JP7283613B2 - 電子デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents
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本発明の電子デバイスの製造方法は、複数の機能素子と、複数の端子を有する複数の端子群と、複数の前記機能素子と複数の前記端子とを接続する複数の配線を有する複数の配線群とを第1部材に設ける工程と、
前記第1部材上に接合材を介して第2部材を接合して、前記第1部材と前記機能素子とが重なる方向から見た平面視において前記接合材で囲まれ、少なくとも1つの前記機能素子を収容する収容部を複数有する構造体を形成する工程と、
前記平面視で、隣り合う2つの前記収容部同士の間で前記構造体を切断して個片化する工程と、を有し、
前記構造体を形成する工程において、前記第2部材は、前記平面視で、前記第2部材の外側に複数の前記端子群が位置するように配置され、
前記接合材は、前記平面視で、前記配線群と重なり、前記端子群と前記収容部との間に位置する第1部分と、隣り合う2つの前記収容部同士の間に位置する中間部と、を有し、 前記個片化する工程において、前記平面視で、前記構造体の切断に伴って前記中間部を切断することにより、前記第1部分よりも幅が小さい第2部分を形成することを特徴とする。
また、接合材の中間部を切断することで、第1部分よりも幅が小さい第2部分を形成することができるため、第1部材から得られた基体と第2部材から得られた蓋体との接合面積を従来よりも小さくすることができる。このようなことから、第1部材から得られた基体と第2部材から得られた蓋体との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる電子デバイスを製造することができる。
前記接合材は、前記平面視で、前記第1収容部と前記第2収容部との間に位置する第3部分を有し、
前記個片化する工程において、前記平面視で、前記構造体の切断に伴って前記中間部を切断することにより、前記第2部分の幅を前記第3部分の幅よりも小さく形成することが好ましい。
前記基体上に設けられた機能素子と、
前記基体上に設けられ、前記基体とともに前記機能素子を収容する収容部を形成している蓋体と、
前記基体と前記蓋体とを接合している接合材と、
前記基体上に設けられ、前記機能素子と前記基体とが重なる方向から見た平面視において、前記蓋体の外側に位置している複数の端子を有する端子群と、
前記基体上に設けられ、前記機能素子と複数の前記端子とを接続している複数の配線を有する配線群と、を有し、
前記接合材は、前記平面視において、前記収容部と前記端子群との間に位置する第1部分と、前記第1部分とは異なる第2部分とを有し、
前記平面視において、前記第1部分の幅は、前記第2部分の幅よりも大きいことを特徴とする。
前記接合材は、前記平面視において、前記第1収容部と前記第2収容部の間に位置する第3部分を有し、
前記平面視において、前記第3部分の幅は、前記第2部分の幅よりも大きいことが好ましい。
これにより、基体と蓋体との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる電子デバイスを備えているため、電子デバイスの配置の自由度が高く、信頼性の高い電子機器が得られる。
これにより、基体と蓋体との必要な接合強度を保ちつつ、小型化を図ることができる電子デバイスを備えているため、電子デバイスの配置の自由度が高く、信頼性の高い移動体が得られる。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスを示す平面図である。図2は、図1に示す電子デバイスの断面図である。図3は、図1に示す電子デバイスの断面図である。
図4は、図1に示す電子デバイスの蓋体の図示を省略した平面図である。なお、以下の説明では、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸およびZ軸とする。また、X軸に沿う方向を「X軸方向」とも言い、Y軸方向に沿う方向を「Y軸方向」とも言い、Z軸に沿う方向を「Z軸方向」とも言う。なお、各図では、説明の便宜上、必要に応じて各部の寸法を適宜誇張して図示しており、各部間の寸法比は実際の寸法比とは必ずしも一致しない。また、本明細書において、2つの部分(領域)が「等しい」とは、実質的に等しいことを意味し、両者の差が、概ね10%以下の範囲であることを意味する。
図1に示す電子デバイス1は、X軸方向の角速度を検知することのできる角速度センサーである。
(基体)
基体2は、角速度センサー素子4を支持する機能を有する。
図4に示す角速度センサー素子4は、Y軸方向に並んだ2つの構造体40(40a、40b)と、2つの固定検出電極49とを有している。
振動部41は、平面視で四角形の枠体をなしている。
図4に示すように、配線群L4および端子群T4は、基体2上に設けられている。
含有ZnO等の酸化物(透明電極材料)、Au、Pt、Ag、Cu、Al等またはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
蓋体3は、上述した角速度センサー素子4を保護する機能を有する。
図1に示すように、蓋体3は、平面視で四角形(本実施形態では長方形)をなす板状部材である。また、図2および図3に示すように、その下面(基体2側の面)に凹部31が設けられている。そして、蓋体3の下面の凹部31よりも外側の部分(接合面32)は、接合材7を介して上述した基体2の上面22に接合されている。これにより、凹部31および凹部21によって、角速度センサー素子4を収納する収容部Sが形成されている。この収容部Sは、気密空間であり、本実施形態では、減圧状態(例えば、5×10-2~5
×10-4Pa程度)となっている。収容部Sが減圧状態であることで、角速度の検出精
度を向上させることができる。また、収容部Sは、平面視で四角形(本実施形態では長方形)をなす凹部21、31で形成されていることで、四角形(本実施形態では長方形)をなす。
例えば、貫通孔34を介して真空引きや不活性ガスの導入を行った後、貫通孔34を封止部材35で封止することで、上述のように、収容部Sを減圧状態とすることができる。
図2および図3に示すように、接合材7は、基体2の上面22と蓋体3の接合面32との間に配置され、これらを接合している。また、接合材7は、本実施形態では、接合面32の全域にわたって設けられており、その平面視形状は、接合面32と同様の形状をなす。そのため、接合材7は、平面視で、収容部Sを囲むように設けられており、図示では四角形の枠状をなしている。
また、部分73、74も、部分72と同様に、第1部分より幅が小さい「第2部分」を構成している。
また、接合材7は、全域にわたってほぼ等しい厚さで設けられている。
次に、本発明の電子デバイスの製造方法を説明する。なお、以下では、上述した電子デバイス1を製造する場合の一例を説明する。
まず、複数の凹部21および複数の溝部221~225を有する第1部材20を用意し、この第1部材20上に、複数の配線L41~L45を有する配線群L4および複数の端子T41~T45を有する端子群T4を設ける(図6参照)。
次に、第1部材20に複数の角速度センサー素子4を設ける(図7および図8参照)。
なお、基板4aの薄肉化は、適宜省略してもよい。
次に、第2部材30を第1部材20上に接合材70を介して接合し、複数の収容部Sを有する構造体10aを形成する(図9~図12参照)。
分として含む接合材70を用いており、接合材70を塗布した後に接合材70を加熱・加圧することで、第1部材20と第2部材30とを接合している(図9および図10参照)。なお、接合前の状態の接合材70は、液体状でも固体状でも構わない。
次に、平面視で隣り合う2つの収容部S同士の間を切断することにより、構造体10aを個片化する(図13および図14参照)。
以上のようにして、図1に示すような電子デバイス1を一括して複数得ることができる。
また、構造体10aを形成する工程において、第2部材30は、平面視で、第2部材30の外側に複数の端子群T4が位置するように配置され、接合材70は、平面視で、配線群L4と重なり、端子群T4と収容部Sとの間に位置する第1部分としての部分71と、隣り合う2つの収容部S同士の間に位置する中間部721と、を有している。また、個片化する工程において、平面視で、構造体10aの切断に伴って中間部721を切断することにより、部分71(第1部分)よりも幅が小さい第2部分としての部分73、74を形成する。また、本実施形態では、境界部722を切断することで第2部分としての部分72も形成する。
低融点ガラスを含む接合材70は、第1部材20または第2部材30に塗布して接合する過程で、設計された接合面積よりも大きくなり易いが、上述の電子デバイス1の製造方法によれば、このような接合材70を用いても接合面積を容易に小さくすることができる。
また、低融点ガラスを含む接合材70は、第1部材20と第2部材30とが異なる材料で構成されていても、第1部材20と第2部材30との必要な接合強度を十分に確保することができるため好ましい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図15は、本発明の第2実施形態に係る電子デバイスを示す平面図である。図16は、図15に示す電子デバイスの断面図である。図17は、図15に示す加速度センサー素子を説明するための平面図である。図18は、図15に示す電子デバイスの製造方法における構造体を形成する工程を説明するための平面図である。図19は、図15に示す電子デバイスの製造方法における個片化する工程を説明するための平面図である。なお、図17および図18では、貫通孔34および封止部材35の図示を省略している。
図15に示す電子デバイス1Aは、機能素子としての角速度センサー素子4および加速度センサー素子5を有し、X軸まわりの角速度およびX軸方向の加速度を検出することのできる複合センサーである。
基体2Aは、凹部23と、溝部241、242、243を有する。溝部241~243は、それぞれ、凹部23の外側に設けられている。また、溝部241~243は、平面視で配線群L5および端子群T5に対応した形状をなしている。
図17に示すように、加速度センサー素子5は、支持部51、52と、可動部53と、連結部54、55と、複数の第1固定電極部58と、複数の第2固定電極部59と、を有する。支持部51、52、可動部53および連結部54、55とは、一体的に形成されている。
図17に示すように、配線群L5および端子群T5は、基体2A上に設けられている。
具体的には、配線L51および端子T51は、上述した溝部241に設けられ、配線L52および端子T52は、溝部242に設けられ、配線L53および端子T53は、溝部243に設けられている。
蓋体3Aは、凹部21に対応する凹部31と、凹部23に対応する凹部33とを有している。凹部21と凹部31とにより第1収容部S1が形成され、凹部23と凹部33とにより第2収容部S2が形成されている。ここで、本実施形態では、第1収容部S1と第2収容部S2とで収容部S10を構成している。
図15に示すように、接合材7Aは、平面視で、収容部S10を囲むように設けられており、図示では枠状をなしている。また、接合材7Aは、第1収容部S1と第2収容部S2とを平面視で、それぞれ、囲むように設けられている。
加速度センサー素子5は、角速度センサー素子4と同様の製造方法により形成することができ、配線群L5および端子群T5は、配線群L4および端子群T4と同様の製造方法により形成することができる。そして、第1実施形態と同様の方法で、加速度センサー素子5、配線群L5および端子群T5を第1部材20に設けることができる。
第2部材30Aを第1部材20A上に接合材70Aを介して接合する。このとき、本実施形態では、1つの凹部31に対して1つの角速度センサー素子4が位置し、1つの凹部33に対して1つの加速度センサー素子5が位置するように、第1部材20Aと第2部材30Aとを接合する。次いで、対応する貫通孔34を介して第1収容部S1および第2収容部S2をそれぞれ所望の雰囲気にし、貫通孔34を封止部材35で封止する。これにより、第1収容部S1および第2収容部S2を有する収容部S10を複数備える構造体10aAが得られる(図18参照)。
次に、平面視で隣り合う2つの収容部S10同士の間を切断することにより、構造体10aAを個片化する(図19参照)。これにより、中間部721が切断されることで、部分71、75よりも小さい幅W2を有する部分73、74が形成される。ここで、本実施形態では、上述したように、幅W1と幅W21と幅W22と幅W3とが互いに等しいため、中間部721と境界部722とを切断することにより、部分71、75の幅W1、W3よりも小さい幅W2を有する部分72、73、74を容易に形成することができる。
次に、本発明の電子機器を説明する。
図20は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106と、により構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には電子デバイス1(または電子デバイス1A)が内蔵されている。
次に、本発明の移動体を説明する。
図23は、本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。この図において、自動車1500には電子デバイス1が内蔵されており、例えば、電子デバイス1(または電子デバイス1A)によって車体1501の姿勢を検出することができる。電子デバイス1(または電子デバイス1A)の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。
Claims (7)
- 互いに対向する第1面と第2面を有する矩形状の基体と、
互いに対向する第3面と第4面を有する矩形状の蓋体と、
前記基体の第1面上に設けられ、前記基体と前記蓋体の間の第1収容部に収容される角
速度センサー素子と、
前記基体の第1面上に設けられ、前記基体と前記蓋体の間の第2収容部に収容される加
速度センサー素子と、
前記基体の第1面と前記蓋体の第3面との間に配置され、平面視で、前記第1収容部及
び前記第2収容部を囲むように設けられた接合材と、
前記基体上に設けられ、平面視において、前記蓋体の1辺より外側で尚且つ前記基体の
1辺より内側の領域に、一直線上に配置された端子群と、
前記基体上に設けられ、前記角速度センサー素子及び前記加速度センサー素子と、複数
の前記端子とのそれぞれを接続している複数の配線を有する配線群と、
前記蓋体には前記第1収容部を減圧状態で封止する第1封止部と、を備え、
前記接合材は、平面視において、前記第1収容部及び前記第2収容部と、前記端子群と
の間に位置する第1部分と、前記基体の端部と前記第1収容部との間に位置する第2部分
と、前記第1収容部と前記第2収容部との間に位置する第3部分と、を有し、
平面視において、前記第1部分の幅と、前記第3部分の幅とは等しく、
前記基体と前記蓋体は3辺が同一の切断面を有する、ことを特徴とする電子デバイス。 - 前記蓋体には前記第2収容部を大気圧状態で封止する第2封止部が設けられた、請求項
1に記載の電子デバイス。 - 前記第2収容部内の粘性抵抗は前記第1収容部と比して高い請求項1又は請求項2に記
載の電子デバイス。 - 前記基体と前記蓋体の前記切断面は、前記接合材の一部と接する、ことを特徴とする請
求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電子デバイス。 - 前記接合材は、低融点ガラスを含む請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電
子デバイス。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子デバイスを有することを特徴とする電子
機器。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子デバイスを有することを特徴とする移動
体。
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