JP7276816B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一つであるパチンコ遊技機にあっては、始動入賞口にパチンコ球が入賞すると、表示装置に表示された図柄を変動させ、一定時間経過後に停止させる。この際、図柄が特定の組合せで揃うと、遊技上の「大当り」となり、大入賞口は入賞可能に開放される。開放された大入賞口に遊技球が入賞すると、遊技者は多くのパチンコ球を獲得できる。ここで、図柄を変動表示する表示装置にあっては、三次元映像を表示するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような三次元映像を表示する表示演出を含めると、遠景と近景を遊技演出として表現できることとなり、遊技の興趣は高められたものとなっていた。
特開2017-158773号公報
しかしながら、上述した表示演出にあっては、遠景と近景を混ぜて遊技者を楽しませるものに過ぎず、表示演出として単調さが残るものとなっていた。昨今における遊技演出は多様化しており、様々なゲーム性を含めた表示演出が求められている。
本発明は前記した要望に鑑みなされたものであって、その目的は、立体的に視認される画像を表示する表示演出を具備しながらも、立体的な表示による興趣のみならず、更なる遊技演出を含めた表示演出を可能にし、遊技の興趣をより一層高めた遊技機を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明に係る遊技機は、表示領域の一部もしくは全部に立体的に視認される画像を表示可能とする表示装置を備えた遊技機であって、前記表示装置に同時に表示される画像には、立体的に視認される画像および平面的に視認される画像のいずれも含まれる、ことを特徴とする。なお、立体的に視認される画像としては主に「三次元映像(遊技者に裸眼で立体的に視認される画像および映像)」であることを意味しており、平面的に視認される画像としては主に「二次元映像」であることを意味している。
前記目的を達成するため本発明に係る遊技機は、表示領域の一部もしくは全部に立体的に視認される画像を表示可能とする表示装置を備えた遊技機であって、前記表示装置の表示領域を複数の個別領域に区画する区画表示手段と、前記区画表示手段によって区画された複数の個別領域には、その後に前記表示装置において実行される候補となる演出内容が夫々対応付けられ、複数の個別領域からいずれかの個別領域を選択する演出を行うとともに、選択された個別領域に対応する演出内容をその後に実行する演出実行手段と、を有し、前記区画表示手段によって区画された複数の個別領域には、立体的に視認される画像が表示される個別領域と平面的に視認される画像が表示される個別領域とを夫々少なくとも
一以上含むとともに、立体的に視認される画像が表示される個別領域と平面的に視認される画像が表示される個別領域の数の比率は、実行される遊技演出に応じた複数の候補があって、複数の候補の内から大当たりに対する期待度が高い程、立体的に視認される画像が表示される個別領域の比率が高くなるように設定することを特徴とする。なお、立体的に視認される画像としては主に「三次元映像(遊技者に裸眼で立体的に視認される画像および映像)」であることを意味しており、平面的に視認される画像としては主に「二次元映像」であることを意味している。
本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられた表示器類を拡大して示す説明図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられた主制御基板および周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられたサブ制御基板および周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 大当たり判定テーブルの説明図である。 大当たり種別判定テーブルの説明図である。 リーチ判定テーブルの説明図である。 特図変動パターン選択テーブルの説明図である。 第1特図保留記憶部の記憶内容を示す説明図である。 第2特図保留記憶部の記憶内容を示す説明図である。 演出選択テーブルの説明図である。 第1メータ抽選テーブルの説明図である。 第2メータ抽選テーブルの説明図である。 第1特図保留演出記憶部の説明図である。 第2特図保留演出記憶部の説明図である。 遊技制御用マイコンが実行するメイン側主制御処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図16に示すメイン側主制御処理において実行するメイン側タイマ割込処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図17に示すメイン側タイマ割込処理において実行する始動口センサ検出処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図17に示すメイン側タイマ割込処理において実行する特別図柄待機処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図19に示す特別図柄待機処理において実行する第2特図大当たり判定処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図19に示す特別図柄待機処理において実行する第2特図変動パターン選択処理のフローチャートである。 図21のフローチャートの続きのフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図17に示すメイン側タイマ割込処理において実行する特別図柄変動処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが実行するサブ側主制御処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図24に示すサブ側主制御処理において実行する1msタイマ割込処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図24に示すサブ側主制御処理において実行する10msタイマ割込処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図26に示す10msタイマ割込処理において実行する受信コマンド解析処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図27に示す受信コマンド解析処理において実行する変動演出開始処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図27に示す受信コマンド解析処理において実行する区画立体演出処理のフローチャートである。 演出表示装置の表示領域において、区画演出A、立体演出A,B,CおよびSPリーチA,B,Cがなされているのを模式的に示す図である。 演出表示装置の表示領域において、区画演出B、立体演出D,E,FおよびSPリーチD,E,Fがなされているのを模式的に示す図である。 演出表示装置の表示領域において、区画演出C、立体演出G,H,IおよびSPリーチG,H,Iがなされているのを模式的に示す図である。 立体演出の一例を示す図である。
本発明の実施形態に係る遊技機について図を参照しつつ説明する。本実施形態では、本発明の実施形態に係る遊技機としてパチンコ遊技機について説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機の各部の方向を説明する場合は、そのパチンコ遊技機と対向して遊技を行う遊技者から見た方向を基準とする。具体的には、パチンコ遊技機の各部の左右方向および上下方向は、遊技者から見た左右方向および上下方向とする。また、遊技者に近づく方向を前方とし、遊技者から遠ざかる方向を後方とする。
[パチンコ遊技機の主要構成]
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技機枠16を備える。遊技機枠16は、前方側から順に、前面枠18、内枠(図示せず)、外枠(図示せず)によって構成される。前面枠18は、ハンドル4と、打球供給皿(上皿ともいう)24と、余剰球受皿(下皿ともいう)25と、演出ボタン9と、演出レバー6と、スピーカ8と、左サイドランプ23aと、右サイドランプ23bとを備えている。
ハンドル4は、前面枠18のうち右下、つまり、パチンコ遊技機1と対向して遊技を行う遊技者が右手で握ることができる位置に設けられている。ハンドル4は、タッチスイッチ92(図3)と、発射レバー4aと、発射停止ボタン4bとを備えている。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力するものであり、ハンドル4を握った遊技者の右手が触れる部分に配置されている。発射レバー4aは、遊技球の発射強度を調整するためのものであり、ハンドル4に回動可能に設けられている。発射停止ボタン4bは、遊技球が発射されているときに遊技球の発射を停止するためのものであり、ハンドル4を握った右手の親指により操作可能な位置に設けられている。打球供給皿(上皿ともいう)24は、前面枠18のうち中央下側に設けられている。打球供給皿24は、発射装置90(図3)に供給する遊技球を貯留するためのものである。打球供給皿24は、貸球払出装置80(図3)および賞球払出装置400(図3)から払い出された遊技球を貯留する。余剰球受皿(下皿ともいう)25は、前面枠18のうち打球供給皿24の下方に設けられている。余剰球受皿25は、打球供給皿24の貯留可能数を超えた遊技球を貯留する。
演出ボタン9は、前面枠18のうち打球供給皿24の上方を覆う部分に設けられている。換言すると、演出ボタン9は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向する遊技者が右手または左手で押圧操作可能な位置に設けられている。本実施形態では、演出ボタン9はプッシュオン式のボタンスイッチである。演出ボタン9には、演出ボタンランプ9c(図4)と、演出ボタン振動モータ9b(図4)とが内蔵されている。演出ボタンランプ9cは、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9が押圧操作されたときに点灯または点滅する。演出ボタン9の表面は透光性材料によって形成されており、演出ボタンランプ9cが発した光を遊技者が視認できるように工夫されている。演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させるものであり、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。本実施形態では、演出ボタンランプ9cはLEDである。
演出ボタン9には、押圧操作された演出ボタン9を押圧操作前の位置に復帰させるためのバネなどの弾性部材(図示せず)が内蔵されており、演出ボタン9は、押圧操作状態が解除されると、上記弾性部材の復元力によって押圧操作前の状態に復帰する。遊技者が、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9を押圧操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出ボタン9の操作を契機として行われる特定の演出のことをボタン演出という。
前面枠18のうち余剰球受皿25の左方、つまり、前面枠18のうち下側の左端寄りには、演出レバー6が設けられている。換言すると、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられている。つまり、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられており、演出ボタン9は、前面枠18のうち、遊技者が左手で演出レバー6を操作している状態で、右手で押圧操作可能な位置に設けられている。
演出レバー6は、左手で掴むことができる棒状に形成されており、右回転または左回転の回転操作の他、後方への押し込み操作が可能である。また、演出レバー6には、演出レバー振動モータ6d(図4)が設けられている。演出レバー振動モータ6dは、演出レバー6を振動させるものであり、演出レバー6の操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。遊技者が、演出レバー6の操作が有効な期間に演出レバー6を操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出レバー6の操作を契機として行われる特定の演出のことをレバー演出という。
前面枠18のうち、左側には左サイドランプ23aが設けられており、右側には右サイドランプ23bが設けられている。左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bが設けられている部分の前面枠18は透光性を有し、その透光性を有する部分の内側には複数のLEDが配置されている。各LEDは、それぞれ複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。スピーカ8は、前面枠18のうち上部の左右の隅部にそれぞれ設けられており、音楽、効果音および報知音などの音を演出内容に応じて出力する。
また、パチンコ遊技機1は、遊技盤2と、ガラス板5と、演出表示装置7とを備える。遊技盤2は、遊技盤2の略中央、つまり、遊技者の顔と略正対する位置に配置されている。演出表示装置7は、遊技盤2の後側に配置されており、その画面が遊技盤2の略中央から露出している。遊技盤2は、固定入賞装置10と、第1大入賞装置30と、第2大入賞装置33と、ゲート12と、普通可変入賞装置(電チューともいう)20と、一般入賞口13と、表示器類50と、センター装飾体14と、レール部材17とを備える。なお、この演出表示装置7は本発明の表示装置の一例である。
遊技盤2の盤面には、遊技球が流下(転動)する遊技領域3が形成されている。遊技領域3は、演出表示装置7の画面の左方に形成された左遊技領域3aと、演出表示装置7の画面の右方に形成された右遊技領域3bとを有する。遊技盤2の盤面には、遊技球の流下方向を変化させるための複数の遊技釘(図示せず)が打ち込まれている。遊技盤2の盤面の前方は、透明のガラス板5によって覆われている。また、図1には示さないが、遊技盤2の複数箇所には、LEDが設けられている。それら各LEDを総称して盤ランプ(図4において符号2aで示す)という。盤ランプ2aを構成する各LEDは、複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。つまり、パチンコ遊技機1は、遊技制御中に演出内容に応じて左サイドランプ23a、右サイドランプ23bおよび盤ランプ2aを点灯または点滅させ、各スピーカ8から音を出力する。
固定入賞装置10は、遊技盤2のうち下側の略中央に配置されている。固定入賞装置10は、遊技球が1個ずつ入賞(入球)可能な第1始動口11を有する。第1始動口11は常時開口しており、遊技球が第1始動口11に入賞する確率は略変動しない。ゲート12は、右遊技領域3bに配置されており、右遊技領域3bを流下する遊技球が通過可能に構成されている。普通可変入賞装置20は、右遊技領域3bのうちゲート12の下方に配置されている。普通可変入賞装置20は、可動部材(電動チューリップ)21を備える。可動部材21は、基端を回動軸にして回動可能に構成されており、可動部材21が開閉動作することにより、第2始動口22が開閉する。可動部材21が開作動すると、第2始動口22が開口され、遊技球が第2始動口22に1個ずつ入賞(入球)し易い状態になる。また、可動部材21が閉作動すると、第2始動口22が閉口され、遊技球が第2始動口22に入賞することができない状態になる。
尚、図1に示す例では普通可変入賞装置20は遊技領域3の右側に配置されているが、遊技領域3の下側に配置しても良い。
第1大入賞装置30は、遊技盤2のうち固定入賞装置10の右方に配置されており、第2大入賞装置33は、第1大入賞装置30の上側に配置されている。第1大入賞装置30は、第1大入賞口32を開閉する第1開閉部材31を備えており、第2大入賞装置33は、第2大入賞口35を開閉する第2開閉部材34を備える。第1大入賞口32および第2大入賞口35は、それぞれ同時に複数の遊技球が入賞(入球)可能な大きさに形成されている。本実施形態では、第1開閉部材31および第2開閉部材34は、それぞれ左右方向に長い板状に形成されており、左右の下端を回動軸にして回動可能に構成されている。以下、第1大入賞口32および第2大入賞口35に共通の事項を説明する場合は、単に大入賞口という。
第2大入賞装置33の内部には、第2大入賞口35に入賞した遊技球が通過可能な領域である特定領域(V入賞領域ともいう、図示せず)および非特定領域(図示せず)が形成されている。また、第2大入賞装置33の内部には、第2大入賞口35に入賞した遊技球を特定領域または非特定領域に振り分ける振分部材(図示せず)と、この振分部材を駆動する振分部材ソレノイド35d(図3)とが設けられている。
表示器類50は、遊技盤2のうち遊技領域3の外側であって第1大入賞装置30の下方に設けられている。図2に示すように、表示器類50は、第1特別図柄(第1特図ともいう)を変動表示する第1特別図柄表示器51と、第2特別図柄(第2特図ともいう)を変動表示する第2特別図柄表示器52と、普通図柄(普図ともいう)を変動表示する普通図柄表示器53とを備える。さらに、表示器類50は、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を表示する第1特図保留表示器51aと、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を表示する第2特図保留表示器52aと、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を表示する普図保留表示器53aとを備える。以下、第1特別図柄および第2特別図柄に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄という。また、第1特別図柄表示器51および第2特別図柄表示器52に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄表示器という。第1特別図柄および第2特別図柄が本発明の識別図柄の一例であり、第1特別図柄表示器51および第2特別図柄表示器52が本発明の表示手段の一例である。
本実施形態では、第1特別図柄表示器51および第2特別図柄表示器52は、それぞれ4個のLEDから構成されている。点灯したLED(□)および消灯したLED(■)がそれぞれ特別図柄を表しており、LEDの点灯箇所が所定方向(たとえば、左から右)へ流れる状態が特別図柄の変動表示を表している。以下、特別図柄が変動表示を開始してから特別図柄が確定表示されるまでの特別図柄の変動パターンを特図変動パターンという。
また、本実施形態では、普通図柄表示器53は、2個のLEDから構成されている。点灯したLED(□)および消灯したLED(■)が普通図柄を表しており、各LEDが交互に点灯する状態が普通図柄の変動表示を表している。また、遊技球がゲート12を通過すると、当たりか否かを判定する普通図柄の抽選が実行され、普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示する。そして、普通図柄表示器53は、普通図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄を確定表示する。普通図柄表示器53が確定表示した普通図柄が、当たりを示す普通図柄であった場合は、普通可変入賞装置20が作動して可動部材21が開閉し、第2始動口22が開閉する。
遊技球が第1始動口11に入賞すると大当たりか否かを判定する大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示する。そして、第1特別図柄表示器51は、第1特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第1特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第1特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、第1大入賞装置30が作動して第1開閉部材31が開閉し、第1大入賞口32が開閉する。第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口11に入賞したときは、その入賞を契機とする第1特別図柄表示器51の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第1特図保留表示器51aによって表示される。以下、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を第1特図保留数という。
また、遊技球が第2始動口22に入賞すると大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示する。そして、第2特別図柄表示器52は、第2特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第2特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第2特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、第2大入賞装置33が作動して第2開閉部材34が開閉し、第2大入賞口35が開閉する。第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22に入賞したときは、その入賞を契機とする第2特別図柄表示器52の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第2特図保留表示器52aによって表示される。以下、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を第2特図保留数という。また、第1特図保留数および第2特図保留数に共通の事項を説明する場合は、単に特図保留数という。
以下、特別図柄表示器が特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を確定表示するまでを特別図柄の1回の変動という。また、特別図柄が1回変動される毎に特図保留数が1個ずつ減少することを特図保留数の消化という。また、大入賞口が開口してから閉口するまでに要する期間を大入賞口の開口期間といい、大入賞口が開口してから次回開口するまでの期間をラウンドという。また、最初のラウンド開始から最終ラウンドが終了するまでの遊技を大当たり遊技という。また、大当たり判定において大当たりと判定された場合は、大当たりの種類が抽選により決定される。大当たりの種類によって、開閉する大入賞口(第1大入賞口32および第2大入賞口35の一方または両方)、大入賞口の開口期間、実行可能な最大ラウンド数などが異なる。
パチンコ遊技機1には、大当たり判定において大当たりと判定される確率(以下、大当たり確率という)として、通常の確率(以下、通常確率という)と、通常確率よりも高い確率(以下、高確率という)とが設定されている。以下、大当たり確率が通常確率に設定されている遊技状態を通常確率状態といい、大当たり確率が高確率に設定されている遊技状態を高確率状態という。尚、以下に説明する本実施形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技中に第2大入賞口35に入賞した遊技球が、上述した特定領域を通過(V入賞)すると、大当たり遊技が終了した後の遊技状態が高確率状態に移行する。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機1は、いわゆるV確機と呼ばれる機種である。
また、本実施形態では高確率状態として、パチンコ遊技機1が高確率状態であることを直接的に遊技者に報知する一般的な高確率状態に加えて、高確率状態であることを直接的に遊技者に報知しない潜伏確変状態が含まれる。潜伏確変状態にある場合には、高確率状態であることを直接的に遊技者に報知しないが、後述のように高確率状態であることを示唆する画像を演出表示装置7に表示する。
一般入賞口13は、遊技盤2のうち固定入賞装置10の左方に配置されている。レール部材17は、遊技盤2の周囲に沿って配置されている。レール部材17は、発射装置90(図3)によって発射された遊技球を遊技領域3に案内する。遊技盤2の下部中央には、どこにも入賞しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が開口している。センター装飾体14は、遊技盤2のうち上部に配置されている。センター装飾体14は透光性を有し、その内側には、演出内容に応じて点灯・点滅する複数のLEDが設けられている。
また、パチンコ遊技機1は、可動体15を備える。可動体15は、センター装飾体14の後方に配置されている。図1は、可動体15がセンター装飾体14に略隠れた状態を示す。可動体15は、演出内容に応じて所定のタイミングで下方に降下し、遊技者から視認可能な状態に変位する。
演出表示装置7は、演出画像、メッセージ画像、デモンストレーション画像などの動画像および静止画像を表示する。これらの画像は、遊技者に向けて出力される画像であり、演出表示装置7の表示領域7Sにて表示される。遊技者は、それらの画像をパチンコ遊技機1の前方から見ながら遊技を行う。演出表示装置7は、演出画像として、演出(装飾)図柄を特別図柄の変動表示と同期させて変動表示する。本実施形態では、演出図柄は、1~9の算用数字を表した図柄である。なお、演出図柄には、アルファベットや特別なキャラクタなど、数字以外を表した図柄を含めてもよいし、数字以外を表した図柄と組み合わせてもよい。この演出表示装置7における表示領域7Sは、図示左から順に、左演出図柄表示領域7L、中演出図柄表示領域7C、右演出図柄表示領域7Rを備える。つまり、表示領域7Sのうち、左演出図柄表示領域7Lには左演出図柄9Lが変動表示され、中演出図柄表示領域7Cには中演出図柄9Cが変動表示され、右演出図柄表示領域7Rには右演出図柄9Rが変動表示される。
本実施形態では、各演出図柄の主な変動パターン(変動態様)は、演出図柄が表す数字が昇順となるように画面の上から下に移動する変動パターン、つまり、縦方向にスクロールする変動パターンである。なお、変動パターンとして、演出図柄が画面の左右の一方から他方へ移動する横スクロール方式、演出図柄が同じ表示位置にて数字の昇順に順番に表示される方式などを用いることもできる。また、演出表示装置7は、演出画像として各演出図柄の背景に背景画像を表示する。たとえば、背景画像は、テレビドラマや映画などの動画像、その動画像をアニメ化した動画像、アニメーション、パチンコ遊技機メーカーオリジナルの動画像などである。本実施形態では、演出表示装置7は、液晶表示装置である。なお、演出表示装置7として、有機EL表示装置、ドットマトリクスLEDを使った表示装置などを用いることもできる。
演出表示装置7は、各演出図柄を特別図柄の変動表示と同期させて変動表示し、特別図柄が確定表示されると同時に各演出図柄を確定表示し、大当たり判定結果を表示する。ここで、確定表示とは、演出図柄が上下に揺れたり、再変動したりすることなく、完全に停止した停止表示状態のことである。
以下、大当たり判定の結果が大当たりであったことを表す演出図柄を大当たり演出図柄といい、大当たり判定の結果がハズレであったことを表す演出図柄をハズレ演出図柄という。本実施形態では、大当たり演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃った状態、いわゆる、ぞろ目の状態である。たとえば、図1に示すように、確定表示された左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9Rがそれぞれ「7」で揃った状態である。また、ハズレ演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃っていない状態、つまり、ぞろ目ではない状態の図柄である。たとえば、確定表示された左演出図柄9Lが「7」、中演出図柄9Cが「6」、右演出図柄9Rが「7」の状態である。
以下、演出表示装置7が特別図柄と同期させて変動表示する演出図柄を演出図柄変動パターンといい、その演出図柄変動パターンの背景に表示される画像を背景画像という。背景画像は、静止画像またはゆっくりと動く動画像である。
演出図柄変動パターンは、特図変動パターンの変動表示と同期して変動表示され、特別図柄表示器の作動保留が発生した場合は、演出表示装置7の作動も保留される。つまり、特別図柄表示器の作動保留数と、演出表示装置7の作動保留数とは一致する。尚、第1特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数、及び第2特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数は、保留画像によって演出表示装置7に表示される。従って、遊技者は、演出表示装置7に表示される保留画像の数を数えることにより、第1特図保留数や第2特図保留数を知ることができるとともに、第1特図保留数や第2特図保留数に起因する演出表示装置7の作動保留数を知ることができる。尚、演出表示装置7の作動保留数については演出表示装置7に表示せずに演出表示装置7の周辺にあるランプ等を用いて遊技者に報知しても良い。
また、パチンコ遊技機1では、上記演出図柄による大当たり判定の結果の報知に加えて、演出表示装置7に表示される背景画像、スピーカ8から出力される音、盤ランプ2aの点灯、役物の動作等を複合的に用いて、大当たり判定の結果の報知を行う。具体的には、予告演出、リーチ演出等の各種演出が該当する。
[パチンコ遊技機の主な電気的構成]
次に、パチンコ遊技機1の主な電気的構成について図3および図4を参照しつつ説明する。
パチンコ遊技機1は、主制御基板60(図3)と、払出制御基板73(図3)と、サブ制御基板100(図4)と、画像制御基板200(図4)と、ランプ制御基板79(図4)と、音声制御基板78(図4)とを備えている。
図3に示すように、主制御基板60には、遊技制御用ワンチップマイコン(以下、遊技制御用マイコンという)61が実装されている。遊技制御用マイコン61は、CPU62と、ROM63と、RAM64と、入出力回路65とを備えている。CPU62は、入賞の検出、大当たり判定、各種乱数の更新などを実行する。ROM63には、CPU62が実行するコンピュータプログラム、大当たり判定テーブルTa1(図5)、大当たり種別判定テーブルTa2(図6)、リーチ判定テーブルTa3(図7)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図8)などの各種のテーブルが記憶されている。遊技制御用マイコン61は、大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数など、各種の判定(抽選)にて使用する乱数を発生する。
RAM64は、CPU62がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリなどとして使用される。また、RAM64には、第1特図保留記憶部64aと、第2特図保留記憶部64bと、普図保留記憶部64cとが設けられている。図9に示すように、第1特図保留記憶部64aは、第1ないし第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第1特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第1始動口11(図1)に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。第1特別図柄表示器51(図2)が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口11(図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第1特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数などは第1特図保留記憶部64aに記憶される。
一方、図10に示すように、第2特図保留記憶部64bは、第1ないし第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第2特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第2始動口22(図1)に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。第2特別図柄表示器52(図2)が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22(図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第2特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数などは第2特図保留記憶部64bに記憶される。
大当たり乱数などは作動保留の発生順、つまり、遊技制御用マイコン61による取得順に第1特図保留記憶部64aおよび第2特図保留記憶部64bの各第1記憶領域から順番に記憶される。このため、大当たり乱数などが第1ないし第4記憶領域まで記憶されている場合は、第4記憶領域に記憶されている大当たり乱数などが時間的に最も新しい情報であり、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数などが時間的に最も古い情報である。各記憶領域に記憶されている大当たり乱数などは、特別図柄の変動表示が1回終了する毎に、記憶の順番が古い方の記憶領域に1つずつシフトする。たとえば、第2記憶領域に記憶されていた大当たり乱数などは第1記憶領域にシフトする。また、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数などに基づく判定(抽選)は、特別図柄表示器による特別図柄の当該変動表示が終了し、次の変動表示が始まる前に実行される。
普図保留記憶部64c(図3)は、遊技球がゲート12(図1)を通過したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した普通当たり乱数(普通図柄が当たりか否かを判定(抽選)するための乱数)が記憶される。普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示しているときに遊技球がゲート12を通過したときは、その通過に起因する普通図柄表示器53の作動は一旦保留(作動保留)され、その通過に起因して取得された普通当たり乱数は普図保留記憶部64cに記憶される。普通図柄の保留された変動表示は、現在行われている普通図柄の変動表示が終了した次に行われる。本実施形態では、普図保留記憶部64cは、計4個の保留を行うための記憶領域を有し、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数は最大4個である。以下、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を普図保留数という。
また、主制御基板60には、RAMクリアスイッチ66が搭載されている。パチンコ遊技機1は、RAMクリアスイッチ66が押下された状態で起動すると、RAM64およびサブ制御基板100のRAM120(図4)を初期化する。また、主制御基板60には、表示器類50が電気的に接続されている。さらに、主制御基板60には、中継基板74を介して第1始動口センサ11aと、第2始動口センサ22aと、ゲートセンサ12aと、第1大入賞口センサ32aと、第2大入賞口センサ35aと、特定領域センサ35bと、非特定領域センサ35cと、一般入賞口センサ13aと、電チューソレノイド20aと、第1大入賞口ソレノイド30aと、第2大入賞口ソレノイド33aと、振分部材ソレノイド35dとが電気的に接続されている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11(図1)の直下に設けられており、遊技球が第1始動口11に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第2始動口センサ22aは、第2始動口22(図1)の直下に設けられており、遊技球が第2始動口22に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。ゲートセンサ12aは、ゲート12(図1)のうち遊技球の通過領域に設けられており、遊技球がゲート12を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第1大入賞口センサ32aは、第1大入賞口32(図1)の直下に設けられており、遊技球が第1大入賞口32に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35(図1)の直下に設けられており、遊技球が第2大入賞口35に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。特定領域センサ35bは、第2大入賞口35(図1)の内部の特定領域内に設けられており、遊技球が特定領域を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。非特定領域センサ35cは、第2大入賞口35(図1)の内部の非特定領域に設けられており、遊技球が非特定領域を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。一般入賞口センサ13aは、一般入賞口13(図1)の直下に設けられており、遊技球が一般入賞口13に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。
電チューソレノイド20aは、普通可変入賞装置20の可動部材21(図1)を開閉駆動する。第1大入賞口ソレノイド30aは、第1大入賞装置30の第1開閉部材31(図1)を開閉駆動する。第2大入賞口ソレノイド33aは、第2大入賞装置33の第2開閉部材34(図1)を開閉駆動する。振分部材ソレノイド35dは、第2大入賞装置33の内部に設けられた振分部材を駆動する。
また、主制御基板60には、払出制御基板73を介して貸球払出装置80と、カードユニット76と、賞球払出装置400とが電気的に接続されている。カードユニット76は、パチンコ遊技機1に隣接して設けられており、プリペイドカードに対して残高の読取りや書き込みなどを行う。貸球払出装置80は、球貸モータ81と、球貸センサ82とを備えている。球貸モータ81は、貸球としての遊技球を払い出す部材を駆動し、球貸センサ82は、その部材によって遊技球が払い出されたことを示す信号を、払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、貸球払出装置80が払い出した貸球数を計数する。カードユニット76に挿入されたプリペイドカードに、払出可能な最小残高以上の残高が記録されているときに、球貸ボタン(図示せず)が操作されると、貸球払出装置80が作動し、最小単位個数の貸球が打球供給皿24に払い出される。
賞球払出装置400は、賞球モータ401と、賞球センサ402とを備えている。賞球モータ401は、賞球としての遊技球を払い出す部材を駆動し、賞球センサ402は、その部材によって遊技球が払い出されたことを示す信号を、払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、賞球払出装置400が払い出した賞球数を計数する。
また、主制御基板60には、発射制御回路75を介して発射装置90が電気的に接続されている。発射装置90は、発射モータ91と、タッチスイッチ92と、発射ボリューム93とを備えている。発射モータ91は、遊技球を打撃して発射する打撃槌(図示せず)を駆動する。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力する。発射ボリューム93は、発射レバー4a(図1)の回転量に応じて、上記打撃槌が遊技球を打撃する強度を調節する。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板70を備えている。電源基板70は、主制御基板60および払出制御基板73に電力を供給する。また、電源基板70は、払出制御基板73に電気的に接続された各装置に対して、払出制御基板73を介して電力を供給する。また、電源基板70は、中継基板74に電気的に接続された各センサおよびソレノイドに対して、主制御基板60から中継基板74を介して電力を供給する。また、電源基板70は、主制御基板60に電気的に接続された表示器類50に対して、主制御基板60を介して電力を供給する。
電源基板70には、バックアップ電源回路71が設けられている。バックアップ電源回路71は、パチンコ遊技機1に対して外部から電力が供給されていない場合に、主制御基板60のRAM64などに対して情報の保持に必要な電力を供給する。電源基板70には、電源基板70へ電力を供給する主電源をオンオフするための電源スイッチ72が電気的に接続されている。
主制御基板60は、サブ制御基板100(図4)に対して各種コマンドを送信する。主制御基板60は、コマンドをサブ制御基板100へ送信することはできるが、サブ制御基板100は、主制御基板60へコマンドを送信することができない。つまり、主制御基板60とサブ制御基板100との通信は、主制御基板60からサブ制御基板100へ送信することのみが可能な単方向通信となっている。
図4に示すように、サブ制御基板100には、演出制御用ワンチップマイコン(以下、演出制御用マイコンという)101が実装されている。演出制御用マイコン101は、CPU102と、ROM110と、RAM120と、入出力回路103とを備えている。CPU102は、遊技に伴って演出を制御する。ROM110には、CPU102が演出を制御するためのコンピュータプログラムの他、演出選択テーブルTa5(図11)、第1メータ抽選テーブルTa6(図12)、第2メータ抽選テーブルTa7(図13)などの各種のテーブルが記憶されている。RAM120は、CPU102がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。また、RAM120には、第1特図保留演出記憶部121と、第2特図保留演出記憶部122と、当該変動用演出記憶部123とが設けられている。なお、演出制御用マイコン101が、本発明の制御手段の一例である。
図14に示すように、第1特図保留演出記憶部121は、第1ないし第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第1始動入賞コマンドなどを記憶する。第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数およびリーチ乱数を含むコマンドである。
一方、図15に示すように、第2特図保留演出記憶部122は、第1ないし第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第2始動入賞コマンドなどを記憶する。第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口22に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数およびリーチ乱数を含むコマンドである。
当該変動用演出記憶部123は、変動演出パターンの当該変動に用いる第1始動入賞コマンドまたは第2始動入賞コマンドを記憶する。
入出力回路103は、サブ制御基板100に接続された各基板などとの間でデータの送信または受信を行う。
サブ制御基板100には、画像制御基板200が電気的に接続されている。画像制御基板200には、画像制御用CPU202と、VDP201(Video Display Processor)と、制御用ROM203と、制御用RAM204と、CGROM(Character Generator Read Only Memory)205と、VRAM(Video Random Access Memory)206とが実装されている。画像制御用CPU202は、変動演出パターン、ボタン演出画像、レバー演出画像および予告画像、個別領域区画画像、立体演出画像、平面演出画像などの演出画像を表示するよう、演出表示装置7を制御する。なお、立体演出画像とは、いわゆる「三次元映像」を意味しており、遊技者に裸眼で立体的に視認される画像(「裸眼立体映像」ともいう)の一例にあたるものである。平面演出画像も、いわゆる「二次元映像」を意味しており、遊技者に平面的に視認される画像の一例にあたるものである。つまり、この演出表示装置7は、表示領域7Sの一部もしくは全部に、立体的および平面的に視認される画像を同時に表示することができるようになっている。後にも詳述するが、演出表示装置7の表示領域7Sには、区画されたそれぞれの個別領域において、三次元映像と二次元映像とを同時に一緒に表示することができるようになっている。
制御用ROM203には、画像制御用CPU202が演出表示装置7を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御用RAM204は、画像制御用CPU202がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。CGROM205には、演出表示装置7が演出画像を表示するための画像データが記憶されている。VDP201は、画像制御用CPU202によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM205から画像データを読み出し、その読出した画像データをVRAM206内の展開領域に展開する。そして、VDP201は、VRAM206内に展開した画像データを合成し、その合成した画像データをVRAM206内のフレームバッファに記憶する。そして、VDP201は、VRAM206内のフレームバッファに記憶した画像データをRGB信号に変換して演出表示装置7に出力する。これにより、演出表示装置7は演出画像を表示する。CGROM205が本発明の演出記憶手段の一例である。
サブ制御基板100には、ランプ制御基板79を介して左サイドランプ23a、右サイドランプ23bおよび盤ランプ2aが電気的に接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて各ランプの発光態様を決める発光パターンデータを作成し、その発光パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、ランプ制御基板79は、受信した発光パターンデータに従って各ランプの発光制御を行う。なお、左サイドランプ23a、右サイドランプ23b、盤ランプ2a、演出ボタンランプおよびランプ制御基板79が、本発明の演出手段の一例である。
ランプ制御基板79には、中継基板77を介して可動体15が電気的に接続されている。可動体15は、可動体15を動作させるための装置(図示せず)が接続されており、その装置には、その装置を駆動するための可動体モータ(図示せず)が接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて可動体15の動作パターンを決める動作パターンデータを作成し、その動作パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、動作パターンデータを受信したランプ制御基板79は、その動作パターンに従って中継基板77を介して上記可動体モータを駆動し、可動体15の動作制御を行う。
サブ制御基板100には、音声制御基板78を介して各スピーカ8が電気的に接続されている。音声制御基板78には、音声制御用CPU(図示せず)と、音声データROM(図示せず)と、音声合成回路(図示せず)と、アンプ(図示せず)とが搭載されている。音声データROMには、各スピーカ8が音楽や効果音などの音を出力するための音声データが記憶されている。音声制御用CPUは、サブ制御基板100から受信したコマンドに基づいて音声データROMから音声データを読出し、その読出した音声データを音声合成回路に出力する。音声合成回路は、入力した音声データを合成するとともに、その合成した合成音声データをアナログの音声信号に変換してアンプに出力する。アンプは、入力した音声信号を増幅して各スピーカ8に出力する。そして、各スピーカ8は、入力した音声信号により示される音を出力する。
また、サブ制御基板100には、演出ボタン検出スイッチ9aと、演出レバー押込検出スイッチ6gと、演出レバー回転検出スイッチ6hと、演出ボタン振動モータ9bと、演出レバー振動モータ6dとが電気的に接続されている。演出ボタン検出スイッチ9aは、演出ボタン9が押圧操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出ボタン検出スイッチ9aから入力した信号に基づいて、ボタン演出を実行する。演出レバー押込検出スイッチ6gは、演出レバー6が押込操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出レバー押込検出スイッチ6gから入力した信号に基づいて、演出レバー6が押込操作されたときに行うレバー演出を実行する。演出レバー回転検出スイッチ6hは、演出レバー6が回転操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出レバー回転検出スイッチ6hから入力した信号に基づいて、演出レバー6が回転操作されたときに行うレバー演出を実行する。
演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させる部材であり、演出ボタン9の内部に収容されている。演出レバー振動モータ6dは、演出レバー6を振動させる部材であり、演出レバー6と接する部位または演出レバー6の内部に設けられている。ROM110には、演出ボタン振動モータ9bの動作パターンを決める動作パターンデータと、演出レバー振動モータ6dの動作パターンを決める動作パターンデータとが記憶されている。演出制御用マイコン101は、演出ボタン9を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出ボタン振動モータ9bを駆動制御する。また、演出制御用マイコン101は、演出レバー6を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出レバー振動モータ6dを駆動制御する。
[遊技状態の説明]
次に、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器および普通図柄表示器53には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能とが備わっている。特別図柄表示器の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。
また、特別図柄表示器の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始から確定表示までに要する時間)が、非時短状態よりも短くなっている。
特別図柄表示器の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。したがって、時短状態では、普通図柄の抽選において当たりと判定される確率が非時短状態よりも高くなっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器53が確定表示する普通図柄が、普通当たり図柄(普通図柄の抽選において当たりと判定されたことを示す普通図柄)となる確率が高くなる。
また、時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。たとえば、普通図柄の変動時間は非時短状態では10秒であるが、時短状態では1秒である。さらに時短状態では、普通可変入賞装置20の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における普通可変入賞装置20の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放回数増加機能が作動している。補助遊技とは、確定表示された普通図柄が予め定めた特定の普通図柄である場合に、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口22を開閉させる遊技のことである。
普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能および開放回数増加機能とが作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、普通可変入賞装置20が頻繁に開放され、第2始動口22へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合が高くなるため、遊技者は、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、このように、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能および開放回数増加機能とが作動している状況下で、普通可変入賞装置20により第2始動口22への入賞をサポートする制御を電サポ制御という。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、後述する特別大当たりで当選した後の大当たり遊技中に遊技球が第2大入賞口35(図1)の内部の特定領域(V入賞領域)を通過した場合、その大当たり遊技が終了した後の遊技状態は、電サポ制御が行われるとともに高確率状態かつ時短状態である。この遊技状態は、所定回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、あるいは、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
また、特別大当たりに当選したとしても大当たり遊技中に遊技球が第2大入賞口35(図1)の内部の特定領域(V入賞領域)を通過しなかった場合、或いは通常大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技が終了した後の遊技状態は、電サポ制御が行われるとともに通常確率状態かつ時短状態である。この遊技状態は、所定回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、あるいは、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、電サポ制御は行わないとともに通常確率状態かつ非時短状態である。
[大当たり判定テーブル]
図5に示す大当たり判定テーブルTa1は、遊技制御用マイコン61(図3)が大当たりか否かの大当たり判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり判定テーブルTa1は、遊技状態と大当たり乱数とを対応付けて構成されている。大当たり乱数は、大当たり乱数カウンタが発生する大当たり乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり乱数カウンタが動作して大当たり乱数が発生する。大当たり乱数カウンタは、カウンタICなどの乱数生成回路を利用したものでも良い。本実施形態では、大当たり乱数カウンタは、0~65535の計65536個の大当たり乱数をカウントする。つまり、0~65535の計65536個の大当たり乱数を発生する。本実施形態では、大当たり判定テーブルTa1には、遊技状態が通常確率状態のときの大当たり乱数として、0~164の計165個の大当たり乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が通常確率状態のときに大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が0~164のいずれかであった場合は、大当たり判定において大当たりと判定し、0~65535のうち0~164以外であった場合は、大当たりではない、つまり、ハズレと判定する。
また、本実施形態では、大当たり判定テーブルTa1には、遊技状態が高確率状態のときの大当たり乱数として、0~649の計650個の大当たり乱数が設定されている。つまり、通常確率状態のときよりも多くの大当たり乱数が設定されており、通常確率状態のときよりも大当たり判定において大当たりと判定される確率が高くなっている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が高確率状態のときに大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が0~649のいずれかであった場合は、大当たり判定において大当たりと判定し、0~65535のうち0~649以外であった場合は、大当たりではない、つまり、ハズレと判定する。
[大当たり種別判定テーブル]
図6に示す大当たり種別判定テーブルTa2は、大当たりと判定された場合に遊技制御用マイコン61(図3)が大当たりの種別判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり種別判定テーブルTa2は、抽選の種類(特図1の抽選か特図2の抽選か)と大当たり種別乱数とを対応付けて構成されている。大当たり種別乱数は、大当たり種別乱数カウンタが発生する大当たり種別乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり種別乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり種別乱数カウンタが動作して大当たり種別乱数が発生する。大当たり種別乱数カウンタは、カウンタICなどの乱数生成回路を利用したものでも良い。本実施形態では、大当たり種別乱数カウンタは、0~9の計10個の大当たり種別乱数をカウントする。
つまり、0~9の計10個の大当たり種別乱数を発生する。本実施形態のパチンコ遊技機1では,大当たりの種別として、「10R特別大当たり(非潜伏)」と、「10R特別大当たり(潜伏)」と、「10R通常大当たり」と、「16R特別大当たり(非潜伏)」と、「16R特別大当たり(潜伏)」と、「16R通常大当たり」がある。そして、パチンコ遊技機1では、図6に示すように第1特別図柄の抽選(特図1の抽選)では、大当たり種別乱数が0~3の範囲内の値であれば、「10R特別大当たり(非潜伏)」に当選したと判定し、大当たり種別乱数が4であれば、「10R特別大当たり(潜伏)」に当選したと判定し、それ以外の数値であれば「10R通常大当たり」と判定する。一方、第2特別図柄の抽選(特図2の抽選)では大当たり種別乱数が0~5の範囲内の値であれば、「16R特別大当たり(非潜伏)」に当選したと判定し、大当たり種別乱数が6であれば、「16R特別大当たり(潜伏)」に当選したと判定し、それ以外の数値であれば「16R通常大当たり」と判定する。
特別大当たりは、その大当たり遊技中に特定領域(V入賞領域)への遊技球の通過が可能な開放パターンで、第1大入賞装置30及び第2大入賞装置33を作動させる大当たりである。通常大当たりは,その大当たり遊技中に特定領域(V入賞領域)への遊技球の通過が実質的に不可能な開放パターンで、第1大入賞装置30及び第2大入賞装置33を作動させる大当たりである。
また、非潜伏の特別大当たりに当選し、その大当たり遊技中に特定領域(V入賞領域)へ遊技球が通過した場合には、高確率状態へと移行するとともにパチンコ遊技機1が高確率状態であることを直接的に遊技者に報知することが行われる。一方、潜伏の特別大当たりに当選し、その大当たり遊技中に特定領域(V入賞領域)へ遊技球が通過した場合には、高確率状態へと移行するがパチンコ遊技機1が高確率状態であることを直接的に遊技者に報知しない潜伏確変状態となる。潜伏確変状態にある場合には、高確率状態であることを直接的に遊技者に報知しないが、後述のように高確率状態であることを示唆する画像を演出表示装置7に表示する。
[リーチ判定テーブル]
図7に示すリーチ判定テーブルTa3は、遊技制御用マイコン61(図3)が大当たり判定の結果がハズレであった場合に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定する際に参照するテーブルである。ここで、リーチとは、複数の特別図柄のうち変動表示されている特別図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている特別図柄がどの特別図柄で確定表示されるか次第で大当たりを示す特別図柄の組み合わせとなる状態のことである。また、リーチとは、演出表示装置7の複数の表示領域においてそれぞれ変動表示されている演出図柄のうち、変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの演出図柄で確定表示されるか次第で大当たり演出図柄の組み合わせとなる状態のことである。
たとえば、大当たり演出図柄の組み合わせの1つが「777」である場合に、左演出図柄表示領域において左演出図柄9Lとして「7」が確定表示されており、右演出図柄表示領域において右演出図柄9Rとして「7」が確定表示されており、中演出図柄表示領域において中演出図柄9Cが変動表示されている状態のことである。なお、リーチの概念には、中演出図柄9Cがスクロールしている状態の他、揺れている状態、拡大と縮小を繰り返す状態などが含まれる。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がハズレであった場合に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定するための乱数である。リーチ判定テーブルTa3は、遊技状態とリーチ乱数とを対応付けて構成されている。リーチ乱数は、リーチ乱数カウンタが発生するリーチ乱数の中から所定の乱数を選択したものである。本実施形態では、リーチ乱数カウンタは、0~255の計256個のリーチ乱数をカウントする。つまり、0~256の計256個のリーチ乱数を発生する。リーチ乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、リーチ乱数カウンタが動作してリーチ乱数が発生する。本実施形態では、遊技状態が非時短状態のときのリーチ乱数として、0~27の計28個のリーチ乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が非時短状態のときにリーチ乱数カウンタから取得したリーチ乱数が0~27のいずれかであった場合は、リーチ判定においてリーチ有りと判定し、0~255のうち0~27以外であった場合は、リーチ無しと判定する。
また、本実施形態では、遊技状態が時短状態のときのリーチ乱数として、0~11の計12個のリーチ乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が時短状態のときにリーチ乱数カウンタから取得したリーチ乱数が0~11のいずれかであった場合は、リーチ判定においてリーチ有りと判定し、0~255のうち0~11以外であった場合は、リーチ無しと判定する。
リーチ有りと判定されるリーチ乱数は、非時短状態よりも時短状態の方が少なく設定されている。これにより、時短状態ではリーチ有りと判定される確率が非時短状態よりも低くなる。つまり、リーチ無しと判定される確率が高くなるため、その分、特図変動パターンを選択する際に、リーチ無しの特図変動パターンを選択する確率が高くなる。このため、時短状態では、特図保留数の消化のペースが速くなる。
[特図変動パターン選択テーブル]
図8に示す特図変動パターン選択テーブルTa4は、遊技制御用マイコン61(図3)が特図変動パターンを抽選により決定する際に参照するテーブルである。特図変動パターン選択テーブルTa4は、遊技状態と、判定(大当たり判定およびリーチ判定)結果と、特図保留数と、変動パターン乱数と、特図変動パターンと、変動時間と、停止時間とを対応付けて構成されている。尚、大当たり種別について対応付けても良い。特図変動パターン選択テーブルTa4における変動演出パターンは、選択された特図変動パターンに対応して演出表示装置7が変動表示する変動演出パターンであり、参考のために記載してある。変動パターン乱数は、変動パターン乱数カウンタが発生する変動パターン乱数の中から所定の乱数を選択したものである。本実施形態では、変動パターン乱数カウンタは、0~99の計100個の変動パターン乱数をカウントする。つまり、0~99の計100個の変動パターン乱数を発生する。変動パターン乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、変動パターン乱数カウンタが動作して変動パターン乱数が発生する。
遊技状態が非時短状態のときに大当たり判定において大当たりと判定され、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~29のいずれかであった場合は、特図保留数に関係無く、特図変動パターンP1が選択される。つまり、特図変動パターンP1が選択される確率は30%である。また、変動パターン乱数が30~99のいずれかであった場合は、保留球数に関係無く、特図変動パターンP2が選択される。つまり、特図変動パターンP2が選択される確率は70%である。特図変動パターンP1の変動時間は400,000msであり、特別図柄の停止時間、つまり、特別図柄を確定表示している時間は500msである。特図変動パターンP2の変動時間は150,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。また、特図変動パターンP1または特図変動パターンP2が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとしてリーチ状態から発展したSP(スーパー)リーチを表示する。
また、遊技状態が非時短状態のときにハズレと判定され、かつ、リーチ判定においてリーチ有りと判定された場合、つまり、リーチ有りハズレの場合であって、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~59のいずれかであった場合は、特図保留数に関係無く、特図変動パターンP3が選択される。つまり、特図変動パターンP3が選択される確率は60%である。また、変動パターン乱数が60~99のいずれかであった場合は、保留球数に関係無く、特図変動パターンP4が選択される。つまり、特図変動パターンP4が選択される確率は40%である。特図変動パターンP3の変動時間は400,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。特図変動パターンP4の変動時間は150,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。また、特図変動パターンP3または特図変動パターンP4が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとしてリーチ状態から発展したSPリーチを表示する。
また、遊技状態が非時短状態のときにハズレと判定され、かつ、リーチ判定においてリーチ無しと判定された場合、つまり、リーチ無しハズレの場合であって、特図保留数が0~2個であり、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~99のいずれかであった場合は、特図変動パターンP5が選択される。つまり、特図変動パターンP5が選択される確率は100%である。また、特図保留数が3~4個であり、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~99のいずれかであった場合は、特図変動パターンP6が選択される。つまり、特図変動パターンP6が選択される確率は100%である。特図変動パターンP5の変動時間は10,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。特図変動パターンP6の変動時間は5,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。また、特図変動パターンP5または特図変動パターンP6が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとして通常変動を表示する。
遊技状態が時短状態のときに大当たりと判定され、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~89のいずれかであった場合は、特図保留数に関係無く、特図変動パターンP11が選択される。つまり、特図変動パターンP11が選択される確率は90%である。また、遊技状態が時短状態のときにハズレと判定され、かつ、リーチ判定においてリーチ有りと判定された場合、つまり、リーチ有りハズレの場合であって、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が90~99のいずれかであった場合は、特図保留数に関係無く、特図変動パターンP12が選択される。つまり、特図変動パターンP12が選択される確率は10%である。特図変動パターンP11および特図変動パターンP12の変動時間はそれぞれ400,000msであり、特別図柄の停止時間はそれぞれ500msである。また、特図変動パターンP11または特図変動パターンP12が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとしてリーチ状態から発展したSPリーチを表示する。
また、遊技状態が時短状態のときにハズレと判定され、かつ、リーチ判定においてリーチ無しと判定された場合、つまり、リーチ無しハズレの場合であって、特図保留数が0~1個であり、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~99のいずれかであった場合は、特図変動パターンP13が選択される。つまり、特図変動パターンP13が選択される確率は100%である。また、特図保留数が2~4個であり、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~99のいずれかであった場合は、特図変動パターンP14が選択される。つまり、特図変動パターンP14が選択される確率は100%である。特図変動パターンP13の変動時間は10,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。特図変動パターンP14の変動時間は2,500msであり、特別図柄の停止時間は500msである。また、特図変動パターンP13または特図変動パターンP14が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとして通常変動を表示する。
特図変動パターンP1,P2,P3,P4,P11,P12では、上述した特別図柄の変動時間および停止時間が設定されるようになっているが、これと同時に表示領域7Sを区画する区画パターンも当該サブ制御基板100で設定されるようになっている。つまり、表示領域7Sは、区画パターンに基づき複数の個別領域に分断するように区画される。なお、このような複数の個別領域への区画は、本発明に係る区画演出に相当するものであり、特図変動パターンP1,P2,P3,P4,P11,P12に対応付けられたものとなっている。具体的な表示領域7Sの区画としては、直線型の区画線K1~K5または円型の区画線K6~K9が表示される。これらの区画線K1~K9は、表示領域7Sを分断区画する仕切り線として機能するものであり、設定された区画パターンに依拠して表示される。なお、これらの区画線K1~K9は、平面的に視認される画像(2D映像)による表示となっている。
このような区画線K1~K9は、表示領域7Sを3つ或いは4つの個別領域R1~R11の範囲に分断区画する仕切り線として機能する。また、区画線K1~K9は、分断区画した個別領域R1~R11のいずれかを択一的に選択表示する選択枠としての機能も併せ持っている。具体的に言えば、個別領域R1~R11のいずれかの領域を択一的に選択しているかのように、その領域の枠を強調表示する演出を行う。ちなみに図30~図32においては、いずれの個別領域R1~R11を選択しているかを極太線の枠で強調表示し、それ以外の区画線K1~K5については破断線で図示している。このような強調表示は、ルーレット形式となる個別領域R1~R11の択一表示演出に用いられる。なお、この強調表示としては、周囲の点灯強度に比して点灯強度を強くするものであったり、周囲の点灯色とは相違する点灯色で目立つようにするものであったりすることが挙げられる。
具体的な分断区画(区画演出)としては次のとおりである。すなわち、特図変動パターンP1または特図変動パターンP3が選択された場合、表示領域7S内には図30(a)(b)(c)に示す直線型の区画線K1,K2,K3が表示される。これら区画線K1,K2,K3は、表示領域7Sを3つの個別領域R1,R2,R3に分断区画する(区画演出A)。つまり、区画線K1は表示領域7Sの上側範囲を左右に分断し、区画線K2は表示領域7Sの左側範囲を略上下に分断し、区画線K3は表示領域7Sの右側範囲を略上下に分断する。このようにして区画線K1,K2,K3は、表示領域7Sを3つの個別領域R1,R2,R3に分断区画する。
さらに、特図変動パターンP2または特図変動パターンP4が選択された場合、表示領域7S内には図31(a)(b)(c)に示す直線型の区画線K4,K5が表示される。これら区画線K4,K5は、表示領域7Sを4つの個別領域R4,R5,R6,R7に分断区画する(区画演出B)。つまり、区画線K4により表示領域7Sは右上範囲および左下範囲に分断され、さらに区画線K5により表示領域7Sは右下範囲および左上範囲に分断される。このようにして区画線K4および区画線K5は、表示領域7Sを4つの個別領域R4,R5,R6,R7に分断区画する。
また、特図変動パターンP11または特図変動パターンP12が選択された場合、表示領域7S内には図32(a)(b)(c)に示す円型の区画線K6,K7,K8,K9が表示される。これら区画線K6,K7,K8,K9は、表示領域7Sを4つの個別領域R8,R9,R10,R11に分断区画する(区画演出C)。なお、この区画演出Cでは、区画演出A,Bの分断区画とは相違し、仕切り線を円環形に形成することにより円型の区画線K6,K7,K8,K9を表示し、他の範囲と個別に分断区画する表示構成となっている。ちなみに、仕切り線を円環形に形成することによって分断区画するにあたっては、図示例のような均等な大きさで均等に配置されるものに限定されるものではない。つまり、環状の仕切り線であれば、個々に適宜の位置大きさ形状を選択することができる。
このように分断区画された個別領域R1~R11のそれぞれには、後に詳述する三次元映像もしくは二次元映像が表示される。つまり、演出選択テーブルTa5において乱数選択をするサブ制御基板100は、本発明の区画表示手段および本発明の立体選択表示手段として構成されることとなる。
なお、特図変動パターンP1,P2,P3,P4,P11,P12が選択された場合には、ルーレット形式の択一表示演出がされた後にSPリーチまで発展する。つまり、個別領域R1~R11のようにされた表示領域7Sの分断区画は、SPリーチを含めたリーチ演出に対応づけられている。これに対し、リーチ無しハズレ(特図変動パターンP5,P6,P13,P14)が選択された場合、上述のような区画演出A,B,Cもなく、ルーレット形式の択一表示演出がされることなく、さらにSPリーチまで発展することなく遊技上の演出は終わるため、大当たりの期待度は低い変動演出がなされたこととなる。
[演出選択テーブル]
図11に示す演出選択テーブルTa5は、演出制御用マイコン101(図4)が選択する際に参照されるテーブルである。この演出選択テーブルTa5には、演出表示装置7やスピーカ8等により実行される演出内容が規定されている。つまり、演出選択テーブルTa5は、区画パターンを含む特図変動パターンと、判定結果と、演出選択乱数と、演出内容とが、互いに対応付けられるように規定されている。特図変動パターン及び判定結果は、特図変動パターン選択テーブルTa4(図8)に規定される特図変動パターン及び判定結果と対応している。演出選択乱数は、演出選択乱数カウンタからの抽出により生成される。具体的には、演出選択乱数カウンタは0~99の計100個の演出選択乱数をカウントし、0~99の計100個の演出選択乱数を発生させる。このような演出選択テーブルTa5では、特図変動パターンに基づいて区画演出A,B,Cをし、その後に取得された演出選択乱数に基づき立体演出A~Iをし、その後にルーレット形式の択一表示演出し、SPリーチに移ることがあるようになっている。なお、演出選択テーブルTa5の詳細は、後述する区画立体演出処理の説明と共に説明する。
[第1メータ抽選テーブル]
図12に示す第1メータ抽選テーブルTa6は、潜伏の高確率状態且つ時短状態、或いは通常確率状態且つ時短状態において演出表示装置7に表示されるメータの量について、増減の抽選を演出制御用マイコン101(図4)が行う際に参照するテーブルである。ここで、本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、通常大当たりに当選した場合には、大当たり遊技終了後に最大100回転の時短状態へと移行する。一方、特別大当たりに当選し、その大当たり遊技中に特定領域(V入賞領域)へ遊技球が通過した場合には、次回大当たりまで継続する時短状態へと移行する。但し、潜伏の特別大当たりでは100回転を経過するまでは通常大当たりと同様に最大100回転の時短状態であるかのような演出が行われる(潜伏状態)。即ち、演出表示装置7にメータが表示されるのは、通常大当たり当選後の100回転までの時短状態、或いは潜伏の特別大当たり当選後の100回転までの時短状態である。
尚、本実施形態では普通図柄(普図)の変動表示を行うタイミングと、特別図柄(特図)の変動表示を行うタイミングと、においてそれぞれメータ量の増減を行う。図12に示す第1メータ抽選テーブルTa6は、特に普通図柄(普図)の変動表示を行うタイミングでのメータ量の増減を行う為の抽選テーブルである。第1メータ抽選テーブルTa6は、遊技状態と、メータ抽選乱数と、増減内容とを対応付けて構成されている。メータ抽選乱数は、メータ抽選乱数カウンタが発生するメータ抽選乱数の中から所定の乱数を選択したものである。本実施形態では、メータ抽選乱数カウンタは、0~99の計100個のメータ抽選乱数をカウントする。つまり、0~99の計100個のメータ抽選乱数を発生する。
例えばパチンコ遊技機1の遊技状態が潜伏の高確率状態であって、メータ抽選乱数カウンタから取得したメータ抽選乱数が0~9のいずれかであった場合は、メータを減少させることが選択される。一方、メータ抽選乱数カウンタから取得したメータ抽選乱数が10~99のいずれかであった場合は、メータを維持する(メータ量を変更しない)ことが選択される。
また、パチンコ遊技機1の遊技状態が通常状態であって、メータ抽選乱数カウンタから取得したメータ抽選乱数が0~29のいずれかであった場合は、メータを減少させることが選択される。一方、メータ抽選乱数カウンタから取得したメータ抽選乱数が30~99のいずれかであった場合は、メータを維持する(メータ量を変更しない)ことが選択される。
[第2メータ抽選テーブル]
図13に示す第2メータ抽選テーブルTa7は、特に特別図柄(特図)の変動表示を行うタイミングでのメータ量の増減を行う為の抽選テーブルである。第2メータ抽選テーブルTa7は、遊技状態と、メータ抽選乱数と、増減内容とを対応付けて構成されている。メータ抽選乱数は、メータ抽選乱数カウンタが発生するメータ抽選乱数の中から所定の乱数を選択したものである。本実施形態では、メータ抽選乱数カウンタは、0~99の計100個のメータ抽選乱数をカウントする。つまり、0~99の計100個のメータ抽選乱数を発生する。
例えばパチンコ遊技機1の遊技状態が潜伏の高確率状態であって、メータ抽選乱数カウンタから取得したメータ抽選乱数が0~59のいずれかであった場合は、メータを増加させることが選択される。一方、メータ抽選乱数カウンタから取得したメータ抽選乱数が60~99のいずれかであった場合は、メータを維持する(メータ量を変更しない)ことが選択される。
また、パチンコ遊技機1の遊技状態が通常状態であって、メータ抽選乱数カウンタから取得したメータ抽選乱数が0~39のいずれかであった場合は、メータを増加させることが選択される。一方、メータ抽選乱数カウンタから取得したメータ抽選乱数が40~99のいずれかであった場合は、メータを維持する(メータ量を変更しない)ことが選択される。
尚、演出表示装置7に表示されるメータは0~100までの101段階とし、時短開始時の初期値は20とする。そして、第1メータ抽選テーブルTa6で減少が選択された場合には、普通図柄の変動を行うタイミング(変動開始時、変動中、変動終了時のいずれであっても良い)でメータ量を「-1」する。但し、例外としてメータ量が0である場合にはメータ量は変更されない。一方、第2メータ抽選テーブルTa7で増加が選択された場合には、特別図柄の変動を行うタイミング(変動開始時、変動中、変動終了時のいずれであっても良い)でメータ量を「+2」する。但し、例外としてメータ量が100である場合にはメータ量は変更されない。
第1メータ抽選テーブルTa6では、潜伏の高確率状態である場合には通常確率状態である場合よりもメータの減少が選択され難い。一方、第2メータ抽選テーブルTa7では、潜伏の高確率状態である場合には通常確率状態である場合よりもメータの増加が選択され易い。従って、潜伏の高確率状態である場合には通常確率状態である場合よりも時短状態の遊技が進行するのに伴ってメータ量が大きくなり易い。
[遊技制御用マイコン61の主な処理]
次に、遊技制御用マイコン61(図3)が実行する主な処理について図を参照しつつ説明する。
(メイン側主制御処理)
最初に、遊技制御用マイコン61が実行するメイン側主制御処理の内容についてそれを示す図16を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM63(図3)から図16に示すメイン側主制御処理のコンピュータプログラムを読み出して実行する。遊技制御用マイコン61は、最初に初期設定を行う(ステップ(以下、Sと略す)1)。この初期設定では、たとえば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU62の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウ
ンタおよびタイマなどのリセットなどを行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、割込禁止を実行し(S2)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S3)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、上述した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数を発生する各乱数カウンタの初期値をそれぞれ「1」加算して更新する。各乱数カウンタのカウント値は上限値に達すると「0」に戻って再び「1」加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数カウンタのカウント値にそれぞれ「2」以上の数値を加算して更新してもよい。また、各乱数は、カウンタICなどから成る公知の乱数生成回路を利用して生成される、いわゆるハードウェア乱数であってもよい。このハードウェア乱数を用いる場合は、ソフトウェアによる乱数の更新処理(S3)は必要ない。
続いて、遊技制御用マイコン61は、割込許可を実行する(S4)。割込許可中は、メイン側タイマ割込処理(S5)の実行が可能となる。メイン側タイマ割込処理(S5)は、たとえば、4msec周期でCPU62に対して入力される割込パルスに基づいて実行される。つまり、4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割込処理(S5)が終了してから、次にメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)による各種カウンタの初期値更新処理が実行される。なお、割込禁止状態のときにCPU62に割込パルスが入力された場合は、メイン側タイマ割込処理(S5)は直ぐには開始されず、割込許可(S4)が実行されてから開始される。
(メイン側タイマ割込処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行するメイン側タイマ割込処理(図16のS5)の内容についてそれを示す図17を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、出力処理を実行する(S10)。この出力処理では、以下に説明する各処理において主制御基板60のRAM64(図3)に設けられた出力バッファにセットされたコマンドなどをサブ制御基板100(図4)や払出制御基板73(図3)などに出力する。特に本実施形態では普通図柄が変動を開始した場合に普通図柄が変動を開始したことを示す普図変動開始コマンド、及び特別図柄が変動を開始した場合に特別図柄が変動を開始したことを示す特図変動開始コマンドについても出力する。続いて、遊技制御用マイコン61は、入力処理を実行する(S11)。この入力処理では、主にパチンコ遊技機1に取付けられている各種センサ(第1始動口センサ11a、第2始動口センサ22a、第1大入賞口センサ32a、第2大入賞口センサ35a、ゲートセンサ12aなど(図3))が検出した各検出信号を読み込む。続いて、遊技制御用マイコン61は、タイマ更新処理を実行する(S12)。このタイマ更新処理では、タイマとして作動している減算カウンタの更新(減算)を行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、賞球制御処理を実行する(S13)。この賞球制御処理では、入力処理(S11)において読み込んだ各種センサの検出信号に基づいて、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払出コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。払出コマンドは、払出制御基板73に対して出力されるコマンドである。続いて、遊技制御用マイコン61は、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S14)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理は、図16のメイン側主制御処理で実行する普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)と同じである。つまり、各乱数カウンタの初期値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S5)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割込処理(S5)の終了後、次のメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する始動口センサ検出処理(S15)、普通動作処理(S16)、特別図柄待機処理(S17)、特別図柄変動処理(S18)、その他の処理(S19)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S5)を終了する。その他の処理(S19)は、不正入賞を検知して報知するセキュリティ制御処理、磁気を利用した不正行為を検知して報知する磁気検出処理、前面枠18(図1)や内枠の開放を検知して報知する扉開放処理、電波を利用した不正行為を検知して報知する不正電波検出処理、パチンコ遊技機1を振動させる不正行為を検知して報知する衝撃検出処理などである。そして、次にCPU62に割込パルスが入力されるまではメイン側主制御処理のS2~S4の処理が繰り返し実行され(図16)、割込パルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S5)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S5)の出力処理(S10)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S5)にてRAM64(図3)の出力バッファにセットされたコマンドなどが所定の基板へ出力される。
(始動口センサ検出処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する始動口センサ検出処理(図17のS15)の内容についてそれを示す図18を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、遊技球がゲート12(図1)を通過したか否かを判定し(S20)、通過したと判定した場合は(S20:Yes)、ゲート通過処理を実行する(S21)。このゲート通過処理では、普図保留数が4以上であるか否か判定し、普図保留数が4以上でなければ、普図保留数に「1」を加算し、普通図柄の抽選を行うための当たり乱数を取得して記憶する処理を行う。
また、S20において、遊技球がゲート12を通過していないと判定した場合は(S20:No)、遊技球が第2始動口22(図1)に入賞したか否かを判定する(S22)。ここで、遊技球が第2始動口22に入賞したと判定した場合は(S22:Yes)、第2特図保留数U2が上限値の「4」に達しているか否か判定する(S23)。ここで、第2特図保留数U2が「4」に達していると判定した場合は(S23:Yes)、S28に進むが、第2特図保留数U2が「4」に達していないと判定した場合は(S23:No)、第2特図保留数U2に1を加算する(S24)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図関係乱数取得処理を実行する(S25)。この第2特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数カウンタがカウントする大当たり乱数と、大当たり種別乱数カウンタがカウントする大当たり種別乱数と、リーチ乱数カウンタがカウントするリーチ乱数と、変動パターン乱数カウンタがカウントする変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第2特図保留記憶部64b(図9)のうち、現在の第2特図保留数に応じた記憶領域に記憶する。たとえば、現在の第2特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第2始動入賞コマンド作成処理を実行する(S26)。この第2始動入賞コマンド作成処理では、S25において第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数群に基づいて第2始動入賞コマンドを作成する。この第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口に入賞したことを示すデータ、S25において第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数を示すデータなどにより構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S26において作成した第2始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S27)。このセットされた第2始動入賞コマンドは、出力処理(図17のS10)においてサブ制御基板100(図4)に出力され、演出制御用マイコン101が第2始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、遊技球が第1始動口11(図1)に入賞したか否かを判定する(S28)。ここで、遊技球が第1始動口11に入賞したと判定した場合は(S28:Yes)、第1特図保留数U1が上限値の「4」に達しているか否か判定する(S29)。ここで、第1特図保留数U1が「4」に達していると判定した場合は(S29:Yes)、この始動口センサ検出処理を終了するが、第1特図保留数U1が「4」に達していないと判定した場合は(S29:No)、第1特図保留数U1に1を加算する(S30)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図関係乱数取得処理を実行する(S31)。この第1特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数と、大当たり種別乱数と、リーチ乱数と、変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第1特図保留記憶部64a(図8)のうち、現在の第1特図保留数に応じた記憶領域に格納する。たとえば、現在の第1特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第1始動入賞コマンド作成処理を実行する(S32)。この第1始動入賞コマンド特定処理では、S31において第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数群に基づいて第1始動入賞コマンドを作成する。この第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口11に入賞したことを示すデータ、S31において第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数を示すデータなどにより構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S32において作成した第1始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S33)。このセットされた第1始動入賞コマンドは、出力処理(図17のS10)においてサブ制御基板100(図4)に出力され、演出制御用マイコン101が第1始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。
(普通動作処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する普通動作処理(図17のS16)の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、普図保留数の加算、普通図柄表示器53による普通図柄の変動表示、普通図柄が当たりか否かの当たり判定、当たり判定の結果が当たりであった場合の普通可変入賞装置20の開閉動作などの処理を行う。
(特別図柄待機処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する特別図柄待機処理(図17のS17)の内容についてそれを示す図19を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2が「0」であるか否かを判定し(S40)、「0」ではないと判定した場合は(S40:No)、後述する第2特図大当たり判定処理(図19)を実行する(S41)。続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する第2特図変動パターン選択処理(図21,図22)を実行する(S42)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2から「1」を減算し(S43)、第2特図保留記憶部64b(図9)の各記憶領域に格納されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり、読み出される側に1つずつシフトする(S44)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図変動開始処理を実行する(S45)。つまり、第2特別図柄表示器52は、遊技制御用マイコン61が第2特図保留記憶部64b(図9)に記憶されている大当たり乱数に基づいて当否判定を実行する順に第2特別図柄の変動表示を行う。また、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄の変動表示を行う毎に、第2特図保留記憶部64bの各記憶領域に記憶されている各データは、記憶の順番が古い方の記憶領域にシフトされる。
この第2特図変動開始処理では、変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。RAM64の出力バッファにセットする変動開始コマンドには、後述する第2特図大当たり判定処理(図20)においてセットされた特図停止図柄のデータや第2特図変動パターン選択処理(図21,図22)においてセットされた特図変動パターンのデータが含まれている。
また、遊技制御用マイコン61は、S40において、第2特図保留数U2が「0」であると判定した場合は(S40:Yes)、第1特図保留数U1が「0」であるか否かを判定し(S46)、「0」ではないと判定した場合は(S46:No)、後述する第1特図大当たり判定処理(図20)を実行する(S47)。続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する第1特図変動パターン選択処理(図21,図22)を実行する(S48)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1から「1」を減算し(S49)、第1特図保留記憶部64a(図8)の各記憶領域に格納されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり、読み出される側に1つずつシフトする(S50)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図変動開始処理を実行する(S51)。つまり、第1特別図柄表示器51は、遊技制御用マイコン61が第1特図保留記憶部64a(図8)に記憶されている大当たり乱数に基づいて当否判定を実行する順に第1特別図柄の変動表示を行う。また、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄の変動表示を行う毎に、第1特図保留記憶部64aの各記憶領域に記憶されている各データは、記憶の順番が古い方の記憶領域にシフトされる。
この第1特図変動開始処理では、変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。RAM64の出力バッファにセットする変動開始コマンドには、後述する第1特図大当たり判定処理(図20)においてセットされた特図停止図柄のデータや第1特図変動パターン選択処理(図21,図22)においてセットされた変動パターンのデータが含まれている。
また、遊技制御用マイコン61は、S46において、第1特図保留数U1が「0」であると判定した場合は(S46:Yes)、演出表示装置7が待機画面(客待ち用のデモ画面)を表示しているか否かを判定する(S52)。ここで、待機画面を表示していると判定した場合(S52:Yes)は、この特別図柄待機処理を終了し、待機画面を表示していないと判定した場合は(S52:No)、待機画面設定処理を実行する(S53)。この待機画面設定処理では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。
また、本実施形態では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留数U2が「0」の場合(S40:Yesの場合)に限って行われる。つまり、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。
(第2特図大当たり判定処理(第1特図大当たり判定処理))
次に、遊技制御用マイコン61が実行する第2特図大当たり判定処理(第1特図大当たり判定処理):図19のS41)の内容についてそれを示す図20を参照しつつ説明する。なお、第2特図大当たり判定処理(図19のS41)と第1特図大当たり判定処理(図19のS47)とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。また、第1特図保留記憶部64aおよび第2特図保留記憶部64bに共通の事項を説明する場合は、単に特図保留記憶部という。
遊技制御用マイコン61は、RAM64の特図保留記憶部の第1記憶領域(図8、図9)に記憶されている大当たり乱数を読出し(S60)、大当たり判定テーブルTa1(図5)を参照する(S61)。続いて、遊技制御用マイコン61は、確変フラグがONしているか否か、つまり、現在の遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(S62)。なお、確変フラグは、大当たり遊技中に第2大入賞口35(図1)に入賞した遊技球が特定領域(V入賞領域)を通過したときにONになる。ここで、確変フラグがONしていない、つまり、通常確率状態であると判定した場合は(S62:No)、大当たり判定テーブルTa1のうち、通常確率状態の大当たり乱数を参照し、S60において読出した大当たり乱数と同じ乱数が存在するか否か、つまり、大当たりか否かの当否判定を行う(S63)。たとえば、S60において読出した大当たり乱数が「7」であった場合は、大当たり判定テーブルTa1のうち、通常確率状態の大当たり乱数0~164の中に「7」が存在するため、大当たりと判定する(S63:Yes)。
遊技制御用マイコン61は、S63において大当たりと判定した場合は(S63:Yes)、特図保留記憶部の第1記憶領域(図8、図9)に記憶されている大当たり種別乱数を読み出し、複数の大当たりの種類が設定された大当たり種別判定テーブルTa2(図6)を参照し、大当たりの種類を判定する(S65)。大当たりの種類によって、特図の大当たり図柄、特図の停止図柄、振分率、最大ラウンド数および大当たり演出図柄などが異なる。また、大当たりの種類によって大当たり遊技終了後に潜伏状態へと移行するか否かについても決定される。ここで、振分率とは、大当たり種別判定テーブルに設定されている複数種類の大当たりのうち、所定の大当たりが選択される確率のことである。また、最大ラウンド数とは、大当たり遊技における実行可能な最大ラウンド数のことである。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定において、大当たりと判定したことを示す大当たりフラグをONし(S66)、S65において判定した大当たりの種類に応じた特図の大当たり図柄を確定表示するための特図停止図柄データをRAM64(図3)に設けた特図バッファにセットし(S67)、この第2特図大当たり判定処理を終える。また、S63において、大当たりではない、つまり、ハズレと判定した場合は(S63:No)、特図のハズレ図柄を確定表示するための特図停止図柄データを特図バッファにセットし(S67)、この第2特図大当たり判定処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S62において確変フラグがONしている、つまり、現在の遊技状態が高確率状態であると判定した場合は(S62:Yes)、大当たり判定テーブルTa1のうち、高確率状態の大当たり乱数を参照し、S60において読出した大当たり乱数と同じ乱数があるか否か、つまり、大当たりか否かの当否判定を行う(S64)。たとえば、S60において読出した大当たり乱数が「600」であった場合は、大当たり判定テーブルTa1のうち、高確率状態の大当たり乱数0~649の中に「600」が存在するため、大当たりと判定する(S64:Yes)。続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たりの種別を判定し(S65)、大当たりフラグをONし(S66)、特図停止図柄データを特図バッファにセットし(S67)、この第2特図大当たり判定処理を終える。
(第2特図変動パターン選択処理(第1特図変動パターン選択処理))
次に、遊技制御用マイコン61が実行する第2特図変動パターン選択処理(第1特図変動パターン選択処理):図19のS42,S48)の内容についてそれを示す図21および図22を参照しつつ説明する。なお、第2特図変動パターン選択処理(図19のS42)と第1特図変動パターン選択処理(図19のS48)とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。また、第1特図保留記憶部64aおよび第2特図保留記憶部64bに共通の事項を説明する場合は、単に特図保留記憶部という。
遊技制御用マイコン61は、遊技状態が時短状態中であるか否かを判定し(S70)、時短状態中ではないと判定した場合は(S70:No)、大当たりフラグがONしているか否かを判定する(S71)。ここで、大当たりフラグがONしていると判定した場合は(S71:Yes)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図8)を参照して特図変動パターンを選択する(S72)。詳しくは、特図変動パターン選択テーブルTa4のうち、非時短状態で大当たりの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、特図保留記憶部の第1記憶領域(図8、図9)に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。たとえば、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得した変動パターン乱数が「50」であった場合は、特図変動パターン選択テーブルTa4において非時短状態で大当たりの場合の変動パターン乱数0~94と対応付けられている特図変動パターンP1を選択する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図3)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(S76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S71において大当たりフラグがONしていない、つまり、ハズレと判定した場合は(S71:No)、特図保留記憶部の第1記憶領域(図5)に記憶されているリーチ乱数を取得し、その取得したリーチ乱数がリーチ成立乱数であるか否かを判定する(S73)。つまり、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得したリーチ乱数が、リーチ判定テーブルTa3(図7)のうち、非時短状態に設定されているリーチ乱数であるか否かを判定する。たとえば、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得したリーチ乱数が「20」であった場合は、リーチ乱数「20」は、非時短状態に設定されているリーチ乱数0~27に存在するため、リーチ成立乱数であると判定する(S73:Yes)。ここで、遊技制御用マイコン61は、リーチ乱数がリーチ成立乱数であると判定した場合は(S73:Yes)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図8)を参照して特図変動パターンを選択する(S74)。詳しくは、特図変動パターン選択テーブルTa4のうち、非時短状態でリーチ有りハズレの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。たとえば、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得した変動パターン乱数が「30」であった場合は、特図変動パターン選択テーブルTa4において変動パターン乱数10~99と対応付けられている特図変動パターンP4を選択する。続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図3)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(S76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S73においてリーチ乱数がリーチ成立乱数ではないと判定した場合は(S73:No)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図8)を参照して特図変動パターンを選択する(S75)。本実施形態では、リーチ無しハズレの場合は、取得した変動パターン乱数に基づく特図変動パターンの選択は無く、特図保留数が0~2の場合は特図変動パターンP5を選択し、特図保留数が3~4の場合は特図変動パターンP6を選択する。特図変動パターンP6の変動時間は特図変動パターンP5よりも短くなっており、特図保留数が3~4の場合には、特図の変動が早く終了し、特図保留の消化ペースが速くなるようになっている。
続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図3)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(S76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S70において時短状態中であると判定した場合は(S70:Yes)、大当たりフラグがONしているか否かを判定する(図22のS77)。ここで、大当たりフラグがONしていると判定した場合は(S77:Yes)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図8)を参照して特図変動パターンを選択する(S78)。詳しくは、特図変動パターン選択テーブルTa4のうち、時短状態で大当たりの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。本実施形態では、特図変動パターン選択テーブルTa4の時短状態の大当たりには、変動パターン乱数カウンタがカウントする変動パターン乱数0~99と同じ範囲の変動パターン乱数が設定されているため、取得した変動パターン乱数に関係無く特図変動パターンP11が選択される。続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図3)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(図21のS76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S77において大当たりフラグがONしていない、つまり、ハズレと判定した場合は(S77:No)、特図保留記憶部の第1記憶領域(図8、図9)に記憶されているリーチ乱数を取得し、その取得したリーチ乱数がリーチ成立乱数であるか否かを判定する(S79)。つまり、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得したリーチ乱数が、リーチ判定テーブルTa3(図7)のうち、時短状態に設定されているリーチ乱数であるか否かを判定する。たとえば、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得したリーチ乱数が「8」であった場合は、リーチ乱数「8」は、時短状態に設定されているリーチ乱数0~11に存在するため、リーチ成立乱数であると判定する(S79:Yes)。ここで、遊技制御用マイコン61は、リーチ乱数がリーチ成立乱数であると判定した場合は(S79:Yes)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図8)を参照して特図変動パターンを選択する(S80)。詳しくは、特図変動パターン選択テーブルTa4のうち、時短状態でリーチ有りハズレの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。本実施形態では、特図変動パターン選択テーブルTa4の時短状態のリーチ有りハズレには、変動パターン乱数カウンタがカウントする変動パターン乱数0~99と同じ範囲の変動パターン乱数が設定されているため、取得した変動パターン乱数に関係無く特図変動パターンP12が選択される。続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図3)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(図21のS76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S79においてリーチ乱数がリーチ成立乱数ではないと判定した場合は(S79:No)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図8)を参照して特図変動パターンを選択する(S81)。詳しくは、特図変動パターン選択テーブルTa4のうち、時短状態でリーチ無しハズレの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、特図保留記憶部の第1記憶領域(図8、図9)に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。本実施形態では、リーチ無しハズレの場合は、取得した変動パターン乱数に基づく特図変動パターンの選択は無く、特図保留数が0~1の場合は特図変動パターンP13を選択し、特図保留数が2~4の場合は特図変動パターンP14を選択する。特図変動パターンP14の変動時間は特図変動パターンP13よりも短くなっており、特図保留数が2~4の場合には、特図の変動が早く終了し、特図保留の消化ペースが速くなるようになっている。続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図3)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(図21のS76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
S76において特図変動パターンバッファにセットした変動パターンデータは、上述した特別図柄待機処理のS45(図19)においてセットされる変動開始コマンドに含められ、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図17のS10)により、サブ制御基板100(図4)へ出力される。また、第1特図変動パターン選択処理も第2特図変動パターン選択処理と同じ流れで実行され、S76において特図変動パターンバッファにセットした変動パターンデータは、上述した特別図柄待機処理のS51(図19)においてセットされる変動開始コマンドに含められ、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図17のS10)により、サブ制御基板100(図4)へ出力される。
(特別図柄変動処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する特別図柄変動処理(図17のS18)の内容についてそれを示す図23を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動時間(図19のS42またはS48において選択された特図変動パターンに応じて決まる変動時間、図7参照)が終了したか否かを判定する(S90)。ここで、終了していないと判定した場合は(S90:No)、この特別図柄変動処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。一方、終了したと判定した場合は(S90:Yes)、特別図柄の変動表示を停止させるための変動停止コマンドをRAM64(図3)に設けたコマンドバッファにセットする(S91)。続いて、遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動表示を、第2特図大当たり判定処理(第1特図大当たり判定処理)のS67(図20)においてセットした特図停止図柄データに応じた図柄(特図の大当たり図柄または特図のハズレ図柄)で停止させる特別図柄停止処理を実行する(S92)。
続いて、遊技制御用マイコン61は、遊技状態管理処理を実行する(S93)。この遊技状態管理処理では、確変フラグがONになっているか否かを判定し、ONになっていると判定した場合は、高確率状態中における特別図柄の変動回数を減算方式でカウントする確変カウンタの値を1減算し、確変カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。そして、「0」であると判定した場合は、確変フラグをOFFにする。続いて、時短フラグがONになっているか否か判定し、ONになっていると判定した場合は、時短状態中における特別図柄の変動回数を減算方式でカウントする時短カウンタの値を1減算し、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。そして、「0」であると判定した場合は、時短フラグをOFFにする。遊技制御用マイコン61は、各フラグの情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットし、遊技状態管理処理を終える。RAM64の出力バッファにセットされた遊技状態指定コマンドは、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図17のS10)においてサブ制御基板100に出力される。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグがONになっているか否かを判定し(S94)、ONになっていると判定した場合は(S94:Yes)、遊技状態リセット処理を実行する(S95)。この遊技状態リセット処理では、確変フラグがONになっているか否かを判定し、ONになっていると判定した場合は、確変フラグをOFFにする。また、時短フラグがONになっているか否かを判定し、ONになっていると判定した場合は、時短フラグをOFFにする。つまり、大当たり遊技の実行中は、通常確率状態かつ非時短状態に制御される。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり遊技を開始するために、大当たりオープニング設定を行い(S96)、大当たりオープニングを実行させるためのオープニングコマンドをセットする(S97)。大当たりオープニングとは、大当たりの発生を祝う演出画像を演出表示装置7に表示したり、大当たりの発生を祝う楽曲を各スピーカ8から再生したりする演出のことである。オープニング設定では、大当たり遊技のオープニングの実行時間を所定のタイマにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン61は、特別電役作動有効カウンタの値をセットし(S98)、この特別図柄変動処理を終える。特別電役作動有効カウンタは、大当たり遊技におけるラウンド数の残回数をカウントするカウンタである。また、S94において大当たりフラグがONになっていないと判定した場合は(S94:No)、この特別図柄変動処理を終える。
(サブ側主制御処理)
次に、演出制御用マイコン101(図4)が実行するサブ側主制御処理についてそれを示す図24を参照しつつ説明する。
最初に、演出制御用マイコン101は、初期設定を実行する(S100)。この初期設定では、たとえば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU102(図4)の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタおよびタイマなどのリセットなどを行う。続いて、演出制御用マイコン101は、電源断信号がONしており、かつ、RAM120(図4)の内容が正常であるか否かを判定し(S101)、ここで否定判定した場合は(S101:No)、RAM120を初期化し(S102)、S103に進む。また、S101において肯定判定した場合は(S101:Yes)、RAM120を初期化しないでS103に進む。つまり、電源断信号がONになっていない場合、または、電源断信号がONになっていてもRAM120の内容が正常でない場合には(S101:No)、RAM120を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM120の内容が正常に保たれている場合には(S101:Yes)、RAM120を初期化しない。なお、RAM120を初期化すれば、各種のフラグ、カウンタおよびタイマなどの値はリセットされる。また、このS100~S102は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
続いて、演出制御用マイコン101は、割込禁止を行い(S103)、乱数更新処理を実行する(S104)。この乱数更新処理では、種々の演出決定用乱数カウンタの初期値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン乱数、メータ量の増減を行うメータ抽選乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出乱数などがある。乱数の更新方法は、上述の遊技制御用マイコン61が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。続いて、演出制御用マイコン101は、コマンド送信処理を実行する(S105)。このコマンド送信処理では、演出制御用マイコン101のRAM120内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板200、音声制御基板78およびランプ制御基板79などに送信する。続いて、演出制御用マイコン101は割込許可を実行する(S106)。以降、S103~S106を繰り返し実行する。また、割込許可中においては、受信割込処理(S107)、1msタイマ割込処理(S108)および10msタイマ割込処理(S109)の実行が可能となる。
(受信割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する受信割込処理(図24のS107)について説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60(図3)から、演出制御用マイコン101の外部INT(割込)入力部に与えられるストローブ信号(STB信号)の信号レベルが変化したか否か、つまり、コマンドを受信するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、たとえば、ストローブ信号の信号レベルがハイレベルからローレベルに変化したか否かを判定する。そして、受信するタイミングでなはないと判定した場合は、この受信割込処理を終え、受信するタイミングであると判定した場合は、主制御基板60から送信されてきた各種のコマンドを受信し、それら受信した各種のコマンドをRAM120(図4)の受信バッファに格納する。この受信割込処理は、他の割込処理(S108、S109)に優先して実行される処理である。
(1msタイマ割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する1msタイマ割込処理(図24のS108)についてそれを示す図25を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に1msec周期の割込パルスが入力される度に、この1msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、入力処理を実行する(S110)。この入力処理では、演出ボタン検出スイッチ9a、演出レバー押込検出スイッチ6gおよび演出レバー回転検出スイッチ6h(図4)からの検出信号に基づいて、スイッチがONしたことを示すスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)を作成する。続いて、演出制御用マイコン101は、出力処理を実行する(S111)。この出力処理では、後述する変動演出開始処理のS155(図28)においてRAM120(図4)のコマンドバッファにセットされる変動開始コマンドを画像制御基板200に出力する。
また、演出表示装置7の表示に合わせて盤ランプ2a、左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23b(図4)を発光させるために、後述する10msタイマ割込処理におけるランプ処理(図26のS123)などで作成したランプデータをランプ制御基板79(図4)に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ2a、左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bを所定の発光態様で発光させる。また、演出表示装置7の表示に合わせて可動体15(図4)を駆動させるために、駆動データ(可動体15を駆動するためのデータ)を作成し、その作成した駆動データを出力する。つまり、駆動データにしたがって可動体15を所定の動作パターンで駆動させる。
続いて、演出制御用マイコン101は、変動開始コマンドを出力したか否かを判定する(S112)。変動開始コマンドは、後述する変動演出開始処理のS155(図28)においてRAM120(図4)のコマンドバッファにセットされ、S111において画像制御基板200に出力される。ここで、演出制御用マイコン101は、変動開始コマンドを出力したと判定した場合は(S112:Yes)、変動演出パターンの変動時間の計測を開始する(S113)。続いて、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行い(S114)、この1msタイマ割込処理を終える。
(10msタイマ割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する10msタイマ割込処理(図24のS109)についてそれを示す図26を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に10msec周期の割込パルスが入力される度に、この10msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、後述する受信コマンド解析処理(図27)を実行し(S120)、スイッチ状態取得処理を実行する(S121)。このスイッチ状態取得処理では、1msタイマ割込処理の入力処理(図25のS110)において作成したスイッチデータを10msタイマ割込処理用のスイッチデータとしてRAM120に格納する。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて、演出表示装置7が表示するボタン演出やレバー演出などの表示内容を設定するスイッチ処理を実行する(S122)。続いて、演出制御用マイコン101は、ランプ処理を実行する(S123)。このランプ処理では、演出表示装置7の表示に合わせて各ランプ(盤ランプ2a、左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bなど)の発光を制御するためのランプデータの作成や発光演出の時間管理などを行う。これにより、各ランプは、演出表示装置7の表示に合った発光演出を行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、音声制御処理を実行する(S124)。この音声制御処理では、音声制御データ(各スピーカ8からの音声の出力を制御するためのデータ)の作成、その作成した音声制御データの音声制御基板78(図4)への出力、音声演出の時間管理などを行う。これにより、演出表示装置7の表示に合わせて音声が各スピーカ8から出力される。続いて、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S125)、この10msタイマ割込処理を終える。その他の処理(S125)では、変動演出パターン乱数、予告演出を決定するための予告演出乱数などを更新するなどの処理を実行する。
(受信コマンド解析処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する受信コマンド解析処理(図26のS120)についてそれを示す図27を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60(図3)から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定し(S130)、受信したと判定した場合は(S130:Yes)、サブ側遊技状態設定処理を実行する(S131)。遊技状態指定コマンドには、遊技状態(通常確率状態か高確率状態か、時短状態か非時短状態か)を示す情報などが含まれている。このサブ側遊技状態設定処理では、受信した遊技状態指定コマンドを解析し、遊技状態指定コマンドに含まれている情報に基づき、遊技状態フラグを設定する。遊技状態フラグは、現時点で設定されている遊技状態を示すフラグである。遊技状態指定コマンドに含まれている情報が通常確率状態かつ非時短状態を示している場合は、遊技状態フラグ「1」をセットする。また、通常確率状態かつ時短状態を示している場合は、遊技状態フラグ「2」をセットする。また、高確率状態かつ時短状態を示している場合は、遊技状態フラグ「3」をセットする。また、高確率状態である場合には、潜伏状態か非潜伏状態かを示すフラグについてもセットされる。
続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からオープニングコマンドを受信したか否かを判定し(S132)、受信したと判定した場合は(S132:Yes)、オープニング演出選択処理を実行する(S133)。このオープニング演出選択処理では、オープニングコマンドを解析し、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。詳しくは、オープニングコマンド毎にオープニング演出パターンが対応付けて設定されたオープニング演出パターン選択テーブル(図示せず)を参照し、受信したオープニングコマンドと対応付けられているオープニング演出パターンを選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM120(図4)の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からラウンド指定コマンドを受信したか否かを判定し(S134)、受信したと判定した場合は(S134:Yes)、ラウンド演出選択処理を実行する(S135)。このラウンド演出選択処理では、大当たり遊技の各ラウンドにおいて実行する演出の種類を選択する。この演出は、演出表示装置7が表示する画像および各スピーカ8が出力する音声などによる演出であり、大当たりの種類によって異なる。詳しくは、ラウンド指定コマンド毎にラウンド演出が対応付けられたラウンド演出テーブル(図示せず)を参照し、受信したラウンド指定コマンドと対応付けられているラウンド演出を選択する。
続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から第2大入賞口入賞コマンドを受信したか否かを判定し(S136)、受信したと判定した場合は(S136:Yes)、第2大入賞口入賞時処理を実行する(S137)。この第2大入賞口入賞時処理では、第2大入賞口35に入賞した遊技球が特定領域を通過したか否かに応じて異なる演出を選択する処理などを行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からエンディングコマンドを受信したか否かを判定し(S138)、受信したと判定した場合は(S138:Yes)、エンディング演出選択処理を実行する(S139)。このエンディング演出選択処理では、実行中の大当たり遊技の契機となった大当たりの種類に応じて、大当たりの終了時に演出表示装置7および各スピーカ8により実行するエンディング演出の種類を選択することなどを行う。続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S140)、受信したと判定した場合は(S140:Yes)、後述する変動演出開始処理(図28)を実行する(S141)。
続いて、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7の表示領域7Sになされる表示演出を制御する。すなわち、演出制御用マイコン101は、上述した特図変動パターンに対応した、後述の区画立体演出処理(図29)を実行する(S142)。
更に、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(S143)、受信したと判定した場合は(S143:Yes)、変動演出終了処理を実行する(S144)。この変動演出終了処理では、演出制御用マイコン101は、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM120(図4)の出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(図24のS105)によって画像制御基板200(図4)に送信されると、画像制御基板200は、演出表示装置7において左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9R(図1)を所定の停止パターンを経て確定表示する。続いて、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S145)、この受信コマンド解析処理を終える。その他の処理(S145)では、上記各コマンド以外のコマンド(たとえば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理などを行う。
(変動演出開始処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する変動演出開始処理(図27のS141)についてそれを示す図28を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、受信した変動開始コマンドを解析する(S150)。変動開始コマンドには、第2特図変動パターン選択処理(第1特図変動パターン選択処理):図21のS72、S74、S75、S78、S80、S81)でセットされた第2特図変動パターンの情報、または、第1特図変動パターンの情報が含まれている。続いて、演出制御用マイコン101は、S150において解析した変動開始コマンドが第1特図変動開始コマンドである場合は、第1特図保留演出カウンタの値を「1」減算し、第2特図変動開始コマンドである場合は、第2特図保留演出カウンタの値を「1」減算する(S151)。続いて、演出制御用マイコン101は、特図保留演出記憶部(第1特図保留演出記憶部121または第2特図保留演出記憶部122:図9、図10)に記憶されている始動入賞コマンドおよび先読み大当たりフラグなどの各データを古い記憶領域の方にシフトする(S152)。続いて、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7が変動演出パターンを表示する際に最終的に確定表示する左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9R(図1)の組み合わせを、演出図柄選択テーブル(図示せず)を参照して選択する(S153)。
続いて、演出制御用マイコン101は、演出内容選択処理を実行する(S154)。演出内容選択処理では、演出図柄の変動に伴ってパチンコ遊技機1で行われる演出の内容を、演出選択テーブルTa5(図11)を用いて選択する。演出選択テーブルTa5は、上述したように特図変動パターンと、判定結果と、演出選択乱数と、演出内容とを対応付けて構成されている。特図変動パターンは、S150における解析により得た特図変動パターンと対応している。演出選択乱数は、演出選択乱数カウンタがカウントする乱数の範囲の中で選択した乱数である。演出制御用マイコン101は、演出選択乱数カウンタがカウントする演出選択乱数を取得する。そして、演出選択テーブルTa5を参照し、S150における解析により得た特図変動パターンの情報に基づいて、その特図変動パターンと対応付けられている演出内容のうち、上記の取得した演出選択乱数と対応付けられている変動演出パターンを選択する。続いて、演出制御用マイコン101は、S154において選択した演出内容の表示を演出表示装置7に開始させるための演出図柄変動表示開始コマンドをRAM120の出力バッファにセットする(S155)。
(区画立体演出処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する区画立体演出処理(図27のS142)について、演出選択テーブルTa5(図11)と演出フロー(図29)を参照しつつ説明する。なお、図30は区画演出Aにおける立体演出A,B,Cについて模式的に図示するものであり、図31は区画演出Bにおける立体演出D,E,Fについて模式的に図示するものであり、図33は区画演出Cにおける立体演出G,H,Iについて模式的に図示するものである。
図8に示すように特図変動パターンP1,P3が選択された場合、これに対応した区画演出Aがなされる(S160)。図30(a)(b)(c)に示すように、演出制御用マイコン101は、上述したように区画演出Aを行い、演出表示装置7の表示領域7Sを3つの個別領域R1,R2,R3に分断区画する。この区画演出A後、演出制御用マイコン101が取得した演出選択乱数(S161)に基づき、立体演出A,B,Cのいずれかを行う(S162)。すなわち、演出選択乱数カウンタから取得した演出選択乱数が0~13(特図変動パターンP1)もしくは0~50(特図変動パターンP3)のいずれかであった場合には立体演出Aがなされ、演出選択乱数が14~40(特図変動パターンP1)もしくは51~85(特図変動パターンP3)のいずれかであった場合には立体演出Bがなされ、演出選択乱数が41~99(特図変動パターンP1)もしくは86~99(特図変動パターンP3)のいずれかであった場合には立体演出Cがなされる。
立体演出Aは、図30(a)に示すように、立体的に視認される三次元映像(3D映像)を表示無しとする表示演出となっている。言い換えれば、表示領域7Sの個別領域R1,R2,R3の全てには平面的に視認される二次元映像(2D映像)が表示される。ここで、個別領域R1,R2,R3が順番にルーレット形式で択一表示する演出(ルーレット演出)がなされる(S163)。なお、図30(a)では個別領域R1の区画線K1,K2を含めた枠を極太線で強調表示している。また、図30(b)では個別領域R2の区画線K2,K3を含めた枠を極太線で強調表示している。また、図30(c)では個別領域R3の区画線K3,K1を含めた枠を極太線で強調表示している。その際、強調表示されない個別領域R1~R3を区画する区画線K1~K3については、その差を分かり易くするために破断線を用いて図示している。このようにして3区画に分断された個別領域R1,R2,R3は、図示矢印のように回転ルーレットのように択一形式で順次回る択一表示演出がなされるものとなっている。つまり、演出制御用マイコン101は、区画された個別領域R1,R2,R3を用いて、ルーレット形式となる択一表示で選択表示する演出を行う。ここで択一表示演出の終了時には、演出選択テーブルTa5にて定められたSPリーチAがなされる(S164)。なお、特図変動パターンP1の場合には情報に基づいて大当たり表示演出がされて大当り遊技に移り、特図変動パターンP3の場合にはその情報に基づいてリーチ有りハズレとなる。
立体演出Bは、図30(b)に示すように、個別領域R3のみに立体的に視認される三次元映像(3D映像)を表示する表示演出となっている。言い換えれば、表示領域7Sの個別領域R1,R2には平面的に視認される二次元映像(2D映像)が表示されている。ここで3区画に分断された個別領域R1,R2,R3は、図示矢印のように回転ルーレットのように択一形式で順次回る択一表示演出がなされる。ここで択一表示演出の終了時には、演出選択テーブルTa5にて定められたSPリーチBがなされ、特図変動パターンP1の場合には情報に基づいて大当たり表示演出がされて大当り遊技に移り、特図変動パターンP3の場合にはその情報に基づいてリーチ有りハズレとなる。
立体演出Cは、図30(c)に示すように、個別領域R1,R3に立体的に視認される三次元映像(3D映像)を表示する表示演出となっている。言い換えれば、表示領域7Sの個別領域R2には平面的に視認される二次元映像(2D映像)が表示されている。ここで3区画に分断された個別領域R1,R2,R3は、図示矢印のように回転ルーレットのように択一形式で順次回る択一表示演出がなされる。この択一表示演出の終了時には、演出選択テーブルTa5にて定められたSPリーチCがなされ、特図変動パターンP1の場合には情報に基づいて大当たり表示演出がされて大当り遊技に移り、特図変動パターンP3の場合にはその情報に基づいてリーチ有りハズレとなる。
なお、強調表示により択一表示された個別領域R1~R3の映像(3D映像および2D映像)は、択一表示となる強調表示がされている間、択一表示(強調表示)がされていないときの映像と相違する映像が表示されるものであってよい。このように相違する映像が表示されると、遊技者にとって択一表示がより把握し易くなり、表示演出の面白みを高めることができる。ここで、3D映像に関して変化が加えられたものになると、画像制御処理の負担は上がるが視覚的興趣は非常に高められたものとなる。逆に、2D映像に関して変化が加えられたものになると、画像制御処理の負担を抑えながら、視覚的興趣は高められたものとなる。
他方、図8に示すように特図変動パターンP2,P4が選択された場合、これに対応した区画演出Bがなされる(S160)。図31(a)(b)(c)に示すように、演出制御用マイコン101は、上述したように区画演出Bを行い、演出表示装置7の表示領域7Sを4つの個別領域R4,R5,R6,R7に分断区画する。この区画演出B後、演出制御用マイコン101が取得した演出選択乱数(S161)に基づき、立体演出D,E,Fのいずれかを行う(S162)。すなわち、演出選択乱数カウンタから取得した演出選択乱数が0~13(特図変動パターンP2)もしくは0~50(特図変動パターンP4)のいずれかであった場合には立体演出Dがなされ、演出選択乱数が14~40(特図変動パターンP2)もしくは51~85(特図変動パターンP4)のいずれかであった場合には立体演出Eがなされ、演出選択乱数が41~99(特図変動パターンP2)もしくは86~99(特図変動パターンP4)のいずれかであった場合には立体演出Fがなされる。
立体演出Dは、図31(a)に示すように、立体的に視認される三次元映像(3D映像)を個別領域R7のみに表示する表示演出となっている。言い換えれば、表示領域7Sの個別領域R4,R5,R6には平面的に視認される二次元映像(2D映像)が表示される。ここで個別領域R4~R7が順番にルーレット形式で択一表示する演出がなされる(S163)。なお、図31(a)では個別領域R4の区画線K4,K5が部分的に含められた枠を極太線で強調表示している。また、図31(b)では個別領域R5の区画線K4,K5が部分的に含められた枠を極太線で強調表示している。また、図31(c)では個別領域R6の区画線K4,K5が含められた枠を極太線で強調表示している。その際、強調表示されない個別領域R4~R7を区画する区画線K4,K5については、その差を分かり易くするために破断線を用いて図示している。このようにして4区画に分断された個別領域R4,R5,R6,R7は、図示矢印のように回転ルーレットのように択一形式で順次回る択一表示演出がなされるものとなっている。この択一表示演出の終了時には、演出選択テーブルTa5にて定められたSPリーチDがなされる(S164)。なお、特図変動パターンP2の場合には情報に基づいて大当たり表示演出がされて大当り遊技に移り、特図変動パターンP4の場合にはその情報に基づいてリーチ有りハズレとなる。
立体演出Eは、図31(b)に示すように、個別領域R5,R7に立体的に視認される三次元映像(3D映像)を表示する表示演出となっている。言い換えれば、表示領域7Sの個別領域R4,R6には平面的に視認される二次元映像(2D映像)が表示されている。ここで4区画に分断された個別領域R4~R7は、図示矢印のように回転ルーレットのように択一形式で順次回る択一表示演出がなされるものとなっている。この択一表示演出の終了時には、演出選択テーブルTa5にて定められたSPリーチEがなされ、特図変動パターンP2の場合には情報に基づいて大当たり表示演出がされて大当り遊技に移り、特図変動パターンP4の場合にはその情報に基づいてリーチ有りハズレとなる。
立体演出Fにあっても立体演出Eと略同様である。すなわち、図31(c)に示すように、個別領域R4,R6,R7に立体的に視認される三次元映像(3D映像)を表示する表示演出となって、図示矢印のように回転ルーレットのように択一形式で順次回る択一表示演出がなされ、
演出選択テーブルTa5にて定められたSPリーチFがなされ、特図変動パターンP2の場合には情報に基づいて大当たり表示演出がされて大当り遊技に移り、特図変動パターンP4の場合にはその情報に基づいてリーチ有りハズレとなる。
さらに、図8に示すように特図変動パターンP11,P12が選択された場合、これに対応した区画演出Cがなされる(S160)。図32(a)(b)(c)に示すように、演出制御用マイコン101は、上述したように区画演出Cを行い、演出表示装置7の表示領域7Sを4つの個別領域R8,R9,R10,R11に分断区画する。なお、この区画演出Cは、上述したように仕切り線を円環形に形成することにより円型の区画線K6,K7,K8,K9を表示するものである。この区画演出C後、演出制御用マイコン101が取得した演出選択乱数(S161)に基づき、立体演出G,H,Iのいずれかを行う(S162)。すなわち、演出選択乱数カウンタから取得した演出選択乱数が0~13(特図変動パターンP11)もしくは0~50(特図変動パターンP12)のいずれかであった場合には立体演出Gがなされ、演出選択乱数が14~40(特図変動パターンP11)もしくは51~85(特図変動パターンP12)のいずれかであった場合には立体演出Hがなされ、演出選択乱数が41~99(特図変動パターンP11)もしくは86~99(特図変動パターンP12)のいずれかであった場合には立体演出Iがなされる。
立体演出Gは、図32(a)に示すように、立体的に視認される三次元映像(3D映像)を個別領域R8のみに表示する表示演出となっている。言い換えれば、表示領域7Sの個別領域R9,R10,R11には平面的に視認される二次元映像(2D映像)が表示される。ここで個別領域R8,R9,R10,R11が順番にルーレット形式で択一表示する演出がなされる(S163)。なお、図32(a)では個別領域R8の区画線K6の枠を極太線で強調表示している。また、図32(b)では個別領域R9の区画線K7の枠を極太線で強調表示している。また、図32(c)では個別領域R8の区画線K8の枠を極太線で強調表示している。その際、強調表示されない個別領域R8~R11を区画する区画線K6,K7,K8,K9については、その差を分かり易くするために破断線を用いて図示している。このようにして4区画に分断された個別領域R8,R9,R10,R11は、図示矢印のように回転ルーレットのように択一形式で順次回る択一表示演出がなされるものとなっている。この択一表示演出の終了時には、演出選択テーブルTa5にて定められたSPリーチGがなされる(S164)。なお、特図変動パターンP11の場合には情報に基づいて大当たり表示演出がされて大当り遊技に移り、特図変動パターンP12の場合にはその情報に基づいてリーチ有りハズレとなる。
立体演出Hは、図32(b)に示すように、個別領域R8,R11に立体的に視認される三次元映像(3D映像)を表示する表示演出となっている。言い換えれば、表示領域7Sの個別領域R9,R10には平面的に視認される二次元映像(2D映像)が表示されている。ここで4つの区画円により区画された個別領域R8,R9,R10,R11は、図示矢印のように回転ルーレットのように択一形式で順次回る択一表示演出がなされるものとなっている。この択一表示演出の終了時には、演出選択テーブルTa5にて定められたSPリーチHがなされ、特図変動パターンP11の場合には情報に基づいて大当たり表示演出がされて大当り遊技に移り、特図変動パターンP12の場合にはその情報に基づいてリーチ有りハズレとなる。
立体演出Iにあっても立体演出Hと略同様である。すなわち、図32(c)に示すように、個別領域R8,R9,R11に立体的に視認される三次元映像(3D映像)を表示する表示演出となって、図示矢印のように回転ルーレットのように択一形式で順次回る択一表示演出がなされ、演出選択テーブルTa5にて定められたSPリーチIがなされ、特図変動パターンP11の場合には情報に基づいて大当たり表示演出がされて大当り遊技に移り、特図変動パターンP12の場合にはその情報に基づいてリーチ有りハズレとなる。
ところで、強調表示により択一表示された個別領域(例えば、R8,R9,R10,R11)の映像(3D映像および2D映像)は、択一表示となる強調表示がされている間、択一表示(強調表示)がされていないときの映像(3D映像および2D映像)と相違する映像が表示されるものであってもよい。つまり、強調表示により択一表示された際の3D映像および2D映像は、その選択がされたことを強調して表示するような3D映像および2D映像に切り替えられるものであってもよい。このような映像の切り替えがあると、遊技者にとって択一表示されたことがより把握し易いものとなって、表示演出の面白みを高めることができる。ちなみに、2D映像に関して通常にない演出表示を加えた場合には、画像制御処理の負担を抑える点で有利であり、3D映像に関して通常にない演出表示を加えた場合には、視覚的興趣は非常に高められる点で有利である。
なお、図8および図11に示すように、特図変動パターンP5が選択された場合には、次のような演出内容が選択される。すなわち、演出選択乱数カウンタから取得した演出選択乱数が0~50のいずれかであった場合には、演出内容として通常変動から立体演出Jを行った後にリーチが成立せずにハズレを報知する内容が選択される。この際の立体演出Jは、表示領域7S全体に三次元映像を表示演出するものとなっている。また、演出選択乱数カウンタから取得した演出選択乱数が51~99のいずれかであった場合には、演出内容として通常変動から立体演出Kを行った後にリーチが成立せずハズレを報知する内容が選択される。この際の立体演出Kは、三次元映像を表示せず、表示領域7S全体に二次元映像を表示演出するものとなっている。
また、図8および図11に示すように、特図変動パターンP13が選択された場合には、次のような演出内容が選択される。すなわち、演出選択乱数カウンタから取得した演出選択乱数が0~50のいずれかであった場合には、演出内容として通常変動から上述の立体演出Jを行った後にリーチが成立せずにハズレを報知する内容が選択される。また、演出選択乱数カウンタから取得した演出選択乱数が51~99のいずれかであった場合には、演出内容として通常変動から上述の立体演出Kを行った後にリーチが成立せずにハズレを報知する内容が選択される。また、特図変動パターンP14が選択された場合には、演出選択乱数カウンタから取得した演出選択乱数に関わらず、演出内容として通常変動からすぐにハズレを報知する内容が選択される。
なお、上述した演出表示装置で行われる立体演出にあっては、次のような表示演出が用いられるものであってもよい。図33では、(a)にて平面的に視認される映像演出を図示し、(b)にて立体的に視認される映像演出を図示している。図示される演出表示装置700の表示領域701は、模擬的に4等分に分割された態様表示となっている。この表示領域701の左上範囲は符号710で、右上範囲は符号730で、右下範囲は符号750で、左下範囲は符号770で示される。これらの範囲710,730,750,770のそれぞれには、映像711,731,751,771が表示出力されている。映像711,731,751,771内には、手前側画像713,733,753,773と、背面側画像としての背景画像715,735,755,775とが含まれて表示されている。手前側画像713,733,753,773は、表示画像中、遊技者の手前側に配置されたように視認される画像となっている。逆に、背景画像715,735,755,775は、表示画像中、遊技者の奥側に配置されたように視認される画像となっている。つまり、背景画像715,735,755,775は、手前側画像713,733,753,773に対して相対的に背面側に配置されたように表示出力されて視認される。なお、手前側画像713,733,753,773にはキャラクタ714,734,754,774が含まれており、背面側画像としての背景画像715,735,755,775には草花(図示省略)などの背景が含まれている。
図33(a)に示す手前側画像713,733,753,773にあっては、キャラクタ714,734,754,774が特異な動きはせず通常に留まる動きをしている。そのため、手前側画像713,733,753,773と背景画像715,735,755,775とは同次元で組み合わされた映像として遊技者には映ることとなる。言い換えれば、遊技者は、これらの映像711,731,751,771を平面的な表示として視認する。
これに対し、図33(b)に示す手前側画像713,733,753,773にあっては、一つの浮いたパネルと見立てられ、あたかもこのパネルが回転させられるような、模擬的な表示演出がなされている。これによって、遊技者は、手前側画像713,733,753,773と背景画像715,735,755,775との間では、相対的な動きの差が生じたように感じ、手前と奥で分離された層状の分離感を感じとることができる。つまり、手前側画像713,733,753,773に対する背景画像715,735,755,775には、遊技者は奥行き感を感じるようになり、遊技者にとって立体的な表示として視認することとなる。なお、このような手前側画像713,733,753,773の模擬的な動きとしては、このようなパネルと見立てて回転させるような表示演出に限られず適宜の模擬的な動きを選択することができる。例えば、手前側画像をパネルと見立てて細かくシェイク(振動)させて奥の背景画像との間で分離感が感じとれるものとしたり、手前側画像をパネルと見立てて左右にスライドさせて奥の背景画像との間で分離感が感じとれるものとしたりするものでもよい。
[実施形態の効果]
区画演出A,B,Cに関する大当たり期待度の違いについて説明する。すなわち、図8に示すように、区画演出A,B,Cは変動パターン乱数により選択される。ここで、大当たりする際に区画演出Aがなされる変動パターン乱数は0~29となっている。これに対し、リーチ有りハズレで区画演出Aがなされる変動パターン乱数は0~59となっている。つまり、区画演出Aがなされた際の大当たりとリーチ有りハズレの比率は「30:60」とある。また、大当たりする際に区画演出Bがなされる変動パターン乱数は30~99となっている。これに対し、リーチ有りハズレで区画演出Bがなされる変動パターン乱数は60~99となっている。つまり、区画演出Bがなされた際の大当たりとリーチ有りハズレの比率は「70:40」とある。また、大当たりする際に区画演出Cがなされる変動パターン乱数は0~89となっている。これに対し、リーチ有りハズレで区画演出Cがなされる変動パターン乱数は90~99となっている。つまり、区画演出Cがなされた際の大当たりとリーチ有りハズレの比率は「90:10」とある。
これにより、区画演出A(区画数3つ)、区画演出B(区画数4つ)、区画演出C(区画数4つ)にあっては、区画数が多くなるにつれて、リーチ有りハズレに対する大当たり比率は高くなる。つまり、区画演出A,B,Cによる個別領域の数は、大当たり確率の高さに依存して増加する。したがって、区画数が多くなる演出ほど、遊技者の大当たりに対する期待は自然と高まり、遊技の興趣を高めることができる。
立体演出A~Iに関する大当たり期待度の違いについて参照しながら説明する。すなわち、図11に示すように、立体演出A~Iは演出選択乱数により選択される。先ず、大当たり区画演出A時の、立体演出A(0領域)がなされる演出選択乱数は0~13であり、立体演出B(1領域)がなされる演出選択乱数は14~40であり、立体演出C(2領域)がなされる演出選択乱数は41~99である。これらを比率で言うと、「14:27:59」とある。これによって、大当たりする際の区画演出Aにおける、三次元映像の領域数の出現頻度は、0領域、1領域、2領域と多くなるにつれて高くなる。逆に言えば、0領域、1領域、2領域と三次元映像の領域数が増えるにつれ、区画演出Aされた際の大当たりの信頼度は高まることとなる。つまり、立体演出(立体選択表示)により立体的に視認される画像の数は、大当たり確率の高さに依存して増加する。したがって、立体演出がされる領域数が多くなる演出ほど、遊技者の大当たりに対する期待は自然と高まり、遊技の興趣を高めることができる。
さらに言えば、大当たり区画演出B時の立体演出D,E,Fも、大当たり区画演出C時の立体演出G,H,Iも、大当たり区画演出A時の立体演出A,B,Cと同一の演出選択乱数の振分けがなされている(図11参照)。つまり、区画演出Bおよび区画演出Cにあっても、立体演出がされる領域数が多くなる演出ほど、遊技者の大当たりに対する期待は自然と高まり、遊技の興趣を高めることができる。
(1)さらに上述の遊技機1によれば、演出表示装置7の表示領域7Sに同時に表示される画像には、3D映像および2D映像のいずれも含まれるので、3D映像による視覚的興趣と、2D映像による複雑高度なゲーム演出等を同時に楽しめるようになる。つまり、上述の遊技機1によれば、更に多様化した表示演出態様を具現化できるようにし、遊技の興趣をより一層高めることができるものとなる。つまり、立体的に視認される画像(三次元映像)を利用して視覚的興趣を高めることができつつ、平面的に視認される画像(二次元映像)を利用して複雑高度なる遊技演出を同時にできるようにし、更に多様化した表示演出態様を具現化できるようにして遊技の興趣をより一層高めている。
(2)また、上述の遊技機1によれば、表示領域7Sを複数の個別領域に区画して、個別領域の一つ若しくは複数を選択して立体的に視認される三次元映像を表示演出する。ここで、区画された個別領域の数、および立体的に視認される三次元映像の数は、遊技演出に応じて設定されているので、視覚的に遊技演出を楽しむことができ、遊技の興趣を高めることができる。
(3)上述の遊技機1によれば、表示領域7Sの個別領域R1~R11の区画は、リーチ演出(SPリーチを含む)に対応づけられたものとなっているので、このような個別領域R1~R11の区画がされることによって遊技者はリーチ演出の予測ができ、遊技の興趣を高めることができる。
(4)上述の遊技機1によれば、区画による個別領域の数は大当たり確率の高さに依存して増加するように演出されているので、個別領域の数を把握することによって大当たりの確度を把握することができて、遊技の興趣を向上させる。
(5)上述の遊技機1によれば、立体的に視認される三次元映像の数は、大当たり確率の高さに依存して増加するように演出されているので、三次元映像の数を把握することによって大当たりする確度を把握できて、遊技の興趣を向上させる。
(6)上述の遊技機1によれば、区画された個別領域を用いてルーレット形式となる択一表示で選択表示する演出を行うので、遊技者は期待感を抱きながら、このようなゲーム演出を楽しむことができる。なお、上述したようにルーレット形式となる択一表示は、個別領域を区画する区画線(2D映像)を含めた枠を強調表示することに行われるので、サブ制御基板100の画像制御処理負担は抑えられたものとなる。
(7)上述の演出表示装置700によれば、手前側画像に模擬的な動きの表示演出を加えることにより、背面側画像との間で相対的な動きの差を生じさせて、両者の間で立体的に視認される映像にして表示するので、表示演出処理のみで立体的に視認されるようにできる。つまり、従前の演出表示装置を用いて上述したような所望の演出が可能となる。
(8)上述の演出表示装置700によれば、手前側画像の模擬的な動きは手前側画像をパネルと見立てて回転させる表示演出によるものであるので、遊技者はパネルが回転するような立体的な興趣を味わうことができる。
[他の実施形態]
(1)上述した実施形態では、立体的に視認される画像として「三次元映像」を例示するものであったが、裸眼で立体的に視認されるものであれば、このような「三次元映像」の例示に限定されることなく、適宜の立体的に視認される表示演出が含まれる。
(2)また、上述した実施形態における区画演出にあっても、本発明を説明するにあたっての例示に過ぎず、実施形態のような3区画や4区画に限定されることなく、適宜の区画演出に置き換えることができる。さらに、上述した実施形態における立体演出にあっても、本発明を説明するにあたっての例示に過ぎず、実施形態のようなクルクル回転する表示演出などに限定されることなく、適宜の立体的に視認可能な演出に置き換えることができる。
(3)また、区画演出により区画された個別領域数や、立体演出される個別領域数については、必ずしも大当たりやリーチ演出に関連付けるようにしなくてはいけないのではなく、適宜の態様に応じて適宜に関連付けられるものであってよい。また、上記した演出表示装置7のような構成を、たとえば回胴式遊技機(スロットマシンまたはパチスロともいう)に置き換え、本発明が実施されるようにしてもよい。つまり本発明は、パチンコ遊技機に限定されるものではなく、表示装置が設けられる各種の遊技機において実施することが可能である。
1 パチンコ遊技機(遊技機)
7 演出表示装置(表示装置)
7S 表示領域
8 スピーカ
78 音声制御基板
79 ランプ制御基板
101 演出制御用マイコン
202 画像制御用CPU
205 CGROM
K1~K9 区画線
R1~R11 個別領域

Claims (1)

  1. 表示領域の一部もしくは全部に立体的に視認される画像を表示可能とする表示装置を備えた遊技機であって、
    前記表示装置の表示領域を複数の個別領域に区画する区画表示手段と、
    前記区画表示手段によって区画された複数の個別領域には、その後に前記表示装置において実行される候補となる演出内容が夫々対応付けられ、複数の個別領域からいずれかの個別領域を選択する演出を行うとともに、選択された個別領域に対応する演出内容をその後に実行する演出実行手段と、を有し、
    前記区画表示手段によって区画された複数の個別領域には、立体的に視認される画像が表示される個別領域と平面的に視認される画像が表示される個別領域とを夫々少なくとも一以上含むとともに、立体的に視認される画像が表示される個別領域と平面的に視認される画像が表示される個別領域の数の比率は、実行される遊技演出に応じた複数の候補があって、複数の候補の内から大当たりに対する期待度が高い程、立体的に視認される画像が表示される個別領域の比率が高くなるように設定することを特徴とする遊技機。
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