JP2010528818A - カテーテル留置用の三次元光誘導 - Google Patents

カテーテル留置用の三次元光誘導 Download PDF

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Abstract

近位端と、遠位端と、少なくとも1つのルーメンとを有する光導波型カテーテルを備えるシステムが提供される。カテーテルには発光手段が結合され、カテーテルは、患者の体内の場所に挿入され、光が結合されるカテーテルの選択された場所、通常は遠位端から光が1つまたは複数の点として放出される。このシステムはさらに、患者の体内から発光点によって放出される投射光を経皮的に検出することで、患者の体内でのカテーテルの正確な留置を示す体外の検出装置も含む。体内で位置決めした光エミッタと体外に位置する検出アレイとを用いる三次元での可視化のためのシステムおよび方法も提供される。

Description

本開示は、医療用カテーテル器具をヒトまたは動物の体内に精確に留置するための光誘導の分野に関し、特に、カテーテルまたは器具の留置に対して三次元で測定または案内しつつ、患者の脈管系、臓器あるいは、他の解剖体腔または解剖領域に挿入後の医療用カテーテルおよび器具を正確に留置するのに使用される光導波型システム、装置および方法に関する。
永久刺入可能なカテーテルシステム、一時留置型の診断治療用カテーテル、刺入可能な器具が開発されることで、実質的に医療全般にわたって救命につながる利点が得られ、患者の生活の質が大幅に改善されている。しかしながら、侵襲型のカテーテル、チューブ、器具を効果的に使用するには、適切な留置と位置決めが非常に重要である。たとえば、一般に、カテーテルまたはチューブを使って体内の特定部位で薬物や栄養塩、または診断用プローブを適用するのが望ましい。
2005年には、米国内で1,500,000本前後の末梢穿刺中心静脈カテーテル(PICC)が留置されたが、このうち約65%は患者のベッド脇で熟練看護婦が手探りで留置したものであった。従来の慣習では、ベッド脇でカテーテルの留置を受けた各患者は、その後カテーテル留置のX線検査に送られる。留置後画像から、従来のブラインド留置法ではこれらのカテーテルのうち受け入れ難いほど多くが適切に位置決めされていないことが分かる。NeumanおよびMurphy(Beth Israel Deaconess Hospital;Boston,MA)らによって、臨床医が血管アクセスを作成できた研究対象患者のうち、一次留置の成功率は74.6%にすぎないことが報告された。誤って位置決めされたカテーテルの本数が多いと、患者の看護が遅れ、病院コストが増し、患者側のリスクを潜在的に高めることになる。このような誤りは、あらゆるタイプのガイドなしのカテーテル留置に当てはまる。さらに、現在の臨床現場では、最終的な位置決めに蛍光透視またはX線すなわち患者や医療関係者を電離放射線に望ましくない状態で曝露することにつながる画像診断法を使用する必要があり、留置自体にもこれが必要になることが多い。
通常、医療器具の位置決めは、いかなるタイプのリアルタイムで可視的に案内することの利点も享受することなくなされている。このため、カテーテルやカテーテルタイプの器具を曲がりくねった経路で前進させ、患者に対する近位側の挿入点から離れた部位に位置決めしなければならないことも多い。この医療器具の遠位側先端の場所は、X線などで何らかの確認試験を実施するまで分からない。位置決めが特に重要な場合、X線を使用して挿入したインプラントや医療器具、カテーテルまたはチューブの位置を特定して位置決めすることも可能である。多くは、確認試験後に、この医療器具の先端や他の重要な場所を正しい位置にするために、器具の位置を調整しなければならないか、再挿入が必要なこともある。
たとえば、患者に酸素と空気の混合物を供給するのに気管内チューブを用いる場合、チューブを正しく留置することが必須である。おそらくは高すぎたり低すぎたりといった具合に気管内チューブの位置が不適切であると、いずれか一方の肺がまったく換気されず、チューブが声帯の上に来てしまうと両肺とも換気されなくなる。通常は、レントゲン写真を撮影(その間隔が短いこともある)して、気管内チューブが正しい位置にあってそこにとどまるようにする。同様に、経口胃管を患者に留置する場合、レントゲン写真を日常的に撮影し、チューブの端が患者の十二指腸や食道ではなく胃内にあることを確認する。ま
た、決まった基準点に対する留置が重要な動脈内カテーテルまたは静脈内カテーテルの留置にも、同じ原理が当てはまる。
医療器具によっては、患者の位置の変化、身体に対する器具の固定力の低下、流体の急速注入あるいは器具の挿入過程で使用したガイドワイヤまたはイントロデューサの除去などの理由で、挿入後に移動させられるものもある。この場合、医療器具の位置をX線で定期的に監視する必要があり、その頻度が少なくとも毎日であることも珍しくない。
X線による位置決め法には、いくつか欠点がある。挿入した器具の位置を特定または確認するのに何回かにわたってX線が必要なことが多く、患者を望ましくないレベルの電離放射線にさらすことになる。患者の世話や移動によってチューブの留置を周期的に再チェックしなければならないと、この問題がさらに大きくなる。また、X線設備は大型で使いにくいことがあり、カテーテルを挿入しなければならないときや、留置カテーテルの留置状態を確認または再調整するときに、患者のベッド脇ではそう簡単に利用できないことも多い。結果として、何度もレントゲン写真をとるのにかなりの時間と手間がかかり、患者の看護にかかるコストが大幅に増す上に最適な治療が遅れることになる。リアルタイムの可視的な留置具の助けを借りることなく器具を適切に留置しようとする別の試みは、器具の適切な位置決めを困難かつ時間を要する作業にしかねない。
米国特許第4,567,882号明細書(Hellerら)では、気道を確保するために患者の気管に挿入した気管内チューブの先端位置を特定するための方法が得られる。この方法では、患者の口または鼻から挿入される気管内チューブに、遠位端に隣接するチューブ壁上の点から高強度の可視光(波長4000〜7700オングストローム)光線を放出および横方向に投射するための手段を含む。このようにすることで、気管内チューブの先端位置を、患者の体外まで身体を伝わって横方向に投射される高強度の可視光として外側から目視観察することができる。しかしながら、このような高強度の光によって発生する熱が原因で、患者の気道を覆っている、傷付きやすい組織がいずれ焼損してしまう可能性がある。このことは、色分離フィルタを使用して同様のシステムの光を調節する、米国特許第5,007,408号明細書(家岡)において周知である。生成される熱を抑えるために絞りを制御した回路を用いて所定の間隔で光パルスを発生させ、これによって温度を組織損傷レベルよりも若干低く保っている。米国特許第5,005,573号明細書(Buchanan)では、外部の酸素濃度計に接続され、これによって制御される発光気管内チューブが得られる。
発光システムは、導管、血管、臓器などの異常の検出に用いられることが多い。米国特許第4,248,214号明細書(Hannalら)では、外科医が膀胱と尿道との接合部を特定してMarshall−Marchetti−Kranz手法を適切に実施できるように補助する尿道カテーテルが得られる。米国特許第4,782,819号明細書(Adair)は、体内を検査する目的で臓器の照射にカテーテルを使用する多くの特許の代表例である。たとえば、米国特許第5,947,958号明細書(Woodwardら)では、たとえば、腹膜壁経由での挿入後に患者の内臓器官を照射するためのシステムが得られる。その場合、光は、組織表面の画像化または光線力学療法で使用する光の送達のいずれかの目的で提供される。
従来の内視鏡では、体外の光源から出射された照明光を、チューブに挿通された光ガイドで体腔内まで導き、体腔内組織に光を照射している。体腔内の組織表面を観察するには、組織表面からの光を受光して、接眼部にて肉眼で観察したり、テレビカメラなどによって撮像したりしている。しかしながら、従来の内視鏡では、組織内部、胃粘膜下の静脈循環や静脈の微細構造などの観察組織の特徴までは観察できない。これを受けて、米国特許第4,898,175号明細書(野口)では、患者の体内に挿入したカテーテルタイプの
器具で観察組織に一定の照明光を照射し、体外に達して信号処理回路で処理された光を画像化する表示装置で組織内部を観察できるようにする、撮像素子が得られる。’175特許の撮像では、さまざまな色に照明光を順次切換える固体撮像素子あるいは、固体撮像素子の前面にカラーフィルタを被着してカラー画像を得る単板方式を利用している。しかしながら、この画像は、光を投射した組織を可視化するだけのものに設計され、カテーテルまたは内視鏡を容易かつ正確に手早く患者の体内に留置するための光誘導手段としては用いられていない。
米国特許第5,423,321号明細書、同第5,517,997号明細書、同第5,879,306号明細書、同第5,910,816号明細書、同第6,516,216号明細書、同第6,597,941号明細書、同第6,685,666号明細書(Fontenot)では、手術時に導管または臓器を誤って傷つけてしまう危険を減らす目的で、手術時に内臓器官または血管に挿入される長さの異なる複数の光ガイド用ファイバが記載されている。Fontenotのカテーテルは、ポリマーで製造され、好ましくは丸い可撓性の赤外線放射光ガイドを備える。そして、患者の赤外光が導管、通り道などの端から端まで円周方向に放出され、赤外光検出器で下界が見ることができるようにこれが可撓性かつ実質的に赤外線透過性の外側カバーで覆われている。単一のエミッタまたはエミッタのラインを構造内に配置することで、Fontenotの特許では背景を作るよう作用し、放出される光の強度を測定してこの背景に対して臓器または通り道への手術用機器の近くを判断するが、これらの特許は患者の体内でのエミッタの留置に関する正確かつ精確な情報を提供または示唆できていない。
米国特許第5,906,579号明細書(Vander Salmら)および米国特許第6,113,588号明細書(Duhaylongsodら)には、手術条件下、特に心臓胸郭部の手術時に血管壁を介してバルーンカテーテルを可視化するための方法が同じように記載されている。これらの器具では、光ファイバは独立した実体であり、好ましくはマルチルーメンカテーテルの1つのルーメンを介して挿入される。
米国特許第5,540,691号明細書(Elstromら)では、脊髄管の中心からつながっている光源と、赤外光に対して敏感で、脊髄管の横穴を介して伝わる光の像を捕捉するビデオシステムとからなる検出システムが得られる。光は単に、穴から出てくる光の部分にドリルの中心を合わせることで、これを並べようとしている外科医に向かって照射される。光の強度がドリルの周囲を中心とするものとなったのを判断するために、ビデオシステムまたは暗視ゴーグルのいずれかを用いて赤外光が可視化される。
米国特許第6,081,741号明細書(Hollis)では、安価なセンサ素子のアレイを使用し、所定の波長の光を透過するエミッタの中心を判断している。アライメントの目的で、’741特許では、点源から広がる放射光に対して手早く精確なアライメントまたは方向付けができるように、移動の相対方向と相対量とを用いている。
一連の関連出願である特許出願公開第2002/0115922号明細書、同第2003/0187360号明細書、同第2004/0019280号明細書(Wanerら)では、発光カテーテルと隣接する解剖構造とを区別するためのパターンを形成するために光学特性が可変の腔内留置カテーテルの赤外モニタリングが得られる。
米国特許第4,784,128号明細書などのいくつかの特許では、患者の体内で赤外線センサを使用して癌など熱を発する体組織の場所を特定している。一方、米国特許第4,821,731号明細書では、音を生成するカテーテルを用いて体内の特徴を画像化している。
医療用の画像形成と分光に近赤外(NIR)光を使用する方法は定着している。この技術のすでに分かっている利点の中には、放射線が非電離線であるため、患者および/または医療関係者の組織損傷が繰り返される可能性が低くなるということがある。NIR撮像システムは、軟部組織を区別するのにも使用でき、その吸収によって機能的な情報を得ることができる。市販のNIR撮像システムでは一般に、通常はレーザで体外から患者に光を照射する。組織によって散乱および吸収された反射光を集め、検出器に戻す。検出器の出力を処理し、所望の情報を抽出するとともに、このような情報を表示して臨床医が解釈できるようにする。
今日までの尽力をよそに、カテーテルおよび/または他の器具の位置の特定および/または位置決めを容易にするにあたって効果的かつ便利で、高信頼度のシステム、方法および装置に対する需要が依然としてある。また、X線または他の扱いにくい器具を必要とせずにカテーテルおよび/または他の器具の位置に関する三次元情報を提供できるシステム、方法および装置に対しても需要がある。これらの需要および他の需要は、ここに開示のシステム、方法および装置によって都合よく満たされる。
本開示は、患者の体内にあるカテーテルから、カテーテルまたは同様の器具を患者の体内での正確な場所まで案内するために検出および表示される体外まで伝わる光の1つまたは複数の放出点にある。近位端と、遠位端と、少なくとも1つのルーメンとを有する光導波型カテーテルを備えるシステムが得られる。カテーテルには発光手段が結合され、このカテーテルを患者の適所に挿入し、光が結合されるカテーテルの選択された場所、通常は遠位端からの1つまたは複数の点として光を放出する。このシステムは、患者の体内から発光点によって放出される投射光を経皮的に検出することで、患者の体内でのカテーテル留置を示す体外の検出装置もさらに備える。
代表的な実施形態では、得られるシステムが、カテーテルまたはカテーテル状の器具と、光源と、患者の体内にあるカテーテルからの放射光を患者の体外にある場所で検出可能なように光源から器具まで光信号を提供するために光源に結合された導波管とを備える。導波管は、カテーテルのルーメンの内壁や外壁に結合されるか、壁内に埋設され、あるいは、カテーテルには結合されているが壁には固定されないものであってもよい。導波管が光ファイバまたはファイバ束状の複数のファイバを備える一実施形態が得られる。さらに他の実施形態では、カテーテルの発光点に配置された光源によって光が生成され、導波管は不要である。いずれの実施形態でも、光源はLEDであってもLDであってもよい。好ましい放射光は、光検出器で検出可能な赤外光または近赤外光である。このシステムは、光検出器に結合された1つまたは複数のフィルタをさらに含むものであってもよい。また、このシステムは、患者の体内でカテーテルの発光点の場所の可視画像を表示するための撮像素子および/または特定された発光点の場所についての記録を作成するための記録装置を含むものであってもよい。
本開示の別の代表的な実施形態では、体内で位置決めした光源を利用して、カテーテル/医療器具の留置または位置決めを三次元で可視化する。特に、本開示のシステムおよび方法は、複数の体外検出器部位での定量的測定に基づいて、体内の組織構造/器具とその三次元空間内の位置の分解を容易にするものである。単一の体外検出器を用いて得られる二次元情報を増やすために、ここに開示のシステムおよび方法では、複数の体外部位で光の測定値を得ることで、体内で位置決めした組織構造および/または器具の奥行きすなわち、第3の次元に関する情報を得る。体外部位は、個々の検出器が所定の相対場所に配置される検出器アレイを用いるなどして、互いに周知の距離に位置している。定量的な画像
解析を利用し、体外検出器を用いて三次元での可視化を判断してもよい。
三次元での可視化の数理解析では、近赤外光などの体内で放射される光が組織を通過する際の散乱と吸収の両方をうまく活用する。皮膚表面上またはその付近での各検出部位における光の強度の定量値を使用して、光が体内で位置決めしたカテーテルの先端などの共通光源から体外の検出部位まで移動する際の光の散乱および吸収の差分を計算する。光源の位置が変わる程度まで、吸収および散乱の変化を利用して、光の散乱と吸収の両方の三次元画像(レンダリング)を作成してもよい。
三次元での可視化を実現するにあたって体内で位置決めした光源からの複数の波長放出を利用してもよい。本開示の代表的な実施形態によれば、600nm〜1400nmの波長を用いて、水、脂質および色素内容物の差分ならびに組織ごとに異なる光散乱特性を活用する。波長の差分を活用することで、三次元レンダリングが組織特性ごとに選択的になるだけでなく、生成および/または提示される解剖学的詳細における組織要素/器具の位置に関する精度が実質的に高まる。
本発明の目的は、カテーテルが発光点を含み、カテーテルとの結合時にこの発光点から光が放出され、発光点によって放出される光が、患者の体内での発光点の場所を示すために検出装置によって検出可能である、上述したシステムで使用される光導波型医療用カテーテルを提供することにもある。
また、本発明の目的は、カテーテルを患者の体内に留置する際にカテーテルを案内できるだけの十分に剛性の材料にファイバが埋設された、上述したような光ファイバを含むカテーテルガイドワイヤをさらに提供する。
本発明のさらに別の目的は、光導波型カテーテルの発光点を患者の体内で正確に配置するための方法を提供することにあり、この方法は、1)光導波型カテーテルを患者に挿入するステップと、2)患者の体内にあるカテーテルの発光点から光を放出させるステップと、3)患者の体内にあるカテーテルの発光点から放出される、患者から経皮的に投射される光を体外で検出するステップと、4)体外で検出された光に基づいて患者の体内での発光点の場所を判断するステップと、5)発光点の場所に基づいて患者の体内でのカテーテルの留置状態を判断するステップとを含む。この方法に関連するカテーテル器具、導波管、波長、光源、検出、画像化および記録装置は、上記のシステムで説明したようなものである。
また、光導波型カテーテルが、患者の心臓につながる血管に挿入される末梢挿入中心静脈カテーテル(PICC)などの中心静脈カテーテルであり、放出光がPICCの遠位端から放出されるものであり、患者の心臓の近くで発光点を移動させ、発光点が患者の心臓に近づくにつれて放射光のパターンがどう変化するかを観察することをさらに含み、心臓の近くで、放射光は強度が心拍に合わせて同期的に変動するため、患者の心臓に対する患者の血管内でのPICCの遠位端の場所が分かる、本発明の特別な方法を提供することを目的とする。また、PICCの端が血管内で前進して患者の心臓に入る際にPICCの遠位端からの放射光のマークした閉塞を観察し、PICCの遠位端が心臓筋肉から血管に引き戻される際に、心臓付近での光導波型PICCの放射光における定性的変化の観察結果に基づいて非閉塞状態への放射光の戻りを観察し、患者の体内での光導波型PICCの留置状態または留置状態の変化を手早く確認することを含む別の方法も提供される。
さらに別の目的は、体内光源と体外で位置決めした検出器とを用いて、組織構造および/または体内で位置決めした器具の三次元で可視化することにある。定量分析をうまく利用して、第3の次元すなわち奥行きを加えることで二次元の位置決め機能を高める。また
、ここに開示の三次元システムは、リアルタイムの可視化によって、ここに開示のシステムおよび方法に、本質的に第4の次元すなわち時間が加わり、さらに改善される。
本発明の上記以外の目的、利点および新規な特徴の一部を、以下の説明、実施例および図面に示すが、いずれも例示目的だけのものであって本発明を何ら限定することを意図したものではなく、ある意味で以下について検討する当業者には自明であろうし、あるいは本発明を実施することで習得できるであろう。
本発明について説明する目的で、これを実施した場合の例を図面に示す。しかしながら、本発明は図示の構成と手段に厳密に限定されるものではない旨を理解されたい。
本発明の代表的な実施形態による侵襲的な器具を位置決めするためのシステムを示す。 図1に示すシステムで使用されるカテーテルを示す。 図3A〜図3Fは、本発明の代表的な実施形態によるカテーテルおよび光ファイバを示す断面図である。 カテーテル壁に光ファイバを埋設した状態を示す。 カテーテルの外壁に光ファイバを結合した状態を示す。 本発明の代表的な実施形態による複数の光ファイバをカテーテルに組み込んだ状態を示す。 デュアルルーメンカテーテルのルーメンに光ファイバを配置した状態を示す。 カテーテルの内壁に光ファイバを結合した状態を示す。 本発明の代表的な実施形態によるガイドワイヤ内の光ファイバを示す断面図である。 本発明の代表的な実施形態によるガイドワイヤの長手方向断面図であり、光ファイバをカテーテル内に配置した状態が示されている。 本発明の代表的な実施形態によるガイドワイヤを組み込んだカテーテルの断面図である。 本開示の典型例による光測定位置の例を示す概略図である。
本発明は、患者の体内の臓器、血管、導管または通り道に、光導波型カテーテル(または他のカテーテル状の器具)を手早く正確に、高信頼度で留置できるようにすることについて説明するものである。光の照射された遠位側の先端を検出することで、本発明では、光導波型の発光カテーテルを患者の体内で前進させる際にこれを追跡でき、なおかつ、カテーテルを精確に最終留置できるよう先端(またはカテーテルの別の部分)を正確に特定できる。患者に導入した光導波型カテーテルから放射される光をex vivoで検出し、調整の取れた表示/記録装置によって外部表示する。本発明の発光カテーテルは、特定タイプのカテーテルだけに限定されるものではなく、用途や場所の制限があるカテーテルを含むシステムでもない。むしろ、カテーテルの正確な留置が必要なあらゆる状況あるいは、留置カテーテルの正確な留置を再確認すると都合がよい、あるいはこれが望ましいようなときに有用である。以下の説明といくつかの実施例は、本システムおよび方法の有用性を例示するためのものである。
1.カテーテル
本発明は、カテーテルの基本機能を変えずに残したまま、カテーテルの光導波型の特性を確立し、こうして改善されたカテーテルの正確な留置を可能にするものである。したがって、本発明の光導波型カテーテルエレメントは、光ガイドおよび/または患者の体内か
ら放出される光の点を患者の体外で検出および表示できるようにする他の機能を有する、当該技術分野において周知のチューブ状またはカテーテル状の器具をはじめとして、あらゆる医療用カテーテルを含む。これによって、臨床医は器具の遠位端または他の選択した領域を正確に留置できるようになる。
本明細書では、侵襲タイプまたは非侵襲タイプのあらゆるカテーテルならびに、末梢挿入中心静脈カテーテル(PICC)、冠状動脈カテーテル、肺動脈カテーテル、硬膜外カテーテル、中心静脈カテーテル、末梢血管カテーテルなどのカテーテル状の器具、さらには他のカテーテル器具(栄養チューブ、気管内チューブ、尿道カテーテルなど)の総称として「カテーテル」という用語を用いる。栄養チューブについては、最近になって非侵襲的なカテーテルに分類された。したがって、参照しやすいように、本明細書では、患者の身体の一部を保護、管理、見るまたは処置するために患者に挿入され、これによって本発明の光導波型システムが患者の体内での的確な場所に手早く、容易かつ正確に留置できるあらゆるカテーテルならびにチューブ状器具またはカテーテル状器具に対し、仮にこれが技術的には常にカテーテル自体とは呼ばれないにしても「カテーテル」という用語を適用する。このため、本明細書で使用する場合、この用語には、ステントおよび/または他の医療器具を患者の体内の正確な場所に送達するためのものなどの送達器具として用いられるカテーテルも含む。
説明の都合上、カテーテルには近位端と遠位端がある。また、内側にはカテーテルの長さ全体に長手方向で延在する少なくとも1つのルーメンが設けられている。大きさ、形状または内径が同じまたは異なる複数の平行なルーメンを含むカテーテルが、当該技術分野において周知である。カテーテルの遠位端は、カテーテルの使用目的に応じて、周知の医療業務に沿ってオリフィス経由または皮膚を貫通して患者に挿入される。臨床医は、カテーテルの近位端を操作することで、カテーテルの近位端を刺入点に残したまま、あるいは患者への刺入点よりも外側に延在させたまま、あるいは皮下においたまま、遠位端を患者の体内の正確な場所に配置できる。好ましい用途では、光導波型カテーテルの遠位端を患者の体内で正確に位置決めするが、この器具の他の用途についても別途説明する。
カテーテルの物理的な特徴は可撓性から剛性まで幅広く、医師がどのカテーテルを選択するかは、その使用目的に応じて決まる。光導波型カテーテルを選択する場合、本光導波型システムを追加するというだけの理由で医師の選択基準を通常の選択基準と変えるにはおよばない。たとえば、限定することを意図したものではないが、気管内チューブは一般に、半剛性から可撓性であるとされる材料から選択される。ちなみに、ここでも単に非限定的な例ではあるが、カテーテルを経口胃管として機能させることを想定している場合、腕の立つ医師が、たとえば、ナローゲージの動脈カテーテルまたは静脈カテーテルよりも直径が大きく、異なる材料で作製されたカテーテルを選択する。血管カテーテルでは、たとえば、可撓性と弾性がさらに高い必要がある。
このため、カテーテルは多くの異なる寸法や割合をはじめとして広範囲にわたる特徴を持つことが知られている。カテーテルによっては固定長であり、PICCのようなものは短く切断される。さらに、1つまたは複数のルーメンを有するカテーテルを構成してもよい。このような患者からの多様な要求ならびに、カテーテル自体の物理的な特徴や選択の範囲は、医療分野でカテーテルを使った経験のある熟練した医師の理解の範囲内である。よって、カテーテルの物理的な特徴ならびに、熟練した医師によるその選択の基本についての詳細な説明は、本光導波型カテーテルシステムを実施する上で不要であると思われる。
2.導波管
「導波管」という用語は、本明細書で使用する場合、本発明のシステムのカテーテルエ
レメントに関連して使用するのに必要な波長の光を提供する光伝達性の要素を示す。導波管は、光を外からつまり体外で検出できるように光を体内に送ることを可能にするものである。これによって、光導波型カテーテルの正確な留置が可能になる。「光ガイド」または「光のガイド」も導波管という用語に包含される。
導波管は、カテーテルの遠位端または先端のすぐ手前の遠位の発光端で終端する(0.01〜1.5cm以内、好ましくは0.3〜1.0cm、好ましくは1.0cm以下、好ましくは0.75cm以下、好ましくは0.5cm以下)。それにもかかわらず、「遠位端」および「先端」という用語は、本明細書では、導波管の端が前段で定義したようなカテーテルの実際の遠位端または先端のすぐ手前にあるという理解のもとに使用される。このようにすることで、光はカテーテル内から外向きに放射され、カテーテル材料(一般に透明または半透明のプラスチック)によって拡散されて、多方向性になる。別の実施形態では、導波管はカテーテルの端または先端に達するかこれをわずかに超えるものであってもよいが、このような実施形態では、導波管の端にコーティングまたは絶縁をほどこして、取り扱い時または患者が使用する際の摩耗や損傷から保護する必要があろう。好都合なことに、導波管がカテーテルの端のすぐ手前にくる実施形態における導波管の端にはこのような追加の保護は必要ない。
特定の実施形態では、導波管がカテーテルの異なる点で終端する場合でも、光はカテーテル材料を介して多方向に送られる。好ましくは、光はカテーテルの先端またはカテーテル上の他の選択した点からほぼ360°にわたって外向きに照射される。場合によっては光導波型システムによる患者における正確な留置のためにカテーテル上の他の点を選択できる例を繰り返すのではなく、本明細書では、カテーテルの「遠位端」または「先端」をそれぞれ参照する際にはカテーテル上の他の選択された場所も単数と複数の両方で包含する旨を理解されたい。
光は、挿入されたカテーテル周囲の組織に入射した時点でそれ自体が完全に全方向型になる。よって、調節目的で光ファイバの端拡散板を加えてもよいが、本システムの改善にこれが必要ないこともある。もうひとつの実施形態では、拡散を大きくする必要があるのであれば、カテーテルの遠位端または選択された部分を、エッチングするか反射性の粒子を含むプラスチックで構成する。調節の要件は、眼で画像化可能な任意の方向の光および/または光源(ファイバ先端、LED、独立光源など)から特定距離での光の絶対強度(単位mW/cm2)に基づいている。
本発明の特定の実施形態では、光ファイバを使用して、可撓性の伝送用ファイバを介して光線を伝送し、光導波型カテーテルの遠位端に光を入射させる。その場合、導波管は単一の光ファイバまたはいくつかの単一のファイバであるか、光伝達性ファイバの束、あるいはこれらの任意の組み合わせ(本明細書では単に「光ファイバ」と総称する)であって、詳細については後述するようにカテーテルに固定されている。各光ファイバは、光を伝送するコアと、コア内に光を閉じ込めるクラッドとを有する。一般に、各ファイバは二層のガラスまたはプラスチック構造であり、屈折率の高い内側が屈折率の低い層で覆われている。これには光ファイバ分野の当業者であれば馴染みがあり、多岐にわたる構成タイプから屈折率を連続勾配から段階的なものまで容易に選択できるであろう。
カテーテルの先端に拡散性プラスチックを用いるか、ファイバをエッチングすることにより、一層効果的かつ安価になろうが、別の実施形態では、長さの異なる複数のファイバすなわち、極めて薄い導波管からなるファイバ束を利用する。特に、カテーテル先端位置と介在組織の三次元での画像化の場合はなおさら、複数の小径(25〜50ミクロン)ファイバをアセンブルし、ツイストした後、発光カテーテルの遠位端で終端させる。また、放出用のカテーテルの端から近赤外光を完全な丸で出射できるように、束の各小径ファイ
バの末端を、角度をつけて切断する。発光光ガイド付きカテーテルの遠位端に反射器を配置して、最初に患者の体外に散乱しなかった光エネルギを反射させることで、組織の任意の一点に達する光の強度を最小限にすることも可能である。ファイバの束を用いるこれらの実施形態についても、本明細書では説明を簡単にする目的で「光ファイバ」と呼ぶ。
光ファイバまたは導波管の設計または大きさは、(1)患者の体内から皮膚を介して見ることができるようにするのに必要な波長および特徴の光が得られ、(2)カテーテルまたはカテーテル壁の表面または内部に配置でき、意図した目的を損なうことなくカテーテルを機能させられる程度に十分に小さく、なおかつ(3)本明細書に記載のシステムに適合するものであるかぎり、本発明に適している。導波管は、光が照射される患者の体内からの光を見るおよび/または記録するのに用いられる装置に合った波長が得られるように選択される。
光ファイバをカテーテルに結合するには、いくつかの基本的な方法がある。一実施形態では、光ファイバをカテーテルの内壁に埋めるか、これに結合する。カテーテルの「内側」というのは、カテーテル壁のルーメン側のことであり、または1本のカテーテルに複数のルーメンがある場合は、そのカテーテルの少なくとも1つのルーメンの壁のルーメン側のことである。このルーメンは光ファイバ専用であってもよいし、光ファイバがルーメンの一部だけにあって、ルーメンの残りの部分を他の目的で利用できるように残しておいてもよい。もうひとつの配置では、構成時にカテーテルの内壁内に光ファイバを接合または形成し、あるいは、構成時にカテーテルの外壁(すなわち外面)に沿って接合または形成する。これらの取り付け手段は各々、光ファイバをカテーテルに「結合」することを意図したものである。
もうひとつの配置では、たとえば、カテーテルルーメンに光ファイバを押し込むなどの方法でカテーテル壁の内面に光ファイバを後から追加する。一実施形態では、このファイバをさらにカテーテルルーメンの内壁で適所に固定(糊付けなど)する。取り付けられた光ファイバを、身体やカテーテルルーメンを流れる可能性のある他の流体と光ファイバとが接触しないように効果的に分離して、ガイドワイヤ、ステントなどの器具がカテーテルを通る際にこれが摩耗するのを防ぐ保護(プラスチックなど)コーティングで壁の適所にてコーティングする。カテーテルの外壁に対する光ファイバ。上記同様、これらの取り付け手段はいずれも、固定なしでカテーテルルーメンに光ファイバを挿入する場合のように、光ファイバをカテーテルに「結合」することを意図したものである。
3.別の実施形態:ガイドワイヤとしての導波管
一実施形態では、光ファイバは上述したものと同様の方法でカテーテルガイドワイヤに取り付けられているため、光ファイバとガイドワイヤとが一体になっている。このようなカテーテルガイドワイヤは当該技術分野において周知である。この方法の変形例では、ガイドワイヤはワイヤ自体ではなく、光ファイバをガイドワイヤ/光ファイバエレメントに変えるために光ファイバに適用した金属または硬質プラスチックをコーティングであって、カテーテルの先端を見るための光ガイドを提供し、なおかつカテーテルを患者の体内で位置決めする際の剛性と案内性を提供するという両方の観点から望ましい物理的な特性を持つようになる。
もうひとつの配置では、光ファイバは、標準的なガイドワイヤのコアを含むが、さらに別の配置では、光ファイバは、一体のユニット機能を得るために保護コーティングを使用するかあるいは使用せずにガイドワイヤの外側に結合されている。
さらに別の実施形態では、ガイド/ガイドワイヤを患者に導入し、上述したようなシステムを用いて導波管/ガイドワイヤの遠位端を正しく位置決めする。しかしながら、この
状況で、先端の材料がかなりの量の放射光を吸収するカテーテルを導波管/ガイドワイヤによって適所まで摺動させる。よって、カテーテルが導波管(結果として透過光)を覆って放射光が消光される際にカテーテルの位置を特定することが可能である。
さらに他の実施形態では、導波管/ガイドワイヤを含むカテーテル(短く切断されたPICCなど)を患者に導入し、カテーテルの遠位端が患者の体内で正しく位置決めされるまで前進させる。このとき、上述したような方法で検出器を用いてカテーテルの位置を確認するが、その後導波管/ガイドワイヤをカテーテルから抜去して、カテーテルを正しい位置に残す。
さらにもうひとつの実施形態では、導波管/ガイドワイヤを患者に導入し、上述したようなシステムを用いて導波管/ガイドワイヤの遠位端を正しく位置決めした後、導波管も含むカテーテルを患者の体内の位置までガイドワイヤ上で摺動させる。このカテーテル導波管は、一方または他方の放射光をフラッシュするか、導波管ごとに異なる波長を使用してそれぞれを別個に検出するか、あるいは一定範囲の選択波長を広く検出できる検出器を使用して、ことで導波管/ガイドワイヤとは区別される。
4.光エミッタ
光エミッタは、本光学系で鍵になる要素である。発光素子がアナログまたはデジタルの電気信号を対応する(corresg)光学信号に変換し、本発明の光ファイバシステムではこれによってファイバに投入可能な光信号を得る。光エミッタは、系の中でも最もコストのかかる要素であることが多く、その特徴が特定のリンクでの最終的な性能の制約に大きく影響することも多いいため、重要な要素である。
光学系の光源として使用される最も一般的な装置は発光ダイオード(LED)とレーザダイオード(LD)であり、一般に固体状態LDである。各々、詳細については後述するように電流で刺激されるとコヒーレント光を放出する半導体デバイスである。
5.選択されるパワーと波長
本発明の光導波型カテーテルによって、またはそこから伝送される光は、近赤外領域のスペクトル(約620nm〜1500nm)に入り、一般に放出が幅5nm未満で光エネルギが1〜100mWの範囲である。選択されるパワーは、透過光を経皮的に検出可能であるかぎり、50mW未満であればよく、30mW未満、さらには10mW未満であってもよい。最適な結果は通常、光源のパワーをできるだけ大きくしてファイバと結合することによって達成される。鍵になる要件として、受光端側の光検出器への十分なパワーを得るには、光源の出力パワーが十分に強くなければならないが、組織が損傷したり患者が害を受けたり、あるいは不要な不快感を生じたりしないように低く保たなければならない点があげられる。最適には、選択されるパワーレベルは、ほとんど熱を発生させず、患者のリスクがほとんどないかまったくない。光ファイバシステムでは、パワーレベルの選択には、ファイバの減衰、カップリング損失、他のシステム上の制約を考慮する必要がある。
本発明では近赤外光源が好ましい。その理由は、これよりも短い波長を用いる場合の効果に比べて、組織の発色団による光の吸収が少なく、なおかつ組織内の小さな粒子や他の構造による光の散乱が少ないからである。スペクトルの赤外領域は、これよりも長い波長を含み、その波長範囲のほぼ全体で、組織は吸収性がかなり高い。好ましくは、選択された透過光は620nm〜1100nmであり、一層好ましくは650nm〜980nm、一層好ましくは700nm〜930、一層好ましくは750nm〜930、一層好ましくは750〜850nmである。さらに、これらの特定範囲の波長の光を選択するのは、ヒトの組織が近赤外光および赤外光を容易に透過し、下側または皮下構造で赤外光が減衰されるからである。筋肉ファイバは光を散乱しやすいのに対し、光は血流中の酸素化および
脱酸素化したヘモグロビンに吸収される。たとえば、Anderson et al.,J.Invest.Dermatol.77(1):13〜19(1981)を参照のこと。
上述の範囲内の波長の中でも、他の波長よりうまく機能するものがある。たとえば、短めの波長は組織の極深部までは到達しない。620nmから約700nmでは、眼で検出可能であるため光は「可視」であるとみなされるが、検出対象となる光の波長が増すにつれて眼の感度はすぐに落ちる。したがって、選択される波長を本システムの光検出器と合わせることで、経皮的に透過される光を最適な状態で検出できる。経皮的に透過される光は、特定の波長では医師が直接的に見ることのできるものであるが、本発明は何の補助もなしで医師の目視観察だけに頼る場合には高信頼度で実現できない検出レベル、感度、精度を提供するものである。
6.光源
好ましい実施形態では、光源はLDまたはスーパールミネッセントダイオード(SLD)である。これらの光源は小さな光ファイバと結合させたときに本発明にとって十分な輝度が得られることが知られているためである。別の例では、選択されるLED、好ましくは面発光LED(SLED)でも、患者の皮膚を介して目視される十分な光が得られ、なお一層経済的である。本発明のLEDは、一般の電化製品に用いられている、より一般的なインジケーターのLEDではなく、光ファイバで使用するのに好適なものである。光学LEDは、好都合なことに、近赤外の波長を伝送し(ファイバの光学的損失がこれらの波長で最も低いからである)、LED発光エリアは通常、インジケーターのLEDの場合よりもかなり小さくなるため、可能なかぎり最も高い変調帯域幅が得られるとともに、小さなコア光ファイバでカップリング効率が改善される。
実際、LDとLEDとでは違いがあるが、閾値電流未満で動作させれば、LDはLEDとして機能する。したがって、光ファイバと結合したときに出力が十分な固体状態のあらゆる光源に本発明を適用し、これによって取り付けられた器具を正確に留置するために患者を透過して患者の皮膚を介して見える光を提供することを想定している。これは、適切な光出力を生成できる、将来開発される光源を含むことを想定している。さまざまな光源を用いて本発明の有用性を示しているが、当業者によって、これらの教示内容に沿って別の光源を強化することも可能である。
好ましい光源は一般に、スペクトルピークの中心が約830〜920nmにある市販のLDまたはLEDである。発光ダイオードレーザは、半導体結晶にp−n接合部を用いた固体状態のデバイスである。小さなバイアス電圧を順方向に印加する場合、接合部付近の電子・ホール再結合によって、狭スペクトルの発光帯域が生成される。ピーク波長は、光源が最大のパワーを放出する波長であり、この場合は近赤外範囲内である。本発明に光ファイバを使用する場合、光ファイバを最小限の減衰で伝送される波長と整合する。LEDまたはLDから放出されるあらゆる光がピーク波長にあれば理想だが、実際には、光はピーク波長を中心とする波長の範囲で放出される。この範囲を光源の「スペクトル幅」と呼ぶ。LDによって生成される光の狭帯域の光源は、小径(500ミクロン未満のコア)光ファイバと容易に結合可能である。
LEDは、電流を光に変換する複合半導体である。この変換プロセスは、白熱光に比して熱がほとんど発生しないという点でかなり効率的であるが、LDほど強力ではない。LDとLEDは、小型でも輝度が高いすなわち小さな面積で多くの光を放出するため、光導波型カテーテルで使用するのに好都合である。その大きさは光ファイバの寸法に匹敵する。また、極めて寿命が長く、信頼度を高められる。さらに、高速で調節可能(オンとオフ)である。
本目的に照らしたときのこれら2つの主な違いは、主に面エミッタLEDのほうは比較的単純な構造でありながら出力パワーレベルが低から中程度であるという点にある。SLEDは光を全方向に放出するが、これも本発明では有益である。
LDのピーク出力波長のスペクトル位置は、GaAs、InGaAsまたはSiCなどのさまざまな合金半導体材料のうちの1つを選択し、選択した半導体の組成を変えることによって決まる。本発明の好ましい範囲内の好適な光源は、ピーク出力波長が830〜905ナノメートルで帯域幅がわずか数ナノメートルの市販の狭帯域GaAsまたはGaAlAs(それぞれガリウムヒ素またはガリウムアルミニウムヒ素)発光ダイオードレーザ(HitachiモデルHE 8801 GaAlAs IREDなど)である。波長が長めのデバイスでは通常、InGaAsまたはInGaAsP(それぞれインジウムガリウムヒ素またはインジウムガリウムヒ素リン)を取り入れている。
適当な波長とエネルギのLED光源はLDよりもスペクトル幅のはるかに広い光を生成するため、光検出器で広帯域通過フィルタが必要になることもある。検出装置の見出しのある部分で説明する以下のフィルタを参照のこと。フィルタを通過して光検出器に入射する室内光が増えて約8nmを超えたときに、光の光学帯域幅が重要になる。広い範囲の波長を通過させるフィルタを使えばこの背景照明は増すが、多少高めのパワーの光源を使用すれば、得られる信号対ノイズの減少を補償できる。
本発明の光ファイバシステムでは、できるだけ多くの光をファイバに結合するために、光ファイバを発光領域に極めて近接して配置できるパッケージにLDまたはLED発光装置を実装する。場合によっては、エミッタに小さな球面レンズを取り付けて、生じ得るあらゆる光を補正するとともにファイバに収束させる。他の場合、ファイバをエミッタの実際の表面に直接「ピグテール接続」する。ピグテール接続は、レーザまたはカップラなどの光ファイバの構成要素に結合された短いファイバである。近接タイプのカップリングを利用する場合、ファイバに入射する光量は、LEDまたはLDの強度、発光表面積、ファイバの取り込み角、反射および散乱による損失などのいくつかの要因の関数である。
LEDまたはLDの強度は、そのデザインの関数であり、通常は特定のドライブ電流での総パワー出力について指定される。時には、この数字は特定タイプのファイバに送達される実際のパワーとして得られる。他の要因はいずれも等しく、LEDまたはLDによって得られるパワーが大きければ大きいほど、ファイバに「発射」されるパワーも大きくなる。ファイバに「発射」される光量は、発光表面積とファイバの受光コアの面積との比の関数である。この比が小さくなればなるほど、多くの光がファイバに送達される。ファイバの取り込み角は、ファイバの取り込み角の半分の正弦として定義される開口数(NA)に対して表現される。典型的なNA値は0.2〜0.8であり、取り込み角11°〜46°(NA値と整合しなければならない)に相当する。光ファイバは、その特定のファイバの取り込み角以下の角度で入射する光だけを伝送する。ファイバ表面にある不透明の障害以外にも、常にファイバの入射面と出射面からの反射による損失がある(Fresnell損失と呼ばれ、空気とガラスまたはプラスチックファイバ材料との遷移ごとに約4%に等しい)。市販のカップリングゲルに、ガラス表面に適用して必要に応じて損失を低減できる特別なものがある。
この光生成システムはさらに、信号の品質を保つために周知の拡張信号再生成器、信号反応器あるいは、EDFAなどの光学増幅器の使用が必要あるいは、これを使用することで利益を得たりすることがある。光ファイバを適用する場合、光ファイバの増幅器すなわち、電子の変換なしで光ファイバからの信号出力パワーの増大にエルビウムまたは他のドープファイバおよびポンプレーザを用いるすべての光学増幅器を使用してもよい。
7.パルス光
本発明の特定の実施形態では、必要とされる光の総強度を減らし、かつフラッシュする放射光の検出を容易にする両方の目的で、光源をパルス出力にする。たとえば、パルス光を用いると、心臓(実施例2で説明する光導波型カテーテルが心臓に近づく際の透過光のパルス(pulsating)強度と混同しないこと)などの密度の高い臓器の検出が容易になる。パルス光には、一瞬だけ「オン」になるため光の伝送に必要な平均パワーが大幅に小さくなることを含むがこれに限定されるものではない、カテーテルから放出される一定光線の光に比して多数の利点がある。また、これは患者の周辺組織を損傷しかねない熱が有意にほとんど生成されないことを意味する。これによって、本発明を使用することに伴う光による安全性の問題が低減または回避される。
連続信号と比較したときに、特徴(パルス幅、周波数、パルス時間など)が分かっているパルス信号またはフラッシュ信号のほうがノイズの多い背景より精確に検出および測定可能であることは、当該技術分野において十分に知られている。さらに、光検出器と光源の周波数と時間をロックしてもよい。これによって、増幅前に光が「オフ」のときの光信号を光が「オン」のときの信号から引くことができる。このような背景の動的な減算を実施すると、室内の光による影響が抑制される。おそらく、伝送される近赤外光線が「オン」であるか「オフ」であるかを問わず室内光または背景光は同じであることがその理由であろう。このためノイズではなく信号に対する認識性が実質的に改善される。
周波数100Hzで1ミリ秒のパルスを使用すると、1秒あたり100パルス(10%デューティサイクル)になる。光源が100mWであれば、調節目的であることを考慮して10%のデューティサイクルで平均パワーはわずか10mWとなるが、光検出器は100mWの光源からの信号を「見る」ことになる。したがって、使用する光源/光検出器によってパルス周波数が大幅に違ってくる可能性がある。これは1Hzという低い範囲にある光検出・測距(LIDAR)周波数(MHz)からの範囲であるが、最適な周波数は100Hzおよび10kHzの範囲である場合がある。パルス幅は、1%〜10%の好ましいデューティサイクルが得られる値に調整される。特に、100kHzで1マイクロ秒パルスがデューティサイクル10%に相当するのに対し、100Hzで100マイクロ秒パルスはデューティサイクル1%である。
さらに、nの平方根によって多くの異なるパルスからの信号を累積(合算および/または平均)して、さらに感度を高める(信号対雑音比を高くする)ことも可能である。ここで、nは平均パルス数である。
8.複数の波長
この設計のさらに別の実施形態では、光源がいくつかの波長または波長の連続からなる。筋肉、脂肪、肺など組織のタイプが違えば吸収特性や光散乱特性も大きく異なるため、多岐にわたる波長で測定される強度の差分を分析してカテーテルの先端位置を三次元で示す。各波長での組織による光散乱についての周知の適当な数学アルゴリズムを適用して、三次元レンダリングを測定値から体内の構造の3次元「画像」が得られるカテーテルの先端と皮膚表面での組織の吸収特性および散乱特性にした。光源と体表面との間にある構造について得られる空間分解能は、実施した測定回数や他の実験パラメータに左右される。
9.光検出と撮像素子
光検出器は、光を電気信号に変換する、フォトダイオードあるいは、フォトダイオードと信号調整回路を含む装置である。本例では、上述したように患者の最も近い経皮部分と一直線になる部分において、光は光導波型カテーテルから光検出器に伝送される。光を電気信号に変換することで、光を画像化して記録することができる。近赤外光検出器、光電
子増倍管、フォトダイオードおよびアバランシェフォトダイオード、カメラなどのさまざまなタイプの光検出器が、本発明の撮像素子として使用される。CCDアレイを単独または組み合わせで使用して、放射光の強度と位置を求めるようにしてもよい。患者の皮膚の表面で検出された光の位置を増強して(enhancing)オペレータに通知するために、いくつかの異なる別の装置のいずれかと検出システムを結合することも可能である。
光検出装置は、当該技術分野において十分に理解され、容易に用いられているため、熟練した医師が本発明を実施する上で、光電子増倍管、フォトダイオード(ケイ素PINフォトダイオードを含む)、アバランシェフォトダイオード(APD)(ケイ素APDを含む)についてさらに説明する必要はないと思われる。いずれも本明細書に含まれるが、低周波数で低信号レベル(ただし、極低レベルではない)のPINフォトダイオードが好ましいことが多いのに対し、さらに低い光レベルでは、アバランシェフォトダイオードが好ましいことがある。たとえば、200〜1100nmの波長範囲はケイ素フォトダイオードと関連している。しかしながら、当業者であれば分かるように、他のフォトダイオード組成物は波長感度が異なり、当業者は好ましい検出感度または能力をどのように選択すればよいか知っているであろう。
10.フィルタ
光電子増倍管およびイメージ増強管は通常、可視領域のスペクトルよりも近赤外波長に対する感度が低い。このため、室内にかなりの光がある場合には、本発明のどの光検出器でもフィルタが望ましいことがある。一実施形態では、検出装置を1つまたは複数の適当なフィルタで覆う。コントラスト比または信号対雑音比(SNR)によって、光源とフィルタの両方のスペクトル性能が同期的にドライブされる。たとえば、LDなどの狭帯域の光源と通過帯域が極めて狭く(数ナノメートルFWHM)透過性が高い(>80%)フィルタを使用すると、SNRが良好かつ現実的なものとなる。
患者で使用する際に光導波型カテーテルから伝送される光が一定範囲の波長を含む場合であっても、実用上は、カテーテルの遠位端を単一の発光点として処理する。身体からの光は一般にほぼ丸いスポットであり、ここではこれを「光の点」と呼ぶ。一方、カテーテル上またはカテーテル内で複数の放射光を互いに十分に近接した状態で使用する場合(すなわち、複数の開口がある栄養チューブなど)、各々が単一の光の点を表すが、光の見かけ上の長さまたは帯としてまとめて検出できる。最大発光が生じる体表面上の場所は、ほぼカテーテルの先端または選択された領域に最も近い場所である。これは、光の強度が、光源(カテーテルの先端)から体表面までの距離すなわち、光が組織を移動(拡散)する距離に大きく依存するためである。よって、患者の体内の遠位のカテーテル先端(または他の選択された点)からの透過光と一直線になる場所にて、患者の外側の表面でカテーテルからの光の点が経皮的に検出される。通常、光学フィルタの帯域通過幅が広くなれば、他の周囲の光(混入ノイズ)の影響が直接的に大きくなる。
周囲の室内光に応じて、背景光は可視光よりも低くなる(蛍光ランプ)か、高くなる(作動ランプ、タングステンフィラメントベースの照明全般)かのいずれかになり得る。よって、オペレータはフィルタをうまく使って本発明の検出システムが認識する光の品質を改善できる。このようにする際、光検出器に達する光の波長は、好ましくは室内光(干渉ノイズ)が最適な状態で光検出器によって検出されなくなるまで、(可能なかぎり)背景の室内光を除去する光学フィルタを通過する。しかしながら、実務では、背景照明によって光検出器に入射する光の総量が増えるため、光検出器に達するノイズも大きくなる。また、市販の光源ではノイズが加わりやすい。これらの光源は、周波数が高くなればなるほどノイズが多くなる。なぜなら、商業レベルでは裸眼で「見る」には速すぎる変調の制御にあまり手間をかけていないからである。医療機関で一般に用いられる蛍光は、たとえば、周波数180〜360Hzに調節されており、アークの不安定さが原因で相当な量の高
周波数ノイズを生じる。
背景の室内光は、導波管に用いられる波長の強度に比例して干渉する。透過帯域通過の外側にある減衰(約10−4〜10−5)ブロック波長が高い狭帯域干渉フィルタ(帯域通過10nmなど)であればSNRがさらに改善され、一般に完全照明の病室でも測定が可能である。それにもかかわらず、本発明を実施する上では手術照明や他の特に高強度の光源を切っておくほうが好都合である。
適当なフィルタを選択するために、一実施形態では狭通過(半値で<10nm)が好ましいが、これよりも広い帯域通過フィルタを使用することもできる。別の例では、ピーク波長中心が780nmにある干渉フィルタ(780nmの光源の場合)を使用して、光検出器の視認表面を覆うことができる。単なる例として、10nm以下の値を選択すればLD波長を若干変えて、同時にフィルタを通過する光検出器への外からの光の量(LDまたはLEDからの光以外)を最小限にすることができる。当然ながら、他の波長の光を使用する場合、ほぼその波長が中心波長になる適当な干渉フィルタを選択する。
近赤外光を強めるためのフィルタは当該技術分野において周知であり、市販されている。これは、存在する背景光や伝送用として選択する波長に応じて医師が容易に選択可能なものである。対処すべき外からの周囲赤外光または近赤外光は少ないため、このようなフィルタは選択された近赤外光の検出能を高め、伝送される波長と検出装置との意図した組み合わせの利点が得られる。
暗視ゴーグル(NVG)および他の画像増倍システムで使用されるものなどの検出システムは、背景の可視光を可能な限り除外して、該当する近赤外光を容易に検出できるようにするものである。この結果、たとえば暗視ゴーグルでは、近赤外光を可視光よりも医師または検出装置に見やすいものにするのはまさにフィルタである。
本発明の検出システムはNVG光検出器に限定されるものではなく、実際に他の検出システムよりも扱いにくいことは理解されるが、容易に理解できる近赤外検出装置でのフィルタの使用例も得られる。たとえば、このような近赤外暗視ゴーグルまたは透過光の波長に合わせたフィルタを有する同等の検出装置をシステムに利用して、刺入部位から患者の選択した場所までの光導波型カテーテルの透過光の動きを表示および追跡してもよい。必要なフィルタを適所に配置して、検出装置は、特に低レベルの透過近赤外光で放射光を増幅または増大する。
光吸収フィルタは、それ自体が基板(選択したガラスまたはプラスチックなど)としておよび/または基板上の光学コーティングのいずれかをベースにして動作可能である。一方、干渉フィルタは一般に、コーティングから誘導される。適用可能な技術分野の当業者が、これらの教示内容の助けを得て、特定のスペクトル感度を達成するための特定のフィルタを何ら制約もなく選択すればよい。また、本発明の方法を適当な遮蔽環境で実施して周囲の光を該当するスペクトル範囲から除外してもよい。
皮膚、骨、周辺の筋肉および脂肪組織と比較した場合の静脈血や動脈血、異常な構造の吸収の特徴の違いがゆえに、適当なスペクトル感度の本発明における撮像システムを用いて、静脈、動脈または他の構造の場所と配置を可視化することができる。別の例では、フィルタの組み合わせを使用して、視認のためのスペクトル範囲を狭い透過帯域に選択して、昼光下でもこのシステムを使えるようにし、静脈血と動脈血とを区別し、あるいは所望の画像に寄与しないノイズまたは他の放射線を除外するようにする。また、フィルタを撮像システムとの関連で使用して、視認のスペクトル範囲を狭くしたり、あるいは該当する特定の皮下構造の可視化に干渉する可能性のある光を除外したりしてもよい。それにもか
かわらず、利用する近赤外光検出器のタイプとは関係なく、介入する手術具、スポンジなどが患者から皮膚への光導波型カテーテルからの透過光の放出をマスクしないことを確認するのが重要である。
11.光検出器システムの別の構成要素
選択された実施形態では、エミッタ制御回路が光導波型カテーテルへのエネルギを制御する。もうひとつの実施形態の安全性検出器は、近赤外放出カテーテルとその制御回路との結合の完全性および/または赤外放出光ガイドの連続性を判断する。得られる実際の波長または強度と選択した波長または強度との不一致など、発光カテーテルに光を供給しているエネルギ源の接続にエラーがあることを警告するなどの目的で可聴システムを追加してもよい。可聴信号での通知は、目に見えない情報をオペレータに伝えることで、オペレータが患者の身体に光検出器を通す際などに患者に目を向けられるようにするためのひとつの方法にすぎない。
本発明の光導波型システムの別の用途では、腹腔鏡下電気焼灼器といった切除に使用する道具に近赤外検出光ガイドを物理的に結合する。しかしながら、切除用の道具は通常、体内撮像システムと併用され、本光導波型カテーテルは体内撮像システムではないため、このような道具類を光導波型カテーテルと併用して切除用の道具を正確に留置することはないかもしれない。
もうひとつの実施形態では、可視光源ビデオカメラおよびモニタをシステムに利用して、臓器、通り道、導管、血管などから患者の体外に経皮的に放出される光可視的に表示する。一実施形態では画像を記録する手段をさらに設けるが、画像についてはオペレータの選択(election)時に記録してもしなくてもよい。画像化手段は患者の体外にあり、ガイド光の観察は体外からなされるため、画像化手段の大きさには、オペレータの使いやすさや患者のいる場所での設置という観点以外に何ら制限はない。当該技術分野の当業者であれば分かるように、広範囲にわたる撮像素子を本システムとの関連で動作させることができる。
12.他の考慮事項
本明細書で規定する光導波型カテーテルおよびこれを使用するためのシステムは、現場(軍隊や即応チームなど)での医療関係者をはじめとしてカテーテルの留置に慣れた人であれば誰でも実施でき、好都合なことに光導波型カテーテルの正確な留置を高信頼度で実現できる。光検出器装置が利用できること以外は、特別な施設は必要ない。本システムは、これを使わなければカテーテルをはっきりと確認することができないであろう外傷のある状況でカテーテルを正確に配置したり、患者がある場所から別の場所に搬送されている場合で、特に患者を動かすとカテーテルがずれてしまうような場合に、カテーテルを適所に維持したりするのに、特に有用である。
医師が患者の処置で光導波型カテーテルシステムを使用するのを補助するために、経皮的に検出された放射光を可視的に表示するための方法は、リアルタイムの画像を見るのであれば検出された画像を、あるいは患者の体内から経皮的に放出された光のスポットの記録画像をモニタまたはTVスクリーンに表示することを含む。好都合なことに、表示される画像は、放射光が患者に対して外側に出現したときのものであり、あるいは、この画像を拡大して患者の一部分だけを見られるようにしてもよい。別の実施形態では、患者の体内の光導波的なカテーテルから検出された近赤外光が放出される場所で、可視的な第2の光の点を外部の光源から患者に照射し、これによって、それ以外の方法では患者に照射された近赤外放射光を直接自分の目で見ることはできない医師にとって、目に見える点として作用させる。
同様に、フォトダイオード、光電子増倍管、アバランシェフォトダイオード、マイクロチャネルプレートをはじめとする、異なる光検出器を使用してもよい。たとえば、この検出システムのひとつの変形例では、感度の高いマイクロチャネルプレート撮像装置または同様の装置を使用し、オペレータの片眼のすぐ前にミニディスプレイを配置して、これによってオペレータが患者かディスプレイのどちらかを必要に応じて見られるようにする。フォトダイオードまたは他の単一の部位光検出器を使用する場合、これを患者の上で移動させ、光ファイバから放出される特定の光の最高点を検出してもよい。特定周波数(1000Hzなど)で光を変調し、その周波数の光信号だけを検出することで、測定感度が最大になる。
カメラ制御ユニットに自動利得制御の機能を設け、画像のコントラストを調節し、医師にとっての視認性を高めるようにしてもよい。本明細書で説明するシステムはまた、光検出器が患者を通る際の信号強度などを表す、放出された可聴信号および/または可視信号と関連するものであってもよい。
他のカテーテル同様に、光導波型カテーテルを患者に使用する前に滅菌する。しかしながら、病院または医師に届いた時点ですでに滅菌されているため、カテーテルの滅菌性を維持するために周知のガイドラインに従わなければならないとはいえ、病院ではさらなるまたは特別な滅菌を追加する必要はない。標準的な(規制された)医療業務の範囲内であれば患者に触れない光検出器装置および他のシステム構成要素も使用前に滅菌の必要はなく、通常の方法で洗浄して各使用前に滅菌液で拭けばよい。
本光導波型カテーテルを使用することに伴うリスクは、患者で他のカテーテルシステムを使う際のリスク程度であり、本器具が精確に留置されるため実際にリスクはかなり低い。光ファイバケーブルはあらゆる形での干渉に影響されないが、電子レシーバ/光検出器はそうではない。このため、本光導波型カテーテルシステムの電子的な構成要素を使用する際にシールドや接地などの通常の対処をする必要がない。
本発明でいう「患者」は、カテーテルを使用するヒトまたは動物である。患者は健康であっても病気であってもよく、最も小さな乳児から大きな大人まで含まれる。いずれも本発明の光導波型カテーテルを正確に留置することによる利点を得られるであろう。
13.システムの動作
図1を参照すると、侵襲的な医療器具を位置決めするための代表的なシステム100が示されている。しかしながら、以下の説明は、本光導波型カテーテルシステムの一実施形態を示す有益なものであると思われるが、本発明を限定することを意図したものではない旨を理解されたい。本明細書では、患者に対して物理的に挿入あるいはその留置位置に維持される、上記にて定義したような光導波型カテーテルの正確な留置という観点からこのシステムについて説明する。図1に示す実施形態では、患者の体内で正確に留置されたカテーテル101を有するシステムが示されている。カテーテル101は、図1に示すように、ルーメンが合流する地点にある分岐115と、別の管材/設備との結合が可能なように各ルーメンに設けられたIVコネクタハブ114、116とを有するデュアルルーメンカテーテルである。カテーテル101は、患者の足(鼠径部)の動脈に挿入され、胸腔まで送られる。しかしながら、本明細書に記載の装置および方法は、選択した目的での選択したカテーテルのタイプに対する標準的な医療行為に基づいて身体の他の場所でも使用できるものであり、そのうちいくつかを後述の実施例でさらに説明する。
カテーテル101は、遠位端103と近位端105とを有する。導波管107が光源109に接続され、カテーテル101の一方のルーメンの近位端105に挿入されている。システム100は、光信号が出力されるカテーテル101の遠位端103に光信号を供給
するための導波管107を用いて動作する。この信号を患者の体外で経皮的に検出することで、遠位端103の場所を判断することができる。たとえば、光源109で光信号を生成し、これを導波管107に送る。導波管107は、カテーテル101が(図1の実施形態ではIVコネクタハブ116経由などで)患者の体内に入る地点の外側にある導波管進入点でカテーテル101に進入する。導波管107は、光信号がカテーテル101の遠位端103まで伝搬される経路となる。操作上、光信号はカテーテル101の遠位端103で、好ましくは全方向に360°、導波管107から放射される。放射光は患者の身体を通過し、光検出器111で検出される。
図1に示す実施形態では、光検出器111はベースユニット120と物理的に接続されている。しかしながら、ベースユニットに対して有線または無線で接続される携帯型光検出器をはじめ、さまざまな形態の光検出器を使用できることは、当業者であれば自明であろう。
ベースユニット120は、さまざまなシステム要素を機械的に支持するものである。代表的な実施形態では、ベースユニット120は、アルミニウムなどの丈夫で軽量の材料で形成されたフレーム102を備える。フレーム102の下部には、フレーム102を安定させるすなわち、フレームが傾かないように保つためのおもり部分104が設けられている。代表的な実施形態では、フレーム102は、ベースユニット120を移動可能にするための複数のキャスターまたは車輪106を含む。
図1に示す実施形態では、システム100には、電源ケーブル122を介して標準的な110V電源から電力が供給される。あるいは、可動性を高めると望ましいシステムの場合であれば、1個以上のバッテリーを使用してシステムに電力を供給する。バッテリー電源を用いる実施形態では、システム100を電源コンセントのそばにおく必要がないという利点がある。
光源109は、導波管107に結合される光信号を生成する。代表的な実施形態では、この信号は、近赤外スペクトルまたは赤外スペクトルの放射線を含む。患者の身体での放射線の透過率は一般に、波長が長い放射線信号ほど高くなる。このため、可視光の範囲(すなわち波長400nm〜620nm)にある放射線は患者の体組織(ヘモグロビンや他の色素など)に吸収されやすく、同じ信号レベルで光検出器111に到達させるのに必要なパワーレベルが高くなる。よって、近赤外スペクトルまたは赤外スペクトル(たとえば、620nm〜1500nm)の放射線を用いれば、低めのパワーレベルでシステムを動作させられるようになる。しかしながら、本明細書で説明する技術をさまざまな波長の放射線で使用できることは、当業者であれば自明であろう。
この代表的な実施形態では、光源109は、最大電力レベル10mW〜100mWで動作するLDを含む。LDは、波長830nmの光出力を生成し、これが導波管107に結合される。別の光源(スーパールミネッセントダイオード、LEDなど)を使用してもよく、当業者には自明であろう。
図2を参照すると、本発明の一実施形態によるカテーテル101の分解図が示されている。カテーテル101は、遠位端103および近位端105と、内側部分すなわちルーメン207を囲むチューブをなす壁205とを有する。壁205にはルーメン207に沿って光ファイバ209が結合され、図1を参照して説明した導波管を形成している。代表的な実施形態では、導波管はコアがたとえば100ミクロンの光ファイバを含む。ファイバ209は、光源(図1の109)から近位端105でカテーテル101に入り、その内部に延在している。ファイバは、カテーテル101の長さ方向に延在し、遠位端103で終端する。
図2に示す実施形態では、ファイバ209は、ルーメン207の中で壁205に結合される。あるいは、ファイバ209をカテーテル101の壁205に埋封するか、またはファイバ209を壁205の外側と結合してもよい。カテーテル101の壁205に対してファイバ209を配置するための別の構成を、図3A〜図3Eに示す。図3Aを参照すると、ファイバ209は、壁205に埋封された状態で示されている。図3Bでは、ファイバ209はカテーテル101の外側で壁205に結合されている。さらに、図3Cに示すように、カテーテル101に複数のファイバを含むようにしてもよい。図3Cを参照すると、第1のファイバ209aと、第2のファイバ209bと、第3のファイバ209cが壁205に埋封されている。他の実施形態ではさらにファイバを追加することも想定される。単一のカテーテルで複数のファイバを用いると、波長の異なる放射線または変調パターンの異なる放射線を1本のカテーテルで同時に使用できるようになる。また、さまざまなファイバをカテーテルに沿った、異なる場所で終端させることも可能であるが、このようにするとカテーテルに沿って2箇所以上の追跡ができるようになる。これは、カテーテルが不適切に挿入された(「折り返し(doubled back)」があるなど)か否かを判断する上で有用となり得る。図3Dは、デュアルルーメンカテーテル101の2つのルーメン207a、207bのうちの一方にファイバ209を配置した状態を示す。図3Eでは、ファイバ209をカテーテル101の壁205の内側に結合する。また、カテーテル101の壁205に結合させずにファイバ209をルーメン207内に配置することも可能である。他にもいくつかの構成が可能であり、当業者であれば自明であろう。
別の実施形態では、ガイドワイヤまたは別に画定されるルーメンなどの独立した構造内にファイバ209を収容してもよい。図3Fおよび図4に、ガイドワイヤ401に埋封した状態のファイバ209を示す。ファイバ209は、ガイドワイヤ401の構造内に収容されている。ガイドワイヤ401は一般に、剛性または半剛性の材料で形成される。ガイドワイヤ401は、一端からカテーテルに挿入され、カテーテルを患者の体内で正しい位置に留置するのに用いられる。ファイバ209はガイドワイヤ401内に配置され、ガイドワイヤ401の遠位端403の位置を特定するのに用いられる。代表的な実施形態では、ガイドワイヤ401は、ガイドワイヤを作製するための剛性または半剛性材料のコーティングファイバ209で形成可能である。
ファイバ209をカテーテルに対して物理的に結合しない場合の1つの懸念事項は、挿入対象となるカテーテルの遠位端とガイドワイヤ401の遠位端403を確実に正しく整列させることである。目的はカテーテルの端を正確に配置することであるため、ガイドワイヤ401の遠位端403がカテーテルの遠位端と対応していなければならない。これは、たとえばガイドワイヤ401と留置対象カテーテルのルーメンの内壁とを圧力または摩擦で係止させることで実現可能である。あるいは、物理的なストップを設けて適切なアライメントを保証してもよい。図5を参照すると、ルーメン503内にガイドワイヤ401を配置したカテーテル501が示されている。カテーテル501の端にアライメントストップ505が形成されている。ガイドワイヤ401は、ガイドワイヤ401の遠位端403がアライメントストップ505に接するまでルーメン503の中を通る。
再び図2を参照すると、カテーテル101の遠位端103がファイバ209の発光端210と整列配置されている。ファイバ209の発光端210は、光を全方向に照射できるように構成される。たとえば、ファイバ209の端に涙形またはボール形を形成し、発光端210に向かって移動する光を等方的に放射できるようにする。等方的な放射パターンを得るためにファイバ209の発光端210に形成される他のさまざまな構成が、当業者であれば自明であろう。
信号がファイバ209を介して放出端210まで伝播し、等方的に放射されると、放射
線が周囲組織を通過して患者の体外に出る。この放射線は(図1に示すような)光検出器111で検出される。検出器111にはさまざまな検出装置を使用できる。本発明の一実施形態では、カテーテルを留置している間に放射線が放出される場所を直接見るための近赤外暗視ゴーグル(「NVG」)などであるが、これに限定されるものではない検出装置を、システムのオペレータが使用できる。別の実施形態では、放射信号を捕捉して、(図1に示すような)ディスプレイ113などの出力装置に表示すべく処理センター123に信号を送る光検出器を利用する。
ここで再び図1を参照すると、代表的な実施形態では、処理センター123はベースユニット120に設けられている。処理センターは、光源109、光検出器111、ディスプレイ113と接続されている。処理センターは、光検出器111が集めたデータを処理し、ディスプレイ113上に可視出力を提供する。このような性質の信号処理は周知であるため、本明細書ではその説明を割愛する。
カテーテル101の位置を特定することに加えて、ファイバ209の放出端210の周囲部分の解剖学的画像をディスプレイに出力することも可能である。1つまたは複数の検出装置が受信する放射信号の強度と方向とを測定すれば、信号が放射される部分の解剖構造が二次元または三次元のいずれかで求められる。たとえば、体表面の多くの点から光を検出してもよい。次に、コンピュータによる計算法を利用して、体表面に対する光源の位置を計算する。コンピュータによる計算では、高散乱媒質を通る光の拡散特性、体表面の光検出器の相対位置、さまざまな光検出器での信号強度などの因子を利用して、体内での光源の正確な位置を計算する。十分な数の測定値があれば、ファイバ209の放出端210の位置が精確に特定され、周囲部分とは吸収/散乱特性が異なる体内のどのような内部構造についても有意な情報が得られる。これによって、骨、血管、筋肉などの密度が高めの組織を、気腔や脂肪組織などの低密度の物質と区別することができる。
また、処理センターを使用して光源を制御し、さまざまなタイプの光信号を導波管と結合できるようにすることも可能である。光源の制御に処理センターを使用すると、導波管(光ファイバなど)への光入力を多様化できる。この場合、光検出器のどんな変調にも対応できるよう入力信号を調節する。たとえば、一実施形態では、時間的な間隔をあけて出力される放射線のスナップショットを撮影することで、光検出器がカメラのように動作する。この場合、検出の時間ウィンドウに合うように入力信号を調節する。このようにすることで、必要な総電力量が低減され、上述したように光強度を下げて使用できるという利点が得られる。この実施形態によれば、光の受光量が実質的に一定になるように、光源装置から放射される光の量/強度を制御する。このようにすることで、画像は実質的に一定輝度に保たれ、さらに高品質の画像が得られる。これと自動利得制御とを組み合わせると、効果がさらに高まる。光源をパルス状にして放射光をフラッシュすると、静止画像ですらも高い画像品質になる。
処理センター123にはさらに、収集したデータを記録し、ディスプレイ上に表示される画像のデジタル画像を保存するための保存機能(ハードディスクドライブなど)を含むことが可能である。これによって、医療処置が終了した後に画像を検討し、必要があればデジタル医療記録に含めることができるようになる。
異なる光源や光検出器を用いて、本発明によるカテーテル用の光誘導システムの他のデザインを構成してもよいことは、当業者であれば自明であろう。
本開示のさらに別の代表的な実施形態によれば、侵襲的なカテーテルの留置する補助となるリアルタイムの三次元(3D)可視化システムが得られる。ここに開示の3D可視化システムを用いると、カテーテルの先端位置と周囲組織がより一層見やすくなる。特に、
ここに開示の3D可視化システムによって、臨床医は、血管形成およびステント留置などの広範囲にわたる画像誘導介入で使用される現行の放射線放出システムに代わる効率的かつ効果的な手段を得られる。カテーテルの先端位置だけでなく体内の重要な部分をリアルタイムでレンダリングできる、ここに開示の3D可視化システムでは、介入手順における従来の蛍光透視およびX線に代わる方法が得られ、電離放射線の望ましくない使用が回避および/または低減されることで、患者に対する医療の質が改善されるとともに、医療関係者にとっての治療の安全性も高まる。
ここに開示の3D可視化システムによれば、光源を体内で位置決めするが、これには体外留置に比していくつかの利点がある。重要なことに、体内留置では、体表面またはその近辺の検出器までの間で近赤外(NIR)光が通る距離が短くなる。また、光源の体内留置によって光が単一の再生可能な経路(血管ルーメンなど)に制限されるため、光源を体内で前進させる際にその位置の特定に伴って生じ得る困難さが軽減される。また、適当なアクセス経路を選択することで、光源を所望の体内臓器/領域の近く(または中)まで移動させることが可能である。本明細書に開示する2次元カテーテル留置システムを用いて実験観察を実施したところ、幽門括約筋や心臓などの体内の解剖学的部位では、これらの領域の後ろや内部に光源が通ると、簡単に観察できる「影」が投影されることが明らかになった。これらの影は組織での光線透過量の差分によるものであり、この観察結果は、適当な拡散光撮像システムを用いれば、内臓器官構造の良好な分解能を実現可能であるということを示す十分な証拠となる。
本開示によれば、3D可視化を実現するための好都合なシステムおよび方法が得られる。具体的には、ここに開示のシステムおよび方法を用いると、複数の検出器部位での定量的測定に基づいて、体内の組織構造とその三次元空間内の位置の分解が容易になる。特に、本開示は、互いに周知の距離/所定の距離にある複数の体外部位で体外での光測定をすることによって、2次元撮像システムを超えて拡大適用可能なものである。このように、相対位置が所定のおよび/または定量的画像解析によって、検出器の正確なアレイを使用して本開示による3D可視化を実現することができる。
近赤外光が体内に配置した光源から組織を通る際の散乱および/または吸収に対処するのに、数理解析を実施してもよい。皮膚表面(またはその付近)での各検出部位での光強度の定量値を使用して、光が共通の体内源から異なる検出部位まで移動する際の光の散乱と吸収の差分を計算する。光源が血管ルーメン内を前進するなどして位置が変わったら、吸収および散乱の変化を使用して、光の散乱と吸収の両方の3次元画像(すなわちレンダリング)を作成する。
600nm〜1400nmの波長などの複数の波長を光源から放出し、可視化機能を高めるようにしてもよい。異なる波長を使用することで、ここに開示のシステム/方法で、水、脂質および色素などの解剖学的内容物(contents)の光の散乱/吸収特性ならびに、異なる組織の異なる光散乱/吸収特性の差分を利用できるようになる。波長間の差分を活用することで、本開示の代表的な実施形態に従って3Dレンダリングが異なる組織特性に対して選択的になるだけでなく、組織要素の位置決めおよび/または提示される解剖学的詳細(anatomical detail presented)の精度が高まる。
高散乱媒質における光源定位の理論的基礎は、拡散光トモグラフィ(DOT)、蛍光トモグラフィ(FLI)、リン光トモグラフィ(PLI)のものに似ている。DOTでは、光源と検出器の位置が分かっているときに吸収/散乱係数の分布を求める。FLIおよびPLIの目標は、二次光源(蛍光またはリン光)を求めることにあり、媒質の光学特性に関する問題は重要ではないのが普通である。
拡散光トモグラフィに特に関連して、一次DOTステップは通常、(1)放射輸送方程式(ERT)またはその近似を用いて散乱媒質での光の伝搬を説明(「順問題」と呼ぶ)し、(2)最適化手法で所望の未知パラメータの分布またはマップを判断(「逆問題」と呼ぶ)することを含む。本開示の代表的な実施形態では、DOTに関連する「順問題」と「逆問題」に対処する技法には都合な適用性がある。
(i)順問題−散乱媒質での光伝搬
最も一般的な形態での散乱媒質における光伝搬について、放射輸送方程式(ERT)で説明する。球面調和関数でERTを展開すると、周知の拡散近似(p近似)が得られるが、これは吸収/散乱および蛍光/リン光トモグラフィにおける順問題のモデル化に広く用いられている。拡散近似法は、組織における光輸送のモデル化にも利用できるものである。
散乱体表面での光強度を測定することで、励起光子密度Uex(r,t)の拡散式が定常状態の場合になるが、これは以下のように表される。
−∇k(r,λex)∇Uex(r)+μ (r,λex)Uex(r)=qex(m) (1)
式中、qex(m,t)は境界に存在する励起源を表し、μ は媒質自体(組織など)の吸収係数、kは拡散係数である。μ およびkは波長λの関数であり、以下の関係に縛られる。
Figure 2010528818
式中、μ(r,λ)は散乱係数、μ’(r,λ)は等価散乱係数、pは位相関数である。
吸収係数μ は、水、脂質、オキシヘモグロビン(HbO)、デオキシヘモグロビンHbなどの主な生体組織発色団の吸収係数の合計である。各発色団は、吸光係数にその発色団の濃度を掛けて表される。本開示の代表的なシステムおよび方法によれば、介入カテーテル(または他の医療器具)の端から放出される光は800〜1400nmの波長範囲にある。一次組織発色団の吸光係数と濃度は通常低いのに対し、組織中の水の濃度は高い。このため、組織を透過する光では、水による吸収が原因の970nm前後に吸収ピークが認められる。
放射輸送方程式(ERT)の境界条件は、境界由来の光子以外に内向き(外側から媒質へ)に移動できる光子がないものとする。拡散近似の場合、ERT境界条件には一般にロビン条件が代入される。
Figure 2010528818
式中、定数Aは屈折パラメータR:A=(1+R)/(1−R)に左右され、nは境界mまでの外向き法線ベクトルである。
図6を参照すると、血管内に留置された介入カテーテルの先端と整列配置された光ファイバから放出される光を測定する代表的な場所を示す概略図が得られる。血管内の一点から全方向に単色(レーザ)光が放出される。この点から、光は皮膚の表面に達するまで外向きに拡散し、センサのアレイまたは好適な撮像システムで測定される。センサは、互いに所定の一定の関係で配置されるか、身体での光分布の画像化に用いられる(画像アレイ)。いずれの場合も、身体のそれぞれの位置での他の位置に対する光強度を精確に求める。代表的な実施形態では、合計で三十六(36)の光検出器を皮膚表面に等間隔で配置するが、本開示はこのような数または表記の配置に限定されるものではない。
(ii)有限要素法−光子拡散のフレームワーク
多数の単純な幾何学形状に対する光子拡散式の分析解を得ることができる。しかしながら、数値的な方法を用いれば、任意の境界幾何学形状および吸収/散乱を均一に処理することができる。有限要素法(FEM)を利用して、光子拡散をモデル化してもよい。このモデルを3D画像化光源定位(PLIとの比較など)に用いる場合、半無限ドメイン(図6の点線などを参照)に対処する必要がある。この問題の解は一般に、無限までの媒質を合理的な方法でモデル化するための仮想断面に存在する無限要素によって得られる。
(iii)逆問題−パラメータのマップ
最も一般的な形態で、拡散光トモグラフィの「逆問題」は、第一種フレドホルム積分方程式として公式化可能である。表面での測定値の式は媒質中に存在するすべての光源を含む積分として記載できる。
Figure 2010528818
式中、Kは組織の光学パラメータに非線形依存する変換カーネルであり、単に励起密度分布Uex(m,r)であり、関数q(r)は判断される光源の強度を示す。
生体組織は不均一で複雑な構造を有する。この複雑さについての別の情報を得るために、MRIデータを使用している研究もあるが、光学的な測定だけを用いている研究もある。不均一な媒質を均質な媒質で(媒質の特定の光学特性の平均値で)近似し、少なくともある程度はヒトの組織について周知の平均パラメータに基づいて、予測可能な精度を達成できる。この簡略化した仮定を使って得られる結果を以下の計算の開始点として使用し、光源の位置を再構成して散乱の分布と吸収係数を求める。
1つのデータ集合からいくつかのパラメータを同時に再構成すると、これらのパラメータがあいまいになり、クロストークや画像アーチファクトが生じる可能性がある。同じデータ集合に異なるフィルタを適用し、複数の波長で測定を実施することで、空間分解能が改善される。特に、800〜1400nmの範囲のいくつかの波長を用いた。得られる別の情報を使用して、光の放出元になる光源の位置(カテーテル先端など)を特定するだけでなく、組織の吸収と散乱についてのマップも構成する。
テーラー展開を使用して、いくつかの初期分布(μ a0,μ’s0)に対してパラメータに小さな変化(δμa0,δμ’s0)がある場合の媒質の表面上の測定値の式を得て導く。
Figure 2010528818
式中、xはパラメータのベクトル(μa0,μ’s0,q(r))を示し、∂xは対応するパラメータの変化のベクトルであり、Uおよび導関数∂U/∂xは値(μa0,μ’s0,q(r))で計算したものである。吸収係数に対応する2種類の波長で得られたデータ集合Uλ1およびUλ2は、かなり異なる値である。一方の測定値を他方の測定値から引くことで、以下の式を得る。
Figure 2010528818
すべての波長で光源の位置は同じであり、等価散乱係数の差は無視できるほど小さいため、2つの波長での吸収の差から測定値の差分を求める。たとえば一方が970nmで水の吸収が最大、他方は水のピークから外れる(900nmなど)という具合に波長を選択すれば、測定値の差は主に水による吸収分である。水の吸収は970nmで約0.03mm−1、900nmで約0.006mm−1である(純水の場合)。生体組織の散乱係数は通常、2〜10mm−1の範囲であるため、水の吸収ピークでも拡散近似法が有効である。定数αによって係数同士が関連し、吸収構造が同じままであることを考慮して、以下の式が得られる。
Figure 2010528818
定数αは吸収係数の波長に対する依存性から推定されるが、これは主な組織発色団の吸光係数とその濃度に関する演繹的知識に基づいて構成可能である。言葉を変えると、光が同じ位置から出ていて、選択される波長が光の散乱の差を最小限にするものであるかぎり、吸収係数のマップを2つの波長での測定値から構成可能である。別の波長でも測定を実施すれば、散乱と光源の場所についての別のマップを得ることができる。
よって、ここに開示の手法を、媒質の光学特性と光源の位置を三次元で再構成するための三段階のプロセスにまとめることが可能である。
ステージ1−不均一さを媒質の光学特性の平均値で置き換えるときに、上述した再構成手順で光源のおおよその位置を得る。
ステージ2−ステージ1での結果を光源(カテーテル先端など)の初期位置として使用し、吸収係数の異なる2通りの波長での測定値を用いて吸収の分布を得る。
ステージ3−ステージ1と2の結果を、おおよその位置と吸収分布マップとして使用し
、別の波長での測定値を用いて、散乱、吸収および光源位置の分布を求める。
本開示によれば、3通りという少ない波長を用いて有意な画像化能力を得て提供できるが、波長数を増やして、さらに品質のよい画像と組織/器具の場所についてのさらに多くの情報を得るようにしてもよい。代表的な実施形態によれば、第1の波長が水の吸収ピーク(約970nm)と実質的に対応し、第2の波長と第3の波長が限られた度合いでピークから外れる値(それぞれ840nmおよび1060nmなど)に対応する、3通りの波長を利用することができる。ここにあげた代表的な波長の組み合わせを用いると、水の分布の画像化に適当なデータが得られるが、脂質分布の画像を構成するのに十分な情報は得られない。別の波長を利用して、脂質の可視化に十分なデータを生成すればよい。
(iv)最大エントロピー法−逆問題の解
「逆問題」を解くための代表的な方法では、以下の式の解を用いる。
U=Kx (8)
式中、カーネルK(パラメータベクトルxに非線形的に依存)は、画像をデータ集合にマップする積分作用素であり、不良設定性が高い。このため、(8)の厳密な意味での反転は不可能であり、代わりに、χなどの適当な統計的汎関数で必要とされるようなデータを満たす連続する画像のうちの「最適な」画像を探す。Tikhonovの正則化理論によれば、このような画像は正則化汎関数または正則化項の制約条件付き極値に対応する。実用的な反転方法はすべて、最適化スキームの選択、制約条件付き極値を見つけるための手法、あるいは正則化項それ自体のどれもが異なる。
Figure 2010528818
ここで、Uは実測値であり、αは正則化パラメータ、E(x)は正則化汎関数である。Shannon−Janes情報理論に由来するエントロピー状の汎関数によって、正則化項の特別な族が形成される。これに対応する正則化法は、最大エントロピー法(MEM)として周知である。MEMは通常、Bayesianフレームワーク内で記述され、Bayesian再構成が拡散光トモグラフィおよびFLIで適用されている。単純でコンパクトなMEMの再帰アルゴリズムが記載されており、これを利用して溶液中と生体組織でのリン光寿命分布を分析してもよい。ここにあげたアルゴリズムは小規模の問題(N<1000)に最も適するようになっている。画像中のゼロではない画素の数が多い場合には、SkillingおよびBryanの伝統的な手法などの他のMEMアルゴリズムのほうが効率的になりやすい。
(v)リアルタイムの3D画像化のためのデータ収集
本開示による3D可視化のための代表的なシステムに特に関連して、この代表的なシステムは、(a)検出器、(b)光源、(c)光源制御、(d)データ解析手段を含む。以下、これらの構成要素の各々に説明する。
検出器:本開示による3D可視化データを生成するための検出器は、多岐にわたる形態を取り得る。代表的な実施形態では、検出器は、体表面を画像化する高感度のカメラと関連している。別の代表的な実施形態では、検出器は光検出器の二次元アレイの形を取る。
光検出器は通常、増幅器と協働して自己が生成した信号を大きくする。代表的な実施形態では、体表面で位置決めできるようにされた軟質で可撓性の材料(布など)に増幅器を埋設するか、そうでなければこれと関連させておく。
検出器システムの分解能は、特に検出部位の数とその分布に左右される。正方形のアレイ、長方形のアレイ、円形のアレイ、楕円形のアレイなどのさまざまな幾何学的構成の検出器アレイを分布させてもよい。代表的な実施形態では、ダイオード間の間隔を1.5cm前後にして実質的に正方形の構成で検出器をアレイ化する。好ましい構成では、フォトダイオード増幅器で5ボルトの電源を使用し、増幅フォトダイオードからの出力は、後述するように可撓性のケーブルでコンピュータに送信されてデータ解析がなされる。フォトダイオードの高周波数カットオフは通常、約50kHzの範囲である。
レーザダイオード光源:本開示の代表的な構成では、光学出力が20mW以上のレーザダイオードを使用して、所望の波長の光を体内で位置決めした光エミッタに供給すればよいが、適当な波長放出と電力のどのようなレーザ光源またはスーパールミネッセントダイオードでも使用可能である。ここに開示のダイオード光源は通常、市販の電源と通信し、たとえば外部のDC電圧コントローラなどによって光出力が制御される。内部の光検出器ダイオードからのフィードバックによって光学出力をうまく安定させることができる。電源は、光出力のオンオフを最大50kHzまで切り替えられるように、たとえば外部から最大50kHzまで調節可能なものであってもよい。ここに開示のシステムおよび方法に適した電源を有するレーザダイオードは市販されている(Power TechnologyおよびThor Labsなど)。
光源制御:本開示の代表的な構成では、異なる波長の光が同じ光ファイバを通過して、カテーテルまたは他の器具の端などの所望の放出点/領域に達する。1波長あたりたとえば1ミリ秒の所望の時間間隔で、異なる波長の光を生成するために、通常は中央電子制御ユニットが設けられている(異なるレーザダイオードの場合)。三波長システム構成の代表的なシーケンスは、λ0、λ1、λ2、λ3であり、ここでλ0は暗信号(室内光からの背景照明などを含む)が測定される暗期である。このシーケンスを連続的に繰り返し、信号処理を利用して信号ごとの光の強度を求めるとともに、暗信号を引く。
データ解析:データ解析は通常、プロセッサまたは他のコンピュータシステムで実施される。代表的な実施形態では、デジタル化用に64チャネル、50kHz、16ビットのA/Dボードを含むプロセッサを利用する。プリンタ、モニタ、キーボード/マウス制御およびデータストレージなどの別の構成要素をここに開示のプロセッサと関連させてもよい。プロセッサは、独立型であってもよいし、イントラネットやエクストラネットなどでネットワーク接続されていてもよい。プロセッサは、上述したデータ処理分析を実行するようプログラムされる。
「光がオン」の期間が約1ミリ秒の代表的な構成では、プロセッサによって4ミリ秒以内に4点測定シーケンスが終了し、各波長について1秒あたり250の測定値が得られる。個々の測定値は通常、カテーテルの動きなどが原因の「ぼやけ」がないようにフィルタでノイズを最小限に抑えてある。特にカテーテルベースの本開示の代表的なシステムに関連して、カテーテル留置時に、カテーテルの先端の動きは通常、3cm/秒未満であり、0.1秒という測定応答時間によって先端位置の効果的な時間分解能が得られる。留置オペレータが最終位置に近づくにつれて、カテーテルの先端は通常、それ以前よりもゆっくりと動き、想定される最終位置では通常、静止状態になる。動きをゆっくりにすることで、より一層高精度の測定値(すなわち露光時間が長い)と、一層長い計算時間の両方が実現される。最大分解能が必要な場合や、特定の精確な介入器具を留置する必要性がある場合、カテーテルの動きを停止あるいは極めてゆっくりと前進させることで、データの収集
とデータ処理の時間を増やすことも可能である。留置後の画像処理については、以後の検討およびアーカイブ保存用に関連する光ファイバと介入カテーテルの先端などの体内で位置決めした光源の正確な最終画像または器具の位置が得られる、最大分解能になるまで継続可能である。
(vi)まとめ−3D可視化システムおよび方法
要するに、ここに開示の3D可視化システムおよび方法では、カテーテルまたは他の器具などの体内の器具の位置を特定および/または位置決めするにあたって、かなりの利点が得られる。ここに開示の3D可視化システムおよび方法の代表的な実施形態は、以下の特徴および/または機能のうちの1つまたは複数を特徴とするものである。
1.複数の波長で特徴付けられる光が空間内の同じ点から、異なるタイミングで放出される。
2.カテーテルの先端から放出される各波長の光の相対パワー(mW)が精確に分かる。
3.検出器からのデータが、少なくとも16ビット分解能などの高分解能で収集され、検出器ごとの個々の測定値がデータ点ごとに合計されて、信号対雑音比が5倍に増える。
4.フォトダイオードに達する最大光が検出限界の少なくとも1000倍である。これによって、最大信号未満の多くの他の検出器からの信号を依然として効果的な信号対雑音性能で測定できる十分な「ダイナミックレンジ」が得られる。画像の分解能は、体表面での光の測定位置の数とこれらの測定値の精度に左右されるが、一般に約2mmよりも良好である。介入手順をガイドするために体内の光源からの近赤外光を捕捉することで実施される画像化と臨床医が利用できる画像を提供するためのデータ処理は、極めて好都合である。ここに開示の撮像システムおよび方法は、体内で位置決めした光源(カテーテルの先端など)と検出装置/システムが配置された体表面との間の組織の光の散乱と吸収の特徴を三次元レンダリングするものである。3Dレンダリングによって、解剖構造だけでなく、その組織の特性に関する実質的な情報(脂肪含有量、水分量、散乱密度、近赤外光を吸収する色素の分布)が得られる。特に、ここに開示の撮像システムは、ベッド脇で使用できる小型で安価かつ十分に丈夫なものである。
本発明の上記以外の目的、利点および新規な特徴の一部を、以下の説明と実施例に示すが、ある意味で以下について検討する当業者には自明であろうし、あるいは本発明を実施することで習得できるであろう。しかしながら、以下の実施例は例示目的にすぎないものと理解し、添付の特許請求の範囲に記載の範囲を限定するものとはみなされないものとする。
実施例1
患者の消化管(alimentary track)で本発明の案内方法の効果を示すために、成人用の標準的な経鼻胃栄養チューブを使用した。この栄養チューブを麻酔したブタの中咽頭に挿入した。栄養チューブには、チューブの一次ルーメンに光ファイバを挿通しておいた。ファイバの先端は栄養チューブの先端の0.5cm以内であった。室内光を最小限にした。暗視ゴーグルとカメラ/モニタシステム(Gen IIIインテンシファイド(intensified)CCDカメラITT Industries Night Vision,San Diego,Calif.)を使用して、口から胃へのカテーテルの挿入を極めて容易に追跡することができた。光ファイバの端から放出される光の点は、栄養チューブを前進させて留置する際にモニタ上で容易に見ることができた。
このシステムをヒトの被験者すなわち体重210ポンドの男性でさらに試験した。光ファイバがチューブ101の遠位端の先端から0.5センチメートル以内になるように光ファイバ(コア直径200ミクロン)を経鼻胃管に挿入し、管の外部ポートで光ファイバを
適所に固定(テープ止め)した。光ファイバの外側(近位側)の端はSMA光ファイバコネクタで終端し、これを780nmの波長の光を出力する20mW前後のCW LDに結合した。この光導波型カテーテルシステムで使用したようなタイプの光ファイバシステムで使用されるコネクタには、多くの異なるタイプのものがある。SMAコネクタは、最初は単一モードファイバの発明前に開発されたものであり、STマルチモーダルコネクタが普及して取って代わられた最近までは、これが最も一般的なタイプのコネクタであった。別の公的なコネクタも開発中である。
経鼻胃管の制御された位置決め/移動を示す画像を記録した。これらの画像については、曝露時間を約0.1秒として、Gen IIIインテンシファイドCCDカメラ(ITT Industries Night Vision, San Diego,Calif.92126)で696nmのロングパスガラスフィルタ(厚さ3mm)(Schott Glass,Schott North America,Elmsford,N.Y.)を使用して、異なる挿入段階で見たり記録したりした。
光導波型経鼻胃管の先端が鼻孔に刺入された直後から、これが幽門括約筋を通って小腸の後ろに進むまで、画像は挿入の各段階で見える状態であった。チューブの先端の位置を精確に判断するために人間の薄い画像が出るような方法で、見やすくするために室内光を調節した。
光導波型経鼻胃管が患者の胸腔を通ったときに挿入の限界の段階(critical stage)が認められ、その後放射光はチューブの遠位端から放出される光が胸部を通過する際に確認できたが極めて弱かった。しかしながら、光のある先端が胸部を出て胃に入ると、信号は極めて明るくなり、胃内で腹部を通る際には容易に追跡された。光のある先端が胃から小腸に進むと、幽門括約筋を通り、十二指腸への中心線と交差した(crossed midline)。幽門括約筋は胃と小腸との接合部にある狭い円形の筋肉である。予想どおり、括約筋の密な筋肉のほうが、どちら側でも胃または小腸よりも実質的に多くの光を吸収した。この結果、光源が幽門括約筋を半分進んだところで、腹部の表面に達する光の経皮的な見た目が2箇所で膨らんだようになり、モニタ上ではっきりと目視できた。これは、光のある領域を二分している括約筋の筋肉の影によるものであった。このように、栄養チューブの先端が胃から小腸へと進む際に括約筋の筋肉の影が正確に示されており、光導波型経鼻胃管の先端を容易かつ高信頼度で正確に留置することができた。中点を通過して、幽門の後であることを示して引き続き身体の右側へと進む栄養チューブの先端を観察することで、この留置をさらに補助した。
実施例2
血管内カテーテルを位置決めするための本発明の案内方法の効果を示しつつ、別の有用な特徴に言及した。光ファイバおよび近赤外光LDシステムを上述したようにして末梢挿入中心静脈カテーテル(PICC)のラインに追加し、標準的なPICCの慣例に従って心臓につながる静脈に留置すると、カテーテルの光のある先端が心臓に近づくにつれて、光が心臓の鼓動の動きに合わせて調節されることが観察された。さらに、光のある先端が心臓に入ると、光(信号)が大幅に減衰された。
心臓は、重くて密な筋肉からなり、筋肉組織は周囲の環境に比して近赤外レーザ光を大幅に減衰させる。これは、心臓が、近赤外光を容易に透過させるほぼ空洞であるとされる空間(肺、胸腔)にぶらさがっていることによるものである。カテーテルの端から放出される光は胸腔内を全方向(360°の範囲)に伝わるが、光は心臓にぶつかると吸収される。したがって、光のあるカテーテルの先端が心臓に近づくにつれて、心臓の動きが体表面に伝わる光の変調を引き起こし、先端が心臓の外縁に近づくにつれて変調強度が増す。よって、光の強度は心臓の鼓動に同期して変動する。しかしながら、光のある先端が実際
に心臓に入り、心臓の筋肉に囲まれると、光の強度が劇的に低下して、測定光のレベルが下がることで変調が効果的に停止する。これらの観察結果をX線で確認した。
この方法によって、カテーテルが正しい血管内にあり、心臓に近づいていて、前進しすぎて心臓に入ったことを、オペレータは放射光の変調を観察することで文字通り検出器を介して「見る」。放射光ははっきりと検出されるため、オペレータは、光導波型PICCラインの先端が心臓の近くで血管に入る際にこれを容易に特定できる。カテーテルの先端を目視確認できることで、これが変動して最適な位置であることが信号で示されるまで、正確に前進させることが可能である。カテーテルが前進して心臓に入ると、光が遮断されてカテーテルの先端は見えなくなる。この状況になったら、放射光が再び見えて変動するのが分かるように、カテーテルをあらかじめ選択された距離だけ心臓から引っ張る。
(スタイレットまたはガイドワイヤへの応用との対比で)導波管をカテーテルに固定して取り外しができない実施形態では、単にカテーテルを撮像システムに再接続して、レーザ光をオンにして、心臓の動きによって生じる光の強度の変調を確認するだけで、いつでも光導波型カテーテルの位置を確認することが可能である。これには、放射線画像やX線画像が必要ないことを含めていくつかの利点がある。また、患者をX線撮影室に送る必要もなければ、患者の病室に大きな可動式X線設備を持っていく必要もない。このため、光導波型PICCからの放射光を用いる本技術および方法では、カテーテルの先端が心臓に近づいたことを容易に判断でき、PICCラインを含む中心静脈カテーテルの精度が大幅に高まる上に正確な留置が可能になる。
実施例3
案内システムのもうひとつの例では、光導波型硬膜外カテーテルを大きなブタの腰下部に挿入した。ブタは、実施例1に示すように、本発明のヒトを代表するものである。棘突起の触診後、空気/流体法とガラスシリンジを用いて18ゲージのToughy針を硬膜上腔の深部に刺入する標準的な方法で硬膜上腔にアクセスした。ルーメン内に光ファイバが挿通された標準的な硬膜外カテーテルを使用し、カテーテルの遠位端まで通してカテーテルに固定した(この例ではテープを使用したが、光ファイバをカテーテルに固定および/または貼り付けるための上述した方法のいずれでも効果的であろう)。
周囲光下にて、硬膜外カテーテルを被検体で前進させ、経皮的に放出された光の点を捕捉した後、これが腰下部から胸部まで進む際に撮像システムで追跡した。フィルタ付きのカメラ/モニタシステム(Schott AG 745nm LongPassフィルタを付けたAstrovid StellaCam EX Video Cameraなど)を使用し、プロセス全体でカテーテルの光のある先端の場所を容易に特定した。
カテーテルを除去し、針をクモ膜下腔まで前進させた。次に、光導波型カテーテルを再挿入した。ここでも、カテーテルの先端がクモ膜下腔の端から端まで進み、硬膜上腔で前進した際に光ガイドによってカテーテルを観察した。カテーテルの光のある先端が奥に進んでも光出力はわずかに低下したのみであるが、被験者にカテーテルを正確に留置する光導波型システムの効果には影響がなかった。
上記の明細書は特定の好ましい実施形態について説明し、例示目的で多くの詳細について記載したが、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、本発明をさまざまな形で改変したり実施形態と追加したりすることができ、本発明の基本原理から離れることなく本明細書で説明した詳細事項のいくつかをかなり変更できることは、当業者であれば明らかであろう。このような改変と追加の実施形態も添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されるものとする。

Claims (20)

  1. (a)体内で延在する器具と通信状態にある光源であって、少なくとも3通りの異なる波長で前記器具まで光を送達するようにされている光源と、
    (b)体外で位置決めされた検出器アレイであって、体内で位置決めされた器具から放出される光を体外の複数の場所で測定するようにされている検出器アレイと、
    (c)検出器アレイと通信状態にあるプロセッサであって、検出器アレイから受信した光の測定値を処理し、身体と位置決めされた少なくとも1つの構造の三次元での可視化を生成するようプログラムされたプロセッサとを含み、前記光の測定値が少なくとも3通りの異なる波長で光源によって生成される光と関連する、三次元での可視化を生成するためのシステム。
  2. 光源がレーザダイオードである、請求項1に記載のシステム。
  3. 器具が細長いカテーテルである、請求項1に記載のシステム。
  4. 細長いカテーテルが、身体の血管に導入するよう構成および寸法決めされている、請求項3に記載のシステム。
  5. 細長いカテーテルが、光源との通信用に内部に配置された光ファイバを含む、請求項4に記載のシステム。
  6. 少なくとも3通りの波長が、体内の水分布、脂質分布および色素分布のうちの少なくとも1つの分布を測定するために選択される、請求項1に記載のシステム。
  7. 器具が、その遠位端で光を放出するようにされている、請求項1に記載のシステム。
  8. 検出器アレイが、体外に位置するカメラを含む、請求項1に記載のシステム。
  9. 検出器アレイが光検出器の二次元アレイを含む、請求項1に記載のシステム。
  10. 光検出器の二次元アレイが、正方形のアレイ、長方形のアレイ、円形のアレイ、および楕円形のアレイからなる群から選択される構成に配置されている、請求項9に記載のシステム。
  11. 二次元アレイに含まれる光検出器が増幅器と通信する、請求項9に記載のシステム。
  12. 増幅器が可撓性材料に埋設される、請求項11に記載のシステム。
  13. 光が赤外光または近赤外光である、請求項1に記載のシステム。
  14. 検出器アレイが、所定の光検出器間距離をあけて配置された複数の光検出器を含む、請求項1に記載のシステム。
  15. 光源と通信し、光源の波長を制御するようにされた光源制御をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  16. 体内での器具の発光点の場所の可視画像を表示するために検出装置に結合された撮像素子をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  17. (a)体外の光源と通信する器具を身体に挿入するステップと、
    (b)光源から器具に少なくとも3通りの異なる波長で光を順次送達するステップと、
    (c)体内の器具から少なくとも3通りの波長で光を放出するステップと、
    (d)検出器アレイを用いて少なくとも3通りの波長の光を体外で検出するステップと、
    (e)体外で検出された光に基づいて三次元での可視化を生成するステップとを含む、三次元での可視化を生成するための方法。
  18. 器具がカテーテルである、請求項17に記載の方法。
  19. カテーテルがこれに関連した光ファイバを含む、請求項18に記載の方法。
  20. 検出器アレイが、所定の光検出器間距離をあけて位置決めされた複数の光検出器を含む、請求項17に記載の方法。
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