JP7280584B2 - 蓄電池の内部パラメータ推定装置、方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

蓄電池の内部パラメータ推定装置、方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7280584B2
JP7280584B2 JP2018104220A JP2018104220A JP7280584B2 JP 7280584 B2 JP7280584 B2 JP 7280584B2 JP 2018104220 A JP2018104220 A JP 2018104220A JP 2018104220 A JP2018104220 A JP 2018104220A JP 7280584 B2 JP7280584 B2 JP 7280584B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
reference range
internal
internal parameter
equivalent circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018104220A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019211211A (ja
Inventor
正博 福井
ライ リン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ritsumeikan Trust
Original Assignee
Ritsumeikan Trust
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ritsumeikan Trust filed Critical Ritsumeikan Trust
Priority to JP2018104220A priority Critical patent/JP7280584B2/ja
Publication of JP2019211211A publication Critical patent/JP2019211211A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7280584B2 publication Critical patent/JP7280584B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)

Description

本発明は、蓄電池の内部パラメータ推定に関する。
蓄電池の内部パラメータは、蓄電池を同定する等価回路におけるパラメータである。蓄電池の内部パラメータ推定は、例えば、蓄電池の蓄電残量推定のために行われる。
内部パラメータは、例えば、逐次最小二乗法(Recursive Least-Squares method; RLS)によって求められる。RLSを用いる場合、内部パラメータは、例えば、蓄電池の出力と蓄電池の等価回路の出力(蓄電池の出力の予測値)との各時刻誤差の二乗総和を最小化することで求められる。特許文献1は、忘却係数付き逐次最小二乗法によって、蓄電池の内部インピーダンスを同定することを開示している。
内部パラメータは、カルマンフィルタによっても推定することができる。特許文献2は、カルマンフィルタによって内部を求めることを開示している。
特開2016-156771号公報 特開2015-224927号公報
蓄電池の内部パラメータの推定値は、内部パラメータが通常とり得ない異常値になることがある。異常値は、例えば、長時間の直流放電が長時間継続したとき、又は端子電流が流れない状態が長時間継続したときに発生する。異常値は好ましくないため、異常値を取り除くことが望まれる。
本明細書に開示する実施形態において、かかる課題は、内部パラメータの値が基準範囲から外れていることが検出された場合に、前記内部パラメータの値を、前記基準範囲内の変更値にすることで解決される。更なる詳細は、後述の実施形態として説明される。
図1は、内部パラメータ推定装置を備える管理装置の処理手順を示すフローチャートである。 図2は、蓄電池システムの構成図である。 図3は、管理装置の構成図である。 図4は、蓄電池の内部パラメータの推定のためのブロック図である。 図5は、蓄電池の等価回路である。 図6Aは、異常処理を実行しない場合の内部パラメータRa,Rb,Cbの推定結果である。図6Bは、異常処理を実行した場合の部パラメータRa,Rb,Cbの推定結果である。
<1.蓄電池の内部パラメータ推定装置、管理装置、方法、及びコンピュータプログラム>
実施形態に係る蓄電池の内部パラメータ推定装置は、蓄電池の内部パラメータを推定する推定器を備える。推定器は、内部パラメータの推定値として異常値を出力することがある。推定器は、例えば、内部パラメータを推定するためのアルゴリズムによって、内部パラメータを推定することができる。アルゴリズムは、例えば、内部パラメータを逐次更新するアルゴリズムである。アルゴリズムは、例えば、逐次最小二乗法(RLS)、カルマンフィルタ、過渡現象解析である。
蓄電池の内部パラメータは、蓄電池を同定する等価回路におけるパラメータである。内部パラメータは、例えば、蓄電池の内部インピーダンスである。内部インピーダンスは、例えば、蓄電池の内部抵抗及び内部キャパシタンスを含む。内部パラメータは、内部インピーダンスに依存するパラメータ、例えば、内部抵抗及び内部キャパシタンスから算出される時定数であってもよい。
実施形態に係る内部パラメータ推定装置は、前記推定器によって推定された前記内部パラメータの値が、基準範囲から外れていることを検出する検出器を備える。基準範囲は、内部パラメータが異常値でない(すなわち正常値である)ことを示す範囲である。基準範囲は、例えば、内部パラメータが、通常とり得る値の範囲に設定される。基準範囲は、蓄電池の劣化等による内部パラメータの変動に対処するため、十分に大きくするのが好ましい。
実施形態に係る内部パラメータ推定装置は、前記内部パラメータの値が前記基準範囲から外れていることが検出された場合に、前記内部パラメータの値を、前記基準範囲内の変更値にする変更器を備える。基準範囲から外れた内部パラメータを前記基準範囲内の値にすることで、基準範囲から外れた異常値を取り除くことができる。
前記変更値は、前記基準範囲から外れていることが検出される直前における前記内部パラメータの値(更新前の内部パラメータの値)であってもよい。内部パラメータが異常値である場合には、直前の内部パラメータの値を変更値として採用することで、比較的適切な内部パラメータにすることができる。なお、推定器によって直前に推定された内部パラメータの値が、基準範囲から外れていれば、変更器によって基準範囲内の値に変更されるため、直前における内部パラメータの値は、基準範囲内の値である。
前記変更値は、過去の内部パラメータの値の平均値であってもよい。過去の平均値を変更値として採用することで、過去の状況に応じた適切な内部パラメータにすることができる。平均値は、例えば、過去の所定期間内に推定された複数の内部パラメータの値の平均値、又は直近の複数の内部パラメータの平均値である。平均値は、単純移動平均値であってもよいし、加重移動平均値であってもよい。加重移動平均値は、例えば、現時点により近い時点で推定された内部パラメータほど重みが大きくなるように算出される。
前記変更値は、前記推定器とは別のアルゴリズムで推定された前記内部パラメータの値であってもよい。例えば、推定器のアルゴリズムが、逐次最小二乗法(RLS)である場合、別のアルゴリズムは、カルマンフィルタ又は過渡現象解析である。アルゴリズムが異なれば、異常値の発生パターンが異なる。したがって、推定器によって推定された内部パラメータが異常値になったときであっても、推定器とは別のアルゴリズムで推定された内部パラメータは、基準範囲内の値であることが期待できる。このため、別のアルゴリズムで推定された前記内部パラメータの値を変更値として採用することで、多くの場合、変更値を基準範囲内の値にすることができる。なお、別のアルゴリズムで推定された前記内部パラメータも基準範囲から外れていれば、前述の「直前の内部パラメータの値」又は「平均値」など基準範囲内の値を適宜採用すればよい。
前記基準範囲は、固定の範囲であってもよいし、可変の範囲であってもよい。固定の範囲とは、初期設定された範囲から変化しない範囲である。可変の範囲は、内部パラメータを複数回推定する間に変化する範囲である。基準範囲を可変にすることで、状況に応じた適切な基準範囲になる。
実施形態のパラメータ推定装置は、前記内部パラメータに影響を与える要素に基づいて前記基準範囲を計算する基準範囲計算器を更に備えることができる。この場合、内部パラメータに影響を与える要素に応じて、適切な基準範囲を得ることができる。基準範囲計算器は、固定の範囲となる基準範囲を予め計算してもよいし、可変の範囲となる基準範囲を逐次計算してもよい。前記要素は、温度、蓄電池の劣化度、充放電のサイクル数、及び蓄電池の使用時間からなる群から選択される少なくとも一つであるのが好ましい。
実施形態に係る管理装置は、蓄電池の内部パラメータに基づいて、前記蓄電池を管理する。蓄電池の管理は、例えば、蓄電池の残量推定又は蓄電池の劣化度推定をすることを含む。管理装置は、前記内部パラメータの推定器と、前記推定器によって推定された前記内部パラメータの値が、基準範囲から外れていることを検出する検出器と、前記内部パラメータの値が前記基準範囲から外れていることが検出された場合に、前記内部パラメータの値を、前記基準範囲内の変更値にする変更器と、を備えることができる。この場合、管理装置は、内部パラメータの異常値に影響されることなく蓄電池を管理することができる。
実施形態に係る蓄電池システムは、蓄電池と、前記蓄電池の内部パラメータに基づいて、前記蓄電池を管理する管理装置と、を備える。前記管理装置は、前記内部パラメータの推定器と、前記推定器によって推定された前記内部パラメータの値が、基準範囲から外れていることを検出する検出器と、前記内部パラメータの値が前記基準範囲から外れていることが検出された場合に、前記内部パラメータの値を、前記基準範囲内の変更値にする変更器と、を備えることができる。
実施形態に係る方法は、蓄電池の内部パラメータを推定し、基準範囲から外れている前記内部パラメータの値を、前記基準範囲内の値にすることを含む。
実施形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに処理を実行させる。前記処理は、蓄電池の内部パラメータを推定すること、前記内部パラメータの値が、基準範囲から外れていることを検出すること、前記内部パラメータの値が前記基準範囲から外れている場合に、前記内部パラメータの値を、前記基準範囲内の値にすること、を含む。
<2.内部パラメータ推定装置を備える蓄電池システムの例>
図1は、内部パラメータ推定を含む処理の手順を示している。図1に示す処理においては、蓄電池の内部パラメータが推定され、内部パラメータの異常を取り除いた上で、内部パラメータに基づいて蓄電残量推定がなされる。図1に示す処理の詳細は後述する。
図1に示す処理は、図2に示す蓄電池システム10が備える管理装置100によって実行される。蓄電池システム10は、蓄電池20と管理装置100とを備える。管理装置100は、蓄電池20に接続され、蓄電池20を管理する。管理装置100には、蓄電池20の端子電流I(k)及び出力電圧uL(k)が与えられる。端子電流I(k)は、蓄電池20に直列接続された電流計30によって測定される。出力電圧uL(k)は、蓄電池20に並列接続された電圧計40によって測定される。また、管理装置100には、温度センサ50によって測定された蓄電池20の温度が与えられる。管理装置100は、与えられたデータに基づいて蓄電池20を管理する。
管理装置100は、図3に示すコンピュータ100Aによって構成されている。コンピュータ100Aは、プロセッサ200、記憶装置300、及び入出力装置400を備える。記憶装置300は、コンピュータプログラム310を記憶している。コンピュータプログラム310は、プロセッサ200により実行される。コンピュータプログラム310が実行されることで、コンピュータ100Aは管理装置100として機能する。入出力装置400には、出力電圧uL(k)、出力電圧uL(k)、及びその他のデータの入力が外部から与えられる。また、入出力装置400は、管理装置100における処理の結果を出力する。
実施形態において、コンピュータプログラム310は、第1処理モジュール500と第2処理モジュール560とを備える。第1処理モジュールは、コンピュータ100Aを、図2に示す内部パラメータ推定装置130として機能させるための推定処理用プログラムコードである。第2処理モジュール560は、コンピュータ100Aを、図2に示す管理処理部140として機能させる管理処理用プログラムコードである。なお、コンピュータプログラム310は、コンピュータ100Aを、後述の等価回路モデル110及び誤差計算器120として機能させるためのプログラムコードも有している。
第1処理モジュール500は、第1推定処理モジュール510を備える。第1推定処理モジュール510は、コンピュータ100Aを、図2の第1推定器131として機能させる。実施形態において、第1推定器131は、逐次最小二乗法(RLS)によって内部パラメータを推定する。逐次最小二乗法(RLS)による内部パラメータ推定は、特許文献1参照。
第1処理モジュール500は、第2推定処理モジュール520を備える。第2推定処理モジュール520は、コンピュータ100Aを、図2の第2推定器132として機能させる第2推定器132は、第1推定器131とは別のアルゴリズムによって内部パラメータを推定する。実施形態において、第1推定器131とは別のアルゴリズムは、カルマンフィルタである。カルマンフィルタによる内部パラメータ推定は、特許文献2参照。
第1処理モジュール500は、検出処理モジュール530を備える。検出処理 モジュール530は、コンピュータ100Aを、図2の検出器133として機能させる。検出器133は、内部パラメータの異常を検出する。検出器133は、第1推定器131によって推定された内部パラメータの値が基準範囲から外れている場合に、異常を検出する。
第1処理モジュール500は、変更処理モジュール540を備える。変更処理モジュール540は、コンピュータ100Aを、図2の変更器134として機能させる。変更器134は、基準範囲から外れている内部パラメータの値を、基準範囲内の値(変更値)に変更する。
第1処理モジュール500は、基準範囲計算処理モジュール550を備える。基準範囲計算処理モジュール550は、コンピュータ100Aを、図2の基準範囲計算器135として機能させる。基準範囲計算器135は、内部パラメータに影響を与える要素に基づいて基準範囲を計算する。
図2に示す管理処理部は、内部パラメータに基づいて、蓄電池20の管理処理を実行する。実施形態において、管理処理は、蓄電池20の蓄電残量推定処理である。
図1に戻り、管理装置100による処理を説明する。ステップS11において、第1推定器131は、逐次最小二乗法(RLS)により内部パラメータを推定する。なお、第1推定器131と並行して、第2推定器132も独自に内部パラメータを推定する。
図4は、内部パラメータ推定のためのブロック図を示している。内部パラメータ推定のため、蓄電池20と、蓄電池20の等価回路モデル110と、に同じ入力I(k)が与えられる。蓄電池20の出力uL(k)と、等価回路モデル110の出力(蓄電池の出力の予測値)uL^(k)と、の各時刻誤差e(t)が、誤差計算器120によって計算される。内部パラメータ推定装置130は、各時刻誤差e(t)の二乗総和を最小化するように、最適な内部パラメータを求める。
図5は、等価回路モデル110を示している。図5において、UOCVは、開回路電圧(OCV)であり、Iは、蓄電池20の端子電流であり、ULは、蓄電池20の出力電圧であり、Uabは、Ra,Rb,CbからなるRC回路の両端電圧である。Raは、溶液抵抗と電気二重層の合成抵抗を表し、RbとCbは電極内部の拡散現象を表す。
蓄電池の充放電により、Ra,Rb,Cbなどの内部パラメータは、時間変化する。実施形態においては、忘却係数付き逐次最小二乗法により、各時刻誤差e(t)の二乗総和を最小化する内部パラメータRa,Rb,Cbを求める(忘却係数付き逐次最小二乗法は特許文献1参照。)なお、内部パラメータとして、UOCVを求めてもよい。
求められた内部パラメータRa,Rb,Cbは、等価回路モデル110に与えられる。逐次最小二乗法においては、内部パラメータRa,Rb,Cbは、繰り返し求められるため、逐次最小二乗法により、内部パラメータRa,Rb,Cbは、逐次更新される。
図1のステップS12において、検出器133は、ステップS11で求めた内部パラメータRa,Rb,Cbが異常値であるか否かを判断する。実施形態において、検出器133は、記憶装置300に記憶された基準範囲データ320(図3参照)を参照する。図3に示す基準範囲データ320では、パラメータ毎に基準範囲が設定されている。図3においては、基準範囲は、最小値と最大値によって規定されている。最小値より大きく最小値よりも小さい範囲が基準範囲である。例えば、内部パラメータRaは、最小値が1×10-5[Ω]であり、最大値が1×10-2[Ω]である。内部パラメータRbは、最小値が0.5×10-2[Ω]であり、最大値が1×10-1[Ω]である。内部パラメータCbは、最小値が1000[F]であり、最大値が50000[F]である。なお、図3における内部パラメータτbは、RC回路の時定数であり、最小値が0.5であり、最大値が50である。
内部パラメータ毎の基準範囲は、例えば、各内部パラメータが通常とり得る値の範囲(正常範囲)として、予め実験により求められる。実験により求められた基準範囲データは、基準範囲データ320の初期設定値として記憶装置300に格納される。
検出器133は、基準範囲データ320を参照し、ステップS11で求めた内部パラメータRa,Rb,Cbが、基準範囲データ320が示す基準範囲内か基準範囲外かを判断する。内部パラメータが基準範囲内にある場合、その内部パラメータは正常値として取り扱われる。内部パラメータが基準範囲外にあることが検出された場合、その内部パラメータは、異常値として取り扱われる。
基準範囲データ320が、予め設定された値から変更されない場合、基準範囲データ320が示す基準範囲は固定の範囲となる。しかし、基準範囲は、可変の範囲でもよい。可変の基準範囲は、基準範囲計算処理550によって計算される。基準範囲計算処理550は、例えば、基準範囲を規定する最小値と最大値を計算する。基準範囲計算処理550は、例えば、最小値を計算するための第1関数により最小値を計算し、最大値を計算するための第2関数により最大値を計算する。
第1関数及び第2関数は、内部パラメータに影響を与える要素を変数として有する関数である。第1関数及び第2関数の変数となる要素は、例えば、温度、蓄電池の劣化度、充放電のサイクル数、及び蓄電池の使用時間からなる群から選択される少なくとも一つである。温度は、例えば、温度センサ50によって測定される。蓄電池の劣化度は、例えば、内部パラメータに基づき管理処理部140により求められる。充放電のサイクル数は、例えば、電流I(k)を監視することにより求められる。蓄電池の使用時間は、例えば、管理装置100が有するタイマ(図示省略)によって測定される。
第1関数及び第2関数は、例えば、基準範囲(最小値及び最大値)が、各要素によってどのように変化するかを、予め実験によって求めておき、基準範囲の変化を近似する関数を求めることによって得られる。
なお、基準範囲計算処理550は、可変の基準範囲を計算するためだけでなく、固定の基準範囲を計算するために用いられてもよい。
図1のステップS13において、異常値に対する異常処理が行われる。ステップS13の異常処理は、ステップS12において、内部パラメータが異常値であることが検出された場合に実行される。ステップS12において、内部パラメータが正常値であると判断された場合には、ステップS13の異常処理は実行されない。
異常処理においては、変更器134が、異常値である内部パラメータの値を、基準範囲内の変更値にする。実施形態の変更器134は、異常値である内部パラメータの値を、逐次更新における直前の内部パラメータ710の値(変更値)に変更する。なお、直前の内部パラメータ710は、記憶装置300に保存されている。
例えば、変更器134は、ある時点kにおいて第1推定器131により推定された内部パラメータRa(k)が異常値であれば、その異常値に代えて、直前の時点k-1の内部パラメータRa(k-1)を記憶装置300から読み出して、時点kにおける内部パラメータRa(k)として採用する。ここでは、直前の時点k-1の内部パラメータRa(k-1)が変更値である。
第1推定器131によって推定された内部パラメータが異常値である場合には、変更器134によって正常値に変更された内部パラメータが、等価回路モデル110に与えられる。また、第1推定器131によって推定された内部パラメータが正常値である場合には、第1推定器131によって推定された内部パラメータが、等価回路モデル110に与えられる。実施形態によれば、等価回路モデル110に異常値が与えられることが防止される。異常値が等価回路モデル110に与えられないことで、等価回路モデル110を用いた内部パラメータの逐次更新処理が安定する。
変更値は、過去の内部パラメータの値の平均値720であってもよい。平均値720は、過去の内部パラメータに基づき計算され、記憶装置300に保存されている。例えば、変更器134は、ある時点kにおいて第1推定器131により推定された内部パラメータRa(k)が異常値であれば、その異常値に代えて、過去の時点k-1からk-n(nは2以上の整数)までの内部パラメータRa(k-1)からRa(k-n)の平均値を記憶装置300から読み出して、時点kにおける内部パラメータRa(k)として採用する。
平均値は、単純移動平均=(Ra(k-1)+..+Ra(k-n))/nであってもよいし、加重移動平均であってもよい。
変更値は、第2推定器132によって推定された内部パラメータの値であってもよい。実施形態において、第2推定器132は、逐次最小二乗法を用いる第1推定器131とは異なり、カルマンフィルタを用いる。逐次最小二乗法とカルマンフィルタとでは、アルゴリズムが異なるため、異常値の発生パターンも異なる。したがって、第1推定器131によって推定された内部パラメータが異常値になったときであっても、第2推定器132で推定された内部パラメータは、基準範囲内の値であることが期待できる。
例えば、変更器134は、ある時点kにおいて第1推定器131により推定された内部パラメータRa(k)が異常値であれば、その異常値に代えて、その時点kにおいて第2推定器132により推定された内部パラメータRa(k)を第2推定器132から取得し、時点kにおける内部パラメータRa(k)として採用する。
図1のステップS14において、蓄電池20の蓄電残量推定が実行される。残量推定は、管理処理部140が、内部パラメータに基づいて行う。第1推定器131によって推定された内部パラメータが異常値である場合には、残量推定に用いられる内部パラメータは、変更器134によって正常値に変更された内部パラメータである。また、第1推定器131によって推定された内部パラメータが正常値である場合には、残量推定に用いられる内部パラメータは、第1推定器131によって推定された内部パラメータである。実施形態によれば、残量推定などの内部パラメータを用いた管理処理において、内部パラメータの異常値が取り除かれているため、異常値による管理処理への悪影響を防止できる。
図6Aは、ステップS13の異常処理を実行しない場合の内部パラメータRa,Rb,Cbの推定結果の時間変化を示し、図6BはステップS13の異常処理を実行した場合の内部パラメータRa,Rb,Cbの推定結果の時間変化を示している。ここでは、異常処理として、異常値である内部パラメータの値を、逐次更新における直前の内部パラメータ710の値(変更値)に変更した。
図6Aにおいては、内部パラメータRaにおける領域801,802と、内部パラメータCbにおける領域803,804,805などにおいて、基準範囲から外れた異常値が発生している。これに対して、図6Aの領域801,802,803,804,805に対応する図6Bの領域901,902,903,904,905では、異常値が取り除かれており、各内部パラメータが基準範囲内にあることがわかる。
<3.変形>
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
10 蓄電池システム
20 蓄電池
30 電流計
40 電圧計
50 温度センサ
100 管理装置
100A コンピュータ
110 等価回路モデル
120 誤差計算器
130 内部パラメータ推定装置
131 第1推定器
132 第2推定器
133 検出器
134 変更器
135 基準範囲計算器
140 管理処理部
200 プロセッサ
300 記憶装置
400 入出力装置
500 第1処理モジュール
510 第1推定処理モジュール
520 第2推定処理モジュール
530 検出処理モジュール
540 変更処理モジュール
550 基準範囲計算処理モジュール
560 管理処理モジュール
320 基準範囲データ
710 直前の内部パラメータ
720 内部パラメータ平均値

Claims (11)

  1. 蓄電池の等価回路モデルにおける内部パラメータを逐次更新するアルゴリズムによって、前記等価回路モデルにおける前記内部パラメータを、前記等価回路モデルを用いて推定する推定器を備え、前記推定器によって推定された内部パラメータが、前記等価回路モデルに与えられて逐次更新される内部パラメータ推定装置であって、
    前記推定器によって推定された前記内部パラメータの値が、前記等価回路モデルにおける前記内部パラメータの正常値の範囲を示す基準範囲から外れていることを検出する検出器と、
    前記内部パラメータの値が前記基準範囲が示す正常値の範囲から外れていることが検出された場合に、前記内部パラメータの値を、前記基準範囲内の正常値にする変更器と、
    を備え、
    前記内部パラメータの値が、前記基準範囲が示す正常値の範囲から外れていることが検出された場合には、前記変更器によって正常値に変更された前記内部パラメータが、前記等価回路モデルに与えられる蓄電池の内部パラメータ推定装置。
  2. 前記変更器によって変更する前記正常値は、前記基準範囲が示す正常値の範囲から外れていることが検出される直前における前記内部パラメータの値である
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記変更器によって変更する前記正常値は、過去の内部パラメータの値の平均値である
    請求項1に記載の装置。
  4. 前記変更器によって変更する前記正常値は、前記推定器とは別のアルゴリズムで推定された前記内部パラメータの値である
    請求項1に記載の装置。
  5. 前記基準範囲は、固定の範囲である
    請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記基準範囲は、可変の範囲である
    請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記内部パラメータに影響を与える要素に基づいて前記基準範囲を計算する基準範囲計算器を更に備える
    請求項1から4、及び、6のうちのいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記要素は、温度、蓄電池の劣化度、充放電のサイクル数、及び蓄電池の使用時間からなる群から選択される少なくとも一つである
    請求項7に記載の装置。
  9. 蓄電池の内部パラメータを推定する推定器と、
    前記推定器によって推定された前記内部パラメータの値が、基準範囲から外れていることを検出する検出器と、
    前記内部パラメータの値が前記基準範囲から外れていることが検出された場合に、前記内部パラメータの値を、前記基準範囲内の変更値にする変更器と、
    前記内部パラメータに影響を与える要素に基づいて前記基準範囲を計算する基準範囲計算器と、
    を備え、
    前記要素は、温度、蓄電池の劣化度、充放電のサイクル数、及び蓄電池の使用時間からなる群から選択される少なくとも一つである蓄電池の内部パラメータ推定装置。
  10. 蓄電池の等価回路モデルにおける内部パラメータを逐次更新するアルゴリズムによって、前記等価回路モデルにおける前記内部パラメータを推定し、推定した前記内部パラメータを前記等価回路モデルに与えて逐次更新するためにコンピュータによって実行される方法であって、
    前記蓄電池の内部パラメータを、前記等価回路モデルを用いて推定し、
    前記内部パラメータの値が、前記等価回路モデルにおける前記内部パラメータの正常値の範囲を示す基準範囲から外れている場合には、前記内部パラメータの値を、前記基準範囲内の正常値にし、
    前記内部パラメータの値が前記基準範囲が示す正常値の範囲から外れている場合には、前記正常値に変更された前記内部パラメータを前記等価回路モデルに与える
    ことを含む方法。
  11. コンピュータに、蓄電池の等価回路モデルにおける内部パラメータを逐次更新するアルゴリズムによって、前記等価回路モデルにおける前記内部パラメータを推定し、推定した前記内部パラメータを前記等価回路モデルに与えて逐次更新する処理を実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記処理は、
    蓄電池の内部パラメータを、前記等価回路モデルを用いて推定すること、
    前記内部パラメータの値が、前記等価回路モデルにおける前記内部パラメータの正常値の範囲を示す基準範囲から外れていることを検出すること、
    前記内部パラメータの値が前記基準範囲が示す正常値の範囲から外れている場合に、前記内部パラメータの値を、前記基準範囲内の正常値にし、前記正常値に変更された前記内部パラメータを、前記等価回路モデルに与えること、
    を含むコンピュータプログラム。
JP2018104220A 2018-05-31 2018-05-31 蓄電池の内部パラメータ推定装置、方法、及びコンピュータプログラム Active JP7280584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018104220A JP7280584B2 (ja) 2018-05-31 2018-05-31 蓄電池の内部パラメータ推定装置、方法、及びコンピュータプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018104220A JP7280584B2 (ja) 2018-05-31 2018-05-31 蓄電池の内部パラメータ推定装置、方法、及びコンピュータプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019211211A JP2019211211A (ja) 2019-12-12
JP7280584B2 true JP7280584B2 (ja) 2023-05-24

Family

ID=68845881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018104220A Active JP7280584B2 (ja) 2018-05-31 2018-05-31 蓄電池の内部パラメータ推定装置、方法、及びコンピュータプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7280584B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102648555B1 (ko) * 2021-12-28 2024-03-19 경북대학교 산학협력단 배터리 파라미터에 기반한 배터리 이상발생 판단 장치 및 방법

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006242880A (ja) 2005-03-07 2006-09-14 Hitachi Vehicle Energy Ltd 電源装置用状態検知装置,電源装置及び電源装置に用いられる初期特性抽出装置
JP2014232649A (ja) 2013-05-29 2014-12-11 日産自動車株式会社 電池温度推定装置及び電池温度推定方法
WO2019138286A1 (ja) 2018-01-11 2019-07-18 株式会社半導体エネルギー研究所 二次電池の異常検知装置、異常検知方法、及びプログラム
JP2019146302A (ja) 2018-02-16 2019-08-29 株式会社半導体エネルギー研究所 二次電池の充電状態推定装置及び異常検出装置、及び二次電池の管理システム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4983513B2 (ja) * 2007-09-27 2012-07-25 三菱自動車工業株式会社 車両のバッテリ管理装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006242880A (ja) 2005-03-07 2006-09-14 Hitachi Vehicle Energy Ltd 電源装置用状態検知装置,電源装置及び電源装置に用いられる初期特性抽出装置
JP2014232649A (ja) 2013-05-29 2014-12-11 日産自動車株式会社 電池温度推定装置及び電池温度推定方法
WO2019138286A1 (ja) 2018-01-11 2019-07-18 株式会社半導体エネルギー研究所 二次電池の異常検知装置、異常検知方法、及びプログラム
JP2019146302A (ja) 2018-02-16 2019-08-29 株式会社半導体エネルギー研究所 二次電池の充電状態推定装置及び異常検出装置、及び二次電池の管理システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019211211A (ja) 2019-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Awadallah et al. Accuracy improvement of SOC estimation in lithium-ion batteries
JP5058814B2 (ja) バッテリーの状態及びパラメーターの推定システム及び方法
CN109164391B (zh) 一种动力电池荷电状态在线估算方法及系统
EP3413067A1 (en) Method and apparatus for estimating a state of health of a battery pack
US10620275B2 (en) State estimation of an energy system
WO2015059879A1 (ja) バッテリのパラメータ推定装置及びパラメータ推定方法
JP6450565B2 (ja) バッテリのパラメータ推定装置
JP2015038444A (ja) 二次電池の残量推定方法及びその装置
JP2016090330A (ja) バッテリのパラメータ推定装置
JP6711981B2 (ja) バッテリのパラメータ推定装置
US11143705B2 (en) Method and device for detecting battery cell states and battery cell parameters
CN114072685A (zh) 一种用于估计电池单元的操作参数的方法
JPWO2019230033A1 (ja) パラメータ推定装置、パラメータ推定方法及びコンピュータプログラム
KR102412606B1 (ko) 배터리의 soh 추정 장치 및 방법
JP7030191B2 (ja) カルマンフィルタの安定した収束挙動を監視するための方法及びデバイス
CN113853524B (zh) 用于估计电池状态的方法
KR102416009B1 (ko) 배터리의 soc 추정 장치 및 방법
Sandoval-Chileño et al. Robust State of Charge estimation for Li-ion batteries based on Extended State Observers
JP2015184217A (ja) 推定プログラム、推定方法および推定装置
WO2020026509A1 (ja) 電池状態推定装置、電池制御装置
JP2015105876A (ja) 推定プログラム、推定方法および推定装置
EP3983816B1 (en) A method for estimating a battery state
JP7280584B2 (ja) 蓄電池の内部パラメータ推定装置、方法、及びコンピュータプログラム
CN113588132A (zh) 一种温度处理方法及装置
CN114994542B (zh) 电池开路电压估计方法、装置、电子设备及可读存储介质

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210527

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220614

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230411

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230502

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7280584

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150