JP7283613B2 - 電子デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents

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Description

本発明は、電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体に関するものである。
近年、シリコンMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて製造された電子デバイスが開発されている。
このような電子デバイスの一例として、例えば、半導体素子と、半導体素子が設けられたベースと、ベース上に設けられたキャップと、ベースとキャップとを接合するガラスフリットと、半導体素子に接続され、平面視でキャップと重なる部分を有する配線と、配線に接続され、キャップの外部に設けられた接続パットと、を有するマイクロリレーが開示されている。また、特許文献1には、ガラスフリットが平面視で半導体素子を囲むように設けられた環状をなし、ガラスフリットの幅が全域において一定であることが開示されている。
特開2000-311961号公報
ここで、平面視でキャップが配線と重なる領域は、配線があることでベースとキャップとの接合強度が低下し易い。そこで、キャップが配線と重なる領域における接合強度を高めるために、この領域における接合面積を大きくすることが考えられる。しかし、特許文献1のように、キャップが配線と重なる領域に合わせて他の領域の接合面積も同様に大きくすると、マイクロリレーが大型化してしまうという問題がある。また、キャップが配線と重なる領域に塗布するガラスフリットの量を他の領域よりも多くすると、キャップをベースに対して接合する際にキャップが傾いてしまい、その結果、接合強度が不足した部分が生じてしまうという問題がある。
本発明の目的は、基体と蓋体との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる電子デバイスを簡単かつ適切に製造することができる電子デバイスの製造方法、および、基体と蓋体との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる電子デバイスを提供すること、また、かかる電子デバイスを備える電子機器および移動体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の電子デバイスの製造方法は、複数の機能素子と、複数の端子を有する複数の端子群と、複数の前記機能素子と複数の前記端子とを接続する複数の配線を有する複数の配線群とを第1部材に設ける工程と、
前記第1部材上に接合材を介して第2部材を接合して、前記第1部材と前記機能素子とが重なる方向から見た平面視において前記接合材で囲まれ、少なくとも1つの前記機能素子を収容する収容部を複数有する構造体を形成する工程と、
前記平面視で、隣り合う2つの前記収容部同士の間で前記構造体を切断して個片化する工程と、を有し、
前記構造体を形成する工程において、前記第2部材は、前記平面視で、前記第2部材の外側に複数の前記端子群が位置するように配置され、
前記接合材は、前記平面視で、前記配線群と重なり、前記端子群と前記収容部との間に位置する第1部分と、隣り合う2つの前記収容部同士の間に位置する中間部と、を有し、 前記個片化する工程において、前記平面視で、前記構造体の切断に伴って前記中間部を切断することにより、前記第1部分よりも幅が小さい第2部分を形成することを特徴とする。
このような本発明の電子デバイスの製造方法によれば、接合材の第1部分の幅を比較的大きく形成することができるため、平面視で第2部材が配線群と重なる領域(収容部と端子群との間)における第1部材と第2部材との接合強度の低下を低減することができる。
また、接合材の中間部を切断することで、第1部分よりも幅が小さい第2部分を形成することができるため、第1部材から得られた基体と第2部材から得られた蓋体との接合面積を従来よりも小さくすることができる。このようなことから、第1部材から得られた基体と第2部材から得られた蓋体との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる電子デバイスを製造することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記平面視において、前記中間部の幅は、前記第1部分の幅の0.9~1.1倍であることが好ましい。
これにより、接合材を設ける作業を容易に行うことができ、また、第1部分よりも幅が小さい第2部分を容易かつ適正に形成することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記構造体を形成する工程において、前記収容部は、少なくとも1つの前記機能素子を収容する第1収容部と、少なくとも1つの前記機能素子を収容する第2収容部とを有し、
前記接合材は、前記平面視で、前記第1収容部と前記第2収容部との間に位置する第3部分を有し、
前記個片化する工程において、前記平面視で、前記構造体の切断に伴って前記中間部を切断することにより、前記第2部分の幅を前記第3部分の幅よりも小さく形成することが好ましい。
これにより、第1収容部と第2収容部の気密性がそれぞれ十分に保たれた電子デバイスを製造することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記構造体を形成する工程においては、前記接合材をスクリーン印刷により前記第1部材および前記第2部材のうちの少なくとも一方に塗布することが好ましい。
これにより、接合材をより容易かつ迅速に、所望の平面視形状で塗布することができる。また、必要な接合強度を十分に確保できる適度の大きさの幅を有する第1部分を容易かつ適正に形成することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記接合材は、低融点ガラスを含むことが好ましい。
このような低融点ガラスを含む接合材は、第1部材と第2部材とに塗布して接合する過程で、設計された接合面積よりも大きくなり易いが、上述の本発明によれば、このような接合材を用いても接合面積を容易に小さくすることができる。また、このような接合材は、第1部材と第2部材とが異なる材料で構成されていても、第1部材と第2部材との必要な接合強度を十分に確保することができる。
本発明の電子デバイスは、基体と、
前記基体上に設けられた機能素子と、
前記基体上に設けられ、前記基体とともに前記機能素子を収容する収容部を形成している蓋体と、
前記基体と前記蓋体とを接合している接合材と、
前記基体上に設けられ、前記機能素子と前記基体とが重なる方向から見た平面視において、前記蓋体の外側に位置している複数の端子を有する端子群と、
前記基体上に設けられ、前記機能素子と複数の前記端子とを接続している複数の配線を有する配線群と、を有し、
前記接合材は、前記平面視において、前記収容部と前記端子群との間に位置する第1部分と、前記第1部分とは異なる第2部分とを有し、
前記平面視において、前記第1部分の幅は、前記第2部分の幅よりも大きいことを特徴とする。
このような本発明の電子デバイスによれば、接合材の第1部分の幅が比較的大きいため、平面視で蓋体が配線群と重なる領域(収容部と端子群との間)における基体と蓋体との接合強度の低下を低減することができる。また、接合材が第2部分を有することで、基体と蓋体との接合面積を従来よりも小さくすることができる。このようなことから、基体と蓋体との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる電子デバイスを実現することができる。
本発明の電子デバイスでは、前記収容部は、少なくとも1つの前記機能素子を有する第1収容部と、少なくとも1つの前記機能素子を有する第2収容部とを有し、
前記接合材は、前記平面視において、前記第1収容部と前記第2収容部の間に位置する第3部分を有し、
前記平面視において、前記第3部分の幅は、前記第2部分の幅よりも大きいことが好ましい。
これにより、第3部分の幅が第2部分の幅よりも大きいため、第1収容部と第2収容部の気密性をそれぞれ独立した状態で十分に保つことができる。
本発明の電子デバイスでは、前記接合材は、低融点ガラスを含むことが好ましい。
これにより、基体と蓋体とが異なる材料で構成されていても、基体と蓋体との必要な接合強度を十分に確保することができる。
本発明の電子機器は、本発明の電子デバイスを有することを特徴とする。
これにより、基体と蓋体との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる電子デバイスを備えているため、電子デバイスの配置の自由度が高く、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明の移動体は、本発明の電子デバイスを有することを特徴とする。
これにより、基体と蓋体との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる電子デバイスを備えているため、電子デバイスの配置の自由度が高く、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の第1実施形態に係る電子デバイスを示す平面図である。 図1に示す電子デバイスの断面図である。 図1に示す電子デバイスの断面図である。 図1に示す電子デバイスの蓋体の図示を省略した平面図である。 図1に示す電子デバイスの製造方法を説明するフローチャートである。 図5に示す第1部材に配線群および端子群を設ける工程を説明するための断面図である。 図5に示す第1部材に角速度センサー素子を設ける工程を説明するための断面図である。 図5に示す第1部材に角速度センサー素子を設ける工程を説明するための断面図である。 図5に示す構造体を形成する工程を説明するための断面図である。 図5に示す構造体を形成する工程を説明するための断面図である。 図5に示す構造体を形成する工程を説明するための断面図である。 図5に示す構造体を形成する工程を説明するための平面図である。 図5に示す個片化する工程を説明するための断面図である。 図5に示す個片化する工程を説明するための平面図である。 本発明の第2実施形態に係る電子デバイスを示す平面図である。 図15に示す電子デバイスの断面図である。 図15に示す加速度センサー素子を説明するための平面図である。 図15に示す電子デバイスの製造方法における構造体を形成する工程を説明するための平面図である。 図15に示す電子デバイスの製造方法における個片化する工程を説明するための平面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(スマートフォン、PHS等も含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。
以下、本発明の電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.電子デバイスおよび電子デバイスの製造方法
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスを示す平面図である。図2は、図1に示す電子デバイスの断面図である。図3は、図1に示す電子デバイスの断面図である。
図4は、図1に示す電子デバイスの蓋体の図示を省略した平面図である。なお、以下の説明では、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸およびZ軸とする。また、X軸に沿う方向を「X軸方向」とも言い、Y軸方向に沿う方向を「Y軸方向」とも言い、Z軸に沿う方向を「Z軸方向」とも言う。なお、各図では、説明の便宜上、必要に応じて各部の寸法を適宜誇張して図示しており、各部間の寸法比は実際の寸法比とは必ずしも一致しない。また、本明細書において、2つの部分(領域)が「等しい」とは、実質的に等しいことを意味し、両者の差が、概ね10%以下の範囲であることを意味する。
[電子デバイス]
図1に示す電子デバイス1は、X軸方向の角速度を検知することのできる角速度センサーである。
図2および図3に示すように、電子デバイス1は、基体2と、基体2上に設けられた機能素子としての角速度センサー素子4と、角速度センサー素子4を覆うように基体2上に設けられた蓋体3と、基体2と蓋体3とを接合する接合材7と、を有する。また、図1および図4に示すように、電子デバイス1は、複数の配線L41、L42、L43、L44、L45を有する配線群L4と、複数の端子T41、T42、T43、T44、T45を有する端子群T4と、を備える。
以下、電子デバイス1を構成する各部を順次詳細に説明する。
(基体)
基体2は、角速度センサー素子4を支持する機能を有する。
図1に示すように、基体2は、基体2と角速度センサー素子4とが重なる方向から見た平面視(以下、単に「平面視」という)で四角形(本実施形態では長方形)をなす板状部材である。また、図2および図3に示すように、基体2の上面22(蓋体3側の面)には、上方に開放する凹部21が形成されている。なお、本実施形態では、凹部21の平面視形状は、四角形をなしているが、これに限定されない。
また、基体2の上面22には、上方に開放した溝部221、222、223、224、225を有している(図4参照)。溝部221~225は、それぞれ、凹部21の外側に設けられ、基体2の外周に沿うように形成されている。また、溝部221~225は、平面視で配線群L4および端子群T4に対応した形状をなしている。具体的には、溝部221は、配線L41および端子T41に対応した形状をなし、溝部222は、配線L42および端子T42に対応した形状をなし、溝部223は、配線L43および端子T43に対応した形状をなし、溝部224は、配線L44および端子T44に対応した形状をなし、溝部225は、配線L45および端子T45に対応した形状をなしている。
このような基体2の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等の各種セラミックス材料、ガラス、石英、水晶等の絶縁性材料、各種樹脂材料等を用いることができ、これらの中でも、アルカリ金属イオン(可動イオン)を含むガラス材料(例えば、パイレックスガラス(登録商標)のような硼珪酸ガラス)を用いることが好ましい。ガラス材料を用いることで、形状精度の高い基体2をより簡単に製造することができる。
(角速度センサー素子)
図4に示す角速度センサー素子4は、Y軸方向に並んだ2つの構造体40(40a、40b)と、2つの固定検出電極49とを有している。
各構造体40は、振動部41と、複数の駆動バネ部42と、複数の固定部43と、複数の可動駆動電極44と、複数の固定駆動電極45、46と、検出用フラップ板47と、複数の梁部48と、を有している。振動部41、駆動バネ部42、固定部43、可動駆動電極44、検出用フラップ板47および梁部48は、一体的に形成されている。
振動部41は、平面視で四角形の枠体をなしている。
固定部43は、1つの構造体40に対して4つ設けられており、各固定部43は、上述した基体2の上面22に固定されている。また、各固定部43は、平面視において、振動部41の外側に配置されており、本実施形態では、振動部41の各角部に対応した位置に設けられている。なお、図示では、構造体40aの-Y軸側に位置する固定部43と構造体40bの+Y軸側に位置する固定部43とを共通の固定部としている。
駆動バネ部42は、1つの構造体40に対して4つ設けられており、各駆動バネ部42は、振動部41の各角部に対応して設けられ、対応する振動部41の角部と固定部43とを接続している。また、駆動バネ部42は、振動部41を固定部43に対して変位可能に連結しており、本実施形態では、Y軸方向に振動部41を変位し得るように構成されている。
可動駆動電極44は、1つの構造体40に対して4つ設けられており、各可動駆動電極44は、振動部41に接続されている。具体的には、2つの可動駆動電極44が振動部41の+X側に位置し、残りの2つの可動駆動電極44が振動部41の-X側に位置している。また、各可動駆動電極44は、櫛歯状の形状をなしている。
固定駆動電極45、46は、それぞれ、1つの構造体40に対して4つ設けられており、各固定駆動電極45、46は、上述した基体2の上面22に固定されている。また、各固定駆動電極45、46は、可動駆動電極44に対応した櫛歯状の形状をなし、可動駆動電極44を間に挟んで設けられている。
検出用フラップ板(検出用変位板)47は、平面視形状が四角形状なす板状部材であり、振動部41の内側に配置され、梁部48によって振動部41に連結されている。検出用フラップ板47は、回動軸J4まわりに回動(変位)可能となっている。
また、固定検出電極49は、基体2の凹部21の底面に設けられている(図2および図3参照)。固定検出電極49は、平面視で四角形状をなし、検出用フラップ板47に対向している。また、固定検出電極49は、検出用フラップ板47と離間している。
また、上述した駆動バネ部42、固定部43、可動駆動電極44、固定駆動電極45の一端部、固定駆動電極46の一端部、検出用フラップ板47および梁部48は、基体2の凹部21の上方に設けられ、基体2と離間している。
このような構造体40は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされた導電性のシリコン基板をエッチングによってパターニングすることで一括形成されている。
また、固定検出電極49の構成材料としては、例えば、アルミニウム、金、白金、ITO(Indium Tin Oxide)、ZnO(酸化亜鉛)等を用いることができる。
(配線群および端子群)
図4に示すように、配線群L4および端子群T4は、基体2上に設けられている。
具体的には、配線L41および端子T41は、上述した基体2の溝部221に設けられ、配線L42および端子T42は、溝部222に設けられ、配線L43および端子T43は、溝部223に設けられ、配線L44および端子T44は、溝部224に設けられ、配線L45および端子T45は、溝部225に設けられている。
配線L41は、導電性バンプB41を介して上述した角速度センサー素子4が有する固定部43と電気的に接続されている。配線L42は、複数の導電性バンプB42を介して固定駆動電極45と電気的に接続されている。配線L43は、複数の導電性バンプB43を介して固定駆動電極46と電気的に接続されている。配線L44は、構造体40aの固定検出電極49と電気的に接続されており、配線L45は、構造体40bの固定検出電極49と電気的に接続されている。また、配線L41の一端部は、端子T41に接続され、配線L42の一端部は、端子T42に接続され、配線L43の一端部は、端子T43に接続され、配線L44の一端部は、端子T44に接続され、配線L45の一端部は、端子T45に接続されている。
このような配線L41~L45を有する配線群L4は、凹部21の外側に設けられ、基体2の外周に沿うように設けられている。また、端子T41~T45を有する端子群T4は、基体2の上面22の外周部に配置されており、本実施形態では、上面22の一方の短辺側(図4中の下側)に配置されている。また、端子T41~T45は、X軸方向に沿って一列に並んで設けられている。これにより、基体2のY軸方向の長さを抑えることができるため、電子デバイス1の小型化を図ることができる。また、複数の端子T41~T45が、基体2の上面22の一辺側に集まって設けられていることで、例えば、図示しないICチップ等との接続を容易にすることができる。
また、配線L41~L45、端子T41~T45および導電性バンプB41~B43の構成材料としては、それぞれ、導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、ITO、IZO(Indium Zinc Oxide)、In33、SnO2、Sb含有SnO2、Al
含有ZnO等の酸化物(透明電極材料)、Au、Pt、Ag、Cu、Al等またはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(蓋体)
蓋体3は、上述した角速度センサー素子4を保護する機能を有する。
図1に示すように、蓋体3は、平面視で四角形(本実施形態では長方形)をなす板状部材である。また、図2および図3に示すように、その下面(基体2側の面)に凹部31が設けられている。そして、蓋体3の下面の凹部31よりも外側の部分(接合面32)は、接合材7を介して上述した基体2の上面22に接合されている。これにより、凹部31および凹部21によって、角速度センサー素子4を収納する収容部Sが形成されている。この収容部Sは、気密空間であり、本実施形態では、減圧状態(例えば、5×10-2~5
×10-4Pa程度)となっている。収容部Sが減圧状態であることで、角速度の検出精
度を向上させることができる。また、収容部Sは、平面視で四角形(本実施形態では長方形)をなす凹部21、31で形成されていることで、四角形(本実施形態では長方形)をなす。
また、蓋体3の上部には、凹部31の内外を連通する貫通孔34が形成されている。そして、貫通孔34内には、各種金属材料等で構成された封止部材35が充填されている。
例えば、貫通孔34を介して真空引きや不活性ガスの導入を行った後、貫通孔34を封止部材35で封止することで、上述のように、収容部Sを減圧状態とすることができる。
また、図1に示すように、蓋体3の外形は、平面視におけるX軸方向に沿った長さが基体2と等しく、Y軸方向に沿った長さが基体2よりも短く構成されている。そして、蓋体3は、平面視において、その外縁のうち図1中下側の辺を除く3辺が基体2の外縁と一致するように配置されている。これにより、基体2の上面の蓋体3が設けられていない領域に上述した端子群T4を配置することで、端子群T4を蓋体3の外側に露出させることができる。
また、蓋体3の下面の凹部31よりも外側の部分、すなわち基体2に接合している面である接合面32は、平面視で四角形(本実施形態では長方形)の枠状をなしている(図1、図2および図3参照)。具体的には、図1に示すように、接合面32は、X軸方向に沿って延びている1対の接合部分321、322と、この1対の接合部分321、322の端部同士を接続し、Y軸方向に沿って延びている1対の接合部分323、324とで構成されている。本実施形態では、接合部分321(端子群T4側の接合部分)の幅は、接合部分322、323、324(他の接合部分)の各幅よりも大きく構成されている。なお、接合部分322、323、324の各幅は等しく構成されている。
ここで、1対の接合部分321、322のうち端子群T4側に位置する接合部分321が、「第1接合部分」を構成し、他方の接合部分322が、第1接合部分より幅が小さい「第2接合部分」を構成している。また、接合部分323、324も、接合部分322と同様に、第1接合部分より幅が小さい「第2接合部分」を構成している。
このような蓋体3の構成材料としては、シリコン材料を好適に用いることができる。ただし、蓋体3の構成材料としては、シリコン材料に限定されず、例えば、ガラス材料、セラミックス材料等を用いることもできる。
(接合材)
図2および図3に示すように、接合材7は、基体2の上面22と蓋体3の接合面32との間に配置され、これらを接合している。また、接合材7は、本実施形態では、接合面32の全域にわたって設けられており、その平面視形状は、接合面32と同様の形状をなす。そのため、接合材7は、平面視で、収容部Sを囲むように設けられており、図示では四角形の枠状をなしている。
具体的には、図1および図4に示すように、接合材7は、X軸方向に沿って延びている1対の部分71、72と、この1対の部分71、72の端部同士を接続し、Y軸方向に沿って延びている1対の部分73、74とで構成されている。本実施形態では、部分71(端子群T4側の部分)の幅W1は、部分72、73、74(他の部分)の各幅W2よりも大きく構成されている。また、部分72、73、74の各幅W2は等しい。
ここで、1対の部分71、72のうち端子群T4側に位置する部分71が、「第1部分」を構成し、他方の部分72が、第1部分より幅が小さい「第2部分」を構成している。
また、部分73、74も、部分72と同様に、第1部分より幅が小さい「第2部分」を構成している。
また、基体2の平面視で蓋体3が配線群L4と重なる領域には、溝部221~225が設けられている(図2参照)。そのため、接合材7が無い状態では溝部221~225を介して収容部Sの内外が連通してしまうが、基体2と蓋体3との間に接合材7が配置されていることで、この接合材7によって溝部221~225を埋めることができる。
また、接合材7は、全域にわたってほぼ等しい厚さで設けられている。
このような接合材7の構成材料としては、基体2と蓋体3とを接合することが可能あれば特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂およびアクリル樹脂等の各種樹脂材料、低融点ガラス(例えば硼酸ガラス等)の各種ガラス材料、Pt(白金)、Ag(銀)、Pd(鉛)、Au(金)等またはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも特に、接合材7は、低融点ガラスを含むことが好ましい。これにより、基体2と蓋体3とが異なる材料で構成されていても、基体2と蓋体3との必要な接合強度を確保することができる。例えば、基体2がガラス材料で構成され、蓋体3がシリコン材料で構成されているような場合に、これらの接合強度を特に高めることができる。
また、このような構成材料を含む接合材7の具体例としては、例えば、ガラスフリット、ガラスペースト、ガラスシール、半田ペースト、導電性ペースト、エポキシ樹脂等の各種樹脂材料を含む接着剤等を用いることができる。
以上説明したような本発明の電子デバイスの一例である電子デバイス1は、上述したように、基体2と、基体2上に設けられた「機能素子」としての角速度センサー素子4と、基体2上に設けられ、基体2とともに角速度センサー素子4を収容する収容部Sを形成している蓋体3と、基体2と蓋体3とを接合している接合材7と、基体2上に設けられ、角速度センサー素子4と基体2とが重なる方向から見た平面視において、蓋体3の外側に位置している複数の端子T41~T45を有する端子群T4と、基体2上に設けられ、角速度センサー素子4と複数の端子T41~T45とを接続している複数の配線L41~L45を有する配線群L4と、を有する。また、接合材7は、平面視において、収容部Sと端子群T4との間に位置する「第1部分」としての部分71と、部分71とは異なる「第2部分」としての部分72、73、74とを有する。そして、平面視において、部分71(第1部分)の幅W1は、部分72、73、74(第2部分)の各幅W2よりも大きい。このような電子デバイス1によれば、部分71の幅W1が比較的大きいため、平面視で蓋体3が配線群L4と重なる領域(収容部Sと端子群T4との間)における基体2と蓋体3との接合強度の低下を低減することができる。また、接合材7が部分72、73、74を有することで、基体2と蓋体3との接合面積を従来よりも小さくすることができる。このようなことから、基体2と蓋体3との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる電子デバイス1を実現することができる。
特に、本実施形態のように、接合材7の部分71以外の全ての部分72、73、74がそれぞれ「第2部分」を構成していることで、電子デバイス1の大型化を特に効果的に低減することができる。なお、本実施形態では、部分72、73、74の全てが、「第2部分」を構成しているが、これらのいずれかのみが「第2部分」を構成していてもよい。
また、幅W1と幅W2とは、例えば、0.2≦W2/W1≦0.6の関係を満足することが好ましく、0.25≦W2/W1≦0.55の関係を満足することがより好ましく、0.3≦W2/W1≦0.5の関係を満足することがさらに好ましい。これにより、基体2と蓋体3との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる効果をより顕著に発揮することができる。
以上、電子デバイス1の構成について説明した。このような構成の電子デバイス1は、次のようにして角速度ωxを検出することができる。
まず、角速度センサー素子4が有する可動駆動電極44と固定駆動電極45、46との間に駆動電圧を印加し、2つの振動部41をY軸方向に互いに逆位相で振動させる。この状態で、電子デバイス1に角速度ωxが加わると、コリオリ力が働き、2つの検出用フラップ板47が回動軸J4まわりに互いに逆位相で変位する。検出用フラップ板47が変位することで、検出用フラップ板47と固定検出電極49とのギャップが変化し、それに伴ってこれらの間の静電容量が変化する。これにより、この静電容量の変化量に基づいて角速度ωxを検出することができる。
[電子デバイスの製造方法]
次に、本発明の電子デバイスの製造方法を説明する。なお、以下では、上述した電子デバイス1を製造する場合の一例を説明する。
図5は、図1に示す電子デバイスの製造方法を説明するフローチャートである。図6は、図5に示す第1部材に配線群および端子群を設ける工程を説明するための断面図である。図7および図8は、それぞれ、図5に示す第1部材に角速度センサー素子を設ける工程を説明するための断面図である。図9、図10および図11は、それぞれ、図5に示す構造体を形成する工程を説明するための断面図である。図12は、図5に示す構造体を形成する工程を説明するための平面図である。図13は、図5に示す個片化する工程を説明するための断面図である。図14は、図5に示す個片化する工程を説明するための平面図である。なお、図12および図14では、貫通孔34および封止部材35の図示を省略している。
図5に示すように、電子デバイス1の製造方法は、[1]第1部材20に配線群L4および端子群T4を設ける工程(ステップS11)と、[2]第1部材20に角速度センサー素子4を設ける工程(ステップS12)と、[3]構造体10aを形成する工程(ステップS13)と、[4]個片化する工程(ステップS14)とを有する。以下、各工程を順次説明する。
なお、以下では、複数の基体2となる第1部材20がアルカリ金属イオンを含むガラス材料で構成され、複数の角速度センサー素子4となる基板4aがシリコン材料で構成され、複数の蓋体3となる第2部材30がシリコン材料で構成されている場合を例に説明する。また、以下では、複数の電子デバイス1を形成する。
[1]第1部材20に配線群L4および端子群T4を設ける工程(ステップS11)
まず、複数の凹部21および複数の溝部221~225を有する第1部材20を用意し、この第1部材20上に、複数の配線L41~L45を有する配線群L4および複数の端子T41~T45を有する端子群T4を設ける(図6参照)。
配線L41~L45および端子T41~T45は、それぞれ、対応する溝部221~225内に形成する。
配線L41~L45および端子T41~T45の形成方法(成膜方法)としては、特に限定されないが、例えば、上述したような材料をスパッタリング法、蒸着法等の気相成膜法を用いて成膜した膜を、フォトリソグラフィーおよびエッチングによりパターニングすることで一括して形成することができる。
[2]第1部材20に角速度センサー素子4を設ける工程(ステップS12)
次に、第1部材20に複数の角速度センサー素子4を設ける(図7および図8参照)。
具体的には、まず、基板4aを用意し、第1部材20上に基板4aを例えば陽極接合法により接合する(図7参照)。次いで、基板4aを例えば研磨することにより薄肉化した後、その薄肉化した基板4aをフォトリソグラフィーおよびエッチングによりパターニングすることで複数の角速度センサー素子4を形成する(図8参照)。この基板4aのエッチングには、特にドライエッチング法を用いる。更に高精度ドライエッチング加工として、エッチングとデポジション(保護膜堆積)を交互に繰り返すボッシュ(Bosch)法を用いることが好適である。
なお、基板4aの薄肉化は、適宜省略してもよい。
[3]構造体10aを形成する工程(ステップS13)
次に、第2部材30を第1部材20上に接合材70を介して接合し、複数の収容部Sを有する構造体10aを形成する(図9~図12参照)。
具体的には、まず、例えば、シリコンウエハに異方性エッチングを施すことにより複数の凹部31および複数の貫通孔34が形成された第2部材30を用意する。次いで、第2部材30の凹部31が形成されている面(具体的には、この面の凹部31を除く部分)に接合材70を塗布する。次いで、図9に示すように、第1部材20と第2部材30との間に接合材70が位置するように第1部材20上に第2部材30を配置する。このとき、1つの凹部31に対して1つの角速度センサー素子4が位置するように第2部材30を配置する。次いで、図10に示すように、第1部材20と第2部材30とを接合する。次いで、貫通孔34を介して真空引きや不活性ガスの導入を行った後、図11に示すように、貫通孔34を封止部材35で封止する。これにより、互いに離間して設けられた収容部Sを複数有する構造体10aが得られる(図11および図12参照)。
図12に示すように、構造体10aは、二点鎖線で示されたライン850、860で区画された4つの領域Cを有する。領域Cは、後の工程で電子デバイス1となる領域である。なお、複数の領域Cおよび収容部Sは、本実施形態では、平面視で行列状に設けられている。
接合材70を塗布する方法としては、例えば、スクリーン印刷法を好適に用いることができる。ただし、接合材70を塗布する方法は、スクリーン印刷法に限定されず、例えば、スプレーコート法、インクジェット法等の各種方法を用いることができる。
接合材70の構成材料としては、例えば、上述した接合材7の構成材料で挙げた材料を含むものを用いることができる。本実施形態では、例えば硼酸ガラス(B23)を主成
分として含む接合材70を用いており、接合材70を塗布した後に接合材70を加熱・加圧することで、第1部材20と第2部材30とを接合している(図9および図10参照)。なお、接合前の状態の接合材70は、液体状でも固体状でも構わない。
また、図12に示すように、本工程において、接合材70は、平面視で収容部Sを囲んで設けられている。接合材70は、平面視で、配線群L4と重なり、端子群T4と収容部Sとの間に位置する複数の部分71と、隣り合う2つの収容部S同士の間に位置する中間部721と、隣り合う領域Cの境界の部分に位置する複数の境界部722と、を有する。
また、接合材70の塗布は、塗布された接合材70の幅が全域において等しくなるように行う。したがって、部分71の幅W1、中間部721の幅W21および境界部722の幅W22は、等しくなっている。
また、貫通孔34の封止部材35による封止は、例えばAuGe等の半田ボールを貫通孔34に配置した後、これをYAGレーザー、CO2レーザー等の加工用レーザーを用いて溶融することにより行われる。
[4]個片化する工程(ステップS14)
次に、平面視で隣り合う2つの収容部S同士の間を切断することにより、構造体10aを個片化する(図13および図14参照)。
構造体10aの切断は、例えばダイシングブレード80を用いて行う。本実施形態では、図14にハッチングを付して示す切断予定箇所85、86で切断することにより、構造体10aを領域Cごとに分割する。切断予定箇所85は、平面視で中間部721と重なる部分であり、切断予定箇所86は、平面視で境界部722と重なる部分である。
構造体10aの切断に伴って中間部721が切断されることで、部分73、74が形成される。また、境界部722が切断されることで、部分72が形成される。ここで、本実施形態では、上述したように、幅W1と幅W21と幅W22とが互いに等しいため、中間部721と境界部722とを切断することにより、部分71の幅W1よりも小さい幅W2を有する部分72、73、74を容易に形成することができる。また、第1部材20が切断されることで、複数の基体2が形成され、第2部材30が切断されることで、複数の蓋体3が形成される。
以上のようにして、図1に示すような電子デバイス1を一括して複数得ることができる。
以上説明したような本発明の電子デバイスの製造方法の一例である電子デバイス1の製造方法は、上述したように、[1]第1部材20に配線群L4および端子群T4を設ける工程(ステップS11)と、[2]第1部材20に角速度センサー素子4を設ける工程(ステップS12)と、[3]構造体10aを形成する工程(ステップS13)と、[4]個片化する工程(ステップS14)とを有する。言い換えると、複数の「機能素子」としての角速度センサー素子4と、複数の端子T41~T45を有する複数の端子群T4と、複数の角速度センサー素子4と複数の端子T41~T45とを接続する複数の配線L41~L45を有する複数の配線群L4とを第1部材20に設ける工程と、第1部材20上に接合材70を介して第2部材30を接合して、第1部材20と角速度センサー素子4とが重なる方向から見た平面視において接合材70で囲まれ、少なくとも1つの角速度センサー素子4を収容する収容部Sを複数有する構造体10aを形成する工程と、平面視で、隣り合う2つの収容部S同士の間で構造体10aを切断して個片化する工程と、を有する。
また、構造体10aを形成する工程において、第2部材30は、平面視で、第2部材30の外側に複数の端子群T4が位置するように配置され、接合材70は、平面視で、配線群L4と重なり、端子群T4と収容部Sとの間に位置する第1部分としての部分71と、隣り合う2つの収容部S同士の間に位置する中間部721と、を有している。また、個片化する工程において、平面視で、構造体10aの切断に伴って中間部721を切断することにより、部分71(第1部分)よりも幅が小さい第2部分としての部分73、74を形成する。また、本実施形態では、境界部722を切断することで第2部分としての部分72も形成する。
このような電子デバイス1の製造方法によれば、部分71の幅W1を比較的大きく形成することができるため、平面視で第2部材30が配線群L4と重なる領域(収容部Sと端子群T4との間)における第1部材20と第2部材30との接合強度の低下を低減することができる。そのため、基体2と蓋体3との接合強度の低下が低減された電子デバイス1を製造することができる。また、接合材70の中間部721を切断することで、部分71の幅W1よりも小さい幅W2を有する部分73、74を形成することができるため、基体2と蓋体3との接合面積が従来よりも小さい電子デバイス1を製造することができる。このようなことから、基体2と蓋体3との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる電子デバイス1を製造することができる。また、第1部材20および第2部材30を接合材70とともに切断するため、接合材70を介さずに第1部材20や第2部材30を切断する場合に比べ、チッピングが生じ難く好適である。
また、部分71の幅W1と、部分72、73、74の各幅W2とは、上述したような数値範囲を満足することが好ましく、幅W2をより小さくしたい場合には、例えば、幅W80が比較的大きいダイシングブレード80を用いることが好ましい。これにより、幅W2が比較的小さい部分72、73、74を容易に形成することができる。このように、幅W2の大きさ(幅W1に対する比率)に応じてダイシングブレード80の幅W80を設定することは好適である(図13参照)。
例えば、部分71の幅W1を200umとし、ダイシングブレード80の幅W80を40umとした。その結果、部分72、73、74の各幅W2は80umとなり、W2/W1=0.4となった。このように部分71の幅W1よりも小さい幅W80を有するダイシングブレードを用いることにより本発明を実現することが出来る。
なお、本実施形態では、1つの収容部Sに1つの角速度センサー素子4が設けられていたが、収容部Sに、複数の機能素子が設けられていてもよい。
また、本実施形態では、上述したように、中間部721の幅W21が部分71の幅W1と等しくなるように接合材70を設けている。ここで、本明細書において、中間部721の幅W21と部分71の幅W1とが「等しい」とは、両者が実質的に等しいこと、すなわち、両者の差が10%以下の範囲を満足することを意味する。言い換えると、平面視において、中間部721の幅W21は、「第1部分」としての部分71の幅W1の0.9~1.1倍である。これにより、接合材70を設ける作業を容易に行うことができる。また、接合材70が設けられている幅W21と幅W1の幅を実質的に等しくすることで、第1部材20と第2部材30を接合したとき、接合材70のバラツキによる傾きを低減することができる。更に、部分71の幅W1よりも小さい幅W2を有する部分72、73、74を容易かつ適正に形成することができる。
また、中間部721の幅W21は、部分71の幅W1の0.92~1.08倍であることがより好ましく、0.95~1.05倍であることがさらに好ましい。これにより、上述した効果を顕著に発揮することができる。
また、上述したように、構造体10aを形成する工程においては、接合材70をスクリーン印刷により第1部材20および第2部材30のうちの少なくとも一方に塗布することが好ましい。なお、本実施形態では、上述したように第2部材30に接合材70を塗布している。スクリーン印刷を用いることで、接合材70をより容易かつ迅速に、所望の平面視形状で塗布することができる。また、必要な接合強度を十分に確保できる適度の大きさの幅W1を有する部分71を容易かつ適正に形成することができる。
また、上述したように、接合材70は、低融点ガラスを含むことが好ましい。低融点ガラスとしては、例えば、硼酸系、珪酸系、燐酸系、砒酸系、ゲルマネート系、バナデート系、テルライド系等のものが挙げられる。また、低融点ガラスの融点は、700℃以下が好ましく、500℃以下がより好ましい。本実施形態では、特に、低融点ガラスとして、硼酸ガラス(B23)を主成分として含む接合材70を好適に用いている。このような
低融点ガラスを含む接合材70は、第1部材20または第2部材30に塗布して接合する過程で、設計された接合面積よりも大きくなり易いが、上述の電子デバイス1の製造方法によれば、このような接合材70を用いても接合面積を容易に小さくすることができる。
また、低融点ガラスを含む接合材70は、第1部材20と第2部材30とが異なる材料で構成されていても、第1部材20と第2部材30との必要な接合強度を十分に確保することができるため好ましい。
例えば、開口が一律に140umのスクリーン印刷マスクから印刷された硼酸ガラスペーストを接合材とし基体2と蓋体3を接合した。この時、接合において蓋体3に荷重を100kPa程度印加したため、部分71の幅W1は200umとなった。このようにスクリーン印刷にてパターン形成した接合材70に荷重を掛けて押下することにより、部分71の幅W1は印刷時より拡大し、気密性を良好に保つことが出来る。更に部分72、73、74の各幅W2をダイシングブレードでダイシングする際にチッピングを抑制することが出来る。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図15は、本発明の第2実施形態に係る電子デバイスを示す平面図である。図16は、図15に示す電子デバイスの断面図である。図17は、図15に示す加速度センサー素子を説明するための平面図である。図18は、図15に示す電子デバイスの製造方法における構造体を形成する工程を説明するための平面図である。図19は、図15に示す電子デバイスの製造方法における個片化する工程を説明するための平面図である。なお、図17および図18では、貫通孔34および封止部材35の図示を省略している。
なお、以下の説明では、本実施形態に関し、上述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図15~図19では上述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
[電子デバイス]
図15に示す電子デバイス1Aは、機能素子としての角速度センサー素子4および加速度センサー素子5を有し、X軸まわりの角速度およびX軸方向の加速度を検出することのできる複合センサーである。
図16に示すように、電子デバイス1Aは、基体2Aと、蓋体3Aと、加速度センサー素子5と、接合材7Aと、を有する。また、図15および図17に示すように、電子デバイス1Aは、複数の配線L51、L52、L53を有する配線群L5と、複数の端子T51、T52、T53を有する端子群T5と、を備える。
(基体)
基体2Aは、凹部23と、溝部241、242、243を有する。溝部241~243は、それぞれ、凹部23の外側に設けられている。また、溝部241~243は、平面視で配線群L5および端子群T5に対応した形状をなしている。
(加速度センサー素子)
図17に示すように、加速度センサー素子5は、支持部51、52と、可動部53と、連結部54、55と、複数の第1固定電極部58と、複数の第2固定電極部59と、を有する。支持部51、52、可動部53および連結部54、55とは、一体的に形成されている。
支持部51、52は、上述した基体2Aの上面22Aに固定されており、凹部23を介してY軸方向に対向して配置されている。
可動部53は、平面視で、支持部51、52の間に位置している。可動部53は、-Y軸側において連結部54を介して支持部51に連結され、+Y軸側において連結部55を介して支持部52に連結されている。これにより、可動部53は、連結部54、55を弾性変形させつつ、支持部51、52に対してY軸方向に変位可能となる。また、可動部53は、Y軸方向に延在する基部531と、基部531からX軸方向に突出し、Y軸方向に配列されている複数の可動電極部532と、を有している。複数の可動電極部532は、互いに離間している。
また、複数の第1固定電極部58と複数の第2固定電極部59とは、それぞれ、X軸方向に延在しており、可動電極部532に対応して設けられている。複数の第1固定電極部58は、可動電極部532のY軸方向一方側に配置され、対応する可動電極部532に対して間隔を隔てて設けられている。一方、複数の第2固定電極部59は、可動電極部532のY軸方向他方側に配置され、対応する可動電極部532に対して間隔を隔てて設けられている。
また、上述したような構成の可動部53、連結部54、55、第1固定電極部58の一端部および第2固定電極部59の一端部は、基体2Aの凹部23の上方に設けられ、基体2Aと離間している。
なお、加速度センサー素子5の構成材料としては、上述した角速度センサー素子4の材料と同様のものを用いることができる。
(配線群および端子群)
図17に示すように、配線群L5および端子群T5は、基体2A上に設けられている。
具体的には、配線L51および端子T51は、上述した溝部241に設けられ、配線L52および端子T52は、溝部242に設けられ、配線L53および端子T53は、溝部243に設けられている。
また、配線L51は、導電性バンプB51を介して上述した加速度センサー素子5が有する支持部51と電気的に接続されている。配線L52は、複数の導電性バンプB52を介して各第1固定電極部58と電気的に接続されている。配線L53は、複数の導電性バンプB53を介して各第2固定電極部59と電気的に接続されている。また、配線L51の一端部は、端子T51に接続され、配線L52の一端部は、端子T52に接続され、配線L53の一端部は、端子T53に接続されている。
なお、配線L51~L53、端子T51~T53および導電性バンプB51、B52、B53の構成材料としては、それぞれ、上述した配線L41~L45の材料と同様のものを用いることができる。
また、配線群L5は、凹部23の外側に設けられている。また、端子群T5は、基体2Aの外周部に設けられ、平面視で蓋体3Aの外側に位置している。本実施形態では、図15に示すとおり、端子群T4および端子群T5は、基体2Aの上面22Aの-Y軸側に位置し、X軸方向に沿って一列に並んで設けられている。
(蓋体)
蓋体3Aは、凹部21に対応する凹部31と、凹部23に対応する凹部33とを有している。凹部21と凹部31とにより第1収容部S1が形成され、凹部23と凹部33とにより第2収容部S2が形成されている。ここで、本実施形態では、第1収容部S1と第2収容部S2とで収容部S10を構成している。
また、第1収容部S1および第2収容部S2は、それぞれ独立しており、第1収容部S1に角速度センサー素子4が収容され、第2収容部S2に加速度センサー素子5が収容されている。また、第2収容部S2は、平面視で四角形(本実施形態では長方形)をなす凹部23、33で形成されていることで、平面視で四角形(本実施形態では長方形)をなす。第1収容部S1も同様である。そして、本実施形態では、第1収容部S1および第2収容部S2は、それぞれ、その長手方向が互いにY軸方向に沿い、X軸方向に並んで設けられている。
ここで、第2収容部S2は、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されて、使用温度(-40℃~80℃程度)で、ほぼ大気圧となっていることが好ましい。第2収容部S2を大気圧とすることで、粘性抵抗が増してダンピング効果が発揮され、可動部53の振動を速やかに収束(停止)させることができる。そのため、加速度の検出精度が向上する。
また、蓋体3Aには、凹部33の内外を連通する貫通孔34が形成されている。そして、貫通孔34内には、各種金属材料等で構成された封止部材35が充填されている。
また、図15に示すように、蓋体3Aの接合面32Aは、平面視で枠状をなし、第1収容部S1と第2収容部S2との間に位置し、Y軸方向に沿って延びている接合部分325(第3接合部分)を有する。接合部分321(端子群T4、T5側の接合部分)の幅および接合部分325との幅は、接合部分322、323、324(他の接合部分)の各幅よりも大きく構成されている。なお、接合部分321、325の各幅は、等しく構成されている。
(接合材)
図15に示すように、接合材7Aは、平面視で、収容部S10を囲むように設けられており、図示では枠状をなしている。また、接合材7Aは、第1収容部S1と第2収容部S2とを平面視で、それぞれ、囲むように設けられている。
具体的には、接合材7Aは、平面視で枠状をなし、第1収容部S1と第2収容部S2との間に位置し、Y軸方向に沿って延びている部分75を有する。部分71(端子群T4、T5側の部分)の幅W1および部分75の幅W3は、部分72、73、74(他の部分)の各幅W2よりも大きく構成されている。なお、部分71の幅W1と部分75の幅W3とは等しい。また、部分75は、「第3部分」を構成している。
以上説明したような電子デバイス1Aでは、収容部S10は、少なくとも1つの「機能素子」としての角速度センサー素子4を有する第1収容部S1と、少なくとも1つの「機能素子」としての加速度センサー素子5を有する第2収容部S2とを有する。また、接合材7Aは、平面視において、第1収容部S1と第2収容部S2との間に位置する「第3部分」としての部分75を有する。また、平面視において、部分75の幅W3は、「第2部分」としての部分72、73、74の各幅W2よりも大きい。これにより、部分75の幅W3が部分72、73、74の各幅W2よりも大きいため、第1収容部S1と第2収容部S2の気密性をそれぞれ独立した状態で十分に保つことができる。
例えば、部分71の幅W1及び部分75の幅W3を200umとし、ダイシングブレード80の幅W80を40umとした。その結果、部分72、73、74の各幅W2は80umとなり電子デバイス1Aの小型化が達成された。しかし、第1収容部S1と第2収容部S2は部分75は200umのままなので、第1収容部S1と第2収容部S2は連通することなく独立した状態で雰囲気を保つことが出来る。更に、配線L41~L45及び配線L51~L53は、部分71の幅W1が200umで外部から隔離されているので気密性を良好に確保することが出来る。このように部分71の幅W1及び部分75の幅W3よりも小さい幅W80を有するダイシングブレードを用いることにより本発明を実現することが出来る。
また、例えば、開口が一律に140umのスクリーン印刷マスクから印刷された硼酸ガラスペーストを接合材とし基体2と蓋体3を接合した。この時、接合に於いて蓋体3に荷重を100kPa程度印加したため、部分71の幅W1及び部分75の幅W3は200umとなった。このようにスクリーン印刷にてパターン形成した接合材70に荷重を掛けて押下することにより、部分71の幅W1や幅W3は印刷時より拡大し、気密性を良好に保つことが出来る。更に部分72、73、74の各幅W2をダイシングブレードでダイシングする際にチッピングを抑制することが出来る。
なお、本実施形態では、1つの第1収容部S1に1つの角速度センサー素子4が設けられ、1つの第2収容部S2に1つの加速度センサー素子5が設けられていたが、第1収容部S1および第2収容部S2には、それぞれ、複数の機能素子が設けられていてもよい。
[電子デバイスの製造方法]
加速度センサー素子5は、角速度センサー素子4と同様の製造方法により形成することができ、配線群L5および端子群T5は、配線群L4および端子群T4と同様の製造方法により形成することができる。そして、第1実施形態と同様の方法で、加速度センサー素子5、配線群L5および端子群T5を第1部材20に設けることができる。
[3]構造体10aAを形成する工程(ステップS13)
第2部材30Aを第1部材20A上に接合材70Aを介して接合する。このとき、本実施形態では、1つの凹部31に対して1つの角速度センサー素子4が位置し、1つの凹部33に対して1つの加速度センサー素子5が位置するように、第1部材20Aと第2部材30Aとを接合する。次いで、対応する貫通孔34を介して第1収容部S1および第2収容部S2をそれぞれ所望の雰囲気にし、貫通孔34を封止部材35で封止する。これにより、第1収容部S1および第2収容部S2を有する収容部S10を複数備える構造体10aAが得られる(図18参照)。
本工程において、接合材70Aは、平面視で収容部S10を囲んで設けられている。また、接合材70Aは、平面視で第1収容部S1および第2収容部S2のそれぞれを囲んでいる。接合材70Aは、平面視で、第1収容部S1と第2収容部S2との間に位置する部分75を有する。また、部分71の幅W1、中間部721の幅W21、境界部722の幅W22および部分75の幅W3が等しくなっている。
[4]個片化する工程(ステップS14)
次に、平面視で隣り合う2つの収容部S10同士の間を切断することにより、構造体10aAを個片化する(図19参照)。これにより、中間部721が切断されることで、部分71、75よりも小さい幅W2を有する部分73、74が形成される。ここで、本実施形態では、上述したように、幅W1と幅W21と幅W22と幅W3とが互いに等しいため、中間部721と境界部722とを切断することにより、部分71、75の幅W1、W3よりも小さい幅W2を有する部分72、73、74を容易に形成することができる。
以上説明したような電子デバイス1Aの製造方法では、構造体10aAを形成する工程において、収容部S10は、少なくとも1つの「機能素子」としての角速度センサー素子4を収容する第1収容部S1と、少なくとも1つの「機能素子」としての加速度センサー素子5を収容する第2収容部S2とを有する。また、接合材70Aは、平面視で、第1収容部S1と第2収容部S2との間に位置する「第3部分」としての部分75を有する。また、個片化する工程において、平面視で、構造体10aAの切断に伴って中間部721を切断することにより、「第2部分」としての部分73、74の幅W2を部分75の幅W3よりも小さく形成する。これにより、第1収容部S1と第2収容部S2の気密性がそれぞれ独立して十分に保たれた電子デバイス1Aを製造することができる。
また、本実施形態では、上述したように、中間部721の幅W21が部分75の幅W3と等しくなるように接合材70Aを設けている。ここで、本明細書において、中間部721の幅W21と部分75の幅W3とが「等しい」とは、両者の差が、10%以下の範囲を満足することを意味する。言い換えると、平面視において、中間部721の幅W21は、「第3部分」としての部分75の幅W3の0.9~1.1倍である。これにより、接合材70Aを設ける作業を容易にすることができ、また、部分75の幅W3よりも小さい幅W2を有する部分72、73、74を容易かつ適正に形成することができる。
また、中間部721の幅W21は、部分75の幅W3の0.92~1.08倍であることがより好ましく、0.95~1.05倍であることがさらに好ましい。これにより、上述した効果を顕著に発揮することができる。
2.電子機器
次に、本発明の電子機器を説明する。
図20は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106と、により構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には電子デバイス1(または電子デバイス1A)が内蔵されている。
図21は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(スマートフォン、PHS等も含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には電子デバイス1(または電子デバイス1A)が内蔵されている。
図22は、本発明の電子機器を適用したデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図である。この図において、デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には電子デバイス1(または電子デバイス1A)が内蔵されている。
このような電子機器は、電子デバイス1(または電子デバイス1A)を備えている。そのため、上述した電子デバイス1(または電子デバイス1A)の作用、効果を享受することができ、その配置の自由度が高く、信頼性が高い。
3.移動体
次に、本発明の移動体を説明する。
図23は、本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。この図において、自動車1500には電子デバイス1が内蔵されており、例えば、電子デバイス1(または電子デバイス1A)によって車体1501の姿勢を検出することができる。電子デバイス1(または電子デバイス1A)の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。
このような移動体は、電子デバイス1(または電子デバイス1A)を備えている。そのため、上述した電子デバイス1(または電子デバイス1A)の作用、効果を享受することができ、その配置の自由度が高く、信頼性が高い。
なお、電子デバイス1(または電子デバイス1A)は、他にもキーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、本発明の電子デバイスの製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、上述した実施形態では、機能素子として、加速度センサー素子や角速度センサー素子を用いた構成について説明したが、加速度センサー素子および角速度センサー素子の構成としては特に限定されない。また、機能素子としては、加速度センサー素子や角速度センサー素子に限定されず、例えば、圧力センサー素子であってもよいし、発振器等に用いられる振動素子であってもよい。
1…電子デバイス、1A…電子デバイス、2…基体、2A…基体、3…蓋体、3A…蓋体、4…角速度センサー素子、4a…基板、5…加速度センサー素子、7…接合材、7A…接合材、10a…構造体、10aA…構造体、20…第1部材、20A…第1部材、21…凹部、22…上面、22A…上面、23…凹部、30…第2部材、30A…第2部材、31…凹部、32…接合面、32A…接合面、33…凹部、34…貫通孔、35…封止部材、40…構造体、40a…構造体、40b…構造体、41…振動部、42…駆動バネ部、43…固定部、44…可動駆動電極、45…固定駆動電極、46…固定駆動電極、47…検出用フラップ板、48…梁部、49…固定検出電極、51…支持部、52…支持部、53…可動部、54…連結部、55…連結部、58…第1固定電極部、59…第2固定電極部、70…接合材、70A…接合材、71…部分、72…部分、73…部分、74…部分、75…部分、80…ダイシングブレード、85…箇所、86…箇所、221…溝部、222…溝部、223…溝部、224…溝部、225…溝部、241…溝部、242…溝部、243…溝部、321…接合部分、322…接合部分、323…接合部分、324…接合部分、325…接合部分、531…基部、532…可動電極部、721…中間部、722…境界部、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1500…自動車、1501…車体、1502…車体姿勢制御装置、1503…車輪、B41…導電性バンプ、B42…導電性バンプ、B43…導電性バンプ、B51…導電性バンプ、B52…導電性バンプ、B53…導電性バンプ、J4…回動軸、L4…配線群、L41…配線、L42…配線、L43…配線、L44…配線、L45…配線、L5…配線群、L51…配線、L52…配線、L53…配線、S…収容部、S1…第1収容部、S10…収容部、S2…第2収容部、S11…ステップ、S12…ステップ、S13…ステップ、S14…ステップ、T4…端子群、T41…端子、T42…端子、T43…端子、T44…端子、T45…端子、T5…端子群、T51…端子、T52…端子、T53…端子、ωx…角速度、W1…幅、W2…幅、W3…幅、W21…幅、W22…幅、W80…幅、850…ライン、860…ライン、C…領域

Claims (7)

  1. 互いに対向する第1面と第2面を有する矩形状の基体と、
    互いに対向する第3面と第4面を有する矩形状の蓋体と、
    前記基体の第1面上に設けられ、前記基体と前記蓋体の間の第1収容部に収容される角
    速度センサー素子と、
    前記基体の第1面上に設けられ、前記基体と前記蓋体の間の第2収容部に収容される加
    速度センサー素子と、
    前記基体の第1面と前記蓋体の第3面との間に配置され、平面視で、前記第1収容部及
    び前記第2収容部を囲むように設けられた接合材と、
    前記基体上に設けられ、平面視において、前記蓋体の1辺より外側で尚且つ前記基体の
    1辺より内側の領域に、一直線上に配置された端子群と、
    前記基体上に設けられ、前記角速度センサー素子及び前記加速度センサー素子と、複数
    の前記端子とのそれぞれを接続している複数の配線を有する配線群と、
    前記蓋体には前記第1収容部を減圧状態で封止する第1封止部と、を備え、
    前記接合材は、平面視において、前記第1収容部及び前記第2収容部と、前記端子群と
    の間に位置する第1部分と、前記基体の端部と前記第1収容部との間に位置する第2部分
    と、前記第1収容部と前記第2収容部との間に位置する第3部分と、を有し、
    平面視において、前記第1部分の幅と、前記第3部分の幅とは等しく、
    前記基体と前記蓋体は3辺が同一の切断面を有する、ことを特徴とする電子デバイス。
  2. 前記蓋体には前記第2収容部を大気圧状態で封止する第2封止部が設けられた、請求項
    1に記載の電子デバイス。
  3. 前記第2収容部内の粘性抵抗は前記第1収容部と比して高い請求項1又は請求項2に記
    載の電子デバイス。
  4. 前記基体と前記蓋体の前記切断面は、前記接合材の一部と接する、ことを特徴とする請
    求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電子デバイス。
  5. 前記接合材は、低融点ガラスを含む請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電
    子デバイス。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子デバイスを有することを特徴とする電子
    機器。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子デバイスを有することを特徴とする移動
    体。
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