JP7275958B2 - ロボットのエンドエフェクタ及びエンドエフェクタの作用姿勢・作用位置決定方法 - Google Patents

ロボットのエンドエフェクタ及びエンドエフェクタの作用姿勢・作用位置決定方法 Download PDF

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Description

本発明は、ダイカストマシンに使用するためのロボットのエンドエフェクタ、及びエンドエフェクタの作用姿勢・作用位置決定方法に関する。
ダイカストマシンに使用するロボットには、アームの先端にエンドエフェクタが取り付けられる。このエンドエフェクタには、金型から製品を取り出すための取出ハンド部を含むもの、金型に挿入部品をインサートするためのインサートハンド部を含むもの、金型に向けて離型剤をスプレーするためのスプレーノズル部を含むもの、また取出ハンド部及びインサートハンド部の両方を含むものなどが知られている。なお、取出ハンド部、インサートハンド部、及びスプレーノズル部などを、「作用部」と称することもある。
ロボットのティーチングのうち、ロボットのエンドエフェクタの動作を金型に対して確定するロボットの金型合わせ作業について説明する。
ロボットの金型合わせ作業では、まず、エンドエフェクタの動作について、机上において、シミュレーションソフトを使用し、プログラミングを行うことにより、シミュレーション動作を求める。次に、実際の金型に合うように、シミュレーション動作を補正する作業を行う。シミュレーション動作の補正は、ロボットを必ずしも水平な定盤ではない何らかの架台の上面に設置する際の据付誤差や、エンドエフェクタをロボットのアームの先端に取り付ける際の組立誤差などによって生じる必要な作業である。
従来のシミュレーション動作の補正は、エンドエフェクタの動作が目視確認可能な場所まで近づき、エンドエフェクタの動作を目視確認しながら、実際の金型に合うように、ティーチングペンダントを操作することによって行う。シミュレーション動作の補正のうち、取出ハンド部や、インサートハンド部などの作用部が、製品や、挿入部品など(以下、「作用対象物」と称することもある。)に対して、製品の把持や、挿入部品のインサートなどの動作(以下、「作用動作」と称することもある。)を行う際のエンドエフェクタの姿勢(以下、「作用姿勢」と称することもある。)とエンドエフェクタの位置(以下、「作用位置」と称することもある。)を決定することは、重要な作業の一つである。
エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置の決定は、水平に調整して設置されている金型に対して、エンドエフェクタの姿勢を合わせるために、エンドエフェクタに水準器をセットして、エンドエフェクタの姿勢を調整し、エンドエフェクタを水平な姿勢にすると共に、作用対象物や金型などを目視確認しながら、ティーチングペンダントを操作することによって行われている。このような作業により、エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置を決定することによって、エンドエフェクタの作用部は作用動作を正確に行えるようになるのである。
ところで、下記に示す特許文献1には、金型内の所定位置にインサート部品を挿入した後、樹脂を注入してインサート成形する際に、ロボットのハンド部に変位センサが配設され、金型へのインサート部品の挿入状態を検出するものであり、変位センサは、レーザ光を放射することにより、インサート部品の挿入の有無、あるいはインサート部品の変形等の検出をインサート部品の複数箇所について行うようになっているインサート検出方法及び装置が開示されている。
特開2000-238043号公報
しかしながら、上述の従来のロボットの金型合わせ作業におけるシミュレーション動作の補正であるエンドエフェクタの作用姿勢と作用位置の決定においては、エンドエフェクタに水準器をセットして、エンドエフェクタの姿勢を調整する際、及び作用対象物や金型などを目視確認する際には、鋳造による溶湯によって熱せられた高温の金型に近づいて作業をする必要があり、足場も悪く、非常に危険を伴うという課題があった。
一方、特許文献1に記載のインサート検出方法及び装置によれば、ロボットを水平な定盤ではない何らかの架台の上面に設置する場合には、エンドエフェクタの組立誤差の影響だけでなく、ロボットの据付誤差の影響もあるため、シミュレーションソフトを使用してプログラミングを行って求めたシミュレーション動作を補正せずにそのまま適用した場合、インサート部品の挿入の有無、あるいはインサート部品の変形等の検出をインサート部品の複数箇所について行うことが困難になるという課題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、鋳造による溶湯によって熱せられた高温の金型から十分に離れた、足場の良い、極めて安全な場所において、ティーチングペンダントを操作することによって、エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置を決定することが可能なダイカストマシンに使用するためのロボットのエンドエフェクタを提供することを目的とする。
請求項に記載の発明は、
ダイカストマシンに使用するためのロボットにおける、エンドエフェクタの作用姿勢・作用位置決定方法であって、
前記エンドエフェクタは、
前記エンドエフェクタが作用姿勢を成して作用位置において、作用動作する部分である作用部と、
前記エンドエフェクタの姿勢を確認するための角度センサと、
金型からの距離を測定するための距離センサと、
を備え、
シミュレーションソフトを使用してプログラミングを行って確定した前記エンドエフェクタのシミュレーション動作を、ティーチングペンダントを操作することによって、前記金型に合うように補正する場合に、
前記角度センサを用いて、前記エンドエフェクタの姿勢を前記金型に対して調整するエンドエフェクタ作用姿勢調整工程と、
前記距離センサを用いて、前記エンドエフェクタの位置情報を取得するエンドエフェクタ位置情報取得工程と、
前記位置情報を用いて、前記金型に対して設定するワーク座標系を定義するワーク座標系定義工程と、
前記エンドエフェクタを、エンドエフェクタ姿勢調整位置から、前記ワーク座標系の原点に移動させるエンドエフェクタ原点移動工程と、
前記エンドエフェクタを、前記ワーク座標系の原点から、作用位置に移動させるエンドエフェクタ作用位置移動工程と、
を含み、
型外において、前記ティーチングペンダントを操作することによって、前記エンドエフェクタの姿勢を、予め定めた目標作用姿勢に一致させ、前記エンドエフェクタの位置を、予め定めた目標作用位置に一致させることが可能なエンドエフェクタの作用姿勢・作用位置決定方法
に関する。
本発明によれば、鋳造による溶湯によって熱せられた高温の金型から十分に離れた、足場の良い、極めて安全な場所において、ティーチングペンダントを操作することによって、エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置を決定することが可能なダイカストマシンに使用するためのロボットのエンドエフェクタを提供することができるため、危険な作業を回避できるという効果がある。
本発明の第1の実施形態に係るロボットシステムの構成図である。 インサートハンド部を備えたエンドエフェクタのティーチング作業のフローチャートである。
以下、本発明に係るダイカストマシンに使用するためのロボットのエンドエフェクタ、及びエンドエフェクタの作用姿勢・作用位置決定方法について、好適な実施形態を挙げ、図面を参照しながら、詳細に説明する。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態を図に基づいて説明する。
図1に示すように、ロボットシステム1は、ロボット2、エンドエフェクタ3、ロボット制御盤4、インターフェース盤5、及びティーチングペンダント6から構成されている。ロボット2は、6軸を有する垂直多関節型の産業用ロボットである。エンドエフェクタ3は、取出ハンド部3A、及びインサートハンド部3Bを備えている。取出ハンド部3Aは、金型から製品を取り出す際に使用する。インサートハンド部3Bは、金型に挿入部品をインサートする際に使用する。ティーチングペンダント6は、ロボット2のティーチングに使用される持ち運びが可能な機器であり、プログラムの作成やティーチング作業のための入力・操作装置である。
ロボット2は、6軸を有する垂直多関節型の産業用ロボットを図示しているが、ダイカストマシンに適用して、ロボットシステム1が機能を果たすことが可能であれば、別の種類の公知の産業用ロボットを採用しても良い。例えば、7軸を有する垂直多関節型の産業用ロボットや、4軸を有する水平多関節型の産業用ロボットや、3軸を有する直交型の産業用ロボットなどを採用することができる。
エンドエフェクタ3は、図1に示すように、ロボット2のアーム先端7に取り付ける機器であり、ロボットシステム1の用途に応じて、様々なタイプのものに取り替えることが可能である。エンドエフェクタ3は、取出ハンド部3A、及びインサートハンド部3Bを備えた取出とインサートが兼用のタイプのエンドエフェクタ3を図示しているが、ロボットシステム1の用途に応じて、様々なタイプのエンドエフェクタに変更することが可能である。つまり、取出ハンド部、インサートハンド部、及びスプレーノズル部の各々を単体で備えたタイプのエンドエフェクタや、取出ハンド部、インサートハンド部、及びスプレーノズル部の3種類を2個又は3個組み合わせて備えたタイプのエンドエフェクタを適用することが可能である。このように、作用部は、ロボットシステム1の用途に応じて、取出ハンド部、インサートハンド部、及びスプレーノズル部の3種類を自由に選択して構成することができる。
エンドエフェクタ3には、角度センサ11、及び距離センサ12が設置されている。角度センサ11は、動作する物体の三次元角度を計測することが可能な3軸角度センサである。距離センサ12は、どこの距離を測定しているのかを目で見て確認することが可能なレーザセンサである。
角度センサ11は、エンドエフェクタ3への設置が可能であり、使用環境に適合したものであり、3軸角度センサであれば、どのような種類の角度センサであっても採用することが可能である。例えば、角度センサとして、傾斜センサや、加速度センサや、ジャイロセンサなどを採用することができる。角度センサ11は、エンドエフェクタ3の姿勢を確認するために設置されている。
距離センサ12は、エンドエフェクタ3への設置が可能であり、使用環境に適合したものであり、どこの距離を測定しているのかを目で見て確認することが可能なレーザセンサであれば、どのような種類の距離センサであっても採用することが可能である。例えば、距離センサとして、三角測定式レーザセンサや、時間計測式レーザセンサなどを採用することができる。距離センサ12は、金型(固定金型あるいは可動金型)からの距離を測定するために設置されている。
角度センサ11及び距離センサ12は、インターフェース盤5を介してロボット制御盤4に接続されている。つまり、角度センサ11及び距離センサ12によって検出される測定値については、ロボット制御盤4に取り込まれ、ティーチングペンダント6の画面に表示されるようになっている。
エンドエフェクタ3は、直方体を成したブロック状の部材に、取出ハンド部3A、インサートハンド部3B、角度センサ11、及び距離センサ12が、図1に示すように配置された構成となっている。この配置により、エンドエフェクタ3の小型化が可能となり、エンドエフェクタ3の動作に伴う周辺部品との干渉を回避するために、好適な構成となる。図1のエンドエフェクタ3の構成は一例であり、配置される取出ハンド部3A、インサートハンド部3B、スプレーノズル部(図示せず)、角度センサ11、及び距離センサ12などが、各々の機能を発揮できれば、どれがどこに配置されていても構わない。また、エンドエフェクタ3の直方体を成したブロック状の部材の形状についても一例であり、配置される取出ハンド部3A、インサートハンド部3B、スプレーノズル部(図示せず)、角度センサ11、及び距離センサ12などが、各々の機能を発揮できれば、どのような形状であっても構わない。
図2に、インサートハンド部を備えたエンドエフェクタのティーチング作業のフローチャートを示す。
ステップS101では、3D‐CADを用いて、3Dモデルを作成する。3Dモデルは、シミュレーションソフトを用いて、エンドエフェクタ3の動作を検討する際に、必要となる。作成する3Dモデルは、エンドエフェクタ3(配置される取出ハンド部3A、インサートハンド部3B、角度センサ11、及び距離センサ12などの構成部品を含む)、及びエンドエフェクタ3の周囲に存在する部品である。エンドエフェクタ3の周囲に存在する部品の3Dモデルを作成する目的は、エンドエフェクタ3の動作に伴う干渉を確認するためである。エンドエフェクタ3の周囲に存在する部品としては、固定金型、可動金型、固定プラテン、可動プラテン、プラテンフレーム、安全ドアなどがあり、エンドエフェクタ3の動作範囲を考慮した上で、適宜、作成すべき3Dモデルを決定すれば良い。なお、3D‐CADは、作成した3Dモデルをシミュレーションソフトに取り込むことが可能であれば、どんな3D‐CADであっても利用することができる。
ステップS102では、エンドエフェクタのシミュレーション動作を確定する。シミュレーション動作は、ステップS101にて作成した3Dモデルをシミュレーションソフトに取り込み、シミュレーションソフトを用いて、エンドエフェクタ3が周囲に存在する部品に干渉しないように考慮して検討し、確定する。エンドエフェクタのシミュレーション動作を確定することによって、ロボットプログラムが作成されることになる。なお、シミュレーションソフトについては、ロボットメーカが提供するものを使用する。また、ロボットの3Dモデルについては、ロボットメーカが用意しているものを利用する。
ステップS103では、ロボットを立ち上げる。ロボットを立ち上げる際は、電源投入時のエラーの有無を確認し、エラーが無い状態に調整した後、基本動作を確認する。基本動作の確認は、ティーチングペンダント6を操作することによって実施する。なお、ロボットを立ち上げる際のその他の確認としては、ロボットメーカの取扱説明書に記載されている内容に従って実施すれば良い。
明細書中における用語について以下に説明する。本明細書中において、「型内」とは、固定プラテン(プラテンフレームなどの取り付け部品を含む)と可動プラテン(プラテンフレームなどの取り付け部品を含む)の間の空間のことを意味する。また、本明細書中において、「型外」とは、ダイカストマシン本体(安全ドアや安全柵などを含む)の外周部よりも外側の空間のことを意味する。
ステップS104では、エンドエフェクタの第1の型外動作を確定する。第1の型外動作とは、任意に設定が可能なエンドエフェクタ原位置から、任意に設定が可能なエンドエフェクタ姿勢調整位置までの間のエンドエフェクタ3の動作のことである。エンドエフェクタ原位置は、インサート供給装置から挿入部品を受け取る前の、型外の任意の位置に設定する。例えば、インサート供給装置から挿入部品を受け取る直前のエンドエフェクタ3の任意の位置を、エンドエフェクタ原位置として設定することができる。エンドエフェクタ姿勢調整位置は、インサート供給装置から挿入部品を受け取った後の、型外の任意の位置に設定する。例えば、エンドエフェクタ3が挿入部品を保持した状態で、型内に進入する直前のエンドエフェクタ3の任意の位置を、エンドエフェクタ姿勢調整位置として設定することができる。
エンドエフェクタ3の第1の型外動作を確定する際は、ステップS102において確定したエンドエフェクタ3のシミュレーション動作に従って、エンドエフェクタ3を動作させ、周囲部品との干渉や無駄な動作などの不具合があれば、ティーチングペンダント6を操作することによって、シミュレーション動作を補正して、最適な動作を確定する。
ステップS105からステップS111のエンドエフェクタの型内動作の確定までは、シミュレーションソフトを使用してプログラミングを行って確定したエンドエフェクタ3のシミュレーション動作を、ティーチングペンダント6を操作することによって、金型(固定金型あるいは可動金型)に合うように補正する工程となる。
ステップS105では、エンドエフェクタの姿勢を調整する(エンドエフェクタ作用姿勢調整工程)。エンドエフェクタ3の姿勢の調整は、エンドエフェクタ姿勢調整位置において、角度センサ11を用いて行う。角度センサ11によって検出される測定値については、ティーチングペンダント6の画面に表示されるようになっている。そのため、ティーチングペンダント6の画面に表示される角度センサ11の測定値をリアルタイムで目視確認しながら、ティーチングペンダント6を操作することによって、エンドエフェクタ3を動作させる。そして、エンドエフェクタ3の姿勢が水平、かつ金型に対して平行になるように、角度センサ11の測定値を調整する。これにより、エンドエフェクタ3の姿勢は、水平、かつ金型に対して平行に調整することができる。なお、角度センサ11の測定値を調整するだけでは、エンドエフェクタ3の姿勢を、金型に対して平行に調整することが困難な場合には、距離センサ12の測定値を併用し、金型に対して平行に調整すれば良い。
ここで、金型については、水準器などを用いて、水平・垂直に取り付けられている。従って、エンドエフェクタ作用姿勢調整工程では、エンドエフェクタ3の姿勢を金型に対して調整することができたことになる。エンドエフェクタの姿勢を調整する目的は、インサートハンド部3Bによって、金型に挿入部品を正確にインサートすることが可能なエンドエフェクタ3の姿勢に調整するためである。
ステップS105は、エンドエフェクタ3の姿勢を作用姿勢に調整する工程であり、ティーチングペンダント6を操作することによって、エンドエフェクタ3の姿勢を、予め定めた目標作用姿勢(水平、かつ金型に対して平行)に一致させることが可能である。
ステップS106では、エンドエフェクタの位置情報を取得する(エンドエフェクタ位置情報取得工程)。エンドエフェクタ3の位置情報の取得は、エンドエフェクタ3の型内の位置において、距離センサ12を用いて行う。距離センサ12によって検出される測定値については、ティーチングペンダント6の画面に表示されるようになっている。距離センサ12のレーザを当てる金型の1点であるレーザ照射ポイントは、机上にて金型の図面を用いて決定するため、レーザ照射ポイントの二次元位置は、図面を読み取ることによって確定する。なお、金型のレーザ照射ポイントには、必要に応じて、マーキングなどを施しておくと良い。
そして、距離センサ12のレーザをレーザ照射ポイントに当て、ティーチングペンダント6の画面に表示される距離センサ12の測定値をリアルタイムで目視確認する。これにより、エンドエフェクタ3の三次元位置が確定したことになる。従って、エンドエフェクタの位置情報を取得することが可能となる。取得した位置情報は、ティーチングペンダント6を操作することによって、入力して保存する。エンドエフェクタの位置情報を取得する目的は、次に説明するステップS107において、エンドエフェクタの位置情報が必要になるためである。
座標系について以下に説明する。座標系は、ロボット2の位置と姿勢を決定するために、ロボット2又は空間上に定義される位置指標システムであり、各軸座標系と直交座標系がある。各軸座標系は、ロボット2のジョイント(関節)ごとに設定された座標系であり、ロボット2の位置と姿勢は、各ジョイント(関節)の回転角度を設定することによって決められる。直交座標系は、複数の種類が存在し、各座標系の呼び方はロボットメーカによって異なっている。
本明細書中においては、直交座標系として、ツール座標系、ベース座標系、及びワーク座標系を用いるため、これらの用語について以下に説明する。本明細書中において、「ツール座標系」とは、エンドエフェクタ3に固定された座標系であり、エンドエフェクタ3に任意に設定する点の位置とエンドエフェクタ3の姿勢を定義する座標系のことを意味する。また、本明細書中において、「ベース座標系」とは、ロボット2に対して予め決まった位置に定められている座標系のことを意味する。さらに、本明細書中において、「ワーク座標系」とは、作業空間ごとに定義することが可能な座標系のことを意味する。
直交座標系でのロボット2の位置と姿勢は、空間上の直交座標系(ベース座標系やワーク座標系など)の原点から、ツール座標系の原点までの座標値(x、y、z)と、空間上の直交座標系(ベース座標系やワーク座標系など)のX軸、Y軸、Z軸回りに対する、ツール座標系の回転角(w、p、r)で定義される。なお、本実施形態において、ティーチングペンダント6を操作する場合は、ベース座標系かワーク座標系のどちらかを選択することになる。
ステップS107では、ワーク座標系を定義する(ワーク座標系定義工程)。ワーク座標系は、固定金型あるいは可動金型に対して設定する。挿入部品をインサートする箇所が可動金型に設けられている場合には、可動金型に対してワーク座標系を定義する。つまり、ワーク座標系は、作用部が作用動作する際に作用対象物が接触している側の金型(固定金型あるいは可動金型)に対して定義することになる。
ワーク座標系を定義する方法は、本実施形態の本旨とは直接関係がないので、詳細な説明は行わない。ワーク座標系を定義する方法は、ロボットメーカの取扱説明書により確認することが可能である。例えば、ファナック株式会社製のロボットであれば、ワーク座標系を定義する方法として、3点教示法、4点教示法、及び直接教示法などがある。
ワーク座標系を定義する際は、ステップS106のエンドエフェクタ位置情報取得工程で取得するエンドエフェクタ3の位置情報を使用する。取得すべきエンドエフェクタ3の位置情報については、ワーク座標系を定義する方法(3点教示法、4点教示法、及び直接教示法など)の違いや、定義するワーク座標系の原点の違いや、定義するワーク座標系の座標軸の向きの違いなどによって変わってくるため、状況に応じて、適宜、決定することになる。エンドエフェクタ3の位置情報は、距離センサ12によるレーザ照射ポイントの二次元位置、及び距離センサ12の測定値により確定するため、金型の図面を用いて決定するレーザ照射ポイントの決め方、及びをリアルタイムで目視確認が可能な距離センサ12の測定値の調整によって、取得すべきエンドエフェクタ3の位置情報は、自由な位置を選択して取得することが可能である。
ワーク座標系は、各座標軸(X軸、Y軸、Z軸)が金型の各面に対して垂直かつ水平になるように定義する必要がある。言い換えれば、ワーク座標系は、エンドエフェクタ3を金型に対して、垂直かつ水平に移動させることが可能になるように定義することが必要である。
ステップS106(エンドエフェクタ位置情報取得工程)とステップS107(ワーク座標系定義工程)は、説明の都合上、別々の工程として記載したが、ステップS107を実施する際には、ステップS106を利用する必要があるため、ステップS106とステップS107は、時間的に重なり合った工程となる。ステップS106とステップS107は、ステップS105の直後の工程として図示しているが、実施が可能であれば、ステップS105よりも前の工程として実施しても構わない。例えば、ステップS103の直後の工程として実施することができる。
ステップS108では、エンドエフェクタをワーク座標系の原点に移動させる(エンドエフェクタ原点移動工程)。この工程では、エンドエフェクタ姿勢調整位置(ステップS105)において予め定めた目標作用姿勢を成したエンドエフェクタ3を、ワーク座標系の原点に移動させる。ワーク座標系の原点は、ステップS107(ワーク座標系定義工程)において定められているため、ティーチングペンダント6を操作することによって、エンドエフェクタ3を、エンドエフェクタ姿勢調整位置からワーク座標系の原点に移動させることが可能となる。ワーク座標系の原点に移動したエンドエフェクタ3の姿勢については、角度センサ11の測定値がステップS105(エンドエフェクタ作用姿勢調整工程)にて調整した角度センサ11の測定値と一致するように調整し、予め定めた目標作用姿勢(水平、かつ金型に対して平行)に一致させる。
ステップS109では、エンドエフェクタを作用位置に移動させる(エンドエフェクタ作用位置移動工程)。この工程では、ワーク座標系の原点(ステップS108)において予め定めた目標作用姿勢を成したエンドエフェクタ3を、作用位置に移動させる。作用位置は、インサートハンド部3Bによって、金型に挿入部品を正確にインサートすることが可能なエンドエフェクタ3の位置であり、ステップS101において作成した3Dモデルを用いて求めることが可能である。従って、ワーク座標系を選択してティーチングペンダント6を操作することによって、エンドエフェクタ3を、ワーク座標系の原点から作用位置に移動させることが可能となる。作用位置に移動したエンドエフェクタ3の姿勢については、ワーク座標系に沿って移動させるため、予め定めた目標作用姿勢(水平、かつ金型に対して平行)に一致している。
ステップS109は、エンドエフェクタ3の位置を作用位置に移動させる工程であり、ティーチングペンダント6を操作することによって、予め定めた目標作用姿勢を成したエンドエフェクタ3の位置を、予め定めた目標作用姿勢を保持した状態で、予め定めた目標作用位置(3Dモデルを用いて求める)に一致させることが可能である。
ステップS110では、エンドエフェクタの作用動作を確認する。ここでは、エンドエフェクタ3は、予め定めた目標作用姿勢を成して、予め定めた目標作用位置に位置しているため、金型に挿入部品を正確にインサートする動作を行うことが可能である。
ステップS111では、エンドエフェクタの型内動作及び第2の型外動作を確定する。型内動作及び第2の型外動作とは、エンドエフェクタ作用位置から、任意に設定が可能なエンドエフェクタ原位置までの間のエンドエフェクタ3の動作のことである。エンドエフェクタ作用位置は、エンドエフェクタ3が作用動作である金型に挿入部品をインサートする位置である。エンドエフェクタ原位置については、先に説明した通りである。
エンドエフェクタ3の型内動作及び第2の型外動作を確定する際は、ステップS102において確定したエンドエフェクタ3のシミュレーション動作に従って、エンドエフェクタ3を動作させ、周囲部品との干渉や無駄な動作などの不具合があれば、ティーチングペンダント6を操作することによって、シミュレーション動作を補正して、最適な動作を確定する。
ステップS112では、ティーチング終了となる。これで、ステップS104のエンドエフェクタ原位置から、ステップS111のエンドエフェクタ原位置までの間のエンドエフェクタ3の一連の動作が確定したことになる。また、エンドエフェクタの作用姿勢・作用位置決定方法を提供できる。
本実施形態では、インサートハンド部を備えたエンドエフェクタのティーチング作業について説明したが、作用部を取出ハンド部やスプレーノズル部などにした場合についても、同様なティーチング作業となる。但し、作用部が異なると、作用対象物、作用動作、作用姿勢、及び作用位置が異なるため、これらを考慮して検討し、ティーチング作業をする必要がある。
本実施形態では、図1に示すように、エンドエフェクタ3は、取出ハンド部3A、及びインサートハンド部3Bを備えた取出とインサートが兼用のタイプのエンドエフェクタ3であるため、作用部を取出ハンド部とした場合、及び作用部をインサートハンド部とした場合の両方を考慮して検討し、ティーチング作業をすることになる。
本実施形態によれば、エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置の決定においては、エンドエフェクタ、作用対象物、及び金型などを目視確認する必要がない。従って、足場が悪く、非常に危険を伴う、鋳造による溶湯によって熱せられた高温の金型に近づいて作業をする必要がない。そのため、本実施形態によれば、鋳造による溶湯によって熱せられた高温の金型から十分に離れた、足場の良い、極めて安全な場所(型外)において、ティーチングペンダントを操作することによって、エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置を決定することが可能なダイカストマシンに使用するためのロボットのエンドエフェクタを提供することができるため、危険な作業を回避できるという効果がある。
本実施形態によれば、エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置の決定においては、エンドエフェクタに水準器をセットして、目視確認しながらエンドエフェクタの姿勢を調整する必要がなく、且つ作用対象物や金型などを目視確認する必要がない。つまり、ティーチングペンダントの画面の表示を見ながら、型外において、ティーチングペンダントを操作することによって、エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置を決定することが可能である。そのため、本実施形態によれば、高い熟練度を必要とする目視確認の作業が発生することなく、エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置を決定することが可能であるため、作業を効率化できるという効果がある。
本実施形態によれば、工場内に同仕様のダイカストマシンが複数台設置されている場合、エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置の決定を、ティーチングペンダントの画面の表示を見ながら、型外において、ティーチングペンダントを操作することによって、全てのダイカストマシンについて同一に実施することが可能である。そのため、本実施形態によれば、工場内の同仕様の複数台のダイカストマシンについて、エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置を全て同一に決定することが可能であるため、工場内のダイカスト製品の生産性を向上させることができるという効果がある。
以上のように、本発明によれば、優れた作用効果があるダイカストマシンに使用するためのロボットのエンドエフェクタを提供でき、ティーチングペンダントを操作することによって、エンドエフェクタの作用姿勢と作用位置を決定する技術に関わる分野で、利用、貢献することができる。このため、本発明は、産業上の利用可能性が高い。
1 ロボットシステム
2 ロボット
3 エンドエフェクタ
3A 取出ハンド部
3B インサートハンド部
4 ロボット制御盤
5 インターフェース盤
6 ティーチングペンダント
7 アーム先端
11 角度センサ
12 距離センサ

Claims (1)

  1. ダイカストマシンに使用するためのロボットにおける、エンドエフェクタの作用姿勢・作用位置決定方法であって、
    前記エンドエフェクタは、
    前記エンドエフェクタが作用姿勢を成して作用位置において、作用動作する部分である作用部と、
    前記エンドエフェクタの姿勢を確認するための角度センサと、
    金型からの距離を測定するための距離センサと、
    を備え、
    シミュレーションソフトを使用してプログラミングを行って確定した前記エンドエフェクタのシミュレーション動作を、ティーチングペンダントを操作することによって、前記金型に合うように補正する場合に、
    前記角度センサを用いて、前記エンドエフェクタの姿勢を前記金型に対して調整するエンドエフェクタ作用姿勢調整工程と、
    前記距離センサを用いて、前記エンドエフェクタの位置情報を取得するエンドエフェクタ位置情報取得工程と、
    前記位置情報を用いて、前記金型に対して設定するワーク座標系を定義するワーク座標系定義工程と、
    前記エンドエフェクタを、エンドエフェクタ姿勢調整位置から、前記ワーク座標系の原点に移動させるエンドエフェクタ原点移動工程と、
    前記エンドエフェクタを、前記ワーク座標系の原点から、作用位置に移動させるエンドエフェクタ作用位置移動工程と、
    を含み、
    型外において、前記ティーチングペンダントを操作することによって、前記エンドエフェクタの姿勢を、予め定めた目標作用姿勢に一致させ、前記エンドエフェクタの位置を、予め定めた目標作用位置に一致させることが可能なエンドエフェクタの作用姿勢・作用位置決定方法。
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