JP5954615B2 - ポンプ装置 - Google Patents

ポンプ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5954615B2
JP5954615B2 JP2012008759A JP2012008759A JP5954615B2 JP 5954615 B2 JP5954615 B2 JP 5954615B2 JP 2012008759 A JP2012008759 A JP 2012008759A JP 2012008759 A JP2012008759 A JP 2012008759A JP 5954615 B2 JP5954615 B2 JP 5954615B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impeller
pump
partition wall
pump chamber
wear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012008759A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013147997A (ja
Inventor
建一郎 横谷
建一郎 横谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurimoto Ltd
Original Assignee
Kurimoto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurimoto Ltd filed Critical Kurimoto Ltd
Priority to JP2012008759A priority Critical patent/JP5954615B2/ja
Publication of JP2013147997A publication Critical patent/JP2013147997A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5954615B2 publication Critical patent/JP5954615B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

この発明は、流体を移送するためのポンプ装置に関するものであり、特に、汚泥や各種廃液、セメント等、移送に高い圧力を必要とする流体を移送の対象とするポンプ装置に関するものである。
流体を移送するために、各種ポンプ装置が用いられる。例えば、汚泥や各種廃液、セメント等、移送に高い圧力を必要とする流体を移送するために使用するポンプ装置として、特許文献1に示すものがある。
このポンプ装置は、ケーシング内に隔壁を介して2室のポンプ室を並列して配置し、モータ等の駆動手段の回転軸が、その2つのポンプ室を貫通するように設けられる。回転軸は、ケーシングの隔壁に設けた貫通孔に挿通され、ケーシングに軸周り回転自在に支持されている。
また、その回転軸には、隔壁を挟んで各ポンプ室側に、それぞれ羽根車(インペラ)が背中合わせに取り付けられている。さらに、2室のポンプ室の一方に流入口を他方に排出口が設けられ、2室のポンプ室同士は連通路で結ばれて、多段式のポンプ装置を構成している。
流入口からケーシング内に供給された流体は、流入口側の一次側ポンプ室において、モータの駆動力による羽根車の回転で圧力が付加され、連通路を通じて排出口側の二次側ポンプ室へと供給される。また、その二次側ポンプ室において、流体には、同じく羽根車の回転によりさらに圧力が付加され、流体は、排出口から排出される。なお、上記のようなポンプ室を3段以上並列して設けた構造が採用される場合もある。
特開2006−90135号公報
これらのポンプ装置では、複数のポンプ室を隔てる隔壁に、駆動力によって回転する回転軸を挿通するための貫通孔が設けられている。このため、本来、流入口側の一次側ポンプ室から排出口側の二次側ポンプ室へ向かって連通路を通って供給される流体の一部、あるいは、二次側ポンプ室の圧力が高圧であるため、逆に二次側から一次側へ流体が戻る流体の一部が、貫通孔内の隙間に入り込んで、そこへ滞留してしまう場合がある。また、流体が、その貫通孔を通って、一次側ポンプ室と二次側ポンプ室との間を行き来してしまう場合もある。
このように、隔壁の貫通孔内に流体が入り込むと、回転軸及び羽根車の回転に伴って、ケーシングと、その回転軸又は羽根車相互間の摺接部が、比較的早期に摩耗してしまうという問題がある。この摩耗は、そのポンプで扱う流体が、特に、スラリーである場合に顕著である。スラリーとは、固体粒子を液体の中に入れてできる泥状になった流動体であり、例えば、セメントの製造過程で扱われる粘土や石灰石の粉末等と水とが混合した泥状の液体が挙げられる。
一般に、スラリーポンプでは、スラリーが接する部分(接液部)の部材、例えば、ケーシングやインペラ等に、高い耐摩耗性が要求されることから、その素材として高クロム鋳鉄等が選定される。しかし、上記のような摺接部においては、部材の素材が高クロム鋳鉄等であっても、摩耗による部材の補修、取り替え等が頻繁に必要である。
そこで、この発明は、ポンプ室間の隔壁に設けた貫通孔に、羽根車固定用の回転軸を挿通した多段式のポンプ装置において、隔壁と回転軸又は羽根車との摺接部の摩耗を抑制することを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、並列する複数のポンプ室を隔てる隔壁に、駆動力によって回転する回転軸を挿通するための貫通孔が設けられ、その貫通孔に挿通された前記回転軸に前記各ポンプ室内に収容された羽根車が一体回転可能に装着され、前記複数のポンプ室のうち一のポンプ室から他のポンプ室とを結ぶ連通路及び前記他のポンプ室から前記他のポンプ室外へと通じる排出口が設けられており、前記回転軸及び前記羽根車の回転により、流体が、前記一のポンプ室から前記連通路を通って前記他のポンプ室へ、及び、前記他のポンプ室から前記排出口を通って前記他のポンプ室外へと供給されるポンプ装置において、互いに対向し且つ相対回転する前記隔壁と前記回転軸のいずれかの面又は両方の面、若しくは、互いに対向し且つ相対回転する前記隔壁と前記羽根車のいずれかの面又は両方の面に、前記隔壁又は前記羽根車を構成する素材よりも硬度が高い耐摩耗部材を配置した構成を採用した。
ポンプ室間を隔てる隔壁の表面と、羽根車又は回転軸の表面との間の対向部に、その対向部を構成する母材よりも相対的に硬度が高い耐摩耗部材を配置することで、その対向部の摩耗を抑制することができる。このとき、その対向部のうち、一方の面にのみ耐摩耗部材を装着するよりも、両方の面に装着することが望ましい。すなわち、隔壁の表面に耐摩耗部材を配置する場合、その耐摩耗部材の素材としては、その隔壁を構成する素材(例えば、高クロム鋳鉄)よりも硬度が高いものとする。また、羽根車又は回転軸の表面に耐摩耗部材を配置する場合、その耐摩耗部材の素材としては、その羽根車又は回転軸を構成する素材(同じく、例えば、高クロム鋳鉄)よりも硬度が高いものとする。
すなわち、この隔壁と羽根車又は回転軸との間の対向部に関し、例えば、隔壁における貫通孔の内面と回転軸の外面とが対向してそれらが相対回転する場合は、その対向する貫通孔の内面と回転軸の外面の両方に耐摩耗部材を介在させることが望ましい。
また、例えば、隔壁における貫通孔の内面と羽根車の表面とが対向してそれらが相対回転する場合は、その対向する貫通孔の内面と羽根車の表面の両方に耐摩耗部材を介在させることが望ましい。
この耐摩耗部材としては、例えば、セラミック素材やタングステンカーバイド(超硬合金)等を採用することができる。
セラミック素材を採用する場合、隔壁や羽根車、回転軸に、別途に製作したセラミックライナを装着する手法を採用することができる。このセラミックライナの装着は、例えば、接着固定や嵌め込み固定、ビス止め等の手法を採用することができる。
また、タングステンカーバイドを採用する場合、例えば、隔壁や羽根車、回転軸にタングステンカーバイドを溶射する手法を採用することができる。
これらの各構成において、前記各羽根車は、前記隔壁側に向く背面に突出して設けたボス部が、前記回転軸の外面と前記貫通孔の内面との間に入り込んでおり、前記耐摩耗部材は、前記ボス部の外面及び前記ボス部周囲の前記背面とに跨って配置される構成を採用することができる。
各羽根車に設けたボス部が、回転軸の外面と隔壁の貫通孔の内面との間に入り込んでいる場合には、ボス部の外面(ボス部の軸周り表面)と貫通孔の内面とが対向してそれらが相対回転するから、耐摩耗部材は、貫通孔の内面のほか、このようにボス部の外面にも設けることが望ましい。このとき、耐摩耗部材が、ボス部の外面とボス部周囲の背面とに跨って配置されるようにすれば、耐摩耗部材を羽根車に対してより強固に固定できる。
これらの各構成において、耐摩耗部材は、前記貫通孔の内面及び前記貫通孔周囲の前記隔壁の端面に跨って配置される構成を採用することができる。すなわち、セラミックライナは貫通孔の内面のみならず、隔壁のポンプ室側に向く面にも跨って設けることが望ましく、その範囲は、貫通孔を中心としてより広い範囲であることが望ましい。
特に、羽根車側の耐摩耗部材が、前述のように、ボス部の外面とボス部周囲の背面とに跨って配置される場合は、その羽根車側の耐摩耗部材に対向する貫通孔の内面や隔壁の端面にも、耐摩耗部材を配置することが望ましい。
なお、従来の多段式のポンプ装置において、各羽根車は、回転軸に対して軸方向いずれかの面にのみ羽根を有し、もう一方の面(羽根車の背面)は、隔壁に僅かな隙間をもって対向するフラット面とされているが、二次側インペラに対しては、正面側だけでなく背面側にも背面羽根を設けることで、隔壁の端面と羽根車の背面との間に流体が滞留することを抑制し、対向部の摩耗を押さえることができる。
この発明は、ポンプ室間の隔壁に設けた貫通孔に、羽根車(インペラ)固定用の回転軸を挿通した多段式のポンプ装置において、隔壁と回転軸又は羽根車との間の対向部に耐摩耗部材を介在させたので、その対向部の摩耗を抑制することができる。
この発明の一実施形態を示し、(a)は(b)のA−A断面図、(b)は縦断面図 (a)は羽根車とケーシングとの対向部(摺接部)の詳細を示す断面図で、(b)は(a)の変形例を示す断面図 一次側ポンプ室の羽根車の詳細を示し、(a)は断面図、(b)は正面図、(c)(d)はセラミックライナの詳細図 二次側ポンプ室の羽根車の詳細を示し、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は背面図、(d)(e)はセラミックライナの詳細図 同実施形態の分解斜視図
この発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、この実施形態は、ケーシング1内に隔壁2を介して二室のポンプ室21,22(以下、一次側ポンプ室21と二次側ポンプ室22と称する)が軸方向に並列して配置された横型の2段式のポンプ装置10である。このポンプ装置10は、移送する流体としてスラリーを扱うものである。
ポンプ装置10の構成は、図1及び図5に示すように、モータ等の駆動手段の駆動力によって回転する回転軸3が、一次側ポンプ室21と二次側ポンプ室22とを貫通するように設けられる。回転軸3は、ケーシング1の隔壁2に設けた貫通孔4に挿通され、ケーシング1に軸周り回転自在に支持されている。
また、回転軸3には、図2に示すように、隔壁2を挟んで一次側ポンプ室21側と二次側ポンプ室22側に、それぞれインペラ(羽根車)11,12が背中合わせに取り付けられている。以下、一次側ポンプ室21側のインペラを一次側インペラ11、二次側ポンプ室22側のインペラを二次側インペラ12と称する。
ケーシング1には、ポンプ外部から一次側ポンプ室21内に流体を供給するための流入口5が、二次側ポンプ室22内の流体をポンプ外部へ排出するための排出口7が設けられている。2室のポンプ室同士は、両ポンプ室21,22よりも外径側を通る連通路6で結ばれて、2段式のポンプ装置を構成している(図5参照)。ケーシング1、一次側インペラ11、二次側インペラ12を構成する素材(母材)には、高クロム鋳鉄が採用されている。
一次側インペラ11は、図3(a)(b)に示すように、その正面11f側、すなわち、隔壁2側に向く面の反対側の面側に羽根11aを有する。また、一次側インペラ11の背面11d、すなわち、隔壁2側に向く面は、隔壁2の端面2aに僅かな隙間をもって対向するフラット面とされている。
正面11f側の羽根11aは、一次側インペラ11と同軸心である回転軸3の軸心を中心に放射状に形成され、一次側ポンプ室21内の流体を、その一次側インペラ11の回転方向に流動させ、外径側に配置された連通路6へ導く機能を有する。
二次側インペラ12は、図4(a)(b)(c)に示すように、その正面12f側、すなわち、隔壁2側に向く面の反対側の面側に羽根12aを有し、且つ、二次側インペラ12の背面12d側、すなわち、隔壁2側に向く面側にも背面羽根12eが設けられている。
正面12f側の羽根12aは、二次側インペラ12と同軸心である回転軸3の軸心を中心に放射状に形成され、二次側ポンプ室22内の流体を、その二次側インペラ12の回転方向に流動させ、外径側に配置された排出口7へ導く機能を有する。また、背面羽根12eは、正面12f側の羽根12aよりも立上がり高さが低く設定されている。
また、一次側インペラ11及び二次側インペラ12は、それぞれ背面11d,12d側に突出するボス部11b,12bを有する。両ボス部11b,12bは、それぞれ貫通孔4内に入り込んで、その先端の端面11g,12g同士が当接している、あるいは、僅かな隙間を介して対向している。各ボス部11b,12bの中心には、回転軸3が挿通される軸方向穴11h,12hが設けられているので、円筒状を成すボス部11b,12bの周壁部は、回転軸3の外面と貫通孔4の内面4aとの間に入り込んだ形態となる。
ボス部11b,12bは軸直交断面が円形であり、そのボス部11b,12bの軸周り外面(円筒面)11c,12cが、同じく断面円形である貫通孔4の内面(円筒面)4aに接している、あるいは、僅かな隙間を介して対向している。
なお、ケーシング1の一次側ポンプ室21の側方には、駆動手段としてのモータが設けられて、そのモータのモータ軸が回転軸3と接続されている。また、回転軸3は、一次側ポンプ室21の壁部(隔壁2と反対側の壁部)に設けた軸受等によって、ケーシング1に回転自在に支持されている。
また、この実施形態では、図3及び図4に示すように、一次側インペラ11及び二次側インペラ12の正面11f,12f側の羽根11a,12aの向きは、それぞれ、その正面視において、軸周り逆方向となっている。このため、回転軸3に対して両インペラ11,12を背中合わせで装着した状態では、羽根11a,12aの向きは軸周り同方向となっている。なお、この回転軸3への装着状態で、背面羽根12eも軸周り同方向である。
モータの駆動力によって回転軸3、一次側インペラ11及び二次側インペラ12が軸周り回転すると、流入口5からケーシング1内に供給された流体は、流入口5側の一次側ポンプ室21において一次側インペラ11の回転で圧力が付加され、連通路6を通じて二次側ポンプ室22へと供給される。また、その二次側ポンプ室22において、流体には、同じく二次側インペラ12の回転によりさらに圧力が付加され、流体は、排出口7から二次側ポンプ室22外へ排出され、ポンプ外部へ吐出される。
このとき、回転軸3、一次側インペラ11及び二次側インペラ11の軸周り回転に伴い、ボス部11b,12bの軸周り外面11c,12cと、貫通孔4の内面4aとの対向部が相対回転し、互いに摺接する。また、各インペラ11,12のボス部11b,12b周囲の軸方向他方の面11d,12dと、貫通孔4周囲の隔壁2の端面2aとの対向部が相対回転し、互いに摺接する。
この摺接部は、各対向部の対向面間に隙間が介在する場合は、必ずしもその対向面同士が常時接触しているものではないが、その対向面間に、ポンプで取り扱う流体であるスラリーが入り込んだ場合には、そのスラリー、特に、そのスラリーに含まれる粒体や粉体等を介して、両者が摺接する状態が継続しやすい。
ここで、ケーシング1には、その摺接部となる隔壁2の端面2a及び貫通孔4の内面4aに、耐摩耗部材として、そのケーシング1の母材である高クロム鋳鉄よりも硬度が高いセラミックライナc0が装着されている。
このケーシング1側(隔壁2側)のセラミックライナc0は、図2(a)に示すように、隔壁2の貫通孔4に臨む部分に着脱可能に設けられた環状の接続片20に一体に固定されている。セラミックライナc0は、接続片20の凹部20aに嵌め込み固定である。また、接続片20には、その外周部に段部20bが設けられており、その段部20bが、隔壁2側に設けた段部4bに係合して、隔壁2に固定されるようになっている。セラミックライナc0は、接続片20の凹部20aに嵌め込むことで、その接続片20に着脱可能である。
この実施形態では、セラミックライナc0は、隔壁2の一次側ポンプ室21側の端面2aのうち、貫通孔4の縁から一定の距離L0の範囲に装着されている。この距離L0は、摩耗の程度に応じて適宜設定できる。
また、一次側インペラ11のボス部11b及びその周縁にも、耐摩耗部材として、その一次側インペラ11の母材である高クロム鋳鉄よりも硬度が高いセラミックライナc1が装着されている。
この一次側インペラ11側のセラミックライナc1は、図2(a)に示すように、一次側インペラ11のボス部11bの軸周り外面11cの全てと、そのボス部11b周囲の一次側インペラ11の背面11dに跨る環状の部材である(図3(c)(d)参照)。セラミックライナc1は、一次側インペラ11の凹部11iに嵌め込むことで、その一次側インペラ11に着脱可能である。
この実施形態では、セラミックライナc1は、一次側インペラ11の背面11dのうち、ボス部11bの裾から一定の距離L1の範囲に装着されている。この距離L1は、摩耗の程度に応じて適宜設定できる。
このように、一次側インペラ11と隔壁2との間の対向部にセラミックライナc0,c1を介在させたので、その対向部、すなわち、摺接部の摩耗を低減できる。
また、セラミックライナc1を、ボス部11bの外面11c及びボス部11b周囲の背面11dに跨って装着される構成を採用したので、セラミックライナc1は断面L字状となって、一次側インペラ11に対してより強固に固定できる。
図2(b)にその変形例を示す。この変形例は、ケーシング1側には、耐摩耗部材として、隔壁2の端面2a及び貫通孔4の内面4aに跨るセラミックライナc0を装着し、一次側インペラ11、二次側インペラ12側には、耐摩耗部材として、各ボス部11b,12b及びその周縁の背面11d,12dに跨るセラミックライナc1,c2を装着したものである。これらのセラミックライナc0,c1,c2は、それを配置するケーシング1、一次側インペラ11、二次側インペラ12の各母材である高クロム鋳鉄よりも、硬度が高いものである。
この変形例において、ケーシング1側のセラミックライナc0は、図2(b)に示すように、隔壁2の貫通孔4に臨む部分に着脱可能に設けられた環状の接続片20の全体がセラミック素材で構成されている。
また、この実施形態では、セラミックライナc0は、隔壁2の一次側ポンプ室21側の端面2aのうち、貫通孔4の縁から一定の距離L0の範囲に装着されている。この距離L0は、着脱可能とする接続片20の寸法を変更することで適宜設定できる。
また、一次側インペラ11側、二次側インペラ12側のセラミックライナc1,c2は、図2(b)に示すように、一次側インペラ11、二次側インペラ12の各ボス部11b,12bの軸周り外面11c,12cの全てと、そのボス部11b,12b周囲の背面11d,12dに跨る環状の部材である。このセラミックライナc1,c2は、それぞれ一次側インペラ11、二次側インペラ12に設けた凹部11i,12iに嵌め込むことで、その一次側インペラ11、二次側インペラ12に着脱可能である。
この実施形態では、セラミックライナc1,c2は、一次側インペラ11、二次側インペラ12の各軸方向他方の面11d,12dのうち、ボス部11b,12bの裾から一定の距離L1,L2の範囲に装着されている。この距離L1,L2は、摩耗の程度に応じて、セラミックライナc1,c2の径や凹部11i,12iの形状を変更することで、適宜設定できる。
セラミックライナc1,c2が、ボス部11b,12bの外面11c,12cとボス部11b,12b周囲の背面11d,12dに跨って装着されるから、セラミックライナc1,c2は断面L字状となって、一次側インペラ11、二次側インペラ12に対してより強固に固定できる点は同様である。
また、この実施形態では、二次側インペラ12の背面12d側に背面羽根12eが設けられているので、隔壁2の端面2aと二次側インペラ12の背面12dとの間に流体が滞留することが抑制される。これにより、互いに接している、あるいは、僅かな隙間をもって対向している端面2aと背面12dとの摺接部の摩耗を押さえられている。
なお、これらの実施形態では、隔壁2や一次側インペラ11,二次側インペラ12へのセラミックライナc(c0,c1,c2)の装着は、嵌め込み固定としているが、例えば、これを、接着固定やビス止め等、あるいはそれらの各手段を併用してもよい。
なお、上記の実施形態では、2段式のポンプ装置10を例に説明したが、ポンプ室を3段以上並列して設けた構造においても、この発明を採用することができる。
3段以上のポンプ装置の場合は、ケーシング1には、回転軸3の軸方向に沿って3つ以上の複数のポンプ室が並列して設けられ、各ポンプ室間を隔てる隔壁2にそれぞれ回転軸3挿通用の貫通孔4が設けられている構造である。
複数のポンプ室のうち、軸方向いずれかの側の端のポンプ室に、ポンプ外部からの流体の流入口が設けられ、反対側の端のポンプ室に、ポンプ外部への排出口が設けられる。
ここで、セラミックライナcは、少なくとも1組の並列するポンプ室(一次側ポンプ室21、二次側ポンプ室22と称する)間を隔てる隔壁2、及び、その隔壁2を挟む一次側ポンプ室21、二次側ポンプ室22内のいずれかのインペラ又は両方のインペラに装着される。
このとき、上述の各構成でいう一次側ポンプ室21内に流体を供給するための流入口5とは、ポンプ外部からの流入口である場合もあるし、軸方向に隣接する他のポンプ室からの流入口(連通路)である場合もある。
また、上述の各構成でいう二次側ポンプ室22内の流体を外部に排出する排出口7とは、ポンプ外部への排出口である場合もあるし、軸方向に隣接する他のポンプ室への排出口(連通路)である場合もある。
これらの多段構造のポンプ装置においても、セラミックライナcは、前述の各実施形態におけるセラミックライナc0,c1,c2や、その他の構成を採用することができる。また、例えば、隔壁2の貫通孔4の内面4aと、回転軸3の外面とが対向し且つ相対回転するような場合は、その対向面の一方となる回転軸3の外面にセラミックライナcを装着した構成とすることもできる。
また、これらの各実施形態において、耐摩耗部材として、セラミックライナcに代えて、他の素材を採用することもできる。他の素材としては、その耐摩耗部材を配置する部位の母材(実施形態では高クロム鋳鉄)よりも耐摩耗性能に優れていればよい。例えば、その耐摩耗部材として、タングステンカーバイドを隔壁や羽根車、あるいは、回転軸の必要箇所に溶射する手法を採用することができる。
1 ケーシング
2 隔壁
2a 端面
3 回転軸
4 貫通孔
4a 内面
4b 段部
5 流入口
6 連通路
7 排出口
10 ポンプ装置
11 羽根車(一次側インペラ)
12 羽根車(二次側インペラ)
11a,12a 羽根
11b,12b ボス部
11c,12c 外周面(外面)
11d,12d 背面
12e 背面羽根
11f,12f 正面
11g,12g 端面
11h,12h 軸方向穴
11i,12i 凹部
20 接続片
20a 凹部
20b 段部
21 ポンプ室(一次側ポンプ室)
22 ポンプ室(二次側ポンプ室)
c,c0,c1,c2 セラミックライナ

Claims (3)

  1. 並列する複数のポンプ室(21,22)を隔てる隔壁(2)に、駆動力によって回転する回転軸(3)を挿通するための貫通孔(4)が設けられ、その貫通孔(4)に挿通された前記回転軸(3)に前記各ポンプ室(21,22)内に収容された羽根車(11,12)が一体回転可能に装着され、前記複数のポンプ室(21,22)のうち一のポンプ室(
    21)から他のポンプ室(22)とを結ぶ連通路(6)及び前記他のポンプ室(22)から前記他のポンプ室(22)外へと通じる排出口(7)が設けられており、前記回転軸(3)及び前記羽根車(11,12)の回転により、流体が、前記一のポンプ室(21)から前記連通路(6)を通って前記他のポンプ室(22)へ、及び、前記他のポンプ室(22)から前記排出口(7)を通って前記他のポンプ室(22)外へと供給されるポンプ装置において、
    互いに隙間を介して対向し且つ相対回転する前記隔壁(2)と前記回転軸(3)のいずれかの面又は両方の面、若しくは、互いに隙間を介して対向し且つ相対回転する前記隔壁(2)と前記羽根車(11,12)のいずれかの面又は両方の面に、前記隔壁(2)又は前記羽根車(11,12)を構成する素材よりも硬度が高い耐摩耗部材を配置し、
    前記各羽根車(11,12)は、前記隔壁(2)側に向く背面(11d,12d)に突出して設けたボス部(11b,12b)が、前記回転軸(3)の外面と前記貫通孔(4)の内面(4a)との間に入り込んで前記ボス部(11b,12b)の外面(11c,12c)と前記貫通孔(4)の内面が互いに隙間を介して対向しており、前記耐摩耗部材と前記ボス部(11b,12b)とは、前記耐摩耗部材が前記ボス部(11b,12b)の外面(11c,12c)及び前記ボス部(11b,12b)周囲の前記背面(11d,12d)に跨って固定される嵌め込み構造を備えることを特徴とするポンプ装置。
  2. 前記耐摩耗部材は、セラミックライナ(c)であることを特徴とする請求項1に記載のポンプ装置。
  3. 前記耐摩耗部材と前記隔壁(2)とは、前記耐摩耗部材が前記貫通孔(4)の内面(4a)及び前記貫通孔周囲の前記隔壁(2)の端面(2a)に跨って固定される嵌め込み構造を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のポンプ装置。
JP2012008759A 2012-01-19 2012-01-19 ポンプ装置 Expired - Fee Related JP5954615B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012008759A JP5954615B2 (ja) 2012-01-19 2012-01-19 ポンプ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012008759A JP5954615B2 (ja) 2012-01-19 2012-01-19 ポンプ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013147997A JP2013147997A (ja) 2013-08-01
JP5954615B2 true JP5954615B2 (ja) 2016-07-20

Family

ID=49045741

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012008759A Expired - Fee Related JP5954615B2 (ja) 2012-01-19 2012-01-19 ポンプ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5954615B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102132233B1 (ko) * 2018-05-23 2020-07-09 (주)신광 고비중 미세슬러리용 원심펌프의 오픈형 임펠러

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6123676Y2 (ja) * 1981-05-30 1986-07-15
JPH01208595A (ja) * 1988-02-12 1989-08-22 Ebara Corp 回転式非容積ポンプ
US5133639A (en) * 1991-03-19 1992-07-28 Sta-Rite Industries, Inc. Bearing arrangement for centrifugal pump
JP5101190B2 (ja) * 2007-06-27 2012-12-19 株式会社川本製作所 ライナリング

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013147997A (ja) 2013-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1859172B1 (en) An impeller for a centrifugal pump
CA2831985A1 (en) An improved impeller for a centrifugal slurry pump
CN101498300A (zh) 泵轮
JP2011140917A (ja) 両吸込ポンプ
JP5954615B2 (ja) ポンプ装置
CA2445928A1 (en) Nutating centrifugal pump
KR20160065333A (ko) 원심펌프
CN105209173A (zh) 回转式破碎机顶壳
US9212659B2 (en) Apparatus for sealing a pump chamber of a rotary lobe pump, and a rotary lobe pump having said apparatus
EP3276178B1 (en) Volute pump
JP2012516974A (ja) ライナー付き液封式ポンプ
JP2007056705A (ja) 燃料ポンプ
US7566212B2 (en) Vane pump with blade base members
CN201068884Y (zh) 一种用于石油固控泥浆的砂泵机械密封
KR101852324B1 (ko) 원심펌프
KR101737665B1 (ko) 이중 유동 원심 펌프
JP2015094263A (ja) 軸受及びポンプ
JP2017180241A (ja) ポンプおよびライナリング
KR101852326B1 (ko) 원심펌프
KR102570042B1 (ko) 마그네틱 펌프
JP6700660B2 (ja) 回転軸機構およびポンプ
CN213451007U (zh) 一种高温耐磨双支撑泵
JP2020518760A (ja) 取外し可能一体化摩耗リング式羽根車スカート
CN100491741C (zh) 改进的离心泵叶轮的轴向力平衡机构
JP5318254B2 (ja) 横軸ポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140610

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160602

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5954615

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees