JP7273607B2 - サイレンサ - Google Patents

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Description

本願は、蒸気をドレンと接触させるサイレンサに関するものである。
例えば特許文献1に開示されているように、蒸気使用機器等で発生したドレンが回収管に回収されるものが知られている。この特許文献1のものでは、蒸気供給管において蒸気の一部が凝縮してドレンになる場合がある。このようなドレンは、分岐管のスチームトラップ等を介して回収管に流れ、回収管のドレンと合流して回収される。
特開昭50-55701号公報
ところで、上述したような回収管では衝撃(ウォーターハンマー)が発生する虞がある。スチームトラップから排出された高温のドレンは、一部が再蒸発して蒸気(フラッシュ蒸気)となる場合がある。その蒸気が回収管に流入すると、回収管では比較的大きな蒸気の塊(空間)が形成される。その蒸気の塊は低温のドレンと接して急激に凝縮し、そのため、蒸気が存在していた空間は一気に真空状態になる。この真空状態の空間にドレンが一気に流れ込み、ドレン同士が衝突したり、ドレンが管壁に衝突したりすることによって、ウォーターハンマーが発生する。
本願に開示の技術は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ウォーターハンマーの発生を抑制することにある。
本願のサイレンサは、本体と、第1の多孔状部材とを備えている。前記本体は、蒸気の流入口および流出口を有する流路が形成されている。また、前記本体は、前記流出口がドレンに没し、前記蒸気が前記流路において前記流出口から流入して介在する前記ドレンと接触する没水部を有している。前記第1の多孔状部材は、前記流路における前記没水部よりも上流側の位置に設けられ、前記蒸気が流通するものである。
本願のサイレンサによれば、ウォーターハンマーの発生を抑制することができる。
図1は、実施形態に係るドレン回収システムの概略構成を示す配管系統図である。 図2は、実施形態に係るサイレンサの概略構成を下流側から視て示す斜視図である。 図3は、実施形態に係るサイレンサの概略構成を下流側から視て示す正面図である。 図4は、実施形態に係るサイレンサの概略構成を示す平面図である。 図5は、実施形態に係るサイレンサの概略構成を示す断面図である。
以下、本願の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本願に開示の技術、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本実施形態のドレン回収システム1は、蒸気によって対象物を加熱すると共に、それによって発生したドレンを回収するものである。図1に示すように、ドレン回収システム1は、蒸気供給管11と、蒸気使用機器13と、ドレン回収管14と、複数のドレン排出管16と、本願の請求項に係るサイレンサ20とを備えている。
蒸気供給管11は、蒸気使用機器13に接続されている。蒸気供給管11は、例えばボイラー設備(図示省略)に接続されており、ボイラー設備で生成された蒸気が蒸気使用機器13に供給される。蒸気供給管11には、蒸気の圧力を調節する減圧弁12が設けられている。蒸気使用機器13は、例えば熱交換器であり、蒸気供給管11から供給された蒸気が対象物に放熱して凝縮し、対象物が加熱される。蒸気は、凝縮することによってドレン(復水)になる。つまり、蒸気使用機器13では蒸気の凝縮潜熱が対象物に付与され、対象物が潜熱加熱される。
ドレン回収管14は、蒸気使用機器13に接続されている。ドレン回収管14では、蒸気使用機器13で蒸気の凝縮により発生したドレンが回収される。ドレン回収管14には、液体圧送装置15が設けられている。液体圧送装置15は、蒸気使用機器13で発生したドレンをドレン回収管14を通じて下流側へ圧送するポンプである。
例えば、液体圧送装置15では、蒸気使用機器13のドレンがドレン回収管14を介して流入し、一時的に貯留される。ドレンの貯留量が所定量になると、液体圧送装置15に高圧の作動気体が導入され、貯留されていたドレンが作動気体の圧力によって下流側へ圧送される。ドレンが圧送されると、再び蒸気使用機器13からドレンが液体圧送装置15に流入して貯留される。こうして、液体圧送装置15では、ドレンの流入と、ドレンの圧送(排出)とが交互に行われる。
複数のドレン排出管16は、蒸気供給管11とドレン回収管14との間に接続されている。具体的に、ドレン排出管16は、上流端が蒸気供給管11に接続され、下流端がサイレンサ20を介してドレン回収管14に接続されている。複数のドレン排出管16は、互いに間隔(例えば、20~30m)を置いて設けられている。ドレン排出管16は、蒸気供給管11で発生したドレンをドレン回収管14に流すためのものである。つまり、蒸気供給管11では蒸気の一部が凝縮しドレンになる場合があり、そのドレンはドレン排出管16およびサイレンサ20を介してドレン回収管14に回収される。
ドレン排出管16の途中には、スチームトラップ17が設けられている。スチームトラップ17は、蒸気供給管11で発生したドレンがドレン排出管16を介して流入する。スチームトラップ17は、その上下流の圧力差(上流側の圧力と下流側の圧力との差)によって、流入したドレンのみを下流側へ自動的に排出するものである。なお、実際は、スチームトラップ15には蒸気混じりのドレンが流入する。
こうして、蒸気供給管11で発生したドレンは、ドレン回収管14において蒸気使用機器13で発生したドレンと合流し下流側へ圧送される。なお、ドレン回収管14は蒸気供給管11よりも下方に位置しており、ドレン排出管16は上下方向に延びてサイレンサ20を介してドレン回収管14の上部に接続されている。
〈サイレンサの構成〉
サイレンサ20は、ドレン回収管14とドレン排出管16との接続部に設けられている。サイレンサ20は、その内部で蒸気をドレンと接触させるものである。図2~図5に示すように、サイレンサ20は、いわゆるウエハー型のサイレンサであり、ケーシング21と、本体30と、2つの多孔状部材40,50とを備えている。
なお、図2および図4では、右側が上流側であり、左側が下流側である。図3および図5では、上側が鉛直上方であり、下側が鉛直下方である。
ケーシング21は、やや扁平な略円筒状に形成されており、軸方向がドレンの流れ方向と一致している。ケーシング21は、内部がドレンの流路となっており、その流路の両端が流入口22および流出口23となっている。つまり、ケーシング21は、軸方向の一端(上流側端部)に流入口22が形成され、軸方向の他端(下流側端部)に流出口23が形成されている。
ケーシング21の流入口22および流出口23には、それぞれドレン回収管14が接続されている。ウエハー型である本実施形態のサイレンサ20は、ケーシング21の軸方向両端が、上流側のドレン回収管14のフランジ(図示省略)と下流側のドレン回収管14のフランジ(図示省略)とで挟持されることにより固定される。
図5に示すように、本体30は、上下方向に延びる軸状部材であり、基部31と没水部32とを有している。基部31は、略円柱状に形成されており、外周面に鍔31aが設けられている。没水部32は、基部31の下端に連続して形成されている。没水部32は、基部31と同軸に形成され、基部31よりも小径の略円柱状に形成されている。
本体30は、ケーシング21に上下方向に貫通して設けられている。つまり、ケーシング21には上部の周壁を上下方向に貫通する貫通孔24が設けられており、本体30は貫通孔24に挿入されている。本体30は、基部31の鍔31aが上方から押さえ部材25によってケーシング21に押し付けられることにより固定されている。押さえ部材25は、ボルト26によってケーシング21に取り付けられている。なお、基部31の上端(上流側端部)は外部に露出している。
本体30は、没水部32の全体がケーシング21の内部(流路)に位置する状態でケーシング21に設けられている。本体30は、没水部32の軸方向が上下方向と一致する状態で設けられている。没水部32は、ドレン回収管14からケーシング21に流入したドレンに没する部分である。
本体30には、ドレンおよび蒸気の流路33が形成されている。流路33は、流入口34と、ノズル部35と、混合部36と、連通路37と、流出口38とを有している。
流入口34は、基部31に設けられている。流入口34は、基部31の上端面(上流側端面)に開口し、基部31の軸方向(即ち、上下方向)に延びている。流入口34は、流路24における没水部32よりも上流側に設けられている。流入口34には、ドレン排出管16が接続されている。
ノズル部35は、概ね没水部32に設けられている。ノズル部35は、没水部32の軸方向(即ち、上下方向)に延びており、流入口34と連通している。ノズル部35は、内径が流入口34および混合部36の内径よりも小さく形成されており、蒸気を混合部36に噴射する部分である。
混合部36、連通路37および流出口38は、没水部32に設けられている。混合部36は、没水部32の径方向の中央に設けられ、没水部32と同軸の円柱状に形成されている。混合部36は、ノズル部35と連通している。混合部36は、後述する多孔状部材40を流通(通過)した蒸気がドレンと混合する部分である。
流出口38は、没水部32の外周面に開口しており、没水部32の周方向において複数(本実施形態では、4つ)設けられている。流出口38は、没水部32の軸方向に延びる縦長の略矩形状に形成されている。図示しないが、流出口38の軸方向端部(図5において上下の端部)は円弧状に形成されている。流出口38の軸方向長さは、混合部36の軸方向長さよりも長い。
連通路37は、流出口38と同数(4つ)設けられている。連通路37は、混合部36と複数の流出口38とを連通させるものである。連通路37は、没水部32の径方向に延びており、混合部36と流出口38の軸方向端部とに接続されている。より詳しくは、連通路37は、流出口38の下端部(図5において下側の端部)に接続されている。
また、没水部32には、混合部36と外部とを連通させる連通路39が形成されている。連通路39は、没水部32の軸方向に延びており、没水部32において径方向の中央に設けられている。つまり、連通路39は混合部36から下方(下流側)へ延びて没水部32の下端面(下流側端面)に開口している。連通路39は、混合部36よりも内径が少し大きい。
没水部32はケーシング21内のドレンに没しているため、没水部32に設けられた混合部36、連通路37、流出口38および連通路39には、ケーシング21内のドレンが流出口38から流入する。また、連通路39にはケーシング21内のドレンが直接流入する。流路33において、混合部36、連通路37、流出口38および連通路39はドレンが介在するドレン介在部となっている。ドレン介在部は、流入口34から流入した蒸気がケーシング21内のドレンと接触する部分である。
図5に示すように、多孔状部材40は、流路33における没水部32よりも上流側の位置に設けられており、本願の請求項に係る第1の多孔状部材に相当する。具体的に、多孔状部材40は、流入口34に設けられ、流入口34から流入した蒸気が流通(通過)する部材である。
多孔状部材40は、流入口34と同軸の円板状に形成されており、外径が流入口34を閉鎖可能な大きさに形成されている。図4に示すように、多孔状部材40は、蒸気が流通可能な小さい孔41,42を多数有している。孔41,42は、流路方向(流入口34の軸方向)に貫通する貫通孔である。多孔状部材40は、蒸気が孔41,42を流通することによって蒸気を分散するように構成されている。
孔41,42は二種類の大きさのものが混在しており、孔42は孔41よりも大きい。より詳しくは、小さい孔41は、流入口34の径方向に一列に設けられている。大きい孔42は、配列された小さい孔41の側方に設けられている。
また、図4に示すように、多孔状部材40は、全ての孔41,42が流入口34(流路33)の中心Cからずれた位置に設けられている。即ち、多孔状部材40は、流入口34と同軸となる孔を有していない。さらに、多孔状部材40は、孔41,42が流入口34(流路33)の中心C位置には存在しないように構成されている。
多孔状部材50は、円筒状に形成され、没水部32の外周に設けられている。多孔状部材50は、流出口38を覆う部材であり、本願の請求項に係る第2の多孔状部材に相当する。多孔状部材50は、流出口38からのドレンおよび蒸気が流出可能になっている。また、多孔状部材50は、外部のドレン、即ちケーシング21内のドレンが流出口38へ流入可能になっている。
多孔状部材50は、ドレンおよび蒸気が流通可能な小さい孔を多数有している。多孔状部材50としては、例えば、金属メッシュ、パンチングメタル、エキスパンドメタル、細線焼結体等が用いられる。なお、多孔状部材50は、没水部32の外周面に設けられたねじ孔52(図5を参照)にねじ51を締め付けることによって取り付けられている(図2および図3を参照)。
このように構成されたサイレンサ20における動作について説明する。スチームトラップ17から排出された高温ドレンは、流入口34から流入し混合部36でケーシング21内(ドレン回収管14)の低温ドレンと混合する。混合したドレンは、連通路37を介して流出口38に流れ、多孔状部材50を通過してケーシング21内に流出する。こうして、蒸気供給管11で発生したドレンがドレン回収管14に回収される。
スチームトラップ17から排出されたドレンの一部は再蒸発して蒸気(フラッシュ蒸気)となる場合がある。これは、蒸気供給管11からスチームトラップ17に流入するドレンは高温であるところ、その高温のドレンがスチームトラップ17から排出されて圧力が低下することによるものである。再蒸発した蒸気は、サイレンサ20に流入する。
サイレンサ20において、流入口34に流入した蒸気は多孔状部材40を通過する。蒸気は、多孔状部材40を通過する際、細かく分散される。また、多孔状部材40の全ての孔41,42が流入口34の中心からずれた位置に設けられているため、流入口34の中心部を流れる最も流速の大きい蒸気が、多孔状部材40における孔41,42以外の部分に衝突する。これによって、効果的に蒸気を細かく分散させることができる。
多孔状部材40を通過した蒸気は、ノズル部35から混合部36に噴射される。噴射された蒸気は、混合部36において介在する低温ドレンと接触(混合)して凝縮する。蒸気の凝縮により発生したドレンは、流出口38からケーシング21内に流出し、下流側のドレン回収管14に流れる。
ここで、蒸気は多孔状部材40を通過することによって分散されているため、混合部36において蒸気と低温ドレンとの接触面積が増大する。そのため、蒸気の凝縮作用が促進される。また、蒸気はノズル部35から噴射されることによってさらに分散される。これによって、混合部36において蒸気と低温ドレンとの接触面積がより増大するので蒸気の凝縮作用が促進される。
ドレン排出管16からサイレンサ20に流入する蒸気量が多い場合、混合部36において蒸気の一部は凝縮しきれなくなる。混合部36で凝縮しきれなかった蒸気は、連通路37を介して流出口38へ流れる。流出口38は長さが混合部36と比べて長いため、また流出口38は混合部36に比べてケーシング21内(ドレン回収管14)の低温ドレンが間近に存在するため、蒸気と低温ドレンとの接触面積が多くなる。そのため、凝縮しきれずに流出口38に流れた蒸気を凝縮させることができる。なお、混合部36から流出口38に流れるまでにおいても、蒸気は低温ドレンと接触するため、これによっても蒸気は凝縮する。
また、連通路37から流出口38に流れた蒸気は浮上しようとするところ、連通路37が流出口38の下端部に接続されているので、蒸気は流出口38の下端部から上端部まで容易に流れる。そのため、流出口38の全長が、蒸気と低温ドレンとが接触する領域として有効となる。
また、混合部36の蒸気は複数の流出口38に流れるので、蒸気は分散されて流出口38に流れる。そのため、各流出口38において蒸気量が少なくなるので、蒸気の凝縮作用がより促進される。
なお、複数の連通路37の総流路断面積は、連通路39の流路断面積よりも大きい。そのため、混合部36に流入したドレンや蒸気は優先的に連通路37に流れ、残りのドレンや蒸気は連通路39に流れる。
流出口38においても凝縮しきれない蒸気が生じた場合、その蒸気は多孔状部材50を通過してドレン回収管14に流出する。蒸気は、多孔状部材50を通過する際、細かく分散される。蒸気が細かく分散されることにより、蒸気と低温ドレンとの接触面積を稼ぐことができるので、蒸気の凝縮作用が促進される。
しかも、多孔状部材50の外側には低温ドレンが存在しているため、多孔状部材50によって細かく分散された蒸気は直ちに低温ドレンと接触して凝縮する。つまり、蒸気は多孔状部材50を通過するのとほぼ同時に凝縮しドレンとなる。したがって、サイレンサ20からドレン回収管14に流れる蒸気は少ない。
また、蒸気は、多孔状部材50を通過する際に凝縮しきれなかったとしても、細かく分散されてドレン回収管14に流れる。こうして、蒸気がサイレンサ20で細かく分散されてドレン回収管14に流れることにより、ドレン回収管14において発生する衝撃(ウォーターハンマー)が抑制される。
仮に、蒸気が分散されずにドレン回収管14に流れた場合、ドレン回収管14では蒸気の流入に伴って比較的大きな蒸気の塊(空間)が形成される。この蒸気の塊は、その周囲の低温ドレンによって冷却され急激に凝縮し、そのため、蒸気が存在していた空間は一気に真空状態になる。この真空状態の空間に周囲のドレンが一気に流れ込み、ドレン同士が衝突したり、ドレンがドレン回収管14の管壁に衝突したりすることによって、衝撃(ウォーターハンマー)が発生する。
本実施形態では、蒸気がサイレンサ20によって細かく分散されてドレン回収管14に流入するため、ドレン回収管14において大きな蒸気の塊(空間)が形成され難くなる。そのため、蒸気の急激な凝縮によって発生する真空の空間は小さいものとなる。したがって、騒音や管の損傷を引き起こすような大きなウォーターハンマーの発生が抑制される。つまり、ウォーターハンマーの大きさが小さくなる。
以上のように、上記実施形態のサイレンサ20は、蒸気の流入口34および流出口38を有する流路33が形成された本体30を備えている。本体30は、流出口38がドレンに没し、蒸気が流路33において流出口38から流入して介在するドレンと接触する没水部32を有している。そして、サイレンサ20は、流路33における没水部32よりも上流側の位置に設けられ、蒸気が流通する多孔状部材40(第1の多孔状部材)を備えている。
上記の構成によれば、没水部32に設けられた流路33において蒸気をドレンと接触させることにより凝縮させることができる。そして、没水部32の流路24で蒸気を凝縮させる前に、蒸気を多孔状部材40で細かく分散させることができるため、没水部32の流路33において蒸気とドレンとの接触面積を増大させることができる。これにより、蒸気の凝縮作用を促進させることができる。そのため、ドレン回収管14において、蒸気の塊が急激に凝縮することに起因するウォーターハンマーの発生を抑制またはウォーターハンマーの大きさを小さくすることができる。よって、ウォーターハンマーによって引き起こされる騒音や管の損傷を抑制することができる。
また、上記実施形態のサイレンサ20において、多孔状部材40は、全ての孔41,42が、流路方向に貫通し且つ流路33の中心Cからずれた位置に設けられている。この構成によれば、流入口34の中心部を流れる最も流速の大きい蒸気を、多孔状部材40における孔41,42以外の部分に衝突させることができる。そのため、多孔状部材40によって効果的に蒸気を細かく分散させることができる。
しかも、上記実施形態の多孔状部材40は、孔41,42が流入口34(流路33)の中心C位置には存在しないように構成されている。そのため、最も流速の大きい蒸気を効果的に多孔状部材40における孔41,42以外の部分に衝突させることができる。
さらに、上記実施形態のサイレンサ20は、流出口38を覆う多孔状部材50(第2の多孔状部材)を備えている。
上記の構成によれば、没水部32の流路33で凝縮しきれない蒸気が生じた場合、その蒸気を多孔状部材50で細かく分散させることができる。そのため、低温ドレンが流れるドレン回収管14に蒸気を分散させて流出させることができる。これにより、ドレン回収管14においてウォーターハンマーの起因となる蒸気の塊の発生を抑制または蒸気の塊の大きさを小さくすることができる。
また、上記実施形態のサイレンサ20において、流出口38は没水部32において複数設けられている。そして、流路33は混合部36と複数の連通路37とを有している。混合部36は、没水部32に設けられ、多孔状部材40を流通(通過)した蒸気がドレンと混合する。連通路37は、没水部32に設けられ、混合部36と複数の流出口38とを連通させている。
上記の構成によれば、流入口34から混合部36に流れた蒸気は複数の連通路37を介して複数の流出口38に流れる。そのため、混合部36から蒸気を分散させて流出口38に流すことができる。そのため、各流出口38において蒸気量が少なくなるので、蒸気の凝縮作用を促進させることができる。これにより、サイレンサ20からドレン回収管14に流出する蒸気量を抑えることができる。
また、上記実施形態のサイレンサ20において、没水部32は円柱状に形成されている。そして、複数の流出口38は、没水部32の周方向にそれぞれ配置され、没水部32の外周面に開口している。この構成によれば、流出口38において蒸気を没水部32の外部の低温ドレンと満遍なく接触させることができる。そのため、蒸気の凝縮作用を促進させることができる。
また、上記実施形態のサイレンサ20では、流出口38が、没水部32の軸方向に延びる縦長形状に形成されている。そのため、円柱状の没水部32において流出口38の開口面積を稼ぐことができる。これにより、蒸気と低温ドレンとが接触する領域、即ち蒸気の凝縮領域を増大させることができるので、蒸気の凝縮作用を促進させることができる。
さらに、上記実施形態のサイレンサ20では、連通路37が、混合部36と流出口38の軸方向端部とに接続されている。この構成によれば、没水部32における蒸気の流路長さを効果的に増大させることができる。そのため、蒸気と低温ドレンとが接触する領域を増大させることができるので、蒸気の凝縮作用を促進させることができる。
また、上記実施形態のサイレンサ20において、本体30は、没水部32の軸方向が上下方向と一致する状態で設けられている。そして、連通路37は、流出口38の下端部に接続されている。
上記の構成によれば、連通路37から流出口38に流れた蒸気は浮上しようとするところ、連通路37が流出口38の下端部に接続されているので、蒸気を流出口38の下端部から上端部まで容易に流すことができる。そのため、流出口38の全長を、蒸気と低温ドレンとが接触する領域として有効とすることができる。
(その他の実施形態)
本願に開示の技術は、上記実施形態において以下のような構成としてもよい。
例えば、多孔状部材40は、流入口34と同軸の孔を有するようにしてもよい。
また、流出口38および連通路37はそれぞれ1つであってもよい。
また、流路33においてノズル部35は省略するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ウエハー型のサイレンサ20について説明したが、これに限らず、例えば、多孔状部材40,50が設けられた本体30を直接、ドレン回収管14に貫通させて固定する型式のサイレンサであってもよい。
本願に開示の技術は、蒸気をドレンと接触させるサイレンサについて有用である。
20 サイレンサ
30 本体
32 没水部
33 流路
34 流入口
36 混合部
37 連通路
38 流出口
40 多孔状部材(第1の多孔状部材)
41,42 孔
50 多孔状部材(第2の多孔状部材)
C 中心

Claims (6)

  1. 蒸気の流入口および流出口を有する流路が形成される一方、前記流出口がドレンに没し、前記蒸気が前記流路において前記流出口から流入して介在する前記ドレンと接触する没水部を有する本体と、
    前記流路における前記没水部よりも上流側の位置に設けられ、前記蒸気が流通する第1の多孔状部材とを備え
    前記第1の多孔状部材は、全ての孔が、前記流路の方向に貫通し且つ前記流路の中心からずれた位置に設けられている
    ことを特徴とするサイレンサ。
  2. 請求項1に記載のサイレンサにおいて、
    前記流出口を覆う第2の多孔状部材を備えている
    ことを特徴とするサイレンサ。
  3. 請求項に記載のサイレンサにおいて、
    前記流出口は、前記没水部において複数設けられ、
    前記流路は、
    前記没水部に設けられ、前記第1の多孔状部材を流通した前記蒸気が前記ドレンと混合する混合部と、
    前記没水部に設けられ、前記混合部と前記複数の流出口とを連通させる複数の連通路とを有している
    ことを特徴とするサイレンサ。
  4. 請求項に記載のサイレンサにおいて、
    前記没水部は、円柱状に形成され、
    前記複数の流出口は、前記没水部の周方向にそれぞれ配置され、前記没水部の外周面に開口している
    ことを特徴とするサイレンサ。
  5. 請求項に記載のサイレンサにおいて、
    前記流出口は、前記没水部の軸方向に延びる縦長形状に形成されており、
    前記連通路は、前記混合部と前記流出口の軸方向端部とに接続されている
    ことを特徴とするサイレンサ。
  6. 請求項に記載のサイレンサにおいて、
    前記本体は、前記没水部の軸方向が上下方向と一致する状態で設けられ、
    前記連通路は、前記流出口の下端部に接続されている
    ことを特徴とするサイレンサ。
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