JP7291357B1 - 紫外発光素子およびそれを備える電気機器 - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態のLED100では、発光層134からみた反射電極160側に、電子ブロック層138、第1p型ドープ層140、組成傾斜層150を採用することによりp型の伝導特性を改善して発光効率を向上させる。以下、本実施形態のLED100の構造を説明する。
図1は、本実施形態のLED100の要部の概略構成を示す斜視図である。図2は本実施形態のLED100の構成例(設計波長:230nm)におけるn型導電層132~第2p型ドープ層152における膜厚方向の各位置におけるAl組成比を示すグラフである。グラフの各部には図1に用いた符号を付している。
量子井戸を採用する本実施形態のLED100では、発光層134に形成されている量子井戸層13Wの量子閉じ込め状態に、n型導電層132から伝導帯を通じて電子が、組成傾斜層150から価電子帯を通じて正孔が、それぞれ注入される。電子と正孔はその量子井戸においてバンド間遷移により再結合して紫外光を放射する。従来の窒化物半導体LEDの構成では、深紫外域の発光に適するバンド構造において、p型ドーパントとなる不純物としてのMgの活性化エネルギーが大きく熱励起が困難となり、キャリア濃度の不足による電気伝導度の低さが課題であった。なお、非特許文献7には、単なる分極ドーピングを採用し組成傾斜層をアンドープのAlGaN系結晶とした場合に導電型がp型ではなく電子を誘導してn型となったことを示唆する実験結果が開示されている。非特許文献7ではこの実験結果に関し考察されていないものの、本発明者は、組成傾斜層にはホールが誘起されてp型となっているものと考えている。すなわち、非特許文献7においてはホール効果の測定結果として導電性が電子と同様にn型であるとされてはいる。しかし、本発明者は、非特許文献8において開示されるpn接合ダイオードやLDなどの縦ホール電流デバイスにおいて、単なる分極ドーピングを採用した組成傾斜層がp型層として実際に機能していることから、非特許文献7における横電流を測定するホール効果測定において何かエラー的な現象が起きているものと考えている。例えば、組成傾斜層の下地となる層(AlGaN層)において電子が誘起されていて、それがホール効果におけるn型の導電性として検出されただけであり、実際に組成傾斜層に誘起されているのはホールでp型の導電性が実現していると考えている。
改良された分極ドーピングにおけるp型伝導性改善を実証する目的で、サンプルを実際に作製して実験的確認を行った。特に、組成傾斜層150の注入効率の改善の効果を確認するため、電気的性質が顕著に観察されるものの、p型伝導を担う各層のUV透過率や電極のUV反射率が測定値に影響しにくいような構成をもつサンプルを作製した。なお、以下の説明におけるサンプルの動作は、すべて最終的な素子の実装形態(フリップチップ実装など)を取らず、ウエハー上にて測定した。
本実施形態において改善されたp型伝導特性の効果を確認するための実施例サンプル1として、ウエハ上で図1、2の構造をなすような発光素子サンプルを作製した。なお反射電極160はNi/Auの複合層とし、Niの厚みを20nmとした。この反射電極160の構成は、発光波長(230nm)に対して低い反射率を示す。このことにより、透明化された電子ブロック層138~第2p型ドープ層152や反射率が高められた反射電極160による光取り出し効率の改善作用を含めずに発光特性の測定を行うことができる。反射電極160のサイズは0.3mm角とした。
図3A、3Bは、いずれも、本実施形態の構成と対比されるべき比較例サンプルにおけるAl組成比を示すグラフである。LED100における基板110から第1p型ドープ層140の位置までの構成と、反射電極160の構成とについて、実施例サンプル1と比較例サンプル1、2は共通している。比較例サンプル1ではLED100における組成傾斜層150、第2p型ドープ層152に代えてp型GaNコンタクト層(厚み20nm)が配置される。図3Aには、比較のため実施例サンプル1の組成傾斜層150、第2p型ドープ層152のAl組成比を鎖線によって示している。他方比較例サンプル2ではLED100における組成傾斜層150、第2p型ドープ層152に代えて組成傾斜のないフラットな組成のp型AlGaNコンタクト層(Al組成比は80%、厚み20nm)が配置される。図3A、3Bは、図2と対比可能にAl組成比が示されている。
図4A~図4Dは、上述した実施例サンプル1および比較例サンプル1、2による発光動作の実験結果を示している。発光動作はすべて室温環境(300K)にて実施した。図の凡例は実施例サンプル1について「実施例1」のように示している。図4Aおよび4Bは、EL発光強度スペクトルをそれぞれ線形目盛および対数目盛で表したものである。また図4Cおよび4Dは、外部量子効率(EQE)をそれぞれ線形目盛および対数目盛で表したものである。反射電極と直接接する層がp型GaN層である比較例サンプル1は、その層がp型AlGaNである比較例サンプル2との対比において発光素子本来の動作を実現している。すなわち、図4C、4Dに示すように所定の電圧において比較例サンプル1は発光といいうる値の外部量子効率を示している。これに対し比較例サンプル2は実質的に発光動作をしていない。これは、比較例サンプル2において反射電極に対するオーミックコンタクトの動作が実現していないか、またはp型AlGaN層がほとんど電気伝導をしていないことを意味している。比較例サンプル1はp型GaN層を採用することにより、これら問題を克服しているといえる。しかしその発光効率は0.02%にとどまり、十分なものとは言い難い。なお、図4Aおよび4B中の比較例2のみデューティ期間サブミリ秒、デューティ比10%のパルス動作にて測定し、実施例1および比較例1はCW動作にて測定した。また、図4C、4Dおよび5の結果は、すべてデューティ期間サブミリ秒、デューティ比10%のパルス動作にて測定された。
本実施形態におけるLED素子の光取出し効率の改善効果を確認するため、数値計算により反射電極のUV反射特性を確認した。図6は、いくつかの構成の反射電極について200nm~300nmの波長領域における反射率スペクトルを示すグラフである。計算は、Filemetrics社のホームページにて提供されるシミュレーションシステム(www.filmetricsinc.jp/reflectance-calculator)を利用した。計算で反射率を求めた条件は、アルミニウムナイトライド(AlN)の一方の面に計算対象の反射膜が形成されていることを仮定し、AlNの側からその反射膜に垂直入射するものとした。なお、各材料の複素屈折率などのパラメータは、本シミュレーションシステムを利用することにより自動的にFilemetrics社のホームページにて提供されるデータを利用することになっている。また、明示した層以外についての厚みは、計算結果に差が生じないような、実際に採用する厚みに設定した。その結果、Ni(1nm)/Al複合層は、広い波長領域で高反射率を維持していた。Niでは短波長側でむしろ反射率が増加する結果となっていた。これらに対し、Rhは、短波長化に伴い反射率がやや低減していた。短波長化に伴い、NiとRh(共に単層)間での相対差が減少していることから、計算した範囲の長波長側において相対的にRh単層が高い反射率を示すとはいえるものの、短波長側ではその優位性は低下してしまっている。また、p型GaN層(p-GaN)は、厚みが10nmと薄くても、強い吸収により反射率が小さい。特に短波長側の吸収の強さはLED素子で光取出し効率を高めるために反射を利用する上で深刻なものであった。
図9A、図9Bは、LED100の構造において窒化物半導体部分を作製し電極を形成する前の状態でのサンプルの透過スペクトルを示すグラフである。これらの図では、図2に示した半導体の構成において、可視域から深紫外域まで十分な光の透過性が確保されることが示されている。すなわち、Al組成比の下限が与える吸収端が十分に短波長化されていることを示している。LED100の用途において反射電極160による反射作用と組み合わせて光取出し効率を高めるためには、組成傾斜層150におけるAl組成比の最小値は、その最小値のAl組成比における吸収端が発光層134の発光ピーク波長より短くなるように設定される。図9A、図9Bは、組成傾斜層150におけるAl組成比の最小値を0.8とした実際のサンプルにおける透過率の実例であり、発光波長が230nm以上である場合にLED100が十分なUV透過性を持つことを示すものである。
本実施形態の紫外発光素子は、レーザーダイオード(LD)として動作させることもできる。レーザーダイオードでは、発光したUVを素子の厚み方向には閉じ込めつつ、それに垂直な少なくとも一つの方向には端部または外部共振器の反射面によって発光したUVを帰還させて誘導放出を生じさせ、UVを増幅する。本実施形態は、p型伝導性が高まって発光層(活性層)における反転分布を実現したり維持することを通じて、LDの発振閾値の減少や高出力化、動作温度の高温化に寄与しうる。
図10は、本実施形態のLD200の要部の概略構成を示す斜視図である。図11は本実施形態のLD200構成例(設計波長:280nm~290nm)の膜厚方向の各位置でのAl組成比を示すグラフであり、n型クラッド層232~p型GaN層252の範囲について示している。図11のグラフの各部には図10に用いた符号を付した。レーザーダイオードでは、発光したUVを、屈折率が低いクラッドと屈折率が高いコア(ウエーブガイド、導波路)とを利用して厚み方向(図10におけるz方向)については閉じ込めつつ、厚みに垂直な方向(xy平面に含まれる方向)の少なくとも1方向については端面または外部共振器によって帰還させることにより、発光したUVをコヒーレンスを維持して増幅する。図10ではx軸に沿ってUVが往復してx軸の正の向きにレーザー発振して放射される放射UVである光出力Lを示している。ここで、AlGaN系結晶ではAl組成比を増すと屈折率が低下する。この性質が厚み方向にUVを閉じ込めるために利用され、コアを厚み方向で挟んでクラッドとなる層では、Al組成比がコアとなる部分におけるAl組成比と比べて大きく設定される。図10に示すLD200の典型的な構成において、図1に示したLED100と対比して、n型クラッド層232がn側ウエーブガイド(WG)層233より高いAl組成比を持つのはこのためである。なお、図10には示していないが、SiO2などの保護層や電極に外部から導通をとるためのパッド電極など動作のための要素も適宜追加される。
図12Aおよび図12Bは、p側WG層240の不純物濃度を変更して作製したLD200の構造をもつサンプルをLED動作させた場合の性能確認結果であり、室温環境(300K)でのCW動作(20mA)におけるEL発光スペクトル(図12A)および室温環境(300K)でのパルス動作(電極サイズ0.2mm角)の発光強度から計算した外部量子効率(図12B)である。これらのサンプルは、発光波長が280nm~290nmでのレーザー発振を想定した条件で作製されている。p側WG層240における不純物濃度による効果を確認するため、ある基準とする任意単位(a.u.)の1倍、1.5倍、3倍となるように当該不純物濃度を変化させた3つのサンプルを準備した。なお、LD200では、図10に示すx軸に沿った方向でUVを往復させて取出し、クラッドとして機能するn型クラッド層232、組成傾斜層250にはUVはほとんど浸入しない。これに対し、性能確認したサンプルはLD200のための構造をもちつつLED動作させている。このため、UVは、発光層234から放射されると図1のように図のz軸の正負の方向に向かって進む。z軸の負の方向の成分は電極260に向かい、その過程で追加組成傾斜層251、p型GaN層252、電極260によりある程度吸収される。この動作の違いから、図12Aおよび図12BのEL発光スペクトルや外部量子効率はレーザーダイオードとしての動作に要求される性能のすべてを反映しているわけではない。ただし、これらサンプル内のみで相対比較する限り、サンプル間の構成の相違点が発光に至る電気的特性にどのような関連をもっているかを評価することができる。
上述した本実施形態における紫外発光素子の各要素には種々の工夫を含んでいる。また、本実施形態における紫外発光素子は、様々な変形により実施することができる。
LED100およびLD200の第2p型ドープ層152およびp型GaN層252におけるAl組成比は、それぞれに接する組成傾斜層150および追加組成傾斜層251のうち最も近い側のAl組成比と、それらの差分が例えば0.3以内、好ましくは0.2以内、さらに好ましくは0.1以内となるように、略等しくされている。この理由は、第1に、Al組成比のステップによる界面での電荷蓄積がもたらしうる悪影響を抑制するため、第2に、それぞれが反射電極160および電極260とのオーミックコンタクトのために可能な限りAl組成比を小さくするためである。なお、LD200においては、Al組成比が傾いている追加組成傾斜層251も組成傾斜層の一部となっている。
LED100およびLD200の電子ブロック層138および238は、必ずしも単独の層であることを要さない。これらの電子ブロック層は、低いAl組成比の中間層を挟んだ2層以上の高いAl組成比のAlGaN層(AlN層を含む)とすることもできる。また、別の典型例では、電子ブロック層は、多重量子障壁(MQB)をもたらすようAl組成比が交番して増減する層(多重量子障壁層)や、その層の交番周期が漸次的に増減(チャープ)しているものも採用することができる。本発明者らが開示した特許文献1の開示内容は、その全体の記載をここに引用することにより本願明細書の一部をなすものとする。電子ブロック層138および238の最適化は、単層のものでは、伝導帯端の高さを決定するAl組成比と層自体の厚みとにより行われる。2層以上ものでは、各層個別のAl組成比と厚みに加え、層それぞれの間に配置される中間層のAl組成比と層自体の厚みも調整される。また、電子ブロック層138および238は、FB層13Fおよび23Fの厚みによって、量子井戸層13Wおよび23Wの最終のものからの距離も調整される。
LED100およびLD200におけるp型の伝導を担う層は、第1p型ドープ層140およびp側WG層240、ならびに組成傾斜層150および250を含んでいる。LED100における第1p型ドープ層140の厚みは、一定の濃度のキャリア(ホール)を生成してそのキャリアの量を生成する役割がある。LD200におけるp側WG層240の厚みは、これらの役割と、活性層234の量子井戸層23Wが発振時に閉じ込められる光の光電場における振幅が大きい位置になるように調整する役割がある。また、図12Aおよび図12Bに示したように、第1p型ドープ層140およびp側WG層240における不純物濃度は、p型伝導特性に直接的な影響を持つ。
図2のLED100の構成を持つ実施例サンプル1は、比較例サンプル2(図3B)のp型AlGaN層の直前に組成傾斜層150を追加した構成とみることもできる。LED100における組成傾斜層150の作用は、上述したとおり、電流のリークを抑制できる厚みをp型伝導を担う層に与えつつ、必要な伝導性をも実現する層、と理解することができる。これは、実施例サンプル1および比較例サンプル2の対比において破壊が少ないという事実として説明したことから発明者が導き出した知見である。本願発明者は、この組成傾斜層の作用について結晶成長時の柱状欠陥が関与していると推定している。
本実施形態において採用した電子ブロック層、p型ドープ層、組成傾斜層という構成は、AlGaN系結晶だけではなくInAlGaN系結晶による構造においても同様に適用可能である。この場合において、組成傾斜層におけるAl組成比は、InAlGaN系結晶におけるAlNの分率を示している。
また、本実施形態の技術思想は、サンプルにより動作確認した具体的な波長域を超えて深紫外域の210nm~360nmに発光の主要波長をもつLEDおよびLDについても適用可能である。主要波長は長いほど動作が容易になり、短いほどAlGaN系結晶またはInAlGaN系結晶のAl組成比を高める必要が生じ、p型伝導性が他の手法では実現しにくくなる。このため、LEDの動作での主要波長の下限は好ましくは220nmである。また、LEDの動作での主要波長の上限は好ましくは300nmであり、より好ましくは280nmであり、さらに好ましくは250nmであり、さらに好ましくは240nmである。本願の発明者は、280nmで発光するよう設計したLEDにおいても、LED100(図1および図2)の構造の実施例サンプルも実際に作製しその動作を確認している(図示しない)。この実施例サンプルでは、フラットな組成のp型AlGaNコンタクト層を採用した比較例サンプルとの対比の上で発光特性の向上は確認できなかったものの、有意に破壊が抑制された点で優位性が見出せた。また、LDの動作では、主要波長の下限は好ましくは240nmであり、さらに好ましくは250nmである。また、LDの動作での主要波長の上限は好ましくは360nmであり、より好ましくは300nmであり、さらに好ましくは250nmであり、さらに好ましくは230nmである。本実施形態においては好ましい紫外発光素子のための波長範囲を特定するためにこれらの上限および下限を任意に組合わせることができる。
本実施形態として採用可能な発光素子の製法は特段限定されるものではない。結晶成長法は、例えばc面サファイア等のウェハを準備した後、ウェハの前処理を行ってから、ウェハをエピタキシャル成長装置に導入してAlGaN系結晶またはInAlGaN系結晶の積層体をエピタキシャル成長法により作製する。結晶成長法は、例えばMOVPE法や、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法を採用することができる。MOVPE法では、Alの原料ガスとしては、トリメチルアルミニウム(TMAl)を採用するのが好ましい。また、Gaの原料ガスとしては、トリメチルガリウム(TMGa)を採用するのが好ましい。Nの原料ガスとしては、NH3を採用するのが好ましい。n型導電性を付与する不純物であるSiの原料ガスとしては、テトラエチルシラン(TESi)を採用するのが好ましい。p型導電性に寄与する不純物であるMgの原料ガスとしては、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を採用するのが好ましい。各原料ガスそれぞれのキャリアガスとしては、例えば、H2ガスを採用するのが好ましい。各原料ガスは、特に限定されず、例えば、Gaの原料ガスとしてトリエチルガリウム(TEGa)、Nの原料ガスとしてヒドラジン誘導体、Siの原料ガスとしてモノシラン(SiH4)を採用してもよい。結晶の成長条件は、各層にあわせた基板温度、V/III比、各原料ガスの供給量、成長圧力等を適宜設定することができる。結晶成長については、例えば特許文献1にその詳細を開示している。
本開示について上述した発光ダイオードおよびレーザーダイオードそれぞれの実施形態を補足する追加での実験的検証の結果を次に述べる。
発光ダイオードの実施形態(上記第1節)にて述べた発光ダイオードの特性をさらに改善するために、いくつかの実験的検証を追加した。第1は量子井戸層構造の最適化(4-1-1)、第2は、テンプレートおよびn型導電層の改良(-2)、第3はp-GaNコンタクト層の導入(-3)、第4は量子井戸層数の増加(-4)、第5は、変調ドーピングおよび組成傾斜の調整である。
図2のLED100の構成では量子井戸層13Wについて、厚みを3nm、Al組成比を0.77としていた(表1)。追加の検討より、量子井戸層13Wはより薄くし、電子に及ぼすポテンシャルをより小さく(量子井戸を深く)することにより、良好な特性が実現することが確認された。具体的には、量子井戸層13Wを厚み1.5nm、Al組成比を0.63とする。図14Aおよび図14Bは、量子井戸層13Wの1つにおけるAl組成比のプロファイルを示す説明図(図14A)と、各構成のサンプルから実測した外部量子効率の電流特性を示すグラフ(図14B)である。それぞれの図では、LED100の構成のもの(プロファイルP1、曲線C1)と、薄く深くした構成のもの(プロファイルP2、曲線C2)を対比させて示す。図14Bに示されるように、量子井戸層13Wを薄く、深くすることにより、発光スペクトルを相似に保ったまま外部量子効率が2.2倍に改善されることが確認されている。
LED100において、基板110とバッファー層120(以下総称してAlNテンプレートと呼ぶ)とn型導電層132とを改良することにより良好な特性が実現することを確認した。具体的には、バッファー層120の成膜条件において、サファイア表面初期窒化AlN結晶成長法から、アンモニアパルス供給AlN結晶成長法を導入することとした。つまり、3-4節では図13Aおよび13Bを用いて組成傾斜層150に推定されるリーク抑制の作用を説明した。そこで採用されたのは、調整パラメーターが少なく簡易な調整のみによって比較的高品質なAlNテンプレートを製造しうるサファイア表面初期窒化AlN結晶成長法であった(非特許文献9参照)。ここでは、これとは別のリークの解決手段としてAlNテンプレートの結晶品質を高めることに着目し、アンモニアパルス供給AlN結晶成長法を導入した(特許文献1参照)。アンモニアパルス供給AlN結晶成長法は、精密なチューニングが必要となるものの、貫通転位密度を十分に低減したAlNテンプレートを作製することができるからである。バッファー層120の成膜条件において実際に精密にチューニングされたアンモニアパルス供給AlN結晶成長法を採用したところ、バッファー層120における柱状欠陥の生成を十分抑制できることが見いだされた。さらに、n型導電層132の厚みをLED100のもの(約1200nm、表1)から、15%増大することにより、AlNテンプレートの品質に生じうる結晶欠陥がLED100の性能や品質に一層影響しにくい構成とした。AlNテンプレートの結晶品質を高め、かつn型導電層132の厚みを増した改良の結果、表1に示した構成のLED100に比べて効率が2.3倍高くなり、232nmのピーク波長をもつ発光で0.5%もの外部量子効率(EQE)が達成された。図15は、AlNテンプレートおよびn型導電層を改良する前のサンプルと後のサンプルにおける外部量子効率の実測グラフである。なお、反射電極160の構成は、Ni/Auとした。232nmにおける0.5%もの外部量子効率の最大値となるような発光効率は発明者の知る限り過去に類例がない。なお、図15の測定値を得た実施例サンプルの作製には、量子井戸層構造の最適化(4-1-1節)を適用した。
電気的特性を改良することにより良好な特性が実現することを確認した。具体的には、Ni/Auを利用した反射電極160のオーミックコンタクトでの電気的特性を優先する観点から、UVの吸収をいとわずp-GaNコンタクト層を採用する効果を検討した。この構成では、外部量子効率(EQE)を左右する要素の1つである光取出し効率(LEE)が低下する可能性があるものの、電力変換効率(WPE, wall-plug efficiency)の改善を目指すものである。その構成では、図2の第2p型ドープ層152の位置に、第2p型ドープ層(厚み20nm)に続けてp-GaNコンタクト層(厚み40nm、図示しない)を形成したものを採用した。その結果、0.33%の外部量子効率の最大値が得られた。p-GaNコンタクト層を採用する232nmにおけるLEDでの0.33%もの外部量子効率の最大値は、発明者の知る限り、上記4-1-2の0.5%のものを除き報告例は存在しない。図16A~図16Cは、TEモード比率の増加のための量子井戸層構造の最適化(4-1-1節にて上述)を適用していない構成のサンプル(「w/ PDL+TM+LQAT」および「w/o PDL+TM+LQAT」とラベル)と対比させて示す、本開示の実施形態のp-GaNコンタクト層を採用した実施例サンプルにおいて得られたEL発光強度スペクトル(図16A)、電流光出力特性(図16B)、電流外部量子効率特性(図16C)である。なお、「w/ PDL+TE+HQAT(pulsed)」および「w/ PDL+TE+HQAT(CW)」とラベルされている曲線は、それぞれ、PDL(分極ドーピング層)すなわち組成傾斜層を採用し、TEモード比率の増加のための量子井戸層構造の最適化(4-1-1節にて上述)を適用し、AlNテンプレートの高品質化(High Quality AlN Template)を採用したことを示しており、括弧内の表現は、パルス動作(デューティー比:10%、パルス幅:サブmsec)および連続駆動での特性である。これらのサンプルの作製には、TEモード比率の増加のための量子井戸層構造の最適化を適用しており、また、AlNテンプレートおよびn型導電層の改良(4-1-2節にて上述)を適用したサンプルを測定したものである。また、「w/ PDL+TM+LQAT」「w/o PDL+TM+LQAT」とラベルされている曲線は、それぞれ、PDLを採用したもの、およびPDLを採用しない(図3B)の構造を採用したもの、において、TEモード比率の増加のための量子井戸層構造の最適化を適用せず、AlNテンプレートおよびn型導電層の改良も適用しないサンプルを測定したものである。なお、図16Cに示した0.33%もの外部量子効率のサンプルから算出されるWPEは0.066%であった。これは図15に示した0.5%の外部量子効率のサンプルでのWPE(0.1%)と比較して2/3程度であった。
4-1-2節にて上述した構成(図15)のさらなる改良のため、量子井戸層数を3から4に増加した構成のLEDの実施例サンプルを作製した。量子井戸を3層から4層に変えることで、外部量子効率の最大値は0.5%から0.53%に向上し、出力は3.2mWとなった。また電流の増加とともに外部量子効率が低下するドループ特性は緩やかになった。図17は、本実施形態における実施例サンプルから測定した電流外部量子効率と電流光出力特性とを示すグラフである。なお、図17の測定値を得た実施例サンプルの作製には、TEモード比率の増加のための量子井戸層構造の最適化(4-1-1節にて上述)と、AlNテンプレートおよびn型導電層の改良(4-1-2節にて上述)を適用した。232nmにおける0.53%もの外部量子効率の最大値となるような発光効率は発明者の知る限り過去に類例がない。
発光ダイオードの実施形態(上記1節および4-1節)にて述べた発光ダイオードの改良を確認した。LED100の構造をもつ230nmLEDにおいて、第1p型ドープ層140(図2)に変調ドーピングを適用した。変調ドーピングとは、膜厚方向の局所的な位置に依存して濃度が変化するドーピングである。変調ドーピングは、成膜原料に混入するp型伝導のためのドーパント(Mg)のための原料ガスの濃度を結晶成長に応じて制御することで実現することができる。その際、さらに組成傾斜層150における組成の傾斜をも最適化した。図18A~図18Dは、LED100と同様の構造(図18A)、第1p型ドープ層140を厚み方向に二分してそのうちの組成傾斜層150側にのみMgを変調ドーピングしたもの(図18B)、組成傾斜層150の組成の傾斜を緩慢にしたもの(図18C)、および図18Bと同様の変調ドーピングに緩慢な組成傾斜の組合わせのもの(図18D)の層構造をAl組成比により示すグラフである。図19は、これらの構造のサンプルにて測定された外部量子効率のグラフである。図19中の(a)~(d)のラベルとそれぞれ図18A~Dに対応するサンプルであることを示している。図20A~図20Cは、図18Dに示した変調ドーピングかつ緩慢な組成傾斜の組合わせの構成における特性測定結果であり、ELスペクトル(図20A)、外部量子効率(図20B)、および光出力特性(図20C)を示すグラフである。図20AのELスペクトルはCW動作によるものであり、図20B、20Cには、CW動作に加え、デューティー比10%、パルス幅、サブmsec、200mAレンジのパルス動作(Pulse 1)とデューティー比10%、パルス幅サブmsec、500mAレンジのパルス動作(Pulse 2)の動作条件のものを示している。なお、組成傾斜は、図18A、18Bの通常の組成傾斜では、組成傾斜層150の厚み144nmの間でAl組成比を0.95~0.79と変化させていたところ、図18C、18Dの緩慢な組成傾斜では、0.95~0.93とした。また、図18A~Dの測定値を得た実施例サンプルの作製には、TEモード比率の増加のための量子井戸層構造の最適化(4-1-1節にて上述)を適用した。その結果として図19に示される外部量子効率のグラフが得られた。さらに、AlNテンプレートおよびn型導電層の改良(4-1-2節にて上述)を適用し、図18Dの緩慢な組成傾斜と変調ドーピングの実施例サンプルを作製した。その結果として図20に示される外部量子効率のグラフ等が得られた。
レーザーダイオードの実施形態(上記2節)にて述べた280nm付近に発光波長を持つLD200について、実施例サンプルを作製した。
実施例サンプルにおいて、レーザー発振時における動作の目安となる注入可能な電流量の上限を確認した。測定したLD200の実施例サンプルは下に示す表4の条件により作製し、共振器構造まで作製し終えたものである。
LD200における活性層234と組成傾斜層250との間の層構成について、2-2節にて説明したp側WG層240への不純物濃度の最適化をさらに発展させた。p型ドーパントのMgをp側WG層240に添加すると、一般的には導電特性を改善するため電気的には有利になり、高屈折率の領域に閉じ込められて伝播する放射後の紫外線が散乱等されやすくなって光学的には不利になることが予測される。また、電子ブロック層238(図10、図11)は前後のFB層23F、p側WG層240よりもAl組成比が高められており、その結果、屈折率が低下する。このため電子ブロック層238も電気的に有利であっても光学的に不利となりうるものである。こトレードオフの関係をより詳細に調査するため、2-2節の検討に加え、活性層234からみて電極260側の構成を再検討した。具体的には、電子ブロック層238を採用しない構成において変調ドーピングの効果を調査し、さらに電子ブロック層238を採用した上で変調ドーピングの効果およびAl組成比の変調の効果を再検討した。
以上、本開示の実施形態を具体的に説明した。上述の各実施形態および構成例は、発明を説明するために記載されたものであり、本出願の発明の範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきものである。また、各実施形態の他の組合せを含む本開示の範囲内に存在する変形例もまた特許請求の範囲に含まれるものである。
102 光取出し面
104 基板の一方の面
110 基板
120 バッファー層
132 n型導電層
134 発光層
13W 量子井戸層
13B 障壁層
13F FB層
138 電子ブロック層
140 第1p型ドープ層
150 組成傾斜層
152 第2p型ドープ層
160 反射性金属電極(反射電極、第2電極)
162 挿入金属層
164 UV反射膜
170 第1電極
200 レーザーダイオード(LD)
204 一方の面
232 n型クラッド層
233 n側ウエーブガイド(WG)層
234 活性層
23W 量子井戸層
23B 障壁層
23F FB層
238 電子ブロック層
240 p型ウエーブガイド(WG)層
250 組成傾斜層
251 追加組成傾斜層
252 p型GaN層(第2ドープ層)
260 電極(第2電極)
Claims (24)
- AlGaN系結晶またはInAlGaN系結晶を含む紫外発光素子であって、
発光する紫外線の主要波長が360nm以下である発光層と、
少なくとも一つの電子ブロック層と、
アルミニウム(Al)組成比が略一定で0より大きい第1p型ドープ層と、
Al組成比が積層の厚み方向の位置に応じて変化している組成傾斜層と
を、電子の流れの向きにおいてこの順に積層して備えており、
前記電子の流れの向きが前記AlGaN系結晶または前記InAlGaN系結晶における[0001]軸方向であり、
前記組成傾斜層の組成分布は、前記第1p型ドープ層側からの前記位置に応じて前記Al組成比が減少するような勾配をもつものであり、
前記第1p型ドープ層の前記Al組成比は、前記組成傾斜層の前記位置のうち、前記第1p型ドープ層に最も近い側のAl組成比よりも小さい
紫外発光素子。 - 前記組成傾斜層に接しAl組成比が略一定である第2p型ドープ層をさらに備え、
前記第2p型ドープ層の前記Al組成比は、前記組成傾斜層の前記位置のうち、前記第2p型ドープ層に最も近い側のAl組成比と略等しい
請求項1に記載の紫外発光素子。 - 前記組成傾斜層の前記Al組成比の最小値が、前記組成傾斜層における吸収端波長が前記発光層での発光ピーク波長より短い波長となるように決定される
請求項1に記載の紫外発光素子。 - 前記紫外発光素子の前記AlGaN系結晶またはInAlGaN系結晶が異種基板上に成長されたものであり、
前記組成傾斜層がアンドープ層である、
請求項1に記載の紫外発光素子。 - 前記組成傾斜層が、前記AlGaN系結晶またはInAlGaN系結晶における柱状欠陥を引き起こしうる突起またはピットを覆うようになっている、
請求項4に記載の紫外発光素子。 - 前記少なくとも一つの電子ブロック層が、多重量子障壁層を含んでいる、
請求項1に記載の紫外発光素子。 - n型にドープされているn型クラッド層と、
n型にドープされているn型コア層と
をさらに含み、
ここで、前記n型クラッド層、前記n型コア層、前記発光層、前記電子ブロック層、前記p型ドープ層、前記組成傾斜層がこの順に積層されるようになっており、
前記厚みの方向に交差する向きで伝播する導波モードの光を出射させるための端面を持ち、
紫外レーザー発光素子として動作する、
請求項1に記載の紫外発光素子。 - 発光する紫外線の主要波長が210~280nmである
請求項1に記載の紫外発光素子。 - 発光する紫外線の主要波長が220~240nmである
請求項8に記載の紫外発光素子。 - 前記組成傾斜層に前記電子の流れの向きにおける下流側に位置する反射性金属電極をさらに備え、
前記反射性金属電極は、Ni/Al複合層、Rh単層のいずれかである
請求項1に記載の紫外発光素子。 - 発光する紫外線の主要波長が250nm~300nmである
請求項7に記載の紫外発光素子。 - 請求項1または7に記載の紫外発光素子を紫外線の放出源として備える電気機器。
- 前記発光層が複数の量子井戸層を含むものであり、
該量子井戸層の厚みが3nm以下である
請求項1または7に記載の紫外発光素子。 - 前記発光層が複数の量子井戸層を含むものであり、
該量子井戸層の厚みが1.5nmである
請求項13に記載の紫外発光素子。 - 前記発光層が量子井戸層を3つ以上備えているものである、
請求項1に記載の紫外発光素子。 - 前記発光層が量子井戸層を4つ備えているものである、
請求項15に記載の紫外発光素子。 - 前記第1p型ドープ層の前記p型ドーパント濃度が、前記第1p型ドープ層中の前記位置に依存して変調されている
請求項1または7に記載の紫外発光素子。 - 前記第1p型ドープ層の前記p型ドーパント濃度が、前記第1p型ドープ層中の前記組成傾斜層の側の前記位置にて高く、前記少なくとも一つの電子ブロック層の側の前記位置にて低くされている
請求項17に記載の紫外発光素子。 - 前記第1p型ドープ層が、前記第1p型ドープ層中の前記位置のうち、前記少なくとも一つの電子ブロック層の側の一部においてp型ドーパントを含んでおらず、前記組成傾斜層の側の他の一部においてp型ドーパントを含んでいるものである、
請求項1または7に記載の紫外発光素子。 - AlGaN系結晶またはInAlGaN系結晶を含む紫外発光素子であって、
n型にドープされているn型クラッド層と、
n型にドープされているn型コア層と、
発光層と、
第1p型ドープ層と、
アルミニウム(Al)組成比が積層の厚み方向の位置に応じて変化している組成傾斜層と
を、電子の流れの向きにおいてこの順に積層して備えており、
前記第1p型ドープ層のAl組成比は、前記組成傾斜層の前記位置のうち、前記第1p型ドープ層に最も近い側のAl組成比よりも小さくされており、
前記第1p型ドープ層のp型ドーパント濃度が、前記第1p型ドープ層中の前記位置に依存して変調されており、
前記厚みの方向に交差する向きで伝播する導波モードの光を出射させるための端面をもっており、
紫外レーザー発光素子として動作する、
紫外発光素子。 - 前記第1p型ドープ層が、前記第1p型ドープ層中の前記組成傾斜層の側の一部においてp型ドーパントを含み、前記第1p型ドープ層中のその余の部分においてp型ドーパントを含んでいないものである、
請求項20に記載の紫外発光素子。 - 少なくとも一つの電子ブロック層を、前記発光層と前記第1p型ドープ層との間にさらに備えており、
前記第1p型ドープ層のp型ドーパント濃度が、前記第1p型ドープ層中の前記位置に依存して変調されている
請求項20に記載の紫外発光素子。 - 前記第1p型ドープ層のp型ドーパント濃度が、前記第1p型ドープ層中の前記位置に依存して繰り返し増減するよう変調されている
請求項22に記載の紫外発光素子。 - 前記第1p型ドープ層のAl組成比が、前記第1p型ドープ層中の前記位置に依存して繰り返し増減するよう変調されている
請求項23に記載の紫外発光素子。
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