JP7283322B2 - 巡視点検システム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば変電所設備などの点検対象について巡視点検を行うシステムであって、特に浮遊型撮影装置を搭載した巡視点検システムに関する。
移動ロボットを用いて各種設備を点検する方法としては、特許文献1,2が公知となっている。特許文献1の方法では、カメラを搭載したロボットを遠隔から操作することで作業者が出入りし難い天井裏や床下を撮影して点検を行う。
特許文献2では、製造業の生産設備の検査業務を行う自動式検査装置に画像処理用のCCDカメラなどを設置し、GPSやSLAMなどの技術を用いて誘導して検査を行っている。
また、高所から設備の外観を撮影する方法にドローンを応用して空撮する方法として特許文献3が公知となっている。特許文献3は、ドローンを運用する際の安全性を高める方法に関し、二本の柱で設置したガイドラインと呼ばれるワーヤーにドローンを物理的に吊り下げることでドローンの異常発生時の落下防止を図っている。
特開2018-39075号公報 特許第6011562号公報 特許第6143311号公報 特開昭63-284376号公報 特開昭64-49764号公報 特開昭64-90604号公報 特許第6436468号公報 特開2019-93749号公報 特許第6446491号公報 特許第6168248号公報 特許第6385604号公報
特許文献1,2の方法は、天井裏や床下の撮影には向いているものの、変電所の変圧器や遮断器のような大型設備を高所から撮影して点検する用途に向かないおそれがある。
また、特許文献3の方法は、変電所の変圧器や遮断器などのような大型設備を上空から撮影可能なものの、1台のドローンではガイドラインを張設した区画内しか撮影できず、撮影地点の自由度に欠けるおそれがある。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされ、例えば変電所の変圧器や遮断器などの大型設備を高所から撮影し点検する際の安全性および撮影地点の自由度を向上させることを解決課題としている。
(1)本発明は、点検対象の巡視点検を行うシステムであって、
前記点検対象の監視地点に移動自在な巡視装置と、
前記巡視装置に浮上自在に搭載され、かつ前記対象設備を撮影する浮遊型撮影装置と、を備え、
前記巡視装置の上面に立設された伸縮自在な誘導ポールと、
前記誘導ポールの挿通用に前記浮遊型撮影装置に形成された誘導孔と、
前記巡視装置に設置された衝撃保護装置と、を備え、
前記浮遊型撮影装置の浮上・降下は、前記誘導ポールにガイドされる一方、
前記衝撃保護装置は、前記巡視装置の上面において前記誘導ポールの下端部の周囲に設置され、
前記浮遊型撮影装置との衝突時の衝撃を緩和することを特徴としている。
(2)本発明の一態様において、
前記衝撃保護装置は、前記誘導ポールの下端部が挿通される上下一対の支え板および弾性体を備え、前記両支え板間に前記弾性体が介装されている。
(3)本発明の他の態様において、
前記衝撃保護装置は、前記巡視装置の上面に前記弾性体を囲繞するように配置されたエアバックを備える。
(4)本発明のさらに他の態様において、
前記衝撃保護装置は、前記巡視装置の上面に前記弾性体を囲繞するように配置された緩衝材を備える。
(5)本発明のさらに他の態様において、
前記衝撃保護装置は、前記両支え板および前記弾性体が廃止されている一方、前記巡視装置の上面に前記誘導ポールの下端部を囲繞する柔軟フレーム群を備える。
(6)本発明のさらに他の態様において、
前記衝撃保護装置は、前記両支え板および前記弾性体が廃止され、前記巡視装置の上面に前記誘導ポールの下端部を囲繞するエアバックを備える。
(7)本発明のさらに他の態様において、
前記衝撃保護装置は、前記両支え板および前記弾性体が廃止され、前記巡視装置の上面に前記誘導ポールの下端部を囲繞する緩衝材を備える。
本発明によれば、変電所の変圧器や遮断器などの大型設備を高所から撮影し点検する際の安全性および撮影地点の自由度を向上させることができる。
実施例1に係る巡視点検システムの撮影状況を示す模式図。 同 浮遊型撮影装置の浮上前の状態を示す巡視点検システムの側面図。 (a)は誘導孔に設置した近接距離センサの配置例を示す縦断面図(b)は同横断面図。 (a)は浮遊型撮影装置のX-Z座標系を示す縦断面図、(b)は同X-Y座標系を示す横断面図。 浮遊型撮影装置の正常姿勢のX-Z座標系(X-Z平面)を示す縦断面図。 同 異常姿勢のX-Z座標系(X-Z平面)を示す縦断面図。 同 異常姿勢のY-Z座標系(Y-Z平面)を示す縦断面図。 同 浮遊型撮影装置の構成図。 同 浮遊姿勢推定部の構成図。 同 姿勢制御の概略図。 実施例2に係る浮遊型撮影装置の高さ計測状況の概略図。 同 高さ制御の概略図。 同 浮遊型撮影装置の構成図。 実施例3に係る巡視点検システムの側面図。 (a)は実施例4に係る巡視点検システムにおける衝突保護装置の側面図、(b)は同正面図。 (a)は実施例5に係る巡視点検システムにおける衝突保護装置の側面図、(b)は同正面図。 実施例6に係る巡視点検システムにおける衝突保護装置の側面図。 (a)は実施例7に係る巡視点検システムにおける衝突保護装置の側面図、(b)は同正面図。 (a)は実施例8に係る衝突保護装置の側面図、(b)は同正面図。
以下、本発明の実施形態に係る巡視点検システムの一例を実施例1~8に基づき説明する。
≪実施例1≫
図1~図10に基づき実施例1の前記巡視点検システムを説明する。ここでは変電所の点検対象となる設備を高所から安全に撮影可能な変電所の前記巡視点検システム1が提供されている。
(1)システムの全体構成
従来の保守点作業では、作業者の目線で変電所設備のメータ類や外観が確認されていた。その際、例えば変圧器や遮断器のような大型設備の上方部は、通常の点検時に作業者が下から見上げて確認できる範囲のみが観察されていたが、より上方から見降ろした状態で鉄塔や電線の碍子などのヒビや汚損状態などを点検したい要望があった。
そこで、前記巡視点検システム1は、図1および図2に示すように、前記要望に応えるため、変電所設備の点検対象2まで移動自在な巡視点検ロボット3と、巡視点検ロボット3上に浮上自在に搭載された浮遊型撮影装置(いわゆるドローン「drone」)4とを備える。
図1および図2中の巡視点検ロボット3は、電動駆動される車両タイプに構成され、本体装置3aと4つの車輪3bとを備えている。なお、巡視点検ロボット3は、図1および図2の構成に限定されるものではなく、例えば戦車のようなクローラ型の移動台車などでもよい。
このような巡視点検ロボット3によれば、点検対象2の観測地点まで巡視点検ロボット3を移動させた後、監視地点に停止した巡視点検ロボット3から浮遊型撮影装置4を切離して浮上させることができる。これにより浮遊型撮影装置4に搭載されたカメラなどの撮影機材5を用いて変電所設備の点検対象2を高所から撮影可能となる。
ただし、単に浮上させただけでは浮遊型撮影装置4の故障などによって落下した場合に変電所設備を破損したり、配線を切断するなどの重大な事故を発生させるおそれがある。そこで、前記巡視点検システム1は、浮遊型撮影装置4の浮上動作の安全性を確保するため、巡視点検ロボット3の本体装置3a上に伸縮自在な軽量のポール(以下、誘導ポールとする。)6を立設する。
これにより浮遊型撮影装置4の矢印Pに示す浮上動作・降下動作が誘導ポール6に案内誘導(ガイド)されることとなる。ここでは浮遊型撮影装置4を上下方向に貫通する孔部(以下、誘導孔)7を形成し、導孔7内に誘導ポール6を挿通することで浮遊型撮影装置4の水平方向の可動範囲を限定することもできる。
通常、変電所設備の高さは、「5m」程度なため、変電所設備の上面を撮影して観察するためには「7m」程度の高所に浮遊型撮影装置4を浮上させる必要があり、誘導ポール6の高さは「8m」程度と想定される。
また、誘導ポール6の材質には、巡視点検ロボット3を誘導するための軽量さが要求され、この点でグラスファイバなどの軽量材料が選定されることが好ましい。さらに誘導ポール6を伸縮させる方法としては、特許文献4~6などに様々な方法が提案され、かかる従来方法を用いて誘導ポール6を伸縮させることができる。
なお、浮遊型撮影装置4を浮上させていない状態では、図2に示すように、誘導ポール6を短く縮め、浮遊型撮影装置4を巡視点検ロボット3の本体装置3a上に着地させて図示省略のフックなどで固定する。
(2)浮上動作の制御
図3~図5に基づき浮遊型撮影装置4の浮上制御を説明する。すなわち、浮遊型撮影装置4が浮上動作している際、誘導孔7の内周面7aに誘導ポール6の外周面6aが接触しないように浮遊型撮影装置4の浮上動作を制御する。
浮遊型撮影装置4は、図3(a)に示すように、誘導孔7の内周面7aの上下部分に近接距離センサ9が設置されている。この各近接距離センサ9は、図3(b)に示すように、誘導孔7の周方向の90度の位置にそれぞれ等間隔に設置され、誘導ポール6の誘導孔7への挿入部分が近接距離センサ9群に囲繞されている。
ここでは(A)各近接距離センサ9の計測データ(近接距離センサ9から誘導ポール6の外周面6aまでの距離データ)に基づき浮遊型撮影装置4の現在の姿勢(水平方向の位置と傾き)を推定し、(B)前記計測データが事前設定の範囲内に治まるように浮遊型撮影装置4の姿勢を制御する。
図4~図7に基づき各近接距離センサ9の計測データに基づき浮遊型撮影装置4の現在の姿勢を推定する手順を説明する。まず、図4(a)(b)に示すように、浮遊型撮影装置4の座標系(以下、浮遊型撮影装置座標系と呼ぶものとする。)を設定する。この浮遊型撮影装置座標系は、工場出荷の時点であらかじめ設定されているものとする。
具体的には各近接距離センサ9間の中央を原点oに設定し、原点oから上下方向(誘導孔7の軸方向)をZ軸に設定し、原点oから誘導孔7の内周面7aに向かう方向(誘導孔7の径方向)をX軸・Y軸に設定する。このX軸とY軸とは、図4(b)に示すように、原点oからそれぞれ90度の角度に設定されている。
図5および図6中のx1~x4は「X-Z」平面に配置された4個の近接距離センサ9を示し、図7中のy1~y4は「Y-Z」平面に配置された4個の近接距離センサ9を示している。ここでは「X-Z」平面と「Y-Z」平面のそれぞれの姿勢について、姿勢推定計算を行って、水平方向位置と傾きのずれ量を算出する。
図5に基づき前記位置ずれが無い場合の浮遊型撮影装置4の姿勢を説明する。ここでは誘導孔7の中央に誘導ポール6が配置され、巡視点検ロボット3と平行な姿勢(位置関係)に保たれ、各近接距離センサ9(x1~x4)によって計測した距離データ「dx1」,「dx2」,「dx3」,「dx4」はそれぞれ略均等の距離を保ち、傾きも生じない。なお、図5中の「L1」は近接距離センサ9間の水平方向の間隔を示し、「L2」は近接距離センサ9間の上下方向(垂直方向)の間隔を示している。
図6は、浮遊型撮影装置4の「X-Y」平面の姿勢に水平方向のずれと傾きとが発生した状態を示している。図6中の「Δx」は水平方向のずれ量を示し、「θx」は傾きのずれ量を示している。ここでは各近接距離センサ9により計測した距離データ「dx1」,「dx2」,「dx3」,「dx4」は均等ではなく、距離データ「dx1」,「dx2」,「dx3」,「dx4」の組み合わせに基づき式(1)の姿勢推定計算を行って前記各ずれ量を算出する。
Figure 0007283322000001
図7は、浮遊型撮影装置4の「Y-Z」平面の姿勢に平方向のずれと傾きが発生した状態を示している。図7中の「Δ」は水平方向のずれ量を示し、「θy」は傾きのずれ量を示している。ここでは各近接距離センサ9により計測した距離データ「dy1」,「dy2」,「dy3」,「dy4」は、「X-Y」平面と同じく均等ではなく、距離データ「dy1」,「dy2」,「dy3」,「dy4」の組み合わせに基づき式(2)の姿勢推定計算を行って前記各ずれ量を算出する。
Figure 0007283322000002
(3)浮遊型撮影装置の構成例
図8および図9に基づき浮遊型撮影装置4の構成例(制御ブロック)を説明する。ここでは浮遊型撮影装置4の制御ブロックは、主にコンピュータにより構成され、図8に示すように、各近接距離センサ9の検出データに基づき現在の姿勢を推定する浮遊姿勢推定部10と、浮遊姿勢推定部10の推定結果に基づき姿勢制御を実行する浮遊制御部11と、浮遊制御部11の出力信号(回転数の指令値)に応じてプロペラ4aの駆動モータを回転させるプロペラ駆動モータドライバ13とを備える。
浮遊姿勢推定部10は、図9に示すように、浮遊型撮影装置4への入力情報を保存するメモリ装置14と、メモリ装置(RAM)14の保存情報に基づき「X-Z」平面および「Y-Z」平面の浮遊型撮影装置の姿勢を推定する両姿勢推定部15,16と、両姿勢推定部15,16の推定結果を浮遊制御部11に出力する姿勢推定結果出力部17とを備える。
このメモリ装置14には、あらかじめ姿勢推定に必要となる情報、即ち誘導ポール6の外径データ・誘導孔7の内径データ・間隔「L1」のデータ・間隔「L2」のデータなどの各種パラメータが入力されて保存されている。また、メモリ装置14には、近接距離センサ9の計測データ(距離データ「dx1」,「dx2」,「dx3」,「dx4」,「dy1」,「dy2」,「dy3」,「dy4」)が逐次入力され、現在の前記計測データを一時保存する。
「X-Z」平面姿勢推定部15は、前記各種パラメータと前記距離データ「dx1」,「dx2」,「dx3」,「dx4」とを入力とし、式(1)の姿勢推定計算を行って「X-Z」平面の「位置ずれ量Δx」および「傾きずれ量θx」を算出し、算出結果をメモリ装置14に一時保存する。
「Y-Z」平面姿勢推定部16は、前記各種パラメータと前記距離データ「dy1」,「dy2」,「dy3」,「dy4」とを入力とし、式(2)の恣意性推定計算を行って「Y-Z」平面の「位置ずれ量Δy」および「傾きずれ量θy」を算出し、算出結果をメモリ装置14に一時保存する。
姿勢推定結果出力部17は、メモリ装置14に一時保存された「位置ずれ量Δx,Δy」および「傾きずれ量θx,θy」の情報を読み出し、読み出した情報を浮遊制御部11に出力する。
浮遊制御部11は、姿勢推定結果出力部17の出力した「位置ずれ量Δx,Δy」および「傾きずれ量θx,θy」の情報が入力され、浮遊型撮影装置4の水平方向位置と傾きとを自動制御する。制御の手法としては、前記駆動モータの回転数の指令値を、距離データ「dx1~dx4,dy1~dy4」のそれぞれが事前設定の範囲内に治まる値に制御する。
したがって、距離データ「dx1~dx4,dy1~dy4」が略均等に調整され、式(1)(2)中の「θx」・「θy」・「Δx」・「Δy」が「0」に近似する。その結果、図10(a)に示す浮遊型撮影装置4の姿勢に水平方向位置および傾きの制御が施され、図10(b)に示す浮遊型撮影装置4の姿勢に修正される。このとき浮遊型撮影装置4の高度や撮影機材5の向きなどは、遠隔操作端末25(図12参照)の操作により指定することができる。
このような前記巡視点検システム1によれば、巡視点検ロボット3に搭載された浮遊型撮影装置4の水平方向の可動範囲が誘導ポール6に限定される。したがって、浮遊型撮影装置4が故障により落下した場合などに変電所設備を破線・配線切断などの事故を発生させるおそれがなく、変電所設備を高所から安全に撮影することが可能となる。
また、浮遊型撮影装置4の姿勢が自動的に制御されるため、点検対象2を撮影が容易であり、撮影ミスを低減することもできる。さらに巡視点検ロボット3により点検地点を自由に移動して選択することが可能なため、変電所内に巡視点検システム1を現場に1セット用意すればよく、この点でコストの低減に貢献できる。
なお、浮遊高度推定部27,浮遊姿勢推定部10は、浮遊型撮影装置4ではなく巡視点検ロボット3に設けて図示省略の制御コンピュータで処理を実行させてもよい。この場合には巡視点検ロボット3と浮遊型撮影装置4との間を有線/無線の通信でデータ送受信を実行する。
≪実施例2≫
図11中の21は、実施例2の前記巡視点検システムを示している。前記巡視点検システム21では、実施例1の前記巡視点検システム1に浮遊型撮影装置4の高度(高さ)を制御する機能が追加されている。
前記巡視点検システム21は、巡視点検ロボット3の平面(上面)3bに距離センサ(レーザ距離計)22が設置されている一方、浮遊型撮影装置4の底面(下面)4bにリフレクタ(反射板)24が設置されている。この距離センサ22から照射したレーザ光をリフレクタ24で反射させ、レーザ光の往復に要した時間差に基づき両者3b,4b間の距離D1を計測する。
計測された距離D1は、図12に示すように、巡視点検ロボット3上から浮遊型撮影装置までの高さL4とする。この高さL4に巡視点検ロボット3の高さL5を加えて巡視点検ロボット3の地上からの高度L3とする。この高度L3は、巡視点検ロボット3内のメモリ装置(図示省略)に一時的に保存され、浮遊型撮影装置4に無線通信により送信されてメモリ装置14に一時的に保存される。ここで保存された高度L3の値は、巡視点検ロボット3や浮遊型撮影装置4を操作する遠隔操作端末(リモコン)25から閲覧することができる。
この遠隔操作端末25は、浮遊型撮影装置4の高度L3を設定することができる。すなわち、遠隔操作端末25の高さ設定操作部26を操作することで浮遊型撮影装置4の目標高度が設定され、設定された目標高度が浮遊型撮影装置4にデータ送信される。
ここでは前記目標高度のデータを浮遊型撮影装置4が受信すれば、図13に示す浮遊高度推定部27によりメモリ装置14の現在高度L3と前記目標高度との差が計算される。この計算結果は、現在高度Lと前記目標高度との高度ずれ量と推定されて浮遊制御部11に出力される。
浮遊制御部11は前記高度ずれ量が入力され、前記駆動モータの回転数の指令値を前記高度ずれ量が事前設定の範囲内に治まる値に制御する。これにより浮遊型撮影装置4の高度L3が修正され、高度L3を前記目標高度に近似させることができる。なお、前記目標高度の設定は、設定操作部26の操作により解除することができる。
このような実施例2の前記巡視点検システム21によれば、実施例1の効果に加えて、点検対象2となる変電所設備の監視地点にて毎回の点検時に同じ高さから変電所設備の撮影を行うことも可能となる。
なお、距離センサ22を浮遊型撮影装置4の下面4bに取り付ける一方、リフレクタ24を巡視点検ロボット3の平面(上面)3cに取り付けてもよい。この場合も距離センサ22のレーザ光をリフレクタ24で反射させて距離D1を計測することができる。さらにリフレクタ24を用いることなく、距離センサ22だけでも浮遊型撮影装置4の下面に反射されたレーザ光により距離D1を計測することが可能である。
≪実施例3~実施例8≫
実施例3~8の巡視点検システム31,41,51,61,71,81は、巡視点検ロボット3に浮遊型撮影装置4の落下時の衝撃を緩和する構成が追加されている。
すなわち、実施例1,2の巡視点検システム1,21は、浮遊型撮影装置4が落下した際に巡視点検ロボット3との衝突を抑制する機能を搭載していない。そのため、浮遊型撮影装置4が落下した際に巡視点検ロボット3との衝突により装置が破損するおそれがある。
この点について高所から設備外観を撮影するドローンの落下保護の方法として、特許文献7のワイヤで吊り下げて落下を防止する手法、特許文献8のドローンをネットで覆う手法、特許文献9のパラシュートを表出する手法、特許文献10の風船で浮かばせる手法、特許文献11のエアバックを広げておく手法などが提案されている。
しかしながら、特許文献7のワイヤで吊り下げる手法では浮遊型撮影装置4が落下した際、ワイヤを通して誘導ポール6上部に大きな力が加わるため、巡視点検ロボット3が転倒するおそれがある。また、特許文献8~11の手法では、浮遊型撮影装置4側に衝突抑制機能を追加するため、浮上することで電力を消耗する浮遊型撮影装置4の構造が複雑化するおそれがある。
そこで、実施例3~8の巡視点検システム31,41,51,61,71,81は、浮上することで電力を消耗し易い浮遊型撮影装置4側に機能を追加することなく、浮遊型撮影装置4の落下時に巡視点検ロボット3との衝突による破損の防止を図っている。
(1)実施例3
図14に基づき実施例3の巡視点検システム31を説明する。実施例3では、巡視点検ロボット3の装置本体3aに衝突保護装置30が設けられている。
衝突保護装置30は、誘導ポール6の下端部6bの周囲に設置され、上下一対の支え板34,36と、両支え板34,36間に介装されたコイルばね35とを備えている。
ここでは一方の支え板34が装置本体3aの平面に載置(固着してもよい。)されている一方、他方の支え板36がコイルばね35に付勢されている。また、支え板34,36の中心位置に図示省略の貫通孔がそれぞれ形成され、前記各貫通孔およびコイルばね35内に誘導ポール6の下端部6bが挿通されている。
このような実施例3の巡視点検システム31によれば、浮遊型撮影装置4は誘導ポール6に沿って垂直に落下するため、支え板36に衝突する。このときコイルばね35が軸方向に弾性変形して衝突時の衝撃を吸収するため、浮遊型撮影装置4の落下時の衝撃が緩和され、巡視点検ロボット3の破損が防止される。
また、衝突保護装置30は、浮遊型撮影装置4ではなく、巡視点検ロボット3側に設けられているため、浮遊型撮影装置4に機能を追加することなく、落下時の衝突による破損を防止することが可能である。なお、浮遊型撮影装置4は、誘導ポール6に沿って垂直に落下して支え板36に衝突することから、巡視点検ロボット3がバランスを崩すことが少なく、この点で転倒の危険も減少する。
(2)実施例4
図15(a)(b)に基づき実施例4の巡視点検システム41を説明する。ここでは衝突保護装置30にエアバック37が追加されている。このエアバック37は装置本体3aの平面3cに固着されているとともに、支え板34およびコイルばね35を二重に囲繞している。
したがって、実施例4の巡視点検システム41によれば、浮遊型撮影装置4の落下時にコイルばね35で吸収できなかった衝撃をエアバック37により吸収することができる。これにより浮遊型撮影装置4の落下時の衝撃吸収性が向上し、落下時の衝撃が実施例1よりも緩和される。
(3)実施例5
図16(a)(b)に基づき実施例5の巡視点検システム51を説明する。ここでは衝突保護装置30に緩衝材38が追加されている。この緩衝材38には、例えば硬質スポンジや衝撃吸収シートなどが用いられ、支え板34よりも肉厚が大きいタイプを用いる。ここでは緩衝材38が装置本体3aの平面3cに固着されているとともに、支え板34およびコイルばね35を二重に囲繞している。
したがって、実施例5の巡視点検システム41によれば、浮遊型撮影装置4の落下時にコイルばね35で吸収できなかった衝撃を緩衝材38で吸収することができる。これにより浮遊型撮影装置4の落下時の衝撃吸収性が向上し、落下時の衝撃が実施例1よりも緩和される。
このとき緩衝材38の衝撃吸収力はエアバック37よりも低いものの、エアバック37の空気圧の減少を配慮する必要が無く、この点でシステムの保守が容易な利点を有している。
(4)実施例6
図17に基づき実施例6の巡視点検システム61を説明する。実施例6の衝突保護装置30は、支え板34,36およびコイルばね35が廃止され、柔軟フレーム39群により構成されている。
この各柔軟フレーム39は、例えば樹脂材やゴム材などにより半円状に形成されている。ここでは各柔軟フレーム39の両端部39aは装置本体3aの平面3cに固定され、それぞれの柔軟フレーム39が半円状に立設され、柔軟フレーム39群により誘導ポール6の下端部6bが囲繞されている。
したがって、実施例6の巡視点検システム31によれば、浮遊型撮影装置4は誘導ポール6に沿って垂直に落下するため、柔軟フレーム39群に衝突する。このとき柔軟フレーム群が弾性変形して衝突時の衝撃を吸収するため、浮遊型撮影装置4の落下時の衝撃が緩和され、実施例3と同様な効果が得られる。なお、柔軟フレーム39群は、コイルばね35よりも衝撃吸収力が小さいものの、構造が単純で保守性が良く、さらに安価に設置できコスト性に優れる。
(5)実施例7
図18(a)(b)に基づき実施例7の巡視点検システム71を説明する。この実施例7の衝突保護装置30は、実施例6と同じく支え板34,36およびコイルばね35が廃止され、エアバック37のみで構成されている。ここではエアバック37は、装置本体3aの平面3cに固着され、誘導ポール6の下端部6bを二重に囲繞している。
したがって、実施例7の巡視点検システム71によれば、浮遊型撮影装置4は誘導ポール6に沿って垂直に落下するため、エアバック37に衝突する。このとき衝突時の衝撃がエアバック37により吸収されるため、浮遊型撮影装置4の落下時の衝撃が緩和され、実施例3と同様な効果が得られる。
(6)実施例8
図19(a)(b)に基づき実施例8の巡視点検システム81を説明する。この実施例7の衝突保護装置30は、実施例6,7と同じく支え板34,36およびコイルばね35が廃止され、緩衝材38のみで構成されている。ここでは緩衝材38は、平面3cに固着され、誘導ポール6の下端部6bを二重に囲繞している。
したがって、実施例8の巡視点検システム81によれば、浮遊型撮影装置4は誘導ポール6に沿って垂直に落下するため、緩衝材38に衝突する。このとき衝突時の衝撃が緩衝材により吸収されるため、浮遊型撮影装置4の落下時の衝撃が緩和され、実施例3と同様な効果が得られる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載された範囲内で変形して実施することができる。例えば実施例3~7の巡視点検システム31,41,51,61,71,81の巡視点検ロボット3・浮遊型撮影装置4は、距離センサ22およびリフレクタ24が設けられていなくともよいものとする。
1,21,31,41,51,61,71,81…巡視点検システム
2…点検対象
3…巡視点検ロボット(巡視装置)
3a…本体装置
3b…車輪
3c…上面
4…浮遊型撮影装置
4a…プロペラ
4b…下面
5…撮影機材
6…誘導ポール
6a…外周面
6b…下端部
7…誘導孔
7a…内周面
9…近接距離センサ
10…浮遊姿勢推定部
11…浮遊制御部
13…プロペラ駆動モータドライバ
14…メモリ装置(RAM)
15…X-Z平面姿勢推定部
16…Y-Z平面姿勢推定部
17…姿勢推定結果出力部
22…距離センサ
24…リフレクタ(反射板)
25…遠隔操作端末
26…高さ設定操作部
27…浮遊高度推定部
30…衝突保護装置
34,36…支え板
35…コイルばね(弾性体)
37…エアバック
38…緩衝材
39…柔軟フレーム
39a…端部

Claims (7)

  1. 点検対象の巡視点検を行うシステムであって、
    前記点検対象の監視地点まで地上を移動自在な車両からなる巡視装置と、
    前記巡視装置に浮上自在に搭載され、かつ前記点検対象を撮影する浮遊型撮影装置と、を備え、
    前記巡視装置の上面に立設された伸縮自在な誘導ポールと、
    前記誘導ポールの挿通用に前記浮遊型撮影装置に形成された誘導孔と、
    前記巡視装置に設置された衝撃保護装置と、を備え、
    前記浮遊型撮影装置の浮上・降下は、前記誘導ポールにガイドされる一方、
    前記衝撃保護装置は、前記巡視装置の上面において前記誘導ポールの下端部の周囲に設置され、
    前記浮遊型撮影装置との衝突時の衝撃を緩和することを特徴とする巡視監視システム。
  2. 前記衝撃保護装置は、前記誘導ポールの下端部が挿通される上下一対の支え板および弾性体を備え、
    前記両支え板間に前記弾性体が介装されていることを特徴とする請求項1記載の巡視監視システム。
  3. 前記衝撃保護装置は、前記巡視装置の上面に前記弾性体を囲繞するように配置されたエアバックを備える
    ことを特徴とする請求項2記載の巡視監視システム。
  4. 前記衝撃保護装置は、前記巡視装置の上面に前記弾性体を囲繞するように配置された緩衝材を備える
    ことを特徴とする請求項2記載の巡視監視システム。
  5. 前記衝撃保護装置は、前記巡視装置の上面に前記誘導ポールの下端部を囲繞する柔軟フレーム群を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の巡視監視システム。
  6. 前記衝撃保護装置は、前記巡視装置の上面に前記誘導ポールの下端部を囲繞するエアバックを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の巡視監視システム。
  7. 前記衝撃保護装置は、前記巡視装置の上面に前記誘導ポールの下端部を囲繞する緩衝材を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の巡視監視システム。
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