JP7284262B2 - 1種又は複数種のポリエステルコポリマーを製造するための方法、1種又は複数種のオリゴマーを調製するための方法、オリゴマー組成物、及びポリエステルコポリマー - Google Patents

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Description

本発明は、1種又は複数種のポリエステルコポリマーを製造するための方法、1種又は複数種のオリゴマーを調製するための方法、オリゴマー組成物、及びポリエステルコポリマーに関する。
近年、持続可能な資源から様々な化学製品を得る傾向が高まっている。ポリマー及びモノマーは、現在世界中で生成されている化学製品の重要な部分を構成しており、バルク化学薬品の約80%はモノマー又はモノマー前駆体である。したがってそれらは、持続可能な化学産業への移行において中心的役割を担っている。現在、ポリマーの大部分は化石燃料原料から生成され、使用後は(焼却又は分解により)世界的に大量の温室効果ガス放出をもたらす。いわゆる持続可能な、好ましくは部分的又は完全にバイオベースのポリマーの開発は、より持続可能な化学産業の発達に大きく貢献し得る。
特開2006-161017号公報は、大幅に改善された耐熱特性を有するイソソルビド型生分解性ポリマーの提供に関し、160℃超のガラス転移温度(Tg)を有するイソソルビド型ポリオキサレートを説明している。このポリオキサレートは、追加の繰り返し単位を、そのような追加の繰り返し単位160℃以上のガラス転移温度に影響しない限り、含んでいてよいことが示されている。
特開2006-161017号公報は、記載されたポリオキサレートが、イソソルビド、シュウ酸又はその誘導体、例えばシュウ酸ジエステル又はシュウ酸ジクロリドとの重縮合反応によって製造され得ることを示している。ポリオキサレートが追加の繰り返し単位として追加のエステル単位を含む場合、シュウ酸又はその誘導体の一部は追加の酸成分で置き換えられる。また、ポリオキサレートが追加の繰り返し単位として追加のエステル単位を含む場合、イソソルビドの一部は追加のアルコール成分で置き換えられる。
特開2006-161017号公報の例では、シュウ酸ジフェニルエステルをブチルスズヒドロキシオキシド水和物触媒の存在下でイソソルビドと反応させ、160℃超のガラス転移温度を有するポリイソソルビドオキサレートポリマーを調製している。追加の繰り返し単位を有するポリオキサレートの製造は開示されておらず、追加の繰り返し単位を有するそのようなポリオキサレートは例示されていない。
未公開の国際特許出願PCT/EP2018/063242は、5000グラム/モル以上の数平均分子量及び160℃未満のガラス転移温度を有するポリエステルコポリマーであって、
- ポリエステルコポリマー内のモノマー単位の総モル量に対して25モル%以上49.9モル%以下の範囲内の1種又は複数種の二環式ジオールモノマー単位であって、イソソルビド、イソイジド、イソマンニド、2,3:4,5-ジ-O-メチレン-ガラクチトール及び2,4:3,5-ジ-O-メチレン-D-マンニトールからなる群から選択される1種又は複数種の二環式ジオールに由来する1種又は複数種の二環式ジオールモノマー単位と、
- ポリエステルコポリマー内のモノマー単位の総モル量に対して45モル%以上50モル%以下の範囲内のオキサレートモノマー単位と、
- ポリエステルコポリマー内のモノマー単位の総モル量に対して0.1モル%以上25モル%以下の範囲内の1種又は複数種の直鎖状C2~C12ジオールモノマー単位であって、1種又は複数種の直鎖状C2~C12ジオールに由来する1種又は複数種の直鎖状C2~C12ジオールモノマー単位と、
- 任意選択で、ポリエステルコポリマー内のモノマー単位の総モル量に対して0モル%以上5モル%以下の1種又は複数種の追加のモノマー単位と
を含むポリエステルコポリマーを説明している。
PCT/EP2018/063242の例では、ポリエステルコポリマーは、イソソルビド、1種又は複数種のシュウ酸ジエステル及び1種又は複数種の直鎖状C2~C12ジオールを1工程で重合することを含む1工程プロセスにより調製される。PCT/EP2018/063242はまた、まず、金属含有触媒の存在下、重合条件下で1種又は複数種の二環式ジオールを1種又は複数種のシュウ酸ジエステルと反応させて二環式ジオール-オキサレートエステル生成物を生成し、続いてその後二環式ジオール-オキサレートエステル生成物を、金属含有触媒の存在下、さらなる重合条件下で1種又は複数種の直鎖状C2~C12ジオールと反応させてポリエステルコポリマーを生成する可能性を説明している。しかしながら、PCT/EP2018/063242は、そのような二環式ジオール-オキサレートエステル生成物の末端基を説明しておらず、そのような二環式ジオール-オキサレートエステル生成物におけるモノマーの数を説明していない。更に、PCT/EP2018/063242は、その実施例においてそのような2工程プロセスを示していない。更に、PCT/EP2018/063242は、シュウ酸及び/又はシュウ酸モノエステルの使用の可能性を説明していない。
本特許出願の実施例において示されるように、イソソルビド等の環式又は二環式ジオール、シュウ酸等のオキサレート前駆体、及び1,4-ブタンジオール等の脂肪族非環式ジオールの1工程重合は、環式若しくは二環式ジオールのポリエステルコポリマーへの非効率的及び/若しくは限定的な組み込み、並びに/又はポリエステルコポリマーにおけるそのような環式若しくは二環式ジオールの不均一な分布をもたらし得る。
ある特定のポリエステルコポリマーの用途では、ポリエステルコポリマーにおける環式及び/若しくは二環式ジオールモノマー単位のより均一な分布が望ましくなり得、並びに/又は環式及び/若しくは二環式ジオールをポリエステルコポリマーに効率的で経済的に魅力的な様式で組み込むことを可能にするプロセスを有することが有利となり得る。更に、それでも商業的に興味深い数平均分子量を有するポリエステルコポリマーの生成を可能にするプロセスを有することが、商業的に魅力的となり得る。更に、PCT/EP2018/063242において言及されているシュウ酸ジエステルの代わりにシュウ酸又はシュウ酸モノエステルを使用することができることが有利及び/又は経済的に魅力的となり得、特にそのようなシュウ酸又はシュウ酸モノエステルは、(エステル交換)触媒の非存在下で使用され得る。
WO2015/142181は、ポリエステルを調製するための方法であって、少なくとも1種のフランジカルボン酸又はジエステル、及びイソソルビド等の1種の二環式ジオールを接触させて、二環式ジオール部分と比較して過剰のフランジカルボキシレート部分を含むエステル生成物を形成する工程と;そのようにして得られたエステル生成物を、2~10個の炭素原子を含む飽和直鎖状又は分岐状ジオールと重合条件下で反応させて、ポリエステルを形成する工程とを含む方法を説明している。
しかしながら、WO2015/142181の実施例5に示されるように、最初にエステル交換触媒を利用して中間エステル生成物が形成されるそのようなプロセスの使用は、WO2015/142181の実施例2、3及び4において例示されるように、1工程でフランジカルボン酸ジエステル、エチレングリコール及びイソソルビドの全てを重合させることにより得られるポリエステルコポリマーの分子量より低い全体分子量を有するポリエステルコポリマーをもたらす。
環式若しくは二環式ジオールモノマー単位の均一な分布を有するポリエステルコポリマーの生成を可能にし、かつ/あるいはシュウ酸及び/若しくはシュウ酸モノエステルのモノマーとしての使用を可能にし、かつ/あるいは環式若しくは二環式ジオールを効率的で経済的に魅力的な様式でポリエステルコポリマーに組み込むことができる一方で、商業的に興味深い数平均分子量(Mn)を有するポリエステルコポリマーを得ることを可能にする、PCT/EP2018/063242に記述されたようなポリエステルコポリマーを製造するための方法を提供することが、当技術分野における進展となるだろう。
特開2006-161017号公報 国際特許出願PCT/EP2018/063242 WO2015/142181 WO2009/065778 WO2014/100828 WO2015184388 US2011282020A1 WO2013/062408A1 WO2010/0102822A1
ポリエステルコポリマーを製造するためのそのような方法は、本発明による方法によって得られた。
したがって、本発明は、1種又は複数種のポリエステルコポリマーを製造するための方法であって、
a)1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーを、モル過剰の1種又は複数種のジカルボン酸モノマーとオリゴマー形成して、1種又は複数種のオリゴマーを生成する工程であって、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーは、シュウ酸、シュウ酸モノエステル及びシュウ酸ジエステルからなる群から選択される1種又は複数種のシュウ酸モノマーを含む工程と、
b)1種又は複数種のオリゴマーを、1種又は複数種の1級ジオールモノマーと重合させる工程と
を含む、方法を提供する。
そのような方法は、好適には1種又は複数種のポリエステルコポリマーを生成し、又はより好適にはポリエステルコポリマー組成物を生成する。ポリエステルコポリマー組成物とは、本明細書において、好適には、1種又は複数種のポリエステルコポリマーを含む組成物として理解される。
方法は、有利には、ポリエステルコポリマー鎖全体にわたり環式若しくは二環式ジオールモノマー単位のより均一な分布を平均して有する1種若しくは複数種のポリエステルコポリマーを生成すること、かつ/あるいは環式若しくは二環式ジオールを1種若しくは複数種のポリエステルコポリマーにより効率的に組み込むこと、かつ/あるいはそのような1種若しくは複数種のポリエステルコポリマーの調製にシュウ酸及び/若しくはシュウ酸モノエステルモノマーを使用することを可能にしながら、商業的に興味深い数平均分子量(Mn)を得ることを可能にし得る。
得られる1種又は複数種のポリエステルコポリマーは、先行技術から公知でなく、したがって本発明はまた、上記方法により得られるか又は得ることができる1種又は複数種のポリエステルコポリマーを提供する。更に、本発明は、式(I):
[-C-A-(-B-A-)n]m (I)
(式中、
nは、1以上8以下の範囲内の数であり、
mは、2以上100000以下の範囲内の数であり、
Aは、オキサレートモノマー単位を表し、
Bは、環式又は二環式ジオールモノマー単位を表し、
Cは、1級C2~C12ジオールモノマー単位を表す)
に従うモノマー単位分布を平均して有する1種又は複数種のポリエステルコポリマーを提供する。
そのような平均モノマー単位分布は、実施例の分析方法のセクションに示されるように好適に確認(determine)され得る。
オリゴマーを調製するための方法のいくつかは新規であり、それ自体発明であると考えられる。したがって、本発明は更に、1種又は複数種のオリゴマーを調製するための方法であって、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーを、シュウ酸、シュウ酸モノエステル及びシュウ酸ジエステルからなる群から選択される1種又は複数種のシュウ酸モノマーと、1.1:1超の1種又は複数種のシュウ酸モノマーの1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーに対するモル比で、溶融混合する工程を含む、方法を提供する。
そのような方法は、好適にはオリゴマー組成物を生成する。オリゴマー組成物とは、本明細書において、好適には、1種又は複数種のオリゴマーを含む組成物として理解される。そのようなオリゴマー組成物は、先行技術では説明されておらず、したがって、本発明はまた、上記方法により得られるか又は得ることができるオリゴマー組成物を提供する。本発明は更に、
- 1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマー単位と、
- 1種又は複数種のオキサレートモノマー単位と
を含むか又はそれらからなる1種又は複数種のオリゴマーであって、前記1種又は複数種のオキサレートモノマー単位の、前記1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマー単位に対する平均モル比が、1.1:1以上である、1種又は複数種のオリゴマーを提供する。
本発明によるポリエステルコポリマーは、有利には、フィルム、繊維、射出成形部品、並びにボトル及び/又は入れ物等の包装材料等の工業用途に使用され得る。
したがって、本発明は更に、上述の1種又は複数種のポリエステルコポリマーを含み、任意選択で1種若しくは複数種の添加剤及び/又は1種若しくは複数種の追加のポリマーをさらに含んでいていよい、組成物を提供する。
更に、本発明は、本発明による1種又は複数種のポリエステルコポリマーの使用を含む、物品を製造するための方法を提供する。
更に、本発明は、上述の物品を製造するためのそのような方法により得られるか又は得ることができる物品を提供する。
「ポリマー」とは、本明細書において、好適には、鎖内で互いに連結した11個以上のモノマー単位、より好適には21個以上のモノマー単位、更により好適には11個以上1000000個以下の範囲内のモノマー単位、最も好ましくは21個以上1000000個以下の範囲内のモノマー単位を含む分子構造として理解される。
「重合」とは、本明細書において、好適には、1つ若しくは複数のモノマー及び/又は1つ若しくは複数のオリゴマーが連結して1種又は複数種のポリマーを含む組成物を生成することとして理解される。
「ポリエステル」とは、本明細書において、好適には、その主鎖においてエステル官能基を介して連結した複数のモノマー単位を含むポリマーとして理解される。そのようなエステル官能基はまた、式Ra-C(=O)-O-Rb(式中、Ra及びRbは、それぞれ独立して、炭素原子を介してエステル官能基に結合した有機基である)を有する基と呼ばれることもある。
「ポリエステルコポリマー」とは、本明細書において、好適には、3つ以上の異なる種類のモノマー単位が同じポリマー主鎖においてエステル官能基を介して連結したポリエステルとして理解される。
「ポリエステルコポリマー組成物」とは、本明細書において、好適には、1種又は複数種のポリエステルコポリマーを含む組成物として理解される。
「オリゴマー形成」とは、本明細書において、好適には、1つ若しくは複数のモノマーが連結して1種又は複数種のオリゴマーを含む組成物を生成することとして理解される。
「オリゴマー」とは、本明細書において、好適には、合計で3個以上21個以下の範囲内のモノマー単位、好ましくは3個以上11個以下の範囲内のモノマー単位、より好ましくは3個以上9個以下の範囲内のモノマー単位、更により好ましくは3個以上5個以下の範囲内のモノマー単位を含む分子構造として理解される。本発明におけるオリゴマーはまた、オリゴエステルと呼ばれることもある。
「オリゴエステル」とは、本明細書において、好適には、モノマー単位がその主鎖においてエステル官能基を介して連結したオリゴマーとして理解される。
「オリゴマー組成物」とは、本明細書において、好適には、1種又は複数種のオリゴマーを含む組成物として理解される。
「モノマー単位」とは、本明細書において、好適には、単一モノマー又は単一モノマー化合物からの寄与によって、オリゴマー、ポリマー又はコポリマーの分子構造にもたらされる構成単位として理解される。
「モノマー」又は「モノマー化合物」とは、本明細書において、好適には、オリゴマー形成又は重合される出発化合物として理解される。
「繰り返し単位」又は「反復単位」とは、本明細書において、好適には、オリゴマー、ポリマー又はコポリマーの主鎖に沿って連続的に反復するオリゴマー、ポリマー又はコポリマーの一部として理解される。本発明によるポリエステル又はオリゴエステルでは、いかなるそのような繰り返し単位も、好適には2つのモノマー単位を含み、1つのモノマー単位は2つのヒドロキシ末端基を有する化合物(ジオールとも呼ばれる)に由来し、1つのモノマー単位は2つのジカルボン酸及び/又はエステル基を有する化合物(二酸、酸-エステル又はジエステルとも呼ばれる)に由来する。
「Cx」化合物とは、本明細書において、「x」個の炭素原子を有する化合物として理解される。同様に、「Cy」化合物とは、本明細書において、「y」個の炭素原子を有する化合物として理解される。したがって、「Cx~Cy」化合物とは、本明細書において、「x」個以上「y」個以下の範囲内の炭素原子を有する化合物として理解される。したがって、誤解を避けるために、Cx~Cy化合物が「x」個超「y」個未満の炭素原子を含むことが十分可能である。
本明細書において、全ての圧力は絶対圧力である。
オリゴマー形成及び/又は重合において使用されるモノマー、並びに得られるオリゴマー及び/又はポリエステルコポリマー中のモノマー単位を、以降で1つずつ説明する。
1種又は複数種の1級ジオールモノマーは、環式、直鎖状又は分岐状であってもよい。好ましくは、1種又は複数種の1級ジオールモノマーは非環式であり、いかなる環構造も含まない。好適には、1種又は複数種の1級ジオールモノマーは脂肪族である。1種又は複数種の1級ジオールモノマーは、飽和又は不飽和であってもよいが、好ましくは飽和である。更に、1種又は複数種の1級ジオールモノマーは、その主炭素鎖内に酸素、硫黄及び/又は窒素等のヘテロ原子を含んでもよい又は含まなくてもよい。好ましくは、1種又は複数種の1級ジオールモノマーは、少なくとも2つのヒドロキシル基が接続した骨格炭素鎖を含む。より好ましくは、そのような骨格炭素鎖は、2個以上12個以下の範囲内の炭素原子を含む。いかなる分岐状ジオールモノマーも、好ましくは、1つ又は複数のアルキル基、例えば1つ又は複数のC1~C6アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル又はヘキシルで置換されているそのようなC2~C12骨格炭素鎖を含む。
より好ましくは、1種又は複数種の1級ジオールモノマーは、1種又は複数種の1級、環式、直鎖状又は分岐状C2~C12ジオールモノマーを含むか又はそれからなる。
そのような1種又は複数種の直鎖状C2~C12ジオールモノマーは、好ましくは、式(II):
Figure 0007284262000001
(式中、R1は、直鎖状有機基である)
に従う化学構造を有する。好ましくは、R1は、二価直鎖状脂肪族の、個別にオレフィン性の炭化水素基である。より好ましくは、R1は、二価直鎖状脂肪族炭化水素基である。そのような二価脂肪族基はまた、「アルキレン」基と呼ばれることもある。R1は、骨格炭素鎖内に酸素(O)、硫黄(S)及びそれらの組合せ等の1種又は複数種のヘテロ原子を含んでもよく又は含まなくてもよい。骨格炭素鎖内にヘテロ原子が存在する場合、そのようなヘテロ原子は、好ましくは酸素である。好ましくは、R1は、置換基を有さない直鎖骨格炭素鎖を含む。
1種又は複数種の直鎖状C2~C12ジオールモノマーは、偶数又は奇数の炭素原子を含む直鎖状ジオールモノマーであってもよい。1種又は複数種の直鎖状C2~C12ジオールモノマーは、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12個の炭素原子を含んでもよい。好ましくは、1種又は複数種の直鎖状C2~C12ジオールモノマーは、式(II)(式中、R1は、構造-[CH2]k-を有するアルキレン基であり、kは、好適には-[CH2]-基の数を表し、kは、1~10の範囲内の数である)に従う化学構造を有する1種又は複数種の直鎖状ジオールモノマーである。数kは、偶数又は奇数であってもよく、好適には、kは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10であってもよい。好適な直鎖状C2~C12ジオールモノマーの例は、エチレングリコール(エタン-1,2-ジオール)、プロパン-1,3-ジオール、プロペン-1,3-ジオール、ブタン-1,4-ジオール、ブテン-1,4-ジオール、ペンタン-1,5-ジオール、ペンテン-1,5-ジオール、ヘキサン-1,6-ジオール、ヘキセン-1,6-ジオール、ヘキサジエン-1,6-ジオール、ヘプタン-1,7-ジオール、ヘプテン-1,7-ジオール、オクタン-1,8-ジオール、オクテン-1,8-ジオール、オクタジエン-1,8-ジオール、ノナン-1,9-ジオール、ノネン-1,9-ジオール、デカン-1,10-ジオール、デセン-1,10-ジオール、ウンデカン-1,11-ジオール、ウンデセン-1,11-ジオール、ドデカン-1,12-ジオール、ドデセン-1,12-ジオール、ジエチレングリコール(DEG;2,2'-オキシジ(エタン-1-オール))、トリエチレングリコール(TEG;2,2'-[エタン-1,2-ジイルビス(オキシ)]ジ(エタン-1-オール))、ジプロピレングリコール(4-オキサ-2,6-ヘプタンジオール)及びそれらの2つ以上の混合物を含む。
最も好ましくは、1種又は複数種の1級ジオールモノマーは、ブタン-1,4-ジオール、ヘキサン-1,6-ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びそれらの1つ又は複数の混合物からなる群から選択される。
1種又は複数種の1級ジオールモノマーは、好ましくは、持続可能な資源から得られる、かつ/あるいはそれに由来する。例えば、WO2009/065778は、真核細胞におけるコハク酸の生成を説明しており、これは例えばその後ブタン-1,4-ジオールを調製するために部分的に水素化され得る。
1種又は複数種の1級ジオールモノマーに由来する1種若しくは複数種のオリゴマー及び/又は1種若しくは複数種のポリエステルコポリマーにおけるモノマー単位はまた、本明細書において「1級ジオールモノマー単位」又は単に「1級ジオール単位」と呼ばれることもあり得る。直鎖状C2~C12ジオールモノマーに由来するモノマー単位はまた、本明細書において、「直鎖状C2~C12ジオールモノマー単位」又は単に「直鎖状C2~C12ジオール単位」と呼ばれることもある。
1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーは、好ましくは2級ジオールである。すなわち、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーは、好ましくは2級環式又は二環式ジオールモノマーである。そのような2級環式又は二環式ジオールモノマーにおいて、ヒドロキシル基は、好適には、環構造中の炭素原子に直接結合している。
一実施形態において、「環式又は二環式ジオールモノマー」は、好ましくは二環式ジオールモノマーである。そのような実施形態において、工程a)は、好ましくは、1種又は複数種の二環式ジオールモノマーを、モル過剰の1種又は複数種のジカルボン酸モノマーとオリゴマー形成することを含む。
そのような二環式ジオールモノマーは、好適には二環式ジオールを含み得る。二環式ジオールは、好ましくは環構造を含み、この環構造は2つの結合した環を含み、また環構造はそれに結合した2つのヒドロキシル基を有する。二環式ジオールの環構造は、芳香族又は脂肪族であってもよい。好ましくは、二環式ジオールの環構造は、脂肪族である。したがって、二環式ジオールは、好ましくは脂肪族二環式ジオールである。二環式ジオールの環構造は、飽和又は不飽和環構造であってもよいが、好ましくは飽和環構造である。好ましくは、二環式ジオールの環構造は、6~12個の範囲内の炭素原子を含む。二環式ジオールの環構造は、1つ又は複数のアルキル基、例えば1つ又は複数のC1~C6アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル又はヘキシルで置換されていてもよく又は置換されていなくてもよい。二環式ジオールの環構造は、更に、酸素、硫黄及び/又は窒素等のヘテロ原子を含んでもよく又は含まなくてもよい。
1種又は複数種の二環式ジオールモノマーに由来する1種若しくは複数種のオリゴマー及び/又は1種若しくは複数種のポリエステルコポリマーにおけるモノマー単位はまた、本明細書において「二環式ジオールモノマー単位」又は単に「二環式ジオール単位」と呼ばれこともあり得る。
より好ましくは、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーは、
Figure 0007284262000002
からなる群から選択される1種又は複数種の二環式ジオールを含むか又はそれらからなる。
好ましくは、1種又は複数種の二環式ジオールは、1種又は複数種の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールを含むか又はそれからなる。
そのような1種又は複数種の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールに由来する任意の二環式ジオールモノマー単位はまた、本明細書において「1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールモノマー単位」又は単に「1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトール単位」と呼ばれることもあり得る。
より好ましくは、1種又は複数種の「1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールモノマー単位」、「1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトール由来モノマー単位」又は「1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトール単位」は、式(IVA)、(IVB)及び/又は(IVC)のモノマー単位:
Figure 0007284262000003
の群から選択される1種又は複数種のモノマー単位を含むか又はそれらからなる。
式(IVA)で例示されるイソソルビドモノマー単位は、特開2006-161017号公報の段落[0021]及び[0022]において例示されるような2つの三次元構造で存在し得、両方の構造が参照により本明細書に含まれる。
好適な1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの例は、イソソルビド(1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシドール)、イソマンニド(1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール)、イソイジド(1,4:3,6-ジアンヒドロ-L-イジトール)及びそれらの混合物を含む。1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトール異性体間の最も大きな違いは、2つの「ヒドロキシル」基の配向であり得る。この配向の違いは、オリゴマー又はコポリマー中のエステル基の異なる配向をもたらし、オリゴマー又はコポリマーの空間配置並びに物理的及び化学的特性のいくつかの変動を可能にし得る。
1種若しくは複数種のオリゴマー及び/又は1種若しくは複数種のポリエステルコポリマーが、1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトール由来モノマー単位の1つの異性体のみを含むこと、又は1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトール由来モノマー単位の2つ以上の異性体の混合物、例えばイソソルビド及び/若しくはイソマンニド及び/若しくはイソイジドに由来するモノマー単位の混合物を含むことが可能である。好ましくは、1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトール由来モノマー単位は、イソソルビド及び/又はイソイジドに由来するモノマー単位である。更により好ましくは、1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトール由来モノマー単位は、イソソルビドに由来するモノマー単位である。最も好ましくは、1種若しくは複数種のオリゴマー及び/又は1種若しくは複数種のポリエステルコポリマーは、イソソルビドモノマー単位、すなわちイソソルビドに由来するモノマー単位のみを含み、イソマンニド及び/又はイソイジドに由来するモノマー単位を本質的に含まない。
1種又は複数種の二環式ジオールモノマーは、好ましくは、持続可能なバイオマス材料から得られる、及び/又はそれに由来する。バイオマス材料とは、本明細書において、石油、天然ガス又は石炭から得られる、及び/又はそれに由来する物質の組成物とは対照的に、生物源から得られる、及び/又はそれに由来する物質の組成物として理解される。バイオマス材料は、例えば、デンプン等のポリサッカリド、又はセルロース及び/若しくはリグノセルロース材料であってもよい。持続可能とは、本明細書において、環境が枯渇しない、又は永久的に損傷されないような様式で材料が採取及び/又は得られることとして理解される。持続可能なバイオマス材料は、例えば、森林廃棄物、農業廃棄物、古紙及び/又は製糖残渣から供給され得る。イソソルビド、イソマンニド及びイソイジドは、それぞれソルビトール、マンニトール及びイジトールを脱水することにより好適に得ることができる。
別の実施形態において、工程a)における「環式又は二環式ジオールモノマー」は、好ましくは環式ジオールモノマーである。そのような実施形態において、工程a)は、好ましくは、1種又は複数種の環式ジオールモノマーを、モル過剰の1種又は複数種のジカルボン酸モノマーとオリゴマー形成することを含む。
そのような環式ジオールモノマーは、好適には環式ジオールを含み得る。環式ジオールとは、本明細書において、環構造を含むジオールとして理解され、この環構造は1つの環のみを含み、また環構造はそれに接続された少なくとも2つのヒドロキシル基を有する。したがって、環式ジオールは、本明細書において、単環式ジオールとも呼ばれる。環式ジオールの環構造は、芳香族又は脂肪族であってもよい。好ましくは、環構造は脂肪族である。したがって、環式ジオールは、好ましくは脂肪族環式ジオールである。環式ジオールの環構造は、飽和又は不飽和環構造であってもよいが、好ましくは飽和環構造である。好ましくは、環式ジオールの環構造は、4~12個の範囲内の炭素原子を含む。環式ジオールの環構造は、1つ又は複数のアルキル基、例えば1つ又は複数のC1~C6アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル又はヘキシルで置換されていてもよく又は置換されていなくてもよい。環式ジオールの環構造は、更に、酸素、硫黄及び/又は窒素等のヘテロ原子を含んでもよく又は含まなくてもよい。
好適には、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーは、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、2,2,4,4-テトラエチル-1,3-シクロブタンジオール、1,4-ジ(ヒドロキシメチル)-シクロヘキサン、1,2-ジ(ヒドロキシメチル)-シクロヘキサン及び1,3-ジ(ヒドロキシメチル)-シクロヘキサンからなる群から選択される1種又は複数種の単環式ジオールを含むか又はそれらからなる。
単環式ジオールモノマーに由来する1種若しくは複数種のオリゴマー及び/又は1種若しくは複数種のポリエステルコポリマーにおけるモノマー単位は、本明細書において「単環式ジオールモノマー単位」、「単環式ジオール単位」、「環式ジオールモノマー単位」又は単に「環式ジオール単位」と呼ばれることもあり得る。
工程a)における1種又は複数種のジカルボン酸モノマーは、シュウ酸、シュウ酸モノエステル及びシュウ酸ジエステルからなる群から選択される1種又は複数種のシュウ酸モノマーを含む。より好ましくは、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーは、1種又は複数種のシュウ酸モノマーからなる。最も好ましくは、1種又は複数種のシュウ酸モノマーは、シュウ酸及びシュウ酸モノエステルからなる群から選択される。
シュウ酸モノマーとは、本明細書において、好ましくは、シュウ酸、シュウ酸モノエステル及び/又はシュウ酸ジエステルとして理解される。1種又は複数種のシュウ酸モノマーは、好適には、式(V):
Figure 0007284262000004
(式中、R2及びR3は、それぞれ独立して、水素、C1~C20アルキル基、C2~C20アルケニル基、C4~C20シクロアルキル基、C4~C20アリール基又はC5~C20アルキルアリール基である)
に従う化学構造を有し得る。そのようなC1~C20アルキル基、C2~C20アルケニル基、C4~C20シクロアルキル基、C4~C20アリール基又はC5~C20アルキルアリール基は、酸素、硫黄及び/又は窒素等のヘテロ原子を含んでもよく又は含まなくてもよい。
1つの好ましい実施形態において、R2及び/又はR3は、水素である。そのような実施形態において、R2及びR3の少なくとも一方、好ましくはR2及びR3の両方が水素である。すなわち、好ましくは、1種又は複数種のシュウ酸モノマーは、シュウ酸及びシュウ酸モノエステルからなる群から選択される。本発明において、そのようなシュウ酸及び/又はシュウ酸モノエステルは、ジエステルより安価となり得るため、及び/又はより容易に得ることができるため、及び/又は触媒が存在する必要なしにオリゴマー形成に適用され得るため、特に有利である。そのような好ましい実施形態において、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーは、シュウ酸及びシュウ酸モノエステルからなる群から選択される1種又は複数種のシュウ酸モノマーを含み、好ましくはそれからなる。1種又は複数種のシュウ酸モノマーがシュウ酸モノエステルである場合、そのようなシュウ酸モノエステルは、好ましくは、式(V)(式中、R2及びR3の一方は水素であり、他方はC1~C20アルキル基又はC2~C20アルケニル基である)に従う化学構造を有する。他の優先性は、上述の通りである。
別の実施形態において、R2及びR3は、それぞれ独立して、式(VI):
Figure 0007284262000005
(式中、R4、R5及びR6は、それぞれ独立して、水素若しくはC1~C6アルキル基を表し、又は、R4及びR5が一緒になって、若しくはR4及びR6が一緒になってC4~C20シクロアルキル基、C4~C20アリール基又はC5~C20アルキルアリール基を形成する)
に従う化学構造を有する基であってもよい。R4、R5及び/又はR6は、酸素、硫黄及び/又は窒素等のヘテロ原子を含んでもよく又は含まなくてもよい。
例えば、R4、R5及びR6は、それぞれ独立して、水素又はC1~C4アルキル基を表し得る。また、R4及びR5が一緒になって、又はR4及びR6が一緒になってC5~C10シクロアルキル基、C5~C10アリール基又はC5~C10アルキルアリール基を形成することも可能である。
例えば、R2及びR3の少なくとも一方、好ましくはR2及びR3の両方が、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、iso-ペンチル、tert-ブチル、フェニル、メチルフェニル、エチルフェニル、ビニル(エテニル)、アリル(2-プロペニル)及び/又は1-プロペニルからなる群から選択され得る。最も好ましくは、R2及びR3の少なくとも一方、好ましくはR2及びR3の両方が、フェニル、メチルフェニル、アリル及び/又はビニルである。
好ましくは、いかなるシュウ酸ジエステルもシュウ酸及びアルカノールのジエステルであり、アルカノールは、20.0以下、より好ましくは16.0以下、更により好ましくは15.0以下、更により好ましくは12.0以下のpKaを有し、例えばフェノール(pKa10.0)、2-メチルフェノール(pKa10.3)、3-メチルフェノール(pKa10.1)、4-メチルフェノール(pKa10.3)、ビニルアルコール(エテノール、pKa10.5)及び/又はアリルアルコール(プロパ-2-エン-1-オール)等である。実用最小限として、pKaは、好ましくは7.0以上である。
最も好ましくは、シュウ酸ジエステルは、シュウ酸ジ(フェニル)、シュウ酸ジ(メチルフェニル)、シュウ酸ジ(アリル)、シュウ酸ジ(ビニル)、シュウ酸モノメチルモノフェニル又はそれらの1つ若しくは複数の混合物である。シュウ酸モノマーは、2種以上のシュウ酸ジエステルの混合物を含み得る。しかしながら、好ましくは1種のシュウ酸ジエステルのみが使用され、最も好ましくはシュウ酸ジ(フェニル)のみ、シュウ酸ジ(メチルフェニル)のみ、シュウ酸ジ(アリル)のみ、又はシュウ酸ジ(ビニル)のみが使用される。
1種又は複数種のシュウ酸モノマーは、好ましくは、持続可能な資源から、好ましくは持続可能なバイオマス材料から得られる、及び/又はそれに由来する。例えば、オキサレートモノマーは、持続可能なバイオマス材料から得ることができる、及び/又はそれに由来し得る。例えば、Liaudら、Fungal Biology and Biotechnology(2014)で公開された表題「Exploring fungal biodiversity: organic acid production by 66 strains of filamentous fungi」(オンライン公開)の論文にて説明されているような真菌を使用することで、従来の手段によりシュウ酸ジエステルに変換され得るシュウ酸が生成され得る。
シュウ酸モノマーが、例えば電気化学的変換を含むプロセスにより、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素(CO2)から得られる、及び/又はそれに由来することが特に好ましい。例えば、WO2014/100828及びWO2015184388は、CO2からオキサレート及びシュウ酸への電気化学的変換を説明しており、それらの内容は参照により本明細書に組み込まれる。そこで言及されているオキサレート及びシュウ酸は、従来の手段によりシュウ酸ジエステルに変換され得る。
1種又は複数種のジカルボン酸モノマーに由来する1種若しくは複数種のオリゴマー及び/又は1種若しくは複数種のポリエステルコポリマーにおけるモノマー単位は、本明細書において、「カルボキシレートモノマー単位」又は単に「カルボキシレート単位」と呼ばれ得る。
1種又は複数種のシュウ酸モノマーに由来する1種若しくは複数種のオリゴマー及び/又は1種若しくは複数種のポリエステルコポリマーにおけるモノマー単位は、本明細書において、「オキサレートモノマー単位」又は単に「オキサレート単位」と呼ばれ得る。
そのようなオキサレートモノマー単位は、式(VII):
Figure 0007284262000006
に従う化学構造を有し得る。
1種又は複数種のシュウ酸モノマーに加えて、任意選択で1種又は複数種の他のジカルボン酸モノマーが、工程a)における1種又は複数種のジカルボン酸モノマーの一部として存在してもよい。そのようなジカルボン酸モノマーは、好ましくは、ジカルボン酸、ジカルボン酸モノエステル及び/又はジカルボン酸ジエステルである。より好ましくは、そのような1種又は複数種の他のジカルボン酸モノマー(すなわちシュウ酸モノマー以外)は、好ましくはC3~C12ジカルボン二酸、C3~C12ジカルボン酸エステル及びC3~C12ジカルボン酸ジエステルからなる群から選択される、好ましくは3個以上12個以下の範囲内の炭素原子を有する1種又は複数種の脂肪族又は芳香族直鎖状、環式又は分岐状ジカルボン酸モノマーであってもよい。
したがって、好適には、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーは、
- シュウ酸モノマー以外の1種又は複数種のジカルボン酸モノマーであって、好ましくはC3~C12脂肪族二酸、フランジカルボン酸、安息香酸、テレフタル酸、並びに/又はそれらのモノエステル及び/若しくはジエステルからなる群から選択されるジカルボン酸モノマーと、
- シュウ酸、シュウ酸モノエステル及びシュウ酸ジエステルからなる群から選択される、より好ましくはシュウ酸及びシュウ酸モノエステルからなる群から選択される1種又は複数種のシュウ酸モノマーと
を含み得る。
そのような他のジカルボン酸モノマー(すなわちシュウ酸モノマー以外)は、例えば、C3~C12脂肪族二酸、例えばブタン二酸(コハク酸)、ペンタン二酸、ヘキサン二酸(アジピン酸)、ヘプタン二酸、オクタン二酸(スベリン酸)、ノナン二酸、デカン二酸、ウンデカン二酸及びドデカン二酸;フランジカルボン酸;安息香酸;テレフタル酸;並びに/又はそれらのモノエステル及び/若しくはジエステル、例えばそのようなC3~C12脂肪族二酸のジアルキルエステル、フランジカルボン酸のジアルキルエステル、及び/又はテレフタル酸のジアルキルエステル等からなる群から選択され得、アルキル基は、1~6個の範囲内の炭素原子を含む。
好ましくは、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーは、ジカルボン酸モノマーの総モル量に対して25モル%以上、より好ましくは50モル%以上、更により好ましくは75モル%以上から、95モル%以下、より好ましくは99モル%以下、更により好ましくは99.9モル%以下、最も好ましくは100モル%以下の範囲内の1種又は複数種のシュウ酸モノマーを含む。残りは、好適には、例えば本明細書で上述されたような他のジカルボン酸モノマーであってもよい。
好ましくは、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーは、主にシュウ酸モノマーを含み、すなわちジカルボン酸モノマーの総モル量に対して50モル%超のシュウ酸モノマーを含む。存在する場合、好ましくは、1種又は複数種の他のジカルボン酸モノマー(すなわちシュウ酸モノマー以外)は、シュウ酸モノマーより低いモル量で存在する。
存在する場合、1種又は複数種の他のジカルボン酸モノマー(すなわちシュウ酸モノマー以外)は、好ましくは、ジカルボン酸モノマーの総モル量に対して0.1モル%以上、より好適には1モル%以上、更により好適には5モル%以上から、75モル%以下、好ましくは50モル%以下、より好ましくは25モル%以下の量で存在する。
最も好ましくは、工程a)は、1種又は複数種のシュウ酸モノマー以外のあらゆるジカルボン酸モノマーの本質的に非存在下で行われる。更により好ましくは、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーは、1種又は複数種のシュウ酸モノマーのみからなり、他のジカルボン酸モノマーは存在しない。
したがって、好ましくは、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーは、シュウ酸、シュウ酸モノエステル及びシュウ酸ジエステルからなる群から選択される、より好ましくはシュウ酸及びシュウ酸モノエステルからなる群から選択される1種又は複数種のシュウ酸モノマーからなる。
工程a)において、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーは、モル過剰の1種又は複数種のジカルボン酸モノマーとオリゴマー形成される。
好ましくは、工程a)は、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーを、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーと、1.1:1以上の1種又は複数種のジカルボン酸モノマーの1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーに対するモル比でオリゴマー形成することを含む。より好ましくは、工程a)は、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーを、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーと、1.1:1以上、より好ましくは1.5:1以上、更により好ましくは1.7:1以上から、10:1以下、より好ましくは5:1以下、更により好ましくは3:1以下、更により好ましくは2.5:1以下の範囲内の、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーの1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーに対するモル比でオリゴマー形成することを含む。最も好ましくは、工程a)は、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーを、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーと、1.5:1以上2.5:1以下の範囲内、より好ましくは1.7:1以上2.3:1以下の範囲内、最も好ましくは1.9:1以上2.1:1以下の範囲内の、ジカルボン酸モノマーの環式又は二環式ジオールモノマーに対するモル比でオリゴマー形成することを含む。
好適には、工程a)は、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーを、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーとオリゴマー形成することを含み、ジカルボン酸モノマーは、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーのモル量の本質的に2倍のモル過剰で存在する。
工程a)は、好ましくは、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーを、モル過剰の1種又は複数種のジカルボン酸モノマーと溶融混合することにより行われる。そのような溶融混合は、好適には、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマー及び1種又は複数種のジカルボン酸モノマーを溶融させ、同時に、及び/又はその後それらを混合することを含む。工程a)は、広い温度範囲で行うことができるが、好ましくは、70℃以上、より好ましくは90℃以上から、175℃以下、より好ましくは170℃以下、最も好ましくは160℃以下、場合によっては150℃以下の範囲内の温度で行われる。
工程a)は、好ましくは、不活性ガス雰囲気下で行われる。したがって、好適には、工程a)は、本質的に酸素の非存在下で行われる。例えば、工程a)は、好適には、例えば窒素等の不活性ガスの一定パージ下で行われてもよい。
工程a)は、広い圧力範囲で行うことができる。
例えば、工程a)は、0.001絶対メガパスカル以上、より好ましくは0.01絶対メガパスカル以上から0.1絶対メガパスカル以下(約1絶対バールに相当する)の範囲内の圧力で行うことができる。例えば、圧力は、更に約0.1絶対メガパスカルであってもよい。
しかしながら、好ましくは、工程a)は、減圧下で行われる。工程a)は、例えば、10.0mbar(10.0ミリバール、1.00キロパスカルに相当)以上、より好ましくは100mbar(10.0キロパスカルに相当)以上から、1.00バール(100キロパスカルに相当)以下、より好ましくは400mbar(40.0キロパスカルに相当)以下の範囲内の圧力で行われてもよい。
工程a)における混合は、そのような目的に好適であることが当業者に知られている任意の様式で行われてもよく、機械的混合及び/又は静的混合を含み得る。工程a)のオリゴマー形成は、反応器内で行うことができる。そのような反応器は、オリゴマー形成に好適であることが当業者に知られている任意の種類の反応器であってもよく、例えば機械的撹拌反応器を含む。
工程a)は、触媒の存在下で行われてもよく又は行われなくてもよい。好ましくは、工程a)は、エステル交換触媒の本質的に非存在下で又は更には完全に非存在下で、より好ましくは触媒の本質的に非存在下で又は更には完全に非存在下で行われる。特に、シュウ酸モノマーがシュウ酸及び/又は1種若しくは複数種のシュウ酸モノ-エステルを含む場合、有利にはそのような触媒は必要ない。
工程a)が触媒の存在下で行われる場合、そのような触媒は、好ましくは工程b)について以下で列挙されるような触媒である。
工程a)を行う方法のいくつかは新規であり、それ自体発明であると考えられる。したがって、本発明はまた、1種又は複数種のオリゴマーを調製するための方法であって、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーを、シュウ酸、シュウ酸モノエステル及びシュウ酸ジエステルからなる群から選択される1種又は複数種のシュウ酸モノマーと、1.1:1超の、1種又は複数種のシュウ酸モノマーの1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーに対するモル比で、好ましくは70℃以上170℃以下の範囲内の温度で、好ましくは不活性雰囲気中で、及び好ましくは触媒の非存在下で溶融混合する工程を含む、方法を提供する。環式又は二環式ジオールモノマーの種類、及びシュウ酸モノマーの種類のさらなる優先性は、上述した通りである。シュウ酸モノマーの環式又は二環式ジオールモノマーに対するモル比の優先性は、ジカルボン酸モノマーの環式又は二環式ジオールモノマーに対するモル比に関して上述した通りである。より好ましくは、シュウ酸モノマーの環式又は二環式ジオールモノマーに対するモル比は、1.1:1以上10:1以下、より好適には5.1以下の範囲内にある。最も好ましくは、シュウ酸モノマーの環式又は二環式ジオールモノマーに対するモル比は、1.5:1から2.5:1以下の範囲内、より好ましくは1.7:1以上2.3:1以下の範囲内、最も好ましくは1.9:1以上2.1:1以下の範囲内にある。
有利には、そのような方法は、1種若しくは複数種のオリゴマーを含むオリゴマー組成物を得ることを可能にする。そのようなオリゴマーのいくつかは、先行技術では説明されておらず、したがって、本発明はまた、上記方法により得られるか又は得ることができる1種又は複数種のオリゴマーを含むオリゴマー組成物を提供する。そのようなオリゴマー組成物は、好適には、単離された状態で、すなわち反応器外で得られる。
本発明は更に、3個以上11個以下の範囲内のモノマー単位の平均総数を有する1種又は複数種のオリゴマーを含むオリゴマー組成物であって、そのような1種又は複数種のオリゴマーが、
- 1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマー単位と、
- 1種又は複数種のオキサレートモノマー単位と
を、1.1:1超の、1種又は複数種のオキサレートモノマー単位の1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマー単位に対するモル比で含む、オリゴマー組成物を提供する。
モル過剰のオキサレートモノマー単位に起因して、1種若しくは複数種のオリゴマーは、好適には、主にシュウ酸モノマーに由来する末端基を平均して含む。したがって、本発明は更に、3個以上11個以下の範囲内のモノマー単位の平均総数を有する1種又は複数種のオリゴマーを含むオリゴマー組成物であって、そのような1種又は複数種のオリゴマーが、
- 1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマー単位と、
- 1種又は複数種のオキサレートモノマー単位と
を含み、1種又は複数種のオリゴマーの末端基の90%以上が、酸又はエステル末端基である、オリゴマー組成物を提供する。
上記と同様に、1種又は複数種のオリゴマー、すなわちオリゴマー組成物は、好ましくは、カルボキシレートモノマー単位の総量に対して25モル%以上、より好ましくは50モル%以上、更により好ましくは75モル%以上から、95モル%以下、より好ましくは99モル%以下、最も好ましくは100モル%以下の範囲内の1種又は複数種のオキサレートモノマー単位を平均して含む。好ましくは、オリゴマー組成物中のカルボキシレートモノマー単位は、主にオキサレートモノマー単位を含む。存在する場合、好ましくは、1種又は複数種のカルボキシレートモノマー単位(すなわちオキサレートモノマー単位以外)は、オキサレートモノマー単位より低い量で、好ましくは、カルボキシレートモノマー単位の総モル量に対して0.1モル%以上、より好ましくは1モル%以上から、50モル%未満、より好ましくは5モル%以下の量で存在する。更により好ましくは、1種又は複数種のカルボキシレートモノマー単位は、1種又は複数種のオキサレートモノマー単位のみからなり、他のカルボキシレートモノマー単位は存在しない。
オリゴマー組成物は、好適には、異なる鎖長のオリゴマーを含み得る。好ましくは1種又は複数種のオリゴマーは、すなわち好ましくはオリゴマー組成物は、3個以上11個以下の範囲内のモノマー単位、より好ましくは3個以上9個以下の範囲内のモノマー単位、更により好ましくは3個以上5個以下の範囲内のモノマー単位の平均総数を有する。
好ましくは1種又は複数種のオリゴマーは、すなわち好ましくはオリゴマー組成物は、200以上5000以下の範囲内、より好ましくは200以上4000以下の範囲内、更により好ましくは、200以上2000以下の範囲内、最も好ましくは200以上1000以下の範囲内の数平均分子量を有する。
好ましくは工程a)において生成する1種又は複数種のオリゴマーは、すなわち好ましくは生成するオリゴマー組成物は、カルボキシレートモノマー単位の1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーに対するモル比が平均して1.1:1超2:1以下、より好ましくは1.2:1以上2:1以下の範囲内である。
使用されるモル過剰のジカルボン酸モノマーに起因して、個々の1種又は複数種のオリゴマー、オリゴマー組成物は、好ましくは、主にジカルボン酸モノマーに由来する末端基を平均して含む。
好ましくは、オリゴマー組成物は、末端基の総モル量に対して10モル%以下、より好ましくは5モル%以下、更により好ましくは1モル%以下のいわゆるヒドロキシル末端基(アルカノール末端基とも呼ばれることもある)を含む。より好ましくは、末端基の総モル量に対して、工程a)で生成する1種又は複数種のオリゴマーは、90モル%以上、より好ましくは95%以上、更により好ましくは99モル%以上から100モル%以下の末端基を含み、末端基は、酸又はエステル末端基であり、本質的に酸又はエステル末端基のみである。ここで、パーセンテージは、単位パーセンテージであり、モル単位パーセンテージとも呼ばれることもある。最も好ましくは、生成するオリゴマー組成物中の本質的に全ての末端基が酸又はエステル末端基である。
1種又は複数種のオリゴマーに加えて、工程a)において生成する1種又は複数種のオリゴマーを含む中間生成物は、未反応シュウ酸モノマーを含み得る。そのような未反応シュウ酸モノマーを、工程b)における1種又は複数種のオリゴマーの重合の前に、オリゴマー組成物から除去しても、除去しなくてもよい。
一実施形態において、方法は、工程a)において生成するオリゴマー組成物中に残留する未反応シュウ酸モノマー全てを、工程b)において1種又は複数種の直鎖状又は分岐状ジオールと重合条件下で接触させることを更に含む。そのような未反応シュウ酸モノマーを除去しないことにより、そのような未反応シュウ酸モノマーは、工程b)における1種又は複数種の1級ジオールモノマー及び/又は工程b)における任意の中間ポリエステルコポリマーと、更に反応し得る。
別の実施形態において、方法は、工程a)において生成するオリゴマー組成物中に残留する未反応シュウ酸モノマー全てを、工程b)における1種又は複数種のオリゴマーの1種又は複数種の1級ジオールモノマーとの重合の前に、オリゴマー組成物から除去することを更に含む。好ましくは、未反応シュウ酸モノマーの少なくとも一部、より好ましくは未反応モノマーの本質的に全てを除去する。そのような未反応シュウ酸モノマーを除去することにより、そのような未反応シュウ酸モノマーが、工程b)における1種又は複数種の1級ジオールモノマー及び/又は工程b)における任意の中間ポリエステルコポリマーと、更に反応することが回避される。未反応シュウ酸モノマーは、それに好適であることが当業者に知られている任意の様式で除去し得る。例えば、いかなる未反応シュウ酸モノマーも、真空下での蒸発又は昇華により除去され得る。
工程b)において、1種又は複数種のオリゴマーを、1種又は複数種の直鎖状又は分岐状ジオールモノマーと重合させる。
好適には、工程a)は第1の反応器内で行うことができ、工程b)は第2の反応器内で行うことができる。しかしながら、工程a)を1つの反応器内で行い、その後同じ反応器内で工程b)を任意選択で未反応シュウ酸モノマーの除去後に行うことも可能である。
工程b)は、好適には、好ましくは触媒の存在下での1種又は複数種のオリゴマーの1種又は複数種の直鎖状又は分岐状ジオールモノマーとの溶融重合及び/又は固相重合を含み得る。
例えば、工程b)は、金属含有触媒の存在下でのモノマーの溶融混合(本明細書において溶融重合とも呼ばれる)を含み得る。
工程b)は、広い温度範囲で溶融混合により行うことができるが、好ましくは、175℃以上、より好ましくは180℃以上、更により好ましくは190℃以上から、300℃以下、より好ましくは275℃以下、更により好ましくは250℃以下の範囲内の温度で、好ましくは金属含有触媒の存在下で行う。溶融混合は、好適には、反応器内で行うことができる。
工程b)は、溶融重合を含んでもよく、又は、溶融重合工程のポリエステルコポリマー生成物が続いて固相重合工程に供される、溶融重合及び固相重合の組合せを含んでもよい。
工程b)は、好ましくは、不活性ガス雰囲気下で、好ましくは本質的に酸素の非存在下で行う。例えば、工程a)は、好適には、窒素ガスの一定フロー下で行ってもよい。
好ましくは、工程b)は、減圧下で行う。工程b)は、例えば、0.01mbar(1パスカルに相当)以上、より好ましくは0.1mbar(10パスカルに相当)以上から、10.0mbar(1.0キロパスカルに相当)以下、より好ましくは5.0mbar(500パスカルに相当)以下の範囲内の圧力で行ってもよい。
工程a)における混合は、そのような目的に好適であることが当業者に知られている任意の様式で行ってもよく、機械的混合及び/又は静的混合を含み得る。工程a)のオリゴマー形成は、反応器内で行うことができる。そのような反応器は、オリゴマー形成に好適であることが当業者に知られている任意の種類の反応器であってもよく、例えば機械的撹拌反応器を含む。
工程b)は、好ましくは、金属含有触媒の存在下で行う。そのような金属含有触媒は、例えば、スズ(Sn)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ゲルマニウム(Ge)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ハフニウム(Hf)、マグネシウム(Mg)、セリウム(Ce)、亜鉛(Zn)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、ナトリウム(Na)、鉛(Pb)、カリウム(K)、アルミニウム(Al)、及び/又はリチウム(Li)の誘導体を含み得る。好適な金属含有触媒の例は、Li、Ca、Mg、Mn、Zn、Pb、Sb、Sn、Ge、及びTiの塩、例えば酢酸塩及びグリコール付加物を含む酸化物、並びにTiアルコキシドを含む。そのような化合物の例は、例えば、US2011282020A1のセクション[0026]~[0029]、及びWO2013/062408A1の5ページに記載のものであってもよい。好ましくは、金属含有触媒は、スズ含有触媒、例えばスズ(IV)又はスズ(II)含有触媒である。より好ましくは、金属含有触媒は、アルキルスズ(IV)塩及び/又はアルキルスズ(II)塩である。その例は、アルキルスズ(IV)塩、アルキルスズ(II)塩、ジアルキルスズ(IV)塩、ジアルキルスズ(II)塩、トリアルキルスズ(IV)塩、トリアルキルスズ(II)塩又はそれらの1つ若しくは複数の混合物を含む。これらのスズ(IV)及び/又はスズ(II)触媒は、代替の又は追加の金属含有触媒と共に使用し得る。使用し得る代替の又は追加の金属含有触媒の例は、チタン(IV)アルコキシド又はチタン(IV)キレート、ジルコニウム(IV)キレート又はジルコニウム(IV)塩(例えばアルコキシド);ハフニウム(IV)キレート又はハフニウム(IV)塩(例えばアルコキシド);イットリウム(III)アルコキシド又はイットリウム(III)キレート;ランタン(III)アルコキシド又はランタンキレート;スカンジウム(III)アルコキシド又はキレート;セリウム(III)アルコキシド又はセリウムキレートの1つ又は複数を含む。例示的な金属含有触媒は、n-ブチルスズヒドロキシドオキシドである。
工程b)におけるいかなる固相重合も、好ましくは、酸素及び水の本質的又は完全に非存在下で、例えば真空又は不活性ガスのパージを用いてポリエステルコポリマーを加熱することを含む。
工程b)が溶融混合及び固相重合(SSP)の組合せを含む場合、工程b)は、好ましくは、
- 1種又は複数種のオリゴマー及び1種又は複数種の1級ジオールモノマーが溶融物中で重合され、ポリエステルコポリマー溶融生成物を生成する溶融重合と、
- ポリエステルコポリマー溶融生成物がペレットに変換される任意選択のペレット化、及び真空下での、又は不活性ガスパージを利用したペレットの任意選択の乾燥と、
- ポリエステルコポリマー溶融生成物のTgを超え、ポリエステルコポリマー溶融生成物の溶融温度未満の温度での、任意選択でペレットの形態のポリエステルコポリマー溶融生成物の固相重合と
を含む。
工程b)におけるいかなる固相重合も、好適には、150℃以上220℃以下の範囲内の温度で行うことができる。固相重合は、好適には、不活性ガス(例えば窒素又はアルゴン等)のフローによりパージしながら周囲圧力下(すなわち0.1メガパスカルに相当する1.0バールの雰囲気)で行われてもよく、又は、真空下で、例えば100ミリバール(0.01メガパスカルに相当する)以下の圧力で行われてもよい。
工程b)におけるいかなる固相重合も、好適には、最長120時間の期間、より好適には2時間以上60時間以下の範囲内の期間行うことができる。固相重合の持続時間は、ポリエステルコポリマーの所望の最終数平均分子量が達成されるように調整され得る。
更に、本発明は、式(I):
[-C-A-(-B-A-)n]m (I)
(式中、
nは、1以上、好ましくは2以上から、8以下、より好ましくは7以下、更により好ましくは6以下、更により好ましくは5以下の範囲内の数であり、
mは、2以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以上、更により好ましくは20以上から、100000以下、好適には10000以下の範囲内の数であり、
Aは、オキサレートモノマー単位を表し、
Bは、環式又は二環式ジオールモノマー単位を表し、
Cは、直鎖状又は分岐状ジオールモノマー単位を表す)
に従う平均モノマー単位分布を有する1種又は複数種のポリエステルコポリマーを含むポリエステルコポリマー組成物を提供する。
本発明による1種又は複数種のポリエステルコポリマーは、好ましくは、9000グラム/モル以上、より好ましくは12000グラム/モル以上、更により好ましくは15000グラム/モル以上、更により好ましくは17000グラム/モル以上、更により好ましくは20000グラム/モル以上、及び好ましくは150000グラム/モル以下、更により好ましくは100000グラム/モル以下の数平均分子量を有する。本明細書において、全ての分子量は、実施例の分析方法のセクションに記載のように決定される。
本発明による1種又は複数種のポリエステルコポリマーは、好ましくは、マイナス60℃(-60℃)以上、より好ましくはマイナス20℃(-20℃)以上、更により好ましくは20℃以上、及び/又は160℃未満、好ましくは150℃以下、更により好ましくは140℃以下、更により好ましくは135℃以下、場合によっては130℃以下のガラス転移温度(Tg)を有する。
本発明による方法において得られるか又は得ることができる1種又は複数種のポリエステルコポリマーは、好適には、適用前に、添加剤及び/又は他のポリマーと組み合わされてもよい。したがって、本発明は更に、本発明による1種又は複数種のポリエステルコポリマー、更に1種若しくは複数種の添加剤及び/又は1種若しくは複数種の追加の(他の)ポリマーを含む組成物を提供する。
そのような組成物は、例えば、添加剤として核形成剤を含んでもよい。これらの核形成剤は、有機的又は無機的性質のものであってもよい。核形成剤の例は、タルク、ケイ酸カルシウム、安息香酸ナトリウム、チタン酸カルシウム、窒化ホウ素、亜鉛塩、ポルフィリン、クロリン及びフロリンである。
本発明による組成物はまた、添加剤として、有機的又は無機的性質の、ナノメートル規模(すなわちナノメートルサイズの粒子を有する)又は非ナノメートル規模の官能化又は非官能化充填剤又は繊維を含んでもよい。それらは、シリカ、ゼオライト、ガラス繊維又はビーズ、クレイ、マイカ、チタネート、シリケート、グラファイト、炭酸カルシウム、カーボンナノチューブ、木材繊維、炭素繊維、ポリマー繊維、タンパク質、セルロース繊維、リグノセルロース繊維及び非構造化されていない粒状デンプンであってもよい。これらの充填剤又は繊維は、硬度、剛性又は水若しくはガスに対する透過性の改善を可能にし得る。組成物は、組成物の総質量に対して0.1質量%~75質量%、例えば0.5質量%~50質量%の充填剤及び/又は繊維を含み得る。組成物はまた、複合材型のものであってもよく、すなわち、大量のこれらの充填剤及び/又は繊維を含んでもよい。
組成物はまた、添加剤として、不透明化剤、染料及び顔料を含んでもよい。それらは、酢酸コバルト、並びに以下の化合物:Solvent Red 195の名称でも知られるアゾ官能基を有する化合物であるHS-325 Sandoplast(登録商標)Red BB、アントラキノンであるHS-510 Sandoplast(登録商標)Blue 2B、Polysynthren(登録商標)Blue R及びClariant(登録商標)RSB Violetから選択され得る。
組成物はまた、添加剤として、加工デバイス内の圧力を低減するための加工助剤を含んでもよい。ポリエステルを成形するための機器、例えばカレンダ処理デバイスの金型又はローラへの接着の低減を可能にする離型剤もまた使用され得る。これらの薬剤は、脂肪酸エステル及びアミド、金属塩、石鹸、パラフィン又は炭化水素ワックスから選択され得る。これらの薬剤の特定の例は、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアラミド、エルカミド、ベヘンアミド、ビーズワックス又はキャンデリラワックスである。
組成物はまた、他の添加剤、例えば光安定剤、UV安定剤及び熱安定剤等の安定剤、流動化剤、難燃剤並びに帯電防止剤を含んでもよい。また、一次及び/又は二次酸化防止剤を含んでもよい。一次酸化防止剤は、立体障害フェノール、例えば化合物Hostanox(登録商標)O3、Hostanox(登録商標)O10、Hostanox(登録商標)O16、Ultranox(登録商標)210、Ultranox(登録商標)276、Dovernox(登録商標)10、Dovernox(登録商標)76、Dovernox(登録商標)3114、Irganox(登録商標)1010又はIrganox(登録商標)1076であってもよい。二次酸化防止剤は、三価リン含有化合物、例えばUltranox(登録商標)626、Doverphos(登録商標)S-9228又はSandostab(登録商標)P-EPQであってもよい。
更に、組成物は、本発明による1種又は複数種のポリエステルコポリマー以外の1種又は複数種の追加のポリマーを含んでもよい。そのような追加のポリマーは、好適には、ポリアミド、ポリスチレン、スチレンコポリマー、スチレン/アクリロニトリルコポリマー、スチレン/アクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、ポリメチルメタクリレート、アクリルコポリマー、ポリ(エーテル/イミド)、ポリフェニレンオキシド、例えばポリ(2,6-ジメチルフェニレンオキシド)、ポリフェニレンスルフィド、ポリ(エステル/カーボネート)、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリスルホンエーテル、ポリエーテルケトン及びこれらのポリマーのブレンドからなる群から選択され得る。
組成物はまた、追加のポリマーとして、ポリマーの衝撃特性の改善を可能にするポリマー、特に官能性ポリオレフィン、例えばエチレン若しくはプロピレンの官能化ポリマー及びコポリマー、コア/シェルコポリマー、又はブロックコポリマーを含んでもよい。
本発明による組成物はまた、追加のポリマーとして、天然起源のポリマー、例えばデンプン、セルロース、キトサン、アルギネート、タンパク質、例えばグルテン、エンドウタンパク質、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン又はリグニンを含んでもよく、これらの天然起源のポリマーは物理的又は化学的に改質されていてもよく又は改質されていなくてもよい。デンプンは、非構造化又は可塑化形態で使用され得る。後者の場合、可塑剤は、水又はポリオール、特にグリセロール、ポリグリセロール、イソソルビド、ソルビタン、ソルビトール、マンニトール又は尿素であってもよい。組成物を調製するために、文献WO2010/0102822A1に記載のプロセスが特に使用され得る。
組成物は、好適には、熱可塑性樹脂への変換のための従来の方法で製造され得る。これらの従来の方法は、ポリマーを溶融又は軟化ブレンドする少なくとも1つの段階、及び組成物を回収する1つの段階を含み得る。そのようなブレンドは、例えば内部ブレード若しくはロータミキサー、外部ミキサー、又は単軸スクリュー若しくは共回転若しくは逆回転二軸スクリュー押出機で行うことができる。しかしながら、特に共回転押出機を使用した押出によりこのブレンドを行うことが好ましい。組成物の成分のブレンドは、好適には、220~300℃の範囲の温度で、好ましくは不活性雰囲気下で行うことができる。押出機の場合、組成物の様々な成分は、好適には、押出機に沿って位置付けられた投入ホッパを使用して投入され得る。
本発明はまた、本発明による1種若しくは複数種のポリエステルコポリマー、又は本発明による1種若しくは複数種のポリエステルコポリマー並びに1種若しくは複数種の添加剤及び/若しくは追加のポリマーを含む組成物を含む物品に関する。
ポリエステルコポリマーは、フィルム、繊維、射出成形部品及び包装材料、例えば容器等の製造において便利に使用され得る。上で説明したように、ポリエステルコポリマーの使用は、そのようなフィルム、繊維、射出成形部品又は包装材料が耐熱性又は耐低温性であることが必要な場合に特に有利である。
物品はまた、布地産業における使用のための繊維であってもよい。これらの繊維は、生地を形成するために織られてもよく又は不織物であってもよい。
物品はまた、フィルム又はシートであってもよい。これらのフィルム又はシートは、カレンダ処理、キャストフィルム押出又はフィルムブロー押出技術により製造され得る。これらのフィルムは、ラベル又はインシュレータの製造に使用され得る。
物品は容器であってもよく、容器は、高温充填に使用してもよい。物品は、従来の変換技術を使用して、ポリエステルコポリマーから、又はポリエステルコポリマー並びに1種若しくは複数種の添加剤及び/若しくは追加のポリマーを含む組成物から製造し得る。物品は、気体、液体及び/又は固体を輸送するための容器であってもよい。該当する容器は、哺乳瓶、フラスコ、ボトル、例えば発泡水若しくは静水用ボトル、ジュース用ボトル、ソーダ用ボトル、カーボイ、アルコール飲料用ボトル、医療用ボトル若しくは化粧料用ボトル、皿、例えば調理済み食品若しくは電子レンジ食品用の皿、又は蓋であってもよい。これらの容器はいかなるサイズであってもよい。
物品は、例えば、好適には、押出ブロー成形、熱成形、3D印刷又は射出ブロー成形により製造し得る。
したがって、本発明は、好都合なことに、物品を製造するための方法であって、本発明による1種又は複数種のポリエステルコポリマーの使用を含み、好ましくは、1)上述のポリエステルコポリマーを準備する工程と、2)ポリエステルコポリマー、並びに任意選択で1種若しくは複数種の添加剤及び/又は1種若しくは複数種の追加のポリマーを溶融させて、ポリマー溶融物を生成する工程と、3)ポリマー溶融物を押出ブロー成形、熱成形、3D印刷及び/又は射出ブロー成形して物品にする工程とを含む、方法も提供する。
物品はまた、溶融状態のポリエステルの層を、固体状態の有機ポリマー、金属又は接着剤組成物をベースとした層に塗布する段階を含むプロセスに従って製造し得る。この段階は、プレス、オーバーモールディング、ラミネーション、押出ラミネーション、コーティング又は押出コーティングにより行うことができる。
分析方法
オリゴマー組成物の数平均分子量(Mn)を決定するための13C NMR法
Bruker DRX500(500MHz)で実行される定量13C分光法により、平均オリゴマー数平均分子量を決定した。定量的に解釈され得る13Cスペクトルを達成するために、以下の条件を使用した。常磁性緩和剤クロム(III)アセチルアセトネート(Cr(acac)3)34mg(約0.097mmolに相当)を、絶えず撹拌しながら0.65mlの重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d6)に溶解させた。完全に溶解後、200mgのオリゴマー生成物を添加し、絶えず攪拌しながら溶解させた。得られた溶液をNMR管に移し、逆ゲート付きデカップリング条件下で測定した。これは、1Hデカップリングがスペクトルの取得中にのみ活性であることを意味する。走査間の緩和遅延は10秒に設定した。走査数は4600走査に設定した。
得られた13C NMRスペクトルは、特に以下を示した:
- マクロモノマーのシュウ酸エステル末端基に対応する、158.2~159.4ppmの広い信号の積分値(x1)。
- マクロモノマー中のシュウ酸エステル連結基に対応する155.6~157.0ppmの広い信号の積分値(x2)。
- イソソルビドモノマー単位における1つの炭素に対応する85.3~86.3ppmの広い信号の積分値(x3)。
前者の2つの信号の総面積を2で除し(すなわち(x1+x2)/2)、次いでその値を後者の信号に対して得られた総面積(x3)で除すことにより、シュウ酸のイソソルビドに対する総モル比を計算した。この比は、オリゴマー組成物中のオキサレートモノマー単位のイソソルビドモノマー単位に対する平均比に相関する。どの鎖長もオキサレートモノマー単位のイソソルビドモノマー単位に対する特定の比を有するため、この比は平均鎖長に相関し得る。この平均鎖長を使用して、オリゴマー組成物の平均Mnを計算することができる。
ポリエステルコポリマー組成物の平均モノマー分布及び数平均分子量(Mn)を決定するための1H NMR法。
Bruker AMX 400(400.13MHz)で実行される定量1H NMR分光法により、平均ポリエステルコポリマー数平均分子量を決定した。5~20mgのポリエステルコポリマーを、0.55mlのDMSO-d6に溶解させた。得られた溶液をNMR管に移し、測定した。
走査数は、16~64の範囲であった。
得られた1H NMRスペクトルは、特に(式(VIII)で示されるように)以下を示した:
- イソソルビドモノマー単位のH3プロトンに対応する4.90~4.97ppmの広い信号の積分値(y1)。
- 1,4-ブタンジオールモノマー単位のH7プロトンに対応する4.23~4.38ppmの広い信号の積分値(y2)。
- ポリエステル末端基のH9プロトンに対応する4.80ppmの信号の積分値(y3)
Figure 0007284262000007
ポリエステルコポリマー中のモノマー単位のモル比を得るために、各信号の面積の得られた積分値を、そのモノマー単位のその周波数で共鳴するプロトンの数で除し、1つのプロトンに対する面積を得た(したがって、イソソルビドに対する値(y1)を1で除し、1,4-ブタンジオールに対する値(y2)を4で除した)。1つのプロトンに対するこれらの面積は、ポリエステルコポリマー中のモノマー単位のモル比に直接対応する。
ポリエステルコポリマーの数平均分子量を得るために、モノマー単位イソソルビド(y1)及び1,4-ブタンジオール(y2)の1つのプロトンに対応する得られた積分値を、ポリエステルの末端基信号の積分値(y3)で除した。これらは、最終ポリエステルコポリマー中のイソソルビド-オキサレート反復単位の平均数、ブタジオール-オキサレート反復単位の平均数にそれぞれ対応し、ポリエステルコポリマー組成物中の1種又は複数種のポリエステルコポリマーの平均モノマー分布を計算することを可能にする。これらの反復単位の平均数の各反復単位の分子量による乗算(イソソルビド-オキサレート反復単位の分子量は230.17グラム/モルであり、ブタジオール-オキサレート反復単位の分子量は176.15グラム/モルである)、その2つの値の加算、及びイソソルビド-オキサレート反復単位の分子量の加算(末端基の分子量を含める)により、ポリエステルコポリマー組成物中の1種又は複数種のポリエステルコポリマーの数平均分子量Mnを計算することができる。
ポリエステルコポリマーのガラス転移温度(Tg)を決定するためのDSC法
以下の例におけるポリエステルコポリマーのガラス転移温度は、窒素雰囲気中10℃/分の加熱速度での示差走査熱量測定(DSC)を使用して決定した。第2の加熱サイクルにおいて、ガラス転移(Tg)が観察された。
(実施例1a)
イソソルビド-シュウ酸オリゴマーの調製
10.003グラム(g)(68.4ミリモル(mmol)に相当する)のイソソルビド(以降ではISOと省略される)及び12.630g(140.28mmolに相当する)のシュウ酸(以降ではOAと省略される)を、250ミリリットル(ML)のガラス製三口丸底フラスコ(更にガラス反応器とも呼ばれる)内に量り取った。シュウ酸のモルのイソソルビドのモルに対するモル比は、約2.05:1.00であった。触媒又は添加剤は添加しなかった。ガラス反応器は、窒素ガス入口及び機械的オーバーヘッド撹拌機を備えていた。更に、ガラス反応器は、蒸留ヘッドを介して、真空出口を有する受けフラスコに接続されていた。蒸留ヘッドは水冷されなかったが、空気により室温(約20℃)に維持された。湯浴を用いてガラス反応器を加熱した。
ガラス反応器の内容物を、窒素フロー下(2~3バブル/秒)で110℃の温度に加熱した。そのような加熱中、溶融物が形成された(正確な溶融温度は確定できなかったが、溶融物は約70℃超の温度で形成された)。
ガラス反応器の内容物を、約100回転毎分(rpm)の撹拌速度で撹拌しながら110℃の温度で45分間維持した。いくらかの水分凝縮が観察されたが、これは反応の開始を示している。
その後、ガラス反応器の内容物を140℃の温度に加熱し、140℃で1時間(h)維持した。ガラス反応器の内容物の粘度が増加したことが視覚的に観察された。
その後、窒素ガス入口を閉じ、ガラス反応器に真空を印加しながら140℃で3時間撹拌を継続することにより、未反応のシュウ酸を除去した。150ミリグラムの試料を採取し、そのような試料では13C NMR分光法によりシュウ酸は検出されなかった。正圧の窒素フロー下で、褐色溶融物をガラス反応器から回収した。ガラス反応器からの除去後、褐色溶融物は固化し、これを粉末に粉砕した。粉末を分析すると、オリゴマーを含むことが分かったが、これは本明細書において更にオリゴマー組成物と呼ばれる。
上の「オリゴマー組成物の平均数平均分子量(Mn)を決定するための方法」において列挙された方法により決定されるように、得られたオリゴマー組成物の平均Mnは890グラム/モルであった。一方、オリゴマーの平均分子量は、オリゴマー組成物中のオリゴマーが平均して4つのイソソルビドモノマー単位及び5つのシュウ酸モノマー単位を含むことを示していた。
(実施例1b)
1種又は複数種のポリエステルコポリマーの調製
2グラム(実施例1におけるオリゴマー組成物の平均数平均分子量(Mn)(890グラム/モル)を考慮して約2.25ミリモルの平均に相当する)及び0.509グラムの1,4-ブタンジオール(約5.66ミリモルに相当する)を、250ミリリットル(ML)のガラス製三口丸底フラスコ(更にガラス反応器とも呼ばれる)内に量り取った。ガラス反応器は、窒素入口及び機械的オーバーヘッド撹拌機を備えていた。更に、ガラス反応器は、蒸留ヘッドを介して、真空出口を有する受けフラスコに接続されていた。ガラス反応器の内容物を140℃の温度に加熱し、一定窒素フロー下、100rpmで5時間撹拌した。その後、圧力を10分以内に2ミリバールに低下させた。その後、反応温度を130分かけて段階的に180℃の温度に上昇させ、180℃の温度で1時間維持した。温度をその後25分かけて徐々に210℃に上昇させ、210℃の温度で80分間維持した。その後、窒素でフラッシングすることにより反応器を大気圧(約0.1メガパスカルに相当する)にした。15ミリグラムのチタン(IV)ブトキシド(Ti(OBu)4)触媒(約0.04ミリモルに相当する)を、正圧の窒素フロー下で溶融物に添加した。1.4ミリバールの真空をガラス反応器に印加し、反応器の内容物がより粘凋となったことを視覚的に確認した。
210℃の反応温度を60分間維持し、次いで60分かけて徐々に225℃に上昇させた。225℃の温度に達したら、系に窒素をフラッシングすることにより反応を停止させ、生成物を正圧の窒素フロー下で排出した。
得られたポリエステルコポリマーの特性をTable 1(表1)にまとめる。
(比較例A)
1種又は複数種のポリエステルコポリマーの調製
イソソルビド(1.495g、10.26mmol)、シュウ酸(1.54g、16.95mmol)及び1,4-ブタンジオール(0.744g、8.21mmol)を、N2入口、機械的オーバーヘッド撹拌機、及び真空出口を有する受けフラスコに接続された真空蒸留ヘッドを備える250mlの三口丸底フラスコ内に量り取った。反応混合物を140℃に加熱し、一定N2フロー下(2~3バブル/秒)、55rpmで2時間撹拌した。その後、圧力を10分以内に1.5mbarに低下させた。反応温度を30分かけて160℃に上昇させ、10分間維持した。その後、反応温度を15分かけて180℃に上昇させ、80分間維持した。温度をその後20分かけて210℃に上昇させ、50分間維持した。N2でフラッシングすることにより反応器を大気圧にし、正圧のN2フロー下でTi(OBu)4(15mg、0.04mmol)を溶融物に添加した。1.4mbarの真空をガラス反応器に印加し、反応器の内容物がより粘凋となったことを視覚的に確認した。210℃の反応温度を60分間維持し、次いで20分かけて225℃に上昇させ、10分間維持した。その後、系をN2でフラッシングすることにより反応を停止させ、得られたポリエステルコポリマー組成物を正圧のN2フロー下で排出した。反応全体にわたり、いくらかの無色液滴が反応器の内側に凝縮した。1H NMRでの反応器壁上の液滴の分析により、これらの液滴は主に未反応イソソルビドで構成されることが判明した。
反応の進行を監視するための試料を、反応全体にわたり採取した。系をN2でフラッシングし、分析のために正圧のN2フロー下で試料を採取した。
得られたポリエステルコポリマーの特性をTable 1(表1)にまとめる。
Figure 0007284262000008

Claims (4)

1種又は複数種のポリエステルコポリマーを製造するための方法であって、
a) 1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーを、モル過剰の1種又は複数種のジカルボン酸モノマーとオリゴマー形成させて、1種又は複数種のオリゴマーを得る工程であって、
前記1種又は複数種のジカルボン酸モノマーが、シュウ酸、シュウ酸モノエステル及びシュウ酸ジエステルからなる群から選択される1種又は複数種のシュウ酸モノマーを含み、
前記1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーが、イソソルビド、イソイジド、イソマンニド、2,3:4,5-ジ-O-メチレン-ガラクチトール及び2,4:3,5-ジ-O-メチレン-D-マンニトールからなる群から選択される1種又は複数種の二環式ジオールを含むか又はそれらからなる、工程、及び
b) 前記1種又は複数種のオリゴマーを、1種又は複数種の1級ジオールモノマーと重合させる工程であって、
前記1種又は複数種の1級ジオールモノマーが、1種又は複数種の環式、直鎖状又は分岐状1級C2~C12ジオールを含むか又はそれからなる、工程
を含む、方法。
前記1種又は複数種のジカルボン酸モノマーが、
- シュウ酸モノマー以外の1種又は複数種のジカルボン酸モノマーであって、C3~C12脂肪族二酸、フランジカルボン酸、テレフタル酸、並びに/又はそれらのモノエステル及び/若しくはジエステルからなる群から選択されるジカルボン酸モノマーと、
- シュウ酸、シュウ酸モノエステル及びシュウ酸ジエステルからなる群から選択される1種又は複数種のシュウ酸モノマーと
を含む、請求項1に記載の方法。
工程a)が、前記1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーを、前記1種又は複数種のジカルボン酸モノマーとオリゴマー形成させることを含み、1種又は複数種のジカルボン酸モノマーの、1種又は複数種の環式又は二環式ジオールモノマーに対するモル比が、1.1以上である、請求項1又は2に記載の方法。
1種又は複数種のポリエステルコポリマーであって、
式(I):
[-C-A-(-B-A-)n]m (I)
(式中、
nは、1以上8以下の範囲内の数であり、
mは、2以上100000以下の範囲内の数であり、
Aは、オキサレートモノマー単位を表し、
Bは、環式又は二環式ジオールモノマー単位を表し、
Cは、1級C2~C12ジオールモノマー単位を表す)
に従うモノマー単位分布を平均して有し、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法により得られるか又は得ることができ、
5000グラム/モル以上の数平均分子量、及び/又は160℃未満のガラス転移温度を有する、ポリエステルコポリマー。
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