JP7288933B2 - 配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、配線基板に関する。
半導体発光素子を備える発光装置に使用される配線基板が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された配線基板では、放熱体の周囲に基体が設けられており、基体の側面に形成された突部によって、基体と放熱体との位置ずれや接触干渉によるクラックを抑制している。
特開2008-218678号公報
特許文献1に記載された配線基板は、配線基板に実装される部品の温度上昇時に、放熱体を介して温度を逃がす構造を有している。なお、配線基板における放熱体は伝熱部とも呼ばれ、基体は枠部とも呼ばれる。このような配線基板では、放熱体(伝熱部)の表裏面にバリ等の凹凸がある場合に、基体(枠部)と放熱体(伝熱部)との接合不良が生じる虞がある。このような接合不良は、リークや、配線基板を載置した際の傾きの発生、放熱体(伝熱部)による放熱効率の低下、及びメッキ不良に繋がるため、好ましくない。この点、特許文献1には、放熱体(伝熱部)の表裏面の凹凸に起因した接合不良を抑制することについては、何ら考慮されていない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、枠部と伝熱部との接合不良を抑制し、配線基板の性能を向上させることを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現できる。
(1)本発明の一形態によれば、金属を主成分とし、上面と、前記上面の反対側に位置する下面と、側面と、前記上面と前記側面とを繋ぐ第1角部と、前記下面と前記側面とを繋ぐ第2角部と、を有する伝熱部と、セラミックを主成分とし、接合部を介して前記伝熱部に接合される枠部であって、前記上面に対向する第1面と、前記側面に対向する第2面と、を有する枠部と、を備え、前記伝熱部の前記側面と、前記接合部の表面と、前記枠部の前記第2面との間に間隙が形成される配線基板が提供される。この配線基板は、前記間隙に面した前記伝熱部の前記側面と、前記接合部の前記表面とがそれぞれメッキされており、前記第1角部および前記第2角部は、R面取りまたはC面取りされており、前記伝熱部は、前記第1角部のうち、前記第1面と対向する部分の外側の端部よりも前記上面側の全面において、前記接合部に接触している。
この構成によれば、第1角部および第2角部は、R面取り又はC面取りされているため、伝熱部の加工時に発生するバリが除去されている。このため、バリが残存している場合と比較して、伝熱部と枠部とを確実に接合することができ、枠部と伝熱部との接合不良を抑制できる。この結果、接合不良に起因した、リークの発生や、配線基板を載置した際の傾きの発生、及び伝熱部による放熱効率の低下を抑制できる。また、伝熱部は、第1角部のうち、第1面と対向する部分の外側の端部よりも上面側の全面において、接合部に接触している。これにより、製造時に間隙がメッキ液によってメッキされる場合に、間隙に面した伝熱部の側面と、接合部の表面と、枠部の第2面とにおいてメッキ液の拡散不足の発生が抑制されるため、本構成の配線基板に発生するメッキ剥がれを抑制できる。これらの結果、本構成の配線基板によれば、枠部と伝熱部との接合不良を抑制し、配線基板の性能を向上させることができる。
(2)上記形態の配線基板において、前記間隙に面した前記伝熱部の前記側面と、前記接合部の前記表面とに加えてさらに、前記枠部の前記第2面がメッキされていてもよい。
この構成によれば、枠部の第2面までメッキが延在しているため、枠部の第2面までメッキが延在しない構成と比較して、メッキ液の拡散不足の発生を抑制できると共に、配線基板に発生するメッキ剥がれを抑制できる。
(3)上記形態の配線基板において、前記第1角部のR面取りまたはC面取りは、前記第2角部のR面取りまたはC面取りよりも小さくてもよい。
本構成と異なり、第1角部にも大きなR面取り又はC面取りが形成されると、R面取り又はC面取りされた第1角部に接合部としての接合材が溜まるため、第1角部の一部が接合部に接触し、残りの一部が間隙に露出して、窪みが形成されるおそれがある。この状態で間隙がメッキ液で浸されると、特に窪みにおいて、メッキが薄い又は無メッキの部分が発生するおそれがある。それに対し、本構成によれば、第1角部のR面取りは、第2角部のR面取り又はC面取りよりも小さい。そのため、メッキ液の良好な拡散により、間隙を形成する伝熱部、枠部、および接合部の表面に、十分な厚さのメッキが形成される。また、第1角部が小さいことにより、接合部の接合材の量を制御しやすくなり、接合部と伝熱部との接合面を十分に形成できる。
(4)上記形態の配線基板において、前記伝熱部は、さらに、前記第1角部の全面と、前記側面の少なくとも一部とにおいて、前記接合部に接触していてもよい。
この構成によれば、接合部が伝熱部のより多くの表面に接触しているため、伝熱部と枠部との接合強度が向上する。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、配線基板、半導体パッケージ、高放熱パッケージ、半導体装置、配線基板の製造方法、半導体パッケージの製造方法、およびこれらを備えるシステム等の形態で実現することができる。
本発明の実施形態の配線基板の概略斜視図である。 配線基板の説明図である。 配線基板の説明図である。 接合部により接合された伝熱部および枠部の説明図である。 比較例1の配線基板の説明図である。 比較例2の配線基板の説明図である。 変形例2の配線基板の一部の拡大図である。 変形例3の配線基板の一部の拡大図である。
<実施形態>
図1は、本発明の実施形態の配線基板100の概略斜視図である。図1に示される配線基板100は、半導体装置に用いられる基板である。配線基板100には、発光ダイオードなどの半導体が載置される。載置された半導体は、図示されない電気配線によって配線基板100の外部の制御装置と電気的に接続されており、発光が制御される。なお、半導体は、発光ダイオードに限定されず、例えば、パワーMOSFETやダイオードなどから構成されるパワーデバイスであってもよいし、他の機能を有する半導体を含んでもよい。
図1に示されるように、配線基板100は、略直方体の形状を有する。配線基板100の長手方向に平行な軸をX軸、短手方向に平行かつX軸に直交する軸をY軸と定義して、X軸,Y軸,Z軸(配線基板100の厚さ方向に平行な軸)で構成される直交座標系は、図2以降に示される直交座標系と対応している。本実施形態の配線基板100は、配線基板100の重心を通り、かつ、Z軸に平行な中心軸OLを定義した場合に、中心軸OLを通るYZ平面およびZX平面を基準として対称的な形状を有する。
図2および図3は、配線基板100の説明図である。図2に示される配線基板100は、図1に示される配線基板100の下面から見た斜視図である。図3には、図1におけるA-A断面の配線基板100についての概略図が示されている。図3に示されるように、配線基板100は、中心側かつZ軸負方向側に配置された伝熱部30と、接合部40を介して伝熱部30に接合される枠部20と、を備えている。伝熱部30は、金属であるCuを主成分として形成されている。枠部20は、セラミックとしてのアルミナ(Al23)を主成分として形成されている。接合部40は、Agで形成された銀ろうの接合材である。
図4は、接合部40により接合された伝熱部30および枠部20の説明図である。図4には、図3におけるX1部の拡大図が示されている。図4に示されるように、伝熱部30は、Z軸正方向側の面である上面30Tと、上面30Tの反対側に位置する下面30Uと、中心軸OLを中心として外側に位置する側面30Sと、上面30Tと側面30Sとを繋ぐ第1角部CR1と、下面30Uと側面30Sとを繋ぐ第2角部CR2と、を備えている。
本実施形態では、上面30Tおよび下面30Uは、XY平面に平行な面である。側面30Sは、上面30Tの延長した面に対して直交する平面である。第1角部CR1は、上面30Tを延長した面と、側面30Sを延長した面とが交わる角がR加工された部分(R面取り)である。第2角部CR2は、下面30Uを延長した面と、側面30Sを延長した面とが交わる角がR加工された部分である。本実施形態では、第1角部CR1のR面取りの半径が50μmであり、第2角部CR2のR面取りの半径が150μmである。そのため、本実施形態では、第1角部CR1のR面取りは、第2角部CR2のR面取りよりも小さい。
枠部20は、図3および図4に示されるように、伝熱部30の側面30Sを囲う外周部21と、外周部21から中心軸OL側に突出している平板部22と、を備えている。すなわち、図3に示されるように、外周部21は、略直方体に対して、中心軸OLに沿う空洞が形成された形状である。平板部22は、外周部21の内側に形成されたフランジ状の形状を有する。図4に示されるように、平板部22は、Z軸負方向側の面に形成されたメタライズ層22Mを有している。メタライズ層22Mは、Z軸負方向側の面にタングステンがメタライズされた後に、Niメッキが施された層である。
図4に示されるように、枠部20のメタライズ層22MのZ軸負方向側の下面(第1面)22MUは、伝熱部30の上面30Tの一部及び第1角部CR1に対向している。また、枠部20の外周部21は、伝熱部30の側面30Sに対向する内周面(第2面)21Sを有している。
本実施形態の接合部40は、枠部20の下面22MUと、伝熱部30における上面30Tと、第1角部CR1の全面および側面30Sの少なくとも一部に接触して、枠部20と伝熱部30とを接合している。第1角部CR1がR面取りであるため、伝熱部30は、第1角部CR1のうち、枠部20の下面22MUと対向する部分の外側の端部REよりも上面30T側の全面において、接合部40に接触しているともいえる。なお、外側の端部REは、第1角部CR1と側面30Sとを繋ぐ境界である。
伝熱部30と、枠部20と、接合部40との位置関係から、図4に示されるように、伝熱部30の側面30Sと、接合部40の表面40Fと、枠部20の内周面21Sとの間に間隙GPが形成される。配線基板100の製造工程では、接合部40による伝熱部30と枠部20との接合後に、間隙GPがメッキ液に浸される。これにより、間隙GPに面した伝熱部30の側面30Sと、接合部40の表面40Fと、枠部20の内周面21Sとがそれぞれメッキされる。本実施形態のメッキは、電気メッキ法により施される。メッキにより形成される金属層は、Ni(ニッケル)やAu(金)からなる。本実施形態では、約0.5~10μmの厚さのNiメッキが被覆された後に、約0.1~3μmの厚さのAuメッキが被覆される。メッキ中は、メッキ液が撹拌される又は被メッキ物である配線基板100が揺動・摺動され、メッキ面に新しいメッキ液が供給されるようにすることが好ましい。複数のメッキ液で金属層を形成する場合に、メッキ液を変更する際には、メッキ面が純水で洗浄される。
以上説明したように、本実施形態の配線基板100は、金属を主成分として形成された伝熱部30と、セラミックを主成分として接合部40を介して伝熱部30に接合される枠部20と、を備えている。図4に示されるように、第1角部CR1および第2角部CR2は、R面取りされている。そのため、本実施形態の第1角部CR1および第2角部CR2には、伝熱部30の加工時に発生するバリが除去されている。これにより、バリが残存している場合と比較して、伝熱部30と枠部20とを確実に接合することができ、枠部20と伝熱部30との接合不良を抑制できる。この結果、接合不良に起因した、リークの発生や、配線基板100を載置した際の傾きの発生、及び伝熱部30による放熱効率の低下を抑制できる。さらに、伝熱部30は、第1角部CR1のうち、枠部20の下面22MUと対向する部分の外側の端部REよりも上面30T側の全面において、接合部40に接触している。これにより、製造時に間隙GPがメッキ液によってメッキされる場合に、間隙GPに面した伝熱部30の側面30Sと、接合部40の表面と、枠部20の内周面21Sとにおいてメッキ液の拡散不足の発生が抑制されるため、配線基板100に発生するメッキ剥がれを抑制できる。これらの結果、本実施形態の配線基板100によれば、枠部20と伝熱部30との接合不良を抑制し、配線基板100の性能を向上させることができる。
本実施形態と異なり、第1角部CR1にも大きなR面取りが形成されると、R面取りされた第1角部CR1に接合部40としての接合材が溜まるため、第1角部CR1の一部が接合部40に接触し、残りの一部が間隙GPに露出して、窪みが形成されるおそれがある。この状態で間隙GPがメッキ液で浸されると、特に窪みにおいて、メッキが薄い又は無メッキの部分が発生するおそれがある。それに対し、本実施形態の第1角部CR1のR面取りは、第2角部CR2のR面取りよりも小さい。そのため、メッキ液の良好な拡散により、間隙GPを形成する伝熱部30、枠部20、および接合部40の表面に十分な厚さのメッキが形成される。また、第1角部CR1が小さいことにより、接合部40を構成する接合材の量を制御しやすくなり、接合部40と伝熱部30との接合面を十分に形成できる。なお、第1角部CR1の曲率半径は、0.3mm以下が好ましく、0.1mm以下であることがより好ましい。
また、本実施形態の伝熱部30は、図4に示されるように、第1角部CR1の全面と、側面30Sの少なくとも一部とにおいて、接合部40に接触している。すなわち、接合部40が伝熱部30のより多くの表面に接触しているため、伝熱部30と枠部20との接合強度が向上する。
<比較例1>
図5は、比較例1の配線基板100xの説明図である。図5には、本実施形態の配線基板100の図4の拡大断面図に対応する、比較例1の配線基板100xの拡大断面図が示されている。比較例1の配線基板100xでは、本実施形態の配線基板100と比較して、第1角部CR1xおよび第2角部CR2xの形状と、接合部40xとが異なり、他の構成は同じである。
図5に示されるように、比較例1の第1角部CR1xは、実施形態の第1角部CR1(図4)よりも大きく、半径が150μmのR面取りである。一方で、比較例1の第2角部CR2xは、実施形態の第2角部CR2よりも小さく、半径が50μmのR面取りである。そのため、比較例1の配線基板100xでは、第1角部CR1xのR面取りは、第2角部CR2xのR面取りよりも小さい。
図5に示されるように、比較例1の接合部40xは、枠部20の下面22MUと、伝熱部30xにおける上面30Txおよび第1角部CR1xの一部とに接触して、枠部20と伝熱部30xとを接合している。換言すると、比較例1の伝熱部30xは、上記実施形態の伝熱部30と異なり、第1角部CR1xのうち、外側の端部RExよりも上面30Tx側の全面では接合部40xに接触していない。その結果、図5に示されるように、接合部40xと第1角部30CRxとにより窪みHLが形成されている。
第1角部CR1xのR面取りの半径が大きいと、製造条件にもよるが、比較例1の配線基板100xのように、第1角部CR1xの一部が接合部40xに接触し、残りの一部が間隙GPxに露出しやすくなる。この場合、間隙GPx内に窪みHLが形成される。窪みHLが形成されると、製造時に間隙GPxがメッキ液によってメッキされる場合に、特に窪みHLにおいて、メッキ液の拡散が十分に行われずに、間隙GPxを形成する表面に形成されるメッキが薄くなってしまうおそれがある。また、第1角部CR1xの面取りが大きいため、接合部40xと伝熱部30xとを接合させるための接合部40xの接合剤の量を制御しづらい。
<比較例2>
図6は、比較例2の配線基板100yの説明図である。図6には、図5と同じように、本実施形態の配線基板100の図4の拡大断面図に対応する、比較例2の配線基板100yの拡大断面図が示されている。比較例2の配線基板100yでは、本実施形態の配線基板100と比較して、第2角部CR2yの形状が異なり、他の構成は同じである。
図6に示されるように、比較例2の第2角部CR2yには、上記実施形態のようなR面取りがされておらず、バリが発生している。伝熱部30をプレス加工により製造する場合、上面30T側の第1角部CR1または下面30Uy側の第2角部CR2yにバリが発生することが多い。そのため、比較例2のように、第2角部CR2yに発生しているバリが除去されていない状態で、配線基板100yが平面に置かれると、平面に対して配線基板100yが傾く場合がある。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
<変形例1>
上記実施形態の配線基板100は、一例であって、配線基板100の構成および形状などについては種々変形可能である。例えば、上記実施形態の伝熱部30は、無酸素銅であるCuで形成されていたが、その他の金属によって形成されていてもよい。伝熱部30は、80wt%以上のCuを含んでいると好ましい。上記実施形態の枠部20は、セラミックのアルミナで形成されていたが、アルミナ以外のセラミックで形成されていてもよい。例えば、枠部20は、AlN(窒化アルミニウム)、ガラス-セラミック、ムライト、およびBNなどを主成分として含むセラミックで形成されていてもよい。上記実施形態の接合部40は、銀ろう材の接合材であったが、その他の接合材により形成されていてもよい。接合部40は、70wt%以上のAgを含む金属で形成されていると好ましい。
上記実施形態の配線基板100は、中心軸OLを通るYZ平面およびZX平面を中心として対称的な略直方体の形状を有していたが、下記3つの構成を備える範囲で、種々変形可能である。
・間隙GPに面した伝熱部30の側面30Sと、接合部40の表面40Fとがそれぞれメッキされている。
・第1角部CR1および第2角部CR2が、R面取り又はC面取りされている。
・伝熱部30が、第1角部CR1のうち、枠部20の下面22MUに対向する部分の外側の端部REよりも上面30T側の全面において、接合部40に接触している。
第1角部CR1と第2角部CR2との少なくとも一方は、R面取りの代わりにC面取りが施されていてもよいし、異なる角度の組み合わせ(例えば、60°と30°)による斜面の面取りが施されていてもよい。本明細書では、R面取りとC面取りとの大小の比較は、伝熱部30の厚さ方向(Z軸方向)に沿った長さにより行われる。例えば、第1角部CR1が、上面30T側でXY平面に対して30°の傾きをなす平面(側面30S側でYZ平面に対して60°の傾きをなす平面)である場合に、第1角部CR1の面取りの大きさは、上面30Tから、第1角部CR1と側面30Sと接続するまでのZ軸に沿う長さとなる。なお、上記実施形態における第1角部CR1および第2角部CR2の大きさについては、変形可能であり、例えば、第1角部CR1の半径が60μmであってもよいし、40μmであってもよい。第1角部CR1のR面取りまたはC面取りは、第2角部CR2のR面取りまたはC面取りよりも小さくなくてもよい。例えば、第1角部CR1が50μmのR面取りであり、第2角部CR2が第1角部CR1と同じ寸法のC面取りであってもよい。
上記実施形態の伝熱部30は、第1角部CR1の全面と、側面30Sの少なくとも一部とにおいて、接合部40に接触していたが、伝熱部30の側面30Sは接合部40に接触していなくてもよい。
上記実施形態における上面や側面の呼び方は、図1などに示される直交座標系を基準とした定義の一例に基づく呼び方であるため、設定する座標系に応じて各面などの呼び方は変形可能である。例えば、設定する座標系に応じて、上記実施形態における「上面」は、伝熱部30を上側と設定した場合には「下面」にもなり得る。すなわち、上記実施形態において設定した方向に対応付けた呼び方は、一例であり、種々変形可能である。
<変形例2>
図7は、変形例2の配線基板100aの一部の拡大図である。図7には、変形例2の配線基板100aのうち、実施形態の配線基板100のX1部と同じ部分の拡大図が示されている。変形例2の配線基板100aでは、実施形態の配線基板100と比較して、メタライズ層22Maおよび接合部40aが異なり、他の構成等については配線基板100と同じである。図7に示されるように、変形例2の配線基板100aでは、メタライズ層22Maは、平板部22の下面(Z軸負方向側の面)と、外周部21aの内周面21Saの一部とに形成されている。換言すると、変形例2の配線基板100aでは、平板部22の下面に加えて、外周部21aの内周面21Saにもメタライズ層22Maが形成されている。これにより、接合部40aの形状は、実施形態の接合部40の形状と異なる。そのため、上記実施形態のように、メタライズ層22Maが形成された後に、間隙GPaがメッキ液に浸されると、内周面21Saの一部にもメッキが形成される。
図7に示される配線基板100aのように、枠部20aの内周面21Saの一部がメッキされていてもよい。配線基板100aでは、間隙GPaに面した伝熱部30の側面30Sと、接合部40aの表面40Faとに加えてさらに、枠部20aの内周面21Saがメッキされている。すなわち、内周面21Saまでメッキが延在しているため、内周面21Saまでメッキが延在しない構成と比較して、メッキ液の拡散不足の発生を抑制できると共に、配線基板100aに発生するメッキ剥がれを抑制できる。
<変形例3>
図8は、変形例3の配線基板100bの一部の拡大図である。図8には、変形例3の配線基板100bのうち、実施形態の配線基板100のX1部と同じ部分の拡大図が示されている。変形例3の配線基板100bでは、実施形態の配線基板100と比較して、メタライズ層22Mb及び接合部40bが、隅部P1において、外周部21bの内周面21Sbまで達していない点が異なり、その他の構成等については配線基板100と同じである。このように、メタライズ層22Mb及び接合部40bと内周面21Sbとが隅部P1において離間しているため、間隙GPaがメッキ液に浸された際、内周面21Sbはメッキされない。換言すると、変形例3の配線基板100bでは、間隔GPbに面した、伝熱部30の側面30Sと、接合部40bの表面40Fbと、内周面21Sbとのうち、側面30Sと表面40Fとがメッキされている。図8に示される配線基板100bのように、内周面21Sbはメッキされていなくてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
20,20a,20b…枠部
21,21a,21b…外周部
21S,21Sa,21Sb…内周面(第2面)
22…平板部
22M,22Ma,22Mb…メタライズ層
22MU,22MUa,22MUb…メタライズ層の下面(第1面)
30,30x…伝熱部
30S…伝熱部の側面
30T,30Tx…伝熱部の上面
30U…伝熱部の下面
40,40a,40b,40x…接合部
40F,40Fa,40Fb…接合部の表面
100,100a,100b,100x,100y…配線基板
CR1,CR1x…第1角部
CR2,CR2x,CR2y…第2角部
GP,GPa,GPb,GPx…間隙
OL…中心軸
P1…隅部
RE,REx…外側の端部

Claims (4)

  1. 金属を主成分とし、上面と、前記上面の反対側に位置する下面と、側面と、前記上面と前記側面とを繋ぐ第1角部と、前記下面と前記側面とを繋ぐ第2角部と、を有する伝熱部と、
    セラミックを主成分とし、接合部を介して前記伝熱部に接合される枠部であって、前記上面に対向する第1面と、前記側面に対向する第2面と、を有する枠部と、を備え、
    前記伝熱部の前記側面と、前記接合部の表面と、前記枠部の前記第2面との間に間隙が形成される配線基板であって、
    前記間隙に面した前記伝熱部の前記側面と、前記接合部の前記表面とがそれぞれメッキされており、
    前記第1角部および前記第2角部は、R面取りまたはC面取りされており、
    前記伝熱部は、前記第1角部のうち、前記第1面と対向する部分の外側の端部よりも前記上面側の全面において、前記接合部に接触していることを特徴とする、配線基板。
  2. 請求項1に記載の配線基板であって、
    前記間隙に面した前記伝熱部の前記側面と、前記接合部の前記表面とに加えてさらに、前記枠部の前記第2面がメッキされていることを特徴とする、配線基板。
  3. 請求項1または請求項2に記載の配線基板であって、
    前記第1角部のR面取りまたはC面取りは、前記第2角部のR面取りまたはC面取りよりも小さいことを特徴とする、配線基板。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の配線基板であって、
    前記伝熱部は、さらに、前記第1角部の全面と、前記側面の少なくとも一部とにおいて、前記接合部に接触していることを特徴とする、配線基板。
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