第1の態様において、散乱媒質内に少なくとも部分的に配置されるように構成されている医療デバイスであって、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の発光領域を有する少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路を含む医療デバイスと、パルス光が少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路に沿って発光領域に導かれ、発光領域によって散乱媒質に放出されるように、パルス光を少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の近位端に伝達するように構成されているパルス光源と、散乱媒質を通過したパルス光の光子を受信するように構成されている少なくとも1つの検出器と、受信した光子の少なくとも一部に対応する信号を選択し、選択した信号に基づいて発光領域のそれぞれの対応する位置を特定し、特定した位置に基づいて医療デバイスの少なくとも一部の経路を特定するように構成されているプロセッサとを含むシステムが提供される。
散乱媒質は、体の少なくとも一部を含むことができ、体は、ヒト又は動物被検体、例えば患者の体であることができる。散乱媒質は、組織及び/又は流体を含むことができる。
医療デバイスは内視鏡を含むことができる。医療デバイスは管を含むことができる。管は、経腸管、例えば経鼻胃管を含むことができる。
医療デバイスの少なくとも一部の経路を特定することにより、臨床医は、医療デバイスの配置を判定することができる。例えば、臨床医は、内視鏡又は経腸管が挿入中に誤って配置されたか否かを判定することができる。誤配置の発生を減少させることができ、誤嚥性肺炎などの誤配置の結果の発生率を減少させることができる。
少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路を通してパルス光を提供することによって発光領域の位置を特定することは、患者又は他の被検体を不要な放射線に曝す可能性がある他の方法を使用せずに医療デバイスの少なくとも一部の経路を特定することを可能にする。例えば、小児の場合、電離放射線の使用を最小限に抑えることが望ましい場合がある。患者を電離放射線に繰り返し又は連続的に曝すことなく、経時的な医療デバイスの移動を特定することができ、かつ/又は医療デバイスの位置決めを確認することができる。
少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路を通してパルス光を提供することによって発光領域の位置を特定することは、患者(弱っている可能性がある)をX線機器に連れて行くこと又はポータブルX線機器を患者に持って行くことなく、医療デバイスの少なくとも一部の経路を特定することを可能にする。
発光領域は、局所化することができる。発光領域は、点光源として機能することができる。発光領域のそれぞれの対応する位置の特定は、発光領域を点光源とみなすことを含むことができる。
発光領域は、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の少なくとも一部の長さに沿って規則的に間隔を置いて配置され得る。発光領域の間隔は均一であることができる。発光領域は、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の実質的に非発光の領域によって分離することができる。
発光領域は、医療デバイスの関心領域内により密に配置することができる。関心領域は、重要な領域とみなすことができる。関心領域は、医療デバイスの遠位端又はその近くに配置され得る。状況によっては、医療デバイスの遠位端の配置について、近位端の配置よりも確実性が低い場合がある。遠位端の近くにより高い密度の発光領域を提供することにより、遠位端の位置をより良く特定することができる。
少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の長さに沿った隣接する発光領域間の間隔は、少なくとも0.1cm、任意選択で少なくとも0.5cm、さらに任意選択で少なくとも1cmであることができる。少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の長さに沿った隣接する発光領域間の間隔は、5cm未満、任意選択で2cm未満、さらに任意選択で1cm未満であることができる。
少なくとも1つの光ファイバは、複数の光ファイバを含むことができる。発光領域のそれぞれは、複数の光ファイバの対応する1つの先端を含むことができる。
発光領域のそれぞれは、光が発光領域から散乱媒質に放出されるように、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路のコア及び/又はクラッドの少なくとも1つの物理特性が変更された領域を含むことができる。
発光領域のそれぞれは、長周期ファイバブラッググレーティング、傾斜ファイバブラッググレーティング、コア損傷領域のうちの少なくとも1つを含むことができる。発光領域のそれぞれは、パルス光の波長をシフトするように構成することができる。発光領域のそれぞれは、異なる発光領域が異なる波長を有する光を発するように、パルス光の波長を対応する値の量だけシフトするように構成することができる。
発光領域のそれぞれは、光を医療デバイスから外側に向けるように角度を付けることができる。発光領域のそれぞれは、光を医療デバイスから外側に向けるように改質され得る。
異なる発光領域は、異なる波長の光を透過及び/又は散乱させるように構成することができる。
発光領域のそれぞれは、散乱材料を含むことができる。コア及び/又はクラッドの少なくとも1つの特性は、光を散乱媒質内に散乱させるように構成することができる。散乱材料は、医療デバイスの長さに対して実質的に垂直な方向に光を散乱させるように構成することができる。
医療デバイスの材料の少なくとも1つの特性は、光を散乱媒質内に散乱させるように構成することができ、例えば、管、シース又はコーティングの材料の特性である。
少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路は、ガラスから形成することができる。少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路は、プラスチックから形成することができる。少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路は、シリカから形成することができる。
光ファイバ又は各光ファイバは、商業的に標準的な寸法を有することができる。光ファイバ又は各光ファイバは、約10μmのコア径を有することができる。光ファイバ又は各光ファイバは、約125μmのクラッド径を有することができる。光ファイバ又は各光ファイバは、それぞれが約50μm又は約62.5μmのコア径を有する複数のコア及び約125μmのクラッド径を有することができる。光ファイバ又は各光ファイバは、約1mmのコア径を有するプラスチックファイバを含むことができる。
光ファイバ又は各光ファイバは、1μmよりも大きく、任意選択で3μmよりも大きく、さらに任意選択で5μmよりも大きく、さらに任意選択で10μmよりも大きく、さらに任意選択で50μmよりも大きいコア径を有することができる。光ファイバ又は各光ファイバは、1mm未満、任意選択で200μm未満、任意選択で100μm未満、さらに任意選択で50μm未満、さらに任意選択で20μm未満、さらに任意選択で10μm未満、さらに任意選択で5μm未満のコア径を有することができる。光ファイバ又は各光ファイバは、50μmよりも大きく、任意選択で100μmよりも大きく、さらに任意選択で500μmよりも大きいクラッド径を有することができる。光ファイバ又は各光ファイバは、1000μm未満、任意選択で500μm未満、さらに任意選択で200μm未満のクラッド径を有することができる。
少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路は、複数の光ファイバ又は他の導波路を含むことができる。各発光領域は、光ファイバ又は他の導波路の対応する1つの先端に配置することができる。
複数の光ファイバ又は他の導波路は、例えばシース内に一緒にパッケージ化することができる。複数の光ファイバは、複合ファイバ束を形成するように一緒にパッケージ化することができる。複数の光ファイバ又は他の導波路は、少なくとも10本、任意選択で少なくとも20本、さらに任意選択で少なくとも50本、さらに任意選択で少なくとも100本の光ファイバ又は他の導波路を含むことができる。
医療デバイスは管を含むことができる。複合ファイバ束は、管の内腔に配置することができる。複合ファイバ束は、管の管材料に一体化することができる。
複数の光ファイバ又は他の導波路は、異なる長さを有することができる。複数の光ファイバ又は他の導波路は、光ファイバの近位端が整列するように配置することができる。複数の光ファイバ又は他の導波路は、光ファイバ又は他の導波路の遠位端が医療デバイスの少なくとも一部の長さに沿って離間するように配置することができる。
発光領域のそれぞれは、複数の光ファイバ又は他の導波路の対応する1つの改質を含むことができる。光学ファイバは、一緒にパッケージ化する前に改質することができる。
複数の発光領域は、単一の光ファイバ又は他の導波路の長さの少なくとも一部に沿って設けることができる。発光領域は、単一の光ファイバコアの長さに沿って設けることができる。発光領域のそれぞれは、光ファイバコアのそれぞれの改質を含むことができる。
複数の発光領域は、多心光ファイバの複数のコアに設けることができる。発光領域のそれぞれは、多心光ファイバのそれぞれのコアの改質を含むことができる。
コアは、コアの複数のサブセットを含むことができ、各サブセットについて、そのサブセット内のコアは、対応する発光領域を有する。サブセット内のコアのそれぞれは、多心光ファイバの長さに沿って、そのサブセット内の他のコアと同じ位置に発光領域を有することができる。
多心ファイバのコアは、各コアの直径よりも大きい分離距離だけ多心ファイバの断面平面内で分離することができる。コアは、各コアの直径と同程度の分離距離だけ多心ファイバの断面平面内で分離することができる。分離距離は、100μm未満、任意選択で50μm未満、さらに任意選択で20μm未満、さらに任意選択で10μm未満であることができる。分離距離は、1μmより大きく、任意選択で10μmより大きく、さらに任意選択で20μmより大きく、さらに任意選択で50μmより大きいことができる。
医療デバイスは管を含むことができる。医療デバイスは、経腸管、任意選択で経鼻胃管を含むことができる。少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路は、管の内腔に配置することができる。少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路は、管の管材料に一体化することができる。
管は、少なくとも2つの内腔を含むことができる。少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路は、少なくとも2つの内腔のうちの第1の内腔に配置することができる。少なくとも2つの内腔のうちの第2の内腔は、液体、例えば供給液を供給するように構成することができる。内腔のうちの第2の内腔は、ヒト又は動物被検体に液体を供給し、かつ/又はヒト又は動物被検体から液体を得るように構成することができる。
少なくとも1つの検出器は、散乱媒質の外側に配置することができる。信号の選択は、少なくとも1つの検出器における受信した光子の到着時間に基づくことができる。到着時間に基づいて信号を選択することによって、散乱を受けていない光子又は大部分の光子よりも少ない量の散乱しか受けていない光子を表す信号を選択することができる。光子によって提供される位置情報の量を実質的に低下させない程度の散乱しか受けていない光子を表す信号を選択することができる。有用な限界を超えて光子によって提供される位置情報の量を低下させない程度の散乱しか受けていない光子を表す信号を選択することができる。位置情報は、各光子によって提供され得る。各光子について、その光子によって提供される位置情報は、光子が放出された位置に関する情報を含むことができる。
位置情報は、光子の複数の集合体のそれぞれによって提供され得る。光子の集合体は、特定の検出器又は検出器素子において特定の時間間隔の間に集められた光子を含むことができる。各光子の集合体について、その光子の集合体によって提供される位置情報は、光子の集合体が放出された位置に関する情報を含むことができる。
位置は、光ファイバ又は他の導波路上の位置を含むことができる。位置は、光子が放出された発光領域の位置を含むことができる。位置は、光子の集合体が省略された発光領域の位置を含むことができる。光子によって提供される位置情報は、複数の発光領域の位置に関する情報を含むことができる。
実質的に少なくとも1つの検出器に向かって散乱した光子を表す信号を選択することができる。このような信号は、到着時間に基づいて選択されない信号よりも、発光領域のより良い位置を提供することができる。
選択した信号に基づく発光領域のそれぞれの位置の特定は、選択した信号を用いて少なくとも1つの画像を形成することと、少なくとも1つの画像に基づいて発光領域のそれぞれの位置を特定することとを含むことができる。
少なくとも1つの画像は、発光領域のそれぞれに関する対応する画像を含むことができる。各光透過機構の位置の特定は、その光透過機構に対する画像に基づくことができる。
各位置は、自動的に特定することができる。各位置は、手作業で特定することができる。各位置は、画像処理技術を用いて、画像又は画像の対応する1つを処理することによって特定することができる。各位置は、高輝度を有する画像又は画像の対応する1つの一部、例えば最大輝度を有する画像の画素を見つけることによって特定することができる。
選択は、弾道光子に対応する信号を選択することを含むことができる。弾道光子は、散乱媒質内で散乱を受けていない光子及び/又は大多数の光子に比べて少数の散乱事象しか経験していない光子を含むことができる。弾道光子は、少なくとも1つの検出器で受信されるパルス光の第1の光子を含むことができる。弾道光子は、第1の時間区間内に受信される光子を含むことができる。
選択は、蛇行光子に対応する信号を選択することを含むことができる。蛇行光子は、弾道光子よりも後に到着するが、いくつかの位置情報を保持する光子を含むことができる。蛇行光子は、少なくとも1つの検出器に向かうより直接的な経路に沿って散乱した光子を含むことができる。
各蛇行光子について、その光子によって提供される位置情報は、光子が放出された位置に関する情報を含むことができる。各蛇行光子の集合体について、その蛇行光子の集合体によって提供される位置情報は、蛇行光子の集合体が放出された位置に関する情報を含むことができる。
位置は、光ファイバ又は他の導波路上の位置を含むことができる。位置は、光子が放出された発光領域の位置を含むことができる。位置は、光子の集合体が放出された発光領域の位置を含むことができる。蛇行光子によって提供される位置情報は、複数の発光領域の位置に関する情報を含むことができる。
各光子について、光子の到着時間は、光子を少なくとも1つの検出器で受信した時間と、光のパルスをパルス光源によって放出し、それによって光ファイバ又は他の導波路からの光子の放出をトリガーした時間との差を特定することによって特定することができる。
信号の選択は、閾値未満の到着時間を有する信号を選択することを含むことができる。閾値は、検出された最短到着時間に対して表すことができる。信号の選択は、検出された最短到着時間から10ナノ秒以内、任意選択で5ナノ秒以内、さらに任意選択で2ナノ秒以内、さらに任意選択で1ナノ秒以内に到着する信号を選択することを含むことができる。信号の選択は、検出された最短到着時間から500ピコ秒以内、任意選択で100ピコ秒以内、さらに任意選択で50ピコ秒以内に到着する信号を選択することを含むことができる。
信号の選択は、時間間隔内に到着時間を有する信号を選択することを含むことができる。信号の選択は、1つ以上の時間区間内の信号を選択することを含むことができる。
信号の選択は、第1の時間区間内に到着時間を有する第1組の信号を選択することと、第2の時間区間内に到着時間を有する第2組の信号を選択することと、第1組の信号を第2組の信号と比較することとを含むことができる。
第1の時間区間は、検出された最短到着時間後の最初の50ピコ秒を含むことができる。第2の時間区間は、第1の時間区間後の次の50ピコ秒を含むことができる。
第1の時間区間は、検出された最短到着時間後の最初の100ピコ秒を含むことができる。第2の時間区間は、第1の時間区間後の次の100ピコ秒を含むことができる。
信号の選択は、第1の閾値を下回る到着時間を有する第1組の信号を選択することと、第1の閾値を超えるが第2の閾値を下回る到着時間を有する第2組の信号を選択することと、第1組の信号を第2組の信号と比較することとを含むことができる。信号の選択は、多くの閾値の間の信号を選択することと、それらの信号を比較することとを含むことができる。信号の選択は、各組の信号が異なる閾値の間の到着時間を有する信号を含む、複数組の信号を選択することと、複数組の信号のうちの少なくともいくつかを互いに比較することとを含むことができる。
信号の選択は、各組の信号が対応する時間区間で到着時間を有する信号を含む、複数組の信号を選択することを含むことができる。時間区間は、50ピコ秒の時間区間を含むことができる。時間区間は、100ピコ秒を含むことができる。複数組の信号は、1ナノ秒の到着時間の全範囲内の信号を含むことができる。複数組の信号は、5ナノ秒の到着時間の全範囲内の信号を含むことができる。
少なくとも1つの検出器の位置及び/又は光の入射位置は、走査媒体を横切って、例えば患者を横切って光を走査することによって画像を構築するために変化させることができる。
医療デバイスの少なくとも一部の経路の特定は、形状に基づく画像処理技術を適用することを含むことができる。医療デバイスの経路を特定する際に、予想される医療デバイスの形状及び/又は予想される少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の形状を使用することができる。例えば、医療デバイスが連続的であることが分かっている場合がある。医療デバイスが湾曲した形状を呈すると想定することができる。医療デバイスの曲率が所定の範囲内にあると想定することができる。
医療デバイスの少なくとも一部の経路の特定は、発光領域の間隔に関する事前の知識を使用することを含むことができる。
パルス光は、狭帯域レーザ光を含むことができる。パルス光は、短パルスレーザ光を含むことができる。パルス光は、1000ピコ秒未満、任意選択で500ピコ秒未満、さらに任意選択で100ピコ秒未満、さらに任意選択で10ピコ秒未満、さらに任意選択で1ピコ秒未満の長さを有するパルスを含むことができる。
パルス光は、最大1000MHz、任意選択で最大200MHz、さらに任意選択で最大100MHz、さらに任意選択で最大10MHzのパルス周波数であることができる。パルス光は、10から100MHzの間のパルス周波数を有することができる。パルス光は、約80MHzのパルス周波数を有することができる。パルス光は、1から10MHzの間のパルス周波数を有することができる。
パルス光源は、100mW未満、任意選択で50mW未満、任意選択で20mW未満、任意選択で10mW未満、任意選択で1mW未満の照射パワーを有することができる。
システムは、受信した光子をフィルタリングするように構成されているフィルタをさらに含むことができる。フィルタは、パルス光の波長で光子を透過させるように構成することができる。フィルタは、少なくとも1つの発光領域によってシフトされたパルス光の波長で光子を透過させるように構成することができる。
少なくとも1つの検出器は、検出器アレイを含むことができる。少なくとも1つの検出器は、走査検出器を含むことができる。少なくとも1つの検出器は、単一光子検出器を含むことができる。単一光子検出器は、少なくとも1つのSPAD(単一光子アバランシェダイオード)を含むことができる。少なくとも1つの検出器は、APD(アバランシェフォトダイオード検出器)、ストリークカメラ、CCD検出器アレイを備えた時間ゲート高感度カメラ(ICCD)、光電子増倍管(PMT)、超伝導単一光子検出器のうちの少なくとも1つを含むことができる。
システムは、少なくとも1つの集束コンポーネントをさらに含むことができ、少なくとも1つの集束コンポーネントは、受信した光子を少なくとも1つの検出器に集束させるように構成されている。少なくとも1つの集束コンポーネントは、少なくとも1つのレンズを含むことができる。
パルス光の散乱媒質への伝達は、発光領域のそれぞれを個別に照明することを含むことができる。発光領域のそれぞれを個別に照明することは、光透過機構のそれぞれを順番に照明することを含むことができる。発光領域のそれぞれを個別に照明することは、それぞれの異なる波長を使用して発光領域のそれぞれを照明することを含むことができる。発光領域のそれぞれを個別に照明することは、少なくとも1つの光ファイバの複数のコアのそれぞれを個別に照明することを含むことができる。発光領域のそれぞれを個別に照明することは、順番に異なる波長を用いて少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路を照明することを含むことができ、発光領域のそれぞれは、異なる波長のうちの選択した波長を透過させるように構成されている。
パルス光の散乱媒質への伝達は、複数の発光領域を同時に照明することを含むことができる。パルス光の散乱媒質への伝達は、発光領域の全てを同時に照明することを含むことができる。
発光領域の位置の特定は、繰り返し行うことができる。発光領域の位置の特定は、散乱媒質に対して医療デバイスの少なくとも一部が移動している間に繰り返し行うことができる。医療デバイスの移動は自動化することができる。医療デバイスの移動は、所定の増分で行うことができる。
医療デバイスは、少なくとも1つの医療器具を含むか又は少なくとも1つの医療器具の一部を形成することができる。医療デバイスは、少なくとも1つの医療器具と同じ場所に配置することができる。
医療器具は、内視鏡、ガイドワイヤ、カテーテル、カテーテル送達システム、メス、組織の切除又は修正のためのエネルギー源のうちの少なくとも1つを含むことができる。
プロセッサは、特定した医療デバイスの少なくとも一部の経路に基づいて医療器具の少なくとも一部の位置を特定するようにさらに構成することができる。
医療デバイスは、ヒト又は動物の体内に少なくとも部分的に配置することができる。医療デバイスの少なくとも一部の経路の特定は、ヒト又は動物の体内の医療デバイスの少なくとも一部の経路を特定することを含むことができる。
医療デバイス及び/又は医療器具は、自動化された手順を用いてヒト又は動物の体内に配置することができる。医療デバイスの少なくとも一部の経路の特定は、自動化された手順の確認を含むことができる。
医療デバイスの少なくとも一部は、ヒト又は動物被検体の内部に配置され得る。散乱媒質は、肺、上部胃腸管、下部胃腸管、尿路、骨組織、臓器組織のうちの少なくとも1つの組織を含むことができる。
医療デバイスの少なくとも一部は、被検体の食道内に配置することができる。プロセッサは、特定した医療デバイスの少なくとも一部の経路を使用して、被検体の食道内の管の位置を特定するように構成することができる。
プロセッサは、さらに、選択した光子を使用して、ヒト又は動物の組織の少なくとも一部の組織型を特定するように構成することができる。ヒト又は動物の組織の少なくとも一部の組織型の特定は、組織が健康であるか又は罹患しているかを特定することを含むことができる。組織型の特定は、選択した信号に対応する光子の散乱の程度を特定することと、特定した散乱の程度に基づいて組織型を特定することとを含むことができる。
独立して提供され得る更なる態様において、少なくとも部分的に散乱媒質内に配置されるように構成されている医療デバイスであって、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の発光領域を有する少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路を含み、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の近位端に伝達された光が少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路に沿って発光領域に導かれ、発光領域によって放出される、医療デバイスが提供される。
独立して提供され得る更なる態様において、医療デバイスの少なくとも一部の経路を特定するための方法が提供され、医療デバイスは、少なくとも1つの光ファイバの長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の発光領域を有する少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路を含む。方法は、医療デバイスを少なくとも部分的に散乱媒質内に配置することと、パルス光が少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路に沿って発光領域に導かれ、発光領域によって散乱媒質に放出されるように、パルス光を少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路に伝達することと、散乱媒質を通過したパルス光の光子を少なくとも1つの検出器により受信することと、受信した光子の少なくとも一部に対応する信号を選択することと、選択した信号に基づいて発光領域のそれぞれの対応する位置を特定することと、特定した位置に基づいて医療デバイスの少なくとも一部の経路を特定することとを含む。
独立して提供され得る更なる態様において、散乱媒質を通過したパルス光の受信した光子に対応する信号を選択し、選択した信号に基づいて複数の発光領域のそれぞれの対応する位置を特定し、特定した位置に基づいて医療デバイスの経路を特定するために、プロセッサによって実行可能なコンピュータ読み取り可能命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。
散乱媒質は、ヒト又は動物被検体の体の少なくとも一部を含むことができる。プロセッサは、特定した医療デバイスの位置を予想される被検体の解剖学的構造と比較するようにさらに構成することができる。
プロセッサは、予想される被検体の解剖学的構造を特定するようにさらに構成することができる。予想される解剖学的構造の特定は、被検体の体の少なくとも一部の少なくとも1つの医用画像を得ることを含むことができる。予想される解剖学的構造の特定は、少なくとも1つの解剖学的構造を識別するために少なくとも1つの医用画像を処理することを含むことができる。少なくとも1つの解剖学的構造は、食道を含むことができる。少なくとも1つの解剖学的構造は、気管支を含むことができる。少なくとも1つの解剖学的構造は、被検体の幽門平面を含むことができる。少なくとも1つの解剖学的構造は、被検体の少なくとも1つの肋間腔を含むことができる。少なくとも1つの解剖学的構造は、被検体の少なくとも1つの椎骨を含むことができる。
医療デバイスの位置と予想される被検体の解剖学的構造との比較は、食道及び/又は気管支に対する医療デバイスの位置を特定することを含むことができる。
医療デバイスの位置と予想される被検体の解剖学的構造との比較は、被検体の医用画像と、特定した光透過機構又は各光透過機構の位置及び/又は特定した医療デバイスの位置とを重ね合わせることを含むことができる。医療デバイスの位置と予想される被検体の解剖学的構造との比較は、少なくとも1つの解剖学的位置マーカと、特定した光透過機構又は各光透過機構の位置及び/又は特定した医療デバイスの位置とを重ね合わせることを含むことができる。
プロセッサは、医用画像において少なくとも1つの解剖学的特徴を識別し、医療デバイスの位置と予想される被検体の解剖学的構造との比較に、識別された少なくとも1つの解剖学的特徴を使用するように構成することができる。少なくとも1つの解剖学的特徴の識別は、少なくとも1つの解剖学的特徴のセグメント化及び/又はラベリングを含むことができる。
独立して提供され得る更なる態様において、散乱媒質を通過したパルス光の受信した光子に対応する選択した信号に基づいて複数の発光領域のそれぞれの位置を表示するように、及び/又は複数の発光領域の位置を使用して特定した医療デバイスの経路を表示するように構成されているグラフィカルユーザインタフェースが提供される。
独立して提供され得る更なる態様において、散乱媒質内に少なくとも部分的に配置されるように構成されている医療デバイスであって、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の受光領域を有する少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路を含む医療デバイスと、散乱媒質の外部にあり、パルス光を散乱媒質に伝達するように構成されているパルス光源と、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の近位端に結合された少なくとも1つの検出器であって、散乱媒質を通過し、受光領域によって受光され、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路に沿って少なくとも1つの検出器に導かれたパルス光の光子を受信するように構成されている少なくとも1つの検出器と、受信した光子の少なくとも一部に対応する信号を選択し、選択した信号に基づいて受光領域のそれぞれの位置を特定し、特定した位置に基づいて医療デバイスの少なくとも一部の経路を特定するように構成されているプロセッサとを含むシステムが提供される。
パルス光の散乱媒質への伝達は、散乱媒質に対する光源の位置を変えること、及び/又は光源から散乱媒質へのパルス光の入射位置を変えることを含むことができる。
独立して提供され得る更なる態様において、医療デバイスを形成する方法であって、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路を提供することと、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の発光領域を少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路に形成することとを含む方法が提供される。
複数の発光領域の形成は、レーザ、例えば、フェムト秒レーザ又はUVレーザを使用することを含むことができる。複数の発光領域の形成は、UV光を使用することを含むことができる。複数の発光領域のそれぞれは、長周期ファイバブラッググレーティング、傾斜ファイバブラッググレーティング、コア損傷領域のうちの少なくとも1つを含むことができる。
異なる発光領域は、異なる波長の光を透過及び/又は散乱させるように形成することができる。
少なくとも1つの光ファイバは、単心光ファイバを含むことができる。発光領域の形成は、単心光ファイバのコアに沿って複数の発光領域を形成することを含むことができる。
少なくとも1つの光ファイバは、多心光ファイバを含むことができる。発光領域の形成は、多心光ファイバの複数のコアに発光領域を形成することを含むことができる。
独立して提供され得る更なる態様において、医療デバイスを形成する方法であって、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路を提供することと、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の長さの少なくとも一部に沿って配置された複数の受光領域を少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路に形成することとを含む方法が提供される。
更なる態様において、ヒト又は動物被検体の体内に少なくとも部分的に配置されるように構成されている経腸管を含むシステムが提供される。経腸管は、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路を含むか又は少なくとも部分的に含み、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路は、少なくとも1つの発光領域を含む。システムは、パルス光が少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路に沿って発光領域に導かれ、発光領域によって被検体の体内に放出されるように、少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の近位端にパルス光を伝達するように構成されているパルス光源をさらに含む。システムは、さらに、被検体の体を通過したパルス光の光子を受信するように構成されている少なくとも1つの検出器と、受信した光子の少なくとも一部に対応する信号を選択し、選択した信号に基づいて発光領域又は各発光領域のそれぞれの位置を特定し、特定した1つ又は複数の位置に基づいて経腸管の位置を特定するように構成されているプロセッサとを含む。
光の放出を用いて経腸管の位置を特定することにより、誤配置の例を減らすことができる。臨床医は、経腸管が正しく配置されているか否かを判定できる可能性がある。経腸管の位置は、被検体に放射線を照射することなく特定することができる。
経腸管は、経鼻胃管を含むことができる。少なくとも1つの光ファイバは、経腸管の壁に一体化することができる。
少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路は、少なくとも部分的に経腸管の内腔に入れることができる。
発光領域又は各発光領域の位置の特定は、繰り返し行うことができる。発光領域又は各発光領域の位置の特定は、ヒト又は動物被検体の体に対して経腸管の少なくとも一部が移動している間に繰り返し行うことができる。
発光領域又は各発光領域の位置の特定は、経腸管に対して少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路が移動している間に繰り返し行うことができる。経腸管に対する少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の移動は自動化され得る。経腸管に対する少なくとも1つの光ファイバ又は他の導波路の移動は、所定の増分で行うことができる。
プロセッサはさらに、特定した経腸管の位置を予想される被検体の解剖学的構造と比較するように構成することができる。プロセッサは、例えば、経腸管が正しく挿入されているか否かを判定するために、経時的に経腸管の位置を繰り返し特定し、特定した経腸管の位置を予測される解剖学的構造と繰り返し比較するように構成することができる。
添付図面を参照して実質的に本明細書に記載される方法、装置又はシステムを提供することができる。
一態様における特徴は、必要に応じて、他の任意の態様における特徴として提供され得る。例えば、方法の特徴は、装置の特徴として提供することができ、逆もまた同様である。一態様における任意の1つ又は複数の特徴は、他の任意の態様における任意の好適な1つ又は複数の特徴と組み合わせて提供することができる。
一般に、状況によっては光が組織を通過し得ることを観察できる。例えば、手又は指に当てられた明るい白色のトーチは、手又は指の反対側の面で赤い輝きとして観察され得る。本発明の実施形態は、組織(又は他の任意の好適な散乱媒質)を通過する光を使用して、その組織(又は他の散乱媒質)の内部に配置されている医療デバイスの経路を特定する。
一実施形態による装置を図1に概略的に示す。装置は、医療デバイス10と、光源14と、検出器16と、フィルタ17と、レンズ18と、プロセッサ20とを含む。
光源14は、医療デバイス10の近位端に結合され、パルス光を医療デバイス10に送達するように構成されている。本実施形態において、光源14は狭帯域短パルスレーザである。
医療デバイス10は、光源14からの光を医療デバイス10の遠位端に伝達するように構成されている。図1は、患者の肺12の内部に配置された医療デバイス10を示す。他の実施形態において、医療デバイス10は、ヒト又は動物の体の異なる部分、例えば胃腸管又は尿路の内部に配置することができる。更なる実施形態において、医療デバイス10は、任意の好適な散乱媒質内に配置することができる。散乱媒質は、例えば、組織、体、又は器官であり得る。散乱媒質は気体であることができる。散乱媒質は、液体、例えば、濁った液体であることができる。散乱媒質は、サンプルと呼ばれる場合があり、医療デバイス10の少なくとも先端がサンプルの内部に配置される。
検出器16(カメラと呼ばれる場合がある)は、患者の体外に配置される。検出器16は、光子を受信し、受信した各光子に対応する電気信号を生成するように構成されている。本実施形態において、検出器16は、複数の検出器素子を含む検出器アレイである。検出器16は、時間分解単一光子イメージングシステムである。この場合、時間分解単一光子イメージングシステムは、SPAD(単一光子アバランシェダイオード)の32×32アレイを含む。時間分解単一光子イメージングシステムは、時間相関単一光子計数(TCSPC)により動作する。他の実施形態において、任意の好適な時間分解検出器を使用することができる。時間分解検出器は、低レベルの光を検出することができ、例えば単一光子を検出することができる時間分解検出器であることができる。時間分解検出器は、APD(アバランシェフォトダイオード)検出器又はストリークカメラを含むことができる。時間分解検出器は、CCD検出器アレイを備えた時間ゲート高感度カメラ(ICCD)を含むことができる。時間分解検出器は、複数の光電子増倍管(PMT)又は超伝導単一光子検出器を含むことができる。いくつかの実施形態において、複数の検出器16を使用することができる。いくつかの実施形態において、単一素子検出器を走査光学系と組み合わせて使用して、画像を生成することができる。
本実施形態において、検出器16は、患者の体に対して任意の好適な位置に配置することができるアーム(図示せず)に取り付けられる。他の実施形態において、検出器16の任意の好適な取り付けを使用することができる。例えば、検出器16は、医療デバイス10を患者の内部に配置する処置が行われる部屋の天井、例えば病棟又は手術室の天井に取り付けることができる。いくつかの実施形態において、検出器16は、臨床医、アシスタント又は他のユーザの頭部又は体に取り付けられて、臨床医、アシスタント又は他のユーザに直感的なフィードバックを提供することができる。
レンズ18は、検出器16と患者の体との間に配置される。検出器16及びレンズ18は、検出器16が患者の体に焦点を合わせるように配置される。他の実施形態において、レンズ18の代わりに別の集束コンポーネントを使用してもよく、又は集束コンポーネントを使用しなくてもよい。
フィルタ17は、検出器16の前に配置される。本実施形態において、フィルタ17は、検出器16とレンズ18との間に配置される。本実施形態において、フィルタ17は狭線通過フィルタである。フィルタ17は、レーザ源14のスペクトル帯域内にない光子を遮断するように構成されている。他の実施形態において、代替的なフィルタを使用してもよく、又はフィルタを使用しなくてもよい。
検出器16は、検出器16からの信号を受信して分析するように構成されているプロセッサ20に接続される。プロセッサ20は、任意の好適な処理デバイス、例えば、デスクトップPC、ラップトップ又はモバイルデバイスなどのコンピューティングデバイスを含むことができる。本実施形態において、検出器16及びプロセッサ20は別個のコンポーネントであるが、他の実施形態において、検出器16及びプロセッサ20の機能を単一のコンポーネントに組み合わせることができる。検出器16によって行われるものとして説明される機能は、プロセッサ20によって行われてもよく、逆もまた同様である。
図2は、図1の医療デバイス10の遠位端の概略図である。図2は簡略図であり、縮尺どおりに描かれていない。
図2の医療デバイス10は、管とも呼ばれるカテーテル30を含む。複数の光ファイバ32は、それぞれカテーテル30の内腔に個別に供給されて医療デバイス10を形成する。光ファイバ32のそれぞれは、各光ファイバ32の遠位端がカテーテル30に沿った異なる点で点状光源として機能するように、カテーテルの下方の異なる距離で終端している。光ファイバ32の先端は、終端点、発光体、又は発光領域と説明することができる。
図2の実施形態において、光ファイバ32の終端点間の間隔は、1cmの均一な間隔である。他の実施形態において、ファイバの間隔は、デバイスの長さに沿ってより近くてもよい。更なる実施形態において、ファイバの終端点の間隔は均一でなくてもよい。例えば、デバイスの長さに沿った終端点の分布は、デバイスの先端に近づくにつれて密度が高くなることができる。
図2の実施形態において、個々のファイバは標準的な寸法を有する。個々のファイバは、約10μmのコア径及び約125μmのクラッド径を有する。他の実施形態において、任意の好適なファイバ寸法を使用することができる。光ファイバは、ガラス又はプラスチックから形成することができる。
光ファイバ32のそれぞれについて、光ファイバの端部は、局所的な光源として機能するとみなすことができる。光ファイバの端部は、パルス光の単一の点状光源として機能するとみなすことができる。光ファイバの数がNである場合、図2の方法は、N個の点状光源の生成を可能にするとみなすことができる。N個の点状光源は、医療デバイス10の長さの少なくとも一部に沿って分散している。いくつかの実施形態において、光ファイバの数Nは、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも50、又は少なくとも100であることができる。
図2の実施形態において、光ファイバ32の先端は、光を医療デバイス10から外側に向けるように終端している。例えば、各光ファイバ32の先端に散乱素子(図示せず)を配置することができ、かつ/又は光を医療デバイス10から(例えば、医療デバイス10の側面から)外側に向けるように光ファイバ32の先端に角度を付けることができる。
他の実施形態において、光学ファイバは、束ねるか、さもなければパッケージングシースと呼ばれ得るシースに入れることができる。光ファイバはコーティングで被覆することができる。シース又はコーティングの材料は、医療デバイス10から外に光を向けるために意図的に散乱性が高いことができる。
他の実施形態において、少なくとも1つの光ファイバを含む任意の医療デバイスを使用することができる。例えば、図3を参照して医療デバイスが単一の光ファイバを含む実施形態を後述し、図4を参照して光デバイスが多心光ファイバを含む実施形態を後述する。
再び図1及び図2の実施形態に戻る。動作において、光ファイバ32の終端点のそれぞれから放出された光は、光ファイバの長さを追跡するために使用される。終端点は、医療デバイス10の長さに沿って配置されるので、終端点の位置は、光ファイバの長さを追跡するために使用することができる。単一の点(例えば、先端)だけではなく、医療デバイス10の延伸部分の位置を特定することも可能である。
時間相関単一光子計数(TCSPC)を用いて散乱媒質中の発光体の位置を特定する方法は、Tannerら(M. G. Tanner, T. R. Choudhary, T. H. Craven, B. Mills, M. Bradley, R. K. Henderson, K. Dhaliwal, and R. R. Thomson, "Ballistic and snake photon imaging for locating optical endomicroscopy fibres," Biomed. Opt. Express 8, 4077-4095 (2017))に記載されており、以下に要約する。Tannerらは、光ファイバの先端への点光の配置を記載している。以下に説明する方法は、ターナーらの配置方法を終端点のそれぞれに適用する。
光子通過計時は、例えば、L. Wang, P. P. Ho, C. Liu, G. Zhang, and R. R. Alfano, "Ballistic 2-d imaging through scattering walls using an ultrafast optical kerr gate.," Science 253, 769-71 (1991)、V. Ntziachristos, "Going deeper than microscopy: the optical imaging frontier in biology.," Nat. Methods 7, 603-614 (2010)、V. Gopal, S. Mujumdar, H. Ramachandran, and A. K. Sood, "Imaging in turbid media using quasi-ballistic photons," Opt. Commun. 170, 331-345 (1999)、及びA. Lyons, A. Boccolini, F. Tonolini, A. Repetti, Z. Chen, R. Henderson, Y. Wiaux, and D. Faccio, "Computational time-of-flight diffuse optical tomography," arXiv:1808.01135 (2018)にも記載されている。
医療デバイス10は、例えば内視鏡処置の一部として、患者の肺12に挿入される。他の実施形態において、医療デバイス10は、任意の好適な解剖学的構造に挿入することができる。例えば、医療デバイスは、経腸栄養管の一部を形成することができ、食道に挿入することができる。
短パルス(本実施形態では、500ピコ秒未満のパルス長及び20MHzのパルス周波数を有する)狭帯域レーザ光は、光源14によって光ファイバ32のうちの第1の光ファイバに注入される。他の実施形態において、繰り返し可能な前縁を有する任意のパルス光を使用することができる。本実施形態において、レーザ光源14の照射パワーは、組織内で安全であることが知られている数mWである。レーザ源14の波長は、組織内で低い散乱及び吸収を有する波長であるように選択することができる。
図2の実施形態において、個々の光源は、近位端から意のままにオン及びオフに切り替えることができる。
レーザ光は、数秒又は数分であり得る期間にわたって光ファイバ32のうちの第1の光ファイバに注入される。レーザ光の各パルスは、光ファイバ32の長さを通過し、光ファイバ32の遠位先端から多数の光子(図1に光22として示される)として放出される。光ファイバ10の遠位先端から光のパルスが放出される時間は、t=0と表すことができる。光ファイバ32の遠位先端から放出される光子のうち少数しか、体から漏れ出ることができない。光ファイバ32から放出される光子の多くは、組織で吸収される。体から漏れ出る(したがって、検出器16によって観察することができる)光子の大部分は、体の無秩序な組織構造から多くの散乱を受けている可能性がある。各光子が組織内を移動するのにかかる時間は、光子が組織内を移動している間に散乱した回数によって決まり得る。
組織を通過して体から出る光子は、弾道光子、蛇行光子、及び/又は高度に散乱した光子を含むことができる。
弾道光子は、実質的に散乱することなく直線状に散乱媒質を通過する光子であり得る。このような光子は、散乱媒質の原子と衝突していないか又はごく少数の散乱衝突しか受けていないとみなすことができる。弾道光子は実質的にコヒーレントであり得る。
わずかに散乱した光子は、蛇行光子と呼ばれることがある。蛇行光子は、組織内で少数の(弾道と表される光子よりも多い)散乱事象を経験したものの、依然として有用な位置情報を提供し得る光子であり得る。蛇行光子はある程度のコヒーレンスを保持することができる。蛇行光子は、弾道光子からわずかに遅れて到着することができる。
より大きな程度の散乱を経験する光子は、高度に散乱した光子、非常に散乱した光子又はランダムに散乱した光子と呼ばれることがある。
体から排出される光子は、弾道光子と、蛇行光子と、高度に散乱した光子とを含み得る。体から排出される光子の一部は、検出器16の方向に進み、レンズ18によって検出器16に集束される。レーザ光源14のスペクトル帯域内にない光子は、検出器16の前の狭線通過フィルタ17によって遮断することができる。弾道光子が最初に到着し、続いて蛇行光子が、続いて高度に散乱した光子が到着する。
実際には、検出器16に到着する各パルスからの光子の数は非常に少ない可能性がある。特に、少数の弾道光子及び/又は蛇行光子しか各パルスから得られない。したがって、多数のパルスからの光子が検出器16によって収集され、その結果が以下に説明するように合計される。
検出器16は、検出された各光子を電気信号に変換する。本実施形態において、検出器16は、始動停止モードにおいて時間相関単一光子計数(TCSPC)によって動作する。電気的接続を介して光源14と検出器16との間に同期がある。レーザ光源14が光のパルスを生成するとき、レーザ光源14はまた電気パルスを検出器16に送る。検出器16は、電気パルスを受信すると、計時を開始する。検出器16が光子を認めると(例えば、検出器アレイの検出器素子が光子を認めると)、検出器は計時を停止する。検出した光子を表す電気信号は、パルスの送信時間と光子が検出器16に到着する時間との間の差を表す到着時間を含む。
他の実施形態において、検出器16は、光子を検出したときに計時を開始し、次の電気パルスを受信したときに計時を停止する(逆始動停止モード)。パルス間の時間は既知であるので、到着時間を特定することができる。他の実施形態において、到着時間を特定する任意の好適な方法を使用することができる。
本実施形態において、検出した光子を表す電気信号は、位置も含む。位置は、32×32アレイのどのアレイ素子が光子を検出したかに基づいて特定される。
他の実施形態において、検出した各光子の到着時間及び/又は位置を特定する任意の好適な方法を使用することができる。各光子の到着時間及び/又は位置は、任意の好適な信号又は信号の組み合わせによって表すことができる。
電気信号はプロセッサ20に送られる。各光子の到着時間はその対応するパルスの送信時間に対して特定されるので、多数のパルスにわたって結果を組み合わせることができる。プロセッサ20は、ヒストグラム処理によって電気信号を組み合わせる。他の実施形態において、プロセッサ20は、任意の好適な方法で電気信号を組み合わせることができる。更なる実施形態において、電気信号を検出器16の回路内で組み合わせることができる。
プロセッサ20は、本実施形態において50ピコ秒の時間区間である時間区間内の光子到着を記録する。他の実施形態において、任意の好適な大きさの時間区間を使用することができる。プロセッサ20は、特定した到着時間が所望の時間区間内、例えば第1の50ピコ秒時間区間内にある電気信号を選択する。他の実施形態において、プロセッサは、任意の好適な1つ又は複数の時間閾値に依存して電気信号を選択することができる。選択した電気信号は、弾道光子のみ、又は弾道光子と蛇行光子の両方、又はより散乱した光子よりも早く検出器に到着する光子に対応することができる。
いくつかの実施形態において、プロセッサ20は、特定した到着時間が100ピコ秒以下、200ピコ秒以下、又は500ピコ秒以下である電気信号を選択することができる。他の実施形態において、プロセッサ20は、特定した到着時間が1ナノ秒以下又は5ナノ秒以下である電気信号を選択することができる。他の実施形態において、プロセッサ20は、異なる時間区間内の信号を比較することができる。例えば、プロセッサ20は、第1の50ピコ秒の時間区間内の信号を第2の50ピコ秒の時間区間内の信号と比較することができる。プロセッサ20は、第1の100ピコ秒の時間区間内の信号を第2の100ピコ秒の時間区間内の信号と比較することができる。プロセッサ20は、例えば、1ナノ秒又は5ナノ秒の間隔にわたって50ピコ秒の時間区間毎に信号を比較することによって、複数の時間区間内の信号を比較することができる。いくつかの実施形態において、複数の又は様々なタイミングウィンドウを使用することができる。
プロセッサ20は、本実施形態では選択した時間区間内に入る信号である選択した信号から画像を形成する。本実施形態において、画像は、検出器アレイ16の各要素に対して1つの画素を含む。検出器アレイ16は32×32個の素子を含むので、形成される画像は32×32画素の画像である。画像内の各画素の強度は、選択した時間区間中に対応するアレイ素子が受信した、その時間区間内の到着時間を有する光子の数を表す。検出器アレイの各検出器素子は、検出器アレイに対して異なる角度起点を有する光を検出することができる。
プロセッサ20は、選択した信号から形成された画像を処理することによって光ファイバ32の先端の位置を特定する。本実施形態において、プロセッサ20は、検出器アレイの各要素が受信した光子の数を表す各画像の画素の強度を用いて、光ファイバ32の先端の位置を自動的に特定する。
受信した光子のそれぞれは、光子が放出された終端点に関する情報を提供する。本実施形態において、位置情報を特定する際に、光子の集合体の到着を考慮する。光子の集合体は、同じ時間区間及び/又は画素内にある光子のグループであることができる。受信した光子の集合体のそれぞれは、光子の集合体における光子が放出された終端点に関する位置情報を提供することができる。
画像から特定される位置は、xy平面と表すことができる、検出器アレイ16の配向によって画定される平面内の位置である。いくつかの実施形態において、医療デバイス10のz方向の位置は、検出器16が受信した光子の飛行時間(例えば、弾道光子の飛行時間)を用いて検出器16と医療デバイス10の先端との間の距離を特定することによっても特定される。
次に、光ファイバ32のうちの第2の光ファイバにレーザ光が注入され、第2の光ファイバ32の先端の位置が上述のように特定される。光ファイバ32へのレーザ光の注入及び光ファイバ32の先端の位置の特定は、光ファイバ終端点のそれぞれに関する対応する位置が特定されるまで繰り返される。
本実施形態において、光ファイバ32は個別に照明され、一度に1つの光ファイバ32のみが照明される。他の実施形態において、複数の光ファイバ32を照明することができる。いくつかの実施形態において、光ファイバ32の全てが一度に照明される。
特定した終端点の位置は、医療デバイス10の経路を特定するために使用される。医療デバイス10の経路を特定することは、医療デバイス10の長手方向寸法に沿った線又は他の細長い幾何学的構造を特定することを含むことができる。経路は、医療デバイス10の一部、例えば、患者の体内に位置する部分について特定することができる。
医療デバイスの経路を特定することによって、臨床医は、医療デバイスが、例えば肺又は胃腸管に正しく配置されているか否かに関する情報を得ることができる。様々な医療用途を以下にさらに説明する。
任意の自動又は半自動方法を使用して、医療デバイス10の経路を特定することができる。いくつかの実施形態において、終端点間の間隔及び/又は終端点の均一な間隔に関する知識が、経路の特定に使用される。例えば、透過光から得られる1つ又は複数の画像の処理は、予想される発光体間の間隔を考慮に入れることができる。
いくつかの実施形態において、医療デバイス10が緩やかな湾曲を有する細長いデバイスであるという事前の知識により、高度な画像処理技術を使用してファイバ長の位置の正確な画像を再構成することができる。例えば、画像処理技術は、確率的アトラスに基づくアプローチ及び/又は制限された曲線適合の最適化を含み得る。
いくつかの実施形態において、任意の好適なコンピューティングデバイスを含むか又は任意の好適なコンピューティングデバイスの一部を形成することができるプロセッサ20に、コンピュータプログラムがインストールされている。コンピュータプログラムは、終端点の位置を特定し、それにより医療デバイス10の経路を特定するように構成され、プロセッサ20にインストールされている。コンピュータプログラムは、受信した光子を表す電気信号を使用して、終端点の位置を特定するように構成されている。
コンピュータプログラムは、グラフィカルユーザインタフェースを表示するように構成することができる。グラフィカルユーザインタフェースは、表示画面に表示することができる。グラフィカルユーザインタフェースは、ユーザ(例えば、臨床医)が、特定した終端点の位置及び/又は特定した医療デバイス10の経路を見ることを可能にすることができる。終端点及び/又は経路を見ることによって、ユーザは、医療デバイス10の位置に関する情報を得ることができる。グラフィカルユーザインタフェースは、ユーザが情報、例えば、被検体、医療デバイス10、又は行われている処置に関する情報を入力することを可能にすることができる。グラフィカルユーザインタフェースは、ユーザが、終端点の位置及び/又はデバイスの経路を特定するために使用される方法を制御又は調整することを可能にすることができる。
図2を参照して上述した実施形態において、ファイバ32は、カテーテル30に個別に挿入される。他の実施形態において、ファイバは、管又はシースの内部にまとめてパッケージ化される。その後、管又はシースを医療器具(例えば、経腸管又は内視鏡)に挿入する。更なる実施形態において、医療器具は、パッケージ化されたファイバが適所に供給され、その後で配置後に引き抜かれる。例えば、いくつかの実施形態において、パッケージ化されたファイバは、最初にカテーテルのワーキングチャネル内に配置される。そのままにしておくと、パッケージ化されたファイバが通常の使用を妨げる可能性がある。したがって、パッケージ化されたファイバは、カテーテルが被検体の体内に配置された後で、かつカテーテルが使用される前に、カテーテルのワーキングチャネルから引き出される。同様の考察は、少なくとも1つの光ファイバが最初に医療器具内に配置され、その後で引き出されるあらゆる実施形態に適用され得る。
いくつかの実施形態において、カテーテルの医療用チューブはプラスチックで作られ、光ファイバは製造中に医療用チューブのプラスチックに一体化される。他の実施形態において、ファイバは、制御された先端間隔で一緒に束ねられ、コーティングされて、単一の複合ファイバ束を形成する。次いで、単一の複合ファイバ束を医療デバイス又は医療用チューブ内に配置する。いくつかの実施形態において、複合ファイバ束は、製造中に医療用チューブ又は医療デバイスのプラスチックに一体化される。
いくつかの実施形態において、医療用チューブは、2つのチャネルを含む。一方のチャネルは光ファイバを保持する。もう一方のチャネルは通常の作業(例えば、栄養補給、薬物送達及び/又はサンプル吸引)に使用される。
図2の実施形態において、個々の光ファイバが順次照明される。一部の実施形態において、個々のファイバは、光スイッチの使用によって順次照明される。光スイッチは、例えば、Federal Standard 1037C, Telecommunications: Glossary of Telecommunication Terms, August 7, 1996に記載されているように、光ファイバ内の信号を1つのファイバから別のファイバに選択的に切り替えることを可能にするスイッチであり得る。
一部の実施形態において、光ファイバは一緒に束ねられ、順次照明される。束ねられたファイバは、デジタルマイクロミラーデバイスからの制御された照明パターンによって順次照明することができる。
いくつかの実施形態において、図2の医療デバイス10の全ての光ファイバ32が同時に照明される。近位端の同時照明は、光ファイバ32の遠位端における発光をもたらし、これは、最短の光ファイバ32から最長の光ファイバ32まで順番に発生し、ファイバの長さに沿った伝搬によって遅延する。
図2を参照して上述した方法は、N個のファイバを使用する。図2のN個のファイバは、まとめてパッケージ化され、臨床的に承認されたパッケージ内に注意深く配置される。
図3に示す更なる実施形態において、単一の光ファイバ40が使用される。光ファイバ40は、単一のコア42を有する。光ファイバ40のコア42は、光をコアからクラッドに、そしてファイバの外へ結合するように特定の長さで改質されている。コアの改質部は、発光領域と呼ばれ得る。
図3の実施形態において、改質部の間隔は約1cmである。
一組の改質部46によるファイバの外への光44の結合を図3に模式的に示す。
図3の実施形態において、改質部46は、異なるスペクトル特性を有する構造を含む。異なるスペクトル特性を有する構造は、ファイバに沿って異なる場所に形成される。従って、コア42の外への光44の結合は波長に依存する。
図3の実施形態において、ファイバ内に形成される構造46は、長周期ファイバブラッググレーティング(LPG)である。他の実施形態において、構造46は、傾斜ファイバブラッググレーティングである。更なる実施形態において、構造46は、光を光ファイバのクラッドに結合する損傷線である。他の実施形態において、任意の好適なファイバ改質を使用することができる。
ファイバへの改質は、レーザ(例えば、フェムト秒レーザ又はUVレーザ)を用いて行うことができる。ファイバへの改質は、例えば、以下に記載される方法に従って行うことができる。Review of femtosecond infrared laser-induced fibre Bragg grating sensors made with a phase mask Stephen J. Mihailov, Dan Grobnic, Christopher W. Smelser, Robert B. Walker, Ping Lu and Huimin Ding Sensor Review 2011 31:4, 321-327、Donko, Y. Jung, Y. Wang, J. Hayes, S. Alam, G. Brambilla, D. Richardson, and M. Beresna, "Multicore Optical Fibre Components Fabricated Using a Femtosecond Laser Direct Writing," in Frontiers in Optics 2017, OSA Technical Digest (online) (Optical Society of America, 2017), paper FW6A.3、又はH. S. Roufael, A. Quintela, M. Lomer, and J. Lopez-Higuera, "Stable at High Temperatures LPG’s Inscribed by a Femtosecond Fiber Laser," in Workshop on Specialty Optical Fibers and Their Applications, OSA Technical Digest (online) (Optical Society of America, 2015), paper WT4A.19。他の実施形態において、任意の好適な方法を使用してファイバコアを改質することができる。
レーザ法は、コアを修正するためにファイバコアに焦点を合わせるようにファイバクラッドによってレーザ照射を集束させることを含むことができる。改質部は、コア材料による光吸収の非線形プロセスによるものであることができる。改質部は、波長依存の散乱特性(例えば、長周期ファイバブラッググレーティング(LPG)又は傾斜ファイバブラッググレーティング)を有することができる。
ブラッググレーティングは、光を特定の方向に向けるように形成することができる。しかしながら、ブラッググレーティングに対する検出器16の方向は、知られていない場合がある。散乱材料は、ブラッググレーティングと組み合わせて使用することができる。散乱材料の使用により、光を広範囲の角度にわたって放出させることができる。
いくつかの実施形態において、ファイバのクラッドは、意図的に高度に散乱させられ、ファイバクラッドから検出器16に向かって光をさらに散乱させる。
使用中、光ファイバ40の近位端にある光源14は、ファイバに沿った異なる位置に点状光源を生成するように波長が調整される。光源14は、任意の調整可能な光源、例えば調整可能なパルスレーザ、又はフィルタを備えたパルス白色光源(例えば、スーパーコンティニュームレーザ)を含むことができる。
異なる波長の光を注入することにより、改質部46の異なるものから光が放出される。改質部46から放出された光は、図1及び図2を参照して上述したように、改質部46のそれぞれに関する対応する位置を特定するために使用することができる。
単一の光ファイバを使用することにより、ファイバをまとめてパッケージ化しかつ慎重に配置する必要性を低減又は排除することができる。医療デバイスの製造は、単一の光ファイバに複数の発光領域を設けることによって簡略化することができる。
更なる実施形態を図4に示す。図4の実施形態において、医療デバイスは、複数のコア52を有する光ファイバ50を含む。多心光ファイバ50の個々のコア52は、選択的に改質される。異なるコアは、ファイバの下方の異なる場所で改質される。各コアは、ファイバの1つ以上の場所で改質することができる。
近位端で異なるコアを励起することによってファイバの下方の異なる位置に点状光源を生成し、それにより改質部の異なるものを通して光を出力することができる。改質部を発光領域と呼ぶことができる。
各コアの改質は、任意の好適な方法によって行うことができる。例えば、各改質部は、LPG、傾斜FBG、又はコア固有の損傷を含むことができる。ファイバへの改質は、レーザ(例えば、フェムト秒又はUV)を用いて行うことができる。フェムト秒レーザは、ファイバの断面を横切って特定のコアを意のままに改質する可能性を提供する。
ファイバのクラッドは、ファイバのクラッドから検出器に向かって光をさらに散乱させるために、意図的に高度に散乱させることもできる。
複数のコアの使用により、光源波長の調整の使用を回避することができる。コアの全てを照明するために同じ光源波長を使用することができる。
いくつかの実施形態において、多心ファイバ50は、コア径よりも大きい間隔によって離間しているコア52を含む。他の実施形態において、多心ファイバ50は、密に間隔を置いて配置された高密度のコア52、例えば、コア径と同等の間隔を有するコア52を含む。
いくつかの実施形態において、改質は1つのコア52を対象とする。他の実施形態において、改質はコア52の領域を対象とする。いくつかの実施形態において、光ファイバ50がレーザ改質システムの下を通過する間にコア52を横切ってレーザ焦点を走査することによって改質が行われる。
多数コアのファイバを使用する場合、改質により、ファイバ長に沿って多数の改質箇所が生じる可能性がある。状況によっては、多数の改質箇所は一連の改質箇所を形成するとみなすことができる。
特定のコアの近位端における照明により、ファイバ長に沿った任意の場所で光の放出が生じ得る。
改質箇所から放出された光から形成された画像は、図1及び図2の実施形態を参照して上述したように形成及び処理することができる。
図1から図4を参照して上述した実施形態において、光は、患者の体内に配置された医療デバイスから放出され、患者の外に配置された検出器によって受信される。しかしながら、光が患者の外部の光源によって放出され、患者の内部の医療デバイスによって受信される、代替的な実施形態が存在する。
このような一実施形態において、短パルスレーザ源からの光は、患者の体を横切って走査される。例えば、光は、患者の胴の2次元領域を横切って走査され得る。医療デバイスは、患者の肺の内部に配置される。光源からの光の一部は、患者の組織を通過し、複数の受光領域を通って医療デバイスに到達する。受光領域は、上記のように光ファイバ先端及び/又は光ファイバ改質を含むことができる。
検出器は、医療デバイスの近位端(患者の外側にある端部)に結合される。検出器は、例えば、単一光子検出器であることができる。医療デバイスに到達した光子は検出器によって検出され、電気信号に変換される。光子の到着時間が記録される。また、各光子の位置は、光子が送信されたときの走査光源の位置から特定することができる。異なる発光領域から受信された光子は、例えば、光子が受信された光ファイバ及び/又は受信された光の波長により区別することができる。
弾道光子及び/又は蛇行光子及び/又は散乱光子の大部分の前に到着する光子に対応する信号は、例えば1つ又は複数の時間区間内の信号を時間ゲート制御又は選択することによって、選択することができる。選択した信号は、医療デバイスに伝達した光を用いて医療デバイスの経路を特定するために使用される、1つ以上の画像を形成するために使用することができる。状況によっては、暗闇で(すなわち、患者の内部で)光子を受信することが有益な場合がある。状況によっては、患者の内側から外側に光を透過させるのではなく、患者の外側から内側に光を透過させることにより、ノイズレベルを低減することができる。
上記の実施形態において、ヒトの患者の肺における医療デバイスの経路が特定される。しかし、適用可能性ははるかに広い。医療デバイスは、任意の好適な医療又は獣医学的用途において、任意のヒト又は動物の組織内に配置することができる。例えば、医療デバイスは、ヒト又は動物被検体の肺、上部胃腸管、下部胃腸管又は尿路に送達される内視鏡の一部であることができる。医療デバイスは、任意の好適な器官又は他の組織の内部に配置することができる。他の実施形態において、医療デバイスは、ヒト又は動物の組織を含まない散乱材料の内部に配置することができる。
いくつかの実施形態において、光ファイバから放出される(又は光ファイバを通して受信される)光を用いて光ファイバの位置を特定する方法は、多種多様な医療用途のいずれかにおける医療器具の位置を特定するために使用することができる。
位置が特定される光ファイバは、任意の好適な医療器具、例えば内視鏡又はカテーテル送達システムの一部であることができる。状況によっては、光ファイバは、医療器具の一部ではない場合があるが、医療器具の一部と同じ場所に配置することができる。例えば、光ファイバは、カテーテル内に又はガイドワイヤに沿って配置することができる。光ファイバは、任意の配置可能なデバイス、例えば、体内に埋め込まれるか又は他の方法で体内に送達される任意のデバイスと関連付けることができる。光ファイバの位置を特定することによって、医療器具の位置も特定することができる。一実施形態において、医療器具は、組織の切除又は修正のためのエネルギー源を含む。
体内に配置された医療器具の位置を特定することができる多くの医療用途がある。上述の方法は、任意の適切な医療用途で、例えば、訓練、内視鏡処置、ステントの配置又はカテーテルの配置に使用され得る。例えば、訓練において、内視鏡のファイバから放出される光を用いて内視鏡の位置を特定する方法は、訓練している人によって内視鏡が正しく配置されたか否かを判定するために使用することができる。
現在の臨床診療では、カテーテルなどの体内に配置されるデバイスの位置を特定するために、繰り返しX線が使用される場合がある。デバイスは、X線で見えるように、放射線不透過性材料でコーティングすることができる。繰り返しのX線検査は、患者をX線に曝す。代わりに、光に基づく方法を用いてデバイスの位置を特定することにより、放射線被曝を低減することができる。いくつかの実施形態において、発光を用いて特定したデバイス経路は、患者のX線画像と重ね合わせることができる。
状況によっては、検出器16は、医療デバイスが患者の体内で動かされるときの医療デバイスの動きを示すことができる、医療デバイスのリアルタイムビデオを得るために使用することができる。リアルタイムビデオは、医療デバイスが配置されている場所のライブ映像を表示することを可能にし得る。リアルタイムビデオは、患者のX線照射なしに得ることができる。
放出された光を用いて位置を得ることにより、体内で行われる自動化された処置、例えばロボット処置の信頼性を高めることができる。これは、所望の位置に到達したことを確認するために使用することができる。組織サンプルを採取する処置において、サンプルが所望のサンプル位置から採取されることを確実にするために使用することができる。複数のサンプルを採取する処置において、複数のサンプルの間隔が望み通りであることを確実にするために使用することができる。
特定した医療デバイス10の経路及び/又は特定した発光領域の位置は、医療デバイス10が挿入される組織領域の医用画像に重ね合わせることができる。例えば、X線又はCTスキャンから得られた画像を表示することができ、特定した経路又は位置をX線又はCTスキャン画像に重ね合わせることができる。他の実施形態において、他のタイプの医用画像、例えば他のモダリティから得られた画像を使用することができる。
特定した経路及び/又は位置が重ね合わされる医用画像は、解剖学的情報を含むことができる。例えば、解剖学的構造は、医用画像において識別及び/又はセグメント化することができる。
図1から図4を参照して上述した装置及び方法、又はTannerらに記載される装置及び方法は、経鼻胃管及び経腸栄養管との関連で使用することができる。いくつかの実施形態において、動的時間相関単一光子イメージングは、既存のNG管及び経腸栄養管に適用することができる。
いくつかの実施形態において、時間相関単一光子イメージングは、予想される個々の被検体の食道の解剖学的構造に従う経路でのカテーテルの動的な動きを観察するために使用される。
カテーテル(例えば、経鼻胃管)の被検体への挿入が開始される。パルス光は、カテーテルに挿入されるか、又はカテーテルの一部を形成する少なくとも1つの光ファイバに注入される。パルス光の検出は、カテーテルの位置を特定するために使用される。カテーテルの挿入が行われると、位置が繰り返し特定される。
例えば、単純な実施形態において、光は、カテーテル内の光ファイバの先端からのみ放出される。光が放出される点の位置が特定され、カテーテルの先端の位置を特定するために使用される。カテーテルが被検体内に挿入されると、カテーテルの先端はさらに被検体内に移動する。
他の実施形態において、光は、カテーテル内の少なくとも1つの光ファイバの複数の発光領域から放出され、複数の発光領域の位置が、カテーテルの経路を特定するために使用される。
カテーテルの経路は、カテーテルに沿った複数の発光領域の位置を特定することによって、及び/又はカテーテルが挿入されるときに経時的にカテーテルの1つ以上の発光領域の位置を繰り返し特定することによって特定することができる。
特定したカテーテルの位置は、予想される被検体の解剖学的構造と比較することができる。例えば、被検体は、任意の好適なイメージング方法を用いて予め画像化することができる。被検体の食道の経路は、以前のイメージングから得られたものであることができる。
上述のように、特定した医療デバイス10の経路は、医用画像、例えば解剖学的特徴を示す写真画像に重ね合わせることができる。解剖学的ランドマークを、医用画像において識別することができる。解剖学的構造を、医用画像においてセグメント化することができる。特定した経路を画像中の解剖学的構造と比較することによって、カテーテルが正しく配置されているか否かを判定することができる。
特定したカテーテルの位置が予想される食道の経路と一致する場合、カテーテルが正しく挿入されていると判定することができる。カテーテルを繰り返し特定することにより、使用者はカテーテルの動的な動きを観察することができる。
ほとんどの人において、食道の経路は中咽頭から垂直になることが予想される。食道の短い部分が胸骨の後ろにある。発光体が食道の胸骨の後ろにある部分に配置されている場合、高密度の骨の存在によって更なる散乱が起こり得ることが予想される場合がある。検出器が受け取る光の散乱特性は、発光体が食道の胸骨の後ろにある部分に配置されているときと、発光体が食道の他の場所に配置されているときとで異なり得る。
カテーテルの先端が上腹部において食道から出ることが意図される。カテーテルの先端が食道から出る理想的な位置は、幽門平面より下にあると考えられる。
したがって、光ファイバの先端(又は、他の実施形態において、特定した経路長の端部)における発光体の最終的に特定した位置は、上腹部内にあり、理想的には、幽門平面の下にあると予想され得る。
食道の経路(したがって、食道に挿入されているカテーテルの経路)は、第4肋間腔周囲に有意な横方向の軸ずれを含まないことが予想される。一部の例では、有意な横方向の軸ずれは、10°を超えるずれと定義され得る。
第4肋間腔周囲の有意な横方向の軸ずれは、気管分岐部及びカテーテルが右又は左の主気管支(通常、胸骨角と一致する第4胸椎の高さにあるが、呼吸により椎骨2つまで高くなるか低くなる場合がある)に入っていることを示している可能性がある。
挿入されたカテーテル(例えば、挿入された経鼻胃管)の経路を特定することで、曖昧さを避けることができる。カテーテルを胃に配置しようとしたときにカテーテルが誤って肺に配置された場合、誤って配置されたカテーテルの最終的な先端位置は、胃の正しい位置に非常に近い可能性がある。しかしながら、経路を特定することで、カテーテルが間違った経路に、例えば気道を通って肺に挿入されたことを示すことができる。カテーテルの経路が実質的に一直線であれば、肺の左又は右の主気管支に曲がりが生じておらず、カテーテルが食道を真っ直ぐ下に進んでいることが明らかであろう。
上述した実施形態において、光は、経路を動的に観察するためにカテーテル先端から放出される。
他の実施形態において、カテーテルの長さに沿った点は、カテーテルの長さに沿った複数の別個の点から(例えば、図1から図4を参照して上述した複数の発光領域で)放出される光と同時に撮像される。更なる実施形態において、光は、カテーテルの長さに沿って均一に放出される。
いくつかの実施形態において、内蔵の光ファイバ(又は光ファイバのグループ)がカテーテルの壁に収容されている。光ファイバは、ガラス又はプラスチックから形成することができる。
他の実施形態において、1つ以上の光ファイバがカテーテルに供給される。光ファイバ又は複数の光ファイバは、ガラス又はプラスチックで形成することができる。
いくつかの実施形態において、光ファイバは、カテーテルの経路をプロットするために、特定の既知の増分ステップでカテーテルに供給される。光ファイバは、カテーテルがその場所に、例えば患者の食道内にある間に、カテーテルに供給することができる。既知のステップでの光ファイバの供給は、例えば、カテーテルの頂部に配置された較正された電動固定具を用いて行うことができる。
各ステップにおいて、光ファイバの先端から放出される光を用いて、光ファイバの先端の位置が特定される。特定した様々な先端位置が、カテーテルの経路を特定するために上述のように使用される。
イメージングは動的であることができる。イメージングは、経腸栄養管の経路及び先端に外部の解剖学的マーカをデジタル的に重ね合わせることができるように取り込むことができる。外部の解剖学的位置マーカは、例えば、乳頭、臍、胴、胸骨、上腹部のうちの少なくとも1つを含むことができる。
解剖学的な三角形分割は、デジタル的に生成された画像に使用することができる。限られた数の既知の解剖学的特徴(例えば、解剖学的ランドマーク又は外部の解剖学的位置マーカ)を用いて、画像内の解剖学的構造にラベリングすることができる。
光の1つ又は複数の点のイメージング及びカテーテルの位置の特定は、必要に応じて何度でも行うことができる。上述の方法の使用は、配置されたカテーテルの近位の引き抜き及びその場所での再配置を可能にし得る。例えば、パルス光は、引き抜かれている及び/又は再配置されているカテーテルの1つ以上の光ファイバに注入ることができる。現在使用されているいくつかの方法は、引き抜き及び/又は再配置中にカテーテルの位置を特定することができない可能性がある。例えば、結果として生じる電離放射線への曝露が許容できない可能性があるため、再配置中にX線による従来の医療デバイスの位置特定を連続的に又は繰り返し行うことができない場合がある。
上述の実施形態は、NG管の挿入及びモニタリング、例えば毎日の栄養補給前のモニタリングに使用される方法を説明することができる。挿入時にNG管の位置を確認することができる。管の位置は、栄養補給を行う前に毎回確認することができる。
他の実施形態において、前もって準備された解剖学的検討及び外部の重ね合わせを用いて、あらゆる経腸栄養又はカテーテルの解決策に対して同様のアプローチを取ることができる。例えば、この方法は、気管内チューブを挿入し、気管内チューブが動かないことを確実にするために使用することができる。この方法は、新生児に臍静脈カテーテルを配置するために使用することができる。この方法は、中心静脈ラインを配置するために使用することができる。
上述の方法及びシステムは、誤って配置される経腸栄養管、特に経鼻胃(NG)管の減少に寄与することができる。
記載された方法は、例えば、虚弱な患者に特に関連するかもしれない。虚弱な患者のX線検査は困難な場合がある。患者を適切な場所に配置するのは困難な場合がある。記載された方法は、例えば小児において、電離放射線の使用を避けるべき場合に関連し得る。
状況によっては、例えば挿入が困難であるために、経鼻胃管を再挿入することが望ましくない場合がある。記載された方法は、例えば胃腸管への手術後に、NG管の位置が変わっていないことを確認するために使用することができる。
上述の実施形態において、少なくとも1つの光ファイバの少なくとも1つの発光領域が、医療デバイスの位置又は経路を特定するために使用される。他の実施形態において、光ファイバ又は各光ファイバは、任意の好適な導波路に置き換えることができる。導波路は、光を導くように構成されている任意の好適な細長い構造を含むことができる。導波路は可撓性であることができる。例えば、導波路は、医療デバイスの屈曲に伴って屈曲するように、かつ/又は医療デバイスのチャネルを通ってナビゲートするように構成することができる。
次に、図5及び図6を参照して関連するサイズのモデルにおける肺及び胃からの光子透過の例を説明する。図5及び図6は、ブタの死体(豚の死体)全体に配置されたデバイスから透過した光の時間分解光子検出を示すプロットである。
光ファイバ一体型試験プローブをブタの死体内に配置する。光ファイバ一体型試験プローブは、上記のような1つ以上の発光領域を有する光ファイバデバイスを含む。図示の実施例では、光ファイバ一体型試験プローブは、単一デバイスとしてパッケージ化された1つ以上の個別の光ファイバを含む。1mmのプラスチックシースに1つ以上の200μmのコアファイバが入っている。1つのシースに5本までのファイバを配置した。プラスチックシースは、PTFE又はPebax(ポリエーテルブロックアミド)から形成することができる。実施形態では、はるかに小さいファイバを使用することができると予想される。
各ファイバの遠位端は、全ての方向に実質的に均一な光の放出を生じるようにコーティングで被覆される。本実施例では、コーティングは、エポキシ接着剤と混合された酸化チタン粉末を含む。
複数のファイバは、ファイバの端部の位置が試験プローブの長さに沿って1cm間隔で離間するように配置することができる。他の実施例では、ファイバは4cmまでの間隔で配置することができる。
光ファイバ一体型試験プローブは、気管支鏡を通してブタの死体の肺に意図的に配置される。光ファイバ一体型試験プローブは、栄養管の誤配置を模倣するために肺に配置される。上記のように、挿入時に栄養管が誤って配置されると、肺に入ることがある。
CTスキャナを使用して、光ファイバ一体型試験プローブを配置したブタの死体の画像を提供し、肺でのデバイスの位置を確認する。
パルス光は、光ファイバ一体型試験プローブの近位端に伝達される。図示の実施例では、パルス光源はレーザ光源である。80MHzのレーザ繰返し率を使用し、12.5ナノ秒の測定窓を提供する。使用されるパルスは、1ナノ秒未満又は100ピコ秒未満の持続時間のものである。電力は10mW未満又は1mW未満である。
光は、それぞれの別個のファイバを順番に個別に照明することにより、1つ以上の発光領域から順次放出される。光子がブタの死体の組織から出ることが観察される。組織から出る光子を検出及び分析して、光ファイバ一体型試験プローブの位置を提供する。
図5は、肺に配置された光ファイバ一体型試験プローブから透過した光の時間分解光子検出を示しており、光子は、ブタの死体の組織構造を通って死体の外側に移動したものである。図5は、複数の画像画素のそれぞれに関する正規化された光子計数(図5のプロットの複数の灰色の線60)を示す。図5の各線60は、それぞれの画像画素での光子到着タイミングの記録を表すとみなすことができる。検出器の画像画素の1つでの光子到着タイミングの例が、図5の線62として黒で強調表示されている。
光ファイバ一体型試験プローブは、経鼻胃管を通してブタの死体の胃に意図的に配置することもできる。光ファイバ一体型試験プローブは、栄養管の正しい配置を模倣するために胃に配置される。
CTスキャナを使用して、光ファイバ一体型試験プローブを配置したブタの死体の画像を提供し、胃でのデバイスの位置を確認する。パルス光は、光ファイバ一体型試験プローブが肺に配置されている例について上述したような光源及びパラメータを使用して、光ファイバ一体型試験プローブの近位端に伝達される。光は、それぞれの別個のファイバを順番に個別に照明することにより、1つ以上の発光領域から順次放出される。光子が組織から出ることが観察される。組織から出る光子を検出及び分析して、光ファイバ一体型試験プローブの位置を提供する。
図6は、胃に配置された光ファイバ一体型試験プローブから透過した光の時間分解光子検出を示しており、光子は、ブタの死体の組織構造を通って死体の外側に移動したものである。図6は、複数の画像画素のそれぞれに関する正規化された光子計数(図6のプロットの複数の灰色の線70)を示す。図5の各線70は、それぞれの画像画素での光子到着タイミングの記録を表すとみなすことができる。検出器の画像画素の1つでの光子到着タイミングの例が、図6の線72として黒で強調表示されている。
光ファイバ一体型試験プローブが胃に配置されたときの検出器画素全体の光子到着タイミング(図6)が、光ファイバ一体型試験プローブが肺に配置されたときの検出器画素全体の光子到着タイミング(図5)と異なることが分かるであろう。光子到着タイミングは、光ファイバ一体型試験プローブの異なる配置を識別するために使用することができる。
特定の実施形態が上述されているが、任意の実施形態の特徴は、任意の他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。例えば、光が医療デバイスから伝達される実施形態の特徴は、光が医療デバイスによって受信される実施形態の特徴と組み合わせることができる。記載された様々な医療デバイスのいずれかの特徴を組み合わせることができる。経腸管との関連で記載されている特徴は、他のあらゆる解剖学的構造に適用することができる(逆もまた同様である)。
本発明は、純粋に例として上述したものであり、詳細の変更を本発明の範囲内で行うことができることが理解され得る。
明細書及び(必要に応じて)特許請求の範囲及び図面に開示されているそれぞれの特徴は、独立して又は適切な組み合わせで提供することができる。