JP7290416B2 - インペラおよびこれを備えるポンプ並びにインペラの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ポンプに係り、特に、インペラを製造する技術に関する。
種々のポンプのうち、例えば下水処理や、し尿処理に用いられるスラリポンプ(汚泥ポンプ)は、例えば特許文献1に記載されるように、無閉塞性に鑑みて、一枚羽根を有するインペラを備えている。この種のインペラは、一般に鋳鉄製であるところ、一枚羽根が非対称形状であることによるアンバランスを打ち消すために、カウンタウエイトを適所に配している。
特開2005-337130号公報
しかし、インペラのアンバランス量および重心方向は、鋳造されたインペラごとに異なる。そのため、インペラの製造に際し、インペラ素材のバランスを測定した後に、カウンタウエイトを付設したりインペラ自体の適所を切削加工したりして、再度インペラのバランスを確認する、というバランス調整作業に多くの時間を要している。
ここで、例えば自動車では、ホイールの外周部にバランスウエイトを付設するバランス調整作業が一般的である。これに対し、この種のスラリポンプでは、インペラの外周部は、次第に摩耗する接液面である。そのため、接液面にはバランスウエイトを装着できないので、インペラ素材の外周部を切除することによってバランス調整せざるを得ないという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、バランス調整工数を削減して製造コストを低減させ得る、インペラおよびこれを備えるポンプ並びにインペラの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るインペラは、後方に開口するボス内部に空洞を設けたインペラ本体と、該インペラ本体の空洞の開口部を覆うように係合されるハブと、を備え、前記インペラ本体は、前記空洞の内面にバランサが一体形成されており、前記ハブは、前記空洞側の内面に形成された装着部に、バランス調整用のカウンタウエイトが装着されていることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るポンプは、本発明の一態様に係るインペラを備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係るインペラおよびこれを備えるポンプによれば、インペラ本体のボス内部に空洞が形成され、この空洞内面にバランサを一体形成するとともに、ハブの内面に形成された装着部に、カウンタウエイトを装着してインペラのバランスが調整されている。
そのため、接液面以外の箇所にカウンタウエイトを装着できる。これにより、従来の切削加工によるバランス調整と比較して、バランス調整工数が大幅に削減され、製造コストを低減させることができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るインペラの製造方法は、後方に開口するボス内部に空洞が設けられるとともに該空洞の内面にバランサが一体形成されたインペラ本体と、該インペラ本体の空洞の開口部を覆うように係合されるハブと、を用い、前記ハブの内面に形成された装着部に、カウンタウエイトを装着してバランスを調整することを特徴とする。
本発明の一態様に係るインペラの製造方法によれば、インペラのボス内部に空洞を形成し、この空洞内面にバランサを一体形成するとともに、ハブの内面に形成された装着部に、カウンタウエイトを装着してバランスを調整する。そのため、接液面以外の箇所にウエイトを装着できる。これにより、従来の切削加工によるバランス調整と比較して、バランス調整工数が大幅に削減され、製造コストを低減させることができる。
ここで、本発明の一態様に係るインペラの製造方法において、前記カウンタウエイトは、厚みの異なる複数種類のシムから構成され、該複数種類のシムの種類または枚数を調整してバランスを調整することは好ましい。
また、本発明の一態様に係るインペラの製造方法において、前記バランサは、前記カウンタウエイトが無い状態で前記インペラ本体と前記ハブとを組み合わせて回転軸まわりの静バランスをとったときに、前記装着部を上部に位置させるように設けられていることは好ましい。これにより、バランス調整工程でのバランス測定時に、必要なウエイト量の測定が容易になる。
上述のように、本発明によれば、インペラのバランス調整工数を削減し、製造コストを低減させることができる。
本発明の一態様に係るインペラおよびこれを備えるポンプの一実施形態を説明する模式図であり、同図では、軸線に沿った断面を示している。 図1のインペラを構成するインペラ本体の説明図であり、同図(a)は正面図、(b)は軸線に沿った断面(子午面断面)図、(c)は背面図である。 図1のインペラを構成するハブの説明図であり、同図(a)は正面図、(b)は軸線に沿った断面(子午面断面)図、(c)は背面図である。 図1のインペラを構成するバランス調整用のカウンタウエイトの説明図であり、同図は正面から見た図である。 図1のインペラにおけるバランス調整工程を説明する図であり、同図(a)は正面側から見た模式図、(b)は軸線に沿った模式的断面を示している。 図1のインペラにおけるバランス調整工程を説明する図であり、同図(a)は正面側から見た模式図、(b)は軸線に沿った模式的断面を示している。 図1のインペラにおけるバランス調整工程を説明する図であり、同図(a)は正面側から見た模式図、(b)は軸線に沿った模式的断面を示している。 本発明の一態様に係るインペラの比較例を説明する図であり、同図では、軸線に沿った断面を示している。 本発明の一態様に係るインペラの比較例を説明する図であり、同図(a)は、比較例のインペラを構成するインペラ本体の正面図、(b)は子午面断面図、(c)は背面図である。 本発明の一態様に係るインペラの比較例を説明する図であり、同図(a)は、比較例のインペラを構成するハブの正面図、(b)は子午面断面図、(c)は背面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
本実施形態は、下水処理や、し尿処理に用いられるスラリポンプ(汚泥ポンプ)の例である。図1に示すように、本実施形態のスラリポンプ100は、フレーム1と、フレーム1の前方に設けられたケーシング2と、を備える。ケーシング2の内部に一枚羽根型のインペラ10が収納されている。
ケーシング2は、軸方向中央のケーシング本体4と、ケーシング本体前方のフロントカバー3と、ケーシング本体後方のバックカバー5と、を有する。ケーシング本体4には、上部に吐出口4tが形成され、フロントカバー3には、中央に軸方向に沿って前方に張り出す吸込口3nが形成されている。
ケーシング本体4およびバックカバー5は、ボルト・ナットで相互に固定されるとともに、ケーシング本体4およびフロントカバー3は、ボルト・ナットで相互に固定され、ケーシング2の内部に、インペラ2の収容空間が画成されている。インペラ10とフロントカバー3の内面とが対向する部分がクリアランスの調整部になっており、この部分に、シール性を有する板状リングパッキンを兼ねる調整プレート6が介装されている。
ケーシング2内に突設するシャフト(回転軸)7の先端にインペラ10が片持ち支持されている。また、バックカバー5の背面中央には軸封部8が設けられ、シャフト7の先端側を軸封している。
シャフト7は、基端側がケーシング2の後方を貫通してフレーム1内に延びており、フレーム1内の軸支部9によってシャフト7の基端側が、軸封部8よりも後方の位置で回転自在に支持される。さらに、シャフト7の基端部には、不図示のモータの出力軸が駆動力を伝達可能に接続される。
次に、上記インペラ10について詳しく説明する。
本実施形態のインペラ10は、図1に示すように、後方に開口するボス内部に空洞22を設けたインペラ本体20と、インペラ本体20の空洞22の開口部を覆うように係合されるハブ30と、を備える。
本実施形態のインペラ本体20は、空洞22の内面に、バランサ21が一体形成されている。一方、本実施形態のハブ30は、空洞22側を向く面に形成された装着部33に、バランス調整用のカウンタウエイト40が着脱可能に装着される。
詳しくは、インペラ本体20は、図2に示すように、略円錐状本体部分の外周面に、螺旋状に形成された一枚羽根23を有する。一枚羽根23の先端部は、略円錐状の外周面の先端部よりも軸方向前方に張り出した非対称形状である。略円錐状の外周面の先端部には、装着用のボルト挿通穴24が同軸に形成されている。略円錐状本体部分の内面が略円錐状の空洞22になっている。この空洞22の内面に、略三日月型の上記バランサ21が一体形成されている。
本実施形態のバランサ21は、上記カウンタウエイト40が無い状態(カウンタウエイト40を装着する前のバランス調整時の状態)で、インペラ本体20とハブ30とを組み合わせて、回転軸であるシャフト7まわりの静バランスをとったときに、ハブ30に形成されているカウンタウエイト40の装着部33を、上部に位置させるように設けられている(後述するバランス調整工程の説明参照)。
インペラ本体20は、略円錐状本体部分の基端部に、ハブ30の外周面が嵌合されるインロー凹部であるハブ装着部25が形成されている。ハブ装着部25の軸方向を向く面には、周方向に離隔して複数のハブ装着ピン穴26が形成されている。複数のハブ装着ピン穴26のうち、上記バランス調整時に、ハブ30側に形成されたピン穴39に対向する位置の一のハブ装着ピン穴26に固定ピン60が挿入されて周方向の相対位置が固定(決定)される。
ハブ30は、図3に示すように、円盤部37と、円盤部37の中心に後方に向けて張り出す円筒状の軸部36とを有する。軸部36の中心には、軸線に沿って装着用のねじ部38が形成されている。円盤部37は、インペラ本体20側のハブ装着部25にインロー嵌合可能に外周面に凹の段部が形成されている。円盤部37の裏面には、周方向に離隔して複数の裏羽根35が放射状に形成されている。
円盤部37の表側の面には、円形のハブ側装着穴31を略中心部に有する装着面34が一段高い位置に設けられている。ハブ側装着穴31は、カウンタウエイト40のウエイト側装着穴41に対向するように装着面34に形成されている。
また、円盤部37の表側の面には、カウンタウエイト40が装着される装着部33とは反対側の位置に、バランス調整時における一のハブ装着ピン穴26に対向する位置で固定ピン60が挿入されるピン穴39が形成されている。
カウンタウエイト40は、図4に示すように、板部材から形成されるとともに、板の面43に貫通する円形のウエイト側装着穴41と、板の平面視での周面形状として形成された左右一対のフック部42と、を有する。カウンタウエイト40は、図1に示すように、ウエイト側装着穴41からハブ側装着穴31にスプリングピン50が挿入され、これにより、ハブ30の装着部33に装着される。
そして、本実施形態のハブ30には、図3に示すように、インペラ本体20の空洞22側を向く面の中心に、軸方向に突設されたボス部30aが形成されている。ボス部30aの外周の左右側面には、左右一対の凹部からなる係合部32が形成されている。左右一対の係合部32は、カウンタウエイト40の板の面を装着部33に軸方向から対向させたときに、カウンタウエイト40の左右一対のフック部42がそれぞれ係合するように設けられている。
これにより、カウンタウエイト40が装着される装着部33は、ハブ側装着穴31に挿入されるスプリングピン50と、カウンタウエイト40の左右一対のフック部42と、この一対のフック部42が係合する左右一対の凹部からなる係合部32と、の協働によってカウンタウエイト40を確実に装着部33に保持するように構成されている。
次に、カウンタウエイト40をハブ30の装着部33に装着してバランスを調整するインペラ10の製造方法について図5から図7を参照しつつ説明する。
本実施形態におけるインペラ10の製造方法は、上述したように、後方に開口するボス内部に空洞22が設けられるとともに、その空洞22の内面にバランサ21が一体形成されたインペラ本体20と、インペラ本体20の空洞22の開口部を覆うように係合されるハブ30と、を用い、ハブ30の空洞側の内面に形成された装着部33に、必要な量のカウンタウエイト40を装着してバランスを調整するものである。
特に、本実施形態におけるインペラ10の製造方法では、インペラ本体20として、カウンタウエイト40が無い状態でインペラ本体20とハブ30とを組み合わせてシャフト7まわりの静バランスをとったときに、カウンタウエイト40の装着部33を上部に位置させるようにバランサ21が設けられたものを用いている。
バランスを調整する工程では、図5に示すように、カウンタウエイト40が無い状態で、インペラ本体20とハブ30とをシャフト7に対応する作業用シャフト7Kの回転軸上で組み合わせる。バランサ21は、カウンタウエイト40の装着部33が上部に位置するように設けられているので、インペラ本体20とハブ30とを組み合わせた状態で、作業用シャフト7Kまわりの静バランスをとったときに、質量中心Gが軸心よりも低い位置に位置する。そのため、カウンタウエイト40の装着部33を上部に位置させることができる。作業者は、例えば油性ペンMを用いて上部の位置に、目印となるようにマーカPを付す。
バランスの調整は、図6に示すように、インペラ本体20とハブ30とをシャフト7に対応する作業用シャフト7Kの回転軸上で組み合わせた状態で、カウンタウエイト40の装着部33が上部に位置した姿勢で静バランスをとりつつ、粘土等による仮バランス調整材mを用いて、必要なカウンタウエイト40の付設量を決定する。
同図の例では、仮バランス調整材mとして粘土を用いており、第一調整材m1、第二調整材m2、第三調整材m3を順に付設して、必要な総付設量を決定しているイメージを示している。また、符号Fで示す波線は、周方向に沿って適度な加振を加えつつ静バランスをとっているイメージを示している。
ここで、本実施形態のカウンタウエイト40は、表1に示すように、厚みの異なる複数種類のシムP1~P5から構成されており、仮バランス調整材mによって決定された総付設量に基づき、必要な質量に対応するように、複数種類のシムP1~P5の種類または枚数を調整してバランスを調整する。
必要なカウンタウエイト40の質量が決定したら、図7に示すように、インペラ本体20とハブ30とを実機のシャフト7に組み込む。同図に示すカウンタウエイトの装着例では、複数種類のシムP1~P5から適切に選択された8枚の組によってカウンタウエイト40が構成されている。
インペラ10の組み込み手順は、まず、必要な量のカウンタウエイト40をスプリングピン50によってハブ30に固定し、そのハブ30を実機のシャフト7に装着してハブ固定ナット11で固定する。その後、インペラ本体20とハブ30との対向面間に固定ピン60を介装した状態で、前方からインペラ本体20をハブ30にインロー嵌合させつつ、インペラ本体固定ボルト12締め込むことにより、インペラ10がシャフト7の先端に固定される。
Figure 0007290416000001
次に、上記インペラ10の製造方法およびこれによって製造されたインペラ10を備えるスラリポンプ100の作用・効果について説明する。
スラリポンプ100は、スラリポンプ100の運転時には、モータの駆動によりシャフト7が回転駆動される。これにより、ケーシング2内でインペラ10が回転すると、被送流体を昇圧してケーシング2の吸込口3nから吐出口4tに向けて被送流体となるスラリを輸送できる。
ここで、本実施形態のインペラ10は、図1に示したように、インペラ本体20のボス内部に空洞22が形成され、この空洞22内面にバランサ21を一体形成するとともに、ハブ30内面の装着部33に、着脱可能なカウンタウエイト40を装着してバランスが調整されている。そのため、非接液部にてバランス調整可能であり、切削加工によるバランス調整と比べ、バランス調整工数が大幅に削減され、製造コストを低減させることができる。
ここで、図8~図10を参照して比較例について説明する。なお、比較例の説明では、上記実施形態に対応する構成は同一の符号を付すとともにその説明は適宜省略する。
図8に示すように、比較例のスラリポンプ100Bは、ケーシング2内に比較例のインペラ110が片持ち支持されている。このインペラ110は、後方に開口するボス内部に空洞122を設けたインペラ本体120と、インペラ本体120の空洞122の開口部を覆うように係合されるハブ130と、を備える。
比較例では、インペラ本体120は、図8および図9に示すように、空洞122内に、上記実施形態でのバランサ21に対応する厚肉部が設けられていない点が上記実施形態と相違する。また、比較例では、ハブ130にバランサ121が一体形成されている点が相違する。
この比較例では、一枚羽根が非対称形状であることによるアンバランスを打ち消すために、図8および図10に示すように、ハブ130に、バランサ121が一体形成されている。比較例では、ハブ130には、インペラ本体120の空洞122側を向く面に軸方向に突設されたボス部30aが設けられている。そして、比較例のバランサ121は、このボス部30aの一部が、周方向に沿って略三日月型をなす錘となるように径方向に張り出されることでハブ130に一体形成されている。
比較例に示すインペラ110のような構成であれば、接液面以外の箇所にバランサ121が形成されているので、本実施形態のインペラ10同様に、スラリポンプ用のバランスウエイトとして好適である。
しかし、比較例に示す構成は、バランサ121がハブ130に一体形成されており、インペラの製造に際し、インペラ素材のバランスを測定した後に、このバランサ121の部分を切削加工してバランス調整を行っている。そのため、バランス調整作業に多くの時間を要する点で改善の余地がある。
これに対し、本実施形態のインペラ10では、上述したように、接液面以外の箇所に、着脱可能なカウンタウエイト40を装着している。そのため、比較例に示したような切削加工によるバランス調整作業と比較して、バランス調整工数が大幅に削減され、製造コストを低減できるのである。
特に、本実施形態のインペラ10では、バランサ21は、カウンタウエイト40が無い状態でインペラ本体20とハブ30とを組み合わせて回転軸まわりの静バランスをとったときに、ハブに30形成されているカウンタウエイト40の装着部33が、上部に位置するように設けられているので、バランス調整工程での作業性が極めて優れている。
また、本実施形態によれば、カウンタウエイト40は、上述したように、板部材から形成されるとともに、板の面43に貫通するウエイト側装着穴41と、板の平面視での周面形状として形成された一対のフック部42と、を有している。
そして、カウンタウエイト40の装着部33は、装着穴41に対向する位置に形成されたハブ側装着穴31と、カウンタウエイト40の板の面43を装着部33に軸方向から対向させたときにフック部42が係合する凹の係合部32と、を有している。
そして、カウンタウエイト40は、ウエイト側装着穴41からハブ側装着穴31にスプリングピン50が挿入されることにより、ハブ30の装着部33に装着されるので、バランス調整工程での装着作業性に優れている上に、スラリポンプ100の運転時での装着状態も安定しており、遠心力によって外れることがない。
さらに、本実施形態のインペラの製造方法は、後方に開口するボス内部に空洞22が設けられるとともに空洞22の内面にバランサ21が一体形成されたインペラ本体20と、インペラ本体20の空洞22の開口部を覆うように係合されるハブ30と、を用い、ハブ30の空洞側の内面の装着部33に、カウンタウエイト40を装着してバランスを調整するので、接液面以外の箇所にウエイトを装着できる。これにより、従来の切削加工によるバランス調整と比較して、バランス調整工数が大幅に削減され、製造コストを低減させることができる。
特に、本実施形態のインペラの製造方法は、インペラ本体20として、カウンタウエイト40が無い状態でインペラ本体20とハブ30とを組み合わせて回転軸まわりの静バランスをとったときに、カウンタウエイト40の装着部33を上部に位置させるようにバランサ21が設けられたものを用いているので、バランス調整工程での作業性に優れている。
そして、本実施形態のインペラの製造方法では、バランスを調整する工程は、インペラ本体20とハブ30とを回転軸上で組み合わせ、カウンタウエイト40の装着部33が上部に位置した姿勢で静バランスをとりつつ、必要なカウンタウエイト40の付設量を決定するので、バランス調整工数が大幅に削減され、製造コストを低減させる上で優れている。
また、本実施形態のインペラの製造方法では、カウンタウエイト40は、厚みの異なる複数種類のシムから構成され、該複数種類のシムP1~P5の種類または枚数を調整してバランスを調整するので、仮バランス調整材mによって決定された質量に対応するようにカウンタウエイト40の質量を調整する上で優れている。
以上説明したように、このインペラ10の製造方法およびこれによって製造されたインペラ10を備えるスラリポンプ100によれば、インペラ10のバランス調整工数を削減し、製造コストを低減させることができる。
なお、本発明に係るインペラの製造方法およびこれによって製造されたインペラを備えるスラリポンプは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能であることは勿論である。
1 フレーム
2 ケーシング
3 フロントカバー
4 ケーシング本体
5 バックカバー
6 調整プレート
7 シャフト
8 軸封部
9 軸支部
10 インペラ
11 ハブ固定ナット
12 インペラ本体固定ボルト
20 インペラ本体
21 バランサ
22 空洞
23 一枚羽根
24 ボルト挿通穴
25 ハブ装着部
26 ハブ装着ピン穴
30 ハブ
31 ハブ側装着穴
32 係合部
33 (カウンタウエイトの)装着部
34 装着面
35 裏羽根
36 軸部
37 円盤部
38 ねじ部
39 ピン穴
40 カウンタウエイト
41 ウエイト側装着穴
42 フック部
43 板の面
50 スプリングピン
60 固定ピン
100 スラリポンプ(ポンプ)

Claims (6)

  1. 後方に開口するボス内部に空洞を設けたインペラ本体と、該インペラ本体の空洞の開口部を稼働時に空洞内が閉空間となるように覆うとともに該インペラ本体の回転軸線と同軸に係合されるハブと、を備え、
    前記インペラ本体は、前記空洞の内面に空洞内に凸設されたバランサが一体形成されており、
    前記ハブは、前記空洞側の内面であって前記バランサに対して前記回転軸線を挟んで径方向で反対側の位置に形成された装着部に、バランス調整用のカウンタウエイトが装着されていることを特徴とするインペラ。
  2. 前記バランサは、前記カウンタウエイトが無い状態で前記インペラ本体と前記ハブとを組み合わせて水平姿勢で前記回転軸まわりの静バランスをとったときに、前記装着部を上部に位置させるように設けられている請求項1に記載のインペラ。
  3. 前記カウンタウエイトは、板部材から形成されるとともに、板の面に貫通するウエイト側装着穴と、板の平面視での周面形状として形成されたフック部と、を有し、
    前記装着部は、前記装着穴に対向する位置に形成されたハブ側装着穴と、前記カウンタウエイトの板の面を前記装着部に軸方向から対向させたときに前記フック部が係合する係合部と、を有し、
    前記カウンタウエイトは、前記ウエイト側装着穴から前記ハブ側装着穴にスプリングピンが挿入されることにより、前記装着部に装着されるようになっている請求項1または2に記載のインペラ。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載のインペラを備えることを特徴とするポンプ。
  5. 後方に開口するボス内部に空洞が設けられるとともに該空洞の内面に空洞内に凸設されたバランサが一体形成されたインペラ本体と、該インペラ本体の空洞の開口部を覆うように該インペラ本体の回転軸線と同軸に係合されるハブと、前記ハブの空洞側の内面であって前記バランサに対して前記回転軸線を挟んで径方向で反対側の位置に形成されてカウンタウエイトが装着される装着部と、を備えるとともに、前記インペラ本体として、前記バランサが、前記カウンタウエイトが無い状態で前記インペラ本体と前記ハブとを組み合わせて水平姿勢で前記回転軸線まわりの静バランスをとったときに、前記装着部を上部に位置させるように設けられたインペラを製造する方法であって、
    前記装着部に前記カウンタウエイトを装着してバランスを調整するバランス調整工程を含み、
    前記バランス調整工程は、前記インペラ本体と前記ハブとを前記回転軸上で水平姿勢で組み合わせ、前記装着部が上部に位置した姿勢で前記静バランスをとりつつ、必要なカウンタウエイトの付設量を決定することを特徴とするインペラの製造方法。
  6. 前記カウンタウエイトは、厚みの異なる複数種類のシムから構成され、該複数種類のシムの種類または枚数を調整してバランスを調整する請求項5に記載のインペラの製造方法。
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