JP7290251B2 - 砂型造型可視化装置 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 令和1年9月10日発行 第174回全国講演大会講演概要集(公益社団法人日本鋳造工学会)にて公開
本発明は、鋳造用の砂型を造型するに際し、前記砂型を形成する鋳物砂の充填挙動を視覚可能とすることで、予め前記鋳物砂の充填挙動を精度良く検出できる砂型造型可視化装置に関する。
例えば、平面視の中央側に内径が相互に異なるキャビティ孔を個別に有する複数のキャビティブロックを、前記キャビティ孔同士が相互に連通するように厚み方向に沿って積層し、これらを複数のベントを有する上型と下型との間において組換え可能に固定すると共に、前記上型の上方に前記ベントに連通する砂入れ容器を配置し、該砂入れ容器と前記複数のキャビティブロックとを透明なアクリル樹脂にて構成した砂型の試作装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
前記砂型の試作装置によれば、砂型中子の成形時における砂の挙動を外部から認識でき、成形型のキャビティごとに砂型成形の評価を迅速に行ない得る。
しかし、前記のような砂型の試作装置では、軸方向と直交する方向の幅寸法が相違する砂型中子のみにしか適用できないため、複雑な異形形状を呈する砂型の造型時における砂の挙動を認識することができない。しかも、前記複数のキャビティブロックを透明なアクリル樹脂で構成しているため、個々のキャビティブロック内のキャビティ孔内に個別に充填される砂の充填挙動や充填具合を、目視による視認やカメラによる画像撮影がしにくい。特に、充填された砂とキャビティ孔の内壁面との境界が不明瞭になり易い、という問題点があった。
特開2011-62741号公報(第1~11頁、図1~5)
本発明は、背景技術で説明した問題点を解決し、実際の砂型の形状に近似した造型空間を容易に構成でき、且つ前記砂型を形成する鋳物砂の充填挙動を明瞭に視覚可能にすることで、予め前記鋳物砂の充填挙動を精度良く検出できる砂型造型可視化装置を提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、前記課題を解決するため、鋳物砂を充填すべき造型空間を矩形枠状の外型とその内側に位置し且つ中空部の一部を閉塞する内型とで構成すると共に、これらの側面から前記造型空間を視覚可能とする、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明の砂型造型可視化装置(請求項1)は、鋳造用の砂型を造型するに際し、予め前記砂型を形成する鋳物砂の充填挙動を視可能として前記鋳物砂の充填挙動を検出するための砂型造型可視化装置であって、側面視が矩形枠状で且つ矩形状の中空部を有する外型と、かかる外型の中空部の一部を閉塞する閉塞部を有する内型と、上記外型の中空部における少なくとも一方の開口部側に配置された透明な可視シートと、を含上記外型の枠部の上片には、鋳物砂を投入するための投入孔が開口し、上記外型および内型には、これらを貫通し、且つ選択的に閉塞可能な複数の排気ベントが設けられている、ことを特徴とする。
前記砂型造型可視化装置によれば、以下の効果(1),(2)が得られる。
(1)前記閉塞部を様々な形状としたり、あるいは、種々の位置に配置した内型を外型の中空部に設けることによって、実際の砂型に近似した造型空間を容易に形成したり、変更ないし調整することが可能となる。
(2)上記効果(1)に伴って、前記砂型を形成する鋳物砂の充填挙動を、前記可視シートを介して明瞭に視覚可能にすることにより、予め前記鋳物砂の充填挙動を精度良く検出することが可能となる。
尚、前記砂型には、一般的な上型および下型の他、鋳物製品の中空部を形成するための中子型も含まれる。
また、前記内型は、前記外型の中空部における単数または複数の部分(一部)を閉塞する部位を有し、且つ単数または複数の金属部材からなる。
更に、前記可視シートは、内型および外型の両側面に対称に設ける形態としても良い。かかる形態では、目視による視認またはカメラによる撮像の際に、目視またはカメラを配置する側面と反対側の可視シートの外側を視覚不可能な裏蓋で覆う。前記カメラには、例えば、CCDカメラやビデオカメラが用いられる。
また、前記可視シートの樹脂板には、コスト面からアクリル板が推奨される。
加えて、前記内型を含む前記外型の背面側には、暗色系の裏蓋を設置される。
また、本発明には、前記可視シートは、樹脂板またはガラス板からなり、前記外型および内型側に配置される薄手可視シートと、該薄手可視シートの外側に配置される厚手可視シートと、から構成されている、砂型造型可視化装置(請求項2)も含まれる。
これによれば、次の効果(3),(4)を得ることができる。
(3)内型側に配置する薄手可視シートが、充填される鋳物砂との接触や摩擦によって曇った場合でも、前記薄手可視シートを交換することで、清んだ可視状態を安価且つ簡単に保つことができる。
(4)外側に耐圧強度が高い厚手可視シートを配置することで、充填される砂やエアの圧力による可視シートの破損を確実に防止できる。
尚、前記薄手可視シートに、例えば、厚みが約2mm程度のアクリル樹脂板を用い、且つ前記厚手可視シートに、例えば、厚みが約5mm程度のアクリル樹脂板を用いた場合、低コストで且つ安全に交換操作を行うことが可能となる。
更に、本発明には、前記投入孔の内径は変更可能とされている、砂型造型可視化装置(請求項3)も含まれる。
これによれば、鋳物砂を投入するための投入孔の内径を変更可能とし、実際の操業条件に即した鋳物砂の充填挙動を精度良く検出できるので、前記効果(2)を一層確実に得ることが可能となる。
また、本発明には、前記外型の枠部の下片と左右一対の側片とには、内周面に雌ネジを有する複数の排気ベントが各々貫通していると共に、該排気ベントの何れかには、外周面に前記雌ネジと螺合する雄ネジを有し、且つ軸心に沿った排気孔付きのベントピンまたは排気孔のない閉塞用のベントピンが挿入されている、砂型造型可視化装置(請求項4)も含まれる。
これによれば、複数の排気ベントの何れかを前記ベントピン(ベントボルト)で閉塞し、あるいは、排気孔付きの前記ベントピンを挿入することにより、実際の操業条件に近似した状態に容易に構成できるので、前記効果(2)をより確実に得ることができる。
更に、本発明には、前記ベントピンの外周面には、環状のシール材が巻き付けられている、砂型造型可視化装置(請求項5)も含まれる。
これによれば、前記排気ベントとベントピンとの間におけるエア漏れを確実に防げるので、前記効果(2)を確実に得ることができる。
尚、前記シール材には、例えば、Oリングが用いられる。
また、本発明には、前記薄手可視シートの周辺に沿って、金属製のシール枠と、該シール枠の形状に沿ったシール材とが配置されている、砂型造型可視化装置(請求項6)も含まれる。
更に、本発明には、前記薄手可視シートの角部、前記金属製のシール枠における内角部、およびシール材の角部とには、それぞれアールが付されている、砂型造型可視化装置(請求項7)も含まれる。
これらによれば、前記薄手可視シートとシール枠との境界の全長と、前記シール材の全長において、前記外型・内型と薄手可視シートとの間からの微細な砂やエアの漏れを確実に防げるので、前記効果(2)を確実に得ることができる。
しかも、薄手可視シートが曇った場合には、前記シール枠と共に容易に交換できるので、前記効果(3)も確実に得られる。
尚、前記金属製のシール枠は、例えば、鋼などの鉄板やステンレス鋼板などからなる枠材であり、前記薄手可視シートの周辺を包囲する開口孔を内設している。
また、本発明には、前記薄手可視シートの内側面と前記内型との間には、側面視が該内型と同形状の弾性シートが挟持されている、砂型造型可視化装置(請求項8)も含まれる。
これによれば、前記内型と薄手可視シートとの間からエアや微細な砂粒子の漏れを防げるので、前記効果(2)を一層確実に得ることができる。
尚、前記弾性シートには、金属製である外型や内型の反射光との見分けを容易にするため、ゴムシートまたは樹脂シートからなり、且つ色彩が白または白色系(明色系)を呈するものが推奨される。
更に、本発明には、前記外型の投入孔に連通する鋳物砂投入容器の側壁に設けた貫通孔と、一部の前記排気ベントとには、外周面に環状のシール材を巻き付けた圧力センサが挿入されている、砂型造型可視化装置(請求項9)も含まれる。
これによれば、前記2つの圧力センサが検出した圧力値の差に基づいて、鋳物砂投入容器から投入すべき砂に対して加えるべきエアへの圧力値を容易に検算できるので、前記効果(2)を確実に得ることができる。
尚、前記圧力センサは、排気ベント閉塞用のベントピン(ボルト)における雄ネジの先端に取り付けられ、容易に着脱可能である。
加えて、本発明には、前記排気ベントの内側の開口部には、鋳物砂の通過のみを阻止する金属網が配設されている、砂型造型可視化装置(請求項10)も含まれる。
これによれば、投入された鋳物砂の自重量による圧力を金網を介して内型や外型に伝達でき、前記圧力センサにはエアの圧力のみを検出できるので、鋳物砂の投入に必要なエア圧力の最適値を精度良く検出することが可能となる。従って、前記前記効果(2)を一段と確実に得ることができる。
尚、前記金属網における1つの孔は、例えば、1つの網目(空孔)の一辺が約0.01mmの角形である。
(A)は本発明による一形態の砂型造型可視化装置を示す正面図、(B)はその右側面図、(C)は前記砂型造型可視化装置の主要部の分解斜視図。 (A)は外型の正面図、(B)は内型の正面図、(C)は内型を外型の中空部に陥入した状態を示す正面図、(D1),(D2)は(C)中の一点鎖線部分Dの部分拡大断面図、(E1)~(E3)は(C)中の一点鎖線部分Eの部分拡大断面図。 (A)は前記砂型造型可視化装置の全構成要素の分解的な側面図、(B)は薄手可視シートを内設したシール枠とその内側に配置される弾性シートとを示す分解斜視図。 前記砂型造型可視化装置の作用を示す概略図。
以下において、本発明を実施するための形態について説明する。
図1(A)は、本発明による一形態の砂型造型可視化装置1を示す正面図、図1(B)は、その右側面図、図1(C)は、前記装置1の分解斜視図である。
上記砂型造型可視化装置1は、図1(A)~(C)に示すように、全体が矩形枠状を呈し且つ内側に内型10を陥入した外型2と、該外型2の正面(一側面)側に順次配置された薄手可視シート32を内陥したシール枠33、厚手可視シート31、および押さえ板36と、前記外型2の背面(他側面)側に配置された裏蓋38とを備えている。
また、前記外型2の上方には、全体が逆円錐形状の鋳物砂投入容器30が配置されている。更に、前記薄手可視シート32の角部ごとには、アールRが付けられ、前記厚手可視シート31の角部ごとは、面取り状にカッティングされている。
尚、前記内型10と薄手可視シート32との間には、後述する弾性シート40が挟持されている。
前記外型2は、金属の組立材からなり、図1(A)~(C)と図2(A)とに示すように、内側に直方体の中空部4を有する矩形状の枠部3と、該枠部3の上端側から正面側および背面側に水平で且つ対称に突出した前後一対の上フランジ5と、前記枠部3の下片から正面側および背面側に水平で且つ対称に突出した一対の下フランジ6とを有している。
前記枠部3の上片には、鋳物砂を投入するための投入孔3aが開口し、該枠部3の下片と左右一対の側片とには、複数ずつの雌ネジ孔7,8,9が格子状の位置ごとに形成されている。また、前記枠部3の下片には、該下片を貫通する複数の雌ネジ孔9の下端が開口する凹溝3bが水平方向に沿って形成されている。
前記内型10も金属製の組立材からなり、図1(A)、(C)と図2(B)とに示すように、前記外型2の中空部4の内側に陥入される矩形状の枠部11と、正面視で該枠部11の右上隅に張り出した直方体状の閉塞部12とを備えている。かかる閉塞部12を除いた前記枠部11の上片には、前記外型2の投入孔3aに連通する貫通孔11aが形成され、該枠部11における左右一対の側片と下片とは、前記外型2の雌ネジ孔7,8,9と個別に連通する複数ずつの貫通孔17,18,19が格子状に形成されている。
図2(C)に示すように、前記外型2の中空部4内に前記内型10の枠部11を陥入すると、図2(D1)に示すように、前記外型2の投入孔3aと前記内型10の貫通孔11aとが連通する。また、外型2の前記雌ネジ孔7,8,9と、内型10の前記貫通孔17,18,19とが、互いに個別に連通すると共に、図2(E1)で例示するように、これらは、それぞれ排気ベント27,28,29を個別に形成している。尚、図2(E1)で例示するように、排気ベント27,28,29の内側の開口部には、1つの網目が約0.01mm四方の金網nが張設されている。該金網nは、主に鋳物砂の通過を阻止するためのものである。
更に、図2(D1)に示すように、外型2の枠部3における上片を貫通する前記投入孔3aの開口部には、平面視の外形が円形の段部3cが形成され、該段部3cには、補強用の座金20が嵌め込まれている。上記投入孔3aとこれに連通する内型10の貫通孔11aとの内径(d1)は、例えば、一辺が約18mmの正方形である。
一方、鋳物砂の投入量を減らすように変更する場合には、図2(D2)に示すように、底面の中心側に角筒状の軸部22を一体に有する座金21が、前記段部3c、投入孔3a、および貫通孔11a内に挿入される。その結果、上記投入孔3aと貫通孔11aとの内径(d2)を、例えば、一辺が約8mm乃至16mmの範囲で縮小(変更)することが可能となる。
また、複数の前記排気ベント28のうち、操業条件に沿うため、閉鎖すべき排気ベント28には、図2(E2)で例示するように、外周面に雄ネジが刻設された閉塞用のベントピン(ベントボルト)24が挿入される。該ベントピン24のボルト頭側には、円環状のOリング(シール材)25が巻き付けられているので、排気ベント28とベントピン24との間からのエア漏れを確実に阻止できる。前記ベントピン24は、閉鎖すべき前記排気ベント27,29にも適用される。
尚、前記ベントピン24の軸心に沿って、次述する小径の排気孔(h)を貫通させた貫通孔付きベントピン24を用いることで、微妙な圧力調整も可能となる。
更に、図2(E3)で例示するように、閉鎖すべき排気ベント28の何れかに対し、軸心に沿って小径の排気孔hを有し、且つ先端にボタン形状の圧力センサS2を装着したベントピン24が挿入される。前記圧力センサS2のリード線26は、前記排気孔hを通じて外部の測定機器に導出される。尚、圧力センサS2付きの前記ベントピン24は、前記排気ベント27,29の何れか内にも挿入しても良い。また、前記裏蓋38にも複数の排気ベント(図示せず)を形成し、これらの何れか内にも圧力センサSn付きの前記ベントピン24を挿入しても良い。
図3(A)は、前記砂型造型可視化装置1の全構成要素を分解して示す側面図である。これらのうち、前記薄手可視シート32は、例えば、厚みが約2mm程度のアクリル樹脂板からなり、且つ前記厚手可視シート31は、例えば、厚みが約5mm程度のアクリル樹脂板からなる。
角部ごとにアールRを有する前記薄手可視シート32は、図3(B)に示すように、内隅部ごとに前記同様のアールRが付された金属製のシール枠33の開口孔34内に、角部ごとに前記同様のアールRを付けたOリング(シール材)35を挟んで嵌め込まれている。
前記薄手可視シート32と前記内枠10との間には、図3(A),(B)に示すように、前記内型10の側面視と相似形状の弾性シート40が挟持される。該弾性シート40は、厚みが約3mmのゴム製シートまたは弾性を有する樹脂シートからなり、側面視で外形に沿った矩形状の枠片41と、前記内型10の閉塞部12と同形状の凸部42と、これらに囲まれた側面視がL字形状の通し孔44とを有している。かかる弾性シート40は、前記内型10と薄手可視シート32との密着性を向上させる。
また、前記押さえ板36は、金属製の枠体であり、その内側に位置する側面視が矩形状の貫通孔37では、前記厚手・薄手可視シート31,32を介して、前記外型2と内型10とに囲まれたL形状の造型空間が視覚となっている。
更に、前記裏蓋38は、金属製の厚板材であり、図1(C),図3(A)に示すように、前記外型2および内型10側の側面には、前記同様のアールRが角部ごとに付されたOリング(シール材)39が矩形枠状に取り付けられている。
加えて、図4に示すように、前記鋳物砂投入容器30の側壁の上部には、前記同様の圧力センサS1付きのベントピン24が取り付けられている。
以下において、前記砂型造型可視化装置1の作用を図4によって説明する。
予め、各構成要素を図3(A)に示した配列順で、前記図1(A),(B)で示したように、全ての構成要素を厚み方向に沿って締め付ける。具体的には、押さえ板36と裏蓋38とをこれらの上辺および下辺ごとに複数個の万力(図示せず)により厚み方向に沿って締め付ける。尚、下辺側の万力を取り付けるため、外型2の下フランジ6ごとの中間付近に、横長の通し孔を垂直方向に沿って形成しておくことが望ましい。
その結果、前記Oリング39は、内型10と裏蓋38との間で断面が長円形状に変形して密着する。
また、図4に示すように、前記鋳物砂投入容器30の側壁の上部に、圧力センサS1を取り付け、且つ外型2,内型10の枠部3,11における右側の側片を貫通する複数の排気ベン28の1つに、前記圧力センサS2を付けた排気孔付きのベントピン24をネジ込む。これ以外の排気ベン27~29は、開放状態とするか、あるいは所定数をベントピン24により閉塞する。これにより、開放状態の排気ベン27~29を除いて、外型2、内型10、薄手可視シート32、および裏蓋38に囲まれたL字形状の造型空間は、外部から密閉状態となる。
更に、前記鋳物砂投入容器30内に所定量の鋳物砂sを充填した後、該鋳物砂投入容器30を密閉する。
かかる状態で、前記鋳物砂投入容器30内に図示しないエア貯蔵タンクから高圧エアを吹き込むと、図4中の太くカーブした矢印で示すように、鋳物砂sがエア流に載って、前記投入孔3a,11aから造型空間の垂直部を流下した後、該造型空間の下方に位置する水平部および右奥側へと順次充填されていく。
この際、前記圧力センサS1で測定されるエアの圧力が一定である場合、例えば、前記内型10の閉塞部12における底面付近に、鋳物砂sの未充填による空洞部が形成され易い。かかる空洞部は、裏蓋38による外光の遮断と、前記弾性シート40の白色系の色彩による外型2と内型10との反射光が抑制されることにより、前記可視シート31,32側では、黒色などの暗色系となって現れる。
上記暗色部を目視による視認または前記厚手可視シート31の外側に配置したCCDカメラ(カメラ)45またはビデオカメラ(カメラ)45で撮影することによって、前記鋳物砂sの充填挙動を視覚化できる。
尚、前記カメラ45による撮影では、約100~500fps程度の撮影速度てあっても、別途の光源を用いず、自然光のみにより撮影することができた。
前述した鋳物砂sの充填挙動である場合、前記鋳物砂投入容器30内に吹き込むエアの圧力を途中から高めることで、前記鋳物砂sの未充填による空洞部を容易に解消することができる。そして、この間における前記圧力センサS1と、前記排気ベント28内に配設した前記圧力センサS2とが検出したエア圧力値間の差の値を算出することにより、側面視がL字形状を呈する造型空間の砂型における鋳物砂sの充填操作を、効率良く迅速に行えると共に、安定した充填挙動を設定することが可能となる。
尚、前記エアの下流側である前記排気ベント29の何れか、あるいは前記裏蓋38に設けた排気ベントの何れかにも、更に別の圧力センサS3などを適宜配設することによって、一層精度を高めることも可能である。
前記のような砂型造型可視化装置1によれば、閉塞部12を有する内型10と外型2とを組み合わせることで、実際の砂型に近似した容易に造型空間を容易且つ迅速に形成できるので、予め充填すべき鋳物砂sの充填挙動を視覚的に把握することができる。
また、前記鋳物砂sの投入孔3aの内径を変更可能とし、且つ複数ずつの前記排気ベント27~29を任意に閉塞したり、これらの排気孔の内径を変更可能としたことで、実際の操業条件に即した鋳物砂sの充填挙動を視認可能にできる。
更に、可視シートを前記厚手可視シート31と薄手可視シート32とによって構成することで、前記砂sとの摩擦による曇りが生じても、低コストで容易に交換して視覚化が保て、且つ前記砂sなどの圧力による破損を防ぐことができる。
また、前記ベントピン24にOリング25を巻き付け、前記薄手可視シート32とシール枠33の開口孔34とOリング35の角部ごとにアールRを付け、薄手可視シート32と前記内型10との間に弾性シート40を挟んだ状態で、前記押さえ板36と裏蓋38とを厚み方向に沿って複数個の万力で締め付けているので、流動性の高い微少な鋳物砂sの漏れやエアの漏れを確実に阻止できる。
更に、前記圧力センサS1,S2をネジ込み型の前記ベントピン24の先端に着脱可能に取り付けられ、且つ該ベントピン24にもOリング25を巻き付けたことで、圧力センサS1,S2の位置ずれとエア漏れとを防止できる。
また、前記排気ベント27~29の内側の開口である前記内型10の枠部11の内面に前記金網nを張設して、前記鋳物砂sの自重圧力を内型10側に負担させたので、前記圧力センサS2にてエア圧力のみを検出することができる。
加えて、前記弾性シートの色彩を白色ないし白色系とし、内型10などの金属表面の反射光を防ぎ、充填した鋳物砂の茶色系の色彩との視認が容易となる。
従って、前記砂型造型可視化装置1によれば、前記効果(1)~(4)を確実に得られることが容易に理解される。
本発明は、以上において説明した形態に限定されるものではない。
例えば、前記内型10は、複数の閉塞部12を併用した形態としても良い。
また、前記閉塞部は、側面視で半円形状、4分の1円形状、台形状、半長円形状、半楕円形状、あるいは、任意の異形状を呈する形態であっても良い。
更に、前記内型10は、前記閉塞部12のみからなる形態とし、前記外型2の枠部3への結合は、該枠部3の内側面へのネジ止めやボルト止めとしたり、または、前記枠部3の一部を外側の辺に沿って有するようにネジ止めなどしても良い。これらの形態の場合、前記排気ベン27~29は、外型2の枠部3のみにおいて形成される。
また、前記厚手・薄手可視シート31,32は、双方とも板ガラスとしたり、あるいは 厚手可視シート31を板ガラスとし、且つ薄手可視シート32をアクリル樹脂板とした形態としても良い。
更に、前記鋳物砂sの投入孔3aは、平面視で角形に限らず、円形としても良い。該投入孔3aおよび前記鋳物砂投入容器30は、2つ以上を併設した形態としても良い。
また、前記内型10を中空部4に陥入した前記外型2の正面側と背面側との双方に、前記弾性シート40、薄手可視シート32を内設した前記シール枠33、および、厚手可視シート31を一対ずつ対称に配置した形態としても良い。かかる形態の場合、前記押さえ板36と裏蓋38とは、視覚する側の位置に合わせて交互に取り替えるものとされる。該形態とすることにより、前記内型10の閉塞部12が厚み方向で異なる断面形状である場合に有効となる。
加えて、前記Oリング35,39からなるシール材は、断面が先細形状の舌片を全長に沿って任意数有する樹脂製の気密用シール材としても良い。
本発明によれば、実際の砂型の形状に近似した造型空間を容易に構成でき、且つ砂型を形成する鋳物砂の充填挙動を明瞭に視覚可能にすることで、予め前記鋳物砂の充填挙動を精度良く検出できる砂型造型可視化装置を確実に提供できる。
1……………砂型造型可視化装置
2……………外型
3……………枠部
3a…………投入孔
4……………中空部
10…………内型
12…………閉塞部
24…………ベントピン
25…………Oリング(シール材)
27~29…排気ベント
31…………厚手可視シート(可視シート)
32…………薄手可視シート(可視シート)
33…………シール枠
35…………Oリング(シール材)
d1,d2…内径
S1,S2…圧力センサ
s……………鋳物砂
n……………金網
h……………排気孔
R……………アール

Claims (10)

  1. 鋳造用の砂型を造型するに際し、予め前記砂型を形成する鋳物砂の充填挙動を視可能として前記鋳物砂の充填挙動を検出するための砂型造型可視化装置であって、
    側面視が矩形枠状で且つ矩形状の中空部を有する外型と、
    上記外型の中空部の一部を閉塞する閉塞部を有する内型と、
    上記外型の中空部における少なくとも一方の開口部側に配置された透明な可視シートと、を含
    上記外型の枠部の上片には、鋳物砂を投入するための投入孔が開口し、
    上記外型および内型には、これらを貫通し、且つ選択的に閉塞可能な複数の排気ベントが設けられている、
    ことを特徴とする砂型造型可視化装置。
  2. 前記可視シートは、樹脂板またはガラス板からなり、前記外型および内型側に配置される薄手可視シートと、該薄手可視シートの外側に配置される厚手可視シートと、から構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の砂型造型可視化装置。
  3. 記投入孔の内径は変更可能とされている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の砂型造型可視化装置。
  4. 前記外型の枠部の下片と左右一対の側片とには、内周面に雌ネジを有する複数の排気ベントが各々貫通していると共に、該排気ベントの何れかには、外周面に前記雌ネジと螺合する雄ネジを有し、且つ軸心に沿った排気孔付きのベントピンまたは排気孔のない閉塞用のベントピンが挿入されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の砂型造型可視化装置。
  5. 前記ベントピンの外周面には、環状のシール材が巻き付けられている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の砂型造型可視化装置。
  6. 前記薄手可視シートの周辺に沿って、金属製のシール枠と、該シール枠の形状に沿ったシール材とが配置されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の砂型造型可視化装置。
  7. 前記薄手可視シートの角部、前記金属製のシール枠における内角部、およびシール材の角部とには、それぞれアールが付されている、
    ことを特徴とする請求項6に記載の砂型造型可視化装置。
  8. 前記薄手可視シートの内側面と前記内型との間には、側面視が該内型と同形状の弾性シートが挟持されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の砂型造型可視化装置。
  9. 前記外型の投入孔に連通する鋳物砂投入容器の側壁に設けた貫通孔と、一部の前記排気ベントとには、外周面に環状のシール材を巻き付けた圧力センサが挿入されている、
    ことを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の砂型造型可視化装置。
  10. 前記排気ベントの内側の開口部には、鋳物砂の通過のみを阻止する金属網が配設されている、
    ことを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の砂型造型可視化装置。
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