<<<<検査装置の設計装置の概要>>>>
検査装置の設計情報提案装置(以下、設計装置と称することもある)は、主に、検査対象物に欠陥が存在するか否かの検査に用いる検査装置を製造するために用いる装置である。実際に検査装置を製造する前にこれを用いることにより、事前に検査対象物にあわせた最適な検査装置を製造することができる。検査装置の設計装置は、複数の照明装置から最適なものを選択し、さらに、検査装置として最適な照明装置の位置、角度、カメラの向き、距離、検査対象物の位置(検査対象物を載置するテーブルの位置)やテーブルの移動速度等を設計することができる。
<<<<本実施の形態の概要>>>>
本実施の形態の設計装置は、ロボットと、検査台とを主に有している。ロボットは、照明装置を把持し、位置や角度の調整並びに照明装置の変更等を行う。検査台は、カメラ、テーブル、拡散板等を備え、テーブル上の検査対象物の欠陥を最適に発見できるように、カメラの位置や角度、テーブルの高さや移動速度等を変更できる。
<第1の実施の態様>
第1の実施の態様の光学系設計情報管理システムは、
検査対象物を撮像して撮像信号を出力するカメラであって、検査対象物に対する撮像位置を含む撮像条件を変更可能なカメラと、
光を発して検査対象物を照明する照明装置であって、検査対象物に対する照明位置を含む照明条件を変更可能な照明装置と、
検査対象物の表面の状態を前記撮像信号から判断した判断結果と、撮像条件と、照明条件とを関連付けて記憶するメモリと、を備える設計情報提案装置と、
関連付けられた判断結果と、撮像条件と、照明条件とのデータを、ネットワークを介して送受信可能であり、
ネットワークを介して接続された端末機器に前記データを送信可能なサーバと、を備える光学系設計情報管理システムである。
第1の実施の態様の情報管理システムは、設計情報提案装置と、サーバ(例えば、データサーバ1100)とを備える。第1の実施の態様の設計情報提案装置は、カメラ(例えば、カメラ300)と照明装置(例えば、照明装置200)とメモリ(例えば、RAM730)とモニタ(例えば、モニタ831)を備える。照明装置は、検査対象物を照明する。カメラは、検査対象物を撮像する。メモリは、判断結果と、撮像した際のカメラの撮像条件と、照明装置の照明条件を関連付けて記憶する。
検査対象物の検査対象となる欠陥は、代表的なものとして、凸状の欠陥やスジ状の欠陥や凹状の欠陥や打痕のほかにゴミなどであり、これらの欠陥は、検査対象物の表面に存在する。検査対象物を照明装置で照明することによって、これらの欠陥を検出することができる。なお、検査対象物である欠陥は、これらには限られず、光学的に検出できるものであれば、他の種類のものでもよい。
図1に示すように、設計情報提案装置は、カメラ300と、照明装置200とを備える。図34に示すように、PC700は、判断結果(例えば、得点)と、カメラ300が撮像した際の撮像条件(例えば、カメラ角度)と、照明条件(例えば、照明角度、照明距離、照明X位置、調光出力値)を関連づけて記憶している。図35に示すように、PC700は、通信部840を備え、通信部840は、ネットワーク1000を介して、データサーバ1100と接続される。
このように、設計情報提案装置は、取得したデータをデータサーバ1100に記憶し、外部の端末機器(PC1200)でデータサーバ1100のデータを確認することで、人によって遠隔地等から、データを基にした最適な検査装置の設計情報を提案することができる。
<<<<本実施の形態>>>>
以下、図面を参照しながら、本発明の本実施の形態(以下、本実施形態と称する)について説明する。本明細書及び図面においては、同一の符号が付された構成要素は、実質的に同一の構造または機能を有するものとする。
<<<検査装置の設計情報提案装置(設計装置)の構成>>>
図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る検査装置の設計装置について説明する。本実施形態に係る検査装置の設計装置は、ロボット100と、検査台600とを主に有する。
図1には、互いに直交する3つの軸としてx軸、y軸およびz軸が図示されており、各軸を示す矢印の先端側を「+(正)」、基端側を「-(負)」とする。また、図1中のz軸方向を「z方向」又は「鉛直方向」とし、x-y平面に沿った方向を「水平方向」とする。また、+z軸側を「上方」とし、-z軸側を「下方」とする。
以下では、説明の都合上、上方を「上」または「上側」、下方を「下」または「下側」と言うこともある。また、図1中の第2収納部910が設置されている側を「基端(側)」、その反対側を「先端(側)」と言うこともある。また、上下方向が鉛直方向である。
本明細書において、「水平」とは、地球の重力と直角に交わる方向をいい、完全に水平な場合のみならず、水平に対して±5°以内で傾斜している場合も含む。同様に、本明細書において、「鉛直」とは、重力の方向や、水平面に垂直な方向をいい、完全に鉛直な場合のみならず、鉛直に対して±5°以内で傾斜している場合も含む。また、本明細書において、「平行」とは、同一平面上の2直線(あるいは空間の2平面または1直線と1平面)がどこまで延長しても交わらないことをいい、2つの線(軸を含む)または面が、互いに完全な平行である場合のみならず、±5°以内で傾斜している場合も含む。また、本明細書において、「直交」とは、2つの線(軸を含む)または面が、互いに完全な直交である場合のみならず、±5°以内で傾斜している場合も含む。
ロボット100と検査台600は、互いに対向するように設けられる。ロボット100の一方の側方には、第1収納部900が設けられ、他方の側方には、第2収納部910が設けられる。第1収納部900には複数のライン照明210(本例では6本)を収納し、第2収納部910には複数の板状ライトガイド220(本例では2本)を収納する。ロボット100は、第1収納部900で1つのライン照明210を把持して第1収納部900からライン照明210を取り出すことができる。第1収納部900には、第1ライン照明211、第2ライン照明212、第3ライン照明213、第4ライン照明214、第5ライン照明215、第6ライン照明216が収納される。ロボット100は、第2収納部910で1つの板状ライトガイド220を把持して第2収納部910から板状ライトガイド220を取り出すことができる。第2収納部910には、第1板状ライトガイド221、第2板状ライトガイド222が収納される。以下では、ライン照明210及び板状ライトガイド220を照明装置200と総称する場合がある。
ライン照明210は、複数の光源(例えば、LED等)とロッドレンズとディフューザレンズとを主に備える照明装置である。ライン照明210は、長尺の箱状であり、所定の1つの面から光を出射することができるように開口されている。ライン照明210は、後述する電源装置810から電力を供給される。ライン照明210は、後述するPC700のCPU710から発せられた制御信号を、電源装置810を介して受信し、光の出力制御を行う。
第1ライン照明211は、例えば、白色光を発する照明装置である。第2ライン照明212は、例えば、赤色光を発する照明装置である。第3ライン照明213は、例えば、青色光を発する照明装置である。第4ライン照明214は、例えば、照明装置内に拡散板を備える照明装置である。第5ライン照明215は、例えば、他のライン照明よりも発光面が細い照明装置である。第6ライン照明216は、例えば、発光面の短手方向の略中央部分の一定幅において、ライン状に暗視野マスクが施されている照明装置である。
板状ライトガイド220は、光ファイバーの先端が板状ライトガイド220の出口の一面に列状に並べれられて光を外部へ出射させることで所定の方向を照明する照明装置である。後述するボックス照明820の光がケーブル(液体ライトガイド157)を通して出射され、当該出射された光が板状ライトガイド220に入射することで、板状ライトガイド220は、検査対象物を照明することができる。なお、板状ライトガイド220と液体ライトガイド157は、着脱可能に当接して取り付けられる。このようにすることで、ボックス照明820から発せられた光を漏れなく板状ライトガイド220に案内することができ、検査対象物を的確に照明することができる。
板状ライトガイド220(本例では2本)は、例えば、拡散の度合いが互いに異なる。
検査台600は、カメラ300と、検査対象物660を載置するためのテーブル400と、拡散板500(第1拡散板510、第2拡散板520)と、第3収納部920と、第4収納部930とを有する。
このように構成することで、ロボット100が把持する照明装置200から発せられた光で検査対象物660を照明し、カメラ300で検査対象物660を撮像することができる。検査対象物660の撮像により、検査対象物660の欠陥を発見でき、検査対象物660の欠陥を適切に発見できた際の照明装置の種類、照明装置の位置及び角度、カメラの位置及び角度等の光学系の設計のデータを得ることができる。
<<<構成要素の説明>>>
<<ロボット100>>
次に、図3乃至図5を用いてロボット100の構成について説明する。ロボット100は、基台101と、ベース110と、第1アーム120と、第2アーム130と、第3アーム140と、ハンド150とを主に有する。ロボット100は、6軸ロボットであり、さらにハンド150を有する。なお、ロボット100は下方から、基台101⇒ベース110⇒第1アーム120⇒第2アーム130⇒第3アーム140⇒ハンド150の順に取り付けられ、基台101側を後端側(近端側)、ハンド150側を前端側(遠端側)ということがある。例えば、ベース110の前端側は、第1アーム120の後端側と取り付けられる等のように用いることがある。
<基台101>
基台101は、床や設計装置の台の一定の位置に設置される。基台101の上部に、ベース110の下部が取り付けられる。
<ベース110>
ベース110は、基台101の上部に取り付けられる。ベース110は、ベース回転部111を有する。ベース回転部111は、ベース回転軸ax1回りに回転する、つまり、図中に示すa1方向(ベース回転方向a1)の正逆可能に回転する。なお、ベース回転部111がa1方向に回転する場合であっても、ベース110は回転しない。
<第1アーム120>
第1アーム120は、ベース110に取り付けられる。第1アーム120は、第1アーム揺動部121を有する。第1アーム揺動部121は、第1アーム揺動軸ax2を中心にして揺動(360度以下の角度で正逆回転)する、つまり、図中に示すa2方向(第1アーム揺動方向a2)に揺動する。第1アーム揺動部121がa2方向に揺動することで、第1アーム120がa2方向に揺動する。
<第2アーム130>
第2アーム130は、第1アーム120に取り付けられる。第2アーム130は、第2アーム揺動部131と、第2アーム回転部132と、第2アーム本体部135とを有する。第2アーム揺動部131は、第2アーム揺動軸ax3を中心にして揺動(360度以下の角度で正逆回転)する、つまり、図中に示すa3方向(第2アーム揺動方向a3)に揺動する。第2アーム揺動部131がa3方向に揺動することで、第2アーム130がa3方向に揺動する。第2アーム回転部132は、第2アーム回転軸ax4回りに回転する、つまり、図中に示すa4方向(第2アーム回転方向a4)の正逆可能に回転する。第2アーム回転部132がa4方向に回転することで、第2アーム本体部135がa4方向に回転する。なお、第2アーム回転部132がa4方向に回転する場合であっても、第2アーム揺動部131は回転しない。
<第3アーム140>
第3アーム140は、第2アーム130の第2アーム本体部135の一端側に取り付けられる。第3アーム140は、第3アーム揺動部141と、第3アーム回転部142とを有する。第3アーム揺動部141は、第3アーム揺動軸ax5を中心にして揺動(360度以下の角度で正逆回転)する、つまり、図中に示すa5方向(第3アーム揺動方向a5)に揺動する。第3アーム揺動部141がa5方向に揺動することで、第3アーム140がa5方向に揺動する。第3アーム回転部142は、第3アーム回転軸ax6回りに回転する、つまり、図中に示すa6方向(第3アーム回転方向a6)の正逆可能に回転する。なお、第3アーム回転部142がa6方向に回転する場合であっても、第3アーム揺動部141は回転しない。
<ハンド150>
ハンド150は、第3アーム140の第3アーム回転部142に取り付けられる。ハンド150の詳細は後述する(必要であれば図5参照)が、第1把持部151と、第2把持部152と、固定部153とを主に有する。第1把持部151及び第2把持部152は、固定部153に備えられるエアシリンダ等(図示せず)によりa7方向に移動する。第1把持部151及び第2把持部152により、照明装置200を把持する。
<ロボット100の動作>
ロボット100は、基本的に、第3アーム回転部142の端部が、所望する位置及び所望する向きとなるように駆動する。これにより、ハンド150で把持された照明装置200が所望する位置及び所望する向きとなり、所望する距離や角度で検査対象物660を照明することができる。
<<検査台600>>
次に、図6及び図7を用いて検査台600の構成について説明する。検査台600は、検査対象物660を載置して、検査対象物660の欠陥を撮像するための装置である。検査台600は、テーブル400の位置、カメラ300の位置、角度、検査対象物660との距離、第1拡散板510又は第2拡散板520の有無、位置等を変更可能に構成されている。第1拡散板510や第2拡散板520は、微小な凹凸が表面に形成され、透過する光を拡散させる(ディフューザレンズ)。凹凸の大きさや形状によって拡散の度合いを決めることができる。
検査台600は、検査台ベース610と、テーブルXステージ620と、テーブルZステージ621と、支持部630と、第1拡散板Xステージ631と、第1拡散板Zステージ632と、第2拡散板Xステージ640と、第2拡散板Zステージ641と、カメラθステージ650と、カメラθガイド651と、カメラ直動ステージ652と、第3収納部920とを主に有する。
<検査台ベース610>
検査台ベース610は、検査台600の基礎となる部分であり、床や設計装置の台の所定の位置に設置される。検査台ベース610には、テーブルXステージ620、カメラ直動ステージ652、支持部630、第2拡散板Xステージ640、第3収納部920等が主に取り付けられる。
<テーブルXステージ620>
テーブルXステージ620は、検査台ベース610に取り付けられる。テーブルXステージ620は、テーブル400をX軸方向(図中のXT方向)に移動させるためのステージである。テーブルXステージ620には、テーブルZステージ621が取り付けられる。テーブルXステージ620に備えられたモータ等が駆動することにより、テーブルZステージ621はXT方向に移動する、すなわち、+X方向及び-X方向に往復移動することができる。
<テーブルZステージ621>
テーブルZステージ621は、テーブル400を図中のZT方向(+Z方向にも-Z方向にも)に移動させるためのステージである。テーブルZステージ621には、テーブル400が取り付けられる。テーブルZステージ621に備えられたモータ等が駆動することにより、テーブル400はZT方向に移動する。すなわち、+Z方向及び-Z方向に往復移動することができる。
<テーブル400>
テーブル400は、検査対象物660を載置するための台である。テーブル400には、開口部410が形成されている。開口部410は、照明装置200から発せられた光を通過させる。検査対象物660を透過光によって検査するときには、開口部410に検査対象物660を載置するとともに、照明装置200をテーブル400の下方に位置づけて、照明装置200から発せられた光を開口部410を介して検査対象物660に照射する。また、検査対象物660を反射光によって検査するときには、開口部410に検査対象物660を載置するとともに、照明装置200をテーブル400の上方に位置づけて、照明装置200から発せられた光を検査対象物660に照射する。なお、検査対象物660を照明装置200にてテーブル400より上方から照明する場合には開口部410にガラス板等を載せてもよい。検査対象物660を照明装置200にてテーブル400より下方から照明する場合には、開口部410にガラス板等を載せない方が好ましい。
<カメラ直動ステージ652>
カメラ直動ステージ652は、検査台ベース610に取り付けられる。カメラ直動ステージ652には、カメラθステージ650、カメラθガイド651及びカメラ支持部653が取り付けられる。カメラ直動ステージ652は、カメラ300とテーブル400の検査対象物660との距離を調整するためのステージであり、図6では、LC方向に移動する。なお、後述するように、カメラ直動ステージ652は、カメラθステージ650によって回転可能であり、LC方向は、半径方向となる。カメラ直動ステージ652に備えられたモータ等が駆動することにより、後述するカメラ支持部653がLC方向に移動し、カメラ300の位置がLC方向に移動する。このように、カメラ300を検査対象物660に近づけたり遠ざけたりして位置を調整することができる。
<カメラθステージ650、カメラθガイド651>
カメラθステージ650は、カメラ直動ステージ652の傾き、言い換えると、カメラ300の傾きを調整するためのステージである。カメラθステージ650に備えられたモータ等が駆動することにより、カメラ直動ステージ652は、カメラθガイド651に沿って移動するため、図6中のθC方向に移動する。つまり、カメラ300の傾きもθC方向に移動する。なお、θ=0のときは、鉛直方向となる。
<カメラ支持部653>
カメラ支持部653は、カメラ300を一定の位置に保持する。前述した通り、カメラ支持部653は、カメラ直動ステージ652に取り付けられる。カメラ直動ステージ652に備えられたモータ等が駆動することにより、カメラ支持部653がLC方向に移動し、カメラ300の位置がLC方向に移動する。
<カメラ300>
カメラ300は、ラインセンサカメラである。カメラ300は、カメラ支持部653に取り付けられる。カメラ300は、例えば、CCDイメージングセンサ素子やCMOSイメージング素子などの撮像素子を有する。カメラ300は、撮像素子によって、検査対象物660の表面や欠陥を撮影して、撮像信号を出力する。
<支持部630>
支持部630は、長尺の形状を有し、鉛直方向に延びるように検査台ベース610に取り付けられる。支持部630には、第1拡散板Xステージ631が取り付けられる。
<第1拡散板Xステージ631>
第1拡散板Xステージ631は、支持部630に取り付けられる。第1拡散板Xステージ631には、第1拡散板Zステージ632が取り付けられる。第1拡散板Xステージ631は、第1拡散板Zステージ632を図中のXD1方向に移動させるためのステージである。すなわち、+X方向及び-X方向に往復移動することができる。第1拡散板Xステージ631に備えられたモータ等が駆動することにより、第1拡散板Zステージ632はXD1方向に移動する。
<第1拡散板Zステージ632>
第1拡散板Zステージ632は、第1拡散板Xステージ631に取り付けられる。第1拡散板Zステージ632には、第1拡散板支持部633が取り付けられる。第1拡散板Zステージ632は、第1拡散板支持部633を図中のZD1方向に移動させるためのステージである。すなわち、+Z方向及び-Z方向に往復移動することができる。第1拡散板Zステージ632に備えられたモータ等が駆動することにより、第1拡散板支持部633はZD1方向に移動する。
<第1拡散板支持部633、第1拡散板把持部634>
第1拡散板支持部633は、第1拡散板Zステージ632に取り付けられる。第1拡散板支持部633は、第1拡散板把持部634を有している。第1拡散板把持部634は、2本の把持板にて上下から第1拡散板510を挟んで把持することが可能である。2本の把持板は、ソレノイド等の駆動により第1拡散板510を把持することができる。さらに、圧縮空気で図示しない第1拡散板進退シリンダ507が作動することにより、第1拡散板支持部633は、第1拡散板510を進出位置と退避位置に変更可能となっている。また、圧縮空気で第1拡散板把持シリンダ509が作動することにより、第1拡散板把持部634は、第1拡散板510を把持することが可能に構成されている。
<第1拡散板510>
第1拡散板510は、第1拡散板把持部634によって把持され、必要に応じてテーブル400の上方に配置される。テーブルの上方から照明装置200が検査対象物660を照明した際に、照明装置200から出射された光が第1拡散板510にて拡散し、拡散した光が検査対象物660に照射される。なお、第1拡散板510は、図示しない第1拡散板角度モータ505により、角度φを変更可能となっている。
<第2拡散板Xステージ640>
第2拡散板Xステージ640は、検査台ベース610に取り付けられる。第2拡散板Xステージ640には、第2拡散板Zステージ641が取り付けられる。第2拡散板Xステージ640は、第2拡散板Zステージ641を図中のXD2方向に移動させるためのステージである。すなわち、+X方向及び-X方向に往復移動することができる。第2拡散板Xステージ640に備えられたモータ等が駆動することにより、第2拡散板Zステージ641はXD2方向に移動する。
<第2拡散板Zステージ641>
第2拡散板Zステージ641は、第2拡散板Xステージ640に取り付けられる。第2拡散板Zステージ641には、第2拡散板支持部642が取り付けられる。第2拡散板Zステージ641は、第2拡散板支持部642を図中のZD2方向に移動させるためのステージである。すなわち、+Z方向及び-Z方向に往復移動することができる。第2拡散板Zステージ641に備えられたモータ等が駆動することにより、第2拡散板支持部642はZD2方向に移動する。
<第2拡散板支持部642、第2拡散板把持部643>
第2拡散板支持部642は、第2拡散板Zステージ641に取り付けられる。第2拡散板支持部642は、第2拡散板把持部643を有している。第2拡散板把持部643は、2本の把持板にて上下から第2拡散板520を挟んで把持することが可能である。さらに、圧縮空気で図示しない第2拡散板進退シリンダ517が作動することにより、第2拡散板支持部642は、第2拡散板520を進出位置と退避位置に変更可能となっている。また、圧縮空気で第2拡散板把持シリンダ519が作動することにより、第2拡散板把持部643は、第2拡散板520を把持することが可能に構成されている。
<第2拡散板520>
第2拡散板520は、第2拡散板把持部643によって把持され、必要に応じてテーブル400の下方に配置される。テーブルの下方から照明装置200が検査対象物660を照明した際に、照明装置200から出射された光が第2拡散板520にて拡散し、拡散した光が検査対象物660に照射される。なお、第2拡散板520は、図示しない第2拡散板角度モータ515により、角度φ2を変更可能となっている。
<第3収納部920>
第3収納部920は、検査台ベース610に取り付けられる。第3収納部920は、複数の第1拡散板510(本例では2枚)を収納する。拡散の度合いが互いに異なる複数の拡散板を収納することができる。
<第4収納部930>
第4収納部930は、検査台ベース610に取り付けられる。第4収納部930は、複数の第2拡散板520(本例では2枚)を収納する。拡散の度合いが互いに異なる複数の拡散板を収納することができる。
なお、第1拡散板510と第2拡散板520は、1枚又は複数枚が同じ拡散の度合いであってもよい。
<<<ロボット100の機能の補足>>>
次に、図3乃至図5を用いてロボット100の機能について補足説明する。
<ベース回転部111>
ベース110のベース回転部111がa1方向に回転することで、ベース110よりも遠端側の部材(第1アーム120以遠の第2アーム130、第3アーム140、ハンド150)が一体としてa1方向に回転する。
<第1アーム揺動部121>
第1アーム120の第1アーム揺動部121がa2方向に揺動することで、第1アーム120がa2方向に揺動し、これに伴い第1アーム120よりも遠端側の部材(第2アーム130以遠の第3アーム140、ハンド150)が一体としてa2方向に揺動する。
<第2アーム揺動部131>
第2アーム130の第2アーム揺動部131がa3方向に揺動することで、第2アーム130がa3方向に揺動し、これに伴い第2アーム130よりも遠端側の部材(第3アーム140以遠のハンド150)が一体としてa3方向に揺動する。
<第2アーム回転部132>
第2アーム130の第2アーム回転部132がa4方向に回転することで、第2アーム本体部135がa4方向に回転し、これに伴い第2アーム130よりも遠端側の部材(第3アーム140以遠のハンド150)が一体としてa4方向に回転する。
<第3アーム揺動部141>
第3アーム140の第3アーム揺動部141がa5方向に揺動することで、第3アーム140がa5方向に揺動し、これに伴い第3アーム140よりも遠端側の部材(ハンド150)が一体としてa5方向に揺動する。
<第3アーム回転部142>
第3アーム140の第3アーム回転部142がa6方向に回転することで、ハンド150がa6方向に回転する。
<<<照明装置200の位置・角度の変更等>>>
次に、図8(A)を用いて照明装置200の位置及び角度の変更について説明する。図8(A)は、欠陥を検査するときにおける照明装置200とカメラ300とテーブル400と検査対象物660との配置を示す正面図である。前述した通り、照明装置200は、ロボット100の第1把持部151及び第2把持部152により把持されている。照明装置200から照明光Iをテーブル400の上に載せられた検査対象物660へ照射している。
ロボット100の各揺動部の揺動により、照明装置200と検査対象物660との位置を調整可能である。具体的には、図8(A)中の検査対象物660との距離方向及びテーブル400と水平であり且つX方向に照明装置200の位置を移動させることが可能である。
ロボット100の各回転部の回転により、照明装置200の角度、言い換えると、照明光Iの出射角度を調整可能である。具体的には、図8(A)中の照明装置200及び照明光Iの角度θを変化させることが可能である。
<<<拡散板の位置・角度の変更等>>>
次に、図8(B)を用いて第1拡散板510の位置及び角度の変更について説明する。図8(B)は、欠陥を検査するときにおける照明装置200とカメラ300とテーブル400と第1拡散板510と検査対象物660との配置を示す正面図である。照明装置200は、ロボット100の第1把持部151及び第2把持部152により把持されている。照明装置200から照明光Iをテーブル400の上に載置された検査対象物660へ照射している。図8(B)では、照明装置200と検査対象物660との間に第1拡散板510が設けられている。第1拡散板510は、第1拡散板Xステージ631及び第1拡散板Zステージ632により、図8(B)中に示す検査対象物660との距離方向に移動可能となっている。さらに、第1拡散板510は、第1拡散板角度モータ505により、角度φを変更可能となっている。
なお、詳細な説明は省略するが、テーブル400の下方から照明装置200にて検査対象物660を照明する場合には、照明装置200は、テーブル400との間を移動可能、言い換えると、照明装置200とテーブル400との距離方向に移動可能である。第2拡散板520は、照明装置200とテーブル400との間を移動可能(距離方向に移動可能)であり、さらに、第2拡散板角度モータ515により、角度φ2を変更可能となっている。
<<<システム構成>>>
次に、図9を用いて、設計装置のシステム構成について説明する。
PC(パーソナルコンピュータ)700は、CPU710と、ROM720と、RAM730と、ロボットコントローラ740と、カメラコントローラ750と、モーションコントローラ760と、通信インターフェース780、通信インターフェース830とを主に有する。
PC700は、ロボット100の制御、カメラ300の位置及び角度の制御、テーブル400の位置の制御、第1拡散板510の位置及び角度の制御、第2拡散板520の位置及び角度の制御、ライン照明210の調光制御等を行う。
ロボットコントローラ740は、ロボット100の駆動源(モータ等)を制御するためのコントローラである。ロボットコントローラ740は、CPU710から出力された制御信号から駆動信号を生成し、ロボット100の各揺動部及び各回転部の駆動源に駆動信号を送信する。各駆動源は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動される。
カメラコントローラ750は、カメラ300の撮像に関する制御やカメラ300が撮像した画像を処理するためのコントローラである。カメラコントローラ750とカメラ300は、ケーブル等で接続される。
モーションコントローラ760は、検査台600に備えられるテーブルXステージ620、テーブルZステージ621、第1拡散板Xステージ631、第1拡散板Zステージ632、第1拡散板角度モータ505、第2拡散板Xステージ640、第2拡散板Zステージ641、第2拡散板角度モータ515、カメラθステージ650、カメラ直動ステージ652の駆動源(モータ等)を制御するためのコントローラである。モーションコントローラ760は、モータドライバを含み、CPU710から出力された制御信号から駆動信号を生成し、各ステージの駆動源に駆動信号を送信する。各駆動源は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動される。モーションコントローラ760とモーション端子台770がケーブル等で接続されており、モーション端子台770と各ステージ等がケーブル等で接続されている。モーションコントローラ760から送信された駆動信号は、モーション端子台770を介して、対応するステージ等の駆動源へ送信されることとなる。
通信インターフェース780は、I/Oユニット790とケーブル等で接続される。I/Oユニット790は、I/O端子台800とケーブル等で接続される。I/O端子台800は、電源装置810、ボックス照明820、第1拡散板進退シリンダ507、第2拡散板進退シリンダ517、第1拡散板把持シリンダ509、第2拡散板把持シリンダ519及びハンド把持シリンダ190とそれぞれケーブル等で接続される。電源装置810は、ライン照明210とケーブル等で接続される。ボックス照明820は、板状ライトガイド220と液体ライトガイド157等で接続される。電源装置810は、CPU710から送信された制御コマンドに基づいてライン照明210へコマンドを送信し、ライン照明210は、受信したコマンドに基づいた調光値で発光する。ボックス照明820は、CPU710から送信された制御コマンドに基づいて発光し、光を液体ライトガイド157を介して板状ライトガイド220へ入射させる。第1拡散板進退シリンダ507は、CPU710から送信された制御コマンドに基づいて作動する。第2拡散板進退シリンダ517は、CPU710から送信された制御コマンドに基づいて作動する。第1拡散板把持シリンダ509は、CPU710から送信された制御コマンドに基づいて作動する。第2拡散板把持シリンダ519は、CPU710から送信された制御コマンドに基づいて作動する。ハンド把持シリンダ190は、CPU710から送信された制御コマンドに基づいて作動する。
通信インターフェース830は、モニタ831(本例では、第1モニタ8310と第2モニタ8311を備える)と、マウス832と、キーボード833と接続されている。モニタ831は、カメラ300で撮像された画像を表示する。マウス832及びキーボード833は、測定条件の設定等に用いる。
<<<ロボット100のシステム構成>>>
次に、図10を用いて、ロボット100のシステム構成について説明する。前述した通り、ロボットコントローラ740は、ロボット100の各揺動部及び各回転部の駆動源に駆動信号を送信する。ハンドシリンダコントローラ747は、I/O端子台800と接続されており、CPU710は、I/O端子台800を介してハンド把持シリンダ190へ駆動信号を送信する。
具体的には、ロボットコントローラ740から第1軸モータコントローラ741に駆動信号が送信されると、第1軸モータコントローラ741は、受信した駆動信号に基づいて第1軸駆動モータ112へ駆動信号を送信する。第1軸駆動モータ112は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、ベース回転部111が図3乃至図5に示すa1方向に回転する。
ロボットコントローラ740から第2軸モータコントローラ742に駆動信号が送信されると、第2軸モータコントローラ742は、受信した駆動信号に基づいて第2軸駆動モータ122へ駆動信号を送信する。第2軸駆動モータ122は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第1アーム揺動部121が図3乃至図5に示すa2方向に揺動する。
ロボットコントローラ740から第3軸モータコントローラ743に駆動信号が送信されると、第3軸モータコントローラ743は、受信した駆動信号に基づいて第3軸駆動モータ133へ駆動信号を送信する。第3軸駆動モータ133は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第2アーム揺動部131が図3乃至図5に示すa3方向に揺動する。
ロボットコントローラ740から第4軸モータコントローラ744に駆動信号が送信されると、第4軸モータコントローラ744は、受信した駆動信号に基づいて第4軸駆動モータ134へ駆動信号を送信する。第4軸駆動モータ134は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第2アーム回転部132が図3乃至図5に示すa4方向に回転する。
ロボットコントローラ740から第5軸モータコントローラ745に駆動信号が送信されると、第5軸モータコントローラ745は、受信した駆動信号に基づいて第5軸駆動モータ143へ駆動信号を送信する。第5軸駆動モータ143は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第3アーム揺動部141が図3乃至図5に示すa5方向に揺動する。
ロボットコントローラ740から第6軸モータコントローラ746に駆動信号が送信されると、第6軸モータコントローラ746は、受信した駆動信号に基づいて第6軸駆動モータ144へ駆動信号を送信する。第6軸駆動モータ144は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第3アーム回転部142が図3乃至図5に示すa6方向に回転する。
CPU710からI/O端子台800を介してハンドシリンダコントローラ747に駆動信号が送信されると、ハンドシリンダコントローラ747は、受信した駆動信号に基づいてハンド把持シリンダ190へ駆動信号を送信する。ハンド把持シリンダ190は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第1把持部151及び第2把持部152が図5に示すa7方向に移動する。
<<<検査台600側のシステム構成>>>
次に、図11を用いて、検査台600側のシステム構成について説明する。前述した通り、モーションコントローラ760は、モーション端子台770を介して検査台600側の各ステージ等の駆動源(モータ等)に駆動信号を送信する。
モーションコントローラ760からカメラθコントローラ771に駆動信号が送信されると、カメラθコントローラ771は、受信した駆動信号に基づいてカメラθステージ650のカメラθ駆動モータ310へ駆動信号を送信する。カメラθ駆動モータ310は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、カメラ直動ステージ652がカメラθガイド651に沿って傾き(図6のθC方向)、これに伴ってカメラ300が図6のθC方向に傾く。
モーションコントローラ760からカメラ直動コントローラ772に駆動信号が送信されると、カメラ直動コントローラ772は、受信した駆動信号に基づいてカメラ直動ステージ652のカメラ直動駆動モータ320へ駆動信号を送信する。カメラ直動駆動モータ320は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、カメラ支持部653が図6及び図7に示すLC方向に移動し、これに伴ってカメラ300が図6及び図7のLC方向に移動する。
モーションコントローラ760からテーブルXコントローラ773に駆動信号が送信されると、テーブルXコントローラ773は、受信した駆動信号に基づいてテーブルXステージ620のテーブルX駆動モータ430へ駆動信号を送信する。テーブルX駆動モータ430は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、テーブル400が図6及び図7に示すXT方向に移動する。なお、テーブル400に検査対象物660が載置されている場合、載置されている検査対象物660もXT方向に移動することとなる。
モーションコントローラ760からテーブルZコントローラ774に駆動信号が送信されると、テーブルZコントローラ774は、受信した駆動信号に基づいてテーブルZステージ621のテーブルZ駆動モータ440へ駆動信号を送信する。テーブルZ駆動モータ440は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、テーブル400が図6及び図7に示すZT方向に移動する。なお、テーブル400に検査対象物660が載置されている場合、載置されている検査対象物660もZT方向に移動することとなる。
モーションコントローラ760から第1拡散板Xコントローラ775に駆動信号が送信されると、第1拡散板Xコントローラ775は、受信した駆動信号に基づいて第1拡散板Xステージ631の第1拡散板X駆動モータ501へ駆動信号を送信する。第1拡散板X駆動モータ501は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第1拡散板Zステージ632等が一体として図6及び図7に示すXD1方向に移動し、これに伴って第1拡散板510が図6及び図7のXD1方向に移動する。
モーションコントローラ760から第1拡散板Zコントローラ776に駆動信号が送信されると、第1拡散板Zコントローラ776は、受信した駆動信号に基づいて第1拡散板Zステージ632の第1拡散板Z駆動モータ502へ駆動信号を送信する。第1拡散板Z駆動モータ502は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第1拡散板支持部633等が一体として図6及び図7に示すZD1方向に移動し、これに伴って第1拡散板510が図6及び図7のZD1方向に移動する。
モーションコントローラ760から第1拡散板角度コントローラ504に駆動信号が送信されると、第1拡散板角度コントローラ504は、受信した駆動信号に基づいて第1拡散板角度モータ505へ駆動信号を送信する。第1拡散板角度モータ505は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第1拡散板把持部634が回転し、これに伴って第1拡散板510の角度が変化する。
モーションコントローラ760から第2拡散板Xコントローラ777に駆動信号が送信されると、第2拡散板Xコントローラ777は、受信した駆動信号に基づいて第2拡散板Xステージ640の第2拡散板X駆動モータ511へ駆動信号を送信する。第2拡散板X駆動モータ511は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第2拡散板Zステージ641等が一体として図6及び図7に示すXD2方向に移動し、これに伴って第2拡散板520が図6及び図7のXD2方向に移動する。
モーションコントローラ760から第2拡散板Zコントローラ778に駆動信号が送信されると、第2拡散板Zコントローラ778は、受信した駆動信号に基づいて第2拡散板Zステージ641の第2拡散板Z駆動モータ512へ駆動信号を送信する。第2拡散板Z駆動モータ512は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第2拡散板支持部642等が一体として図6及び図7に示すZD2方向に移動し、これに伴って第2拡散板520が図6及び図7のZD2方向に移動する。
モーションコントローラ760から第2拡散板角度コントローラ514に駆動信号が送信されると、第2拡散板角度コントローラ514は、受信した駆動信号に基づいて第2拡散板角度モータ515へ駆動信号を送信する。第2拡散板角度モータ515は、駆動信号に応じた回転方向や回転速度などで駆動され、第2拡散板把持部643が回転し、これに伴って第2拡散板520の角度が変化する。
I/O端子台800から第1拡散板進退コントローラ506に駆動信号が送信されると、第1拡散板進退コントローラ506は、受信した駆動信号に基づいて第1拡散板進退シリンダ507へ駆動信号を送信する。第1拡散板進退シリンダ507は、駆動信号に応じて駆動され、第1拡散板510の位置が進出位置と退避位置に変化する。
I/O端子台800から第1拡散板把持コントローラ508に駆動信号が送信されると、第1拡散板把持コントローラ508は、受信した駆動信号に基づいて第1拡散板把持シリンダ509へ駆動信号を送信する。第1拡散板把持シリンダ509は、駆動信号に応じて駆動され、第1拡散板把持部634は、第1拡散板510を把持することができる。
I/O端子台800から第2拡散板進退コントローラ516に駆動信号が送信されると、第2拡散板進退コントローラ516は、受信した駆動信号に基づいて第2拡散板進退シリンダ517へ駆動信号を送信する。第2拡散板進退シリンダ517は、駆動信号に応じて駆動され、第2拡散板520の位置が進出位置と退避位置に変化する。
I/O端子台800から第2拡散板把持コントローラ518に駆動信号が送信されると、第2拡散板把持コントローラ518は、受信した駆動信号に基づいて第2拡散板把持シリンダ519へ駆動信号を送信する。第2拡散板把持シリンダ519は、駆動信号に応じて駆動され、第2拡散板把持部643は、第2拡散板520を把持することができる。
前述した通り、照明装置200は、テーブル400の上方から検査対象物660を照明する場合(図11中の実線で示す照明装置200)と、テーブル400の下方から検査対象物660を照明する場合(図11中の破線で示す照明装置200)がある。
<<<検査設計処理>>>
次に、図12及び図13は、検査装置を設計するための検査設計処理のフローチャートである。なお、検査装置を設計するための手順を順番に説明するため、検査者(当該設計装置を操作する者)が行う処理と設計装置が行う処理との双方が含まれることを補足しておく。説明を省略したが、電源投入時には初期化処理が行われ、検査設計処理の時点では、以前の検査に関するデータ等が残っておらず、新たな検査に関する設定を入力可能な状態となっている。
まず、ステップ1400で、後述する準備処理を実行する。次に、ステップ1202で、CPU710は、検査者により検査開始ボタンが押下されたか否かを判断する。なお、検査開始ボタンとは、PC700に接続されるモニタ831に表示されるボタンを模した画像であり、マウス832又はキーボード833の操作によりボタンを模した画像を押下することで検査開始ボタンの押下となる。ステップ1202でNOの場合、再度ステップ1202となり、検査開始ボタンが押下されるまで待機する。
ステップ1202でYESの場合、ステップ1500で、CPU710は、後述する照明切替処理を実行する。次に、ステップ1800で、CPU710は、後述するカメラ角度調整処理を実行する。次に、ステップ1900で、CPU710は、後述する照明角度調整処理を実行する。次に、ステップ2000で、CPU710は、後述する照明距離調整処理を実行する。次に、ステップ2100で、CPU710は、後述する照明X位置調整処理を実行する。次に、ステップ2200で、CPU710は、後述する拡散板調整処理を実行する。次に、ステップ1206で、CPU710は、自動調光処理を実行し、所定の調光値になるように照明装置200の光量を調整する。また、自動調光処理では、テーブル400の走査周期も調整する。つまり、自動調光処理では、照明装置200の光量とテーブル400の走査周期を調整することで、カメラ300の素子が取り込む光の量を調整する。次に、ステップ2800で、CPU710は、後述する走査周期評価処理を実行する。次に、ステップ2300で、CPU710は、後述する画像取得処理を実行する。次に、ステップ1208で、CPU710は、欠陥を検出するための欠陥検出処理を実行する。次に、ステップ2400で、CPU710は、後述する画像評価処理を実行する。次に、ステップ1210で、CPU710は、欠陥検出処理の結果に基づき、モニタ831等に結果を表示する結果出力処理を実行する。
次に、ステップ1220で、CPU710は、拡散板距離(図8で示すテーブル400との距離方向)の切り替えが完了したか否か、言い換えると、拡散板500の距離方向の位置が最大許容位置まで到達したか否かを判定する。
ステップ1220でNOの場合、ステップ2200の拡散板調整処理へ移行し、CPU710は、拡散板500の位置を距離方向に移動させる。
ステップ1220でYESの場合、ステップ1222で、CPU710は、照明X位置(テーブル400と水平であり且つX方向)の切り替えが完了したか否か、言い換えれば、照明装置200のX位置(テーブル400と水平であり且つX方向の位置)が最大許容位置まで到達したか否かを判定する。
ステップ1222でNOの場合、ステップ2100の照明X位置調整処理へ移行し、CPU710は、ロボット100を制御して照明装置200の位置をテーブル400と水平であり且つX方向に移動させる。
ステップ1222でYESの場合、CPU710は、照明X位置を開始位置に戻した後、ステップ1224で、CPU710は、照明距離(図8で示すテーブル400との距離方向)の切り替えが完了したか否か、言い換えると、照明装置200の距離方向の位置が最大許容位置まで到達したか否かを判定する。
ステップ1224でNOの場合、ステップ2000の照明距離調整処理へ移行し、CPU710は、ロボット100を制御して照明装置200の位置を距離方向に移動させる。
ステップ1224でYESの場合、CPU710は、照明距離を開始位置に戻した後、ステップ1226で、CPU710は、照明角度の切り替えが完了したか否か、言い換えると、照明装置200の角度が、最大許容角度まで到達したか否かを判定する。
ステップ1226でNOの場合、ステップ1900の照明角度調整処理へ移行し、CPU710は、ロボット100を制御して照明装置200の角度を変化させる。
ステップ1226でYESの場合、CPU710は、照明角度を開始角度に戻した後、ステップ1228で、CPU710は、カメラ角度(図6で示すθC方向)の切り替えが完了したか否か、言い換えると、カメラ300の角度が、最大許容角度まで到達したか否かを判定する。
ステップ1228でNOの場合、ステップ1800のカメラ角度調整処理へ移行し、CPU710は、カメラθステージ650を移動させ、カメラ300の角度を変化させる。
ステップ1228でYESの場合、CPU710は、カメラ角度を開始角度に戻した後、ステップ1230で、CPU710は、検査が完了したか否か、言い換えると、選択・設定された条件にて全ての検査を行ったか否かを判定する。
ステップ1230でNOの場合、ステップ1500の照明切替処理へ移行し、CPU710は、照明装置200の切り替えを行う。
ステップ1230でYESの場合、CPU710は、最後に検査した照明装置200(例えば、第6ライン照明216が選択された場合の第6ライン照明216)を収納部(本例では、第1収納部900)に戻した後、ステップ1232で、CPU710は、検査設計終了処理を実行し、検査を終了させる。
検査設計終了処理は、例えば、ロボット100、カメラ300、テーブル400等が初期位置に戻されているか否かを確認し、戻されていない場合には初期位置に戻す、照明装置200、第1拡散板510、第2拡散板520等が収納されているか否かを確認し、収納されていない場合には収納する等の処理を行う。初期位置は、ロボット100、カメラ300、テーブル400、第1拡散板510、第2拡散板520等の制御(移動させる等の制御)のための基準とする位置(ホームポジション)である。
検査が終了すると、検査者又は利用者(検査装置の設計の依頼者)は、PC700に接続されたモニタ831等で検査結果を確認し、検査対象物660の欠陥が最も鮮明に撮像された際の照明装置200の種類、照明装置200の位置及び角度、カメラ300の位置及び角度、第1拡散板510又は第2拡散板520の有無及び種類等を把握することができる。利用者は、この結果に基づいて利用者の検査場にて検査装置を組み立てる(製造する)ことができる。なお、この結果に基づいて、検査範囲や各装置の移動量等を小さくして再度検査を行うことで、さらに詳細な検査を行うことができる。
<<準備処理>>
次に、図14は、図12におけるステップ1400の準備処理のフローチャートである。なお、本実施の形態では、この準備処理は、検査者の動作を示す処理も含むが、自動化することによって、プログラムの処理とすることができる。初めに、ステップ1402で、検査者は、検査対象物660をテーブル400にセットする。
次に、ステップ1404で、検査者は、検査対象物660の厚みに応じてテーブル400の高さを調整する。具体的には、検査者は、PC700に検査対象物660の厚みを設定する。PC700(CPU710)は、設定された値に応じてテーブルZステージ621を駆動させて、テーブル400の高さを調整する。
次に、ステップ1406で、検査者は、カメラ300のフォーカス設定を行う。具体的には、検査者は、PC700を用いてカメラ300の回転軸とカメラ300のフォーカス位置を一致させる。
次に、ステップ1408で、検査者は、PC700を用いて仮画像取得用の測定条件を設定する。
次に、ステップ1410で、CPU710は、照明装置200を発光させ、カメラ300で仮画像を取得し、モニタ831等に出力する。
次に、ステップ1412で、検査者は、ステップ1410の出力結果を参考に、検査における測定条件を設定する。なお、検査者により検査に用いる測定条件が設定されない場合は、予め定められた測定条件が設定される。設定する測定条件は、例えば、
(1)検査する照明装置200の種類
(2)カメラ角度の検査範囲
(3)カメラ角度調整処理で変化させるカメラ300の角度
(4)照明角度の検査範囲
(5)照明角度調整処理で変化させる照明装置200の角度
(6)照明距離の検査範囲
(7)照明距離調整処理で変化させる照明装置200の移動量
(8)照明X位置の検査範囲
(9)照明X位置調整処理で変化させる照明装置200の移動量
(10)拡散板500の有無及び種類
(11)拡散板調整処理で変化させる拡散板500の移動量
等である。ステップ1412の処理が完了すると、呼び出し元に復帰する。
<<照明切替処理>>
次に、図15乃至図17は、図12におけるステップ1500の照明切替処理のフローチャートである。初めに、ステップ1501で、CPU710は、ステップ1412で第1板状ライトガイド221が選択されているか否かを判定する。ステップ1501でYESの場合、ステップ1502で、CPU710は、第1板状ライトガイド221で検査済みであるか否かを判定する。ステップ1502でNOの場合、ステップ1508で、CPU710は、ロボット100を制御して、ハンド150に第1板状ライトガイド221をセットして照明の開始位置へ移動させ、呼び出し元に復帰する。
ステップ1502でYESの場合、つまり、第1板状ライトガイド221で検査済みの場合、ステップ1504で、CPU710は、第1板状ライトガイド221を第2収納部910に収納済みであるか否かを判定する。ステップ1504でNOの場合、ステップ1506で、CPU710は、ロボット100を制御し、第1板状ライトガイド221を第2収納部910に収納し、ステップ1509の処理へ移行する。ステップ1501でNOの場合及びステップ1504でYESの場合も、ステップ1509の処理へ移行する。
次に、ステップ1509で、CPU710は、ステップ1412で第2板状ライトガイド222が選択されているか否かを判定する。ステップ1509でYESの場合、ステップ1510で、CPU710は、第2板状ライトガイド222で検査済みであるか否かを判定する。ステップ1510でNOの場合、ステップ1516で、CPU710は、ロボット100を制御して、ハンド150に第2板状ライトガイド222をセットして照明の開始位置へ移動させ、呼び出し元に復帰する。
ステップ1510でYESの場合、つまり、第2板状ライトガイド222で検査済みの場合、ステップ1512で、CPU710は、第2板状ライトガイド222を第2収納部910に収納済みであるか否かを判定する。ステップ1512でNOの場合、ステップ1514で、CPU710は、ロボット100を制御し、第2板状ライトガイド222を第2収納部910に収納し、ステップ1517の処理へ移行する。ステップ1509でNOの場合及びステップ1512でYESの場合も、ステップ1517の処理へ移行する。
次に、ステップ1517で、CPU710は、ステップ1412で第1ライン照明211が選択されているか否かを判定する。ステップ1517でYESの場合、ステップ1518で、CPU710は、第1ライン照明211で検査済みであるか否かを判定する。ステップ1518でNOの場合、ステップ1524で、CPU710は、ロボット100を制御して、ハンド150に第1ライン照明211をセットして照明の開始位置へ移動させ、呼び出し元に復帰する。
ステップ1518でYESの場合、つまり、第1ライン照明211で検査済みの場合、ステップ1520で、CPU710は、第1ライン照明211を第1収納部900に収納済みであるか否かを判定する。ステップ1520でNOの場合、ステップ1522で、CPU710は、ロボット100を制御し、第1ライン照明211を第1収納部900に収納し、ステップ1525の処理へ移行する。ステップ1517でNOの場合及びステップ1520でYESの場合も、ステップ1525の処理へ移行する。
次に、ステップ1525で、CPU710は、ステップ1412で第2ライン照明212が選択されているか否かを判定する。ステップ1525でYESの場合、ステップ1526で、CPU710は、第2ライン照明212で検査済みであるか否かを判定する。ステップ1526でNOの場合、ステップ1532で、CPU710は、ロボット100を制御して、ハンド150に第2ライン照明212をセットして照明の開始位置へ移動させ、呼び出し元に復帰する。
ステップ1526でYESの場合、つまり、第2ライン照明212で検査済みの場合、ステップ1528で、CPU710は、第2ライン照明212を第1収納部900に収納済みであるか否かを判定する。ステップ1528でNOの場合、ステップ1530で、CPU710は、ロボット100を制御し、第2ライン照明212を第1収納部900に収納し、ステップ1533の処理へ移行する。ステップ1525でNOの場合及びステップ1528でYESの場合も、ステップ1533の処理へ移行する。
次に、ステップ1533で、CPU710は、ステップ1412で第3ライン照明213が選択されているか否かを判定する。ステップ1533でYESの場合、ステップ1534で、CPU710は、第3ライン照明213で検査済みであるか否かを判定する。ステップ1534でNOの場合、ステップ1540で、CPU710は、ロボット100を制御して、ハンド150に第3ライン照明213をセットして照明の開始位置へ移動させ、呼び出し元に復帰する。
ステップ1534でYESの場合、つまり、第3ライン照明213で検査済みの場合、ステップ1536で、CPU710は、第3ライン照明213を第1収納部900に収納済みであるか否かを判定する。ステップ1536でNOの場合、ステップ1538で、CPU710は、ロボット100を制御し、第3ライン照明213を第1収納部900に収納し、ステップ1541の処理へ移行する。ステップ1533でNOの場合及びステップ1536でYESの場合も、ステップ1541の処理へ移行する。
次に、ステップ1541で、CPU710は、ステップ1412で第4ライン照明214が選択されているか否かを判定する。ステップ1541でYESの場合、ステップ1542で、CPU710は、第4ライン照明214で検査済みであるか否かを判定する。ステップ1542でNOの場合、ステップ1548で、CPU710は、ロボット100を制御して、ハンド150に第4ライン照明214をセットして照明の開始位置へ移動させ、呼び出し元に復帰する。
ステップ1542でYESの場合、つまり、第4ライン照明214で検査済みの場合、ステップ1544で、CPU710は、第4ライン照明214を第1収納部900に収納済みであるか否かを判定する。ステップ1544でNOの場合、ステップ1546で、CPU710は、ロボット100を制御し、第4ライン照明214を第1収納部900に収納し、ステップ1549の処理へ移行する。ステップ1541でNOの場合及びステップ1544でYESの場合も、ステップ1549の処理へ移行する。
次に、ステップ1549で、CPU710は、ステップ1412で第5ライン照明215が選択されているか否かを判定する。ステップ1549でYESの場合、ステップ1550で、CPU710は、第5ライン照明215で検査済みであるか否かを判定する。ステップ1550でNOの場合、ステップ1556で、CPU710は、ロボット100を制御して、ハンド150に第5ライン照明215をセットして照明の開始位置へ移動させ、呼び出し元に復帰する。
ステップ1550でYESの場合、つまり、第5ライン照明215で検査済みの場合、ステップ1552で、CPU710は、第5ライン照明215を第1収納部900に収納済みであるか否かを判定する。ステップ1552でNOの場合、ステップ1554で、CPU710は、ロボット100を制御し、第5ライン照明215を第1収納部900に収納し、ステップ1557の処理へ移行する。ステップ1549でNOの場合及びステップ1552でYESの場合も、ステップ1557の処理へ移行する。
次に、ステップ1557で、CPU710は、ステップ1412で第6ライン照明216が選択されているか否かを判定する。ステップ1557でYESの場合、ステップ1558で、CPU710は、第6ライン照明216で検査済みであるか否かを判定する。ステップ1558でNOの場合、ステップ1564で、CPU710は、ロボット100を制御して、ハンド150に第6ライン照明216をセットして照明の開始位置へ移動させ、呼び出し元に復帰する。
ステップ1558でYESの場合、つまり、第6ライン照明216で検査済みの場合、ステップ1560で、CPU710は、第6ライン照明216を第1収納部900に収納済みであるか否かを判定する。ステップ1560でNOの場合、ステップ1562で、CPU710は、ロボット100を制御し、第6ライン照明216を第1収納部900に収納し、呼び出し元に復帰する。ステップ1557でNOの場合及びステップ1560でYESの場合も、呼び出し元に復帰する。
<<カメラ角度調整処理>>
次に、図18は、図12におけるステップ1800のカメラ角度調整処理のフローチャートである。初めに、ステップ1802で、CPU710は、測定条件におけるカメラ角度の開始角度で検査済みであるか否かを判定する。
ステップ1802でYESの場合、ステップ1804で、CPU710は、カメラθステージを制御して測定条件として設定された角度分(ΔθC)だけカメラ角度を変化させる。
ステップ1802でNOの場合及びステップ1804の処理が終了すると、呼び出し元に復帰する。
なお、前述した通り、検査者により検査に用いる測定条件が設定されなかった場合は、予め定められた測定条件が設定される。
<<照明角度調整処理>>
次に、図19は、図12におけるステップ1900の照明角度調整処理のフローチャートである。初めに、ステップ1902で、CPU710は、測定条件における照明角度の開始角度で検査済みであるか否かを判定する。
ステップ1902でYESの場合、ステップ1904で、CPU710は、ロボット100を制御し、測定条件として設定された角度分(Δθ)だけ照明角度を変化させる。
ステップ1902でNOの場合及びステップ1904の処理が終了すると、呼び出し元に復帰する。
なお、前述した通り、検査者により検査に用いる測定条件が設定されなかった場合は、予め定められた測定条件が設定される。
<<照明距離調整処理>>
次に、図20は、図12におけるステップ2000の照明距離調整処理のフローチャートである。初めに、ステップ2002で、CPU710は、測定条件における照明距離の開始位置で検査済みであるか否かを判定する。
ステップ2002でYESの場合、ステップ2004で、CPU710は、ロボット100を制御し、測定条件として設定された距離分(ΔLL)だけ照明距離を距離方向に変化させる。
ステップ2002でNOの場合及びステップ2004の処理が終了すると、呼び出し元に復帰する。
なお、前述した通り、検査者により検査に用いる測定条件が設定されなかった場合は、予め定められた測定条件が設定される。
<<照明X位置調整処理>>
次に、図21は、図12におけるステップ2100の照明X位置調整処理のフローチャートである。初めに、ステップ2102で、CPU710は、測定条件における照明X位置の開始位置で検査済みであるか否かを判定する。
ステップ2102でYESの場合、ステップ2104で、CPU710は、ロボット100を制御し、テーブル400と水平であり且つX方向に測定条件として設定された距離分(ΔXL)だけ照明X位置を変化させる。
照明X位置を変更することで、照明光Iが欠陥からズレた位置に照射され、照明光Iの拡散反射により、欠陥を直接照射した際には検出できない欠陥を検出することができる又は欠陥を直接照射した際には検出しづらい欠陥を検出しやすくすることができる場合がある。
ステップ2102でNOの場合及びステップ2104の処理が終了すると、呼び出し元に復帰する。
なお、前述した通り、検査者により検査に用いる測定条件が設定されなかった場合は、予め定められた測定条件が設定される。
<<拡散板調整処理>>
次に、図22は、図12におけるステップ2200の拡散板調整処理のフローチャートである。初めに、ステップ2202で、CPU710は、ステップ1412で第1拡散板510が測定条件として設定されているか否かを判定する。ステップ2202でYESの場合、ステップ2204で、CPU710は、第1拡散板510で検査済みであるか否かを判定する。
ステップ2204でNOの場合、ステップ2206で、CPU710は、設定された第1拡散板510がセット済みであるか否かを判定する。
ステップ2206でNOの場合、つまり、設定された第1拡散板510がセットされていない場合、ステップ2208で、CPU710は、設定された第1拡散板510をセットし、ステップ2218の処理へ移行する。ステップ2206でYESの場合、つまり、第1拡散板510をセット済みである場合もステップ2218の処理へ移行する。
他方、ステップ2202でNOの場合及びステップ2204でYESの場合、ステップ2210の処理へ移行する。
次に、ステップ2210で、CPU710は、ステップ1412で第2拡散板520が測定条件として設定されているか否かを判定する。
ステップ2210でYESの場合、ステップ2212で、CPU710は、第2拡散板520で検査済みであるか否かを判定する。
ステップ2212でNOの場合、つまり、第2拡散板520で未だ検査済みでない場合は、ステップ2214の処理へ移行する。
次に、ステップ2214で、CPU710は、設定された第2拡散板520がセット済みであるか否かを判定する。
ステップ2214でNOの場合、つまり、設定された第2拡散板520がセットされていない場合、ステップ2216で、CPU710は、測定条件として設定された第2拡散板520をセットし、ステップ2218の処理へ移行する。
ステップ2214でYESの場合、つまり、第2拡散板520をセット済みである場合もステップ2218の処理へ移行する。
次に、ステップ2218で、測定条件として設定された拡散板500(第1拡散板510又は第2拡散板520)の角度を照明角度にあわせる。具体的には、CPU710は、第1拡散板角度モータ505又は第2拡散板角度モータ515を駆動させ、拡散板500の角度(φ又はφ2)を照明角度にあわせる。
次に、ステップ2220で、CPU710は、第1(第2)拡散板Xステージ及び第1(第2)拡散板Zステージを制御し、拡散板500のX方向(XD1方向、XD2方向)及び拡散板500のZ方向(ZD1方向、ZD2方向)の移動を行う。これにより、第1拡散板510又は第2拡散板520は、図8(B)に示す距離方向へ移動する。
次に、ステップ2222で、CPU710は、距離方向への移動が最大許容位置を超過したか否かを判定する。
ステップ2222でYESの場合、ステップ2224で、CPU710は、設定された拡散板500を開始状態(例えば、開始位置、開始角度)に戻し、呼び出し元に復帰する。
ステップ2210でNOの場合、ステップ2212でYESの場合、ステップ2222でNOの場合も、呼び出し元に復帰する。
なお、前述した通り、検査者により検査に用いる測定条件が設定されなかった場合は、予め定められた測定条件が設定される。
<<画像取得処理>>
次に、図23は、図12におけるステップ2300の画像取得処理のフローチャートである。初めに、ステップ2302で、CPU710により、カメラコントローラ750からカメラ300に制御信号が送信され、カメラ300は、受信した制御信号に基づいて画像取得を開始する。例えば、カメラ300は、テーブル400が移動開始位置(初期位置)から10mm移動後に撮像を開始する。なお、カメラ300が撮像した画像は、カメラコントローラ750内のRAM等に保存される。
ステップ2302で画像取得が開始されると、ステップ2304で、CPU710は、テーブルXステージ620を制御してテーブル400の図6及び図7に示すXT方向(+X方向)への移動を開始する。テーブル400は、予め定められた移動量分の移動が行われる。
次に、ステップ2306で、カメラ300は、撮像処理を実行し、所定タイミング毎に撮像を行い、予め定められた枚数の画像を取得することで、検査対象物660を撮像する。つまり、撮像処理では、カメラ300は、テーブル400の移動中にカメラ300の撮像範囲内で画像を何度も取得する。カメラ300は、テーブル400が停止するまで撮像することで、検査対象物660の全て表面の撮像を行うことができる。
次に、ステップ2308で、CPU710は、テーブル400の予め定められた移動量分の+X方向の移動が完了すると、テーブル400の+X方向の移動を停止させる。
なお、予め定められた移動量分の移動制御が完了しても最大許容範囲に到達しない場合には、何らかの異常(例えば、テーブルXステージ620のモータ不具合等)が発生したとしてテーブル400の+X方向への移動を中止し、モニタ831にエラーである旨を報知する構成としてもよい。
次に、ステップ2310で、CPU710によりカメラコントローラ750からカメラ300に制御信号が送信され、カメラ300は、受信した制御信号に基づいて画像取得を終了する。
次に、ステップ2312で、CPU710は、テーブルXステージ620を制御してテーブル400を初期位置に戻し、呼び出し元に復帰する。
このように、カメラ300は、カメラ300の撮像範囲内における撮像を何度も繰り返すことで、検査対象物660の全体を検査することができる。
<<画像評価処理>>
次に、図24は、図13におけるステップ2400の画像評価処理のフローチャートである。画像評価処理は、撮像した画像の評価を行う処理である。まず、ステップ2500で、CPU710は、後述するS/N比評価処理を実行する。次に、ステップ2600で、CPU710は、後述する波高値評価処理を実行する。次に、ステップ2700で、CPU710は、後述する地合ばらつき評価処理を実行する。次に、ステップ2402で、CPU710は、各評価処理(走査周期評価処理、S/N比評価処理、波高値評価処理、地合ばらつき評価処理)の評価結果を合計する。ステップ2402の処理が終了すると、呼び出し元に復帰する。
地合とは、カメラ300で検査対象物660を撮像した際の欠陥がない箇所における表面の状態、例えば、検査対象物660に入射する入射光や検査対象物660を透過する透過光の散乱の度合いや吸収の度合いや反射の度合いによって定まる表面の状態をいう。具体的には、光の強度(明、暗)や色(明度、色相、彩度)などによって、表面の状態を特定することができる。地合ばらつきとは、光の強度(明、暗)のばらつきや、色(明度、色相、彩度)のばらつきなどである。波高とは、カメラ300で検査対象物660を撮像することで得られる欠陥部の光の強度や色であり、地合を基準にした光の強度や色である。
<S/N比評価処理>
次に、図25は、図24におけるステップ2500のS/N比評価処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、CPU710は、S/N比(波高値/地合ばらつき)の算出を行う。波高値は、地合平均値と欠陥の最大輝度との差/地合平均値と欠陥の最小輝度との差である。地合ばらつきは、地合部分の最大輝度と最小輝度の差である。
次に、ステップ2504で、CPU710は、算出結果が2以下であるか否かを判定する。ステップ2504でYESの場合、ステップ2506で、CPU710は、得点(0点)を記憶する。算出結果が2以下である場合、欠陥判別ができないため、低い点数(ここでは0点)としている。
次に、ステップ2504でNOの場合、ステップ2508で、CPU710は、算出結果が2~10であるか否かを判定する。ステップ2508でNOの場合、ステップ2512で、CPU710は、得点(100点)を記憶する。算出結果が10以上である場合、欠陥が明確に判別できるため、一律の高い点数(ここでは100点)としている。
ステップ2508でYESの場合、ステップ2510で、CPU710は、算出結果に応じて得点(0~100点)を記憶する。ステップ2510では、Xを算出結果、Yを得点とする、(X1、Y1)=(2、0)、(X2、Y2)=(10、100)の2点を通る直線の関数により得点を求めることができる。
ステップ2506、ステップ2510、ステップ2512の処理が終了すると、呼び出し元に復帰する。
なお、波高値は、欠陥の平均輝度を用いてもよい。
<波高値評価処理>
次に、図26は、図24におけるステップ2600の波高値評価処理のフローチャートである。まず、ステップ2602で、CPU710は、波高値/閾値(波高値/2値化閾値)比の算出を行う。閾値として、画像を2値化する(例:白と黒にする)ための閾値である2値化閾値を用いる。
次に、ステップ2604で、CPU710は、算出結果が1.5以下であるか否かを判定する。ステップ2604でYESの場合、ステップ2606で、CPU710は、得点(0点)を記憶する。算出結果が1.5以下である場合、安定して欠陥を判別ができなくなる可能性があるため、低い点数(ここでは0点)としている。
次に、ステップ2604でNOの場合、ステップ2608で、CPU710は、算出結果が1.5~4であるか否かを判定する。ステップ2608でNOの場合、ステップ2612で、CPU710は、得点(100点)を記憶する。算出結果が4以上である場合、欠陥を安定して判別できるため、一律の高い点数(ここでは100点)としている。
ステップ2608でYESの場合、ステップ2610で、CPU710は、算出結果に応じて得点(0~100点)を記憶する。ステップ2610では、Xを算出結果、Yを得点とする、(X1、Y1)=(1.5、0)、(X2、Y2)=(4、100)の2点を通る直線の関数により得点を求めることができる。
ステップ2606、ステップ2610、ステップ2612の処理が終了すると、呼び出し元に復帰する。
<地合ばらつき評価処理>
次に、図27は、図24におけるステップ2700の地合ばらつき評価処理のフローチャートである。まず、ステップ2702で、CPU710は、閾値/地合ばらつき(2値化閾値/地合ばらつき)比の算出を行う。
次に、ステップ2704で、CPU710は、算出結果が0.5以下であるか否かを判定する。ステップ2704でYESの場合、ステップ2706で、CPU710は、得点(0点)を記憶する。算出結果が0.5以下である場合、安定して欠陥を判別ができなくなる可能性がある、つまり、誤検出しやすくなるため、低い点数(ここでは0点)としている。
次に、ステップ2704でNOの場合、ステップ2708で、CPU710は、算出結果が0.5~3であるか否かを判定する。ステップ2708でNOの場合、ステップ2712で、CPU710は、得点(100点)を記憶する。算出結果が3以上である場合、欠陥を安定して判別できるため、一律の高い点数(ここでは100点)としている。
ステップ2708でYESの場合、ステップ2710で、CPU710は、算出結果に応じて得点(0~100点)を記憶する。ステップ2710では、Xを算出結果、Yを得点とする、(X1、Y1)=(0.5、0)、(X2、Y2)=(3、100)の2点を通る直線の関数により得点を求めることができる。
ステップ2706、ステップ2710、ステップ2712の処理が終了すると、呼び出し元に復帰する。
<走査周期評価処理>
次に、図28は、図14におけるステップ2800の走査周期評価処理のフローチャートである。走査周期とは、カメラ300が所定の範囲を1回撮像するためにかかる時間である。つまり、カメラ300は、複数回の撮像を繰り返して1つの画像を作成する。なお、カメラ300の分解能が固定であれば、走査周期(言い換えると、テーブル400の移動速度)を遅くすると、カメラ300の素子が取り込む光の量が多くなり、画像は明るくなる。
まず、ステップ2802で、CPU710は、テーブル400の移動速度に係る、速度/目標速度の算出を行う。目標速度は、設計装置を使用して製造する検査装置を使用する者(利用者)が、実際に検査装置を使用する際の想定速度である。
次に、ステップ2804で、CPU710は、算出結果が1.25以下であるか否かを判定する。ステップ2804でNOの場合、ステップ2806で、CPU710は、得点(100点)を記憶する。算出結果が1.25以上である場合、利用者が想定するスピード以上で検査することが可能であるため、一律の高い点数(ここでは100点)としている。
ステップ2804でYESの場合、ステップ2808で、CPU710は、算出結果に応じて得点(0~100点)を記憶する。ステップ2808では、Xを算出結果、Yを得点とする、(X1、Y1)=(0、0)、(X2、Y2)=(1.25、100)の2点を通る直線の関数により得点を求めることができる。
評価結果が所定値以下である場合には、画像を適切に撮像できない又は利用者が所望する設計条件を満たさないもの等と判断し、撮像しない(例えば、所定の設定条件における検査を行わない等)ようにしてもよい。
<<<ハンド150の上面図(ライン照明210)>>>
次に、図29(A)は、ハンド150の上面図のイメージ図である。図29(A)は、ハンド150にライン照明210を把持させる際のイメージ図である。前述したとおり、第3アーム140では、第3アーム揺動部141の前端側と第3アーム回転部142の後端側が取り付けられている。
次に、第3アーム回転部142の前端側は、ハンド150の固定部153の後端側に取り付けられている。固定部153の両側方には、ハンド駆動部154が取り付けられている。ハンド駆動部154にはさらに、ハンド150の前端側に延びる長尺の把持部が取り付けられており、一方が第1把持部151、他方が第2把持部152となっている。ハンド駆動部154は、固定部153に備えられたハンド把持シリンダ190(図示せず)等により駆動し、第1把持部151及び第2把持部152が図5に示すa7方向に移動する。
第1把持部151及び第2把持部152には、把持部凸部158が備えられており、本例では、第1把持部151には、前端側に1つの把持部凸部158が備えられ、第2把持部152には、前端側に1つと中央付近に1つの計2つの把持部凸部158が備えられている。なお、本例では、第1把持部151よりも第2把持部152の方が長く構成されているが、同じ長さであってもよい。
次に、固定部153の前端側には、アダプター155が取り付けられている。アダプター155の下部には、下孔159が備えられ、ライン照明ケーブル156を通すことが可能となっている。
次に、アダプター155の前端側には、照明固定具170が取り付けられている。照明固定具170は、前端側に延びる2本の位置決め突起171が設けられている。ステップ1500の照明切替処理において照明装置200を変更する際に、当該位置決め突起171が照明装置200の位置決め受け部(図示せず)に嵌らなかった場合にはエラーとなり、設計装置の動作が一旦停止又は停止する。
ライン照明ケーブル156は、ライン照明210の後端側に備えられたライン照明接続部218と接続される。これにより、PC700から送信される制御コマンドがライン照明210に送信される。
ライン照明210の側方には、ライン照明凹部217が備えられており、第1把持部151の把持部凸部158に対応するライン照明凹部217が1つ備えられ、第2把持部152の把持部凸部158に対応するライン照明凹部217が2つ備えられている。
前述したハンド駆動部154がハンド把持シリンダ190(図示せず)等により駆動し、第1把持部151及び第2把持部152が図5に示すa7方向に移動することにより、第1把持部151及び第2把持部152の把持部凸部158と、ライン照明凹部217とが嵌合することで、ライン照明210は、ハンド150に把持される。
<<<ハンド150の側面図(ライン照明210)>>>
次に、図29(B)は、ハンド150の側面図のイメージ図である。図29(B)は、ハンド150にライン照明210を把持させる際のイメージ図である。図29(A)で説明した部分については省略し、図29(B)では、図29(A)にて簡単に説明したアダプター155の構成について補足説明する。
アダプター155は、L字型であり、下部の上面と固定部153の下面とが当接して固定される。上部の一部には、第1孔160が設けられている。ライン照明ケーブル156は、第1孔160を通して、ライン照明接続部218に接続される。
<<<ハンド150の上面図(板状ライトガイド220)>>>
次に、図30(A)は、ハンド150の上面図のイメージ図である。図30(A)は、ハンド150に板状ライトガイド220を把持させる際のイメージ図である。図29(A)との相違点は、板状ライトガイド220を把持することであり、板状ライトガイド220は、ライン照明210より短手方向の長さが短くなっている。なお、板状ライトガイド220には、ライトガイド凹部223が設けられている。
<<<ハンド150の側面図(板状ライトガイド220)>>>
次に、図30(B)は、ハンド150の平面図2のイメージ図である。図30(B)は、ハンド150に板状ライトガイド220を把持させる際のイメージ図である。図30(B)では、液体ライトガイド157を通すことができる板状ライトガイドアダプター180について説明する。
板状ライトガイドアダプター180は、L字型であり、アダプター155の下部の下面と当接して固定される。板状ライトガイドアダプター180の一部には、第2孔161が設けられている。液体ライトガイド157は、板状ライトガイドアダプター180の第2孔161を通して、ライトガイド接続部224と取り付けられる。例えば、ライトガイド接続部224の面と液体ライトガイド157の先端の面が当接して取り付けられてもよいし、ライトガイド接続部224に凹部が設けられ、液体ライトガイド157の先端がライトガイド接続部224の凹部に嵌まるように取り付けられても良い。
<<検査中イメージ図>>
次に、図31(A)は、拡散板510を用いず、テーブル400の上方から照明装置200にて検査対象物660を照明する場合のイメージ図である。
テーブル400の上面に検査対象物660が載置されている。照明装置200は、テーブル400の上方に位置し、検査対象物660に対して照明光Iを出射している。ここでは、照明光Iは、入射角40°で出射されている。
テーブル400は、テーブルXステージ620により、図6に示すXT方向(+X方向)に移動する。
カメラ300は、テーブル400のXT方向(+X方向)の移動に伴い検査対象物660の各部分(言い換えると、カメラ300の撮像可能な範囲ごと)の撮像を行う。
次に、図31(B)は、第1拡散板510を用いて、テーブル400の上方から照明装置200にて検査対象物660を照明する場合のイメージ図である。
テーブル400の上面に検査対象物660が載置されている。照明装置200は、テーブル400の上方に位置し、検査対象物660に対して照明光Iを出射している。ここでは、照明光Iは、第1拡散板510にて複数の方向に拡散されている。
カメラ300及びテーブル400については、図31(A)と同様であるため、説明は省略する。
次に、図32は、第2拡散板520を用いず、テーブル400の下方から照明装置200にて検査対象物660を照明する場合のイメージ図である
テーブル400の上面に検査対象物660が載置されている。照明装置200は、テーブル400の下方に位置し、検査対象物660に対して照明光Iを出射している。
カメラ300及びテーブル400については、図31(A)と同様であるため、説明は省略する。
次に、図33は、第2拡散板520を用いて、テーブル400の下方から照明装置200にて検査対象物660を照明する場合のイメージ図である。
テーブル400の上面に検査対象物660が載置されている。照明装置200は、テーブル400の下方に位置し、検査対象物660に対して照明光Iを出射している。ここでは、照明光Iは、第2拡散板520にて複数の方向に拡散されている。
カメラ300及びテーブル400については、図31(A)と同様であるため、説明は省略する。
<<検査結果画面>>
次に、図34(A)及び(B)は、図13のステップ1210の結果出力処理で出力される出力画面の一例である。第1モニタ8310には、主に検査結果のデータが表示され、第2モニタ8311には、主に欠陥を示す画像が表示される。
図34(A)は、検査結果のデータが表示された第1モニタ8310の表示画面である。検査結果のデータを表示する際、得点が高い順に表示される。
検査者又は利用者は、マウス832を操作して第1モニタ8310に表示された検査結果を選択することができ、選択された検査結果で撮像した欠陥を示す画像が第2モニタ8311に表示される。
図34(B)は、欠陥を示す画像が表示された第2モニタ8311の表示画面である。図34(A)に表示された検査結果を2つ選択可能となっており、ここでは、第1モニタ8310で選択した(得点が最も高いものを選択している)検査結果で撮像した欠陥を示す画像が、図34(B)の領域F1と領域F2に表示されている。領域F1には、検査対象物660の全体画像が表示され、領域F2には、欠陥の拡大画像が表示される。検査結果を2つ選択した場合には、初めに選択した検査結果が領域F1と領域F2に表示され、次に選択した検査結果が領域F3と領域F4に表示される。なお、検査結果が2つ選択された場合には、領域F1と領域F2に得点が高い方の検査結果の欠陥の画像を表示し、領域F3と領域F4に得点が低い方の検査結果の欠陥の画像を表示するようにしてもよい。
<<変更例>>
本実施形態では、ステップ2400の画像評価処理及びステップ2800の走査周期評価処理における得点を、全て100点を最高値として示したが、得点の重み付けを行うようにしてもよい。例えば、S/N比評価処理の結果が重要である場合には、S/N比評価処理の最高得点を1.5倍の150点とすることもできる。なお、本実施形態で示した得点はあくまで例示であり、適宜変更可能である。
<<外部との通信>>
次に、図35は、本実施形態で示した設計装置が、外部のデータサーバと接続されている場合を示すシステム構成図である。図9との主たる相違点は、PC700に通信部840が設けられている点、ネットワーク1000が追加されている点、データサーバ1100が追加されている点、PC1200が追加されている点である。
当該設計装置をメーカの代理店等に設置した場合、代理店に設置された設計装置を用いることで、設計装置にて、利用者が製造したい検査装置の設計データ(検査結果、欠陥の画像等)を取得することができる。このとき、設計装置で取得した検査結果や欠陥の画像データを、ネットワーク1000を介してデータサーバ1100にアップロードすることを可能に構成している。
さらに、ネットワーク1000は、当該設計装置を開発したメーカのPC1200と接続されている。
このように構成することで、当該設計装置を開発したメーカは、設計装置が遠隔地にある場合であっても設計データを確認することができ、利用者に適切なアドバイスを行うことができる。