JP7277905B2 - 研磨ホイールユニット及び研磨ホイール - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 以下の試験及び集会にて発表 1.試験日:平成30年11月12日 試験場所:ランドワーク株式会社 (宮城県宮城郡松島町松島字小梨屋2-14) 2.開催日:平成30年11月20日 集会名:技術説明会 開催場所:タカラスタンダード株式会社 トナミ工場 (富山県砺波市太郎丸5866)
本発明は、研磨装置に用いられる研磨ホイールユニットおよびこの研磨ホイールユニットに適用される研磨ホイールに関する。
石材からなるテーブルや洗面台、キッチントップ等の周縁面を研磨加工する技術が特許文献1などに開示されている。
特許文献1では、X方向,Y方向,Z方向の3方向に移動自在のヘッドを有する研磨装置本体と、ヘッドの先端に接続された砥石と、を備える研磨装置が開示されている。また、特許文献1に開示の研磨装置は、超音波センサーも備えており、当該超音波センサーにより研磨対象である石材のコーナー部を検出できる構成となっている。特許文献1に開示の研磨装置では、研磨テーブルへの石材の配置がX方向およびY方向に対して多少傾いた状態でも、正確に石材の周縁面を研磨することができる。
特開平8-39406号公報
しかしながら、従来の研磨装置では、少しずつ研磨を進めて行くことが必要となる。即ち、一度に大きな研磨代で研磨しようとすると、研磨精度が低下したり、砥層に傷がついたりすることがある。よって、従来の研磨装置を用いた作業では、長時間を要し効率が悪かった。
また、CNC(Computer Numerical Control)装置を用いた研磨装置では、番手の異なる研磨ホイールを自動で変換するため、それぞれの研磨ホイールがコーンと呼ばれるソケット部材に装着された状態で用いられる。このようにソケット部材に研磨ホイールが取り付けられてなる研磨ホイールユニットがCNC装置のヘッドに取り付けられる場合には、CNC装置のヘッドにおける回転中心軸に対して、研磨ホイールの中心軸が偏芯した状態となる場合も生じ得る。このような状態で研磨作業を実行すると、磨きむらが発生したり、砥層に傷がついたりすることが生じ得る。
本発明は、上記のような問題に鑑みなされたものであって、高効率な研磨作業が実行可能であるとともに、磨きむらや砥層への傷の発生などを抑制することができる研磨ホイールユニットおよび研磨ホイールを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る研磨ホイールユニットは、研磨装置のヘッドに装着される研磨ホイールユニットであって、柱形状または筒形状を有し、前記ヘッドに対して一端部分が取り付けられ、前記ヘッドの回転駆動力を他端部分に伝達するソケット部材と、リング形状を有し、前記ソケット部材の前記他端部分に取り付けられ、外周面に砥層が設けられてなる研磨ホイールと、を備え、前記研磨ホイールは、金属材料からなり、円筒形状を有するコア部と、円筒形状を有し、前記コア部の外周面に密に接合された、樹脂またはゴムから構成された弾性部と、金属材料からなる円筒形状を有し、前記弾性部の外周面に密に接合されているとともに、外周面に前記砥層が設けられてなる砥層リング部と、を有し、前記研磨ホイールの外径をφAとし、前記弾性部の径方向の厚みをteとするとき、(te/φA)は、6%以上17.5%以下の範囲である。
上記の研磨ホイールユニットでは、研磨ホイールの径方向に力の緩衝が可能な弾性部が設けられているので、仮に研磨装置のヘッドにおける回転中心軸に対して偏芯した状態で研磨ホイールユニットが取り付けられた場合にあっても、磨きむらや砥層に傷がついたりするのを抑制することができる。即ち、上記の研磨ホイールユニットでは、偏芯した状態でヘッドに取り付けられたとしても、弾性部により径方向の力の緩衝がなされるので、研磨対象であるワークに対する砥層の接触強さが適正に維持されるので、磨きむらや砥層に傷がついたりするのを抑制することができる。
また、上記の研磨ホイールユニットでは、前記弾性部を有するので、従来の研磨ホイールユニットを用いた場合のように、研磨対象となるワークの材質などに応じて経験則に基づいた研磨代を設定するという煩雑な作業を抑制するのに有効である。このため、上記の研磨ホイールユニットを採用して研磨作業を行う場合には、ある程度大きな研磨代を以って研磨作業を実行しても、研磨精度の低下や砥層に傷がつくのを抑制することができ、高効率に研磨作業が実行可能である。
また、研磨ホイールの径方向において、コア部と砥層リング部とで弾性部を挟み込んだ構成が採用されているので、ヘッドの回転中心軸と研磨ホイールの砥層との間での径方向での力の緩衝効果を確実に得ることができる。
また、(te/φA)6%以上17.5%以下の範囲とされているので、回転駆動力の伝達経路中における、研磨ホイールの径方向での力の緩衝効果をより確実に得ることができる。
上記研磨ホイールユニットにおいては、前記砥層リング部の径方向の厚みtrが0.1mm以上5mm以下の範囲である、とすることもできる。
上記のように、厚みtrを0.1mm以上5mm以下の範囲として薄くすることで、弾性部での力の緩衝効果をさらに確実に得ることができる。なお、厚みtrについては、2mm以下(例えば、1mm)にすることがより望ましい。
上記研磨ホイールユニットにおいては、前記弾性部のショア硬度がA60以下である、とすることもできる。
上記のように、弾性部のショア硬度をA60以下とすることにより、弾性部での力の緩衝効果をさらに確実に得ることができる。
上記研磨ホイールユニットは、円環板形状を有し、前記研磨ホイールにおける前記ソケット部材の側とは反対側の面に当接されるキャップと、前記キャップ側から、当該キャップおよび前記研磨ホイールをこれらの中心で前記ソケット部材に締結するためのボルトと、をさらに備え、前記研磨ホイールにおける前記反対側の面であってかつ前記キャップの周縁に対応する位置には、当該反対側の面から前記ソケット部材の側に向けて凹設されてなる凹部が設けられており、前記キャップにおける前記研磨ホイールと当接する側の部分には、前記研磨ホイールの側に向けて凸設され、前記凹部に嵌入される凸部が設けられている、とすることもできる。
上記のように、キャップに設けられた凸部と研磨ホイールに設けられた凹部とが嵌合するように構成することにより、研磨作業中におけるソケット部材に対する研磨ホイールの周方向での滑りを防止することができ、高効率な研磨作業を実行する上で有効となる。
また、本発明の一態様に係る研磨ホイールは、ヘッドと、柱形状または筒形状を有し、前記ヘッドに対して一端部分が取り付けられ、前記ヘッドの回転駆動力を他端部分に伝達するソケット部材と、を備えた研磨装置の前記ソケット部の前記他端部分に取り付けられる研磨ホイールであって、金属材料からなり、円筒形状を有するコア部と、円筒形状を有し、前記コア部の外周面に密に接合された、樹脂またはゴムから構成された弾性部と、金属材料からなる円筒形状を有し、前記弾性部の外周面に密に接合されているとともに、外周面に砥層が設けられてなる砥層リング部と、を有し、前記研磨ホイールの外径をφAとし、前記弾性部の径方向の厚みをteとするとき、(te/φA)が、6%以上17.5%以下の範囲とされている。
上記の研磨ホイールによれば、コア部と砥層リング部とで弾性部を挟み込んだ構成が採用されているので、仮に研磨装置のヘッドにおける回転中心軸に対してソケット部が偏芯しているような場合であっても、磨きむらや砥層に傷がついたりするのを抑制することができる。即ち、ヘッドに対してソケット部が偏芯していたとしても、上記の研磨ホイールでは、弾性部により径方向の力の緩衝がなされるので、研磨対象であるワークに対する砥層の接触強さが適正に維持され、磨きむらや砥層に傷がついたりするのを抑制することができる。
従って、上記の研磨ホイールでは、従来のように、研磨対象となるワークの材質などに応じて経験則に基づいた研磨代を設定するという煩雑な作業を抑制するのに有効である。つまり、上記の研磨ホイールを採用して研磨作業を行う場合には、ある程度大きな研磨代を以って研磨作業を実行しても、研磨精度の低下や砥層に傷がつくのを抑制することができる。そのため、高効率に研磨作業が実行可能である。
なお、上記の研磨ホイールは、前記ソケット部材の側とは反対側の面に円環板形状のキャップが当接され、当該キャップと共に、当該キャップおよび当該研磨ホイールの中心でボルトにより前記ソケット部材に締結されるものであり、当該研磨ホイールにおける前記反対側の面であって前記キャップの周縁に対応する位置に、当該研磨ホイールの側に向けて前記キャップに凸設された凸部が嵌入される凹部が設けられているものであってもよい。
本発明は、高効率な研磨作業が実行可能であるとともに、磨きむらや砥層への傷の発生などを抑制することができる。
本発明の実施形態に係る研磨装置の概略構成を示す斜視図である。 研磨ホイールユニットの構成を示す展開側面図である。 研磨ホイールの構成を示す断面図である。 ワークの周縁面を研磨する際に研磨ホイールユニットが奏する効果を説明するための断面図である。 変形例に係る研磨ホイールの構成を示す断面図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一例であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
[実施形態]
1.研磨装置1の概略構成
実施形態に係る研磨装置1の概略構成について、図1を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る研磨装置1は、テーブル10と、ガイド11,12と、X可動ユニット13と、ヘッド14と、研磨ホイールユニット20と、を備える。このうち、テーブル10と、ガイド11,12と、X可動ユニット13と、ヘッド14と、を以って研磨装置1の本体部分が構成されている。
テーブル10は、X方向およびY方向に広がるテーブルであって、研磨対象であるワーク500を載置可能となっている。なお、本実施形態に係るテーブル10には、人工石からなるキッチントップがワーク500として載置されている。そして、研磨装置1が研磨対象とする箇所は、一例として、ワーク500に開けられた孔部500aの周縁面500bである。
ガイド11,12は、テーブル10のY方向両縁部分に設けられており、それぞれがX方向に延設されている。各ガイド11,12には、図示を省略する駆動ユニットおよびガイドレールなどが設けられており、X可動ユニット13をX方向に可動する。
X可動ユニット13は、ガイド11,12で支持されており、テーブル10のZ方向上方を跨ぐように配設されている。X可動ユニット13は、ガイド11,12の駆動ユニットの駆動により、X方向に移動できるようになっている(矢印M)。
ヘッド14は、X可動ユニット13に対して取り付けられており、Y方向およびZ方向に可動可能となっている(矢印M,M)。なお、X可動ユニット13の可動およびヘッド14の可動は、図示を省略するコントローラからの指示によりなされる。即ち、コントローラにプログラムされた座標に研磨ホイールユニット20のZ方向下端部分(研磨ホイールの外周面)が移動するように、X可動ユニット13およびヘッド14は移動される。
研磨ホイールユニット20は、ヘッド14のZ方向下側に装着されている。なお、図1では、一種類の研磨ホイールユニット20だけを図示しているが、研磨装置1には、番手が互いに異なる研磨ホイールを有する複数の研磨ホイールユニット20や、樹脂製の研磨ホイールを有する研磨ホイールユニット20などがヘッド14の可動域内に配置されており、コントローラの指示により自動で変更可能となっている。
2.研磨ホイールユニット20の構成
研磨ホイールユニット20の構成について、図2を用いて説明する。図2は、研磨ホイールユニット20の構成を示す展開(分解)側面図である。
図2に示すように、本実施形態に係る研磨ホイールユニット20は、コーン21と、研磨ホイール22と、キャップ23と、ボルト24とを、を有する。コーン21は、研磨ホイールユニット20におけるソケット部材であり、円柱形状を有している。
コーン21は、係止部211と、コーン本体部212と、ホイール装着部213と、を有する。係止部211は、コーン本体部212に対してヘッド14側(図2の上側)に設けられており、鍵形状の構成によりヘッド14に係止することができる。ホイール装着部213は、コーン本体部212に対してヘッド14側とは反対側(図2の下側)に設けられており、コーン本体部212よりも小径の円柱形状を有する。
研磨ホイール22は、リング形状を有し、径方向中央部分に孔部22aを有する。孔部22aの内径は、コーン21のホイール装着部213の外径と略合致するように設定されている。ただし、孔部22aの内径は、装着のための微細な隙間が空くように、ホイール装着部213の外径よりも若干大径となっている。
なお、コーン21のホイール装着部213に対して研磨ホイール22を装着した際には、コーン本体部212の底面部212aに対して研磨ホイール22が密着することとしてもよいし、パッキンなどを介挿させることとしてもよい。
キャップ23は、円環板形状を有し、研磨ホイール22のコーン21とは反対側の面(底面部22b)に密着するように配される。即ち、研磨ホイール22は、底面部22bにキャップ23が宛がわれた状態で、ボルト24による締結を以ってコーン21のコーン本体部212とキャップ23との間で挟まれた状態で固定がなされる。
ここで、研磨ホイール22の底面部22bには、当該底面部22bとは反対側に向けて凹入されてなる凹部22cが形成されている(図2の拡大部分を参照)。この凹部22cに対しては、キャップ23の周縁の一部に設けられた凸部231が嵌入される構成となっている。また、キャップ23には、弾性部材(例えば、樹脂やゴム)からなるキャップ弾性部232が設けられている(図2の拡大部分を参照)。研磨ホイール22の凹部22cとキャップ23の凸部231とにより、ボルト24での締結時において、回り止めとしての機能が発揮される。なお、キャップ23のキャップ本体部230と研磨ホイール22の底面部22bとの間にキャップ弾性部232が介挿されることにより、ボルト24および研磨ホイール22の緩み止め効果を奏することもできる。
3.研磨ホイール22の構成
研磨ホイール22の構成について、図3を用いて説明する。図3は、研磨ホイール22の構成を示す断面図である。なお、図3では、先に説明した凹部22cの図示を省略している。
図3に示すように、研磨ホイール22は、中心軸Ax22を中心とした円筒形状を有し、径方向中央部分に孔部22aを有する。本実施形態に係る研磨ホイール22は、径方向において、コア部221、弾性部222、および砥層リング部223が互いに密に接合された構成となっている。即ち、弾性部222は、研磨ホイール22の径方向において、コア部221と砥層リング部223との間に設けられ、内周面がコア部221のコア外周面221aに密に接合されているとともに、外周面が砥層リング部223のリング内周面223bに密に接合されている。
コア部221は、例えば、金属材料(アルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス鋼など)から形成されており、内周面が孔部22aに面する。そして、コア部221は、コーン21のホイール装着部213に対する被装着部である。
弾性部222は、例えば、樹脂またはゴムから形成されており、本実施形態では、弾性部222のショア硬度がA60以下(A0よりも大きく、A60以下)となっている。
砥層リング部223は、例えば、金属材料(アルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス鋼など)から形成されており、リング外周面223aに砥層が設けられている。砥層は、ダイヤモンドやCBN(立方晶窒化硼素)などを台金外周面にメッキすることで形成されている。
ここで、図3に示すように、研磨ホイール22の外径をφA、弾性部222の厚みをteとするとき、本実施形態では、次の関係を満足する。
6%≦(te/φA)≦17.5%・・(数1)
なお、(te/φA)を上記範囲内とすることにより得られる効果については、後述する。
また、砥層リング部223の厚みをtrとするとき、本実施形態では、次の関係を満足する。
0.1mm≦tr≦5mm・・(数2)
厚みtrを上記範囲内とすることにより得られる効果についても、後述する。
4.効果
上記構成を有する研磨ホイール22を備える研磨ホイールユニット20が奏する効果について、図4を用いて説明する。図4は、ワーク500における孔部500aに面する周縁面500bを研磨する際に研磨ホイールユニット20が奏する効果を説明するための断面図である。
本実施態様に係る研磨ホイールユニット20では、研磨ホイール22が弾性部222を有している。そして、研磨ホイール22の弾性部222は、ヘッド14の回転中心軸Axと、砥層が形成された砥層リング部223のリング外周面223aとの間の回転駆動力の伝達経路内に設けられている。
本実施形態に係る研磨装置1を用いてワーク500の周縁面500bを研磨しようとした場合には、研磨ホイール22におけるリング外周面223aに対して径方向の力Fが作用する。このように、力Fが作用した場合に、弾性部222内で圧縮または引張の応力Fが作用することにより、力Fに対する緩衝部として機能する。よって、仮に研磨装置1のヘッド14における回転中心軸Axに対して偏芯した状態で研磨ホイールユニット20が取り付けられた場合にあっても、磨きむらや砥層に傷がついたりするのを抑制することができる。即ち、研磨ホイール22に弾性部222を設け、当該弾性部222で力Fの緩衝がなされるので、研磨対象であるワーク500に対する砥層の接触強さが適正に維持され、磨きむらや砥層に傷がついたりするのを抑制することができる。
また、本実施形態に係る研磨ホイールユニット20では、上述のように、ヘッド14の回転中心軸Axと研磨ホイール22の砥層との間における回転駆動力の伝達経路内に弾性部222を有する構成を採用することで、従来の研磨ホイールユニットを用いた場合のように、研磨対象となるワークの材質などに応じて経験則に基づいた研磨代を設定するという煩雑な作業を抑制するのに有効である。このため、本実施形態に係る研磨装置1を用いて研磨作業を行う場合には、ある程度大きな研磨代を以って研磨作業を実行しても、研磨精度の低下や砥層に傷がつくのを抑制することができ、高い作業効率を以って研磨作業が実行可能である。
また、本実施形態に係る研磨ホイールユニット20では、力Fの緩衝部としての弾性部222を力の作用点に近い研磨ホイール22に設け、弾性部222を樹脂またはゴムから構成することとすれば、簡単な構成で確実且つ高効率に力Fの緩衝が可能となる。
また、本実施形態に係る研磨ホイール22では、図3に示したように、径方向において、コア部221と砥層リング部223とで弾性部222を直に挟み込んだ構成を採用することにより、ヘッド14の回転中心軸Axと研磨ホイール22における砥層リング部223の砥層との間での径方向での力Fの緩衝を確実にすることができる。
また、本実施形態に係る研磨ホイールユニット20では、上記(数1)のように、(te/φA)を6%以上17.5%以下の範囲とすることにより、回転駆動力の伝達経路中における、研磨ホイール22の径方向での力Fの緩衝効果をより確実に得ることができる。
また、本実施形態に係る研磨ホイール22では、上記(数2)のように、砥層リング部223の厚みtrを0.1mm以上5mm以下の範囲として薄くすることで、弾性部222での力Fの緩衝効果をさらに確実に得ることができる。なお、厚みtrについては、2mm以下(例えば、1mm)にすることがより望ましい。
ここで、本発明者等は、砥層リング部223の厚みtrを5mmよりも肉厚にした場合に、弾性部222での力Fの緩衝効果が不十分となることを確認している。よって、砥層リング部223の厚みtrについては、研磨ホイール22の製造上の容易性、および研磨作業に際しての砥層リング部223の耐久性などを加味した上で、できるだけ薄肉化することが力Fの緩衝という観点から望ましい。
また、本実施形態に係る研磨ホイール22では、弾性部222のショア硬度をA60以下とすることにより、弾性部222での力Fの緩衝効果をさらに確実に得ることができる。逆に言うと、A60よりもショア硬度が高いような材料を用いて弾性部を形成した場合には、本実施形態に係る研磨ホイール22よりも力Fの緩衝性能が低下してしまう。なお、研磨ホイール22に適したショア硬度がA60以下の材料としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPT=EPDM,EPM)、ニトリルゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、ニトリルイソプレンゴム(NIR)、エチレン酢酸ビニル重合体(EVA)、エポキシ樹脂などを挙げることができる。
また、本実施形態に係る研磨ホイールユニット20においては、コーン21および研磨ホイール22の他に、円環板形状を有し、研磨ホイール22におけるコーン21の側とは反対側の面(底面部22b)に当接されるキャップ23と、キャップ23の側から、当該キャップ23および研磨ホイール22をコーン21に締結するためのボルト24と、を備える。そして、研磨ホイールユニット20では、キャップ23に設けられた凸部231と研磨ホイール22の底面部22bに設けられた凹部22cとが嵌合するように構成することにより、研磨作業中におけるコーン21に対する研磨ホイール22の周方向での滑りを防止することができ、高効率な研磨作業を実行する上で有効となる。
以上のように、本実施形態に係る研磨ホイールユニット20では、高効率な研磨作業が実行可能であるとともに、磨きむらや砥層への傷の発生などを抑制することができる。
[変形例]
変形例に係る研磨ホイールユニットの構成について、図5を用いて説明する。図5は、変形例に係る研磨ホイール32の構成を示す断面図である。なお、本変形例に係る研磨ホイールユニットの構成のうち、研磨ホイール32を除く部分については上記実施形態と同じであるので、以下では、繰り返しの説明を省略する。
図5に示すように、本変形例に係る研磨ホイール32も、円筒形状を有し、径方向中央部分に孔部32aを有する。研磨ホイール32も、径方向において、コア部321、弾性部322、および砥層リング部323が互いに密に接合された構成となっている。上記実施形態と同様に、弾性部322は、研磨ホイール32の径方向において、コア部321と砥層リング部323との間に設けられ、内周面がコア部321のコア外周面321aに密に接合されているとともに、外周面が砥層リング部323のリング内周面323bに密に接合されている。
コア部321は、本変形例においても、例えば、金属材料(アルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス鋼など)から形成されており、内周面が孔部32aに面する。
弾性部322は、本変形例においても、例えば、樹脂またはゴムから形成されており、ショア硬度がA60以下(A0よりも大きく、A60以下)となっている。なお、弾性部222の厚みは、上記実施形態と同様に、teである。
砥層リング部323は、本変形例においても、例えば、金属材料(アルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス鋼など)から形成されており、リング外周面323aに砥層が設けられている。砥層は、上記実施形態と同様に、ダイヤモンドやCBN(立方晶窒化硼素)などを台金外周面にメッキすることで形成されている。
ここで、本変形例に係る研磨ホイール32が上記実施形態に係る研磨ホイール22と相違する箇所は、砥層リング部323の形状である。具体的に、図5に示すように、本変形例に係る研磨ホイール32では、高さ方向の上部と下部とにフランジ部323c,323dが形成されている。フランジ部323c,323dは、当該フランジ部323c,323dの間の領域に比べて大径に形成されている。これにより、本変形例に係る研磨ホイール32は、全体としてボビン形状を有する。
図5に示すように、研磨ホイール32の外径φAは、砥層リング部323のリング外周面323aのうち、フランジ部323c,323dの間の領域の径で規定されている。そして、本変形例に係る研磨ホイール32においても、上記(数1)および上記(数2)の関係を満足するようになっている。
本変形例に係る研磨ホイール32を備える研磨ホイールユニットは、上記実施形態に係る研磨ホイールユニット20と同じ効果を奏することができる。
[その他の変形例]
上記実施形態および上記変形例では、研磨ホイール22,32における弾性部222,322として、樹脂またはゴムからなる部位を設けることとしたが、弾性部の構成については、これらに限定されるものではない。例えば、コア部221,321と砥層リング部223,323との間にバネや気体を充填した袋体などを挿設することにより弾性部を構成することも可能である。
また、樹脂またはゴムからなる弾性部を設ける場合においても、これら樹脂またはゴムは必ずしも中実である必要はなく、中空部分(気泡等)を含んでいてもよい。例えば弾性部は発泡樹脂や発泡ゴム等の発泡体で構成されていてもよい。発泡体によれば、発泡の体積割合などで硬度の調整が可能である。
上記実施形態および上記変形例では、研磨ホイールユニットの構成要素のうちの研磨ホイール22,32に弾性部222,322を設けることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、ソケット部材であるコーンに弾性部を設けることとしてもよいし、コーンおよび研磨ホイールの双方に弾性部を設けることとしてもよい。
また、コーンと研磨ホイールとの間に弾性部を設けることとしてもよい。具体的には、図2において、コーンのホイール装着部の外周面と、研磨ホイールの孔部に面する内周面との間に樹脂やゴムなどからなる弾性部を介挿することとしてもよい。この場合には、研磨ホイール自体の弾性部を省略してもよい。
1 研磨装置
20 研磨ホイールユニット
21 コーン(ソケット部材)
22,32 研磨ホイール
221,321 コア部
222,322 弾性部
223,323 砥層リング部

Claims (6)

  1. 研磨装置のヘッドに装着される研磨ホイールユニットであって、
    柱形状または筒形状を有し、前記ヘッドに対して一端部分が取り付けられ、前記ヘッドの回転駆動力を他端部分に伝達するソケット部材と、
    リング形状を有し、前記ソケット部材の前記他端部分に取り付けられ、外周面に砥層が設けられてなる研磨ホイールと、を備え、
    前記研磨ホイールは、
    金属材料からなり、円筒形状を有するコア部と、
    円筒形状を有し、前記コア部の外周面に密に接合された、樹脂またはゴムから構成された弾性部と、
    金属材料からなる円筒形状を有し、前記弾性部の外周面に密に接合されているとともに、外周面に前記砥層が設けられてなる砥層リング部と、を有し、
    前記研磨ホイールの外径をφAとし、前記弾性部の径方向の厚みをteとするとき、(te/φA)は、6%以上17.5%以下の範囲である、
    研磨ホイールユニット。
  2. 請求項1に記載の研磨ホイールユニットにおいて、
    前記砥層リング部の径方向の厚みtrは、0.1mm以上5mm以下の範囲である、
    研磨ホイールユニット。
  3. 請求項1又は2に記載の研磨ホイールユニットにおいて、
    前記弾性部は、ショア硬度がA60以下である、
    研磨ホイールユニット。
  4. 請求項1から請求項の何れかに記載の研磨ホイールユニットにおいて、
    該研磨ホイールユニットは、
    円環板形状を有し、前記研磨ホイールにおける前記ソケット部材の側とは反対側の面に当接されるキャップと、
    前記キャップ側から、当該キャップおよび前記研磨ホイールをこれらの中心で前記ソケット部材に締結するためのボルトと、をさらに備え、
    前記研磨ホイールにおける前記反対側の面であってかつ前記キャップの周縁に対応する位置には、当該反対側の面から前記ソケット部材の側に向けて凹設されてなる凹部が設けられており、
    前記キャップにおける前記研磨ホイールと当接する側の部分には、前記研磨ホイールの側に向けて凸設され、前記凹部に嵌入される凸部が設けられている、
    研磨ホイールユニット。
  5. ヘッドと、柱形状または筒形状を有し、前記ヘッドに対して一端部分が取り付けられ、前記ヘッドの回転駆動力を他端部分に伝達するソケット部材と、を備えた研磨装置の前記ソケット部の前記他端部分に取り付けられる研磨ホイールであって、
    金属材料からなり、円筒形状を有するコア部と、
    円筒形状を有し、前記コア部の外周面に密に接合された、樹脂またはゴムから構成された弾性部と、
    金属材料からなる円筒形状を有し、前記弾性部の外周面に密に接合されているとともに、外周面に砥層が設けられてなる砥層リング部と、を有し、
    前記研磨ホイールの外径をφAとし、前記弾性部の径方向の厚みをteとするとき、(te/φA)は、6%以上17.5%以下の範囲である、
    研磨ホイール。
  6. 請求項5に記載の研磨ホイールにおいて、
    当該研磨ホイールは、前記ソケット部材の側とは反対側の面に円環板形状のキャップが当接され、当該キャップと共に、当該キャップおよび当該研磨ホイールの中心でボルトにより前記ソケット部材に締結されるものであり、
    当該研磨ホイールにおける前記反対側の面であって前記キャップの周縁に対応する位置には、当該研磨ホイールの側に向けて前記キャップに凸設された凸部が嵌入される凹部が設けられている、
    研磨ホイール。
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