JP7292293B2 - 質量分光分析のための直接サンプリング界面のフィードバック制御のための方法およびシステム - Google Patents

質量分光分析のための直接サンプリング界面のフィードバック制御のための方法およびシステム Download PDF

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Description

(関連出願)
本願は、その内容全体が参照することによって本明細書に組み込まれる2017年11月21日に出願された米国仮出願第62/589,075号の優先権の利益を主張する。
(分野)
本教示は、概して、質量分光法に関し、より具体的に、質量分光法システムおよび方法のためのサンプリング界面に関する。
質量分光法(MS)は、定性および定量用途の両方で、被検物質の元素組成を決定するための分析技法である。MSは、未知の化合物を同定する分子中の元素の同位体組成を決定するその断片化を観察することによって特定の化合物の構造を決定するサンプル中の特定の化合物の量を定量化するために有用であることができる。その感度および選択性を前提として、MSは、特に、生命科学用途において重要である。
複雑なサンプルマトリクス(例えば、生体、環境、および食品サンプル)の分析において、多くの現在のMS技法が、広範囲にわたる事前処置ステップが、着目検体のMS検出/分析に先立ってサンプルに対して実施されることを要求する。そのような分析前ステップは、サンプリング(すなわち、サンプル収集)およびサンプル調製(マトリクスからの分離、濃縮、分別、ならびに必要である場合、誘導体化)を含み得る。例えば、分析プロセス全体の時間の80%を上回る時間が、MSを介した検体の検出を可能にする、またはサンプルマトリクスに含まれる潜在的な干渉源を除去するために、サンプルの収集および調製に費やされ得るが、それにもかかわらず、各サンプル調製段階における希釈および/または誤差の潜在的な源を増加させると推定されている。
理想的に、MSのためのサンプル調製およびサンプル導入技法は、高速、確実、再現可能、安価、かついくつかの側面において、自動化に適しているべきである。例として、最小限のサンプル取り扱いを用いて濃縮相サンプルから検体を脱着/イオン化し得る種々のイオン化方法(例えば、それらの表面をガスまたはエアロゾル等のイオン化媒体に暴露することによってサンプルから検体を「拭取する」、脱離エレクトロスプレーイオン化(DESI)およびリアルタイム直接分析(DART))が、開発されている。しかしながら、そのような技法は、高性能かつ高価な機器も要求し得、非常に揮発性の小分子の限定されたクラスのみに適し得る。改良されたサンプル導入技法の別の最近の例は、例えば、Rapid Communications in Mass Spectrometry,29(19),pp. 1749-1756(2015)に公開された、Van Berkel et al.の「An open port sampling interface for liquid introduction atmospheric pressure ionization mass spectrometry」と題された論説(参照することによってその全体として組み込まれる)において説明されるような比較的に未処理のサンプルが、MSシステムのイオン源に送達される継続的な流動溶媒の中に導入され得る「開放ポート」サンプリング界面である。
感度、単純性、選択性、速度、再現性、および高スループットを提供する改良されたサンプル導入技法の必要性が存在する。
そこから液体が質量分光分析のためのイオン源に送達される開放サンプリングポートを有するサンプリング界面から生成される質量分光法(MS)データを改良する方法およびシステムが、本明細書に開示される。本教示の種々の側面によると、サンプリングプローブの中への、および/またはそこから外への液体(例えば、脱着溶媒)の流量が、サンプリングポート内の所望される液体/空気界面を維持するように選択的に調節され得るMSベースのシステムならびに方法が、提供される。例として、本教示の種々の側面によるフィードバック制御システムが、実験条件が連続したサンプリング間(例えば、各サンプル導入時)で一貫したままであることを確実にするように、液体/空気界面の表面外形(例えば、形状)を(例えば、人間の介入を伴わずに)自動的に監視および/または検出し、サンプリング液体の流量を調節することができる。そのような様式で、本明細書に提供される種々のシステムおよび方法が、イオン源に一貫した希釈物の安定した、かつ再現可能な検体流動を提供し、それによって、MS分析の再現性および/または正確度を向上させることができる。加えて、または代替として、方法およびシステムは、フィードバック制御を利用し、実験ワークフローによる所望される設定点の変化に従って、液体/空気界面の表面外形の自動調節(例えば、サンプリング間の、渦巻状サンプリング設定点および越流洗浄設定点に対応する界面間の自動調節)を提供することができる。
本教示の種々の例示的側面によると、試料の化学組成を分析するためのシステムが、提供され、本システムは、液体を貯蔵するためのリザーバと、リザーバから液体を受け取るように構成されたサンプル空間を部分的に画定する開放端部を有するサンプリングプローブであって、サンプル空間内の液体はさらに、開放端部を通してサンプルの1つ以上の検体を受け取るように構成されたサンプリングプローブとを備えている。本システムはさらに、リザーバからサンプル空間を介してイオン源に液体を送達するためのポンプを備えていることができ、イオン源は、混入された1つ以上の検体を有する液体を質量分析計のサンプリングオリフィスと流体連通しているイオン化チャンバの中に放出するように構成される。本システムは、加えて、サンプリングプローブの開放端部における液体/空気界面の表面外形を示すデータを生成するための検出器と、液体/空気界面の表面外形を調節するために、表面外形データに基づいて、制御信号を生成するように構成されたコントローラとを含むことができる。種々の側面において、コントローラは、必要である場合、表面外形データを基準表面外形と比較し、基準表面外形に従って液体/空気界面の表面外形を調節するように、サンプリングプローブ内の液体の流量を調節するための制御信号を生成するように構成されることができる。例として、コントローラによって生成される制御信号は、液体/空気界面の表面外形を調節するように、ポンプによって提供される液体の流量と、イオン源の放出端部を包囲する霧化ガスの流量とのうちの少なくとも一方を調節することによって、サンプリングプローブ内の液体の流量を調節するように構成されることができる。
サンプル空間内の液体は、そこで種々の様式で検体を受け取ることができる。非限定的な例として、サンプルは、サンプル空間内の液体の中に(例えば、接触、注入、挿入、ピペット操作、音響注入等によって)導入され得る1つ以上の検体を含む液体サンプルを含むことができる。代替として、いくつかの側面において、サンプルは、それに吸着される1つ以上の検体を有し得るサンプル基質(例えば、固相マイクロ抽出(SPME)基質)を含むことができる。種々の側面において、リザーバから流動する液体は、検体がサンプル空間内の脱着溶媒の中に挿入されると、サンプル基質から脱着させられるような脱着溶媒を含むことができる。
検出器は、種々の構成を有し得るが、概して、サンプリングプローブの開放端部における液体/空気界面の表面外形を示すデータを生成するように構成される。非限定的な例として、検出器は、光学検出器、容量検出器、超音波検出器、および画像検出器のうちの1つを含むことができる。
検出された表面外形に応答して、コントローラは、種々の様式で表面外形を調節するように構成されることができる。例として、コントローラは、ポンプに動作可能に接続されることができ、ポンプによってサンプル空間に提供される液体の流量を調節することによって、サンプリングプローブ内の液体の流量を調節するように構成されることができる。加えて、または代替として、本システムはさらに、イオン源の放出端部を包囲する霧化ガス流動を提供するための霧化ガス源を備えていることができ、コントローラは、その流量を制御するように、霧化ガス源に動作可能に結合される。そのような側面において、コントローラは、イオン源の放出端部に提供される霧化ガスの流量を制御することによって、サンプリングプローブ内の液体の流量を調節するように構成されることができる。
サンプリングプローブは、種々の構成を有し得るが、概して、開放端部を通して、サンプル空間内の液体(例えば、脱着溶媒)の中に1つ以上の検体を含むサンプルを受け取るように構成される。種々の側面において、サンプリングプローブは、近位端から遠位端に延びている外部毛細管と、近位端から遠位端に延び、該外部毛細管内に配置される内部毛細管とを備えていることができ、内部毛細管の遠位端は、内部毛細管の遠位端と、外部毛細管の内壁の一部と、外部毛細管の遠位端との間にサンプル空間を画定するように、外部毛細管の遠位端に対して奥まった所に置かれている。いくつかの関連する側面において、内部および外部毛細管は、サンプル空間を介して互いに流体連通している脱着溶媒導管ならびにサンプリング導管を画定することができ、該脱着溶媒導管は、リザーバからサンプル空間において終端する出口端部への液体(例えば、脱着溶媒)を受け取るように構成される入口端部から延びている。サンプリング導管は、脱着させられた検体がイオン源に流体的に結合された出口端部に混入されるサンプル空間から脱着溶媒を受け取るための該サンプル空間において開始する入口端部から延びていることができる。ある例示的側面において、内部毛細管の軸上のボアは、少なくとも部分的に、サンプリング導管を画定することができ、内部毛細管と外部毛細管との間の空間は、脱着溶媒導管を画定することができる。いくつかの関連する側面において、コントローラは、脱着溶媒導管およびサンプリング導管内の脱着溶媒の少なくとも1つの流量を調節することによって、表面外形を基準表面外形に維持するように、サンプリングプローブ内の脱着溶媒の流量を調節するように構成されることができる。
本教示の種々の側面によるフィードバック制御システムが、複数のサンプリングを横断して確実かつ再現可能な結果を提供するために役立ち得る。例として、ある側面において、コントローラは、(例えば、各サンプル導入時の)複数の基質の連続した挿入または液体サンプルの連続した導入のために、表面外形を基準表面外形に維持するように構成されることができる。加えて、いくつかの側面において、コントローラは、複数の基質の各挿入間で表面外形を調節するように構成されることができる。例として、コントローラは、脱着溶媒が、(例えば、連続した挿入の間にサンプリングプローブを洗浄するように)サンプル空間からサンプリングプローブの開放端部を通して越流するように、複数の基質の各挿入の間の持続時間の少なくとも一部の間にサンプル空間に送達される脱着溶媒の流量を増加させるように構成されることができる。その後、コントローラは、次のサンプルの添加の間に液体/空気界面の表面外形が、以前のサンプルのためのものと同一になるように、流量を再調節するように構成されることができる。
本教示の種々の例示的側面によると、試料の化学組成を分析する方法が、提供され、方法は、サンプリングプローブに液体の流動を提供することであって、該サンプリングプローブは、液体を受け取るように構成され、さらにサンプルの1つ以上の検体を開放端部を通してサンプル空間内の液体の中に受け取るように構成されるサンプル空間を部分的に画定する開放端部を有する、ことを含む。混入された1つ以上の検体を有する液体の流動は、サンプル空間から、液体およびその中に混入された検体を質量分析計のサンプリングオリフィスと流体連通しているイオン化チャンバの中に放出するように構成されたイオン源に指向されることができる。方法はさらに、検出器を利用し、サンプリングプローブの開放端部における液体/空気界面の表面外形を示すデータを生成することと、表面外形データに基づいて、液体/空気界面の表面外形を調節するように、サンプリングプローブ内の液体の流量を調節することとを含むことができる。種々の側面において、方法はさらに、表面外形データを基準表面外形と比較することを含むことができ、液体/空気界面の表面外形を調節することは、基準表面外形に従って、液体/空気界面における表面外形を調節するように、サンプリングプローブ内の液体の流量を調節することを含むことができる。例として、基準表面外形は、ドーム状の液体/空気界面と渦巻状の液体/空気界面とのうちの一方を含むことができる。
ある側面において、リザーバによって提供される液体は、脱着溶媒を含むことができ、方法はさらに、それに吸着された1つ以上の検体を有する第1の基質を基準表面外形を示すサンプル空間内の脱着溶媒の中に挿入することと、脱着溶媒から第1の基質を除去することと、それに吸着された1つ以上の検体を有する第2の基質の脱着溶媒の中への挿入のために、液体/空気界面の表面外形を基準表面外形に対して調節することとを含む。いくつかの関連する側面において、脱着溶媒が、第1および第2の基質の挿入の間の持続時間の少なくとも一部の間に、サンプル空間からサンプリングプローブの開放端部を通して越流するように、サンプリングプローブに提供される脱着溶媒の流量を増加させることによって、液体/空気界面の表面外形が、第1および第2の基質の挿入間で調節されることができる。その後、流量は、次いで、第2の基質の挿入のために(例えば、人間の介入を伴わずに自動的に)調節されることができる。
種々の側面において、表面外形データに基づいて界面の表面外形を調節することは、ポンプによって提供される液体の実質的に同じ体積流量を維持しながら、イオン源の放出端部を包囲する霧化ガスの流量を調節することを含むことができる。
本教示の種々の例示的側面によると、試料の化学組成を分析するためのシステムが、提供され、本システムは、液体を貯蔵するためのリザーバと、リザーバから液体を受け取るように構成されたサンプル空間を部分的に画定する開放端部を有するサンプリングプローブであって、サンプル空間内の液体はさらに、開放端部を通してサンプルの1つ以上の検体を受け取るように構成されたサンプリングプローブとを備えている。本システムはさらに、リザーバからサンプル空間を介してイオン源に液体を送達するためのポンプを備えていることができ、イオン源は、混入された1つ以上の検体を有する液体を質量分析計のサンプリングオリフィスと流体連通しているイオン化チャンバの中に放出するように構成される。本システムは、加えて、表面外形(例えば、液体レベル)を示すデータを生成するように、液体/空気界面に超音波エネルギーを向けるための超音波伝送機と、そこから反射される超音波エネルギーを検出するための超音波検出器とを含むことができる。超音波伝送機および検出器は、種々の構成を有し得るが、概して、サンプリングプローブの開放端部における液体/空気界面の表面外形を示すデータを生成するように構成される。いくつかの例示的側面において、超音波伝送機および超音波検出器は、統合された超音波トランスデューサモジュールを含むことができる。種々の側面において、超音波伝送機および超音波検出器は、それぞれ、その中心のサンプリング空間内の液体のレベルを反射ならびに検出するように、液体/空気界面および互いに対して配置されることができる。
本教示の種々の例示的側面によると、試料の化学組成を分析する方法が、提供され、方法は、サンプリングプローブに液体の流動を提供することであって、該サンプリングプローブは、液体を受け取るように構成され、さらにサンプルの1つ以上の検体を開放端部を通してサンプル空間内の液体の中に受け取るように構成されたサンプル空間を部分的に画定する開放端部を有する、ことを含む。混入された1つ以上の検体を有する液体の流動は、サンプル空間から、液体およびその中に混入された検体を質量分析計のサンプリングオリフィスと流体連通しているイオン化チャンバの中に放出するように構成されたイオン源に指向されることができる。方法はさらに、超音波伝送機を利用し、サンプリングプローブの開放端部における液体/空気界面に指向される超音波エネルギーを発生させること、と、超音波検出器を利用し、サンプリングプローブの開放端部における液体/空気界面の表面外形を示すデータを生成するように、液体/空気界面から反射される超音波エネルギーを検出することと、液体/空気界面の表面外形を調節するように、表面外形データに基づいて、サンプリングプローブ内の液体の流量を調節することとを含むことができる。種々の側面において、方法はさらに、表面外形データを基準表面外形と比較することを含むことができ、液体/空気界面の表面外形を調節することは、基準表面外形に従って液体/空気界面における表面外形を調節するように、サンプリングプローブ内の液体の流量を調節することを含むことができる。例として、基準表面外形は、ドーム状の液体/空気界面と渦巻状の液体/空気界面とのうちの一方を含むことができる。
本出願人の教示のこれらおよび他の特徴が、本明細書に記載される。
本明細書は、例えば、以下も提供する。
(項目1)
試料の化学組成を分析するためのシステムであって、前記システムは、
液体を貯蔵するためのリザーバと、
前記リザーバから液体を受け取るように構成されたサンプル空間を部分的に画定する開放端部を有するサンプリングプローブであって、前記サンプル空間内の前記液体は、前記開放端部を通してサンプルの1つ以上の検体を受け取るようにさらに構成されている、サンプリングプローブと、
前記リザーバから前記サンプル空間を介してイオン源に前記液体を送達するためのポンプであって、前記イオン源は、混入された前記1つ以上の検体を有する前記液体を質量分析計のサンプリングオリフィスと流体連通しているイオン化チャンバの中に放出するように構成されている、ポンプと、
前記サンプリングプローブの前記開放端部における液体/空気界面の表面外形を示すデータを生成するための検出器と、
表面外形データに基づいて、前記液体/空気界面の前記表面外形を調節するための制御信号を生成するように構成されたコントローラと
を備えている、システム。
(項目2)
前記サンプルは、前記1つ以上の検体を含む液体サンプルを備えている、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記液体は、脱着溶媒を備え、前記サンプルは、サンプル基質を備え、前記サンプル基質は、それに吸着された1つ以上の検体を有し、それによって、前記1つ以上の検体の少なくとも一部は、前記サンプル基質から前記サンプル空間内の前記脱着溶媒の中に脱着させられる、項目1に記載のシステム。
(項目4)
前記コントローラは、前記表面外形データを基準表面外形と比較することと、前記基準表面外形に従って前記サンプリングプローブ内の前記液体の流量を調節するための制御信号を生成することによって、前記液体/空気界面の前記表面外形を調節することとを行うように構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目5)
前記コントローラによって生成される前記制御信号は、前記ポンプによって提供される前期液体の流量と、前記イオン源の放出端部を包囲する霧化ガスの流量とのうちの少なくとも一方を調節することによって、前記サンプリングプローブ内の前記液体の流量を調節するように構成されている、項目4に記載のシステム。
(項目6)
前記検出器は、光学検出器、容量検出器、超音波検出器、および画像検出器のうちの少なくとも1つを備えている、項目1に記載のシステム。
(項目7)
前記コントローラは、前記ポンプに動作可能に接続され、前記ポンプによって前記サンプル空間に提供される前記液体の流量を調節することによって、前記サンプリングプローブ内の前記液体の流量を調節するように構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目8)
前記システムは、前記イオン源の放出端部を包囲する霧化ガス流動を提供するための霧化ガス源をさらに備え、前記コントローラは、前記霧化ガス源に動作可能に結合され、前記コントローラは、前記イオン源の前記放出端部に提供される霧化ガスの流量を制御することによって、前記サンプリングプローブ内の前記液体の流量を調節するように構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目9)
前記サンプリングプローブは、
近位端から遠位端に延びている外部毛細管と、
近位端から遠位端に延びている内部毛細管と
を備え、
前記内部毛細管は、前記外部毛細管内に配置され、前記内部毛細管の前記遠位端は、前記外部毛細管の前記遠位端に対して奥まった所に置かれ、前記内部毛細管の前記遠位端と前記外部毛細管の内壁の一部と前記外部毛細管の前記遠位端との間に前記サンプル空間を画定し、
前記内部および外部毛細管は、前記サンプル空間を介して互いに流体連通している脱着溶媒導管とサンプリング導管とを画定し、前記脱着溶媒導管は、前記リザーバから脱着溶媒を受け取るように構成された入口端部から、前記サンプル空間において終端する出口端部まで延び、前記サンプリング導管は、脱着させられた検体が混入された脱着溶媒を前記サンプル空間から受け取るための前記サンプル空間において開始する入口端部から、前記イオン源に流体的に結合された出口端部まで延びている、項目1に記載のシステム。
(項目10)
前記コントローラは、前記脱着溶媒導管および前記サンプリング導管内の脱着溶媒の少なくとも1つの流量を調節することによって、前記表面外形を基準表面外形に維持するように、前記サンプリングプローブ内の脱着溶媒の前記流量を調節するように構成されている、項目9に記載のシステム。
(項目11)
前記コントローラは、連続したサンプリングのためのサンプル導入時、前記表面外形を基準表面外形に維持するように構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目12)
前記コントローラは、各サンプリング間に前記表面外形を調節するように構成されている、項目11に記載のシステム。
(項目13)
前記コントローラは、各サンプリング間の持続時間の少なくとも一部中、前記サンプル空間に送達される脱着溶媒の流量を増加させるように構成され、それによって、前記脱着溶媒は、前記サンプル空間から前記サンプリングプローブの前記開放端部を通って越流する、項目12に記載のシステム。
(項目14)
化学的分析のための方法であって、前記方法は、
サンプリングプローブに液体の流動を提供することであって、前記サンプリングプローブは、前記液体を受け取るように構成されたサンプル空間を部分的に画定する開放端部を有し、前記サンプリングプローブは、サンプルの1つ以上の検体を前記開放端部を通して前記サンプル空間内の前記液体の中に受け取るようにさらに構成されている、ことと、
混入された前記1つ以上の検体を有する前記液体の流動を前記サンプル空間からイオン源に向けることであって、前記イオン源は、混入された前記1つ以上の検体を有する前記液体を質量分析計のサンプリングオリフィスと流体連通しているイオン化チャンバの中に放出するように構成されている、ことと、
検出器を利用し、前記サンプリングプローブの前記開放端部における液体/空気界面の表面外形を示すデータを生成することと、
前記表面外形データに基づいて前記サンプリングプローブ内の前記液体の流量を調節することによって、前記液体/空気界面の表面外形を調節することと
を含む、方法。
(項目15)
前記表面外形データを基準表面外形と比較することをさらに含み、前記液体/空気界面の前記表面外形を調節することは、前記基準表面外形に従って前記サンプリングプローブ内の前記液体の流量を調節することによって、前記液体/空気界面における前記表面外形を調節することを含む、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記基準表面外形は、ドーム状の液体/空気界面と渦巻状の液体/空気界面とのうちの一方を含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記液体は、脱着溶媒を備え、
吸着された1つ以上の検体を有する第1の基質を基準表面外形を示す前記サンプル空間内の前記脱着溶媒の中に挿入することと、
前記脱着溶媒から前記第1の基質を除去することと、
吸着された1つ以上の検体を有する第2の基質の前記脱着溶媒の中への挿入のために、前記液体/空気界面の前記表面外形を前記基準表面外形に対して調節することと
をさらに含む、項目14に記載の方法。
(項目18)
前記サンプリングプローブに提供される前記脱着溶媒の流量を増加させることによって、前記第1および第2の基質の挿入間に前記液体/空気界面の前記表面外形を調節し、それによって、脱着溶媒が前記第1および第2の基質の挿入間の持続時間の少なくとも一部中、前記サンプル空間から前記サンプリングプローブの前記開放端部を通って越流することをさらに含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記検出器は、光学検出器、容量検出器、超音波検出器、および画像検出器のうちの1つを備えている、項目14に記載の方法。
(項目20)
前記表面外形データに基づいて前記界面の前記表面外形を調節することは、前記ポンプによって提供される液体の実質的に同じ体積流量を維持しながら、前記イオン源の放出端部を包囲する前記霧化ガスの流量を調節することを含む、項目14に記載の方法。
当業者は、以下に説明される図面が例証目的にすぎないことを理解するであろう。図面は、本出願人の教示の範囲をいかようにも限定することを意図されるものではない。
図1は、概略図において、本出願人の教示の種々の側面による質量分析計システムのエレクトロスプレーイオン源と界面接続されるサンプリングプローブ内の液体の表面外形を検出するためのフィードバック制御システムを含む例示的システムを図示する。
図2は、概略図において、本出願人の教示の種々の側面による図1の例示的サンプリング界面をさらに詳細に図示する。
図3A-Fは、本教示の種々の側面に従って検出され得る例示的表面外形条件を図式的に描写する。
図4A-Bは、渦巻状の表面外形(低流量条件下)およびドーム状の表面外形(高流量条件下)を示すサンプリング界面内の複数のサンプルの連続した挿入によって生成される例示的MSデータを描写する。
図5は、本教示の種々の側面によるフィードバック制御システムの実装の例示的概略ブロック図を描写する。
図6は、概略図において、超音波エネルギーが、サンプリングプローブ内の液体の表面外形を検出するためのフィードバック制御システムの中で利用される本出願人の教示の種々の側面による例示的サンプリング界面を図示する。
明確化のために、以下の議論は、省略することが簡便または適切である場合にはある具体的な詳細を省略しながら、本出願人の教示の実施形態の種々の側面を詳細に説明するであろうことを理解されたい。例えば、代替的実施形態における同等または類似の特徴に関する議論は、幾分、省略され得る。周知のアイデアまたは概念も、簡潔化のために、詳細には議論されないこともある。本出願人の教示のいくつかの実施形態は、具体的に説明された詳細の特定部分を実装のたびに必要としない場合があり、それは、実施形態の完全な理解を提供するためのみに本明細書で説明されることを当業者は認識するであろう。同様に、説明される実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、共通的な一般知識による改変または変形の影響を受け得ることが、明らかになるであろう。以下の実施形態の詳細な説明は、本出願人の教示の範囲をいかようにも限定するものとして見なされるべきではない。
本出願人の教示の種々の側面によると、フィードバック制御システムが、サンプリングプローブの開放サンプリングポート内の液体/空気界面の表面外形(例えば、形状)を調節および/または維持するように、サンプリングプローブ内の液体の流動を制御するために利用され得るMSベースの分析システムならびに方法が、本明細書に提供される。例として、本教示の種々の側面によるフィードバック制御システムは、実験条件が連続したサンプリングのサンプル導入時に一貫したままであることを確実にするように、液体/空気界面の表面外形を(例えば、人間の介入を伴わずに)自動的に監視および/または検出し、サンプリング液体の流量を調節することができる。そのような様式で、本明細書に提供される種々のシステムおよび方法は、イオン源に一貫した希釈物の安定した、かつ再現可能な検体流動を提供し、それによって、その後のMS分析によって生成されるデータの再現性および/または正確度を向上させることができる。
図1は、サンプリングプローブ30の開放端部内に受け取られる検体をイオン化および質量分析するための本出願人の教示の種々の側面による例示的システム10のある実施形態を図式的に描写し、システム10は、サンプリングプローブ30の開放端部内の液体/空気界面の表面外形を制御するように構成されたフィードバックベースの制御システムを含む。図1に示されるように、例示的システム10は、概して、1つ以上のサンプル検体を含む液体を(例えば、エレクトロスプレー電極64を介して)イオン化チャンバ12の中に放出するための霧化器補助イオン源60と流体連通するサンプリングプローブ30(例えば、開放ポートプローブ)と、イオン源60によって生成されるイオンの下流処理および/または検出のためのイオン化チャンバ12と流体連通する質量分析器70とを含む。(例えば、1つ以上のポンプ43と、1つ以上の導管とを含む)流体取り扱いシステム40は、リザーバ50からサンプリングプローブ30への、かつサンプリングプローブ30からイオン源60への液体の流動を提供する。例えば、図1に示されるように、(例えば、液体、すなわち、脱着溶媒を含む)リザーバ50は、全て非限定的な例として、それを通して流体がポンプ43(例えば、往復ポンプ、回転型、歯車型、プランジャ型、ピストン型、蠕動型、隔膜ポンプ等の容量型ポンプ、または重力型、衝撃型、空気圧型、動電型、および遠心ポンプ等の他のポンプ)によって選択された体積率で送達され得る供給導管を介して、サンプリングプローブ30に流体的に結合されることができる。下で詳細に議論されるように、サンプリングプローブ30の中への、およびそれから外への液体の流動が、1つ以上の検体が、サンプル空間内の液体の中に導入され、その後、イオン源60に送達され得るように、開放端部においてアクセス可能なサンプル空間内に生じる。示されるように、システム10は、液体/空気界面の表面外形(例えば、形状)を示すデータを生成するための検出器90と、データを受信し、サンプリングプローブ30内の液体の流量を調節するように、それに動作可能に結合されるコントローラ80とを含む。本教示の種々の側面によると、コントローラ80によって生成される制御信号は、非限定的な例として、ポンプ43の速度および/または霧化ガス源63によってエレクトロスプレー電極64の出口端部に提供される霧化ガスの流量を制御することによって、表面外形を所望される外形になるように(例えば、人間の介入を伴わずに)自動的に維持および/または調節することができる。
コントローラ80は、本明細書に別様に議論されるように、本教示に従って種々の様式で実装され得るが、概して、液体/空気界面の表面外形を示すデータを分析する、および/またはシステム10の要素の動作を制御するための制御信号を生成するように構成された1つ以上のプロセッサを備えていることを理解されたい。非限定的な例として、コントローラ80は、検出器90によって提供されるデータを(例えば、アルゴリズムを介して)処理し、表面外形にリアルタイム調節を提供するように構成されたデジタルコントローラの形態にあることができる。本教示のある側面によると、コントローラは、別のコンピュータ読み取り可能な媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または任意の他の磁気媒体、CD-ROM、デジタルビデオディスク(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク、任意の他の光学媒体、サムドライブ、メモリカード、RAM、PROM、およびEPROM、フラッシュEPROM、任意の他のメモリチップもしくはカートリッジ、またはコンピュータが読み取り得る任意の他の有形媒体)からメモリの中に読み取られ得るメモリの中に含まれる命令の1つ以上のシーケンスを実行するデジタルプロセッサを含むことができる。メモリの中に含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサに本明細書に説明されるプロセスを実施させる。代替として、有線回路が、本教示を実装するためにソフトウェア命令の代わりに、またはそれを組み合わせられて使用され得る。したがって、本教示の実装は、ハードウェア回路と、ソフトウェアとのいかなる具体的な組み合わせにも限定されない。種々の実施形態において、コントローラ80は、ネットワークを横断して1つ以上の他のコンピュータシステムに接続され、ネットワーク化されたシステムを形成することができる。ネットワークは、プライベートネットワーク、またはインターネット等のパブリックネットワークを含むことができる。ネットワーク化されたシステムでは、1つ以上のコンピュータシステムが、データを記憶し、他のコンピュータシステムに供給することができる。データを記憶および供給する1つ以上のコンピュータシステムは、クラウドコンピューティングシナリオにおいて、サーバもしくはクラウドと称されることができる。1つ以上のコンピュータシステムは、例えば、1つ以上のウェブサーバを含むことができる。サーバまたはクラウドに、かつそれからデータを送信および受信する他のコンピュータシステムは、例えば、クライアントもしくはクラウドデバイスと称されることができる。
検出器90は、非限定的な例として、光学検出器、容量検出器、超音波検出器、および画像検出器を含む当分野において公知である任意の検出器であり、本教示に従って修正され得るが、概して、サンプリングプローブの開放端部における液体/空気界面の表面外形を示すデータを生成するように構成される。例えば、いくつかの側面において、検出器90は、サンプリングプローブの開放端部における液体/空気界面を撮像するように構成されたカメラまたはCCD(分割CCDを含む)等の画像検出器であることができる。そのような側面において、検出器によって生成される画像は、本教示に従って、(例えば、画像ライブラリからの基準画像または所望される表面外形との比較を介して)表面外形の決定を行うための画像処理のためにデジタル化され、および/または、制御部に伝送され、必要である場合、調節を提供することができる。別の画像が、次いで、検出器90によって取得され、分析および制御プロセスが、(継続的または断続的に)繰り返されることができる。非限定的な例として、光学検出器は、加えて、照明源(例えば、LED、レーザ等)を備え、画像を強調する、またはこれを変動する照明状況下で一貫したものにすることができる。種々の側面において、光源は、CCDカメラ上の直接画像または複数の光子検出器上への散乱信号の収集のために照明するように構成されることができる。改良された制御フィードバック信号を提供するように、カメラ上に投影される画像を拡大するための追加の光学系が、含まれ得ることを理解されたい。加えて、図6を参照して下で詳細に議論されるように、別の非限定的な例が、液体/空気界面に指向される超音波信号を生成するように構成された超音波伝送機を利用し、界面から反射された超音波が、開放端部内の液体レベルを示すものとして、検出器90によって検出される。
図1を継続して参照すると、イオン源60は、種々の構成を有し得るが、概して、サンプリングプローブ30から受け取られる液体(例えば、脱着溶媒)に含まれる検体を生成するように構成される。図1に描写される例示的実施形態において、サンプリングプローブ30に流体的に結合される毛細管を含み得るエレクトロスプレー電極64は、イオン化チャンバ12の中に少なくとも部分的に延び、その中に脱着溶媒を放出する、出口端部において終端する。当業者によって理解されるであろうように、本教示に照らせば、エレクトロスプレー電極64の出口端部は、カーテンプレート開口14bおよび真空チャンバサンプリングオリフィス16bに概して(例えば、これらの近傍に)向けられた、複数の微小滴を含むサンプルプルームを形成するように、イオン化チャンバ12の中に脱着溶媒をアトマイズ、エアロゾル化、霧化、または別様に放出(例えば、ノズルで噴霧)することができる。当業者に公知のように、微小滴に含まれる検体は、例えば、サンプルプルームが生成されるにつれて、イオン源60によってイオン化(すなわち、荷電)されることができる。非限定的な例として、エレクトロスプレー電極64の出口端部は、伝導性材料から作製され、電圧源の極(図示せず)に電気的に結合され得る一方、電圧源の他の極は、接地されることができる。サンプルプルームに含まれる微小滴は、したがって、液滴内の液体または脱着溶媒が、イオン化チャンバ12内での脱溶媒和の間に蒸発するにつれて、そのような裸の荷電検体イオンが解放され、開口14b、16bに向かって、かつこれらを通して引き寄せられ、(例えば、1つ以上のイオンレンズを介して)質量分析器70の中に集束されるように、出口端部に印加される電圧によって荷電され得る。イオン源プローブは、概して、エレクトロスプレー電極64として本明細書に説明されるが、液体サンプルをイオン化するための当技術分野において公知であり、かつ本教示に従って修正される任意の数の異なるイオン化技法が、イオン源60として利用され得ることを理解されたい。非限定的な例として、イオン源60は、エレクトロスプレーイオン化デバイス、霧化器補助エレクトロスプレーデバイス、化学的イオン化デバイス、霧化器補助アトマイゼーションデバイス、フォトイオン化デバイス、レーザイオン化デバイス、サーモスプレーイオン化デバイス、またはソニックスプレーイオン化デバイスであることができる。
図1に示されるように、例示的イオン源60は、随意に、エレクトロスプレー電極64の出口端部を包囲し、そこから放出される液体と相互作用する、高速の霧化ガス流動を供給する加圧ガス(例えば、窒素、空気、または希ガス)源63を含み、例えば、液体サンプルの高速霧化流動と噴射との相互作用を介して、l4bおよびl6bによるサンプリングのために、サンプルプルームの形成ならびにプルーム内でのイオン解放を向上させることができる。霧化ガスは、例えば、約0.1L/分~約20L/分の範囲内の種々の流量で供給されることができ、これはまた、(例えば、弁65を開放および/または閉鎖させることを介して)コントローラ80の影響下で制御されることができる。本教示の種々の側面によると、霧化ガスの流量は、サンプリングプローブ30内の液体の流量が、例えば、(例えば、ベンチュリ効果に起因して)これがエレクトロスプレー電極64から放出されるにつれて、霧化ガスと脱着溶媒との相互作用によって生成される吸込/吸引力に基づいて調節され得るように、(例えば、コントローラ80の影響下で)調節され得ることを理解されたい。このように、コントローラ80は、加えて、または代替として、霧化ガスの圧力もしくは流量を制御するためのポンプおよび/または弁65のうちの1つ以上のものを調節することによって、本教示の種々の側面によるサンプリングプローブ30内の脱着溶媒の流量を制御することができる。非限定的な例として、コントローラ80は、本教示に従って、ポンプ43によって提供される液体の流量を実質的に一定であるように維持しながら、霧化源63から提供される霧化ガスの流動を調節し、それによって、サンプリングプローブ30内の液体の流動を調節することによって、実験条件(例えば、温度効果、ポンプ43の不安定性、例えば、溶媒/サンプリング粘度の変化をもたらす、溶媒/サンプリング組成の変化、サンプル空間35の中への液体サンプルの導入率/体積)の変化を考慮するように構成されることができる。代替として、または加えて、ポンプ43の流量は、液体/空気界面の表面外形を調節および/または維持するように、コントローラの影響下で調節され得ることを理解されたい。例えば、霧化ガスが提供されていない、または霧化ガス圧力がイオン源60のもしくはイオン化チャンバ12内の条件に起因して固定されたままでなければならない実装では、コントローラ80は、ポンプ43の速度を増加または減少させることによって液体/空気界面の表面外形を修正することができる。
描写された実施形態において、イオン化チャンバ12は、大気圧に維持されることができるが、いくつかの実施形態において、イオン化チャンバ12は、大気圧より低い圧力に排気されることができる。基質20から脱着させられた検体が、脱着溶媒がエレクトロスプレー電極64から放出されるにつれてイオン化され得るイオン化チャンバ12は、カーテンプレート開口14bを有するプレート14aによってガスカーテンチャンバ14から分離される。示されるように、質量分析器70を収容する真空チャンバ16は、真空チャンバサンプリングオリフィス16bを有するプレート16aによってカーテンチャンバ14から分離される。カーテンチャンバ14および真空チャンバ16は、1つ以上の真空ポンプポート18を通した排気によって、選択された圧力(例えば、同一もしくは異なる亜大気圧、イオン化チャンバより低い圧力)に維持されることができる。
質量分析器70は、種々の構成を有し得ることも、本明細書の教示に照らして、当業者によって理解されるであろう。概して、質量分析器70は、イオン源60によって生成されるサンプルイオンを処理(例えば、フィルタ、ソート、解離、検出等)するように構成される。非限定的な例として、質量分析器70は、3連4重極質量分析器、または当業者に公知であり、本明細書の教示に従って修正される任意の他の質量分析器であることができる。本明細書に開示されるシステム、デバイス、および方法の種々の側面に従って修正され得る他の非限定的かつ例示的質量分光計システムが、例えば、James W. Hager and J. C. Yves Le Blancによって著され、Rapid Communications in Mass Spectrometry(2003;17:1056-1064)に公開された「Product ion scanning using a Q-q-Qunear ion trap(Q TRAP(登録商標)) mass spectrometer」と題された論説、ならびに「Collision Cell for Mass Spectrometer」と題された、米国特許第7,923,681号(参照することによって、それらの全体として本明細書によって組み込まれる)に見出されることができる。他の構成は、本明細書に説明されるものに限定されず、当業者に公知である他のものも含み、また、本明細書に開示されるシステム、デバイス、ならびに方法と併せて利用されることができる。例えば、他の好適な質量分析器は、単一4重極、3連4重極、ToF型、トラップ型、およびハイブリッド型分析器を含み得る。さらに、例えば、イオン化チャンバ12と質量分析器70との間に配置され、それらの質量と電荷の比率ではなく高いおよび低い場における漂流ガスを通したそれらの移動性に基づいてイオンを分離するように構成されたイオン移動度分光計(例えば、微分移動度分光計)を含む任意の数の付加的要素が、システム10に含まれ得ることを理解されたい。加えて、質量分析器70は、分析器70を通過するイオンを検出し得、例えば、検出された1秒あたりのイオンの数を示す信号を供給し得る検出器を備え得ることを理解されたい。
サンプリングプローブ30は、種々の構成を有し得るが、概して、それによってリザーバ50から送達される液体が大気に開放し、したがって、液体/空気界面を示す、開放端部を含む。開放端部はさらに、1つ以上の検体を含む、もしくは含むことが疑われるサンプルをそれを通して受け取るように構成されることができる。非限定的な例として、いくつかの実施形態において、サンプルは、サンプル空間内に存在する液体の中に直接導入(例えば、注入、ピペット操作、音響注入)され得る液体サンプルを含み得る。同様に、本教示の種々の側面による例えば、液体サンプルを直接受け取るために好適な、かつイオン化プロセスに適している任意の液体(例えば、溶媒)が、リザーバ50によって提供され得ることが、当業者によって、本明細書の教示に照らして理解されるであろう。他の実施形態において、サンプルは、溶解のためにサンプル空間内に存在する液体の中に直接導入され得る固体サンプルを含み得る。
代替として、図1に示されるように、サンプルが、サンプリングプローブ30のサンプル空間内の液体の中に挿入され得るサンプル基質20を介して導入されることができる。種々の側面において、サンプル基質20は、着目検体が吸着されている、官能化された表面(例えば、固相マイクロ抽出(SPME)基質、表面コーティングされた磁性粒子)を有する基質から成ることができる。そのような側面において、リザーバ50によって提供される液体は、吸着された検体の少なくとも一部が、基質20のコーティングされた部分の挿入に応じて、コーティングされた表面から脱着溶媒の中に脱着させられるような脱着溶媒を含むことができる。そのような側面において、基質20(例えば、SPMEデバイス)から検体を脱着するために効果的であり、かつイオン化プロセスに適している、任意の脱着溶媒が、本教示における使用に好適であることが、当業者によって理解されるであろう。「Method and Devise for Solid Phase Microextraction and Desorption」と題された、米国特許第5,691,205号、および「A Probe for Extraction of Molecules of Interest from a Sample」と題された、PCT公開第WO2015188282号(その教示は、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる)は、本教示の種々の側面による使用に好適な例示的サンプル基質を説明する。
ここで図2を参照すると、プローブの開放端部を通して液体サンプルまたはサンプル基質20を受け取るためのかつ図1のシステムにおける使用に好適である例示的サンプリングプローブ30が、図式的に描写されている。示されるように、例示的サンプリングプローブ30は、概して、リザーバ50とイオン源60との間に配置され、リザーバ50(例えば、脱着溶媒)によって提供される液体内に混入される検体が、イオン源60に送達され、それによってイオン化され得るように、その間に流体経路を提供する。サンプリングプローブ30は、その開放端部を通して液体サンプルを受け取る、または基質から脱着させられた検体をサンプリングするための種々の構成を有し得るが、描写される例示的構成では、近位端32aから遠位端32bに延びている、外部管(例えば、外部毛細管32)と、外部毛細管32内に同軸に配置される内部管(例えば、内部毛細管34)とを含む。示されるように、内部毛細管34も、近位端34aから遠位端34bに延びている。内部毛細管34は、それを通る流体チャネルを提供する軸上のボアを備え、それは、図2の例示的実施形態に示されるように、それを通して液体が基質サンプリングプローブ30からプローブ出口導管44cを介して基質イオン源60に伝送され得るサンプリング導管36を画定する(すなわち、サンプリング導管36は、流体取り扱いシステム40を介してエレクトロスプレー電極64の内部ボアに流体的に結合されることができる)。他方では、外部毛細管32の内面と内部毛細管34の外面との間の環状空間が、脱着溶媒源50に結合される入口端部から(例えば、プローブ入口導管44bを介して)(内部毛細管34の遠位端34bに隣接する)出口端部に延びている、着溶媒導管38を画定することができる。本教示のいくつかの例示的側面において、内部毛細管34の遠位端34bは、内部毛細管34の遠位端34bと外部毛細管32の遠位端32bとの間に延び、かつそれらによって画定される基質サンプリングプローブ30の遠位流体チャンバ35を画定するように、(例えば、図2に示されるような距離hだけ)外部毛細管32の遠位端32bに対して奥まった所に置かれることができる。したがって、遠位流体チャンバ35は、基質サンプリングプローブ30の開放遠位端と内部毛細管34の遠位端34bとの間に液体を含むように適合された空間を表す。さらに、サンプリングプローブ30内の図2の矢印によって示されるように、脱着溶媒導管38は、本遠位流体チャンバ35を介してサンプリング導管36と流体連通する。このように、脱着溶媒導管38を通して遠位流体チャンバ35に送達される流体は、イオン源60へのその後の伝送のために、サンプリング導管36の入口端部に進入し得る。内部毛細管34は、サンプリング導管36と、脱着溶媒導管38を画定する、内部毛細管34と外部毛細管32との間の環状空間とを画定するように上で説明され、かつ図2に示されているが、内部毛細管34によって画定される導管は、代わりに、(脱着溶媒導管を画定するように)脱着溶媒源50に結合され得、内部毛細管34と外部毛細管32との間の環状空間は、(サンプリング導管を画定するように)イオン源60に結合され得ることを理解されたい。
本教示によるサンプリングプローブはまた、例示的描写を表す図2のサンプリングプローブ30を伴う、種々の構成およびサイズを有し得ることを理解されたい。非限定的な例として、内部毛細管34の内径の寸法は、約1ミクロン~約1mmの範囲内(例えば、200ミクロン)であり、内部毛細管34の外径の例示的寸法は、約100ミクロン~約3または4ミリメートルの範囲内(例えば、360ミクロン)であることができる。また例として、外部毛細管32の内径の寸法は、約100ミクロン~約3または4ミリメートルの範囲内(例えば、450ミクロン)であり、外部毛細管32の外径の典型的寸法は、約150ミクロン~約3または4ミリメートルの範囲内(例えば、950ミクロン)であることができる。内部毛細管34および/または外部毛細管32の断面形状は、円形、楕円形、超楕円形(すなわち、超楕円状に成形されている)、もしくはさらに多角形(例えば、正方形)であることができる。さらに、例示的サンプリングプローブ30は、その上端において開放しているものとして図2に描写されているが、図1のシステムにおける使用に好適であり、本教示に従って修正されるサンプリングプローブは、例えば、「Surface Sampling Concentration and Reaction Probe」と題された、米国公開第20130294971号、および「Method and System for Formation and Withdrawal of a Sample From a Surface to be Analyzed」と題された、米国公開第20140216177号(その教示は、参照することによってそれらの全体として本明細書に組み込まれる)において説明されるように、種々の配向(例えば、上下逆さまに)配向され得ることを理解されたい。本明細書に開示されるシステム、デバイス、および方法の種々の側面に従って修正され得る他の非限定的かつ例示的サンプリングプローブは、例えば、Van Berkel et al.によって著され、Rapid Communication in Mass Spectrometry 29(19),1749-1756に公開された「An open port sampling interface for liquid introduction atmospheric pressure ionization mass spectrometry」と題された論説(参照することによってその全体として組み込まれる)に見出されることができる。
図2に示されるように、それに検体が脱着させられ得るコーティングされた表面22を有する例示的SPME基質20は、例えば、「A Probe for Extraction of Molecules of Interest from a Sample」と題された、PCT公開第WO2015188282号(その教示は、参照することによって全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるように、コーティングされた表面22が少なくとも部分的に脱着溶媒(例えば、遠位流体チャンバ35内の脱着溶媒)中に配置されるように、基質サンプリングプローブ30の開放端部を通して挿入されるように図式的に描写されている。図2に示されるように、非限定的な例として、例示的基質20は、その上にSPME抽出相(例えば、層)がコーティングされ、かつそれに1つ以上の着目検体がサンプルからの抽出の間に脱着させられ得る延在表面22を備え得る。遠位流体チャンバ35の中に挿入されているコーティングされた表面22上で、遠位流体チャンバ35内の脱着溶媒は、脱着させられた検体が脱着溶媒とともにサンプリング導管36の入口の中に流動し得るように、コーティングされた表面22上に吸着される1つ以上の検体の少なくとも一部を脱着するために効果的であり得る。本教示によるシステムおよび方法における使用のための基質は、概して、それによって提供される脱着溶媒が、基質から1つ以上の着目検体を脱着させるために効果的であるように、基質サンプリングプローブ30によって提供される流体経路の中に少なくとも部分的に挿入されることが可能であるが、基質構成(例えば、粒子、繊維、ブレード、マイクロ先端、ピン、もしくはメッシュ)および/またはコーティング(例えば、HLB-PAN、C18-PAN、抗体等)は、特に限定されない。実際には、任意の公知の基質、および当技術分野において公知である、または今後本教示に従って開発ならびに修正されるコーティング化学物質が、本明細書に開示される方法およびシステムにおいて使用されることができる。本教示の種々の側面に従った使用に好適である他の例示的SPMEデバイスが、例えば、「Method and Devise for Solid Phase Microextraction and Desorption」と題された、米国特許第5,691,205号(その教示は、参照することによってそれらの全体として本明細書によって組み込まれる)に説明される。
図2に示されるように、リザーバ50(例えば、脱着溶媒または他の液体源)は、(例えば、図1のポンプ43の影響下で)それを通して液体が選択される体積率で送達され得る供給導管44bを介して脱着溶媒導管38に流体的に結合されることができる。基質20(例えば、SPMEデバイス)から検体を脱着させるために効果的であり、かつイオン化プロセスに適している任意の脱着溶媒が、本教示における使用に好適である。加えて、または代替として、1つ以上のポンプ機構が、同様に、サンプリング導管36および/またはイオン源60のエレクトロスプレー電極64を通した体積流量であって、ポンプ43によって提供されるものと同一またはそれと異なるように選択される体積流量を制御するために提供され得ることを理解されたい。例として、かつ上で記載されるように、霧化ガスの流量に対する変更は、サンプリング導管36を通して体積流量を調節するために効果的であることができる。
脱着溶媒導管38およびサンプリング導管36の液体流量に応じて、サンプル空間35内の液体は、開放端部において種々の表面構成または外形を帯び得る。本教示の種々の側面によるフィードバック制御システムは、サンプル空間35における液体/空気界面の表面外形(例えば、形状)を検出および/または監視し、表面外形を制御するように、サンプリングプローブ30および/またはエレクトロスプレー電極44の種々のチャネルを通して体積流量を調節するように構成される。(例えば、主に、ポンプ43の作用に起因し得る脱着溶媒導管38を介した)サンプリングプローブ30の中への体積流量と、(例えば、主に、霧化ガスの影響に起因し得るサンプリング導管36を介した)サンプル空間35からイオン源60への液体の体積流量との関係に応じて、種々の液体条件が、サンプリングポート内に形成され得る。ここで図3A-Eを参照すると、液体/空気界面の種々の例示的表面外形が、描写され、各々は、本教示に従って検出器90によって検出され得る潜在的な表面外形、すなわち、超臨界渦巻状(図3A)、臨界渦巻状(図3B)、亜臨界渦巻状(図3C)、平衡状態(図3D)、凸型(図3E)、および凸型溢出状(図3F)を表す。図3Aに図式的に示されるように、液体/空気界面が、超臨界渦巻状外形を示しているとき、液体/空気界面の最小高さは、内部毛細管34の遠位端34bのレベルを下回る一方、界面の最大高さは、外部毛細管32の遠位端32bのレベルにある。図3Bに示されるように、臨界渦巻形状を示す液体/空気界面では、液体/空気界面の最小高さは、ほぼ内部毛細管34の遠位端34bのレベルにある一方、界面の最大高さは、外部毛細管32の遠位端32bのレベルにある。図3Cの亜臨界外形では、液体/空気界面の最小高さは、内部毛細管34の遠位端34bのレベルと外部毛細管32の遠位端32bとの間であり、界面の最大高さは、外部毛細管32の遠位端32bのレベルにある。図3Dの平衡外形では、液体/空気界面は、外部毛細管32の遠位端32bのレベルにおいて略平面状である一方、凸型外形(図3E)では、液体/空気界面の最大高さは、外部毛細管の遠位端32bのレベルにおける液体/空気界面の最小高さからドーム形状を形成するように、外部毛細管32の遠位端32bのレベルを上回る。最後に、図3Fは、液体/空気界面の最大高さが、外部毛細管32の遠位端32bのレベルを上回り、液体が、その遠位端32bから越流する、凸型溢出状の表面外形を描写する。
液体/空気界面において生成される具体的な表面外形は、本明細書に別様に注記されるような種々の導管のサイズ、液体温度、表面張力、および他の実験条件の関数であり得るが、(例えば、内部毛細管34の遠位端34bに対して)サンプル空間内の中心縦軸に沿った液体のレベルは、概して、(例えば、脱着溶媒導管38を介して)サンプリングプローブの中への液体の体積流量を増加させることによって、(例えば、サンプリング導管36を介して)サンプリングプローブから外への液体の体積流量を減少させることによって、またはその2つのある組み合わせによって増加されることができる。例として、平衡条件(例えば、略平面状の液体/空気界面)は、体積流量がほぼ等しいときに達成されることができる。しかしながら、ポンプ43によって提供される溶媒送達率は、霧化ガスによって生成される吸引力に起因する溶媒除去率と比較されると比較的に低く、例えば、渦巻状表面外形が、図3A-3Cにおけるように形成され得る。
ここで図4A-Bを参照すると、本教示の種々の側面による種々の流動条件およびサンプリングプローブの液体/空気界面表面外形下で検出された信号の変動性を描写する、例示的MSデータが、提供される。図4A-Bを生成するために利用された実験条件は、溶媒ポンプ(例えば、図1のポンプ43)によって提供される溶媒流量を除いて、同じであった。特に、サンプルは、70pL/分(図4A、低流量条件)および150pL/分(図4B、越流条件)でポンプによって提供されているメタノールの中に、(50/50 MeOH:HO中の)2pLレセルピンの注入を含み、霧化ガスは、90psiに維持された。低流量条件下では、その中に検体が導入される液体の減少された体積に起因して、より少ない希釈効果が存在し、それによって、図4Aの例示的データに示されるようなMS信号のより高い、より狭いピークの存在をもたらし得る。あるガスが、(例えば、図3Aの超臨界渦巻条件におけるように)液体とともに吸引され得るので、気泡がイオン化チャンバの中に放出されると、MSデータの異常または急上昇も、観察され得ることに留意されたい。他方では、溶媒送達率が、図4Bを生成するために利用された実験条件におけるように比較的に高いとき、ドーム状、すなわち、凸型の表面外形形状が、(図3Fにおけるように)形成され得る。より有意な希釈効果が、高流量/越流条件において、図4Aのものに対して図4Bのより幅広い、かつより弱いMSピークの存在を通して観察され得るが、それにもかかわらず、凸型外形は、例えば、それに吸着される検体を有するSPME基質の増加された面積が、サンプル空間の脱着溶媒内に配置されることを可能にするようなある実験条件下で所望され得る。いずれにしても、それぞれ、図4Aおよび4Bの低ならびに高流量の中に挿入されている複数の基質のMS信号を比較するステップでは、(例えば、連続したサンプリングのためのサンプル導入時に)安定した、一貫した表面外形を維持するように、フィードバック制御を提供するための本明細書に説明される方法およびシステムが、結果として生じるMSデータの感度、正確度、ならびに再現性を確実にすることにおいて重要となり得ることが、当業者によって理解されるであろう。
ここで図5を参照すると、本教示の種々の側面によるフィードバック制御システムの実装の概略ブロック図が、描写される。ポンプ43によって提供される液体の流量、および/または霧化ガスの流量および/または圧力の設定が、最初に、(例えば、ポンプ43の速度を制御することによって、および/または弁65の開放を調節することによって)予期される表面外形条件に対応する値に設定され得るが、実験条件(例えば、温度、液体の表面張力、ポンプ速度の不安定性)の変動が、液体/空気界面の表面外形に対する望ましくない変化につながり得る。したがって、リザーバからサンプリングプローブ30のサンプル空間35に液体を提供するポンプ43、およびサンプリング導管32からの液体の吸引力を制御する、霧化源63ならびに弁65を用いて、検出器90は、サンプリングプローブ30の開放端部内の液体/空気界面の表面外形(例えば、形状、液体/空気界面の中心における液体レベル)を示すデータを生成することができる。上で記載されるように、本教示に従った使用に好適な例示的検出器は、界面における液体表面形状に関するデータを制御システム80に提供し得る光学検出器、容量検出器、超音波検出器、および画像検出器(例えば、CCD、カメラ)を含む。検出器90から受信されたデータに基づいて、コントローラ80は、次いで、表面外形アルゴリズムを利用し、液体/空気界面の本表面外形を決定し、必要である場合、制御信号を生成し、ポンプ速度または霧化ガス圧力を調節し、サンプリングプローブ30内の液体の流量を修正し、(ユーザによって選択される、もしくは自動的に決定され得る)表面設定点に従った表面外形を生産することができる。
本教示の種々の側面による図1、2、および5のフィードバック制御システムの使用が、ここで、複数のサンプルを分析するための例示的自動化ワークフローに関して説明されるであろう。システム10は、ポンプ43、イオン源60、および霧化源63によって提供されるガス流動をオンにすることによって開始され得る。システム10を安定させた後、検出器90は、サンプリングプローブの液体/空気界面の表面外形を検出することができる。種々の側面によると、コントローラ80は、次いで、サンプル空間35に第1のサンプルを導入するステップに先立って、サンプリング設定点に従うように、表面外形データを第1の基準表面外形(例えば、ユーザによって予めプログラムされる、または選択され得るサンプリング設定点)と比較し、表面外形への調節が必要であるかどうかを決定することができる。例えば、表面外形がサンプリング設定点に対応しない場合、コントローラ80は、本明細書に別様に議論されるように、ポンプ43の速度および/または霧化ガスの流量をそれに応じて増加もしくは減少させることができる。非限定的な例として、コントローラ80は、ポンプ43によって提供される液体の流量を実質的に一定に維持しながら、液体/空気界面の表面外形が、サンプリング設定点に対応するように作製されるように、霧化源63から提供される霧化ガスの流動を調節することによって、実験条件(例えば、温度効果、ポンプ43の不安定性)の変化を考慮するように構成されることができる。表面外形をサンプリング設定点に従うように確認および/または調節することに応じて、第1のサンプルは、次いで、サンプル空間35に含まれる液体の中に導入されることができる。
種々の側面において、例示的システム10は、サンプル空間35の中への自動化された導入のためにサンプリング基質20を把持、保持、または別様にそれに結合するように、サンプル保持器に結合され得るロボットアーム、段電気機械トランスレータ、および/またはステップモータ等の作動機構(図示せず)を含むことができる。代替として、作動機構は、例えば、サンプル源(例えば、96ウェルプレート)から液体サンプルを吸引するステップ、液体サンプルをサンプリングプローブ30の開放端部に移送するステップ、1つ以上のサンプルを含むキャリアプレートを開放端部と整合させるように移送するステップ、および(例えば、整合されたサンプルウェルからのピペット注入ならびに音響ディスペンサまたは空気圧ディスペンサ等による分注を含む他の非接触技法を含む)液体/空気界面を介して溶媒の中に液体サンプルを分注するステップを含むサンプル空間35の中に液体サンプルを導入(例えば、ピペット操作、音響注入)するように構成されることができる。本教示に従った使用に好適な1つの例示的ロボットシステムは、PAS Technologiesによって販売されるConcept-96オートサンプラである。自動化されたワークフローに従って、作動機構は、コントローラ80が、表面外形が所望されるサンプリング表面外形に対応していることを決定した後、コントローラ80の制御下で、基質20(または例えば、液体サンプル)をサンプリングプローブ30のサンプル空間35の中に導入することができる。さらに、同一または異なる作動機構は、同様に、例えば、基質を調整するステップ(例えば、着目検体の抽出を可能にするための表面のコーティングもしくは別様の官能化)と、(例えば、渦の有無にかかわらず、コーティングされた表面をサンプル中に浸漬させることによる)サンプルからの検体の抽出/濃縮と、(例えば、いくかの干渉分子、塩分、タンパク質等を除去するように、HO中に検体がそれに脱着させられた基質20を浸漬させることによって)抽出されたサンプルを濯洗するステップと、濯洗された基質20をサンプリングプローブ30のサンプル空間の中に挿入するステップとを含む完全なサンプル調製ワークフローにおいて利用され得ることを理解されたい。
本明細書に別様に議論されるように、(例えば、リザーバ50から提供される脱着溶媒によってサンプル基質20から脱着させられる)サンプル空間の中に導入され、かつ液体(例えば、脱着溶媒)内に混入される検体は、次いで、イオン化および質量分光分析のためにイオン源60および質量分析器70に送達されることができる。第1のサンプルからの検体が、サンプル空間35から伝送された後(例えば、サンプリング基質20の除去の後)、いくつかの側面において、コントローラ80は、別の基質20がその中に挿入され、それによって、引抜された基質によって堆積される残留サンプルを清掃し、および/またはいかなる空気中の物質も連続したサンプリングの間にサンプリング導管36の中に伝送されないように防止する前に、サンプリングプローブ30の開放端部を通して液体を一時的に越流させるように、リザーバ50からサンプル空間35への液体の体積流量の増加をもたらすように構成されることができる。例として、第1の基質20が除去された後、コントローラ80は、検出器90によって生成されたデータを第2の基準表面外形(例えば、図3Eにおけるような表面外形を有する洗浄設定点)と比較し、ポンプ43と、霧化源63とのうちの一方によって提供される流量を所与の持続時間にわたって洗浄設定点の表面外形に対応するように自動的に調節することができる。第2のサンプルの導入に先立って、コントローラ80は、次いで、表面外形検出器90によって生成されたデータを利用し、表面外形を第1の基質からのサンプリングの間に利用されるサンプリング外形に整合させるように再調節することができる。このようにして、フィードバック制御システムは、サンプリング間の実験条件の変動を考慮しながら、一貫した希釈物効果を確実にすることに役立ち、それによって、複数のサンプリング間のMSデータの正確度および再現性を向上させることができる。
ここで図6を参照すると、プローブの開放端部を通してサンプル基質20(または液体サンプル)を受け取るように構成された別の例示的サンプリングプローブ30が、図式的に描写され、そこでは、超音波伝送機95が、その反射が本教示の種々の側面による超音波検出器90によって検出され得るプローブの開放端部の液体/空気界面に指向される超音波エネルギー(例えば、超音波)を発生させるように構成される。示されるように、例示的サンプリングプローブ30は、図2に描写されるものと実質的に同じであるが、超音波伝送機95および超音波検出器90がサンプリングプローブ30に結合されている点で異なる。示されるように、超音波伝送機95は、超音波エネルギーを液体/空気界面の実質的に中心に向けるように、サンプリング導管36の下方に配置され、それは、超音波検出器90による検出のためにそこで反射されることができる。すなわち、伝送機は、超音波を導管壁44cの下方から液体の中に伝搬させることができ、それは、界面に進行することに応じて、相境界において反射される。反射された超音波信号は、次いで、超音波検出器90に戻り、それによって検出され、帰還時間データは、コントローラ80によって、液体/空気界面の表面外形(例えば、液体レベル)を決定するために使用されことができる。例として、超音波エネルギーは、図3A(超臨界渦巻状表面外形)に描写される液体/空気界面の中心から反射される場合、図3E(凸型表面外形)に描写されるものに対して、低減された帰還時間を示すであろうことを理解されたい。このようにして、コントローラ80は、例として、加えて、または代替として、脱着溶媒の流量を霧化ガスの圧力もしくは流量を制御するためのポンプおよび/または弁65のうちの1つ以上のものを調節することによって、本明細書に別様に議論されるように、サンプリングプローブ30内で制御することができる。
本教示に従った使用に好適な超音波伝送機95は、電気エネルギーを超音波周波数の広い範囲における音響超音波に変換するように構成されることができる。同様に、超音波検出器90は、超音波をサンプリングプローブ30内の液体レベルを(例えば、反射された超音波の帰還時間に基づいて)示す電気信号に変換することができる。伝送機95および検出器90は、別個であり得る、または超音波トランスデューサとして組み合わせられ得ることを理解されたい。超音波エネルギーは、少なくとも約16kHzの周波数を示すことができるが、他の周波数の超音波も、本教示に従って利用されることができる。非限定的な例として、超音波伝送機95は、電圧が印加されるとサイズを変化させるように構成された圧電性結晶(例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電セラミック結晶質物質)を含む圧電トランスデューサであることができる。
代替として、超音波伝送機95は、伝導性振動板と基材プレートとの間の静電場を利用し、超音波を発生させる容量トランスデューサであることができる。さらに、当業者は、当分野において公知であり、かつ本教示に従って修正される他の超音波伝送機95および超音波検出器90が、本原理との併用に好適であり得ることを理解するであろう。
本明細書で使用される節の見出しは、編成目的のみのためであり、限定するものとして解釈されるべきではない。本出願人の教示は、種々の実施形態に関連して記載されるが、本出願人の教示がそのような実施形態に限定されることは意図されない。逆に、本出願人の教示は、当業者によって理解されるように、種々の代替、改変、および均等物を包含する。

Claims (18)

  1. 試料の化学組成を分析するためのシステムであって、前記システムは、
    液体を貯蔵するためのリザーバと、
    前記リザーバから液体を受け取るように構成されたサンプル空間を部分的に画定する開放端部を有するサンプリングプローブであって、前記サンプル空間内の前記液体は、前記開放端部を通してサンプルの1つ以上の検体を受け取るようにさらに構成されている、サンプリングプローブと、
    前記リザーバから前記サンプル空間を介してイオン源に前記液体を送達するためのポンプであって、前記イオン源は、混入された前記1つ以上の検体を有する前記液体を質量分析計のサンプリングオリフィスと流体連通しているイオン化チャンバの中に放出するように構成されている、ポンプと、
    前記サンプリングプローブの前記開放端部における液体/空気界面の形状を示すデータを生成するための検出器と、
    前記形状の前記データを基準形状と比較することと、前記基準形状に従って、前記サンプリングプローブ内の液体の流量を調節するための前記比較に基づいた制御信号を生成することによって、前記液体/空気界面の前記形状を調節することとを行うように構成されたコントローラと
    を備えている、システム。
  2. 前記サンプルは、前記1つ以上の検体を含む液体サンプルを備えている、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記液体は、脱着溶媒を備え、前記サンプルは、サンプル基質を備え、前記サンプル基質は、それに吸着された1つ以上の検体を有し、それによって、前記1つ以上の検体の少なくとも一部は、前記サンプル基質から前記サンプル空間内の前記脱着溶媒の中に脱着させられる、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記コントローラによって生成される前記制御信号は、前記ポンプによって提供される前液体の流量と、前記イオン源の放出端部を包囲する霧化ガスの流量とのうちの少なくとも一方を調節することによって、前記サンプリングプローブ内の前記液体の流量を調節するように構成されている、請求項に記載のシステム。
  5. 前記検出器は、光学検出器、容量検出器、超音波検出器、および画像検出器のうちの少なくとも1つを備えている、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記コントローラは、前記ポンプに動作可能に接続され、前記ポンプによって前記サンプル空間に提供される前記液体の流量を調節することによって、前記サンプリングプローブ内の前記液体の流量を調節するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記システムは、前記イオン源の放出端部を包囲する霧化ガス流動を提供するための霧化ガス源をさらに備え、前記コントローラは、前記霧化ガス源に動作可能に結合され、前記コントローラは、前記イオン源の前記放出端部に提供される霧化ガスの流量を制御することによって、前記サンプリングプローブ内の前記液体の流量を調節するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記サンプリングプローブは、
    近位端から遠位端に延びている外部毛細管と、
    近位端から遠位端に延びている内部毛細管と
    を備え、
    前記内部毛細管は、前記外部毛細管内に配置され、前記内部毛細管の前記遠位端は、前記外部毛細管の前記遠位端に対して奥まった所に置かれ、前記内部毛細管の前記遠位端と前記外部毛細管の内壁の一部と前記外部毛細管の前記遠位端との間に前記サンプル空間を画定し、
    前記内部および外部毛細管は、前記サンプル空間を介して互いに流体連通している脱着溶媒導管とサンプリング導管とを画定し、前記脱着溶媒導管は、前記リザーバから脱着溶媒を受け取るように構成された入口端部から、前記サンプル空間において終端する出口端部まで延び、前記サンプリング導管は、脱着させられた検体が混入された脱着溶媒を前記サンプル空間から受け取るための前記サンプル空間において開始する入口端部から、前記イオン源に流体的に結合された出口端部まで延びている、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記コントローラは、前記脱着溶媒導管および前記サンプリング導管内の脱着溶媒の流のうちの少なくとも1つを調節することによって、前記形状を基準形状に維持するように、前記サンプリングプローブ内の脱着溶媒の前記流量を調節するように構成されている、請求項に記載のシステム。
  10. 前記コントローラは、連続したサンプリングのためのサンプル導入時、前記形状を基準形状に維持するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記コントローラは、各サンプリング間に前記形状を調節するように構成されている、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記コントローラは、各サンプリング間の持続時間の少なくとも一部中、前記サンプル空間に送達される脱着溶媒の流量を増加させるように構成され、それによって、脱着溶媒は、前記サンプル空間から前記サンプリングプローブの前記開放端部を通って越流する、請求項11に記載のシステム。
  13. 化学的分析のための方法であって、前記方法は、
    サンプリングプローブに液体の流動を提供することであって、前記サンプリングプローブは、前記液体を受け取るように構成されたサンプル空間を部分的に画定する開放端部を有し、前記サンプリングプローブは、サンプルの1つ以上の検体を前記開放端部を通して前記サンプル空間内の前記液体の中に受け取るようにさらに構成されている、ことと、
    混入された前記1つ以上の検体を有する前記液体の流動を前記サンプル空間からイオン源に向けることであって、前記イオン源は、混入された前記1つ以上の検体を有する前記液体を質量分析計のサンプリングオリフィスと流体連通しているイオン化チャンバの中に放出するように構成されている、ことと、
    検出器を利用し、前記サンプリングプローブの前記開放端部における液体/空気界面の形状を示すデータを生成することと、
    前記形状の前記データを基準形状と比較することと、
    前記基準形状に従って、前記比較に基づいて前記サンプリングプローブ内の液体の流量を調節することによって、前記液体/空気界面の形状を調節することと
    を含む、方法。
  14. 前記基準形状は、ドーム状の液体/空気界面と渦巻状の液体/空気界面とのうちの一方を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記液体は、脱着溶媒を備え、
    吸着された1つ以上の検体を有する第1の基質を基準形状を示す前記サンプル空間内の前記脱着溶媒の中に挿入することと、
    前記脱着溶媒から前記第1の基質を除去することと、
    吸着された1つ以上の検体を有する第2の基質の前記脱着溶媒の中への挿入のために、前記液体/空気界面の前記形状を前記基準形状に対して調節することと
    をさらに含む、請求項13に記載の方法。
  16. 前記サンプリングプローブに提供される前記脱着溶媒の流量を増加させることによって、前記第1および第2の基質の挿入間に前記液体/空気界面の前記形状を調節し、それによって、脱着溶媒が前記第1および第2の基質の挿入間の持続時間の少なくとも一部中、前記サンプル空間から前記サンプリングプローブの前記開放端部を通って越流することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記検出器は、光学検出器、容量検出器、超音波検出器、および画像検出器のうちの1つを備えている、請求項13に記載の方法。
  18. 前記形状のデータに基づいて前記液体/空気界面の前記形状を調節することは、ポンプによって提供される液体の実質的に同じ体積流量を維持しながら、前記イオン源の放出端部を包囲する霧化ガスの流量を調節することを含む、請求項13に記載の方法。
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