2-シアノアクリレート中の酸性リン酸エステル類の含有量が30質量ppm未満である2-シアノアクリレートと、硬化促進剤として機能する包摂能を有する化合物とを配合した2-シアノアクリレート系接着剤組成物が開示されており、該包摂能を有する化合物としては、クラウンエーテル類、ポリアルキレンオキサイド類、カリックスアレン類が好ましいことが記載されている。
特開2008-184527号公報
特許文献1に記載の2-シアノアクリレート系接着剤組成物によれば、多孔質材料、難接着プラスチック及び難接着ゴム等の難接着材料に対する瞬間接着性を高めることが可能であったが、包摂能を有する化合物を配合することにより保存安定性が低下してしまうことがあった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、優れた瞬間接着性と優れた保存安定性とを両立した2-シアノアクリレート系接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、包摂化合物に含有されるアルカリ金属の量を所定量以下とすることにより、保存安定性を損なうことなく優れた瞬間接着性を付与することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る接着剤組成物及びこれを用いた接着剤層付き積層体は以下の通りである。
1.(A)下記一般式(1)により表される2-シアノアクリル酸エステル100質量部、及び、(B)包摂化合物0.001~10質量部を含有し、
上記包摂化合物(B)に含まれるアルカリ金属の量が100ppm以下である、2-シアノアクリレート系接着剤組成物。
Figure 0007293584000001
[式(1)中、Rは炭素数1~10のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシアルキル基である。]
2.上記包摂化合物(B)がクラウンエーテルである、上記1.に記載の2-シアノアクリレート系接着剤組成物。
3.上記包摂化合物がジベンゾ-18-クラウン-6である、上記1.又は2.に記載の2-シアノアクリレート系接着剤組成物。
4.上記包摂化合物(B)に含まれるアルカリ金属の量が10ppm以下である、上記1.~3.のいずれかに記載の2-シアノアクリレート系接着剤組成物。
5.さらに(C)増粘剤を含有する、上記1.~4.のいずれかに記載の2-シアノアクリレート系接着剤組成物。
本発明によれば、優れた瞬間接着性と優れた保存安定性とを両立した2-シアノアクリレート系接着剤組成物を提供することができる。
本発明の一実施形態について説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
<2-シアノアクリレート系接着剤組成物>
本発明の2-シアノアクリレート系接着剤組成物は、(A)下記一般式(1)により表される2-シアノアクリル酸エステル100質量部、及び、(B)包摂化合物0.001~10質量部を含有し、上記包摂化合物(B)に含まれるアルカリ金属の量が100ppm以下であることを特徴とする。以下に本発明を特定する事項について、具体的に説明する。
Figure 0007293584000002
[式(1)中、Rは炭素数1~10のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシアルキル基である。]
1.2-シアノアクリル酸エステル(A)
本発明の2-シアノアクリレート系接着剤組成物は、下記一般式(1)により表される2-シアノアクリル酸エステルを含有する。
Figure 0007293584000003
[式(1)中、Rは炭素数1~10のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシアルキル基である。]
一般式(1)で表される2-シアノアクリル酸エステルの具体例としては、メチル-2-シアノアクリレート、エチル-2-シアノアクリレート、プロピル-2-シアノアクリレート、イソプロピル-2-シアノアクリレート、ブチル-2-シアノアクリレート、イソブチル-2-シアノアクリレート、アミル-2-シアノアクリレート、ヘキシル-2-シアノアクリレート、シクロヘキシル-2-シアノアクリレート、オクチル-2-シアノアクリレート、2-エチルヘキシル-2-シアノアクリレート、アリル-2-シアノアクリレート、ベンジル-2-シアノアクリレート、メトキシエチル-2-シアノアクリレート、エトキシエチル-2-シアノアクリレート、メトキシプロピル-2-シアノアクリレート、テトラヒドロフルフリル-2-シアノアクリレート等が挙げられ、これらの2-シアノアクリル酸エステルは1種類にとどまらず2種以上を混合使用することもできる。
これらの中では、アルキル-2-シアノアクリレートが瞬間接着性及び接着強度の観点から好ましく、さらに好ましくはメチル-2-シアノアクリレート、エチル-2-シアノアクリレート、プロピル-2-シアノアクリレート、イソプロピル-2-シアノアクリレートである。
2.包摂化合物(B)
本発明の2-シアノアクリレート系接着剤組成物は、包摂化合物(B)を含有する。包摂化合物(B)は、金属イオン又はヒドロニウムイオンのような無機カチオンや、一級アンモニウムイオンのような有機カチオンを取り込み、対アニオンの活性化が可能な化合物である。
包摂化合物(B)としては、2-シアノアクリレート系接着剤組成物の硬化促進剤として従来知られているものを使用することができる。例えば、クラウンエーテル類、シラクラウンエーテル類、ポリアルキレンオキサイド類、カリックスアレン類、シクロデキストリン類及びピロガロール系環状化合物類が挙げられ、中でもクラウンエーテル類、ポリアルキレンオキサイド類、カリックスアレン類が瞬間接着性を向上させる効果が大きいため好ましい。
上記クラウンエーテル類としては、例えば、特公昭55-2238号、特開平3-167279号等で開示されているものが挙げられる。具体的には、12-クラウン-4、15-クラウン-5、18-クラウン-6、ベンゾ-12-クラウン-4、ベンゾ-15-クラウン-5、ベンゾ-18-クラウン-6、ジベンゾ-18-クラウン-6、ジベンゾ-24-クラウン-8、ジベンゾ-30-クラウン-10、トリベンゾ-18-クラウン-6、asym-ジベンゾ-22-クラウン-6、ジベンゾ-14-クラウン-4、ジシクロヘキシル-24-クラウン-8、シクロヘキシル-12-クラウン-4、1,2-デカリル-15-クラウン-5、1,2-ナフト-15-クラウン-5、3,4,5-ナフチル-16-クラウン-5、1,2-メチルベンゾ-18-クラウン-6、1,2-tert-ブチル-18-クラウン-6、1,2-ビニルベンゾ-15-クラウン-5等が挙げられる。
上記シラクラウンエーテル類としては、例えば、特開昭60-168775号等で開示されているものが挙げられる。具体的には、ジメチルシラ-11-クラウン-4、ジメチルシラ-14-クラウン-5、ジメチルシラ-17-クラウン-6等が挙げられる。
上記ポリアルキレンオキサイド類とは、ポリアルキレンオキサイド及びその誘導体であって、例えば、特公昭60-37836号、特公平1-43790号、特開昭63-128088号、特開平3-167279号、米国特許第4386193号、米国特許第4424327号等で開示されているものが挙げられる。具体的には、(1)ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレンオキサイド、(2)ポリエチレングリコールモノアルキルエステル、ポリエチレングリコールジアルキルエステル、ポリプロピレングリコールジアルキルエステル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル等のポリアルキレンオキサイドの誘導体等が挙げられる。
上記カリックスアレン類としては、例えば特開昭60-179482号、特開昭62-235379号又は特開昭63-88152号等で開示されているものが挙げられる。
本発明において、包摂化合物(B)に含まれるアルカリ金属の量は100ppm以下であることを要し、10ppm以下であることがより好ましい。包摂化合物(B)に含まれるアルカリ金属の量が100ppm以下であることにより、2-シアノアクリレート系接着剤組成物の保存安定性を損なうことなく、瞬間接着性を付与することが可能となる。
包摂化合物(B)には、該包摂化合物(B)の製造工程において使用される触媒等に由来し、上記上限値を超える量のアルカリ金属が含まれ得る。包摂化合物(B)中のアルカリ金属の量が上記上限値を超える場合に、包摂化合物(B)中のアルカリ金属の量を低減させる方法としては、例えば、特許第3282047号公報、特表2005-527483号公報等に記載の方法が挙げられる。
本発明において、包摂化合物(B)としては、上記例示したもののうち1種類のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。本発明の2-シアノアクリレート系接着剤組成物における包摂化合物(B)の含有量は、瞬間接着性及び貯蔵安定性の観点から、上記2-シアノアクリル酸エステル(A)100質量部に対して0.001~10質量部であることを要し、0.01~1質量部であることが好ましい。
3.その他の成分
本発明の2-シアノアクリレート系接着剤組成物には、上記包摂化合物(B)の他に、従来、2-シアノアクリル酸エステルを含有する接着剤組成物に配合して用いられている安定剤、可塑剤、増粘剤、粒子、着色剤、香料、溶剤、強度向上剤等を、目的に応じて、接着剤組成物の硬化性、接着強さ、及び硬化物の外観等を損なわない範囲で適量配合することができる。
安定剤としては、(1)二酸化硫黄及びメタンスルホン酸等の脂肪族スルホン酸、p-トルエンスルホン酸等の芳香族スルホン酸、三弗化ホウ素メタノール及び三弗化ホウ素ジエチルエーテル等の三弗化ホウ素錯体、HBF4、並びにトリアルキルボレート等のアニオン重合禁止剤、(2)ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t-ブチルカテコール、カテコール及びピロガロール等のラジカル重合禁止剤等が挙げられる。これらの安定剤は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、可塑剤としては、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、セバシン酸ジメチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソトリデシル、フタル酸ジペンタデシル、テレフタル酸ジオクチル、イソフタル酸ジイソノニル、トルイル酸デシル、ショウノウ酸ビス(2-エチルヘキシル)、2-エチルヘキシルシクロヘキシルカルボキシレート、フマル酸ジイソブチル、マレイン酸ジイソブチル、カプロン酸トリグリセライド、安息香酸2-エチルヘキシル、ジプロピレングリコールジベンゾエート等が挙げられる。これらの中では、2-シアノアクリル酸エステルとの相溶性が良く、かつ可塑化効率が高いという点から、アセチルクエン酸トリブチル、アジピン酸ジメチル、フタル酸ジメチル、安息香酸2-エチルヘキシル、ジプロピレングリコールジベンゾエートが好ましい。これらの可塑剤は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
増粘剤としては、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチルとアクリル酸エステルとの共重合体、メタクリル酸メチルとその他のメタクリル酸エステルとの共重合体、アクリルゴム、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、セルロースエステル、ポリアルキル-2-シアノアクリル酸エステル及びエチレン-酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらの増粘剤は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
以下、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。なお、下記において、部及び%は、特に断らない限り、質量基準である。
1.評価及び測定方法
1.1.包摂化合物中のアルカリ金属の含有量
以下の(1)~(7)の工程により、包摂化合物に含まれるアルカリ金属の量を求めた。
(1)クラス100のクリーンドラフト内で包摂化合物の試料0.5gを100ml石英ビーカーに採取した。
(2)硫酸4mlを加え、180~250℃のホットプレート上で加熱し、炭化した。
(3)硝酸及び過酸化水素水を少量ずつ加えて加熱する操作を繰り返し、炭化物を分解した。
(4)硫酸白煙が発生するまで加熱しても黒く炭化しなくなったら、ほとんど乾固させた。
(5)室温まで放冷後、硝酸1mlと超純水10mlを加え、200℃のホットプレート上で15分間加熱した。
(6)室温まで放冷後、20ml-PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)容器に液を移し、超純水で全量20gに希釈し、供試液とした。
(7)供試液をICP質量分析装置で測定し、検量線法により包摂化合物中のアルカリ金属の含有量を求めた。
上記(2)、(3)及び(5)で使用した材料、並びに上記(7)で使用した装置の詳細を以下に示す。
硫酸、硝酸:超高純度試薬ULtrapur-100(関東化学製)
過酸化水素水:電子工業用(キシダ化学製)
ICP質量分析装置:Agilent7700s(アジレント・テクノロジー製)
1.2.瞬間接着性(セットタイム)
セットタイムは、接着が完了するまでの時間を示し、具体的には、紙を試験片としてJIS K 6861に準じて測定した。セットタイムが10s以下であれば、瞬間接着性に優れるといえる。
1.3.保存安定性
表1に記載の組成を有する実施例1~6、比較例1~3の接着剤組成物を、それぞれポリエチレン容器に入れ密封して60℃で3週間保管し、以下の評価基準で保存安定性を評価した。
<評価基準>
◎:粘度変化が初期に比べて1.5倍以内
○:粘度変化が初期に比べて2倍以内
△:粘度変化が初期に比べて10倍以内
×:ゲル化あるいは固化
2.接着剤組成物の製造
(実施例1)
撹拌装置付き1000mlフラスコに、2-シアノアクリル酸エステル(A)としてエチルシアノアクリレート90質量部、包摂化合物(B)としてNa含有量が2ppmであるジベンゾ-18-クラウン-6を0.5質量部、及び、増粘剤(重量平均分子量10万のポリメタクリル酸メチル)10質量部を添加し、均一になるまで撹拌し、実施例1に係る接着剤組成物を作製した。得られた接着剤組成物の瞬間接着性及び保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
(実施例2~4)
Na含有量が異なるジベンゾ-18-クラウン-6を用いた以外は、実施例1と同様に、実施例2~4に係る接着剤組成物を作製した。得られた接着剤組成物の瞬間接着性及び保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
エチルシアノアクリレート90質量部の代わりにイソプロピルシアノアクリレート100質量部を用い、ジベンゾ-18-クラウン-6(Na量2ppm)の含有量を0.1質量部に変更し、増粘剤を用いなかった以外は、実施例1と同様に、実施例5に係る接着剤組成物を作製した。得られた接着剤組成物の瞬間接着性及び保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
エチルシアノアクリレート90質量部の代わりにエトキシエチルシアノアクリレート100質量部を用い、増粘剤を用いなかった以外は、実施例2と同様に、実施例5に係る接着剤組成物を作製した。得られた接着剤組成物の瞬間接着性及び保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
包摂化合物(B)としてNa含有量が1800ppmであるジベンゾ-18-クラウン-6を用いた以外は実施例1と同様に、比較例1に係る接着剤組成物を作製した。得られた接着剤組成物の瞬間接着性及び保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例2)
Na含有量が2ppmである0.5質量部のジベンゾ-18-クラウン-6の代わりに、Na含有量が230ppmである0.2質量部のジベンゾ-18-クラウン-6を添加した以外は実施例1と同様に、比較例2に係る接着剤組成物を作製した。
(比較例3)
Na含有量が2ppmであるジベンゾ-18-クラウン-6の添加量を0.0005質量部に変更した以外は実施例1と同様に、比較例3に係る接着剤組成物を作製した。
Figure 0007293584000004
上記表1の結果より、実施例1~6の接着剤組成物は、瞬間接着性及び保存安定性のいずれも良好であった。
一方、Naの含有量が本発明の規定よりも多い包摂化合物を用いた比較例1及び2の接着剤組成物は、保存安定性に劣っていた。また、包摂化合物の含有量が本発明の規定する範囲よりも少ない比較例3の接着剤組成物は、瞬間接着性に劣っていた。
本発明により得られる2-シアノアクリレート系接着剤組成物は、多孔質材料、難接着プラスチック、難接着ゴム等の難接着材料に対する瞬間接着性及び接着強度、並びに、保存安定性に優れているため、家庭用、工業用等の分野で瞬間接着剤として使用される。

Claims (4)

  1. (A)下記一般式(1)により表される2-シアノアクリル酸エステル100質量部、及び、(B)包摂化合物0.1~10質量部を含有し、
    前記包摂化合物(B)に含まれるアルカリ金属の量が100ppm以下であり、
    前記包摂化合物(B)がクラウンエーテルである、2-シアノアクリレート系接着剤組成物。
    Figure 0007293584000005

    [式(1)中、Rは炭素数1~10のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシアルキル基である。]
  2. 前記包摂化合物がジベンゾ-18-クラウン-6である、請求項に記載の2-シアノアクリレート系接着剤組成物。
  3. 前記包摂化合物(B)に含まれるアルカリ金属の量が10ppm以下である、請求項1又は2に記載の2-シアノアクリレート系接着剤組成物。
  4. さらに(C)増粘剤を含有する、請求項1~のいずれかに記載の2-シアノアクリレート系接着剤組成物。
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