JP2005074188A - 生体情報測定方法及び生体情報測定装置 - Google Patents

生体情報測定方法及び生体情報測定装置 Download PDF

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雅之 神波
Yukio Ito
由喜男 伊藤
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Abstract

【課題】生体内部の広い範囲にわたる部位の測定が可能で、測定部位の特定を的確に行え、かつ、高い測定精度が得られる生体情報測定装置を提供する。
【解決手段】体内移動部材5に取り付けられ、生体1内に移動自在に配置されて所定の光を射出する発光部3と、生体外表面に移動自在に配置される受光部8と、受光部8で受光した光の検出結果に基づいて生体情報を測定する生体情報測定部11と、を備え、受光部8には、発光部3から射出される前記所定の光を特定方向の光に規制する光規制手段10を設け、前記所定の光の中、光規制手段10によって規制された前記特定方向の光のみを受光部8に受光させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生体内の測定対象部位に配置した発光部から射出される光を生体組織中を透過させて該透過光を生体外表面あるいは体腔内で検出し、その検出結果に基づいて代謝、循環等の生体機能に関連する生体情報を測定する生体情報測定方法及び生体情報測定装置に関する。
特定波長および特定強度の光を生体に照射して、その吸収の度合いを測定することにより、生体の状態を検出する生体光計測方法・装置が従来から種々提案されている。例えば、このような生体光計測によって得られた情報を、他の画像診断装置によって得られた形態画像上に表示することにより、生体光計測によって得られる情報、例えば、脳のヘモグロビン変化や局所的な脳内出血等を部位との関係で把握できるようにした生体光計測装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
あるいは、生体の表面から生体の内部に向けて近赤外光からなる照明光を照射し、体腔内に挿入された挿入部に設けた撮像素子により、生体を透過した透過照明光を検出して透過画像を得る際に、S/N比を向上させるようにした内視鏡装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、送受両方の光ファイバを含む単独スコープを、心臓内のサイトから光学情報を得るために用い、心臓、脳、肝臓、腎臓等の内部身体器官あるいは選択された身体組織で組織の酸素取り入れと利用を測定することができる酸素代謝測定装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−198112号公報 特開2002−360513号公報 特開平7−380号公報
しかしながら、特許文献1の場合、光照射部と光検出部が共に被検体の外部に装着される装着具に取り付けられ、被検体に照射した光の反射光を検出するように構成されるため、被検体の外表面に比較的に近い部位の情報しか検出できない難点がある。また、光検出部で検出される光には散乱光も含まれるため、情報の検出精度の向上を図るのが難しい。
また、特許文献2では、体腔内に挿入された撮像素子が、被検体の外部に配列された複数のLED光源からの照射光を受光するため、受光する光の経路(光路)を特定できず、測定している部位を精度よく把握できないという問題がある。
そして、特許文献3では、射出手段と受光手段が共に、被検体に挿入されるケーブルの先端に取り付けられているため、ケーブル先端の近傍部位のデータしか得られず、情報の取得範囲が狭いという難点がある。また、肝臓や肺等の末梢血管が極めて細くなっている部分には、ケーブルを挿入できないため測定は困難である。
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、生体内部の広い範囲にわたる部位における測定が可能で、測定部位の特定を的確に行え、かつ、高い測定精度が得られる生体情報測定方法及び生体情報測定装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
(1)生体内の測定対象部位に配置された発光部から射出される所定の光を生体組織に透過させ、該所定の光を特定方向の光に規制して生体外表面あるいは体腔内で検出し、その検出結果に基づいて、前記生体組織についての生体情報を測定することを特徴とする。
近赤外光を用いた生体情報測定法(近赤外線分光法)は、生体内の血液中のヘモグロビンの酸素化状態の測定法として広く利用されている。その主な方法は、パルスオキシメーター法、光トポグラフィー法である。
パルスオキシメーター法では、心拍に伴い周期的に変動する吸収が動脈血に由来するものであるとの前提に基づき、動脈血酸素飽和度を測定する。また、光トポグラフィー法では、体表から生体組織内に照射され、散乱した近赤外光を測定することで、組織中のヘモグロビンの濃度、状態を検出するものである。
しかし、前者では、組織中のヘモグロビンの濃度、状態は検出することができない。後者については、散乱光に基づく測定であるために、透過光による単純な濃度測定則つまり吸光度則の適用には問題がある。
この発明の方法によれば、所定の光を射出する発光部を、例えば、カテーテルやケーブル、ワイヤ等の体内移動部材に取り付け、その発光部を生体の内部に配置し、その発光部から射出される近赤外光等の所定の光を、特定方向の光に規制して生体外表面あるいは体腔内で受光することで、散乱光ではなく直進光(直接光及び近軸散乱光)を測定するため、その光が透過する部位の生体組織の状態が精度よく測定される。また、その測定部位が的確に把握される。さらに、測定対象部位において発光部と受光部とを近接させて配置することで、散乱光の影響をより少なくして高い測定精度が得られる。
このように、生体内の発光部と生体外表面あるいは体腔内の受光部との間の生体組織を透過する特定光路における光の吸収状態を測定することで生体情報を求めるので、従来測定できなかった末梢血管が極めて細くなっている部分をも測定対象とすることができ、生体内部の広い範囲にわたり測定が可能となる。
なお、発光部は、光源を備えているものだけでなく、外部の光源から光ファイバー等により送られてくる光をミラーやレンズ等を介して射出するものであってもよい。また、その発光部は、穿刺、外科的手技等によって生体内の測定対象部位に配置されてもよい。さらに、本発明でいう所定の光は、近赤外光に限定されることはなく、測定環境や測定条件、測定対象等に応じて適宜適切な波長の光が選択されてよいのは言うまでもない。
(2)前記生体組織を透過した光を検出する生体外表面あるいは体腔内の光検出位置に、位置特定手段を配置し、該位置特定手段により得られる前記生体組織についての位置情報を、前記生体外表面あるいは体腔内で検出した前記特定方向の光の検出結果に付加させることを特徴とする。
この構成によれば、位置特定手段により得た位置情報(生体組織の厚さや体表からの深さ等)を、特定方向の光の検出結果に付加することで、その生体情報と検出位置とを明確に対応させることができ、測定部位の特定精度がより一層向上し、より綿密な生体情報が得られる。その位置特定手段は、例えば、超音波プローブ、X線CT装置、MRI装置等の体内断面の画像を形成可能なものが好ましい。
(3)前記位置特定手段は、超音波プローブであることを特徴とする。
超音波プローブは、音響的なインピーダンスにより測定対象物の固さや質量を検出することで、精度の高い断層情報を得ることができる。この構成によれば、超音波プローブにより得た断層情報(位置情報)を特定方向の光の検出結果に付加することで、生体情報と検出位置とを高い精度で対応させることができ、測定部位の特定精度がさらに向上し、信頼性の高い生体情報を提供することができる。
(4)体内移動部材に取り付けられ、生体内の測定対象部位に移動自在に配置されて所定の光を射出する発光部と、生体外表面あるいは体腔内に移動自在に配置され、前記発光部から射出されて生体組織を透過した所定の光を受光する受光部と、前記受光部で受光した光の検出結果に基づいて、生体情報を測定する生体情報測定部と、を備え、
前記受光部には、前記生体組織を透過した所定の光を特定方向の光に規制する光規制手段を設け、前記所定の光の中、前記光規制手段によって規制された前記特定方向の光のみを前記受光部に受光させることを特徴とする。
この構成によれば、近赤外光等の所定の光を射出する発光部を、カテーテルやケーブル、ワイヤ等の体内移動部材に取り付け、血管、消化管、気道、その他体腔内を経由させて生体内の測定対象部位に配置する一方、生体外表面あるいは体腔内での光の受光においては、受光部の受光素子の前面に、例えば、コリメータ等の光規制手段を配設することで、特定経路の直進光のみが選択的に受光される。
これにより、散乱光等の不要な成分の光が除かれるため、高い測定精度が確保される。なお、測定感度と直進光の選択度は、コリメータの開口率(絞り)を調整することにより調節することができる。また、光規制手段は、コリメータ以外に例えば、単なる筒状体であってもよく、散乱角差分法や到達時間分解法等を用いた手段であってもよい。
また、受光部は、生体外表面あるいは体腔内に移動自在であるから、最も光強度の強い位置に配置することで、生体内に配置された発光部の位置が検出されるため、その位置で受光素子を発光部の方向に精度よく対向させることができる。これにより、測定部位(測定対象となる特定の光路)が的確に把握され確定する。
このように、生体内の発光部と生体外表面あるいは体腔内の受光部との間の生体組織を通過する特定光路の光の吸収状態を測定することで生体情報を求めるので、従来測定できなかった末梢血管が極めて細くなっている部分をも測定対象とすることができ、生体内部の広い範囲にわたり測定が可能となる。
測定結果は、生体情報測定部により、例えば、生体組織中のヘモグロビン濃度、酸素飽和度等として表示されるが、ヘモグロビン以外の物質、例えば、チトクローム、ミオグロビン等を対象とした測定も可能である。なお、所定の光は、近赤外光に限定されることはなく、測定条件や測定環境、測定対象等に応じて適宜適切な波長の光が選択されてよい。また、発光部は、光源を備えているものだけでなく、光ファイバー等により外部の光源から送られてくる光をミラーやレンズ等を介して射出するものであってもよい。
(5)前記発光部は、アレイ状に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、発光部をアレイ状に形成することにより、体内移動部材を移動させることなく、使用発光部の位置を選択することで、測定対象とした生体組織を連続的に測定することができ、連続性のある生体情報を提供することができる。
(6)前記受光部には、前記発光部の発光位置を特定可能な位置特定手段が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、受光部に位置特定手段を設けていることで、生体内に配置された発光部の位置検出が容易となるため、その位置で受光素子を発光部の方向に精度よく対向させることができ、測定作業の能率が向上し、かつ、測定部位の特定精度と測定精度の向上が図られる。その位置特定手段は、例えば、超音波プローブ、X線CT装置、MRI装置等の体内断面の画像を形成可能なものが好ましい。
(7)前記位置特定手段は、超音波プローブであることを特徴とする。
生体内に配置された発光部の位置を検出し、受光素子を発光部の方向に精度よく配置するためには、超音波断層法等の画像法を利用することができる。さらに、この画像法を併用することで、発光部と受光素子の間に存在する生体組織の種類(状態)を特定して、それぞれの厚み(または体表からの深さ)を実測することが可能となり、分光測定の精度、定量性の向上により、信頼性の高い生体情報を提供することができる。
この構成によれば、利用しやすい超音波プローブを受光部に設けることにより、生体内の発光部の位置検出が容易となり、測定作業の能率が向上すると共に、超音波プローブにより得た断層情報(位置情報)を特定方向の光の検出結果に付加することで、測定部位の特定精度がさらに向上し、生体情報と検出位置とを高い精度で対応(関連)させることができ、信頼性の高い生体情報を提供することができる。
ちなみに、超音波プローブによる発光部の検出を容易とするためにバルーンを発光部に付加することで、発光部の位置特定が容易かつ確実となり、測定作業の能率を向上させることができる。バルーンを用いる場合、例えば、その内部に発光部を収納し、測定対象部位に配置した後にバルーンを膨らませるようにすれば、発光部周辺の血液を排除した状態とすることができ、かつ、発光部の位置を固定することもできるため、より一層明確に発光部を確認することができ、かつ、生体組織の測定精度を向上させることもできる。また、X線を用いる場合には、X線を透過しない素材で形成したマーカーを発光部またはその近傍に取り付ければよい。
(8)前記発光部から前記受光部に至るまでの前記生体組織中の光路の特定部分を選択的に振動させる振動発生手段と、前記受光部が受光した光の中から、前記振動発生手段によって振動させる特定周波数で変調された信号のみを選択的に取り出す信号処理手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
この構成によれば、信号処理手段により、受光部が受光した光の中から振動発生手段で振動させた特定部分の生体情報のみを選択的に取り出して測定するため、特に、測定部位の深さ方向の特定精度が向上する。また、振動させる部分を光路に沿って変化させれば、光路上の生体組織に関する生体情報を連続的に取得できる。
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
(1)発光部を生体内の測定対象部位に配置し、その発光部から射出される近赤外光等の所定の光を、特定方向の光に規制して生体外表面あるいは体腔内で受光するので、散乱光ではなく直進光を測定することができ、その光が透過する部位の生体組織の状態を精度よく測定することができる。また、その測定部位を的確に把握することもできる。さらに、測定対象部位において発光部と受光部とを近接させて配置することで、散乱光の影響をより少なくして高い測定精度を得ることができる。
このように、生体内の発光部と生体外表面あるいは体腔内の受光部との間の生体組織を通過する特定光路における光の吸収状態を測定することで生体情報を求めるので、従来測定困難であった末梢血管が極めて細くなっている部分をも測定対象とすることができ、生体内部の広い範囲にわたり測定が可能となる。
(2)近赤外光等の所定の光を射出する発光部を、カテーテルやケーブル、ワイヤ等の体内移動部材に取り付け、血管、消化管、気道、その他体腔内を経由させて生体内の測定対象部位に配置する一方、生体外表面あるいは体腔内で行う光測定では、受光部の受光素子の前面に、例えば、コリメータ等の光規制手段を配設するので、特定経路の直進光のみを選択的に受光することができ、高い測定精度を確保することができる。
また、受光部は、生体外表面あるいは体腔内に移動自在であるから、最も光強度の強い位置に配置すれば、生体内に配置された発光部の位置を検出することができ、その位置で受光素子を光源の方向に精度よく対向させ、測定部位を的確に把握することができる。
このように、生体内の発光部と生体外表面あるいは体腔内の受光部との間の生体組織を透過する特定光路における光の吸収状態を測定することで生体情報を求めるので、従来測定困難であった末梢血管が極めて細くなっている部分をも測定対象とすることができ、生体内部の広い範囲にわたり測定が可能となる。
(3)超音波プローブにより得た断層情報(位置情報)を特定方向の光の検出結果に付加するので、生体情報と検出位置とを高い精度で対応させることができ、測定部位の特定精度がさらに向上し、信頼性の高い生体情報を提供することができる。
(4)生体外表面あるいは体腔内に配置される受光部の受光素子の前面に、例えば、コリメータ等の光規制手段を配設するので、特定経路の直進光のみが選択的に受光される。これにより、散乱光等の不要な成分の光が除かれるため、高い測定精度が確保される。
また、受光部は、生体外表面あるいは体腔内に移動自在であるから、最も光強度の強い位置に配置することで、生体内に配置された発光部の位置が検出されるため、その位置で受光素子を発光部の方向に精度よく対向させることができ、測定部位(測定対象となる特定の光路)を的確に把握することができる。
そして、生体内の発光部と生体外表面あるいは体腔内の受光部との間の生体組織を透過する特定光路の光の吸収状態を測定することで生体情報を求めるので、末梢血管が極めて細くなっている部分をも測定対象とすることができ、生体内部の広い範囲にわたり測定が可能となる。
(5)発光部がアレイ状に配置されるので、発光部を移動させることなく、測定対象とした生体組織を連続的に測定することができ、連続性のある生体情報を提供することができる。
(6)受光部に位置特定手段を設けているので、生体内に配置された発光部の位置検出が容易となるため、その位置で受光素子を発光部の方向に精度よく対向させることができ、測定作業の能率が向上し、かつ、測定部位の特定精度と測定精度の向上を図ることができる。
(7)位置特定手段として超音波プローブを受光部に設けるので、生体内の発光部の位置検出が容易となり、測定作業の能率が向上すると共に、超音波プローブにより得た断層情報(位置情報)を特定方向の光の検出結果に付加することで、生体情報と検出位置とを高い精度で対応させることができ、測定部位の特定精度がさらに向上し、信頼性の高い生体情報を提供することができる。
(8)信号処理手段により、受光部が受光した光の中から振動発生手段で振動させた特定部分の生体情報のみを選択的に取り出して測定するため、特に、測定部位の深さ方向の特定精度が向上する。また、振動させる部分を光路に沿って変化させれば、光路上の生体組織に関する生体情報を連続的に取得できる。
以下に、本発明の最良の実施の形態に係る生体情報測定方法及び生体情報測定装置について詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1は、生体(人体)1の測定対象部位(肝臓)2に発光部3を挿入した状態の生体情報測定装置4の測定時の説明図である。発光部3は、例えば、波長800nm近傍の2波長、具体的には、波長780nmと830nmの近赤外光(本発明の所定の光)を射出する発光ダイオード等の光源を備え、カテーテル(本発明の体内移動部材)5の先端に取り付けられ、血管、消化管、気道、その他体腔内を経由させて生体1内の測定対象部位に移動自在に配置される。
なお、発光部3は、血管、消化管、気道、その他体腔内に止めてもよい。また、発光部3は、光源を備えているものだけでなく、外部の光源から光ファイバー等で送られてくる光をミラーやレンズ等を介して射出するものであってもよい。光源は、レーザー光源であってもよい。
図示の状態では、発光部3は、大腿付け根の鼠径部から大腿静脈6に挿入されて肝内分枝7で押し込まれ測定位置に配置されている。一方、受光部8は、例えば、Siフォトダイオード等の受光素子を備え、かつ、その受光素子には、超音波プローブ(本発明の位置特定手段)9と一体化されたコリメータ(本発明の光規制手段)10が取り付けられており、生体1の外表面に移動自在に配置され、発光部3から射出される近赤外光の中、直進光のみを受光する。
この受光部8は生体情報測定部11に接続され、超音波プローブ9は超音波断層装置12に接続され、超音波断層装置12は生体情報測定部11に接続されており、その生体情報測定部11には、ディスプレイ装置13が接続されている。このような構成により、受光部8で受光した光の検出結果(例えば、スペクトル)に基づいて、生体情報が測定され、その測定結果がディスプレイ装置13に表示される。
より詳しく説明すると、まず、生体1の外表面あるいは体腔内に移動自在に配置される受光部8は、超音波断層装置12に接続された超音波プローブ9により、入射波と反射波の関係から非破壊で生体1内の状態を検出し、発光部3の位置を精度よく推定することができる。従って、発光部3に対向する位置に受光部8を容易に配置することができる。これにより、発光部3と受光部8とを精度よく対向させることができ、測定対象となる光路を信頼性よく特定することができ、測定作業の能率向上と測定精度の向上を図ることができる。なお、発光部3の位置は、例えば、X線CT装置、MRI装置等でも認識することができる。
生体情報測定部11は、各種演算を行うCPU、記憶機能を備えたROM、RAMを備え、受光部8から出力される検出信号を受け、予め設定された制御プログラムに従って受光強度を算出する。具体的には、下記(1)式
透過光(受光強度)I=I0exp(μD)・・・・・・・(1)式
により受光強度が求められ、その受光強度から、血液中のヘモグロビン濃度、酸素飽和度等を生体情報として検出し、その生体情報がディスプレイ装置13に表示される。なお、(1)式にて、I0:物質を透過する前の光の強度、μ:物質の吸収係数、D:光路長(光源と受光素子間の距離)である。
ちなみに、上記(1)式におけるDは、肝臓2の厚みD1 と、筋肉や脂肪などの厚みD2 、D3 、…に分かれる。一般に、D1 >D2 、D3 であり、D2 、D3 の厚さは、例えば、超音波プローブ9で測定可能である。さらに、D2 、D3 の吸収係数μ2 、μ3 は既知であるため(これら組織(筋肉、脂肪等)に異常がなければ吸収係数の変化は少ないと考えられる)、肝臓2内の吸収係数μ1 を上記(1)式から求めることができ、この吸収係数μ1 の変化から肝臓2内の酸素濃度の状態を知ることができる。そして、この酸素濃度の変化から異常部位(酸素欠乏状態の細胞)等の発見が可能となり、肝臓2内の光路上に異常状態があるか否かを判別することができる。なお、皮膚表面での光の散乱等の影響を少なくするためには、受光部8に取り付けられたコリメータ10を皮膚に密着させるのが好ましい。
このような測定過程において、前述したように、受光部8の受光素子には、超音波プローブ9と一体化されたコリメータ10が取り付けられているため、発光部3から射出された近赤外光の中、特定方向の光に規制された直進光のみが受光部8で受光され、その検出信号が生体情報測定部11に入力される。従って、散乱光等の不要な成分の光が除かれるため、高い測定精度を確保することができ、生体情報の信頼性が向上する。その測定感度と直進光の選択度は、コリメータ10の開口率(絞り)を調整することにより容易に調節することができ、測定条件や測定環境、測定対象等に応じて柔軟に対処することができる。なお、光規制手段は、コリメータ10以外に例えば、単なる筒状体であってもよい。また、散乱角差分法や到達時間分解法等を用いた手段であってもよい。
また、周知のように、カテーテル5を操作することにより、測定する前に、測定対象となる肝臓2内で点灯させた光源からの近赤外光を体表面に向けて射出させるように、光源の位置及び向きを調整することができる。あるいは、血管内で両側に張り出すように膨らむバルーン等を発光部3に設けて、光源の向きを特定すると共に位置を固定できるようにしてもよい。
さらに、発光部3をアレイ状に構成して、測定対象とした生体組織を連続的に測定して連続性のある生体情報を得られるようにしてもよい。あるいは、発光部3は、カテーテル5やケーブル等に取り付ける以外に、穿刺、外科的手技等によって生体内に配置されてもよい。また、発光部3から射出させる所定の光は、近赤外光に限定されることはなく、測定環境や測定条件、測定対象等に応じて適宜適切な波長の光が選択されてもよい。
以上説明したように、本発明では、生体1内の発光部3と生体外表面の受光部8との間の特定光路における生体組織の光の吸収状態を測定することで生体情報を求めるので、従来測定できなかった末梢血管が極めて細くなっている部分をも測定対象とすることができ、生体内部の広い範囲にわたる部位を精度よく測定することができる。
〔実施の形態2〕
本実施の形態2では、実施の形態1に加えて、発光部3から受光部8に至るまでの光路の特定部分を選択的に振動させる振動発生手段と、受光部8が受光した光の中から、前記振動発生手段によって振動される特定周波数に変調された信号のみを選択的に取り出す信号処理手段と、をさらに備えている。
より具体的には、振動発生手段には、超音波振動子をアレイ状に配列した超音波トランスデューサ(本発明の振動発生手段)を用い、発光部3と受光部8の間の生体の特定部分を3次元的(空間的)に選択的し、例えば、1MHzから数十MHzの周波数で振動させる。振動させた部分は、光源から射出される光を上記周波数で変調させる。一方、受光部8では、信号処理手段としてロックインアンプ等を用いることにより、受光した光に対応する電気信号から前記超音波に同期した信号のみを選択的に取り出すようにする。
この構成により、振動部分(測定対象部位)の体表からの位置(深さ)を精度よく検知することができ、その位置情報(断層情報)を生体情報に付加することで、測定部位の特定精度がさらに向上し、信頼性の高い生体情報を提供することができる。ひいては、異常部位の特定精度を顕著に向上させることもできる。
また、上述の電気信号は、振動している部分からの信号であるため、振動部分(測定対象部位)を光路に沿って変化(移動,走査)させることにより、光路上の生体組織における生体情報(例えば、酸素濃度分布等)を漏れなく連続的に把握することができ、広い範囲にわたる分布状態(状態の変化)の把握が可能となり、かつ、その測定作業を能率よく行うことができる。
本発明の実施の一形態に係る生体情報測定装置の説明図である。
符号の説明
1−生体
3−発光部
5−体内移動部材
8−受光部
9−位置特定手段
10−光規制手段
11−生体情報測定部

Claims (8)

  1. 生体内の測定対象部位に配置された発光部から射出される所定の光を生体組織に透過させ、該所定の光を特定方向の光に規制して生体外表面あるいは体腔内で検出し、その検出結果に基づいて、前記生体組織についての生体情報を測定することを特徴とする生体情報測定方法。
  2. 前記生体組織を透過した光を検出する生体外表面あるいは体腔内の光検出位置に、位置特定手段を配置し、該位置特定手段により得られる前記生体組織についての位置情報を、前記生体外表面あるいは体腔内で検出した前記特定方向の光の検出結果に付加することを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定方法。
  3. 前記位置特定手段は、超音波プローブであることを特徴とする請求項2に記載の生体情報測定方法。
  4. 体内移動部材に取り付けられ、生体内の測定対象部位に移動自在に配置されて所定の光を射出する発光部と、
    生体外表面あるいは体腔内に移動自在に配置され、前記発光部から射出されて生体組織を透過した所定の光を受光する受光部と、
    前記受光部で受光した光の検出結果に基づいて、生体情報を測定する生体情報測定部と、を備え、
    前記受光部には、前記生体組織を透過した所定の光を特定方向の光に規制する光規制手段を設け、前記所定の光の中、前記光規制手段によって規制された前記特定方向の光のみを前記受光部に受光させることを特徴とする生体情報測定装置。
  5. 前記発光部は、アレイ状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の生体情報測定装置。
  6. 前記受光部には、前記発光部の発光位置を特定可能な位置特定手段が設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の生体情報測定装置。
  7. 前記位置特定手段は、超音波プローブであることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の生体情報測定装置。
  8. 前記発光部から前記受光部に至るまでの前記生体組織中の光路の特定部分を選択的に振動させる振動発生手段と、
    前記受光部が受光した光の中から、前記振動発生手段によって振動させる特定周波数で変調された信号のみを選択的に取り出す信号処理手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載の生体情報測定装置。
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