JP7290375B2 - 基板組立装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板組立装置に関する。
従来、上基板(ガラス基板)と下基板(ガラス基板)とを真空中で貼り合わせて、液晶パネル等の基板を組み立てる基板組立システムがあった(例えば特許文献1参照)。基板組立システムは、真空チャンバ内で上基板と下基板とを貼り合わせて基板を組み立てる基板組立装置と、基板組立装置の動作を制御する制御装置と、上基板や下基板を基板組立装置の真空チャンバの中に搬入したり、基板組立装置によって組み立てられた基板を真空チャンバの外に搬出したりする搬送装置とを有する構成になっている。
基板組立装置は、真空チャンバ内に下テーブルと上テーブルとを有している。基板組立装置は、液晶が滴下された下基板を下テーブル上に保持するとともに、上基板を下基板に対向させて上テーブルに保持する。なお、下基板及び上基板のいずれか一方の基板には接着剤が塗布されている。基板組立装置は、真空チャンバ内を真空にし、上テーブルで上基板と下基板とを加圧することによって、いずれか一方の基板に塗布された接着剤で上基板と下基板とを貼り合わせる。これによって、基板組立システムは、液晶パネル等の基板を組み立てる。このような基板組立システムは、上基板と下基板とを貼り合わせるときに生じる誤差を小さくして、貼り合わせの位置精度を高めるために、真空チャンバ内で上基板と下基板とを略平行に配置する必要がある。
特許第4379435号公報
しかしながら、従来の基板組立装置は、下基板に対する上基板の平行調整に手間がかかる、という課題があった。
例えば、従来の基板組立装置における平行調整は、調整量が不明なため、状態が良好になったこと(平行度が閾値内に収まったこと)が確認されるまで、人手で上基板の傾きを調整する作業を繰り返し行う。そのため、平行調整は、手間がかかっていた。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、下基板に対する上基板の平行調整の簡易化を図ることができる基板組立装置を提供することを主な目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、上基板と下基板とを真空環境下で貼り合わせて基板を組み立てる基板組立装置であって、前記下基板を保持する下部基板面を備える下テーブルと、前記下部基板面に対向する上部基板面を備える上テーブルと、当該上テーブルの前記上部基板面に対して垂直動作し、先端に粘着部を備え、前記上部基板面から下方に突出した状態の前記粘着部で前記上基板を粘着保持する複数の粘着ピンと、前記複数の粘着ピンと前記上テーブルとを上下動させる第1駆動機構と、を有し、前記複数の粘着ピンを1つ以上の前記粘着ピンを有する複数の領域に分割し、当該各領域に対し当該領域の前記粘着ピンを取付けたベース部を前記領域ごとに設け、少なくともそれぞれの前記ベース部の四隅に配置され、かつ、前記上部基板面に対してそれぞれの前記ベース部の各部位を独立して上下動させる第2駆動機構を前記ベース部ごとに備え、前記各第2駆動機構の動作を制御して、前記上部基板面に対するそれぞれの前記ベース部の各部位の高さを規定する構成とする。
その他の手段は、後記する。
本発明によれば、下基板に対する上基板の平行調整の簡易化を図ることができる。
実施形態に係る基板組立システムの構成を示す図である。 実施形態で用いる基板組立装置の吊下げ機構の構成を示す図である。 実施形態で用いる基板組立装置の吸上げ機構の構成を示す図である。 実施形態で用いる基板組立装置の粘着保持機構の構成を示す図である。 上テーブルの上部基板面の構成を示す図である。 上テーブルの動作を模式的に示す図である。 上下動機構の構成を模式的に示す図である。 実施形態で用いる制御装置の構成を示す図である。 Z軸高さと上下動機構の電動モータの電流値との関係を示すグラフ図である。 上下動機構の電動モータの動作状態を示す図である。 基板組立システムのセットアップ中の動作を示すフローチャート(1)である。 基板組立システムのセットアップ中の動作を示すフローチャート(2)である。 基板組立システムのセットアップ中の動作を示すフローチャート(3)である。 基板組立システムのセットアップ中の動作を示すフローチャート(4)である。 基板組立システムの停止中の動作を示すフローチャートである。 基板組立システムの生産中の動作を示すフローチャートである。 基板組立システムの加圧・電流測定時の動作を示すフローチャート(1)である。 基板組立システムの加圧・電流測定時の動作を示すフローチャート(2)である。 表示画面の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
[実施形態]
<基板組立システムの構成>
以下、図1を参照して、本実施形態に係る基板組立システム1000の構成につき説明する。図1は基板組立システム1000の構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る基板組立システム1000は、基板組立装置1と制御装置100と搬送装置200とを有する。
基板組立装置1は、上基板K1(ガラス基板)と下基板K2(ガラス基板)とを真空中で貼り合わせて、液晶パネル等の基板を組み立てる装置である。
制御装置100は、基板組立装置1の動作を制御する装置である。
搬送装置200は、上基板K1(ガラス基板)や下基板K2(ガラス基板)を基板組立装置1の真空チャンバ5の中に搬入したり、基板組立装置1によって組み立てられた液晶パネル等の基板を真空チャンバ5の外に搬出したりする装置である。
基板組立装置1は、架台1aと上フレーム2とを有する。架台1aは設置面(床面等)に載置される。上フレーム2は架台1aの上方において上下動可能に備わっている。
上フレーム2は、架台1aに取り付けられる第1駆動機構(Z軸駆動機構20)にロードセル20dを介して取り付けられている。本実施形態では、基板組立装置1が4つのZ軸駆動機構20と4つのロードセル20dとを有しているものとして説明する。
基板組立装置1には、上テーブル3と下テーブル4とが備わっている。下テーブル4は、XYθ移動ユニット40を介して架台1aに取り付けられている。XYθ移動ユニット40は、架台1aに対して、互いに直交する2軸(X軸,Y軸)方向に独立して可動に構成されている。また、XYθ移動ユニット40は、架台1aに対してZ軸周りに回転可能に構成されている。XYθ移動ユニット40として、Z軸方向には固定されてXY軸方向に自由に移動可能なボールベア等を使用したものが利用できる。
なお、本実施形態の基板組立装置1において、架台1aに対する上フレーム2の方向をZ軸方向(上下方向)とする。また、Z軸に対して直交する1軸の方向をX軸方向(横方向)とし、Z軸及びX軸に直交する1軸の方向をY軸方向(縦方向)とする。
また、上テーブル3及び下テーブル4は、Y軸方向及びX軸方向を縦横方向とする矩形となっている。そして、上テーブル3の平面(上部基板面3a)と下テーブル4の平面(下部基板面4a)が対向している。
上フレーム2は、4つのZ軸駆動機構20を介して架台1aに取り付けられている。各Z軸駆動機構20は、Z軸方向(上下方向)に延設されるボールねじ軸20aを上下動させるボールねじ機構20bを有する。ボールねじ軸20aは、電動モータ20cで回転し、ボールねじ機構20bによって上下動する。
電動モータ20cは制御装置100で制御される。また、上フレーム2は制御装置100の演算に基づいて変位(上下動)する。
上テーブル3は、複数の上シャフト2aを介して上フレーム2に固定されている。上フレーム2と上テーブル3とは一体に上下動する。上テーブル3の周囲には上チャンバ5aが配置されている。上チャンバ5aは、下方(架台1aの側)が開口した構成になっており、上テーブル3の上方及び側方を覆うように配置されている。
上チャンバ5aは、吊下げ機構6を介して上フレーム2に取り付けられている。
図2は、側面方向から見た吊下げ機構6の構成を示す図である。図2に示すように、吊下げ機構6は、上フレーム2から下方に延設される支持軸6aと、支持軸6aの下端部がフランジ状に広がって形成される係止部6bとを有する。
また、上チャンバ5aにはフック6cが備わる。フック6cは、支持軸6aの周囲において自在に上下動する。また、フック6cは、支持軸6aの下端において係止部6bと係合する。
図1に戻り、上シャフト2aは上チャンバ5aを貫通している。上シャフト2aと上チャンバ5aの間は真空シール(図示せず)で密封されている。
上フレーム2が上方に移動(上動)すると、フック6cが支持軸6aの係止部6bと係合し、それに伴って上チャンバ5aが上フレーム2とともに上動する。また、上フレーム2が下方に移動(下動)すると、フック6cが自重で下動し、それに伴って上チャンバ5aが下動する。
下テーブル4の下部基板面4aには、図示せぬ複数の吸引孔が開口している。下テーブル4の各吸引孔は真空ポンプP3とつながっている。真空ポンプP3が駆動すると、下部基板面4aに載置された下基板K2が吸着されて下テーブル4(下部基板面4a)で保持される。真空ポンプP3は制御装置100で制御される。
また、下テーブル4の周囲には下チャンバ5bが配置されている。下チャンバ5bは、架台1aに取り付けられている複数の下シャフト1bで支持されている。下シャフト1bは下チャンバ5b内に突出している。下チャンバ5bと下シャフト1bとの間は真空シール(図示せず)で密封されている。
下チャンバ5bは、上方(上フレーム2の側)が開口した構成になっており、下テーブル4の下方及び側方を覆うように配置されている。
XYθ移動ユニット40は、下チャンバ5b内に突出している下シャフト1bに取り付けられて下テーブル4を支持する。
上チャンバ5aと下チャンバ5bとは、互いの開口した部分が合わさって真空チャンバ5を形成する。つまり、下動した上チャンバ5aが下チャンバ5bに上方から係合して、下チャンバ5bの開口が上チャンバ5aで塞がれるように構成されている。なお、上チャンバ5aと下チャンバ5bとの接続部はシールリング(図示せず)で密封され、真空チャンバ5の気密性が確保されている。
また、上フレーム2は、上チャンバ5aが下チャンバ5bに接する状態よりもさらに下動可能となっている。これによって、上チャンバ5aの下動が下チャンバ5bによって規制された状態から上フレーム2が下動し、吊下げ機構6における係止部6bとフック6cの係合が解消する。上チャンバ5aは自重で下チャンバ5bに載置した状態になる。そして、真空チャンバ5の内側に上テーブル3と下テーブル4とが配設される。
基板組立装置1には真空ポンプ機構P0が備わっている。真空ポンプ機構P0は、真空チャンバ5に接続され、真空チャンバ5内の空気を排気して真空チャンバ5内を真空にする。つまり、真空ポンプ機構P0が駆動すると、真空チャンバ5の内部が真空環境になる。真空ポンプ機構P0は制御装置100で制御される。
上テーブル3は、真空チャンバ5の内側において下動する上フレーム2とともに下動する。このような上テーブル3の下動によって、上テーブル3に保持される上基板K1と下テーブル4に保持される下基板K2とが貼り合わされて、上基板K1と下基板K2とが加圧される。真空チャンバ5内が真空状態であれば、上基板K1と下基板K2とが真空で貼り合わせされる。
また、前記したように、上テーブル3は、複数の上シャフト2aを介して上フレーム2に固定される。このため、上テーブル3によって上基板K1と下基板K2とが加圧されるときの荷重がロードセル20dで検出される。ロードセル20dの検出信号は制御装置100に入力される。制御装置100は、ロードセル20dで検出された検出値に基づいて、上テーブル3から基板に加わる荷重を特定する。本実施形態では、基板組立装置1は4つのロードセル20dを有しているため、4つのロードセル20dで検出された検出値の合計値が装置全体の合計荷重値となる。つまり、4つのロードセル20dで検出された検出値の合計値が上テーブル3から基板に加わっている全ての荷重の値となる。
なお、基板組立システム1000は制御装置100によってZ軸駆動機構20で上下動される上テーブル3のZ軸座標を管理している。ただし、一般的に上基板K1と下基板K2は製品毎に厚さに公差を有する。そのため、上基板K1と下基板K2との密着状態を上テーブル3の下降量で監視することは困難である。そこで、基板組立システム1000は4つのロードセル20dによって検出される荷重の値に基づいて上基板K1と下基板K2との密着状態を管理している。
(吸上げ機構の構成)
図3は吸上げ機構7の構成を示す図である。吸上げ機構7は、吸上げピン7aを上下動させたり、吸上げピン7aによる上基板K1や後記する図示せぬダミー基板を吸上げたりするための機構である。吸上げ機構7は上フレーム2に取り付けられている。
図3に示すように、吸上げ機構7は、複数の吸上げピン7a、1乃至複数の吸上げピンパッド7b、及び、上下動機構70を備えている。吸上げピン7aは、上下方向に延設される管状部材であって、上テーブル3とは独立して上下動可能に備わっている。各吸上げピン7aは、1乃至複数の吸上げピンパッド7bに取り付けられている。各吸上げピンパッド7bには1つ以上の複数の吸上げピン7aが取り付けられている。各吸上げピン7aは、吸上げピンパッド7bが上下動することにより、同時に上下動する。吸上げピンパッド7bは、上チャンバ5aと上テーブル3の間に配置される。吸上げピンパッド7bは上下動機構70で上下動する。
本実施形態では、上下動機構70がボールねじ機構によって構成されている場合を想定して説明する。上下動機構70は、後記する上下動機構80(図4参照)と同様に、取付部80aに回転自在に支持されてZ軸方向に延設されるボールねじ軸71と、ボールねじ軸71を回転させる電動モータ73と、回転するボールねじ軸71によって上下動するボールねじ機構72と、を有する。取付部80aは、上フレーム2に固定されており、後記する上下動機構80のボールねじ軸81(図4参照)とともに、上下動機構70のボールねじ軸71を支持している。ボールねじ軸71は電動モータ73で回転し、ボールねじ機構72を上下動させる。そして、ボールねじ機構72は吸上げピンパッド7bに取り付けられる。ボールねじ軸71の回転で上下動するボールねじ機構72と一体に吸上げピンパッド7bが上下動する。
上下動機構70は制御装置100で制御され、制御装置100の指令に応じて吸上げピンパッド7bと吸上げピン7aが上下動する。
吸上げピン7aは上テーブル3の平面(上部基板面3a)よりも上方に配置され、上テーブル3に対して下動した時に上部基板面3aから下方に突出する。なお、上部基板面3aは下テーブル4(図1参照)に対向する平面となる。
また、吸上げピン7aは中空の管状を呈し、その中空部7a1は吸上げピンパッド7bの中空部7b1と連通する。吸上げピンパッド7bの中空部7b1には真空ポンプP1が接続される。真空ポンプP1が駆動すると中空部7a1,7b1が真空になり、上基板K1が吸上げピン7aに真空吸着される。真空ポンプP1は制御装置100で制御される。つまり、制御装置100の指令に応じて真空ポンプP1が駆動して吸上げピン7aに上基板K1が真空吸着される。
(粘着保持機構の構成)
図4は粘着保持機構8の構成を示す図である。粘着保持機構8は、粘着ピン8aを上下動させたり、粘着ピン8aによる上基板K1や図示せぬダミー基板を粘着吸引したりするための機構である。粘着保持機構8は上フレーム2に取り付けられている。
図4に示すように、粘着保持機構8は、複数の粘着ピン8a、1乃至複数の粘着ピンプレート8b、及び、上下動機構80を備えている。粘着ピン8aは、上下方向に延設される管状部材であって、上テーブル3及び吸上げピン7aとは独立して上下動可能に備わっている。粘着ピン8aの上下動は、上テーブル3の上部基板面3aに対する垂直動作になる。粘着ピン8aは、上テーブル3の上部基板面3aよりも上方に配置され、上テーブル3に対して下動した時に上部基板面3aから下方に突出する。また、粘着ピン8aは上動して上部基板面3aから引き込まれる。本実施形態では、上部基板面3aから粘着ピン8aが突出していない状態、つまり、粘着ピン8aの突出量がゼロ(又はそれ以下)の状態を、粘着ピン8aが上部基板面3aから引き込まれた状態とする。そして、粘着ピン8aは、下動して上部基板面3aから突出する。なお、粘着ピン8aの突出量は、上部基板面3aからの粘着ピン8aの突出量を示す(以下、同じ)。
各粘着ピン8aは、1乃至複数の粘着ピンプレート8b(ベース部)に取り付けられている。各粘着ピンプレート8bには1つ以上の粘着ピン8aが取り付けられる。各粘着ピンプレート8bは独立して上下動(上部基板面3aに対する垂直動作)可能になっている。
粘着ピン8aは、先端に、弾性材によって構成され、かつ、粘着性を有する粘着部8cを有する。また、粘着ピン8aは中空の管状を呈し、中心に真空吸着孔8dが開口している。真空吸着孔8dは粘着ピンプレート8bの中空部として形成される負圧室8b1と連通する。粘着ピンプレート8bの負圧室8b1には真空ポンプP2真空ポンプP2が接続される。したがって、粘着ピン8aの真空吸着孔8dには負圧室8b1を介して真空ポンプP2が接続される。
粘着ピン8aは、真空ポンプP2が駆動して真空吸着孔8dが真空状態となったときに上基板K1を真空吸引し、さらに、真空吸引された上基板K1を粘着部8cに貼りつけて保持(粘着保持)する。粘着ピン8aは上部基板面3aから突出した状態のときに上基板K1を保持する。
真空ポンプP2は制御装置100で制御される。上基板K1は、制御装置100の指令に応じて粘着ピン8aに真空吸引されて粘着部8cに貼りつけられる。
粘着ピンプレート8bの負圧室8b1にはガス供給手段8eが接続される。ガス供給手段8eは制御装置100で制御される。ガス供給手段8eは制御装置100の指令に応じて駆動し負圧室8b1に所定のガス(空気や窒素ガスなど)を供給する。ガス供給手段8eから供給されるガスによって負圧室8b1と真空吸着孔8dが昇圧し、粘着部8cに貼りついている上基板K1が粘着部8cから剥離する。
各粘着ピンプレート8bには第2駆動機構(上下動機構80)が備わっている。上下動機構80は、取付部80aに回転自在に支持されてZ軸方向に延設されるボールねじ軸81と、ボールねじ軸81を回転させる電動モータ83と、回転するボールねじ軸81によって上下動するボールねじ機構82と、を有する。取付部80aは上フレーム2に固定されている。ボールねじ軸81は、電動モータ83で回転し、ボールねじ機構82を上下動させる。そして、ボールねじ機構82は粘着ピンプレート8bに取り付けられる。ボールねじ軸81の回転で上下動するボールねじ機構82と一体に粘着ピンプレート8bが上下動する。
上下動機構80は制御装置100で制御され、制御装置100の指令に応じて粘着ピンプレート8bと粘着ピン8aが上下動する。
取付部80aは上フレーム2に取り付けられ、上フレーム2と一体に上下動する。また、上テーブル3は上フレーム2と一体に上下動する。上フレーム2はZ軸駆動機構20(図1参照)で上下動し、上フレーム2が下動すると、上テーブル3と取付部80aとは下動する。その結果、上テーブル3と取付部80aとが下テーブル4(図1参照)に向かって進行する。上下動機構80は取付部80aに取り付けられており、取付部80aの上下動に応じて粘着ピンプレート8b(粘着ピン8a)が上下動する。したがって、Z軸駆動機構20(第1駆動機構)は、粘着ピン8aと上テーブル3を下テーブル4に向かって進行させる機能を有する。
なお、本実施形態では、上テーブル3は、バックプレート30とクッションシート31とを有する。バックプレート30はクッションシート30を支持する板材であり、剛性材によって構成されている。クッションシート30は弾性材によって構成されたシート材である。バックプレート30は上シャフト2aに取り付けられ、上フレーム2と一体に上下動する。バックプレート30は、下テーブル4の下部基板面4a(図1参照)と平行に配置される板状の部材である。また、クッションシート30は下部基板面4aと対向している。
(上部基板面の構成)
図5は上テーブル3の上部基板面3aの構成を示す図であり、粘着ピン8aの配置の一例を示している。
図5に示すように、本実施形態では、81個の粘着ピン8aが上テーブル3に設けられた構成になっている。9個の粘着ピン8aが矩形を呈する1つの粘着ピンプレート8bの下面側に取り付けられる。そして、9個の粘着ピンプレート8bが1つの上テーブル3の上に配置されている。また、1個の粘着ピンプレート8bに4つの上下動機構80が設けられている。上下動機構80は、例えば、矩形を呈する各粘着ピンプレート8bの4隅に1つずつ合計4つ設けられている。9個の粘着ピンプレート8bは上下動機構80によって、互いに独立して上下動可能になっている。ただし、粘着ピン8aの個数は、運用に応じて適宜変更することができる。また、粘着ピンプレート8bの個数も、運用に応じて適宜変更することができ、例えば1個や4個又は他の個数にすることもできる。
このように、本実施形態の上下動機構80(第2駆動機構)は、複数(9個)の粘着ピンプレート8bをそれぞれ独立して上下動(上部基板面3aに対する垂直動作)させることが可能に構成されている。
そして、上下動機構80は、粘着ピンプレート8bごとに設定される突出量で、粘着ピン8aを上部基板面3aから突出させることができる。これによって、粘着ピン8aは、粘着ピンプレート8bごとに設定される突出量で上部基板面3aから突出した状態で上基板K1(図1参照)を保持可能になっている。
(上テーブルの動作)
図6は、上テーブル3の動作を模式的に示す図である。図6(a)は、上基板K1と下基板K2とを貼り合わせる直前の状態を示しており、図6(b)は、上基板K1と下基板K2とを貼り合わせるときの状態を示している。
図6(a)に示すように、上基板K1と下基板K2とを貼り合わせる直前の状態において、下基板K2は下テーブル4に載置されている。そして、上基板K1は、下基板K2の上方で、上テーブル3を貫通する複数の粘着ピン8aによって保持されている。
図6(b)に示すように、基板組立装置1は、上基板K1と下基板K2とを貼り合わせるときに、Z軸駆動機構20を駆動して、上フレーム2を下動することによって、上テーブル3とともに各粘着ピンプレート8b(粘着ピン8a)を下動させる。これによって基板組立装置1は、上フレーム2及び上テーブル3と下テーブル4とで上基板K1と下基板K2とを加圧して、上基板K1と下基板K2とを貼り合わせる。
(粘着保持機構の上下動機構の構成)
図7は、粘着保持機構8の上下動機構80の構成を模式的に示す図である。図7(a)は基板組立装置1の全体の上下動機構80の構成を模式的に示しており、図7(b)は任意の1つの粘着ピンプレート8bをプレートPL1とし、プレートPL1における上下動機構80の構成を模式的に示している。
図7(a)に示すように、本実施形態では、基板組立装置1は9つの矩形状の粘着ピンプレート8bを有している。各粘着ピンプレート8bの少なくとも四隅には、粘着ピンプレート8bの各部位(四隅)を上下動させる4つの上下動機構80が取り付けられている。
ここで、4つの上下動機構80をそれぞれ軸Ax1,Ax2,Ax3,Ax4(図7(b)参照)と称する。軸Ax1と軸Ax4は矩形の隣り合わない2つの頂点を結ぶ対角線上に配置されている。軸Ax2と軸Ax3は別の2つの頂点を結ぶ対角線上に配置されている。
図7(b)に示すように、各上下動機構80は、ボールねじ軸81とボールねじ機構82と電動モータ83とを有する。ボールねじ機構82は、粘着ピンプレート8bと一体に形成されており、ボールねじ軸81と螺合している。電動モータ83は、ボールねじ軸81を回転駆動させることによって、粘着ピンプレート8bの各部位(四隅)を上下動させる。
電動モータ83は、アンプ211及びプログラマブルロジックコントローラ(PLC)212を介して制御装置100に接続されている。本実施形態では、PLC212を介して制御装置100で各電動モータ83の動作量(回転角度)を規定することができるように、電動モータ83としてサーボモータが用いられている。そのため、制御装置100は、電動モータ83の動作量(回転角度)を制御することによって、各軸Ax1,Ax2,Ax3,Ax4における上フレーム2から粘着ピンプレート8bまでの距離を規定することができる。つまり、制御装置100は、粘着ピンプレート8bの各部位(四隅)の高さを規定することができる。
<制御装置の構成>
以下、図8を参照して、制御装置100の構成につき説明する。図8は、制御装置100の構成を示す図である。
図8に示すように、制御装置100は、制御部110、ROMやRAM、HDD等の記憶部160、スピーカ170、液晶ディスプレイ等の表示部180、及び、タッチパネルやテンキー、キーボード等の入力部190を有している。
制御部110は、CPUによって構成され、記憶部160に予め格納された制御プログラムPr1を実行することによって、高さ制御部111、移動制御部112、真空プロセス制御部113、測定部121、調整用データ算出部122、調整モード選択部123、変化監視部124、自動調整部131、及び、手動調整部132として機能する。
高さ制御部111は、上下動機構70,80の動作を制御する機能手段である。高さ制御部111は、上下動機構70,80を駆動して、吸上げピンパッド7bの高さ調整や粘着ピンプレート8bの各部位(四隅)の高さ調整を制御する。
移動制御部112は、Z軸駆動機構20及びXYθ移動ユニット40の動作を制御する機能手段である。移動制御部112は、Z軸駆動機構20の電動モータ20cを駆動して、上フレーム2を上下動することによって、上テーブル3とともに各粘着ピンプレート8b(粘着ピン8a)を上下動させる。また移動制御部112は、XYθ移動ユニット40の移動機構41を駆動して、下テーブル4を変位させて、上基板K1と下基板K2との貼り合せ位置を決める。
真空プロセス制御部113は、上チャンバ5a、真空ポンプ機構P0、真空ポンプP1,P2,P3の動作を制御する機能手段である。
測定部121は、各上下動機構80の負荷(本実施形態では、各電動モータ83に流れる保持電流の電流値(保持電流値))を測定する機能手段である。測定部121は、測定データD2として、電動モータ83の保持電流値の変動したタイミングデータと粘着ピンプレート8bの高さデータとを同時に記憶部160に記録する。測定部121は、各上下動機構80の負荷の変動のタイミングに応じて各粘着ピンプレート8bの各部位(四隅)の平行状態を判定するモニタリング機能を有する。
調整用データ算出部122は、後記する調整用データD3を算出する機能手段である。
調整モード選択部123は、自動調整モードや手動調整モード等の調整モードを選択的に受け付ける機能手段である。
変化監視部124は、経年変化やその他の要因による粘着ピンプレート8bの各部位(四隅)の高さ(平行度)や各電動モータ83の保持電流値等の変化の大きさを監視する機能手段である。
自動調整部131は、自動調整モードを実行する機能手段である。自動調整モードは、調整用データ算出部122によって算出された調整用データD3に基づいて制御装置100が平行調整を自動的に行うモードである。
手動調整部132は、手動調整モードを実行する機能手段である。手動調整モードは、エンジニアやオペレータの手動による調整値の入力を受け付けることによって平行調整を行うモードである。ここで、エンジニアは、基板組立システム1000の提供者側の人物である。また、オペレータは、基板組立システム1000の利用者側の人物である。手動調整モードは、エンジニアやオペレータが各基板の平行調整の状態を個々に確認しながら、製品を生産する場合に適している。
記憶部160は、例えば、制御プログラムPr1、設定データD1、測定データD2、調整用データD3、蓄積測定データD4等を記憶する。
制御プログラムPr1は、制御装置100の動作を規定するプログラムである。
設定データD1は、基板組立装置1の動作の設定値を表すデータである。
測定データD2は、各上下動機構80の各電動モータ83の保持電流値の測定結果を表すデータである。
調整用データD3は、各上下動機構80の各電動モータ83の動作量(回転角度)の調整値を表すデータである。調整用データD3の詳細については後記する。
蓄積測定データD4は、過去に測定された各上下動機構80の各電動モータ83の保持電流値の測定結果を表すデータである。
<電動モータの電流値の変化例>
以下、図9を参照して、電動モータ83の電流値の変化例につき説明する。なお、本実施形態において「平行調整」とは、粘着保持機構8の上下動機構80の電動モータ83を駆動して、粘着ピンプレート8bの各部位(具体的には、粘着ピンプレート8bの四隅に配置された各軸Ax1,Ax2,Ax3,Ax4(図7(b)参照))の高さを調整することによって、上テーブル3の上部基板面3aから下方に突出する粘着ピン8aの突出量を調整する動作を意味している。
図9は、Z軸高さと上下動機構80の電動モータ83の電流値との関係を示すグラフ図である。図9(a)は平行調整を行う前の状態を示している。また、図9(b)及び図9(b)は平行調整を行った後の状態を示している。
図9において、横軸はZ軸高さを表しており、縦軸は各電動モータ83に流れる保持電流の電流値(保持電流値)を表している。横軸の値は左側から右側に進むにつれて小さくなり、一方、縦軸の値は下側から上側に進むにつれて大きくなっている。
ここで、Z軸高さとは、下テーブル4の下部基板面4aから上テーブル3の上部基板面3aまでの高さ(上フレーム2の上下軸の高さ)を表している。Z軸駆動機構20によって上フレーム2が上動すると、Z軸高さの値が大きくなり、Z軸駆動機構20によって上フレーム2が下動すると、Z軸高さの値が小さくなる。
保持電流値は、例えば制御装置100の測定部121(図8参照)によって測定される。
Ax1aは軸Ax1の電動モータ83における電流値の減少の開始ポイントを表している。Ax1bは軸Ax1の電動モータ83における電流値の減少中の区間を表している。Ax1cは軸Ax1の電動モータ83における電流値の減少の終了ポイントを表している。Ax2a,Ax3a,Ax4aは、それぞれ、軸Ax2a,Ax3a,Ax4aの電動モータ83における電流値の減少の開始ポイントを表している。
ここで、電流値の減少の開始ポイント(点Ax1a,Ax2a,Ax3a,Ax4a)とは、それぞれ、粘着ピン8aによって保持された基板(例えば、上基板K1や後記する図示せぬダミー基板)が下側の部材(例えば、下基板K2や下テーブル4)に接触したポイントを表している。
前記した通り、4つのロードセル20dで検出される検出値の合計値が装置全体の合計荷重値となる。制御装置100は、Z軸高さと4つのロードセル20dの検出値の変化とを監視することによって、上基板K1と下基板K2とが当接しているか否かを監視している。基板組立装置1は、吊下げ機構6によって上テーブル3を上フレーム2から吊り下げた構造になっている。そして、基板組立装置1は、粘着ピン8aの粘着部8cが潰れてしまうと、負荷が粘着保持機構8にかからずに上テーブル3にかかる構造になっている。そのため、基板組立装置1では、粘着部8cがある程度潰れると、そこから先は電動モータ83の保持電流値の変動がなくなり、保持電流値が一定な状態になる。
図10に、その過程における粘着ピン8aの状態を示す。図10は、第2駆動機構である上下動機構80の電動モータ83の動作状態を模式的に示す図である。図9(a)に示す点Ax1aでは、粘着ピン8aは、図10(a)に示す状態になっている。また、図9(a)に示す区間Ax1bでは、粘着ピン8aは、図10(b)に示す状態になっている。また、図9(a)に示す点Ax1cでは、粘着ピン8aは、図10(c)に示す状態になっている。
図10(a)に示すように、電流値の減少の開始ポイントである点Ax1aでは、粘着ピン8aによって保持されている基板(例えば上基板K1や後記する図示せぬダミー基板)が下側の部材(例えば下基板K2や下テーブル4)に接触した状態になっている。ここでは、粘着ピン8aによって保持されている基板が上基板K1であり、上基板K1の下側の部材が下基板K2である場合を想定して説明する(以下、同様)。このとき、粘着ピン8aの粘着部8cは潰れていない状態になっており、電動モータ83の保持電流値として、設定値通りの電流値I1aが測定される。
図10(b)に示すように、電流値の減少中の区間Ax1bでは、上フレーム2及び上テーブル3と下テーブル4とによって上基板K1が加圧された状態になっている。このとき、粘着ピン8aの粘着部8cは潰れた状態になっており、電動モータ83の保持電流値として、電流値I1aよりも小さな値の電流値I1bが測定される。
図10(c)に示すように、電流値の減少の終了ポイントである点Ax1cでは、上フレーム2及び上テーブル3と下テーブル4とによって上基板K1と上テーブル3のクッションシート31とが加圧された状態になっている。このとき、粘着ピン8aの粘着部8cと上テーブル3のクッションシート31とが潰れた状態になっており、電動モータ83の保持電流値として、電流値I1bよりもさらに小さな値の電流値I1cが測定される。
図9(a)に戻り、ΔAx12は点Ax1aから点Ax2aまでの差分を表している。ΔAx13は点Ax1aから点Ax3aまでの差分を表している。ΔAx14は点Ax1aから点Ax4aまでの差分を表している。ここで、差分ΔAx12とは、最初の電流値の減少開始ポイント(点Ax1a)から2番目の電流値の減少開始ポイント(点Ax2a)までの差分を表している(他の、差分ΔAx13,ΔAx14も同様)。
本実施形態では、一例として、例えば「N(μm)」を閾値とし、「-Nμm<(ΔAx14-ΔAx12)<+Nμm」のときに、粘着ピンプレート8b(粘着ピン8aによって保持された基板)が下側の部材(例えば、下基板K2や下テーブル4)に対して平行状態であると判定することによって、平行調整が行われるものとする。
図9(a)に示す例では、点Ax1a,Ax2a,Ax3a,Ax4aのZ軸高さの値は、値の大きいものから点Ax1a,Ax2a,Ax3a,Ax4aの順番になっている。このことは、軸Ax1が一番低く、軸Ax2が二番目に低く、軸Ax3が三番目に低く、軸Ax4が四番目に低く(すなわち、一番高く)なるように、粘着ピンプレート8bが傾いていることを表している。基板組立システム1000は、保持電流値の減少開始のタイミングを調整することによって、例えば図9(b)や図9(c)に示すように平行調整を行うことができる。
図9(b)は、全ての軸Ax1,Ax2,Ax3,Ax4で保持電流値の減少開始のタイミングが一致するように平行調整を行った場合の例を示している。この場合とは、下側の部材(例えば、下基板K2や下テーブル4)に対して粘着ピンプレート8bの全面が平行になるように平行調整を行った場合を意味している。
一方、図9(c)は、各軸Ax1,Ax2,Ax3,Ax4で保持電流値の減少開始のタイミングが適度にずれるように平行調整を行った場合の例を示している。この場合とは、下側の部材(例えば、下基板K2や下テーブル4)に対して粘着ピンプレート8bの各部位を意図的に設定したズレ量をもって略平行に配置するように平行調整を行った場合を意味している。
<設定用データの詳細>
以下、調整用データD3(図8参照)の詳細につき説明する。
本実施形態では、調整用データD3は、粘着ピンプレート8bの各部位(例えば各軸Ax1,Ax2,Ax3,Ax4(図7(b)参照)付近)の平行調整量(各上下動機構80の動作の調整量)を表すデータを意味している。調整用データD3は、Z軸高さの差分ΔAX12,ΔAX13,ΔAX14(図9(a)参照)に基づいて算出される。例えば、基板組立システム1000は、上テーブル3の上部基板面3aに対して傾斜した状態になっている粘着ピンプレート8bを上部基板面3aに対して平行な状態に調整することができる。すなわち、基板組立システム1000は、図9(a)に示す状態から図9(b)に示す状態になるように平行調整を行うことができる。この場合の各軸Ax2,Ax3,Ax4の平行調整量は、ΔAX12,ΔAX13,ΔAX14となる。調整用データD3は、その値を表している。
なお、基板組立システム1000は、粘着ピンプレート8bの各部位を意図的に設定した変位量だけ歪ませるように調整することができる。すなわち、基板組立システム1000は、例えば図9(a)に示す状態から図9(c)に示す状態になるように平行調整を行うことができる。この場合の各軸Ax2,Ax3,Ax4の平行調整量は、各部位の意図的に歪ませる変位量に応じて変更することができる。したがって、この場合の調整用データD3の値は、変位量に応じて変動する。
<基板組立システムの動作>
基板組立システム1000は、下基板K2に対する上基板K1の平行調整の簡易化を図ることを可能にしている。平行調整は、第2駆動機構である粘着保持機構8の上下動機構80の動作を制御して、粘着保持機構8のベース部である粘着ピンプレート8bの各部位の高さを規定する調整を実行すること(図11AのS140参照)により、行われる。
以下、図11A~図11D、図12、図13、図14A~図14B、図15を参照して、基板組立システム1000の動作につき説明する。図11A~図11Dは、それぞれ、基板組立システム1000のセットアップ中の動作を示すフローチャートである。図12は、基板組立システム1000の停止中の動作を示すフローチャートである。図13は、基板組立システム1000の生産中の動作を示すフローチャートである。図14A~図14Bは、基板組立システム1000の加圧・電流測定時の動作を示すフローチャートである。また、図15は、表示部180(図8参照)に表示させる表示画面PI1の一例を示す図である。
なお、基板組立装置1は図示せぬタイマによって計測された時間に基づいて動作する。また、基板組立装置1の一連の動作は図示せぬ記憶部に読み出し自在に予め格納されたプログラムによって規定されている。また、各情報は、記憶部に読み出し自在に一旦格納されてから、その後の処理を行う所要の構成要素に出力される。以下、これらの点については、情報処理では常套手段であるので、その詳細な説明を省略する。
(セットアップ中の動作)
まず、図11A~図11Dを参照して、基板組立システム1000のセットアップ中の動作につき説明する。セットアップ中の動作は、基板組立システム1000の提供者側のエンジニアの操作に基づいて行われる。エンジニアは、制御装置100を操作して、各種の設定値を基板組立システム1000に登録するための登録画面(図示せず)を表示部180に表示させる。これにより、基板組立システム1000はセットアップ中の動作を開始する。
図11Aに示すように、エンジニアが図示せぬ登録画面から各種の設定値を入力すると、制御装置100が入力された設定値の登録の受付を行う(S105)。
そして、エンジニアがセットアップの開始を指示する操作を行うと、制御装置100は、基板組立装置1に図示せぬダミー基板の真空チャンバ5内への搬入を行わせる(S110)。具体的には、制御装置100は、基板組立装置1のZ軸駆動機構20を駆動して、上フレーム2を上動することによって、上テーブル3を上動させるとともに、上チャンバ5aを上動させる。これによって真空チャンバ5が開く。次に制御装置100は、搬送装置200を駆動して、図示せぬダミー基板を真空チャンバ5内の上テーブル3と下テーブル4の間に搬入する。ダミー基板は、粘着ピンプレート8bの各部位(例えば各軸Ax1,Ax2,Ax3,Ax4(図7(b)参照)付近)の平行調整量(各上下動機構80の動作の調整量)の確認用の基板である。ダミー基板は、全面で均一な厚さに形成されている。
ダミー基板が上テーブル3と下テーブル4の間に搬入されると、制御装置100は、上下動機構70に指令を与えて、ダミー基板に当たるまで吸上げピン7aを下動させるとともに、真空ポンプP1を駆動する。これによってダミー基板が吸上げピン7aに真空吸引される。
この後、制御装置100は、搬送装置200を真空チャンバ5の外部に退出させ、吸上げピン7aを上動させてダミー基板を上テーブル3の上部基板面3aに密着させる。上部基板面3aは平面であるので、ダミー基板における撓み等の変形が補正される(撓み等の変形が除去される)。
そして制御装置100は、上下動機構80に指令を与えて、粘着ピンプレート8bを下動させるとともに、真空ポンプP2を駆動する。ダミー基板は、粘着ピンプレート8bとともに下動する粘着ピン8aに真空吸引される。このとき、粘着ピン8aの先端の粘着部8cがダミー基板に貼りつく。その後、制御装置100は、粘着ピン8aの粘着部8cにダミー基板が貼りついた状態の粘着ピンプレート8bを下動し、ダミー基板を上部基板面3aから離反させる。
このとき、制御装置100は、各粘着ピン8aの突出量が粘着ピンプレート8bの各部位ごとに設定されている突出量となるように、各上下動機構80の動作(具体的には、各上下動機構80の各電動モータ83の動作)を制御して、各粘着ピンプレート8bを下動する。これにより、制御装置100は各粘着ピンプレート8bの各部位の高さを規定する。本実施形態では、電動モータ83は、サーボモータで構成されており、PLC212によって制御されている。PLC212(図7(b)参照)は、一定値の電流を電動モータ83に流し続けることによって、電動モータ83の動作量(回転角度)を制御装置100の指令で規定された動作量に維持し続ける。
その後、制御装置100は、Z軸駆動機構20を駆動して、上フレーム2を下動することによって、上テーブル3を下動させるとともに、上チャンバ5aを下動させる。これによって、上チャンバ5aと下チャンバ5bとが係合して、真空チャンバ5が閉じる。このとき、真空チャンバ5の内側には、上テーブル3と下テーブル4と吸上げピン7aと粘着ピン8aとが配置されている。
S110の処理は、以上のようにして行われる。
S110の後、制御装置100は基板組立装置1に真空引きを行わせる(S115)。具体的には、真空チャンバ5が閉じると、制御装置100は、真空ポンプP0を駆動して真空チャンバ5内を真空にする。その結果、真空チャンバ5は、真空環境下で上テーブル3と下テーブル4と吸上げピン7aと粘着ピン8aとを収納した状態になる。
S115の後、制御装置100は基板組立装置1に加圧・電流測定を行わせる(S125)。S125の処理は、以下のようにして行われる。
まず、制御装置100は、Z軸駆動機構20を駆動して、上フレーム2を下動することによって、上テーブル3とともに各粘着ピンプレート8b(粘着ピン8a)を下動させる。これによって基板組立装置1は上フレーム2及び上テーブル3と下テーブル4とでダミー基板を加圧する。同時に制御装置100は各上下動機構80の各電動モータ83の保持電流値の測定を開始する。
制御装置100は、各電動モータ83の電流値の測定を開始してから終了するまでの間に測定される各電動モータ83の保持電流値の測定結果を、Z軸高さと対応付けて、測定データD2として記憶部160に記憶する。具体的には、制御装置100の測定部121は、例えば、Z軸高さを表す粘着ピンプレート8bの高さデータと各電動モータ83の保持電流値の測定結果を表す電動モータ83の保持電流値の変動したタイミングデータとを、測定データD2として、記憶部160に記録する。
粘着ピンプレート8b(粘着ピン8a)が下動すると、粘着ピン8aで保持されているダミー基板の下面が下テーブル4の下部基板面4aに密着した状態になる。制御装置100は、ロードセル20dから入力される検出信号によって、ダミー基板の下面が下テーブル4の下部基板面4aに密着したことを検知する。すると、制御装置100は、その時点で各上下動機構80を駆動して、各粘着ピン8aを上部基板面3aから引き込む。このとき、制御装置100は、真空ポンプP2を停止するとともに、ガス供給手段8eを駆動して真空吸着孔8dにガスを供給し、ダミー基板を粘着部8cから剥離させる。
粘着ピンプレート8b(粘着ピン8a)がさらに下動すると、粘着ピン8aの粘着部8cが潰れた状態になる。その後、ダミー基板の上面が上テーブル3の上部基板面3aに密着した状態になり、上フレーム2及び上テーブル3でダミー基板をさらに加圧した状態になる。制御装置100は、ロードセル20dから入力される検出信号によって、上テーブル3と下テーブル4の間に所定の設定荷重が生じたと判定したときに上フレーム2の下動を停止する。また、制御装置100は各電動モータ83の電流値の測定を終了する。このとき、ダミー基板は真空チャンバ5内の真空環境下において所定の設定荷重がかかった状態になっている。
S125の処理は、以上のようにして行われる。なお、S125の「加圧・電流測定」処理の詳細については、図14A及び図14Bを参照して、後述する。
S125の後、制御装置100は、S125で記憶部160に記憶された各電動モータ83の電流値の測定データD2を参照して、測定結果を表す表示画面(例えば、図15に示す表示画面PI1)を作成し、その表示画面を表示部180(図8参照)に表示する(S130)。
図15は、表示画面PI1の一例を示す図である。図15に示す例では、表示画面PI1は、旧測定結果と最新測定結果とを対比して示す構成になっている。表示画面PI1は、測定された各電動モータ83の電流値の変動状態を表すグラフ図や、各種の参照情報、自動調整ボタンB1a,B2a、手動調整ボタンB1b,B2b、調整不要ボタンB3を含む構成になっている。自動調整ボタンB1a,B2aは、平行調整(すなわち、粘着ピンプレート8bの各部位の高さを規定する調整)を自動的に実行すること(自動調整モードの実行)を制御装置100に指示するボタンである。手動調整ボタンB1b,B2bは、平行調整を手動で実行すること(手動調整モードの実行)を制御装置100に指示するボタンである。調整不要ボタンB3は、平行調整を実行しないことを制御装置100に指示するボタンである。
図11Aに戻り、S130の後、平行調整が必要であるか否かがエンジニアによって判定される(S135)。平行調整が必要である場合(“Yes”の場合)に、例えばエンジニアによって自動調整ボタンB1a(図15参照)又は手動調整ボタンB1b(図15参照)が押下される。制御装置100は、自動調整ボタンB1a(図15参照)又は手動調整ボタンB1bの押下を検出すると、平行調整を実行する(S140)。一方、平行調整が不要である場合(“No”の場合)に、例えばエンジニアによって調整不要ボタンB3(図15参照)が押下される。制御装置100は、調整不要ボタンB3の押下を検出すると、一連のルーチンの処理を終了する。
(「調整実行」処理の詳細)
以下、図11Bを参照して、S140の「調整実行」処理(図11A参照)の詳細につき説明する。
図11Bに示すように、S140の「調整実行」処理では、まず制御装置100は調整モードの受付を行う(S140a)。調整モードの受付は、例えば表示画面PI1(図15参照)に表示された自動調整ボタンB1a,B2aや、手動調整ボタンB1b,B2bの押下を検出することによって行われる。次に制御装置100は受け付けられた調整モードが自動調整モードであるか否かを判定する(S140b)。
S140bの判定で、受け付けられた調整モードが自動調整モードであると判定された場合(“Yes”の場合)に、制御装置100は調整用データD3(図8参照)を算出し(S140c)、平行調整の自動調整を実行する(S140d)。これによって制御装置100はS140の「調整実行」処理を終了する。なお、S140dの「自動調整実行」処理の詳細については、図11Cを参照して、後述する。
一方、S140bの判定で、受け付けられた調整モードが自動調整モードでないと判定された場合(“No”の場合)に、制御装置100の調整用データ算出部122(図8参照)は調整用データD3(図8参照)を算出し(S140e)、調整用データを表示部180(図8参照)に表示し(S140f)、平行調整の手動調整を実行する(S140g)。これによって制御装置100はS140の「調整実行」処理を終了する。なお、S140gの「手動調整実行」処理の詳細については、図11Dを参照して、後述する。
(「自動調整実行」処理の詳細)
以下、図11Cを参照して、S140dの「自動調整実行」処理(図11B参照)の詳細につき説明する。
図11Cに示すように、S140dの処理では、まず制御装置100は、Z軸駆動機構20を駆動して、上フレーム2を上動することによって、上テーブル3とともに各粘着ピンプレート8b(粘着ピン8a)を上動させて、ダミー基板への加圧を解除する(S141a)。
次に制御装置100はS140c(図11B参照)で算出された調整用データに基づいて平行調整用の各上下動機構80(各電動モータ83)の動作量の設定値を自動更新する(S141b)。
S141bの後、制御装置100は、S125(図11A参照)の処理と同様に、基板組立装置1に加圧・電流測定を行わせる(S141c)。そして、制御装置100はS141cの測定結果に基づいて各上下動機構80の各電動モータ83の保持電流値の変動のタイミングの差分が予め設定された閾値内であるか否かを判定する(S141d)。S141dの判定で、差分が予め設定された閾値内であると判定された場合(“Yes”の場合)に、制御装置100はS140dの「自動調整実行」処理を終了する。一方、S141dの判定で、差分が予め設定された閾値内でないと判定された場合(“No”の場合)に、制御装置100はS141cの測定結果に基づいて調整用データを算出する(S141e)。この後、処理はS141aに戻る。
(「手動調整実行」処理の詳細)
以下、図11Dを参照して、S140gの「手動調整実行」処理(図11B参照)の詳細につき説明する。
図11Dに示すように、S140gの「手動調整実行」処理では、まず制御装置100はS141aの処理(図11C参照)と同様にダミー基板への加圧を解除する(S142a)。
次に制御装置100は、平行調整用の各上下動機構80(各電動モータ83)の動作量の設定値のエンジニアによる手動入力を受け付け、動作量の設定値を受け付けた値に更新する(S142b)。
S142bの後、制御装置100は、S125の処理(図11A参照)と同様に、基板組立装置1に加圧・電流測定を行わせる(S142c)。次に、制御装置100は、S130の処理(図11A参照)と同様に、測定結果を表す表示画面(例えば、図15に示す表示画面PI1)を作成し、その表示画面を表示部180(図8参照)に表示する(S142d)。
S142dの後、再調整(平行調整)が必要であるか否かがエンジニアによって判定される(S142e)。再調整(平行調整)が必要である場合(“Yes”の場合)に、例えばエンジニアによって手動調整ボタンB1b(図15参照)が押下される。制御装置100は、手動調整ボタンB1bの押下を検出すると、S142cの測定結果に基づいて調整用データを算出する(S142f)。この後、処理はS142aに戻る。一方、再調整(平行調整)が不要である場合(“No”の場合)に、例えばエンジニアによって調整不要ボタンB3(図15参照)が押下される。制御装置100は、調整不要ボタンB3の押下を検出すると、S140gの「手動調整実行」処理を終了する。
(基板の生産停止中の動作)
次、図12を参照して、基板組立システム1000の基板の生産停止中の動作につき説明する。基板の生産停止中の動作は、基板組立システム1000の利用者側のオペレータの操作に基づいて行われる。
図11Aに示すように、オペレータは、制御装置100を操作して、蓄積測定データD4(図8参照)を確認するための確認画面(図示せず)を表示部180に表示させる(S205)。図示せぬ確認画面が表示されると、平行調整が必要であるか否かがオペレータによって判定される(S210)。
平行調整が必要である場合(“Yes”の場合)に、例えばオペレータによって図示せぬ確認画面に含まれている図示せぬ自動調整ボタン又は手動調整ボタンが押下される。制御装置100は、図示せぬ自動調整ボタン又は手動調整ボタンの押下を検出すると、平行調整を実行する(S140)。一方、平行調整が不要である場合(“No”の場合)に、例えばオペレータによって図示せぬ確認画面に含まれている図示せぬ調整不要ボタンが押下される。制御装置100は、図示せぬ調整不要ボタンの押下を検出すると、一連のルーチンの処理を終了する。
(基板の生産中の動作)
次に、図13を参照して、基板組立システム1000の基板の生産中の動作につき説明する。基板の生産中の動作は、基板組立システム1000の利用者側のオペレータの操作に基づいて行われる。オペレータは、制御装置100を操作して、基板の生産を指示するための生産指示画面(図示せず)を表示部180に表示させる。これにより、基板組立システム1000は基板の生産中の動作を開始する。
図13に示すように、オペレータが図示せぬ生産指示画面から生産枚数等の各種の設定値を入力して生産開始を指示する操作を行うと、制御装置100は、基板組立装置1に上基板K1及び下基板K2の真空チャンバ5内への搬入を行わせる(S305)。S305の処理は、以下のようにして行われる。
まず、制御装置100は、基板組立装置1のZ軸駆動機構20を駆動して、上フレーム2を上動することによって、上テーブル3を上動させるとともに、上チャンバ5aを上動させる。これによって真空チャンバ5が開く。次に制御装置100は、搬送装置200を駆動して、上基板K1を真空チャンバ5内の上テーブル3と下テーブル4の間に搬入する。
上基板K1が上テーブル3と下テーブル4の間に搬送されると、制御装置100は、上下動機構70に指令を与えて、上基板K1に当たるまで吸上げピン7aを下動させるとともに、真空ポンプP1を駆動する。これによって上基板K1が吸上げピン7aに真空吸引される。
この後、制御装置100は、搬送装置200を真空チャンバ5の外部に退出させ、吸上げピン7aを上動させて上基板K1を上テーブル3の上部基板面3aに密着させる。上部基板面3aは平面であるので、上基板K1における撓み等の変形が補正される(撓み等の変形が除去される)。
そして制御装置100は、上下動機構80に指令を与えて、粘着ピンプレート8bを下動させるとともに、真空ポンプP2を駆動する。上基板K1は、粘着ピンプレート8bとともに下動する粘着ピン8aに真空吸引される。このとき、粘着ピン8aの先端の粘着部8cが上基板K1に貼りつく。その後、制御装置100は、粘着ピン8aに上基板K1が貼りついた状態の粘着ピンプレート8bを下動し、上基板K1を上部基板面3aから離反させる。
このとき、制御装置100は、各粘着ピン8aの突出量が粘着ピンプレート8bの各部位ごとに設定されている突出量となるように、上下動機構80の動作(具体的には、各上下動機構80の各電動モータ83の動作)を制御して、各粘着ピンプレート8bを下動する。これにより、制御装置100は各粘着ピンプレート8bの各部位の高さを規定する。
次に制御装置100は、搬送装置200を駆動して、下基板K2を真空チャンバ5内の上基板K1と下テーブル4の間に搬入し、下基板K2を下テーブル4の下部基板面4aに載置する。この後、制御装置100は、搬送装置200を真空チャンバ5の外部に退出させる。また、制御装置100は真空ポンプP3を駆動して下基板K2を下テーブル4の下部基板面4aに吸着させて保持する。
その後、制御装置100は、Z軸駆動機構20を駆動して、上フレーム2を下動することによって、上テーブル3を下動させるとともに、上チャンバ5aを下動させる。これによって、上チャンバ5aと下チャンバ5bとが係合して、真空チャンバ5が閉じる。このとき、真空チャンバ5の内側には、上テーブル3と下テーブル4と吸上げピン7aと粘着ピン8aとが配置されている。
S305の処理は、以上のようにして行われる。
S305の後、制御装置100は、S115の処理(図11A参照)と同様に、基板組立装置1に真空引きを行わせる(S310)。これによって真空チャンバ5は、真空環境下で上テーブル3と下テーブル4と吸上げピン7aと粘着ピン8aとを収納した状態になる。なお、下基板K2は、基板組立装置1(上テーブル3と下テーブル4の間)に搬入される前に、別の工程でシール剤、液晶、スペーサ、ペースト材などの必要な物質が塗布されている。
S310の後、制御装置100は、XYθ移動ユニット40の移動機構41を駆動して下テーブル4を変位させて、上基板K1と下基板K2との貼り合せ位置を決める(S315)。
S315の後、制御装置100は、基板組立装置1に加圧・電流測定処理を行わせる(S320)。S320の処理は、以下のようにして行われる。
まず、制御装置100は、Z軸駆動機構20を駆動して、上フレーム2を下動することによって、上テーブル3とともに各粘着ピンプレート8b(粘着ピン8a)を下動させて、上フレーム2及び上テーブル3と下テーブル4とで上基板K1と下基板K2とを加圧する。これによって、粘着ピン8aで保持されている上基板K1と下テーブル4で保持されている下基板K2とが貼り合わされる。同時に制御装置100は各上下動機構80の各電動モータ83の保持電流値の測定を開始する。制御装置100は、各電動モータ83の電流値の測定を開始してから終了するまでの間に測定される各電動モータ83の電流値の測定結果を、Z軸高さと対応付けて、測定データD2として記憶部160に記憶する。
制御装置100は、ロードセル20dから入力される検出信号によって、上基板K1と下基板K2とが貼り合わさったことを検知する。すると、制御装置100は、その時点で各上下動機構80を駆動して、粘着ピン8aを上部基板面3aから引き込む。このとき、制御装置100は、真空ポンプP2を停止するとともに、ガス供給手段8eを駆動して真空吸着孔8dにガスを供給し、上基板K1を粘着部8cから剥離させる。
そして、制御装置100は、Z軸駆動機構20を駆動して、上フレーム2をさらに下動することによって、上フレーム2及び上テーブル3と下テーブル4とで上基板K1と下基板K2とをさらに加圧する。制御装置100は、ロードセル20dから入力される検出信号によって、上テーブル3と下テーブル4との間に所定の設定荷重が生じたと判定したときに上フレーム2の下動を停止する。また、制御装置100は各電動モータ83の電流値の測定を終了する。このとき、上基板K1と下基板K2とは真空チャンバ5内の真空環境下において所定の設定荷重で貼り合わされる。また、このときの加圧によって、下基板K2にあらかじめ塗布されているシール剤が適宜押圧され、シール剤で囲まれた枠内に塗布される液晶部分の真空が保持される。
その後、上基板K1と下基板K2の位置がずれないように、図示せぬUV(紫外線)照射装置から照射される紫外線でシール剤が仮硬化される。
S320の処理は、以上のようにして行われる。
S320の後、制御装置100はS320の測定結果に基づいて各上下動機構80の各電動モータ83の保持電流値の変動のタイミングの差分が予め設定された閾値内であるか否かを判定する(S325)。
S325の判定で、差分が予め設定された閾値内であると判定された場合(“Yes”の場合)に、制御装置100は基板組立装置1に大気開放を行わせる(S330)。具体的には、制御装置100は、真空状態にある真空チャンバ5の内部に窒素ガスなどの気体を注入して真空チャンバ5内を大気圧まで昇圧する。真空チャンバ5の内部が大気圧まで昇圧することによって、予め基板(下基板K2)に塗布されているスペーサや液晶の量によって決定されるギャップ(セルギャップ)になるまで、上基板K1と下基板K2とが均一に押圧(加圧プレス)される。制御装置100は、ガス供給手段8eを駆動して、真空吸着孔8dにガスを供給する。この時点で粘着ピン8aは上基板K1を保持していないので、真空吸着孔8dに供給されたガスは真空チャンバ5内に供給される。制御装置100は、図示しない気圧センサで真空チャンバ5内の気圧を計測し、真空チャンバ5内の気圧が大気圧まで昇圧した時点でガス供給手段8eを停止する。そして、制御装置100は上フレーム2を上動する。これによって真空チャンバ5が開放される。
S325の後、制御装置100は、搬送装置200を駆動して、上基板K1と下基板K2とが貼り合わされた基板を真空チャンバ5の外部に搬出する(S335)。
S335の後、制御装置100は、設定枚数分の生産が終了したか否かを判定する(S340)。S340の判定で、設定枚数分の生産が終了していないと判定された場合(“No”の場合)に、処理はS305に戻る。一方、S340の判定で、設定枚数分の生産が終了したと判定された場合(“Yes”の場合)に、一連のルーチンの処理は終了する。
また、S325の判定で、差分が予め設定された閾値内でないと判定された場合(“No”の場合)に、制御装置100は、オペレータに測定結果を確認させるために、スピーカ170で警報を発報するとともに(S350)、S320で記憶部160に記憶された各電動モータ83の電流値の測定データD2を参照して、測定結果を表す表示画面(例えば、図15に示す表示画面PI1)を作成し、その表示画面を表示部180(図8参照)に表示する(S355)。
S355の後、平行調整が必要であるか否かがオペレータによって判定される(S360)。平行調整が必要である場合(“Yes”の場合)に、例えばオペレータによって自動調整ボタンB1a(図15参照)又は手動調整ボタンB1b(図15参照)が押下される。制御装置100は、自動調整ボタンB1a(図15参照)又は手動調整ボタンB1bの押下を検出すると、搬送装置200を駆動して、生産中の基板を真空チャンバ5の外部に搬出する(S365)。そして、制御装置100は、平行調整を実行する(S140)。この後、処理は符号SA1を介してS305に戻る。一方、S360で、平行調整が不要である場合(“No”の場合)に、例えばオペレータによって調整不要ボタンB3(図15参照)が押下される。この場合に、処理は符号SA2を介してS330に進む。
なお、本実施形態では、S330の処理において、基板組立装置1に大気開放を行わせている。これは以下の動作を実現するためである。
すなわち、上基板K1と下基板K2との間にガスが侵入する隙間があると、好ましくない。そのため、基板組立装置1は、粘着ピン8aの粘着部8cが潰れる程度に上基板K1を下基板K2に押し付けて、上基板K1と下基板K2とを部分的に貼り合わせる。そして、基板組立装置1は、大気に開放することにより、大気圧で上基板K1を加圧して、上基板K1と下基板K2とを密着させて全体的に貼り合わせる。
(「加圧・電流測定」処理の詳細)
以下、図14A及び図14Bを参照して、S140g,S141c,S142c,S320の「加圧・電流測定」処理(図11A、図11B、図11D、図13参照)の詳細につき説明する。ここでは、上テーブル3の下降量が第1下降量~第4下降量の4段階で設定されている場合を想定して説明する。ただし、上テーブル3の下降量は4段階以外の多段階で設定することもできる。また、上テーブル3の下降量を設定するか否かの条件として用いる目標荷重が第1目標荷重~第3目標荷重の3段階で設定されている場合を想定して説明する。ただし、目標荷重は3段階以外の多段階で設定することもできる。
図14Aに示すように、S140g,S141c,S142c,S320の「加圧・電流測定」処理では、まず制御装置100は各粘着ピンプレート8bを加圧開始用高さにセットする(S405)。加圧開始用高さは、加圧開始用に予め設定された高さであり、真空チャンバ5内に配置されている基板の厚さ(具体的には、ダミー基板の厚さ、又は、上基板K1と下基板K2との合計の厚さ)よりも大きな値に設定されている。次に制御装置100は電流測定を開始する(S410)。そして制御装置100は、Z軸駆動機構20を駆動して、上テーブル3を加圧開始高さに下降させる(S415)。
S415の後、制御装置100は上テーブル3の下降量を第1下降量に設定する(S420)。第1下降量は、上部基板面3aからの粘着ピン8aの粘着部8cの突出量として予め設定された設定値(以下、「設定突出量」と称する)と同程度の値又は設定突出量よりも小さな値に設定されている。次に制御装置100は、Z軸駆動機構20を駆動して、上テーブル3を第1下降量分だけ下降させる(S425)。
S425の後、制御装置100は、4つのロードセル20dによって測定された荷重(以下、「測定荷重」と称する)が最終荷重に到達したか否かを判定する(S430)。最終荷重は、上基板K1と下基板K2とを実際に貼り合わせるときの設定荷重である。
S430の判定で、測定荷重が最終荷重に到達したと判定された場合(“Yes”の場合)に、上基板K1と下基板K2とが貼り合わされた状態になっている。この場合に、制御装置100は、設定時間分だけ待機し(S435)、その後に、電流測定を終了し(S440)、測定結果を測定データD2として記憶部160に記憶する(S445)。そして制御装置100は、「加圧・電流測定」の処理を終了する。
一方、S430の判定で、測定荷重が最終荷重に到達していないと判定された場合(“No”の場合)に、処理は符号SB1を介して図14Bに示すS505に進む。
S430の判定で、測定荷重が最終荷重に到達していないと判定された場合(“No”の場合)に、図14Bに示すように、制御装置100は、測定荷重が第1目標荷重に到達したか否かを判定する(S505)。第1目標荷重は、上テーブル3の下降量として第2下降量を設定するか否かの条件として用いる目標荷重であり、最終荷重よりも小さな値に設定されている。
S505の判定で、測定荷重が第1目標荷重に到達していると判定された場合(“Yes”の場合)に、制御装置100は、上テーブル3の下降量を第2下降量に設定する(S510)。第2下降量は第1下降量よりも小さな値に設定されている。
次に制御装置100は電流測定を一時停止する(S515)。そして制御装置100は、XYθ移動ユニット40の移動機構41を駆動して下テーブル4を変位させて、上基板K1と下基板K2との貼り合せ位置を決める(S520)。この後、制御装置100は電流測定を再開する(S525)。
一方、S505の判定で、測定荷重が第1目標荷重に到達していないと判定された場合(“No”の場合)に、制御装置100は、測定荷重が第2目標荷重に到達したか否かを判定する(S530)。第2目標荷重は第1目標荷重よりも小さな値に設定されている。S530の判定で、測定荷重が第2目標荷重に到達していると判定された場合(“Yes”の場合)に、制御装置100は、上テーブル3の下降量を第3下降量に設定する(S535)。第3下降量は第2下降量よりも小さな値に設定されている。
一方、S530の判定で、測定荷重が第2目標荷重に到達していないと判定された場合(“No”の場合)に、制御装置100は、測定荷重が第3目標荷重に到達したか否かを判定する(S540)。第3目標荷重は第2目標荷重よりも小さな値に設定されている。S540の判定で、測定荷重が第3目標荷重に到達していると判定された場合(“Yes”の場合)に、制御装置100は、上テーブル3の下降量を第4下降量に設定する(S545)。第4下降量は第3下降量よりも小さな値に設定されている。一方、S540の判定で、測定荷重が第3目標荷重に到達していないと判定された場合(“No”の場合)に、処理はS550に進む。
S525とS535とS545とのいずれかの処理の後、又は、S540の判定で、測定荷重が第3目標荷重に到達していないと判定された場合(“No”の場合)の後に、制御装置100は、Z軸駆動機構20を駆動して、上テーブル3を設定された下降量分だけ下降させる(S550)。その結果、処理がS525の後の場合に、上テーブル3が第2下降量分だけ下降する。また、処理がS535の後の場合に、上テーブル3が第3下降量分だけ下降する。また、処理がS545の後の場合に、上テーブル3が第4下降量分だけ下降する。また、処理がS540の判定で、測定荷重が第3目標荷重に到達していないと判定された場合(“No”の場合)の後に、上テーブル3が第3下降量分だけ下降する。
S550の後、処理は符号SB2を介して図14Aに示すS430に戻る。
<基板組立システムの主な特徴>
(1)基板組立システム1000は調整用データ算出部122(図8参照)を有している。調整用データ算出部122は、Z軸駆動機構20の下降量に応じて測定される各上下動機構80の負荷(本実施形態では、電動モータ83の保持電流値)の変動のタイミングに基づいて、各上下動機構80の動作量(電動モータ83の回転角度)の調整用データD3を算出する。基板組立システム1000の提供者側のエンジニアや利用者側のオペレータは、算出された調整用データD3を確認することにより、適切な平行調整を容易に行うことができる。そのため、基板組立システム1000は、下基板K2に対する上基板K1の平行調整の簡易化を図ることができる。
特に、近年では、1枚の基板から多数の製品を切り出して取得することが要望されている。この要望を満たそうとする場合に、基板の各部位に合わせて平行調整量の細かな設定を行うことが望ましい。基板組立システム1000は、基板の各部位に合わせて平行調整量の細かな設定を行うことができるため、このような要望を満たすことができる。
(2)基板組立システム1000は測定部121(図8参照)を有している。測定部121は各上下動機構80の負荷(電動モータ83の保持電流値)を測定して、負荷の変動のタイミングに応じて粘着ピンプレート8bの各部位(四隅)の平行状態を判定するモニタリング機能を有する。そのため、基板組立システム1000は、例えば粘着ピンプレート8bの各部位の高さが予め設定された閾値を超えた位置にある場合に、警報を発報して平行調整の異常をエンジニアやオペレータに通知することができる。
(3)制御装置100は手動調整モードと自動調整モードとを選択可能に表示する表示画面PI1(図15参照)を表示部180(図8参照)に表示する。これによってエンジニアやオペレータは運用に応じて好ましいモードを選択することができる。例えば、エンジニアやオペレータは手動調整モードを選択することにより、図9(c)に示すような、意図的に設定したズレ量を含む平行調整を行うことができる。また、エンジニアやオペレータは自動調整モードを選択することにより、図9(b)に示すような、粘着ピンプレート8bの全面を下側の部材(例えば、下基板K2や下テーブル4)と平行にさせる平行調整を行うことができる。ただし、自動調整モードであっても、ズレ量を含む設定データD1(図8参照)を予め設定しておくことにより、図9(c)に示すような、意図的に設定したズレ量を含む平行調整を行うこともできる。
(4)基板組立システム1000は監視部124(図8参照)を有している。監視部124は、測定部121によって測定された上下動機構80の負荷(電動モータ83の保持電流値)を表す測定データD2に対し、過去に測定された測定負荷又はサンプル値として任意に予め設定された設定負荷からの変化の大きさを監視する。このような基板組立システム1000は、基板を製造する度に平行調整の状態をフィードバックして監視し、以前と平行調整の状態が変わったときに、警報を発報したり、自動調整したりすることができる。具体的には、制御装置100は、過去に測定された測定負荷を表すデータとして、過去数カ月分の測定データを蓄積測定データD4として記録部160に記録する。監視部124は、測定データD2と蓄積測定データD4とを比較して、測定データD2が蓄積測定データD4から予め設定された閾値を超えて変化しているか否かを監視する。そして測定データD2が蓄積測定データD4から予め設定された閾値を超えて変化している場合に、基板組立システム1000は、警報を発報して平行調整の異常をエンジニアやオペレータに通知したり、又は、平行調整を自動的に行うようにしたりすることができる。
(5)制御装置100は測定部121によって測定された上下動機構80の負荷(電動モータ83の保持電流値)の変動の過程を表すグラフ図を含む表示画面PI1(図15参照)を表示部180(図8参照)に表示する。これによって基板組立システム1000は各軸Ax1,Ax2,Ax3,Ax4における負荷(電動モータ83の保持電流値)の変動のタイミングのズレ量をエンジニアやオペレータに一目で直感的に識別させることができる。
(6)上下動機構80の電動モータ83は、負荷に応じた保持電流値の変動の測定が制御装置100で行うことが可能なサーボモータによって構成されている。ただし、電動モータ83は、ステップモータで構成することもできる。
以上の通り、本実施形態に係る基板組立装置1によれば、下基板K2に対する上基板K1の平行調整の簡易化を図ることができる。
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、前記した実施形態では、基板組立装置1は81個の粘着ピン8aと9個の粘着ピンプレート8bと有している。しかしながら、粘着ピン8aの個数は、運用に応じて適宜変更することができる。また、粘着ピンプレート8bの個数も、運用に応じて適宜変更することができる。
また、例えば、前記した実施形態では、基板組立装置1は4つの上下動機構80で1個の粘着ピンプレート8bを上下動させる構成になっている。しかしながら、基板組立装置1は4つ以上の個数の上下動機構80で1個の粘着ピンプレート8bを上下動させる構成にしてもよい。
また、例えば、測定部121及び調整用データ算出部122は以下のように動作させるようにしてもよい。すなわち、測定部121は、電動モータ83の保持電流値の測定に際して、上テーブル2の下降を開始すると、測定結果を測定データD2としてN秒間記憶部160に記録し続ける。そして、測定部121(又は調整用データ算出部122)は、電動モータ83の保持電流値が変動している区間を検出して、測定データD2からその区間のデータを切り出し、切り出されたデータを算出用データとして記憶部160に格納する。調整用データ算出部122は、算出用データに基づいて調整用データD3を算出する。
また、例えば、基板組立システム1000は、各基板の平行調整の状態を、ネットワークを介して遠隔値で判断できるように構成してもよい。
また、例えば、基板組立システム1000は、平行調整を1度行って、そのときの調整値を記憶部160に記憶し、その調整値を用いて多数の基板を連続して生産するようにしてもよい。このような平行調整は、調整の精度が比較的緩い製品(例えば1枚の基板から1枚の製品を取得する1面取りの製品)の生産に適している。
また、例えば、基板組立システム1000は、毎回毎回平行調整を行いながら基板を1枚ずつ生産するようにしてもよい。このような平行調整は、調整の精度が比較的厳しい製品(例えば1枚の基板から多数の製品を取得する多面取りの製品)の生産に適している。
1 基板組立装置
1a 架台
1b 下シャフト
2 上フレーム
2a 上シャフト
3 上テーブル
3a 上部基板面
4 下テーブル
4a 下部基板面
5 真空チャンバ
5a 上チャンバ
5b 下チャンバ
6 吊下げ機構
6a 支持軸
6b 係止部
6c フック
7 吸上げ機構
7a 吸上げピン
7b 吸上げピンパッド
7a1,7b1 中空部
8 粘着保持機構
8a 粘着ピン
8b 粘着ピンプレート(ベース部)
8b1 負圧室
8c 粘着部
8d 真空吸着孔
8e ガス供給手段
20 Z軸駆動機構(第1駆動機構)
20a ボールねじ軸
20b ボールねじ機構
20c 電動モータ
20d ロードセル
30 バックプレート
31 クッションシート
40 XYθ移動ユニット
70 上下動機構
71,81 ボールねじ軸
72,82 ボールねじ機構
73,83 電動モータ
80 上下動機構(第2駆動機構)
80a 取付部
110 制御部
111 高さ制御部
112 移動制御部
113 真空プロセス制御部
121 測定部
122 調整用データ算出部
123 調整モード選択部
124 変化監視部
131 自動調整部
132 手動調整部
160 記憶部
170 スピーカ
180 表示部
190 入力部
211 アンプ
212 プログラマブルロジックコントローラ(PLC)
200 搬送装置
1000 基板組立システム
Ax1、Ax2,Ax3,Ax4 軸
D1 設定データ
D2 測定データ
D3 調整用データ
D4 蓄積測定データ
K1 上基板
K2 下基板
P0 真空ポンプ機構
P1,P2,P3 真空ポンプ
Pr1 制御プログラム

Claims (4)

  1. 上基板と下基板とを真空環境下で貼り合わせて基板を組み立てる基板組立装置において、
    前記下基板を保持する下部基板面を備える下テーブルと、
    前記下部基板面に対向する上部基板面を備える上テーブルと、
    当該上テーブルの前記上部基板面に対して垂直動作し、先端に粘着部を備え、前記上部基板面から下方に突出した状態の前記粘着部で前記上基板を粘着保持する複数の粘着ピンと、
    前記複数の粘着ピンと前記上テーブルとを上下動させる第1駆動機構と、を有し、
    前記複数の粘着ピンを1つ以上の前記粘着ピンを有する複数の領域に分割し、当該各領域に対し当該領域の前記粘着ピンを取付けたベース部を前記領域ごとに設け、
    少なくともそれぞれの前記ベース部の四隅に配置され、かつ、前記上部基板面に対してそれぞれの前記ベース部の各部位を独立して上下動させる第2駆動機構を前記ベース部ごとに備え、
    前記各第2駆動機構の動作を制御して、前記上部基板面に対するそれぞれの前記ベース部の各部位の高さを規定する
    ことを特徴とする基板組立装置。
  2. 制御装置を備え、
    当該制御装置は、
    それぞれの前記第2駆動機構の動作を制御して、前記上部基板面に対するそれぞれの前記ベース部の各部位の高さを規定する高さ制御部と、
    前記第1駆動機構の下降量に応じて測定されるそれぞれの前記第2駆動機構の負荷の変動のタイミングに基づいて、それぞれの前記第2駆動機構の動作量の調整用データを算出する調整用データ算出部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の基板組立装置。
  3. 前記第2駆動機構の負荷を測定して、負荷の変動のタイミングに応じて前記ベース部の各部位の平行状態を判定するモニタリング機能を有する測定部を備えた
    ことを特徴とする請求項2に記載の基板組立装置。
  4. 手動による調整値の入力を受け付けることによって前記ベース部の各部位の動作量の調整を行う手動調整部を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の基板組立装置。
JP2022124440A 2020-04-14 2022-08-04 基板組立装置 Active JP7290375B2 (ja)

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